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特許7108367ゲーム装置及びゲーム装置用スイッチ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-20
(45)【発行日】2022-07-28
(54)【発明の名称】ゲーム装置及びゲーム装置用スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/24 20140101AFI20220721BHJP
   A63F 13/90 20140101ALI20220721BHJP
   A63F 13/42 20140101ALI20220721BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20220721BHJP
   H01H 25/06 20060101ALI20220721BHJP
【FI】
A63F13/24
A63F13/90
A63F13/42
A63F13/55
H01H25/06 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018004604
(22)【出願日】2018-01-16
(65)【公開番号】P2019122538
(43)【公開日】2019-07-25
【審査請求日】2021-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】599064214
【氏名又は名称】株式会社セガトイズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱口 尚子
(72)【発明者】
【氏名】熊岡 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】石田 伸明
(72)【発明者】
【氏名】山本 洋平
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-071777(JP,A)
【文献】Fisher Price Sing & Learn with Teddy Bear.MOV,YouTube [online] [video],2011年06月06日,https://www.youtube.com/watch?v=etRQum8_ZDc,主に0:05を参照。、[2019年2月14日検索]
【文献】DSi LL用シリコンカバー「シリコンプロテクタLL」|株式会社ゲームテック,YouTube [online] [video],2010年02月09日,https://www.youtube.com/watch?v=16JDP3G5OYQ,主に0:05~0:10を参照。、[2019年2月14日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
H01H 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチ操作部と、表示部と、を備えるスイッチ装置と、
前記スイッチ操作部からの信号に基づいてゲームイベントを発生させて前記表示部に表示させるイベント発生部と、
軟質材料からなり、少なくとも前記スイッチ操作部を覆って前記スイッチ操作部に対応する被覆操作部を備えて前記表示部を露出するように前記スイッチ装置を被覆する被覆本体と、
を有し、
前記スイッチ操作部は、前記被覆操作部の変形操作に応じて操作され、
前記被覆操作部を押す操作に対応する第1方向への変形操作により前記スイッチ操作部から出力される信号と、前記被覆操作部における前記第1方向と異なる第2方向への変形操作により前記スイッチ操作部から出力される信号と、が異なる、
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記ゲームイベントは、前記被覆操作部の変形操作に応じて進行することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記第2方向は、前記被覆操作部を引っ張る操作に対応することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記被覆本体は、キャラクタを模して形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記スイッチ装置は、キャラクタを模して形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記被覆本体は、顔部を備えるキャラクタを模して形成されており、
前記被覆操作部は、前記顔部における鼻部及び左右の頬部に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記軟質材料は、ポリウレタンからなることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか記載のゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及びゲーム装置用スイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示部や操作入力部を備えて、操作対象キャラクタを育成するゲーム装置が開示される。例えば、特許文献1に開示されるゲーム装置は、3つの押しボタンにより形成される操作入力部により、液晶画面とされる表示部に表示される操作対象キャラクタを操作して、育成することができる携帯可能なゲーム装置が開示される。そして、使用者は、表示部(画面)に表示される操作対象キャラクタの動きや変化を楽しんで遊ぶことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5238090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のゲーム装置では、表示部である画面に表示される操作対象キャラクタの表示の変化だけではゲームとしての演出が物足りない場合があった。
【0005】
本発明の目的は、表示部の操作対象キャラクタの変化以外の楽しみを演出することができるゲーム装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るゲーム装置は、スイッチ操作部と、表示部と、を備えるスイッチ装置と、前記スイッチ操作部からの信号に基づいてゲームイベントを発生させて前記表示部に表示させるイベント発生部と、軟質材料からなり、少なくとも前記スイッチ操作部を覆って前記スイッチ操作部に対応する被覆操作部を備えて前記表示部を露出するように前記スイッチ装置を被覆する被覆本体と、を有し、前記スイッチ操作部は、前記被覆操作部の第1の方向と第1の方向とは異なる第2の方向への変形操作に応じて操作される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、表示部の操作対象キャラクタの変化以外の楽しみ、例えばペットとの戯れの疑似体験を演出することができるゲーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るゲーム装置を示し、(a)は正面側の斜視図であり、(b)は背面側の斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に係るスイッチ装置を示す正面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係るスイッチ装置の操作体を示す図であり、(a)は上方から見た斜視図であり、(b)は下方から見た斜視図であり、(c)は(a)のA-A断面を示す半断面図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る頬部スイッチ操作部の動作を示す断面図であり、(a)は定常状態を示し、(b)は頬部を押下した状態を示し、(c)は頬部を引っ張った状態を示す。
図5】本発明の第1実施形態に係るゲーム装置の頬部が引っ張られている状態を示す正面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係るゲーム装置の制御ブロック図である。
図7】本発明の第1実施形態に係るゲーム装置の動作状態を示す正面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係るスイッチ操作部を示す模式図であり、(a)は定常状態を示し、(b)は頬部を引っ張った状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
次に、図に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。図1はゲーム装置1の外観を示す斜視図である。ゲーム装置1は、スイッチ装置10と、スイッチ装置10を被覆する被覆本体30を備える。ゲーム装置1は、被覆本体30の鼻部31aや頬部31b,31cを押したり、頬部31b,31cを左右に引っ張ったりする変形操作により、表示部11に表示される操作対象キャラクタを育成して遊ぶことができる。
【0011】
ここで、被覆本体30は、軟質材料からなり、いわゆる「もちもちした触感」を備える。このような軟質材料としては、ポリウレタンにより実現することができる。また、他の軟質の合成樹脂、エラストマーも使用することができる。熱可塑性の合成樹脂やエラストマーとしては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、スチレン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、天然ゴム、合成ゴム等を用いることができる。また、シリコン系等のゲル状物質を封入して形成することもできる。
【0012】
被覆本体30は、キャラクタを模した形状とされる。本実施形態においては、ハムスターのキャラクタを模した形態とされる。被覆本体30は、顔部31、胴部32を備える。顔部31は、鼻部31aや左右の頬部31b,31cを備える。鼻部31a及び左右の頬部31b,31cは、それぞれハート形状が突出して形成され、後述の被覆操作部が形成される。
【0013】
被覆本体30の胴部32には、中心に開口部32aが形成される。開口部32aからは、スイッチ装置10の表示部11が露出される。ここで、表示部11は、液晶ディスプレイとして形成される。
【0014】
図2のスイッチ装置10の正面図に示すように、スイッチ装置10は、スイッチ装置本体10aと、スイッチ装置本体10aの正面側をカバーするスイッチ装置カバー10b(図2の二点鎖線で示す)を備える。スイッチ装置10の外観は、被覆本体30の外観に合わせて、ハムスターのキャラクタを模して形成される。スイッチ装置10のスイッチ装置カバー10bには開口が形成されて、後述するスイッチ操作部12や表示部11が露出される。また、図1(b)に示すように、スイッチ装置10のスイッチ装置本体10aの背面には、電池蓋10a1が設けられ、スイッチ装置10の内部に電池が収納される。また、電池蓋10a1の上方には、スピーカ孔10a2が形成されて、音声出力部18(図6参照)とされるスピーカが内部に収納される。
【0015】
図1(a)及び図2に示すように、スイッチ装置10は、スイッチ操作部12を備える。スイッチ操作部12は、被覆本体30の顔部31の被覆操作部とされる鼻部31aに対応する鼻部スイッチ操作部12aと、被覆本体30の顔部31の被覆操作部とされる左右の頬部31b,31cに対応する頬部スイッチ操作部12b,12cを備える。このようにして、図1(a)に示すように、被覆本体30は、スイッチ装置10を被覆しながら少なくともスイッチ操作部12を覆っている。
【0016】
ここで、スイッチ装置10のスイッチ装置本体10aの筐体は、硬質の樹脂製ケースとされる。図2に示すように、スイッチ装置本体10aの樹脂製ケース内部には、ラバー材からなる操作体15が設けられる。操作体15は、略薄板状のベース15dが左右に亘って延設される。ベース15dの中央には、円柱状のスイッチ操作体15aが形成される。ベース15dの左右の端部近傍には、それぞれブロック状のスイッチ操作体15b,15cが形成される。左右のスイッチ操作体15b,15cは、対称に形成される。スイッチ操作体15a,15b,15cは、それぞれスイッチ装置10(スイッチ装置本体10a及びスイッチ装置カバー10b)から突出し、ベース15dはスイッチ装置10(スイッチ装置本体10a)の筐体内に収められる。
【0017】
スイッチ操作体15a,15b,15cは、スイッチ操作部12に含まれる。すなわち、スイッチ操作部12の鼻部スイッチ操作部12aはスイッチ操作体15aを備え、頬部スイッチ操作部12b,12cは、それぞれスイッチ操作体15b,15cを備える。
【0018】
図3(a)~(c)に示すように、操作体15における中央のスイッチ操作体15aは、円柱状に形成されるスイッチ操作体本体15a1が形成される。スイッチ操作体本体15a1の下端外周は、環状支持部15a2により、ベース15dと接続し、支持される。スイッチ操作体本体15a1の下端面には、円盤状の接点押圧部15a3が下方に突出して形成される。
【0019】
スイッチ操作体15aの接点押圧部15a3は、基板上の接点スイッチとされるタクトスイッチ(不図示)に対応して、このタクトスイッチの直上となるよう配置される。そして、スイッチ操作体15aの上面の押圧により、環状支持部15a2が撓んでスイッチ操作体本体15a1の下降と共に接点押圧部15a3も下降して、対応するタクトスイッチを押下することができる。このとき、スイッチ操作体本体15a1の下降により、スイッチ操作体本体15a1の下面と環状支持部15a2の内周面とで囲まれる空間の空気は圧縮されて、ベース15dの下面に設けられて外部と連通する空気溝15a4により放出される。
【0020】
左右に配置されるスイッチ操作体15b,15cは、左右方向を長手方向とする両端円弧形状とされる略ブロック状のスイッチ操作体本体15b1,15c1を備える。スイッチ操作体15b,15c(スイッチ操作体本体15b1,15c1)の上面は、略中央に短手方向に延設される溝部15b5,15c5が形成されて、この溝部15b5,15c5よりも内側(スイッチ操作体15a側)は平坦面15b6,15c6とされ、外側(スイッチ操作体15aと反対側)は漸次上る傾斜面15b7,15c7とされる。
【0021】
スイッチ操作体本体15b1,15c1の下端外周縁は、環状支持部15b2,15c2が形成される。スイッチ操作体本体15b1,15c1は、環状支持部15b2,15c2を介してベース15dと接続され、支持される。そして、環状支持部15b2,15c2の肉厚は、外側(スイッチ操作体15aと反対側)が漸次薄くなるよう形成されて、内側(スイッチ操作体15a側)が漸次厚くなるよう形成される。
【0022】
スイッチ操作体本体15b1,15c1の下面には、円盤状に突出する2つ接点押圧部(第1接点押圧部15b8,15c8、第2接点押圧部15b9,15c9)が形成される。第1接点押圧部15b8,15c8と第2接点押圧部15b9,15c9との間には、スイッチ操作体本体15b1,15c1の短手方向に延設される中間突起15b10,15c10が形成される。また、ベース15dの下面には、スイッチ操作体本体15b1,15c1の下面と環状支持部15b2,15c2の内面とで囲まれる空間と外部を空気が流通可能に連通する溝部15b4,15c4が形成される。
【0023】
次に、図4(a)~(c)に基づいて、スイッチ操作体15b,15cの動作を説明する。なお、右側のスイッチ操作体15bを含む頬部スイッチ操作部12bは、左側のスイッチ操作体15cを含む頬部スイッチ操作部12cと同じ構造で対称に配置されるので、以下の説明では右側の頬部スイッチ操作部12bについて説明する。また、図4(a)~(c)で示す破線は、頬部スイッチ操作部12bを覆う被覆本体30の右側の頬部31bにおける内面の境界を示している。
【0024】
また、スイッチ装置10のスイッチ装置本体10aの内部には、電気回路が設けられる基板16が収められる。そして、スイッチ操作体15bの第1接点押圧部15b8及び第2接点押圧部15b9に対向する位置である基板16上には、それぞれタクトスイッチとされる第1接点スイッチ17a及び第2接点スイッチ17bが設けられる。
【0025】
図4(a)は、被覆本体30の被覆操作部である頬部31bを操作していない状態である。このとき、第1接点押圧部15b8及び第2接点押圧部15b9は、それぞれ第1接点スイッチ17a、第2接点スイッチ17bから離間している。また、中間突起15b10も基板16の上面から離間している。
【0026】
被覆本体30の頬部31bを押す操作(図4(b)中の矢印Y方向(第1方向)への操作;被覆操作部の変形操作)をすると、被覆本体30の頬部31bは下方に変形する。すると、図4(b)に示すように、頬部スイッチ操作部12bは、被覆本体30の内面でスイッチ操作体15bのスイッチ操作体本体15b1の上面が押圧される。スイッチ操作体本体15b1の上面が押圧されると、スイッチ操作体本体15b1はほとんどそのまま下方へ移動する。すると、第1接点押圧部15b8及び第2接点押圧部15b9は、それぞれ第1接点スイッチ17a、第2接点スイッチ17bと当接して、第1接点スイッチ17a、第2接点スイッチ17b共にスイッチをONする。またこのとき、中間突起15b10は、基板16の上面と近接又は接触する。
【0027】
また、図5に示すように、被覆本体30の頬部31bを外側(鼻部31aと反対側に引っ張る方向)に引っ張るような操作(図4(c)中の矢印X方向(第2方向)への操作;被覆操作部の変形操作)をすると、頬部スイッチ操作部12bは、図4(c)に示すように、スイッチ操作体15bの上面もX方向に力を受ける。このとき、スイッチ装置本体10aの孔から突出するスイッチ操作体本体15b1は、スイッチ装置本体10aの孔で水平方向の移動が規制される。すると、スイッチ操作体本体15b1は、水平方向に変形すると共に、傾斜面15b7が受ける力の分力により、傾斜面15b7は下方に移動する。このようにして、平坦面15b6と傾斜面15b7はほぼ水平となる。このとき、傾斜面15b7に対応する第2接点押圧部15b9も下方に移動する。
【0028】
また、前述の通り、環状支持部15b2は外側の肉厚が薄く形成され、内側の肉厚は厚く形成される。従って、環状支持部15b2は、内側よりも外側が撓みやすい。そして、第1接点押圧部15b8は、環状支持部15b2の内側近傍に配置されて、第2接点押圧部15b9は環状支持部15b2の外側近傍に配置される。従って、スイッチ操作体15bのX方向への操作に伴う第2接点押圧部15b9の下方への移動がより一層スムーズに行われる。さらに、スイッチ操作体15bのX方向への操作により、中間突起15b10が基板16の上面に当接する。これにより、中間突起15b10よりも内側におけるスイッチ操作体本体15b1の変形(下方への移動)が規制される。
【0029】
このようにして、被覆本体30の頬部31bを外側に引っ張る変形操作により、第2接点押圧部15b9が下降して第2接点スイッチ17bをONするが、第1接点押圧部15b8は第1接点スイッチ17aと接触しないので、第1接点スイッチ17aはOFFのままとされる。
【0030】
すなわち、被覆本体30の頬部31b,31cを押す操作又は引っ張る操作(被覆操作部の変形操作)により、X方向(第2方向)に操作した場合における第1接点スイッチ17aと第2接点スイッチ17bとの組み合わせで出力する信号と、X方向(第2方向)とは異なるY方向(第1方向)に操作した場合における第1接点スイッチ17aと第2接点スイッチ17bとの組み合わせで出力する信号とを異ならせることができる。
【0031】
図6にゲーム装置1の制御ブロック図を示す。ゲーム装置1は、スイッチ操作部12からの信号を受けるイベント発生部110を備える。イベント発生部110は、判定部111と更新部112を備える。一方、ゲーム装置1は、記憶部120を備える。記憶部120には、各種のゲームアプリやゲーム装置1の設定を行うことができる設定プログラム等からなる制御プログラム121や、ゲームアプリの進捗状況や設定情報からなるアプリデータ122が記憶される。記憶部120は、イベント発生部110により読み出し又は書き込みがされる。具体的には、イベント発生部110の判定部111からの信号により適宜の制御プログラムが起動する。また、イベント発生部110の更新部112からの信号により、ゲームの進捗状況や設定等の情報とされるアプリデータ122が更新される。
【0032】
ゲーム装置1には、表示部11や音声出力部18が設けられる。表示部11や音声出力部18は制御部130により制御される。制御部130はイベント発生部110からの信号に基づいて、表示部11や音声出力部18を制御する。具体的には、判定部111から呼び出された制御プログラム121のプログラムに従って出力される判定部111からの信号に基づいて表示部11や音声出力部18を制御する。
【0033】
上記各部のハードウェアとしては、例えば、イベント発生部110及び制御部130はCPU等、記憶部120は不揮発性メモリ等を用いることができる。
【0034】
制御プログラム121は、以下のモード(ゲームイベント)に対応するアプリ(プログラム)を備える。
(1)「もっちりメーター」モード;操作対象キャラクタを育てるゲーム(育成ゲーム)における成長の度合いや時刻(時計表示)を確認することができる。
(2)「ごはん」モード;育成ゲームにおける操作対象キャラクタに「ごはん」や「おくすり」をあげることができる。
(3)「おふろ・トイレ」モード;育成ゲームにおける操作対象キャラクタをお風呂に入れたり、うんちを片付けたりできる。
(4)「ふれあい」モード;育成ゲームにおける操作対象キャラクタがメッセージを発信することができる。待機中のモードでもある。
(5)「ひろば」モード;ショップで買ったアイテムで遊ぶことができる。
(6)「ゲーム」モード;ミニゲームを行って、ゲーム内通貨を得ることができる。
(7)「もっちりキッチン」モード;育成ゲームにおける操作対象キャラクタに与える「ごはん」を作ることができる。
(8)「ショップ」モード;育成ゲームで使用するアイテムや「ごはん」をゲーム内通貨で購入することができる。
(9)「コレクション」モード;「ショップ」モードで購入したアイテム等を閲覧することができる。
(10)「設定」モード;各種の設定をすることができる。
【0035】
上記の各種モードの切り替えは、ゲーム装置1の右側の頬部31bを押す毎に表示部11に上記の各種モードが順次表示されて、顔部31の鼻部31aを押すことにより決定して切り替えることができる。このとき、鼻部31aの押下により、鼻部スイッチ操作部12aのスイッチ操作体15aが押下されて、対応する接点スイッチ(タクトスイッチ)がONされる。すると、イベント発生部110の判定部111が順次に各種モードに対応するアプリ(プログラム)を記憶部120の制御プログラム121から呼び出して実行する。
【0036】
例えば、「もっちりメーター」モードでは、ゲーム装置1の顔部31の頬部31b,31cをそれぞれ外方向に握るように摘まんで(例えば、親指の腹を頬部31b,31cに押し当てて、人差し指と中指の腹を頬部31b,31cの背面側(スイッチ装置10の背面側)に押し当てて)引っ張ることにより(図5参照)、被覆本体30の被覆操作部である頬部31b,31cを引っ張る変形操作に応じて現在の育成ゲームにおける操作対象キャラクタの成長度合いが表示部11に表示される。例えば、表示部11には、ハムスターを模した図柄の操作対象キャラクタの頬が伸びている様子を表示すことができる。そして、頬部31b,31cを引っ張る変形操作の回数に応じて、育成ゲームの操作対象キャラクタを成長させることができる。
【0037】
具体的には、頬部31b,31cを引っ張る変形操作により、対応する左右の第2接点スイッチ17bのみがONされて、このON信号を受けたイベント発生部110の更新部112が頬部31b,31cを引っ張る変形操作の回数(すなわち第2接点スイッチ17bのみがONされた回数)を記憶部120のアプリデータ122の所定の領域に記憶させる。
【0038】
また、「ごはん」モードでは、左右又は一方の頬部31b,31cを押す変形操作により、図7に示すように表示部11に舌の図柄を表示することができる。このとき、第1接点スイッチ17a及び第2接点スイッチ17bの両スイッチがONされて、このON信号を受けたイベント発生部110の判定部111が制御プログラム121のプログラムに従って、制御部130に舌の図柄を表示するよう出力して、制御部130により表示部11に舌の図柄が表示される。
【0039】
ゲーム装置1は、顔部31の下方の胴部32の中央に表示部11を備えることで、あたかもハムスターの口から舌が出てきて食べ物を食べているような演出を行うことができる。
【0040】
このように、各種のゲームイベントにおいて、被覆本体30の被覆操作部の変形操作と表示部11の表示をリンクさせてゲームの演出を行うことができるので、飽きることなくゲーム装置1で遊ぶことができる。そして、簡単な構成からなるスイッチ操作部12(特に、頬部スイッチ操作部12b,12cの構成)により、変形操作に応じた表示部11の表示を行うことができる。
【0041】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を示す。本実施形態では、図8に示すように、第1実施形態のスイッチ装置10のスイッチ操作部12に換えて、スライド駒体210b,210cを備えるスイッチ操作部212としたものである。
【0042】
スイッチ操作部212は、接点スイッチ210a及び第1接点スイッチ17a、第2接点スイッチ17bを備える。接点スイッチ210a及び第1接点スイッチ17a、第2接点スイッチ17bは、それぞれ基板16と電気的に接続される。
【0043】
スイッチ操作部212は、中央にタクトスイッチとされる接点スイッチ210aが配置される。この接点スイッチ210aは、ゲーム装置1の被覆本体30の顔部31における鼻部31aに対応して配置される。接点スイッチ210aの左右両側には、スライド駒体210b,210cが配置される。スライド駒体210b,210cは、それぞれ被覆本体30の左右の頬部31b,31cに対応して配置される。スライド駒体210b,21cには、それぞれ第1接点スイッチ17aと第2接点スイッチ17bが設けられる。第1接点スイッチ17aはタクトスイッチとされ、第2接点スイッチ17bはリーフスイッチとされる。第2接点スイッチ17bの一方の端子17b1はスライド駒体210b,210cと接続して固定され、他方の端子17b2はスライド駒体210b,210cとは固定されず、図示しない筐体に固定される等して、基板16と電気的に接続される。
【0044】
一方、スライド駒体210b,210cは、それぞれガイド部材211b,211cにより左右方向に移動自在にガイドされる。そして、コイルスプリング等の付勢手段213により、スライド駒体210b,210cは、それぞれ内側に向けて付勢される。なお、図示しない規制手段により、スライド駒体210b,210cは内側の移動限界位置と外側の移動限界位置までの距離である所定のストロークで左右方向に移動自在とされる。
【0045】
図8(a)では、スライド駒体210b,210cは、内側の移動限界位置に位置しており、被覆操作部である頬部31b,31cの変形操作をしていない状態とされる。そして、頬部31b,31cを押す変形操作を行うと、第1接点スイッチ17aが押されてONする。そして、頬部31b,31cを握るように摘まんで外側に引っ張る変形操作を行うと、第1接点スイッチ17aが押されてONされつつ、図8(b)に示すように、外側の移動限界位置までスライドして移動したスライド駒体210b,210cと接続する端子17b1が他方の端子17b2と接触して、第2接点スイッチ17bがONされる。そして、頬部31b,31cを握るように摘まんだ手を離すと、付勢手段213により、スライド駒体210b,210cは、図8(a)の位置(内側の移動限界位置)まで復帰する。
【0046】
このように、タクトスイッチとリーフスイッチを組み合わせたスイッチ操作部212とすることで、変形操作によるスイッチの動作が確実なうえ、動作範囲がワイドになることでよりペットとの戯れの疑似体験の演出効果が期待できる。
【0047】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は本実施形態によって限定されることは無く、適宜変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 ゲーム装置 10 スイッチ装置
10a スイッチ装置本体 10a1 電池蓋
10a2 スピーカ孔 10b スイッチ装置カバー
11 表示部 12 スイッチ操作部
12a 鼻部スイッチ操作部 12b 頬部スイッチ操作部
12c 頬部スイッチ操作部 15 操作体
15a スイッチ操作体 15a1 スイッチ操作体本体
15a2 環状支持部 15a3 接点押圧部
15a4 空気溝 15b スイッチ操作体
15b1 スイッチ操作体本体 15b10 中間突起
15b2 環状支持部 15b4 溝部
15b5 溝部 15b6 平坦面
15b7 傾斜面 15b8 第1接点押圧部
15b9 第2接点押圧部 15c スイッチ操作体
15c1 スイッチ操作体本体 15c10 中間突起
15c2 環状支持部 15c4 溝部
15c5 溝部 15c6 平坦面
15c7 傾斜面 15c8 第1接点押圧部
15c9 第2接点押圧部 15d ベース
16 基板 17a 第1接点スイッチ
17b 第2接点スイッチ 17b1 端子
17b2 端子 18 音声出力部
30 被覆本体
31 顔部 31a 鼻部
31b 頬部 31c 頬部
32 胴部 32a 開口部
110 イベント発生部 111 判定部
112 更新部 120 記憶部
121 制御プログラム 122 アプリデータ
130 制御部 210a 接点スイッチ
210b スライド駒体 210c スライド駒体
211b ガイド部材 211c ガイド部材
212 スイッチ操作部 213 付勢手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8