(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】道路状況予測方法、装置、機器、プログラム及びコンピュータ記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20220720BHJP
G08G 1/0962 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
G01C21/26 A
G08G1/0962
(21)【出願番号】P 2020556771
(86)(22)【出願日】2019-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2019080043
(87)【国際公開番号】W WO2020191701
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2020-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ホァン、ジジョウ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ハオ
【審査官】西中村 健一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/130428(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/010143(WO,A1)
【文献】特開2013-032949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路状況予測方法であって、
ナビゲーションパスが分割された少なくとも2つの連続するリンクを確定し、
前記ナビゲーションパスの始点から前記ナビゲーションパスの終点までのリンクごとに、順次:
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を推定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を推定する、処理をそれぞれ実行することを含
み、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を推定することは、
前記現在処理中のリンクの、前記道路状況情報を含む共通特徴を確定し、
前記ユーザの履歴運転レコードから、前記ユーザが前記現在処理中のリンクを通過する個性化運転特徴を抽出し、
前記共通特徴と前記個性化運転特徴とを、予めトレーニングされた回帰モデルを入力して、ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を取得する、ことを含み、
前記個性化運転特徴は、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける履歴運転速度と大衆運転速度との分散を含む、
方法。
【請求項2】
前記ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定することは、
前記ナビゲーションパスの始点から始まるリンクについて、ユーザの出発時刻を、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻とし、
他のリンクについて、ユーザが直前のリンクに到着した時刻と、推定された前記ユーザの前記直前のリンクにおける通過時間とを利用して、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を推定することは、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻から現在の時刻までの時間を確定し、
前記現在処理中のリンク情報、前記時間及び外部要因特徴を、予めトレーニングされた道路状況モデルに入力して、前記確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を取得することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記道路状況モデルは、
各リンクの履歴交通流情報を、トレーニングデータとして収集し、
リンクごとに、
リンクの各履歴時点での交通流情報に従って、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を確定し、
各履歴時点から所定の時間を遡って(backtrack)、各履歴時点で当該リンクを走行したユーザのそれぞれが由来したリンクとその道路状況情報、及び各履歴時点から所定の時間を遡った外部要因特徴を分類モデルの入力とし、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を、分類モデルの出力として、前記分類モデルをトレーニングすることにより、前記道路状況モデルを取得する、処理を実行することにより、予めトレーニングして得る、ことを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記回帰モデルは、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴、及びユーザが各リンクを通過する通過時間を、トレーニングサンプルをとし、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴と、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴を入力として、ユーザが各リンクを通過する通過時間を出力として、回帰モデルをトレーニングすることにより、予めトレーニングすることで取得される請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記共通特徴は、リンクの長さ、道路の級別、交通信号機の数、交通信号機の待ち時間、外部要因特徴の少なくとも1つをさらに含む請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記外部要因特徴は、時間特徴、曜日特徴、季節特徴、天気特徴の少なくとも1つを含む請求項3、4又は
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記個性化運転特徴は、
ユーザの前記現在処理中のリンクにおける履歴通過回数、前記ユーザの車両情
報の少なくとも1つを含む請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
当該方法は、
前記ユーザが前記ナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定すること、
又は、
前記ユーザの前記ナビゲーションパスにおける予想通過時間を確定すること、をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
当該方法は、
推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、インタフェース上にマッピング結果を動的に展示することをさらに含む請求項1又は
9に記載の方法。
【請求項11】
前記推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、インタフェース上にマッピング結果を動的に展示することは、
推定された各リンクの道路状況情報を時間軸にマッピングし、インタフェース上に経時的な車両の位置と道路状況情報を動的に展示することを含む請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
当該方法は、
ユーザの前記時間軸上でのドラッグ操作を取得し、
前記インタフェース上に、ユーザがドラッグした時間軸位置に対応する車両の位置と道路状況情報を展示する、ことをさらに含む請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
道路状況予測装置であり、
ナビゲーションパスが分割された少なくとも2つの連続するリンクを確定するためのリンク確定ユニットと、
前記ナビゲーションパスの始点から前記ナビゲーションパスの終点までのリンクごとに、順次、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を推定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を推定する、処理をそれぞれ実行するための予測処理ユニットとを含
み、
前記予測処理ユニットは、
前記現在処理中のリンクの、前記道路状況情報を含む共通特徴を確定し、前記ユーザの履歴運転レコードから、前記ユーザが前記現在処理中のリンクを通過する個性化運転特徴を抽出し、前記共通特徴と前記個性化運転特徴とを、予めトレーニングされた回帰モデルを入力して、ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を取得するための通過時間推定サブユニットを含み、
前記個性化運転特徴は、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける履歴運転速度と大衆運転速度との分散を含む、
装置。
【請求項14】
前記予測処理ユニットは、
前記ナビゲーションパスの始点から始まるリンクについて、ユーザの出発時刻を、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻とし、他のリンクについて、ユーザが直前のリンクに到着した時刻と、推定された前記ユーザの前記直前のリンクにおける通過時間とを利用して、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定するための到着時刻確定サブユニットを含む請求項
13に記載の装置。
【請求項15】
前記予測処理ユニットは、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻から現在の時刻までの時間を確定し、前記現在処理中のリンク情報、前記時間及び外部要因特徴を、予めトレーニングされた道路状況モデルに入力して、前記確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を取得するための道路状況推定サブユニットを含む請求項
13に記載の装置。
【請求項16】
前記予測処理ユニットは、第1のトレーニングサブユニットをさらに含み、
第1のトレーニングサブユニットは、各リンクの履歴交通流情報を、トレーニングデータとして収集し、
リンクごとに、
リンクの各履歴時点での交通流情報に従って、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を確定し、
各履歴時点から所定の時間を遡って、各履歴時点で当該リンクを走行したユーザのそれぞれが由来するリンクとその道路状況情報、及び各履歴時点から所定の時間を遡った外部要因特徴を分類モデルの入力として、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を、分類モデルの出力として、前記分類モデルをトレーニングすることにより、前記道路状況モデルを取得する、処理を実行することにより、予めトレーニングして前記道路状況モデルを得る請求項
15に記載の装置。
【請求項17】
前記予測処理ユニットは、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴及びユーザが各リンクを通過する通過時間を、トレーニングサンプルをとし、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴と、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴を入力として、ユーザが各リンクを通過する通過時間を出力として、回帰モデルをトレーニングすることにより、予め前記回帰モデルをトレーニングするための第2のトレーニングサブユニットをさらに含む請求項
13に記載の装置。
【請求項18】
当該装置は終点時刻確定ユニット又は通過時間確定ユニットをさらに含み、
前記終点時刻確定ユニットは、前記ユーザが前記ナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定するために用いられ、
前記通過時間確定ユニットは、前記ユーザの前記ナビゲーションパスにおける予想通過時間を確定するために用いられる請求項
13に記載の装置。
【請求項19】
当該装置は
推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、インタフェース上にマッピング結果を動的に展示するための動的展示ユニットをさらに含む請求項
13又は
18に記載の装置。
【請求項20】
機器であって、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリとを含み、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項1~
12のいずれか一項に記載の方法を実行させる電子機器。
【請求項21】
コンピュータ実行可能なコマンドを含む記録媒体であって、前記コンピュータ実行可能なコマンドがコンピュータのプロセッサによって実行される場合に、請求項1~
12のいずれか一項に記載の方法を実行させる、記録媒体。
【請求項22】
コンピュータのプロセッサによって実行される場合に、請求項1~
12のいずれか一項に記載の方法を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータアプリケーションの技術分野に関し、特に、道路状況予測方法、装置、機器、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
本セクションは、特許請求の範囲で開示される本発明の実施形態の背景又は文脈を提供するものとする。ここの記述は、本セクションに含めることによって従来技術であると認められるものでもない。
【0003】
都市人口と都市車両の交通量の増加に伴い、都市、特に大都市における道路の渋滞の問題は、車で出行する際に最も注目されている焦点の1つになった。北京や深センなどの巨大都市では、ピーク時の道路の渋滞によって、交通費は70%以上増加してしまう。ドライバーにとって、正確に将来のある時間帯内の道路状況情報を推定できると、ドライバーは出行時刻と出行コースとの選択について判断を下すのを支援して、渋滞を回避し、出行効率が大幅に向上される。
【0004】
従来のナビゲーションツールはすべて、現在の時刻(即ち、ユーザのクエリ時刻)の道路状況情報を基準として提供される。しかしながら、クエリ時刻から走行までの時間が長い場合は多く、車両の走行速度が速いため道路状況も頻繁に変化し、その間に道路状況は大きく変化する場合がある。従って、従来のナビゲーションツールがユーザに提供するナビゲーションパスにおける各リンクの道路状況情報は不正確であり、それに応じて推定された到着時間も不正確になり、ユーザが正しい判断を下すのを支援することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに鑑み、本発明は、より正確な道路状況情報を提供するように、道路状況予測方法、装置、機器、及びコンピュータ記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の局面によれば、本発明は、道路状況予測方法を提供し、当該方法は、
ナビゲーションパスが分割された少なくとも2つの連続するリンクを確定し、
前記ナビゲーションパスの始点から前記ナビゲーションパスの終点まで、順次、リンクごとに、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を推定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を推定する、処理をそれぞれ実行することを含む。
【0007】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定することは、
前記ナビゲーションパスの始点から始まるリンクについて、ユーザの出発時刻を、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻とし、
他のリンクについて、ユーザが直前のリンクに到着した時刻と、推定された前記ユーザの前記直前のリンクにおける通過時間とを利用して、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定することを含む。
【0008】
本発明の好ましい実施形態によれば、確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を推定することは、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻から現在の時刻までの時間を確定し、
前記現在処理中のリンク情報、前記時間及び外部要因特徴を、予めトレーニングされた道路状況モデルに入力して、前記確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を取得することを含む。
【0009】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記道路状況モデルは、以下のように予めトレーニングすることで取得され、
各リンクの履歴交通流情報を、トレーニングデータとして収集し、
リンクごとに、
リンクの各履歴時点での交通流情報に従って、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を確定し、
各履歴時点から所定の時間を遡って、各履歴時点で当該リンクを走行したユーザのそれぞれが由来するリンクとその道路状況情報、及び各履歴時点から所定の時間を遡った外部要因特徴を分類モデルの入力として、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を、分類モデルの出力として、前記分類モデルをトレーニングすることにより、前記道路状況モデルを取得する、処理を実行することを含む。
【0010】
本発明の好ましい実施形態によれば、確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を推定することは、
前記現在処理中のリンクの、前記道路状況情報を含む共通特徴を確定し、
前記ユーザの履歴運転レコードから、前記ユーザが前記現在処理中のリンクを通過する個性化運転特徴を抽出し、
前記共通特徴と前記個性化運転特徴とを、予めトレーニングされた回帰モデルを入力して、ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を取得することを含む。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記回帰モデルは、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴、及びユーザが各リンクを通過する通過時間を、トレーニングサンプルとし、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴と、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴を入力として、ユーザが各リンクを通過する通過時間を出力として、回帰モデルをトレーニングすることにより、予めトレーニングすることで取得される。
【0012】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記共通特徴は、リンクの長さ、道路の級別、交通信号機の数、交通信号機の待ち時間、外部要因特徴の少なくとも1つをさらに含む。
【0013】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記外部要因特徴は、時間特徴、曜日特徴、季節特徴、天気特徴の少なくとも1つを含む。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記個性化運転特徴は、ユーザの前記現在処理中のリンクにおける履歴通過回数、前記ユーザの車両情報、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける履歴運転速度と大衆運転速度との分散の少なくとも1つを含む。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、当該方法は、
前記ユーザが前記ナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定する、
又は、
前記ユーザの前記ナビゲーションパスにおける予想通過時間を確定する、ことをさらに含む。
【0016】
本発明の好ましい実施形態によれば、当該方法は、
推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、インタフェース上にマッピング結果を動的に展示することをさらに含む。
【0017】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、インタフェース上にマッピング結果を動的に展示することは、
推定された各リンクの道路状況情報を時間軸にマッピングし、インタフェース上に経時的な車両の位置と道路状況情報を動的に展示することを含む。
【0018】
本発明の好ましい実施形態によれば、当該方法は、
ユーザの前記時間軸上でのドラッグ操作を取得し、
前記インタフェース上に、ユーザがドラッグした時間軸位置に対応する車両の位置と道路状況情報を展示する、ことをさらに含む。
【0019】
第2の局面によれば、本発明は、さらに、道路状況予測装置を提供し、当該装置は、
ナビゲーションパスが分割された少なくとも2つの連続するリンクを確定するためのリンク確定ユニットと、
前記ナビゲーションパスの始点から前記ナビゲーションパスの終点まで、順次、リンクごとに、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を推定し、
確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、前記ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を推定する、処理をそれぞれ実行するための予測処理ユニットとを含む。
【0020】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記予測処理ユニットは、
前記ナビゲーションパスの始点から始まるリンクについて、ユーザの出発時刻を、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻とし、他のリンクについて、ユーザが直前のリンクに到着した時刻と、推定された前記ユーザの前記直前のリンクにおける通過時間とを利用して、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定するための到着時刻確定サブユニットを含む。
【0021】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記予測処理ユニットは、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻から現在の時刻までの時間を確定し、前記現在処理中のリンク情報、前記時間及び外部要因特徴を、予めトレーニングされた道路状況モデルに入力して、前記確定された時刻での前記現在処理中のリンクの道路状況情報を取得するための道路状況推定サブユニットを含む。
【0022】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記予測処理ユニットは、第1のトレーニングサブユニットをさらに含み、
第1のトレーニングサブユニットは、以下のように前記道路状況モデルを予めトレーニングするために用いられ、
各リンクの履歴交通流情報を、トレーニングデータとして収集し、
リンクごとに、
リンクの各履歴時点での交通流情報に従って、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を確定し、
各履歴時点から所定の時間を遡って、各履歴時点で当該リンクを走行したユーザのそれぞれが由来するリンクとその道路状況情報、及び各履歴時点から所定の時間を遡った外部要因特徴を分類モデルの入力として、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を、分類モデルの出力として、前記分類モデルをトレーニングすることにより、前記道路状況モデルを取得する、処理を実行する。
【0023】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記予測処理ユニットは、
前記現在処理中のリンクの、前記道路状況情報を含む共通特徴を確定し、前記ユーザの履歴運転レコードから、前記ユーザが前記現在処理中のリンクを通過する個性化運転特徴を抽出し、前記共通特徴と前記個性化運転特徴とを、予めトレーニングされた回帰モデルを入力して、ユーザの前記現在処理中のリンクにおける通過時間を取得するための通過時間推定サブユニットを含む。
【0024】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記予測処理ユニットは、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴及びユーザが各リンクを通過する通過時間を、トレーニングサンプルをとし、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴と、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴を入力として、ユーザが各リンクを通過する通過時間を出力として、回帰モデルをトレーニングすることにより、予め前記回帰モデルをトレーニングするための第2のトレーニングサブユニットをさらに含む。
【0025】
本発明の好ましい実施形態によれば、当該装置は終点時刻確定ユニット又は通過時間確定ユニットをさらに含み、
前記終点時刻確定ユニットは、前記ユーザが前記ナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定するために用いられ、
前記通過時間確定ユニットは、前記ユーザの前記ナビゲーションパスにおける予想通過時間を確定するために用いられる。
【0026】
本発明の好ましい実施形態によれば、当該装置は、推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、インタフェース上にマッピング結果を動的に展示するための動的展示ユニットをさらに含む。
【0027】
第3の局面によれば、本発明は機器を提供し、前記機器は、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリとを含み、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行される場合に、前記1つ又は複数のプロセッサに上記の方法を実行させる。
【0028】
第4の局面によれば、本発明は、コンピュータ実行可能なコマンドを含む記録媒体を提供し、前記コンピュータ実行可能なコマンドがコンピュータのプロセッサによって実行される場合に、上記の方法を実行させるために用いられる。
【0029】
以上の技術案から、本発明の実施形態は、ナビゲーションパス始点からナビゲーションパス終点まで、順次、ユーザが各リンクに到着する時刻を算出するとともに当該時刻のリンク道路状況を予測し、予測された道路状況に基づいてユーザの各リンクにおける通過時間を確定することが分かる。このような道路状況予測手法は、ユーザが将来各リンクに到着する時刻に対して道路状況の推定を行うことができ、ユーザのクエリ時間に基づいて道路状況の推定を行う手法に比べて、より正確な道路状況情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の実施例で提供される主な方法フローチャートである。
【
図2】
図1におけるステップ102の具体的な実現フローチャートである。
【
図3】本発明の実施例で提供される実現流れの原理概略図である。
【
図4a】本発明の実施例で提供される道路状況の動的展示の例示的な図である。
【
図4b】本発明の実施例で提供される道路状況の動的展示の例示的な図である。
【
図4c】本発明の実施例で提供される道路状況の動的展示の例示的な図である。
【
図5】本発明の実施例で提供される装置の構成図である。
【
図6】本発明の実施形態の実現に適用されるコンピュータシステム/サーバを示す例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の目的、技術案及び利点をより明らかにするために、本発明について、添付図面及び具体的な実施例と合わせて以下に詳細に説明する。
【0032】
本発明の核心思想は、リンクを単位として、ナビゲーションパス始点からナビゲーションパスの終点まで、順次、ユーザが各リンクに到着する時刻を算出するとともに当該時刻のリンク道路状況を予測し、予測された道路状況に基づいてユーザの各リンクにおける通過時間を確定することである。以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0033】
図1は本発明の実施例で提供される主要方法フローチャートであり、
図1に示すように、当該方法は、主に、以下のステップを含む。
【0034】
101において、ナビゲーションパスが分割された少なくとも2つの連続するリンクを確定する。
【0035】
ユーザはナビゲーション系アプリケーションに始点と終了点を入力してナビゲーションパスをクエリすると、マッチングにより1つ又は2つ以上のナビゲーションパスを取得する。マッチングにより得られたナビゲーションパスごとに本発明の実施例で提供される方法をそれぞれ実行することで道路状況予測を行ってもよいし、その中の選択された若干のナビゲーションパスに対してのみ本発明の実施例で提供される方法をそれぞれ実行することで道路状況予測を行ってもよい。
【0036】
例えば、ユーザは始点と終了点を入力した後、ナビゲーション系アプリケーションは地図データベースにおいてマッチングにより10のナビゲーションパスを取得し、これらの10のナビゲーションパスに対して本発明の実施例で提供される方法をそれぞれ実行することで道路状況の予測を行ってもよい。また、例えば、その中の3つのナビゲーションパスの距離が最も近いと、これらの3つのナビゲーションパスに対して本発明の実施例で提供される方法をそれぞれ実行することで道路状況の予測を行ってもよい。また、例えば、ユーザはこれらの10のナビゲーションパスから1つのナビゲーションパスを選択したと、ユーザによって選択されたナビゲーションパスに対してのみ本発明の実施例で提供される方法を実行することで道路状況の予測を行ってもよい。本発明はこれを限定するものではない。
【0037】
本発明の実施例では、1つのナビゲーションパスが分割されて少なくとも2つの連続するリンクを取得する。いわゆるリンクとは、分岐点を含まない道路の一部であり、道路網の最小構成単位である。ナビゲーションパスが分割された連続するリンクの情報は道路網データベースから取得されてもよく、本発明はこれを限定するものではなく、分割された結果を取得して利用するだけであれば良い。
【0038】
102において、ナビゲーションパスの始点からナビゲーションパスの終点まで、順次、連続するリンクごとに、
ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定し、確定された時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報を推定し、確定された時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいてユーザの現在処理中のリンクおける通過時間を推定する、処理をそれぞれ実行する。
【0039】
その中の具体的な実施形態の1つとして、上記のステップ102の具体的な実現方式は、
図2に示すように、具体的に、以下のステップを含むことができる。
【0040】
201において、ナビゲーションパス始点から始まるリンクを、現在処理中のリンクとして、ユーザの出発時刻を、ユーザが現在処理リンクに到着する時刻とする。
【0041】
202において、確定された時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報を推定する。
【0042】
いわゆる道路状況は、リンクの渋滞状況と理解でき、渋滞の程度に反映させることができる。具体的な表現形式は複数の形式にすることができ、例えば、パーセント、渋滞レベルなどの形式で表現されてもよく、例えば、順調、徐行、渋滞、極渋滞などの分類の形式で表現されてもよい。
【0043】
このステップにおいて、リンクの道路状況情報を推定する場合、分類モデルに基づいて実現される道路状況モデルを使用する。理解の便宜上、まず、道路状況モデルのトレーニングプロセスについて説明する。
【0044】
まず、各リンクの履歴交通流情報をトレーニングデータとして収集する。各リンクの履歴交通流情報から各履歴時点での各リンクの交通流状况を取得でき、これにより各履歴時点での各リンクの道路状況情報を確定する。また、各履歴時点は、予め設定された時間単位を採用してもよく、例えば、分を単位とする。また、各車両の識別子が各履歴時点で所在するリンク、即ち、各履歴時点での各リンクに存在する車両を取得してもよい。
【0045】
リンクごとに、リンクの各履歴時点での交通流情報に従って、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を、分類モデルの出力として確定する、処理を実行する。
【0046】
各履歴時点から所定の時間を遡って(例えば、1分、2分、3分、4分、5分を遡って)、各履歴時点で当該リンクアップリンクを走行したユーザのそれぞれが由来するリンクとその道路状況情報を抽出する。一例として、履歴時点tに、リンクL上でのすべてのユーザは5分前にリンクL1とL2からしか由来できないため、5分直前のリンクL1に3人のユーザ、リンクL2に5人のユーザが存在し、これを分類モデルの第1の入力特徴とする。
【0047】
また、各履歴時点から所定の時間を遡る外部要因特徴を、分類モデルの第2の入力特徴として抽出してもよい。なお、外部要因特徴は、時間特徴、曜日特徴、季節特徴及び天気特徴を含み得るがそれに限定されない。
【0048】
時間特徴の表現には、例えば、
【数1】
と
【数2】
を用いて連続式表現を行う。その中、xは時間、yは分、zは秒である。例えば、午前8時0分30秒の場合、x=8、y=0、z=30であり、数式に代入して2つの値を算出し、時間特徴としてまとめて記録される。
【0049】
曜日特徴の表現は、例えば
【数3】
と
【数4】
を用いて連続式表現を行い、mは週である。例えば、月曜日に対応するmは0であり、火曜日に対応するmは1であり、これによって類推する。
【0050】
天気特徴は、例えば、晴れ、曇り、小雨、大雨、小雪、大雪、悪天候などのカテゴリに分類され、ワン・ホット(one-hot)の形式で表現されてもよい。例えば、晴れの場合、天気特徴は1,0,0,0,0,0,0として表現される。曇りの場合、天気特徴は0,1,0,0,0,0,0として表現される。
【0051】
季節特徴は、春、夏、秋、冬の4つのカテゴリに分類され、同様に、one-hotの形式で表現されてもよい。例えば、春の場合、季節特徴は1,0,0,0として表現される。夏の場合、季節特徴は0,1,0,0として表現される。
【0052】
入力特徴と出力を確定した後に、分類モデルのトレーニングを行うことで、道路状況モデルを取得する。なお、道路状況モデルは、上記の特徴の抽出を実行するモジュールと上記の分類モデルから構成される。その中、分類モデルは、例えば、KNN(k-NearestNeighbor、k近傍)分類アルゴリズムなどを採用してもよい。トレーニングされた道路状況モデルは、リンクの識別子と遡り時間に従って、当該リンクの道路状況情報を得ることができる。
【0053】
上記のモデルトのレーニングプロセスはオフラインプロセスである。上記のトレーニングされた道路状況モデルに基づいてリンクの道路状況の推定はオンラインプロセスである。
【0054】
道路状況の推定を行う場合、まず、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻から現在の時刻までの時間(即ち、以上のモデルのトレーニングプロセスにおける遡り時間に対応する)、現在処理中のリンク情報、時間及び外部要因特徴を、予めトレーニングされた道路状況モデルに入力して、現在処理中のリンクに到着する時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報を取得する。なお、道路状況モデルの処理プロセスの原理はトレーニングプロセスの説明を参照し、ここで重複説明を省略する。
【0055】
203において、確定された時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、ユーザの現在処理中のリンクにおける通過時間を推定する。
【0056】
具体的に、まず、現在処理中のリンクの共通特徴を確定し、なお、共通特徴は当該リンクの道路状況情報(即ち、ステップ202にて予測された道路状況情報)を含んでもよい。例えば、リンクの長さ、道路の級別、交通信号機の数、交通信号機の待ち時間、外部要因特徴をさらに含み得るがそれに限定されない。なお、外部要因特徴は、時間特徴、曜日特徴、季節特徴及び天気特徴などの少なくとも1つを含んでもよい。
【0057】
共通特徴に基づいてユーザの現在処理中のリンクにおける通過時間を推定してもよく、このような方式は比較的に成熟している。ただし、本発明の実施例の好ましい実施形態として、通過時間を推定する場合に、リンクの共通特徴に加えて、ユーザの個性化特徴を結びつけることもできる。ユーザの個性化特徴はリンクの通過時間で体現すれば非常に明らかであるので、同一のリンクでの異なるユーザの習慣は、効果の差の20%以上を引き起こす可能性がある。従って、ユーザの履歴運転レコードから、当該ユーザが現在処理中のリンクを通過する個性化運転特徴を抽出してもよい。
【0058】
なお、個性化運転特徴は、ユーザの現在処理中のリンクにおける履歴通行回数、ユーザの車両情報、ユーザの現在処理中のリンクにおける履歴運転速度と大衆運転速度との分散の少なくとも1つを含んでもよい。
【0059】
そして、抽出された上記の共通特徴と個性化運転特徴とを、予めトレーニングされた回帰モデルを入力して、ユーザの現在処理中のリンクにおける通過時間を取得する。
【0060】
また、ユーザの現在処理中のリンクおける通過時間とは、推定されたユーザが現在処理中のリンクを通過するのに必要な時間、即ち、ユーザが現在処理中のリンクの始点から終点に到着する時間である。
【0061】
以下、上記の回帰モデルのトレーニングプロセスについて簡単に説明する。
【0062】
まず、異なるユーザの各リンクにおける共通特徴、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴、及びユーザが各リンクを通過する通過時間を、トレーニングサンプルをとして、異なるユーザの各リンクにおける共通特徴と、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴とを入力として、ユーザが各リンクを通過する通過時間を出力として、回帰モデルをトレーニングする。
【0063】
なお、回帰モデルをトレーニングする場合に採用される共通特徴と個性化運転特徴は、上記トレーニングモデルを利用して通過時間の推定を行う場合に採用された共通特徴と個性化運転特徴と同じ次元を持っている。ここで重複説明を省略する。
【0064】
204において、現在処理中のリンクがナビゲーションパスの終点に到達したかどうかを判断し、到達したと、ステップ102の流れを終了し、到達しないと、205を実行する。
【0065】
205において、ユーザが現在処理リンクに到着する時刻と、ユーザの現在処理中のリンクおける通過時間とを利用して、ユーザが次のリンクに到着する時刻を確定する。
【0066】
206において、次のリンクを、現在処理中のリンクとし、ステップ202に移行する。
【0067】
上記の実現流れの原理は、
図3に示すように、ナビゲーションパスが分割された各リンクについて、始点からリンクごとに
図2に示された流れを実行してもよい。リンクiは、ユーザがリンクiに到着する時刻
【数5】
を利用して
【数6】
から現在の時刻までの時間を遡り時間として確定し、リンク情報、遡り時間及び外部要因特徴を道路状況モデルに入力して、リンクiの道路状況情報を取得する。リンクiの道路状況情報を含む共通特徴と、ユーザの当該リンクiにおける特性化特徴とを回帰モデルに入力して、ユーザのリンクiにおける通過時間
【数7】
を取得する。
【数8】
と
【数9】
とを利用して、ユーザが次のリンクi+1に到着する時刻を取得する。終点まで、各リンクごとに順次上記のプロセスを実行する。
【0068】
引き続き
図1を参照し、以下のステップをさらに実行してもよい。
103において、ユーザがナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定する。
【0069】
このステップは、以下の二つの方式を採用することができる。
第1の方式:ユーザの出発時刻、及び推定された各リンクの通過時間を利用して、ユーザがナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定する。
第2の方式:確定されたユーザが最後のリンクに到着する時刻、及び推定されたユーザの最後のリンクにおける通過時間を利用して、ユーザがナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定する。
【0070】
このナビゲーションパスの終点に到着する時刻は、ユーザにナビゲーションパスの推定到着時間を提供するために使用できる。例えば、ナビゲーションインターフェイス上にユーザに「当該ナビゲーションパスは10:26:00に終点に到着すると推定されます」ということを提供する。
【0071】
103に加えて、ユーザのナビゲーションパス全体における予想通過時間を確定し、即ち、各リンクの通過時間を累積しユーザに提供してもよい。例えば、ナビゲーションインターフェイス上にユーザに「当該ナビゲーションパスには22分かかると推定されます」提供する。
【0072】
上記推定されたナビゲーションパスの終点に到着する時刻、又は、ユーザのナビゲーションパス全体における予想通過時間は、システムがナビゲーションパスを選択しユーザにフィードバックするために用いられてもよいし、ナビゲーションインターフェイス上に表示してユーザがナビゲーションパスを選択するために用いられてもよい。
【0073】
例えば、システムは、複数のナビゲーションパスの予想通過時間を算出した後に、その中から3つの予想通過時間が最も短いナビゲーションパスを選択して、ナビゲーションインターフェイス上でユーザにフィードバックしてもよい。さらに、これらの三つのナビゲーションパスの予想通過時間はナビゲーションインターフェイス上に表示され、ユーザはその中から1つのナビゲーションパスを、最終的に採用されるナビゲーションパスとして選択する。
【0074】
104において、推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、ナビゲーションインターフェイス上にマッピング結果を動的に展示する。
【0075】
ナビゲーションインターフェイス上の道路状況情報の推定結果の展示については、従来技術における展示方式を採用してもよく、例えば、異なる色でナビゲーション結果における各リンクの道路状況情報を区別し、このような展示方式は一般的に静的である。
【0076】
ただ、より好ましい実施形態として、104に示された方式を採用して、各リンクの道路状況を動的に展示してもよい。具体的に、推定された各リンクの道路状況情報を時間軸にマッピングし、ナビゲーションインターフェイス上に経時的な車両の位置と道路状況情報動的に展示してもよい。
【0077】
図4aに示すように、ユーザは、ナビゲーションアプリケーションに始点と終点を入力した後に、マッチングにより得られたナビゲーションパスごとに本発明の実施例に係る上記の方法流れをそれぞれ実行した後に、ナビゲーションパスごとの通過時間を取得し、通過時間が最も短い三つのナビゲーションパスを、三つのスキームとして選択し、ユーザの選択に供される。ユーザはその中の1つのナビゲーションパスを選択すると、推定された当該ナビゲーションパスの各リンクの道路状況情報を時間軸にマッピングし、ナビゲーションインターフェイス上に経時的な車両の位置と道路状況情報を動的に展示する。
図4aは、再生を開始するインターフェイスの例示的な図であり、再生を開始する場合、車両の位置は始点の位置であり、時間軸(再生プログレスバー)にユーザの出行時間を指示する。
図4bは、再生中のインターフェイスの例示的な図であり、インタフェースにおいて車両の位置が経時的に対応するリンクに位置し、異なる色で現在の時刻での当該リンクの道路状況情報を展示し、それに伴い、時間軸(再生プログレスバー)に相応する時刻も指示する。
図4cは再生が終了するインタフェースの例示的な図であり、インタフェース上の車両の位置が終点であり、時間軸(再生プログレスバー)にユーザが終点に到着する時間を指示する。上記の再生過程全体は、ユーザトのトリガーに基づいて実行でき、例えば、ユーザがその中の1つのナビゲーションパスを選択した、又は、再生ボタンをクリックしたと、2~5秒の長さの動的プロセスを自動的に再生してもよい。デフォルトで表示されるナビゲーションパスに対して2~5秒の長さの動的プロセスを自動的に再生してもよい。
【0078】
さらに、ユーザは、時間軸(再生プログレスバー)に手動でドラッグ操作を行って、指定時刻での車両の位置と当該時刻の道路状況を観察してもよい。つまり、ユーザの時間軸におけるドラッグ操作を取得し、インタフェース上に、ユーザがドラッグした時間軸位置に対応する車両の位置と道路状況情報を展示させる。
【0079】
以上で本発明で提供される方法を詳細に説明したが、以下、本発明の実施例で提供される道路状況予測装置について詳細に説明する。当該道路状況予測装置は上記の方法実施例における動作を実行するために用いられる。当該装置は、ローカル端末に位置するアプリケーションであってもよいし、ローカル端末に位置するアプリケーションにおけるプラグイン又はソフトウェア開発キット(SDK:Software Development Kit)などの機能ユニットであってもよいし、或いは、サーバ側に位置してもよく、本実施例はそれを特に限定しない。
【0080】
図5は、本発明の実施例で提供される装置の構成図であり、
図5に示すように、当該装置は、リンク確定ユニット00と予測処理ユニット10とを含むことができ、終点時刻確定ユニット20、通過時間確定ユニット30、動的展示ユニット40の少なくとも1つをさらに含むこともできる。
図5において、同時に上記ユニットを含むことを例にとる。
【0081】
リンク確定ユニット00は、ナビゲーションパスが分割された少なくとも2つの連続するリンクを確定することを担当する。
【0082】
本発明の実施例では、1つのナビゲーションパスは分割されて少なくとも2つの連続するリンクを取得することができる。ナビゲーションパスが分割された連続するリンクの情報は道路網データベースから取得されてもよく、本発明はこれを限定するものではなく、リンク確定ユニット00は、分割された結果を取得して利用するだけであれば良い。
【0083】
予測処理ユニット10はナビゲーションパスの始点からナビゲーションパスの終点まで、順次、リンクごとに、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定し、確定された時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報を推定し、確定された時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報に基づいて、ユーザの現在処理中のリンクおける通過時間を推定する、処理をそれぞれ実行する。
【0084】
具体的に、予測処理ユニット10は、到着時刻確定サブユニット11、道路状況推定サブユニット12、第1のトレーニングサブユニット13、通過時間推定サブユニット14及び第2のトレーニングサブユニット15を含むことができる。
【0085】
なお、到着時刻確定サブユニット11は、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定することを担当する。具体的に、ナビゲーションパスの始点から始まるリンクについて、ユーザの出発時刻を、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻とし、他のリンクについて、ユーザが直前のリンクに到着した時刻と、推定されたユーザの直前のリンクにおける通過時間とを利用して、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定してもよい。
【0086】
道路状況推定サブユニット12は、ユーザが現在処理中のリンクに到着する時刻を確定するから現在の時刻までの時間を確定し、現在処理中のリンク情報、時間及び外部要因特徴を、予めトレーニングされた道路状況モデルに入力して、確定された時刻での現在処理中のリンクの道路状況情報を取得することを担当する。
【0087】
第1のトレーニングサブユニット13は、以下のように予め道路状況モデルをトレーニングし、
各リンクの履歴交通流情報を、トレーニングデータとして収集し、
リンクごとに、
リンクの各履歴時点の交通流情報に従って、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を確定し、
各履歴時点から所定の時間を遡って、各履歴時点で当該リンクを走行したユーザのそれぞれが由来するリンクとその道路状況情報、及び各履歴時点から所定の時間を遡った外部要因特徴を分類モデルの入力として、当該リンクの各履歴時点での対応するそれぞれの道路状況情報を、分類モデルの出力として、分類モデルをトレーニングすることにより、道路状況モデルを取得することを担当する。当該道路状況モデルは、上記の特徴の抽出を実行するモジュールと上記の分類モデルとを含む。
【0088】
なお、外部要因特徴は時間特徴、曜日特徴、季節特徴及び天気特徴を含み得るがそれに限定されない。さまざまな外部要因特徴の表現については、具体的に方法実施例における説明を参照する。
【0089】
なお、分類モデルは、例えば、KNN(k-NearestNeighbor、K近傍)分類アルゴリズムなどを採用してもよい。
【0090】
通過時間推定サブユニット14は、現在処理中のリンク、道路状況情報を含む共通特徴を確定し、ユーザの履歴運転レコードから、ユーザが現在処理中のリンクを通過する個性化運転特徴を抽取し、共通特徴と個性化運転特徴とを、予めトレーニングされた回帰モデルを入力して、ユーザの現在処理中のリンクおける通過時間を取得することを担当する。
【0091】
第2のトレーニングサブユニット15は、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴、及びユーザが各リンクを通過する通過時間を、トレーニングサンプルとし、
異なるユーザの各リンクにおける共通特徴と、ユーザが各リンクを通過する個性化運転特徴とを入力として、ユーザが各リンクを通過する通過時間を出力として、回帰モデルをトレーニングすることにより、予め回帰モデルをトレーニングする。
【0092】
上記の共通特徴は、当該リンクの道路状況情報(即ち、道路状況推定サブユニット12によって予測された道路状況情報)を含んでもよい。例えば、リンクの長さ、道路の級別、交通信号機の数、交通信号機の待ち時間、外部要因特徴を含み得るがそれに限定されない。なお、外部要因特徴は、時間特徴、曜日特徴、季節特徴、天気特徴などの少なくとも1つを含んでもよい。
【0093】
個性化運転特徴は、ユーザの現在処理中のリンクにおける履歴通行回数、ユーザの車両情報、ユーザの現在処理中のリンクにおける履歴運転速度と大衆運転速度との分散の少なくとも1つを含んでもよい。
【0094】
終点時刻確定ユニット20は、ユーザがナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定することを担当する。具体的に、以下の二つの方式を採用することができる。
第1の方式:ユーザの出発時刻、及び推定された各リンクの通過時間を利用して、ユーザがナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定する。
第2の方式:確定されたユーザが最後のリンクに到着する時刻、及び推定されたユーザの最後のリンクにおける通過時間を利用して、ユーザがナビゲーションパスの終点に到着する時刻を確定する。
【0095】
通過時間確定ユニット30は、ユーザのナビゲーションパスにおける予想通過時間を確定し予想通過時間を確定することを担当する。具体的に、ユーザのナビゲーションパス全体における予想通過時間を確定し、即ち、各リンクの通過時間を累積し、ユーザに提供してもよい。
【0096】
動的展示ユニット40は、推定された各リンクの道路状況情報と各時刻とをマッピングし、インタフェース上にマッピング結果を動的に展示することを担当する。具体的に、推定された各リンクの道路状況情報を時間軸にマッピングし、ナビゲーションインターフェイス上に経時的な車両の位置と道路状況情報を動的に展示してもよい。
【0097】
さらに、ユーザは、時間軸(再生プログレスバー)に手動でドラッグ操作を行って、指定時刻での車両の位置と当該時刻の道路状況を観察してもよい。つまり、動的展示ユニット40は、ユーザの時間軸におけるドラッグ操作を取得し、インタフェース上に、ユーザがドラッグした時間軸位置に対応する車両の位置と道路状況情報を展示させる。
【0098】
また、表示は他のデザインと組み合わせることもでき、例えば、再生中、異なる色は、ユーザが到着している、又は到着するリンクの予測道路状況を展示し、ユーザが走行したリンクの道路状況はグレーに設置される。
【0099】
図6は、本発明の一実施形態の実現に適用されるコンピュータシステム/サーバ012を示す例示的なブロック図である。
図6に示されるコンピュータシステム/サーバ012は、単なる一例であり、本発明の各実施形態の機能及び使用範囲に何らの制限をもたらすものではない。
【0100】
図6に示されるように、コンピュータシステム/サーバ012は、汎用コンピューティングデバイスの形態で示されてもよい。コンピュータシステム/サーバ012のコンポーネントは、1つ又は複数のプロセッサ又は処理ユニット016と、システムメモリ028と、異なるシステムコンポーネント(システムメモリ028と処理ユニット016とを含む)を接続するバス018とを含むがそれに限定されない。
【0101】
バス018は、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、プロセッサ又は多様なバス構造のうち任意のバス構造を使用するローカルバスを含む、複数種のバス構造のうち少なくとも1つのものを表す。一例として、これらのアーキテクチャは、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA:Industry Standard Architecture、)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA:Micro Channel Architecture)バス、エンハンストISAバス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA:Video Electronics Standards Association)ローカルバス、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI:Peripheral Component Interconnection、以下と略する)バスを含むがそれに限定されない。
【0102】
コンピュータシステム/サーバ012は、典型的には、多様なコンピュータシステム可読媒体を備える。これらの媒体は、コンピュータシステム/サーバ012がアクセスできる任意の入手可能な媒体であってもよく、揮発性媒体及び不揮発性媒体と、リムーバブル媒体及びノンリムーバブル媒体とを含む。
【0103】
システムメモリ028は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)030及び/又はキャッシュメモリ032などの揮発性メモリの形態を取るコンピュータシステム可読媒体を有していてもよい。コンピュータシステム/サーバ012は、他のリムーバブル/ノンリムーバブル、揮発性/不揮発性コンピュータシステム記憶媒体をさらに有していてもよい。例示だけであるが、ストレージシステム034は、ノンリムーバブル、不揮発性磁気媒体(
図6には示されていないが、通常「ハードドライブ」と称される)に対して読み出し及び書き込みをするために用いることができる。
図6には示されていないが、リムーバブル、不揮発性磁気ディスク(例えば、「フロッピーディスク」)に対して読み出し及び書き込みをするための磁気ディスクドライブ、及びリムーバブル、不揮発性光学ディスク(例えば、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Video Disc Read Only Memory)又は他の光学媒体)に対して読み出し及び書き込みをするための光学ディスクドライブを提供することができる。そのような場合、各ドライブは、1つ又は複数のデータメディアインターフェイスによりバス018に接続することがきる。メモリ028は、本発明の各実施例の機能を実行するように構成されているプログラムモジュールのセット(例えば、少なくとも1つ)を有する少なくとも1つのプログラム製品を有していてもよい。
【0104】
プログラムモジュール042のセット(少なくとも1つ)を有するプログラム/ユーティリティ040は、例えば、メモリ028に記憶されてもよく、このようなプログラムモジュール042は、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、プログラムデータを含むがそれに限定されず、これらの一例のそれぞれ又は何らかの組み合わせには、ネットワーキング環境の実現が含まれてもよい。プログラムモジュール042は、通常、本発明の各実施例における機能及び/又は方法を実行する。
【0105】
コンピュータシステム/サーバ012は、1つ又は複数の外部デバイス014(例えば、キーボードやポインティングデバイス、ディスプレイ024など)と通信してよく、本発明において、コンピュータシステム/サーバ012は外部のレーダと通信し、ユーザがコンピュータシステム/サーバ012とインタラクションすることを可能にする1つ又は複数のデバイスと通信してもよいし、及び/又はコンピュータシステム/サーバ012が1つ又は複数の他のコンピューティングデバイスと通信することを可能にする任意のデバイス(例えば、ネットワークカード、モデムなど)と通信する。そのような通信は、入力/出力(I/O)インターフェイス022を介して行うことができる。また、コンピュータシステム/サーバ012は、ネットワークアダプタ020を介して、1つ又は複数のネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、ワイドエリアネットワーク(WAN:Wide Area Network)、及び/又はパブリックネットワーク、例えば、インターネット)と通信してもよい。
図6に示されるように、ネットワークアダプタ020は、バス018を介して、コンピュータシステム/サーバ012の他のモジュールと通信する。なお、
図6に示されていないが、他のハードウェア及び/又はソフトウェアモジュールをコンピュータシステム/サーバ012と組み合わせて使用することができ、一例として、限定されていないが、マイクロコードやデバイスドライバ、冗長化処理ユニット、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライバ又はデータアーカイバルストレージシステムなどを含む。
【0106】
処理ユニット016は、システムメモリ028に記憶されるプログラムを実行することにより、多様な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、例えば、本発明の実施例で提供される方法流れが実現される。
【0107】
上記のコンピュータプログラムは、コンピュータ記憶媒体に設置されてもよく、即ち、当該コンピュータ記憶媒体にコンピュータプログラムが符号化されてもよい。当該プログラムが1つ又は複数のコンピュータによって実行されると、1つ又は複数のコンピュータが本発明の上記実施例に示された方法の流れ及び/又は装置の動作が実行される。
【0108】
時間と技術の発展に伴い、媒体の意味はますます広がり、コンピュータプログラムの伝送経路は有形のメディアに制限されず、ネットワークから直接ダウンロードしてもよい。また、1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能な媒体の任意の組み合わせを使用してもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な信号媒体又はコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、又はデバイス、又はこれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)には、1つ又は複数のワイヤを有する電気接続、携帯式コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯用コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記の任意の適切な組み合わせが含まれる。
【0109】
本明細書では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プログラムを含む又は記憶することができる任意の有形の媒体であってもよい。当該プログラムは、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用されること、又は、これらと結びつけて使用されてもよい。
【0110】
コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードを搬送するための、ベースバンド内で伝搬されるか又は搬送波の一部として伝搬されるデータ信号を含んでもよい。このように伝搬されるデータ信号は、電磁気信号、光信号、又は上記の任意の適切な組み合わせなどの様々な形態を含むが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、また、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用されるか又はこれらと結びつけて使用されるためのプログラムを送信、伝搬、又は伝送することができる、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の任意のコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよい。
【0111】
コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれたプログラムコードは、無線、ワイヤ、光ファイバケーブル、RFなど、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない任意の適切な媒体によって伝送してもよい。
【0112】
本発明の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語又はそれらの組み合わせでコーディングしてもよい。前記プログラミング言語は、Java(登録商標)、SmalltalK(登録商標)、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語を含み、また、「C」言語又は類似のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語も含む。プログラムコードは、完全にユーザコンピュータ上で実行されるか、一部がユーザコンピュータ上で実行されるか、1つの単独のソフトウェアパッケージとして実行されるか、一部がユーザコンピュータ上で実行され、もう一部分がリモートコンピュータ上で実行されるか、又は、完全にリモートコンピュータ
又はサーバ上で実行されてもよい。リモートコンピュータの場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザコンピュータに接続してもよいし、又は、(例えば、インターネットを介して接続するインターネットサービスプロバイダを使用して)外部コンピュータに接続してもよい。
【0113】
以上の説明から、本発明の実施例で提供される上記の方法、装置、機器及びコンピュータ記憶媒体は、以下の利点を有することができることが分かる。
1)本発明は、ナビゲーションパス始点からナビゲーションパスの終点まで、順次、ユーザが各リンクに到着する時刻を算出するとともに当該時刻のリンク道路状況を予測し、予測された道路状況に基づいてユーザの各リンクにおける通過時間を確定する。このような道路状況予測手法は、ユーザが将来各リンクに到着する時刻に対して道路状況の推定を行うことができ、ユーザのクエリ時間に基づいて道路状況の推定を行う手法に比べて、より正確な道路状況情報を提供することができる。
2)上記の予測方式により得られた道路状況情報に基づいて、ナビゲーションパスの終点に到着する時間と、ナビゲーションパスの通過時間をより正確に確定し、ユーザが正しい判断を下すのを支援することができる。
3)本発明では、リンクごとに提供する道路状況推定の手法は、これまで学習された道路状況の規則に対して、将来の時間帯の道路状況の変化状況を正確に推定することができる。
4)本発明は、リンクごとに通過時間を推定する場合に、ユーザの運転行為と習慣を考慮して、ユーザの個性化運転特徴を通過時間の推定にフュージョンすることで、ユーザにより正確な推定結果を提供する。
5)本発明は、車両のナビゲーションパスにおける走行位置と道路状況とを、時間軸上に組み合わせて展示し、動的に再生することにより、ユーザはプログレスバーを手動でドラッグして各時刻での車両の位置と道路状況を観察することができる。
【0114】
上述は、本発明の単なる好ましい実施例であり、本発明の限定を意図しない。本発明の精神及び原則内で、任意の変更、均等物置換、改善等を行い得、これらは本発明の保護範囲内に含まれるべきである。