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▶ キム、ジュ ヨンの特許一覧

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  • 特許-積層可能な通気性ハンガー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】積層可能な通気性ハンガー
(51)【国際特許分類】
   A47G 25/28 20060101AFI20220720BHJP
【FI】
A47G25/28 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018563613
(86)(22)【出願日】2017-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-24
(86)【国際出願番号】 KR2017005688
(87)【国際公開番号】W WO2017209512
(87)【国際公開日】2017-12-07
【審査請求日】2020-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2016-0067380
(32)【優先日】2016-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518424914
【氏名又は名称】キム、ジュ ヨン
【氏名又は名称原語表記】KIM,Jue Yeon
【住所又は居所原語表記】#105-1402,306-15,Beonyeong-ro,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do 31095,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジュ ヨン
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3074349(JP,U)
【文献】特表2008-543361(JP,A)
【文献】特開平11-033292(JP,A)
【文献】米国特許第01461442(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0272159(US,A1)
【文献】実開昭58-185168(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0173679(US,A1)
【文献】実開平07-011980(JP,U)
【文献】中国実用新案第202653821(CN,U)
【文献】欧州特許出願公開第2589700(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 25/14~25/70
D06F 57/00
A47F 7/19
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フック部と前記フック部の両端に傾斜するように形成されて上着の肩部分を支持するための肩支持部から成り、前記肩支持部は、その中央部分に同種のハンガーのフック部が嵌められる程度の大きさ以上の通孔部が上下に貫通するように形成され、内面には同種のハンガーの肩支持部の少なくとも一部分が収納できる収容空間が形成される積層可能な通気性ハンガーにおいて、
前記肩支持部の上面には、複数の隆起部が形成されており、
それぞれの前記隆起部には、複数のエア通孔が形成されており、隣接するエア通孔間には、エアベント溝が形成され
前記隆起部は、肩支持部の長手方向に沿って長軸が配向される略楕円板状であり、
前記複数のエア通孔は、前記長軸に沿って配置され、
前記エアベント溝は、前記隆起部に設けられた溝状であり、前記長軸に沿って配向された長軸エアベント溝と、前記長軸エアベント溝と略直交した配向の短軸エアベント溝とから成り、
また、前記隆起部には、先端が前記フック部の方に配向された突起が備わる
ことを特徴とする積層可能な通気性ハンガー
【請求項2】
それぞれの前記隆起部には、複数の突起が配列されている
請求項1に記載の積層可能な通気性ハンガー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層可能なハンガーに関し、特にハンガーを上下に積層できるようにして保管し、または運搬が容易なように積層可能なハンガーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的に使用されるハンガーは、図1に示すように上着の肩部を支持するための肩支持部12と、前記肩支持部12の間に形成された首部13と、前記首部13の間に付着されて服を掛けるためのフック部11とから構成されている。
【0003】
しかし、上記のようなハンガーは、多数本のハンガーを積層させて保管しようとする場合には、肩支持部12と首部13とフック部11とが重ね合わされる部分がないので、その全体的な体積が余りにも大きくなってしまい、ハンガーを保管するための保管面積を大目に占めることになるので、整理整頓が容易にできず、また、これに因りハンガーを運搬しようとする場合にも、体積の膨大に因る運送コストが増加するという問題点があった。
【0004】
上記のような点を勘案して、特許文献1の図2に示すようにハンガー本体10の上側中央部にフック部20を収容できる収容室14を形成し、前記収容室14内でフック部20の下部に形成した回転具21を回転自在にする構造が提案されている。
【0005】
上記の考案は、ハンガーを上下に積層させようとする場合には、フック部20の下部に形成した回転具21が収容室14内で回転しながらフック部20が収容室14に収容されることにより、最上側のハンガーを除いた残りのハンガーは、図3に示すように積層可能になって大量のハンガーを狭いスペースに容易に保管することができ、また運送も容易になるという利点はあるが、フック部20を収容室14内に収容するためにはフック部20の下部に形成した回転具21が収容室14内で回転するようにする複雑な構造が必要となり、それに応じてハンガーの生産単価を上昇させる問題点があり、また多数のハンガーを積層する場合には、実質的に体積が減少する部分は、ハンガーのフック部20を形成した高さ以外は、それ以上体積が減少されず、体積減少の実質的な目的を達成するには限界があった。
【0006】
また、従来のハンガーは、通気性に限界があり、服を長期間保管すると、カビなどが発生して服を処分しなければならない状況がしばしば発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】大韓民国実用新案公報公告番号第1994-0005206号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の目的は、ハンガーを使用していない時には、最小限のスペースに保管できると共に、使用する時には、通気性を最大限にして湿った状況のような悪条件下においても長期間服の原型を維持した状態に保管することのできる積層可能な通気性ハンガーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記及びその他の目的を達成するために、本発明は、フック部と前記フック部の両端に傾斜するように形成されて上着の肩部分を支持するための肩支持部から成り、前記肩支持部は、その中央部分に同種のハンガーのフック部が嵌められる程度の大きさ以上の通孔部が上下に貫通するように形成され、内面には同種のハンガーの肩支持部の少なくとも一部分が収納できる収容空間が形成される積層可能な通気性ハンガーにおいて、前記肩支持部の上面には、複数の隆起部が形成されており、それぞれの前記隆起部には、複数のエア通孔が形成されており、隣接するエア通孔間には、長手方向にエアベント溝が形成されていることを特徴とする積層可能な通気性ハンガーを提供する。
【0010】
本発明において、それぞれの前記エアベント溝には、横方向にエアベント溝がそれぞれさらに形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明において、それぞれの前記隆起部には、複数の突起が配列されていることを特徴とする。
本発明においては、それぞれの前記隆起部に形成された突起の上端はフック部の方に指向されて形状化されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ハンガーを使用していない時には、最小限のスペースに保管できると共に、使用する時には、通気性を最大限にして湿った状態のような悪条件下でも長期間服の原型を維持したまま保管できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来のハンガーを示す説明図
図2】従来のハンガーを示す説明図
図3】従来のハンガーを示す説明図
図4】本発明に係る通気性ハンガーの全体の様子を概略的に示す斜視図
図5図4に示されたハンガーのA部分を拡大して示した拡大図
図6図5に示されたA部分を他の角度から見た図
図7図5に示されたA部分の縦断面図である。
図8】本発明に係る通気性ハンガーの隆起部に形状化されている突起の縦断面図
図9】本発明に係る通気性ハンガーを積載する時の様子を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明について添付された例示図面を参照して、より詳細に説明する。本発明を説明するに当たって、既に公知された機能或いは構成に対する説明は、本発明の要旨を明瞭にするために省略する。また、明細書全体にわたって同一の符号は同一の構成要素を示す。
【0015】
図4図9は本発明を示す。図4は、本発明に係る通気性ハンガーの全体の様子を概略的に示す斜視図であり、図5は、図4に示されたハンガーのA部分を拡大して示した拡大図であり、図6は、図5に示されたA部分を他の角度から見た図であり、図7は、図5に示されたA部分の縦断面図であり、図8は、本発明に係る通気性ハンガーの隆起部に形状化されている突起の縦断面図であり、図9は、本発明による通気性ハンガーを積載する時の様子を示した図である。
【0016】
まず、図1を参照すると、本発明に係る通気性ハンガーはフック部100とフック部100から両側に傾斜するようにそれぞれ延長形成されて上着の肩部分を支持するための肩支持部200から成る。
【0017】
前記肩支持部200は、その中央部分に同種のハンガーのフック部100が嵌められる程度の大きさ以上の通孔部300が上下に貫通するように形成され、前記通孔部300の枠の一側にはフック部100が上向に突出延長されて形成される。
【0018】
また、前記肩支持部200の内面には、その内面の長手方向に沿って収容空間が形成され、その収容空間には同種のハンガーの肩支持部200の上面が収納されて積層される。
【0019】
前記フック部100は、壁面に固定付着された釘やハンガーラックにハンガーを掛けるための部分であって、通孔部300の枠の一側に前記肩支持部200と同種の材質として一体に形成することもでき、前記肩支持部200を構成する材質とは異なる材質として通孔部300の枠の一側に上向に延長して突出形成することもできる。
【0020】
上記のような構成を有する本発明に係る積層可能なハンガーは、肩支持部200の中央部分に形成した通孔部300と、その下面に形成した収容空間により多数のハンガーを相互積層可能になり、その積層する過程は図9に示すようにハンガーを上側と下側とに隣接させた後、上側に位置するハンガーの通孔部300に、下側ハンガーに位置するフック部100を嵌めると、下側ハンガーに位置するフック部100が上側に位置するハンガーの通孔部300に嵌められながら下側ハンガーに位置する肩支持部200の上面が上側ハンガーに位置する肩支持部200の下面に形成した収容空間内に挿入されるので、多数のハンガーが最小の体積で積層されるようになり、狭いスペースに大量のハンガーを、大幅に減少された体積により簡単に保管することができるだけでなく、運搬する時にも積層された全体のハンガーの体積が大幅に減少されることにより容易に運搬することができる。
【0021】
図5図7を参照すると、本発明では、上記した構成に加えて、肩支持部200の上面に複数の隆起部210がさらに形成される。前記隆起部210は、上着の滑りを防止するだけでなく、上着を肩支持部200の上面に完全に接触されることを防止することにより、上着の内側上面に、より多い量の空気が接触されるようにして服がよりクリーンな条件で維持されるようにする。
【0022】
それぞれの前記隆起部210には、複数のエア通孔220が形成される。前記エア通孔220は、隆起部210に接触支持される上着の部分にも空気が通すようにして、すなわち、通気性をさらに増大させて上着をより原型のまま維持されるようになる。
【0023】
さらに、本発明では、隣接するエア通孔220間には、長手方向にエアベント溝230が形成され、それぞれの前記エアベント溝230には、横方向にエアベント溝240がそれぞれさらに形成され、その中での空気の流れをより一層円滑になるように助ける役割をする。
【0024】
このように、肩支持部200に形成された隆起部210にのみ上着の接触部分が設けられて服が滑り落ちることを防止するために、本発明では図8に示すように隆起部210の上面に突起250を設けて服が滑ってハンガーから離脱することを防止する。本発明では、このような現象をさらに防止するために、前記突起250の上端がフック部100の方に指向されるように形成される。
【0025】
このような本発明の追加の構成により、通気性がさらに向上しながらも服、特に上着がハンガーから離脱する現象を源泉的に遮断して、より安定的に上着が原型を維持したまま長期間保管することができる。
【0026】
以上では、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、当該技術分野の熟練された当業者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲で様々に修正及び変更できる。
【符号の説明】
【0027】
100:フック部
200:肩支持部
210:隆起部
220:エア通孔
230、240:エアベント溝
250:突起
300:通孔部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9