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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】無人販売機の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220720BHJP
   G07F 9/00 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07F9/00 109B
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020559515
(86)(22)【出願日】2018-12-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 CN2018119654
(87)【国際公開番号】W WO2019205647
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2020-10-23
(31)【優先権主張番号】201810368927.9
(32)【優先日】2018-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520194696
【氏名又は名称】合肥美的智能科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HEFEI MIDEA INTELLIGENT TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】2 Fioor,Building G2,Mingzhu Road 198,Hefei High-Tech Zone,Hefei,Anhui 230088,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 振▲亜▼
(72)【発明者】
【氏名】陶 ▲海▼金
(72)【発明者】
【氏名】洪 ▲銘▼
(72)【発明者】
【氏名】王 徽▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】▲饒▼ ▲龍▼▲飛▼
(72)【発明者】
【氏名】王 永▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】殷 超
(72)【発明者】
【氏名】戴 江
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-046293(JP,A)
【文献】特開2013-117845(JP,A)
【文献】特開2014-127168(JP,A)
【文献】特開2011-118563(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0012167(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G07F 5/00- 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバーによって実施される、無人販売機の安全な開扉制御方法であって、
モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得するステップと、
前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得するステップと、
前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って、前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、
前記距離が予定の安全距離範囲内である場合、前記無人販売機のドアを開扉させるように制御するステップと、
前記距離が予定の安全距離範囲内でない場合、前記モバイル端末に提示情報を送信するステップと
を含むことを特徴とする無人販売機の安全な開扉制御方法。
【請求項2】
前記提示情報には、前記無人販売機を制御して開扉させるかどうかの確認ボタンを含むことを特徴とする請求項に記載の無人販売機の安全な開扉制御方法。
【請求項3】
前記無人販売機から定期的に報告される位置情報を受信し、受信した位置情報と前記無人販売機の識別情報とを対応させて前記プリセットデータベースに記憶するステップを更に含み、
それに対応して、前記無人販売機の識別情報に従って前記プリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得する前記ステップは、
前記無人販売機の識別情報に従って前記プリセットデータベースを照会し、前記無人販売機の識別情報と対応する最新位置情報を取得することを含むことを特徴とする請求項1に記載の無人販売機の安全な開扉制御方法。
【請求項4】
モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前4記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得するための第1の取得モジュールと、
前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得するための第2の取得モジュールと、
前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断するための判断モジュールと、
前記距離が予定の安全距離範囲内であると前記判断モジュールが判断した場合、前記無人販売機のドアを開扉させるように制御するための制御モジュールと
前記距離が予定の安全距離範囲内でないと前記判断モジュールが判断した場合、前記モバイル端末に提示情報を送信するための提示モジュールと
を含むことを特徴とするサーバー。
【請求項5】
前記提示情報には、前記無人販売機を制御して開扉させるかどうかの確認ボタンを含むことを特徴とする請求項に記載のサーバー。
【請求項6】
前記無人販売機から定期的に報告される位置情報を受信し、受信した位置情報と前記無人販売機の識別情報とを対応させて前記プリセットデータベースに記憶するための受信モジュールを更に含み、
それに対応して、前記第2の取得モジュールは、具体的には、
前記無人販売機の識別情報に従って前記プリセットデータベースを照会し、前記無人販売機の識別情報と対応する最新位置情報を取得することに用いられることを特徴とする請求項に記載のサーバー。
【請求項7】
無人販売機と、請求項のいずれか一項に記載のサーバーとを含むことを特徴とする無人販売システム。
【請求項8】
メモリと、プロセッサと、メモリに格納されプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含む電子装置であって、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時、請求項1~のいずれか一項に記載の無人販売機の安全な開扉制御方法のステップが実現されることを特徴とする電子装置。
【請求項9】
コンピュータプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~のいずれか一項に記載の無人販売機の安全な開扉制御方法のステップが実現されることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[相互参照]
本願は、2018年04月23日に提出された、発明の名称が「無人販売機の安全な開扉制御方法、サーバー、及び無人販売システム」であり、出願番号が2018103689279である中国特許出願を引用し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本開示の実施例は、商業用オートメーション機器の技術分野に関し、具体的には、無人販売機の安全な開扉制御方法、サーバー、及び無人販売システムに関する。
【背景技術】
【0003】
自動販売機は、空港、学校、駅、ショッピングモール等の場所によく見られる。特に、近年、従来の自動販売機にかわって、買い物に便利なダイレクトセレクション型スマート自動販売機はが急速に普及している。ダイレクトセレクション型スマート自動販売機には、制御可能なキャビネットドアが設置されている。お客様は、自動販売機におけるQRコード(登録商標)をスキャンしてキャビネットドアを開き、キャビネット内に保管されている商品を直接選択することができる。お客様は、キャビネット内の商品に触れて商品の外装における情報を確認することができるため、商品の購入が容易となり、お客様が良いショッピング体験を得ることができる
【0004】
然しながら、現在の自動販売機には、開扉制御プロセス中において一定の安全上の問題がある。例えば、現在の自動販売機は通常、WeChatPay又はAlipayを用いてQRコードをスキャンすることにより、キャビネットの開扉が制御される。もし誰かが自動販売機のQRコードを含む写真をあるユーザのWeChatPay又はAlipayに送信したとすれば、当該ユーザは誤ってQRコードをクリックして認識してしまった場合、ユーザの知らないうちにキャビネットが開かれる可能性がある。このとき、キャビネット 内の商品が失われる可能性があり、更にその損失は当該ユーザが負担する必要があるため、ユーザの財産の安全に一定の隠れた危険をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、従来技術の欠陥に鑑み、無人販売機の安全な開扉制御方法、サーバー、及び無人販売システムを提供する。本開示の実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法は、背景技術の部分で言及した問題の一部又はすべてを解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の実施例は、以下の技術案を提供する。
【0007】
第1の態様では、本開示の実施例は、無人販売機の安全な開扉制御方法を提供し、当該方法は、
モバイル端末が無人販売機におけるQRコード(二次元コード)情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得するステップと、
前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得するステップと、
前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って、前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、前記距離が予定の安全距離範囲内である場合、前記無人販売機のドアを開扉させるように制御するステップと、を含む。
【0008】
更に、前記方法は、
前記距離が予定の安全距離範囲内でないと判断した場合、前記モバイル端末に提示情報を送信するステップを更に含む。
【0009】
更に、前記提示情報には、前記無人販売機を制御して開扉させるかどうかの確認ボタンを含む。
【0010】
更に、前記方法は、
前記無人販売機から定期的に報告される位置情報を受信し、受信した位置情報と前記無人販売機の識別情報とを対応させて前記プリセットデータベースに記憶するステップを更に含み、
それに対応して、前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得する前記ステップは、
前記無人販売機の識別情報に従って前記プリセットデータベースを照会し、前記無人販売機の識別情報と対応する最新位置情報を取得するステップを含む。
【0011】
第2の態様では、本開示の実施例はサーバーを更に提供し、当該サーバーは、
モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得するための第1の取得モジュールと、
前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得するための第2の取得モジュールと、
前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断するための判断モジュールと、
前記判断モジュールは前記距離が予定の安全距離範囲内であると判断した場合、前記無人販売機のドアを開扉させるように制御するための制御モジュールとを含む。
【0012】
更に、前記サーバーは、
前記判断モジュールは前記距離が予定の安全距離範囲内でないと判断した場合、前記モバイル端末に提示情報を送信するための提示モジュールを更に含む。
【0013】
更に、前記提示情報には、前記無人販売機を制御して開扉させるかどうかの確認ボタンを含む。
【0014】
更に、前記サーバーは、
前記無人販売機から定期的に報告される位置情報を受信し、受信した位置情報と前記無人販売機の識別情報とを対応させて前記プリセットデータベースに記憶するための受信モジュールを更に含み、
それに対応して、前記第2の取得モジュールは、具体的には、
前記無人販売機の識別情報に従って前記プリセットデータベースを照会し、前記無人販売機の識別情報と対応する最新位置情報を取得することに用いられる。
【0015】
第3の態様では、本開示の実施例は、無人販売機と、第2の態様に係るサーバーとを含む無人販売システムを更に提供する。
【0016】
第4態様では、本開示の実施例は電子装置を更に提供し、当該電子装置は、メモリと、プロセッサと、メモリに格納されプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プロセッサが前記プログラムを実行する時、第1の態様に係る無人販売機の安全な開扉制御方法のステップが実現される。
【0017】
第5態様では、本開示の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラムが格納され、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第1の態様に係る無人販売機の安全な開扉制御方法のステップが実現される。
【発明の効果】
【0018】
上記の技術案から分かるように、本開示の実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法は、まず、モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得し、次に、前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得し、最後に、前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、前記距離が予定の安全距離範囲内である場合、前記無人販売機のドアを開扉させるように制御する。これで分かるように、本開示の実施例は、モバイル端末の位置情報を効果的に利用して、モバイル端末の位置情報及び無人販売機の位置情報に従って、ユーザが安全距離範囲内にいるかどうかを判断し、更にユーザのコードスキャンによるキャビネットの開扉動作がユーザの本当の動作であるか否かを推測することができ、これにより、ユーザの財産の安全の保護が向上する。例えば、本開示の実施例に係る開扉制御方法により、無人販売機のQRコードをスキャンすることによって遠隔で開扉することを防止することができる。
【0019】
本開示の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。勿論、以下に説明する図面は、本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労働を要しない前提で、更にこれらの図面に基づいてその他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本開示の一実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法の一つのフローチャートである。
図2図2は、本開示の一実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法の別のフローチャートである。
図3図3は、本開示の一実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法の完全な制御フローチャートである。
図4図4は、本開示の別の実施例に係るサーバーの一つの構造模式図である。
図5図5は、本開示の別の実施例に係るサーバーの別の構造模式図である。
図6図6は、本開示の別の実施例に係るサーバーの更に別の構造模式図である。
図7図7は、本開示の別の実施例に係る電子装置の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。勿論、説明する実施例がすべての実施例ではなく、本開示の実施例の一部の実施例に過ぎない。当業者が本開示における実施例に基づいて創造的な労働をしない前提で得られたすべての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0022】
以下の開示は、本開示の異なる構造を実現するための多くの異なる実施例又は例を提供する。本開示を簡略化するために、以下に特定の例の部材および設定を説明する。勿論、これらは単なる例であり、本開示を限定することを意図するものではない。さらに、本開示は、異なる例において参照番号および/又は文字を繰り返し使用してもよい。この繰り返し使用は、簡略化および明確化を目的としており、検討されたさまざまな実施例および/又は設定の間の関係を示すものではない。
【0023】
本開示の一実施例は、無人販売機の安全な開扉制御方法を提供し、図1を参照し、当該無人販売機の安全な開扉制御方法は、以下のステップを含む。
【0024】
ステップ101:モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得する。
【0025】
本ステップでは、サーバーは、モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、まずモバイル端末の位置情報を取得し、その後、当該位置情報に従ってモバイル端末と無人販売機との間の距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、更に無人販売機のドアが開扉するかどうかを制御する。そのうち、ここでいう位置情報はGPS測位データであってもよい。つまり、サーバーは、モバイル端末の位置情報を取得する場合、モバイル端末のGPS測位データを取得することでその位置情報を得ることができる。
【0026】
理解できるのは、モバイル端末がWeChat又はAlipayを介して無人販売機におけるQRコードをスキャンすると、サーバーはこのコードスキャンの行為を検出することができ、このコードスキャンの行為に基づいて、モバイル端末でのWeChat又はAlipayプログラムに内蔵されているプリセットAPIデータインターフェースと通信することにより、前記モバイル端末のGPS座標データを取得することができる。ここで、前記プリセットAPIデータインターフェースとは、位置に関するAPIインターフェースを意味し、当該APIインターフェースにより、モバイル端末のGPS座標データを読み取ることができる。
【0027】
本ステップでは、前記モバイル端末は、携帯電話、PAD又は他のスマートモバイル装置であってもよい。
【0028】
ステップ102:前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得する。
【0029】
本ステップでは、モバイル端末が無人販売機におけるQRコードをスキャンすると、サーバーはこのコードスキャンの行為を検出することができ、スキャンされたQRコード情報に基づいて、当該無人販売機の識別情報を取得して、無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会することができる。ここで、プリセットデータベースには、無人販売機の識別子と無人販売機の位置との間の1対1の対応関係が格納されている。
【0030】
理解できるのは、前記プリセットデータベースは、無人販売機の識別子と無人販売機の位置との間の1対1の対応関係を事前に格納してもよく、無人販売機よって報告されるリアルタイムの測位データに基づいて更新してもよく、さらに人間によってリアルタイムに維持してもよい。
【0031】
ステップ103:前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、前記距離が予定の安全距離範囲内である(Yes)場合、ステップ103aを実行し、そうでない(No)場合、ステップ103bを実行する。
【0032】
本ステップでは、前記予定の安全距離範囲は、一般的に10m以内、即ちモバイル端末が無人販売機から10m以内であることを意味する。
【0033】
ステップ103a:前記無人販売機のドアを開扉させるように制御する。
【0034】
ステップ103b:前記モバイル端末に提示情報を送信する。
【0035】
理解できるのは、ステップ103では、モバイル端末と無人販売機との間の距離が予定の安全距離範囲内であると判断した場合、ユーザがモバイル端末を持って購入行為をしていることを示し、つまり、この時のコードスキャン行為が実際にはユーザの本当の意図行為であるため、この時、無人販売機を制御して開扉させるべきである。モバイル端末と無人販売機との間の距離が予定の安全距離範囲内ではない(例えば、モバイル端末が無人販売機から100m(>10m)である)と判断した場合、この時、モバイル端末のコードスキャン行為が実際にはユーザの本当の意図行為ではないと理解することができ、つまり、ユーザが誤って装置のQRコードをスキャンした(例えば、ユーザがWeChat又はAlipayで、誰かから送信されたQRコードイメージ又はリンクに対して誤って操作した)可能性が高く、この時、ユーザの財産の安全を確保するために、無人販売機のドアを開扉させる制御をしなく、前記モバイル端末がこのコードスキャン動作を実行したことをユーザに注意させるように、前記モバイル端末に提示情報を送信すべきである(WeChatチャネル又はAlipayチャネルを介して提示情報を送信する)。なお、ユーザがより詳細な情報を理解できるように、コードスキャンされた無人販売機の具体的な位置情報を提供してもよい(例えば、ユーザの携帯電話を紛失した場合、当該携帯電話がどこで使用されているかを知ることができる)。更に、前記モバイル端末に提示情報を送信する時、開扉するかどうかを制御するためのユーザが選択可能な確認ボタンを更に提供してもよい。例えば、2つの場合がある。一つの場合では、モバイル端末と無人販売機との間の距離が安全距離範囲内ではなく、ユーザが、WeChat又はAlipayで、誰かから送信されたQRコードイメージを誤って操作して、上記のコードスキャン行為が発生したことであり、この場合、ユーザは、提示に従って、開扉しないという確認メッセージを返信することができる。もう一つの場合では、モバイル端末と無人販売機との間の距離は安全距離範囲内ではないが、ユーザは信頼できる第三者に頼んで商品を遠隔で購入してもらいたいだけである場合であり、この場合、ユーザから依頼された第三者が商品の購入を手助けしてユーザ自身が決済するように、ユーザは、提示に従って、開扉するという確認メッセージを返信することができる。このような処理により、ユーザの財産の安全を確保することができるだけではなく、ユーザの使用の柔軟性が向上することもできる。
【0036】
上記の説明から分かるように、本実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法は、まず、モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得し、次に、前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得し、最後に、前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、前記距離が予定の安全距離範囲内である場合、前記無人販売機のドアを開扉させるように制御する。これで分かるように、本開示の実施例は、モバイル端末の位置情報を効果的に利用し、モバイル端末の位置情報及び無人販売機の位置情報に従って、ユーザが安全距離範囲内にいるかどうかを判断し、更にユーザのコードスキャンによるキャビネットの開扉動作がユーザの本当の動作であるか否かを推測することができ、これにより、ユーザの財産の安全の保護が向上する。例えば、本開示の実施例に係る開扉制御方法により、無人販売機のQRコードをスキャンすることによって遠隔で開扉することを防止することができる。
【0037】
一実施形態では、図2を参照し、前記方法は、ステップ100を更に含む。ただし、当該ステップ100は、前記ステップ101の前に行ってもよく、前記ステップ101と同時に行ってもよい。
【0038】
ステップ100:前記無人販売機から定期的に報告される位置情報を受信し、受信した位置情報と前記無人販売機の識別情報とを対応させて前記プリセットデータベースに記憶する。
【0039】
それに対応して、前記ステップ102は、具体的には、
前記無人販売機の識別情報に従って前記プリセットデータベースを照会し、前記無人販売機の識別情報と対応する最新位置情報を取得することを含む。
【0040】
理解できるのは、無人販売機から定期的に報告される位置情報を受信し、受信した位置情報をプリセットデータベースに記憶することにより、プリセットデータベースに前記無人販売機の最新の位置情報が記憶されていることが確保でき、さらに、その後の判断の正確さと有効性を確保できる。そのうち、無人販売機が定期的に報告する周期は、事前設定することができ、例えば、1時間おき、1日おき、又は1週間おきに報告することができる。
【0041】
なお、無人販売機から定期的に報告される位置情報に従って、無人販売機の時間-位置曲線(理解できるのは、無人販売機の位置は一般的に頻繁に変化しないので、その時間-位置曲線はなだらかな曲線又は直線であるはずである)を形成することができ、さらに、当該時間-位置曲線に従って、無人販売機からある時に報告される位置情報の正確性を判断することができる。例えば、無人販売機からある時に報告された座標データが前記時間-位置曲線から大きく外れていることが検出した場合、無人販売機がアップロードした座標データが正確かどうかを人間によって確認することができ、無人販売機が誤った位置情報を報告して以降の判断を誤ってしまう事態を回避できる。
【0042】
ただし、本実施例に係る複数の実施形態は、論理や構造が矛盾しないことを前提として自由に組み合わせることができ、本発明はこれらを限定しない。
【0043】
図3は本実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法の完全な制御フローチャートを示す。図3から分かるように、本実施例に係る安全な開扉制御方法は、モバイル端末の位置データを取得することにより、ユーザの使用環境を確認し、ユーザが、無人販売機の使用の安全距離範囲内にいるかどうかを判断する。当該安全な開扉制御方法により、ユーザに対して安全上の案内・提示をして、ユーザの財産を損失から保護することができる。
【0044】
同じ発明の構想に基づいて、本開示の別の実施例はサーバーを提供し、図4を参照し、当該サーバーは、第1の取得モジュール41、第2の取得モジュール42、判断モジュール43、及び制御モジュール44を含み、そのうち、
第1の取得モジュール41は、モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得するためのものであり、
第2の取得モジュール42は、前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得するためのものであり、
判断モジュール43は、前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断するためのものであり、
制御モジュール44は、前記判断モジュール43は前記距離が予定の安全距離範囲内であると判断した場合、前記無人販売機のドアを開扉させるように制御するためのものである。
【0045】
一実施形態では、図5を参照し、前記サーバーは、提示モジュール45を更に含み、
前記提示モジュール45は、前記判断モジュール43は前記距離が予定の安全距離範囲内でないと判断した場合、前記モバイル端末に提示情報を送信するためのものである。
【0046】
一実施形態では、前記提示情報には、前記無人販売機を制御して開扉させるかどうかの確認ボタンを含む。
【0047】
一実施形態では、図6を参照し、前記サーバーは、受信モジュール46を更に含み、
前記受信モジュール46は、前記無人販売機から定期的に報告される位置情報を受信し、受信した位置情報と前記無人販売機の識別情報とを対応させて前記プリセットデータベースに記憶するためのものであり、
それに対応して、前記第2の取得モジュール42は、具体的には、
前記無人販売機の識別情報に従って前記プリセットデータベースを照会し、前記無人販売機の識別情報と対応する最新位置情報を取得することに用いられる。
【0048】
ただし、本実施例に係る複数の実施形態は、論理や構造が矛盾しないことを前提として自由に組み合わせることができ、本発明はこれらを限定しない。
【0049】
本実施例に係るサーバーは、上記実施例に係る無人販売機の安全な開扉制御方法を実行することに用いられ、その動作原理と有益な効果は類似するので、詳細については、上記方法の実施例を参照してもよく、ここでは詳しく説明しない。
【0050】
同じ発明の構想に基づいて、本開示の別の実施例は、無人販売システムを提供し、当該無人販売システムは、無人販売機と、上記実施例に係るサーバーとを含む。
【0051】
同じ発明の構想に基づいて、本開示の別の実施例は、電子装置を提供し、図7を参照し、前記電子装置は、プロセッサ701、メモリ702、通信インターフェース703、及びバス704を含み、
そのうち、前記プロセッサ701、メモリ702、通信インターフェース703は、前記バス704を介して互いに通信し、前記通信インターフェース703は、各モデリングソフトウェアとインテリジェント製造装置のモジュールライブラリ等の関連装置との間の情報転送を実現するためのものであり、
前記プロセッサ701は、前記メモリ702におけるコンピュータプログラムを読み出すことに用いられ、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する時、上記実施例一におけるすべてのステップが実現され、例えば、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行する時、下記のステップが実現される。
【0052】
ステップ101:モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得する。
【0053】
ステップ102:前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得する。
【0054】
ステップ103:前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、前記距離が予定の安全距離範囲内である場合、ステップ103aを実行し、そうでない場合、ステップ103bを実行する。
【0055】
ステップ103a:前記無人販売機のドアを開扉させるように制御する。
【0056】
ステップ103b:前記モバイル端末に提示情報を送信する。
【0057】
同じ発明の構想に基づいて、本開示の実施例七は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体にはコンピュータプログラムが格納され、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記実施例一のすべてのステップが実現され、例えば、前記プロセッサは前記コンピュータプログラムを実行する時、下記のステップが実現される。
【0058】
ステップ101:モバイル端末が無人販売機におけるQRコード情報をスキャナすることで前記無人販売機に開扉を要求したことを検出した場合、前記モバイル端末の第1の位置情報を取得し、前記QRコード情報に従って前記無人販売機の識別情報を取得する。
【0059】
ステップ102:前記無人販売機の識別情報に従ってプリセットデータベースを照会し、前記無人販売機に対応する第2の位置情報を取得する。
【0060】
ステップ103、前記第1の位置情報及び前記第2の位置情報に従って前記モバイル端末と前記無人販売機との間の距離を算出し、前記距離が予定の安全距離範囲内であるかどうかを判断し、前記距離が予定の安全距離範囲内である場合、ステップ103aを実行し、そうでない場合、ステップ103bを実行する。
【0061】
ステップ103a:前記無人販売機のドアを開扉させるように制御する。
【0062】
ステップ103b:前記モバイル端末に提示情報を送信する。
【0063】
本開示の実施例の説明において、「上」、「下」などの用語が示す方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本開示の実施を便利に又は簡単に説明するためのものに過ぎず、示された装置又は素子が必ず特定の方位にあり、特定の方位において構成されて操作されると明示又は暗示するものではないので、本開示に対する限定であると理解されるべきではない。明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「互いに接続」、「接続」の用語の意味は広く理解されるべきである。例えば、固定接続や、着脱可能な接続や、あるいは一体的な接続でも可能であり、機械的な接続や、電気的な接続でも可能であり、直接接続することや、中間媒体を介して互いに間接接続することや、2つの素子の内部の連通でも可能である。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本開示の実施例での具体的な意味を理解することができる。
【0064】
ただし、本明細書では、「第1」と「第2」等の関係用語は、1つのエンティティ又は操作を別のエンティティ又は操作から区別するためのものに過ぎず、必ずしもこれらのエンティティ又は操作間にはそのような実際の関係や順序があることを要求又は暗示するものではない。そして、「備える」、「含む」又は他のその変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しているため、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、又は装置は、それらの要素を含むだけでなく、明示的にリストされていない他の要素も含み、又はこのプロセス、方法、物品、又は装置に固有の要素も含む。これ以上の制限がない場合、「1つの...を含む」という言葉で定義された要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品、又は装置内に他の同じ要素の存在することを排除しない。
【0065】
上記実施例は、本開示の技術案を説明するためのものに過ぎず、本開示の技術案を限定するためのものではない。前述の実施例を参照して本開示を詳細説明したが、当業者であれば、前述の各実施例に記載された技術案を修正し、又はその一部の技術的特徴を等価的に置き換えることができ、これらの修正又は置き換えが、対応する技術案の本質を本開示の各実施例の技術案の趣旨及び範囲から逸脱させるものではないと理解できるはずである。
【符号の説明】
【0066】
41 第1の取得モジュール
42 第2の取得モジュール
43 判断モジュール
44 制御モジュール
45 提示モジュール
46 受信モジュール
701 プロセッサ
702 メモリ
703 通信インターフェース
704 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7