(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-20
(45)【発行日】2022-07-28
(54)【発明の名称】ボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー
(51)【国際特許分類】
G01L 5/24 20060101AFI20220721BHJP
B25B 23/14 20060101ALI20220721BHJP
G01L 3/10 20060101ALI20220721BHJP
G01L 3/04 20060101ALN20220721BHJP
【FI】
G01L5/24
B25B23/14 610A
B25B23/14 620C
B25B23/14 640W
G01L3/10 311
G01L3/04
(21)【出願番号】P 2021034301
(22)【出願日】2021-03-04
【審査請求日】2021-03-04
(73)【特許権者】
【識別番号】521075228
【氏名又は名称】中國氣動工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA PNEUMATIC CORPORATION
【住所又は居所原語表記】No.16,Ziqiang 1st Rd.,Zhongli Dist.,Taoyuan City,32063,Taiwan.
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】朱秀鋒
(72)【発明者】
【氏名】朱育緯
【審査官】大森 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-099163(JP,A)
【文献】特開2011-230224(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0318165(US,A1)
【文献】特開昭63-267171(JP,A)
【文献】特開昭54-036699(JP,A)
【文献】特開2020-118679(JP,A)
【文献】特開平10-305777(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 3/00-5/28
B25B 21/00,23/00-23/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端はトルク工具受け部であり、トルク工具の出力端のサイズに適合し、他端には螺旋状ガイド溝を有している
穴を形成し、
穴の底部には力感知モジュールを収容し、且つトルクシャフトの対応する螺旋状ガイド溝に螺合しているセンサー本体と、
感知リング本体及び力感知素子を含み、感知リング本体の外縁にはリング溝を有し、力感知素子はリング溝底部に貼付し、感知リング本体の軸方向への歪み感知値(strain value)を感知し、且つ信号処理モジュールに電気的に連結している力感知モジュールと、
力感知モジュールとトルクシャフトとの間に設置し、且つ力感知モジュールへの異物の進入を防止するためのシールリングを設置しているダストプラグと、
軸径の一端にはセンサー本体の
穴内に対応する複数の螺旋の螺旋状ガイド溝を有し、他端には特定の仕様の
ボルト継手をロックするようにスリーブの入力端のサイズに適合する駆動ヘッドを形成するトルクシャフトと、
回転時の摩擦抵抗力を減少させるようにセンサー本体の螺旋状ガイド溝とトルクシャフトの螺旋状ガイド溝との間に複数填入する鋼球と、
を備えていること
を特徴とするボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項2】
センサー本体内部または外側に設置し、且つ信号増幅器と、マイクロプロセッサと、電源回路ユニットと、信号伝送ユニットと、入出力モジュールと、ジャイロと、メモリユニットと、通信用アンテナと、警告ユニットとを有し、信号増幅器は力感知モジュールが接続線を介して信号処理モジュールに伝送した感知信号を増幅し、マイクロプロセッサにより事前補正パラメータを用いて演算することで対応するクランプ力値を取得し、電源回路ユニットは外部から供給する電源をパワーモジュールが必要とする電源に変換し、信号伝送ユニットはワイヤレス或いは有線によって制御装置または表示装置に伝送し、入出力モジュールはUSB(Universal Serial Bus)であり、バッテリーの充電及びファームウェアを更新して使用するために用い、ジャイロはボルトクランプ力センサーの回転角度の変移を検知するために用い、メモリユニットは検証し取得したロックする各ボルト継手及び力感知モジュールの歪み感知値を標準軸力計により検証することで取得したパラメータ関係を記憶し、警告ユニットはブザーまたはLED(Light Emitting Diode)ライトであり、信号の強弱、電源状態、または使用状態を表示する信号処理モジュールと、
充電可能なバッテリーであり、且つ信号処理モジュールに電気的に接続しているパワーモジュールと、
センサー本体にロックし、且つ保護スリーブにより信号処理モジュール及びパワーモジュールを予め被覆している固定台と、
ワイヤレス信号の伝送を阻害しない材質で製造し、信号処理モジュール及びパワーモジュールを保護するための保護スリーブと、
力感知モジュールの力感知素子及び信号処理モジュールに電気的に接続している接続線と、
センサー本体の穴内で脱落しないようにスライドするようにトルクシャフトを支持している固定リングと、を備えていること
を特徴とする請求項1に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項3】
前記センサー本体の螺旋状ガイド溝及び前記トルクシャフトの螺旋状ガイド溝は同じ複数の巻き数の螺旋をそれぞれ有していると共にロックする
ボルト継手の螺旋方向と同じであること
を特徴とする請求項1に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項4】
前記トルクシャフトの螺旋状ガイド溝のリード角は摩擦角より大きく、且つ前記ダストプラグ及び前記感知リング本体の軸方向で作用する前記トルクシャフトの推力は全て前記トルクシャフト、前記ダストプラグ、及び前記感知リング本体の降伏強度範囲内にあり、
トルクが解除された場合、前記感知リング本体及び前記ダストプラグの弾性回復力により、トルクシャフトが螺旋状ガイド溝に沿って反転復位し、力感知モジュールの感知値を0にすること
を特徴とする請求項1に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項5】
前記信号処理モジュールは前記歪み感知値を演算することで取得したクランプ力を、有線またはワイヤレス方式でトルク工具の制御装置または表示装置に伝送し、これにより
ボルト継手のクランプ力を制御し、前記歪み感知値または前記クランプ力が所定値を超過している場合、前記トルク工具の制御装置または表示装置が警告信号を発信すると共に記録すること
を特徴とする請求項
2に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項6】
前記力感知モジュールは軸方向力を感知す
ること
を特徴とする請求項1に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項7】
前記トルクシャフトにトルクを付勢する過程において、同軸で回転する上下2つの螺旋機構により、下端で特定の仕様の
ボルト継手をロックすると同時に、他端の螺旋機構の圧迫力感知モジュールにより、事前に検証して確立したクランプ力換算パラメータに基づいて、当時
ボルト継手に作用したクランプ力を信号処理モジュールにより演算して取得すること
を特徴とする請求項
2に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項8】
マイクロプロセッサの演算に使用するパラメータは、ボルトクランプ力センサーにトルクを付勢して特定の仕様の
ボルト継手及び標準軸力計をロックする際に、前記ボルトクランプ力センサーの力感知モジュールの歪み感知値及び前記特定の仕様の
ボルト継手に作用するクランプ力により換算したパラメータを確立すると同時に、それを信号処理モジュールのメモリユニットまたはペアリングしている制御装置または表示装置に保存すること
を特徴とする請求項
7に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項9】
ボルト継手は何れか1項の内容が改変された場合、全てクランプ力の換算パラメータを再検証し、前記内容はボルトの仕様、
ワッシャー、またはロックする物品であること
を特徴とする請求項7に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項10】
前記信号処理モジュールは前記歪み感知値を演算することにより取得したクランプ力を有線またはワイヤレス方式によりトルク工具の制御装置または表示装置に伝送し、これによりボルトのクランプ力を制御し、前記歪み感知値またはクランプ力が所定値を超過している場合、前記制御装置または前記表示装置が警告信号を発信すると共に記録すること
を特徴とする請求項
2に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【請求項11】
前記ボルトクランプ力センサーはトルク工具に外付けまたは内蔵し、これにより
ボルト継手に作用するクランプ力を直接検知するクランプ力レンチまたはクランプ力ドライバーに変換し、前記トルク工具は従来のトルクレンチまたはトルクドライバーであること
を特徴とする請求項1に記載のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルトロック操作用ボルトクランプ力センサーに関し、より詳しくは、ロック螺旋状ボルト継手の過程に適用し、螺旋状ボルト継手に作用するクランプ力を直接感知し、感知データを伝送する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トルクレンチによりボルトを締結する技術は各種製品の組み立て作業に広く応用されている。トルクを付勢することは一種の手段であり、その目的は全てボルトを締結することである。各ボルトを同じ緊締度(tightness)でロックするのが最も理想的ではあるが、同時に最も困難であり、特に高圧容器、エンジンシリンダー、或いは真空設備等ではそれが顕著である。ボルトのクランプ力を精密に制御してロック作業を行う等は業界では重要な議題であるが、但しロックのトルクを制御するのみで達成することは常に難しかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のボルト締結過程では、わずか10%のトルクしかクランプ力に変換していなかった。ある流行した呼称では「541」規則と呼ばれ、ボルトのロック過程でボルトヘッドまたはナットと結合面との摩擦力を克服するために約50%のトルクを用い、ねじ山の摩擦力を克服するためには約40%のトルクの必要であるが、実際にボルトのクランプ力に変換可能なトルクは約10%しかなかった。最終的なクランプ力の大きさは螺旋状ボルト継手に関連する様々な要素の影響をさらに受け、例えば、ボルトと締結する部材の状況(材質の硬度、加工精度、表面粗度、油汚れ、錆付き具合、或いは傷等)及び使用するワッシャーの硬度の影響を受け、ボルトの事前の締結力を制御することが困難になった。学会やエンジニアの手引書ではトルク及びクランプ力の計算式及び計算パラメータに関するものも多いが、但しどれも正確な検証を得にくかった。締結力の制御を必要とする産業界では、現在に至るまで経済的に有効な方法が見つかっておらず、まして螺旋状ボルト継手に付勢するトルクを正しく理解し、螺旋状ボルト継手に大きなクランプ力を発生させ、それを有効的に制御するのはさらに困難であった。これは均一なクランプ力の制御を必要とする精密な組み立て作業にとって、品質上の潜在的なリスク及び不確定性が大きいことを意味している。
【0004】
また、今日に至るまで、業界では各種トルク制御器が普遍的に使用されており、デジタル表示型トルクレンチ、音声型トルクレンチ、或いは電動サーボ制御等のトルク工具によりロックのトルクを制御している。従来のトルク制御方式を利用し、例えば、同じトルクを付勢して同一の仕様のボルトをそれぞれ締結する場合、違いはねじ山の表面の状況が異なる点のみであり、例えば、ボルトが正常である、油汚れがある、錆付きがある、ねじ山に傷がある、或いはワッシャーの硬度が改変されているのみである等である。これはトルクの制御精度が全て5%以内であることを示しているが、但し実験によって測定された実際のクランプ力の値との差が最大50%近くに達していることが証明されている。
【0005】
なお、現在ボルトの締結力を制御する最も精確な方法は、超音波感知技術を利用したボルトの張力検知器を使用するものであるが、これは製造及び施工コストが高く、普及しにくかった。また、ボルトのクランプ力を感知する感知ボルト(ボルトの軸心の適切な位置に変形感知素子を貼着し、そのクランプ力を検知する)も高価格であり、開口レンチによるロックにしか使用できないという制限があり、施工に不便であり、効率も低く、普及しにくかった。ボルトの締結力の制御及び検知ではボルト圧力トランスデューサー(Bolt Transducer)または圧縮センターホール型ロードセル(Center-hole type Compression Load Cell)をさらに使用するか、或いは圧電リングセンサー等の軸力感知装置により代替している。但し、実務上、以上のいくつかの方法では、製造コストの高さ及び使用上の利便性の低さ等が業界で普及が進まない主な要因となっていた。
【0006】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的かつ効果的に課題を改善する本発明のボルトロック操作用ボルトクランプ力センサーの提案に至った。換言すれば、本発明は各種トルク工具の締結作業に適用し、螺旋状ボルト継手に付勢したトルクが発生させるクランプ力の大きさを即時取得し、且つ続いて有線またはワイヤレス方式により制御装置または表示装置に伝送して結果を表示し、記録するかデータをアップロードし、インダストリー4.0という産業の発展の趨勢に迎合している。本発明の螺旋状ボルト継手のクランプ力センサーは締結精度を効果的に向上し、使用コストが低いという利点及び操作の利便性を有し、産業上の有効利用を大きく促進させる。
【0007】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものである。上記課題解決のため、本発明は、ボルトロック操作用ボルトクランプ力センサーを提供することを目的とする。つまり、螺旋状ボルト継手のロック中に螺旋状ボルト継手に作用するクランプ力を直接測定する装置は、従来の各種手動、空圧、または電動トルクレンチ(Torque Wrench)またはドライバー(Screwdriver)に付加するクランプ力センサー(Force Transducer)である。本発明に係るボルト締結作業用のクランプ力センサーは、トルク工具をクランプ力を直接制御可能なクランプ力レンチ(Force Wrench)或いはクランプ力ドライバー(Force Screwdriver)に変換する。ロック過程では、螺旋状ボルト継手に作用するクランプ力を即時検知する。これは螺旋状ボルト継手ロック技術の一大変革であり、ブレイクスルーであり、従来のロックトルク制御技術手段を覆すものであり、螺旋状ボルト継手の締結精度を高め、必要なクランプ力を達成させ、且つ高価で操作が不便な超音波及び軸力検知技術により螺旋状ボルト継手のクランプ力を制御する必要がない。本発明に係るボルト締結作業用のクランプ力センサーは螺旋状ボルト継手のロック技術を最高にまで高め、従来のトルク制御とは違って螺旋状ボルト継手のクランプ力を直接制御し、産業界に螺旋状ボルト継手ロックの最適な解決方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための主たる発明は、
一端はトルク工具受け部であり、トルク工具の出力端のサイズに適合し、他端には螺旋状ガイド溝を有しているネジ穴を形成し、ネジ穴の底部には力感知モジュールを収容し、且つトルクシャフトの対応する螺旋状ガイド溝に螺合しているセンサー本体と、
感知リング本体及び力感知素子を含み、感知リング本体の外縁にはリング溝を有し、力感知素子はリング溝底部に貼付し、感知リング本体の軸方向への歪み感知値(strain value)を感知し、且つ信号処理モジュールに電気的に連結している力感知モジュールと、
感知モジュールとトルクシャフトとの間に設置し、且つ力感知モジュールへの異物の進入を防止するためのシールリングを設置しているダストプラグと、
軸径の一端にはセンサー本体のネジ穴内に対応する複数の螺旋の螺旋状ガイド溝を有し、他端には特定の仕様の螺旋状ボルト継手をロックするようにスリーブの入力端のサイズに適合する駆動ヘッドを形成するトルクシャフトと、
回転時の摩擦抵抗力を減少させるようにセンサー本体の螺旋状ガイド溝とトルクシャフトの螺旋状ガイド溝との間に複数填入する鋼球と、
センサー本体内部または外側に設置し、且つ信号増幅器と、マイクロプロセッサと、電源回路ユニットと、信号伝送ユニットと、入出力モジュールと、ジャイロと、メモリユニットと、通信用アンテナと、警告ユニットとを有し、信号増幅器は力感知モジュールが接続線を介して信号処理モジュールに伝送した感知信号を増幅し、マイクロプロセッサにより事前補正パラメータを用いて演算することで対応するクランプ力値を取得し、電源回路ユニットは外部から供給する電源をパワーモジュールが必要とする電源に変換し、信号伝送ユニットはワイヤレスの例えばRadio Frequency、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)或いはZigBee(登録商標)或いは有線の例えばRS232、RS485、またはUART(汎用非同期送受信モジュール)を制御装置または表示装置に伝送し、入出力モジュールはUSB(Universal Serial Bus)であり、バッテリーの充電及びファームウェアを更新して使用するために用い、ジャイロはボルトクランプ力センサーの回転角度の変移を検知するために用い、メモリユニットは検証し取得したロックする各螺旋状ボルト継手及び力感知モジュールの歪み感知値を標準軸力計により検証することで取得したパラメータ関係を記憶し、警告ユニットはブザーまたはLED(Light Emitting Diode)ライトであり、信号の強弱、電源状態、または使用状態を表示する信号処理モジュールと、
充電可能なバッテリーであり、且つ信号処理モジュールに電気的に接続しているパワーモジュールと、
センサー本体にロックし、且つ保護スリーブにより信号処理モジュール及びパワーモジュールを予め被覆している固定台と、
ワイヤレス信号の伝送を阻害しない材質で製造し、信号処理モジュール及びパワーモジュールを保護するための保護スリーブと、
力感知モジュールの力感知素子及び信号処理モジュールに電気的に接続している接続線と、
センサー本体のネジ穴内で脱落しないようにスライドするようにトルクシャフトを支持している固定リングと、を備えていることを特徴とするボルトロック操作用ボルトクランプ力センサーである。
【0009】
これにより、本発明のクランプ力センサーにトルクを付勢すると、クランプ力センサー内のトルクシャフトが駆動し、その一端にある螺旋状ガイド溝がセンサー本体のネジ穴内の螺旋状ガイド溝に沿って回転しながら前進することで発生させる軸方向力、ネジ穴の底部にある力感知モジュールを圧縮することで発生させる歪み感知値、トルクシャフトの他端が駆動させるスリーブ、特定の仕様の螺旋状ボルト継手をロックすることにより発生するクランプ力、及び事前に標準軸力計により検証することで取得した両者間のパラメータ関係を、ロック過程中にクランプ力を計算し制御するための根拠とする。前記螺旋状ボルト継手の特定の仕様とは、ロックするボルトのサイズ、ねじピッチの大きさ、表面の状況(例えば、サイズの加工精度、粗度、或いは潤滑度)、及び使用するワッシャーの硬度等を指す。このパラメータ関係により、操作者は本発明のクランプ力センサーを使用して制御装置または表示装置とペアリングした後、締結する螺旋状ボルト継手の仕様(ボルトの強度区分、ねじピッチ、有効径等)、ワッシャーの硬度、及び希望するロックの目標クランプ力を入力する。その後、トルクを付勢して本発明のクランプ力センサーを駆動し、ロック過程では、信号処理モジュールが受信した力感知モジュールの歪み感知値及び事前に前記螺旋状ボルト継手に対して検証を行ったパラメータ関係に基づいて、対応するクランプ力値を即時演算し、同時に有線またはワイヤレス方式で制御装置または表示装置に伝送する。ロックが目標クランプ力に達すると、制御装置はトルク工具の動力源を即時切断するか、表示装置が音声或いはライトにより作業員にトルクの付勢を停止するように掲示し、螺旋状ボルト継手のクランプ力を検知し制御するための根拠とする。
【0010】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーの組み合わせ断面概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーを模式的に示した展開図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーの組み合わせ外観概略図である。
【
図4A】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーの応用概略図(一)である。
【
図4B】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーの応用概略図(二)である。
【
図6A】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーを示すリード角概略図(一)である。
【
図6B】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーを示すリード角概略図(二)である。
【
図7A】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーが螺旋状ボルト継手を締める組み合わせ断面概略図である。
【
図7B】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーが螺旋状ボルト継手を締める組み合わせ外観概略図である。
【
図7C】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーに関連するクランプ力と推力の計算の概略図である。
【
図8A】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーのパラメーター検証構造の部分概略図である。
【
図8B】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーのパラメーター検証構造の全体概略図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーに適用される各種トルク工具の概略図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係るボルトクランプ力センサーの応用操作システム図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【0013】
以下、
図1~10を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。まず、
図1乃至
図3、
図6Aと
図6B、
図7A乃至
図7C、
図8Aと
図8Bを参照すれば、本発明のクランプ力センサー1はセンサー本体11と、力感知モジュール16と、ダストプラグ15と、トルクシャフト13と、鋼球14と、信号処理モジュール20と、パワーモジュール21と、クッション12と、固定台181、182と、保護スリーブ191、192と、固定リング17と、を備えている。センサー本体11の一端はトルク工具の出力端のサイズに適合させるためのトルク工具受け部111であり、センサー本体11の他端はトルクシャフト13の螺旋状ガイド溝132に螺合するために螺旋状ガイド溝1121を有するネジ穴112として縫製している。力感知モジュール16はセンサー本体11のネジ穴112の底部に設置し、力感知モジュール16は感知リング本体161及び力感知素子162を有し、感知リング本体161の外縁にはリング溝163を有している。力感知素子162はリング溝163の底部に貼付し、感知リング本体161が軸方向に受力することで発生する歪み感知値を測定すると共に変形感知信号を発生させ、且つ力感知素子162は信号処理モジュール20に電気的に接続している。感知リング本体161は機構により固定することで感知リング本体161が回転したり脱落するのを防止している。また、力感知モジュール16は歪みゲージまたは圧電等の軸方向力を感知可能な各種感知素子で製造している。ダストプラグ15は力感知モジュール16とトルクシャフト13との間に設置し、且つ力感知モジュール16への異物の進入を防ぐシールリング151を有している。トルクシャフト13の一端はその軸径に沿って形成している螺旋状ガイド溝132であり、センサー本体11の螺旋状ガイド溝1121との間に複数の鋼球14を填入し、トルクシャフト13がトルクを受けた際に、センサー本体11のネジ穴112内にある螺旋状ガイド溝1121に沿って軸方向にスライドする過程において、回転時の摩擦抵抗力を効果的に低下させる。発生した軸方向の推力はダストプラグ15の端面及び力感知モジュール16の端面に作用する。トルクシャフト13の他端の出力端131はスリーブ10(
図8B参照)の入力端に適合するサイズに形成し、トルクシャフト13とセンサー本体11とを組み合わせた後、固定リング17によりセンサー本体11のネジ穴112の出口端にあるリング溝内に固定し、トルクシャフト13をセンサー本体11のネジ穴112内で脱落しないようにスライドさせる。固定台181、182はクッション12を使用してセンサー本体11のクッションソケット113にロックし、信号処理モジュール20及びパワーモジュール21を収容している。信号処理モジュール20はマイクロプロセッサと、信号増幅器と、ペアリングキースイッチと、電源回路ユニットと、信号伝送ユニットと、ジャイロと、メモリユニットと、入出力モジュールと、通信用アンテナと、警告ユニットとを有し、且つ力感知素子162に電気的に接続している。信号処理モジュール20の信号増幅器は力感知素子162から伝送された感知信号を受信して増幅すると共にデジタル信号に変換し、マイクロプロセッサにより事前に検証したパラメータを演算することで対応するクランプ力値を算出し、入出力モジュール及び通信用アンテナにより制御装置または表示装置に伝送する。信号処理モジュール20は弾性材料で被覆し、固定台181に設置している。電源回路ユニットは外部から供給している電源をパワーモジュール21にとって必要な電源に変換する。ジャイロはセンサー本体11の回転角度の変移を検知し、メモリユニットは検証することで取得したロックする螺旋状ボルト継手8及び力感知モジュール16に対する歪み感知値を、標準軸力計9(
図8B参照)により検証することで得られたクランプ力パラメータを記憶する。また、前記検証したパラメータは制御装置または表示装置のメモリユニットに保存し、操作人員が起動してペアリングした後にロックする螺旋状ボルト継手の仕様を入力して対応するパラメータを取得しやすくする。また、実測データが使用した螺旋状ボルト継手の仕様及びワッシャーと検証に使用したものとの違いにより差異を有する場合、プログラムにより修正する。パワーモジュール21は充電可能なバッテリーであり、弾性材料で被覆し、固定台182に設置し、且つ信号処理モジュール20に電気的に接続している。保護スリーブ191、192はワイヤレス信号の伝送を阻害しない材質で製造し、信号処理モジュール20及びパワーモジュール21を固定台に被覆し、信号処理モジュール20及びパワーモジュール21を保護している。信号伝送ユニットはワイヤレス通信モジュールの例えばRadio Frequency、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)等であるか、或いは有線の例えばRS232、RS485、UART(汎用非同期送受信モジュール)等である。入出力モジュールはバッテリーの充電及びファームウェアの更新に使用するUSB(Universal Serial Bus)である。警告ユニットは信号の強弱、電源状態、使用状態等を表示するブザーまたはLED(Light Emitting Diode)ライトであり、接続線は力感知モジュール16の力感知素子162及び信号処理モジュール20に電気的に接続している。
【0014】
本発明のクランプ力センサー1を使用する前に、操作者は事前にクランプ力センサー1及びロックする螺旋状ボルト継手8を標準軸力計9にロックして検証を行い、力感知モジュール16の歪み感知値と前記特定の仕様の螺旋状ボルト継手との間のクランプ力のパラメータ関係を確立する必要がある。また、クランプ力の発生及び力感知モジュール16の歪み感知値は線形関係にあり、このため、クランプ力の制御がさらに容易で精確になる。また、ロックが必要な螺旋状ボルト継手に対する検証を行うための標準軸力計がない場合、または従来の習慣に従って目標トルクを定めてロックする場合、目標トルクに達するまでロックした際に表示されたクランプ力値を、後続の同様の仕様の螺旋状ボルト継手のクランプ力を制御するための参照目標値とすることにより、均一なクランプ力の制御という目的を達成する。
【0015】
本発明のクランプ力センサー1を使用してロック作業を行う場合、操作人員はクランプ力センサー1及び制御装置または表示装置をペアリングした後、締結する螺旋状ボルト継手8の仕様、目標とするクランプ力、及び制御精度等を入力し、トルク工具によりクランプ力センサー1にトルクを付勢して螺旋状ボルト継手8をロックする。ロック過程では、クランプ力センサー1のトルクシャフト13の一端はその螺旋状ガイド溝132及びセンサー本体11のネジ穴112の螺旋状ガイド溝1121が形成する螺旋機構により、ダストプラグ15に対して軸方向推力を発生させて力感知モジュール16の端面を圧搾し、力感知モジュール16に変形を生じさせ、同時に、トルクシャフト13の他端が螺旋状ボルト継手8をロックしてクランプ力を発生させる。クランプ力及び力感知モジュール16が発生させる歪み感知値及びロックする螺旋状ボルト継手8が一定のパラメータ関係を有している。信号処理モジュール20は事前に検証して取得した力感知モジュール16の歪み感知値及び前記特定の仕様の螺旋状ボルト継手8が対応するクランプ力のパラメータ関係に基づいて、続いて螺旋状ボルト継手8に作用するクランプ力を算出する。目標とするクランプ力に達した場合、トルク工具の制御装置は動力源を切断するか、または表示装置が音声或いはライトにより操作人員に掲示することで操作を停止させ、合否を判定する。付勢するトルクが消失した場合、トルクシャフト13は感知リング本体161及びダストプラグ15の剛性弾性回復力、及びトルクシャフト13の複数の螺旋設計が形成している大きなねじピッチ及び大きなリード角により、弾性回復抵抗力を最小にまで減少させ、トルクシャフト13を力を付勢していない状態に回復させ、力感知モジュール16の歪み感知値を0にする。
【0016】
さらに、本発明のクランプ力センサー1を空圧、電動、或いは油圧等の動力締結工具に使用する場合、目標クランプ力までロックする前に、工具の制御機制を利用して工具のロック速度を減速させ、間欠型タップに改変して目標クランプ力に達するまで徐々にロックする。これによりクランプ力の制御精度を効果的に向上している。
【0017】
続いて、
図4Aと
図4B、
図5、
図6Aと
図6B、
図8Aと
図8Bを参照すれば、本発明のクランプ力センサー1は内蔵方式でステアリングギア23、24を有している伝動トルク工具に応用している。トルク工具のモーター減速機構の出力端はクランプ力センサー1のセンサー本体11のトルク工具受け部111に挿入する。クランプ力センサー1にトルクを付勢する場合、クランプ力センサー1のトルクシャフト13の出力端131はベアリング22を貫通してステアリングギア23に挿入し、噛合する他のステアリングギア24を連動する。ステアリングギア24の出力軸25は他のベアリング26を貫通していると共に固定リング27により固定し、出力軸25をスリーブ10に挿入して螺旋状ボルト継手8をロックする。螺旋状ボルト継手8はボルト81と、ワッシャー82と、被ロック部材84と、ナット83と、を備えている。
図4A、
図4B、及び
図5の原理は
図1乃至
図3の原理と同じであり、これらは全てクランプ力センサー1にトルクを付勢する際に、同時にトルクシャフト13の両端にあるねじピッチが異なる螺旋機構を駆動させ、螺旋状ガイド溝132がセンサー本体11の螺旋状ガイド溝1121に沿って力感知モジュール16に対して発生させる軸方向推力F
SWが発生させる歪み感知値、及び他端がロックした螺旋状ボルト継手8(
図6Aと
図6B参照)に対して発生させるクランプ力F
B&Wは、標準軸力計9(
図8Aと
図8B参照)により事前に検証することで歪み感知値が対応する軸方向推力F
SW及びクランプ力F
B&Wのパラメータ関係を確立する。次いで、前記パラメータ関係を、螺旋状ボルト継手8のクランプ力を検知すると共に制御するための根拠とする。
【0018】
続いて、
図6Aと
図6B、
図7A乃至
図7C、
図6Aと
図6Bを参照すれば、トルクシャフト13の螺旋状ガイド溝132及びセンサー本体11のネジ穴112内にある螺旋状ガイド溝1121がねじ山の46mmの有効径、50mmのねじピッチ、5である螺旋数を形成し、且つ算出したリード角は59.97°であり、トルクシャフト13の他端が締結する螺旋状ボルト継手8はM20であり、ねじピッチは2mmであり、単一の螺旋のリード角は2.03°である。
図7A乃至
図7Cに示されるように、500Nmのトルクがクランプ力センサー1に作用し、トルクシャフト13がM20の螺旋状ボルト継手8を締結して188,496Nのクランプ力F
B&Wを発生させると同時に、他端の5の螺旋数の螺旋状ガイド溝132がセンサー本体11のネジ穴112内にある螺旋状ガイド溝1121に沿ってダストプラグ15及び力感知モジュール16に対して発生させる軸方向推力F
SWは11,938Nである。また、628.32Nの軸方向推力F
SWがダストプラグ15及び感知リング本体161を圧縮して発生させる変形は、全てダストプラグ15及び感知リング本体161の降伏強度範囲内に設計されている。以上のトルクにより推力を計算する際に採用する効率ηは全て推定値であり、力感知モジュールの変形値及び標準軸力計9により測定した螺旋状ボルト継手8に作用するクランプ力の両者の換算パラメータの実際の検証には影響しない。且つ、
図6Aと
図6Bに示されるように、トルクシャフト13の螺旋状ガイド溝132のリード角は59.97°に設計し、その摩擦角より大きい(本発明の例では、センサー本体11の螺旋状ガイド溝1121及びトルクシャフト13の螺旋状ガイド溝132は5である螺旋数を形成し、ねじピッチを増加させ、リード角を大きくし、力感知モジュール16に作用する軸方向力を効果的に低下させている。螺旋状ガイド溝内には複数の鋼球14及び潤滑油を填入し、ボールねじの設計と同様に、螺旋機構の摩擦抵抗力を最低まで減らしている。摩擦係数fを0.1として計算し、f=0.1=tan(θ)とし、θ=5.7度を算出する。前記螺旋の当量摩擦角が5.7度に等しく、すなわち、セルフロック角が5.7度に等しい)。よって、トルクシャフト13のリード角が摩擦角5.7度よりもずっと大きく、トルクが解除された場合、ダストプラグ15及び力感知モジュール16の両者の剛性弾性回復力により、トルクシャフト13を簡単に反転させて緩めることができ、力感知モジュール16の感知値を0にする。
【0019】
図8Aと
図8Bに示されるように、パラメータ検証に関連する構造を設置し、トルク工具により本発明のクランプ力センサー1にトルクを付勢し、スリーブ10を加えることで、特定の仕様のボルト81及びワッシャー82(螺旋状ボルト継手8)が標準軸力計9の軸孔を貫通し、テスト台90に螺合した後、ナット83によりロックする。検証を行う場合、クランプ力センサー1の力感知モジュール16が螺旋機構が発生させる軸方向推力を受けて発生させる歪み感知値は、信号処理モジュール20により増幅処理を行ってデジタル感知信号とした後、信号伝送ユニットにより制御装置または表示装置に伝送する。ロックされる螺旋状ボルト継手8が標準軸力計9により測定したクランプ力も制御装置または表示装置に同期で伝送し、クランプ力及び歪み感知値のパラメータ関係を確立する。また、螺旋状ボルト継手8のボルト81、ワッシャー82、ナット83等の仕様を改変した場合、パラメータの検証を再度実行する。
【0020】
図9に示されるように、本発明のクランプ力センサー1を従来の各種トルク工具に応用し、クランプ力センサー1はトルク工具の出力端に付加しているか、トルク工具(
図4Aと
図4B、
図5参照)に内蔵している。ロックする螺旋状ボルト継手に対して事前にパラメータの検証を行い、適切な制御装置または表示装置を組み合わせてペアリングして接続した後、クランプ力センサー1がスリーブを駆動して前記螺旋状ボルト継手をロックする過程において、前記螺旋状ボルト継手に作用しているクランプ力を即時測定し、全てのトルク工具がクランプ力を精確に制御可能となる。
【0021】
図10に示されるように、本発明のクランプ力センサー1を
図9または何れか1種類のトルク工具により駆動して螺旋状ボルト継手をロックする場合、制御装置または表示装置とペアリングした後、螺旋状ボルト継手の仕様及び目標クランプ力を入力する。ロック過程では、信号処理モジュールが続けて歪み感知値を演算して得られたクランプ力を有線またはワイヤレス方式でトルク工具の制御装置または表示装置に即時伝送する。目標とするクランプ力に達すると、合否を判定し、警告音声或いはライトにより掲示するか。或いは動力源を切断し、必要に応じて関連データを周辺のサーバーまたはクラウドデータベースにアップロードする。また、歪み感知値またはクランプ力が所定値を超過している場合、トルク工具の制御装置または表示装置が警告信号を発信すると共に記録する。
【0022】
従って、本明細書に開示された実施例は、本発明を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の思想と範囲が限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲により解釈すべきであり、それと同等の範囲内にある全ての技術は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
【符号の説明】
【0023】
1 クランプ力センサー
11 センサー本体
111 トルク工具受け部
112 ネジ穴
1121 螺旋状ガイド溝
113 クッションソケット
12 クッション
13 トルクシャフト
131 出力端
132 螺旋状ガイド溝
14 鋼球
15 ダストプラグ
151 シールリング
16 力感知モジュール
161 感知リング本体
162 力感知素子
163 リング溝
17 固定リング
181 固定台
182 固定台
191 保護スリーブ
192 保護スリーブ
20 信号処理モジュール
21 パワーモジュール
22 ベアリング
23 ステアリングギア
24 ステアリングギア
25 出力軸
26 ベアリング
27 固定リング
8 螺旋状ボルト継手
81 ボルト
82 ワッシャー
83 ナット
84 被ロック部材
9 標準軸力計
10 スリーブ
90 テスト台
【要約】
【課題】ボルトロック操作用ボルトクランプ力センサーを提供する。
【解決手段】螺旋状ボルト継手をロックする際に、クランプ力センサー内のトルクシャフトを駆動することで、その一端の螺旋機構が発生させる軸方向力、圧搾力感知モジュールに起因する歪み感知値、及びトルクシャフトの他端が駆動させるスリーブにより特定の仕様の螺旋状ボルト継手をロックすることで発生するクランプ力、及び事前に標準軸力計により検証して得られた両者間のパラメータ関係を、ロック過程でクランプ力を計算及び制御するための根拠とする。本発明の螺旋状ボルト継手のクランプ力センサーは各産業に適用可能である。各種トルク工具に被装して螺旋状ボルト継手のロック作業を行う場合、特定の仕様の螺旋状ボルト継手に対し、螺旋状ボルト継手に作用するクランプ力(clamping force)を制御するための精度を効果的に感知し、螺旋状ボルト継手(bolted joint)の品質を高めている。
【選択図】
図2