(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】基板処理装置用ガス噴射装置および基板処理装置
(51)【国際特許分類】
C23C 16/505 20060101AFI20220720BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20220720BHJP
H05H 1/46 20060101ALI20220720BHJP
H01L 21/205 20060101ALN20220720BHJP
【FI】
C23C16/505
C23C16/455
H05H1/46 A
H01L21/205
(21)【出願番号】P 2019511913
(86)(22)【出願日】2017-08-24
(86)【国際出願番号】 KR2017009247
(87)【国際公開番号】W WO2018048125
(87)【国際公開日】2018-03-15
【審査請求日】2020-08-24
(31)【優先権主張番号】10-2016-0114515
(32)【優先日】2016-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】504210651
【氏名又は名称】ジュスン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム スン ベ
(72)【発明者】
【氏名】ソン チョン
【審査官】▲高▼橋 真由
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-526595(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0363587(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0143236(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00-16/56
H05H 1/46
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理チャンバー、
複数の基板を支持するように前記処理チャンバー内に設置される基板支持部、
前記処理チャンバーの上部を覆うチャンバー蓋部、および
前記チャンバー蓋部に設置されて前記基板支持部へ向けてプロセスガスを噴射するプロセスガス噴射部を含み、
前記プロセスガス噴射部が、前記チャンバー蓋部に設置される噴射部本体と、前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第1注入孔、および前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第2注入孔を含み、
前記第1注入孔および前記第2注入孔は、前記噴射部本体において互いに異なる位置に形成され、
さらに前記プロセスガス噴射部が、前記噴射部本体に形成された複数の第1噴射孔、および前記第1噴射孔から離隔した位置で前記噴射部本体に形成された複数の第2噴射孔を含み、
前記第1噴射孔は、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第1軸方向に対して垂直な、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第2軸方向について、前記第2噴射孔よりも長い長さで形成され、
前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準として、前記第1噴射孔の両側に位置するように配置される、
ことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記プロセスガス噴射部が、前記基板支持部の方を向いたプラズマ電極を含み、
前記プラズマ電極は、第1プラズマ電極と第2プラズマ電極で構成され、前記第2プラズマ電極は、前記プラズマ電極から前記基板支持部に向かう方向に垂直な方向について、前記第1プラズマ電極よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記プロセスガス噴射部が、
前記第1注入孔を介して注入されたプロセスガスが、前記第1噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように前記第1噴射孔及び前記第1注入孔を相互に接続する第1分岐溝、および
前記第2注入孔を介して注入されたプロセスガスが前記第2噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように前記第2噴射孔及び前記第2注入孔を相互に接続する第2分岐溝を含むことを特徴とする請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第1噴射孔が、前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置されるように前記噴射部本体に形成され、
前記第2噴射孔は、前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置されるように前記噴射部本体に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1噴射孔が、前記第1軸方向を基準として前記第2噴射孔の間に位置するように配置され、
前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔の両側に同じ数が位置するように配置されたことを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1分岐溝は、前記第2分岐溝に接続する第2噴射孔の数に比べて、より少ない数の第1噴射孔に接続することを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記基板支持部が、回転軸を中心に回転し、
前記第1注入孔は、前記噴射部本体から前記基板支持部の回転軸側に向かう内側面に形成され、
前記第2注入孔は、前記噴射部本体の内側面に対して反対側に位置する外側面に形成されることを特徴とする請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記基板支持部が、回転軸を中心に回転し、
前記プロセスガス噴射部は第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、
前記噴射部本体は、前記第1噴射孔が形成された第1本体、及び前記第1軸方向を基準に前記第1本体から突出して形成された第2本体を含み、
前記第2本体は、前記基板支持部の回転軸へ向かう方向に従って前記第1軸方向における長さが減少するように形成された第1サブ本体を含み、
前記第2噴射孔は、前記第2本体に形成され、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔から遠い距離に離隔して配置されたものほど、前記第1軸方向に対して垂直な第2軸方向を基準として、より短く形成されたことを特徴とする請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記基板支持部が、回転軸を中心に回転し、
前記噴射部本体は、前記基板支持部の回転軸側の方対向する内側面、および前記内側面に対して反対側に位置する外側面を含み、
前記外側面は、曲率中心が前記基板支持部の回転軸側に位置する曲面を成して形成されたことを特徴とする請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記プロセスガス噴射部が、前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、
前記第1噴射孔及び前記第2噴射孔は、それぞれ前記の外側面から同じ距離離隔するように前記噴射部本体に形成されることを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記チャンバー蓋部には、前記プロセスガス噴射部が複数個設置され、
前記プロセスガス噴射部のうち少なくとも一つのプロセスガス噴射部は、プラズマを生成するためのプラズマ電極を含むことを特徴とする請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項12】
基板を支持する基板支持部へ向けてプロセスガスを噴射する噴射部本体、
前記噴射部本体に形成され、前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第1注入孔、
前記第1注入孔から離隔した位置で前記噴射部本体に形成され、前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第2注入孔、
前記噴射部本体に形成された複数の第1噴射孔、および
前記第1噴射孔から離隔した位置で前記噴射部本体に形成された複数の第2噴射孔を含み、
前記第1噴射孔は、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第1軸方向に対して垂直な、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第2軸方向について、前記第2噴射孔よりも長い長さで形成され
、
前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準として、前記第1噴射孔の両側に位置するように配置される、
ことを特徴とする基板処理装置用ガス噴射装置。
【請求項13】
前記第1注入孔を介して注入されたプロセスガスが、前記第1噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように、前記第1噴射孔及び前記第1注入孔を相互に接続する第1分岐溝、および
前記第2注入孔を介して注入されたプロセスガスが前記第2噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように前記第2噴射孔及び前記第2注入孔を相互に接続する第2分岐溝を含むことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置用ガス噴射装置。
【請求項14】
前記第1噴射孔が、前記第1軸方向を基準として前記第2噴射孔の間に位置するように配置され、
前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔の両側に同じ数が位置するように配置されたことを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置用ガス噴射装置。
【請求項15】
前記第1分岐溝は、前記第2分岐溝に接続した第2噴射孔の数に比べて、より少ない数の第1噴射孔に接続したことを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置用ガス噴射装置。
【請求項16】
前記第1注入孔が、前記噴射部本体から前記基板支持部の回転軸側に向かう内側面に形成され、
前記第2注入孔は、前記噴射部本体の内側面に対して反対側に位置する外側面に形成されたことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置用ガス噴射装置。
【請求項17】
第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、
前記噴射部本体が、前記第1噴射孔が形成された第1本体、及び前記第1軸方向を基準に前記第1本体から突出して形成された第2本体を含み、
前記第2本体は、前記基板支持部の回転軸へ向かう方向に従って前記第1軸方向における長さが減少するように形成された第1サブ本体を含み、
前記第2噴射孔は、前記第2本体に形成され、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔から遠い距離に離隔して配置されたものほど、前記第1軸方向に対して垂直な第2軸方向を基準として、より短く形成されることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置用ガス噴射装置。
【請求項18】
前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、
前記噴射部本体が、前記基板支持部の回転軸側に向かう内側面、および前記内側面に対して反対側に位置する外側面を含み、
前記の外側面は、曲率中心が前記基板支持部の回転軸側に位置する曲面を成して形成され、
前記第1噴射孔及び前記第2噴射孔は、それぞれ前記の外側面から同じ距離離隔するように、前記噴射部本体に形成されたことを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置用ガス噴射装置。
【請求項19】
プラズマ生成のためのプラズマ電極を含み、
前記プラズマ電極が、前記噴射部本体に設置されることを特徴とする請求項12に記載の基板処理装置用ガス噴射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に薄膜を堆積する堆積工程などの基板処理工程を行なう基板処理装置用ガス噴射装置および基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、太陽電池(Solar Cell)、半導体素子、フラットパネルディスプレイ等を製造するためには、基板上に所定の薄膜層、薄膜回路パターン、または光学的パターンを形成しなければならず、そのためには、基板上に特定物質の薄膜を堆積する薄膜堆積工程、感光性物質を用いて薄膜を選択的に露出させるフォト工程、選択的に露出させた部分の薄膜を除去してパターンを形成するエッチング工程などの半導体製造工程を行なうことになる。
【0003】
これらの半導体製造工程は、堆積工程を行うために最適の環境に基づいて設計された基板処理装置の内部で行われ、最近では、プラズマを用いて堆積工程またはエッチング工程を行なう基板処理装置が多用されている。
【0004】
プラズマを用いた基板処理装置には、プラズマを用いて薄膜を形成するプラズマ支援化学気相成長(PECVD)装置、および薄膜をエッチングしてパターニングするプラズマエッチング装置などがある。
【0005】
図1は、従来技術によるガス噴射装置の概念的な側面図である。
【0006】
図1を参照すると、従来の技術によるガス噴射装置100は、基板10の上側に位置するように配置されて基板支持部へ向けてプロセスガスを噴射する。従来技術によるガス噴射装置100は、プロセスガスを供給するプロセスガス供給部110に接続する。前記プロセスガス供給部110は、従来技術によるガス噴射装置100の一側100aにしかに接続していない。これにより、前記プロセスガス供給部110は、従来技術によるガス噴射装置100の一側100aを介してしかプロセスガスを供給しない。
【0007】
これにより、従来技術によるガス噴射装置100は、前記一側100aの反対側である他側100bにおいてプロセスガスの噴射量が相対的に減少することになる。したがって、従来技術によるガス噴射装置100は、前記基板10に向かって噴射されるプロセスガス噴射量において部分的に偏差が発生するという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述のような問題点を解決するために案出されたもので、基板に向かって噴射されるプロセスガス噴射量の部分的な偏差を減少させることができる基板処理装置用ガス噴射装置および基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述したような課題を解決するために、本発明は、下記のような構成を含むことができる。
【0010】
本発明に係る基板処理装置は、処理チャンバー、複数の基板を支持するように前記処理チャンバー内に設置される基板支持部、前記処理チャンバーの上部を覆うチャンバー蓋部、前記チャンバー蓋部に設置されて前記基板支持部へ向けてプロセスガスを噴射するプロセスガス噴射部を含むことができる。前記プロセスガス噴射部は、前記チャンバー蓋部に設置される噴射部本体、前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第1注入孔、および前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第2注入孔を含むことができる。前記第1注入孔および前記第2注入孔は、前記噴射部本体において互いに異なる位置に形成され、さらに前記プロセスガス噴射部が、前記噴射部本体に形成された複数の第1噴射孔、および前記第1噴射孔から離隔した位置で前記噴射部本体に形成された複数の第2噴射孔を含み、前記第1噴射孔は、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第1軸方向に対して垂直な、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第2軸方向について、前記第2噴射孔よりも長い長さで形成され、前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準として、前記第1噴射孔の両側に位置するように配置されることができる。
【0011】
本発明に係る基板処理装置において、前記プロセスガス噴射部は、前記基板支持部の方を向いたプラズマ電極を含むことができる。前記プラズマ電極は、第1プラズマ電極と第2プラズマ電極で構成され、前記第2プラズマ電極は、前記プラズマ電極から前記基板支持部に向かう方向に垂直な方向について、前記第1プラズマ電極よりも短いことがあり得る。
【0012】
本発明に係る基板処理装置において、前記プロセスガス噴射部は、前記第1注入孔を介して注入されたプロセスガスが、前記第1噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように、前記第1噴射孔及び前記第1注入孔を相互に接続する第1分岐溝、および前記第2注入孔を介して注入されたプロセスガスが前記第2噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように前記第2噴射孔及び前記第2注入孔を相互に接続する第2分岐溝を含むことができる。
【0013】
本発明に係る基板処理装置において、前記第1噴射孔は、前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置されるように前記噴射部本体に形成し、前記第2噴射孔は、前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置されるように、前記噴射部本体に形成することができる。
【0014】
本発明に係る基板処理装置において、前記第1噴射孔は、前記第1軸方向を基準として前記第2噴射孔の間に位置するように配置され、前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔の両側に同じ数が位置するように配置され得る。
【0015】
本発明に係る基板処理装置において、前記第1分岐溝は、前記第2分岐溝に接続された第2噴射孔の数に比べて、より少ない数の第1噴射孔に接続することができる。
【0016】
本発明に係る基板処理装置において、前記基板支持部は、回転軸を中心に回転し、前記第1注入孔は、前記噴射部本体から前記基板支持部の回転軸側に向かう内側面に形成し、前記第2注入孔は前記噴射部本体の内側面に対して反対側に位置する外側面に形成することができる。
【0017】
本発明に係る基板処理装置において、前記基板支持部は、回転軸を中心に回転し、前記プロセスガス噴射部は第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、前記噴射部本体は、前記第1噴射孔が形成された第1本体、及び前記第1軸方向を基準に前記第1本体から突出して形成された第2本体を含み、前記第2本体は前記基板支持部の回転軸に向くほど前記第1軸方向を基準とする長さが減少するように形成された第1サブ本体を含み、前記第2噴射孔は、前記第2本体に形成され、かつ、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔から遠い距離に離隔して配置されたものほど、前記第1軸方向に対して垂直な第2軸方向を基準により短く形成され得る。
【0018】
本発明に係る基板処理装置において、前記基板支持部は回転軸を中心に回転し、前記噴射部本体は前記基板支持部の回転軸側に向かう内側面、および前記内側面に対して反対側に位置する外側面を含み、前記の外側面は、曲率中心が前記基板支持部の回転軸側に位置する曲面を成して形成され得る。
【0019】
本発明に係る基板処理装置において、前記プロセスガス噴射部は前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、前記第1噴射孔及び前記第2噴射孔は、それぞれ前記の外側面から同じ距離離隔するように、前記噴射部本体に形成され得る。
【0020】
本発明に係る基板処理装置において、前記チャンバー蓋部には、前記プロセスガス噴射部が複数個設置され、前記プロセスガス噴射部のうち少なくとも一つのプロセスガス噴射部はプラズマを生成するためのプラズマ電極を含むことができる。
【0021】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置は、基板を支持する基板支持部へ向けてプロセスガスを噴射する噴射部本体、前記噴射部本体に形成されて前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第1注入孔、前記第1注入孔から離隔した位置で前記噴射部本体に形成され、前記基板支持部へ向けて噴射するプロセスガスが注入される第2注入孔、前記噴射部本体に形成された複数の第1噴射孔、および前記第1噴射孔から離隔した位置で前記噴射部本体に形成された複数の第2噴射孔を含み、前記第1噴射孔は、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第1軸方向に対して垂直な、前記基板支持部に対して平行な面内で前記噴射部本体を横切る第2軸方向について、前記第2噴射孔よりも長い長さで形成され、前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準として、前記第1噴射孔の両側に位置するように配置されることができる。
【0022】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置は、前記第1注入孔を介して注入されたプロセスガスが、前記第1噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように、前記第1噴射孔及び前記第1注入孔を相互に接続する第1分岐溝、および前記第2注入孔を介して注入されたプロセスガスが前記第2噴射孔を介して前記基板支持部へ向けて噴射されるように前記第2噴射孔及び前記第2注入孔を相互に接続する第2分岐溝を含むことができる。
【0023】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置において、前記第1噴射孔は、前記第1軸方向を基準として前記第2噴射孔の間に位置するように配置され、前記第2噴射孔は、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔の両側に同じ数が位置するように配置され得る。
【0024】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置において、前記第1分岐溝は、前記第2分岐溝に接続した第2噴射孔の数に比べて、より少ない数の第1噴射孔に接続することができる。
【0025】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置において、前記第1注入孔は、前記噴射部本体から前記基板支持部の回転軸側に向かう内側面に形成され、前記第2注入孔は、前記噴射部本体の内側面に対して反対側に位置する外側面に形成され得る。
【0026】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置は、第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、前記噴射部本体は、前記第1噴射孔が形成された第1本体、及び前記第1軸方向を基準に前記第1本体から突出して形成された第2本体を含み、前記第2本体は、前記基板支持部の回転軸側を向くほど前記第1軸方向を基準とする長さが減少するように形成された第1サブ本体を含み、前記第2噴射孔は、前記第2本体に形成され、前記第1軸方向を基準に前記第1噴射孔から遠い距離に離隔して配置されたものほど、前記第1軸方向に対して垂直な第2軸方向を基準に、より短く形成され得る。
【0027】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置は、前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第1噴射孔、及び前記第1軸方向に沿って互いに離隔して配置された複数の第2噴射孔を含み、前記噴射部本体は前記基板支持部の回転軸に対向する内側面、および前記内側面に対して反対側に位置する外側面を含み、前記の外側面は、曲率中心が前記基板支持部の回転軸側に位置する曲面を成して形成され、前記第1噴射孔及び前記第2噴射孔は、それぞれ前記の外側面から同じ距離離隔するように、前記噴射部本体に形成され得る。
【0028】
本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置は、プラズマ生成のためのプラズマ電極を含み、前記プラズマ電極は、前記噴射部本体に設置され得る。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、次のような効果を得ることができる。
【0030】
本発明は、基板支持部へ向けて噴射されるプロセスガス噴射量の部分的な偏差を減少させて基板上にガスが均一に分布することを可能にすることで、処理工程が行なわれた基板の品質を向上させることができる。
【0031】
本発明は、基板支持部へ向けて噴射されるプロセスガス噴射量の部分的な偏差を減少させて、基板に対する処理工程が行われる速度の部分的な偏差を低減させることができるので、処理工程が完了した基板に対する生産性を向上させることができるだけではなく、プロセスガスの消費量を減らして処理工程の工程コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】従来技術によるガス噴射装置の概念的な側面図。
【
図2】本発明に係る基板処理装置の概略的な分解斜視図。
【
図3】本発明に係る基板処理装置において、プロセスガス噴射部を、
図2のI-I線を基準に示した概略的な平断面図。
【
図4】本発明に係る基板処理装置において、プロセスガス噴射部の概略的なブロック図。
【
図5】本発明に係る基板処理装置において、プロセスガス噴射部を
図3のII-II線を基準に示した概略的な部分側断面図。
【
図6】本発明に係る基板処理装置の概念的な斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下では、本発明に係る基板処理装置の実施例を添付した図を参照して詳細に説明する。本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置は、本発明に係る基板処理装置に含まれ得るので、本発明に係る基板処理装置の実施例を説明しながら、一緒に説明する。
【0034】
図2を参照すると、本発明に係る基板処理装置1は、基板10の処理工程を行なうものである。例えば、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板10に薄膜を堆積する堆積工程を行なうことができる。本発明に係る基板処理装置1は、前記処理工程が行われる処理チャンバー2、前記処理チャンバー2内に設置される基板支持部3は、前記処理チャンバー2の上部を覆うチャンバー蓋部4、およびプロセスガスを噴射するプロセスガス噴射部5を含む。
【0035】
図2を参照すると、前記処理チャンバー2は、前記の処理工程が行われる処理空間を提供するものである。前記処理チャンバー2には、前記基板支持部3および、前記チャンバー蓋部4が設置される。前記処理チャンバー2には、前記の処理空間に存在するガスなどを排気させるための排気部を設けることができる。
【0036】
図2を参照すると、前記基板支持部3は、複数の基板10を支持するものである。前記基板10は、前記処理チャンバー2の外部に設置された搬入装置(不図示)によって搬入されたものである。前記基板10は、半導体基板またはウェハーであり得る。前記処理工程が完了した基板10は、前記処理チャンバー2の外部に設置された搬出装置(不図示)によって搬出され得る。前記搬出装置及び前記搬入装置は、一つの設備で具現することもできる。
【0037】
前記基板支持部3は、前記処理チャンバー2の内部に位置するように、前記工程チャンバー2に設置され得る。前記基板支持部3は、前記処理チャンバー2内で回転可能に設置され得る。前記基板支持部3は、回転軸3aを中心に時計回りおよび反時計回りに回転可能に前記処理チャンバー2内に設置され得る。この場合には、前記基板10は、前記基板支持部3の回転方向(R1矢印の方向)に沿って互いに同じ角度で離隔して配置されるように前記基板支持部3に支持され得る。
図2には、前記回転方向(R1矢印方向)が、前記回転軸3aを中心にして時計回りであることが示されているが、これに限定されず、前記回転方向(R1、矢印の方向)は、前記回転軸3aを中心として反時計回りでもあり得る。前記基板支持部3は、駆動部(不図示)により前記回転方向(R1矢印の方向)に回転することができる。前記駆動部は、前記基板支持部3を回転させるための回転力を発生させるモーターを含むことができる。前記駆動部は、前記モーターおよび前記基板支持部3を接続する動力伝達部(不図示)をさらに含むこともできる。前記動力伝達部はプーリー、ベルト、チェーン、ギア等であり得る。前記駆動部は、前記処理チャンバー2の外部に位置するように、前記処理チャンバー2に設置され得る。
【0038】
図2を参照すると、前記チャンバー蓋部4は、前記処理チャンバー2の上部を覆うように、前記処理チャンバー2に設置される。これにより、前記チャンバー蓋部4は、前記処理空間を密閉させることができる。前記チャンバー蓋部4及び前記処理チャンバー2は、
図2に示すように円筒状の構造で形成され得るが、これに限定されず、楕円形の構造、多角形構造などでも形成され得る。
【0039】
図2~
図4を参照すると、前記プロセスガス噴射部5は、前記基板支持部3へ向けてプロセスガスを噴射するものである。前記プロセスガス噴射部5は、本発明に係る基板処理装置用ガス噴射装置で具現することができる。前記プロセスガス噴射部5は、前記チャンバー蓋部4に設置して前記基板支持部3へ向けてプロセスガスを噴射することができる。
【0040】
前記プロセスガス噴射部5は、噴射部本体51、第1注入孔52、及び第2注入孔53を含むことができる。
【0041】
前記噴射部本体51は、前記チャンバー蓋部4に設置されるものである。前記噴射部本体51は、前記チャンバー蓋部4に設置して前記基板支持部3へ向けてプロセスガスを噴射することができる。前記噴射部本体51は、前記基板支持部3の上側に位置するように、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。前記チャンバー蓋部4には、前記噴射部本体51を設置するための設置孔41を形成することができる。前記噴射部本体51は、前記設置孔41に挿入することにより、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。前記設置孔41は、前記チャンバー蓋部4を貫通して形成することができる。
【0042】
前記第1注入孔52は、プロセスガスが注入されるものである。前記第1注入孔52を介して、プロセスガスは前記噴射部本体51の内部に注入された後、前記基板支持部3へ向けて噴射され得る。前記第1注入孔52は、前記噴射部本体51に形成することができる。前記第1注入孔52は、前記噴射部本体51の内部及び前記噴射部本体51の外側を互いに連通させるように前記噴射部本体51を貫通して形成することができる。前記第1注入孔52は、一側が前記噴射部本体51の内部に連通するように接続することができる。前記第1注入孔52は、他側が第1供給部200に接続することができる。前記第1供給部200は、プロセスガスを供給するものである。前記第1供給部200が供給したプロセスガスは、第1注入孔52を介して前記噴射部本体51の内部に注入され得る。前記第1供給部200は、配管などを介して前記第1注入孔52に接続することができる。
【0043】
前記第2注入孔53は、プロセスガスが注入されるものである。前記第2注入孔53を介して、プロセスガスは前記噴射部本体51の内部に注入された後、前記基板支持部3へ向けて噴射され得る。前記第2注入孔53は、前記噴射部本体51に形成することができる。前記第2注入孔53は、前記噴射部本体51の内部及び前記噴射部本体51の外側を互いに連通させるように前記噴射部本体51を貫通して形成することができる。前記第2注入孔53は、一側が前記噴射部本体51の内部に連通するように接続することができる。前記第2注入孔53は、他側が第2供給部300に接続することができる。前記第2供給部300は、プロセスガスを供給するものである。前記第2供給部300が供給したプロセスガスは、第2注入孔53を介して前記噴射部本体51の内部に注入され得る。前記第2供給部300は、配管などを介して前記第2注入孔53に接続することができる。前記第2供給部300および前記第1供給部200は、同じ種類のプロセスガスを供給することができる。前記第2供給部300および前記第1供給部200は、一つの供給部に一体化して具現することもできる。
【0044】
前記第2注入孔53および前記第1注入孔52は、前記噴射部本体51の互いに異なる位置に形成することができる。これにより、前記プロセスガス噴射部5は、複数の位置を介して前記噴射部本体51にプロセスガスが注入するように具現される。従って、本発明に係る基板処理装置1は、次のような作用効果を得ることができる。
【0045】
第一に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2注入孔53および前記第1注入孔52を用いて前記基板支持部3へ向けて噴射されるプロセスガス噴射量の部分的な偏差を減少させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板10上にガスが均一に分布するように具現することによって、前記処理工程が行なわれた基板10の品質を向上させることができる。例えば、前記処理工程が堆積工程である場合には、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板10に堆積された薄膜の膜特性を向上させることができるだけでなく、前記基板10に堆積された薄膜の均一性(Uniformity)を向上させることができる。
【0046】
第二に、前記の処理工程が堆積工程である場合には、前記基板支持部3へ向けて噴射されるプロセスガス噴射量の部分的な偏差が発生すると、前記基板10上に薄膜が堆積される堆積速度に部分的な偏差が発生する。これにより、前記基板10全体に既設定された厚さの薄膜を堆積するためには、堆積速度が遅い部分を考慮して、全体的な工程時間を長くしなければならない。これとは異なり、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板支持部3へ向けて噴射されるプロセスガス噴射量の部分的な偏差を減少させることで、堆積速度の部分的な偏差を減少させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、全体的な工程時間を短縮することができるので、前記堆積工程が完了した基板10の生産性を向上させることができる。また、本発明に係る基板処理装置1は、前記堆積工程を遂行するにおいてプロセスガスの消費量を減らすことができるので、前記堆積工程の工程コストを削減することができる利点がある。
【0047】
前記第2注入孔53および前記第1注入孔52は、前記噴射部本体51に対して互いに反対側に位置するように形成することができる。この場合には、前記噴射部本体51の内側面511(
図3に示す)に、前記第1注入孔52を形成することができる。前記噴射部本体51の外側面512(
図3に示す)に、前記第2注入孔53を形成することができる。前記内側面511は、前記噴射部本体51において前記基板支持部3の回転軸3aに向かう面である。前記の外側面512は、前記内側面511に対して反対側に位置する面である。これにより、前記プロセスガス噴射部5は、前記噴射部本体51に対して互いに反対側からプロセスガスが注入されるように具現することができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板支持部3へ向けて噴射されるプロセスガス噴射量の部分的な偏差をさらに減少させることができる。
【0048】
図2~
図4を参照すると、前記プロセスガス噴射部5は、第1噴射孔54及び第2噴射孔55を含むことができる。
【0049】
前記第1噴射孔54は、プロセスガスを噴射するものである。前記第1噴射孔54は、前記噴射部本体51に形成することができる。前記第1噴射孔54は、前記噴射部本体51において前記基板支持部3の方を向いた下面を貫通して形成することができる。前記第1噴射孔54は、前記第1注入孔52に接続することができる。この場合には、前記第1注入孔52を介して注入されたプロセスガスは、第1噴射孔54を介して前記基板支持部3へ向けて噴射され得る。前記プロセスガス噴射部5は、前記第1噴射孔54を複数個含むことができる。この場合には、前記第1噴射孔54は、第1軸方向(X軸方向)に沿って互いに離隔して配置されるように前記噴射部本体51に形成することができる。前記第1噴射孔54は、それぞれ、前記第1軸方向(X軸方向)に比べて、第2軸方向(Y軸方向)に、より長い長さに形成され得る。前記第2軸方向(Y軸方向)は、前記第1軸方向(X軸方向)に対して垂直な軸方向である。例えば、前記第1噴射孔54は、それぞれスリット(Slit)の形態で形成することができる。
図5には、前記プロセスガス噴射部5が5個の第1噴射孔54を含むことが示されているが、これに限定されず、前記プロセスガス噴射部5は、2個、3個、4個、または6個以上の第1噴射孔54を含むこともできる。前記第1噴射孔54は、前記第1軸方向(X軸方向)に沿って互いに等間隔に離隔して形成することができる。
【0050】
前記第2噴射孔55は、プロセスガスを噴射するものである。前記第2噴射孔55は、前記噴射部本体51に形成することができる。前記第2噴射孔55は、前記噴射部本体51において前記基板支持部3の方を向いた下面を貫通して形成することができる。前記第2噴射孔55は、前記第1噴射孔54から離隔した位置で前記噴射部本体51に形成することができる。前記第2噴射孔55は、前記第2注入孔53に接続することができる。この場合には、前記第2注入孔53を介して注入されたプロセスガスは、前記第2噴射孔55を介して前記基板支持部3へ向けて噴射され得る。前記プロセスガス噴射部5は、前記第2噴射孔55を複数個含むことができる。この場合には、前記第2噴射孔55は、前記第1軸方向(X軸方向)に沿って互いに離隔して配置されるように前記噴射部本体51に形成することができる。前記第2噴射孔55は、それぞれ、前記第1軸方向(X軸方向)に比べて前記第2軸方向(Y軸方向)に、より長い長さに形成され得る。例えば、前記第2噴射孔55は、それぞれスリット形態に形成することができる。
図5には、前記プロセスガス噴射部5が、8個の第2噴射孔55を含むことが示されているが、これに限定されず、前記プロセスガス噴射部5は、2個、3個、4個、または6個以上の第2噴射孔55を含むこともできる。前記第2噴射孔55は、前記第1軸方向(X軸方向)に沿って互いに等間隔に離隔して形成することができる。
【0051】
前記第2噴射孔55は、前記第1噴射孔54から離隔した位置で前記噴射部本体51に形成することができる。前記第2噴射孔55は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1噴射孔54の両側に位置するように配置され得る。この場合には、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1噴射孔54は、前記第2噴射孔55の間に位置するように配置され得る。前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1噴射孔54の両側には、同じ数の第2噴射孔55が配置され得る。これにより、前記プロセスガス噴射部5は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1噴射孔54の両側から噴射されるプロセスガス噴射量の偏差を減少させることができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準に前記基板10上にガスが均一に分布するように具現することにより、前記処理工程が行なわれた基板10の品質を向上させることができる。
【0052】
ここで、前記噴射部本体51は、第1本体513(
図3に示す)及び第2本体514(
図3に示す)を含むことができる。
【0053】
前記第1本体513には、前記第1噴射孔54を形成することができる。前記第1噴射孔54は、前記第1軸方向(X軸方向)に沿って互いに離隔して配置されるように前記第1本体513に形成することができる。前記第1本体513には、前記第1注入孔52及び前記第2注入孔53を形成することができる。前記第1注入孔52及び前記第2注入孔53は、前記第1本体513に対して互いに反対側に位置するように形成することができる。この場合には、前記第1本体513の内側面に前記第1注入孔52を形成することができる。前記第1本体513の外側面に前記第2注入孔53を形成することができる。前記第1本体513は、全体的に直方体の形状に形成することができる。
【0054】
前記第2本体514には、前記第2噴射孔55を形成することができる。前記第2噴射孔55は、前記第1軸方向(X軸方向)に沿って互いに離隔して配置されるように前記第2本体514に形成することができる。
【0055】
前記第2本体514は、第1サブ本体5141(
図3に示す)を含むことができる。前記第1サブ本体5141は、前記基板支持部3の回転軸3aの方[以下、「第1方向(FD矢印の方向)」という]を向くほど前記第1軸方向(X軸方向)を基準とする長さが減少するように形成することができる。これにより、前記噴射部本体51において前記第1方向(FD矢印の方向)側に位置した前端部は、前記第1方向(FD矢印の方向)を向くほど大きさが減少するように形成することができる。この場合には、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第2噴射孔55は、前記第1噴射孔54から遠い距離に離隔して配置されたものほど、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として、より短く形成され得る。これにより、前記プロセスガス噴射部5は、前記噴射部本体51の前端部において前記第2噴射孔55の面積を漸次に減少させることができる。したがって、本発明の基板処理装置1は、前記基板支持部3の回転軸3aに近い領域に対するプロセスガス噴射量を減少させることによって、前記基板10において前記基板支持部3の回転軸3aに近い部分に薄膜がより厚く堆積されることを防止することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板10に堆積した薄膜の均一性(Uniformity)を向上させることができる。また、前記基板10が円形に形成された場合には、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板支持部3の回転軸3aに近い領域において、前記基板10に比べて、より広い領域に噴射されるプロセスガスの流量を減少させることで、プロセスガスが前記基板支持部3に堆積することによるパーティクルの生成量を減らすことができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板支持部3に生成されたパーティクルに起因して前記基板10が汚染される程度を減らすことによって、前記処理工程が完了した基板10の品質をさらに向上させることができる。
【0056】
前記第2本体514は、第2サブ本体5142(
図3に示す)を含むことができる。前記第2サブ本体5142は、前記第1サブ本体5141に対して第2方向(SD矢印の方向)側に位置するように配置される。前記第2方向(SD矢印の方向)は、前記第1方向(FD矢印の方向)に対して反対の方向である。前記第2サブ本体5142は、前記第1サブ本体5141から前記第2方向(SD矢印の方向)に延長されて、前記第1軸方向(X軸方向)を基準に長さの変化がないように形成することができる。前記第2サブ本体5142及び前記第1サブ本体5141は、一体に形成することができる。
【0057】
前記第2本体514は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1本体513から突出して形成することができる。前記第2本体514および前記第1本体513は、一体に形成することができる。前記プロセスガス噴射部5は、前記第2本体514を複数個含むことができる。この場合には、前記第2本体514、514’は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1本体513の両側に突出して形成することができる。前記第2本体514、514’は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準に、互いに対称な形態で配置され得る。これにより、前記プロセスガス噴射部5は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第1本体513の両側から噴射されるプロセスガス噴射量の偏差を減少させることができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準に前記基板10上にガスが均一に分布するように具現することで、前記処理工程が行なわれた基板10の品質を向上させることができる。
【0058】
前記噴射部本体51の外側面512は、曲面を成して形成することができる。前記噴射部本体51の外側面512は、曲率中心が、前記第1方向(FD矢印の方向)に位置する曲面を成して形成することができる。これにより、前記噴射部本体51において、前記外側面512が形成された部分は、前記第2方向(SD矢印の方向)を向くほど大きさが減少するように形成することができる。この場合には、前記第1噴射孔54及び前記第2噴射孔55は、それぞれ、前記噴射部本体51の外側面512から同じ距離離隔するように、前記噴射部本体51に形成することができる。これにより、前記第1軸方向(X軸方向)を基準として、前記第2噴射孔55は、前記第1噴射孔54から遠い距離に離隔して配置されたものほど、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として、より短く形成され得る。したがって、前記プロセスガス噴射部5は、前記噴射部本体51の外側面512が形成された部分で、前記第2噴射孔55の面積が漸次に減少するように具現することができる。これにより、前記基板10が円形に形成された場合には、本発明に係る基板処理装置1は、前記噴射部本体51の外側面512が形成された部分において、前記基板10に比べて、より広い領域に噴射されるプロセスガスの流量を減少させることで、プロセスガスが前記基板支持部3に堆積することによるパーティクルの生成量を減らすことができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板支持部3に生成されたパーティクルに起因して前記基板10が汚染される程度を減らすことによって、前記処理工程が完了した基板10の品質をさらに向上させることができる。
【0059】
図2~
図4を参照すると、前記プロセスガス噴射部5は、第1分岐溝56(
図4に示す)及び第2分岐溝57(
図4に示す)を含むことができる。
【0060】
前記第1分岐溝56は、前記第1噴射孔54及び前記第1注入孔52を接続するものである。これにより、前記第1注入孔52を介して注入されたプロセスガスは、第1分岐溝56に沿って流動しながら分岐されて前記第1噴射孔54のそれぞれに分配された後、第1噴射孔54を介して前記基板支持部3へ向けて噴射される。前記第1分岐溝56は、前記噴射部本体51に形成することができる。前記第1分岐溝56は、前記噴射部本体51の内部に溝を加工することにより、前記第1噴射孔54及び前記第1注入孔52を接続する流路として具現することができる。前記第1分岐溝56は、射出成形などを介して前記噴射部本体51が製造される過程で、前記第1噴射孔54及び前記第1注入孔52を接続する流路として具現することもできる。前記第1分岐溝56は、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として、前記第1注入孔52と前記第1噴射孔54の間に位置するように配置され得る。
【0061】
前記第2分岐溝57は、前記第2噴射孔55及び前記第2注入孔53を接続するものである。これにより、前記第2注入孔53を介して注入されたプロセスガスは、第2分岐溝57に沿って流動しながら分岐されて前記第2噴射孔55のそれぞれに分配された後、第2噴射孔55を介して前記基板支持部3へ向けて噴射される。前記第2分岐溝57は、前記噴射部本体51に形成することができる。前記第2分岐溝57は、前記噴射部本体51の内部に溝を加工することにより、前記第2噴射孔55及び前記第2注入孔53を接続する流路として具現することができる。前記第2分岐溝57は、射出成形などを介して前記噴射部本体51が製造される過程で、前記第2噴射孔55及び前記第2注入孔53を接続する流路として具現することもできる。前記第2分岐溝57は、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として前記第2注入孔53と前記第2噴射孔55の間に位置するように配置され得る。
【0062】
ここで、前記第1噴射孔54は、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として前記第2噴射孔55に比べて、より長く形成することができる。この場合には、前記第1分岐溝56は、前記第2分岐溝57に接続された第2噴射孔55の数に比べて、より少ない数の第1噴射孔54に接続することができる。これにより、前記プロセスガス噴射部5は、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として、前記第1噴射孔54が、前記第2噴射孔55に比べて、より長く形成されても、第1噴射孔54各々のプロセスガス噴射量の部分的な偏差を減少させることができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1軸方向(X軸方向)を基準に前記基板10上にガスが均一に分布するように具現することで、前記処理工程が行なわれた基板10の品質を向上させることができる。
【0063】
図2~
図5を参照すると、本発明に係る基板処理装置1は、前記プロセスガス噴射部5を複数個含むことができる。前記プロセスガス噴射部5のうちの少なくとも一部は、プラズマを利用して、プロセスガスを活性化させて噴射するように具現することができる。前記プロセスガス噴射部5のうちの少なくとも一部は、プラズマを用いずにプロセスガスを噴射するように具現することができる。プラズマを利用して、プロセスガスを活性化させて噴射するプロセスガス噴射部5について詳しく見てみると、次の通りである。
【0064】
前記プロセスガス噴射部5は、プラズマ電極58(
図5に示す)を含むことができる。
【0065】
前記プラズマ電極58は、プラズマを生成するために使用されるものである。前記基板支持部3に支持された基板10は、前記回転軸3aを中心に回転しながら、前記プラズマ電極58の下側を通る。前記プラズマ電極58は、プラズマ電源20(
図5に示す)から印加されたプラズマ電源を用いてプラズマを生成することができる。この場合には、プラズマは、プラズマ電源によって前記プラズマ電極58および前記噴射部本体51間にかかる電界によって生成することができる。これにより、プロセスガスは、プラズマにより活性化して噴射することができる。前記プラズマ電源供給源20は、高周波電力またはRF(Radio Frequency)電力からなるプラズマ電源を、前記プラズマ電極58に印加することができる。前記プラズマ電源供給源20が、RFパワーからなるプラズマ電源を印加する場合には、LF(Low Frequency)電力、MF(Middle Frequency)電力、HF(High Frequency)電力、またはVHF(Very High Frequency)電力からなるプラズマ電源を印加することができる。LF電力は3kHz~300kHz範囲の周波数を有することができる。MF電力は300kHz~3MHz範囲の周波数を有することができる。HF電力は3MHz~30MHz範囲の周波数を有することができる。VHF電力は30MHz~300MHz範囲の周波数を有することができる。
【0066】
前記プラズマ電極58は、前記基板支持部3の方を向くように配置され得る。前記プラズマ電極58は、前記噴射部本体51に設置され得る。前記噴射部本体51は、前記チャンバー蓋部4に電気的に接続することで、前記チャンバー蓋部4を介して電気的に接地することができる。前記プラズマ電極58および前記噴射部本体51の間には、絶蓋部材59(
図5に示す)が位置することができる。前記絶蓋部材59は、前記プラズマ電極58および前記噴射部本体51を電気的に絶縁することができる。前記絶蓋部材59は、前記噴射部本体51に挿入することにより、前記噴射部本体51に設置され得る。前記プラズマ電極58は、前記絶蓋部材59に形成された貫通孔に挿入することにより、前記絶蓋部材59を介して前記噴射部本体51に設置され得る。
【0067】
前記プロセスガス噴射部5は、前記プラズマ電極58を複数個含むことができる。この場合には、前記プラズマ電極58は、前記噴射孔54、55のそれぞれに挿入できるように前記噴射部本体51に設置され得る。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1軸方向(X軸方向)に沿ってプラズマ電極および接地電極が交互して繰り返し配置されるように具現することができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記の処理工程の処理効率を向上させることができる。前記プラズマ電極58は、前記噴射部本体51において前記噴射孔54、55のそれぞれが形成された内側壁に対して平行に配置されるように前記噴射孔54、55のそれぞれに挿入することができる。
【0068】
前記プラズマ電極58は、第1プラズマ電極581(
図5に示す)及び第2プラズマ電極582(
図5に示す)を含むことができる。
【0069】
前記第1プラズマ電極581は、プラズマ生成のためである。前記第1プラズマ電極581は、前記基板支持部3の方を向くように配置され得る。前記第1プラズマ電極581は、前記噴射部本体51に設置され得る。前記第1プラズマ電極581は、前記プラズマ電源供給源20から印加されたプラズマ電源を用いてプラズマを生成することができる。この場合には、プラズマは、プラズマ電源によって前記第1プラズマ電極581及び前記噴射部本体51の間にかかる電界によって生成することができる。これにより、プロセスガスを、プラズマにより活性化して噴射することができる。前記第1プラズマ電極581は、第1絶蓋部材591(
図5に示す)に形成された貫通孔に挿入することにより、前記第1絶蓋部材591を介して前記噴射部本体51に対して絶縁されるように設置され得る。前記第1プラズマ電極581は、前記第1噴射孔54に挿入されるように前記噴射部本体51に設置され得る。
【0070】
前記第2プラズマ電極582は、プラズマ生成のためである。前記第2プラズマ電極582は、前記基板支持部3の方を向くように配置され得る。前記第2プラズマ電極582は、前記噴射部本体51に設置され得る。前記第2プラズマ電極582は、前記プラズマ電源供給源20から印加されたプラズマ電源を用いてプラズマを生成することができる。この場合には、プラズマは、プラズマ電源によって前記第2プラズマ電極582及び前記噴射部本体51の間にかかる電界によって生成することができる。これにより、プロセスガスを、プラズマにより活性化して噴射することができる。前記第2プラズマ電極582は、第2絶蓋部材592(
図5に示す)に形成された貫通孔に挿入することにより、前記第2絶蓋部材592を介して前記噴射部本体51に対して絶縁されるように設置され得る。前記第2プラズマ電極582は、前記第2噴射孔55に挿入されるように前記噴射部本体51に設置され得る。
【0071】
前記第2プラズマ電極582は、前記第1プラズマ電極581よりも短くすることができる。前記第2プラズマ電極582は、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として、前記第1プラズマ電極581に比べて、より短く形成することができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、次のような作用効果を得ることができる。
【0072】
第一に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2プラズマ電極582を、前記第1プラズマ電極581より短くすることで、
図3に点線で示すように、基板10が、前記噴射部本体51の中央部分に位置したとき、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として前記第2プラズマ電極582が、前記基板10から突出する長さを減少させることができる。これにより、本発明に係る基板処理装置1は、プロセスガスが前記基板支持部3に堆積することによるパーティクルの生成量を減らすことができる。前記第2プラズマ電極582を、前記第1プラズマ電極581と同じ長さで具現した場合には、前記第2軸方向(Y軸方向)を基準として前記第2プラズマ電極582が前記基板10から過大な長さで突出することによって前記基板10の外側に位置する基板支持部3にプロセスガスが堆積してパーティクルが生成されるからである。これを防止するために、本発明に係る基板処理装置1は、前記第2プラズマ電極582を、前記第1プラズマ電極581より短く具現することで、前記第2プラズマ電極582の長さを前記基板10の堆積面に対応するように合わせることができるので、余計なパーティクルの生成を抑制することができる。
【0073】
第二に、本発明に係る基板処理装置1は、前記第1プラズマ電極581を前記第2プラズマ電極582よりも長く具現することで、
図3に点線で示すように、基板10が、前記噴射部本体51の中央部分に位置するように回転する過程で、前記基板10の堆積面全部が前記第1プラズマ電極581の下側を通るように具現することができる。従って、本発明に係る基板処理装置1は、前記基板10のエッジ(Edge)付近を含む基板10全体に薄膜を均一に堆積することができるように具現することで、前記基板10に堆積された薄膜の均一性を向上させることができる。
【0074】
本発明に係る基板処理装置1は、前記第1プラズマ電極581および前記第2プラズマ電極582をそれぞれ複数個ずつ含むことができる。この場合には、前記第1プラズマ電極581は、前記第1噴射孔54のそれぞれに挿入されるように前記噴射部本体51内に設置され得る。前記第2プラズマ電極582は、前記第2噴射孔55のそれぞれに挿入されるように前記噴射部本体51内に設置され得る。
【0075】
図2~
図6を参照すると、本発明に係る基板処理装置1は、第1プロセスガス噴射部5a(
図6に示す)及び第2プロセスガス噴射部5b(
図6に示す)を含むことができる。
【0076】
前記第1プロセスガス噴射部5aは、反応ガスを噴射するものである。反応ガスは、前記処理工程に用いられるプロセスガスに属するものである。前記第1プロセスガス噴射部5aは、前記チャンバー蓋部4に設置されて前記基板支持部3へ向けて反応ガスを噴射することができる。この場合には、前記第1プロセスガス噴射部5aは、前記基板支持部3の上側に位置するように、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。前記第1プロセスガス噴射部5aは、前記設置孔41に挿入することにより、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。前記第1プロセスガス噴射部5aは、上述したプロセスガス噴射部5でプロセスガスが反応ガスに変更されたことを除けばほぼ一致するので、これに対する具体的な説明は省略する。前記第1プロセスガス噴射部5aは、プラズマを利用して、反応ガスを活性化させて前記基板支持部3へ向けて噴射することができる。この場合には、前記第1プロセスガス噴射部5aは、前記プラズマ電極58を含むことができる。
【0077】
前記第1プロセスガス噴射部5aは、反応ガス噴射領域50a(
図6に示す)に反応ガスを噴射することができる。この場合には、前記基板支持部3に支持された基板10は、前記基板支持部3が前記回転方向(R1矢印の方向)に回転することにより前記反応ガス噴射領域50aを通ることができる。これにより、前記第1プロセスガス噴射部5aは、前記反応ガス噴射領域50aに位置する基板10に反応ガスを噴射することができる。前記反応ガス噴射領域50aは、前記第1プロセスガス噴射部5aおよび前記基板支持部3の間に位置することができる。
【0078】
前記第2プロセスガス噴射部5bは、ソースガスを噴射する。ソースガスは、前記処理工程に用いられるプロセスガスに属する。前記第2プロセスガス噴射部5bは、前記チャンバー蓋部4に設置されて前記基板支持部3へ向けてソースガスを噴射することができる。この場合には、前記第2プロセスガス噴射部5bは、前記基板支持部3の上側に位置するように、前記チャンバー蓋部4に設置することができる。前記第2プロセスガス噴射部5bは、前記設置孔41に挿入することにより、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。前記第2プロセスガス噴射部5bは、上述したプロセスガス噴射部5でプロセスガスがソースガスに変更されていることを除けばほぼ一致するので、これに対する具体的な説明は省略する。前記第2プロセスガス噴射部5bは、前記プラズマ電極58を備えていない点で、前記第1プロセスガス噴射部5aと差異がある。
【0079】
前記第2プロセスガス噴射部5bは、ソースガス噴射領域50b(
図6に示す)にソースガスを噴射することができる。この場合には、前記基板支持部3に支持された基板10は、前記基板支持部3の前記回転方向(R1矢印の方向)での回転により、前記のソースガス噴射領域50bを通ることができる。これにより、前記第2プロセスガス噴射部5bは、前記ソースガス噴射領域50bに位置する基板10にソースガスを噴射することができる。前記ソースガス噴射領域50bは、前記第2プロセスガス噴射部5bおよび前記基板支持部3の間に位置することができる。本発明に係る基板処理装置1が前記基板10に薄膜を堆積する堆積工程を行なう場合、前記第2プロセスガス噴射部5bは、前記基板10に堆積する薄膜物質を含んだソースガスを噴射するように具現することができる。
【0080】
本発明に係る基板処理装置1は、前記基板支持部3に支持された基板10が前記基板支持部3の前記回転方向(R1矢印の方向)での回転により、前記ソースガス噴射領域50bおよび前記反応ガス噴射領域50aを順次に通ることを可能にする。これにより、前記基板支持部3に支持された基板10に対して、ソースガス、反応ガスを用いたプラズマトリートメント、ソースガス、反応ガスを用いたプラズマトリートメントなどの順序で、前記の処理工程を行なうことができる。
【0081】
図に示していないが、本発明に係る基板処理装置1は、第1パージガス噴射部および第2パージガス噴射部を含むことができる。
【0082】
前記第1パージガス噴射部は、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。前記第1パージガス噴射部は、前記基板支持部3へ向けてパージガスを噴射することができる。これにより、前記第1パージガス噴射部はパージ機能を具現することができるのみならず、前記基板支持部3と前記チャンバー蓋部4との間の空間を前記回転方向(R1矢印の方向)に沿って複数の領域に区画することができる。前記第1パージガス噴射部は、前記基板支持部3の上側に位置するように、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。
【0083】
前記第1パージガス噴射部は、前記チャンバー蓋部4の前記回転方向(R1矢印の方向)に沿って前記第2プロセスガス噴射部5bから離隔した位置に設置され得る。これにより、前記第1パージガス噴射部は、前記ソースガス噴射領域50bおよび前記反応ガス噴射領域50aとの間にエアカーテンを具現することにより、前記ソースガス噴射領域50bおよび前記反応ガス噴射領域50aを空間的に区画することができる。また、前記第1パージガス噴射部は、前記ソースガス噴射領域50bを経た基板10にパージガスを噴射することにより、前記基板10上に堆積されずに残存するソースガスをパージすることができる。前記第1パージガス噴射部は不活性ガスをパージガスとして前記基板支持部3へ向けて噴射することができる。例えば、前記第1パージガス噴射部はアルゴン(Argon)をパージガスとして前記基板支持部3へ向けて噴射することができる。
【0084】
前記第2パージガス噴射部は、前記チャンバー蓋部4に設置され得る。前記第2パージガス噴射部は、前記基板支持部3へ向けてパージガスを噴射することができる。これにより、前記第2パージガス噴射部はパージ機能を具現することができるのみならず、前記基板支持部3と前記チャンバー蓋部4との間の空間を前記回転方向(R1矢印の方向)に沿って複数の領域に区画することができる。前記第2パージガス噴射部は、前記チャンバー蓋部4内で前記基板支持部3の上側に位置するように、設置され得る。
【0085】
前記第2パージガス噴射部は、前記チャンバー蓋部4の前記回転方向(R1矢印の方向)に沿って前記第1プロセスガス噴射部5aから離隔した位置に設置され得る。これにより、前記第2パージガス噴射部は、前記反応ガス噴射領域50aおよび前記ソースガス噴射領域50bの間にエアカーテンを具現することにより、前記反応ガス噴射領域50aおよび前記ソースガス噴射領域50bを空間的に区画することができる。また、前記第2パージガス噴射部は、前記反応ガス噴射領域50aを経た基板10にパージガスを噴射することにより、前記基板10上に堆積されずに残存する反応ガスなどをパージすることができる。前記第2パージガス噴射部は不活性ガスをパージガスとして前記基板支持部3へ向けて噴射することができる。例えば、前記第2パージガス噴射部はアルゴンをパージガスにして前記基板支持部3へ向けて噴射することができる。
【0086】
前記第2パージガス噴射部および前記第1パージガス噴射部は、相互に接続するように具現することができる。この場合には、前記第2パージガス噴射部および前記第1パージガス噴射部は、一つのパージガス供給源から供給されたパージガスを分配して噴射することができる。前記第2パージガス噴射部および前記第1パージガス噴射部は、一体に形成することもできる。
【0087】
以上、説明した本発明は、前述した実施例及び添付した図に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、複数の置換、変形及び変更が可能であることが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。