(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】テニス・トレーニング・バッグ
(51)【国際特許分類】
A45C 11/00 20060101AFI20220715BHJP
A45C 5/14 20060101ALI20220715BHJP
A63B 60/58 20150101ALI20220715BHJP
A63B 69/38 20060101ALI20220715BHJP
A63B 47/00 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
A45C11/00 H
A45C5/14 Z
A45C5/14 G
A63B60/58
A63B69/38 D
A63B47/00 A
(21)【出願番号】P 2020547478
(86)(22)【出願日】2018-08-22
(86)【国際出願番号】 IL2018050927
(87)【国際公開番号】W WO2019106647
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-05-06
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IL
(73)【特許権者】
【識別番号】520188293
【氏名又は名称】スリンガー バッグ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カルファ,ヨナ
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-234924(JP,A)
【文献】特開昭60-053167(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0273540(US,A1)
【文献】登録実用新案第3046441(JP,U)
【文献】実開昭58-166369(JP,U)
【文献】実開平01-152675(JP,U)
【文献】特開2014-140573(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 5/14,9/00,11/00
A63B 47/00,60/58,69/38,69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テニス・トレーニング・キャリングバッグであって、
a.スポーツ用具を収容するのに適した複数の区画と、
b.前記複数の区画の外側にある硬質の外部骨格と、
c.前記外部骨格に取り付けられ、前記キャリングバッグを前記複数の区画に仕切り、前記キャリングバッグがつぶれることを防止する、内部構造と、
d.前記キャリングバッグが静止しているときと、テニスボールが発射されている間の両方で安定性を与える、地面と接することが可能な基部と、
e.複数の前記テニスボールを収容するのに適したテニスボールホッパー区画であって、前記テニスボールホッパー区画の底部側に開口部を有する、前記複数の区画の
うちの1つであるテニスボールホッパー区画と、
f.前記キャリングバッグから離れた所へ前記テニスボールを発射するように構成された自動発射装置を収容する、前記複数の区画の
うちの1つである自動発射装置区画と、
g.制御された態様で前記自動発射装置の装填セクションに前記テニスボールを装填するための、ボール整理装置と、
を備え、
前記自動発射装置および前記ボール整理装置は、前記内部構造により所定の位置に保持され、
前記自動発射装置は、前記装填セクション、及び、放出セクションを備え、
前記テニスボールの1つは、前記ボール整理装置によって、前記テニスボールホッパー区画の前記底部側の開口部から、前記自動発射装置の前記装填セクションに、自動的に送られて、前記装填セクションから、前記放出セクションを通って、離れた所へ、自動的に発射される、
テニス・トレーニング・キャリングバッグ。
【請求項2】
前記自動発射装置は、電気的に回転可能なフライホイールを備える、
請求項1に記載のキャリングバッグ。
【請求項3】
前記自動発射装置からボールが発射される方向を決定するように構成された、発射角度機構をさらに備える、
請求項1に記載のキャリングバッグ。
【請求項4】
前記自動発射装置及び前記ボール整理装置の、動作を制御するのに適した制御パネルをさらに備える、
請求項3に記載のキャリングバッグ。
【請求項5】
前記発射角度機構は、前記制御パネルによって電子的に制御される偏向部材である、
請求項4に記載のキャリングバッグ。
【請求項6】
遠方から与えられた制御コマンドを検知するように構成された1又は複数のセンサをさらに備える、
請求項5に記載のキャリングバッグ。
【請求項7】
電子計算デバイスと無線通信するように構成された無線通信モジュールをさらに備える、
請求項6に記載のキャリングバッグ。
【請求項8】
前記キャリングバッグの両側にある車輪と、
前記キャリングバッグをカートのように運ぶための伸長可能なハンドルと、
をさらに備える、
請求項1に記載のキャリングバッグ。
【請求項9】
車輪ブレーキをさらに備える
請求項8に記載のキャリングバッグ。
【請求項10】
A.前記複数の区画のすべてを収容し、内部を進入から保護し、前記キャリングバッグを手で扱うための人間工学的手段を提供する、外部布、または、
B.前記キャリングバッグを車輪で移動することを可能にする、格納可能な「手押し車」型のハンドル
を備える、
請求項1に記載のキャリングバッグ。
【請求項11】
前記自動発射装置の前記放出セクションと前記キャリングバッグの車輪の軸との間の距離は、前記キャリングバッグが発射力に耐えることができるように、前記発射力の水平成分、及び前記キャリングバッグの重量を考慮して選択される、
請求項8に記載のキャリングバッグ。
【請求項12】
高さが幅よりも大きく、前記ボールを発射している間、発射の結果としての転倒を防ぐように前記キャリングバッグが直立姿勢で維持される
請求項
11に記載のキャリングバッグ。
【請求項13】
前記ボール整理装置は、前記テニスボールのうち1つを、固定された若しくは固定されていない時間間隔おきに1回、希望の発射速度で、前記テニスボールホッパー区画から、前記自動発射装置の前記装填セクションに、自動的に送るように設定可能である、
請求項4に記載のキャリングバッグ。
【請求項14】
前記自動発射装置は、テニスコートの一方の側から他方の側へ前記テニスボールを発射するように構成されている、
請求項1に記載のキャリングバッグ。
【請求項15】
前記複数の区画は、取り外し可能な第2の内部テニスバッグ内に1又は複数のテニスラケットを収容するのに適した、テニスラケット区画を備える、
請求項1に記載のキャリングバッグ。
【請求項16】
前記キャリングバッグを運び、手で扱うための、少なくとも1つの布ストラップをさらに備える
請求項1に記載のキャリングバッグ。
【請求項17】
少なくとも1つの前記布ストラップは、ショルダストラップである
請求項1
6に記載のキャリングバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツ練習装備品の分野に関する。より詳細には、本発明は、テニストレーニング用具、特にテニスボール発射装置のための、携帯用キャリングバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツの練習、例えばテニスの練習のための用具を運ぶとき、用具の各物品(例えば、1又は複数のラケット及び複数のテニスボール)を別々に運ぶのは不便である。テニスバッグ及びバックパックは、典型的には、ラケット及びテニスボールを運ぶために使用される。他のバッグには、とりわけ、野球バッグ及びゴルフバッグが含まれる。
【0003】
スポーツのトレーニングセッションの重要な側面は、対戦相手との試合のためにトレーニング者を準備することである。試合をシミュレートするために、自動ボール発射デバイスによって、トレーニング者は、対戦相手のプレーをシミュレートした態様で自動的に発射されるボールに、対応するように挑まれることができる。いくつかの市販の自動ボール発射デバイスが存在するが、それらは、一般にかさばり、重く、かつそのためにある場所から別の場所へ(例えば、家からトレーニング場/コートへ)運ぶのに不便である。
【0004】
米国特許出願公開第2016/0310817号明細書は、容易に保管し運ぶために十分に小さく軽量なスポーツ・シミュレーション・ロボットを開示しているが、そのように保管し運ぶためには、そのスポーツ・シミュレーション・ロボットを分解して折りたたまなければならない。明らかに、米国特許出願公開第2016/0310817号明細書による先立って保管され運ばれたシミュレーションロボットを使用するには、組立てが必要である。
【0005】
すぐに使用できる小さく軽量の自動ボール発射デバイスを含んでいる、軽量のスポーツ・トレーニング・バッグを持っていることが、有利である。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、そのようなスポーツ・トレーニング・バッグを提供することである。
本発明の別の目的は、スポーツ・シミュレーション・ロボットが埋め込まれたスポーツ・トレーニング・バッグを提供することである。
本発明の他の目的及び利点は、説明が進むにつれて明らかになるであろう。
【0007】
本発明は、スポーツ用具のためのキャリングバッグであって、スポーツ用具を収容するのに適した区画と、前記バッグから離れた所へスポーツボールを発射するように構成された自動発射装置と、を備える、スポーツ用具のためのキャリングバッグに関する。
【0008】
本発明の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、
a.複数のテニスボールを収容するのに適したテニスボールホッパー区画であって、当該区画の底部側に開口部を有する、テニスボールホッパー区画と、
b.取り外し可能な第2の内部テニスバッグ内に1又は複数のテニスラケットを収容するのに適した、テニスラケット区画と、
c.前記自動発射装置を収容する、自動発射装置区画と、
d.制御された態様で前記自動発射装置の装填側にボールを装填するための、ボール整理装置と、
e.前記自動発射装置及び前記ボール整理装置の、動作を制御するのに適した、制御パネルと、
f.前記キャリングバッグを運べるようにするショルダストラップと、
を備える。
ここで、前記自動発射装置は、装填セクション及び放出セクションを備え、
テニスボールは、前記ボール整理装置によって、前記ボールホッパー区画から、前記自動発射装置の前記装填セクションに、自動的に送られて、前記装填セクションから、前記放出セクションを通って、離れた所へ、自動的に発射される。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、前記自動発射装置は、電気的に回転可能なフライホイールを備える。本発明のさらに別の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、前記自動発射装置からボールが発射される方向を決定するように構成された、発射角度機構をさらに備える。本発明のさらに別の実施形態によれば、発射角度機構は、制御パネルによって電子的に制御される偏向部材である。
【0010】
本発明の別の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、遠方から与えられた制御コマンドを検知するように構成された1又は複数のセンサをさらに備える。本発明のさらに別の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、電子計算デバイスと無線通信するように構成された無線通信モジュールをさらに備える。
【0011】
本発明の別の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、前記バッグの両側にある車輪と、前記キャリングバッグをカートのように運ぶための伸長可能なハンドルと、をさらに備える。本発明の別の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、格納可能な「手押し車」型のハンドルをさらに備え、前記バッグを車輪で移動することを可能にする。本発明のさらに別の実施形態によれば、前記発射装置の前方放出セクションと前記バッグの車輪の軸との間の距離は、前記バッグが発射力に耐えることができるように、前記発射力の水平成分、及び前記バッグの重量を考慮して選択される。
【0012】
本発明の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、外部硬質ケースシャーシ構造と、外部構造に取り付けられ、前記発射装置及び前記ボール整理装置を所定の位置に保持し、前記区画の間を仕切り、前記バッグがつぶれることを防止する、内部構造と、前記区画のすべてを収容し、内部を進入から保護し、前記バッグを手で扱うための人間工学的手段を提供する、外部布と、を備える。本発明の別の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、前記バッグを運び、手で扱うための布ストラップをさらに備える。本発明のさらに別の実施形態によれば、前記キャリングバッグは、地面との4接点の基部をさらに備える。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】
図1Aは、本発明の実施形態によるテニス用具キャリングバッグの斜視図である。
【
図1B】
図1Bは、本発明の実施形態によるテニス用具キャリングバッグの斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態による、区画のカバーが取り外されている
図1Aのキャリングバッグの斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態による、
図1A及び
図1Bのテニス用具キャリングバッグの切り欠き側面図を概略的に示す図である。
【
図4】本発明の実施形態による電子制御パネルを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、本発明の実施形態を参照するが、その例は、単に例示のみを目的として添付の図面に示されている。当業者は、特許請求の範囲に記載された発明の原理から逸脱することなく、必要な変更を加えて、本明細書に示される構造及び方法の代替実施形態を採用し
てもよいことを、以下の説明から容易に認識するであろう。
【0015】
図1A及び
図1Bは、本発明の実施形態によるテニス用具キャリングバッグ101のそれぞれ異なる斜視図を示す。キャリングバッグ101の外部は、ボール区画のカバー102、テニスラケット区画のカバー103、発射区画のカバー104、電子パネルのカバー105、車輪106及び車輪ブレーキ106a、ハンドル107並びにショルダストラップ108を備える。
【0016】
図2は、本発明の実施形態による、カバー102、103、104、及び105が取り外されている
図1A及び
図1Bのテニス用具キャリングバッグ101の斜視図を示す。複数のテニスボール201が、テニスボールホッパー区画202の内側に存在する。テニスボール201は、バッグ101の開口部203又は204を介して、区画202に挿入されてもよく、区画202から引き出されてもよい。同様に、複数のテニスラケット205は、取り外し可能な第2の内部テニスバッグ(テニスラケット区画208の内側に設けられる)の内側に部分的に示されており、バッグ101の開口部204を介して、その第2の内部テニスバッグに挿入されてもよく、その第2の内部テニスバッグから引き出されてもよい。キャリングバッグ101は、地面との4接点の基部をさらに備え、バッグが静止しているときとボールが発射されている間の両方で安定性を与える。
【0017】
自動発射装置206は、自動発射装置区画207の内側に示されている。
図3は、本発明の実施形態によるテニス用具キャリングバッグ101の切り欠き側面図を概略的に示す。テニスボールホッパー区画202の底部側の開口部209は、ボールが通路301を通って、発射装置206の後側の装填セクション301まで通過することを可能にする。本発明の実施形態によれば、自動発射装置206のパイプ型バレル303の直径は、ボールが1つだけそのバレルに入ることを許容するのに対して、開口部209及び通路301は、複数のボールが同時に通過してもよく、装填セクション302には、複数のボールが存在してもよい。本発明の別の実施形態によれば、通路301内にボールが詰まることを防止するために、電気的に回転可能なボール整理装置(図示せず)が、ボールの制御された装填のために設けられており、ユーザは、(例えば、明示的なコマンド受信時の)速度又はその他の条件を決定してもよく、その速度又はその他の条件で、ボールは、ボール整理装置によって、通り抜けで装填セクション302に送られる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、自動発射装置206は、電気的に回転可能なフライホイール(図示せず)を備え、この電気的に回転可能なフライホイールは、作動すると回転して、装填セクション302に位置する単一のテニスボールが、バレル303から押し出されるようにする。フライホイールの回転エネルギーは、テニスボールの運動エネルギーに移され、その結果、ボールが加速され、所定の速度でバレルを通して放出される。本発明の他の実施形態では、自動発射装置206は、異なる発射装置(例えば、空気圧)を備える。前述の回転可能なフライホイールは、本質的に例示的なものであり、本発明は、特定の発射装置に限定されない。
【0019】
図4は、本発明の実施形態による電子制御パネル400を概略的に示す。制御パネル400は、
図1Bに示される電子パネルカバー105の後ろに位置し、電源(
図3の数字303)に接続されている。矢印ボタン401a~401d及び選択ボタン402を使用して、ユーザは、画面403に提示されているものに応じて自動発射装置206の動作を制御してもよい。例えば、ユーザは、発射装置206に3秒ごとに1回、又は固定された若しくは固定されていない時間間隔1つおきに1回、ボールを装填するように、電気的に制御されたボール整理装置を設定してもよく、各ボールが発射される速度を設定してもよい。
【0020】
本発明の実施形態によれば、ボールがバレル303から放出される方向は、キャリングバッグ101の水平の向き、及び機械的な発射角度機構(図示せず)によって決定される。本発明の別の実施形態によれば、電子的に制御される偏向部材(
図2の数字210)が、バレル303の前方放出側に隣接して設けられる。作動すると、バレル303の前方側から放出されたボールは、偏向部材210に引っ掛かって、それにより、方向を変えられる。この実施形態では、制御パネル400は、偏向部材210の作動及び向きを制御するように適合されており、それにより、様々な方向でボールの狙いをつけることを可能にする。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、バッグ101は、遠方から与えられた制御コマンドを検知するように構成された1又は複数のセンサ(図示せず)をさらに備える。センサには、声若しくは音のコマンド(例えば、テニスボールを打つラケットの音)を検知するための音センサ、コマンド(例えば、所定のハンドジェスチャ)を視覚的に検知するための視覚センサ、及び/又は制御コマンドの検知に適したその他の任意のセンサが含まれる。したがって、バッグ101は、その1又は複数のセンサからのデータを処理するのに適した処理要素をさらに備える。
【0022】
本発明の別の実施形態によれば、バッグ101は、電子計算デバイス(例えば、スマートフォン、PDA、タブレットなど)と無線通信して、そこからコマンドを受信し、トレーニング関連データ(例えば、トレーニングセッションの概要)を送信するように構成された、無線通信モジュールをさらに備える。
【0023】
予め設定された発明の実施形態によれば、キャリングバッグ101の上記の詳述した特徴を可能にするために、バッグ101は、バッグ101の内容物を支持するとともにバッグに剛性を与えることができる、繊維強化熱可塑性プラスチックで作られた硬質外部プラスチックケース外骨格を備える。次に、内部機構は、バッグ101のシャーシ(外部ケース)に固定されている内部構造によって、所定の位置に保持されている。内部構造は、内部要素を所定の位置(例えば、発射装置206)に保持し、バッグ101の容積をセグメント化することにより、区画仕切りとして機能する。本発明の実施形態によれば、構造材料は、全体の質量がエンドユーザによって扱いやすい(すなわち、軽量である)必要があることから、金属類ではなく強化ポリマー類であろう。
【0024】
本発明の実施形態によれば、「手押し車」型のハンドル107が、伸縮アーム(図示せず)に接続され、ハンドル107を、その最初の非伸長位置(図に示す)から、ハンドルが最初の非伸長位置よりも車輪106から離れている伸長位置へ、前後に移動することが可能となっている。この実施形態では、キャリングバッグ101は、ショルダストラップ108、又は例えばカバー102と103の間に追加され得る、その他の任意のハンドルによって運ばれることに加えて、スーツケース及び旅行かばんと同様の方法でカートのように運ばれてもよい。
【0025】
以下は、テニス用具キャリングバッグの例示的な実施形態であり、その構築の詳細及びその制約は、テニスコートの一方の側から他方の側へボールを発射する必要性、及びボール発射力に耐える必要性から生じる。明らかに、以下で与える特定の値は、本質的に例示的であり、説明のために与えられる。明らかに、本発明は、これらの値に限定されず、特許請求の範囲を超えることなく他の値で実施され得る。
【0026】
本発明によるキャリングバッグの構築における主な考慮の1つは、ボールを発射している間、バッグが直立姿勢で維持され、かつ発射の結果としての転倒が防止される方法である。発射装置(例えば206)が、毎分約2500回転(rpm)の速度で回転するフライホイールを備え、60グラム未満のテニスボールを地面から上に15~25度の傾斜が
ある少なくとも20メートルの距離まで発射するように構成されていると仮定すると、テニスボールにかかる力は、250~300ニュートン(N)になる。バレル303の前方放出側と車輪206の軸との間の距離dxは、発射力FLxの水平成分、及び車輪が耐えることができる抵抗力の量を定めるバッグの重量を考慮して、バッグが発射力に耐えることができるように選択される。例えば、距離dxは、重さが5キログラム(kg)のバッグで、重心が地上351mmかつバレルの前側から171mmに位置する場合、310ミリメートル(mm)であってもよい。
【0027】
電源303は、十分な時間にわたって様々な電動部品に電力を供給するために必要とされる。したがって、発射装置及び本発明の様々な実施形態で提供されるその他の任意の電動部品(例えば、電子的に制御される偏向部材、センサ、処理要素、無線通信モジュールなど)に電力を供給するために、12アンペア時(Ah)12ボルト(V)の電池が、使用されてもよい。
【0028】
本発明の実施形態を例示として説明してきたが、本発明は、特許請求の範囲を超えることなく、多くの変形、変更、及び適合がされて実施され得ることが理解されよう。