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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-15
(45)【発行日】2022-07-26
(54)【発明の名称】毛髪を強化する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/44 20060101AFI20220719BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20220719BHJP
【FI】
A61K8/44
A61Q5/12
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019543352
(86)(22)【出願日】2018-02-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-27
(86)【国際出願番号】 EP2018052835
(87)【国際公開番号】W WO2018146054
(87)【国際公開日】2018-08-16
【審査請求日】2020-12-04
(31)【優先権主張番号】17155882.8
(32)【優先日】2017-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ポール,プレム・クマール・チェヤラザガン
(72)【発明者】
【氏名】ロジャース,シャーロット・ブレオニー・タンディ
【審査官】田中 雅之
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-086812(JP,A)
【文献】特開2002-087927(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/KOSMET(STN)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
毛髪の繊維を強化するための方法であって、前記方法は以下の連続的な工程を含み:
(i)前記毛髪を洗浄する工程;
(ii)前記洗浄した毛髪を水性処理組成物に浸す工程、および
(iii)前記浸した毛髪を乾燥させる工程;
前記水性処理組成物が、(前記組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも1%のN-アセチルリジンを含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記N-アセチルリジンの異性体がN-α-アセチル-L-リジンである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記N-アセチルリジンが(前記組成物の総重量に基づく重量により)1.5~2.5%の範囲のレベルで使用される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記毛髪が15~40℃の温度で前記水性処理組成物に浸される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記毛髪が3~45分の範囲の期間、前記水性処理組成物に浸される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記浸し期間の終わりに、前記毛髪から前記水性処理組成物をすすぐことなく前記毛髪を乾燥させるまたは乾燥可能にする、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
毛髪繊維を強化するための、(組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも1%のN-アセチルリジンを含む水性処理組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪の繊維を強化する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
毛髪繊維は、多くの原因による損傷を受けやすい。これらには、紫外線への過度の曝露などの環境要因;ブリーチングまたはその他の酸化プロセスなどの化学的要因;および加熱されたスタイリング器具の過剰使用などの機械的要因が含まれる。時間が経つにつれて、これらの損傷要因の累積的な影響により、毛髪繊維が弱くなることがある。弱い毛髪は簡単に破断する傾向があり、その結果、枝毛および不規則な髪型になる。弱い毛髪はまた、だらりとしたり、縮れたり、または飛び散ったりしたように見えることもあり、またはスタイルを保持できなくなることがある。
【0003】
フィルム形成ポリマーは、毛髪の表面特性を変化させ、スムージングおよび滑り効果ならびに輝きを与え、毛髪の配列の巨視的な挙動に大きな影響を与えるため、毛髪のスタイリングおよびコンディショニングの処理に使用されることが多い。しかしながら、フィルム形成ポリマーは、本来、活性成分の浸透を遅らせ得るまたは防止し得る疎水性コーティングを毛髪繊維に与えるように設計されている。したがって、このような処理は、強化などの繊維に本質的な利点を提供し得ない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこの問題に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、毛髪の繊維を強化する方法を提供し、この方法は以下の連続的な工程を含み:
(i)毛髪を洗浄する工程;
(ii)洗浄した毛髪を水性処理組成物に浸す工程、および
(iii)浸した毛髪を乾燥させる工程;
水性処理組成物が、(組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも1%のN-アセチルリジンを含むことを特徴とする。
【0006】
本発明はまた、毛髪繊維の強化のための、(組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも1%のN-アセチルリジンを含む水性処理組成物の使用を提供する。
本開示は一態様において以下を提供する。
[項目1]
毛髪の繊維を強化する方法であって、前記方法は以下の連続的な工程を含み:
(i)前記毛髪を洗浄する工程;
(ii)前記洗浄した毛髪を水性処理組成物に浸す工程、および
(iii)前記浸した毛髪を乾燥させる工程;
前記水性処理組成物が、(前記組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも1%のN-アセチルリジンを含むことを特徴とする、方法。
[項目2]
前記N-アセチルリジンの異性体がN-α-アセチル-L-リジンである、項目1に記載の方法。
[項目3]
前記N-アセチルリジンが(前記組成物の総重量に基づく重量により)1.5~2.5%の範囲のレベルで使用される、項目1または2に記載の方法。
[項目4]
前記毛髪が15~40℃の温度で前記水性処理組成物に浸される、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
[項目5]
前記毛髪が3~45分の範囲の期間、前記水性処理組成物に浸される、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
[項目6]
前記浸し期間の終わりに、前記毛髪から前記水性処理組成物をすすぐことなく前記毛髪を乾燥させるまたは乾燥可能にする、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
[項目7]
毛髪繊維を強化するための、(組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも1%のN-アセチルリジンを含む水性処理組成物の使用。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で使用される場合、すべての分子量は、特に明記しない限り、重量平均分子量である。
【0008】
本発明の方法の工程(ii)で使用するための水性処理組成物は典型的には水性連続相を含む。
【0009】
「水性連続相」とは、水を基礎とする連続相を意味する。したがって、水性処理組成物は、一般に、(組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%の水を含む。好ましくは、組成物は、(組成物の総重量に基づく重量により)99%以下、より好ましくは98%以下の水を含む。他の有機溶媒、例えば低級アルキルアルコールおよび多価アルコールも存在してもよい。低級アルキルアルコールの例としては、エタノールおよびイソプロパノールなどのC-C一価アルコールが挙げられる。多価アルコールの例としては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、およびプロパンジオールが挙げられる。上記で記載される有機溶媒のいずれかの混合物も使用されてもよい。
【0010】
本発明の方法の工程(ii)で使用するための水性処理組成物は、(組成物の総重量に基づく重量により)少なくとも1%のN-アセチルリジンを含む。
【0011】
N-アセチルリジンは、アミノ酸リジンのアセチル誘導体である。N-アセチルリジンは、多くの異性体で生じる。本発明の方法の工程(ii)で使用するためのN-アセチルリジンの好ましい異性体は、N-α-アセチル-L-リジンである。N-α-アセチル-L-リジンは、以下の構造式を有する:
【化1】
【0012】
好ましくは、N-アセチルリジンは、(組成物の総重量に基づく重量により)1~6%、より好ましくは1~3%、最も好ましくは1.5~2.5%の範囲のレベルで使用される。
【0013】
本発明の方法の工程(ii)で使用するのに特に好ましい水性処理組成物は、(組成物の総重量に基づく重量により)1.5~2.5%の範囲のレベルのN-α-アセチル-L-リジンを含む。
【0014】
本発明の方法の工程(ii)で使用するための水性処理組成物は、コンディショニングゲル相を適切に含んでいてもよく、これは一般に界面活性剤二分子膜からなるゲル(Lβ)界面活性剤中間相として特徴付けられ得る。そのようなコンディショニングゲル相は、カチオン性界面活性剤、高融点脂肪族アルコールおよび水性キャリアから形成されてもよい。典型的には、これらの成分を加熱して混合物を形成し、これを剪断下で室温まで冷却する。この混合物は、冷却中に多くの相転移を受け、通常界面活性剤二分子膜からなるゲル(Lβ)界面活性剤中間相を生じる。
【0015】
コンディショニングゲル相を形成するのに有用な好適なカチオン性界面活性剤の例には、以下の一般式に対応する第四級アンモニウムカチオン性界面活性剤が含まれる:
[N(R)(R)(R)(R)](X)
式中、R、R、RおよびRはそれぞれ独立に、(a)1~22個の炭素原子の脂肪族基、または(b)22個までの炭素原子を有する芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリールまたはアルキルアリール基から選択され;およびXは、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物)、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、およびアルキル硫酸塩ラジカルから選択されるような塩形成アニオンである。
【0016】
脂肪族基は、炭素および水素原子に加えて、エーテル連結、ならびにアミノ基などの他の基を含有できる。より長い鎖の脂肪族基、例えば約12個またはそれ以上の炭素の脂肪族基は、飽和または不飽和であることができる。
【0017】
上記一般式のこうした第四級アンモニウムカチオン性界面活性剤の具体例は、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(BTAC)、塩化セチルピリジニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化オクチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化デシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジドデシルジメチルアンモニウム、塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム、塩化タロートリメチルアンモニウム、塩化ココトリメチルアンモニウム、塩化ジパルミトイルエチルジメチルアンモニウム、塩化PEG-2オレイルアンモニウムおよびこれらの塩であり、ここでこの塩化物は、他のハロゲン化物(例えば臭化物)、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩またはアルキル硫酸塩によって置き換えられる。
【0018】
上記一般式のカチオン性界面活性剤の好ましいクラスにおいて、RはC16-C22の飽和または不飽和、好ましくは飽和アルキル鎖であり、R、RおよびRはそれぞれ独立してCHおよびCHCHOH、好ましくはCHから選択される。
【0019】
コンディショニングゲル相を形成するのに使用するそのような好ましい第四級アンモニウムカチオン性界面活性剤の具体例は、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(BTAC)およびそれらの混合物である。
【0020】
上記で記載されたカチオン性界面活性剤のいずれかの混合物も好適であり得る。
【0021】
カチオン性界面活性剤のレベルは、適切には、(組成物の総重量に基づく重量により)0.1~10%、好ましくは0.2~5%、より好ましくは0.25~4%の範囲である。
【0022】
本発明の文脈における「高融点」とは、一般に、25℃以上の融点を意味する。一般に、融点は25℃~90℃、好ましくは40℃~70℃、より好ましくは50℃~約65℃の範囲である。
【0023】
高融点脂肪族アルコールは、単一の化合物として、または少なくとも2つの高融点脂肪族アルコールのブレンドもしくは混合物として使用することができる。脂肪族アルコールのブレンドまたは混合物が使用される場合、融点はブレンドまたは混合物の融点を意味する。
【0024】
このタイプの適切な脂肪族アルコールは、一般式R-OHを有し、式中、Rは脂肪族炭素鎖である。好ましくは、Rは8~30個の炭素原子、より好ましくは14~30個の炭素原子、最も好ましくは16~22個の炭素原子を含む飽和脂肪族炭素鎖である。
【0025】
Rは、炭素および水素原子に加えて、エーテル連結、ならびにアミノ基のような他の基を含有できる。
【0026】
最も好ましくは、脂肪族アルコールは、一般式CH(CHOHを有し、式中nは7~29、好ましくは15~21の整数である。
【0027】
好適な脂肪族アルコールの具体例は、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびそれらの混合物である。セチルアルコール、ステアリルアルコールおよびそれらの混合物が特に好ましい。
【0028】
上記で記載の脂肪族アルコールのいずれかの混合物も好適であり得る。
【0029】
脂肪族アルコールのレベルは、好適には、(組成物の総重量に基づく重量により)0.01~10%、好ましくは0.1~8%、より好ましくは0.2~7%、最も好ましくは0.3~6%の範囲である。
【0030】
カチオン性界面活性剤対脂肪族アルコールの重量比は、適切には1:1~1:10、好ましくは1:1.5~1:8、最適には1:2~1:5である。
【0031】
本発明の方法の工程(ii)で使用するための水性処理組成物はまた、性能および/または消費者の許容性を向上させるために他の任意成分を組み込んでもよい。適切な任意成分は:防腐剤、着色剤、キレート剤、酸化防止剤、芳香剤、抗菌剤、ふけ防止剤、カチオン性コンディショニングポリマー、スタイリング成分、日焼け止め剤、タンパク質および加水分解タンパク質が含まれる。
【0032】
本発明の方法の工程(i)において、毛髪は、水単独でまたはシャンプーで洗浄されてもよい。
【0033】
本発明の方法の工程(ii)において、洗浄した毛髪を水性処理組成物に浸す。一般に、処理されるべき毛髪を覆う水性処理組成物の任意の適用量で十分である。例えば、毛髪の一部分だけまたは毛髪の先端だけを処理すべき場合は、より少ない量を使用してもよい。水性処理組成物は、好ましくは例えば毛髪の根元から先端まで作用させることによって均一に送達される。
【0034】
好ましくは、毛髪は15~40℃の温度、より好ましくは20~30℃の温度で水性処理組成物に浸される。
【0035】
好ましくは、毛髪は、1~60分、より好ましくは3~45分の範囲の期間、水性処理組成物に浸される。
【0036】
浸し期間の終わりに、毛髪から水性処理組成物をすすぐことなく毛髪を乾燥させるまたは乾燥可能にすることが好ましい。浸した毛髪は、空気へ曝露すること、加熱された毛髪乾燥器具を使用すること、吸水性物品で擦ることによって、またはこれらの方法のいずれかの組み合わせによって自然に乾燥させてもよい。
【0037】
したがって、水性処理組成物は、最初の適用後、少なくとも1分間、好ましくは次の洗浄まで、例えば最初の適用の後24~72時間、毛髪と接触したままであり得る。
【0038】
本発明の方法は酸化的に処理された毛髪に適用される。
【0039】
本明細書で使用される場合、用語「酸化的に処理された毛髪」は、毛髪を少なくとも1つの酸化組成物と接触させる少なくとも1つの工程を含む任意の処理を受けた毛髪を意味する。人間の毛髪の酸化処理の例は、ブリーチング、染色またはパーマである。
【0040】
本明細書で使用される場合、用語「酸化組成物」は、過酸化水素、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過硫酸塩および過カルバミドのカリウム、ナトリウムまたはアンモニウム塩、およびそれらの混合物のような毛髪への使用に適した少なくとも1つの酸化剤を含む組成物を意味する。そのような組成物の例は酸化染料組成物およびブリーチング組成物である。
【0041】
本発明は、以下の非限定的な実施例を参照してさらに説明される。
【0042】
[実施例]
実施例において、すべての成分は、全配合物の重量パーセントで、および有効成分のレベルとして表される。比較例(本発明によらない)は文字で示される;本発明による実施例は番号で示される。
【0043】
長さ25cm、重さ2gのバージンダークブラウンのヨーロッパ人のヘアスイッチを以下のように処理した:
対照:最初の洗浄後、30分間水に浸した
実施例1:最初の洗浄後、N-α-アセチル-L-リジンの2%水溶液に30分間浸した
実施例A:最初の洗浄後、L-リジンの2%水溶液に30分間浸した
実施例B:最初の洗浄後、N-α-アセチル-L-アルギニンの2%水溶液に30分間浸した
浸し期間の終わりに、スイッチを乾燥させるために放置し、DSCを使用して変性温度Tdを測定するために数本の繊維からのクリッピングを使用した。結果を表1に示す。
【表1】
【0044】
結果から、本発明の方法(実施例1)によるスイッチの処理は、処理された繊維のTdの実質的および有意な増加をもたらすことが分かる。対照的に、比較処理(それぞれ実施例AおよびB)は実際にTdを減少させる。
【0045】
これは、本発明の方法が毛髪繊維を強化できることを示している。
【0046】
さらに、本発明の方法は、例えばブリーチングなどの酸化処理により損傷した毛髪繊維を修復する可能性を有する。
【0047】
本発明の方法によって提供される向上した繊維強化はまた、酸化処理によって引き起こされるまたはそうでないかにかかわらず、将来のさらなる繊維の損傷を防止または低減するのに役立ち得る。
【0048】
実施例2
以下の処方は、本発明の方法において使用するための水性処理組成物を例示する。
【表2】