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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-15
(45)【発行日】2022-07-26
(54)【発明の名称】組み立て式ロフトベッド
(51)【国際特許分類】
   A47C 19/22 20060101AFI20220719BHJP
   A47C 19/00 20060101ALI20220719BHJP
【FI】
A47C19/22 B
A47C19/00 B
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018193158
(22)【出願日】2018-10-12
(65)【公開番号】P2020058692
(43)【公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-08-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 特許出願人である林田 勉は、2018年3月4日にネット通販サイトを通じて、発明品である組立て式ロフトベッド(商品名、イーニー)を販売することにより公開を行った。
(73)【特許権者】
【識別番号】515259823
【氏名又は名称】林田 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100174791
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 敬義
(72)【発明者】
【氏名】林田 勉
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-124742(JP,A)
【文献】特開2002-177076(JP,A)
【文献】米国特許第6167579(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 19/00 - 19/22
A47D 7/00
A47B 85/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上段部に床(とこ)を,下段部に机を備え,少なくとも四隅に立設される支柱によって前記上段部が支持される組み立て式ロフトベッドであって,
前記上段部は,
使用者が寝るための床部材と,
前記使用者の転落を防止するための柵用サイドフレームと,
前記柵用サイドフレームの対側に配置される,昇降用ハシゴならびに当該昇降用ハシゴを鉛直に設置するための設置用サイドフレームと,
を少なくとも備え,
前記下段部は,
机としての機能を果たす天板部材と,
前記柵用サイドフレームと同じ側の長手方向に配置固定される第一補強フレームと,
前記柵用サイドフレームと直交する側の短手方向に配置固定される第二補強フレームと,
を少なくとも備え,
前記天板部材は,前記下段部の短手方向に配置されるとともに,前記第一補強フレーム,前記第二補強フレーム,前記昇降用ハシゴの3つの部材に固定されることを特徴とする組み立て式ロフトベッド。
【請求項2】
前記昇降用ハシゴが,一対のハシゴ支柱と,当該一対のハシゴ支柱に架設される複数のハシゴ踏板と,により構成され,
さらに,前記一対のハシゴ支柱には,前記ハシゴ踏板とは別の天板固定部材が架設され,当該天板固定部材を介して前記昇降用ハシゴに前記天板部材が固定される請求項1に記載の組み立て式ロフトベッド。
【請求項3】
前記昇降用ハシゴが,前記組み立て式ロフトベッドの長手方向の端部に配置される請求項1又は2に記載の組み立て式ロフトベッド。
【請求項4】
前記昇降用ハシゴの幅と,前記天板部材の奥行とが揃えられている請求項1から3のいずれか1項に記載の組み立て式ロフトベッド。
【請求項5】
前記天板部材の固定手段がネジである請求項1から4のいずれか1項に記載の組み立て式ロフトベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,組み立て式ロフトベッドに関する。
【0002】
組み立て式ベッドでは,インターネットによる販売が増加してきている。
すなわち,ベッド(組み立て式ではないベッド。以下,これを「完成品ベッド」と略する)そのものが比較的大きな商品であることから,店頭で小売販売を行うには,商品としての完成品ベッドの展示や在庫の確保とともに,広大なスペースが必要となる。そのため,販売できる完成品ベッドの種類を,ある程度,スペースに応じて限定せざるをえないとともに,スペースの確保などから販売のための固定費も大きなものとなりがちである。
これに対し,ネット販売においては,そのような商品展示は写真などを用いてネット上で行えばよく,在庫についても,販売量に応じた柔軟な変更が容易である。特に,組み立て式ベッドについては,完成品ベッドそのものと比較すると,保管を行う際の商品としての容量を小さくすることができ,より小さなスペースでより多くの在庫を確保することができる。
このことから,組み立て式ベッドは,ネット販売との親和性が高く,ネット販売に非常に適した商品といえる。
【0003】
また,組み立て式ベッドは,現在のライフスタイルに適した商品ともいえる。
すなわち,家族構成や居住環境などは様々であり,汎用性の高いものからニッチなものまで種々のニーズが存在するが,組み立て式ベッドであれば,様々なバリエーションや好みに応じた商品を提供しやすい。加えて,組み立て式ベッドは,完成品ベッドと比較して,マンションなど,戸建てと比較すると運搬が困難であり,搬入について限定的なスペースしかない場合であっても,取り扱いが容易である。
このことから,組み立て式ベッドは,現在のライフスタイルに適した商品といえる。
【0004】
一方,組み立て式ベッドにおいて,課題となりがちなのが,安全性や耐久性などである。
すなわち,組み立て式ベッドは,複数の部材を組み立てて完成されることから,完成品ベッドと比較すると,部材そのものが小さなものとなりがちである。加えて,組み立て式ベッドは,一般消費者によって組み立てられることを前提としており,完成品ベッドと比較して複雑な構成とすることはできず,より簡易な構成とする必要がある。この点から,組み立て式ベッドは,完成品ベッドと比較すると,一般的に安全性や耐久性などに劣るものである。
このような組み立て式ベッドの中でもロフトベッドと呼ばれる二段式のベッドの場合,一段しかないベッドと比較すると,より安全性や耐久性が懸念されるものであるが,組み立て式ロフトベッドのニーズは高く,種々の技術が提案されている(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-177076号公報
【非特許文献】
【0006】
【文献】楽天組み立て式ベッド販売ページ,[online],[平成30年9月3日検索],インターネット〈URL;https://item.rakuten.co.jp/mokuhouse/1085591/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1には,組替式家具と称される組み立て式ロフトベッドに関する技術が開示されている。かかる技術は,一段目(下段部)の長手方向に机を,二段目(上段部)に床(とこ)を備えるものである。
かかる技術においては,机となる天板部材が短手方向の奥側に備えられており,これを机として使用できるようになっている。
しかるに,ハシゴ部分において,固定箇所が,支柱部分と上段部のサイドフレーム部分であり,固定箇所としてのバランスが好ましいものではない。かかる場合,ハシゴ部分が,水平方向内部ないし外部からの力に弱く,徐々にハシゴの固定箇所が緩んできてしまうという課題を有していた。
【0008】
また,組み立て式ロフトベッドの現在の潮流は,非特許文献1に記載のような態様のものである。
すなわち,ロフトベッド部分とハシゴがそれぞれ分離しやすい構成となっており,ロフトベッド上段にハシゴを斜めに引っ掛ける構成である。
かかる構成の場合,ハシゴを登る場合には外れるなどの心配はそれほどないものの,水平方向内部からの力で簡単に外れてしまったり,上段の引っ掛かり部分が弱くなったりしてしまうという課題を有していた。
【0009】
上記事情を背景として,本発明では,ハシゴが安定的に備えられ,繰り返しの使用にも耐えうる組み立て式ロフトベッドの開発を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者は,鋭意研究の結果,組み立て式ロフトベッドにおける机部分を短手方向に備えるとともに,ハシゴを含む3方向から机部分を固定することにより,机部分とベッド構造全体の安定化を可能とする組み立て式ロフトベッドに想到し,発明を完成させたものである。
【0011】
本発明は,以下の構成からなる。
本発明の第一の構成は,上段部に床(とこ)を,下段部に机を備え,少なくとも四隅に立設される支柱によって前記上段部が支持される組み立て式ロフトベッドであって,
前記上段部は,
使用者が寝るための床部材と,
前記使用者の転落を防止するための柵用サイドフレームと,
前記柵用サイドフレームの対側に配置される,昇降用ハシゴならびに当該昇降用ハシゴを鉛直に設置するための設置用サイドフレームと,
を少なくとも備え,
前記下段部は,
机としての機能を果たす天板部材と,
前記柵用サイドフレームと同じ側の長手方向に配置固定される第一補強フレームと,
前記柵用サイドフレームと直交する側の短手方向に配置固定される第二補強フレームと,
を少なくとも備え,
前記天板部材は,前記下段部の短手方向に配置されるとともに,前記第一補強フレーム,前記第二補強フレーム,前記昇降用ハシゴの3つの部材に固定されることを特徴とする組み立て式ロフトベッドである。
【0012】
本発明の第二の構成は,前記昇降用ハシゴが,一対のハシゴ支柱と,当該一対のハシゴ支柱に架設される複数のハシゴ踏板と,により構成され,
さらに,前記一対のハシゴ支柱には,前記ハシゴ踏板とは別の天板固定部材が架設され,当該天板固定部材を介して前記昇降用ハシゴに前記天板部材が固定される第一の構成に記載の組み立て式ロフトベッドである。
【0013】
本発明の第三の構成は,前記昇降用ハシゴが,前記組み立て式ロフトベッドの長手方向の端部に配置される第一又は第二の構成に記載の組み立て式ロフトベッドである。
本発明の第四の構成は,前記昇降用ハシゴの幅と,前記天板部材の奥行とが揃えられている第一から第三の構成に記載の組み立て式ロフトベッドである。
本発明の第五の構成は,前記天板部材の固定手段がネジである第一から第四の構成に記載の組み立て式ロフトベッドである。
【発明の効果】
【0014】
本発明により,ハシゴが安定的に備えられ,繰り返しの使用にも耐えうる組み立て式ロフトベッドの提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材である設置用サイドフレームを準備している状態を示す分解斜視図である。
図3】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材である柵用サイドフレームおよび設置用サイドフレームに,同じく構成部材であるヘッドボードおよびフットボードを固定している状態を示す斜視図である。
図4】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材であるヘッドボードおよびフットボードに,同じく構成部材である第一補強フレームを架設固定している状態を示す斜視図である。
図5】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材である柵用サイドフレーム,設置用サイドフレーム,ヘッドボードおよびフットボードに,同じく構成部材であるツインビームプロテクタを装着している状態を示す斜視図である。
図6】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材であるヘッドボードおよびフットボードに,同じく構成部材であるフック飾りおよびフックを取り付けている状態を示す斜視図である。
図7】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材である設置用サイドフレームに,同じく構成部材である昇降用ハシゴを設置している状態を示す斜視図である。
図8】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材である天板部材を,同じく構成部材である第一補強フレーム,第二補強フレームおよび昇降用ハシゴの3つの部材に固定している状態を示す斜視図である。
図9】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材であるツインビームプロテクタ間に,同じく構成部材である反り防止部材を架設固定している状態を示す斜視図である。
図10】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材である床部材を,同じく構成部材であるツインビームプロテクタ上に配置している状態を示す斜視図である。
図11】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)はフットボード,(b)はヘッドボード)である。
図12】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)は柵用サイドフレーム,(b)は設置用サイドフレーム,(c)は第一補強フレーム)である。
図13】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)は天板部材,(b)はツインビームプロテクタ,フック飾りおよびフック,(c)は昇降用ハシゴ)である。
図14】本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)は床部材,(b)は反り防止部材)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<<I.発明の要旨>>
本発明の組み立て式ロフトベッドは,上段部に床(とこ)を,下段部に机を備え,少なくとも四隅に立設される支柱によって前記上段部が支持される組み立て式ロフトベッドであって,前記上段部は,使用者が寝るための床部材と,前記使用者の転落を防止するための柵用サイドフレームと,前記柵用サイドフレームの対側に配置される,昇降用ハシゴならびに当該昇降用ハシゴを鉛直に設置するための設置用サイドフレームと,を少なくとも備え,前記下段部は,机としての機能を果たす天板部材と,前記柵用サイドフレームと同じ側の長手方向に配置固定される第一補強フレームと,前記柵用サイドフレームと直交する側の短手方向に配置固定される第二補強フレームと,を少なくとも備え,前記天板部材は,前記下段部の短手方向に配置されるとともに,前記第一補強フレーム,前記第二補強フレーム,前記昇降用ハシゴの3つの部材に固定されることを特徴とする。
このように,本発明の組み立て式ロフトベッドは,床(とこ)としての上段部と,机を有するものとしての下段部と,を備え,これらが少なくとも4隅に鉛直に設けられる(立設される)支柱および昇降用ハシゴによって固定・支持され,一体化された構成となっている。かかる構成により,机となる天板部材が,第一補強フレーム,第二補強フレーム,昇降用ハシゴ,これら3つの部材により,3方向から固定されるとともに,かかる固定により,天板部材そのものが,下段部内の固定ないし補強部材として作用することとなり,ロフトベッド全体としての安定性を向上させることができる。加えて,昇降用ハシゴを,支柱の一部として安定的に固定することができる。
すなわち,本発明の構成によれば,昇降用ハシゴが安定的に備えられ,繰り返しの使用にも耐えうる組み立て式ロフトベッドの提供が可能となる。
【0017】
本発明において,上段部は,床部材,柵用サイドフレーム,設置用サイドフレームを少なくとも必須の構成要素として備える。
すなわち,上段部は,昇降用ハシゴの設置部分を備えながら,横側からの使用者の転落を防止しつつ,寝るための場所として機能するものである。
上段部は,上記必須の構成要素を備えるとともに,かかる機能を果たしうる限り,特に限定されるものではなく,他の任意の構成要素を備えることもできる。上段部は,このような他の任意の構成要素として,例えば,ヘッドボード,フットボードなどを備えることができる。
【0018】
本発明においては,ヘッドボードとフットボードを,入れ替えて設置可能とすることが好ましい。この好ましい構成によれば,ロフトベッドの設置場所を踏まえて,頭の向きを調整することが可能になるという効果が得られる。
この場合,ヘッドボード側とフットボード側の構成部材を,図11に示すように対称となるように構成するとともに,ネジ等の固定箇所も対称となるように配置すればよい。すなわち,いずれにおいても,左右両側に支柱を備え,第二補強フレームを対称に備えるものであり,かつ,固定のためのネジ穴も対称となっており,ヘッドフレーム側だけが,一部,さらにネジ穴を多く備える構成となっているものである。
かかる構成により,例えば,図1ではヘッドボードが昇降用ハシゴと反対側に備えられており,図7などではヘッドボードが昇降用ハシゴ側に備えられているものである。
【0019】
ヘッドボードにおいては,棚を備えることが好ましい。この好ましい構成によれば,ちょっとした物置としてヘッドボードの棚を使用することが可能となり,本発明のロフトベッドの性能を向上させることが可能になるという効果が得られる。
この場合の棚は,図1ないし図11に示すように,ヘッドボードの短手方向に,水平に延びる直方体状の板状部材とすればよい。
さらに,ヘッドボードにおいては,ライト部やコンセント部などを備えることが好ましい。この好ましい構成によれば,ロフトベッドの機能性を向上させることが可能になるという効果が得られる。
【0020】
床部材は,上段部において,使用者が寝るための床としての役割を果たす。床部材は,かかる役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし素材のものとすることができる。
床部材としては,典型的には,図1図10ないし図14(a)に示すように,スノコ部材を用いることができる。床部材は,二つ又は複数の部材で構成することが好ましく,二つの部材で構成することが特に好ましい。この好ましい構成によれば,組み立て式ロフトベッドとしての部材の大きさを調整することがより容易となり,本発明の組み立て式ロフトベッドとしての製品性ないし梱包性を向上させることが可能になるという効果が得られる。
【0021】
柵用サイドフレームは,使用者の転落を防止するとともに,本発明のロフトベッドの長手方向の支持部材としてロフトベッドの安定性を向上させる役割を果たす。柵用サイドフレームは,かかる役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものとすることができる。
柵用サイドフレームとしては,典型的には,図1ないし図12(a)に示すように,ロフトベッドの長手方向に延びる長方形状の板状部材を適宜組み合わせて構成したものを用いればよい。
【0022】
設置用サイドフレームは,昇降用ハシゴの設置部分として機能するとともに,使用者の転落を防止するための柵としての役割をも果たす。加えて,設置用サイドフレームは,昇降用ハシゴを設置・連結させることにより,本発明のロフトベッドの長手方向の支持部材としてロフトベッドの安定性を向上させる役割を果たす。設置用サイドフレームは,これらの機能ないし役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものとすることができる。
設置用サイドフレームとしては,典型的には,図1ないし図12(b)に示すように,柵用サイドフレームと類似の,長方形の板状部材を適宜組み合わせて構成したものを用いればよい。
【0023】
本発明において,下段部は,天板部材,第一補強フレーム,第二補強フレームを少なくとも必須の構成要素として備える。
すなわち,下段部は,一定の内部空間を確保しつつ机部分を提供する役割を果たすとともに,机部分が両補強フレームならびに昇降用ハシゴに固定されることにより,ロフトベッド全体としての安定性を向上させる役割を果たすものである。
下段部は,上記必須の構成要素を備えるとともに,これらの役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,他の任意の構成要素を備えることもできる。下段部は,このような他の任意の構成要素として,例えば,下部に,さらなる補強フレームを備えることができる。
【0024】
天板部材は,机としての機能を果たすとともに,二つの補強フレームならびに昇降用ハシゴに固定されることにより,ロフトベッド全体の安定性を向上させる部材としても機能するものである。天板部材は,かかる機能を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものとすることができる。
天板部材としては,典型的には,図1図8ないし図13(a)に示すように,厚みのある長方形状の部材を用いればよい。
【0025】
第一補強フレームは,天板部材を固定するとともに,本発明のロフトベッドの長手方向の支持部材としてロフトベッドの安定性を向上させる役割を果たす。
第一補強フレームは,これらの機能ないし役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものとすることができる。
第一補強フレームとしては,典型的には,図1ないし図12(c)に示すように,長方形の板状部材を用いればよい。
【0026】
第二補強フレームは,天板部材を固定するとともに,本発明のロフトベッドの短手方向の支持部材としてロフトベッドの安定性を向上させる役割を果たす。
第二補強フレームは,これらの機能ないし役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものとすることができる。
第二補強フレームとしては,典型的には,図1に示すように,長方形の板状部材を用いればよい。
【0027】
本発明において,昇降用ハシゴは,昇降用のハシゴとしての役割を果たすとともに,天板部材と設置用サイドフレームに固定・連結されることにより,ロフトベッド全体としての安定性を向上させる役割を果たす。昇降用ハシゴは,これらの役割を果たす限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものとすることができる。
また,昇降用ハシゴと天板部材との固定方法についても特に限定されるものではなく,種々の方法によって固定することができる。このような固定方法としては,例えば,昇降用ハシゴと天板部材を架橋するような補助部材を用いたり,後述するハシゴ支柱やハシゴ踏板に,ネジ穴を設けて,ネジで固定したりするなどの方法がある。
【0028】
昇降用ハシゴは,典型的には,図1図8ないし図13(c)に示すように,一対のハシゴ支柱と,当該一対のハシゴ支柱に架設される複数のハシゴ踏板と,により構成することができる。
さらに,前記構成においては,一対のハシゴ支柱に,ハシゴ踏板とは別の天板固定部材が架設されることが好ましい。この好ましい構成によれば,天板固定部材を介して昇降用ハシゴに天板部材を固定することが可能となり,本発明における天板部材の昇降用ハシゴへの固定がより容易になるという効果が得られる。
天板固定部材は,天板部材の固定が可能となる限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし構成のものとすることができる。
天板固定部材としては,典型的には,図1図8ないし図13(c)に示すように,長方形状の部材であって,固定するためのネジ穴を複数有する部材を用いればよい。
【0029】
昇降用ハシゴのハシゴ支柱においては,その上端部近辺に,くり抜き部を設けることが好ましい。この好ましい構成によれば,昇降用ハシゴの把持が容易になるとともに,昇降用ハシゴの上下が分かりやすくなり,本発明の組み立て式ロフトベッドの性能を向上させることが可能になるという効果が得られる。
くり抜き部は,ハシゴとしての頑強性を損なうことなく,把持部として機能させることができる限り,特に限定されるものではなく,種々の形状ないし個数のものとすることができる。典型的には,ハシゴ支柱の上端近辺に,一つもしくは二つの長円形状のくり抜き部を設けるなどすればよい。
【0030】
昇降用ハシゴは,組み立て式ロフトベッドの長手方向の端部に配置されることが好ましい。この好ましい構成によれば,昇降用ハシゴがロフトベッドの四隅の一部に配置されることとなり,本発明の組み立て式ロフトベッドの安定性をより向上させることが可能になるという効果が得られる。
このような態様としては,図1ないし図7に示すような位置に昇降用ハシゴを配置すればよい。
【0031】
本発明においては,昇降用ハシゴの幅と,天板部材の奥行とが揃えられていることが好ましい。この好ましい構成によれば,下段部の内部から外部への移動の際に昇降用ハシゴが邪魔することが無く,かつ,天板部材を安定的に固定することが可能になることから,本発明の組み立て式ロフトベッドの使用感を向上させることが可能になるという効果が得られる。
本発明において,「昇降用ハシゴの幅と,天板部材の奥行とが揃えられている」とは,これらの長さが完全に同一となることまでを意味するものではなく,ほぼ近似した長さとなることとして定義される。ほぼ近似した長さとしては,昇降用ハシゴの幅ないし天板の奥行,これらの長さに準じて決定すればよく,目安として,天板の奥行に対し昇降用ハシゴの幅が0.7から1.4,好ましくは0.8から1.3,より好ましくは0.9から1.2,特に好ましくは0.95から1.1,最も好ましくは0.95から1.05とすればよい。
【0032】
<<II.実施の形態>>
以下,好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し,下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず,本発明はこれに限定されるものではない。
<組み立て式ロフトベッドの構成>
まず,本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成について,図1を参照しながら説明する。
【0033】
図1は,本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成を示す斜視図である。
【0034】
図1に示すように,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1は,上段部1Aに床(とこ)2を,下段部1Bに机3を備え,少なくとも四隅に立設される支柱4によって上段部1Aが支持される組み立て式ロフトベッドである。
【0035】
上段部1Aは、使用者が寝るための床部材2Aと,使用者の転落を防止するための柵用サイドフレーム2Bと,柵用サイドフレーム2Bの対側に配置される,昇降用ハシゴ5ならびに当該昇降用ハシゴ5を鉛直に設置するための設置用サイドフレーム2Cと,を少なくとも備える。
【0036】
柵用サイドフレーム2Bと設置用サイドフレーム2Cは,それらの前後両端部がそれぞれヘッドボード9,フットボード10によって固定・支持される(図3を参照)。これにより,四隅に立設される支柱4によって上段部1Aが支持された状態となる。
【0037】
柵用サイドフレーム2Bと設置用サイドフレーム2Cの対向面側の下部には,それぞれツインビームプロテクタ17A,17Bが固定される(図5を参照)。これらツインビームプロテクタ17A,17Bの両端は,それぞれ,前後一対の支柱4,4にも固定される。
ツインビームプロテクタ17A,17B間には,反りを防止するための反り防止部材27が架設固定される(図9を参照)。
ツインビームプロテクタ17A,17Bの対向面側の上部には,それぞれ支持桟29A,29Bが固着されている(図13(b)を参照)。そして,これら支持桟29A,29Bによって床部材2Aが支持配置される。
床部材2Aは,第一床部材2A1と第二床部材2A2の,二つのスノコ状の部材で構成されている(図10図14(a)を参照)。
【0038】
下段部1Bは,机としての機能を果たす天板部材6と,柵用サイドフレーム2Bと同じ側の長手方向に配置固定される第一補強フレーム7Aと,柵用サイドフレーム2Bと直交する後側の短手方向に配置固定される第二補強フレーム8Cと,を少なくとも備える。ここで,第二補強フレーム8Cは,フットボード10の一構成部材であり,第一補強フレーム7Aの両端は,ヘッドボード9を構成する支柱4とフットボード10を構成する支柱4にそれぞれ固定される(図4を参照)。
そして,天板部材6は,下段部1Bの後端部の短手方向に配置されるとともに,第一補強フレーム7A,第二補強フレーム8C,昇降用ハシゴ5の3つの部材に固定される。
【0039】
本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1の構成によれば,机としての機能を果たす天板部材6が,第一補強フレーム7A,第二補強フレーム8C,昇降用ハシゴ5の3つの部材により,3方向から固定されるとともに,かかる固定により,天板部材6そのものが,下段部1B内の固定ないし補強部材として作用することとなり,ロフトベッド1全体としての安定性を向上させることができる。加えて,昇降用ハシゴ5を,支柱の一部として安定的に固定することができる。
すなわち,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1の構成によれば,昇降用ハシゴ5が安定的に備えられ,繰り返しの使用にも耐えうる組み立て式ロフトベッドの提供が可能となる。
【0040】
ヘッドボード9を構成する支柱4とフットボード10を構成する支柱4には,第一補強フレーム7Aの下方に位置する第一補強フレーム7Bの両端が固定される。また,ヘッドボード9は,上下一対の第二補強フレーム8A,8Bを構成部材として含んでいる。さらに,フットボード10は,第二補強フレーム8Cの下方に位置する第二補強フレーム8Dを構成部材として含んでいる。
【0041】
昇降用ハシゴ5は,一対のハシゴ支柱5A,5Aと,当該一対のハシゴ支柱5A,5Aに架設される5枚のハシゴ踏板5Bと,により構成されている。さらに,一対のハシゴ支柱5Aには,ハシゴ踏板5Bとは別の天板固定部材5Cが架設され,当該天板固定部材5Cを介して昇降用ハシゴ5に天板部材6が固定される。かかる構成によれば,天板部材6の昇降用ハシゴ5への固定がより容易になる。
昇降用ハシゴ5の一対のハシゴ支柱5A,5Aには,その上端近辺に,それぞれ二つの長円形状のくり抜き部5Dが設けられている。かかる構成によれば,昇降用ハシゴ5の把持が容易になるとともに,昇降用ハシゴ5の上下が分かりやすくなり,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1の性能を向上させることが可能となる。
昇降用ハシゴ5は,天板部材6の配置位置に対応する,ロフトベッド1の長手方向の後側でかつ左側の端部に配置される。かかる構成によれば,昇降用ハシゴ5がロフトベッド1の四隅の一部に配置されることとなり,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1の安定性をより向上させることが可能となる。
本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1においては,昇降用ハシゴ5の幅と,天板部材6の奥行とが揃えられている。かかる構成によれば,下段部1Bの内部から外部への移動の際に昇降用ハシゴ5が邪魔することが無く,かつ,天板部材6を安定的に固定することが可能となることから,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1の使用感を向上させることが可能となる。
【0042】
ヘッドボード9の上部(上段部1A)には,当該ヘッドボード9の短手方向に水平に延びる直方体状の板状部材からなる棚9Aが設けられている(図11(b)を参照)。かかる構成によれば,ちょっとした物置としてヘッドボード9の棚9Aを使用することが可能となり,本実施の形態のロフトベッド1の性能を向上させることが可能となる。
ヘッドボード9の上部(上段部1A)には,さらに,棚9Aの上方に位置してライト部9Bとコンセント部9Cが設けられている(図11(b)を参照)。かかる構成によれば,本実施の形態のロフトベッド1の機能性を向上させることが可能となる。
【0043】
ヘッドボード9およびフットボード10には,それぞれ,下段部1Bの上端に位置して2個のフック21を備えたフック飾り20が取り付けられる(図6を参照)。かかる構成によれば,例えば,上靴を入れておく巾着袋等を下げておくことが可能となり,本実施の形態のロフトベッド1の機能性を向上させることが可能となる。
【0044】
<組み立て式ロフトベッドの組み立て手順>
次に,本実施の形態における組み立て式ロフトベッドの組み立て手順について,図2から図14を参照しながら説明する。
【0045】
図2は,本発明の一実施の形態における組み立て式ロフトベッドの構成部材である設置用サイドフレームを準備している状態を示す分解斜視図,図3は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材である柵用サイドフレームおよび設置用サイドフレームに,同じく構成部材であるヘッドボードおよびフットボードを固定している状態を示す斜視図,図4は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材であるヘッドボードおよびフットボードに,同じく構成部材である第一補強フレームを架設固定している状態を示す斜視図,図5は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材である柵用サイドフレーム,設置用サイドフレーム,ヘッドボードおよびフットボードに,同じく構成部材であるツインビームプロテクタを装着している状態を示す斜視図,図6は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材であるヘッドボードおよびフットボードに,同じく構成部材であるフック飾りおよびフックを取り付けている状態を示す斜視図,図7は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材である設置用サイドフレームに,同じく構成部材である昇降用ハシゴを設置している状態を示す斜視図,図8は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材である天板部材を,同じく構成部材である第一補強フレーム,第二補強フレームおよび昇降用ハシゴの3つの部材に固定している状態を示す斜視図,図9は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材であるツインビームプロテクタ間に,同じく構成部材である反り防止部材を架設固定している状態を示す斜視図,図10は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材である床部材を,同じく構成部材であるツインビームプロテクタ上に配置している状態を示す斜視図,図11は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)はフットボード,(b)はヘッドボード),図12は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)は柵用サイドフレーム,(b)は設置用サイドフレーム,(c)は第一補強フレーム),図13は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)は天板部材,(b)はツインビームプロテクタ,フック飾りおよびフック,(c)は昇降用ハシゴ),図14は,当該組み立て式ロフトベッドの構成部材を示す斜視図((a)は床部材,(b)は反り防止部材)である。
なお,図7図10などに示す組み立て式ロフトベッド1’は,図1に示す組み立て式ロフトベッド1と比較して,ヘッドボード9およびフットボード10の配置が逆になっており,かつ,昇降用ハシゴ5の設置位置が左右逆になっている。このようにヘッドボード9とフットボード10を,入れ替えて設置可能とすることにより,ロフトベッドの設置場所を踏まえて,頭の向きを調整することが可能となる。
【0046】
図11に示すように,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1’は,構成部材として,ヘッドボード9およびフットボード10を備えている。
ヘッドボード9は,左右一対の支柱4,4を備え,当該左右一対の支柱4,4の下部に上下一対の第二補強フレーム8A,8Bが架設固定されて,一体物として構成されている。ヘッドボード9の上部には,当該ヘッドボード9の短手方向に水平に延びる直方体状の板状部材からなる棚9Aが設けられている。ヘッドボード9の上部には,さらに,棚9Aの上方に位置してライト部9Bとコンセント部9Cが設けられている。
フットボード10は,左右一対の支柱4,4を備え,当該左右一対の支柱4,4の下部に上下一対の第二補強フレーム8C,8Dが架設固定されて,一体物として構成されている。
【0047】
また,図12に示すように,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1’は,構成部材として,柵用サイドフレーム2B,設置用サイドフレーム2Cおよび第一補強フレーム7A,7Bを備えている。
柵用サイドフレーム2Bは,ロフトベッド1’の長手方向に延びる長方形状の板状部材を適宜組み合わせて構成されている。
設置用サイドフレーム2Cは,ロフトベッド1’の長手方向に延びる長方形状の板状部材で構成された設置用サイドフレーム第一構成部材2C1に,ロフトベッド1’の長手方向に延びる長方形状の板状部材を適宜組み合わせて構成された設置用サイドフレーム第二構成部材2C2を組み付けて固定したものとなっている。
第一補強フレーム7A,7Bは,ロフトベッド1’の長手方向に延びる長方形状の板状部材で構成されている。
【0048】
また,図13に示すように,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1’は,構成部材として,天板部材6,ツインビームプロテクタ17A,17B,フック飾り20,フック21および昇降用ハシゴ5を備えている。
天板部材6は,机としての機能を果たすものであり,厚みのある長方形状の部材からなっている。
ツインビームプロテクタ17A,17Bは,ロフトベッド1’の長手方向に延びる細長い長方形状の部材からなり,これらツインビームプロテクタ17A,17Bの対向面側の上部には,それぞれ,後述する第一床部材2A1と第二床部材2A2を支持するための支持桟29A,29Bが固着されている。
フック飾り20は,ロフトベッド1’の短手方向に延びる細長い長方形状の部材からなり,フック21はフック飾り20にネジ止め固定される(図6を参照)。
昇降用ハシゴ5は,一対のハシゴ支柱5A,5Aと,当該一対のハシゴ支柱5A,5Aに架設される複数のハシゴ踏板5Bと,により構成されている。さらに,一対のハシゴ支柱5A,5Aには,ハシゴ踏板5Bとは別の天板固定部材5Cが架設されている。
【0049】
また,図14に示すように,本実施の形態の組み立て式ロフトベッド1は,構成部材として,床部材2Aおよび反り防止部材27を備えている。
床部材2Aは,第一床部材2A1と第二床部材2A2の,二つのスノコ状の部材で構成されている。
反り防止部材27は,細長い角棒状に形成されている。
【0050】
まず,ロフトベッドの左右どちらに昇降用ハシゴ5を設置するかを決め,それに応じた設置用サイドフレーム2Cを準備する。図1ではロフトベッド1の左側に昇降用ハシゴ5が設置されており,図7図10ではロフトベッド1’の右側に昇降用ハシゴ5が設置されている。以下では,ロフトベッド1’の右側に昇降用ハシゴ5を設置する場合を例に挙げて説明する。
ロフトベッド1’の右側に昇降用ハシゴ5を設置する場合には,設置用サイドフレーム第一構成部材2C1に設置用サイドフレーム第二構成部材2C2を,図2に示すような形で組み付け,ネジ11を用いて固定する。なお,図1に示すようにロフトベッド1の左側に昇降用ハシゴ5を設置する場合には,設置用サイドフレーム第二構成部材2C2を裏表逆にして設置用サイドフレーム第一構成部材2C1に組み付ければよい。
【0051】
次いで,図3に示すように,柵用サイドフレーム2Bおよび設置用サイドフレーム2Cの前後両端部に,ヘッドボード9およびフットボード10を丸ナット12,ネジ13,14を用いて固定する。これにより,四隅に立設される支柱4によって上段部1Aが支持された状態となる。
【0052】
次いで,図4に示すように,ヘッドボード9およびフットボード10の左側の支柱4,4間に,上下一対の第一補強フレーム7A,7Bを丸ナット15,ネジ16を用いて架設固定する。これにより,ロフトベッド1’の長手方向の安定性が向上する。
【0053】
次いで,図5に示すように,柵用サイドフレーム2Bと設置用サイドフレーム2Cの対向面側の下部に,それぞれ,ツインビームプロテクタ17A,17Bをネジ30を用いて固定するとともに,当該ツインビームプロテクタ17A,17Bの両端を,それぞれ,前後一対の支柱4,4に丸ナット18,ネジ19を用いて固定する。
【0054】
次いで,図6に示すように,(1)フック飾り20に,2個のフック21を細木ダボ22,ネジ23を用いて固定した後,(2)フック飾り20を,ヘッドボード9およびフットボード10の下段部1Bの上端にネジ24を用いて固定する。
【0055】
次いで,図7に示すように,ロフトベッド1’の右側の前端に昇降用ハシゴ5を鉛直に設置する。より具体的には,昇降用ハシゴ5の上端部を,設置用サイドフレーム2Cにネジ25を用いて固定する。
【0056】
次いで,図8に示すように,天板部材6を,第一補強フレーム7A,第二補強フレーム8Aおよび昇降用ハシゴ5の3つの部材にネジ26を用いて固定する。この場合,天板固定部材5Cを介して天板部材6が昇降用ハシゴ5に固定される。
【0057】
次いで,図9に示すように,ツインビームプロテクタ17A,17B間に,反り防止部材27をネジ28を用いて架設固定する。
【0058】
最後に,図10に示すように,第一床部材2A1と第二床部材2A2を,ツインビームプロテクタ17A,17B上に配置する。
【0059】
以上により,組み立て式ロフトベッド1’が得られる。
【0060】
なお,上記実施の形態においては,一対のハシゴ支柱5A,5Aに,ハシゴ踏板5Bとは別の天板固定部材5Cが架設され,当該天板固定部材5Cを介して昇降用ハシゴ5に天板部材6がネジ止め固定される場合を例に挙げて説明したが,本発明は必ずしもかかる構成のものに限定されるものではない。例えば,昇降用ハシゴ5と天板部材6を架橋するような補助部材を用いてもよい。また,ハシゴ支柱5Aやハシゴ踏板5Bにネジ穴を設け,ハシゴ支柱5Aやハシゴ踏板5Bに天板部材6を直接ネジ止め固定するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1,1’ 組み立て式ロフトベッド
1A 上段部
1B 下段部
2 床(とこ)
2A 床部材
2A1 第一床部材
2A2 第二床部材
2B 柵用サイドフレーム
2C 設置用サイドフレーム
3 机
4 支柱
5 昇降用ハシゴ
5A ハシゴ支柱
5B ハシゴ踏板
5C 天板固定部材
5D くり抜き部
6 天板部材
7A,7B 第一補強フレーム
8A,8B,8C,8D 第二補強フレーム
9 ヘッドボード
9A 棚
9B ライト部
9C コンセント部
10 フットボード
17A,17B ツインビームプロテクタ
20 フック飾り
21 フック
29A,29B 支持桟

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14