(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-19
(45)【発行日】2022-07-27
(54)【発明の名称】パワーキャビネット
(51)【国際特許分類】
H01M 50/20 20210101AFI20220720BHJP
H01M 50/50 20210101ALI20220720BHJP
【FI】
H01M50/20
H01M50/50
(21)【出願番号】P 2019517254
(86)(22)【出願日】2017-09-19
(86)【国際出願番号】 CN2017102193
(87)【国際公開番号】W WO2018059267
(87)【国際公開日】2018-04-05
【審査請求日】2019-05-28
【審判番号】
【審判請求日】2021-04-07
(31)【優先権主張番号】201621101707.2
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユンジェ
(72)【発明者】
【氏名】ミィ ヤオヂョン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ホンリー
(72)【発明者】
【氏名】リュ ミンハイ
【合議体】
【審判長】井上 信一
【審判官】山田 正文
【審判官】山本 章裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/108680(WO,A1)
【文献】特開2015-127993(JP,A)
【文献】特開2000-357877(JP,A)
【文献】特開2014-230360(JP,A)
【文献】特開2001-258442(JP,A)
【文献】米国特許第6027828(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に順次積み重ねられるM個のモジュールと、少なくとも1つの電力線又は信号線を
引き出すように構成されたN個のホットスワップ対応コンポーネントと、N個のロック装置と、を含むパワーキャビネットであって、p番目のモジュールと(p+1)番目のモジュールとはp番目のホットスワップ対応コンポーネントを使用して電気的に接続され、前記p番目のモジュールと前記(p+1)番目のモジュールとはp番目のロック装置を使用して接続され、M、N、及びpをすべて整数としてM≧3、N=M-1、1≦p≦M-1であり、前記M個のモジュールのうちの少なくとも1つはバッテリ管理モジュールであり、前記M個のモジュールの残りのモジュールはバッテリモジュールであり、
前記p番目のホットスワップ対応コンポーネントが、互いに協働して電気的に接続されるp番目のホットスワップ対応雌型コネクタとp番目のホットスワップ対応雄型コネクタとを含み、前記p番目のホットスワップ対応雌型コネクタ及び前記p番目のホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記p番目のモジュール上に配置され、他方は前記(p+1)番目のモジュール上に配置され、
p番目の保護溝と、前記p番目の保護溝内に配置されるp番目の保護ブラケットとをさらに含み、前記p番目の保護溝及び前記のp番目の保護ブラケットの一方が、前記p番目のモジュール上に配置され、他方は前記(p+1)番目のモジュール上に配置され、前記p番目のホットスワップ対応雌型コネクタ及び前記p番目のホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記p番目の保護ブラケット内に配置され、他方は前記p番目の保護溝内に配置され、
前記p番目の保護ブラケットを有するモジュールは、前記p番目の保護溝を覆って配置されている、パワーキャビネット。
【請求項2】
前記p番目のロック装置は、互いに協働して接続されるp番目のロック用雌型
端部とp番目のロック用雄型
端部とを有し、前記p番目のロック用雌型
端部及び前記p番目のロック用雄型
端部の一方は前記p番目のモジュール上に配置され、他方は前記(p+1)番目のモジュール上に配置される、請求項1に記載のパワーキャビネット。
【請求項3】
M番目のモジュールの下方に積み重ねられるベースと、前記少なくとも1つの電力線又は信号線を引き出すように構成された(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントとをさらに含み、前記M番目のモジュールと前記ベースとは前記(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントを用いて電気的に接続され、前記M番目のモジュールと前記ベースとは前記(N+1)番目のロック装置を用いて接続される、請求項1に記載のパワーキャビネット。
【請求項4】
前記(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントが、互いに協働して電気的に接続される(N+1)番目の第1のホットスワップ対応雌側コネクタと(N+1)番目のホットスワップ対応側雄型コネクタとを含み、前記(N+1)番目のホットスワップ対応雌型コネクタ及び前記(N+1)番目のホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記ベース上に配置され、他方は前記M番目のモジュール上に配置される、請求項3に記載のパワーキャビネット。
【請求項5】
前記(N+1)番目のロック装置は、互いに接続される(N+1)番目のロック用雌型
端部と(N+1)番目のロック用雄型
端部とを含み、前記(N+1)番目のロック用雌型
端部及び前記(N+1)番目のロック用雄型
端部の一方は前記ベース上に配置され、他方は前記M番目のモジュール上に配置される、請求項3に記載のパワーキャビネット。
【請求項6】
第1のモジュールの上方に積み重ねられるドームと、前記少なくとも1つの電力線又は信号線を引き出すように構成された(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントとをさらに含み、前記(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントを用いて前記第1のモジュールと前記ドームとが電気的に接続され、(N+2)番目のロック装置を用いて前記第1のモジュールと前記ドームとが接続される、請求項1に記載のパワーキャビネット。
【請求項7】
前記(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントが、互いに協働して電気的に接続される(N+2)番目のホットスワップ対応雌側コネクタと(N+2)番目のホットスワップ対応側雄型コネクタとを含み、前記(N+2)番目のホットスワップ対応雌型コネクタ及び前記(N+2)番目のホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記ドーム上
に配置され、他方は前記第1のモジュール上に配置される、請求項6に記載のパワーキャビネット。
【請求項8】
前記(N+2)番目のロック装置は、互いに協働して接続される(N+2)番目のロック用雌型
端部と(N+2)番目のロック用雄型
端部とを含み、前記(N+2)番目のロック用雌型
端部及び前記(N+2)番目のロック用雄型
端部の一方は前記ドーム上に配置され、他方は前記第1のモジュール上に配置される、請求項6に記載のパワーキャビネット。
【請求項9】
(N+1)番目の保護溝と、前記(N+1)番目の保護溝内に配置される(N+1)番目の保護ブラケットと、をさらに含み、前記(N+1)番目の保護溝及び前記(N+1)番目の保護ブラケットの一方は前記ベース上に配置され、他方は前記M番目のモジュール上に配置され、前記(N+1)番目のホットスワップ対応雌型コネクタ及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記(N+1)番目の保護溝内に配置され、他方は前記(N+1)番目の保護ブラケット内に配置される、請求項4に記載のパワーキャビネット。
【請求項10】
(N+2)番目の保護溝と、前記(N+2)番目の保護溝内に配置される(N+2)番目の保護ブラケットと、をさらに含み、前記(N+2)番目の保護溝及び前記(N+2)番目の保護ブラケットの一方は前記ドーム上に配置され、他方は前記第1のモジュール上に配置され、前記(N+2)番目のホットスワップ対応雌型コネクタ及び前記(N+2)番目のホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記(N+2)番目の保護溝内に配置され、他方は前記(N+2)番目の保護ブラケット内に配置される、請求項7に記載のパワーキャビネット。
【請求項11】
上下に順に積み重ねられる少なくとも3つのモジュールと、
少なくとも1つの電力線及び/又は信号線を引き出すように構成された少なくとも2つのホットスワップ対応コンポーネントと、
複数のロック装置と、を含むパワーキャビネットであって、
隣接する2つのモジュールがホットスワップ対応コンポーネントを用いて電気的に接続され、隣接する2つのモジュールが少なくとも1つのロック装置を用いて接続され、
前記ホットスワップ対応コンポーネントが、互いに協働して電気的に接続されるホットスワップ対応雌型コネクタとホットスワップ対応雄型コネクタとを含み、前記ホットスワップ対応雌型コネクタ及び前記ホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記隣接する2つのモジュールの一方のモジュールに配置され、他方は他方のモジュール上に配置され、
前記隣接する2つのモジュールの一方のモジュールが保護溝を有し、他方のモジュールが前記保護溝内に配置される保護ブラケットとをさらに含み、ホットスワップ対応雌型コネクタ及びホットスワップ対応雄型コネクタの一方は前記保護ブラケット内に配置され、他方は前記保護溝内に配置され、前記保護ブラケットを有するモジュールは、前記保護溝を覆って配置され、
前記少なくとも3つのモジュールの少なくとも1つはバッテリ管理モジュールであり、前記少なくとも3つのモジュールの残りのモジュールはバッテリモジュールである、パワーキャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はシステムキャビネットに関し、特にパワーキャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
電源システム又は電気リサイクルシステムとしてのパワーキャビネットは、多くの電気分野で広く使用されている。
【0003】
既存のパワーキャビネットは、一般に、ハウジングを有するキャビネット本体と、そのキャビネット本体に設置又は固定されたバッテリモジュールとを含む。パワーキャビネットが製造される際、キャビネット本体が最初に製造され、次に、設置及び固定のために、引き出しを引っ張るようにしてバッテリモジュールがキャビネット本体に挿入される。前述の解決策では、一態様では、バッテリモジュールをキャビネット本体内に押し込む必要があり、その後、ねじを使用するなどの別の方法でバッテリモジュールを固定する。この方法は、設置手順及び設置手順における手作業のコストを増大させてしまう。別の態様では、キャビネット本体内のケーブル配線が整理されていない。その上、ケーブル及びキャビネット本体はバッテリモジュールの数量に従ってカスタマイズされるため、拡張には不向きで、使用時の融通もきかない。さらに、キャビネット本体の製造もコストと時間とを必要とする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、前述の技術的問題の少なくとも1つをある程度解決することを目的とし、設置手順が簡単であり、コストが低く、整然とした配線を有するパワーキャビネットを提供する。
【0005】
この観点から、本開示は、上下に順次積み重ねられるM個のモジュールと、電力線及び/又は信号線を引き出すように構成されたN個のホットスワップ対応コンポーネントと、N個のロック装置と、を含み、p番目のモジュールと(p+1)番目のモジュールとがp番目のホットスワップ対応コンポーネントを用いて電気的に接続され、p番目のモジュールと(p+1)番目のモジュールとがp番目のロック装置を用いて接続され、M≧3、N=M-1、1≦p≦M-1であってM、N、及びpはすべて整数であり、M個のモジュールのうちの少なくとも1つはバッテリ管理モジュールであり、M個のモジュールの残りのモジュールはバッテリである、パワーキャビネットを提供する。
【0006】
本開示で提供されるパワーキャビネットでは、従来のパワーキャビネットのキャビネット本体をカスタマイズする必要はなく、M個のモジュールを上下に直接積み重ねてキャビネット本体を形成し、N個のロック装置を使用してそのモジュールを組み立てて固定する。これによりバッテリモジュールをキャビネット本体に設置及び固定する必要がなく、設置手順がより簡単であり、キャビネット本体の製造に必要なコストが削減される。さらに、本開示で提供されるパワーキャビネットは、要件に従って拡張できるため、バッテリモジュールも増加可能である。これは非常に簡単に実行され、追加層を積み重ねることができる。ところが、従来技術によるキャビネット本体を有するパワーキャビネットを拡張する必要が生じた場合には、そのキャビネット本体を交換しなければならない。これでは高いコストがかかり、手順も複雑となる。また、N個のホットスワップ対応コンポーネントが、バッテリモジュールからバッテリモジュールの電力線又は信号線を引き出し、隣接するモジュール同士を電気的に接続する。これによりケーブルの使用の複雑さが低減され、設置しやすくなり、そしてケーブル配線は整然となるため安全性が高まる。
【0007】
一実施形態では、p番目のホットスワップ対応コンポーネントは、互いに協働して電気的に接続されるp番目のホットスワップ対応雌型端部とp番目のホットスワップ対応雄型端部とを含み、p番目のホットスワップ対応雌型端部及びp番目のホットスワップ対応雄型端部の一方がp番目のモジュール上に配置され、他方は(p+1)番目のモジュール上に配置される。
【0008】
一実施形態では、p番目のロック装置は、互いに協働して接続されるp番目のロック用雌型端部とp番目のロック用雄型端部とを含み、p番目のロック用雌型端部及びp番目のロック用雄型端部の一方はp番目のモジュール上に配置され、他方は(p+1)番目のモジュール上に配置される。
【0009】
一実施形態では、パワーキャビネットは、M番目のモジュールの下方に積み重ねられるベースと、電力線及び/又は信号線を引き出すように構成された(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントとをさらに含む。M番目のモジュールとベースとは(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントを用いて電気的に接続され、M番目のモジュールとベースとは(N+1)番目のロック装置を用いて接続される。
【0010】
一実施形態では、(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントは、互いに協働して電気的に接続される(N+1)番目のホットスワップ対応雌側端部と(N+1)番目のホットスワップ対応雄側端部とを含み、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方はベース上に配置され、他方はM番目のモジュール上に配置される。
【0011】
一実施形態では、(N+1)番目のロック装置は、互いに接続されている(N+1)番目のロック用雌型端部と(N+1)番目のロック用雄型端部とを含む。(N+1)番目のロック用雌型端部及び(N+1)番目のロック用雄型端部の一方はベース上に配置され、他方はM番目のモジュール上に配置される。
【0012】
一実施形態では、パワーキャビネットは、第1のモジュールの上方に積み重ねられたドームと、電力線及び/又は信号線を引き出すように構成された(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントとをさらに含む。この(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントを使用して第1のモジュールとドームとを電気的に接続し、(N+2)番目のロック装置を使用して第1のモジュールとドームとを接続する。
【0013】
一実施形態では、(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントは、互いに協働して電気的に接続される(N+2)番目のホットスワップ対応雌側端部と(N+2)番目のホットスワップ対応雄側端部とを含み、(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方はドーム上に配置され、他方は第1のモジュール上に配置される。
【0014】
一実施形態では、(N+2)番目のロック装置は、互いに協働して接続されている(N+2)番目のロック用雌型端部と(N+2)番目のロック用雌型端部とを含み、(N+2)番目のロック用雌型端部及び(N+2)番目のロック用雄型端部の一方はドーム上に配置され、他方は第1のモジュール上に配置される。
【0015】
一実施形態では、パワーキャビネットは、p番目の保護溝と、p番目の保護溝内に配置されるp番目の保護ブラケットとをさらに含み、p番目の保護溝及びp番目の保護ブラケットの一方はp番目のモジュール上に配置され、他方は(p+1)番目のモジュール上に配置され、p番目のホットスワップ対応雌型端部及びp番目のホットスワップ対応雄型端部の一方がp番目の保護ブラケット内に配置され、他方がp番目の保護溝内に配置される。
【0016】
一実施形態では、パワーキャビネットは、(N+1)番目の保護溝と(N+1)番目の保護溝内に配置される(N+1)番目の保護ブラケットとをさらに含む。(N+1)番目の保護溝及び(N+1)番目の保護ブラケットの一方はベース上に配置され、他方はM番目のモジュール上に配置され、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方は(N+1)番目の保護溝内に配置され、他方は(N+1)番目の保護ブラケット内に配置される。
【0017】
一実施形態では、パワーキャビネットは、(N+2)番目の保護溝と(N+2)番目の保護溝内に配置される(N+2)番目の保護ブラケットとをさらに含む。(N+2)番目の保護溝及び(N+2)番目の保護ブラケットの一方はドーム上に配置され、他方は第1のモジュール上に配置される。(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方は(N+2)番目の保護溝内に配置にされ、他方は(N+2)番目の保護ブラケット内に配置される。
【0018】
本開示は、さらに、上下に順に連続して積み重ねられる少なくとも3つのモジュールと、電力線及び/又は信号線を引き出すように構成された少なくとも2つのホットスワップ対応コンポーネントと、複数のロック装置と、を含むパワーキャビネットであって、2つの隣接するモジュールがホットスワップ対応コンポーネントを用いて電気的に接続され、2つの隣接モジュールが少なくとも1つのロック装置を用いて接続され、その少なくとも3つのモジュールのうちの少なくとも1つがバッテリ管理モジュールであり、その少なくとも3つのモジュールの残りのモジュールはバッテリモジュールであるパワーキャビネットを開示する。
【0019】
本開示のさらなる態様及び利点を以下に記載する。そのいくつかは以下の記載において明らかになる、又は本開示の実施を通して既知となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示の前述の及び/又はさらなる態様及び利点は、以下の添付の図面を参照した実施形態の説明において明らかになり、かつ容易に理解される。
【0021】
【
図1】本開示の一実施形態によるパワーキャビネットの立体図。
【
図2】
図1に示すパワーキャビネットのバッテリ管理モジュールの概略構成図であり、バッテリ管理モジュールの下面を見せている。
【
図3】
図1に示したパワーキャビネットのバッテリモジュールの概略構成図であり、バッテリモジュールの上面を見せている。
【
図4】
図1に示すパワーキャビネットのバッテリモジュールの概略構成図であり、バッテリモジュールの下面を見せている。
【
図5】
図1に示すパワーキャビネットのベースの概略構造図であり、ベースの上面を見せている。
【
図6】バッテリモジュールの内部構造の概略図である。
【符号の説明】
【0022】
11 第1のモジュール
12 第2のモジュール
13 第3のモジュール
14 第4のモジュール
15 第5のモジュール
16 第6のモジュール
17 第7のモジュール
18 第8のモジュール
19 第9のモジュール
10 第10のモジュール
20 ベース
31 ホットスワップ対応雄型端部
32 ホットスワップ対応雌型端部
41 ロック用雄型端部
42 ロック用雌型端部
51 電源インターフェース
52 信号インターフェース
61 ラインプレート
62 引き出し線
63 バッテリパック
70 ハンドル
81 保護ブラケット
82 保護溝
【発明を実施するための形態】
【0023】
詳細な説明以下に本開示の実施形態を詳細に説明する。実施形態の例は添付の図面に示されており、添付の図面を通して同一又は類似の参照符号は、同一又は類似の構成要素又は同一又は類似の機能を有する構成要素を示している。添付の図面を参照して説明される以下の実施形態は例示であり、この開示を説明することを目的とするものであって、本開示を限定するものとして理解されるべきではない。
【0024】
本開示の記載において、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上方」、「下方」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「最上部」、「最下部」、「内側」、及び「外側」などの用語によって示される方向又は位置関係は、添付の図面に基づく方向又は位置関係であり、代表的な装置又は構成要素が特定の方向を有する必要があること、又は特定の方向に構築され動作されることを示す又は示唆することの代わりに、本開示を便宜的に説明し、説明を簡略化するためにのみ使用される。したがって本開示を限定するものとして解釈されるべきではないことを理解されるべきである。さらに、「第1」及び「第2」という用語は説明の目的でのみ使用されており、相対的な重要性を示すもしくは示唆する、又は示された技術的特徴の量を暗黙的に示すものとして理解されない。したがって、「第1」及び「第2」として修飾する特徴は、明示的又は暗黙的に1つ又は複数の特徴を含み得る。本開示の説明において、「複数」は、他に明確かつ具体的に定義されていない限り、2つ以上を意味する。
【0025】
本開示では、特に明記しない限り、「設置」、「相互接続」、「接続」、及び「固定」などの用語は広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続、着脱可能な接続、一体的接続、機械的接続、電気的接続、直接接続、中間媒体を使用することによる間接的接続、及び2つの構成要素の内部間の通信であり得る。当業者であれば、特定の状況に従って、本開示における前述の用語の具体的意味を理解することができるであろう。
【0026】
本開示において提供されるパワーキャビネットは、M個のモジュールを含む。M個のモジュールは、第1のモジュール、第2のモジュール、…、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールを含むことができる。第1のモジュール、第2のモジュール、…、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールが上から下に向かって順番に積み重ねられている。第1のモジュールは最上部に配置され、第2のモジュールは第1のモジュールの下方に配置される。同様に、最下部から第2のモジュールは(M-1)番目のモジュールであり、M番目のモジュールは最下部にある。本開示では、Mは3以上の任意の整数であればいくつでもよい。例えば、
図1において、Mは10である。
【0027】
本開示では、パワーキャビネット全体の組み立て及び整然とした外観を容易に得るために、第1のモジュール、第2のモジュール、…、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールを、概してすべて同じ外観及びサイズを有するモジュールとして製造する。これにより、設置プロセスでモジュールの区別を回避でき、選択されたモジュールが設置要件を満たすかどうかを区別せずに、任意のモジュールを直接使用して積み重ねることができる。このようにして、パワーキャビネット全体の組み立て及び整然とした外観を望ましく制御することができる。
【0028】
前述において、第1のモジュール、第2のモジュール、…、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールは、上から下に順に積み重ねられる。本開示では、第1のモジュール、第2のモジュール、…、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールは、直接積み重ねられ相互接続されていることを示す。これらのモジュールは相互接続されているだけでなく、電力接続及び/又は信号接続などを含めて互いに通信接続されている。これから予想されるように、本開示は、モジュールを積み重ねかつ相互接続することによって形成されるパワーキャビネットを提供する。当業者であれば、本開示の保護範囲から逸脱することなく、本開示に基づいてこのパワーキャビネットの外側にハウジングを追加する、又はパワーキャビネットを別の設置スペースに配置することができる。
【0029】
本開示において提供されるパワーキャビネットは、電力線及び/又は信号線を引き出すために使用されるN個のホットスワップ対応コンポーネントをさらに含む。N個のホットスワップ対応コンポーネントは、第1のホットスワップ対応コンポーネント、…、及びN番目のホットスワップ対応コンポーネントを含む。Nは2以上の任意の整数であればいくつでもよい。各ホットスワップ対応コンポーネントは、ホットスワップ対応雌型端部及びホットスワップ対応雄型端部を含む。当業者であれば、各モジュール内の電力線及び/又は信号線がそのモジュールに対応するホットスワップ対応コンポーネントへと引き出され、次いでそのホットスワップ対応コンポーネントを使用して、2つの隣接するモジュール内の電力線及び/又は信号線が接続されることが容易に理解できるであろう。
【0030】
本開示の一実施形態では、パワーキャビネットの1モジュールを、ハウジングと、そのハウジング内に配置されたバッテリパックとを含むバッテリモジュールとすることができる。このバッテリパックから、電力線及び/又は信号線である引き出し線が引き出され、この引き出し線はラインプレートを通過してホットスワップ対応コンポーネントに接続される。さらに、第1のホットスワップ対応コンポーネントは、第1のホットスワップ対応雌型端部と第1のホットスワップ対応雄型端部とを含む。同様に、N番目のホットスワップ対応コンポーネントは、N番目のホットスワップ対応雌側端部とN番目のホットスワップ対応雄側端部とを含む。本開示では、いずれの場合も、第1のモジュール及びM番目のモジュールを除く第2のモジュール~(M-1)番目のモジュールとして使用されるバッテリモジュールは、2つのホットスワップ対応端子を含む。この場合、バッテリモジュールの引き出し線のプラス側ピッグテール及びマイナス側ピッグテールは、別々に2つの異なるホットスワップ対応端子につながる。無論、前述の構成は本開示の一実施形態にすぎない。実際の解決策では、第1のモジュール及びM番目のモジュールも2つのホットスワップ対応端末を含むことができ、具体的な構造は当業者であれば非常に容易に理解されるものである。一実施形態では、パワーキャビネットのすべてのバッテリモジュールは同じ構造を有し、ホットスワップ対応雌型端部は各バッテリモジュールの上方に配置され、ホットスワップ対応雄型端部は各バッテリモジュールの下方に配置される。このようにして、パワーキャビネットの組み立てをより容易にすることができ、パワーキャビネットの拡張はより簡単に行われる。
【0031】
バッテリパックから引き出された引き出し線(電力線及び/又は信号線)はラインプレートに接続され、このラインプレートからは1本の出力ラインを引き出されて、そのバッテリモジュールの上方又は下方にあるホットスワップ対応雌型端部又はホットスワップ対応雄型端部に電気的に接続され、そのホットスワップ対応雌型端部又はホットスワップ対応雄型端部から引き出される。
【0032】
パワーキャビネットにおいて、p番目のモジュールと(p+1)番目のモジュールとは、p番目のホットスワップ対応コンポーネントを用いて電気的に接続されている。ここで、pは整数であり、1≦p≦M-1である。すなわち、第1のホットスワップ対応コンポーネントを用いて、第1のモジュールと第2のモジュールとを電気的に接続する。すなわち、第1のホットスワップ対応コンポーネントは、第1のモジュールと第2のモジュールとの間に配置される。
図1に示すパワーキャビネットでは、第1のホットスワップ対応コンポーネントは、第1のモジュールと第2のモジュールとの間に配置されている。第1のホットスワップ対応コンポーネントは、第1のモジュールと第2のモジュールとの間の通信接続及び/又は電気的接続を実装する。同様に、このパワーキャビネットは、上から下に順に配置された第2のホットスワップ対応コンポーネント、…、及び(N-1)番目のホットスワップ対応コンポーネントをさらに含む。第2のホットスワップ対応コンポーネントは、第2のモジュールと第3のモジュールとの間に配置される。類推により、当業者であれば、ホットスワップ対応コンポーネントの位置、効果、及び機能を非常に容易に理解することができる。このパワーキャビネットの(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとは、N番目のホットスワップ対応コンポーネントを使用して電気的に接続される。すなわち、N番目のホットスワップ対応コンポーネントは、(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとの間に配置される。このN番目のホットスワップ対応コンポーネントは、(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとの間の通信接続及び/又は電気的接続を実装する。
【0033】
このパワーキャビネットでは、第1のホットスワップ対応コンポーネント、...、N番目のホットスワップ対応コンポーネントが使用されるため、第1のモジュール、第2のモジュール、...、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールは信号接続及び/又は電気接続をより秩序正しくそして容易に実装することができる。これにより、従来のパワーキャビネットのキャビネット本体内では煩雑だった配線を回避でき、パワーキャビネットの配線安全性を向上させることができる。
【0034】
一実施形態では、パワーキャビネットはさらにN個のロック装置を含む。各ロック装置は、ロック用雌型端部及びロック用雄型端部を含み、Nは2以上の任意の整数であればいくつでもよい。p番目のモジュールと(p+1)番目のモジュールとは、p番目のロック装置を使用して接続される。ここで、pは整数であり、1≦p≦M-1である。すなわち、第1のロック装置が第1のモジュールと第2のモジュールとの間に配置される。同様に、N番目のロック装置が(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとの間に配置される。第1のモジュールと第2のモジュールとは、第1のロック装置を用いて接続される。同様に、(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとは、N番目のロック装置を使用して接続される。複数のホットスワップ対応コンポーネント及び複数のロック装置を同時に配置して、機械的接続及び電気的接続を実装する。これらのモジュールは、複数のロック装置を使用することによって設置時に固定され接続されることが望ましい。一態様では、これによって設置効率が向上し、設置コストが削減され、設置が容易になる。別の態様では、モジュールの拡張性が複数のロック装置を使用することによって改善される。さらに、各ロック装置は、着脱式構造を有することができる、又は固定された設置状態を外すことができる。したがって、パワーキャビネットの拡張と補修管理がより容易になる。別の実施形態では、各2モジュール間に1つのロック装置又は複数のロック装置を配置することができる。例えば、4つのロック装置をそのモジュールの4隅に配置することができる。これにより、モジュール間の接続の安定性、及びパワーキャビネット全体の使用安全性を向上させることができる。
【0035】
一実施形態では、これらのロック装置を、第2のモジュールから(M-1)番目のモジュールのそれぞれの上方及び下方に配置することができる。具体的には、ロック用雌型端部又はロック用雄型端部が各モジュールの上方に配置され、ロック用雄型端部又はロック用雌型端部が各モジュールの下方に配置される。また、第2のモジュールから(M-1)番目のモジュールまでは全く同じ構造であり、第2のモジュールから(M-1)番目のモジュールまでのロック装置も同じである。これにより、第2のモジュールから(M-1)番目のモジュールは、対応関係を考慮せずにランダムに使用又は設置することができる。
【0036】
本開示では、第1のモジュール、第2のモジュール、…、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールのうちの少なくとも1つはバッテリ管理モジュールであり、第1のモジュール、第2のモジュール、…、(M-1)番目のモジュール、及びM番目のモジュールの残りのモジュールはバッテリモジュールである。Nは2以上であり、Mは3以上である。
【0037】
一般に、パワーキャビネットにはバッテリ管理モジュールがある。当業者にはよく知られているように、バッテリモジュールはパワーキャビネット全体にエネルギーを供給するように構成されており、バッテリ管理モジュールは、キャビネットの充電及び放電管理、安全管理、及び電力引き出しなどの効果又は機能を実行するものである。
【0038】
本開示では、第1のホットスワップ対応コンポーネントは、互いに協働して電気的に接続される第1のホットスワップ対応雌型端部と第1のホットスワップ対応雄型端部とを含む。第1のホットスワップ対応雌型端部及び第1のホットスワップ対応雄型端部の一方は第1のモジュール上に配置され、他方は第2のモジュール上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、第1のモジュールに第1のホットスワップ対応雌型端部が設けられ、第2のモジュールに第1のホットスワップ対応雄型端部が設けられる。これを第1のホットスワップ対応コンポーネントの逆配置と呼ぶことができる。もう一方の場合では、第1のモジュールに第1のホットスワップ対応雄型端部が設けられ、第2のモジュールに第1のホットスワップ対応雌型端部が設けられる。これを第1のホットスワップ対応コンポーネントの順配置と呼ぶことができる。第1のホットスワップ対応コンポーネントは、第1のモジュールと第2のモジュールとの間に順配置又は逆配置することができる。本開示では、第1のホットスワップ対応雌型端部及び第1のホットスワップ対応雄型端部の位置、すなわち第1のホットスワップ対応コンポーネントの順方向配置又は逆方向配置は、第1のホットスワップ対応コンポーネントが第1のモジュールと第2のモジュールとの間に配置されており、かつ第1のモジュールと第2のモジュールとの間の電気的接続(電力接続及び/又は信号接続を含む)の実装ができていれば、限定されるものではない。
【0039】
同様に、N番目のホットスワップ対応コンポーネントは、互いに協働して電気的に接続されるN番目のホットスワップ対応雄型端部とN番目のホットスワップ対応雌型端部とを含み、N番目のホットスワップ対応雄型端部及びN番目のホットスワップ対応雌型端部の一方は(M-1)番目のモジュール上に配置され、他方はM番目のモジュール上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、(M-1)番目のモジュールにN番目のホットスワップ対応雌型端部が設けられ、M番目のモジュールにN番目のホットスワップ対応雄型端部が設けられる。これをN番目のホットスワップ対応コンポーネントの逆配置と呼ぶことができる。もう一方の場合では、(M-1)番目のモジュールにN番目のホットスワップ対応雄型端部が設けられ、M番目のモジュールにN番目のホットスワップ対応雌型端部が設けられる。これをN番目のホットスワップ対応コンポーネントの順配置と呼ぶことができる。本開示において、N番目のホットスワップ対応雌型端部及びN番目のホットスワップ対応雄型端部の位置、すなわちN番目のホットスワップ対応コンポーネントの順配置又は逆配置は、N番目のホットスワップ対応コンポーネントが(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとの間に配置されており、かつ(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとの間の電気的接続の効果を実現できれいれば、限定されるものではない。
【0040】
第1のホットスワップ対応コンポーネント、…、及びN番目のホットスワップ対応コンポーネント、これに続く第(N+1)のホットスワップ対応コンポーネント及び(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントのすべてを順方向又は逆方向に配置することができる。あるいは、第1のホットスワップ対応コンポーネント、…、及びN番目のホットスワップ対応コンポーネント、これに続く第(N+1)のホットスワップ対応コンポーネント、及び(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントのうちのいくつかを順方向に配置し、残りを逆方向に配置することができる。本開示には、これに関する明確な限定はない。
【0041】
ホットスワップ対応コンポーネントと同様に、2つの連続するモジュールを望ましくは機械的に接続して安定したパワーキャビネットを形成するために、第1のロック装置は、互いに協働して接続される第1のロック用雌型端部と第1のロック用雄型端部とを含む。第1のロック用雌型端部及び第1のロック用雄型端部の一方は第1のモジュール上に配置され、他方は第2のモジュール上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、第1のモジュールに第1のロック用雌型端部が設けられ、第2のモジュールに第1のロック用雄型端部が設けられる。これを第1のロック装置の逆配置と呼ぶことができる。もう一方の場合では、第1のモジュールに第1のロック用雄型端部が設けられ、第2のモジュールに第1のロック用雌型端部が設けられ、これを第1のロック装置の順配置と呼ぶことができる。第1のロック装置は、第1のモジュールと第2のモジュールとの間で順配置されても逆配置されてもよい。本開示では、第1のロック用雌型端部及び第1のロック用雄型端部の位置、すなわち第1のロック装置の順配置又は逆配置は、第1のロック装置が第1のモジュールと第2のモジュールとの間に配置され、かつ第1のモジュールと第2のモジュールとの間の機械的接続を実装することができていれば、限定されるものではない。
【0042】
同様に、N番目のロック装置は、互いに協働して接続されるN番目のロック用雌型端部及びN番目のロック用雄型端部を含み、N番目のロック用雌型端部及びN番目のロック用雄側端部の一方は(M-1)番目のモジュール上に配置され、他方はM番目のモジュール上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、(M-1)番目のモジュールにN番目のロック用雌型端部が設けられ、M番目のモジュールにN番目のロック用雄型端部が設けられる。これをN番目のロック装置の逆配置と呼ぶことができる。もう一方の場合では、(M-1)番目のモジュールにN番目のロック用雄型端部が設けられ、M番目のモジュールにN番目のロック用雌型端部が設けられる。これをN番目のロック装置の順配置と呼ぶことができる。本開示において、N番目のロック用雌型端部及びN番目のロック用雄型端部の位置、すなわちN番目のロック装置の順配置又は逆配置は、N番目のロック装置が(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとの間に配置され、かつ(M-1)番目のモジュールとM番目のモジュールとの間の機械的接続の効果を実現することができていれば、限定されるものではない。
【0043】
第1のロック装置、…、N番目のロック装置、これに続く第(N+1)ロック装置及び(N+2)番目ロック装置を、いずれも順方向又は逆方向に配置することができる。あるいは、第1のロック装置、…、N番目のロック装置、これに続く第(N+1)ロック装置及び(N+2)番目ロック装置の一部を順方向に配置し、残りのコンポーネントを逆方向に配置する。本開示には、これに関する明確な限定はない。
【0044】
M番目のモジュールの設置を容易にし、M番目のモジュールとパワーキャビネットが配置される平面との間に支持によって間隙を形成し、M番目のモジュール又はパワーキャビネット全体の安全性及び耐用年数を保証するために、一実施形態では、ベースがM番目のモジュールの下方に配置される。このベースとM番目のモジュールとは(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントを用いて電気的に接続され、M番目のモジュールとベースとは(N+1)番目のロック装置を用いて接続される。
【0045】
上記の例では、M番目のモジュールとベースとの間の(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネント及び(N+1)番目のロック装置の位置関係及び選択方法は、上記のN番目のホットスワップ対応コンポーネントのものと同様である。違いは、(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネント及び(N+1)番目のロック装置がベースとM番目のモジュールとの間に配置されていることだけである。
【0046】
(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントは、互いに協働して電気的に接続されている(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部と(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部とを含む。(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方はM番目のモジュール上に配置され、他方はベース上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、M番目のモジュールに(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部が設けられ、ベースに(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部が設けられる。これを(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントの逆配置と呼ぶことができる。他の場合では、M番目のモジュールに(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部が設けられ、ベースに(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部が設けられる。これを(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントの順配置と呼ぶことができる。(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントを、M番目のモジュールとベースとの間で順方向又は逆方向に配置することができる。本開示では、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部の位置、すなわち(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントの順配置又は逆配置は、(N+1)番目のホットスワップ対応コンポーネントがM番目のモジュールとベースとの間に配置され、かつM番目のモジュールとベースとの間の電気的接続を実装することができていれば、限定されるものではない。
【0047】
(N+1)番目のロック装置は、互いに協働して接続される(N+1)番目のロック用雌型端部と(N+1)番目のロック用雄型端部とを含む。(N+1)番目のロック用雌側端部と(N+1)番目のロック用雄型端部の一方はM番目のモジュール上に配置され、他方はベース上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、M番目のモジュールに(N+1)番目のロック用雌型端部が設けられ、ベースに(N+1)番目のロック用雄型端部が設けられる。これを(N++1)番目のロック装置の逆配置を呼ぶことができる。もう一方の場合では、M番目のモジュールに(N+1)番目のロック用雄型端部が設けられ、ベースに(N+1)番目のロック用雌型端部が設けられる。これを(N+1)番目のロック装置の順配置を呼ぶことができる。(N+1)番目のロック装置を、M番目のモジュールとベースとの間で順方向又は逆方向に配置することができる。本開示において、(N+1)番目のロック用雌型端部及び(N+1)番目のロック用雄型端部の位置、すなわち(N+1)番目のロック装置の順配置又は後方配置は、(N+1)番目のロック装置がM番目のモジュールとベースとの間に配置され、かつM番目のモジュールとベースとの間の機械的接続を実装することができていれば、限定されるものではない。
【0048】
さらに、本開示では、ドームと電力線及び/又は信号線を引き出すように構成された(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントとをさらに第1のモジュールの上方に配置することができる。第1のモジュールとドームとは(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントを使用して電気的に接続され、第1のモジュールとドームとは(N+2)番目のロック装置を使用して接続される。
【0049】
前述の実施形態では、第1のモジュールとドームとの間の(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネント及び(N+2)番目のロック装置の位置関係及び選択方法は、上記のN番目のホットスワップ対応コンポーネントと同様である。違いは、(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネント及び(N+2)番目のロック装置がドームと第1のモジュールとの間に配置されていることだけである。
【0050】
(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントは、互いに協働して電気的に接続されている(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部と(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部とを含む。(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方は第1のモジュール上に配置され、他方はドーム上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、ドームに(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部が設けられ、第1のモジュールに(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部が設けられる。これを(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントの逆配置と呼ぶことができる。もう一方の場合では、ドームに(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部が設けられ、第1のモジュールに(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部が設けられる。これを(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントの順配置と呼ぶことができる。(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントを、第1のモジュールとドームとの間で順方向又は逆方向に配置することができる。本開示では、(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部の位置、すなわち(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントの順配置又は逆配置は、(N+2)番目のホットスワップ対応コンポーネントが第1のモジュールとドームとの間に配置され、かつ第1のモジュールとドームとの間に電気的接続を実装することができていれば、限定されるものではない。
【0051】
(N+2)番目のロック装置は、互いに協働して接続される(N+2)番目のロック用雌型端部と(N+2)番目のロック用雄型端部とを含む。(N+2)番目のロック用雌型端部及び(N+2)番目のロック用雄型端部の一方は第1のモジュール上に配置され、他方はドーム上に配置される。前述の解決策には2つの場合がある。1つの場合では、ドームに(N+2)番目のロック用雌型端部が設けられ、第1のモジュールに(N+2)番目のロック用雄型端部が設けられる。これを(N+2)番目のロック装置の逆配置と呼ぶことができる。もう一方の場合では、ドームにN+2)番目のロック用雄型端部が設けられ、第1のモジュールに(N+2)番目のロック用雌型端部が設けられる。これを(N+2)番目のロック装置の順配置と呼ぶことができる。(N+2)番目のロック装置を、第1のモジュールとドームとの間で順方向又は逆方向に配置することができる。本開示において、(N+2)番目のロック用雌型端部及び(N+2)番目のロック用雄型端部の位置、すなわち(N+2)番目のロック装置の順配置又は逆配置は、(N+2)番目のロック装置が第1のモジュールとドームとの間に配置され、かつ第1のモジュールとドームとの間の機械的接続を実装することができていれば、限定されるものではない。
【0052】
本開示では、パワーキャビネットは、N個の保護溝及びN個の保護ブラケットをさらに含み、Nは2以上の整数であればいくつでもよい。ホットスワップ対応雌型端部及びホットスワップ対応雄型端部は、保護溝又は保護ブラケット内に別々に配置される。一態様では、保護溝及び保護ブラケットを設けることで、ホットスワップ対応雌型端部及びホットスワップ対応雄型端部の位置決めが容易になる。別の態様では、ホットスワップ対応雌型端部及びホットスワップ対応雄型端部が保護されるため、モジュールが組み立て中に落下した場合にもホットスワップ対応雄型端部又はホットスワップ対応雌型端部の損傷が防止される。具体的には、保護溝及び保護ブラケットのうちの一方を、隣接する2つのモジュールのうちの一方に配置し、他方を、その隣接する2つのモジュールのうちの他方に配置することができる。一般に、保護溝と保護ブラケットは対になっており、ホットスワップ対応雌型端部はその保護溝又は保護ブラケットの一方にあり、ホットスワップ対応雄型端部はその保護ブラケット又は保護溝の他方にある。例えば、ホットスワップ対応雌型端部は保護溝内にあり、ホットスワップ対応雄型端部は保護ブラケット内にある。又は、ホットスワップ対応雌型端部が保護ブラケット内にあり、ホットスワップ対応雄型端部が保護溝内にある。
【0053】
第1の保護ブラケットが第1の保護溝内に配置されてもよく、第1の保護溝及び第1の保護ブラケットのうちの一方は第1のモジュール内に配置され、他方は第2のモジュール内に配置される。第1のホットスワップ対応雌型端部及び第1のホットスワップ対応雄型端部の一方は第1の保護ブラケット内に配置され、他方は第1の保護溝内に配置される。
【0054】
上記の解決策では、第1の保護溝と第1の保護ブラケットとが2つの方法で配置される。1つの方法では、第1のモジュールに第1の保護ブラケットが設けられ、第2のモジュールに第1の保護溝が設けられる。これを、第1の保護ブラケット及び第1の保護溝の順配置と呼ぶことができる。もう一方の方法では、第1のモジュールに第1の保護溝が設けられ、第2のモジュールに第1の保護ブラケットが設けられる。これを第1の保護ブラケット及び第1の保護溝の逆配置と呼ぶことができる。本開示において、第1の保護ブラケット及び第1の保護溝の位置、すなわち、第1の保護ブラケット及び第1の保護溝の順配置又は逆配置は、第1の保護ブラケット及び第1の保護溝が第1のモジュールと第2のモジュールとの間に配置されていれば、限定されるものではない。
【0055】
さらに、前述の解決法では、第1のホットスワップ対応雌型端部と第1のホットスワップ対応雄型端部も2つの方法で配置される。1つの方法では、第1のホットスワップ対応雌型端部は第1の保護ブラケット内に配置され、第1のホットスワップ対応型雄型端部は第1の保護溝内に配置される。もう一方の方法では、第1のホットスワップ対応雌型端部は第1の保護溝内に配置され、第1のホットスワップ対応雄型端部は第1の保護ブラケット内に配置される。
【0056】
前述の配置方法を参照すると、前述の解決法における順列及び組み合わせによって分かるように、第1の保護溝、第1の保護ブラケット、第1のホットスワップ対応雌型端部、及び第1のホットスワップ対応雄型端部は合計4つの方法で配置することができる。
【0057】
同様に、本開示では、N番目の保護ブラケットは、N番目の保護溝内に配置され、N番目の保護溝及びN番目の保護ブラケットの一方は(M-1)番目のモジュール上に配置され、他方はM番目のモジュール上に配置される。N番目のホットスワップ対応雌型端部及びN番目のホットスワップ対応雄型端部の一方はN番目の保護溝内に配置され、他方はN番目の保護用ブラケット内に配置される。
【0058】
第1の保護溝及び第1の保護ブラケットを配置する前述の方法と同様に、N番目の保護溝及びN番目の保護ブラケットも2つの方法で配置される。その上、N番目のホットスワップ対応雌型端部及びN番目のホットスワップ対応雄型端部もまた、2つの方法でN番目の保護溝及びN番目の保護ブラケットと組み合わされる。したがって、上記の解決策における順列及び組み合わせから分かるように、N番目の保護溝、N番目の保護ブラケット、N番目のホットスワップ対応雌型端部、及びN番目のホットスワップ対応雄型端部は、合計4つの方法で配置することができる。
【0059】
その上、ベースの技術的解決策では、パワーキャビネットは、(N+1)番目の保護溝と、(N+1)番目の保護溝内に配置される(N+1)番目の保護ブラケットとをさらに含み、(N+1)番目の保護溝及び(N+1)番目の保護ブラケットの一方はベース上に配置され、他方はM番目のモジュール上に配置され、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方は(N+1)番目の保護溝内に配置され、他方は(N+1)番目の保護ブラケット内に配置される。
【0060】
上記の解決策では、(N+1)番目の保護溝及び(N+1)番目の保護ブラケットは2つの方法で配置される。1つの方法では、M番目のモジュールに(N+1)番目の保護ブラケットが設けられ、ベースに(N+1)番目の保護溝が設けられる。これを(N+1)番目の保護ブラケット及び(N+1)番目の保護溝の順配置と呼ぶことができる。もう一方の方法では、M番目のモジュールに(N+1)番目の保護溝が設けられ、ベースに(N+1)番目の保護ブラケットが設けられる。これを(N+1)番目の保護ブラケット及び(N+1)番目の保護溝の逆配置と呼ぶことができる。本開示において、(N+1)番目の保護ブラケット及び(N+1)番目の保護溝の位置、すなわち、(N+1)番目の保護ブラケット及び(N+1)番目の保護溝の順配置又は逆配置は、(N+1)番目の保護ブラケット及び(N+1)番目の保護溝がM番目のモジュールとベースとの間に配置されていれば、限定されるものではない。
【0061】
さらに、前述の解決策では、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部も2つの方法で配置される。1つの方法では、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部が(N+1)番目の保護ブラケット内に配置され、(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部あg(N+1)番目の保護溝内に配置される。もう一方の方法では、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部が(N+1)番目の保護溝内に配置され、(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部が(N+1)番目の保護ブラケット内に配置される。
【0062】
前述の配置方法を参照すると、前述の解決法における順列及び組み合わせによって分かるように、(N+1)番目の保護溝、(N+1)番目の保護ブラケット、(N+1)番目のホットスワップ対応雌型端部、及び(N+1)番目のホットスワップ対応雄型端部は、合計4つの方法で配置することができる。
【0063】
本開示の別の実施形態では、パワーキャビネットは、(N+2)番目の保護溝と(N+2)番目の保護溝内に配置される(N+2)番目の保護ブラケットとをさらに含み、(N+2)番目の保護溝及び(N+2)番目の保護ブラケットの一方がドーム上に配置され、他方が第1のモジュール上に配置され、(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部の一方が(N+2)番目の保護溝内に配置され、他方がN+2)番目の保護ブラケット内に配置される。
【0064】
上記の解決策では、(N+2)番目の保護溝及び(N+2)番目の保護ブラケットは2つの方法で配置される。1つの方法では、ドームに(N+2)番目の保護ブラケットが設けられ、第1のモジュールに(N+2)番目の保護溝が設けられる。これを(N+2)番目の保護ブラケット及び(N+2)番目の保護溝の順配置と呼ぶことができる。もう一方の方法では、ドームに(N+2)番目の保護溝が設けられ、第1のモジュールに(N+2)番目の保護ブラケットが設けられる。これを、(N+2)番目の保護ブラケット及び(N+2)番目の保護溝の逆配置と呼ぶことができる。本開示において、(N+2)番目の保護ブラケット及び(N+2)番目の保護溝の位置、すなわち(N+2)番目の保護ブラケット及び(N+2)の保護溝の順配置又は逆配置は、(N+2)番目の保護ブラケット及び(N+2)番目の保護溝がドームと第1のモジュールとの間に配置されていれば、限定されるものではない。
【0065】
さらに、前述の解決策では、(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部及び(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部も2つの方法で配置される。1つの方法では、(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部が(N+2)番目の保護ブラケット内に配置され、(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部が(N+2)番目の保護溝内に配置される。もう一方の方法では、(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部が(N+2)番目の保護溝内に配置され、(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部が(N+2)番目の保護ブラケット内に配置される。
【0066】
前述の配置方法を参照すると、前述の解決法における順列及び組み合わせによって分かるように、(N+2)番目の保護溝、(N+2)番目の保護ブラケット、(N+2)番目のホットスワップ対応雌型端部、及び(N+2)番目のホットスワップ対応雄型端部を、合計4つの方法で配置することができる。
【0067】
以下に、本開示において提供されるパワーキャビネットを具体的な実施形態を用いて記載する。
【0068】
図1に示すように、この実施形態で提供されるパワーキャビネットは、第1のモジュール11、第2のモジュール12、第3のモジュール13、第4のモジュール14、第5のモジュール15、第6のモジュール16、第7のモジュール17、第8のモジュール18、第9のモジュール19、及び第10のモジュール10を含み、これらのモジュールは上から下に順次配置されている。第1のモジュール11はバッテリ管理モジュールであり、残りのモジュールはバッテリモジュールである。
【0069】
この実施形態では、第1のホットスワップ対応コンポーネントが第1のモジュール11と第2のモジュール12との間に配置され、第2のホットスワップ対応コンポーネントが第2のモジュール12と第3のモジュール13との間に配置され、この調子で、第8のモジュール18と第9のモジュール19との間に8番目のホットスワップ対応コンポーネントが配置され、第9のモジュール19と第10のモジュール10との間に9番目のホットスワップ対応コンポーネントが配置される。本開示の添付の図面において、すべてのホットスワップ対応コンポーネントを、添付の図面にてマークし記載しているわけではない。以下では、1つのバッテリ管理モジュール及び1つのバッテリモジュールの概略図を用いて、ホットスワップ対応コンポーネントについて記載する。
【0070】
図2に示すように、第1のモジュール11、すなわちバッテリ管理モジュールは、パワーキャビネットの最上部に配置される。このバッテリ管理モジュールの上方にはホットスワップ対応コンポーネントもロック装置も配置されず、バッテリ管理モジュールの下方、すなわち第2のモジュールに近い側にのみホットスワップ対応雌型端部32、保護溝82、及びロック用雌型端部42が配置される。この実施形態では、
図2において、ホットスワップ対応雌型端部32が第1のホットスワップ対応雌型端部であり、保護溝82が第1の保護溝であり、そしてロック用雌型端部42が第1のロック用雌型端部である。
【0071】
図3は、パワーキャビネットのバッテリモジュールを示す概略構成図である。この図において、ホットスワップ対応雄型端部31、保護ブラケット81、及びロック用雄型端部41がバッテリモジュールの上方に配置されている。このバッテリモジュールは、
図1の第2のモジュール12~第10のモジュール10のいずれでもよい。このバッテリモジュールが
図1における第2のモジュール12である場合、ホットスワップ対応雄型端部31が第1のホットスワップ対応雄型端部であり、保護ブラケット81が第1の保護ブラケットであり、ロック用雄型端部
41が第1のロック用雄型端部である。
【0072】
図4に示すように、
図3に基づいて、バッテリモジュールの下方に、ホットスワップ対応雌型端部32、保護溝82、及びロック用雌型端部42が配置されている。このバッテリモジュールは、
図1における第2のモジュール~第10のモジュールのいずれでもよい。このバッテリモジュールが
図1における第2のモジュールである場合、ホットスワップ対応雌型端部32が第2のホットスワップ対応雌型端部であり、保護溝82が第2の保護溝であり、ロック用雌型端部42が第2のロック用雌型端部である。
【0073】
同様に、本開示では、
図1にバッテリモジュールが順次配置されており、すべてのバッテリモジュールは同じ形状及び設計を有する、すなわち、すべてのバッテリモジュールは同じ上側及び下側を有する。
【0074】
なお、
図1に示すパワーキャビネットでは、ベース20は最下部に配置されている。
図5に示すように、ベース20の上方に、ホットスワップ対応雄型端部31、ロック用雄型端部41、及び保護ブラケット81が配置されている。
図1に示す実施形態に基づいて、
図5に示すように、ホットスワップ対応雄型端部31は10番目のホットスワップ対応雄型端部であり、ロック用雄型端部41は10番目のロック用雄型端部であり、保護ブラケット81は10番目の保護ブラケットである。
【0075】
図1~
図4に示すように、複数の実施形態では、ハンドル70がさらにパワーキャビネットの各モジュールに配備され、ハンドル70があると各モジュールの設置及び使用が容易になる。
【0076】
図1に示すように、バッテリ管理モジュールは、電源インターフェース51と信号インターフェース52とを備えている。電源インターフェース51はパワーキャビネットの正極及び負極を引き出すように構成され、信号インターフェース52はサンプル線を引き出すように構成される。
【0077】
図6に示すように、バッテリモジュールの配線をホットスワップ対応雄型端部31へと引き出す例を用いて、バッテリモジュールの構成及び配線について記載する。バッテリパック63の引き出し線62はラインプレート61に接続され、このラインプレート61を用いてホットスワップ対応雄型端部31に接続されて、バッテリモジュール内の電力線及び/又は信号線がホットスワップ対応雄型端部へと引き出される。無論、ホットスワップ対応雌型端部の設計も図示のものと同様であるため、本明細書でその詳細を再度説明することはしない。
【0078】
本明細書の記載において、参照用語「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「例」、「具体例」、又は「いくつかの例」などの記載は、実施形態又は実施例を参照して記載した具体的な特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態又は実施例に含まれていることを示すことを意図している。本明細書において、前述の用語の例示的な記載は、必ずしも同じ実施形態又は実施例を示すものではない。さらに、記載した特定の特徴、構造、材料、又は特性を、任意の1つ又は複数の実施形態又は実施例において適切に組み合わせることが可能である。
【0079】
上記で本開示の実施形態を既に示し説明したが、この実施形態は例示であり、本開示を限定するものとして理解されるべきではないことを理解されたい。当業者であれば、本開示の原理及び目的から逸脱することなく、本開示の範囲内でこの実施形態を変更、修正、置換、及び変更することができる。