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特許7105922少なくとも1つの膜構成体の製造方法、マイクロメカニカルセンサ用の膜構成体、および部品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】少なくとも1つの膜構成体の製造方法、マイクロメカニカルセンサ用の膜構成体、および部品
(51)【国際特許分類】
   B81C 1/00 20060101AFI20220715BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20220715BHJP
   G01N 27/04 20060101ALI20220715BHJP
   G01N 25/02 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
B81C1/00
B81B3/00
G01N27/04 E
G01N25/02 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020564439
(86)(22)【出願日】2019-05-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 EP2019061608
(87)【国際公開番号】W WO2019219438
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】102018207689.8
(32)【優先日】2018-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100161908
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 依子
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,レナーテ
(72)【発明者】
【氏名】フライ,トビアス・ゼーバスティアン
【審査官】永井 友子
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-096549(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01775259(EP,A1)
【文献】特開平09-119913(JP,A)
【文献】特開2012-247239(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102016200270(DE,A1)
【文献】特開2012-063351(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B81C 1/00
B81B 3/00
G01N 27/04
G01N 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを熱量測定によって検出するためのマイクロメカニカルセンサ用の少なくとも1つの膜構成体(1)の製造方法(18)であって、
- ウエハ状の基板(4)が準備され(20)、
- 少なくとも1つの基準体積部(6)が、前記基準体積部(6)を少なくとも部分的に覆う基準膜(2)を形成しながら、一方の側(V)から前記ウエハ状の基板(4)内に、表面マイクロメカニカルプロセスまたはバルクマイクロメカニカルプロセスによって施され(22)、
- 前記少なくとも1つの基準体積部(6)に隣接する少なくとも1つの測定体積部(14)が、前記ウエハ状の基板(4)の他方の側(R)または前記一方の側(V)から、測定膜(10)を形成しながら、前記ウエハ状の基板(4)内に施され(25)、
- ウエハ状のキャップ基板(8)が、前記ウエハ状の基板(4)の前記一方の側(V)に施される(23)製造方法(18)であり、
前記少なくとも1つの測定体積部(14)が、前記他方の側(R)で、前記ウエハ状の基板(4)の前記他方の側(R)に施される複数の孔からなる開口部(16)を介して前記ガスを通すように形成される、製造方法(18)
【請求項2】
前記開口部(16)は、ガス状媒体が前記少なくとも1つの測定体積部(14)内に達することが可能であるようにサイジングされており、かつ、粒子およびエアロゾルはその粒径に基づき、前記開口部(16)を通って前記少なくとも1つの測定体積部(14)内に達することができないようにサイジングされている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ウエハ状のキャップ基板(8)が、前記基準体積部(4)の前記施し(22)の後で、前記ウエハ状の基板(4)上に施される(23)、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記ウエハ状のキャップ基板(8)が、前記少なくとも1つの測定体積部(14)の前記施し(25)の後で、前記ウエハ状の基板上に施される(23)、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの測定体積部(14)が、乾式エッチング、トレンチプロセス、または湿式エッチングプロセスにより、前記ウエハ状の基板(4)内に施される(25)、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ウエハ状のキャップ基板(8)が、陽極接合もしくは共晶接合、ガラスフリットによる接合、接着、はんだ付け、または溶接により、前記ウエハ状の基板(4)の前記一方の側(V)に施される(23)、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ウエハ状の基板(4)上に前記ウエハ状のキャップ基板(8)を施す際に、前記ウエハ状のキャップ基板(8)の前記一方の側(V)の方向に開いたまたは閉じた少なくとも1つの基準体積部(6)が、前記少なくとも1つの基準膜(2)と前記ウエハ状のキャップ基板(8)の間に、および/または前記少なくとも1つの測定膜(10)と前記ウエハ状のキャップ基板(8)の間に形成される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ウエハ状の基板(4)の前記他方の側(R)に封止材(15)が配置される、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの基準膜(2)および前記少なくとも1つの測定膜(10)上に、少なくとも1つの抵抗および少なくとも1つの導電性接続部が配置され(21)、前記ウエハ状のキャップ基板(8)と結合した前記ウエハ状の基板(4)が、少なくとも2つの膜構成体(1)に分離される(26)、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの基準体積部(6)が、前記基準体積部(6)を少なくとも部分的に覆う基準膜(2)を形成しながら、一方の側(V)から前記ウエハ状の基板(4)内に、多孔質シリコンを用いたプロセスにより、その後の多孔質シリコンの全てまたは一部の除去を伴って施される(22)、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの基準体積部(6)が、前記基準体積部(6)を少なくとも部分的に覆う基準膜(2)を形成しながら、および最初は閉じている測定体積部(14)が、前記測定体積部を少なくとも一部で覆う測定膜(10)を形成しながら、一方の側(V)から前記ウエハ状の基板(4)内に、多孔質シリコンを用いたプロセスにより、その後の前記多孔質シリコンの全てまたは一部の除去を伴って施される(22)、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法(18)に従って製造された、ガスを熱量測定によって検出するためのセンサ用の膜構成体(1)であって、
- 基板部分(4)と結合したキャップ基板部分(8)、
- 前記基板部分(4)内に施されており、前記キャップ基板部分(8)の方向に、基準膜(2)によって1つの側で画定されている少なくとも1つの基準体積部(6)、
- 前記基板部分(4)内に施されており、前記キャップ基板部分(8)の方向に、測定膜(10)によって1つの側で画定されている少なくとも1つの測定体積部(14)を有しており、
これに関し前記基準膜(2)が、少なくとも部分的に、前記キャップ基板部分(8)の一方の側(V)の方向に、および前記測定体積部(10)が、前記基板部分(4)の他方の側(R)の方向に流体を通すように形成されている膜構成体(1)。
【請求項13】
請求項12に記載の膜構成体(1)を備えた部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスを熱量測定によって検出するためのマイクロメカニカルセンサ用の少なくとも1つの膜構成体の製造方法ならびに膜構成体およびこのような膜構成体を備えた部品に関する。
【背景技術】
【0002】
水素を検出するため、熱量測定の原理をベースとするセンサが使用され得る。このようなセンサは、通常は膜から成っており、この膜上に発熱素子が配置されている。この発熱素子は、制御電子機器により、一定の電流/電圧でまたは一定の出力で動作され得る。これにより、周囲温度より高い温度が実現される。このようなセンサの機能原理は、水素の熱伝導率をベースとしており、水素の熱伝導率は1810μW/cmKであり、260μW/cmKの値をもつ空気の熱伝導率より高い。
【0003】
発熱素子の周囲に水素が存在する場合、水素の比較的高い熱伝導率と、それに伴う比較的大きな放熱とに基づいて発熱素子の温度が下がる。その際、発熱素子の抵抗が減少する。この抵抗変化が、発熱素子を一定の温度に保つために制御電子機器によって施されなければならない追加的な熱出力を誘導する。追加的な熱出力は水素の濃度に比例する。
【0004】
熱伝導率は周囲温度に依存するので、さらなる温度センサを使って、例えば膜の隣接領域内のさらなる白金抵抗体により、周囲温度が測定され得る。
膜の周囲の湿度は、空気の熱伝導率を考察する際に同様に重要であり、追加的なセンサまたは測定データの比較的手間のかかる評価によって考慮されなければならない。
【0005】
大きな測定範囲および多くの変数が考慮されるべきなので、考慮すべき因子の数が多いことにより、制御電子機器の設計が難しくなる。しかしながらこれと並行して、水素検出での高い分解能および精度が必要である。
【0006】
周囲効果をフィルタ除去するためのホイートストンブリッジの使用と共に、さらに動作電圧に変化をつけ得ることで、水素を空気中の水分と区別することができる。この区別は、燃料電池スタックの、例えば必ずしもそうではないが燃料電池車両の、排気中の水素が検出されるべき場合にとりわけ必要である。そこでは湿度が高くなっている。
【発明の概要】
【0007】
本発明の基礎となる課題は、濃度測定への外部影響を低減させる製造方法および改善された膜構成体を提案することに見出され得る。
この課題は本発明により、独立請求項のそれぞれの対象によって解決される。本発明の有利な形態および変形形態は、それぞれ従属する従属請求項の対象であり、かつ明細書から明らかになる。
【0008】
本発明の一態様に従えば、ガスを熱量測定によって検出するためのマイクロメカニカルセンサ用の少なくとも1つの膜構成体の製造方法が提供される。
本発明による解決策の1つのプロセスステップでは、ウエハ状の基板が準備される。ウエハ状の基板が、ドープされたまたはドープされていない半導体であり得ることが好ましい。
【0009】
ウエハ状の基板上に、例えば酸化物、窒化物、酸化物-亜硝酸塩、もしくは酸化物-亜硝酸塩-酸化物またはその類似物から成る断熱性および電気絶縁性のコーティングが施され得ることが好ましい。この断熱層および電気絶縁層は、以下では、理想的にはエッチング停止層である。材料が、空気中の水分が層内に吸蔵され得ないかまたは層を通り抜けて拡散するように選択されることが有利である。
【0010】
ウエハ状の基板が、発熱素子を形成するための、例えば白金、アルミニウム、モリブデン、タングステン、銅、金、銀、ドープされたシリコン、またはその類似物から成る導電性構造を、アルミニウム、チタン、タンタル、またはその酸化物もしくは窒化物およびその類似物から成る付着促進層を伴ってまたはそのような付着促進層無しで既に含んでいることが好ましい。この導電性構造は、例えば装着、スパッタリング、または蒸着することができ、これらのステップの組合せも可能である。ウエハ状の基板は、この金属被覆の上に例えば酸化物もしくは窒化物またはその類似物から成るさらなる電気絶縁体をさらに有する。この絶縁層のさらなる機能は、粉塵および湿気のような周囲影響からの保護または隔離である。
【0011】
本発明による方法では、少なくとも1つの基準体積部が、この基準体積部を少なくとも部分的に覆う基準膜を形成しながら、ウエハ状の基板の表側から、ウエハ状の基板内に、表面マイクロメカニカルプロセスおよび/またはバルクマイクロメカニカルプロセスによって施される。
【0012】
これは、例えば湿式エッチングまたは犠牲層エッチングによって達成され得る。
このプロセスステップの代わりにまたはそれに加えて、少なくとも1つの基準体積部が、この基準体積部を少なくとも部分的に覆う基準膜を形成しながら、表側からウエハ状の基板内に、PorSiプロセスにより、その後の例えば乾式エッチングまたはクラウドトレンチ(Cloudtrench)による多孔質シリコンの除去を伴ってまたはそのような除去無しで施され得る。
【0013】
その代わりに、1つのプロセスだけまたは個々のプロセスの組合せが用いられ得る。
基準体積部は、ガス測定のための基準として、例えば金属層内でホイートストンブリッジを使用する際に、使用され得る。
【0014】
基準体積部は、ウエハ状の基板の両方の表面の一方の方向に開いてまたは閉じて形成されることができ、開いた実施形態では、周囲のガスおよび/またはガス混合物との交換が可能である。閉じた変形形態では、特定のガスおよび/またはガス混合物が基準体積部に封入され得る。
【0015】
さらなる1つのプロセスステップでは、少なくとも1つの基準体積部に隣接する少なくとも1つの測定体積部が、ウエハ状の基板の裏側または表側から、測定膜を形成しながら、ウエハ状の基板内に施される。
【0016】
測定体積部は、基準体積部と同様に適切な表面マイクロメカニカルプロセスを使ってウエハ状の基板内に施され得る。それだけでなく、異方性および等方性のエッチング法の組合せから成るバルクマイクロメカニカルプロセスも用いられ得る。これは、例えば犠牲層エッチングおよび/または湿式エッチングによって実施され得る。
【0017】
その代わりにまたはそれに加えて、少なくとも1つの測定体積部がこの測定体積部を少なくとも部分的に覆う測定膜を形成しながら、および最初は閉じた測定体積部が、表側からウエハ状の基板内に、PorSiプロセスにより、その後の多孔質シリコンの除去を伴ってまたはその後の多孔質シリコンの除去無しで施され得る。
【0018】
さらなる可能なプロセス管理は、基準体積部および測定体積部を同時に生成するための、ウエハ状の基板の表側から作用する表面マイクロメカニカルプロセスおよび/またはバルクマイクロメカニカルプロセスおよびPorSiプロセスを有する。この手順は、プロセス管理の短縮という利点を有し、かつ測定体積部のガスを通す開口部のための、裏側から作用するバルクマイクロメカニカルプロセスが考えられる。この実施形態では、さらに以下でより正確に定義するウエハ状のキャップ基板が全体的に放棄され得る。これは、例えば湿式エッチングプロセスの際に可能であり、かつウエハ構成体の非常に好適な製造形態を生じさせる。というのもセンサの材料費および製造時間をさらに低減させ得るからである。
【0019】
基準体積部もしくは測定体積部または基準空洞もしくは測定空洞を製造する際、同時に、体積部を画定する膜が形成され得る。膜、例えば基準膜および/または測定膜としての実施形態の利点は、最小限の電力消費で、周囲より高い温度が調整され得ることにある。
【0020】
ホイートストンブリッジとしての膜構成体および電気的設計により、センサ信号は、変化する周囲条件、例えば温度および湿度ならびにチップの老朽化およびそれに伴うセンサのドリフトによりほとんど影響を及ぼされ得ない。
【0021】
さらなる1つのプロセスステップでは、ウエハ状のキャップ基板が、ウエハ状の基板の表側に施される。ウエハ状の基板の表側にウエハ状のキャップ基板を施す利点は、機械的安定性および機械的応力耐性の上昇にある。ウエハ状のキャップ基板は、固定的な熱境界条件を実現し、それによりこのシステムの比較可能性および再現性が向上する。ウエハ状のキャップ基板の閉じた一実施形態では、膜の上に、例えば熱伝導率の違うガスで満たされたさらなる中空空間が実現され得る。とりわけ、低伝導性ガスまたは真空の場合、提案している測定装置の感度が上昇する。
【0022】
前述のプロセスステップをベースとして、とりわけガスおよび/またはガス混合物中の熱伝導率、滞留、または放射の原理を使った、とりわけ水素のための、ガスを検出するために封入された基準体積部を備えたマイクロメカニカルセンサ、とりわけダブル膜チップのための簡略化された製造方法が実現され得る。
【0023】
さらなる本発明による一実施形態では、ウエハ状のキャップ基板内に、測定ガスおよび基準ガスを的確に導くための流路構造が取り付けられ得る。
続いてこのウエハが複数のウエハ部分に分離され得る。それぞれのウエハ部分がセンサの製造に使用され得る。
【0024】
本方法の一実施形態によれば、ウエハ状のキャップ基板は、基準体積部の施しの後で、ウエハ状の基板上に施される。これにより測定体積部は、基準体積部に倣って、ウエハ状の基板の表側から作用する表面マイクロメカニカルプロセスおよびバルクマイクロメカニカルプロセスまたはPorSiプロセスにより、ウエハ状の基板内に施され得る。その後、ウエハ状のキャップ基板が、加工されたウエハ状の基板上に配置され得る。
【0025】
本発明による方法のこの特に好適かつ簡略化されたプロセス可能性により、例えば製造のためのフェイスダウン加工が、および/またはトレンチプロセスを使った測定体積部のガスを通す開口部が実現され得る。ウエハの表側と、以下にチャックと言う保持装置との直接的な接触(これはフェイスダウン加工と言う)は、加工中に、保持装置上の凹凸および粒子のせいで基準膜の損傷および/または膜の破損が生じ得る。
【0026】
本方法のさらなる一実施形態に従えば、ウエハ状のキャップ基板が、少なくとも1つの測定体積部の施しの後で、ウエハ状の基板上に施される。
これは、例えば湿式エッチング法の際に、接合部およびウエハ状のキャップ基板が損傷されないという利点を有する。
【0027】
本方法のさらなる一実施形態によれば、少なくとも1つの測定体積部が、乾式エッチングにより、ウエハ状の基板内に施される。乾式エッチング法の利点は、前もって取り付けられた犠牲構造が規定通りに除去され得ることにある。それによりアンダーカットを生成でき、アンダーカットは、例えば測定すべきガスを導入する際の流体力学的な利点をもたらし得る。
【0028】
その代わりにおよび/またはそれに加えて、少なくとも1つの測定体積部が、トレンチプロセスにより、ウエハ状の基板内に施される。トレンチ加工を使った製造プロセスの利点は、任意の形状の施しにある。それにより、小さなチップが実現され得る。
【0029】
その代わりにおよび/またはそれに加えて、少なくとも1つの測定体積部が、湿式化学エッチング法により、ウエハ状の基板内に施される。この場合には、ウエハ状の基板がチャックに載っておらず、したがってこのステップは、キャップが施される前に行われ得る。ウエハ状の基板のさらなる機械的保護またはより高い安定性が必要ない場合は、キャップが放棄され得る。
【0030】
湿式化学エッチング法のさらなる利点は、ウエハ状の基板の表側および裏側が、1つの同時の作業ステップ内で行われ得ることにある。それにより、非常に安価に、高いプロセス均一性で加工が行われ得る。
【0031】
したがって少なくとも1つの測定体積部は、柔軟に、複数の異なる製造方法により、材料除去によってウエハ状の基板内に施され得る。
本方法のさらなる一実施形態によれば、ウエハ状のキャップ基板は、接着、はんだ付け、ウエハ接合、または溶接により、ウエハ状の基板の表側に施され、これに関しウエハ接合とは、ガラスフリット接合、共晶接合、または陽極接合のことであり得る。異なる接合法は、とりわけ、ウエハ状の基板とウエハ状のキャップ基板に存在している境界層での、別のプロセス管理を可能にする。異なる接合法はさらに、実現可能な構造幅との組合せで、異なる媒体抵抗性を有する。
【0032】
その代わりに、接着ステップは、ウエハ状のキャップ基板のはんだ付け、接合、または溶接の後にも実施され得る。これは、ウエハ状のキャップ基板の追加的な固定または膜構成体のシーリングに役立ち得る。
【0033】
したがってウエハ状のキャップ基板は、柔軟に、様々な方法により、ウエハ状の基板に配置され得る。
本発明による方法のさらなる一実施形態によれば、ウエハ状の基板上にウエハ状のキャップ基板を施す際に、ウエハ状のキャップ基板の表側の方向に開いたまたは閉じた少なくとも1つの基準体積部が、少なくとも1つの基準膜とウエハ状のキャップ基板の間に、および/または少なくとも1つの測定膜とウエハ状のキャップ基板の間に形成される。このためにウエハ状のキャップ基板は、少なくとも1つの基準膜の領域内におよび/または少なくとも1つの測定膜の領域内に前もって施された溝を有し得る。この溝は、ウエハ状のキャップ基板の厚さを貫いて延びていることができ、したがってウエハ状のキャップ基板を貫通するガス通路を形成し得る。
【0034】
その代わりにまたはそれに加えて、ウエハ状のキャップ基板は、例えば基準ガスによって満たされ得る追加的な体積部を、膜の上に形成し得る。
本発明による方法のさらなる一実施形態に従えば、ウエハ状の基板の表側から、測定膜を形成しながらウエハ状の基板内に施された少なくとも1つの測定体積部が、ウエハ状の基板の裏側からガスを通すように開けられる。その際、測定体積部を、裏側に開くようにウエハ状の基板内に施すことができ、または追加的にウエハ状の基板内に施される開口部によりガスを通すように形成することができる。
【0035】
基準体積部を表側からおよび測定体積部を裏側から施す利点は、表側および裏側から異なるガスが供給され得ることにある。例えば、空気を表側からおよび水素を裏側から供給することができる。
【0036】
例えば、流路および開口部が、トレンチプロセスにより、少なくとも1つの測定体積部の裏側の壁内に施され得る。この場合、開口部の寸法は、ガス状媒体が少なくとも1つの測定体積部内に達し得るようにサイジングされている。この場合、粒子およびエアロゾルはその粒径に基づき、この連絡部を通っては少なくとも1つの測定体積部内に達し得ない。
【0037】
その代わりに、少なくとも1つの測定体積部が、湿式化学プロセスにより、非常に安価に開かれ得る。
ウエハ状の基板の表側からの基準体積部の生成の本発明によるプロセス管理の方式により、別途で例えば独立した台座ウエハによって封鎖する必要のない閉じた基準体積部が生じるので、ウエハ状の基板の裏側の方向での基準体積部の密封は省略され得る。
【0038】
本発明による方法のさらなる一実施形態によれば、少なくとも1つの測定体積部が、裏側で、ウエハ状の基板の裏側に適用されるエッチングプロセスにより、ガスを通すように開かれる。このエッチングプロセスは、トレンチプロセス、乾式エッチングプロセス、湿式エッチングプロセス、および/もしくはこれらのステップの組合せまたはそれに類するものであり得る。ウエハ状の基板内に施された少なくとも1つの測定体積部および/または基準体積部は、ウエハ状の基板の裏側の方向で、例えばPorSi技術のような多孔質半導体技術により、ガスを通すように改変され得る。
【0039】
これに関し基準体積部は、測定体積部と同じ方式で、構成体の表側からのみ開かれ得る。これは、ホイートストンブリッジが、比較的高い対称性に基づき、測定体積部と比較的容易に同調可能であるという利点を有する。
【0040】
少なくとも1つの測定体積部内の多孔質半導体構造の利点は、この半導体構造が、大きな表面積および一緒に調整可能な孔径を有し、したがってそのほかのガスおよび/または粒子に対するフィルタ機能を担い得ることにある。多孔質構造は、粒子、エアロゾル、または空気中の水分が粒径に基づいて少なくとも1つの測定体積部内には達し得ないようにサイジングされる。PorSiによるプロセス管理の場合、いずれにしても多孔質半導体構造が取り付けられ、かつ開放気孔率がプロセス管理を介して調整され得る。
【0041】
本発明による方法のさらなる一実施形態に従えば、ウエハ状の基板の裏側に封止材が配置される。ウエハ状の基板の裏側の密封すべき断面積は、測定体積部へとガスを通す供給部によって小さくでき、したがって湿気およびそのほかの環境影響に対する密封は、例えば媒体抵抗性のために使用される幅広いパッキンリングを使って、少なくとも1つの測定体積部の領域内で、技術的に比較的簡単に実施され得る。
【0042】
封止材を取り付ける利点は、測定体積部の下にあるガス、例えば排気管内の水素/湿気混合物が、ウエハ状の基板の上にある第2のガス、例えば周囲空気から隔てられ得ることにある。
【0043】
特別な利点は、これによりボンディングパッドおよびボンディングワイヤが、それらを損傷させるガスまたはそれ以外の空気成分(空気中の水分)から隔てられ得ることにある。封止材は、とりわけ裏側に据えられており、なぜならそこにある誘電層が、特に耐湿性だからである。そのほかの封止機能、例えば粉塵が問題である場合、封止材を表側に配置することも考えられる。
【0044】
本発明による方法のさらなる一実施形態によれば、少なくとも1つの基準膜および少なくとも1つの測定膜上に、少なくとも1つの抵抗および少なくとも1つの導電性接続部が配置され、ウエハ状のキャップ基板と結合したウエハ状の基板が、少なくとも2つの膜構成体に分離される。これによりとりわけ、ホイートストンブリッジ回路が、分離ステップの前に膜構成体上に施され得る。これにより、技術的に簡単に、複数の膜構成体が同時に加工または製造され得る。
【0045】
ブリッジ回路の実装は、少なくとも1つのダブル膜の実施形態における単一のチップ上で、またはキャップが測定体積部および基準体積部を提供し、かつ互いを隔てている膜を備えたチップ上で行うことができる。このようなセンサのセンサ信号は、変化する周囲条件またはチップもしくは使用される金属の老朽化およびそれに伴う抵抗のドリフトによって変化し得ない。なぜならブリッジ回路のすべての抵抗が同じ変動を受け、したがってブリッジ電圧が変わらないからである。
【0046】
さらに、膜構成体上に施された抵抗における製造技術的変動が、センサの性能に影響を及ぼし得る。なぜならブリッジ回路の抵抗は互いにすぐ近くに配置されており、したがってこれらの変動を同じ程度で受けるからである。1つのブリッジ回路内のすべての抵抗が同じ変動を受ける場合、これは、結果として生じるブリッジ電圧への少ない影響を有する。
【0047】
本発明による方法のさらなる一実施形態によれば、少なくとも1つの基準体積部が、この基準体積部を少なくとも部分的に覆う基準膜を形成しながら、表側からウエハ状の基板内に、PorSiプロセスにより、その後の多孔質シリコンの除去を伴ってまたはその後の多孔質シリコンの除去無しで施される。
【0048】
さらに、本発明による方法の一実施形態によれば、少なくとも1つの基準体積部が、この基準体積部を少なくとも部分的に覆う基準膜を形成しながら、および最初は閉じている測定体積部が、この測定体積部を少なくとも一部で覆う測定膜を形成しながら、表側からウエハ状の基板内に、PorSiプロセスにより、その後の多孔質シリコンの除去を伴ってまたはその後の多孔質シリコンの除去無しで施される。
【0049】
PorSiによるプロセス管理の場合、基準体積部および測定体積部は、同時にまたは個々に施され得る。続いてこれらの中空空間を、所望のその後の適用に応じて、上側および/または裏側に対して開くことができる。
【0050】
PorSiによるプロセス管理の場合、ウエハ状のキャップ基板を省略でき、これはプロセスフローをさらに削減する。さらに、基準膜および/または測定膜が多孔質構造によって支持されることで基準膜および/または測定膜の安定性を上昇させることができ、これにより、基準体積部および/または測定体積部内の圧力が比較的高くても測定され得る。
【0051】
PorSiプロセスを使ったプロセス管理の利点は、少なくとも1つの基準体積部および/または測定体積部内で、多孔質シリコンにより、的確にフィルタ機能が実現されることにある。多孔質半導体構造は、大きな表面積、およびプロセス管理を介して一緒に調整可能な孔径を有し、したがって望ましくない粒子、エアロゾル、および/または空気中の水分に対するフィルタ機能を担い得る。望ましくない成分は粒径に基づき、少なくとも1つの基準体積部および/または測定体積部内には達し得ない。これは、測定すべきガスおよび/またはガス混合物が汚染されている場合に、特に有利であり得る。
【0052】
本発明のさらなる一態様に従えば、本発明による方法に従って製造された、ガスを熱量測定によって検出するためのセンサ用の膜構成体が提供される。この膜構成体は、基板部分と結合したキャップ基板部分および基板部分内に施された少なくとも1つの基準体積部を有し、この基準体積部は、キャップ基板部分の方向に、基準膜によって少なくとも1つの側で画定されている。この膜構成体は、基板部分内に施された少なくとも1つの測定体積部をさらに有し、この測定体積部は、キャップ基板部分の方向に、1つの側の測定膜によって画定されており、これに関し基準膜は、少なくとも部分的に、キャップ基板部分の表側の方向に流体を通すように開いていることが好ましい。測定体積部は、基板部分の裏側の方向に流体を通すように形成される。
【0053】
ガスを熱量測定によって検出するためのセンサ用の、本方法により製造される膜構成体は、ウエハ状の基板の裏側からのガス通路を備えた少なくとも1つの測定体積部およびウエハ状の基板の裏側の方向に閉じている少なくとも1つの基準体積部を有する。閉じた基準体積部は、ガス測定のための基準として、例えば金属層内でホイートストンブリッジを使用する際に、使用され得る。
【0054】
この膜構成体は、例えばダブル膜チップとしての形態に用いることができ、ダブル膜チップでは、空洞または測定体積部が、例えばウエハ状の基板の裏側から開いており、それによりガス通路を有し、この場合、隣接する基準体積部はこの通路側から密閉されている(PA13を参照)。
【0055】
基準膜の測定膜からの空間的な隔離は、周囲での万一の変化、例えば湿気および温度および/またはその他のことを測定信号から切り離すために、基準膜が導電性構造と協働して基準抵抗を形成し得るので、特に好適であることが明らかになる。
【0056】
基準体積部のさらなる利点は、規定のガスおよび/またはガス混合物を封入でき、したがってこの規定のガスおよび/またはガス混合物に対して相対的に測定され得ることにある。
【0057】
本発明のさらなる一態様によれば、本発明による膜構成体を備えた部品、とりわけセンサが提供される。
この膜構成体は、本発明による方法により加工され、続いて複数の部分に分離されたウエハ構成体の一部分であり得ることが好ましい。測定体積部および基準体積部の逆側に施された開口部により、ガス流が、技術的に簡単にそれぞれの体積部内に案内され得る。とりわけ、基準体積部の密閉遮蔽はキャップ基板部分によって実現され得る。密閉遮蔽は、基準体積部がガスを通すように開かれないかまたは基準ガスでの充填後に再び封鎖されることによっても実現され得る。これにより、例えば水素濃度の測定への外部影響を減らすことができ、それにより、この膜構成体をベースとするセンサを動作させるための制御電子機器が、技術的により簡単かつより費用効率よく形成され得る。
【0058】
以下に、非常に簡略化した概略図に基づいて、本発明による対象の好ましい例示的実施形態をより詳しく解説する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明の第1の実施形態による膜構成体の概略的な断面図である。
図2】本発明の第2の実施形態による膜構成体の概略的な断面図である。
図3】第1の例示的実施形態による膜構成体の製造方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図においては、同じ構造要素はそれぞれ同じ符号を有している。
図1は、本発明の第1の実施形態による膜構成体1の概略的な断面を示している。この膜構成体1は、ここでは、分離工程により互いに分けられた複数の膜構成体1を備えた1つのウエハからの一部分である。
【0061】
膜構成体1は、ダブル膜チップのための構成体として形成されており、かつ、膜の層のための製造プロセスであって、例えば金属の白金、金、銀、銅、モリブデン、タングステン、もしくは非金属性導電層、例えばポリシリコン、または類似の材料から成る少なくとも1つの導体路を内包しいている例えばONO膜(酸化物-窒化物-酸化物)の層のための製造プロセスに従って形成され得る。その代わりに膜は、それぞれ酸化物だけ、窒化物だけ、または両方から成る混合物から成り得る。構成体1は基準膜2を有し、基準膜2は、表面マイクロメカニカルもしくはバルクマイクロメカニカルプロセスまたはPorSiプロセスにより製造された。PorSiプロセスは場合によってはウエハ状の基板4内での多孔質シリコン構造の除去のための乾湿エッチングステップと組み合わせられる。その際に同時に基準体積部6が生じ、基準体積部6は、基準膜2により、ウエハ状の基板4の表側Vの方向に画定されている。基準膜2は、ここでは少なくとも部分的に開いており、したがって基準体積部6とのガス交換が行われ得る。
【0062】
構成体1は、基準膜2の製造後にウエハ状の基板4上に施されたウエハ状のキャップ基板8を有している。ウエハ状のキャップ基板8は、膜2、10の領域内で、ウエハ状のキャップ基板8を貫いて延びている空隙7を有している。領域2および10は相互に結合していてもよい。この例示的実施形態によれば、空隙7は、湿式エッチングプロセスによって生じ得る斜めの側面を有している。しかしながら空隙7は、そのほかの材料除去法、例えばトレンチ加工によっても、ウエハ状のキャップ基板8内に施され得る。
【0063】
ウエハ状のキャップ基板8は、ガラスフリットによるウエハ接合により、ウエハ状の基板4上に配置されている。ウエハ状のキャップ基板8により、構成体1は追加的な安定性を得ている。
【0064】
構成体1は、基準膜2に隣接する測定膜10をさらに有している。測定膜10は、さらなる加工の際に、構成体1のいわゆる「フェイスダウン」の向きで、ウエハ状の基板4内に製造された。その際、ウエハ状の基板の裏側Rから、測定体積部14を生成するためのエッチング法が適用された。測定体積部14は、裏側Rの方向に開いて形成されており、したがって測定膜10への妨げられないガス貫流を可能にし、しかし測定膜10は通り抜けない。フェイスダウン加工を必要としない例えば湿式エッチングのようなまたは構成体1を周縁で保持する別の方式のエッチングプロセスの場合は、場合によってはウエハ状のキャップ基板8を放棄してもよい。
【0065】
測定体積部14の領域では、ウエハ状の基板4の裏側Rに、パッキンリング15の形態での封止材15が配置されている。
図2では、本発明の第2の実施形態による膜構成体1の概略的な断面を示している。第1の例示的実施形態による膜構成体1とは異なり、ここでは測定体積部14も、表面マイクロメカニカルもしくはバルクマイクロメカニカルプロセスまたはPorSiプロセスにより、ウエハ状の基板4の表側Vからウエハ状の基板4内に施された。この場合、いわゆるクラウドトレンチも適用され得る。理想的には、続いてONO膜および白金から成る包埋された金属構造によるコーティングが実施される。これにより、測定体積部14はウエハ状の基板4の表側および裏側Rに対して閉じており、その後のステップにより、例えばトレンチプロセスまたはそのほかのエッチングプロセスにより、ガスを通すように裏側Rに対して開かれた。これにより、測定体積部14は裏側に配置された開口部16を有し、この開口部16は、粒子および空気中の水分が測定体積部14内に達しないことを阻止することが好ましい。
【0066】
図3は、第1の例示的実施形態による膜構成体1の製造方法18の概略図を示している。
第1のプロセスステップ20では、ウエハ状の基板4が準備される。
【0067】
続いてウエハ状の基板4に、抵抗または導電性接続部を、1つまたは複数のコーティングおよびこのコーティングのリソグラフィによる構造化の形態で装備または付与することができ、かつこの導電層が、電気絶縁層によって被包される21。この導電性接続部は、発熱抵抗体を形成することが好ましい。
【0068】
続いて、少なくとも1つの基準体積部6が、この基準体積部6を少なくとも部分的に覆う基準膜2を形成しながら、表側Vからウエハ状の基板4内に、表面マイクロメカニカルプロセス、バルクマイクロメカニカルプロセス、または乾式エッチングステップを伴うPorSiプロセスによって施される22。
【0069】
その代わりにまたはそれに加えて、プロセスステップ21による電気導体ならびに被包している電気絶縁層および断熱層は、基準体積部6および/または測定体積部14の形成22の後に、ウエハ状の基板4上に施されてもよい。
【0070】
さらなるステップ23では、ウエハ状のキャップ基板8が、ウエハ状の基板4上に施され、かつウエハ構成体が裏返しにされ24、したがって裏側Rの加工が実施され得る。
その代わりにこのステップは省略され得る。
【0071】
ステップ25では、この場合は、少なくとも1つの基準体積部6に隣接する少なくとも1つの測定体積部14が、ウエハ状の基板4の裏側Rから、測定膜10を形成しながら、ウエハ状の基板4内に施される。測定体積部14が既に製造されている場合は、このステップ25では、測定体積部14へのガス流入口または流体を通す連絡部が、ウエハ状の基板4の裏側Rから施され得る。
【0072】
最後のステップ26では、ウエハ状のキャップ基板8と結合したウエハ状の基板4が、少なくとも2つの膜構成体1に分離される。
図1
図2
図3