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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】スライド扉の開閉機構
(51)【国際特許分類】
   E05D 15/20 20060101AFI20220720BHJP
   E05D 15/22 20060101ALI20220720BHJP
   E06B 3/44 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
E05D15/20
E05D15/22
E06B3/44
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018151341
(22)【出願日】2018-08-10
(65)【公開番号】P2020026657
(43)【公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】杉澤 剛
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-129736(JP,A)
【文献】実開平2-223(JP,U)
【文献】特開2004-116096(JP,A)
【文献】特開2008-75264(JP,A)
【文献】米国特許第4570381(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 55/00-55/06
A47B 77/04
E05D 15/00-15/58
E05F 15/00-15/79
E06B 3/32- 3/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する第1扉と第2扉とを有し、少なくとも前記第1扉をスライド式としたスライド扉に用いられ、前記第1扉と前記第2扉とを閉じた全閉時には隣接した前記第1扉と前記第2扉とをフラットな状態とし、前記第1扉を開放した際には、前記第1扉と前記第2扉とを前後に重なり合わせる前記スライド扉の開閉機構であって、
第1閉じ位置と第1開き位置との間でスライド移動可能に前記第1扉を支持し、前記第1開き位置において前記第1扉を前記第2扉と前後に重なり合わせる第1支持部と、
第2閉じ位置と第2開き位置との間で移動可能に前記第2扉を支持する第2支持部と、
前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動に連動させ、前記第1扉との干渉を避けるように前記第2扉を移動させる連動機構と、
を備え
前記連動機構は、前記第1扉を前記第1閉じ位置から前記第1開き位置に移動させる際、前記第1扉を前後方向に移動させるとともに、前記第1扉の前後方向への移動とは反対方向に前記第2扉を移動させる ことを特徴とするスライド扉の開閉機構。
【請求項2】
前記第1支持部は、前記第1扉を前記第2扉に接近させる方向への操作のみで前記第1扉を前記第1閉じ位置から前記第1開き位置に移動させ、前記第1扉を前記第2扉から離間させる方向への操作のみで前記第1扉を前記第1開き位置から前記第1閉じ位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載のスライド扉の開閉機構。
【請求項3】
前記第1扉は、前記第1閉じ位置にある状態において、前記第2閉じ位置にある前記第2扉と対向する第1側端面を有し、
前記第2扉は、前記第2閉じ位置にある状態において、前記第1閉じ位置にある前記第1扉の前記第1側端面と対向する第2側端面を有し、
前記連動機構は、前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動に応じて、前記第1側端面を前記第2側端面から前後に離間させるように前記第1扉を傾斜させるとともに、前記第2扉を移動させて、前記第2側端面を前記第1側端面と反対側に離間させるように前記第2扉を傾斜させることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド扉の開閉機構。
【請求項4】
前記連動機構は、前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動の開始と同時に前記第2扉を移動させることを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載のスライド扉の開閉機構。
【請求項5】
前記連動機構は、前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動の操作力を機械的に前記第2扉に伝達することにより、前記第2扉を移動させることを特徴とする請求項記載のスライド扉の開閉機構。
【請求項6】
前記第2支持部は、前記第2閉じ位置と前記第2開き位置との間でスライド移動可能に前記第2扉を支持し、前記第2開き位置において前記第2扉を前記第1扉と前後に重なり合わせ、
前記連動機構は、前記第2扉の前記第2閉じ位置から前記第2開き位置への移動に連動させ、前記第2扉との干渉を避けるように前記第1扉を移動させることを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載のスライド扉の開閉機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、スライド扉の開閉機構に関する。
【背景技術】
【0002】
隣接する第1扉と第2扉とを有し、少なくとも第1扉をスライド式としたスライド扉において、デザイン性を向上させるために、第1扉と第2扉とが閉じた全閉状態においてフラットになる構成がある。例えば、特許文献1のように、全閉時には隣接した第1扉と第2扉とがフラットな状態になり、スライド式の第1扉を開放した際には、第1扉と第2扉とが前後に重なり合うスライド扉の開閉機構が知られている。
【0003】
このようなスライド扉の開閉機構では、全閉状態から第1扉を開放する際に、第1扉及び第2扉の相対する側端面同士が干渉してしまう虞がある。このため、全閉状態から各扉同士が前後に重なる状態へ移行する際の可動領域を考慮し、全閉状態において第1扉と第2扉との間に隙間を設ける必要がある。
【0004】
しかしながら、こうした隙間は、スライド扉のデザイン性を低下させてしまう可能性がある。例えば、第1扉及び第2扉において、全閉時に相対する側端面の形状を斜面状に形成することなども考えられるが、この場合には、第1扉又は第2扉を開放した際のデザイン性が低下しまうことが懸念される。
【0005】
このため、全閉時には隣接した第1扉と第2扉とがフラットな状態になり、第1扉を開放した際には、第1扉と第2扉とが前後に重なり合うスライド扉の開閉機構では、全閉時に第1扉と第2扉との間に設けられる隙間を小さくしても、開放時の第1扉と第2扉との干渉を抑制でき、かつ開放時のデザイン性の低下も抑制できるようにすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2007-32177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、全閉時に第1扉と第2扉との間に設けられる隙間を小さくしても、開放時の第1扉と第2扉との干渉を抑制でき、かつ開放時のデザイン性の低下も抑制できるスライド扉の開閉機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、隣接する第1扉と第2扉とを有し、少なくとも前記第1扉をスライド式としたスライド扉に用いられ、前記第1扉と前記第2扉とを閉じた全閉時には隣接した前記第1扉と前記第2扉とをフラットな状態とし、前記第1扉を開放した際には、前記第1扉と前記第2扉とを前後に重なり合わせる前記スライド扉の開閉機構であって、第1閉じ位置と第1開き位置との間でスライド移動可能に前記第1扉を支持し、前記第1開き位置において前記第1扉を前記第2扉と前後に重なり合わせる第1支持部と、第2閉じ位置と第2開き位置との間で移動可能に前記第2扉を支持する第2支持部と、前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動に連動させ、前記第1扉との干渉を避けるように前記第2扉を移動させる連動機構と、を備えたことを特徴とするスライド扉の開閉機構である。
【0009】
このスライド扉の開閉機構によれば、第1扉の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に連動させ、第1扉との干渉を避けるように第2扉を移動させる連動機構を有するため、全閉時に第1扉と第2扉との間に設けられる隙間を小さくしても、開放時の第1扉と第2扉との干渉を抑制することができる。また、第1扉及び第2扉において、全閉時に相対する側端面の形状を斜面状に形成する必要なども無い。例えば、第1扉及び第2扉の各側端面を前面と略直交する面とすることができる。従って、開放時のデザイン性の低下も抑制することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明において、前記連動機構は、前記第1扉を前記第1閉じ位置から前記第1開き位置に移動させる際、前記第1扉を前後方向に移動させるとともに、前記第1扉の前後方向への移動とは反対方向に前記第2扉を移動させることを特徴とするスライド扉の開閉機構である。
【0011】
このスライド扉の開閉機構によれば、第1扉との干渉を避けるように第2扉を移動させる際の挙動を小さく抑えることが可能となる。例えば、第1扉を移動させた際に、第2扉が大きく動き、使用者に違和感を与えてしまうことなどを抑制することができる。従って、全閉時に第1扉と第2扉との間に設けられる隙間をより小さく抑えることが可能となり、デザイン性をより向上させることができる。さらには、第1扉及び第2扉の各側端面の幅(扉の奥行)を大きく設けた場合などにも、僅かな挙動で扉同士の干渉を避けることができる。
【0012】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記第1支持部は、前記第1扉を前記第2扉に接近させる方向への操作のみで前記第1扉を前記第1閉じ位置から前記第1開き位置に移動させ、前記第1扉を前記第2扉から離間させる方向への操作のみで前記第1扉を前記第1開き位置から前記第1閉じ位置に移動させることを特徴とするスライド扉の開閉機構である。
【0013】
このスライド扉の開閉機構によれば、例えば、第1扉を前方に引いた後にスライド移動させるなどの操作が不要となり、第1扉の開閉操作を簡単にし、スライド扉の使い勝手を向上させることができる。
【0014】
第4の発明は、第1~第3のいずれか1つの発明において、前記第1扉は、前記第1閉じ位置にある状態において、前記第2閉じ位置にある前記第2扉と対向する第1側端面を有し、前記第2扉は、前記第2閉じ位置にある状態において、前記第1閉じ位置にある前記第1扉の前記第1側端面と対向する第2側端面を有し、前記連動機構は、前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動に応じて、前記第1側端面を前記第2側端面から前後に離間させるように前記第1扉を傾斜させるとともに、前記第2扉を移動させて、前記第2側端面を前記第1側端面と反対側に離間させるように前記第2扉を傾斜させることを特徴とするスライド扉の開閉機構である。
【0015】
このスライド扉の開閉機構によれば、第1扉及び第2扉を傾斜させることで、第2扉の挙動をより小さくすることが可能となり、全閉時に第1扉と第2扉との間に設けられる隙間をより小さく抑えることができる。例えば、第1扉を第2扉に接近又は離間させる方向への操作のみで開閉可能とした場合にも、第1扉及び第2扉を傾斜させるだけで扉同士の干渉を抑制でき、簡単な構成で実現することができる。
【0016】
第5の発明は、第1~第4のいずれか1つの発明において、前記連動機構は、前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動の開始と同時に前記第2扉を移動させることを特徴とするスライド扉の開閉機構である。
【0017】
このスライド扉の開閉機構によれば、第1扉の開放動作と同時に第2扉の移動が始まるため、第2扉の挙動をより小さくすることが可能となり、全閉時に第1扉と第2扉との間に設けられる隙間をより小さく抑えることができる。
【0018】
第6の発明は、第5の発明において、前記連動機構は、前記第1扉の前記第1閉じ位置から前記第1開き位置への移動の操作力を機械的に前記第2扉に伝達することにより、前記第2扉を移動させることを特徴とするスライド扉の開閉機構である。
【0019】
このスライド扉の開閉機構によれば、第1扉の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の開始と同時に第2扉を移動させる連動機構の構成を、簡単な構成で実現することができる。
【0020】
第7の発明は、第1~第6のいずれか1つの発明において、前記第2支持部は、前記第2閉じ位置と前記第2開き位置との間でスライド移動可能に前記第2扉を支持し、前記第2開き位置において前記第2扉を前記第1扉と前後に重なり合わせ、前記連動機構は、前記第2扉の前記第2閉じ位置から前記第2開き位置への移動に連動させ、前記第2扉との干渉を避けるように前記第1扉を移動させることを特徴とするスライド扉の開閉機構である。
【0021】
このスライド扉の開閉機構によれば、第1扉及び第2扉のどちらもスライド移動可能とし、第2扉の移動に連動させて第1扉を移動させることにより、スライド扉の使い勝手をより向上させることができる。例えば、第1扉及び第2扉を上下に隣接させ、第1扉及び第2扉を上下にスライド移動させる場合には、使用者の高さに合わせた最適な高さで第1扉及び第2扉の開閉が可能となる。また、例えば、第1扉及び第2扉を左右に隣接させ、第1扉及び第2扉を左右にスライド移動させる場合には、左右どちらからでも開閉することが可能となり、使用場所の限定などを抑制することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の態様によれば、全閉時には隣接した第1扉と第2扉とがフラットな状態になり、第1扉を開放した際には、第1扉と第2扉とが前後に重なり合うスライド扉の開閉機構において、全閉時に第1扉と第2扉との間に設けられる隙間を小さくしても、開放時の第1扉と第2扉との干渉を抑制でき、かつ開放時のデザイン性の低下も抑制できるスライド扉の開閉機構が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットを模式的に表す斜視図である。
図2図2(a)~図2(d)は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットを模式的に表す側面図である。
図3】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図4】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図5】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図6】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図7】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す分解斜視図である。
図8】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図9】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図10】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図11】実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図12】実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットの変形例を模式的に表す側面図である。
図13図13(a)~図13(c)は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットの変形例を模式的に表す側面図である。
図14図14(a)~図14(c)は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットの変形例を模式的に表す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0025】
図1は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットを模式的に表す斜視図である。
図1に表したように、キャビネット10は、収納棚12と、スライド扉14と、開閉機構16と、を備える。
【0026】
収納棚12は、前方を開口させた開口箱状である。収納棚12は、例えば、略矩形の開口箱状である。収納棚12は、前方を開放した収納スペースSP(図2参照)を有し、収納スペースSPに物品を収納可能とする。
【0027】
キャビネット10は、例えば、キッチン空間に設置されるキッチンキャビネットである。キャビネット10は、例えば、対面式のシステムキッチンの後方に背面収納として設置され、収納スペースSPに食器や調理器具などの物品を収納する。
【0028】
但し、キャビネット10の用途は、上記に限定されるものではない。キャビネット10は、例えば、システムキッチンのシンクやカウンタの下方など、システムキッチンに組み込まれて使用されるキッチンキャビネットなどでもよい。また、キャビネット10は、キッチンキャビネットに限ることなく、他の用途で用いられる任意のキャビネットでよい。
【0029】
スライド扉14は、収納棚12の前方に設けられる。以下、本願明細書においては、収納棚12に対してスライド扉14の設けられる方向を「前方」とし、これと反対の方向を「後方」とする。そして、前方を向いた状態における上方、下方、右側方、及び左側方を、それぞれ「上方」、「下方」、「右側方」、及び「左側方」とする。前方は、換言すれば、収納棚12の開口する方向である。
【0030】
スライド扉14は、隣接する第1扉21と第2扉22とを有する。この例において、第1扉21及び第2扉22は、上下方向に隣接している。第1扉21及び第2扉22は、例えば、左右方向に隣接してもよい。
【0031】
第1扉21及び第2扉22は、スライド式である。但し、スライド扉14においては、少なくとも第1扉21が、スライド式であればよい。第2扉22は、例えば、ヒンジ式の扉などでもよい。また、この例では、第1扉21及び第2扉22を上下方向に隣接させる場合に、下側を第1扉21とし、上側を第2扉22としている。これとは反対に、上側を第1扉21とし、下側を第2扉22としてもよい。第1扉21及び第2扉22を左右方向に並べる場合には、右側を第1扉21としてもよいし、左側を第1扉21としてもよい。
【0032】
第1扉21及び第2扉22を上下方向にスライド移動可能とした場合、キャビネット10は、例えば、図示を省略した落下防止機構をさらに備える。落下防止機構は、例えば、バネなどを有し、バネなどの付勢力を第1扉21及び第2扉22の重さとバランスさせることにより、第1扉21及び第2扉22を上下方向の所望の位置で保持できるようにする。但し、落下防止機構の構成は、これに限ることなく、上下にスライド移動する第1扉21及び第2扉22の急激な落下を抑制することができる任意の構成でよい。また、例えば、第1扉21及び第2扉22を左右方向にスライド移動させるようにした場合には、落下防止機構は、不要である。
【0033】
第1扉21は、前方を向く前面21aを有する。第2扉22は、前方を向く前面22aを有する。第1扉21及び第2扉22の形状は、例えば、収納棚12の形状に対応した略矩形状である。第1扉21及び第2扉22は、例えば、略矩形の板状である。
【0034】
第1扉21及び第2扉22の厚みは、例えば、夫々21mmであり、その際、隣接する第1扉21と第2扉22とにおいて、第1扉21と第2扉22との間の隣接する方向(例えば上下方向)の隙間GPは、5mm程度(例えば2mm以上8mm以下)である。換言すれば、前面21aと前面22aとの間の隙間GPは、5mm程度である。これにより、スライド扉14において高いデザイン性を得ることができる。
【0035】
第1扉21及び第2扉22は、全閉時において、収納棚12の前方を向く開口12a(図2参照)の全体を覆う。そして、第1扉21及び第2扉22は、全閉時の位置から移動する(開放する)ことにより、収納棚12の開口12a(収納スペースSP)の一部を前方に露出させる。これにより、第1扉21又は第2扉22を開放することで、収納棚12の収納スペースSPに対して物品を出し入れすることが可能となる。
【0036】
スライド扉14は、2つの扉21、22に限ることなく、3つ以上の扉を有してもよい。また、キャビネット10は、スライド扉14以外の扉や引き出しなどを、さらに備えてもよい。このように、スライド扉14が3つ以上の扉を有する場合やキャビネット10が別の扉などをさらに備える場合などには、第1扉21及び第2扉22は、全閉時において、収納棚12の前方を向く開口12aの一部のみを覆う。すなわち、第1扉21及び第2扉22は、全閉時において、収納棚12の前方を向く開口12aの少なくとも一部を覆う構成であればよい。
【0037】
開閉機構16は、第1扉21及び第2扉22を開閉可能に支持する。換言すれば、開閉機構16は、スライド式の第1扉21及び第2扉22をスライド移動可能に支持する。開閉機構16は、収納棚12の前端部に設けられている。スライド扉14は、開閉機構16の前方に設けられる。すなわち、スライド扉14は、開閉機構16を介して収納棚12の前方に設けられる。開閉機構16は、例えば、収納棚12の内部に取り付けてもよい。開閉機構16は、収納棚12の前方において第1扉21及び第2扉22を開閉可能に支持できるように構成されていればよい。
【0038】
開閉機構16は、第1扉21と第2扉22とを閉じた全閉時には隣接した第1扉21と第2扉22とをフラットな状態とする。また、開閉機構16は、第1扉21又は第2扉22を開放した際には、第1扉21と第2扉22とを前後に重なり合わせる。
【0039】
ここで、「フラットな状態」とは、例えば、第1扉21と第2扉22との隣接部において、第1扉21の前面21aと第2扉22の前面22aとの前後方向の位置の差が、5mm以下の状態である。この例では、例えば、前面21aの上端部と前面22aの下端部とにおける前面21aと前面22aとの前後方向の位置の差が、5mm以下の状態である。例えば、第1扉21と第2扉22とが左右方向に並ぶ場合には、第1扉21と第2扉22との隣接部は、前面21a、22aの左右端部である。
【0040】
図2(a)~図2(d)は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットを模式的に表す側面図である。
図2(a)~図2(d)に表したように、収納棚12は、例えば、棚板12bを有する。棚板12bは、収納棚12の収納スペースSP内に設けられ、収納スペースSPを上下に仕切ることにより、収納スペースSPを第1空間SP1と第2空間SP2とに分割する。第2空間SP2は、第1空間SP1の上に設けられる。第1空間SP1は、換言すれば、下部収納スペースである。第2空間SP2は、換言すれば、上部収納スペースである。棚板12bは、必要に応じて設けられ、省略可能である。例えば、第1扉21と第2扉22とを左右に並べる構成の場合などには、棚板12bを設けなくてもよい。
【0041】
開閉機構16は、第1支持部31と、第2支持部32と、連動機構34と、を備える。なお、図2(a)~図2(d)では、便宜的に収納棚12及び開閉機構16の一部の図示を省略している。具体的には、収納棚12の側面パネル12c及び開閉機構16の側面パネル36(いずれも図1参照)の図示を便宜的に省略している。側面パネル36は、第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34の側方に設けられ、これらが側方に露出してしまうことを抑制する。また、図2(a)~図2(d)では、図示を簡単にするため、便宜的に側面パネル12cを省略した収納棚12の側端面部分にハッチングを施している。
【0042】
第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34は、収納棚12及びスライド扉14の左右方向の両端に設けられる。すなわち、開閉機構16は、収納棚12及びスライド扉14の左右方向の両端に設けられた一対の第1支持部31と、一対の第2支持部32と、一対の連動機構34と、を備える。
【0043】
例えば、第1扉21及び第2扉22が左右方向にスライド移動する場合には、第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34が、収納棚12及びスライド扉14の上下方向の両端に設けられる。このように、第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34は、収納棚12及びスライド扉14において、第1扉21及び第2扉22のスライド移動の方向と直交する方向の両端に設けられる。
【0044】
但し、第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34のそれぞれの数は、2つに限ることなく、1つでもよいし、3つ以上でもよい。第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34の数は、第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34のそれぞれで異なってもよい。
【0045】
なお、収納棚12及びスライド扉14の左右方向の両端に設けられた一対の第1支持部31は、左右対称な実質的に同じ構成である。一対の第2支持部32及び一対の連動機構34についても一対の第1支持部31と同様である。従って、以下では、左右方向の一方の第1支持部31、第2支持部32、及び連動機構34の構成について説明を行う。
【0046】
第1支持部31は、第1閉じ位置(図2(a)に示した位置)と第1開き位置(図2(c)に示した位置)との間でスライド移動可能に第1扉21を支持し、第1開き位置において第1扉21を第2扉22と前後に重なり合わせる。
【0047】
第2支持部32は、第2閉じ位置(図2(a)に示した位置)と第2開き位置(図2(d)に示した位置)との間で移動可能に第2扉22を支持する。この例において、第2支持部32は、第2閉じ位置と第2開き位置との間でスライド移動可能に第2扉22を支持し、第2開き位置において第2扉22を第1扉21と前後に重なり合わせる。例えば、第2扉22がヒンジ式の場合には、第2支持部32は、第2閉じ位置と第2開き位置との間で回転移動可能に第2扉22を支持する。
【0048】
第1扉21が第1閉じ位置にある状態では、第1空間SP1の前方が第1扉21によって覆われる。そして、第1扉21が第1開き位置にある状態では、第1空間SP1が、前方に開放される。これにより、第1扉21を第1開き位置に移動させることにより、第1空間SP1への物品の出し入れが可能となる。
【0049】
同様に、第2扉22が第2閉じ位置にある状態では、第2空間SP2の前方が第2扉22によって覆われる。そして、第2扉22が第2開き位置にある状態では、第2空間SP2が、前方に開放される。これにより、第2扉22を第2開き位置に移動させることにより、第2空間SP2への物品の出し入れが可能となる。
【0050】
第1支持部31は、第1扉21を第2扉22に接近させる方向への操作のみで第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させ、第1扉21を第2扉22から離間させる方向への操作のみで第1扉21を第1開き位置から第1閉じ位置に移動させる。すなわち、この例では、第1扉21を上方に移動させる操作のみで、第1扉21が第1閉じ位置から第1開き位置に移動し、第1扉21を下方に移動させる操作のみで、第1扉21が第1開き位置から第1閉じ位置に移動する。
【0051】
第2支持部32は、第2扉22を第1扉21に接近させる方向への操作のみで第2扉22を第2閉じ位置から第2開き位置に移動させ、第2扉22を第1扉21から離間させる方向への操作のみで第2扉22を第2開き位置から第2閉じ位置に移動させる。すなわち、この例では、第2扉22を下方に移動させる操作のみで、第2扉22が第2閉じ位置から第2開き位置に移動し、第2扉22を上方に移動させる操作のみで、第2扉22が第2開き位置から第2閉じ位置に移動する。
【0052】
第1扉21は、第1閉じ位置にある状態において、第2閉じ位置にある第2扉22と対向する第1側端面21bを有する。この例において、第1側端面21bは、換言すれば、第1扉21の上端面である。第1側端面21bは、例えば、第1扉21の前面21aと略直交する。「略直交」とは、例えば、前面21aと第1側端面21bとの成す角度が、88°以上92°以下の状態である。
【0053】
なお、前面21aと第1側端面21bとの間には、例えば、傾斜面状又は曲面状の面取り部などが設けられていてもよい。また、前面21aと前面22aとの間の隙間が小さくなるように設けられていれば、第1側端面21bは、前面21aと略直交する平面に限ることなく、例えば、湾曲した曲面状などとしてもよい。
【0054】
第2扉22は、第2閉じ位置にある状態において、第1閉じ位置にある第1扉21の第1側端面21bと対向する第2側端面22bを有する。この例において、第2側端面22bは、換言すれば、第2扉22の下端面である。第2側端面22bは、例えば、第2扉22の前面22aと略直交する。以下、第2側端面22bは、第1側端面21bと同様であるから、詳細な説明は省略する。
【0055】
第1支持部31は、第1扉21の第1側端面21bと反対側の端部を支持する。第1支持部31は、例えば、第1扉21の下端部を支持する。第2支持部32は、第2扉22の第2側端面22bと反対側の端部を支持する。第2支持部32は、例えば、第2扉22の上端部を支持する。
【0056】
また、第1支持部31は、例えば、第1扉21をスライド移動可能に支持するとともに、前後方向及び第1扉21のスライド移動の方向と直交する方向を軸に第1扉21を回動可能に支持する。すなわち、この例において、第1支持部31は、前後方向及び上下方向と直交する左右方向を軸に第1扉21を回動可能に支持する。同様に、第2支持部32は、第2扉22をスライド移動可能に支持するとともに、左右方向を軸に第2扉22を回動可能に支持する。これにより、開閉機構16では、図2(b)~図2(d)に表したように、第1扉21の下端部を軸に回動させて第1扉21を傾斜させることができるとともに、第2扉22の上端部を軸に回動させて第2扉22を傾斜させることができる。
【0057】
連動機構34は、図2(b)に表したように、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に連動させ、第1扉21との干渉を避けるように第2扉22を移動させる。これにより、第1扉21の移動にともなう第1扉21と第2扉22との干渉を抑制することができる。
【0058】
また、連動機構34は、第2扉22の第2閉じ位置から第2開き位置への移動に連動させ、第2扉22との干渉を避けるように第1扉21を移動させる。これにより、第2扉22の移動にともなう第1扉21と第2扉22との干渉も抑制することができる。なお、第2扉22に連動させて第1扉21を移動させる動作は、第1扉21に連動させて第2扉22を移動させる動作と実質的に同じである。従って、以下では、第1扉21を移動させる場合を例に、説明を行う。
【0059】
連動機構34は、図2(b)に表したように、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第1側端面21bを第2側端面22bから前後に離間させるように第1扉21を傾斜させるとともに、第2扉22を移動させて、第2側端面22bを第1側端面21bと反対側に離間させるように第2扉22を傾斜させる。換言すると、連動機構34は、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第1扉21と第2扉22とを前後方向において反対側に移動させる。連動機構34は、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させる際、第1扉21を前後方向に移動させるとともに、第1扉21の前後方向への移動とは反対方向に第2扉22を移動させる。
【0060】
連動機構34は、例えば、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第1支持部31を軸に第1扉21を回動させることにより、第1側端面21bが後方に移動するように第1扉21を傾斜させる。そして、連動機構34は、例えば、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第2支持部32を軸に第2扉22を回動させることにより、第2側端面22bが前方に移動するように第2扉22を傾斜させる。換言すれば、連動機構34は、第1扉21の傾斜に応じて第2扉22を傾斜させ、前面21aと前面22aとが略平行となるようにする。「略平行」とは、例えば、前面21aと前面22aとの成す角度が、±2°以下の状態である。
【0061】
これにより、第1扉21の挙動及び第2扉22の挙動を小さくしつつ、第1側端面21bと第2側端面22bとの離間量を大きくすることができ、第1扉21と第2扉22との干渉をより確実に抑制することができる。
【0062】
また、上記のように第1扉21と第2扉22とを傾斜させた場合、第1扉21を前後などに移動させる必要が無く、傾斜した状態の第1扉21をそのまま上方に移動させるだけで、第1閉じ位置から第1開き位置に第1扉21を移動させることができる。前述のように、第1扉21を第2扉22に接近させる方向への操作のみで第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させ、第1扉21を第2扉22から離間させる方向への操作のみで第1扉21を第1開き位置から第1閉じ位置に移動させることができる。
【0063】
上記のように、連動機構34は、例えば、第1扉21の上方への移動に対し、第2側端面22bが前方に向かうように第2扉22を移動させ、第2扉22を傾斜させる。連動機構34は、第1扉21の移動に連動して第2扉22を移動させる際に、第1扉21が第1閉じ位置から第1開き位置に移動するスライド移動の方向と異なる方向に第2扉22を移動させる。但し、第1扉21の移動に連動する第2扉22の移動の方向は、第1扉21との干渉を適切に抑制することができる任意の方向でよい。
【0064】
また、連動機構34は、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の開始と同時に第2扉22を移動させる。
【0065】
図3図6は、実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図3は、図2(a)の領域Aの部分を表す。
図4は、領域Aの部分を反対側から見た状態を表す。
図5は、図2(a)の領域Bの部分を表す。
図6は、領域Bの部分を反対側から見た状態を表す。
【0066】
図3及び図4に表したように、第1支持部31は、第1支持本体40と、第1ヒンジ部42と、第1アーム部44と、を有する。第1支持本体40は、図示を省略したフレームに上下方向(第1扉21の移動方向)に移動可能に支持される。第1ヒンジ部42は、回転軸42aを介して第1支持本体40に回動自在に支持される。また、第1ヒンジ部42は、第1扉21の背面に取り付けられている。これにより、第1扉21が、第1ヒンジ部42を介して第1支持本体40に回動可能に支持される。第1ヒンジ部42は、例えば、第1扉21の背面の下端部に取り付けられる。
【0067】
第1アーム部44は、第1ヒンジ部42よりも上方に設けられる。この例では、第1アーム部44が、第1ヒンジ部42と別体に設けられ、第1ヒンジ部42よりも上方において第1扉21の背面に取り付けられている。第1アーム部44は、例えば、第1ヒンジ部42と一体的に設けてもよい。
【0068】
図5及び図6に表したように、第2支持部32は、第2支持本体50と、第2ヒンジ部52と、第2アーム部54と、を有する。第2支持本体50は、図示を省略したフレームに上下方向に移動可能に支持される。第2ヒンジ部52は、回転軸52aを介して第2支持本体50に回動自在に支持される。また、第2ヒンジ部52は、第2扉22の背面に取り付けられている。これにより、第2扉22が、第2ヒンジ部52を介して第2支持本体50に回動可能に支持される。第2ヒンジ部52は、例えば、第2扉22の背面の上端部に取り付けられる。第2アーム部54は、第2ヒンジ部52よりも下方に設けられる。
【0069】
連動機構34は、第1ベース部60と、第1可動部62と、第1カム板64と、第2ベース部70と、第2可動部72と、第2カム板74と、連結板80と、第1スライドレール81と、第2スライドレール82と、を有する。
【0070】
第1ベース部60は、第1支持本体40を上下方向に移動可能に支持するフレームに保持される。第1ベース部60は、上下方向や前後方向などに実質的に移動しない。第2ベース部70は、第1ベース部60と同様に、図示を省略したフレームに保持される。
【0071】
第1スライドレール81及び第2スライドレール82は、上下方向に延びる。第1スライドレール81及び第2スライドレール82のそれぞれの一端は、第1ベース部60に接続されている。第1スライドレール81及び第2スライドレール82のそれぞれの他端は、第2ベース部70に接続されている。換言すれば、第1スライドレール81及び第2スライドレール82の下端が、第1ベース部60に接続され、第1スライドレール81及び第2スライドレール82の上端が、第2ベース部70に接続される。
【0072】
第1支持本体40及び第2支持本体50は、図示を省略したフレームに支持されて上下方向に移動するとともに、第1スライドレール81及び第2スライドレール82に沿って上下方向に移動する。
【0073】
第1スライドレール81は、上下方向に延びる第1スライド溝81aを有する。第2スライドレール82は、上下方向に延びる第2スライド溝82aを有する。第1スライド溝81aは、第1扉21が上下方向に移動する際のガイドとなる。第2スライド溝82aは、第2扉22が上下方向に移動する際のガイドとなる。すなわち、第1スライドレール81は、第1扉21用のスライドレールであり、第2スライドレール82は、第2扉22用のスライドレールである。
【0074】
図7は、実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す分解斜視図である。
図4及び図7に表したように、第1ベース部60の収納スペースSPの内側を向く側面60aには、第1スライドレール81の第1スライド溝81aと連続する溝部60bが設けられている。溝部60bは、上下方向に延びる。溝部60bの下端付近には、前方に向かって略三角形状に突出する凸部60cが設けられている。また、溝部60bの下端付近及び凸部60cの部分は、左右方向に貫通する貫通孔状に形成されている。
【0075】
第1アーム部44の一部は、第1扉21が第1閉じ位置にある状態において、第1ベース部60の側面60aと対向する。第1アーム部44は、収納スペースSPの外側に向かって突出する係合突起44aを有する。係合突起44aは、例えば、丸棒状である。係合突起44aは、第1扉21が第1閉じ位置にある状態において、第1ベース部60の凸部60cの部分に挿通される。
【0076】
第1可動部62は、前後方向に移動可能に第1ベース部60に取り付けられている。第1可動部62は、溝部60b及び凸部60cと対向する位置に配置される。第1可動部62は、収納スペースSPの内側を向く側面に設けられた溝部62aを有する。溝部62aは、上下方向に延びる。第1可動部62は、溝部62aを溝部60bと対向させた位置と、溝部62aを凸部60cと対向させた位置と、の間で前後方向に移動可能に第1ベース部60に取り付けられる。溝部62aの前後方向の幅は、第1アーム部44の係合突起44aの前後方向の幅(直径)に対応している。第1可動部62は、第1扉21が第1閉じ位置にある状態において、溝部62aを凸部60cと対向させ、凸部60cに挿通された係合突起44aと係合する。また、第1可動部62は、収納スペースSPの外側を向く側面に設けられた係合突起62bをさらに有する。係合突起62bは、例えば、丸棒状である。
【0077】
第1支持本体40は、第1可動部62と当接する傾斜面状の当接面40aを有する。第1支持本体40は、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の際に、当接面40aの傾斜に沿って第1可動部62を後方側に移動させる。
【0078】
第1カム板64は、例えば、上下方向に延びる平板状である。第1カム板64は、第1ベース部60の収納スペースSPの外側を向く側面と対向して設けられる。第1カム板64は、上下方向に移動可能に第1ベース部60に取り付けられている。第1カム板64は、上下方向に対して傾斜した方向に略直線状に延びるカム溝64aを有する。カム溝64aは、第1可動部62の係合突起62bと係合している。
【0079】
第1カム板64の上端は、連結板80の下端と接続されている。連結板80の上端は、第2カム板74の下端と接続されている。これにより、第1カム板64と第2カム板74とが、連結板80を介して連結される。
【0080】
第2ベース部70、第2可動部72、及び第2カム板74のそれぞれの構成は、第1ベース部60、第1可動部62、及び第1カム板64のそれぞれの構成と同様である。
【0081】
第2ベース部70の収納スペースSPの内側を向く側面70aには、第2スライドレール82の第2スライド溝82aと連続する溝部70bが設けられている。溝部70bは、上下方向に延びる。溝部70bの上端付近には、後方に向かって略三角形状に突出する凸部70cが設けられている。また、溝部70bの上端付近及び凸部70cの部分は、左右方向に貫通する貫通孔状に形成されている。
【0082】
第2アーム部54の一部は、第2扉22が第2閉じ位置にある状態において、第2ベース部70の側面70aと対向する。第2アーム部54は、収納スペースSPの外側に向かって突出する係合突起54aを有する。係合突起54aは、例えば、丸棒状である。係合突起54aは、第2扉22が第2閉じ位置にある状態において、第2ベース部70の凸部70cの部分に挿通される。
【0083】
第2可動部72は、前後方向に移動可能に第2ベース部70に取り付けられている。第2可動部72は、溝部70b及び凸部70cと対向する位置に配置される。第2可動部72は、収納スペースSPの内側を向く側面に設けられた溝部72aを有する。溝部72aは、上下方向に延びる。第2可動部72は、溝部72aを溝部70bと対向させた位置と、溝部72aを凸部70cと対向させた位置と、の間で前後方向に移動可能に第2ベース部70に取り付けられる。溝部72aの前後方向の幅は、第2アーム部54の係合突起54aの前後方向の幅(直径)に対応している。第2可動部72は、第2扉22が第1閉じ位置にある状態において、溝部72aを凸部70cと対向させ、凸部70cに挿通された係合突起54aと係合する。また、第2可動部72は、収納スペースSPの外側を向く側面に設けられた係合突起72bをさらに有する。係合突起72bは、例えば、丸棒状である。
【0084】
第2支持本体50は、第2可動部72と当接する傾斜面状の当接面50aを有する。第2支持本体50は、第2扉22の第2閉じ位置から第2開き位置への移動の際に、当接面50aの傾斜に沿って第2可動部72を前方側に移動させる。
【0085】
第2カム板74は、例えば、上下方向に延びる平板状である。第2カム板74は、第2ベース部70の収納スペースSPの外側を向く側面と対向して設けられる。第2カム板74は、上下方向に移動可能に第2ベース部70に取り付けられている。第2カム板74は、上下方向に対して傾斜した方向に略直線状に延びるカム溝74aを有する。カム溝74aは、第2可動部72の係合突起72bと係合している。
【0086】
図8図11は、実施形態に係る開閉機構の一部を拡大して模式的に表す部分側面図である。
図8図11は、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に向けて移動させ始めた状態を模式的に表す。図8図11は、それぞれ図3図6の表す部分に対応している。
【0087】
図8及び図9に表したように、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に向けて移動させると、第1扉21の上方への移動にともなって第1支持本体40が上方に移動する。第1支持本体40が上方に移動すると、当接面40aと第1可動部62との当接により、当接面40aの傾斜に沿って第1可動部62が後方に移動する。
【0088】
第1可動部62が後方に移動すると、溝部62aと係合突起44aとの係合により、第1アーム部44が第1可動部62とともに後方に移動する。これにより、第1扉21が第1ヒンジ部42の回転軸42aを軸に回動し、第1側端面21bが後方に移動するように第1扉21を傾斜させることができる。
【0089】
また、第1可動部62が後方に移動すると、溝部62aが凸部60cと対向した状態から、溝部62aが溝部60bと対向した状態となる。これにより、第1アーム部44の係合突起44aが、溝部60bを介して第1スライドレール81の第1スライド溝81aに侵入し、第1扉21が、第1スライドレール81に沿って上方に移動することが可能となる。従って、第1支持部31及び連動機構34では、第1扉21を第2扉22に接近させる方向への操作のみで、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させることができる。
【0090】
さらに、第1可動部62が後方に移動すると、第1可動部62の係合突起62bと第1カム板64のカム溝64aとの係合により、第1カム板64が、上方に移動する。第1カム板64が上昇すると、連結板80を介して第2カム板74も上昇する。これにより、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の開始と同時に第2扉22を移動させることが可能となる。
【0091】
図10及び図11に表したように、第2カム板74が上昇すると、第2カム板74のカム溝74aと第2可動部72の係合突起72bとの係合により、第2可動部72が前方に移動する。
【0092】
第2可動部72が前方に移動すると、第2可動部72の溝部72aと第2アーム部54の係合突起54aとの係合により、第2アーム部54が第2可動部72とともに前方に移動する。これにより、第2扉22が第2ヒンジ部52の回転軸52aを軸に回動し、第2側端面22bが前方に移動するように第2扉22を傾斜させることができる。すなわち、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に連動させて、第1扉21との干渉を避けるように第2扉22を移動させることができる。
【0093】
このように、連動機構34は、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の操作力を機械的に第2扉22に伝達することにより、第2扉22を移動させる。第1扉21を第1開き位置から第1閉じ位置に移動させる場合には、上記と反対の手順により、第1扉21の第1開き位置から第1閉じ位置への移動の操作力が機械的に第2扉22に伝達され、第2扉22が移動した位置(傾斜した状態)から第2閉じ位置に戻る。第1支持部31及び連動機構34では、第1扉21を第2扉22から離間させる方向への操作のみで、第1扉21を第1開き位置から第1閉じ位置に移動させることができる。
【0094】
また、第2扉22を第2閉じ位置から第2開き位置に移動させる場合には、上記と同様の手順により、第2扉22の第2閉じ位置から第2開き位置への移動の操作力が、機械的に第1扉21に伝達され、第1扉21が移動する。
【0095】
第2扉22を第2閉じ位置から第2開き位置に移動させる際には、第2支持本体50の下方への移動にともなって、当接面50aと第2可動部72との当接により、当接面50aの傾斜に沿って第2可動部72が前方に移動する。第2可動部72が前方に移動すると、溝部72aが凸部70cと対向した状態から、溝部72aが溝部70bと対向した状態となる。これにより、第2アーム部54の係合突起54aが、溝部70bを介して第2スライドレール82の第2スライド溝82aに侵入し、第2扉22が、第2スライドレール82に沿って下方に移動することが可能となる。
【0096】
以上、説明したように、本実施形態に係るスライド扉14の開閉機構16によれば、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に連動させ、第1扉21との干渉を避けるように第2扉22を移動させる連動機構34を有するため、全閉時に第1扉21と第2扉22との間に設けられる隙間GPを小さくしても、開放時の第1扉21と第2扉22との干渉を抑制することができる。例えば、隙間GPを5mm程度に設定することが可能となり、第1扉21と第2扉22との干渉を抑制しつつ、スライド扉14において高いデザイン性を得ることができる。また、第1扉21及び第2扉22において、全閉時に相対する側端面21b、22bの形状を斜面状に形成する必要なども無い。例えば、第1扉21及び第2扉22の各側端面21b、22bを前面21a、22aと略直交する面とすることができる。従って、開放時のデザイン性の低下も抑制することができる。
【0097】
また、開閉機構16では、連動機構34が、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させる際、第1扉21を前後方向に移動させるとともに、第1扉21の前後方向への移動とは反対方向に第2扉22を移動させる。これにより、第1扉21との干渉を避けるように第2扉22を移動させる際の挙動を小さく抑えることが可能となる。例えば、第1扉21を移動させた際に、第2扉22が大きく動き、使用者に違和感を与えてしまうことなどを抑制することができる。従って、全閉時に第1扉21と第2扉22との間に設けられる隙間GPをより小さく抑えることが可能となり、デザイン性をより向上させることができる。さらには、第1扉21及び第2扉22の各側端面21b、22bの幅(扉の奥行)を大きく設けた場合などにも、僅かな挙動で扉同士の干渉を避けることができる。なお、第1扉21及び第2扉22の前後方向への移動は、第1扉21及び第2扉22を傾斜させる移動に限ることなく、前面21a、22aを略垂直な状態に保ったまま第1扉21及び第2扉22を前後にスライドさせる移動でもよい。但し、第2扉22の移動の方向は、第1扉21のスライド移動の方向と同じでもよい。例えば、第1扉21を上方にスライド移動させる際に、第2扉22を上方に移動させて第1扉21との干渉を抑制してもよい。
【0098】
また、開閉機構16では、第1支持部31は、第1扉21を第2扉22に接近させる方向への操作のみで第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させ、第1扉21を第2扉22から離間させる方向への操作のみで第1扉21を第1開き位置から第1閉じ位置に移動させる。これにより、例えば、第1扉21を前方に引いた後にスライド移動させるなどの操作が不要となり、第1扉21の開閉操作を簡単にし、スライド扉14の使い勝手を向上させることができる。但し、第1支持部31は、例えば、第1扉21を前後方向に移動させた後に、第1扉21を上下方向にスライド移動させる構成などとしてもよい。
【0099】
また、開閉機構16では、連動機構34が、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第1側端面21bを第2側端面22bから前後に離間させるように第1扉21を傾斜させるとともに、第2扉22を移動させて、第2側端面22bを第1側端面21bと反対側に離間させるように第2扉22を傾斜させる。このように、第1扉21及び第2扉22を傾斜させることで、第2扉22の挙動をより小さくすることが可能となり、全閉時に第1扉21と第2扉22との間に設けられる隙間GPをより小さく抑えることができる。例えば、第1扉21を第2扉22に接近又は離間させる方向への操作のみで開閉可能とした場合にも、第1扉21及び第2扉22を傾斜させるだけで扉同士の干渉を抑制でき、簡単な構成で実現することができる。また、第1扉21及び第2扉22の挙動を小さくすることにより、例えば、第1扉21及び第2扉22の挙動によって収納棚12の収納スペースが圧迫されてしまうことを抑制することができる。
【0100】
また、開閉機構16では、連動機構34が、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の開始と同時に第2扉22を移動させる。これにより、第1扉21の開放動作と同時に第2扉22の移動が始まるため、第2扉22の挙動をより小さくすることが可能となり、全閉時に第1扉21と第2扉22との間に設けられる隙間GPをより小さく抑えることができる。
【0101】
なお、第2扉22の移動の開始は、必ずしも第1扉21の移動の開始と同時でなくてもよい。例えば、第1扉21が所定の位置まで移動した際に、第2扉22の移動を開始してもよい。
【0102】
また、開閉機構16では、連動機構34が、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の操作力を機械的に第2扉22に伝達することにより、第2扉22を移動させる。これにより、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動の開始と同時に第2扉22を移動させる連動機構34の構成を、簡単な構成で実現することができる。
【0103】
なお、操作力を機械的に伝達する機構は、上記に限ることなく、第1扉21と第2扉22との間で操作力を伝達可能な任意の構成でよい。また、連動機構34は、操作力を機械的に伝達する構成に限ることなく、例えば、第1扉21の移動をセンサなどで検出し、検出結果に応じてモータなどを駆動することにより、第2扉22を連動させる構成などでもよい。
【0104】
また、開閉機構16では、連動機構34が、第2扉22の第2閉じ位置から第2開き位置への移動に連動させ、第2扉22との干渉を避けるように第1扉21を移動させる。このように、第1扉21及び第2扉22のどちらもスライド移動可能とし、第2扉22の移動に連動させて第1扉21を移動させることにより、スライド扉14の使い勝手をより向上させることができる。例えば、第1扉21及び第2扉22を上下に隣接させ、第1扉21及び第2扉22を上下にスライド移動させる場合には、使用者の高さに合わせた最適な高さで第1扉21及び第2扉22の開閉が可能となる。また、例えば、第1扉21及び第2扉22を左右に隣接させ、第1扉21及び第2扉22を左右にスライド移動させる場合には、左右どちらからでも開閉することが可能となり、使用場所の限定などを抑制することができる。
【0105】
図12は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットの変形例を模式的に表す側面図である。
なお、上記実施形態と機能・構成上実質的に同じものには、同符号を付し、詳細な説明は、省略する。
上記実施形態では、連動機構34が、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第1支持部31を軸に第1扉21を回動させることにより、第1側端面21bが後方に移動するように第1扉21を傾斜させ、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第2支持部32を軸に第2扉22を回動させることにより、第2側端面22bが前方に移動するように第2扉22を傾斜させている。
【0106】
上記と反対に、図12に表したように、連動機構34が、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第1支持部31を軸に第1扉21を回動させることにより、第1側端面21bが前方に移動するように第1扉21を傾斜させ、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第2支持部32を軸に第2扉22を回動させることにより、第2側端面22bが後方に移動するように第2扉22を傾斜させてもよい。
【0107】
図13(a)~図13(c)は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットの変形例を模式的に表す側面図である。
図13(a)~図13(c)に表したように、この例において、第1支持部31は、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させる際に、前方斜め上方に第1扉21を移動させる。第1支持部31は、第1閉じ位置から第1開き位置への動き始めにおいて、第2扉22との干渉が回避される位置まで前方側に第1扉21を移動させる。
【0108】
この際、連動機構34は、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第2扉22を上方に移動させる。これにより、第1扉21を前方斜め上方に移動させる際に、第1扉21と第2扉22との干渉を抑制することができる。このように、第2扉22の移動の方向は、第1扉21のスライド移動の方向と同じ方向でもよい。
【0109】
また、第1扉21を前方斜め上方に移動させることにより、例えば、第1扉21を第2扉22に接近させる方向への操作のみで第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させることもできる。
【0110】
図14(a)~図14(c)は、実施形態に係るスライド扉及びその開閉機構を備えたキャビネットの変形例を模式的に表す側面図である。
図14(a)~図14(c)に表したように、この例においても、第1支持部31は、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させる際に、前方斜め上方に第1扉21を移動させる。
【0111】
連動機構34は、第1扉21の第1閉じ位置から第1開き位置への移動に応じて、第2扉22を後方に移動させる。これにより、第1扉21を前方斜め上方に移動させる際の、第1扉21の前方への移動量を小さくすることができる。
【0112】
第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させる際の第2扉22の移動の方向は、例えば、前方でもよい。このように、第1扉21を第1閉じ位置から第1開き位置に移動させる際の第2扉22の移動の方向は、第1扉21との干渉を適切に抑制することができる任意の方向でよい。
【0113】
上記各実施形態では、キャビネット10に用いられるスライド扉14及びその開閉機構16を示している。スライド扉14及び開閉機構16は、キャビネット10に用いられるものに限ることなく、例えば、空間を仕切るためのスライド扉や窓に取り付けられるスライド扉などでもよい。開閉機構16の開閉するスライド扉は、任意の用途のスライド扉でよい。
【0114】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、キャビネット10、スライド扉14、開閉機構16などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0115】
10 キャビネット、 12 収納棚、 14 スライド扉、 16 開閉機構、 21 第1扉、 22 第2扉、 31 第1支持部、 32 第2支持部、 34 連動機構、 36 側面パネル、 40 第1支持本体、 42 第1ヒンジ部、 44 第1アーム部、 50 第2支持本体、 52 第2ヒンジ部、 54 第2アーム部、 60 第1ベース部、 62 第1可動部、 64 第1カム板、 70 第2ベース部、 72 第2可動部、 74 第2カム板、 80 連結板、 81 第1スライドレール、 82 第2スライドレール
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