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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-20
(45)【発行日】2022-07-28
(54)【発明の名称】液体サンプルを収集するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/00 20060101AFI20220721BHJP
   G01N 30/24 20060101ALI20220721BHJP
   G01N 27/62 20210101ALI20220721BHJP
【FI】
G01N1/00 101G
G01N30/24 J
G01N27/62 V
G01N1/00 101L
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2017566350
(86)(22)【出願日】2016-06-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-08-30
(86)【国際出願番号】 US2016039327
(87)【国際公開番号】W WO2016210307
(87)【国際公開日】2016-12-29
【審査請求日】2019-06-14
(31)【優先権主張番号】62/185,239
(32)【優先日】2015-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/276,705
(32)【優先日】2016-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/277,241
(32)【優先日】2016-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516257707
【氏名又は名称】エレメンタル・サイエンティフィック・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ELEMENTAL SCIENTIFIC, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189544
【弁理士】
【氏名又は名称】柏原 啓伸
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・ディアス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ヘイン
(72)【発明者】
【氏名】カイル・ダブリュー・ウールマイヤー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・アール・ウィーデリン
(72)【発明者】
【氏名】タイラー・ヨスト
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン・ウィーデリン
【審査官】西浦 昌哉
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-241995(JP,A)
【文献】特表昭64-500541(JP,A)
【文献】米国特許第04328185(US,A)
【文献】特開2010-071713(JP,A)
【文献】特開平03-123836(JP,A)
【文献】特表2011-503549(JP,A)
【文献】特開昭61-029751(JP,A)
【文献】特開昭55-125472(JP,A)
【文献】特開平08-304367(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00- 1/44
G01N 35/00-35/10
G01R 19/00-19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体セグメントを受け入れるように構成されたサンプル受け入れラインと、
前記サンプル受け入れライン内の第1の位置での前記液体セグメントの存在または不在の少なくとも一つを検出するように構成された第1の検出器であって、前記第1の検出器は、前記サンプル受け入れライン内の前記第1の位置での前記液体セグメントの不在を第1の状態として検知し、前記サンプル受け入れライン内の前記第1の位置での前記液体セグメントの存在を第2の状態として検知するように構成された第1の検出器と、
前記第1の位置から下流の前記サンプル受け入れライン内の第2の位置での前記液体セグメントの存在または不在の少なくとも一つを検出するように構成された第2の検出器であって、前記第2の検出器は、前記サンプル受け入れライン内の前記第2の位置での前記液体セグメントの不在を第1の状態として検知し、前記サンプル受け入れライン内の前記第2の位置での前記液体セグメントの存在を第2の状態として検知するように構成された第2の検出器と、
前記第1の検出器および前記第2の検出器と通信可能に結合されたコントローラであって、前記コントローラは、前記コントローラが前記第2の状態から前記第1の状態への前記第1の検出器の状態の変化を検知する前に、前記第1の検出器が前記第2の状態にあり、前記第2の検出器が前記第2の状態にあるとき、前記サンプル受け入れライン内の連続液体セグメントを検知するように構成されたコントローラと、
前記第2の検出器が前記第2の状態を維持する時間を監視するように構成されたタイマーと
を含み、
ここで、前記コントローラは、(i)前記コントローラが前記第2の状態から前記第1の状態への前記第1の検出器の状態の変化を検知する前に、前記第1の検出器が前記第2の状態にあり、前記第2の検出器が前記第2の状態にある場合、および(ii)前記第2の検出器が前記第2の状態を維持する時間が閾値時間を超える場合のいずれかにおいて、前記サンプル受け入れライン内の前記連続液体セグメントを検知するように構成されるものである、
システム。
【請求項2】
前記サンプル受け入れラインの前記第1の位置と前記サンプル受け入れラインの前記第2の位置との間に結合され、少なくとも二つの流路構成の間で切り替え可能なバルブをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、前記サンプル受け入れライン内の前記連続液体セグメントの検知に応答して、前記少なくとも二つの流路構成の間で前記バルブを切り替えるように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記サンプル受け入れラインは、サンプルループを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
第3の位置にある分析システムと、
分析のために前記液体セグメントを受け入れるように構成された、前記第3の位置から離れた第4の位置にある遠隔サンプリングシステムと、
前記液体セグメントを前記第4の位置から前記第3の位置に搬送するように構成されたサンプル搬送ラインとをさらに含み、サンプル搬送ラインは、遠隔サンプリングシステムに結合され、これによって前記遠隔サンプリングシステムは、前記液体セグメントを前記第3の位置へ運ぶための前記サンプル搬送ラインと流体連通するように動作可能であり、前記分析システムは、前記サンプル受け入れラインを含み、前記サンプル受け入れラインは、前記サンプル搬送ラインおよび前記分析システムと選択的に結合するように構成され、これによって前記サンプル受け入れラインは、前記液体セグメントを受け入れるために前記サンプル搬送ラインと流体連通し、前記連続液体セグメントを前記分析システムに供給するために前記分析システムと流体連通するように動作可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記液体セグメントの前記連続液体セグメントに対する容積比は1より大きい、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記分析システムは、複数の分析装置を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の分析装置は、質量分析計、発光分光計、イオンクロマトグラフ、液体クロマトグラフ、フーリエ変換赤外分光計、粒子計数器、水分分析計、およびガスクロマトグラフのうちの少なくとも二つを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記サンプル搬送ラインは、少なくとも5メートルの長さである、請求項5に記載のシステム。
【請求項10】
前記サンプル搬送ラインは、少なくとも10メートルの長さである、請求項5に記載のシステム。
【請求項11】
前記サンプル搬送ラインは、少なくとも30メートルの長さである、請求項5に記載のシステム。
【請求項12】
サンプル受け入れライン内に液体セグメントを受け入れるステップと、
第1の検出器による前記サンプル受け入れライン内の第1の位置での前記液体セグメントの検出に応答して、前記第1の検出器によって第1の状態を検知するステップであって、前記第1の検出器の前記第1の状態は、前記第1の位置での前記液体セグメントの存在に対応するステップと、
前記第1の位置から下流の前記サンプル受け入れライン内の第2の位置での前記液体セグメントの検出に応答して、第2の検出器によって第1の状態を検知するステップであって、前記第2の検出器の前記第1の状態は、前記第2の位置での前記液体セグメントの存在に対応するステップと、
前記第1の検出器が第2の状態を検知する前に、前記第2の検出器が前記第1の状態を検知したかどうかを監視するステップであって、前記第2の状態は、前記第1の位置での前記液体セグメントの不在に対応するステップと、
前記第1の検出器が第2の状態を検知する前に、前記第2の検出器が前記第1の状態を検知したときに、前記サンプル受け入れライン内の連続液体セグメントを検知するステップと、
前記第2の検出器が前記第2の状態を維持する時間を監視するステップと
を含み、
ここで、前記第1の検出器が第2の状態を検知する前に、前記第2の検出器が前記第1の状態を検知したときに、前記サンプル受け入れライン内の連続液体セグメントを検知するステップが、
(i)前記第1の検出器が第2の状態を検知する前に、前記第2の検出器が前記第1の状態を検知した場合、および(ii)前記第2の検出器が前記第2の状態を維持する時間が閾値時間を超える場合のいずれかにおいて、前記サンプル受け入れライン内の連続液体セグメントを検知するステップを含む、
方法。
【請求項13】
前記サンプル受け入れライン内の前記連続液体セグメントの検知に応答して、前記連続液体セグメントを前記サンプル受け入れラインから複数の分析装置へ搬送するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記連続液体セグメントが、元素固有の汚染限界を超える化学成分を含むかどうかを判定するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記連続液体セグメントが前記元素固有の汚染限界を超える前記化学成分を含むと判定されたときに、前記液体セグメントの原点位置に警告を自動的に送信するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
多くの研究室では、一度に多数の化学的または生物学的サンプルを分析することがしばしば必要である。そのようなプロセスを合理化するために、サンプルの操作が機械化されてきた。そのような機械化されたサンプリングは、オートサンプリングと呼ばれることがあり、自動サンプリング装置またはオートサンプラーを使用して実施されることがある。
【背景技術】
【0002】
誘導結合プラズマ(ICP)分光法は、液体サンプル中の微量元素濃度および同位体比の測定に一般的に使用される分析技術である。ICP分光法は、約7000Kの温度に達する、電磁的に生成された部分的にイオン化されたアルゴンプラズマを用いる。サンプルがプラズマに導入されると、高温によりサンプル原子がイオン化されるか、または光を放出する。各化学的元素は、特徴的な質量または発光スペクトルを生成するので、放出された質量または光のスペクトルを測定することにより、元のサンプルの元素組成を決定することができる。
【0003】
サンプル導入システムは、ICP分光測定装置(例えば、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP/ICP-MS)、誘導結合プラズマ原子発光分光計(ICP-AES)など)または分析用の他のサンプル検出器もしくは分析機器に液体サンプルを導入するために採用される場合がある。例えば、サンプル導入システムは、液体サンプルのアリコートを容器から引き出して、その後、アリコートをICP分光計器によるプラズマ中のイオン化に適したポリ分散エアロゾルに変換するネブライザーまで輸送する場合がある。次いで、エアロゾルをスプレーチャンバ内で選別して、より大きなエアロゾル粒子を除去する。スプレーチャンバを出ると、エアロゾルは、分析用ICP-MSまたはICP-AES機器のプラズマトーチアセンブリによってプラズマに導入される。
【発明の概要】
【0004】
遠隔サンプリングシステムからの搬送ラインを介して搬送されたサンプルが、分析システムによって分析するのに適したサンプルを含むかどうかを決定するシステムおよび方法が記載される。システムの一実施形態は、液体セグメントを受け入れるように構成されたサンプル受け入れラインと、サンプル受け入れライン内の第1の位置で液体セグメントを検出するように構成された第1の検出器と、第1の位置から下流のサンプル受け入れライン内の第2の位置で液体セグメントを検出するように構成された第2の検出器と、コントローラが第1の検出器の状態の変化を検知する前に、第1の検出器と第2の検出器との検出状態が合致するときに、サンプル受け入れライン内の連続液体セグメントを検知するように構成されたコントローラとを含むが、これに限定されない。
【0005】
この概要は、以下の発明を実施するための形態でさらに説明する概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供される。この概要は、特許請求される主題の重要な構成または本質的な構成を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を決定する助けとして使用されることも意図していない。
【0006】
添付図面を参照して、発明を実施するための形態を説明する。添付の図面に含まれる任意の寸法は、単なる例として提供され、本開示を限定することを意味するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本開示の例示的な実施形態に係る、長距離輸送されたサンプルを分析するように構成されたシステムを示す部分線図である。
図2A図2Aは、本開示の例示的な実施形態に係る、遠隔サンプリングシステムで使用される遠隔サンプリング装置を示す環境図である。
図2B図2Bは、本開示の例示的な実施形態に係る、遠隔サンプリングシステムで使用される遠隔サンプリング装置を示す環境図である。
図3A図3Aは、本開示の例示的な実施形態に係る、分析システムで使用される分析装置を示す環境図である。
図3B図3Bは、本開示の例示的な実施形態に係る、分析システムで使用される分析装置を示す環境図である。
図4図4は、本開示の例示的な実施形態に係る、長距離輸送されたサンプルを分析するように構成されたシステム内の分析システムを示す部分線図である。
図5図5は、本開示の例示的な実施形態に係る、図4に示す分析システム内で利用され得る検出器を示す部分線図である。
図6図6は、本開示の例示的な実施形態に係る、遠隔サンプリングシステムから受け入れたサンプルを分析するための複数の分析装置を有する分析システムを示す環境図である。
図7図7は、本開示の例示的な実施形態に係る、サンプル受け入れラインと、サンプル受け入れラインが検出器間に連続液体セグメントをいつ含むかを決定するように構成された検出器とを含むシステムの概略図である。
図8図8は、本開示の例示的な実施形態に係る、遠隔サンプリングシステムによって得られたサンプルの複数のセグメントを含むサンプル搬送ラインの部分断面図である。
図9図9は、本開示の例示的な実施形態に係る、サンプル受け入れラインに供給され、二つの検出器によって検知された複数の液体サンプルセグメントを示すタイムラインである。
図10図10は、本開示の例示的な実施形態に係る、サンプル受け入れラインが検出器間の連続液体セグメントをいつ含むかを決定するための方法を例示するフロー図である。
図11図11は、本開示の例示的な実施形態に係る、化学的検出限界に基づいてプロセス動作を監視し制御するための制御システムのプロセスフロー図である。
図12図12は、本開示の例示的な実施形態に係る、複数の遠隔サンプリングシステムを組み込んだ処理設備の概略図である。
図13図13は、本開示の例示的な実施形態に係る、手動サンプリングを表すデータ点および自動システムで得られたデータ点を用いた、化学浴の金属汚染を経時的に示すチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
概して、図1図13を参照すると、長距離輸送されたサンプルを分析するように構成された例示的なシステムが記載されている。例示的な実施形態では、一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上のサンプルを複数の分析システムによって分析されてもよく、そのような分析システムは異なる分析技術を含んでもよい。システム100は、第1の位置に分析システム102を含む。システム100は、第1の位置から離れた第2の位置に一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104を含んでもよい。例えば、一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104は、分析システム102によって分析されるべき、化学物質貯蔵タンク、化学物質処理タンク(例えば化学浴)、化学物質輸送ラインまたはパイプなどの、化学物質の供給源に近接して配置されてもよく(例えば、第2の位置)、分析システム102は、生産設備用の分析ハブなどの遠隔サンプリングシステム104から離れて配置されてもよい(例えば、第1の位置)。システム100は、第3の位置、第4の位置などに一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104を含んでもよく、第3の位置および/または第4の位置は、第1の位置から離れている。実装形態では、遠隔サンプリングシステム104の第3の位置、第4の位置、および他の位置は、他の遠隔サンプリングシステム104のそれぞれの他の位置から離れていてもよい。例えば、一つの遠隔サンプリングシステム104は、水ライン(例えば、脱イオン水輸送ライン)に配置されてもよいが、一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の他の遠隔サンプリングシステム104は、化学物質貯蔵タンク、化学物質処理タンク(例えば、化学浴)、化学物質輸送ラインまたはパイプなどに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、システム100はまた、第1の位置(例えば、分析システム102の近く)に一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104を含む場合がある。例えば、第1の位置のサンプリングシステム104は、分析システム102に結合されたオートサンプラーを含む場合がある。一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上のサンプリングシステム104は、第1の位置、第2の位置、第3の位置、第4の位置などからサンプルを受け入れるように動作可能であってもよく、システム100は、分析用の分析システム102にサンプルを送達するように動作可能であってもよい。
【0009】
遠隔サンプリングシステム104は、サンプル150を受け入れて、(例えば、分析システム102への)送達および/または分析のためにサンプル150を調製するように構成されてもよい。実施形態では、遠隔サンプリングシステム104は、分析システム102から様々な距離(例えば、1m、5m、10m、30m、50m、100m、300m、1000mなど)に配置されてもよい。実装形態において、遠隔サンプリングシステム104は、遠隔サンプリング装置106とサンプル調製装置108とを含んでもよい。サンプル調製装置108は、フロースルーバルブなどのバルブ148をさらに含んでもよい。実装形態においては、遠隔サンプリング装置106は、サンプル流または供給源(例えば、例えば、廃水、すすぎ水、化学薬品、工業薬品などの液体、液体と接触する空気サンプルおよび/またはその中の汚染物質などの気体など)からサンプル150を収集するように構成された装置を含んでもよい。遠隔サンプリング装置106は、サンプル源からサンプルを取得し、分析システム102までの距離にわたってサンプルを送達するのに適した、ポンプ、バルブ、配管、センサなどのコンポーネントを含んでもよい。サンプル調製装置108は、希釈剤114、内部標準116、キャリア154などを使用して、遠隔サンプリング装置106から収集されたサンプル150を調製するように構成された装置を含んでもよい。当該装置は、特定のサンプル濃度、スパイクサンプル、較正曲線などを提供するように構成された装置などである。サンプル調製装置108は、すすぎ溶液158ですすがれてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、サンプル150は、希釈、前濃縮、一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の較正基準の添加などを含むが必ずしもこれに限定されない一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の調製技術を使用して、送達および/または分析のために調製されてもよい(例えば、調製サンプル152)。例えば、粘性サンプル150は、(例えば、送達中にサンプル150が分離するのを防ぐために)分析システム102に送達される前に(例えば、サンプル調製装置108によって)遠隔希釈されてもよい。本明細書で説明するように、遠隔サンプリングシステム104から搬送されたサンプルを、サンプル150と呼ぶ場合があり、サンプル150は調製サンプル152を指す場合もある。いくつかの実施形態では、サンプル希釈は動的に調整されて(例えば、自動的に調整されて)、システムを通ってサンプル150を所望の速度で移動させる場合がある。例えば、特定のサンプルまたは特定のタイプのサンプルに添加される希釈剤114は、サンプル150が(例えば、第2の位置から第1の位置への移動時間によって測定されるときに)過度にゆっくりとシステム100を通って移動する場合に増加する。別の一例では、1リットル(1L)の海水が、分析システム102への送達の前に遠隔的に前濃縮されてもよい。さらなる一例では、静電濃縮が空気サンプルからの物質に使用され、可能性のある空気混入汚染物質を前濃縮する。いくつかの実施形態では、インライン希釈および/または較正が、システム100によって自動的に実行される。例えば、サンプル調製装置108は、分析システム102に送達されたサンプルに一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の内部標準を加えて、分析システム102を較正してもよい。
【0011】
本開示の実施形態では、分析システム102は、分析システム102と一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104との間に結合されたサンプル搬送ライン144からサンプル150を収集するように構成されたサンプル収集器110および/またはサンプル検出器130を含んでもよい。サンプル収集器110および/またはサンプル検出器130は、一つまたはそれ以上一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104から(例えば、一つまたはそれ以上のサンプル搬送ライン144を介して)サンプル150を受け入れるための、ポンプ、バルブ、配管、ポート、センサなどのコンポーネントを含んでもよい。例えば、システム100が複数の遠隔サンプリングシステム104を含む場合、各遠隔サンプリングシステムは、サンプル収集器110の別個の部分または分析システム102の別個のサンプル収集器110に結合する専用のサンプル搬送ライン144を含んでもよい。さらに、分析システム102は、分析システム102に局所的なサンプル150を収集するように構成されたサンプリング装置160(例えば、局所オートサンプラー)を含んでもよい。
【0012】
分析システム102はまた、(例えば液体サンプル中の)微量元素濃度、同位体比などを決定するためにサンプルを分析するように構成された少なくとも一つの分析装置112を含む。例えば、分析装置112は、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP/ICP-MS)、誘導結合プラズマ原子発光分光計(ICP-AES)などを含むが、これに限定されないICP分光測定機器を含んでもよい。実施形態では、分析システム102は、複数の分析装置112(すなわち、2以上の分析装置)を含む。例えば、システム100および/または分析システム102は、複数のサンプリングループを含んでもよく、各サンプリングループは、複数の分析装置112にサンプルの一部を導入する。別の一例として、システム100および/または分析システム102は、単一のサンプルが複数の分析装置112に迅速かつ連続的に導入され得るように、多位置バルブを用いて構成されてもよい。例えば、図6は、分析システム102と流体連通する遠隔サンプリングシステム104を示しており、分析システム102は、遠隔サンプリングシステム104から受け入れたサンプルを分析するための三つの分析装置(ICPMS602、イオンクロマトグラフ(IC)カラム604、およびフーリエ変換赤外分光器(FTIR)606)に結合された多位置バルブ600を含む。図6は、分析システム102が三つの分析装置を含む一実施形態を示しており、分析システム102は、より少ない(例えば、3未満)またはより多い(例えば、4以上の)分析装置112を含んでもよい。実施形態では、分析装置112は、(例えば、微量金属測定用の)ICPMS、(例えば、微量金属測定用の)ICPOES、(例えば、アニオンおよびカチオン測定用の)イオンクロマトグラフ、(例えば、有機汚染物質測定用の)液体クロマトグラフ(LC)、(例えば、化学組成および構造情報の決定用の)赤外FTIR、(例えば、非溶解粒子の検出用の)粒子計測器、(例えば、サンプル中の水の検出用の)水分分析器、(例えば、揮発性成分の検出用の)ガスクロマトグラフ(GC)などを含んでもよいが、これらに限定されない。実施形態では、複数の分析装置112は、遠隔サンプリング装置104と同じ位置に配置されてもよく、一方、システム100は、複数の分析装置112によって実行された分析に、追加のまたはそれとは別の、サンプル分析用の、遠隔サンプリングシステム104から遠隔に位置する一つまたはそれ以上の追加の分析装置112を含んでもよい。代替的または追加的に、複数の分析装置112は、遠隔サンプリングシステム104とは異なる位置に配置されてもよい。
【0013】
システム100および/または分析システム102は、ある位置での検体濃度を、経時的に報告するように構成されてもよい(図13を参照して以下にさらに示す)。いくつかの実施形態では、分析装置112は、サンプル150内の一つまたはそれ以上の微量金属を検出するように構成される場合がある。他の実施形態では、分析装置112は、イオンクロマトグラフィ用に構成される場合がある。例えば、イオンおよび/またはカチオンが、サンプル150内に収集されて、クロマトグラフ分析装置112に送達されてもよい。さらなる実施形態では、有機分子、タンパク質などがサンプル内に収集されてもよく、(例えば、ネブライザー156を使用して)高分解能飛行時間型(HR-ToF)の質量分析計分析装置112に送達されてもよい。したがって、本明細書に記載のシステムは、(例えば、複数の医薬反応器に接続された中央質量分析計分析装置を用いた)薬学的用途、一つまたはそれ以上の廃棄物ストリームの廃棄物監視、半導体製造設備などを含むが、これらに必ずしも限定されない様々な用途に対して使用され得る。例えば、汚染物質が検出されたときに、廃棄物ストリームを汚染物質に対して連続的に監視してタンクに流す場合がある。別の一例として、分析システム102にリンクされた一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104によって得られたサンプルの分析を介して、一つまたはそれ以上の化学物質ストリームを連続的に監視してもよく、それにより、化学物質ストリームの各々に対して汚染限界が設定されてもよい。特定のストリームに対して汚染限界を超える汚染物質を検出すると、システム100は警告を発する場合がある。
【0014】
遠隔サンプリングシステム104は、当該遠隔サンプリングシステム104が、連続液体サンプルセグメント150をサンプル搬送ライン144に供給するためにサンプル搬送ライン144と流体連通するように動作可能であるように、少なくとも一つのサンプル搬送ライン144と選択的に結合するように構成されてもよい。例えば、遠隔サンプリングシステム104は、サンプル150を収集して、例えば、遠隔サンプリングシステム104をサンプル搬送ライン144に結合するフロースルーバルブ148を使用してサンプル搬送ライン144にサンプル150を供給するように構成される場合がある。サンプル搬送ライン144へのサンプル150の供給を、「ピッチ」と呼ぶ場合がある。サンプル搬送ライン144は、ガス供給源146と結合されてもよく、第2の位置(場合によっては第3の位置、第4の位置など)から第1の位置へガスを輸送するように構成されてもよい。このようにして、遠隔サンプリングシステム104によって供給された液体サンプルセグメントは、ガスストリーム中で収集されて、ガス圧力サンプル搬送を使用して分析システム102の位置に輸送される。
【0015】
いくつかの実施形態では、サンプル搬送ライン144内のガスは、窒素ガス、アルゴンガスなどを含むが、必ずしもこれらに限定されない不活性ガスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、サンプル搬送ライン144は、1ミリメートルの10分の8(0.8mm)の内径を有する、セグメント化されていないまたは最小限にセグメント化されたチューブを含む場合がある。しかしながら、1ミリメートルの10分の8の内径は、単なる例として提供されており、本開示を限定することを意味するものではない。他の実施形態では、サンプル搬送ライン144は、1ミリメートルの10分の8より大きい内径および/または1ミリメートルの10分の8未満の内径を含む場合がある。いくつかの実施形態では、サンプル搬送ライン144内の圧力は、少なくとも約4バールから10バールまでの範囲であってもよい。しかしながら、この範囲は単なる例示として提供され、本開示を限定することを意味するものではない。他の実施形態では、サンプル搬送ライン144内の圧力は、10バールよりも大きくてもよく、および/または4バール未満でもよい。さらに、いくつかの特定の実施形態では、サンプル搬送ライン144内の圧力は、サンプル150が概ね上方向(例えば、鉛直方向)に分配されるように調整されてもよい。そのような鉛直方向は、分析システム102よりも低い位置(例えば、サンプル供給源および遠隔サンプリングシステムが分析システム102に対して「階下」に配置されている位置)で収集されたサンプルの搬送を促進してもよい。
【0016】
いくつかの例では、サンプル搬送ライン144は、第1の液体浴(または化学浴)と流体連通する遠隔サンプリングシステム104、および第2の液体浴(または化学浴)と流体連通する分析システム102に結合されてもよい。本開示の実施形態では、システム100は、第1の位置および/または一つまたはそれ以上の遠隔位置(例えば、第2の位置、第3の位置、第4の位置など)でオーバーフローを防止または最小化するために、(例えば、トラフに取り付けられた)一つまたはそれ以上の漏れセンサを含む場合がある。サンプリング装置106内にサンプルをロードするために、シリンジポンプまたは真空ポンプなどのポンプを使用する場合がある。遠隔サンプリングシステム104でサンプル150を選択するために、バルブ148を使用する場合があり、サンプル150は、当該サンプル150を第1の位置で分析システム102に送達し得るサンプル搬送ライン144に供給されてもよい。分析システム102上のドレインをポンプで汲み出して、サンプル150をサンプル搬送ライン144から引き出すために、ダイアフラムポンプなどの別のポンプを使用する場合がある。
【0017】
システム100は、サンプル搬送ライン144内のガスおよびサンプルが周囲環境に曝されない密閉サンプリングシステムとして実装されてもよい。例えば、ハウジングおよび/またはシースが、システム100の一つまたはそれ以上のコンポーネントを取り囲んでもよい。いくつかの実施形態では、遠隔サンプリングシステム104の一つまたはそれ以上のサンプルラインは、サンプル送達の間に洗浄される場合がある。さらに、サンプル搬送ライン144は、サンプル150の間で(例えば、洗浄溶液を使用して)洗浄される場合がある。
【0018】
サンプル搬送ライン144は、サンプルループ164がサンプル搬送ライン144と流体連通するように動作して、連続液体サンプルセグメントを受け入れるように、第1の位置でサンプル受け入れライン162(例えば、サンプルループ164)と選択的に結合するように構成されてもよい。連続液体サンプルセグメントのサンプルループ164への送達を、「キャッチ」と呼ぶ場合がある。サンプルループ164はまた、分析装置112と選択的に結合するように構成され、これによって(例えば、十分な液体サンプルセグメントが分析システム102による分析のために利用可能であるとシステム100が判断した場合)サンプルループ164は、分析装置112と流体連通して、連続液体サンプルセグメントを分析装置112に供給するように動作可能である。本開示の実施形態では、分析システム102は、分析システム102による分析のためにサンプルループ164が十分な量の連続液体サンプルセグメントを含むことを判定するように構成された一つまたはそれ以上の検出器を含んでもよい。一例では、十分な量の連続液体サンプルは、分析装置112に送るのに十分な液体サンプルを含んでもよい。十分な量の連続液体サンプルの別の一例は、(例えば、図7に示すように)第1の検出器126と第2の検出器128との間のサンプル受け入れライン162内に連続液体サンプルを含んでもよい。実装形態において、第1の検出器126および/または第2の検出器128は、光分析器132、光学センサ134、導電率センサ136、金属センサ138、導電性センサ140、および/または圧力センサ142を含んでもよい。第1の検出器126および/または第2の検出器128は、他のセンサを含んでもよいと考えられる。例えば、第1の検出器126は、サンプル150がいつサンプルループ164に入るかを検出する光分析器132を含む場合があり、第2の検出器128は、サンプルループ164がいつ充填されるかを検出する別の光分析器132を含む場合がある。この例は、「成功したキャッチ」と呼ぶ場合がある。光分析器132は単なる例として提供され、本開示を限定することを意味するものではないことに留意すべきである。他の例示的な検出器には、光センサ、導電率センサ、金属センサ、導電性センサ、圧力センサなどが含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0019】
図7を参照すると、連続液体サンプルセグメントがサンプル受け入れライン162にいつ含まれるか、および/またはサンプルループ164が(例えば、分析システム102による)分析のために十分な量の連続液体サンプルセグメントをいつ含むかを決定することができるシステム100が記載されている。例示的な実施形態では、第1の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体(例えば、液体サンプルセグメント)の存在、および、サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体の不在などを表し得る2以上の状態を決定するように構成されてもよい。例えば、(例えば、第1の検出器126に近接した)サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体サンプルセグメントの存在を表すために、(例えば、ハイ状態などの第1のロジックレベルによって表される)第1の状態を使用してもよい。サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体サンプルセグメントの不在(例えば、サンプル受け入れライン162内の空隙またはガス)を表すために、(例えば、ロー状態などの第2のロジックレベルによって表される)第2の状態を使用してもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、圧力センサ142を含む第1の検出器126は、(例えば、液体が存在するときに、第1の位置に近接するサンプル受け入れライン162内の圧力の増加を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体の存在を検出するために使用されてもよい。第1の検出器126は、(例えば、第1の位置に近接したサンプル受け入れライン162内の圧力の低下を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体の不在を検出するために使用されてもよい。しかしながら、圧力センサは一例として提供されており、本開示を限定することを意味するものではない。他の実施形態では、光学センサ134を含む第1の検出器126は、(例えば、液体が存在するとき、第1の位置に近接するサンプル受け入れライン162を通過する光の減少を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体の存在を検出するために使用されてもよい。第1の検出器126は、(例えば、第1の位置に近接したサンプル受け入れライン162を通過する光の増加を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体の不在を検出するために使用されてもよい。これらの例では、第1の検出器126は、第1の位置における液体サンプルの存在をハイ状態として報告し、第1の位置における液体サンプルの不在をロー状態として報告してもよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、システム100は、第2の検出器126、第3の検出器などの、一つまたはそれ以上の追加の検出器も含む場合がある。例えば、第2の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体(例えば、液体サンプルセグメント)の存在、サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体の不在などを表し得る2以上の状態を決定するように構成されてもよい。例えば、(例えば、第2の検出器126に近接した)サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体サンプルセグメントの存在を表すために、(例えば、ハイ状態などの第1のロジックレベルによって表される)第1の状態が使用されてもよい。サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体サンプルセグメントの不在を表すために、(例えば、ロー状態などの第2のロジックレベルによって表される)第2の状態が使用されてもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、圧力センサ142を含む第2の検出器126は、(例えば、液体が存在するときに、第2の位置に近接するサンプル受け入れライン162内の圧力の増加を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体の存在を検出するために使用されてもよい。第2の検出器126は、(例えば、第2の位置に近接したサンプル受け入れライン162内の圧力の低下を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体の不在を検出するために使用されてもよい。しかしながら、圧力センサは一例として提供されており、本開示を限定することを意味するものではない。他の実施形態では、光学センサ134を含む第2の検出器126は、(例えば、液体が存在するとき、第2の位置に近接するサンプル受け入れライン162を通過する光の減少を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体の存在を検出するために使用されてもよい。第2の検出器126は(例えば、第2の位置に近接したサンプル受け入れライン162を通過する光の増加を検出することによって)サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体の不在を検出するために使用されてもよい。これらの例では、第2の検出器126は、第2の位置における液体サンプルの存在をハイ状態として報告してもよく、第2の位置における液体サンプルの不在をロー状態として報告してもよい。
【0023】
コントローラ118は、一つまたはそれ以上の検出器126と通信可能に結合され、サンプル受け入れライン162内の第1の位置、サンプル受け入れライン162内の第2の位置、サンプル受け入れライン162内の別の位置などにおいて、液体を検知するように構成されてもよい。例えば、コントローラ118は、第1の検出器126を使用して検出操作を開始して、(例えば、コントローラ118が、第1の検出器126によって決定されるようにローからハイへの状態の変化を検知する場合)サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体は、コントローラ118によって検知されてもよい。次に、第1の検出器126は、(例えば、連続的に、少なくとも実質的に連続的に)監視される場合がある。その後、(例えば、コントローラ118が、第1の検出器126によって決定されるように、ハイからローへの状態の変化を検知する場合)コントローラ118は、サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体の不在を検知してもよい。
【0024】
同様に、コントローラ118は、第2の検出器126を用いて検出操作を開始してもよく、(例えば、コントローラ118が第2の検出器126によって決定されるように、ローからハイへの状態の変化を検知する場合)サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体は、コントローラ118によって検知されてもよい。次に、第2の検出器126は、(例えば、連続的に、少なくとも実質的に連続的に)監視される場合がある。その後、(例えば、コントローラ118が第2の検出器126によって決定されるように、ハイからローへの状態の変化を検知する場合)コントローラ118は、サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体の不在を検知してもよい。
【0025】
コントローラ118および/または一つまたはそれ以上の検出器126は、システム100に対しての特定のイベント(例えば、サンプル受け入れライン162内の複数の位置での特定の時間における液体の存在または不在)のタイミングを提供するタイマーの動作を含んでもよく、あるいは、当該動作に影響を与えてもよい。一例として、コントローラ118は、(例えば、液体を廃棄または保持ループに向けるのとは対照的に)液体サンプルを分析システム102に向けることができるかどうかの判定を行うために、様々な検出器によって状態の変化が検知された時間を監視してもよい。別の一例として、コントローラ118は、検出器126を介してコントローラ118によって検知された状態の変化に基づいて、液体がサンプル受け入れライン162および/またはサンプルループ164内で費やす時間を監視してもよい。
【0026】
液体サンプルセグメントの中断および適切な液体セグメントの決定
一般的に、サンプルが関連する分析装置(例えば、分析装置の隣のオートサンプラー)に近接して得られる場合、サンプルは、実質的なサンプル量を必要とせずに、サンプル供給源と分析装置との間の全距離に及んでもよい。しかしながら、サンプルの長距離搬送の場合、遠隔サンプリングシステム104と分析システム102との間で搬送ライン144全体(例えば、最大数百メートルのサンプル長)を満たすことは、使用されていないサンプル部分の処分、サンプルの粘度などによる環境への懸念のために、禁止される可能性があり、または、望ましくない可能性がある。したがって、実施形態では、遠隔サンプリングシステム104は、搬送ライン144全体をサンプルで満たさず、むしろ、全搬送ライン144容積の一部を表す液体サンプルセグメントが、分析システム102による分析のために搬送ライン144を介して送られる。例えば、搬送ライン144は最大数百メートルの長さであってもよいが、分析システム102への輸送中の任意の所与の時間において、サンプルは搬送ライン144の約1メートル以下を占める場合がある。そのラインを通して液体サンプルセグメントを送ることにより、遠隔サンプリングシステム104から送られるサンプルの量が減らされ得るので、サンプルは、分析システム102への輸送中に、サンプル搬送ライン144内の気泡または間隙/ボイドを生じる場合がある。そのような気泡または間隙/ボイドは、輸送中のチューブ間のオリフィスの変化などのサンプルの長距離搬送に関連する状況に起因して、サンプル間のラインを洗浄するために使用される残留洗浄流体との相互作用に起因して、ライン内の残留流体との反応に起因して、搬送ラインのスパンに沿った圧力差などに起因して、形成される場合がある。例えば、図8に示すように、液体サンプル800は、遠隔サンプリングシステム104から搬送ライン144を通って、分析システム102が配置されている第1の位置に送られてもよい。遠隔サンプリングシステム104によって得られる全サンプルの体積は、図8においてVTOTによって表される。図示されているように、間隙またはボイド802が、遠隔サンプリングシステム104からの輸送中に搬送ライン144内に形成されてもよい。間隙またはボイド802は、分析システム102による分析のために十分な量または体積のサンプルを含まない多数のサンプルセグメント804を仕切る。そのようなサンプルセグメント804は、分析システム102による分析のために十分な(VSAMPLEとして図示される)体積を有する、より大きなサンプルセグメント806の前および/または後に置かれてもよい。実施形態では、遠隔サンプリングシステム104によって収集されるサンプルの量(例えば、VTOT)は、分析装置112による分析のために十分な量のサンプル150を提供するように調整される。例えば、「捕捉される」サンプル150の量に対する「投入される」サンプル150の量の体積比(例えば、VTOT/VSAMPLE)は、少なくとも約1と1/4(1.25)である。しかしながら、この比率は単なる例として提供され、本開示を限定することを意味するものではない。いくつかの実施形態では、当該比率は1と1/4より大きく、他の実施形態では、当該比率は1と1/4未満である。一例では、2.5ミリリットル(2.5mL)のサンプル150(例えば、濃硫酸または硝酸)が投入され、1ミリリットル(1mL)のサンプル150が捕捉される。別の一例では、1.5ミリリットル(1.5mL)のサンプル150が投入され、1ミリリットル(1mL)のサンプル150が捕捉される。本開示の実施形態では、「投入される」サンプル150の量は、第1の位置と第2の位置との間の距離、第1の位置と第2の位置との間のサンプル搬送ライン配管の量、およびサンプル搬送ライン144内の圧力などを説明するために調整される。一般的に、VTOT/VSAMPLEの比率は、搬送中のサンプル搬送ライン144内の間隙/ボイド802およびサンプルセグメント804の形成を説明するために、1より大きくてもよい。
【0027】
システム100は、複数の遠隔サンプリングシステム104のうちのどのサンプリングシステムがそのそれぞれのサンプルを分析システム102に送信(例えば、「投入」)すべきかを選択することができ、これによってサンプルが特定の時刻に分析システム102に送られるべきではないように、検出器126は、分析システム102に送信する(例えば、「捕捉する」)のに十分なサンプル(例えば、サンプルループ164内のVSAMPLE)が存在するかどうか、またはボイドもしくは間隙がライン内(例えば、検出器126間)に存在するかどうかの判定を促進する。分析装置112が「ブランク」溶液を分析することがあるので、気泡または間隙が(例えば、サンプルループ164内に)存在する場合、特に、サンプルが希釈された場合、または分析装置112への導入前に分析システム102でさらに希釈された場合、それらの存在により、サンプルの分析の精度が損なわれ得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、システム100は、連続液体サンプルセグメント(例えば、サンプルセグメント806)がサンプル受け入れライン162および/またはサンプルループ164にいつ含まれるかを決定するように構成されてもよく、これによってシステム100が、間隙またはボイド802またはより小さなサンプルセグメント804を分析装置112へ搬送するのを避けてもよい。例えば、システム100は、サンプル受け入れライン162に沿った第1の位置に第1の検出器126を、サンプル受け入れライン162に沿った(例えば、第1の位置から下流の)第2の位置に第2の検出器126を含んでもよい。システム100は、第1の検出器126と第2の検出器126との間にサンプルループ164を含む場合がある。実施形態では、少なくとも二つの流路構成(例えば、図3Aに示すバルブ148の第1の流路構成、図3Bに示すバルブ148の第2の流路構成など)の間で交換可能な、多ポートバルブなどのバルブを、第1の検出器126とサンプルループ164との間、および第2の検出器126とサンプルループ164との間に配置してもよい。本開示の実施形態では、システム100は、第1の位置で第1の検出器126を介してハイからローへの状態の変化を検知しなくても、第1の位置および第2の位置の両方で同時に液体を検知することによって、サンプル受け入れライン162および/またはサンプルループ164に連続液体サンプルセグメントが含まれていることを判断してもよい。別の言い方をすれば、液体サンプルは、第2の検出器126が液体サンプルの存在を認識するまで、第1の検出器126によって検出される状態の変化なしに、第1の検出器126から第2の検出器126まで連続的に搬送される。
【0029】
2以上の検出器を使用して、サンプル受け入れラインが検出器間に連続液体セグメントをいつ含むかを決定する一実装形態では、液体セグメントがサンプル受け入れラインに受け入れられる。例えば、図7を参照すると、サンプル受け入れライン162は、液体サンプルセグメントを受け入れる。次に、サンプル受け入れライン内の第1の位置で液体セグメントの存在および/または不在を検出するように構成された第1の検出器を使用して検出操作を開始することによって、液体セグメントをサンプル受け入れライン内の第1の位置で検知する。例えば、図7を参照すると、第1の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第1の位置で液体サンプルセグメントをローからハイへの状態の変化として検出する。図9を参照すると、液体サンプルセグメントは、時刻tおよびtにおいて第1の位置で検出し得る。次に、第1の位置で液体セグメントを検知した後、第1の検出器を監視する。例えば、図7を参照すると、第1の検出器126は、コントローラ118によって監視され、第1の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第1の位置での液体サンプルセグメントの不在を、ハイからローへの状態の変化として検出する。図9を参照すると、第1の位置は、時刻tおよびtで開始して(例えば、連続的に、少なくとも実質的に連続的に)監視され、時刻tおよびtで第1の位置で液体サンプルセグメントの不在を検出し得る。
【0030】
同様に、液体セグメントは、サンプル受け入れライン内の第2の位置で液体セグメントの存在および/または不在を検出するように構成された第2の検出器を使用して検出操作を開始することによって、サンプル受け取りライン内の第2の位置で検知される。例えば、図7を参照すると、第2の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第2の位置での液体サンプルセグメントをローからハイへの状態の変化として検出する。図9を参照すると、液体サンプルセグメントは、時刻tおよびtにおいて第2の位置で検出し得る。次に、第2の位置で液体セグメントを検知した後、第2の検出器が監視される。例えば、図7を参照すると、第2の検出器126は、コントローラ118によって監視されて、第2の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第2の位置における液体サンプルセグメントの不在をハイからローへの状態の変化として検出する。図9を参照すると、第2の位置は、時刻tおよびtで開始して(例えば、連続的に、少なくとも実質的に連続的に)監視されて、時刻tおよびtで第2の位置において液体サンプルセグメントの不在が検出され得る。
【0031】
液体が第1の位置と第2の位置の両方で同時に検知されると、第1の検出器と第2の検出器との間のサンプル受け入れライン内で連続液体セグメントが検知される。例えば、図7を参照すると、ハイ状態が第1の検出器126および第2の検出器126のそれぞれにおいて液体サンプルセグメントの存在を表す場合、コントローラ118は、サンプル受け入れライン162内に(例えば、第1の検出器126と第2の検出器126との間の存在として)連続液体サンプルセグメントを検知する。図9を参照すると、液体サンプルセグメントが第2の位置で検出されると、連続液体サンプルセグメントは、時刻tで検知され得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、連続液体セグメントがサンプル受け入れライン内でいつ検知されたかを判定し、サンプル受け入れラインから分析装置への連続液体セグメントの搬送を開始するために、論理AND演算が使用されてもよい。例えば、図7を参照すると、コントローラ118は、第1の検出器126および第2の検出器126のそれぞれでハイ状態の論理AND演算を使用してもよく、バルブ148を使用してサンプルループ164と分析装置112との選択的結合を開始してもよい。これによって、サンプルループ164は、分析装置112と流体連通して、分析装置112に連続液体サンプルセグメントを供給するように動作可能となる。いくつかの実施形態では、ローからハイへの状態変化が第1の検出器126または第2の検出器126で検知されたときに、コントローラ118は、バルブ148を切り替えて、連続液体サンプルセグメントを分析装置112に供給するかどうかを決定するだけであってもよい。いくつかの実施形態では、システム100は、サンプルループ164と分析装置との選択的結合を開始する前に、ある時間間隔の間(例えば、図9に示すtΔ)、第2の検出器126におけるハイ状態が維持されることを要求する。例えば、コントローラ118および/またはプロセッサ120のタイマーまたはタイミング機能は、第2の検出器126がハイ状態を維持している時間間隔を検証してもよく、これによって第2の検出器126が時刻tΔ(例えば、閾値時間)の間、ハイ状態を維持し、第1の検出器がハイ状態にある場合、コントローラ118は、十分な液体サンプルセグメント(例えば、図8のセグメント806)が捕捉されたことを決定してもよく、連続液体サンプルセグメントを分析装置112に供給するために、バルブ148を切り替えてもよい。tΔの期間は、第2の検出器が空隙または気泡を測定することがありそうにない時間間隔に対応する場合があり、当該機関は、サンプルの流速または他の搬送条件に依存して変わる場合がある。
【0033】
いくつかの実施形態では、コントローラ118は、ハイ状態および/またはロー状態で第1の検出器126のタイミングを監視してもよい。例えば、遠隔サンプリングシステム104から搬送されるサンプルの流れ特性が分かっている実施形態では、第1の検出器126を監視して、サンプル受け入れライン162および/またはサンプルループ164内に十分な液体サンプルが存在するかどうかを近似するためにハイ状態で費やされる時間の長さを決定してもよく、コントローラ118に、第2の検出器126におけるハイ状態の確認の有無にかかわらず、サンプルを分析装置112に送らせる。例えば、サンプルの所与の流量に対して、サンプルの体積は、第1の検出器126がハイ状態にあった時間の長さを監視することによって近似されてもよい。しかしながら、ポンプの機能性、搬送されるサンプルのタイプ、サンプルの粘度、搬送の期間、搬送距離、周囲温度条件、搬送ライン144の温度条件などの変動により、サンプルの流速は容易には明らかではない場合がある。したがって、第2の検出器126の機能性は有益である場合がある。
【0034】
本開示の実施形態では、本明細書に記載のシステムおよび技術は、第1の検出器126と第2の検出器126との間のサンプル受け入れラインの一部(例えば、サンプルループ)が、気泡の存在なしに充填されることを決定するために使用されてもよい。例えば、図9を参照して説明した時刻tとtとの間の第1の位置での液体サンプルの不在は、サンプル受け入れライン162内の気泡の存在に対応する場合がある。システム100は、気泡がサンプル受け入れライン162内に存在しない状態に達したとき、コントローラ118は、バルブ148を切り替えて、サンプルループ164内の流体が(分析または分析前のサンプル調整のため)分析装置112へ通るのを可能にする。
【0035】
方法の例
図10は、二つの検出器を使用して、サンプル受け入れラインが、分析システムによる分析のための連続液体サンプルセグメント中に十分な量のサンプルを含み、連続液体サンプルセグメント中に間隙もボイドもないときを判定する例示的な実装形態内の手順810を示す。図示のように、液体セグメントは、サンプル受け入れラインに受け入れられる(ブロック812)。例えば、サンプル受け入れライン162は、遠隔サンプリングシステム104によって得られ、搬送ライン144を介して搬送されたサンプルを受け入れてもよい。手順810はまた、第1の位置を通過する際に液体セグメントの存在および/または不在を検出するように構成された第1の検出器によってサンプル受け入れライン内の第1の位置で液体セグメントを検知するステップを含む(ブロック814)。例えば、第1の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第1の位置における液体サンプルセグメントの存在を測定してもよい。図9を参照すると、液体サンプルセグメントは、時刻tおよびtにおいて第1の位置で検出される。
【0036】
次に、液体セグメントを第1の位置で検知した後、第1の検出器は監視される(ブロック816)。例えば、第1の検出器126は、サンプル受け入れライン162内の第1の位置に液体セグメントが存在しないかどうか(例えば、第1の検出器126が、サンプル流体の検出を示すハイ状態から、サンプル流体が検出されないロー状態への遷移を有するかどうか)を判定するために、コントローラ118によって監視されてもよい。図9を参照すると、第1の位置は、時刻tおよびtで開始して(例えば、連続的に、少なくとも実質的に連続的に)監視される。そして、第2の位置で液体セグメントの存在および/または不在を検出するように構成された第2の検出器を使用して検出操作を実行することによって、第1の位置の下流のサンプル受け入れライン内の第2の位置で液体セグメントを検知する前に、サンプル受け入れライン内の第1の位置で液体セグメントの不在が検知されていない場合には、連続液体セグメントがサンプル受け入れライン内で検知される(ブロック818)。例えば、図9を参照すると、第1の検出器126は、時刻tおよびtでサンプル流体の存在を検出し、一方、第2の検出器126は、時刻tおよびtでサンプル流体の存在を検出する。第2の検出器がそのサンプルセグメントを検出する前に、第1の検出器126が中間時間に不在を検出することなく、第1の検出器の時刻tと時刻tとの間の液体サンプルセグメントのみが第2の検出器によって検知される(時刻tで始まる)。そのとき、コントローラ118は、バルブ148に、切り替えて、サンプルループ164に含まれるサンプルを分析装置112に送るように指示してもよい。第1の検出器126がtで液体サンプルの存在を検知している間、第1の検出器はまた、第2の検出器126がtで液体サンプルの存在を続いて検出する前に、tで液体サンプルの不在を検出する。そのように、システム100は、間隙またはボイド(例えば、間隙/ボイド802)がサンプルループ164内に存在することを認識し、分析のためにバルブ148を切り替えず、その代わりに、不適切なサンプルセグメント(例えば、液体セグメント804)を廃棄することを可能にする。本明細書に記載されているように、第1の検出器126がその間にハイ状態を維持した後のある時間間隔(例えば、tΔ)の間、第2の検出器126がハイ状態を維持すると、バルブ148を切り替えるために(例えば、コントローラ118によって実施される)タイマーを使用してもよい。
【0037】
制御システム
そのコンポーネントの一部または全部を含むシステム100は、コンピュータ制御下で動作してもよい。例えば、プロセッサ120は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(例えば、固定論理回路)、手動処理、またはそれらの組み合わせを使用して、本明細書に記載のシステムのコンポーネントおよび機能を制御するために、システム100と共に、またはシステム100内に含まれてもよい。本明細書で使用する「コントローラ」、「機能」、「サービス」、および「ロジック」という用語は、概して、システムを制御することに関連するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアの組み合わせを表す。ソフトウェア実装の場合、モジュール、機能、またはロジックは、プロセッサ(例えば、一つまたはそれ以上の中央処理装置(CPU))上で実行されると特定のタスクを実行するプログラムコードを表す。プログラムコードは、一つまたはそれ以上のコンピュータ可読メモリデバイス(例えば、内部メモリおよび/または一つまたはそれ以上の有形の媒体)等の中に格納されてもよい。本明細書で説明される構造、機能、アプローチ、および技術は、様々なプロセッサを有する様々な商業コンピューティングプラットフォーム上に実装されてもよい。
【0038】
例えば、システムの一つまたはそれ以上のコンポーネント(例えば、分析システム102、遠隔サンプリングシステム104、バルブ148、ポンプ、および/または検出器(例えば、第1の検出器126、第2の検出器126、サンプル検出器130など))は、サンプル150の収集、送達、および/または分析を制御するためのコントローラと結合されてもよい。例えば、コントローラ118は、第1の検出器126および第2の検出器126によって、成功した「キャッチ」が示されたとき(例えば、両方のセンサが液体を検出したとき)に、サンプルループ164を分析システム102に結合するバルブ148を切り替え、サンプルループ164から分析システム102へサンプル150を導くように構成されてもよい。さらに、コントローラ118は、(例えば、サンプルループ164が分析システム102による完全な分析のために十分なサンプル150で満たされていない場合など)「不成功キャッチ」を判定する機能を実行してもよい。いくつかの実施形態では、「不成功キャッチ」は、例えば、第1の検出器126または第2の検出器126などのセンサから受信した信号の信号強度の変化に基づいて判定される。他の実施形態では、「不成功キャッチ」は、第1の検出器126がサンプル受け入れライン162内にサンプル150を示し、第2の検出器126がサンプル受け入れライン162内にサンプル150を示さなかった所定の時間量が経過したときに判定される。
【0039】
いくつかの実施形態では、コントローラ118は、第2の位置などの離れた位置のインジケータと通信可能に結合され、不十分なサンプル150が第1の位置で受け入れられると、第2の位置に指標(例えば、警告)を提供する。この指標は、追加のサンプル収集および送達を(例えば、自動的に)開始するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、インジケータは、(例えば、一つまたはそれ以上のインジケータライトを介して、ディスプレイ読み出しを介して、それらの組み合わせなどを介して)オペレータに警告を提供する。さらに、指標は、一つまたはそれ以上の所定の条件に基づいて(例えば、複数のサンプルが欠落している場合のみ)、計時および/または開始してもよい。いくつかの実施形態では、インジケータは、遠隔のサンプリング部位で測定された条件に基づいて作動してもよい。例えば、サンプル150が遠隔サンプリングシステム104にいつ供給されているかを判定するために、第2の位置にある検出器130を使用してもよく、サンプル150が収集されていないときにインジケータを作動させてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、コントローラ118は、異なる遠隔位置からのサンプルの収集のための、および/または異なるタイプのサンプル150のための異なるタイミングを提供するように動作可能である。例えば、遠隔サンプリングシステム104がサンプル搬送ライン144にサンプル150を送達する準備ができているとき、コントローラ118に警告を発してもよく、コントローラ118は、サンプル搬送ライン144内へのサンプル150の搬送を開始してもよい。コントローラ118は、サンプル150に関連する識別情報を受信する(場合によってはログ/記録する)ために、および/または、サンプル150がシステム100内で送達される順序を制御するために、一つまたはそれ以上の遠隔サンプリングシステム104と通信可能に結合されてもよい。例えば、コントローラ118は、遠隔で複数のサンプル150を待ち行列に入れてもよく、一つまたはそれ以上のサンプル搬送ライン144を介してそれらの送達を調整してもよい。このようにして、サンプル150の送達は、複数の同時流路に沿って(例えば、複数のサンプル搬送ライン144を介して)調整されてもよく、一つまたはそれ以上のサンプル150は、一つまたはそれ以上の追加のサンプル150が収集されている間に、搬送されてもよいなどである。例えば、図11は、システム100のための例示的な制御フロー図を示し、分析システム102は、二つの遠隔サンプリングシステム104aおよび104bと関連する搬送ライン144aおよび144bを介して、サンプリング位置900およびサンプリング位置902として示される二つの遠隔サンプルリング位置と流体連通して示されている。図示の実施形態では、分析システム102は、遠隔サンプリングシステム104aおよび遠隔サンプリングシステム104bのそれぞれにコマンドを送信し、それぞれ904aおよび904bとして示されている。遠隔サンプリングシステム104aおよび遠隔サンプリングシステム104bはそれぞれ、それぞれのサンプリング位置(遠隔サンプリングシステム104aのためのサンプリング位置900、遠隔サンプリングシステム104bのためのサンプリング位置902)で得られたサンプルを、それぞれ搬送ライン144aおよび搬送ライン114bを介して分析システム102に搬送する。次いで、分析システム102は、サンプルを処理して、その中の様々な化学種の量を決定する。次いで、分析システム102は、化学種の量のいずれかが元素固有の限界(例えば、サンプル中の特定の汚染物質の限界)を超えるかどうかを判定する。実施形態では、システム100は、各サンプリング位置に対して、および各サンプリング位置で独立して特定の化学種に対して、独立して汚染限界を設定してもよい。例えば、処理中に特定の金属汚染物質に対する許容値が低下する場合があるので、下流の化学サンプルは、上流で収集された化学サンプルよりも特定の化学種について低い限度を有する場合がある。図11に示すように、分析システム102は、遠隔サンプリングシステム104aによってサンプリング位置900で得られたサンプルに対して元素固有の限界のいずれも化学種が超過しないことを判定した。次に、分析システム102は、908aとして示される指示をCIMホスト906に送信して、元素固有の限界を下回るプロセスアプリケーションの操作に起因するサンプリング位置900でのプロセスアプリケーションの継続を可能にする。分析システム102は、遠隔サンプリングシステム104bによってサンプリング位置902で得られたサンプル中に存在する化学種の少なくとも一つが元素固有の限界(例えば、サンプル中の汚染物質の限界)を超えていると判定した。次に、分析システム102は、908bとして示される指示をCIMホスト906に送信して、元素固有の限界を超えるプロセスアプリケーションの動作に起因するサンプリング位置902でプロセスアプリケーションに向けられた警告を送信する。次いで、CIMホスト906は、サンプリング位置902で遠隔サンプリングシステム104bによって得られたサンプルの分析に基づいて動作を停止させるように、停止プロセスコマンド910を介してサンプリング位置902におけるプロセスに指示する。実施形態では、CIMホスト906とシステム100のコンポーネントとの間の通信は、SECS/GEMプロトコルによって容易になる場合がある。実施形態では、システム100は、元素が特定のサンプルリング位置に対してサンプル内の元素固有の限界を超えていると判定された場合に、コンテキスト固有の動作を含んでもよく、そのようなコンテキスト固有の動作は、警告を無視して処理動作を継続すること、処理動作を停止すること、システム較正を実行すること、オーバーリミットサンプルを再実行することなどを含んでもよいが、これらに限定されない。例えば、第1の警告が発生すると、分析システム102は、キャリブレーション(または別のキャリブレーション)を実行してもよく、その後、サンプルを再実行してもよい。一方で、後続の警告(例えば、第2の警告)により、CIMホスト906は問題のあるサンプリング位置におけるプロセスに動作を中止するように命令する。
【0041】
コントローラ118は、プロセッサ120、メモリ122、および通信インターフェース124を含んでもよい。プロセッサ120は、コントローラ118に対して処理機能を提供し、任意の数のプロセッサ、マイクロコントローラ、または他の処理システム、およびコントローラ118によってアクセスまたは生成されたデータおよび他の情報を格納するための常駐または外部メモリを含んでもよい。プロセッサ120は、本明細書に記載の技術を実装する一つまたはそれ以上のソフトウェアプログラムを実行してもよい。プロセッサ120は、それが形成される材料またはその中で使用される処理機構によって限定されず、そのようにして、(例えば、電子集積回路(IC)コンポーネントを使用して)半導体および/またはトランジスタ等を介して実装されてもよい。
【0042】
メモリ122は、ソフトウェアプログラムおよび/またはコードセグメントなどのコントローラ118の動作に関連する様々なデータまたはプロセッサ120および場合によりコントローラ118の他のコンポーネントに命令して本明細書に記載の機能を実行するための他のデータを格納する記憶機能を提供する有形のコンピュータ可読記憶媒体の一例である。したがって、メモリ122は、システム100(そのコンポーネントを含む)を動作させるための命令のプログラムなどのデータを格納してもよい。単一のメモリが記載されているが、多種多様なタイプおよびメモリの組み合わせ(例えば、有形の非一時的メモリ)を採用してもよいことに留意すべきである。メモリ122は、プロセッサ120と一体化されてもよく、スタンドアロンのメモリを含んでもよく、または両方の組み合わせであってもよい。
【0043】
メモリ122は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ(例えば、セキュアデジタル(SD)メモリカード、ミニSDメモリカード、および/またはマイクロSDメモリカード)、磁気メモリ、光メモリ、ユニバーサルシリアルバス(USB)メモリデバイス、ハードディスクメモリ、外部メモリなどの着脱可能なメモリコンポーネントおよび着脱不能なメモリコンポーネントを含んでもよいが、必ずしもこれらに限定されない。実装形態において、システム100および/またはメモリ122は、加入者識別モジュール(SIM)カード、ユニバーサル加入者識別モジュール(USIM)カード、ユニバーサル集積回路カード(UICC)などによって提供されるメモリ122などの着脱可能な集積回路カード(ICC)メモリを含んでもよい。
【0044】
通信インターフェース124は、システムのコンポーネントと通信するように動作可能に構成される。例えば、通信インターフェース124は、システム100内に記憶するためのデータを送信する、およびシステム100内の記憶装置からデータを取り出すなどするように構成されてもよい。通信インターフェース124はまた、プロセッサ120と通信可能に結合され、システム100のコンポーネントと(例えば、コントローラ118と通信可能に結合された装置から受信されたプロセッサ120への入力を通信するための)プロセッサ120との間のデータ転送を促進する。通信インターフェース124は、コントローラ118の一つのコンポーネントとして説明されているが、通信インターフェース124の一つまたはそれ以上のコンポーネントが、有線および/または無線接続を介してシステム100に通信可能に結合された外部コンポーネントとして実装可能であることに留意すべきである。システム100は、ディスプレイ、マウス、タッチパッド、キーボードなどを含むが、必ずしもそれらに限定されない一つまたはそれ以上の入出力(I/O)装置を含んでもよく、および/または(通信インターフェース124を介して)当該装置に接続されてもよい。
【0045】
通信インターフェース124および/またはプロセッサ120は、3Gセルラーネットワーク、4Gセルラーネットワーク、または移動通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))ネットワークなどの広域携帯電話ネットワーク、Wi-Fiネットワーク(例えば、IEEE802.11ネットワーク規格を使用して動作する無線ローカルエリアネットワーク(WLAN))などの無線コンピュータ通信ネットワーク、インターネット、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)(例えば、IEEE802.15ネットワーク規格を使用して動作する無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN))、公衆電話網、エクストラネット、およびイントラネットなどを含むが必ずしもこれらに限定されない様々な異なるネットワークと通信するように構成されてもよい。しかしながら、このリストは単なる例示であり、本開示を限定することを意味するものではない。さらに、通信インターフェース124は、異なるアクセスポイントを介して単一のネットワークまたは複数のネットワークと通信するように構成されてもよい。
【0046】
実施例1-監視システムの例
一般的に、本明細書に記載のシステム100は、任意の数のサンプリング位置からのサンプルを取るために、任意の数の遠隔サンプリングシステム104を組み込み得る。図12に示す一実装形態では、システム100は、化学浴、バルク化学物質、環境廃液、および他の液体サンプルを利用するプロセス設備の五つの異なる位置に配置された五つの遠隔サンプリングシステム104(104A、104B、104C、104D、104Eとして図示される)を含む。遠隔サンプリングシステム104は、五つの遠隔サンプリングシステム104のそれぞれから遠隔に位置する分析システム102に搬送するために、異なる位置でサンプルを取得する。第1の遠隔サンプリングシステム104Aは、脱イオン水パイプライン1000に近接して配置され、分析システム102から約40メートル(40m)の距離(dとして図示される)だけ離れている。第2の遠隔サンプリングシステム104Bは、分配バルブ点1002に近接して配置され、分析システム102から約80メートル(80m)の距離(dとして図示される)だけ離れている。第3の遠隔サンプリングシステム104Cは、化学物質供給タンク1004に近接して配置され、分析システム102から約80メートル(80m)の距離(dとして図示される)だけ離れている。化学物質供給タンク1004は、化学物質貯蔵タンク1008から遠隔に配置され、化学物質貯蔵タンク1008から化学物質を供給される。第4の遠隔サンプリングシステム104Dは、化学物質供給タンク1006に近接して配置され、分析システム102から約80メートル(80m)の距離(dとして図示される)だけ離れている。化学物質供給タンク1006は、化学物質貯蔵タンク1008から遠隔に配置され、当該タンク1006には、化学物質貯蔵タンク1008から化学物質が供給される。第5の遠隔サンプリングシステム104Eは、化学物質貯蔵タンク1008に近接して配置され、分析システム102から約300メートル(300m)の距離(dとして図示される)だけ離れている。五つの遠隔サンプリングシステム104が図示されているが、システム100は、処理施設全体(例えば、他のプロセスストリーム、化学浴、バルク化学ストレージ、環境排水、および他の液体サンプル)の超微量の不純物を監視するために、五つを超える遠隔サンプリングシステム104を利用してもよい。一実装形態では、遠隔サンプリングシステム104から分析システムへのサンプルの搬送は、毎秒約1.2メートル(1.2m/s)の速度で提供され、処理施設全体にわたる超微量の不純物のほぼリアルタイムの分析(例えば、ICPMS分析)を提供する。
【0047】
実施例2-再現性
一実装形態では、分析システム102は、遠隔サンプリングシステム104から100メートル(100m)の位置に配置された。遠隔サンプリングシステム104は、20個の別個のサンプルを得て、それらを分析システム102に転送して、これによって20個の別個のサンプルのそれぞれに存在する各化学種の信号強度を決定した。各々別個のサンプルは、以下の化学種を含む:リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、カルシウム(Ca)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ゲルマニウム(Ge)、ストロンチウム(Sr)、銀(Ag)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、バリウム(Ba)、セリウム(Ce)、ハフニウム(Hf)、タングステン(W)、および鉛(Pb)。分析システム102による分析の結果、すべての化学種に対して20の別個のサンプルすべてにわたって相対標準偏差(RSD)が3%未満(<3%)であることが判定された。したがって、分析システム102と遠隔サンプリングシステム104との間が100メートルの例示的なシステム100は、サンプルを得て、(例えば、搬送ライン144を介して)分析システム102にサンプルを100メートル搬送し、分析システム102でサンプルを分析することから信頼できる再現性を提供した。
【0048】
実施例3-手動サンプリングとの比較-半導体プロセスの例
図13を参照すると、半導体製造プロセス用の化学浴(SC-1浴)の経時的な金属汚染を示すチャートが示されている。このチャートは、三つの時点で収集された手動サンプルから測定された金属汚染に対するデータ点を示す部分1100を含む。このチャートはまた、システム100から(例えば、遠隔サンプリングシステム104から)手動サンプリング法のサンプリング周波数を超えるサンプリング周波数で(例えば、少なくとも16~17倍より頻繁に)収集されたサンプルから測定された金属汚染に対するデータ点に重ね合わされた部分1100からの手動サンプルから測定された金属汚染に対するデータ点を示す部分1102を含む。部分1102に示すように、汚染物質の漸進的な増加が、半導体製造プロセスにおいて経時的に生じる。特定の半導体プロセス(例えば、部分1100からの手動サンプリング技術)において化学物質をいつ交換するかを決定する寿命または寿命カウント方法は、しばしば時間の経過に伴う金属汚染の特殊性を説明することができない。このように、化学物質は、浴中の金属汚染物質の知識なしにしばしば交換される。これは、化学浴が実際に追加のウェハ処理を提供し得るが、ともかく交換される(例えば、プロセス稼動時間の損失をもたらす)過度の交換をもたらす可能性があるか、または化学浴が実際に許容できない金属汚染を有するが、後の時間(例えば、プロセスによって生成されたウェハを潜在的に危険にさらす)まで交換されない交換不足をもたらす可能性がある。部分1102に見ることができるように、金属汚染は、より高い頻度で自動的にシステム100によって追跡され得る。汚染限界1104は、化学浴に対して汚染物質限界に達したときに、CIMホスト906に警告するように設定される。したがって、システム100は、汚染限界1104に達すると、プロセス動作を自動的に停止させる場合があり(例えば、交換不足を回避し)、一方、汚染限界1104に達していないときには、プロセスを継続することを可能にし、それにより実行可能時にプロセス稼動時間を提供することができる(例えば、過度の交換を避ける)。
【0049】
結論
実装形態において、様々な分析装置は、本明細書に記載の構造、技術、アプローチなどを利用してもよい。したがって、本明細書にシステムが記載されているが、様々な分析機器は、記載された技術、アプローチ、構造などを利用してもよい。これらの装置は、限定された機能性(例えば、薄い装置)または堅牢な機能性(例えば、厚い装置)で構成されてもよい。したがって、装置の機能性は、装置のソフトウェアまたはハードウェアリソース(例えば、処理能力、メモリ(例えば、データ記憶容量)、分析能力など)に関連する場合がある。
【0050】
一般的に、本明細書に記載された機能のいずれも、ハードウェア(例えば、集積回路などの固定論理回路)、ソフトウェア、ファームウェア、手動処理、またはそれらの組み合わせを使用して実装され得る。したがって、上記の開示で論じたブロックは、一般的に、ハードウェア(例えば、集積回路などの固定論理回路)、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを表す。ハードウェア構成の例では、上記の開示で論じた様々なブロックを、集積回路として他の機能と共に実装してもよい。そのような集積回路は、所与のブロック、システム、または回路の機能のすべて、またはブロック、システム、または回路の機能の一部を含む場合がある。さらに、ブロック、システム、または回路の要素は、複数の集積回路にわたって実装されてもよい。そのような集積回路は、モノリシック集積回路、フリップチップ集積回路、マルチチップモジュール集積回路、および/または混合信号集積回路を含むが、必ずしもこれらに限定されない様々な集積回路を含んでもよい。ソフトウェア実装の例では、上記の開示で論じた様々なブロックは、プロセッサ上で実行されると特定のタスクを実行する実行可能命令(例えば、プログラムコード)を表す。これらの実行可能命令は、一つまたはそれ以上の有形のコンピュータ可読媒体に格納されてもよい。いくつかのそのような例では、システム、ブロック、または回路全体が、そのソフトウェアまたはファームウェアの均等物を使用して実装されてもよい。他の例では、所与のシステム、ブロック、または回路の一部は、ソフトウェアまたはファームウェアで実装されてもよく、一方、他の部分はハードウェアで実装されてもよい。
【0051】
主題は、構造的構成および/またはプロセス動作に特有の言語で記載されているが、添付の特許請求の範囲に定義された主題は、必ずしも上述の特定の構成または動作に限定されないことを理解されたい。むしろ、上記の特定の構成および動作は、請求項を実施する例示的な形態として開示される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13