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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-20
(45)【発行日】2022-07-28
(54)【発明の名称】液体アルロース組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 5/00 20160101AFI20220721BHJP
   A23L 2/60 20060101ALI20220721BHJP
   A23L 2/52 20060101ALI20220721BHJP
   A23K 20/163 20160101ALI20220721BHJP
   A23L 29/30 20160101ALI20220721BHJP
   A23L 27/00 20160101ALI20220721BHJP
   A23L 2/02 20060101ALN20220721BHJP
【FI】
A23L5/00 K
A23L2/00 C
A23L2/00 F
A23K20/163
A23L29/30
A23L27/00 F
A23L2/02 C
【請求項の数】 55
(21)【出願番号】P 2019507812
(86)(22)【出願日】2017-08-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-09-05
(86)【国際出願番号】 EP2017070462
(87)【国際公開番号】W WO2018029351
(87)【国際公開日】2018-02-15
【審査請求日】2020-07-01
(31)【優先権主張番号】16184084.8
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】522170744
【氏名又は名称】サヴァンナ・イングレディエンツ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SAVANNA Ingredients GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】コッホ,ティモ・ヨハネス
(72)【発明者】
【氏名】キッピング,フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】カウフマン,ビルギット
【審査官】村松 宏紀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/135458(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/075473(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L、A23K
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルロースを含む、食品用途または飲料用途の水性液体組成物であって、
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも70重量%かつ80重量%以下で、前記液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも95重量%であり、
前記液体組成物は、4.0±1.0の範囲内のpH値を有し、
前記液体組成物は、回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、200mPa・s以下の粘度を有し、
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも0.001重量%かつ5.0重量%以下のフルクトースをさらに含む、水性液体組成物。
【請求項2】
アルロースの重量含量が、周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の少なくとも30重量%である、請求項1に記載の液体組成物。
【請求項3】
アルロースの重量含量が、周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の少なくとも60重量%である、請求項1または2に記載の液体組成物。
【請求項4】
アルロースの重量含量が、周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の少なくとも90重量%である、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項5】
少なくとも50°Bxのブリックス値を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項6】
少なくとも60°Bxのブリックス値を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項7】
少なくとも70°Bxのブリックス値を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項8】
少なくとも80°Bxのブリックス値を有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項9】
90°Bx以下のブリックス値を有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項10】
85°Bx以下のブリックス値を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項11】
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも20重量%である、請求項1から10のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項12】
4.0±0.5の範囲内のpH値を有する、請求項1から11のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項13】
18000EBC以下の色度数を有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項14】
10000EBC以下の色度数を有する、請求項1から13のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項15】
5000EBC以下の色度数を有する、請求項1から14のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項16】
1000EBC以下の色度数を有する、請求項1から15のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項17】
500EBC以下の色度数を有する、請求項1から16のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項18】
100EBC以下の色度数を有する、請求項1から17のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項19】
1000ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から18のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項20】
500ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から19のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項21】
100ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から20のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項22】
50ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から21のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項23】
アルロースの総重量に対して、アルロースの少なくとも50%がβ-D-アルロースの形態で存在する、請求項1から22のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項24】
アルロースの総重量に対して、アルロースの少なくとも90%がβ-D-アルロースの形態で存在する、請求項1から23のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項25】
アルロースの総重量に対して、アルロースの少なくとも95%がβ-D-アルロースの形態で存在する、請求項1から24のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項26】
前記液体組成物の総重量に対して10重量%以下の非溶解材料の重量含量を有する、請求項1から25のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項27】
前記液体組成物の総重量に対して5.0重量%以下の非溶解材料の重量含量を有する、請求項1から26のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項28】
前記液体組成物の総重量に対して1.0重量%以下の非溶解材料の重量含量を有する、請求項1から27のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項29】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、少なくとも2.0mPa・sの粘度を有する、請求項1から28のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項30】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、少なくとも5.0mPa・sの粘度を有する、請求項1から29のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項31】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、少なくとも10mPa・sの粘度を有する、請求項1から30のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項32】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、180mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から31のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項33】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、160mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から32のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項34】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、140mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から35のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項35】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、120mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から34のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項36】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、100mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から35のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項37】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、80mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から36のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項38】
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、60mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から37のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項39】
それぞれ回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、60±50mPa・s、60±40mPa・s、60±30mPa・s、60±20mPa・s、80±50mPa・s、80±40mPa・s、80±30mPa・s、80±20mPa・s、100±50mPa・s、100±40mPa・s、100±30mPa・s、100±20mPa・s、120±50mPa・s、120±40mPa・s、120±30mPa・s、120±20mPa・s、140±50mPa・s、140±40mPa・
s、140±30mPa・s、140±20mPa・s、160±40mPa・s、160±30mPa・s、160±20mPa・s、または180±20mPa・sの範囲内の粘度を有する、請求項1から38のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項40】
前記液体組成物の総重量に対して85重量%以下のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から39のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項41】
前記液体組成物の総重量に対して80重量%以下のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から40のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項42】
前記液体組成物の総重量に対して75重量%以下のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から41のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項43】
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも70重量%のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から42のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項44】
酸をさらに含む、請求項1から43のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項45】
前記酸が、有機酸である、請求項44に記載の液体組成物。
【請求項46】
前記有機酸が、カルボン酸である、請求項45に記載の液体組成物。
【請求項47】
前記カルボン酸が、多価カルボン酸である、請求項46に記載の液体組成物。
【請求項48】
前記酸が、クエン酸および酒石酸から選択される、請求項47に記載の液体組成物。
【請求項49】
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも0.001重量%である、請求項44から48のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項50】
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも0.01重量%である、請求項49に記載の液体組成物。
【請求項51】
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して5.0重量%以下である、請求項44から50のいずれか1項に記載の液体組成物。
【請求項52】
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して2.0重量%以下である、請求項51に記載の液体組成物。
【請求項53】
請求項1から52のいずれか1項に記載の水性液体組成物を含む容器。
【請求項54】
食料、飲料または動物飼料を調製するための、請求項1から52のいずれか1項に記載の水性液体組成物の使用。
【請求項55】
食料、飲料または動物飼料を調製するための方法であって、請求項1から52のいずれか1項に記載の水性液体組成物を、前記食料、前記飲料または前記動物飼料の中間物に添加するステップを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルロースを含む水性液体組成物に関し、アルロースの重量含量は、液体組成物の総重量に対して少なくとも10重量%であり;アルロースの重量含量は、液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも10重量%であり;液体組成物は、200mPa・s以下の粘度を有する。本発明はまた、食品用途および飲料用途における、アルロースを含む液体組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
グルコースおよびフルクトース等の単糖、ならびにスクロースおよびラクトース等の二糖を含む様々な炭水化物が、液体組成物の形態で市販されている。これらの液体組成物は、食料および飲料の調製に有用な栄養甘味料である。
【0003】
しかしながら、これらの市販の組成物は、全ての点で満足できるわけではなく、従来の炭水化物組成物と比較して利点を有する炭水化物組成物が求められている。
【0004】
以下に関して利点を有する炭水化物組成物を提供することが望ましい。
- 官能特性;
- 光学的特性;
- カロリー値;
- 食料、食品または飲料の製造における加工性;
- 配送上の特性;
- 保存期間および貯蔵安定性;
- 他の材料の吸着。
【0005】
消費したときの有利な官能特性を有する、例えば噛んだりまたは飲み込んだりしたときのより良い食感を提供すること、および/またはそれほど甘くない炭水化物組成物を用いて、炭水化物組成物または製品を調製することが望ましい。口内でどの感触がより好ましいかは、消費される製品に依存し得る。例えば、ビスケット、クラッカーまたはシリアル等の製品では、噛んだりまたは飲み込んだりしたときによりカリカリした口当たりが望ましい場合があり、一方、例えば乳製品または香味料等では、従来の炭水化物組成物と比較して、噛んだりまたは飲み込んだりしたときにより柔らかい口当たりが望ましい場合がある。
【0006】
食感の他に、炭水化物組成物の味は、天然のカロリーのある糖(栄養甘味料)、例えばグルコースおよびフルクトース、ならびにスクロースおよびラクトース等の二糖と異なるべきではなく、すなわち、苦味、金属的な味、渋味、甘草味、清涼味、口に残る甘い後味を有するべきではなく、または甘味開始の遅延を示すべきではない。それにもかかわらず、転化糖シロップと比較してより低い甘味度が有利となり得る。
【0007】
さらに、炭水化物組成物は、顕著な緩下剤効果を有するべきではない。
【0008】
消費者にとって製品の匂いは重要であるため、ある特定の用途では、臭気、例えば包装または炭水化物組成物に近接して保存された製品からの臭気を取り込むことのない炭水化物組成物を提供することが望ましく、一方他の用途では、臭気、例えばバニラ、オレンジ、ラベンダー、スパイス等の香味を取り込む炭水化物組成物を提供することが望ましい。
【0009】
WO2015/075473は、食品および飲料製品における高レベルのアルロースの使用に関する。
【0010】
US2014/271748は、味の低下の低減および望ましい時間的プロファイルを提供する、甘味の相乗効果を有する低カロリーまたはゼロカロリー甘味料組成物を開示する。この甘味料組成物は、高カロリー糖の代替品としての使用に好適である。この甘味料組成物は、食品および飲料製品、医薬製品、栄養製品ならびに化粧製品における使用のための組成物である。
【0011】
US2011/237790は、過飽和を使用することによりD-プシコース溶液からD-プシコース結晶を生成する方法に関する。
【0012】
また、食料、飲料および/または動物飼料の配送、貯蔵、ならびに工業的および個人的な調製プロセスにおける加工性に関して有利な特性を有する炭水化物組成物が求められている。
【0013】
例えば、細菌および/または真菌、特に黴の夾雑および/または増殖の低下等により、長期の保存期間および貯蔵安定性を有する炭水化物組成物が求められている。さらに、従来の炭水化物組成物を用いて調製された製品よりも良好に色および味を維持する炭水化物組成物が求められている。
【0014】
さらに、調製プロセスにおけるエネルギーの節約を補助し得る特性を有する組成物を提供することが求められている。例えば、低い粘度を有する液体炭水化物組成物、特に高濃度の炭水化物を有する液体炭水化物組成物が必要とされている。低い粘度を有する液体炭水化物組成物の生成は、高い粘度を有する従来の炭水化物組成物と比較してエネルギー効率がより高い。また、生成および調製プロセス中の低い粘度を有する液体炭水化物組成物の取扱いは、より容易およびより迅速である。
【0015】
さらに、栄養甘味料、例えばグルコースおよびフルクトース等の単糖ならびにスクロースおよびラクトース等の二糖の、低カロリーまたはゼロカロリー甘味料による代替が求められている。
【発明の概要】
【0016】
本発明の目的は、食品用途または飲料用途において有用であり、また先行技術と比較して利点を有する炭水化物組成物を提供することである。
【0017】
この目的は、特許請求の範囲の主題によって達成された。
【発明を実施するための形態】
【0018】
驚くべきことに、アルロースを含む液体組成物が、有利にも様々な食品用途および飲料用途のそれぞれにおいて有用であることが判明した。
【0019】
アルロースを含む水性液体組成物の様々な特性およびパラメーターは、以下の様々な側面で重要となり得る。
- 官能特性、例えば味、感覚刺激特性、食感、甘味、溶解速度および放出(口内での甘味の発達速度)等;
- 光学的特性、例えば光沢、色、不透明度、被覆率等;
- 食料、食品および飲料の製造における加工性、例えば溶解度、溶解速度、粉塵形成、投入性(dosability)(ギヤポンプ、ぜん動ポンプ、遠心ポンプ、膜ポンプ)、静電帯電、表面への接着、例えば粘着性または接着性(食品、金属および他の材料)、液体特性(粘度、表面張力)、製造中の食料または飲料の他の構成成分との相互作用、注出性等;
- 貯蔵安定性および保存期間、例えば微生物による劣化/消費の傾向、酸化の傾向、変色の傾向等;
- カロリー値;
- 他の材料からの分離;
- 他の材料の吸着、例えば吸湿性、含水量、水分活性(a値)等。
【0020】
アルロースの良好な水溶性およびフルクトースと比較してより低い甘味能力により、アルロースから有利なシロップが作製され得る。対応するフルクトースシロップの甘味能力と同等の甘味能力において、アルロースシロップはより高い炭水化物濃度を可能にする。これは、対応するアルロースシロップのより高いオスモル濃度に起因して、耐浸透圧性微生物、特に酵母および細菌、特に極めて耐浸透圧性の酵母による夾雑に対してより良好な安定性を示すため、配送コストの点だけでなく、保存期間および貯蔵安定性の点でも特に有利である。
【0021】
驚くべきことに、酸性pH(pH2~5、好ましくは2~4)では、アルロースを含む水性液体組成物は、スクロース、グルコース、フルクトースまたは転化糖を含む対応する組成物と同程度に変色に対して安定であるが、アルカリ性pHでは、アルロースを含む水性液体組成物は、より顕著な変色の傾向を有することが判明した。アルロースを含む水性液体組成物の貯蔵安定性は、pH値の関数である。
【0022】
アルロースを含む水性液体組成物は、スクロース、グルコース、フルクトースまたは転化糖を含む対応する組成物の表面張力と異なる表面張力を有するという兆候がある。これは、例えば、食料、飲料または動物飼料の他の添加剤および成分と混合される能力に関して、様々な用途においてある特定の利点を有し得る。
【0023】
さらに、転化糖は、いくつかの用途において、特に高い炭水化物含量では甘すぎるため、アルロースを含む水性液体組成物は、感覚的な利点を有するという兆候がある。同じ乾燥質量含量において、アルロースは、有利にも、飲料において転化糖よりも低い甘味を提供する。アルロースを含む水性液体組成物は、体重管理製品(例えばダイエット食品等)の味を改善するのに特に有利である。
【0024】
さらに、アルロースを含む水性液体組成物は、対応する量のスクロース、グルコース、フルクトースまたは転化糖を含む対応する組成物よりも粘着性が低いという兆候がある。これは、加工、例えば噴霧用途に関して特に有利である。
【0025】
さらに、アルロースは、対応する量のスクロース、グルコース、フルクトースまたは転化糖を含む対応する組成物と比較して、高濃縮水性液体組成物から結晶化する傾向がより顕著ではないという兆候がある。したがって、アルロースは溶液中に残留し、それにより、望ましくない沈殿物を形成することなく、水性液体組成物の改善された保存期間および貯蔵安定性を提供する。さらに、アルロースシロップは、周囲温度において、より高濃度、さらには過飽和濃度でも結晶化することなく輸送され得る。
【0026】
驚くべきことに、アルロースを含む水性液体組成物は、同量のスクロースを含有する水溶液よりも低いa値を有することが判明した。特に、高濃度のアルロースを有する水溶液は、それぞれ同量のスクロースを含有する溶液よりも著しく低いa値を有する。驚くべきことに、それぞれ、リンゴジュースおよびスクロースの混合物と比較して、リンゴジュースおよびアルロースの混合物にも同じことが言える。
【0027】
さらに、驚くべきことに、アルロースの水溶液は、それぞれの同量のスクロースを含有する溶液と比較して、より低い粘度を有することが判明した。特に、高濃度のアルロースを有する水溶液は、それぞれの同量のスクロースを含有する溶液よりも低い粘度を有する。驚くべきことに、それぞれ、リンゴジュースおよびスクロースの混合物と比較して、リンゴジュースおよびアルロースの混合物にも同じことが言える。さらにより驚くべきことに、それぞれ、リンゴジュースおよびスクロースの混合物と比較して、リンゴジュースおよびアルロースの加熱処理された混合物にも同じことが言える。
【0028】
アルロースを含む水性液体組成物は、より低い細菌の夾雑に起因して長期の保存期間を有し、また変色する傾向を有さないという徴候がある。高濃度では、アルロースは酸化防止剤として作用するようである。アルロースを含む水性液体組成物は、食料、飲料および動物飼料の他の添加剤または成分の色を向上、および/または安定化させることができる。所望の褐色化に関する限り、水性液体組成物中のアルロースは、メイラード反応において反応し得、および/またはカラメル化され得、それにより可食性の褐色(例えば焦がした液糖)を提供する。したがって、アルロースを含む得られる水性液体組成物は、それぞれ褐色化シロップおよび褐色化促進剤として有用である。
【0029】
さらに、驚くべきことに、アルロースはプレバイオティック特性を示し、したがってとりわけ食料または飲料等の可食性組成物にプレバイオティック特性を提供するために使用され得ることが判明した。さらに、驚くべきことに、アルロースは、スクロースの甘味能力の約70%の甘味能力を有するが、同時に生理学的なカロリー値を有さない、またはほぼ有さないことが判明した。さらに、驚くべきことに、アルロースは、発酵食料、飲料等の製造において従来使用されるほとんどの微生物により発酵されないことが判明した。したがって、そのような微生物の存在下で、アルロースは不活性なままであり、すなわち貯蔵安定性を維持する。したがって、アルロースは、う蝕特性を示さない甘味料とみなすことができる。さらに、驚くべきことに、アルロースは顕著な緩下剤効果を有さないことが判明した。さらに、驚くべきことに、アルロースは顕著な褐色化効果と共にメイラード反応を生じ、これはフルクトースの褐色化効果と同等であることが判明した。同等の色において、カラメル化アルロースは、カラメル化フルクトースより低い甘味を有する。さらに、乾燥カラメル生成物において、アルロースは、極限条件下であっても流動性を提供する、または維持する。したがって、アルロースは、フルクトースの代替品として有用であり、ある人々はフルクトース不耐症を発症する傾向がある。
【0030】
さらに、驚くべきことに、最終生成物の色は、温度、pH値、濃度および反応時間等のプロセスパラメーターにより調節され得ることが判明した。このため、プロセスによって、最終生成物の透明溶液から濃黄色溶液までの範囲内で色を調節し、それを顧客の要望に直接適合させることが可能である。
【0031】
本発明の第1の態様は、アルロースを含む水性液体組成物に関し、アルロースの重量含量は、液体組成物の総重量に対して少なくとも10重量%であり;アルロースの重量含量は、液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも10重量%である。本発明はまた、食品および飲料用途における、アルロースを含む液体組成物の使用に関する。
【0032】
別段に明記されていない限り、本明細書の目的において、全てのパーセンテージは重量パーセントである。
【0033】
本発明による液体組成物は、水性であり、すなわち水を含有する。好ましくは、水は、組成物の唯一の液体構成成分であり、すなわち、周囲条件下での純粋形態で液体である唯一の構成成分でもある。したがって、例えば、本発明による組成物は、好ましくはアルコールを含まない。
【0034】
本発明による水性組成物は、液体である。本発明による水性組成物は、原則的に分散液、すなわちエマルションおよび/または懸濁液であってもよいが、水性組成物は、好ましくは溶液である。したがって、好ましくは、水性組成物中に含有される全ての成分は、好ましくは水相中に本質的に完全に溶解している。
【0035】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物の総重量に対して10重量%以下、より好ましくは7.5重量%以下、さらにより好ましくは5.0重量%以下、さらにより好ましくは3.0重量%以下、さらにより好ましくは2.0重量%以下、最も好ましくは1.0重量%以下、特に0.5重量%以下の非溶解材料の重量含量を有する。好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、非溶解材料を実質的に含有しない。
【0036】
好ましくは、肉眼で検査すると、本発明による液体組成物は、好ましくは無色および透明である。
【0037】
それにもかかわらず、本発明による液体組成物はまた、ある程度着色されていてもよく、例えば若干黄色であってもよい。
【0038】
一般に、比較的濃い色の組成物の色度数(coloring capacity)は、EBC単位(European Brewery Convention)で定量され得る。
【0039】
本発明による液体組成物が比較的濃い色である場合、好ましくは、18000EBC以下または17000EBC以下、より好ましくは16000EBC以下または15000EBC以下、さらにより好ましくは12500EBC以下または10000EBC以下、さらにより好ましくは7500EBC以下または5000EBC以下、さらにより好ましくは2500EBC以下または1000EBC以下、最も好ましくは750EBC以下または500EBC以下、特に250EBC以下または100EBC以下の色度数を有する。好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、1000±500EBC;2000±1000EBC;3000±2000EBC、3000±1000EBC;4000±3000EBC、4000±2000EBC、4000±1000EBC;5000±4000EBC、5000±3000EBC、5000±2000EBC、5000±1000EBC;6000±5000EBC、6000±4000EBC、6000±3000EBC、6000±2000EBC、6000±1000EBC;7000±6000EBC、7000±5000EBC、7000±4000EBC、7000±3000EBC、7000±2000EBC、7000±1000EBC;8000±7000EBC、8000±6000EBC、8000±5000EBC、8000±4000EBC、8000±3000EBC、8000±2000EBC、8000±1000EBC;9000±8000EBC、9000±7000EBC、9000±6000EBC、9000±5000EBC、9000±4000EBC、9000±3000EBC、9000±2000EBC、9000±1000EBC;10000±8000EBC、10000±7000EBC、10000±6000EBC、10000±5000EBC、10000±4000EBC、10000±3000EBC、10000±2000EBC、10000±1000EBC;11000±7000EBC、11000±6000EBC、11000±5000EBC、11000±4000EBC、11000±3000EBC、11000±2000EBC、11000±1000EBC;12000±6000EBC、12000±5000EBC、12000±4000EBC、12000±3000EBC、12000±2000EBC、12000±1000EBC;13000±5000EBC、13000±4000EBC、13000±3000EBC、13000±2000EBC、13000±1000EBC;14000±4000EBC、14000±3000EBC、14000±2000EBC、14000±1000EBC;15000±3000EBC、15000±2000EBC、15000±1000EBC;16000±2000EBC、16000±1000EBC;または17000±1000の範囲内の色度数を有する。
【0040】
一般に、比較的薄い色の組成物、例えばわずかに黄色または黄色がかった組成物の色度数は、ICUMSA単位(International Commission for Uniform Methods of Sugar Analysis)で定量され得る。
【0041】
本発明による液体組成物が比較的薄い色である場合、好ましくは、1000ICUMSA単位以下または900ICUMSA単位以下、より好ましくは800ICUMSA単位以下または700ICUMSA単位以下、さらにより好ましくは600ICUMSA単位以下または500ICUMSA単位以下、さらにより好ましくは400ICUMSA単位以下または300ICUMSA単位以下、さらにより好ましくは200ICUMSA単位以下または100ICUMSA単位以下、最も好ましくは75ICUMSA単位以下または50ICUMSA単位以下、特に25ICUMSA単位以下または10ICUMSA単位以下の色を有する。好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、100±50ICUMSA単位;200±100ICUMSA単位;300±200ICUMSA単位、300±100ICUMSA単位;400±300ICUMSA単位、400±200ICUMSA単位、400±100ICUMSA単位;500±400ICUMSA単位、500±300ICUMSA単位、500±200ICUMSA単位、500±100ICUMSA単位;600±500ICUMSA単位、600±400ICUMSA単位、600±300ICUMSA単位、600±200ICUMSA単位、6000±100ICUMSA単位;700±600ICUMSA単位、700±500ICUMSA単位、700±400ICUMSA単位、700±300ICUMSA単位、700±200ICUMSA単位、700±100ICUMSA単位;800±700ICUMSA単位、800±600ICUMSA単位、800±500ICUMSA単位、800±400ICUMSA単位、800±300ICUMSA単位、800±200ICUMSA単位、800±100ICUMSA単位;900±800ICUMSA単位、900±700ICUMSA単位、900±600ICUMSA単位、900±500ICUMSA単位、900±400ICUMSA単位、900±300ICUMSA単位、900±200ICUMSA単位、900±100ICUMSA単位;1000±800ICUMSA単位、1000±700ICUMSA単位、1000±600ICUMSA単位、1000±500ICUMSA単位、1000±400ICUMSA単位、1000±300ICUMSA単位、1000±200ICUMSA単位、または1000±100ICUMSA単位の範囲内の色を有する。
【0042】
プシコースとも呼ばれるアルロースは、ケトヘキソースである。本明細書の目的において、アルロースは、好ましくは、D-鏡像異性体、すなわちD-アルロース(CAS番号551-68-8)の形態で提供され、これは開鎖フィッシャー投影法において以下の構造を有する。
【化1】
【0043】
D-アルロースは、2つのアノマー、α-D-アルロースおよびβ-D-アルロースの形態で存在し得る。本発明による粉末の好ましい実施形態において、アルロースの総重量に対して少なくとも10重量%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも98%、少なくとも99%のアルロースが、β-D-アルロースの形態で存在する。
【0044】
本発明による液体組成物は、液体組成物の総重量に対して少なくとも10重量%の比較的高いアルロース重量含量を有する。したがって、本発明による液体組成物は、その実質的により高いアルロース重量含量により、例えばアルロースを含有する飲料から区別される。
【0045】
本発明による液体組成物は、好ましくはシロップである。
【0046】
本発明による液体組成物は、典型的には、そのまま摂取または消費するためのものではなく、食料、飲料または動物飼料の製造における中間物として有用である。液体組成物は、有利に貯蔵および配送され得、また典型的には、所望の重量含量を有する最終的な食料、飲料または動物飼料を提供するために希釈され、この重量含量は、典型的には食料、飲料および動物飼料それぞれの総重量に対して10重量%をはるかに下回る。
【0047】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物の総重量に対して少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、または少なくとも90重量%のアルロースの重量含量を有する。
【0048】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物の総重量に対して99重量%以下、98重量%以下、97重量%以下、96重量%以下、95重量%以下、94重量%以下、93重量%以下、92重量%以下、91重量%以下、90重量%以下、89重量%以下、88重量%以下、87重量%以下、86重量%以下、85重量%以下、84重量%以下、83重量%以下、82重量%以下、81重量%以下、80重量%以下、79重量%以下、78重量%以下、77重量%以下、76重量%以下、75重量%以下、74重量%以下、73重量%以下、72重量%以下、71重量%以下、または70重量%以下のアルロースの重量含量を有する。
【0049】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物の総重量に対して20±10重量%、20±5重量%、30±20重量%、30±15重量%、30±10重量%、30±5重量%、40±20重量%、40±15重量%、40±10重量%、40±5重量%、50±20重量%、50±15重量%、50±10重量%、50±5重量%、60±20重量%、60±15重量%、60±10重量%、60±5重量%、70±20重量%、70±15重量%、70±10重量%、または70±5重量%の範囲内のアルロースの重量含量を有する。
【0050】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の少なくとも30%、より好ましくは少なくとも40%、さらにより好ましくは少なくとも50%、さらにより好ましくは少なくとも60%、さらにより好ましくは少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも80%、特に少なくとも90%のアルロースの重量含量を有する。
【0051】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の99%以下、より好ましくは98%以下、さらにより好ましくは97%以下、さらにより好ましくは96%以下、さらにより好ましくは95%以下、最も好ましくは94%以下、特に93%以下のアルロースの重量含量を有する。
【0052】
周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量は、単純な慣例的実験により決定され得る。
【0053】
本発明による液体組成物は、アルロースの他に、さらなる炭水化物(サッカリド)、例えば他の単糖、二糖またはオリゴ糖を含んでもよい。好ましいさらなる炭水化物は、これらに限定されないが、グルコース、フルクトース、スクロース、およびそれらの混合物を含む。
【0054】
本発明による液体組成物は、液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも10重量%のアルロースの重量含量を有する。
【0055】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%、少なくとも90重量%、少なくとも91重量%、少なくとも92重量%、少なくとも93重量%、少なくとも94重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%、または約100重量%のアルロースの重量含量を有する。
【0056】
好ましい実施形態において、アルロースは、本発明による液体組成物中に含有される実質的に唯一の炭水化物である。
【0057】
別の好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して99重量%以下、98重量%以下、97重量%以下、96重量%以下、95重量%以下、94重量%以下、93重量%以下、92重量%以下、91重量%以下、90重量%以下、89重量%以下、88重量%以下、87重量%以下、86重量%以下、85重量%以下、84重量%以下、83重量%以下、82重量%以下、81重量%以下、または80重量%以下のアルロースの重量含量を有する。
【0058】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して20±10重量%、20±5重量%、30±20重量%、30±15重量%、30±10重量%、30±5重量%、40±20重量%、40±15重量%、40±10重量%、40±5重量%、50±20重量%、50±15重量%、50±10重量%、50±5重量%、60±20重量%、60±15重量%、60±10重量%、60±5重量%、70±20重量%、70±15重量%、70±10重量%、または70±5重量%の範囲内のアルロースの重量含量を有する。
【0059】
ブリックス値(ブリックス度、記号°Bx)は、水溶液の糖含量である。1ブリックス度は、溶液100グラム中1グラムのスクロースであり、質量パーセンテージとしての溶液の強度を表す。溶液が純スクロース以外の溶解固体を含有する場合、°Bxは、単に溶解固体含量の概算である。ブリックス値は、屈折率測定法により決定される。
【0060】
好ましくは、本発明による液体組成物は、少なくとも50°、少なくとも51°、少なくとも52°、少なくとも53°、少なくとも54°、少なくとも55°、少なくとも56°、少なくとも57°、少なくとも58°、少なくとも59°、少なくとも60°、少なくとも61°、少なくとも62°、少なくとも63°、少なくとも64°、少なくとも65°、少なくとも66°、少なくとも67°、少なくとも68°、少なくとも69°、少なくとも70°、少なくとも71°、少なくとも72°、少なくとも73°、少なくとも74°、少なくとも75°、少なくとも76°、少なくとも77°、少なくとも78°、少なくとも79°、または少なくとも80°のブリックス値を有する。
【0061】
好ましくは、本発明による液体組成物は、90°以下、89°以下、88°以下、87°以下、86°以下、85°以下、84°以下、83°以下、82°以下、81°以下、80°以下、79°以下、78°以下、77°以下、76°以下、75°以下、74°以下、73°以下、72°以下、71°以下、70°以下、69°以下、68°以下、67°以下、66°以下、65°以下、64°以下、63°以下、62°以下、61°以下、または60°以下のブリックス値を有する。
【0062】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、50±30°、50±25°、50±20°、50±15°、50±10°、50±5°、60±30°、60±25°、60±20°、60±15°、60±10°、60±5°、70±30°、70±25°、70±20°、70±15°、70±10°、70±5°、80±30°、80±25°、80±20°、80±15°、80±10°、80±5°、90±30°、90±25°、90±20°、90±15°、90±10°、または90±5°の範囲内のブリックス値を有する。
【0063】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物の総重量に対して90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、65重量%以下、60重量%以下、55重量%以下、50重量%以下、または45重量%以下、または40重量%以下、または35重量%以下、または30重量%以下、または25重量%以下、または20重量%以下の水の重量含量を有する。
【0064】
好ましくは、本発明による液体組成物は、それぞれ液体組成物の総重量に対して少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、または少なくとも60重量%の水の重量含量を有する。
【0065】
好ましくは、本発明による液体組成物は、9.0以下、8.9以下、8.8以下、8.7以下、8.6以下、8.5以下、8.4以下、8.3以下、8.2以下、8.1以下、8.0以下、7.9以下、7.8以下、7.7以下、7.6以下、7.5以下、7.4以下、7.3以下、7.2以下、7.1以下、7.0以下、6.9以下、6.8以下、6.7以下、6.6以下、6.5以下、6.4以下、6.3以下、6.2以下、6.1以下、6.0以下、5.9以下、5.8以下、5.7以下、5.6以下、5.5以下、5.4以下、5.3以下、5.2以下、5.1以下、5.0以下、4.9以下、4.8以下、4.7以下、4.6以下、4.5以下、4.4以下、4.3以下、4.2以下、4.1以下、4.0以下、3.9以下、3.8以下、3.7以下、3.6以下、3.5以下、3.4以下、3.3以下、3.2以下、3.1以下、または3.0以下のpH値を有する。
【0066】
好ましくは、本発明による液体組成物は、少なくとも2.0、少なくとも2.1、少なくとも2.2、少なくとも2.3、少なくとも2.4、少なくとも2.5、少なくとも2.6、少なくとも2.7、少なくとも2.8、少なくとも2.9、少なくとも3.0、少なくとも3.1、少なくとも3.2、少なくとも3.3、少なくとも3.4、少なくとも3.5、少なくとも3.6、少なくとも3.7、少なくとも3.8、少なくとも3.9、少なくとも4.0、少なくとも4.1、少なくとも4.2、少なくとも4.3、少なくとも4.4、少なくとも4.5、少なくとも4.6、少なくとも4.7、少なくとも4.8、少なくとも4.9、少なくとも5.0、少なくとも6.1、少なくとも6.2、少なくとも6.3、少なくとも6.4、少なくとも6.5、少なくとも6.6、少なくとも6.7、少なくとも6.8、少なくとも6.9、少なくとも7.0、少なくとも7.1、少なくとも7.2、少なくとも7.3、少なくとも7.4、少なくとも7.5、少なくとも7.6、少なくとも7.7、少なくとも7.8、少なくとも7.9、少なくとも8.0、少なくとも8.1、少なくとも8.2、少なくとも8.3、少なくとも8.4、少なくとも8.5、少なくとも8.6、少なくとも8.7、少なくとも8.8、少なくとも8.9、または少なくとも9.0のpH値を有する。
【0067】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、3.0±2.5、3.0±2.0、3.0±1.5、3.0±1.0、3.0±0.5、4.0±2.5、4.0±2.0、4.0±1.5、4.0±1.0、4.0±0.5、5.0±2.5、5.0±2.0、5.0±1.5、5.0±1.0、5.0±0.5、6.0±2.5、6.0±2.0、6.0±1.5、6.0±1.0、6.0±0.5、7.0±2.5、7.0±2.0、7.0±1.5、7.0±1.0、7.0±0.5、8.0±2.5、8.0±2.0、8.0±1.5、8.0±1.0、8.0±0.5、9.0±2.5、9.0±2.0、9.0±1.5、9.0±1.0、または9.0±0.5の範囲内のpH値を有する。
【0068】
好ましくは、本発明による液体組成物は、少なくとも2.0mPa・s、少なくとも2.5mPa・s、少なくとも5.0mPa・s、少なくとも7.5mPa・s、少なくとも10mPa・s、少なくとも12.5mPa・s、少なくとも15mPa・s、少なくとも20mPa・s、少なくとも25mPa・s、少なくとも30mPa・s、少なくとも35mPa・s、少なくとも40mPa・s、少なくとも45mPa・s、少なくとも50mPa・s、少なくとも55mPa・s、少なくとも60mPa・s、少なくとも65mPa・s、少なくとも70mPa・s、少なくとも75mPa・s、または少なくとも80mPa・sの粘度を有する。
【0069】
好ましくは、本発明による液体組成物は、200mPa・s、190mPa・s以下、180mPa・s以下、170mPa・s以下、160mPa・s以下、150mPa・s以下、140mPa・s以下、130mPa・s以下、120mPa・s以下、110mPa・s以下、100mPa・s以下、95mPa・s以下、90mPa・s以下、85mPa・s以下、80mPa・s以下、75mPa・s以下、70mPa・s以下、65mPa・s以下、60mPa・s以下、55mPa・s以下、50mPa・s以下、45mPa・s以下、または40mPa・s以下の粘度を有する。
【0070】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、60±50mPa・s、60±40mPa・s、60±30mPa・s、60±20mPa・s、80±50mPa・s、80±40mPa・s、80±30mPa・s、80±20mPa・s、100±50mPa・s、100±40mPa・s、100±30mPa・s、100±20mPa・s、120±50mPa・s、120±40mPa・s、120±30mPa・s、120±20mPa・s、140±50mPa・s、140±40mPa・s、140±30mPa・s、140±20mPa・s、160±50mPa・s、160±40mPa・s、160±30mPa・s、160±20mPa・s、180±50mPa・s、180±40mPa・s、180±30mPa・s、または180±20mPa・sの範囲内の粘度を有する。
【0071】
粘度は、好ましくは、回転粘度計により23℃で、好ましくは100rpmの速度で測定される。
【0072】
好ましくは、本発明による液体組成物は、
- それぞれ液体組成物の総重量に対して90重量%以下、80重量%以下、70重量%以下、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下、30重量%以下、20重量%以下、10重量%以下、5.0重量%以下、4.5重量%以下、4.0重量%以下、3.5重量%以下、3.0重量%以下、2.5重量%以下、2.0重量%以下、1.5重量%以下、1.0重量%以下、または0.5重量%以下;および/または
- それぞれ液体組成物の総重量に対して少なくとも5.0重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%のアルロース以外の炭水化物(サッカリド)の総重量含量を有する。
【0073】
好ましくは、本発明による液体組成物は、
- それぞれ液体組成物の総重量に対して90重量%以下、95重量%以下、90重量%以下、85重量%以下、80重量%以下、75重量%以下、70重量%以下、65重量%以下、60重量%以下、55重量%以下、50重量%以下、45重量%以下、40重量%以下、35重量%以下、30重量%以下、25重量%以下、20重量%以下、15重量%以下、または10重量%以下;および/または
- それぞれ液体組成物の総重量に対して少なくとも5.0重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも35重量%、少なくとも40重量%、少なくとも45重量%、少なくとも50重量%、少なくとも55重量%、少なくとも60重量%、少なくとも65重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%のアルロースを含む炭水化物(サッカリド)の総含量を有する。
【0074】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロースの他にスクロースをさらに含む。
【0075】
好ましくは、スクロースの含量は、
- それぞれ液体組成物の総重量に対して少なくとも0.001重量%、少なくとも0.005重量%、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、または少なくとも0.5重量%、少なくとも1.0重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも5.0重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12.5重量%、少なくとも15重量%、少なくとも17.5重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22.5重量%、または少なくとも25重量%;および/または
- それぞれ液体組成物の総重量に対して10重量%以下、9.5重量%以下、9.0重量%以下、8.5重量%以下、8.0重量%以下、7.5重量%以下、6.0重量%以下、5.5重量%以下、5.0重量%以下、4.5重量%以下、4.0重量%以下、3.5重量%以下、3.0重量%以下、2.5重量%以下、2.0重量%以下、1.5重量%以下、1.0重量%以下、または0.5重量%以下である。
【0076】
好ましい実施形態において、スクロースは、アルロースを本質的に含有しない粒子の形態で存在し、および/またはアルロースは、スクロースを本質的に含有しない粒子の形態で存在する。
【0077】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロースの他にフルクトースをさらに含む。
【0078】
好ましくは、フルクトースの含量は、
- それぞれ液体組成物の総重量に対して少なくとも0.001重量%、少なくとも0.005重量%、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、または少なくとも0.5重量%、少なくとも1.0重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも5.0重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12.5重量%、少なくとも15重量%、少なくとも17.5重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22.5重量%、または少なくとも25重量%;および/または
- それぞれ液体組成物の総重量に対して10重量%以下、9.5重量%以下、9.0重量%以下、8.5重量%以下、8.0重量%以下、7.5重量%以下、6.0重量%以下、5.5重量%以下、5.0重量%以下、4.5重量%以下、4.0重量%以下、3.5重量%以下、3.0重量%以下、2.5重量%以下、2.0重量%以下、1.5重量%以下、1.0重量%以下、または0.5重量%以下である。
【0079】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロースの他に、甘味料および/または砂糖代替物をさらに含む。
【0080】
好ましくは、甘味料および/または砂糖代替物は、アセスルファム、アスパルテーム、アスパルテーム-アセスルファム塩、シクラメート、ネオヘスペリジン、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、ステビオグリコシド(stevioglycoside)、特にステビオシド、ステビア、モグロシド、ラカンカ、タウマチン、アリターム、ブラゼイン、ズルチン、ヘルナンズルチン、ルグズナム、モネリン、ペンタジン、クルクリン、ミラクリン、オスラジン、ペリラルチン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、イソマルチトール、イソマルツロース、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール、およびタガトースからなる群から選択される。
【0081】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロースの他に、単糖または二糖または多糖をさらに含む。単糖であるフルクトースおよび二糖であるスクロースは、上で説明されている。
【0082】
好ましくは、単糖は、グルコース、マンノースおよびガラクトースからなる群から選択される。
【0083】
好ましくは、二糖は、マルトース、ラクトースおよびセロビオースからなる群から選択される。
【0084】
好ましくは、多糖は、デンプン、好ましくはトウモロコシデンプンまたはジャガイモデンプンである。
【0085】
好ましくは、単糖または二糖または多糖の含量は、
- それぞれ液体組成物の総重量に対して少なくとも0.001重量%、少なくとも0.005重量%、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、または少なくとも0.5重量%、少なくとも1.0重量%、少なくとも2.5重量%、少なくとも5.0重量%、少なくとも7.5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも12.5重量%、少なくとも15重量%、少なくとも17.5重量%、少なくとも20重量%、少なくとも22.5重量%、または少なくとも25重量%;および/または
- それぞれ液体組成物の総重量に対して10重量%以下、9.5重量%以下、9.0重量%以下、8.5重量%以下、8.0重量%以下、7.5重量%以下、6.0重量%以下、5.5重量%以下、5.0重量%以下、4.5重量%以下、4.0重量%以下、3.5重量%以下、3.0重量%以下、2.5重量%以下、2.0重量%以下、1.5重量%以下、1.0重量%以下、または0.5重量%以下である。
【0086】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロースの他に酸をさらに含む。
【0087】
好ましくは、酸は、有機酸である。好ましくは、有機酸は、カルボン酸である。好ましくは、カルボン酸は、多価カルボン酸である。好ましくは、酸は、クエン酸および酒石酸から選択される。
【0088】
好ましくは、酸の含量は、
- 液体組成物の総重量に対して少なくとも0.001重量%、少なくとも0.005重量%、少なくとも0.01重量%、少なくとも0.05重量%、少なくとも0.1重量%、少なくとも0.2重量%、少なくとも0.3重量%、少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも0.75重量%、少なくとも1.0重量%、少なくとも15重量%、少なくとも2.0重量%;および/または
- 液体組成物の総重量に対して10重量%以下、5.0重量%以下、4.5重量%以下、4.0重量%以下、3.5重量%以下、3.0重量%以下、2.5重量%以下、2.0重量%以下、1.5重量%以下、1.0重量%以下、または0.5重量%以下である。
【0089】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロース以外の炭水化物を本質的に含まない。
【0090】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロースの他に、
- さらなるサッカリドおよび/または
- 甘味料および/または
- 酸化防止剤および/または
- 保存料
を本質的に含有しない。
【0091】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)を本質的に含有しない。
【0092】
好ましい実施形態において、本発明による液体組成物は、アルロースおよび水から本質的になる。
【0093】
本発明の別の態様は、上述の本発明による水性液体組成物を含む容器に関する。容器の容積は、特に限定されない。
【0094】
好ましくは、容器は、本発明による液体組成物をバルク材料の形態で含み、好ましくは少なくとも10kg、または少なくとも20kg、または少なくとも30kg、または少なくとも40kg、または少なくとも50kg、または少なくとも75kg、または少なくとも100kgの液体組成物を含む。
【0095】
本発明の別の態様は、プレバイオティクスとしての、または食料、飲料もしくは動物用飼料にプレバイオティック特性を提供するための、上述の本発明による液体組成物の使用に関する。
【0096】
本発明の別の態様は、食料、飲料または動物用飼料を調製するための、上述の本発明による液体組成物の使用に関する。
【0097】
本発明の別の態様は、食料または飲料を調製するための方法であって、上述の本発明による液体組成物を、食料、飲料または動物用飼料の中間物に添加するステップを含む方法に関する。
【0098】
上述の本発明による液体組成物の全ての好ましい実施形態はまた、本発明による使用、および本発明による方法にも同様に適用され、したがって以降において繰り返し説明されない。
【0099】
好ましくは、本発明による食料、飲料または動物用飼料は、固体、半固体または液体組成物である。
【0100】
好ましくは、本発明による食料または飲料は、食料および飲料から選択される。
【0101】
好ましくは、食料は、基本食品および調理食品からなる群から選択される。
【0102】
好ましい基本食品は、これらに限定されないが、パン、乳製品、卵、マメ、食用植物、食用菌類、肉、食用ナッツおよび種子、穀物、魚介類、ならびに主食を含む。
【0103】
好ましい調理食品は、これらに限定されないが、アペタイザー、調味料、菓子類、インスタント食品、デザート、ディップ、ペーストおよびスプレッド、乾燥食品、ダンプリング、ファストフード、発酵食品、ハラール食品、コーシャー食品、麺、パイ、サラダ、サンドイッチ、ソース、スナック食品、スープ、およびシチューを含む。
【0104】
好ましい食料は、基本食品および調理食品からなる群から選択される。好ましい基本食品は、パン、乳製品、卵、マメ、食用植物、食用菌類、肉、食用ナッツおよび種子、穀物、魚介類、ならびに主食からなる群から選択される。好ましい調理食品は、アペタイザー、調味料、菓子類、インスタント食品、デザート、ディップ、ペーストおよびスプレッド、乾燥食品、ダンプリング、ファストフード、発酵食品、ハラール食品、コーシャー食品、麺、パイ、サラダ、サンドイッチ、ソース、スナック食品、スープ、およびシチューからなる群から選択される。好ましい実施形態において、食料は、食品、機能性食品、食品成分、栄養補助食品、および飼料からなる群から選択される。
【0105】
好ましい飲料は、ノンアルコールドリンクおよびアルコールドリンクからなる群から選択される。好ましいノンアルコールドリンクは、水、牛乳、お茶、コーヒー、炭酸ドリンク、ジュースおよびジュースドリンクからなる群から選択される。好ましいアルコールドリンクは、ビール、サイダー、ワインおよび蒸留酒からなる群から選択される。
【0106】
特に好ましい食料および飲料は、これらに限定されないが、
- 飲料およびドリンク用の基本材料;
- 調整食;
- 菓子類;
- フルーツプレパレーション;
- ソーセージ、コールドカットおよび肉製品;
- 乳製品;
- ベーカリー製品(好ましくはサンドイッチ用のパン、ハンバーガー用のパン);
- およびシリアル、好ましくは押出し加工されたシリアル(extruded cereal)
を含む。
【0107】
本発明による食料および飲料の例は、これらに限定されないが、
- ゼリー、プリンおよびヨーグルト等のゲル;
- マーマレード、ゼリー、フルーツスプレッドおよびジャム;
- ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング、ソース、タレ、スープ、および加工野菜製品等の香味料;特に好ましくはケチャップ;
- カレー、ハッシュドビーフ、ミートソース、シチューおよびスープ等の復元食品;
- 冷蔵食品;
- ハンバーガーステーキ、ベーコン、ソーセージ、サラミソーセージ、およびハム等の加工肉食品;
- 魚肉すり身製品、魚肉ソーセージ、魚肉ハムおよびソーセージ、ならびに揚げた魚肉すり身製品等の魚肉ペースト製品;
- パン、生麺、乾麺、マカロニ、スパゲッティ、中華まん用ペストリー、ケーキミックス、プレミックス、ホワイトソース、ならびに餃子および春巻き用ペストリー等の加工小麦製品;
- カレー、ソース、スープ、魚の醤油煮、およびジャム等の缶詰および瓶詰食品;
- キャンディ、ドロップ、タブレット状の菓子、チョコレート、ビスケット、クッキー、煎餅、和菓子および洋菓子、生菓子、スナック、砂糖菓子、およびプリン等の菓子類;
- 急速冷凍食品;
- コロッケ、餃子、および中華まん等の加熱処理および加工食品;ならびに
- 野菜ペースト、ひき肉、フルーツペースト、および魚介ペースト等のペースト;
- アイスクリーム、ホイップクリーム、コンフルエント(confluents)、バター、ヨーグルト、チーズ、およびホワイトソース等の乳製品;
- マーガリン、ファットスプレッド、およびショートニング等の加工油脂;
- コーラ等の炭酸飲料、炭酸フルーツ飲料、アルコールフルーツ飲料、乳製品と混合したフルーツ飲料、フルーツジュース、フルーツ含有飲料;
- ミルクドリンク、コーヒー、牛乳、豆乳、ココア牛乳、フルーツ牛乳、およびヨーグルト等の乳酸飲料または乳飲料;ならびに
- 天然茶葉のお茶、ウーロン茶、緑茶、紅茶等のお茶飲料を含む。
【0108】
好ましい飲料は、これらに限定されないが、ノンアルコールドリンクおよびアルコールドリンクを含む。
【0109】
好ましいノンアルコールドリンクは、水、牛乳、ココア牛乳、お茶、コーヒー、炭酸ドリンク、ジュースおよびジュースドリンクからなる群から選択される。
【0110】
好ましいアルコールドリンクは、ビール、サイダー、ワインおよび蒸留酒からなる群から選択される。
【0111】
好ましい飼料は、好ましくはペットまたは家畜に給餌するための濃縮飼料等の動物飼料である。
【0112】
本発明による好ましいペット(家畜、飼育動物)は、これらに限定されないが、犬、猫、マウス、ラット、ウサギ、ハムスター、モルモット、鳥、魚等を含む。好ましいペットは、猫、犬、ウサギ、ハムスターおよびモルモットから選択される。
【0113】
好ましい実施形態において、動物飼料は、好ましくはペット用の乾燥飼料、または好ましくはペット用の湿潤飼料である。
【0114】
別の好ましい実施形態において、動物飼料は、好ましくはペット用の液体組成物である。
【0115】
本発明の別の態様は、貯蔵安定性の液体アルロース組成物を調製するための方法であって、
(a)水性アルロース組成物を提供するステップと;
(b)水性アルロース組成物の乾燥固体含量を、50重量%~80重量%となるように調節するステップと;
(c)水性アルロース組成物のアルロース含量を、アルロースが全乾燥固体含量に対して少なくとも80重量%の量で存在するように調節するステップと;
(d)水性アルロース組成物のpH値を、2.5~6.0の範囲内となるように制御するステップと
を含む方法に関する。
【0116】
以下の実施例は、本発明をさらに説明するが、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0117】
図1】溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)の測定結果を、図1に示す。
図2】蒸留水およびアルロースまたはスクロースを含有する各溶液のa値の測定結果を、それぞれアルロースまたはスクロースの含量の関数として図2に示す。
図3】蒸留水およびスクロースを含有する溶液のa値の測定結果を、蒸留水およびアルロースを含有する溶液のa値の関数として図3に示す。
図4】蒸留水およびアルロースまたはスクロースを含有する各溶液の粘度測定結果を、それぞれアルロースまたはスクロースの含量の関数として図4に示す。
図5】それぞれリンゴジュースおよびアルロースまたはスクロースを含有する低温溶液および加熱処理溶液のa値の測定結果を、溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)の関数として図5に示す。
図6】加熱処理前および加熱処理後の、リンゴジュースおよびアルロースまたはスクロースを含有する各溶液の粘度値を、溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)の関数として図6に示す。
【実施例
【0118】
[実施例1]
水溶液のa値および粘度
蒸留水中でアルロースを用いて調製された溶液のa値および粘度を決定し、蒸留水中のスクロースの溶液と比較した。さらに、屈折計を用いて溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)を測定した。
【0119】
異なる量のアルロースを含有する水溶液を調製および分析した。アルロースの量および試験結果を、以下の表に示す。
【0120】
【表1】
【0121】
異なる量のスクロースを含有する水溶液を調製および分析した。スクロースの量および試験結果を、以下の表に示す。
【0122】
【表2】
【0123】
溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)の測定結果を、図1に示す。
【0124】
蒸留水およびアルロースまたはスクロースを含有する各溶液のa値の測定結果を、それぞれアルロースまたはスクロースの含量の関数として図2に示す。
【0125】
蒸留水およびスクロースを含有する溶液のa値の測定結果を、蒸留水およびアルロースを含有する溶液のa値の関数として図3に示す。
【0126】
蒸留水およびアルロースまたはスクロースを含有する各溶液の粘度測定結果を、それぞれアルロースまたはスクロースの含量の関数として図4に示す。
【0127】
実験データから、本発明による水およびアルロースを含有する溶液は、水および同量のスクロースを含有する溶液よりも低いa値を有していたことが明らかとなる。特に、30g超の高濃度のアルロースを有する溶液は、それぞれ同量のスクロースを含有する溶液よりも著しく低い水分活性を有していた。
【0128】
さらに、実験データは、水およびアルロースを含有する溶液が、水および同量のスクロースを含有する溶液と比較してより低い粘度を有していたことを示す。特に、45g超の高濃度のアルロースを有する溶液は、それぞれ同量のスクロースを含有する溶液よりもはるかに低い粘度を有していた。
【0129】
同じ重量濃度でのより低い粘度は、液体組成物の処理を容易化するため有利であり、したがって望ましいことが多い。
【0130】
[実施例2]
リンゴジュース中のアルロースの低温水溶液のa値および粘度
リンゴジュース中のアルロースの低温溶液のa値および粘度を決定し、リンゴジュース中のスクロースの溶液と比較した。さらに、屈折計を用いて溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)を測定した。
【0131】
異なる量のリンゴジュースおよび異なる量のアルロースを含有する低温溶液を調製および分析した。それぞれの量および試験結果を、以下の表に示す。
【0132】
【表3】
【0133】
異なる量のリンゴジュースおよび異なる量のスクロースを含有する低温溶液を調製および分析した。それぞれの量および試験結果を、以下の表に示す。
【0134】
【表4】
【0135】
実験データから、リンゴジュースおよびアルロースを含有する溶液は、リンゴジュースおよび同量のスクロースを含有する溶液よりも低いa値を有していたことが明らかとなる。特に、65g超のより高い炭水化物濃度のアルロースを有する溶液は、それぞれ同量のスクロースを含有する溶液よりも著しく低いa値を有していた。
【0136】
さらに、実験データは、リンゴジュースおよびアルロースを含有する溶液が、水およびそれぞれ同量のスクロースを含有する溶液と比較してより低い粘度を有していたことを示す。特に、高い炭水化物濃度のアルロースを有する溶液は、リンゴジュースおよびスクロースを含有する溶液よりもはるかに低い粘度を有していた。
【0137】
[実施例3]
リンゴジュース中のアルロースの加熱処理水溶液のa値および粘度
リンゴジュース中のアルロースの加熱溶液のa値および粘度を決定し、リンゴジュース中のスクロースの溶液と比較した。さらに、屈折計を用いて溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)を測定した。
【0138】
異なる量のリンゴジュースおよび異なる量のアルロースを混合し、その後4分間加熱処理した。加熱処理直前にクエン酸を添加した。このようにして得られた溶液を分析した。それぞれの量および試験結果を、以下の表に示す。
【0139】
【表5】
【0140】
異なる量のリンゴジュースおよび異なる量のスクロースを混合し、その後4分間加熱処理した。加熱処理直前にクエン酸を添加した。このようにして得られた溶液を分析した。それぞれの量および試験結果を、以下の表に示す。
【0141】
【表6】
【0142】
それぞれリンゴジュースおよびアルロースまたはスクロースを含有する低温溶液および加熱処理溶液のa値の測定結果を、溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)の関数として図5に示す。
【0143】
加熱処理前および加熱処理後の、リンゴジュースおよびアルロースまたはスクロースを含有する各溶液の粘度値を、溶液中の炭水化物の濃度(wTSr値)の関数として図6に示す。
【0144】
低温溶液と同様に、リンゴジュースおよびアルロースを含有する加熱処理溶液もまた、リンゴジュースおよび同量のスクロースを含有する溶液よりも低いa値を有していた。また、wTSr-値は、それぞれ同量のスクロースを含有する溶液と比較して、アルロースを含有する溶液においてより低かった。
【0145】
さらに、実験データは、リンゴジュースおよびアルロースを含有する加熱処理溶液もまた、水およびそれぞれ同量のスクロースを含有する溶液と比較してより低い粘度を有していたことを示す。特に、高い炭水化物濃度のアルロースを有する溶液は、リンゴジュースおよびスクロースを含有する溶液よりもはるかに低い粘度を有していた。
【0146】
[実施例4]
貯蔵安定性
全乾燥固体含量に対して93重量%のアルロースを含み、71重量%または77重量%の乾燥固体含量を含む水性アルロース溶液を、異なる乾燥固体含量および異なる温度で異なるpH値に供する。封止した試料容器を、40℃および50℃の異なる温度の炉内に設置する。試料のそれぞれからの抽出物を、各炉から定期的に取り出す。試料を氷浴内で速やかに冷却し、炭水化物組成、色およびpH値について分析する。
【0147】
40℃において、11日後および19日後はそれぞれ以下の通りである。
【0148】
【表7】
【0149】
50℃において、11日後および19日後はそれぞれ以下の通りである。
【0150】
【表8】
【0151】
pH値は、実験の間降下する。pH値の減少は、より高いpHで出発する試料においてより顕著であり、pHはより高温においてより速く降下する。pH3.37から出発するわずかにより低い乾燥固体含量の試料(71重量%対77重量%)は、77重量%乾燥固体含量のその同等pHの試料よりもはるかに低いアルロース損失を示す。高いpH、より長い時間および高い温度は、色の形成を増加させる。pHを増加させることにより、アルロース含量損失を軽減することが可能であるが、最終生成物の色の増加に制約される上限値が存在する。
【0152】
[実施例5]
結晶化安定性
異なる乾燥固体含量で水性アルロース溶液を調製し、異なる温度で平衡化する。これらの試料に約0.1%の結晶性アルロースを播種し、1カ月の貯蔵後、視覚的に、および乾燥固体の変化により結晶化を監視する。
【0153】
4℃での貯蔵後の乾燥固体含量の相対変化は以下の通りである。
【0154】
【表9】
【0155】
15℃での貯蔵後の乾燥固体含量の相対変化は以下の通りである。
【0156】
【表10】
【0157】
25℃での貯蔵後の乾燥固体含量の相対変化は以下の通りである。
【0158】
【表11】
【0159】
0より大きい乾燥固体含量の変化は結晶化を示し、より大きな数字はより多量の結晶化を示す。
本願の出願当初の特許請求の範囲の各請求項に記載された事項は、以下の通りであった。
請求項1:
アルロースを含む水性液体組成物であって、アルロースの重量含量は、
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも10重量%;および
前記液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも10重量%であり、前記液体組成物は、回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、200mPa・s以下の粘度を有する、水性液体組成物。
請求項2:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも25重量%である、請求項1に記載の液体組成物。
請求項3:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも50重量%である、請求項1または2に記載の液体組成物。
請求項4:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも55重量%である、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項5:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも60重量%である、請求項1から4のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項6:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも65重量%である、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項7:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも70重量%である、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項8:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して80重量%以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項9:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも70重量%である、請求項1から8のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項10:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも80重量%である、請求項1から9のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項11:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも90重量%である、請求項1から10のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項12:
アルロースの重量含量が、前記液体組成物中に含有される全炭水化物の総含量に対して少なくとも95重量%である、請求項1から11のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項13:
アルロースの重量含量が、周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の少なくとも30%である、請求項1から12のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項14:
アルロースの重量含量が、周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の少なくとも60%である、請求項1から13のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項15:
アルロースの重量含量が、周囲条件下でアルロースの完全飽和溶液中に含有されるアルロースの重量含量の少なくとも90%である、請求項1から14のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項16:
少なくとも50°Bxのブリックス値を有する、請求項1から15のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項17:
少なくとも60°Bxのブリックス値を有する、請求項1から16のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項18:
少なくとも70°Bxのブリックス値を有する、請求項1から17のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項19:
少なくとも80°Bxのブリックス値を有する、請求項1から18のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項20:
90°Bx以下のブリックス値を有する、請求項1から19のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項21:
85°Bx以下のブリックス値を有する、請求項1から20のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項22:
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して90重量%以下である、請求項1から21のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項23:
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して75重量%以下である、請求項1から22のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項24:
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して60重量%以下である、請求項1から23のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項25:
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して45重量%以下である、請求項1から24のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項26:
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも20重量%である、請求項1から25のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項27:
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも40重量%である、請求項1から26のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項28:
水の重量含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも60重量%である、請求項1から27のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項29:
アルロースの重量含量が、それぞれ前記液体組成物の総重量に対して20±10重量%、20±5重量%、30±20重量%、30±15重量%、30±10重量%、30±5重量%、40±20重量%、40±15重量%、40±10重量%、40±5重量%、50±20重量%、50±15重量%、50±10重量%、50±5重量%、60±20重量%、60±15重量%、60±10重量%、60±5重量%、70±20重量%、70±15重量%、70±10重量%、または70±5重量%の範囲内である、請求項1から28のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項30:
9.0以下のpH値を有する、請求項1から29のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項31:
8.5以下のpH値を有する、請求項1から30のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項32:
8.0以下のpH値を有する、請求項1から31のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項33:
7.5以下のpH値を有する、請求項1から32のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項34:
7.0以下のpH値を有する、請求項1から33のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項35:
少なくとも2.0のpH値を有する、請求項1から34のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項36:
少なくとも3.0のpH値を有する、請求項1から35のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項37:
少なくとも4.0のpH値を有する、請求項1から36のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項38:
少なくとも5.0のpH値を有する、請求項1から37のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項39:
少なくとも6.0のpH値を有する、請求項1から38のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項40:
少なくとも6.1のpH値を有する、請求項1から39のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項41:
3.0±2.5、3.0±2.0、3.0±1.5、3.0±1.0、3.0±0.5、4.0±2.5、4.0±2.0、4.0±1.5、4.0±1.0、4.0±0.5、5.0±2.5、5.0±2.0、5.0±1.5、5.0±1.0、5.0±0.5、6.0±2.5、6.0±2.0、6.0±1.5、6.0±1.0、6.0±0.5、7.0±2.5、7.0±2.0、7.0±1.5、7.0±1.0、7.0±0.5、8.0±2.5、8.0±2.0、8.0±1.5、8.0±1.0、8.0±0.5、9.0±2.5、9.0±2.0、9.0±1.5、9.0±1.0、または9.0±0.5の範囲内のpH値を有する、請求項1から40のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項42:
4.0±2.5の範囲内のpH値を有する、請求項1から41のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項43:
4.0±2.0の範囲内のpH値を有する、請求項1から42のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項44:
4.0±1.5の範囲内のpH値を有する、請求項1から43のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項45:
4.0±1.0の範囲内のpH値を有する、請求項1から44のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項46:
4.0±0.5の範囲内のpH値を有する、請求項1から45のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項47:
18000EBC以下の色度数を有する、請求項1から46のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項48:
10000EBC以下の色度数を有する、請求項1から47のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項49:
5000EBC以下の色度数を有する、請求項1から48のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項50:
1000EBC以下の色度数を有する、請求項1から49のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項51:
500EBC以下の色度数を有する、請求項1から50のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項52:
100EBC以下の色度数を有する、請求項1から51のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項53:
1000ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から52のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項54:
500ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から53のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項55:
100ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から54のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項56:
50ICUMSA単位以下の色度数を有する、請求項1から55のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項57:
アルロースの総重量に対して、アルロースの少なくとも50%がβ-D-アルロースの形態で存在する、請求項1から56のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項58:
アルロースの総重量に対して、アルロースの少なくとも90%がβ-D-アルロースの形態で存在する、請求項1から57のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項59:
アルロースの総重量に対して、アルロースの少なくとも95%がβ-D-アルロースの形態で存在する、請求項1から58のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項60:
前記液体組成物の総重量に対して10重量%以下の非溶解材料の重量含量を有する、請求項1から59のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項61:
前記液体組成物の総重量に対して5.0重量%以下の非溶解材料の重量含量を有する、請求項1から60のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項62:
前記液体組成物の総重量に対して1.0重量%以下の非溶解材料の重量含量を有する、請求項1から61のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項63:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、少なくとも2.0mPa・sの粘度を有する、請求項1から62のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項64:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、少なくとも5.0mPa・sの粘度を有する、請求項1から63のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項65:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、少なくとも10mPa・sの粘度を有する、請求項1から64のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項66:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、180mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から65のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項67:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、160mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から66のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項68:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、140mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から67のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項69:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、120mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から68のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項70:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、100mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から69のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項71:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、80mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から70のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項72:
回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、60mPa・s以下の粘度を有する、請求項1から71のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項73:
それぞれ回転粘度計により23℃および100rpmの速度で測定して、60±50mPa・s、60±40mPa・s、60±30mPa・s、60±20mPa・s、80±50mPa・s、80±40mPa・s、80±30mPa・s、80±20mPa・s、100±50mPa・s、100±40mPa・s、100±30mPa・s、100±20mPa・s、120±50mPa・s、120±40mPa・s、120±30mPa・s、120±20mPa・s、140±50mPa・s、140±40mPa・
s、140±30mPa・s、140±20mPa・s、160±50mPa・s、160±40mPa・s、160±30mPa・s、160±20mPa・s、180±50mPa・s、180±40mPa・s、180±30mPa・s、または180±20mPa・sの範囲内の粘度を有する、請求項1から72のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項74:
前記液体組成物の総重量に対して85重量%以下のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から73のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項75:
前記液体組成物の総重量に対して80重量%以下のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から74のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項76:
前記液体組成物の総重量に対して75重量%以下のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から75のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項77:
前記液体組成物の総重量に対して70重量%以下のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から76のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項78:
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも50重量%のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から77のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項79:
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも55重量%のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から78のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項80:
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも60重量%のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から79のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項81:
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも65重量%のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から80のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項82:
前記液体組成物の総重量に対して少なくとも70重量%のアルロースを含む炭水化物の総含量を有する、請求項1から81のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項83:
アルロース以外の炭水化物を本質的に含まない、請求項1から82のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項84:
甘味料および/または
酸化防止剤および/または
保存剤および/または
ヒドロキシメチルフルフラール
を本質的に含まない、請求項1から83のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項85:
酸をさらに含む、請求項1から84のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項86:
前記酸が、有機酸である、請求項85に記載の液体組成物。
請求項87:
前記有機酸が、カルボン酸である、請求項86に記載の液体組成物。
請求項88:
前記カルボン酸が、多価カルボン酸である、請求項87に記載の液体組成物。
請求項89:
前記酸が、クエン酸および酒石酸から選択される、請求項88に記載の液体組成物。
請求項90:
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも0.001重量%である、請求項85から89のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項91:
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して少なくとも0.01重量%である、請求項90に記載の液体組成物。
請求項92:
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して5.0重量%以下である、請求項85から91のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項93:
前記酸の含量が、前記液体組成物の総重量に対して2.0重量%以下である、請求項92に記載の液体組成物。
請求項94:
アルロースおよび水から本質的になる、請求項1から93のいずれか1項に記載の液体組成物。
請求項95:
請求項1から94のいずれか1項に記載の水性液体組成物を含む容器。
請求項96:
食料、飲料または動物飼料を調製するための、請求項1から94のいずれか1項に記載の水性液体組成物の使用。
請求項97:
食料、飲料または動物飼料を調製するための方法であって、請求項1から94のいずれか1項に記載の水性液体組成物を、前記食料、前記飲料または前記動物飼料の中間物に添
加するステップを含む方法。
図1
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図5
図6