(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-15
(45)【発行日】2022-07-26
(54)【発明の名称】タンデムロッドコネクタ及び関連方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/70 20060101AFI20220719BHJP
【FI】
A61B17/70
(21)【出願番号】P 2019543334
(86)(22)【出願日】2018-02-06
(86)【国際出願番号】 US2018017034
(87)【国際公開番号】W WO2018148193
(87)【国際公開日】2018-08-16
【審査請求日】2020-12-15
(32)【優先日】2017-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】カルース・ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ディーゼルマン・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】リー・ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ホーキンス・ジェイ・ライリー
【審査官】野口 絢子
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-533087(JP,A)
【文献】米国特許第08920475(US,B1)
【文献】特表2010-506670(JP,A)
【文献】特表2003-515380(JP,A)
【文献】米国特許第09247964(US,B1)
【文献】特表2001-517122(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B17/00-17/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタアセンブリであって、
近位-遠位軸を画定する近位端部及び遠位端部を有するコネクタであって、前記コネクタが、
前記コネクタを骨アンカーアセンブリの受け部材に嵌合するように構成された第1の部分であって、前記骨アンカーアセンブリが、第1のロッドを受け取るための第1のロッド受け凹部を有する、第1の部分、及び
第2のロッド受け凹部が形成される第2の部分であって、前記第2のロッド受け凹部が、第2のロッドを受け取るように構成されている、第2の部分、を含む、コネクタと、
前記受け部材に係合して前記第1のロッドを前記受け部材に係止するように構成された遠位部分、及び前記コネクタの前記第1の部分に形成された開口部を通って延在する近位部分を有する、第1の締結具と、
前記コネクタを前記受け部材に固定するように、前記第1の締結具に嵌合可能なナットと、
前記コネクタの前記第2の部分と係合して前記第2のロッドを前記コネクタに係止する第2の締結具と、を含み、
前記第2のロッド受け凹部が、
最近位開口部と、遠位座部と、を含み、前記
最近位開口部が、前記遠位座部から前記近位-遠位軸に垂直な方向にオフセットされて
おり、
前記ナットが、前記受け部材に対する前記コネクタの配向を係止するように、前記開口部内で拡張するように構成された係止ナットである、コネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記第1及び第2のロッドが、ロッド直径を有し、
前記第1及び第2のロッドが、前記受け部材及び前記コネクタにそれぞれ着座したときに、中心間オフセットを有し、
前記中心間オフセットの
前記第1のロッドの前記ロッド直径に対する比率が
、2:1
~4:1の範囲
であり、前記中心間オフセットの前記第2のロッドの前記ロッド直径に対する比率が、2:1~4:1の範囲である、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記第1及び第2のロッドが、前記受け部材及び前記コネクタにそれぞれ着座したときに、約6mm~約16mmの範囲の中心間オフセットを有する、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記第1及び第2のロッドが、前記受け部材及び前記コネクタにそれぞれ着座したときに、約8mmの中心間オフセットを有する、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記第1のロッド受け凹部が、第1のロッド座部を含み、前記第1のロッド座部が、前記第2のロッド受け凹部の前記
遠位座部に対して遠位である、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のロッド受け凹部が、第1のロッド座部を含み、前記第1のロッド座部が、前記第2のロッド受け凹部の前記
遠位座部に対して近位である、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のロッド受け凹部が、第1のロッド座部を含み、前記第1のロッド座部が、前記第2のロッド受け凹部の前記
遠位座部
と同じ近位-遠位の高さにある、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記コネクタの前記第1の部分が、前記受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含み、前記凹部が円筒形であり、それによって、前記受け部材が前記凹部内に受け取られたときに、前記受け部材が前記受け部材の中心軸の周りで前記コネクタに対して自由に回転するようになる、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項9】
前記コネクタの前記第1の部分が、前記受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含み、前記凹部が、前記受け部材の対応する平坦部に当接する、1つ又は2つ以上の平坦部を含み、それによって、前記受け部材が前記凹部内に受け取られたときに、前記受け部材が前記コネクタに対して一平面運動に制約されるようになる、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記コネクタの前記第1の部分が、前記受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含み、前記凹部が、前記受け部材
の逆になったものを形成し、それによって、前記受け部材が前記凹部内に受け取られたときに、前記受け部材が前記コネクタに対して回転も並進もできないようになる、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記コネクタの前記第1の部分が、ジンバルインターフェース内で前記受け部材の近位対向表面に重みをかける、ドーム形の遠位対向表面を含む、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記コネクタの前記第1の部分の前記開口部が、前記受け部材に対する前記コネクタの移動を可能にするように、前記第1の締結具に対して過大に寸法決定されている、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項13】
ポジショナを更に含み、前記ポジショナは、前記第1の締結具が受け取られる中心開口部と、前記ポジショナと前記受け部材との間の回転を制限するように、前記受け部材と係合する遠位に延在するタブと、を有する、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記ポジショナが、前記コネクタと前記受け部材との間の回転を制限するように、前記コネクタの歯と選択的に噛み合うように構成された歯を含む、請求項13に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記ポジショナが、前記ポジショナの外側側壁に形成され、かつ前記コネクタと前記受け部材との間の回転を制限するように、前記コネクタの内側側壁に形成された平坦部と選択的に係合するように構成された平坦部を含む、請求項13に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記ナットを締め上げることが、前記ポジショナの前記タブを前記第1の締結具に締め付けるのに効果的である、請求項13に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記ナットは、前記コネクタが前記受け部材に対して多軸方向に移動することを可能にするように、前記コネクタの前記第1の部分に形成された前記開口部の球状の内面内に受け取られる球状の外面を有する、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項18】
前記ナットが、前記コネクタの円錐形の近位対向表面と接触する円錐形の遠位対向表面を含む、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項19】
前記ナット及び前記コネクタの前記円錐形の表面が、互いに異なる角度で先細になっている、請求項18に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項20】
前記第1の締結具及び前記係止ナットの貫通孔のうちの少なくとも一方が、先細ねじ山を有し、それによって、前記第1の締結具に対する前記係止ナットの回転が前記係止ナットを半径方向に拡張させるのに効果的になる、請求項
1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項21】
前記係止ナットが、湾曲した当接面を有するキャッスルドライブ特徴部を有する、請求項
1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項22】
前記コネクタの遠位面が、前記受け部材に対する前記コネクタの移動を前記第1のロッドに平行な方向に制約するように構成されている、請求項18に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項23】
前記コネクタの遠位面が、前記受け部材に対する前記コネクタの移動を前記第1のロッドに垂直な方向に制約するように構成されている、請求項18に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項24】
前記第2のロッドが、前記第2のロッドを前記コネクタに対して遠位に移動させることによって、前記第2のロッド受け凹部内に位置決め可能である、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項25】
前記第2のロッド受け凹部が、前記
最近位開口部と前記遠位座部との間の湾曲した経路をたどる、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項26】
前記第2のロッド受け凹部が、前記コネクタの前記近位-遠位軸に対して斜めに角度付けされている経路をたどる、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項27】
前記第2の締結具の回転軸は、前記第2のロッドが前記コネクタに着座したときに、前記第2のロッドの長手方向中心軸と交差しない、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項28】
前記第2の締結具の回転軸が、前記コネクタの前記近位-遠位軸に対して斜めの角度で延在する、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項29】
前記第2の締結具が、止めねじであり、かつ前記コネクタに形成された止めねじ凹部内に受け取られ、前記止めねじ凹部の中心が、前記第2のロッド受け凹部の前記
最近位開口部の中心から前記近位-遠位軸に垂直な方向にオフセットされている、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項30】
前記第2のロッド受け凹部の前記遠位座部が、異なる直径のロッドを受け取るように構成されたV形状を画定する、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【請求項31】
前記骨アンカーアセンブリと、前記第1のロッドと、前記第2のロッドと、を更に含む、請求項1に記載の
コネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
タンデムロッドコネクタと関連方法とを含む、整形外科用装置及び方法が本明細書に開示される。
【背景技術】
【0002】
固定システムは、2つ以上の骨又は骨片の間の望ましい位置関係を整列及び/又は固定するための整形外科手術に使用することができる。例えば、脊椎手術において、脊椎固定システムを使用して、椎骨間の望ましい位置関係を整列及び/又は固定することができる。典型的な脊椎固定システムは、椎骨に埋め込まれ、かつ長手方向ロッドによって接続された骨ねじ又は他のアンカーを含むことができる。
【0003】
複数のロッドをタンデム式に配置することが望ましい又は必要であり得る例がたくさん存在する。例えば、ロッドは、ロッドを既存の構造体に加えて、構造体を追加の椎骨レベルまで延長するときに、又は他のインプラント若しくは患者の解剖学的構造を明確にするためにロッドのオフセットを達成しようとするときに、又は一連の埋め込まれた骨アンカーとより良好に適合させるために、タンデム式に配置されることがある。また、複数のロッドを同じ骨アンカーに取り付けることが望ましい又は必要であり得る例もたくさん存在する。これは、例えば、不十分な空間又は不十分な骨品質により、特定の場所での別個の骨アンカーの使用が妨げられ、又は両方のロッドに直接取り付けられるコネクタの使用が妨げるときに生じ得る。複数のロッドを取り付けるための既存の解決策は、かさばる可能性があり、ロッド間の大きなオフセットを必要とする可能性があり、又は1つのロッドを別のロッドに対して位置決めすることができる可撓性を制限する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、ロッドコネクタ及び関連方法の向上に対するニーズがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
別のロッドで既に塞がっている骨アンカーアセンブリにロッドを取り付けるために使用され得るコネクタが本明細書に開示される。コネクタが骨アンカーに係止される配置と、コネクタが骨アンカーに対して1つ又は2つ以上の自由度に制約される配置と、コネクタが骨アンカーに対して1つ又は2つ以上の自由度で調整可能である配置と、球状の関節接合部を含む配置と、を含む、コネクタを骨アンカーアセンブリに取り付ける様々な方法が開示される。いくつかの実施形態では、骨アンカーへのコネクタの取り付けは、ポジショナの使用によって支援され得る。コネクタの幾何学的形状は、例えば、角度付けされ、若しくは湾曲したロッド凹部、及び/又は締結具、又はロッドの中心からオフセットされ、若しくは骨アンカーに対して角度付けされる止めねじを使用して、骨アンカーアセンブリ内に受け取られる第1のロッドと、コネクタ内に受け取られる第2のロッドとの間のオフセットを最小化するように選択され得る。コネクタは、第1及び第2のロッドを共通の冠状面に整列させるように構成されてもよく、又は一方のロッドを他方のロッドよりも前方又は後方に位置決めするように構成されてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、コネクタアセンブリは、近位-遠位軸を画定する近位端部及び遠位端部を有するコネクタであって、コネクタが、コネクタを骨アンカーアセンブリの受け部材に嵌合するように構成された第1の部分であって、骨アンカーアセンブリが、第1のロッドを受け取るための第1のロッド受け凹部を有する、第1の部分、及び第2のロッド受け凹部が形成される第2の部分であって、第2のロッド受け凹部が、第2のロッドを受け取るように構成されている、第2の部分、を含む、コネクタと、受け部材に係合して第1のロッドを受け部材に係止するように構成された遠位部分、及びコネクタの第1の部分に形成された開口部を通って延在する近位部分を有する、第1の締結具と、コネクタを受け部材に固定するように、第1の締結具に嵌合可能なナットと、コネクタの第2の部分と係合して第2のロッドをコネクタに係止する第2の締結具と、を含むことができ、第2のロッド受け凹部が、近位開口部と、遠位座部と、を含み、近位開口部が、遠位座部から近位-遠位軸に垂直な方向にオフセットされている。
【0007】
第1及び第2のロッドは、ロッド直径を有することができ、第1及び第2のロッドが、受け部材及びコネクタにそれぞれ着座したときに、中心間オフセットを有することができ、中心間オフセットのロッド直径に対する比率が、約2:1~約4:1の範囲にあり得る。中心間オフセットのロッド直径に対する比率は、約2:1であり得る。第1及び第2のロッドは、受け部材及びコネクタにそれぞれ着座したときに、約6mm~約16mmの範囲、例えば、約6mm~約10mmの範囲の中心間オフセットを有することができる。第1及び第2のロッドは、受け部材及びコネクタにそれぞれ着座したときに、約8mmの中心間オフセットを有することができる。第1のロッド受け凹部は、第1のロッド座部を含むことができ、第1のロッド座部は、第2のロッド受け凹部の座部に対して遠位であり得る。第1のロッド受け凹部は、第1のロッド座部を含むことができ、第1のロッド座部は、第2のロッド受け凹部の座部に対して近位であり得る。第1のロッド受け凹部は、第1のロッド座部を含むことができ、第1のロッド座部は、第2のロッド受け凹部の座部と実質的に同じ近位-遠位の高さにあり得る。
【0008】
コネクタの第1の部分は、受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含むことができ、凹部が円筒形であり、それによって、受け部材が凹部内に受け取られたときに、受け部材が受け部材の中心軸の周りでコネクタに対して自由に回転するようになる。コネクタの第1の部分は、受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含むことができ、凹部が、受け部材の対応する平坦部に当接する、1つ又は2つ以上の平坦部を含み、それによって、受け部材が凹部内に受け取られたときに、受け部材がコネクタに対して一平面運動に制約されるようになる。コネクタの第1の部分は、受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含むことができ、凹部が、受け部材の実質的に逆になったものを形成し、それによって、受け部材が凹部内に受け取られたときに、受け部材がコネクタに対して回転も並進もできないようになる。コネクタの第1の部分は、ジンバルインターフェース内で受け部材の近位対向表面に重みをかける、ドーム形の遠位対向表面を含むことができる。コネクタの第1の部分の開口部は、受け部材に対するコネクタの移動を可能にするように、第1の締結具に対して過大に寸法決定され得る。アセンブリは、ポジショナを含むことができ、ポジショナは、第1の締結具が受け取られる中心開口部と、ポジショナと受け部材との間の回転を制限するように、受け部材と係合する遠位に延在するタブと、を有する。
【0009】
ポジショナは、コネクタと受け部材との間の回転を制限するように、コネクタの歯と選択的に噛み合うように構成された歯を含むことができる。ポジショナは、ポジショナの外側側壁に形成され、かつコネクタと受け部材との間の回転を制限するように、コネクタの内側側壁に形成された平坦部と選択的に係合するように構成された平坦部を含むことができる。ナットを締め上げることは、ポジショナのタブを第1の締結具に締め付けるのに効果的であり得る。ナットは、コネクタが受け部材に対して多軸方向に移動することを可能にするように、コネクタの第1の部分に形成された開口部の球状の内面内に受け取られる球状の外面を有することができる。ナットは、コネクタの円錐形の近位対向表面と接触する円錐形の遠位対向表面を含むことができる。ナット及びコネクタの円錐形の表面は、互いに異なる角度で先細になり得る。ナット及びコネクタの円錐形の表面は、同じ角度で先細になり得る。ナットは、受け部材に対するコネクタの配向を係止するように、開口部内で拡張するように構成された係止ナットであり得る。
【0010】
第1の締結具及び係止ナットの貫通孔のうちの少なくとも一方は、先細ねじ山を有することができ、それによって、第1の締結具に対する係止ナットの回転が係止ナットを半径方向に拡張させるのに効果的になる。係止ナットは、湾曲した当接面を有するキャッスルドライブ特徴部を有することができる。コネクタの遠位面は、受け部材に対するコネクタの移動を第1のロッドに平行な方向に制約するように構成され得る。コネクタの遠位面は、受け部材に対するコネクタの移動を第1のロッドに垂直な方向に制約するように構成され得る。第2のロッドは、第2のロッドをコネクタに対して遠位に移動させることによって、第2のロッド受け凹部内に位置決め可能であり得る。第2のロッド受け凹部は、近位開口部と遠位座部との間の湾曲した経路をたどることができる。
【0011】
第2のロッド受け凹部は、コネクタの近位-遠位軸に対して斜めに角度付けされている経路をたどることができる。いくつかの実施形態では、第2の締結具の回転軸は、第2のロッドがコネクタに着座したときに、第2のロッドの長手方向中心軸と交差しない。第2の締結具の回転軸は、コネクタの近位-遠位軸に対して斜めの角度で延在することができる。第2の締結具は、止めねじであってもよく、止めねじは、コネクタに形成された止めねじ凹部内に受け取られてもよく、止めねじ凹部の中心は、第2のロッド受け凹部の近位開口部の中心から近位-遠位軸に垂直な方向にオフセットされてもよい。第2のロッド受け凹部の遠位座部は、異なる直径のロッドを受け取るように構成されたV形状を画定することができる。アセンブリは、骨アンカーアセンブリと、第1のロッドと、第2のロッドと、を含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、コネクタアセンブリは、球状の内面を画定する開口部、及び開口部から外側にオフセットされ、かつ細長い脊椎ロッドを受け取るように構成されたロッド受け凹部を含む、コネクタと、ねじ山付き締結具と、コネクタの開口部内に受け取られる係止ナットであって、係止ナットは、球状の外面、及び締結具の近位端部が受け取られるねじ山付き貫通孔を有する、係止ナットと、を含むことができ、アセンブリが、コネクタが締結具に対して多軸方向に移動可能である係止解除構成と、締結具に対するコネクタの配向が固定される係止構成と、を有し、係止ナットが、係止解除構成と比較して、係止構成において半径方向に拡張される。
【0013】
締結具のねじ山又は係止ナットのねじ山は、先細であり得、それによって、締結具に対する係止ナットの回転が係止ナットを半径方向に拡張するのに効果的になる。係止ナットは、湾曲した当接面を有するキャッスルドライブ特徴部を有することができる。コネクタの遠位面は、第1の平面部分と、止めねじが配設される受け部材に対するコネクタの移動を制約するように、第1の平面部分に対して斜めの角度で配向された第2の平面部分と、を含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、脊椎固定方法は、骨アンカーアセンブリを患者の椎骨に埋め込むことであって、骨アンカーアセンブリが、第1のロッド受け凹部を有する受け部材を含む、埋め込むことと、第1のロッドを受け部材の第1のロッド受け凹部内に挿入することと、第1のロッドを受け部材内で固定するために、第1の締結具を受け部材内に挿入することと、第1の締結具の近位部分がコネクタに形成された開口部を通って延在するように、コネクタを受け部材の上方に位置決めすることと、第2のロッドをコネクタに形成された第2のロッド受け凹部内に挿入することと、第2のロッドをコネクタ内で固定するために、第2の締結具をコネクタに形成された締結具凹部内に挿入することと、第1及び第2のロッドの望ましい位置決めを達成するために、受け部材に対するコネクタの配向を調整することと、受け部材に対するコネクタの配向を固定するために、ナットを第1の締結具に締め上げることと、を含むことができる。
【0015】
方法は、第1のロッドと第2のロッドとの間の中心間オフセットが約6mm~約16mmの範囲、例えば、約6mm~約10mmの範囲にあるように、第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを含むことができる。方法は、第1のロッドと第2のロッドとの間の中心間オフセットの第1のロッド及び第2のロッドの直径に対する比率が約2:1~約4:1の範囲にあるように、第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを含むことができる。方法は、第1のロッドと第2のロッドとの間の中心間オフセットの第1のロッド及び第2のロッドの直径に対する比率が約2:1であるように、第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを含むことができる。方法は、コネクタと受け部材との間にポジショナを載置することを含むことができ、ポジショナが、ナットが締め上げられた後に第1の締結具の周りのコネクタと受け部材との間の相対回転を抑制する。方法は、第1のロッドが第2のロッドの前方にあるように、第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを含むことができる。方法は、第1のロッド及び第2のロッドが実質的に共通の冠状面内にあるように、第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを含むことができる。第2のロッドを挿入することは、ロッドを湾曲したロッド受け凹部内で遠位かつ外側に移動させることを含むことができる。第2のロッドを挿入することは、ロッドを斜めに角度付けされたロッド受け凹部内で遠位かつ外側に移動させることを含むことができる。第2のロッドを挿入することは、ロッドをコネクタにトップローディングすることを含むことができる。配向を調整することは、コネクタを、一平面インターフェース、ジンバルインターフェース、及び球状の関節接合部のうちの少なくとも1つの周りで枢動させることを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
以下の詳細な説明は、添付の図面と共に提供される。
【
図1A】骨アンカー及び第1のロッド及び第2のロッドと共に示されているコネクタアセンブリの斜視図である。
【
図1B】
図1Aのコネクタアセンブリ及び骨アンカーの分解斜視図である。
【
図1C】
図1Aのコネクタアセンブリのコネクタの上面図である。
【
図1E】患者の椎骨に固定された
図1Aのコネクタアセンブリ、骨アンカー、及びロッドの斜視図である。
【
図2A】球状の関節接合部を有し、かつ骨アンカーと共に示されているコネクタアセンブリの分解斜視図である。
【
図2B】
図2Aのコネクタアセンブリ及び骨アンカーの側断面図である。
【
図2C】
図2Aのコネクタアセンブリの係止ナットの側断面図である。
【
図3A】球状の関節接合部を有し、かつ骨アンカーと共に示されているコネクタアセンブリの部分斜視図である。
【
図3C】
図3Aのコネクタアセンブリ及び骨アンカーの上面図である。
【
図3D】
図3Aのコネクタアセンブリ及び骨アンカーの部分側面図である。
【
図4A】ジンバルインターフェースを有するコネクタの側断面図である。
【
図4B】骨アンカーと共に示されている
図4Aのコネクタの端面図である。
【
図5A】骨アンカーに対するコネクタの移動を制約するための側壁を有するコネクタの側面図である。
【
図5C】骨アンカーに対するコネクタの移動を制約するための凹部を有するコネクタの底面図である。
【
図6A】骨アンカー及びロッドと共に示されているコネクタアセンブリの分解斜視図である。
【
図6B】
図6Aのコネクタアセンブリのコネクタ及びポジショナの断面端面図である。
【
図7A】骨アンカー及びロッドと共に示されているコネクタアセンブリの分解斜視図である。
【
図7B】
図7Aのコネクタアセンブリ、骨アンカー、及びロッドの組み立て斜視図である。
【
図7I】第1の構成にある
図7Aのコネクタ及びポジショナの部分底面図である。
【
図7J】第2の構成にある
図7Aのコネクタ及びポジショナの部分底面図である。
【
図7K】第3の構成にある
図7Aのコネクタ及びポジショナの部分底面図である。
【
図7L】
図7Aのコネクタアセンブリ、骨アンカー、及びロッドの断面端面図である。
【
図8】骨アンカー並びに第1のロッド及び第2のロッドと共に示されているコネクタアセンブリの側面図である。
【
図9A】骨アンカー並びに第1のロッド及び第2のロッドと共に示されているコネクタアセンブリの斜視図である。
【
図9B】
図9Aのコネクタアセンブリのコネクタの斜視図である。
【
図10A】角度付きロッド受け凹部を有するコネクタの側面図である。
【
図10B】V形状ロッド座部を有するコネクタの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
別のロッドで既に塞がっている骨アンカーアセンブリにロッドを取り付けるために使用され得るコネクタが本明細書に開示される。コネクタが骨アンカーに係止される配置と、コネクタが骨アンカーに対して1つ又は2つ以上の自由度に制約される配置と、コネクタが骨アンカーに対して1つ又は2つ以上の自由度で調整可能である配置と、球状の関節接合部を含む配置と、を含む、コネクタを骨アンカーアセンブリに取り付ける様々な方法が開示される。いくつかの実施形態では、骨アンカーへのコネクタの取り付けは、ポジショナの使用によって支援され得る。コネクタの幾何学的形状は、例えば、角度付けされ、若しくは湾曲したロッド凹部、及び/又は締結具、又はロッドの中心からオフセットされ、若しくは骨アンカーに対して角度付けされる止めねじを使用して、骨アンカーアセンブリ内に受け取られる第1のロッドと、コネクタ内に受け取られる第2のロッドとの間のオフセットを最小化するように選択され得る。コネクタは、第1及び第2のロッドを共通の冠状面に整列させるように構成されてもよく、又は一方のロッドを他方のロッドよりも前方又は後方に位置決めするように構成されてもよい。
【0018】
以下に、本明細書で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が得られるように、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態のうちの1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に示されている。当業者であれば、本明細書で詳細に説明され、添付の図面に示される装置及び方法は、非限定的で例示的な実施形態である点を理解するであろう。1つの例示的な実施形態に関連して例示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。
【0019】
図1A~
図1Eは、例えば、第1の脊椎ロッド106が受け取られる骨アンカーアセンブリ101に第2の脊椎ロッド107を接続するために使用され得る、コネクタアセンブリ100の例示的な実施形態を示す。コネクタアセンブリ100は、コネクタを骨アンカーアセンブリ101と嵌合するための第1の部分140と、コネクタを図示されたロッド107などの固定要素と嵌合するための第2の部分150と、を有する、コネクタ130を含むことができる。更に後述されるように、コネクタ130の第1の部分140は、骨アンカーアセンブリ101の頭部又は受け部材104の近位部分104pを受け取り、嵌合し、又はその他の方法でそれと相互作用することができる。コネクタ130は、例えば、
図1A及び
図1Bに示されるように、第1の締結具又は止めねじ108及びナット132を使用して、様々な方法で受け部材104に取り付けられ得る。止めねじ108は、受け部材104に受け取られる遠位部分108dと、コネクタ130内の開口部142を通って延在し、かつナット132がねじ込まれ得る近位部分108pと、を含むことができる。ナット132は、締め上げられて、コネクタ130を受け部材104に対して係止することができる。コネクタ130の第2の部分150は、第1の部分140に隣接して配設され得る。第2の部分150は、内部に脊椎ロッド107を受け取るように寸法決定及び構成された、ロッド受け凹部又はチャネル152を含むことができる。第2の締結具、止めねじ、又は他の閉止機構、134は、コネクタ130の第2の部分150の近位開口部156内に固定されて、脊椎ロッド107をその中に係止することができる。第1及び第2の止めねじが示されているが、代わりに又は加えて、四分の一回転(quarter-turn)閉止キャップ、ナットなどの他の締結具を使用することができる。
【0020】
例示的な骨アンカーアセンブリ101が
図1A及び
図1Bに示されて後述されるが、コネクタアセンブリ100は、様々な骨アンカーアセンブリのうちのいずれかと共に使用され得ることが理解されるであろう。他の例示的な骨アンカーアセンブリ及び関連特徴部は、2004年5月18日に発行された米国特許第6,736,820号、2005年12月13日に発行された同第6,974,460号、2007年2月20日に発行された同第7,179,261号、2015年10月13日に発行された同第9,155,580号、2016年2月23日に発行された同第9,265,548号、及び2016年9月6日に発行された同第9,433,445号に開示されており、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。図示された骨アンカーアセンブリ101は、一般に、近位頭部又は受け部材104と、ねじ山付き遠位シャンク又は骨アンカー102と、を含む。骨アンカー102は、受け部材104と一体に形成されてもよく、又は受け部材に移動可能に連結された別個の構成要素であってもよい。後者の構成では、骨アンカー102は、受け部材104に対して様々な配向のうちのいずれかで選択的に係止され得る。例えば、係止前に、骨アンカー102は、受け部材の遠位端部と骨アンカーの近位頭部との幾何学的形状によって一般に画定される角形成の錐面内で、受け部材104に対して多軸方向に移動可能であり得る。骨アンカーアセンブリ101は、骨アンカー102を受け部材104に対して固定された配向に維持するように係止され得る。骨アンカーアセンブリ101は、有利な角度ねじ、従来の(付勢されていない)多軸ねじ、単軸ねじ、一平面ねじ、フック、又は当該技術分野では既知である様々な他の骨アンカータイプのいずれかであり得る。
【0021】
第1の固定要素又はロッド106は、受け部材104内に受け取られ得る。第1のロッド106は、骨アンカー102の近位頭部に直接接触することができ、又は圧縮キャップ若しくはコレット(図示せず)などの中間要素と接触することができる。例えば、圧縮部材は、受け部材104内で、脊椎ロッド106と骨アンカー102の近位頭部との間に介在して位置決めされて、近位頭部の遠位外面を、受け部材104の遠位内面と直接固定した係合に圧縮することができる。受け部材104は、長手方向中心軸又は近位-遠位軸A1を含むことができる。受け部材104は、脊椎ロッド106を受け取るための第1のロッド受け凹部又はチャネル120を画定する一対の離間配置されたアーム114A、114Bを含むことができる。チャネル120は、図示されるように、U形状であってもよく、又は様々な他の構成を有していてもよい。チャネル120内に着座するロッド106は、受け部材104の軸A1に垂直な長手方向中心軸A3を有することができる。
【0022】
図示された実施形態では、第1のロッド106は、細長い円筒形の脊椎ロッドであるが、第1のロッドは、骨プレート、ワイヤ、テザーなどの他の形態を取ることができることが理解されるであろう。図示された第1のロッド106は、円形の断面を有するが、卵形、楕円形、正方形、矩形、三角形、六角形などの様々な断面のうちのいずれかを使用することができる。第1のロッド106は、様々な直径のうちのいずれかを有することができる。いくつかの実施形態では、直径は、約2.5mm~約7.5mmの範囲であり得る。例えば、直径は、約2.5mm、約3.0mm、約3.5mm、約4.0mm、約4.5mm、約5.0mm、約5.5mm、約6.0mm、約6.5mm、約7.0mm、又は約7.5mmであり得る。第1のロッド106は、実質的にその長さに沿って真っ直ぐであってもよく、又は内部に形成された1つ又は2つ以上の屈曲部若しくは湾曲部を含むことができる。第1のロッド106は、望ましい矯正を達成するために、処置前又は処置中に屈曲することができるように、展性又は屈曲可能であり得る。
【0023】
受け部材104に形成されたチャネル120の近位端部は、受け部材のアーム114Aと114Bとの間に位置決め可能であり、かつアーム114A、114Bと係合する、閉止機構108を受け取るように構成され得る。閉止機構108は、受け部材104に選択的に固定されて、脊椎固定要素、例えば、第1のロッド106を受け部材内で捕捉することができる。閉止機構108の締め上げ又は係止は、受け部材104に対して第1のロッド106を固定し、受け部材104に対して骨アンカー102の角度位置を固定するのに有効であり得る。図示の閉止機構108は、拡径遠位部分108dと縮径近位部分108pとを有するねじ山付きポストの形態である。他の実施形態では、近位部分108p及び遠位部分108dは、同じ径を有することができ、又は近位部分は遠位部分の径よりも大きい径を有することができる。閉止機構108の遠位部分108dは、受け部材104にねじ込まれて、受け部材104内に配設された第1のロッド106と係合することができる。更に後述されるように、閉止機構108の近位部分108pは、受け部材104の上方に、例えば、受け部材の近位対向終端面の上方に、コネクタ130内に形成された開口部142を通って、突出可能である。
【0024】
図示の実施形態では、閉止機構108は、脊椎ロッド106に対して直接重みをかけており、脊椎ロッド106は、同様に、骨アンカー102の頭部に対して直接重みをかけている。しかしながら、1つ又は2つ以上の中間要素を骨アンカーアセンブリ101に含めることもできることが理解されよう。例えば、骨アンカーアセンブリ101は、脊椎ロッド106と骨アンカー102の頭部との間に配設された圧縮部材を含むことができる。閉止機構108は、示されるように単一の止めねじであり得、あるいは、圧縮部材に作用するように動作可能な外止めねじ、及びロッド106に作用するように動作可能な内止めねじを含むことができる。内止めねじ及び外止めねじの使用は、(i)受け部材104に対する骨アンカー102の配向、及び(ii)受け部材104に対するロッド106の独立した係止を可能にする。閉止機構108は、ドライバ器具を使用して、受け部材104に対する閉止機構の回転の前進又は後退を容易にするために、ドライビングインターフェース109(例えば、トルクス(Torx)、フラットヘッド(flathead)、プラスヘッド(Phillips head)、四角、又は他のもの)を含むことができる。
【0025】
上記のように、コネクタ130は、第1の部分140と、第2の部分150と、を含むことができる。第1の部分140は、近位対向表面140pと、遠位対向表面140dと、を有することができる。
図1Cに示されるように、第1の部分140は、近位対向表面140pから遠位対向表面140dまで延在する貫通孔142を含むことができる。貫通孔142は、それを通して止めねじ108の近位部分108pを受け取るように寸法決定され得る。
図1Dに示されるように、貫通孔142は、長手方向中心軸線A5を有することができる。軸A5は、コネクタ130が受け部材104上に設置されるときに、長手方向軸A1と同一直線上若しくは実質的に同一線上にあり、又は軸A1に対してオフセット若しくは斜めに角度付けされ得る。止めねじ108は、コネクタ130の貫通孔142を通って挿入されて、コネクタが受け部材104上、例えば、受け部材の近位対向端面上に着座させることを可能にする。
【0026】
コネクタ130の第1の部分140は、受け部材104と相互作用するための様々な幾何学的形状又は特徴部を含むことができる。例えば、
図1Dに示されるように、第1の部分140は、受け部材104の少なくとも一部分を内部で受け取るように寸法決定された凹部144を画定することができる。凹部144は、遠位対向表面140dから遠位に延在する環状又は実質的に環状の側壁145によって画定され得る。
図4A~
図5Cに関連して更に後述されるように、凹部144の幾何学的形状は、受け部材104に対する1つ又は2つ以上の自由度におけるコネクタ130の移動を制約するように、又は受け部材104に対する1つ又は2つ以上の自由度におけるコネクタ130の調整を可能にするように、選択され得る。
図1Dに示される実施形態では、側壁145の内面146は、円筒形又は実質的に円筒形であり、これにより、コネクタ130は、受け部材が凹部144内に配設されたときに、例えば、受け部材の近位対向端面がコネクタの遠位対向表面140dに対して着座したときに、軸A5の周りで受け部材104に対して回転することが可能になる。
【0027】
側壁145は、受け部材104の少なくとも一部分の逆になったものを形成することができる。例えば、内面146は、受け部材104の外側側壁部分と凹凸が逆になったものを形成することができ、それによって、コネクタ130は、それらの間の隙間を最小限又はゼロにするように受け部材104を抱え込むようにすることができる。内面146は、受け部材104の外側側壁の曲率半径に同等又は実質的に同等である曲率半径を有するくぼみであり得る。
【0028】
コネクタ130内の開口部142を通って挿入された止めねじ108の近位部分108pにより、ナット132を止めねじ108上にねじ込んで、コネクタ130を受け部材104に固定することができる。締め上げられたとき、ナット132は、受け部材104に対するコネクタ130の位置及び配向を係止することができる。コネクタ130の位置は、第1のロッド106に対する第2のロッド107の望ましい配向を達成するように、ナット132を締め上げる前に調整され得る。ナット132は、コネクタ130の近位対向表面140pと協働するように構成された遠位対向表面を含むことができる。例えば、コネクタ130の近位対向表面140pはドーム形状又は球状形状を有することができ、ナット132の遠位対向表面は、対応するドーム形状又は球形状を有することができる。更に後述されるように、この配置は、コネクタが受け部材に対して角度付けされ、又は枢動されるときに、コネクタ130の受け部材104への係止を容易にし得る。コネクタのナット132及び近位対向表面140pは、
図7A~
図7Lの対応する構成要素に関して更に後述される様態で協働することができる。
【0029】
コネクタ130の第2の部分150は、第2のロッド107を内部で受け取るための第2のロッド受け凹部又はチャネル152を画定することができる。アセンブリ100は、第1及び第2のロッド106、107がその中に受け取られるときに、ロッド106、107の長手方向軸A3、A4は、1つ又は2つ以上の平面内、例えば、患者の冠状面内、矢状平面内、又は冠状面内と矢状平面内との両方で、互いからオフセットされるように構成され得る。第1のロッド106の直径は、第2のロッド107の直径よりも小さくても、それに等しくても、又はそれよりも大きくてもよいことが理解されるであろう。示されるように、第2のロッド107は、細長い円筒形の脊椎ロッドであるが、第1のロッド106と同様に、第2のロッド107は、骨プレート、ワイヤ、テザーなどの他の形態を取ることができることが理解されるであろう。図示された第2のロッド107は、円形の断面を有するが、卵形、楕円形、正方形、矩形、三角形、六角形などの様々な断面のうちのいずれかを使用できることが理解されるであろう。第2のロッド107は、様々な直径のうちのいずれかを有することができる。いくつかの実施形態では、第2のロッド107の直径は、約2.5mm~約7.5mmの範囲であり得る。例えば、第2のロッド107の直径は、約2.5mm、約3.0mm、約3.5mm、約4.0mm、約4.5mm、約5.0mm、約5.5mm、約6.0mm、約6.5mm、約7.0mm、又は約7.5mmであり得る。第2のロッド107は、その長さに沿って実質的に真っ直ぐであってもよく、又は内部に形成された1つ又は2つ以上の屈曲部若しくは湾曲部を含んでもよい。第2のロッド107は、望ましい矯正を達成するために、処置の前又は間に屈曲することができるように、展性又は屈曲可能であり得る。チャネル152に着座したロッド107は、長手方向中心軸A4を有することができる。
【0030】
第2のロッド受け凹部152は、対向する第1のアーム152a及び第2のアーム152bによって画定され得る。示されるように、コネクタ130の第1の部分140は、第1のアーム152aの片持ち外側延長部であり得る。第2のロッド受け凹部152は、ロッドをコネクタ130に対して遠位方向に移動させることによってロッド107が凹部に挿入され得るように近位方向に開口してよい。アーム152a、152bの各々は、コネクタ130を様々な器具に連結することを容易にするための凹部、小凹部、ノッチ、突起などの特徴部(図示せず)を含むことができる。例えば、各アーム152a、152bの外面は、アームの対応する近位端部でコネクタ130を延長タワー又は開創器に取り付けるための円弧状の溝を含むことができる。アーム152a、152bは、コネクタ130から近位に延在して、アーム152a、152bの長さを機能的に延長する延長又は縮小タブ(図示せず)を含んでいてもよく、又はこれに連結されてもよい。延長タブは、ロッド又は他のインプラントの挿入及び縮小、並びに第2の止めねじ134の挿入及び係止を容易にすることができる。延長タブは、アーム152a、152bから破断又はその他の方法で分離されるように構成され得る。各アーム152a、152bの内面は、第2の止めねじ134と嵌合するように構成され得る。例えば、アーム152a、152bの内面は、第2の止めねじ134上に形成された雄ねじに対応するねじ山を含むことができる。したがって、止めねじ軸A2の周りの第2の止めねじ134のコネクタ130に対する回転は、止めねじをコネクタに対して軸A2に沿って軸方向に並進させるのに効果的となり得る。
【0031】
第2のロッド受け凹部152の近位開口部152pは、コネクタの第2の部分150の近位対向表面150pに形成され得る。第2のロッド107は、凹部152の最近位開口部152pを通って挿入され、かつ凹部152の最遠位座部152dに向かって遠位かつ外側に前進され得る。図示されるように、第2のロッド受け凹部152を近位方向に開口するように形成することは、ロッド107が挿入されるであろうよりも大きい構造体の他の骨アンカーアセンブリの場合と典型的には同様に、ロッド107がコネクタ130内にトップローディングされることを有利に可能にする。配向を一致させることにより、ロッド107の挿入及び縮小が容易にされ得る。
【0032】
第2のロッド受け凹部152は、湾曲し、又は角度付けされていてもよい。例えば、図示されるように、凹部152は、湾曲したU形状チャネルであり得る。凹部152は、軸A5及び軸A2によって画定される平面内で湾曲し、又は角度付けされ得る。したがって、凹部152の最近位開口部152pは、軸A2に垂直な方向に外側にオフセットされ、かつ凹部の最遠位座部152dに対して軸A4に垂直であり得る。このオフセットの程度は、第1及び第2のロッド106、107の望ましい中心間オフセットを達成するように選択され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ130は、第1のロッド及び第2のロッド106、107が、約6.0mm~約10.0mmの範囲の中心間オフセットを有するように構成され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ130は、第1のロッド106及び第2のロッド107が約8.0mmの中心間オフセットを有するように構成され得る。中心間オフセットの第1のロッド106及び第2のロッド107の直径に対する比率は、約1:1~約4:1の範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、中心間オフセットの第1のロッド106及び第2のロッド107の直径に対する比率は、約2:1であり得る。第1のロッド106及び第2のロッド107の中心間オフセットを低減することは、有利であり得る。例えば、小さいオフセットは、頸椎から胸椎への移行部又はその付近でのコネクタの使用を容易にし得る。この領域では、骨アンカーの軌道は、典型的には、頸椎の内側-外側から胸椎の外側-内側に切り替わり、骨アンカー頭部は、互いから外側にオフセットされているが、依然として非常に接近している。小さいオフセットのコネクタは、骨アンカーを脊椎に取り付ける際に、多くの空間を取ることなく、又は椎骨レベルをスキップすることなく、これらの骨アンカー内に配設されたロッドを互いに連結することを可能にする。
【0033】
凹部152の近位端部152pと遠位端部152dとの間のオフセットは、凹部を湾曲させることによって達成され得る。湾曲凹部152の経路は、軸A4に平行な軸の周りで曲率半径に沿って延在することができる。いくつかの実施形態では、曲率半径は、約5.0mm~約10.0mmの範囲にあり得る。いくつかの実施形態では、曲率半径は約7.5mmであり得る。
【0034】
凹部152の近位端部152pと遠位端部152dとの間のオフセットは、代わりに、凹部を角度付けすることによって達成され得る。例えば、凹部152の壁は、コネクタ130の軸A5に対して斜めの角度で延在することができる。いくつかの実施形態では、凹部152の壁は、軸A5に対して約10度~約20度の範囲の角度で延在することができる。いくつかの実施形態では、凹部152の壁は、軸A5に対して約15度の角度で延在することができる。
【0035】
図示された実施形態では、第1のロッド106の中心軸A3及び第2のロッド107の中心軸A4は、アセンブリ100が患者に埋め込まれたときに、同じ冠状面に位置し、これによって、第1及び第2のロッド106、107は、矢状面において重なり合う。他の実施形態では、例えば、
図8~
図9Cに関して後述されるように、ロッド106、107は、矢状面において重なり合わなくてもよい。例えば、第2のロッド107は、第1のロッド106の前方に、又は第1のロッド106の後方に配設され得る。
【0036】
図示された実施形態では、第1のロッド106の中心軸A3及び第2のロッド107の中心軸A4は、互いに平行である。他の実施形態では、コネクタ130は、第1のロッド106の中心軸A3が第2のロッド107の中心軸A4に対して垂直であり、又は斜めに角度付けされるように構成され得る。
【0037】
図1C及び
図1Dに示されるように、コネクタ130は、第2の止めねじ134を受け取るための第1のアーム152a及び第2のアーム152bによって画定されるねじ山付き凹部156を含むことができる。止めねじ凹部156は、概ね円形であってもよく、第2のロッド受け凹部152の近位開口部152pの中心から外側にオフセットされる中心を有していてもよい。止めねじ凹部156は、第1のアーム152a上に形成されたねじ山156aと、第2のアーム152b上に形成されたねじ山156bと、を含むことができる。図示された実施形態では、止めねじ134は、第2のロッド107に対して直接重みをかけ、これは次に、第2のロッド受けチャネル152の遠位端部内のロッド座部152dに対して直接重みをかける。しかしながら、1つ又は2つ以上の中間要素を含めることもできることが理解されるであろう。止めねじ134は、ドライバ器具を使用して、コネクタ130に対する止めねじの回転の前進又は後退を容易にするために、ドライビングインターフェース(例えば、トルクス(Torx)、フラットヘッド(flathead)、プラスヘッド(Phillips head)、四角、又は他のもの)を含むことができる。
図1Dに示されるように、止めねじ凹部156がアーム152a、152b内に延在する程度は、第1のアーム152aと第2のアーム152bとの間で異なり得る。したがって、ロッド107が第2のロッド受け凹部152の遠位の領域152dに着座したとき、止めねじ軸A2は、ロッド107の中心軸A4から外側にオフセットされ得る。換言すれば、コネクタ130は、止めねじ軸A2が第2のロッド軸A4と交差しないように構成され得る。
【0038】
したがって、止めねじ134は、ロッド受け凹部152を湾曲又は角度付けすることによって、止めねじ凹部156をロッド受け凹部152に対してシフトさせることによって、又は
図1Dに示されるように、両方の技術の組み合わせによって、第2のロッド107からオフセットされ得る。止めねじ134を第2のロッド107からオフセットすることによって、第1のロッド106及び第2のロッド107の間の中心間オフセットを低減させる一方で、止めねじ134のアーム152a、152b内の十分な材料をしっかりと留めるように維持することができる。したがって、脊椎に当たる大きい解剖学的負荷の下で構造体の構造的一体性を損なうことなく、最適な又は望ましいロッド載置が達成され得る。
【0039】
上記の説明において、コネクタ130は、円筒形の止めねじ108及びナット132を使用して受け部材104に固定される。コネクタ130を受け部材104に取り付けるために、他の機構を使用できることが理解されるであろう。例えば、
図2A~
図2Eは、係止球状関節接合部を含む例示的なコネクタアセンブリ200を示す。上述されたことを除いて、又は当業者には容易に理解できるように、コネクタアセンブリ200の構造及び動作は、上述のコネクタアセンブリ100のそれと実質的に同じである。
【0040】
図示されるように、コネクタ230内の開口部242は、内側関節表面247を含むことができる。内面247は、様々な幾何学的形状を有することができるが、図示された表面247は球状であり、例えば、球体の断面によって画定される。アセンブリ200は、コネクタ230の開口部242内に受け取られるように構成された係止ナット260を含むことができる。係止ナット260は、外側関節表面249を含むことができる。外面249は、様々な幾何学的形状を有することができるが、図示された表面249は球状であり、例えば、球体の断面によって画定される。内面247及び外面249は、相補的であり、それによって、係止ナット260がコネクタ230に対して開口部242内で多軸方向に移動可能になるようにできる。いくつかの実施形態では、表面247、249は同じ曲率半径を有することができる。
【0041】
係止ナット260は、半径方向に拡張及び/又は収縮するように構成され得る。例えば、係止ナット260は、その中に形成された1つ又は2つ以上のスリット266を含むことができ、そこで、係止ナット260は、半径方向に拡張又は収縮するように変形され得る。図示された係止ナット260は、その近位面260pに形成された第1及び第2の直径方向に対向するスリット266pと、その遠位面260dに形成された第1及び第2の直径方向に対向するスリット266dと、を含むが、係止ナット260は、近位面、遠位面、又はその両方に形成された任意の数のスリットを含むことができることが理解されるであろう。近位面260pに形成されたスリット266pは、係止ナット260の円周の周りで遠位面260dに形成されたスリット266dに対して角度付けされてオフセットされ得る。例えば、示されるように、90度のオフセットを使用することができる。近位面260pに形成されたスリット266pをドライブ特徴部として使用して、止めねじ208の周りで係止ナット260を回転させて、係止ナット260を止めねじ208上に更にねじ込むためのドライバ器具を受け取ることができる。
【0042】
係止ナット260は、例えば
図2Cに示されるように、係止ナット260を第1の止めねじ208上にねじ込むための、ねじ山付き貫通孔262を含むことができる。貫通孔262のねじ山と止めねじ208のねじ山とは協働して、係止ナットが止めねじに対して第1の方向に回転するときに、係止ナット260の半径方向の拡張を引き起こし、かつ係止ナットが止めねじに対して反対の第2の方向に回転するときに、係止ナットの半径方向の収縮を引き起こすことができる。例えば、止めねじ208のねじ山は、円筒形であってもよく、係止ナット260のねじ山は、円錐形又は先細であってもよい。別の例として、止めねじ208のねじ山は、円錐形又は先細であってもよく、係止ナット260のねじ山は、円筒形であってもよい。円錐形ねじは、係止ナット260の回転軸から約2度~約10度の角度で先細りにすることができる。円錐形ねじは、係止ナット260の回転軸から約5度~約10度の角度で先細りにすることができる。ねじ山は、先細外径、先細小径、又はその両方を有することができる。
【0043】
使用時には、上述されたように、止めねじ208は、骨アンカーアセンブリ201の受け部材204に配設されて、骨アンカーアセンブリ内に第1のロッド(図示せず)を固定することができる。コネクタ230は、例えば、第1のロッドが受け部材204に固定された後に、止めねじ208の近位端部208pに位置付けられ得る。係止ナット260は、コネクタの開口部242内に受け取られ、少なくとも部分的に止めねじ208にねじ込まれて、コネクタ230を止めねじ上に保持することができる。アセンブリ200は、第1の係止解除構成を有することができ、係止ナット260は、止めねじ208に締め上げられず、半径方向に収縮された状態にあり、係止ナット260に対する、したがって受け部材204に対するコネクタ230の多軸方向の移動を可能にする。アセンブリ200はまた、第2の係止構成を有することができ、係止ナット260は、止めねじ208に締め上げられ、半径方向に拡張された状態にあり、コネクタ230内に形成された開口部242の内面247を圧縮して、係止ナット260に対する、したがって受け部材204に対するコネクタ230の多軸方向の移動を係止する。アセンブリ200はまた、係止ナット260が部分的に締め上げられる中間状態を有し、それによって、例えば、ユーザーの意図したときの移動をなお可能にしながら、コネクタの仮位置決めを維持することを可能にするように、コネクタ230に抵抗力が加えられるようにすることができる。
【0044】
図2Dに示されるように、係止解除構成において、係止ナット260は、コネクタ230が係止ナット260の周りで多軸方向に回転することを許容するように寸法決定された最大外径D1を有することができる。
図2Dの仮想線で示されるように、係止構成において、係止ナット260は、係止解除直径D1よりも大きい最大外径D2を有することができる。したがって、止めねじ208上に係止ナット260を締め上げることは、コネクタ230と係止ナットとの間に圧縮嵌入を生じさせて、受け部材204に対するコネクタの配向を係止するのに効果的であり得る。係止ナット260は、選択的な拡張及び収縮に適した様々な既知の材料のうちのいずれかから形成され得る。スリット266が示されているが、係止ナット260は、メッシュ材料から形成されてもよく、それを完全に貫通して延在する割れ目を含んでもよく、又は破損することなく半径方向に拡張及び収縮するように構成されてもよい。
【0045】
アセンブリ200の球状関節接合部は、ボール接合部として機能することができ、コネクタ230と受け部材204との間のある範囲の関節接合を可能にする。これにより、第1のロッド及び第2のロッドに対してコネクタ230を位置決めする際に追加の自由度を提供することができるが、これは、例えば、第1のロッド及び第2のロッドがいずれの平面においても平行ではない場合に役立ち得る。アセンブリ200は、関節接合部の係止及び締め上げ機能を単一の部品に実装することを可能にするが、これは、創傷内の構造体の高さプロファイルを有利に低減させることができる。
【0046】
図3A~
図3Dに関して後述されるように、コネクタ230の遠位面は、コネクタ230が受け部材204に対して角度付けされ得る程度を高めるように、又は受け部材に対するコネクタの移動を1つ又は2つ以上の方向に制約するように形作られ得る。
【0047】
代わりの関節接合部が、
図3A~
図3Dに示されている。説明を明瞭にするために、コネクタ330の第1の部分340のみが
図3A~
図3Dに示されており、実際には、コネクタ330はまた、第2のロッドを受け取るための本明細書に記載のタイプの第2の部分も含むことになることが理解されるであろう。
図3A~
図3Dの関節接合部は、後述されることを除いて、
図2A~
図2Eのそれと実質的に同じである。
【0048】
図示されるように、係止ナット360は、近位面360pと、遠位面360dと、を有する切頭球形状を有し得る。係止ナット360は、受け部材304に対するコネクタ330の多軸方向の移動を可能にするように、コネクタ330の開口部342内に多軸方向に受け取られるような寸法及び形状にすることができる。係止ナット360は、近位面360pから遠位面360dまで延在し、かつ係止ナットの外面からねじ山付き貫通孔362まで半径方向内向きに延在する、切り込み、又は割れ目、366を含むことができる。割れ目366は、係止ナット360が半径方向に拡張又は収縮することを可能にする。
【0049】
係止ナット360は、係止ナットの近位対向表面360pから近位に延在する複数の突起368によって画定されたキャッスルドライブ特徴部を含むことができる。各突起は、第1の当接面369aと、第2の当接面369bと、を含むことができる。当接面369a、369bは、ドライバ器具を使用して、係止ナット360にトルクを双方向に加えることを可能にする。
図3Cに示されるように、第1の当接面369a、第2の当接面369b、又はその両方は、係止ナット360が拡張及び収縮するときに、ドライバ器具との拘束を妨げるように形作られ得る。例えば、表面369a、369bは、凸状に湾曲することができ、又は表面が係止ナット360の外面と接するところで丸みを帯びた角部を有することができる。係止ナット360が締め上げられている間に拡張され、又は緩められている間に収縮されると、キャッスルドライブ特徴部の寸法も同様に拡張及び収縮する。表面369a、369bを丸くすることによって、ドライバ器具が解放されることを可能にし、そのような拡張又は収縮中のドライバ器具の拘束又は挟み込みを妨げるための逃げ部が設けられる。
【0050】
コネクタ330の遠位面340dは、コネクタが受け部材304に対して角度付けされ得る程度を高めるように、又は受け部材に対するコネクタの移動を1つ又は2つ以上の方向に制約するように形作られ得る。例えば、
図3Dに示されるように、コネクタ330の遠位面340dは、第1の概ね平坦な領域370と、第1の領域から斜めに延在する第2の概ね平坦な領域371と、を含むことができる。
図3Dに示されるように位置決めされたときに、第1の平面領域370は、第1のロッド306に垂直な方向へのコネクタ330の枢動移動を妨げるために、受け部材304の近位対向表面に当接する。しかしながら、角度付けされた第2の部分371は、コネクタ330の遠位面340dと受け部材304の近位面との間に隙間を提供し、第1のロッド306に平行な方向へのコネクタの枢動移動を可能にする。他の実施形態では、コネクタ330の遠位面340dは、ロッド306に垂直に枢動することを可能にするように、ロッドに平行に枢動することを妨げるように、又はその他の方法で受け部材304に対するコネクタの移動を制限するように構成され得ることが理解されるであろう。
【0051】
係止ナット360の外面は、コネクタ330が受け部材304に対して角度付けされ得る程度を高めるように、又は受け部材に対するコネクタの移動を1つ又は2つ以上の方向に制約するように形作られ得る。例えば、外面は、係止ナット360の周りのコネクタ330の移動を妨げる、その上に形成された1つ又は2つ以上の突出部(図示せず)を含むことができる。1つ又は2つ以上の突出部の場所は、コネクタの移動を望ましい方向又は望ましい程度に制限するように選択され得る。
【0052】
本明細書のコネクタアセンブリは、受け部材に対するコネクタの特定の移動を可能にするための、又は妨げるための様々な特徴部を含むことができる。
【0053】
例えば、
図4A~
図4Bに示されるように、コネクタ430は、ジンバルインターフェースを介して受け部材404と嵌合することができる。コネクタ430の第1の部分440は、受け部材404の対応するドーム形又は球状の近位対向表面に重みをかけ、それを横切って摺動するように構成されたドーム形又は球状の遠位対向表面440dを有することができる。
図4Bに示されるように、これは、コネクタ430が受け部材404の上方で多軸方向に移動することを可能にし、それによって、コネクタ開口部442の中心軸A5は、受け部材404の中心軸A1に対して斜めに角度付けされ得るようになる。コネクタ開口部442は、コネクタが止めねじの上方に配設されたときに、コネクタ430と受け部材404との間の相対移動を可能にするように、第1の止めねじに対して過大に寸法決定され得る。開口部442は、例えば、その中に受け取られる止めねじの直径よりも大きい直径で開口部を形成することによって、全ての方向に過大に寸法決定され得る。開口部442はまた、受け部材404に対するコネクタ430の移動を制限するために、特定の画定された方向にのみ過大に寸法決定され得る。例えば、開口部442は、
図4Cに示されるように、細長いスロットとして形成され得る。スロットは、示されるように、第2のロッド407に平行な方向に、第2のロッドに垂直な方向に、又は任意の他の望ましい方向に細長くすることができる。過大に寸法決定された、又は細長い開口部442は、ここではジンバルインターフェースに関して説明されているが、ジンバルインターフェースを含まない実施形態であっても、開口部は過大に寸法決定された、細長いものなどであり得ることが理解されよう。コネクタ430が必要に応じて位置決めされると、ナットは、締め上げられて、コネクタを受け部材404に対して望ましい位置に係止することができる。ナットの遠位接触面は、コネクタ430の近位面440pの逆になったものを形成し、又はその他の方法で協働するようにくぼみ状であり得る。ジンバルインターフェースは、軸A1と軸A5との間の角度オフセットαを許容することができる。コネクタ開口部442の幾何学的形状、及びその中に受け取られる止めねじは、受け部材404に対するコネクタの最大角形成を制限するように選択され得る。いくつかの実施形態では、最大角形成は、任意の方向に約2.5度~約45度の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、最大角形成は、任意の方向に約7.5度であり得る。
【0054】
別の例として、コネクタの第1の部分の遠位端部は、受け部材に対するコネクタの移動を制限するように構成され得る。
図5A~
図5Bに示されるように、コネクタ530の第1の部分540の側壁545は、受け部材の外面に形成された対応する平坦部と協働して、軸A1の周りの受け部材に対するコネクタの回転を制限し、又は妨げる1つ又は2つ以上の平坦部572を有することができる。側壁545は、コネクタ530の一端又は両端で開口していてもよく、開口部542は、コネクタが軸A6の周りで受け部材に対して一平面の様態で枢動することを可能にするように細長くされてもよい。この配置は、例えば、ユーザーが第1のロッド及び第2のロッドが平行であること確実にすることを希望するが、ロッド間の相対的な近位-遠位高さ又は中心間オフセットを調整する柔軟性を所望するときに使用され得る。
図5Cに示されるように、コネクタ530の遠位対向表面540dは、その中に形成された凹部544’を有することができ、それは受け部材の近位端部の逆になったものを形成する。したがって、受け部材の近位端部が凹部544’内で受け取られると、コネクタ530は、受け部材に対して回転することも並進することもできない。この配置は、例えば、ユーザーが、第1のロッド及び第2のロッドが平行であり、かつ互いに対して所定の近位-遠位高さ、及び互いに対して所定の中心間オフセットで配設されることを確実にすることを希望するときに使用され得る。
【0055】
更なる例として、コネクタの第1の部分の遠位端部は、軸A1の周りの受け部材に対するコネクタの回転を選択的に制限するように構成されたポジショナを含むことができる。
図6A~
図6Dを参照すると、ポジショナ660は、コネクタ630の第1の部分640と受け部材604との間に配設され得る。ポジショナ660は、一般に、リング形状本体662と、回転抵抗特徴部664a、664bと、を含むことができる。リング形状本体662は、中心開口部663と、近位面及び遠位面662p、662dと、を有することができる。近位面662pは、表面特徴部666(例えば、歯、スターグラインドなど)を含むことができる。遠位面662dは、そこから遠位に突出する離間配置されたタブ664a、664bなどの回転抵抗特徴部を含むことができる。タブ664a、664bは、受け部材604の対応するアーム604a、604bを受け取るために、それらの間に凹部665を画定するように離間配置され得る。タブ664a、664bは、受け部材のアーム604a、604bによって画定される凹部620の幅と実質的に同じ幅を有することができる。タブ664a、664bは、更に後述するように、そこから半径方向に突出してポジショナ660をコネクタ630内に保持するのを助けるリップ668を含むことができる。
【0056】
図6Bに示されるように、コネクタ630の第1の部分640は、ポジショナ660を受け取るように構成された凹部644を含むことができる。凹部644は、表面特徴部646(例えば、歯、スターグラインドなど)を含む遠位対向表面644dを含むことができる。遠位対向表面644dは、構造体が締め上げられたときに、表面特徴部646がポジショナ660の近位対向表面662pの表面特徴部666に選択的に重みをかけるように構成され得る。凹部644は、凹部の側壁645に環状溝648を含むことができる。環状溝646は、ポジショナ660を凹部644内に保持するために、ポジショナ660のタブ664a、664b上に形成された相補的なリップ668を受け取るような寸法及び形状にすることができる。あるいは、コネクタ630及びポジショナ660は、スエージ加工、スナップ留め、ねじ切り、及びその他の技術によって一緒に保持され得る。コネクタ630及びポジショナ660は、単一の構成要素として止めねじ608上に設置され得るサブアセンブリを形成することができる。あるいは、コネクタ630及びポジショナ660は、一度に1つずつ、止めねじ608上に別々に設置される個別の構成要素であり得る。
【0057】
ポジショナ660及びコネクタ630は、受け部材604の上に載るように、止めねじ608の上方に設置され得る。止めねじ608がポジショナ660の中心開口部663を通って載置されると、ポジショナ660は、止めねじ608の周りで回転して、タブ664a、664bを受け部材604のアーム604a、604bの間でロッド606の上方に位置決めし、かつアーム604a、604bをポジショナ660の凹部665内に位置決めすることができる。タブ664a、664bが受け部材604のアーム604a、604bの間に配設されると、それらは互いに当接することができる。アセンブリ600は、この構成では、タブ664a、664bがアーム604a、604bに当接することに起因して、ポジショナ660と受け部材604との間の相対回転を妨げることができる。
【0058】
ナット、又は他の固定機構、632が締め上げられて、アセンブリ600を一緒に圧縮する前に、コネクタ630及びポジショナ660は、軸A1の周りで互いに対して選択的に回転することができる。固定機構632が締め上げられたときに、凹部644の遠位対向表面とポジショナ660の近位表面662pとの両方の上の表面特徴部646、666は、そのような回転に選択的に抵抗し、又はこれを妨げるように相互作用することができる。コネクタ630及びポジショナ660の特徴部は、それらが互いに相補的であるように、かつ
図6Bに示されるように、互いの中で受け取られ得るように形作られてもよい。例えば、表面特徴部646、666の間の相互作用は、コネクタ630を受け部材604上に固定するときに、例えば、第1の止めねじ、第2の止めねじ、又はナットを締め上げるときのカウンタトルク器具の必要性を排除することができる。コネクタ630の表面特徴部646がポジショナ660の表面特徴部666に係合し、又はその中に嵌入されると、表面特徴部646、666は、軸A1の周りで相対回転に抵抗し、又はこれを妨げることができる。
【0059】
図7A~
図7Lは、コネクタ730と、ポジショナ760と、を含む別のコネクタアセンブリ700を示す。後述されることを除いて、又は当業者には容易に理解できるように、コネクタアセンブリ700の構造及び動作は、上述のコネクタアセンブリ600のそれと実質的に同じである。
図7A~
図7Bを参照すると、ポジショナ760は、軸A1の周りの受け部材704に対するコネクタ730の回転を選択的に制限するように構成され得る。ポジショナ760は、コネクタ730の第1の部分740と受け部材704との間に配設され得る。
【0060】
図7C~
図7Fを参照すると、ポジショナ760は、一般にリング形状本体762を含むことができる。リング形状本体762は、中心開口部763と、近位面762p及び遠位面762dと、外側側壁762sと、を含むことができる。本体762は、第1の半球又は第1の部分767aと、第2の半球又は第2の部分767bと、を含むことができる。
【0061】
ポジショナ760は、受け部材704と相互作用して、軸A1の周りのポジショナ760と受け部材704との間の回転を制限するように又は妨ぐように構成された回転抵抗特徴部を含むことができる。例えば、ポジショナ760は、そこから遠位に突出する離間配置されたタブ764a、764bを含むことができる。タブ764a、764bは、受け部材704の対応するアーム704a、704bを受け取るために、それらの間に凹部765を画定するように離間配置され得る。タブ764a、764bは、受け部材704のアーム704a、704bによって画定されるチャネル720の幅と実質的に同じ幅を有することができる。受け部材704のアーム704a、704bの間に挿入されたときに、タブ764a、764bは、軸A1の周りの受け部材704に対するポジショナ760の回転を妨げることができる。
【0062】
各タブ764a、764bは、更に後述するように、そこから半径方向外向きに突出して、ポジショナ760をコネクタ730内で保持するのを助ける第1のリップ768aを含むことができる。第1のリップ768aは、コネクタ730との組み立てを容易にするために、傾斜した、湾曲した、又はその他の方法で先細になった近位対向導入面を有することができる。特に、先細面は、第1のリップ768aがコネクタ730の棚725を乗り越えて、コネクタ730に形成された溝748にスナップ嵌めすることを可能にする。
【0063】
更に後述されるように、各タブ764a、764bは、締め上げられている間にそこから半径方向外向きに突出してコネクタ730と係合し、それによって、ポジショナ760を止めねじ708上に締め付ける第2のリップ768bを含むことができる。第2のリップ768bは、傾斜した、湾曲した、又はその他の方法で先細になった近位対向支承面を有することができる。いくつかの実施形態では、第2のリップ768bの傾斜面は、水平面から約30度~約60度の範囲の角度で延在することができる。いくつかの実施形態では、第2のリップ768bの傾斜面は、水平面から約45度の角度で延在することができる。
【0064】
タブ764と本体762との間の結合部に切り欠き又は他の逃げ部769が形成されて、例えば、コネクタ730にスナップ嵌めする間又は止めねじ708上に締め付ける間に、タブを互いに向かって及び/又は互いから離れるように撓ませ、又は屈曲させるのを容易にすることができる。
【0065】
ポジショナ760は、軸A1の周りのポジショナとコネクタ730との間の回転を選択的に係止するための特徴部を含むことができる。例えば、本体762は、そこから半径方向外向きに突出する1つ又は2つ以上の歯766を含むことができる。歯766は、ポジショナ760とコネクタとの間の回転を係止するために、コネクタ730に形成された対応する歯729と係合し、又は噛み合うことができる。3つの歯766が示されているが、本体762は任意の数の歯を含むことができ、又は歯を完全に省くことができることが理解されるであろう。歯766は、示されるように、本体762の第1の部分767aにのみ形成されてもよく、又は本体の周囲の周りの任意の場所に形成されてもよい。コネクタ730の歯と接触して、これに重みをかける歯766の表面は、コネクタ730からのポジショナ760の解放を容易にするために、丸みを帯び、面取りされ、又はその他の方法で形作られ得る。これは、アセンブリが緩められたときに、例えば、最終的な締め上げの前に構造体を再位置決めするために、構造体を動かすのに有利に役立ち得る。
【0066】
別の例として、本体762は本体の外側側壁762sに形成された1つ又は2つ以上の平坦部723を含むことができる。歯766及び/又は平坦部(複数可)723以外に、外側側壁762sは、円筒形であり得る。平坦部723は、ポジショナ760とコネクタとの間の回転を係止するために、コネクタ730の内側側壁745に形成された1つ又は2つ以上の対応する平坦部727と係合し、又はこれに重みをかけることができる。平坦部723は、示されるように、本体762の第2の部分767bにのみ形成されてもよく、又は本体の周囲の周りの任意の場所に形成されてもよい。平坦部が示されているが、ポジショナ760は、ローブ、歯などの同様の機能を実施するための他の偏心特徴部を含むことができることが理解されるであろう。
【0067】
いくつかの実施形態では、本体762の第1の部分767a及び第2の部分767bの両方は、歯766を含むことができる。いくつかの実施形態では、本体762の第1の部分767a及び第2の部分767bの両方は、平坦部723を含むことができる。いくつかの実施形態では、本体762の第1の部分767aは、歯766を含むことができ、本体の第2の部分767bは、平坦部723を含むことができる。この配置では、ポジショナ760は、コネクタ730内に配向され、それによって、第2の部分767bは、コネクタのロッドスロットに隣接し、又はより近くになるようにすることができる。いくつかの場合には、第1のロッド及び第2のロッドの望ましい中心間オフセットを達成するために、コネクタのロッドスロットに隣接するコネクタ730の材料の厚さは、この領域での歯766の使用が実用的でないように制限されてもよい。したがって、平坦部723をポジショナ760の第2の部分767bの歯の代わりに使用し、それによって、コネクタの材料の厚さが制限されていても、ポジショナ760が第1の部分767aと第2の部分767bとの両方に回転防止特徴部を依然として含むようにすることができる。
【0068】
コネクタ730は、
図7G~
図7Hにより詳細に示されている。コネクタ730は、コネクタを骨アンカーアセンブリ701と嵌合するための第1の部分740と、コネクタを細長い脊椎ロッドなどの固定要素と嵌合するための第2の部分750と、を含むことができる。図示された第2の部分750は、例示的なものであり、コネクタ730は、本明細書に記載の第2の部分のいずれかを含むことができる。コネクタ730の第1の部分740は、ポジショナ760を受け取るように構成された凹部744を含むことができる。凹部744は、側壁745によって少なくとも部分的に画定され得る。溝748は、側壁745に形成され得、かつ遠位出っ張り725を画定することができる。溝748は、ポジショナを凹部744内に保持するためにポジショナ760の第1のリップ768aを受け取るような寸法及び形状にすることができる。出っ張り725は、傾斜した、湾曲した、又はその他の方法で先細の遠位対向導入面を画定することができる。いくつかの実施形態では、出っ張り725の傾斜面は、水平面から約30度~約60度の範囲の角度で延在することができる。いくつかの実施形態では、出っ張り725の傾斜面は、水平面から約45度の角度で延在することができる。
【0069】
ポジショナ760がコネクタ730内に近位に前進すると、第1のリップ768aの先細近位対向表面が出っ張り725の先細遠位対向表面に乗り上げて、ポジショナがより近位に前進し、第1のリップ768aが溝748にスナップ嵌めするまで、ポジショナのアーム764を内向きに偏向させることができる。第1のリップ768aは、溝748内で摺動するように構成され、それによって、ポジショナ760は、アセンブリ700を締め上げる前にコネクタ730内で回転できるようになる。締め上げる前にポジショナ760がコネクタ730内で回転できる程度は、制限され得る。例えば、示されるように、溝748は、側壁745の全内周よりも短い長さに沿って延在することができる。図示された溝748は、
図7Hの11時及び1時の位置又はその付近で終わる。溝748の終端は、コネクタ730内でのポジショナ760の回転を制限するために、第1のリップ768aと接触するように構成された停止面を画定することができる。溝748は、対応するリップ768aの高さよりも高い軸A1に沿った高さを有し、それによって、軸A1に沿ったコネクタ730に対するポジショナ760の制限された量の軸方向の進行は、アセンブリ700が締め上げられる前に許容されるようにすることができる。
【0070】
スナップ嵌め配置が示されているが、代わりに、コネクタ730及びポジショナ760は、スエージ加工、スナップ留め、ねじ切り、及び他の技術によって一緒に保持され得る。コネクタ730及びポジショナ760は、単一の構成要素として止めねじ708に設置され得るサブアセンブリを形成することができる。あるいは、コネクタ730及びポジショナ760は、一度に1つずつ、止めねじ708上に別々に設置される個別の構成要素であり得る。
【0071】
コネクタ730は、ポジショナ760の歯766及び/又は平坦部723と係合又はその他の方法で相互作用するための特徴部を含むことができる。例えば、コネクタ730の内側側壁745は、ポジショナ760の平坦部723と嵌合するように構成された1つ又は2つ以上の平坦部727を含むことができる。単一の平坦部727が
図7Hの12時の位置に示されているが、コネクタ730は、側壁745に沿った任意の様々な位置に任意の数の平坦部723を含むことができることが理解されるであろう。別の例として、内側側壁は、ポジショナ760の歯766と嵌合するように構成された1つ又は2つ以上の歯729を含むことができる。歯729は、側壁745から半径方向内向きに突出することができる。歯729は、ポジショナ760とコネクタ730との間の回転を係止するために、ポジショナ760の対応する歯766と係合し、又は噛み合うことができる。4つの歯729が示されているが、コネクタ730は、任意の数の歯を含むことができ、又は歯を完全に省くことができることが理解されるであろう。ポジショナ760の歯766と接触して、これに重みをかける歯729の表面は、コネクタ730からのポジショナ760の解放を容易にするために、丸みを帯び、面取りされ、又はその他の方法で形作られ得る。これは、アセンブリが緩められたときに、例えば、最終的な締め上げの前に構造体を再位置決めするために、構造体を動かすのに有利に役立ち得る。そのような表面特徴部はまた、構造体が締め上げられるときに、歯766、729の整列を容易にすることもできる。
【0072】
ポジショナ760及びコネクタ730は、受け部材704の上に載るように、止めねじ708の上方に設置され得る。止めねじ708がポジショナ760の中心開口部763を通って載置されると、ポジショナ760は、止めねじ708の周りで回転して、タブ764a、764bを受け部材704のアーム704a、704bの間でロッド706の上方に位置決めし、かつアーム704a、704bをポジショナ760の凹部765内に位置決めすることができる。タブ764a、764bが受け部材704のアーム704a、704bの間に配設されると、それらは互いに当接することができる。アセンブリ700は、この構成では、タブ764a、764bがアーム704a、704bに当接することに起因して、ポジショナ760と受け部材704との間の相対回転を妨げることができる。
【0073】
ナット、又は他の固定機構、732が締め上げられて、アセンブリ700を一緒に圧縮する前に、コネクタ730及びポジショナ760は、軸A1の周りで互いに対して回転することができる。固定機構732が締め上げられると、歯766、729は、そのような回転に抵抗するため、又はこれを妨げるために噛み合うことができるようになる。平坦部723、727は、ナット732が締め上げられたときに同様に互いに係合して、コネクタ730とポジショナ760との間の回転に対する更なる抵抗を提供することができる。
図7I~
図7Kに示されるように、歯729、766間の相互作用及び平坦部723、727間の相互作用により、ポジショナ760は、コネクタ730に対して複数の個別の回転位置のいずれかに載置及び係止され得る。したがって、延長によって、コネクタ730は、受け部材704に対して複数の個別の回転位置のいずれかに載置及び係止され得る。上記のように、いくつかの実施形態では、アセンブリは、歯のみ、平坦部のみを含み、又は歯も平坦部も含まなくてもよい。後者の配置では、ナット732が締め上げられたときに、ポジショナの近位面とコネクタの遠位面との間の摩擦係合によって、係止が達成され得る。この配置では、ポジショナは、コネクタに対して任意の無限数の回転位置に位置決めされ得る。
【0074】
図7Lに示されるように、ナット732が締め上げられると、コネクタ730は、止めねじ708に沿って受け部材704に向かって遠位に移動することができる。ポジショナ760は、止めねじ708、受け部材704、及びロッド706のうちの少なくとも1つからの干渉に起因して、遠位に前進することが制約され得る。コネクタ730がねじ708に沿ってポジショナ760に対して遠位に前進すると、出っ張り725の傾斜遠位対向表面は、ポジショナ760の第2のリップ768bの傾斜近位対向表面に重みをかけることができる。これにより、ポジショナ760のタブ764を半径方向内向きに撓ませて、止めねじ708上で締め付けさせることができる。ポジショナ760と止めねじ708との間のこの締め付け係合は、アセンブリ全体を強化し、かつ構成要素間の任意の遊び又はトグルを低減又は排除することができる。タブ764は、止めねじ708のねじ山のない部分、例えば止めねじの側壁に形成された1つ又は2つ以上の平坦部と係合することができる。タブ764は、例えば
図7Fに示されるように、止めねじ708のねじ山の逃げ部を提供し、アーム764が止めねじのねじ山のないかつ/又は平坦な部分でのみ締め付けることを確実にするのを助けるために、弓形の逃げ部又は切り欠き731を含むことができる。
【0075】
アセンブリ700は、ナット732を締め上げるときに一貫したかつ効率的な締め上げトルクを確実にするのを助ける特徴部を含むことができる。例えば、
図7Lに示されるように、コネクタ730の近位表面は、隆起突出部733を含むことができる。突出部733は、傾斜しており、湾曲しており、又はその他の方法で先細であり得る、近位対向接触面を画定することができる。図示された実施形態では、突出部733は、雄型円錐面を画定する。ナット732は、傾斜しており、湾曲しており、又はその他の方法で先細であり得る、相補的な遠位対向接触面735を含むことができる。図示された実施形態では、ナット732の接触面735は、雌型円錐面を画定する。他の配置では、コネクタ730は、雌型面を含むことができ、ナット732は、雄型面を含むことができることが理解されるであろう。それぞれの接触面の角度は、同じであっても異なっていてもよい。例えば、断面で見たときに、ナット732の遠位対向表面は、水平面から約30度の角度で延在することができ、突出部733の近位対向表面は、水平面から約35度の角度で延在することができる。示されるようにナット732と突出部733とが異なる角度を画定すると、2つの嵌合表面の間の摩擦は、構造体が締め上げられるにつれて、止めねじ軸から離れる方向に半径方向に内側から外側へ広がることができる。これは、ナットが締め上げられるときに制御された均等に増加する摩擦を確実にすることを助け、一貫したかつ効率的な締め上げトルクをもたらすことができる。本明細書に開示されたコネクタアセンブリのいずれも、このタイプの特徴部を含むことができる。
【0076】
コネクタアセンブリは、第2のロッドを第1のロッドに対して望ましい近位-遠位高さに位置決めするための様々な特徴部を含むことができる。
【0077】
例えば、
図8に示されるように、第2のロッド受け凹部852は、第2のロッド807が第1のロッド806に対して遠位に位置決めされることを可能にするように、近位-遠位方向に細長くすることができる。換言すると、コネクタ830を使用して、アセンブリが患者の脊椎の後面に取り付けられたときに、第2のロッド807を第1のロッド806の前方に位置決めすることができる。示されるように、第2のロッド受け凹部852は、第1のロッド受け凹部820のロッド座部820dよりも遠位の最遠位ロッド座部852dまで延在することができる。
【0078】
更なる例として、
図9A~
図9Cに示されるように、コネクタ930は、第2のロッド907を第1のロッド906の近位に位置決めするように構成され得る。換言すると、コネクタ930を使用して、アセンブリが患者の脊椎の後面に取り付けられたときに、第2のロッド907を第1のロッド906の後方に位置決めすることができる。図示されるように、コネクタ930の第1のアーム952a及び第2のアーム952bは、コネクタの第1の部分940の近位面940pの上方で近位に延在して、受け部材904のロッド座部920dの近位のロッド座部952dを有する第2のロッド受け凹部952を画定することができる。第2のロッド受け凹部952が直線状であるように示されているが、凹部は、上述されたように湾曲し、又は角度付けされ得ることが理解されるであろう。
【0079】
アーム952a、952bの各々は、コネクタ930を様々な器具に連結することを容易にするための凹部、小凹部、ノッチ、突起などの特徴部を含むことができる。例えば、各アーム952a、952bの外面は、アームの対応する近位端部でコネクタ930を延長タワー又は開創器に取り付けるための円弧状の溝954a、954bを含むことができる。アーム952a、952bは、コネクタ930から近位に延在して、アーム952a、952bの長さを機能的に延長する延長又は縮小タブ(図示せず)を含んでいてもよく、又はこれに連結されてもよい。延長タブは、ロッド又は他のインプラントの挿入及び縮小、並びに第2の止めねじ934の挿入及び係止を容易にすることができる。延長タブは、アーム952a、952bから破断又はその他の方法で分離されるように構成され得る。
【0080】
コネクタアセンブリは、第2のロッドを受け取るための様々な特徴部を含むことができる。
【0081】
例えば、
図10Aに示されるように、第2のロッド受け凹部1052は、湾曲している代わりに直線状の側壁を有することができる。第2のロッド受け凹部1052は、コネクタ開口部1042の中心軸A5に対して斜めに角度付けされた中心軸A7を有することができる。コネクタ1030のアーム1052a、1052bは、軸A7に実質的に垂直な平面内にあり、コネクタ1030の第1の部分1040の近位面1040pに対して斜めの角度である近位面1050pを画定することができる。
図10Aに示されるコネクタ1030において、止めねじは、第2のロッドからオフセットされておらず、むしろ第2のロッドの長手方向中心軸A4と交差する回転軸を有する。しかしながら、角度付き凹部1052は依然として、第2のロッドが受け部材内に受け取られた第1のロッドに対して閉じた中心間オフセットで第2の座部1052d内に位置決めされることを許容する。
【0082】
更なる例として、
図10Bに示されるように、第2のロッド座部1052dは、1つ又は2つ以上の傾斜面又は先細面によって画定され得る。図示された実施形態では、第2のロッド座部1052dは、遠位方向に互いに向かって収束する対向平面表面1073を有するV形状である。この幾何学的形状を有するコネクタは、有利には、様々な異なる直径の第2のロッドが凹部1052内にしっかりと係止されることを可能にする。
【0083】
上記のように、本明細書に開示された様々なコネクタの特徴は、様々な実施形態の間で交換可能であり、任意の組み合わせで使用され得る。本明細書に開示された特徴の任意の組み合わせは、本開示の範囲内にあると見なされる。本明細書のいずれのコネクタも、湾曲した、角度付けされた、又は直線状の第2のロッド凹部を有することができる。本明細書のいずれのコネクタも、U形状の第2のロッド凹部又はV形状の第2のロッド凹部を有することができる。本明細書の任意のコネクタは、第2のロッドを第1のロッドの近位に、第1のロッドの遠位に、又は第1のロッドと近位-遠位に整列して位置決めするように構成され得る。本明細書の任意のコネクタは、球状関節接合部、ジンバルインターフェース、細長いコネクタ開口部、一平面凹部、又は完全係止凹部を含むことができる。本明細書の任意のコネクタは、受け部材に対するコネクタの回転を選択的に制限するために、本明細書の任意のポジショナと共に使用するように構成され得る。
【0084】
本明細書に開示されるコネクタアセンブリを使用する例示的な方法が以下に提供されるが、コネクタアセンブリは、様々な他の方法のうちのいずれかにおいて使用され得ることが理解されるであろう。
【0085】
使用中、再び
図1Eを参照すると、コネクタアセンブリ100を使用して、患者内の手術部位に第1のロッド106及び第2のロッド107を固定することができる。骨アンカーアセンブリ101は、開放手技又は低侵襲手技による既知の技術を使用して、患者の骨、例えば第1の椎骨V1に埋め込まれ得る。
【0086】
第1の脊椎ロッド106は、骨アンカーアセンブリ101の受け部材104内に挿入され、第1の止めねじ108を締め上げることによって定位置に係止され得る。いくつかの実施形態では、骨アンカーアセンブリ101は、前の手順で埋め込まれていてもよく、本手順は、タンデムロッド107が既存のロッド106に追加されている修正手順であってもよく、この場合、既存の止めねじは取り外され、本明細書に記載のタイプの止めねじ108と交換されてもよい。他の実施形態では、骨アンカーアセンブリ101は、タンデムロッド107と同じ手順の一部として埋め込まれ得る。
【0087】
止めねじ108を締め上げる前又は後、コネクタ130は、止めねじをコネクタの開口部142を通して挿入することによって、止めねじの上方に挿入され得る。コネクタ130は、ナット132を止めねじ108に緩く連結することによって、定位置に暫定的に保持され得る。
【0088】
第2の脊椎ロッド107は、コネクタ130の第2のロッド受け凹部152に挿入され得る。第2のロッド107は、第2の止めねじ134を部分的に締め上げることによって、凹部152内に暫定的に固定され得る。
【0089】
コネクタ130、受け部材104、及び/又はロッド106、107は、例えば、望ましい矯正を得るために、必要に応じて、構造体を位置決めするためにユーザーによって操作され得る。例えば、コネクタは、本明細書に記載のタイプの球状関節接合部又はジンバルインターフェースの周りで枢動され得る。望ましい位置に到達したときに、第1及び第2の止めねじ108、134及びナット132は、任意の順序で締め上げられて、構造体を係止することができる。特に、第1の止めねじ108は、締め上げられて、骨アンカー部分102に対する受け部材104の多軸方向の移動を係止し、かつ第1のロッド106を受け部材104内に係止することができる。第2の止めねじ134は、締め上げられて、第2のロッド107をコネクタ130内に係止することができる。ナット132は、締め上げられて、コネクタ130と受け部材104との間の相対位置を係止することができる。
【0090】
第1のロッド106及び/又は第2のロッド107は、例えば隣接する椎骨V2などの、隣接し、又は付近の椎骨に埋め込まれる追加の骨アンカーアセンブリを使用して、患者の脊椎に固定され得る。追加のロッドを構造体に取り付けるため、又は第1及び第2のロッドをそれぞれの長さの別の位置で別の椎骨に固定するために、複数のコネクタアセンブリが使用され得る。
【0091】
上記の方法を使用して、単一の骨アンカーを使用して第1のロッド及び第2のロッドを椎骨に接続することができる。上記の方法を使用して、第1のロッド及び第2のロッドをタンデム式に接続して、例えば、患者の解剖学的構造又は他のインプラントをきれいにするために、第1及び第2のロッド間のオフセットを達成することができる。
【0092】
本明細書で開示されるコネクタアセンブリ及びそれらの様々な構成部品は、様々な既知の材料のいずれかから構築することができる。例示的な材料としては、ステンレス鋼、チタン、ニッケル、コバルトクロム、及びそれらの組み合わせ若しくは合金などの金属、PEEKなどのポリマー、セラミックス、炭素繊維などを含む、外科用途で使用するのに適した材料などが挙げられる。本明細書で開示されたインプラントの様々な構成要素は、剛性又は可撓性であり得る。インプラントの1つ又は2つ以上の構成要素又は部分は、蛍光透視法及び他の画像処理技法の下での視覚化を容易にするために、放射線不透過性材料から形成することができ、あるいは他の構造物の可視化を干渉しないように放射線透過性材料から形成することができる。例示的な放射線透過性の材料としては、炭素繊維及び高強度のポリマーが挙げられる。
【0093】
本明細書で開示された装置及び方法は、最小侵襲性手術及び/又は切開手術で用いることができる。本明細書に開示される装置は、完全に又は部分的に埋め込むことができ、あるいは外部固定化システムに使用することができる。本明細書に開示される装置及び方法は、脊椎の文脈で一般的に記述されているものであるが、本明細書に開示されるこれらの方法及び装置は、ヒト若しくは動物にて実施される多様な手術のいずれかにて、及び/又はインプラント若しくは手術に無関係の分野にて、ヒト若しくは動物の骨又は他の組織のいずれかと共に、使用できることが理解されるであろう。本明細書では2本のロッドを連結するためのコネクタが概して開示されているが、いくつかの実施形態では、コネクタは、3本以上のロッドを互いに連結することができる。上記のように、本明細書に開示されるコネクタアセンブリは、ロッドと共に使用することに限定されず、ワイヤ、テザー、プレートなどの様々な異なるタイプの整形外科用装置のうちのいずれかを連結するために使用することができる。
【0094】
以上、特定の実施形態を記載したが、記載された概念の趣旨及び範囲内で多くの変更がなされ得る点を理解されたい。したがって、本開示は記載された実施形態に限定されないことが意図されている。
【0095】
〔実施の態様〕
(1) コネクタアセンブリであって、
近位-遠位軸を画定する近位端部及び遠位端部を有するコネクタであって、前記コネクタが、
前記コネクタを骨アンカーアセンブリの受け部材に嵌合するように構成された第1の部分であって、前記骨アンカーアセンブリが、第1のロッドを受け取るための第1のロッド受け凹部を有する、第1の部分、及び
第2のロッド受け凹部が形成される第2の部分であって、前記第2のロッド受け凹部が、第2のロッドを受け取るように構成されている、第2の部分、を含む、コネクタと、
前記受け部材に係合して前記第1のロッドを前記受け部材に係止するように構成された遠位部分、及び前記コネクタの前記第1の部分に形成された開口部を通って延在する近位部分を有する、第1の締結具と、
前記コネクタを前記受け部材に固定するように、前記第1の締結具に嵌合可能なナットと、
前記コネクタの前記第2の部分と係合して前記第2のロッドを前記コネクタに係止する第2の締結具と、を含み、
前記第2のロッド受け凹部が、近位開口部と、遠位座部と、を含み、前記近位開口部が、前記遠位座部から前記近位-遠位軸に垂直な方向にオフセットされている、コネクタアセンブリ。
(2) 前記第1及び第2のロッドが、ロッド直径を有し、
前記第1及び第2のロッドが、前記受け部材及び前記コネクタにそれぞれ着座したときに、中心間オフセットを有し、
前記中心間オフセットのロッド直径に対する比率が、約2:1~約4:1の範囲にある、実施態様1に記載のアセンブリ。
(3) 前記第1及び第2のロッドが、前記受け部材及び前記コネクタにそれぞれ着座したときに、約6mm~約16mmの範囲の中心間オフセットを有する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(4) 前記第1及び第2のロッドが、前記受け部材及び前記コネクタにそれぞれ着座したときに、約8mmの中心間オフセットを有する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(5) 前記第1のロッド受け凹部が、第1のロッド座部を含み、前記第1のロッド座部が、前記第2のロッド受け凹部の前記座部に対して遠位である、実施態様1に記載のアセンブリ。
【0096】
(6) 前記第1のロッド受け凹部が、第1のロッド座部を含み、前記第1のロッド座部が、前記第2のロッド受け凹部の前記座部に対して近位である、実施態様1に記載のアセンブリ。
(7) 前記第1のロッド受け凹部が、第1のロッド座部を含み、前記第1のロッド座部が、前記第2のロッド受け凹部の前記座部と実質的に同じ近位-遠位の高さにある、実施態様1に記載のアセンブリ。
(8) 前記コネクタの前記第1の部分が、前記受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含み、前記凹部が円筒形であり、それによって、前記受け部材が前記凹部内に受け取られたときに、前記受け部材が前記受け部材の中心軸の周りで前記コネクタに対して自由に回転するようになる、実施態様1に記載のアセンブリ。
(9) 前記コネクタの前記第1の部分が、前記受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含み、前記凹部が、前記受け部材の対応する平坦部に当接する、1つ又は2つ以上の平坦部を含み、それによって、前記受け部材が前記凹部内に受け取られたときに、前記受け部材が前記コネクタに対して一平面運動に制約されるようになる、実施態様1に記載のアセンブリ。
(10) 前記コネクタの前記第1の部分が、前記受け部材の近位端部を受け取るように構成された凹部を含み、前記凹部が、前記受け部材の実質的に逆になったものを形成し、それによって、前記受け部材が前記凹部内に受け取られたときに、前記受け部材が前記コネクタに対して回転も並進もできないようになる、実施態様1に記載のアセンブリ。
【0097】
(11) 前記コネクタの前記第1の部分が、ジンバルインターフェース内で前記受け部材の近位対向表面に重みをかける、ドーム形の遠位対向表面を含む、実施態様1に記載のアセンブリ。
(12) 前記コネクタの前記第1の部分の前記開口部が、前記受け部材に対する前記コネクタの移動を可能にするように、前記第1の締結具に対して過大に寸法決定されている、実施態様1に記載のアセンブリ。
(13) ポジショナを更に含み、前記ポジショナは、前記第1の締結具が受け取られる中心開口部と、前記ポジショナと前記受け部材との間の回転を制限するように、前記受け部材と係合する遠位に延在するタブと、を有する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(14) 前記ポジショナが、前記コネクタと前記受け部材との間の回転を制限するように、前記コネクタの歯と選択的に噛み合うように構成された歯を含む、実施態様13に記載のアセンブリ。
(15) 前記ポジショナが、前記ポジショナの外側側壁に形成され、かつ前記コネクタと前記受け部材との間の回転を制限するように、前記コネクタの内側側壁に形成された平坦部と選択的に係合するように構成された平坦部を含む、実施態様13に記載のアセンブリ。
【0098】
(16) 前記ナットを締め上げることが、前記ポジショナの前記タブを前記第1の締結具に締め付けるのに効果的である、実施態様13に記載のアセンブリ。
(17) 前記ナットは、前記コネクタが前記受け部材に対して多軸方向に移動することを可能にするように、前記コネクタの前記第1の部分に形成された前記開口部の球状の内面内に受け取られる球状の外面を有する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(18) 前記ナットが、前記コネクタの円錐形の近位対向表面と接触する円錐形の遠位対向表面を含む、実施態様1に記載のアセンブリ。
(19) 前記ナット及び前記コネクタの前記円錐形の表面が、互いに異なる角度で先細になっている、実施態様18に記載のアセンブリ。
(20) 前記ナットが、前記受け部材に対する前記コネクタの配向を係止するように、前記開口部内で拡張するように構成された係止ナットである、実施態様1に記載のアセンブリ。
【0099】
(21) 前記第1の締結具及び前記係止ナットの貫通孔のうちの少なくとも一方が、先細ねじ山を有し、それによって、前記第1の締結具に対する前記係止ナットの回転が前記係止ナットを半径方向に拡張させるのに効果的になる、実施態様18に記載のアセンブリ。
(22) 前記係止ナットが、湾曲した当接面を有するキャッスルドライブ特徴部(castle drive feature)を有する、実施態様18に記載のアセンブリ。
(23) 前記コネクタの遠位面が、前記受け部材に対する前記コネクタの移動を前記第1のロッドに平行な方向に制約するように構成されている、実施態様18に記載のアセンブリ。
(24) 前記コネクタの遠位面が、前記受け部材に対する前記コネクタの移動を前記第1のロッドに垂直な方向に制約するように構成されている、実施態様18に記載のアセンブリ。
(25) 前記第2のロッドが、前記第2のロッドを前記コネクタに対して遠位に移動させることによって、前記第2のロッド受け凹部内に位置決め可能である、実施態様1に記載のアセンブリ。
【0100】
(26) 前記第2のロッド受け凹部が、前記近位開口部と前記遠位座部との間の湾曲した経路をたどる、実施態様1に記載のアセンブリ。
(27) 前記第2のロッド受け凹部が、前記コネクタの前記近位-遠位軸に対して斜めに角度付けされている経路をたどる、実施態様1に記載のアセンブリ。
(28) 前記第2の締結具の回転軸は、前記第2のロッドが前記コネクタに着座したときに、前記第2のロッドの長手方向中心軸と交差しない、実施態様1に記載のアセンブリ。
(29) 前記第2の締結具の回転軸が、前記コネクタの前記近位-遠位軸に対して斜めの角度で延在する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(30) 前記第2の締結具が、止めねじであり、かつ前記コネクタに形成された止めねじ凹部内に受け取られ、前記止めねじ凹部の中心が、前記第2のロッド受け凹部の前記近位開口部の中心から前記近位-遠位軸に垂直な方向にオフセットされている、実施態様1に記載のアセンブリ。
【0101】
(31) 前記第2のロッド受け凹部の前記遠位座部が、異なる直径のロッドを受け取るように構成されたV形状を画定する、実施態様1に記載のアセンブリ。
(32) 前記骨アンカーアセンブリと、前記第1のロッドと、前記第2のロッドと、を更に含む、実施態様1に記載のアセンブリ。
(33) コネクタアセンブリであって、
球状の内面を画定する開口部、及び前記開口部から外側にオフセットされ、かつ細長い脊椎ロッドを受け取るように構成されたロッド受け凹部を含む、コネクタと、
ねじ山付き締結具と、
前記コネクタの前記開口部内に受け取られる係止ナットであって、前記係止ナットは、球状の外面、及び前記締結具の近位端部が受け取られるねじ山付き貫通孔を有する、係止ナットと、を含み、
前記アセンブリは、前記コネクタが前記締結具に対して多軸方向に移動可能である係止解除構成と、前記締結具に対する前記コネクタの配向が固定される係止構成と、を有し、前記係止ナットは、前記係止解除構成と比較して、前記係止構成において半径方向に拡張される、コネクタアセンブリ。
(34) 前記締結具の前記ねじ山又は前記係止ナットの前記ねじ山が、先細であり、それによって、前記締結具に対する前記係止ナットの回転が前記係止ナットを半径方向に拡張するのに効果的になる、実施態様33に記載のアセンブリ。
(35) 前記係止ナットが、湾曲した当接面を有するキャッスルドライブ特徴部を有する、実施態様33に記載のアセンブリ。
【0102】
(36) 前記コネクタの遠位面は、第1の平面部分と、前記止めねじが配設される受け部材に対する前記コネクタの移動を制約するように、前記第1の平面部分に対して斜めの角度で配向された第2の平面部分と、を含む、実施態様33に記載のアセンブリ。
(37) 脊椎固定方法であって、
骨アンカーアセンブリを患者の椎骨に埋め込むことであって、前記骨アンカーアセンブリが、第1のロッド受け凹部を有する受け部材を含む、埋め込むことと、
第1のロッドを前記受け部材の前記第1のロッド受け凹部内に挿入することと、
前記第1のロッドを前記受け部材内で固定するために、第1の締結具を前記受け部材内に挿入することと、
コネクタを、前記第1の締結具の近位部分が前記コネクタに形成された開口部を通って延在するように、前記受け部材の上方に位置決めすることと、
第2のロッドを前記コネクタに形成された第2のロッド受け凹部内に挿入することと、
前記第2のロッドを前記コネクタ内で固定するために、第2の締結具を前記コネクタに形成された締結具凹部内に挿入することと、
前記第1及び第2のロッドの望ましい位置決めを達成するために、前記受け部材に対する前記コネクタの配向を調整することと、
前記受け部材に対する前記コネクタの前記配向を固定するために、ナットを前記第1の締結具に締め上げることと、を含む、方法。
(38) 前記第1のロッドと前記第2のロッドとの間の中心間オフセットの前記第1のロッド及び第2のロッドの直径に対する比率が約2:1~約4:1の範囲にあるように、前記第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを更に含む、実施態様37に記載の方法。
(39) 前記第1のロッドと前記第2のロッドとの間の中心間オフセットが約6mm~約16mmの範囲にあるように、前記第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを更に含む、実施態様37に記載の方法。
(40) 前記コネクタと前記受け部材との間にポジショナを載置することを更に含み、前記ポジショナは、前記ナットが締め上げられた後に前記第1の締結具の周りの前記コネクタと前記受け部材との間の相対回転を抑制する、実施態様37に記載の方法。
【0103】
(41) 前記第1のロッドが前記第2のロッドの前方にあるように、前記第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを更に含む、実施態様37に記載の方法。
(42) 前記第1のロッド及び第2のロッドが実質的に共通の冠状面内にあるように、前記第1のロッド及び第2のロッドを位置決めすることを更に含む、実施態様37に記載の方法。
(43) 前記第2のロッドを挿入することが、前記ロッドを湾曲したロッド受け凹部内で遠位かつ外側に移動させることを含む、実施態様37に記載の方法。
(44) 前記第2のロッドを挿入することが、前記ロッドを斜めに角度付けされたロッド受け凹部内で遠位かつ外側に移動させることを含む、実施態様37に記載の方法。
(45) 前記第2のロッドを挿入することが、前記ロッドを前記コネクタ内にトップローディングすることを含む、実施態様37に記載の方法。
【0104】
(46) 前記配向を調整することが、前記コネクタを、一平面インターフェース、ジンバルインターフェース、及び球状の関節接合部のうちの少なくとも1つの周りで枢動させることを含む、実施態様37に記載の方法。