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特許7108331相互に別々の信号修正センサを使用する光学誘導システムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-20
(45)【発行日】2022-07-28
(54)【発明の名称】相互に別々の信号修正センサを使用する光学誘導システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/16 20060101AFI20220721BHJP
   G05D 1/00 20060101ALI20220721BHJP
   G08G 5/00 20060101ALI20220721BHJP
【FI】
G01S5/16
G05D1/00 Z
G08G5/00 A
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021029695
(22)【出願日】2021-02-26
(62)【分割の表示】P 2018082879の分割
【原出願日】2014-01-07
(65)【公開番号】P2021081445
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】61/810,849
(32)【優先日】2013-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/754,853
(32)【優先日】2013-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/749,764
(32)【優先日】2013-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/906,289
(32)【優先日】2013-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/871,426
(32)【優先日】2013-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514168511
【氏名又は名称】アセンティア イメージング, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ダウスキー
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー ジョンソン
【審査官】安井 英己
(56)【参考文献】
【文献】特開平03-140800(JP,A)
【文献】特開平06-160132(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0128244(KR,A)
【文献】特開平02-234012(JP,A)
【文献】特開2009-002804(JP,A)
【文献】特開2007-011432(JP,A)
【文献】特開平11-094520(JP,A)
【文献】特開2008-249717(JP,A)
【文献】米国特許第5579108(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 1/70,3/78-3/789,
G01S 5/16,
G01S 7/48- 7/51,
G01S 17/00-17/95,
G05D 1/00,
G08G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2の物体に対する第1の物体の場所パラメータを決定するための誘導システムであって、前記誘導システムは、
変調された光学放射を放出する前記第2の物体に位置する少なくとも1つの放出部を含む送信機と、
少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサを含む前記第1の物体にある受信機であって、前記少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサの各々は、
前記変調された光学放射の少なくとも一部を検出するように構成された検出器と、
前記検出された変調された光学放射に応答して、復調された電気信号を生成する復調器と、
前記検出された変調された光学放射に相互に別々の空間依存修正を加えるそれぞれの空間変動正弦波透過関数を有する信号修正光学要素と
を有する、受信機と、
プロセッサによって実行されたときに前記復調された電気信号から前記場所パラメータを決定するように前記プロセッサを制御する機械読み取り可能な命令を記憶しているメモリと
を備える、誘導システム。
【請求項2】
前記第1の物体は、移動物体であり、前記第2の物体は、非移動物体である、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項3】
前記第1の物体は、動力付き乗り物、航空機、および荷物配達ドローンのうちの1つである、請求項2に記載の誘導システム。
【請求項4】
前記第2の物体は、塔、車道の縁、および車道の中心線のうちの1つである、請求項2に記載の誘導システム。
【請求項5】
前記第1の物体は、非移動物体であり、前記第2の物体は、移動物体である、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項6】
前記第2の物体は、動力付き乗り物、航空機、および荷物配達ドローンのうちの1つである、請求項5に記載の誘導システム。
【請求項7】
前記第1の物体は、塔、車道の縁、および車道の中心線のうちの1つである、請求項5に記載の誘導システム。
【請求項8】
前記第1の物体および前記第2の物体は、移動物体である、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項9】
前記第1の物体は、動力付き乗り物および航空機のうちの1つであり、前記第2の物体は、動力付き乗り物および航空機のうちの1つである、請求項8に記載の誘導システム。
【請求項10】
前記第1の物体にある追加の受信機をさらに備え、前記受信機および前記追加の受信機は、前記受信機の視野および前記追加の受信機の追加の視野の各々を超える正味視野を有する、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項11】
前記場所パラメータは、前記受信機に対する前記第1の物体の3次元の場所および3次元の向きを含む、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項12】
前記場所パラメータは、前記受信機に対する前記第1の物体の速度を含む、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項13】
前記場所パラメータは、前記受信機に対する前記第1の物体の進行方向を含む、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項14】
前記場所パラメータは、前記受信機に対する前記第1の物体の向きを含む、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項15】
前記受信機は、前記第1の物体に取り付けられている、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項16】
前記送信機は、前記第2の物体に取り付けられている、請求項1に記載の誘導システム。
【請求項17】
非移動物体に対する乗り物の場所パラメータを決定するための誘導システムであって、前記誘導システムは、
前記乗り物および前記非移動物体のうちの一方に位置する送信機であって、前記送信機は、変調された光学放射の少なくとも1つの放出部を含む、送信機と、
前記乗り物および前記非移動物体のうちの他方に位置する受信機であって、前記受信機は、少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサを含み、前記少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサの各々は、
前記変調された光学放射の少なくとも一部を検出するように構成された検出器と、
前記検出された変調された光学放射に応答して、復調された電気信号を生成する復調器と、
前記検出された変調された光学放射に相互に別々の空間依存修正を加えるそれぞれの空間変動正弦波透過関数を有する信号修正光学要素と
を有する、受信機と、
プロセッサによって実行されたときに前記復調された電気信号から前記場所パラメータを決定するように前記プロセッサを制御する機械読み取り可能な命令を記憶しているメモリと
を備え、
前記誘導システムは、運転者支援システム、乗り物ナビゲーションシステム、および自律的乗り物ナビゲーションシステムのうちの1つの構成要素である、誘導システム。
【請求項18】
前記乗り物は、動力付き乗り物、航空機、および荷物配達ドローンのうちの1つである、請求項17に記載の誘導システム。
【請求項19】
前記場所パラメータは、前記受信機に対する前記乗り物の速度、方向、および向きのうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載の誘導システム。
【請求項20】
前記非移動物体は、塔、車道の縁、および車道の中心線のうちの1つである、請求項17に記載の誘導システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
製品を顧客に配達するための無人航空機(UAV)の商業的使用における関心は、高まりつつある。2013年、有名な企業の各々が、自律的配達用車両として使用するために、UAVを用いて実証または実験を行なった。それ以外にも、輸送インフラストラクチャを欠いている発展途上国において、医療用供給品および他の重要な商品を配達するためにUAVを使用することが提案されている。
【0002】
これらのUAVの商業用実証は、誘導のためのGPSナビゲーションシステムに依拠している。この技術の弱点は、GPS信号が、あらゆる配達場所に到達しないことである。そのようなGPSの「死角」は、典型的には、多くの配達が生じる可能性がある、都市環境における建物近傍に位置する。
【0003】
車線逸脱警告システムは、新型自動車内に含まれる、運転者支援特徴の1つである。従来技術のシステムは、視覚ベースの位置の特定を使用するものであり、これは、非効率的かつ断続的に信頼性のあるものである。それらは、レーンの場所を抽出するために、数百万もの画像センサ画素を使用して画像を捕捉し、計算上負荷の高い画像処理を要求する。これらの画像ベースのシステムは、例えば、雨、氷、および霧によって妨害されない、レーンマーキングのクリアな視界に依存する。
【0004】
より高い燃料効率およびペイロードキャパシティの増加を求めて、商業用航空会社は、飛行中の条件に応答して、航空機の翼の形状を動的に変形させることを伴う、翼モーフィングの調査を行なっている。たわみおよびねじれ等の翼の変形を測定するための技法は、平面視および立体視画像の両方の後処理を含む。これらのシステムは、計算的に非効率的であり、かつ雲および雨等の環境要因に敏感であり、これらは、画像を不鮮明にし、故に、不正確な測定をもたらし得る。本システムはまた、特に、2つのカメラを要求する立体画像システムにおいて、高解像度カメラが要求される場合、かさばる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ある実施形態では、誘導システムは、物体の場所パラメータを決定し、誘導システムは、変調光学放射を放出するために、物体に位置する少なくとも1つの発振要素と、少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサであって、それぞれ、変調光学放射の少なくとも一部の検出に応答して、復調された電気信号を生成するために、検出器および復調器を有する電気光センサと、復調された電気信号から場所パラメータを決定するためのプロセッサとを含む。
【0006】
ある実施形態では、誘導システムは、収差補正撮像を有し、誘導システムは、視野を共有し、そこからそれぞれの複数の改変された画像を相互に別々に提供する複数の電気光センサと、複数の改変された画像の空間周波数特性を線形および非線形に処理し、撮像システムのための収差補正画像を合成するための画像生成器モジュールとを含む。
本発明はさらに、例えば、以下を提供する。
(項目1)
物体の場所パラメータを決定するための誘導システムであって、前記誘導システムは、
前記物体に位置する少なくとも1つの発振要素であって、前記少なくとも1つの発振要素は、変調光学放射を放出する、少なくとも1つの発振要素と、
少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサであって、前記電気光センサの各々は、検出器と、前記変調光学放射の少なくとも一部の検出に応答して復調された電気信号を生成するための復調器とを有する、少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサと、
前記復調された電気信号から前記場所パラメータを決定するためのプロセッサと
を備えている、誘導システム。
(項目2)
前記少なくとも1つの発振要素は、相互に別々に変調された光学放射を放出する3つの送信機を備え、前記場所パラメータは、前記電気光センサに対する前記物体の3次元の場所および3次元の向きである、項目1に記載の誘導システム。
(項目3)
前記復調器は、前記少なくとも3つの電気光センサのうちの対応する1つに関連付けられ、前記復調された電気信号の各々は、関連付けられた変調光学放射に関連付けられている、項目2に記載の誘導システム。
(項目4)
前記少なくとも1つの送信機は、前記変調光学放射が前記電気光センサに入射する他の電磁放射とは異なるように構成されている、項目3に記載の誘導システム。
(項目5)
前記少なくとも1つの検出器は、前記変調光学放射を検出するための単画素光検出器を備えている、項目1に記載の誘導システム。
(項目6)
各復調器は、前記復調された電気信号のより高い周波数成分を拒絶するためのフィルタをさらに備えている、項目1に記載の誘導システム。
(項目7)
各復調器は、望ましくない変調または非変調信号の影響を除去するように作用する、項目1に記載の誘導システム。
(項目8)
前記変調光学放射は、それぞれの複数の正確性を伴う前記物体パラメータを決定するための複数の変調周波数を備えている、項目1に記載の誘導システム。
(項目9)
前記変調光学放射は、時間処理を通して範囲を推定し、相互に別々の信号修正センサを通して角度を推定するために、複数の変調周波数を備えている、項目1に記載の誘導システム。
(項目10)
前記変調光学放射は、反射による信号を拒絶するために、複数の変調周波数を備えている、項目1に記載の誘導システム。
(項目11)
前記少なくとも1つの発振要素の各々は、逆反射体であり、前記システムは、送信機をさらに備え、前記送信機は、前記電気光センサに反射するために、前記変調光学放射を前記逆反射体に伝送する、項目1に記載の誘導システム。
(項目12)
前記送信機は、前記変調光学放射が前記電気光センサに入射する他の電磁放射とは異なるように構成されている、項目11に記載の誘導システム。
(項目13)
前記変調光学放射は、無線周波数範囲内の変調周波数を有する、項目1に記載の誘導システム。
(項目14)
前記変調光学放射は、300GHzより大きい変調周波数を有する、項目1に記載の誘導システム。
(項目15)
前記電気光センサは、入射光学放射に相互に別々の空間依存修正を加えることによって、相互に別々である、項目1に記載の誘導システム。
(項目16)
空間変動位相透過関数を伴う位相プレートが、前記入射光学放射に前記相互に別々の空間依存修正を加える、項目15に記載の誘導システム。
(項目17)
収差補正撮像を伴う誘導システムであって、前記誘導システムは、
視野を共有する複数の電気光センサであって、前記複数の電気光センサは、それらから、それぞれの複数の改変された画像を相互に別々に提供する、複数の電気光センサと、
画像生成器モジュールと
を備え、
前記画像生成器モジュールは、前記複数の改変された画像の空間周波数特性を線形および非線形に処理し、前記撮像システムのための収差補正画像を合成する、誘導システム。
(項目18)
前記共有視野内の物体と前記複数の電気光センサとの間の介在媒体が、前記撮像システムによって補正される収差を産生する、項目17に記載の誘導システム。
(項目19)
前記複数の電気光センサは、入射光学放射の位相を空間的に修正するために、それぞれの複数の相互に別々の信号修正光学要素を備えている、項目17に記載の誘導システム。
(項目20)
各電気光センサは、画像センサと、画像をその上に形成するための撮像対物レンズとを備え、前記撮像対物レンズは、前記信号修正要素を備えている、項目19に記載の誘導システム。
(項目21)
各電気光センサは、画像センサと、画像をその上に形成するための撮像対物レンズとを備え、前記信号修正要素は、前記撮像対物レンズと別個である、項目19に記載の誘導システム。
(項目22)
前記画像生成器モジュールは、
合成モジュールであって、前記合成モジュールは、複合変調伝達関数応答および複合位相応答を決定するために、複素空間周波数ドメイン表現を合成し、前記複素空間周波数ドメイン表現の各々は、前記複数の改変された画像のうちのそれぞれの1つの複素空間周波数ドメイン表現である、合成モジュールと、
変換モジュールと
を備え、
前記変換モジュールは、前記複合変調伝達関数と前記複合位相応答とを結合し、変換することにより、前記収差補正画像を生成する、項目17に記載の誘導システム。
(項目23)
前記合成モジュールは、前記複合変調伝達関数応答を前記複数の複素空間周波数ドメイン表現の二乗平均平方根の大きさから決定する、項目22に記載の誘導システム。
(項目24)
前記合成モジュールは、前記複合位相応答を前記複数の複素空間周波数ドメイン表現の位相の加重平均から決定する、項目22に記載の誘導システム。
(項目25)
前記複数の電気光センサは、入射光学放射の位相を空間的に修正するために、それぞれの複数の相互に別々の信号修正光学要素を備え、前記加重平均における重みは、前記複数の信号修正光学要素の位相から決定される、項目24に記載の誘導システム。
(項目26)
前記変換モジュールは、前記複合変調伝達関数応答が、基準変調伝達関数応答に最良一致するように、正規化係数をさらに適用する、項目22に記載の誘導システム。
(項目27)
前記画像生成器モジュールは、
プロセッサと、
前記プロセッサと通信可能に連結されているメモリと
を備え、
前記メモリは、
(a)前記プロセッサによって実行されると、合成する機能を実施する機械読み取り可能な合成命令と、
(b)前記プロセッサによって実行されると、結合および変換の機能を実施する機械読み取り可能な変換命令と
を含む不揮発性部分を備えている、項目22に記載の誘導システム。
(項目28)
前記機械読み取り可能な合成命令は、前記複合変調伝達関数応答を前記複数の複素空間周波数ドメイン表現の二乗平均平方根の大きさから決定するための命令をさらに含む、項目27に記載の誘導システム。
(項目29)
前記機械読み取り可能な合成命令は、前記複合位相応答を前記複数の複素空間周波数ドメイン表現の位相の加重平均から決定するための命令をさらに含む、項目27に記載の誘導システム。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正電気光センサを伴う光学誘導システムを採用する、ドローン配達シナリオを図示する。
図2】図は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正センサを使用して、運転者安全性を向上させるための運転者支援システムを提供する、光学誘導システムを図示する。
図3】図3は、ある実施形態における、飛行機の翼の表面プロファイルの測定のために相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、動的動きを測定するための誘導システムを示す。
図4】図4は、ある実施形態における、位置決め装置が、位置付けられるべき点を基準物体まで移動させる、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する誘導システムを説明する。
図5】図5は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正センサおよび発振要素を使用する、光学誘導システムを図示する。
図6】図6は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正センサおよび送信機を使用する、光学誘導システムを図示する。
図7】図7は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正センサ、送信機、および逆反射体を使用する、光学誘導システムを図示する。
図8】図8は、ある実施形態における、3つの相互に別々の信号修正センサおよび3つの発振要素を使用する、光学誘導システムを図示する。
図9】図9は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正センサを使用して、物体の場所パラメータを決定する、光学誘導方法を図示する、フロー図である。
図10】図10は、ある実施形態における、発振要素特有復調信号を処理し、物体場所パラメータを決定するための方法を図示する、フロー図である。
図11】図11は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正電気光センサのアレイに対する物体の3次元の場所および3次元の向きを決定するための光学誘導方法を図示する、フロー図である。
図12】図12は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、光学誘導システムのためのセンサおよび対応する発振要素を図示する。
図13】図13は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、周囲雑音の存在下、物体の場所パラメータを得るための光学誘導システムを図示する。
図14】図14は、システムブロック図としてレンダリングされた図13である。
図15】図15は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、光学誘導システム内で使用される電気光センサアレイを図示する。
図16】図16は、ある実施形態における、画素レベル光学復調が生じる、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、光学誘導システム内で使用される電気光センサアレイを図示する。
図17】図17は、ある実施形態における、放出された変調光学放射が、段階的に周波数変調される、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、光学誘導システムの使用の実施例を図示する。
図18】図18は、電気光センサを伴う送信機の実施形態を図示する。
図19】図19は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システムのための1つのセンサの実施形態を図示する。
図20】図20は、ある実施形態における、共通視野を伴う相互に別々の信号修正センサを伴う、例示的光学誘導システムを図示する。
図21】図21は、撮像対物レンズの一部として信号修正要素を伴う、センサアレイの実施形態を示す。
図22】図22は、撮像対物レンズとは異なる要素である、信号修正要素を伴う、センサアレイの実施形態を示す。
図23】図23は、ある実施形態における、メモリと、プロセッサと、インターフェースとを含む、画像生成器モジュールを図示する。
図24】図24は、ある実施形態における、収差補正撮像を伴う、例示的誘導方法を図示する。
図25】図25は、ある実施形態における、複合OTFの大きさの応答を算出するための非線形処理と、複合OTF位相応答を算出するための線形処理とを採用する、収差補正撮像を伴う、例示的誘導方法を図示する。
図26図26は、ある実施形態における、複合OTFの大きさの応答を算出するための非線形処理と、複合OTF位相応答を算出するための線形処理とを採用する、収差補正撮像を伴う、例示的誘導方法を図示する。
図27】図27は、ある実施形態における、遠隔物体から放射または反射されたエネルギーを直交にサンプリングすることによって、遠隔物体に関する情報を測定する、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、1つの誘導システムを図示する。
図28】図28は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正センサを伴う、光学誘導システム内で使用される電気光センサのための3つの光学構成を説明する。
図29】図29は、ある実施形態における、システムの変調伝達関数(MTF)によって定量化される、収差による従来の撮像システムの空間分解能の劣化を説明する。
図30図30は、光線ベースの視点からのMTFパワーの損失を示す。
図31図31は、ある実施形態における、複素システム応答(CSR)と、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内の失われたMTFパワーを回復する方法を示す。
図32図32は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内のセンサの射出瞳に基づいてCSRを形成することを示す。
図33図33は、ある実施形態における、非点収差構成要素に基づく、CSRフィルタの構築ブロックを説明する。
図34図34は、ある実施形態における、円筒形構成要素に基づく、CSRフィルタのための一式の構築ブロックを示す。
図35図35は、ある実施形態における、CSR構築ブロックから構築される、CSRフィルタを示す。
図36図36は、ある実施形態における、4つの角度に関する図35からの単一CSRフィルタ実施例と、図33からの正弦および余弦両方の非点収差構築ブロックとを示す。
図37図37は、ある実施形態における、図34からの円筒形構築ブロックに関連するCSRフィルタを図示する。
図38図38は、ある実施形態における、非点収差および焦点ずれを含む、一式のCSRフィルタを説明する。
図39図39は、ある実施形態における、複数の角度に関する図38からの焦点ずれおよび振幅の線形組み合わせに関連するCSRフィルタと、正弦および余弦両方の非点収差構築ブロックとを示す。
図40図40は、ある実施形態における、図38に類似するが、図34および図37の円筒形CSR構築ブロックを伴う、CSRフィルタを示す。
図41図41は、ある実施形態における、立体位相収差による損失OTFを記録し、次いで、回復するためのCSRフィルタリングを使用する実施例を示す。
図42図42は、ある実施形態における、図41の立体収差媒体のためのCSR2910およびCSRフィルタを示す。
図43図43は、介在収差媒体が、球面収差の1つの波である、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内の損失OTFを回復する実施例を示す。
図44図44は、ある実施形態における、図43の収差を表す、CSRを示す。
図45図45は、収差が、コマの1.25波である、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内の損失OTFを回復することを示す。
図46図46は、ある実施形態における、図45のコマ収差に関するCSRを示す。
図47図47は、ある実施形態における、古典的MTFでは、ゼロをもたらすが、直交にサンプルリングされるシステムでは、もたらさない収差を示す、直交CSRフィルタリングの実施例を図示する。
図48図48は、図47に関連する収差に関するCSRを示す。
図49図49は、ある実施形態における、相互に別々の信号修正センサを伴う光学誘導システムにつながる、それぞれ、固有のCSR構築ブロックを伴う、複数の相互に別々の開口を示す。
図50図50は、ある実施形態における、図49の線形処理構成要素を示す。
図51図51は、ある実施形態における、図49の非線形処理構成要素を示す。
図52図52は、ある実施形態における、大きさ推定の積の2D逆フーリエ変換から収差補正画像を形成することを示す。
図53図53は、ある実施形態における、光学/デジタル誘導システムの1つのチャネルを通した光線トレースを示す。
図54図54は、ある実施形態における、図53に示されるレンズ要素の球面および非球面構成要素を示す。
図55図55は、図53におけるレンズシステムの歪を示す。
図56図56は、図53における光学システム内で使用される照明の帯域通過性質を示す。
図57図57は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システムの3lang=EN-US>×1チャネルを示す。
図58図58は、ある実施形態における、物体側および受信機側サブシステムコストならびに複雑性の両方を併せて最適化するためのシステムおよび方法を示す。
図59図59は、ある実施形態における、図58の固有の物体側投射光学素子を示す。
図60図60は、ある実施形態における、Zemaxタイプのフォーマットの図59に関連する光学構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
2013年1月3日出願のWO特許出願第WO2013103725A1号「Coded localization system,methods and apparatus」が、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
【0009】
GPS死角の存在は、GPSベースのUAVおよび他のシステム、特に、自律的配達車両として使用されるものの短所である。例えば、その行程の最後の数百メートルの間、UAVをその目的地に誘導するためのGPSナビゲーションを補完し、またはそれに取って代わり得る光学誘導システムおよび方法が、本明細書に開示される。本明細書に開示される、相互に別々の信号修正センサを伴う光学誘導システムおよび方法は、光学放射の検出のための電気光センサで構成される。無線周波数信号は、例えば、セルラーネットワークまたはワイヤレスインターネットから発生する密集エリア内にいつも存在する。本光学システムおよび方法は、周囲無線周波数信号が電気光センサによって検出されないので、そのような信号からの干渉を本質的に回避する。本開示では、光学放射は、紫外線、可視、および赤外線周波数に及ぶ、光学範囲内の搬送周波数を有する放射である。無線周波数は、約3kHz~約300GHzの範囲内の周波数である。本システムはまた、時間変調を使用して、電気光センサの搬送周波数における干渉を拒絶する。
【0010】
本明細書では、「相互に別々の」信号修正とは、例えば、センサに入射する同じまたは実質的に同じ信号の修正が、互いに相互に別々の修正された信号を産生するように相互に別々である信号修正を指す。また、本明細書では、相互に別々の信号修正センサは、相互に別々の信号修正を有するセンサである。数学的に、「相互に別々」とは、空間または時間ドメインのいずれかにおいて、信号修正の直交性の程度として理解され得る。本明細書では、用語「相互に別々」および「直交」は、同じ意味で使用される。
【0011】
図1は、以下により詳細に説明される、相互に別々の信号修正電気光センサ122を伴う光学誘導システムを採用する、ドローン配達シナリオ100を図示する。ドローン120は、荷物124を構造物105に配達するタスクが課される。ドローン120は、光学誘導システムを利用して、このタスクを果たす。光学誘導システムは、ドローン120上に搭載された相互に別々の信号修正電気光センサ122と、配達エリアに位置する、3つの発振要素106とを含む。本開示では、発振要素は、光学放射を生成および放出する送信機であり得るか、または、発振要素は、いずれかの場所に位置する送信機からの光学放射の一部を反射する逆反射体であり得る。例えば、発振要素が逆反射体である実施形態では、送信機は、光学放射を検出するために使用される電気光センサの近傍に位置し得る。電気光センサ122は、3つの発振要素106によって伝送される光学放射を検出する。電気光センサ122は、検出された信号を相互に別々に修正するための複数のセンサを含む。それに基づいて、誘導システムは、発振要素106によって提供される3つの位置特定基準を決定し、これらを使用して、荷物配達ドローン120に関する配達エリアの地表面の場所および向きを推定する。
【0012】
シナリオ100は、荷物配達ドローン120として、同一のエリア内で動作する別の荷物配達ドローン130を含む。荷物配達ドローン130は、発振要素132を具備する。荷物配達ドローン120の電気光センサ122は、発振要素132からの光学放射を検出する。誘導システムは、それによって、衝突回避のために、荷物配達ドローン130の場所および向きを荷物配達ドローン120に提供する。
【0013】
シナリオ100はさらに、発振要素162を伴う配達エリアを有する構造物110を含む。この配達エリアは、構造物110が、荷物が配達されることを予期しておらず、発振要素162を動作させていないので、アクティブではない。発振要素162は、例えば、住宅所有者によって、または自動的に、荷物配達追跡システムからのメッセージを用いて、トリガされ得る。複数の配達が、近隣場所、例えば、発振要素162および106に関連付けられた配達エリアに行なわれるべき場合、発振要素162および106によって提供される光学放射は、変調、偏波、および波長のうちの少なくとも1つが異なるであろう。さらに、発振要素106、132、および162からの光学放射は、例えば、無線周波数の周波数またはより高い周波数において変調され、他の放射からの区別を可能にし得る。他の放射として、例えば、太陽150からの太陽光、そのエリア内で動作するが、荷物配達ドローン120に関係ない、他の発振要素からの光学放射、または建物105、110、115内の窓からの発振要素からの光学放射の反射が挙げられる。発振要素106および/または発振要素162からの光学放射は、特定の構造物住所を識別するように変調され得る。電気光センサ122は、相互に別々に、信号受信される光学放射に関連付けられた信号を復調し、そこに入射する異なる光学放射信号を区別する。
【0014】
は、運転者安全性を向上させる、輸送シナリオ200において相互に別々の信号修正センサ224、234、264、274、278を使用する、一例示的光学誘導システムを図示する。従来の車線逸脱警告システムは、システムコストを増加させる高帯域幅需要と、機能性を妨げるレーンマーキングの非妨害視界への依存性とに悩まされる。図2の光学誘導システムは、霧または雨等の一般的なレーンマーキング妨害に非敏感である。
【0015】
システム200は、車道280の縁に沿って、および中心線15に沿って、発振要素、例えば、アクティブ送信機およびパッシブ逆反射体10を含む。オートバイ60が、坂に近づきつつあり、センサ264を使用して、路肩の場所を正確に推定する。オートバイ260はまた、送信機262をホストし、送信機262は、オートバイを、センサを伴う他の車両により見えやすくする。送信機262は、車両220が、オートバイ260の場所、方向、速度、および向きのうちの少なくとも1つを推定し得るように、例えば、車両220上のセンサ224と通信するように構成される。同様に、車両220は、オートバイセンサ264が協働する送信機222をサポートし、送信機222は、車両220の体勢、場所、方向、速度、および向きのうちの少なくとも1つを推定する。トラック205が、車両220およびオートバイ260に向かって下り坂を移動しているが、計装車道を確認するためのセンサを有しておらず、標識または他の手段を通してのさらなる支援を伴わずに、インフラストラクチャから利益を得ることはない。
【0016】
システム200はまた、車道の平面と異なる平面にある、グローバル基準を提供する送信機240を伴う塔を含む。これらの送信機は、車道上の雪、泥、砂、および残屑等による障害時、車道送信機を増強させる。塔システムからの向きは、車道ベースのシステムからの向きほど精密ではない場合がある。極端な障害下では、塔は、少なくとも、「道路はどこか?」の低精度推定を提供する一方、車道センサは、良好な条件下では、「レーンの縁はどこか?」に関する高精度情報を提供する。表面条件もまた、車道センサの性能に基づいて推定され得るが、車道センサの性能は、可視波長散乱および不明瞭化効果に基づいて、極端な天候条件下では、劣化するであろう。
【0017】
インフラストラクチャに対する保守および通行者に対する安全性を提供するために、飛行監視体230は、車道発振要素、すなわち、送信機およびパッシブ逆反射体210、送信機222および262、ならびに送信機272と通信するセンサ234を具備する。送信機272は、例えば、緊急車両270の照明バー276内に位置し、車両を緊急車両として識別する様式で変調され得る。緊急車両270はまた、センサ274を有し、センサ274は、空の方に向き、飛行監視体230上の送信機232と通信し、保守要員が互の場所および向きを追跡することを可能にする。センサ234および278はまた、送信機222、210、262、および240と通信し、車道状況を査定し、メッセージをアクティブ標識252に伝達し、例えば、本明細書に開示されるセンサを具備していないこともあるトラック205の近づいてくる交通にアラートし得る。送信機およびセンサは、変調され、太陽250および車道280および他の車両220からの反射の周囲影響を除去する。
【0018】
一実施形態では、センサ264、224、および278は、アクティブ送信機を格納し、アクティブ送信機は、車道280および中心線215に沿ったパッシブ逆反射体セクション210に向けられる変調された照明を提供する。別の実施形態では、センサ264、224、および278は、フロント、サイド、およびリアリフレクタ、ナンバープレート、および安全テープまたはマーカー等、車両のパッシブ逆反射体部分に向けられる変調された照明を提供するアクティブ送信機を有する。
【0019】
別の実施形態では、センサ264、224、および278はまた、それらのそれぞれの視野内の物体、例えば、雨または霧によって曖昧化される、レーンマーキングの収差補正画像を産生する。
【0020】
航空機の翼の変形を測定するための従来技術の撮像システムは、レーン検出先行技術と同様の短所、すなわち、負荷の高い計算処理および翼と撮像システムとの間の収差媒体に対する感度に悩まされる。故に、本発明者らは、これらの問題を克服する、動的動き測定システムを開発した。
【0021】
3は、飛行機の翼の表面プロファイルの測定のために相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、動的動きの測定のための誘導システムを示す。システム300は、センサ318を使用して、送信機312、314、および316を監視する、飛行機310を示す。本実施形態では、送信機312は、フィールドまたはアレイ内に分布され、高精度表面プロファイル監視を提供する。送信機314は、翼表面上に位置付けられ、翼の撓曲、向き、迎角、および平行移動測定を提供する。送信機316は、例えば、制御表面上にあり、直接表面角度情報を提供する。一実施形態では、制御表面上の送信機316は、フィードバックループの一部として使用され、制御機構319に影響を及ぼし得る。別の実施形態では、飛行機330は、送信機または逆反射体であり得る発振要素332と通信する、翼から離れて搭載されたセンサ334を有することによって、ウィンドシアイベントの間の、センサ334に対する翼の撓曲336を測定するように構成される。別の実施形態では、飛行機350は、回転プロペラブレード上に位置付けられた逆反射体352と通信するセンサ354を含む。本実施形態では、センサ354は、例えば、352から反射し、354に戻る、変調された照明信号を提供する。センサ356はまた、352から反射し、356に戻る、変調、偏波、および波長のうちの少なくとも1つにおいて、センサ354からの信号とは異なる変調された照明信号を提供する。
【0022】
図4は、相互に別々の信号修正電気光センサを伴う、誘導システム400を説明する。位置決め装置402が、基準物体406の先端上に位置付けられるべき点405を移動させている。位置決め装置402および基準物体406は、発振要素404および408、すなわち送信機または逆反射体とを含み、それらは、例えば、潜在的収差媒体(センサアレイ410と要素404、408との間の媒体)を通してセンサアレイ410によって検出される。本実施形態では、発振要素404および408は、センサアレイ410によって受信されるべき相互に別々の電磁信号を伝送する送信機、例えば、LEDである。センサアレイ410と要素404、408との間の潜在的収差媒体は、誘導システム400の精度を低減させるように作用する。それは、例えば、光学品質に対して平坦でないまたは透明ではない光学表面を伴う窓またはカバーである。
【0023】
センサアレイ410内のセンサ要素は、404および408によってセンサ上の位置に伝送される入射信号の角度をマップする撮像レンズを含む。センサアレイ410を構成する1つのセンサは、4mm範囲にわたるグレースケールレベルの連続線を有する正弦波強度応答関数415を有する。センサアレイ410における検出器の幅は、4mmである。第2のセンサは、1周期がIRF415の周期の約1/100であるグレースケールレベルの連続線を有するより高い周波数強度応答関数417を有する。IRF417は、約4mm幅である。したがって、本実施例では、IRF417は、同一のサイズ検出エリアにわたって、IRF415より100倍多いサイクルを有する。追加のIRF(図示せず)は、クリアであり、すなわち、グレースケール減衰がない。このクリアなチャネルは、基準チャネルである。クリアなチャネルに対するIRF415およびIRF417から検出された振幅レベルの比較は、発振要素に対する角度の低および高両方の分解能の推定を可能にする。
【0024】
IRFは、振幅透過関数、例えば、位置依存透過関数である。加えて、1つのセンサは、位置依存透過関数を有していない、IRFを有することができる。このチャネルは、伝送される強度または範囲が既知ではない場合、基準、すなわち、クリアチャネルとして作用する。
【0025】
これらのセンサの視野は、重複し、センサに対する物体の角度は、各センサアレイ要素上で検出された強度を受信する、位置特定プロセッサ412によって決定される。センサアレイ要素は、空間変動IRFを含むので、各センサ要素上で測定される強度は、センサ上のある位置(IRF415を伴うセンサ要素の場合)またはいくつかの候補位置(IRF417を伴うセンサ要素の場合)にマップされることができる。IRF415を伴うセンサは、各強度値が、相対的角度値にマップされる、センサ要素上の1つの位置に対応するため、「進路」推定相対的物体角度を提供する。IRF417を伴うセンサ要素によって測定される信号強度は、より高い精度を提供する(その発振周期以内まで)。相対的角度は、伝送されるパワーが既知ではない場合、クリアチャネルに対する比較によってデコードされることができる。
【0026】
1つの測定実施例である、本実施形態の実施例では、IRF415およびIRF417を伴うセンサ要素の各々は、発振要素404および406からの入射信号強度に対して、単一画素センサを用いて、0.4の強度を測定する(または、入射信号強度が既知ではない場合、クリアチャネルに対して、0.4の値を測定する)。IRF416を伴うセンサ要素において、これは、IRF417が0.4に等しい場所に対応する多くの位置において、信号がセンサに入射することができたことを意味する。位置特定プロセッサ412は、入射信号が、0.4の測定された相対的強度をもたらすであろうような、IRF415を伴うセンサ上の単一位置に従って、これらの位置の中から選択する。点4450と基準406との間の相対的位置を算出後、位置特定プロセッサは、反復フィードバックアルゴリズムを採用し、位置決め装置402が、次に、点450をどのように移動させるかを決定する命令を位置決め装置402に送信する。
【0027】
プロット418は、標的点406までのその距離の関数として、センサアレイ410によって検出された電圧の信号対雑音比(SNR)を示す。実線曲線および点線曲線は、それぞれ、周囲光干渉430の有無におけるSNRを示す。発振要素からの放射を変調させ、検出された信号を復調することによって、SNRに及ぼす非変調周囲光干渉430の影響は、大幅に低減されることができる。検出および復調後の非変調周囲光干渉430の影響の大部分は、ショット雑音である。
【0028】
プロット420は、周囲光干渉430の有無による、この距離の関数としての相対的角度精度を示す。相対的角度精度は、度単位で誘導システム視野に対して正規化されている。システム400は、lang=EN-US>±20度の視野を有する。プロット420は、例えば、標的点から4.5メートルの距離において、この相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システムの相対的精度が、強力な干渉信号を伴う場合でも、10,000分の1より良いことを示す。
【0029】
誘導システム400のある実施形態では、収差媒体432は、位置決め装置402と点405との間にある。本実施形態では、センサアレイ410が、図31から図57に説明されるように、収差補正撮像を行なう。
【0030】
図5は、相互に別々の信号修正センサ531を使用する、一例示的光学誘導システム500を図示する。光学誘導システム500は、発振要素511と、センサアレイ530と、処理モジュール540とを含む。光学誘導システム500は、シナリオ100(図1)、200(図2)、300(図3)、および/または400(図4)内に実装され得る。例えば、発振要素511およびセンサアレイ530は、それぞれ、発振要素106(図1)および電気光センサ122(図1)として実装され得る。別の実施例では、発振要素511およびセンサアレイ530は、それぞれ、発振要素210(図2)および電気光センサ224(図2)として実装され得る。
【0031】
発振要素511は、少なくとも発振要素511(1)を含み、さらに、任意の数の発振要素511(2)~511(N)を含み得る。発振要素511は、変調光学放射を提供する。センサアレイ530は、複数の相互に別々の電気光センサ531を含む。センサアレイ530はさらに、本発明の範囲から逸脱することなく、相互に別々ではない、1つ以上の電気光センサを含み得る。センサアレイ530は、任意の数のセンサ531を含み得る。ある実施形態では、センサアレイ530は、少なくとも3つのセンサ531を含む。各センサ531は、光学放射を検出するための光学検出器533と、光学放射に関連付けられた信号を復調し、復調された電気信号を生成するための復調器532とを含む。
【0032】
復調器532(i)は、センサ531(i)の各々が、発振要素511によって放出される光学放射を含む、異なる変調周波数の入射光学放射に関連付けられた復調された電気信号を生成するように、相互に別々である。復調器532(1、2、・・・、N)の各々は、N個の復調器532(1、2、・・・、N)のうちの任意の他の1つに対して異なる変調周波数を使用して、入射光学放射に関連付けられた信号を復調する。一実施形態では、各復調器532は、対応する光学検出器533によって生成される電気信号を復調する。別の実施形態では、各復調器532は、対応する光学検出器533に向かって伝搬する光学放射を復調する。
【0033】
ある実施形態では、センサ531はさらに、相互に別々の信号修正光学要素534、例えば、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる、第WO2013103725A1号に開示されるものを含む。信号修正光学要素534は、例えば、入射光学放射の位相、振幅、または偏波に変化を与える。すなわち、N個の信号修正光学要素534(1、2、・・・、N)の各々は、N個の信号修正光学要素534(1、2、・・・、N)の任意の他の1つに対して異なる、そこに入射する光学放射に修正を加える。ある実施形態では、信号修正光学要素534は、センサ531が、(a)入射光学放射に関連付けられた信号の復調と、(b)例えば、入射光学放射の位相、振幅、または偏波の変化の組み合わせを与えるように、復調器532と協働する。本実施形態では、復調器532によって産生された復調された電気信号は、復調器532および信号修正光学要素534の両方によって与えられた修正を表す。
【0034】
処理モジュール540は、センサ531と通信可能に連結され、そこから受信される復調された電気信号を処理し、発振要素511の1つ以上の場所パラメータを決定する。例示的場所パラメータは、発振要素511からセンサアレイ530までの距離、発振要素511に対するセンサアレイ530の向き、センサアレイ530と発振要素511との相対的場所および向きを含む。
【0035】
ある実施形態では、発振要素511は、無線周波数(RF)範囲以上の変調周波数を有する、光学放射を提供する。別の実施形態では、復調器532は、特に着目の光学放射の変調周波数に一致する信号を用いて復調するように構成される。例えば、復調器532の復調周波数および信号は、発振要素511のそれぞれの変調周波数および信号に一致するように構成される。
【0036】
ある実施形態では、各光学検出器533は、単画素光検出器、例えば、光ダイオードである。別の実施形態では、実施形態光学検出器533は、画素アレイで実装され、光学検出器533の各々は、画素アレイの異なる画素に対応する。画素アレイは、例えば、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサまたは電荷結合素子(CCD)画像センサである。
【0037】
センサ531は、センサアレイ530内において、任意の空間構成で配列され得る。一実施形態では、センサ531は、線に沿って配列される。別の実施形態では、センサ531は、平面内に配列されるが、全て同一の線上にあるわけではなく、センサ531は、平面を画定する。本実施形態は、例えば、決定されるべき場所パラメータが、1つ以上の発振要素511に対するセンサアレイ530の3次元の向きを含むとき、または決定されるべき場所パラメータが、センサアレイ530に対する1つ以上の発振要素511の3次元の位置を含むとき、有用性を有する。
【0038】
さらに別の実施形態では、センサ531は、球面パターンに配列され、センサの一部が、システム全体の視野(FOV)の一部に作用する。本実施形態は、比較的に単純な低コストのシステムの集合が、集合的に、非常に広視野を有することを可能にする。
【0039】
随意に、光学誘導システム500は、太陽150(図1)、および/または光学誘導システム500が着目しない追加の発振要素570(例えば、発振要素162(図1)等の周囲光学放射550)からの光の存在下で動作する。ある実施形態では、復調器532は、周囲光学放射550および発振要素570に関連付けられた信号を拒絶するように構成される。例えば、発振要素570は、発振要素511のものと異なる変調周波数を伴う光学放射を放出するように構成される。別の実施例では、発振要素570は、発振要素511(1)、511(2)等に関連する反射である。この場合、発振要素570からの信号は、その測定された範囲または時間位相が、発振要素511(1)、511(2)等の測定された範囲(位相)と比較して大きいため、拒絶される。太陽光または街灯等の典型的周囲光学放射は、変調されず、関連付けられた信号は、したがって、復調器532によって拒絶される。
【0040】
一実施形態では、処理モジュール540は、センサアレイ530と一体化される。例えば、処理モジュール540およびセンサアレイ530は、同一の回路基板上に位置し得る。処理モジュール540は、センサ531のうちの1つの中に一体化され得、次いで、その1つは、スレーブである他のセンサ531を伴うマスタとして機能する。別の実施形態では、処理モジュール540は、センサアレイ530と別個である。例えば、処理モジュール540およびセンサアレイ530は、エンクロージャを共有する、または処理モジュールは、センサアレイ530から離れた距離における別個のコンピュータ上に位置する。
【0041】
図6は、送信機および相互に別々の信号修正センサを使用する、一例示的光学誘導システム600を図示する。光学誘導システム600は、光学誘導システム500(図5)のある実施形態である。光学誘導システム600は、光学誘導システム500(図5)と同じであるが、発振要素511(図5)は、送信機611によって取って代わられる。送信機611は、変調光学放射を生成および放出する。送信機611は、発振要素511の実施形態である。
【0042】
図7は、逆反射体および相互に別々の信号修正センサを使用する、一例示的光学誘導システム700を図示する。光学誘導システム700は、光学誘導システム500(図5)の実施形態である。光学誘導システム700は、光学誘導システム500(図5)と同じであるが、光学誘導システム700はさらに、送信機710を含み、発振要素511(図5)は、逆反射体711によって取って代わられる。送信機710は、変調光学放射を生成および放出する。逆反射体711は、センサアレイ230に向かって、送信機710によって放出された変調光学放射の少なくとも一部を反射する。逆反射体711は、発振要素511の実施形態である。ある実施形態では、送信機711は、センサアレイ530に近接して位置する。例えば、送信機711は、センサアレイ530と一体化され、光学誘導システム700を形成するために要求される、別個のモジュールの数を最小化する。送信機710は、例えば、MEMSベースのミラーを通して、逆反射体711(1)、711(2)等に向かって、断続的に操向され得る。
【0043】
図8は、発振要素および相互に別々の信号修正センサを使用する、一例示的光学誘導システム800を図示する。光学誘導システム800は、図5の光学誘導システム500の実施形態である。光学誘導システム800は、3つの発振要素511(1)、511(2)、および511(3)(図5)と、センサアレイ830と、処理モジュール540(図5)とを含む。センサアレイ830は、センサアレイ530(図5)の実施形態である。センサアレイ830は、3つの相互に別々の信号修正電気光センサ831(1)、832(2)、および832(3)を含む。センサ831の各々は、センサ531(図5)の実施形態である。センサ831の各々は、検出器533と、検出器533に入射する光学放射の検出に応答して、検出器533によって生成される電気信号を復調するための復調器832とを含む。ある実施形態では、復調器832は、復調器832の出力が、より低い周波数信号であるように、より高い周波数成分を拒絶するためのフィルタを含む。復調器832は、復調器532(図5)の実施形態である。
【0044】
センサアレイ830は、変調光学放射810(1)、810(2)、および810(3)をそれぞれの発振要素511(1)、511(2)、および511(3)から受信する。変調光学放射810(i)の各々は、検出器533(i)のうちの1つ、2つ、または全てに入射し得る。変調光学放射810(1)、810(2)、および810(3)は、相互に別々の変調周波数を有する。入射光学放射に応答して、各検出器533(i)は、対応する復調器832(i)に通信される、電気検出器信号820(i)を生成する。各復調器832(i)は、復調された電気信号835(i)を生成する。復調器832(1)、832(2)、および832(3)は、復調器832(i)の復調周波数が、発振要素511(i)によって放出された変調光学放射810(i)の変調周波数と同一であるように、それぞれの発振要素511(1)、511(2)、および511(3)に一致させられる。その結果、復調器832(i)は、変調光学放射810(i)の検出に応じて、復調された電気信号835(i)を生成するであろう。復調された電気信号835(i)は、変調光学放射810(i)が発振要素511(i)から検出器533(i)に進行するとき、変調光学放射810(i)によって被られた変調位相シフトを表す。フィルタ834(i)は、他の発振要素511(j)(iは、jと異なる)に関連付けられた信号が、拒絶され、したがって、復調された電気信号835(i)に寄与しないことを確実にする。
【0045】
処理モジュール540は、復調された電気信号835を処理し、復調された電気信号の相対的振幅および位相から、各発振要素511(i)と対応する検出器533(i)との間の距離および相対的場所を計算する。ある実施形態では、発振要素511は、非線形構成に配列され、センサ831も、非線形構成に配列される。本実施形態では、処理モジュール540は、三角測量によって、センサアレイ830に対する発振要素511の3次元の場所および3次元の向きを決定し得る。
【0046】
図9は、相互に別々の信号修正センサを使用して、物体の場所パラメータを決定する、一例示的光学誘導方法900を図示する、フロー図である。光学誘導方法900は、光学誘導システム500(図5)、600(図6)、700(図7)、または800(図8)によって行なわれ得る。光学誘導方法900は、物体に位置する少なくとも1つの発振要素の各々に対して行なわれるべきステップ920と、複数の相互に別々の信号修正電気光センサの各々に対して行なわれるべきステップ930および940と、処理ステップ950とを含む。光学誘導方法900は、例えば、荷物配達ドローン120上に搭載された電気光センサ122に対する発振要素106の場所パラメータを決定するためのシナリオ100(図1)において使用される。
【0047】
ステップ920では、変調光学放射が、発振要素によって放出される。変調周波数は、特定の発振要素に特有である。例えば、発振要素511(i)(図5および8)は、変調光学放射810(i)(図8)を放出する。
【0048】
ステップ930では、ステップ920において生成された変調光学放射は、複数の相互に別々の信号修正電気光センサの1つに関連付けられた検出器によって検出される。例えば、検出器533(i)(図5および8)は、変調光学放射810(i)(図8)を検出する。ステップ940では、ステップ930において検出に応答して生成された検出器信号が、ステップ920において少なくとも1つの発振要素のうちの特定の1つによって放出された変調光学放射と同一の周波数を有する復調信号を使用して復調される。これは、ステップ920の少なくとも1つの発振要素のうちの特定の1つに特有の復調された電気信号を生成する。例えば、復調器832(i)(図8)は、電気検出器信号820(i)(図8)を復調し、復調された電気信号835(i)(図8)を生成する。
【0049】
ステップ950では、少なくとも1つの発振要素のうちの特定のものに特有の復調された電気信号の全てが、処理され、物体に関する場所パラメータを決定する。例えば、処理モジュール540(図5および8)は、復調された電気信号835(1)、835(2)、および835(3)を処理し、各発振要素511(i)と対応する検出器833(i)との間の距離を決定し、またはセンサアレイ830(図8)に対する発振要素511(図5および8)の3次元の場所および3次元の向きを決定する。
【0050】
図10は、方法900(図9)のステップ950を行なうための一例示的方法1000を図示する、フロー図である。方法1000のステップ1010、1020、および1030は、方法900(図9)のステップ940において生成された復調された電気信号の各々に対して行われる。ステップ1040では、復調された電気信号は、処理モジュールに送信される。例えば、システム800(図8)の復調器832(i)は発振要素511(i)(図5および8)に特有の復調された電気信号835(i)(図8)を処理モジュール540(図5および8)に送信する。
【0051】
ステップ1020では、処理モジュールは、発振要素からそれに関連付けられたセンサに伝搬するときに変調光学放射によって被られた振幅および位相シフトを決定する。振幅は、概して、電気光センサの向きに相対的な、発振物体に対する角度の関数であるであろう一方、位相は、発振物体に対する範囲の関数であろう。例えば、処理モジュール540(図5および8)は、復調器832(i)(図8)から受信される復調された電気信号835(i)を処理し、変調光学放射810(i)が発振要素511(i)(図5および8)から検出器532(i)(図5および8)またはセンサ831(i)(図8)に進行するとき、変調光学放射810(i)によって被られた振幅および位相シフトを決定する。ステップ1030では、処理モジュールは、ステップ1020において生成された振幅および位相シフトを処理し、発振要素と、復調された電気信号に関連付けられたセンサとの間の距離を決定する。例えば、処理モジュール540(図5および8)は、復調された電気信号835(i)(図8)に関連付けられた振幅および位相シフトを処理し、発振要素511(i)(図5および8)から検出器532(i)(図5および8)またはセンサ831(i)(図8)までの距離を決定する。
【0052】
距離決定の分解能は、変調周波数の関数である。lang=EN-US>ν=20MHzの変調周波数では、この信号の波長λは、ほぼ、lang=EN-US>λ=c/ν=15mであり、cは、光の速度である。コヒーレント位相検出からの距離推定のための一般的ルールは、ほぼ、lang=EN-US>λ/SNRの距離分解能であり、SNRは、信号対雑音比である。20MHzの変調周波数および1000のSNRの場合、範囲分解能は、約1.5cmである。30GHzの変調周波数は、1000のSNRで、10-mm波長および約10ミクロンの距離分解能につながる。これは、発振要素によって放出された放射に対して光学搬送周波数を使用する利点を例証する。光学搬送周波数を使用することによって、変調周波数は、高いものであり得る。例えば、変調周波数は、上方無線周波数範囲(30GHZ以上)にあるか、またはさらに、無線周波数範囲を超え、例えば、マイクロ波または光学周波数であり得る。これは、高分解能における距離決定を可能にする。そして、これはまた、十分な分解能によって、発振要素によって放出され、誘導システムに到達する前に、他の表面から反射された光学放射からの干渉を回避するための深度判別を可能にし得る。方法1000を使用して、本明細書に開示される光学誘導システムは、約数千から数万のSNRを達成可能であり、このシステムは、太陽光または他の発振要素から変調光学放射等の他の放射源からの強力な干渉の存在下でも、達成され得る。
【0053】
ステップ1040では、ステップ1030において決定された距離が、処理され、物体場所パラメータを決定する。例えば、処理モジュール540(図5および8)は、発振要素511(i)(図5および8)とそれぞれのセンサ831(i)(図8)との間の距離を処理し、センサアレイ830(図8)に対する発振要素511(図5および8)の3次元の場所および3次元の向きを決定する。ある実施形態では、ステップ1040は、発振要素と、物体または物体内の特定の点との間の距離の補正を含む。別の実施形態では、ステップ1040は、場所パラメータを決定するために、三角測量を利用する。
【0054】
図11は、相互に別々の信号修正電気光センサのアレイに対する物体の3次元の場所および3次元の向きを決定するための一例示的光学誘導方法1100を例証する、フロー図である。方法1100は、光学誘導システム800(図8)とともに使用するために調整された方法1000(図10)を使用する、方法900(図9)の実施形態である。物体は、非線形構成に配列される、図8の3つの発振要素、例えば、発振要素511(1)、511(2)、および511(3)を具備する。センサアレイは、センサアレイ830の3つのセンサ、例えば、センサ831(1)、831(2)、および831(3)を含む。センサアレイは、3つの異なる振幅対角度応答を伴う、誘導システム400(図4)に関連して論じられるように配列され得る。図12は、それを表すシナリオ1200を図示する。
【0055】
ステップ1110では、方法1100は、物体上に位置する3つの発振要素の各々に対して、方法900(図9)のステップ910を行なう。ステップ1120では、方法1100は、センサアレイ内に含まれる3つの電気光センサの各々に対して、方法900(図9)のステップ930および940を行なう。ステップ1130では、方法1100は、3つの電気光センサのうちのそれぞれの1つによって生成される3つの復調された電気信号の各々に対して、方法1000(図10)のステップ1010、1020、および1030を行なう。ステップ1140では、方法1100は、ステップ1130において決定される3つの距離を処理し、センサアレイに対する3次元の場所および3次元の向きを決定する。
【0056】
12は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、一例示的光学誘導システムのためのセンサ831および対応する発振要素511を示す。ある実施形態では、センサ831は、同一線上に配列される。別の実施形態では、センサ831は、同一線上に配列されない。
【0057】
13および図14は、周囲雑音の存在下で物体の場所パラメータを得、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する例示的光学誘導システム1300、1400をそれぞれ図示する。光学誘導システム1300または1400は、例えば、光学誘導システム500(図5)の実施形態である。光学誘導システム1300は、発振要素511(図5)と、センサアレイ1330とを含む。発振要素511は、具体的発振要素511(1)および511(2)を含む。発振要素1311(0)は、発振要素511(1)からの反射を表し、従って、511(1)からより遠い見かけ範囲にある。センサアレイ1330は、センサ531(図5)の実施形態である、複数の相互に別々の信号修正電気光センサ1331を含む。各センサ1331(i)は、発振要素511によって放出された変調光学放射を検出するための検出器533(i)図5)と、入射変調光学放射に応答して、検出器533によって生成される電気信号を復調するための復調器1332とを含む。随意に、各センサ1331(i)はさらに、信号修正光学要素534(図5)の実施形態である、信号修正光学要素1334を含む。復調器1332は、復調器532(図5)の実施形態である。各検出器533(i)は、各復調された信号の振幅が、533(i)の光学素子および電子機器の具体的構成の関数であるように、他の検出器533(j)と相互に別々である。
【0058】
各復調器1332(i)は、検出器533(i)と通信可能に連結される乗算器1360(i)と、乗算器1360(i)と通信可能に連結されるフィルタ1370(i)と、フィルタ1370(i)と通信可能に連結されるアナログ/デジタルコンバータ1380(i)とを含む。各乗算器1360(i)は、そこに入射する変調光学放射に応答して、対応する検出器533(i)によって生成される電気信号を乗算し、変調電気信号は、発振要素511の対応する1つによって放出された変調光学放射の変調周波数と同一の変調周波数を有する。乗算器1360(i)によって生成された乗算された信号は、高周波数成分を除去するためにフィルタ1370(i)によってフィルタリングされる。フィルタ1370(i)は、それによって、乗算器1360(i)によって使用される信号の変調周波数と異なる変調周波数を有する、変調光学放射から発生する信号を拒絶する。フィルタ1370(i)は、例えば、帯域通過フィルタまたは低域通過フィルタである。故に、乗算器1360(i)およびフィルタ1370(i)は、発振要素511(i)および対応するセンサ831(i)に関して図8に関連して論じられるように、協働し、センサ1331(i)を特定の発振要素、例えば、発振要素511(1)と一致させる。アナログ/デジタルコンバータ1380(i)は、フィルタ1370(i)のアナログ出力をデジタル信号に変換する。ある実施形態では、このデジタル信号は、フィルタ1370(i)から受信される信号の振幅推定である。別の実施形態では、アナログ/デジタルコンバータ1380(i)によって生成されるデジタル信号は、対応する一致させられた発振要素511(i)から検出器533(i)に進行するときに変調光学放射によって被られた変調位相シフトの推定を含む。
【0059】
異なる変調信号1360(i)は、異なる電気光センサ1331(i)からの相対的な物理的距離が、変調波長と比較して小さい場合、同一であり得る。変調信号1360(i)の各々は、電気光センサ1331(i)間の距離が、変調波長と比較して大きい場合、別々の位相を有し得る。この場合、異なる変調1360(i)は、本質的に、ビームを形成する。
【0060】
処理モジュール540(図5)の実施形態である、処理モジュール1340は、アナログ/デジタルコンバータ1380と通信可能に連結され、そこから受信されるデジタル信号を処理し、発振要素511またはそれに関連付けられた物体の1つ以上の場所パラメータを決定する。
【0061】
例示的使用シナリオでは、光学誘導システム1300は、太陽光等の強力な周囲光学放射1350の存在下、動作する。広範囲の波長にわたって、強力な周囲光学放射1350は、発振要素511の測定精度に著しく影響を及ぼし得る。強力な周囲照明の負の影響を低減させるために、光学誘導システム1300は、相互に別々の時間信号修正および相互に別々の空間信号修正を含む。光学誘導システム1300の時間信号修正は、発振要素511のうちの個々のものに一致させられる復調器1360によって提供される。光学誘導システム1300の空間信号修正は、信号修正光学要素1334によって提供される。本実施例では、信号修正要素1334は、位置特定能力向上のために、相互に別々の空間変動振幅透過関数を含み得る。ある実施形態では、空間および時間信号修正要素の両方は、発振要素511の最高3次元位置特定精度を達成しながら、光学誘導システム1300のサイズ、重量、パワー、およびコストを低減させるように協働して構成される。
【0062】
チャート1365は、強力な周囲光学放射1350に関連する信号1363、および光学誘導システム1300によって感知される、あらゆる望ましいおよび望ましくない信号に関連したショット雑音1364からの、発振要素511(1)等の特定の発振要素511に関連する中心周波数1361近傍の信号の分離を図示する。光学誘導システム1300によって利用される変調方式は、振幅変調であり得る。発振要素511は、バイアスが与えられた正弦波パターンを時間的に辿る変調光学放射を放出し得る。各発振要素511は、異なる変調周波数において放射する。時間処理電気光センサ1332の復調信号1360は、物体のうちの1つの放射に対する一致フィルタとして作用するように意図的に設定される。乗算器1360によって使用される復調信号は、例えば、中心周波数1361近傍の正弦波である。フィルタ1370は、例えば、帯域幅1362を伴う中心周波数1361に意図的に設定された帯域通過フィルタである。変調されないことによって、強力な周囲照明スペクトルの大部分は、中心周波数1361から離れたDCにおけるものである。他の源もまた、中心周波数1361および帯域幅1362外に存在し、信号1363と同様の干渉信号を表し得る。発振要素511によって放出された光学放射の変調およびセンサ1332による後続復調を通して、これらの干渉信号の影響は、大幅に低減される。これらの干渉信号の主な影響は、ショット雑音1364へのその追加である。センサ1331内のアナログ/デジタルコンバータ1380によってサンプリングされるショット雑音1364は、帯域幅1362を最小化することによって最小化され得る。
【0063】
発振要素511(1)からの望ましくない反射である、発振要素1311(0)の影響は、範囲判別によって最小化されることができる。例えば、発振要素511の周波数および復調信号1360の対応する復調信号を変化させることによって、範囲推定および範囲判別が、行われることができる。反射は、常時、より大きい見かけ範囲であるように現れるため、範囲判別は、反射の影響を除去するために使用され得る。直接経路信号と多経路信号との間の判別について説明する、図17および付随の文章を参照されたい。
【0064】
一実施形態では、センサアレイ1330は、隔離された単一画素の集合として構成される。別の実施形態では、センサアレイ1330は、例えば、携帯電話カメラおよび他の撮像システムにおいて見出される、共通CMOS画素アレイと同様に、画素のアレイとして構成される。
【0065】
15は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、光学誘導システム内で使用される一例示的電気光センサアレイ1500を図示する。センサアレイ1500は、図13のセンサアレイ1330の実施形態であり、センサアレイ1500の画素の少なくとも一部の各々は、図13のセンサ1331である。本実施形態では、センサ1331は、センサアレイ1500の画素毎の並列アナログチャネルの1つの構成要素である。センサ1331の変調/復調は、コストを削減するために、限定されたエリアまたは数のトランジスタ等、CMOS検出器の制約に準拠するように意図的に構成される。乗算器1560によって使用される復調信号は、例えば、スイッチングトランジスタを用いて実装されるバイナリ信号である。バイナリスイッチング信号の位相は、位相ロックループ(PLL)、直角位相サンプリング、または公知のもの等を通して、伝送される信号の位相に一致させるために変動され得る。2つのバイナリ信号値のみを用いて復調することによって、復調は、画素あたり非常に少数のスイッチングトランジスタのみを用いて実装され得る。フィルタ1570は、アナログ/デジタルコンバータ1380の一部として実装され得る。アナログ/デジタルコンバータ1580は、行または列、または複数の画素の別の集合等の多くの画素間、すなわち、多くのセンサ1331間で共有され得る。高性能のために意図されるある実施形態では、各センサ1331は、その独自のアナログ/デジタルコンバータ1580を有する。このタイプの構成は、背面照明画像センサ(BSI)内に容易に実装され得、追加の金属層が、乗算器1560、フィルタ1570、およびアナログ/デジタルコンバータ1580のために設計され得る。
【0066】
16は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、光学誘導システム内で使用される、一例示的電気光センサアレイ1600を図示する。電気光センサアレイ1600は、光学誘導システム500(図5)のセンサアレイ530として実装され得る。センサアレイ1600の画素の少なくとも一部の各々は、電気光センサ1680である。センサ1680は、入射変調光学放射の光学復調のために構成される、センサ531(図5)の実施形態である。センサアレイ1600は、したがって、光学誘導システム500(図5)の実施形態において有用であり、発振要素511(図5)によって放出された変調光学放射の変調周波数は、その光学またはTHz範囲内である。
【0067】
センサ1680は、光学ビームスプリッタ1687と、電気光検出器1681と、復調器1690とを含む。入射変調THz放射1685は、ビームスプリッタ1687において、THz復調信号1686に干渉し、干渉信号1688を産生する。干渉信号1688は、入射変調THz放射1685およびTHz復調信号1686より低い周波数を有する。干渉信号1688は、電気光センサ1681によってサンプリングされ、復調器1690によってさらに処理される。復調器1690は、GHzおよびMHz範囲内で復調し得る。ある実施形態では、センサアレイ1600の複数の復調器1690は、同一のアナログ/デジタルコンバータを共有する。別の実施形態では、各復調器1690は、その独自のアナログ/デジタルコンバータを有する。
【0068】
17は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、光学誘導システム700(図7)の使用の実施例を図示し、送信機710(図7)によって放出された変調光学放射は、段階的に周波数変調される。グラフ1720は、段階的周波数変調のシミュレーションを示し、ある範囲の変調周波数段階を伴う変調光学放射が、送信機710(図7)によって放出される。逆反射体711からセンサ531(図5および7)によって受信される信号は、それを送信機710(図7)の伝送信号と混合することによって復調され、復調信号の角度は、低域通過フィルタリングされ、位相角度推定1721をもたらす。
【0069】
復調は、複素信号exp(jlang=EN-US>ω(t)t+Φ)によって受信される信号を乗算することによって達成され、式中、lang=EN-US>ω(t)は、伝送信号角周波数であり、tは、時間であり、Φは、伝送信号位相である。位相角度推定1721は、低域通過フィルタの出力である。1721Rx1は、発振要素からの所望の信号から復調された位相を表す。1721Rx2は、同一の発振要素から発生する光学放射の望ましくない反射を表す。一実施形態では、位相角度推定1721は、伝送される周波数の各々における復調された信号の平均である。位相角度推定1721は、フーリエ変換され、光の速度によって乗算され逆反射体711とセンサ531との間の距離に対する距離推定1723をもたらす。1723Rx1は、発振要素からの所望の信号の振幅を表す一方、1723Rx2は、望ましくない反射の振幅を表す。範囲判別処理は、最も近い範囲を伴う信号を選択するために使用され、それによって、望ましくない反射を拒絶し得る。この使用の実施例における信号処理はまた、光学誘導システム500(図5)、600(図6)、および800(図8)、および光学誘導方法900(図9)および1000(図10)にも適用され得る。
【0070】
18は、一例示的送信機1830、電気光センサ1740を伴う送信機611(図6)または送信機710(図7)の実施形態、センサ530(図5)の実施形態を図示する。
【0071】
送信機1830は、レジスタセクション1833と連結されるバイアスセクション1832と通信可能に連結される信号生成器セクション1831と、発光ダイオード(LED)1835と、トランジスタ1834とを含む。LED1835は、変調光学放射を放出する。信号生成器セクション1831は、バイアスセクション1832に連結される、ゼロ平均正弦波を提供する。バイアスセクション1832の出力は、LED1835を駆動させる、トランジスタ1834を駆動させる。LED1835の電力出力は、レジスタセクション1833内のレジスタ、LEDの動作電圧、および変換効率によって限定される。信号生成器セクション1831は、変調信号を提供する一方、バイアスセクション1832は、LED1835への電圧が、常時、正であり、したがって、LEDが信号のあらゆる部分に対して放射することを確実にする。
【0072】
送信機1830の変調周波数が、アナログ/デジタルデジタル化周波数の2分の1未満である場合、対応するセンサは、センサ1840であり得る。センサは、1より大きい通過帯域利得を有する、高域通過フィルタ(HPF)1842と通信可能に連結される、電気光検出器1841を含む。HPF1842は、フィルタの通過帯域内において約1の利得と、阻止帯域内において1よりはるかに小さい利得とを有する低域通過フィルタ(LPF)1843と通信可能に連結される。HPF1842は、DCおよび低周波数干渉を抑制しながら、通過帯域内の高周波数に利得を提供する役割を果たす。LPF1843は、デジタル信号処理のために、帯域通過フィルタリングされた変調信号をデジタル化する、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)1844と通信可能に連結される。次いで、センサ1840内の復調は、ソフトウェア復調信号1845とLPF1846とを使用して行なわれる。LPF1846は、ソフトウェア内に実装される低域通過フィルタであり、例えば、移動平均有限インパルス応答(FIR)フィルタである。
【0073】
19は、センサ1940の実施形態である、一例示的センサ1900を図示する。光検出器要素1952は、利得レジスタR9に連結される光検出器X12 S5106を含む。利得レジスタR9は、Ipdlang=EN-US>×R9<<Vsupplyであるように選定され、式中、Ipdは、光検出器電流であり、Vsupplyは、例えば、図19におけるV3およびV6である。光検出器電流は、低周波数干渉光学放射(例えば、周囲照明)、および変調光学放射のうちの少なくとも1つによって生成される。レジスタR9は、変調または周囲照明による全光検出器電流を電圧に変換する役割を果たし、したがって、高抵抗値R9と連結される高周囲照明は、おそらく回路を飽和させるために十分に高い高電圧を生成するであろう。R9に対する低値は、未加工光検出器電流のわずかな増幅を可能にし、処理後に適用されるべき高利得を可能にする。高域通過フィルタセクション1954は、低周波数干渉信号を除去し、利得を高周波数に提供し、高周波数の利得は、レジスタRFとR3との比率に関連する。低域通過セクション1856は、通過帯域内に略1の利得を提供しながら、全体の帯域幅および雑音を低減させる。高域通過フィルタセクション1954および低域通過フィルタセクション1956の組み合わせは、帯域通過フィルタ機能を提供する。示されるフィルタは、アクティブフィルタであるが、パッシブRCフィルタが、1より大きい利得が要求されない段において採用され得る。カットオフ周波数が、フィルタセクション1954および1956の各々におけるRC組み合わせによって決定され、高域通過フィルタセクション1354の場合、f=1/(2lang=EN-US>π・R4・C2)であり、低域通過フィルタセクション1956の場合、f=1/(2lang=EN-US>π・R8・C3)である。ある実施形態では、この変調信号は、デジタル化され、デジタル化された信号の復調は、ソフトウェア内で生じる。
【0074】
20は、相互に別々の信号修正センサを伴う、一例示的光学誘導システム2000を図示する。センサアレイ2010は、共通視野(FOV)2080を有する、N個の電気光センサ2011を含む。介在媒体2090が、FOV2080内の物体とセンサアレイとの間に存在し得る。介在媒体2090は、FOV2080内の物体の画像に収差を導入し、誘導システム2000は、この収差を補正可能である。
【0075】
各電気光センサ2011(i)は、信号修正要素2014(i)を含む。信号修正光学要素2014は、互いに相互に別々である。すなわち、N個の信号修正光学要素2014の各々は、そこに入射する光学放射に、N個の信号修正光学要素2014の各々に対して異なる修正を加える。信号修正光学要素は、例えば、空間依存様式において、入射光学放射の位相、振幅、または偏波を変化させ得る。
【0076】
信号修正光学要素2011はまた、センサ531(i)(図5)を使用して、信号に相互に別々の時間修正を加える誘導システムの実施形態にも存在し得る。これらのシステムは、システム500(図5)、システム600(図6)、システム700(図7)、およびシステム1400(図14)を含む。
【0077】
各電気光センサ2011(i)はまた、画像センサ2016(i)を含む。ある実施形態では、N個の画像センサ2016の各々は、別個の画像センサモジュールである。異なる実施形態では、N個の画像センサ2016の各々は、画像センサモジュール上の画素の領域として実装され、各電気光センサ2011(i)は、画像センサモジュール画素アレイ上の画素の異なる領域に対して撮像する。
【0078】
画像生成器モジュール2020は、画像センサ2011に入射する光学放射に応答して画像センサ2011によって生成された信号を受信する。画像生成器モジュール2020は、合成モジュール2030を含む。画像生成器モジュール2020は、センサアレイ2010から受信される信号を線形および非線形にそれぞれ処理するために、線形処理モジュール2032および非線形処理モジュール2034を含む。変換モジュール2040は、合成モジュール2030と通信可能に連結され、収差補正画像または関連パラメータを決定するために、合成モジュール2030から受信される信号を変換する。例えば、変換モジュール2040は、その場所または向き等、FOV2080内の物体に関するパラメータを決定し得る。
【0079】
21は、センサアレイ2010(図20)の実施形態である、一例示的センサアレイ2110を図示する。センサアレイ2110は、N個のセンサ2111を含み、それぞれの信号修正要素2112が、それぞれの撮像対物レンズの中に組み込まれる。
【0080】
22は、センサアレイ2010(図20)の実施形態である、一例示的センサアレイ2210を図示する。センサアレイ2210は、N個のセンサ2211を含み、それぞれの信号修正要素2211撮像対物レンズ2212は、別個のセンサ構成要素である。
【0081】
23は、メモリ2330と、プロセッサ2380と、インターフェース2390とを含む画像生成器モジュール2020の実施形態である一例示的画像生成器モジュール2320を図示する。メモリ2330は、インターフェース2390と通信可能に連結される、プロセッサ2380と通信可能に連結される。メモリ2330は、メモリ2330の不揮発性部分内にエンコードされた機械読み取り可能な命令2340を含む。命令2340は、合成命令2350と、変換命令2360とを含む。合成命令2350は、プロセッサ2380とともに、プロセッサ2380が、合成命令2350を実行し、合成モジュール2030(図20)の機能を果たし得るような合成モジュール2030(図20)の実施形態である。同様に、変換命令2360は、プロセッサ2380とともに、変換モジュール2040(図20)の実施形態である。合成命令2350は、線形処理命令2352と、非線形処理命令2354とを含む。線形処理命令2352は、プロセッサ2380とともに、線形処理モジュール2032(図20)の実施形態である。非線形処理命令2354は、プロセッサ2380とともに、非線形処理モジュール2034(図20)の実施形態である。メモリ2330はまた、各センサ2011によって捕捉された画像2371を含む、データストレージ2370を含む。空間周波数表現2372は、画像2371の2Dフーリエ変換であり、独立変数は、2つの直交方向における空間周波数である。空間周波数表現2372の値は、最も一般的な場合、複素量である。複合MTF応答2373および複合位相応答2374は、空間周波数表現2372から算出され、メモリ2330内に記憶される。データストレージ2370はまた、複素位相応答、基準MTF2376、および正規化係数2377を算出するために使用される重み2375を含み得る。インターフェース2390は、画像生成器モジュール2320が、画像センサ2016(図20)によって捕捉された画像を受信し得るように、センサアレイ2010(図20)と通信可能に連結される。ある実施形態では、インターフェース2390はさらに、別個のコンピュータシステムまたはユーザに通信可能に連結される。インターフェース2390は、例えば、視認のための画像のレンダリングおよび誘導のための応答のレンダリングの一方または両方を行ない得る。
【0082】
24は、相互に別々の信号修正センサを伴う、光学誘導システム内の収差補正撮像のための一例示的方法2400を図示する。方法2400は、例えば、誘導システム2000内で実装される。方法2400は、誘導システム2000に関連して以下に論じられるが、方法2400は、収差媒体を通して撮像を行なう、他のシステムとともに使用され得る。加えて、誘導システム2000は、図24のもの以外の方法下で動作し得る。
【0083】
ステップ2410では、方法2400は、それぞれの複数の相互に別々の信号修正電気光センサを使用して、共通視野を共有する、複数の改変された画像を捕捉する。各電気光センサは、他のセンサによって与えられる修正と相互に別々の修正を信号に与える。ステップ2410の実施例では、図20におけるシステム2000のセンサアレイ2010は、共通視野を共有する複数の画像を捕捉する。
【0084】
ステップ2420では、方法2400は、それぞれの複数の改変された画像の複数の空間周波数ドメイン表現を生成する。前述のように、空間周波数表現の値は、最も一般的な場合、複素量である。ステップ2420の実施例では、システム2000の合成モジュール2030の線形処理モジュール2032(図20)は、センサアレイ2010から受信される複数の画像を線形に処理し、画像の空間周波数表現を生成する。
【0085】
ステップ2430では、方法2400は、線形および非線形に、複数の空間周波数ドメイン表現を処理し、収差補正された画像を生成する。ステップ2430の実施例では、画像生成器モジュール2020(図20)の線形処理モジュール2032および非線形処理モジュール2034は、線形および非線形に、それぞれ、複数の空間周波数ドメイン表現を処理し、収差補正された画像を生成する。
【0086】
25は、方法2400のステップ2430の実施形態である一例示的方法2500を図示する。ステップ2510では、方法2500は、複数の空間周波数表現を合成し、複合MTF応答を生成する。ステップ2510は、線形処理ステップ2515を含む。ステップ2520では、方法2500は、複数の空間周波数表現を合成し、位相応答を生成する。ステップ2520は、線形処理ステップ2525を含む。ステップ2530では、方法2500は、ステップ2510からの複合MTF応答と2520からの複合位相応答とを結合する。ステップ2530では、方法2500は、結合された複合MTFおよび位相応答を変換し、収差補正画像を生成する。
【0087】
26は、複合OTFの大きさの応答を算出するための非線形処理および複合OTF位相応答を算出するための線形処理を採用する、画像明瞭性を回復するための第2の例示的方法を図示する。方法2600は、方法2500(図25)と同じであるが、方法2500のステップ2515、2525、および2530は、それらのそれぞれの実施形態であるステップ2615、2625、および2630によって取って代わられている。ステップ2515は、複数の空間周波数ドメイン表現の二乗平均平方根(rms)の大きさを計算する。ステップ2525は、複数の空間周波数ドメイン表現の位相の加重平均を計算する。ステップ2530は、複合MTF応答、複合位相応答、および正規化係数を乗算し、センサアレイによって捕捉された画像の複合複素空間周波数ドメイン表現を生成する。実装方法2600の実施例では、画像生成器モジュール2020システム2000は、方法2600を行なう。
【0088】
27は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、一例示的光学誘導システム2700を図示する。光学誘導システム2700は、システム2000の実施形態である。光学誘導システム2700は、物体2730から放射または反射されたエネルギーを直交にサンプリングすることによって、物体2730に関する情報を測定する。相互に別々のセンサ2701(i)の検出器は、単一画素またはアレイ検出器であり得る。
【0089】
誘導システム2700と物体2730との間には、物体403によって生成された、またはそこから反射する、光学放射の光学特性を変化させるように作用する、潜在的収差媒体2720がある。収差媒体2720の特性は、既知または未知であり得る。複数の電気光センサ2701は、それぞれの複数の相互に別々の信号修正構成要素2702と、それぞれの複数の光学検出器2703とを含む。信号修正構成要素2702は、一般に、検出器2703近傍における、別々の位相/振幅プロファイルおよび/または別々の位相振幅プロファイルを伴うレンズであり得る。検出器2703は、単一画素検出器または検出器アレイであり得る。誘導システム2700(2701(1、2、・・・、N))のセンサは、いくつかのドメイン内において、2700の他のチャネルに対して、物体2730に関する情報を直交にサンプリングするために、相互に別々である。直交サンプルを有することは、対のセンサ間の交差情報を低減させ、システムのフィッシャー情報量を最大限にし、それによって、全体的システム精度を増加させる。光学誘導システム2700はさらに、本明細書の範囲から逸脱することなく、センサ2701と相互に別々でない、またはそれと異ならない追加の電気光センサを含み得る。
【0090】
光学誘導システム2700はまた、低コスト構成要素から成るため、非常に低コストであり得る。システム2700は、物体2730の3D位置特定に関する情報が、可能性な限り精密に測定されるような特殊な低コスト直交方向センサ2701の一構成を表す。
【0091】
28は、信号修正光学要素534(図5)を使用する図の相互に別々のセンサ31、または図20の相互に別々のセンサ2011のための3つの一般的光学構成を説明する。システム2810は、物体が時間スケール上で定常である場合の関連する時変システムを説明し、時変システムは、光学構成要素2812のうちの少なくとも1つを改変することが必要とされ、おそらく、間隔2814を変更することによって、または2812における二次位相項を通して、焦点を合わせることが必要とされる。2812および2814の時間修正の両方は、例えば、Varioptic(Lyon、France)によって供給されるもの等の液体レンズデバイスを通して、光機械的に行なわれ得る。
【0092】
システム2820は、相互に別々の光学素子2822、一般に、非球面光学素子のアレイを伴うシステムを説明する。光学素子2822によって形成される個々の光学チャネルは、相互に別々の測定を産生するように設計される。2820内の検出器2821は、アレイ検出器または単画素検出器の集合であり得る。
【0093】
システム2830は、システム2820に類似するが、共通対物レンズ2835が、相互に別々の光学素子2832のアレイの前に使用される。共通対物レンズ2835は、平行光、集束光、またはその間のものを光学素子アレイ2832に提示し得る。図28の一般的光学特性は、特定のシステム内で単独で、または一緒に使用され得る。
【0094】
再び、光学誘導システム1300(図13および14)を参照すると、ある実施形態では、誘導システム1300内のセンサアレイは、信号修正光学要素1334として実装される、図27の相互に別々の信号修正光学要素2702を含む。本実施形態は、信号に2つのタイプの相互に別々の修正を加える、センサを含む。一方は、システム2700におけるように、入射光学放射としての信号の空間変動修正である。他方は、光学放射から電流に変換された後の信号の時間変動修正である。
【0095】
29は、システムの変調伝達関数(MTF)によって定量化される、従来の撮像システムの空間分解能の劣化を説明する。収差は、古典的撮像システムにおいてMTFパワーの損失を生じさせる。図13および図27のもの等のシステムにおける収差は、物体の位置特定推定の精度を著しく低減させるように作用し得る。図27の収差媒体2720等による収差は、そのような実施例の1つである。収差はまた、拡張被写界深度を達成するために、システム内で意図的に使用され得る。実施例では、図4における誘導システム400の相互に別々の電気光センサ401の慎重な設計によって、収差による「損失OTF」の回復が、実現され得、最高精度位置特定推定が、可能となる。
【0096】
回折限界撮像システムが、図29における2910によって与えられる2D MTFを産生し、ピークのMTFの大きさは、中心にある。この2DMTFの原点を通る水平スライスは、MTF2911を産生する。1波長のコマ収差を伴うシステムは、2D MTF2920を産生する。この2D MTFを通した水平スライスは、MTF2921を産生する。1波長の非点収差を伴うシステムは、2D MTF2930を産生する。このMTFを通した水平スライスは、MTF2931を産生する。
【0097】
図30は、実施例によって、光線ベースの視点からのMTFパワーの基本損失を説明する。理想的システム3010は、本質的に無限遠における遠隔点からの光線3011に作用し、理想的点広がり関数(PSF)または点の画像3012を形成する。点の画像3012の実際の特性は、理想的システム3010の詳細に関連する。
【0098】
システム3020は、理想的システム3010に類似するが、収差媒体3050が、本質的に無限遠における遠隔点からの光線の相対的方向(および/または振幅および位相)を変化させる。点の画像3022における結果として生じる光線は、もはや理想的ではなく、遠隔点の収差画像を産生する。収差画像は、古典的には、いくつかの空間周波数におけるMTFの損失に関連付けられる。重要となる疑問は、「このMTFパワーが、どこへ行ったか?」である。この失われたパワー(以下、損失OTFと称される)が理解され得るならば、回復されることができるのか、その場合の方法は?
図31は、複素システム応答(CSR)と、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内で失われたMTFパワーを回復する方法とを示す。空間周波数システム3100は、本質的に、無限遠における遠隔点からの平行光3101を撮像する。空間周波数システム3100上のレンズは、三次位相関数3102によって意図的に修正された理想的レンズであり、関数は、(x^3+y^3)である。この位相関数は、収差の容易に説明される形態である。
【0099】
遠隔点の結果として生じる画像は、PSF3110によって空間ドメインにおいて、その対応するOTF3120によって空間周波数ドメインにおいて表される。OTF3120、すなわち、MTFの大きさのみ、図31に示される。これらの2つの表現のいずれも、損失OTFパワーがどこに消えたかを説明していない。大きさおよび位相を含む特定のOTF点3121および3122が、それぞれ、複素システム応答(CSR)3130および3140内に表される。OTF点3121は、水平空間周波数にあり、OTF点3122は、対角線空間周波数にあり、両方とも、原点から同一の半径方向距離にある。一般に、CSRは、垂直および水平方向に一般化された焦点ずれ(misfocus)の観点から、特定の複素OTF点を表す。CSR3130および3140の原点は、それぞれ、OTF点3121および3122を表す一方、3130および3140の残りの領域は、異なる一般化焦点ずれを伴う、OTF点3121および3122における特定の空間周波数に対するOTF点を表す。一般化焦点ずれは、lang=EN-US>α・x^2またはβ・y^2等の1次元焦点ずれであり、2つの直交次元は、異なる焦点ずれ特性を有する。古典的焦点ずれは、lang=EN-US>α・(x^2+y^2)等の2次元であり、2つの直交次元は、同じ焦点ずれ特性を有する。CSRの原点における値は、ゼロ焦点ずれを伴う、特定の空間周波数のOTFを表す。
【0100】
CSR3130上の古典的焦点ずれ線3150は、水平である。CSR3140上の古典的焦点ずれ線3160は、対角線である。これらは、それぞれ、OTF点3121および3122における2つの特定の空間周波数に対する古典的焦点ずれ線を表す。
【0101】
焦点ずれ線3150の向きを理解するために、CSR3130が、点3121によって示されるように、非ゼロ水平空間周波数lang=EN-US>νと、約ゼロを中心とする、ほとんど消えそうな小範囲の垂直空間周波数lang=EN-US>Δνとを含む物体を撮像するためのOTF値を表すことを思い出されたい。OTF、すなわち、MTFの大きさのみ、図に示される。故に、lang=EN-US>Δν→0の極限では、CSR3130におけるOTF値は、|lang=EN-US>ν|>に対して、一定である。焦点ずれ線3160は、3150に類似するが、OTF点3122に対応するCSR3140内のOTF値が、対角線空間周波数にあるため、45度だけ回転される。
【0102】
CSR3130は、古典的焦点ずれ線3150に沿ったシステムパワー広がりを表示する。したがって、この空間周波数システム3100は、拡張被写界深度を表示する。CSR3140は、古典的焦点ずれ線3160から離れたパワーを有するシステムを説明する。古典的焦点ずれ線に沿ってパワーが存在するが、空間周波数システム3100は、損失OTFパワーをここおよび多くの他の空間周波数に有する。
【0103】
CSRを理解し、直交サンプリングシステム400(図4)、2000(図20)、および2700(図27)の電気光センサ401を意図的に設計し、CSRフィルタを設計することによりCSRを利用することによって、特殊システムに及ぼす収差の影響は、大幅に低減され得る。システム400(図4)、2000(図20)、および2700(図27)のセンサの信号修正光学要素は、本明細書に論じられるように、CSRフィルタを含み得る。例えば、複数の信号修正光学要素2014(図20)は、それぞれの複数の相互に別々のCSRフィルタであり得る。ある実施形態では、複数の相互に別々のCSRフィルタは、一般的焦点ずれに及ぶための基底系(basis set)を形成する。
【0104】
図32は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内のセンサの射出瞳に基づいて、CSRを形成することを示す。CSRは、撮像システムの射出瞳のバイリニア関数である。図32は、射出瞳3201P(x,y)に基づいて、CSRを形成するプロセスを説明する。一般に、この射出瞳は、空間位置の関数として振幅および位相を含む、複素量である。射出瞳のシフトされたバージョン3202P(x-u/2,y-v/2)と、シフトおよび共役されたバージョン3203P(x+u/2,y+v/2)とが、点ごとに乗算される。結果は、2D相関3210C(u,v)である。この相関は、2次元シフトuおよびvの両方の関数である。C(u,v)の2Dフーリエ変換は、CSR CSRu,v(w,w)3220をもたらす。2つのシフトuおよびvに関連する古典的OTFは、uおよびvにわたって相関関数C(u,v)を合計することによって見出される。2つの空間シフトuおよびvに対する古典的OTFは、CSRの原点、またはOTF(u,v)=CSR(0,0)に等しい。CSRの重要な特性は、空間周波数の各々に対して、CSRの2乗値の和が、射出瞳3201の位相収差の各々に対して一定であることである。
【0105】
射出瞳P(x,y)は、一般に、複素量であるため、C(x,y)およびCSR(w,w)もまた、複素量である。ここに示されるCSRの全プロットは、大きさを表示するが、全計算は、実際の複素値を伴うであろう。
【0106】
図33は、CSRフィルタの「構築ブロック」を説明する。構築ブロックは、直交方向であり、したがって、図27の電気光センサ2701の個々のチャネルが、最小量の交差情報および最大量のフィッシャー情報量を有することを可能にする。CSRフィルタは、収差のシステム影響を制御し、損失OTFパワーを回復するために使用される。プロット3310およびプロット3320は、4つの異なる角度に対する、1つの空間周波数に対するCSRを説明する。CSRの空間周波数は、全体を通して、最大1.0に正規化され、この最大値から0.25まで示されるであろう。グラフA、B、C、およびDは、それぞれ、水平、左対角線、右対角線、および垂直の空間周波数を表す。Aにおける古典的焦点ずれ線は、水平であり、Bでは、右上り対角線であり、Cでは、その対角線は、右下りであり、Dでは、垂直である。
【0107】
プロット3310および3320のCSRブロックは、非点収差構成要素を伴う撮像システムを通して作製される。または、図32内の射出瞳3201は、図27の直交サンプリングシステム2700の信号修正構成要素2702の各々に対して空間的に設計される。プロット3310の場合、非点収差構成要素は、P(R,lang=EN-US>θ)=R^2sin(2θ)として定義される一方、プロット3320の場合、非点収差構成要素は、P(R,lang=EN-US>θ)=R^2cos(2θ)として定義される。ここで、R=(x^2+y^2)^(1/2)およびlang=EN-US>θ=arctan(y/x)であり、Rは、開口平面内の半径であり、θは、開口平面の周りの角度である。
【0108】
プロット3310および3320内の対応するグラフA、B、C、Dは、直交である。2つの構成要素機能に対する一般化焦点ずれの関数としてのパワーは、重複しないCSRを生成する。これらのCSRの線形組み合わせは、一般化焦点ずれ空間全体に及び得る。
【0109】
焦点ずれを図32からの射出瞳3201に追加することは、CSRパワーを焦点ずれ線に平行に平行移動させる効果を有する。非点収差構成要素の振幅を変化させることは、焦点ずれ軸の周りにCSRパワーを線形に平行移動させる。これらの2つの非点収差構成要素は、それらの線形組み合わせが、CSRの任意の所望の領域に及び得るため、CSRフィルタの構築ブロックと呼ばれる。
【0110】
図34は、ここでは、円筒形構成要素からのCSRフィルタに対する異なる組の構築ブロックを示す。円筒形構成要素は、x^2またはy^2等の1Dレンズの形態を有する、図32からの射出瞳3201を有する。プロット3410は、形態P(x,y)=x^2の円筒形構成要素に関連する一方、プロット3420は、形態P(x,y)=y^2の円筒形構成要素に関連する。各それぞれのグラフA、B、CまたはDに対して、円筒形構成要素はまた、直交組を形成する。本質的に、図34における任意の2つのグラフに対するCSR重複は存在しない。しかし、水平および垂直空間周波数AおよびDは、それぞれの焦点ずれ軸に沿ってのみ平行移動する。これは、図33からの非点収差構成要素には該当しない。
【0111】
図33の構築ブロックは、図35に示されるCSRフィルタを形成するために使用される。構築ブロック3501、3502、および3503は、3つの異なる構築ブロックP(r,lang=EN-US>θ)=aR^2sin(2θ)、P(r,θ)=0、およびP(r,lang=EN-US>θ)=-aR^2sin(2θ)に対する、水平空間周波数(正規化された半径方向空間周波数0.25を伴う)に対する複素CSRを説明し、a=波長の3/4である。非点収差構成要素の振幅を線形に変動させることは、CSRを線形に平行移動させる。複素CSR構築ブロックを線形に合計することによって、結果として生じるCSRフィルタ3510が、もたらされる。このフィルタは、ゼロ焦点ずれを中心とした焦点ずれ線を中心として広範である。一般に、複素重みが、構築ブロック3501、3502、3503によって説明される各CSRに重みづけすることによって、CSRフィルタを形成するために使用され得るが、1の重みが、本明細書で使用されるであろう。
【0112】
図36は、4つの角度に関する図35からの単一CSRフィルタ実施例と、図33からの正弦および余弦両方の非点収差構築ブロックとを示す。プロット3610は、+a、0、および-a振幅を伴う正弦非点収差構築ブロックの線形組み合わせからのCSRフィルタを表し、a=3/4波長である。プロット3620は、+a、0、および-a振幅を伴う、余弦非点収差構築ブロックの線形組み合わせからのCSRフィルタを表し、再び、a=3/4波長である。CSRフィルタ3610Aは、図35におけるCSRフィルタ3510と同一である。CSRフィルタ3610A、3610D、3620Bおよび3620Cは全て、それらのそれぞれの古典的焦点ずれ線に垂直である。これらのフィルタは、典型的には、古典的撮像システム内の収差により失われるOTFパワーを回復する際に特に有用である。他のCSRフィルタ(3610B 3610C、3620A、および3620D)は全て、それぞれの古典的焦点ずれ線に沿って集中し、拡張被写界深度特性を呈するであろう。1つのパラメータにおいてのみ変動する、これらのCSRフィルタは、1D CSRフィルタである。
【0113】
図37は、図34からの円筒形構築ブロックに関連するCSRフィルタ3710および3720を図示する。CSRフィルタ3710および3720は、図36におけるそれぞれのCSRフィルタ3610および3620に類似するが、CSRフィルタ3710および3720のパワーは、それぞれの焦点ずれ軸上またはその近傍において、図34からの非点収差構築ブロックからよりも密接して集中する。
【0114】
図38は、非点収差および焦点ずれを含む、一組のCSRフィルタ3811-3813、3801-3803、および3821-3823を説明する。CSRフィルタは、焦点ずれの追加を伴う、図35からの正弦非点収差構築ブロックの線形組み合わせである。これらのCSRフィルタは、2つのパラメータにおいて変動し、2DCSRフィルタである。CSR構築ブロック3801、3802および3803は、図35のCSR構築ブロック3501、3502、および3503と同一である。図38の上の行のCSR構築ブロックは、それぞれの射出瞳に対して+1波の焦点ずれの追加を通して、焦点ずれ線に平行に平行移動させられている。下の行は、同一の状況を表すが、CSR構築ブロックを反対方向に平行移動させる-1波の焦点ずれである。全構築ブロックの線形組み合わせは、CSRフィルタ3830をもたらす。この特定のCSRフィルタは、概して、長方形であり、ゼロ焦点ずれ点を中心とする。
【0115】
図39は、複数の角度に関する、図38からの焦点ずれおよび振幅の線形組み合わせに関連するCSRフィルタ3910Aから3910Dおよび3920Aから3920Bと、正弦および余弦両方の非点収差構築ブロックとを示す。CSRフィルタ3910A、3910D、3920B、および3920Cは、図38のものと同様に、焦点ずれ軸を中心とする均一長方形形態を有する。
【0116】
CSRフィルタ4010A-4010Dおよび4020A-4020Dは、図38に類似するが、図34および図37の円筒形CSR構築ブロックを用いて、図40に示される。再び、パワーは、非点収差構築ブロックを用いてよりも円筒形構築ブロックを用いて、それぞれの焦点ずれ軸の近傍により近接して集中する。
【0117】
図41から図48は、収差による損失OTFを記録し、次いで、回復するためのCSRフィルタリングを使用する4つの実施例を詳細に説明する。これらの実施例の場合、図28の各チャネル2822の背後にアレイ検出器を伴う、システム2820が、使用される。システム2820の各開口は、CSRドメインにおける直交サンプリングをもたらす固有の位相を有する。各開口から画像データを捕捉し、適切な処理を行なうことによって、結果として生じる画像は、直交サンプリングを伴わないものよりはるかに少ない損失OTFパワーを有し得る。
【0118】
図41では、介在収差媒体が、図31からの三次位相収差である、形態P(x,y)=lang=EN-US>α・(x^3+y^3)(α=1波長)の非理想的位相を付与すると仮定される。プロット4110は、等高線形態で表示される、古典的2D OTFの大きさ(すなわち、MTF)を示す。4110(ならびに4120および4130)の水平および垂直軸は、正規化された空間周波数の単位であり、最大正規化値は、1.0である。全てのMTFは、正規化された空間周波数0.25に対して示される。プロット4120は、任意の処理に先立った図36における非点収差1D CSRフィルタに対する2D MTFを表す(非点収差の量が変動する)。プロット4130は、任意の処理に先立った図39における非点収差2D CSRフィルタに対する2D MTFを表す(非点収差および焦点ずれの両方が変動する)。プロット4120における1D非点収差CSRフィルタ2D MTFは、5つの直交方向開口に関連する一方、プロット4130内の2D非点収差CSRフィルタ2D MTFは、15の直交方向開口に関連する。1Dプロット4150に示されるMTF4111、4121、および4131は、それぞれ、プロット4110、4120、および4130からの水平スライスである。
【0119】
プロット4130に示される2D非点収差CSRフィルタの2D MTFは、プロット4120に示される1D非点収差CSRフィルタ(より少ない直交方向開口を伴う)の2D MTFより高く、両方とも、プロット4110の古典的2D MTFより有意に高い。
【0120】
1Dプロット4150は、古典的回折限界MTF4140を示す。古典的2D MTFの線形復元(古典的2DMTFの推定スライスは、1Dプロット4150内の不鮮明なMTF4111として表される)は、回折限界MTFに一致し得る。そのような線形復元は、例えば、標的応答としての回折限界MTF4140と、回復すべき応答としての不鮮明なMTF4111を考慮して設計されるウィーナフィルタであり得る。線形フィルタリングを通して、不鮮明なMTF4111を古典的回折限界MTF4140に回復するために、gRMS=2.25のRMS利得を伴うフィルタが、要求される。そのようなフィルタリングは、この係数gRMS=2.25だけ、追加の雑音標準偏差を増加させるであろう。
【0121】
プロット4120の1D非点収差CSRフィルタの2D MTFに対するRMS雑音利得は0.85であり、2D非点収差CSRフィルタ2D MTF4130の場合、0.57である。従って、直交にサンプリングされたシステムに対する付加的な雑音パワーは、直交サンプリングにより、処理後、低下する。
【0122】
図42は、図41の立体収差媒体に対するCSRフィルタ4210A-DおよびCSRフィルタ4220A-Dを示す。4210A-Dは、前述と同一の4つの角度における0.25空間周波数に対する4つのCSRを示す。CSRパワーは、4210Bおよび4210C内の両対角線を横切って広く拡散する。このパワーは、図39からの3910A、3920B、3920C、および3910Dから成る、CSRフィルタ4220によって捕捉され得る。古典的集束は、焦点ずれ線に沿ったパワーを捕捉し得るが、CSRフィルタリングアプローチは、そうでなければ失われるであろうパワーである、焦点ずれ線を横切るパワーを捕捉する。CSRフィルタは、典型的には、古典的撮像において失われる、OTFパワーを捕捉する。そして、本明細書に開示されるCSR処理は、OTFの大部分または全部を回復するように作用する。
【0123】
CSR4210において、正規化された焦点ずれ空間4210内の非ゼロMTF値のエリアは、2D CSRフィルタ4220の非ゼロMTFエリアを超える。故に、全てではない収差MTFパワーが、CSRフィルタ4220A-Dによって捕捉されるであろう。これは、理想的回折限界MTFから外れたシステムMTFにつながる。しかし、サンプリングされたデータのウィーナフィルタリング等の少量のデジタル処理が、回折限界応答または同様のものに一致する最終画像を形成するために使用され得る。
【0124】
図43は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内の損失OTFを回復する実施例を示し、介在収差媒体は、1波の球面収差であり、位相は、P(R,lang=EN-US>θ)=R^4である。プロット4350内のMTF4311、4321、および4331は、それぞれ、プロット4310、4320、および4330の水平スライス(ゼロ垂直空間周波数における)である。プロット4310に示される古典的焦点ずれ2D MTFおよび古典的焦点ずれ1D MTF4311は、回折限界システムからの有意なMTF降下を示す。2つの直交CSRフィルタMTFは、際立ってより高く、プロット4330に示される2DCSRフィルタ2D MTFおよび1D MTF4331は、プロット4320に示される直交方向システム1D CSRフィルタ2D MTFおよび1D MTF4321より顕著に高い。古典的システムに対するRMS雑音利得は、4.04である一方、プロット3020に示される2D MTFの場合、0.94であり、プロット4330に示される2D CSRフィルタ2D MTFの場合、0.48である。
【0125】
図44は、図43の収差を表すCSRを示す。再び、図39の2D CSRフィルタは、図36からの1D CSRフィルタより収差CSRに良好に一致する。このより良好な一致は、より高いMTFおよびより低い処理雑音利得をもたらす。
【0126】
図45は、相互に別々の信号修正電気光センサを採用する、誘導システム内の損失OTFを回復する実施例を説明し、収差は、1.25波のコマ収差、すなわち、P(R,lang=EN-US>θ)=1.25R^3*sin(θ+π/4)である。プロット4550内のMTF4511、4521、および4531は、それぞれ、プロット4510、4520、および4530の水平スライスである(ゼロ垂直空間周波数における)。再び、最低MTFは、古典的撮像システムからのものである一方、最高は、2DCSRフィルタリングされるシステムからのものである。古典的システム4510に対する雑音利得は、1.94であり、その4520に関連する1D CSRフィルタの場合、0.83であり、4530の2D CSRフィルタの場合、雑音利得は、0.58である。
【0127】
図46は、図45のコマ収差に対するCSRを説明する。このCSRは、4610B内の対角線空間周波数に対して非常に広い。これは、4510の低対角線MTFをもたらす。
【0128】
図47における直交CSRフィルタリングの実施例は、古典的MTFでは、ゼロをもたらすが、直交サンプリングされたシステムでは、もたらさない、収差を示す。本実施例では、球面収差および非点収差の両方が、存在する。収差は、P(R,lang=EN-US>θ)=(3/8)R^4+(3/4)R^2cos(2θ)として説明される。プロット4750内のMTF4711、4721、および4731は、それぞれ、プロット4710、4720、および4730の水平スライス(ゼロ垂直空間周波数における)である。4710および4711における古典的MTFは、水平および対角線空間周波数においてゼロを生じさせるほど十分に低い値を示す。これらの広領域では、本質的に、いかなる情報も、収差の影響により、チャネルを通して伝達されない。4720/4721および4730/4731の2D/1D MTFは、非常に高い値を示す。実際、MTFは、特に、古典的システム内の大きいMTF変化と比較して、前述の収差に対して有意に変化しなかった。図47の実施例に関する雑音利得は、古典的システムの場合、10^5であり、1D CSRフィルタリングされるシステムの場合、0.73であり、2D CSRフィルタリングされるシステムの場合、0.56である。
【0129】
図48は、図47に関連する収差に対するCSRを示す。グラフ4810Aおよび4810Bでは、原点(0,0)におけるCSRパワーは、本質的に、ゼロである一方、CSRパワーは、サブプロット4810D内の原点では、比較的に高い。これは、図47における4710の2D MTFのCSRバージョンであり、水平および対角線MTFは、非常に低い。しかし、1Dおよび2D CSRフィルタ4720および4730は両方とも、収差CSRに適正に一致し得、収差チャネルを通して、MTFまたは情報損失をほとんどもたらさない。
【0130】
図49から図52は、図41図43図45、および図47の結果を産生するための光学構成およびCSR処理の実施例を説明する。図49は、複数の相互に別々の開口4901を説明し、各々は、電気光センサ4901(1)、4901(2)、・・・、4901(N)につながる固有のCSR構築ブロックを有する。前述の実施例に対して、1D CSRフィルタに対して5つ、2D CSRフィルタに対して15の電気光センサがあるであろう。
【0131】
図49は、収差補正画像を生成するための光学誘導システム4900を示す。システム4900は、複数の相互に別々の開口を含み、各々は、相互に別々の信号修正センサを有する光学誘導システムにつながる固有のCSR構築ブロックを有する。図49におけるシステム4900は、CSR処理チェーンの線形および非線形構成要素の両方を表す。複数の相互に別々の開口4901の背後の電気光センサ4901(1)、4901(2)、・・・、4901(N)の出力は、2Dフーリエ変換を受け、次いで、非線形処理ステップ4910および線形処理ステップ4920によって作用される。線形および非線形処理ステップの出力は、次いで、結合され、逆フーリエ変換され、システムの他の部分のために有用なクリア画像をもたらす。他の実装も同様に、空間ドメイン内にあり得る。処理は、システムの目標に応じて、重複領域をスライドさせて、または画像全体に対して、電気光センサ4901(1)、4901(2)、・・・、4901(N)からのサンプリングされた画像にわたって、ブロック単位で行なわれ得る。
【0132】
図50は、図49の線形処理構成要素5000を説明する。線形処理は、適切な位相応答を形成することに関連する。複数の相互に別々の開口5001の背後の電気光センサS1、S2、・・・、SNの2Dフーリエ変換の位相成分は、5030である。これらの位相成分は、次いで、複素システム依存重み5040で重みづけされ、合計され、結果として生じる位相角度推定5050が、形成される。複素システム依存重み5040は、複数の相互に別々の開口5001の背後の各電気光センサS1・・・SNに関連する5030における各空間周波数に対するCSRの位相の共役を表す。位相は、投影平行光のような較正信号を通して、または、縁、線、疎性等の物体に関するいくつかの先験的情報を通して、測定され得る。重みづけされた空間周波数情報を結合後、各空間周波数に対する結果として生じる位相角度が、推定される。セクション5020は、図49における線形処理ステップ4920に類似する。
【0133】
図51のシステム5100は、CSR処理システムに関連する非線形処理構成要素である。セクション5110は、図49における非線形処理ステップ4910を表す。複数の相互に別々の開口5101からの空間データのフーリエ変換の二乗された大きさが、5130において形成される。これらの二乗された大きさの量は、次いで、逐一合計される。各合計された値の平方根が、次いで、5140において形成される。結果5150は、複数の相互に別々の開口5101の背後の直交電気光センサS1、S2、・・・、SNに対する5130の空間周波数の各々に対する補正されたMTF値である。この非線形処理は、本質的に、測定された空間周波数の各々に対するRMS値を形成する。
【0134】
図52は、大きさ推定5210(図51からのセクション5110)と複素位相角度推定5220(図50からの位相角度推定5050)との積の2D逆フーリエ変換から収差補正画像を形成するための方法5200を示す。正規化項5210bは、収差が存在しないとき、MTFが、回折限界MTFまたは他の特定の標的に一致するように選定される。最終クリア画像5250が、形成される。
【0135】
光学/デジタル直交サンプリングシステムの実際の実施形態は、図53-57に表される。光学システムの1つのチャネルが、図53におけるシステム5300によって表される。システム5300によって表されるチャネルの開口絞りは、別々の位相フィルタ5310の背後の第1のレンズ要素5300aの正面にある。第2のレンズ要素5300bは、システム5300をテレセントリックにするように作用し、画像平面5300cにおける各物体点からの主光線は、光学軸に平行であり、画像平面に垂直である。画像平面における画像スポットの場所は、したがって、焦点において独立している。
【0136】
27からの相互に別々の位相および振幅信号修正構成要素2702は、直接、チャネルの正面および/または背面のいずれかにおいて、システム5300内に構成され得る。周知のように、開口絞りは、正面にあるため、別々の位相フィルタ5310が、直接、射出瞳を変化させるために使用され得る。別々の位相はまた、直接、第1のレンズ要素5300aの一部として形成され得る。別々の振幅および位相はまた、検出器の前の画像平面5300cの近傍に設置され得る。
【0137】
lang=EN-US>±20度FOVにわたるMTFは、本質的に、MTF5320によって示されるように、回折限界される。また、5330に示される相対照度は、本質的に、視野全体にわたって一定である。相対照度は、視野全体にわたって、SNRを最大化するために、FOVの関数として一定であるように意図的に設計されている。
【0138】
図54は、図53のシステム5300によって表されるチャネルのレンズ要素5300aおよび5300bの球面5410および非球面5411構成要素を説明する。システム5300によって表されるこのチャネルは、950nmの波長で動作するように設計されている。本システムの軸上焦点距離は、5.5mmおよびF/lang=EN-US>♯=8である。
【0139】
図55は、図53におけるシステム5300の歪を説明する。相対照度を一定に保つために、歪は、そのような単純および低コストシステムの場合、増加するはずである。言い換えると、視野にわたって余弦状様式において低下する相対照度の代わりに、システム5300の局所F/lang=EN-US>♯は、より大きい画角において、若干低下し、物体に対する角度に伴う見かけ開口サイズの損失を補償するように意図的に設計されている。このF/lang=EN-US>♯の変化は、視野に伴った局所焦点距離の変化、したがって、拡大率または歪の変化につながる。歪は、このレンズの場合、6%を下回る。
【0140】
図56は、図53におけるシステム5300において使用される照明の帯域通過性質を説明する。使用される検出器は、Hamamatsu S5106単画素検出器であり、プロット5630に示されるように、lang=EN-US>λ=970nmを超えると、急低下する光感度を有する。ロングパス光学フィルタ5610(Midwest Optical Systems製LP920)は、925nmを下回る照明波長に対して強力なカットオフを有する。加えて、入射角度の関数としてのこの光学フィルタのカットオフ周波数は、プロット5620に示されるように、lang=EN-US>±20度間の角度の場合、ほとんど変動しない。検出器の光学ロングパスフィルタおよび低域通過性質は、lang=EN-US>λ=950nmを中心とする帯域通過効果をもたらす。
【0141】
機械的にロバストであり、低コストで製作され得る、複数の開口のための1つの光学構成は、モノリシックまたはウエハスケールである。図57は、完全誘導システムの3lang=EN-US>×1チャネルを示す。システム5700は、本システムの側面図を示し、第1のレンズアレイ5710および第2のレンズアレイ5720を強調する。ある実施形態では、寸法5759および5760は、それぞれ、12mmおよび45mmである。レンズ要素および検出器を分離する、スペーサが、5730および5740によって与えられる。モノリシック構成の全構成要素は、光学的に吸収性のコーティングを有し(光学要素の中心以外)、太陽等の強力な源からの迷光の影響を低減させ得る。より小さい製造体積の場合、レンズアレイは、機械加工、圧延、研磨、または射出成形されたレンズであり得、レンズは。レンズアレイを形成するレンズホルダの中に組み立てられる。より大きい製造体積の場合、光学素子を含むレンズアレイは、直接、1つの部品に成形され得る。成形は、ガラスまたは同様の基板上の特殊エポキシを用いた射出成形または複製を通してであり得る。
【0142】
システム全体の電気構成要素は、画像平面近傍に搭載される。システム5700の場合、電気アレイ5770は、別個の電子回路基板上に搭載された個々の検出器5770a、5770b、および5770cから成る。ある実施形態では、寸法5770および5771は、15mmであり、寸法5772は、23mmである。各検出器基板は、第2のスペーサに直接搭載されるか、または第2のスペーサに搭載されたインタポーザに搭載され、使用の容易性および多様性を可能にする。5770の検出器は全てまた、製造量に応じて、単一回路基板上に搭載され得る。
【0143】
異なるサブシステムのための量および/またはコストおよび複雑性標的に応じて、多種多様な潜在的に異なるシステム構成が存在する。システムは、i)位置特定されるべき物体に関連する光学素子/電子機器と、ii)情報を受信し、位置特定推定を形成するシステムに関連する光学素子/電子機器とから成る2つの主要サブシステムのうちの少なくとも1つから構成される。これらは、それぞれ、物体側サブシステムおよび受信機側サブシステムと称される。
【0144】
いくつかの状況では、多数の分散された物体側サブシステムおよび比較的に少ない受信機側サブシステムが存在し得る。この場合、物体側サブシステムのコストおよび複雑性を低減させることは、有益となり得る。他の状況では、多数の受信機側サブシステムが存在し得、各受信機側サブシステムのコストを削減する必要があり得る。例えば、非常に好感度なフォトカウンティング検出器が、受信機側サブシステム内で使用され、目に安全な伝送パワーを伴って、長距離を可能にし得る。受信機側サブシステムの全体的コストおよび複雑性の低減は、したがって、システム全体のトレードオフであり得、追加のコストおよび複雑性が物体側サブシステムに追加される。さらに別の状況は、全体的コストおよび複雑性が、物体と受信機側サブシステムとの間で平衡化される場合である。
【0145】
図58から60は、物体側および受信機側サブシステムの両方のコストおよび複雑性を連動して最適化するためのシステムおよび方法を説明する。58100は、一般的コスト/複雑性トレード空間を説明する。物体側サブシステムのコストおよび/または複雑性を低減させるために、受信機側サブシステムのコストおよび複雑性が、増加される必要があり、その逆も同様である。また、物体側および受信機側サブシステムの両方のコストおよび複雑性が平衡化される、妥協案も存在し得る。
【0146】
物体側サブシステム58200および受信機側サブシステム58300は、受信機側サブシステムのコストおよび複雑性を低減させる一方、物体側サブシステムのコストおよび複雑性を増加させる一実施例を説明する。投影される情報が異なる、多数の物体側システムが、最小複雑性を有する、比較的に少数の受信機側システムとともに使用され得る。
【0147】
物体側サブシステム58200は、照明58210と、相互に別々の物体側投射光学素子58220oおよび58220iとを含む。電子機器58230は、LED58210の照明出力間の相対的差異がある所望のレベルを下回るように、照明58210を駆動させ、かつ時間変調信号を提供するように作用する。相互に別々の物体側投射光学素子58220oおよび58220iは、本質的に一定のパワー対角度または空間変動パワー対角度において、光を遠隔受信機側サブシステムに向かって投影させるように作用する。異なる物体側サブシステムは、異なるパワー対角度が異なり得る。右および左円偏波器58220Rおよび58220Lは、サブシステム58200と58300との相対的物理的向きから独立して、受信機サブシステム58300における2つの出力の分離を可能にする。
【0148】
受信機側サブシステム58300は、物体側サブシステムから投影される2つの直交方向に偏波された信号を分離する、右および左円偏波器58320Rおよび58320Lから成る。光学チャネル58310は、光学素子から成り、検出器は、58300に示されるものと同じであり得る。RF復調および処理電子機器58330は、58200と同様に、いくつかの遠隔物体側システムからの信号を復調するように作用する。受信機側サブシステム58300は、最小物理的複雑性を有する一方、物体側サブシステム58200は、より高い複雑度を有することに留意されたい。直交偏波器は、58220Rおよび58220Lによって画定される2つのチャネルを分離するように作用する。
【0149】
受信機側サブシステムのための関連変形例が、58400に示される。この受信機側サブシステムは、58300のものに類似するが、推定精度を増加させるために、追加の情報を産生する、1つ以上のチェネルの追加を伴う。58400の異なるチャネルは、右または左円偏波器(そのような58420R、58420L、および58420L2)のいずれかを有する。58420Rおよび58420Lに関連する光学素子および検出器は、58300内の対応するチャネルと同一であると仮定される。58420L2に関連する光学素子は、58411の追加分だけ異なる。58411は、検出される強度対光学軸からの角度を変動させる、固有の強度および/または位相構成要素である。58411は、58200iと連動し、推定精度を増加させ得る異なる測定を与えるように作用する。例えば、58411は、相互に別々の物体側投射光学素子58220iによって提供されるそれを上回って、検出される光学パワー対角度の傾きを増加させ得る。固有の物体側投射光学素子58220oは、検出され、対照と見なされる光学パワーを投影させる。
【0150】
図59は、図58の相互に別々の物体側投射光学素子58220oおよび58220iを詳細に説明する。59100は、相互に別々の光学素子の両方の図面である。LEDは、59110に搭載され、システム59100の開口絞りとして作用する。59111は、このタイプの投影光学の第1の表面であり、59112は、第2の表面である。59120は、59100から投影されたパワーを受信する、遠隔サブシステムを表す。
【0151】
59200は、59100の2つの異なるバージョンに対する相対照度を説明する。59220は、20度視野にわたって、本質的に一定の相対照度を説明する一方、59230は、視野に伴って、本質的に線形に変動する、相対照度を説明する。59220は、図58からの58220oを表し得、59230は、図58からの58220iを表し得る。相対照度は、59100に対する59120の角度に応じて、遠隔受信機59120によって見られ得る、投影されたパワーの相対的量である。これは、図58のLED58210の出力パワー対角度であると仮定された。ILED出力対角度が、一定ではない場合、LEDパワー対角度および非球面光学素子パワー対角度の組み合わせが、設計仕様に一致するように、非球面設計プロセスを通して補償され得る。
【0152】
59230は、効果的焦点距離が視野の関数として変化するように、非球面光学を意図的に設計することによって、固有の相対照度プロファイルを達成する。この場合、焦点距離は、視野の関数として、線形に低下する。多くの他の相対照度プロファイルも、実践的であり得る。59230の利点は、単一の安価な光学構成要素のみが、物体側サブシステムのパワー対角度を修正するために使用されることである。
【0153】
図60は、周知のZemax-タイプのフォーマットにおける図59の59220および59230に関連する光学構成を詳細に説明する。表60100および60101は、59220を形成する、単一レンズ光学システムを説明し、表60200および60201は、59230を形成する、光学システムを説明する。表60101および60201は、4次、6次等の円形対称非球面項を説明する。図60の光学システムは、900nm照明とともに使用されるように意図される。
【0154】
(特徴の組み合わせ)
前述の特徴ならびに以下に請求されるものは、本明細書の範囲から逸脱することなく、種々の方法で組み合わせられ得る。例えば、本明細書に説明される1つの誘導システムまたは方法の側面は、本明細書に説明される別の誘導システムまたは方法の特徴を組み込むか、またはそれと交換し得ることを理解されるであろう。以下の実施例は、前述の実施形態の可能性な非限定的組み合わせを例証する。多くの他の変更および修正も、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書の方法およびデバイスに行なわれ得ることは、明白であろう。
【0155】
(A1)物体の場所パラメータを決定するための誘導システムは、(a)変調光学放射を放出するための、物体に位置する少なくとも1つの発振要素と、(b)少なくとも2つの相互に別々の信号修正電気光センサであって、各々、検出器と、変調光学放射の少なくとも一部の検出に応答して、復調された電気信号を生成するための復調器とを有する電気光センサと、復調された電気信号から場所パラメータを決定するためのプロセッサとを含み得る。
【0156】
(A2)少なくとも1つの発振要素は、相互に別々に変調された光学放射を放出する3つの送信機を備え、場所パラメータは、電気光センサに対する物体の3次元の場所および3次元の向きである、(A1)に記載の誘導システム。
【0157】
(A3)復調器は、少なくとも3つの電気光センサのうちの対応する1つに関連付けられ、復調された電気信号の各々は、関連付けられた変調光学放射に関連付けられている、(A1)または(A2)のいずれかに記載の誘導システム。
【0158】
(A4)少なくとも1つの送信機が、変調光学放射が、電気光センサ上に入射する他の光学放射とは異なるように構成される、(A1)から(A3)のいずれかに記載の誘導システム。
【0159】
(A5)光学検出器は、変調光学放射を検出するための単画素光検出器を備えている、(A1)から(A4)のいずれかに記載の誘導システム。
【0160】
(A6)各復調器は、復調された電気信号のより高い周波数成分を拒絶するためのフィルタをさらに備えている、(A1)から(A5)のいずれかに記載の誘導システム。
【0161】
(A7)変調光学放射は、それぞれの複数の正確性を伴う物体パラメータを決定するための複数の変調周波数を備えている、(A1)から(A6)のいずれかに記載の誘導システム。
【0162】
(A8)変調光学放射は、時間処理を通して範囲を推定し、相互に別々の信号修正センサを通して角度を推定するために、複数の変調周波数を備えている、(A1)から(A7)に記載の誘導システム。
【0163】
(A9)変調光学放射は、反射による信号を拒絶するために、複数の変調周波数を備えている、(A1)から(A8)に記載の誘導システム。
【0164】
(A10)少なくとも1つの発振要素の各々は、逆反射体であり、システムはさらに、電気光センサに反射するために、変調光学放射を逆反射体に伝送するための送信機を備えている、(A1)から(A9)に記載の誘導システム。
【0165】
(A11)送信機は、変調光学放射が、電気光センサに入射する他の電磁放射とは異なるように構成される、(A10)に記載の誘導システム。
【0166】
(A12)変調光学放射は、無線周波数範囲内の変調周波数を有する、(A1)から(A11)に記載の誘導システム。
【0167】
(A13)変調光学放射は、300GHzより大きい変調周波数を有する、(A1)から(A12)に記載の誘導システム。
【0168】
(A14)電気光センサは、入射光学放射に相互に別々の空間依存修正を加えることによって、相互に別々である、(A1)から(A13)に記載の誘導システム。
【0169】
(A15)空間変動位相透過関数を伴う位相プレートが、入射光学放射に相互に別々の空間依存修正を加える、(A14)に記載の誘導システム。
【0170】
(A16)視野を共有し、そこからそれぞれの複数の改変された画像を相互に別々に提供する、複数の電気光センサと、複数の改変された画像の空間周波数特性を線形および非線形に処理し、撮像システムのための収差補正画像を合成するための画像生成器モジュールとを備えている、収差補正撮像を伴う誘導システム。
【0171】
(A17)共有視野内の物体と複数の電気光センサとの間の介在媒体が、撮像システムによって補正される収差を産生する、(A16)に記載の誘導システム。
【0172】
(A18)複数の電気光センサは、入射光学放射の位相を空間的に修正するために、それぞれの複数の相互に別々の信号修正光学要素を備えている、(A17)に記載の誘導システム。
【0173】
(A19)各電気光センサは、画像センサと、画像をその上に形成するための撮像対物レンズとを備え、撮像対物レンズは、信号修正要素を備えている、(A18)に記載の誘導システム。
【0174】
(A20)各電気光センサは、画像センサと、画像をその上に形成するための撮像対物レンズとを備え、信号修正要素は、撮像対物レンズと別個である、(A18)に記載の誘導システム。
【0175】
(A21)画像生成器モジュールは、複数の複素空間周波数ドメイン表現であり、それぞれ、複数の改変された画像のうちのそれぞれの1つの複素空間周波数ドメイン表現である、複素空間周波数ドメイン表現を合成し、複合変調伝達関数応答および複合位相応答を決定するための合成モジュールと、複合変調伝達関数および複合位相応答を結合および変換し、収差補正画像を生成するための変換モジュールとを備えている、(A16)から(A20)に記載の誘導システム。
【0176】
(A22)合成モジュールは、複数の複素空間周波数ドメイン表現の二乗平均平方根の大きさから複合変調伝達関数応答を決定する、(A21)に記載の誘導システム。
【0177】
(A23)合成モジュールは、複数の複素空間周波数ドメイン表現の位相の加重平均から複合位相応答を決定する、(A22)に記載の誘導システム。
【0178】
(A24)複数の電気光センサは、入射光学放射の位相を空間的に修正するために、それぞれの複数の相互に別々の信号修正光学要素を備え、加重平均における重みは、複数の信号修正光学要素の位相から決定される、(A23)に記載の誘導システム。
【0179】
(A25)変換モジュールはさらに、複合変調伝達関数応答が、基準変調伝達関数応答に最良一致するように、正規化係数を適用する、(A22)から(A24)に記載の誘導システム。
【0180】
(A26)画像生成器モジュールは、プロセッサと、プロセッサと通信可能に連結されているメモリであって、(a)プロセッサによって実行されると、合成する機能を実施する機械読み取り可能な合成命令と、(b)プロセッサによって実行されると、結合および変換の機能を実施する機械読み取り可能な変換命令と、を含む、不揮発性部分を備えている、メモリとを備えている、(A22)から(A25)に記載の誘導システム。
【0181】
(A27)機械読み取り可能な合成命令はさらに、複合変調伝達関数応答を複数の複素空間周波数ドメイン表現の二乗平均平方根の大きさから決定するための命令を含む、(A26)に記載の誘導システム。
【0182】
(A28)機械読み取り可能な合成命令はさらに、複合位相応答を複数の複素空間周波数ドメイン表現の位相の加重平均から決定するための命令を含む、(A26)から(A27)に記載の誘導システム。
【0183】
本明細書の範囲から逸脱することなく、前述のシステムおよび方法に変更が行なわれ得る。したがって、前述の説明に含有され、付随の図面に示される事項は、限定的意味としてではなく、例証的として解釈されるべきであることに留意されたい。以下の請求項は、本明細書に説明される一般的および具体的特徴ならびに文言上それに含まれると見なされ得る、本方法およびシステムの範囲の全記述を網羅することが意図される。
図1
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