(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-20
(45)【発行日】2022-07-28
(54)【発明の名称】印刷用マスク
(51)【国際特許分類】
B41N 1/24 20060101AFI20220721BHJP
B41C 1/14 20060101ALI20220721BHJP
【FI】
B41N1/24
B41C1/14
(21)【出願番号】P 2021157942
(22)【出願日】2021-09-28
【審査請求日】2021-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000220170
【氏名又は名称】東京プロセスサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】木村 幹
(72)【発明者】
【氏名】茂木 正
(72)【発明者】
【氏名】池上 洋一
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-228069(JP,A)
【文献】特開2007-331195(JP,A)
【文献】特開2011-235510(JP,A)
【文献】特開平10-016424(JP,A)
【文献】特開2012-218174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41N 1/24
B41C 1/14
H05K 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッシュ状に形成されたメッシュ領域とその周囲の非メッシュ領域とを有するメッシュ形成層と、
前記メッシュ形成層の被印刷物側に形成され、印刷パターンに応じた画像形成開口が設けられた画像形成層と、
を有する印刷用マスクであって、
前記画像形成開口は、屈曲部を有し、該屈曲部の屈曲の内側位置に配置される第1開口端縁と第2開口端縁とを有しており、
前記画像形成開口は、
前記第1開口端縁を含む第1開口領域と、
前記第2開口端縁を含む第2開口領域と、
前記第1開口領域と前記第2開口領域との間の第3開口領域と、
からなり、
前記メッシュ領域は、
前記第1開口領域に位置が重なる第1ブロックと、
前記第2開口領域に位置が重なる第2ブロックと、
前記第3開口領域に位置が重なる第3ブロックと、
を有していて、
前記第1ブロックには、複数の第1開口部が設けられ、
前記複数の第1開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第1配置ピッチが均等であり、
前記第2ブロックには、複数の第2開口部が設けられ、
前記複数の第2開口部は、同形状であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第4配置ピッチが均等であり、
前記第3ブロックには、第3開口部が設けられ、
前記第1配置ピッチおよび前記第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されていることを特徴とする印刷用マスク。
【請求項2】
前記複数の第1開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第1配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第2配置ピッチが均等であり、
前記複数の第2開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第3配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第4配置ピッチが均等であり、
前記第3ブロックには、複数の第3開口部が設けられ、
前記複数の第3開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第5配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第6配置ピッチが均等であり、
前記第1配置ピッチ、前記第2配置ピッチ、前記第3配置ピッチ、前記第4配置ピッチ、前記第5配置ピッチおよび前記第6配置ピッチが、それぞれ個別に設定されていることを特徴とする請求項1記載の印刷用マスク。
【請求項3】
前記第3ブロックには、前記第1開口端縁と前記第2開口端縁との間の角の二等分線上に、最も前記第1開口端縁に近く且つ最も前記第2開口端縁に近い前記第3開口部が配置されていることを特徴とする請求項2記載の印刷用マスク。
【請求項4】
前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さとの比率と、
前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さとの比率と、
前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第3開口部の長さと隣り合う前記第3開口部間の第5メッシュ本体部の長さとの比率と、
が同等であり、
前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さとの比率と、
前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さとの比率と、
前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第3開口部の長さと隣り合う前記第3開口部間の第6メッシュ本体部の長さとの比率と、
が同等であることを特徴とする請求項2または3に記載の印刷用マスク。
【請求項5】
前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さと、
前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さと、
前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第3開口部間の第5メッシュ本体部の長さと、
が同等であり、
前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さと、
前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さと、
前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第3開口部間の第6メッシュ本体部の長さと、
が同等であることを特徴とする請求項2または3に記載の印刷用マスク。
【請求項6】
前記第1開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、
前記第1開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、
前記第1開口端縁に沿う方向における前記第3開口部の長さと、
が同等であり、
前記第2開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、
前記第2開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、
前記第2開口端縁に沿う方向における前記第3開口部の長さと、
が同等であることを特徴とする請求項2または3に記載の印刷用マスク。
【請求項7】
メッシュ状に形成されたメッシュ領域とその周囲の非メッシュ領域とを有するメッシュ形成層と、
前記メッシュ形成層の被印刷物側に形成され、印刷パターンに応じた画像形成開口が設けられた画像形成層と、
を有する印刷用マスクであって、
前記画像形成開口は、屈曲部を有し、該屈曲部の屈曲の内側位置に配置される第1開口端縁と第2開口端縁とを有しており、
前記画像形成開口は、
前記第1開口端縁を含む第1開口領域と、
前記第2開口端縁を含む第2開口領域と、
からなり、
前記メッシュ領域は、
前記第1開口領域に位置が重なる第1ブロックと、
前記第2開口領域に位置が重なる第2ブロックと、
を有していて、
前記第1ブロックには、複数の第1開口部が設けられ、
前記複数の第1開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第1配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第2配置ピッチが均等であり、
前記第2ブロックには、複数の第2開口部が設けられ、
前記複数の第2開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第3配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第4配置ピッチが均等であり、
前記第1配置ピッチ、前記第2配置ピッチ、前記第3配置ピッチおよび前記第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されていることを特徴とする印刷用マスク。
【請求項8】
前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さとの比率と、
前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さとの比率と、
が同等であり、
前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さとの比率と、
前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さとの比率と、
が同等であることを特徴とする請求項7に記載の印刷用マスク。
【請求項9】
前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さと、
前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さと、
が同等であり、
前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さと、
前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さと、
が同等であることを特徴とする請求項7に記載の印刷用マスク。
【請求項10】
前記第1開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、
前記第1開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、
が同等であり、
前記第2開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、
前記第2開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、
が同等であることを特徴とする請求項7に記載の印刷用マスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷用マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷用のメタルマスクには、ニッケル等の金属材料によりメッキ形成され、インクペーストを通過させる複数のメッシュ孔が形成されたメッシュ孔形成領域と、メッシュ孔が形成されていないメッシュ孔非形成領域とを設けたものがある(例えば特許文献1参照)。また、第1の金属膜および第2の金属膜を備え、メッシュ部分は第1の金属膜によって与えられ、版膜部分は第1および第2の金属膜によって与えられるものがある(例えば特許文献2参照)。
【0003】
メタルマスクの製造方法の一例について説明する。ここでは、メタルマスクが、インクペースト通過用の複数の開口部が形成されたメッシュ形成層と、印刷パターンに応じた画像形成開口が設けられた画像形成層との二層を有する場合について説明する。まず、
図11(a)に示すように、感光性樹脂材料からなるドライフィルム501をステンレス鋼等の導電板502に貼り付ける。次に、
図11(b)に示すように、ドライフィルム501の導電板502とは反対側に、メッシュ形成層の複数の開口部に対応する部分以外をマスクする露光用フィルム505を配置してドライフィルム501を露光する。これにより、露光用フィルム505の透光部506でドライフィルム501に、メッシュ形成層の複数の開口部に対応する形状のパターンを硬化形成する。そして、現像することにより、
図11(c)に示すように、メッシュ形成層の複数の開口部に対応する形状の感光性樹脂材料からなるパターン507を導電板502上に形成する。次に、
図11(d)に示すように、導電板502を電極としてニッケル等のメッキ処理を行い、感光性樹脂材料からなるパターン507を囲むようにメッキ膜511を導電板502上に形成する。これにより複数の開口部512を有するメッシュ形成層513が形成される。
【0004】
次に、
図12(a)に示すように、メッシュ形成層513の導電板502とは反対側にドライフィルム521を貼り付ける。次に、
図12(b)に示すように、ドライフィルム521のメッシュ形成層513とは反対側に、画像形成層の画像形成開口に対応する部分以外をマスクする露光用フィルム525を配置してドライフィルム521を露光する。これにより、露光用フィルム525の透光部526でドライフィルム521に、画像形成層の画像形成開口に対応する形状のパターンを硬化形成する。なお、このようなパターンを露光用フィルム525を用いずにレーザー等の各種光源を使用した直接描画でドライフィルム521に硬化形成しても良い。そして、現像することにより、
図12(c)に示すように、画像形成層の画像形成開口に対応する形状の感光性樹脂材料からなるパターン527をメッシュ形成層513上に形成する。次に、
図12(d)に示すように、導電板502を電極としてニッケル等のメッキ処理を行い、感光性樹脂材料からなるパターン527を囲むようにメッキ膜531をメッシュ形成層513上に形成する。これにより画像形成開口532を有する画像形成層533が形成される。
【0005】
次に、感光性樹脂材料からなるパターン527およびパターン507をメッシュ形成層513および画像形成層533から、
図13(a)に示すように剥離する。さらに導電板502を剥離する。これにより、
図13(b)に示すように、メッキ膜511に囲まれた複数の開口部512を有するメッシュ形成層513と、メッキ膜531に囲まれた画像形成開口532を有する画像形成層533とを有するメタルマスク541ができ上がる。このようなメタルマスク541を、支持メッシュ542を介して矩形状の版枠材543に取り付けてスクリーン印刷版545とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2021-66067号公報
【文献】特許第3136691号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、金属製の印刷用マスクを使用して、屈曲形状の印刷パターンの印刷を考えた場合に、特に屈曲部の印刷品質の低下が予想される。
【0008】
本発明の目的は、屈曲部における印刷品質の向上を図ることができる印刷用マスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の態様は、メッシュ状に形成されたメッシュ領域とその周囲の非メッシュ領域とを有するメッシュ形成層と、前記メッシュ形成層の被印刷物側に形成され、印刷パターンに応じた画像形成開口が設けられた画像形成層と、を有する印刷用マスクであって、前記画像形成開口は、屈曲部を有し、該屈曲部の屈曲の内側位置に配置される第1開口端縁と第2開口端縁とを有しており、前記画像形成開口は、前記第1開口端縁を含む第1開口領域と、前記第2開口端縁を含む第2開口領域と、前記第1開口領域と前記第2開口領域との間の第3開口領域と、からなり、前記メッシュ領域は、前記第1開口領域に位置が重なる第1ブロックと、前記第2開口領域に位置が重なる第2ブロックと、前記第3開口領域に位置が重なる第3ブロックと、を有していて、前記第1ブロックには、複数の第1開口部が設けられ、前記複数の第1開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第1配置ピッチが均等であり、前記第2ブロックには、複数の第2開口部が設けられ、前記複数の第2開口部は、同形状であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第4配置ピッチが均等であり、前記第3ブロックには、第3開口部が設けられ、前記第1配置ピッチおよび前記第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されていることを特徴とする印刷用マスク。
【0010】
第2の態様として、第1の態様において、前記複数の第1開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第1配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第2配置ピッチが均等であり、前記複数の第2開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第3配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第4配置ピッチが均等であり、前記第3ブロックには、複数の第3開口部が設けられ、前記複数の第3開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第5配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第6配置ピッチが均等であり、前記第1配置ピッチ、前記第2配置ピッチ、前記第3配置ピッチ、前記第4配置ピッチ、前記第5配置ピッチおよび前記第6配置ピッチが、それぞれ個別に設定されていても良い。
【0011】
第2の態様において、前記第3ブロックには、前記第1開口端縁と前記第2開口端縁との間の角の二等分線上に、最も前記第1開口端縁に近く且つ最も前記第2開口端縁に近い前記第3開口部が配置されていても良い。
【0012】
第2の態様において、前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さとの比率と、前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さとの比率と、前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第3開口部の長さと隣り合う前記第3開口部間の第5メッシュ本体部の長さとの比率と、が同等であり、前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さとの比率と、前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さとの比率と、前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第3開口部の長さと隣り合う前記第3開口部間の第6メッシュ本体部の長さとの比率と、が同等であっても良い。
【0013】
第2の態様において、前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さと、前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さと、前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第3開口部間の第5メッシュ本体部の長さと、が同等であり、前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さと、前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さと、前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第3開口部間の第6メッシュ本体部の長さと、が同等であっても良い。
【0014】
第2の態様において、前記第1開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、前記第1開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、前記第1開口端縁に沿う方向における前記第3開口部の長さと、が同等であり、前記第2開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、前記第2開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、前記第2開口端縁に沿う方向における前記第3開口部の長さと、が同等であっても良い。
【0015】
本発明に係る第3の態様は、メッシュ状に形成されたメッシュ領域とその周囲の非メッシュ領域とを有するメッシュ形成層と、前記メッシュ形成層の被印刷物側に形成され、印刷パターンに応じた画像形成開口が設けられた画像形成層と、を有する印刷用マスクであって、前記画像形成開口は、屈曲部を有し、該屈曲部の屈曲の内側位置に配置される第1開口端縁と第2開口端縁とを有しており、前記画像形成開口は、前記第1開口端縁を含む第1開口領域と、前記第2開口端縁を含む第2開口領域と、からなり、前記メッシュ領域は、前記第1開口領域に位置が重なる第1ブロックと、前記第2開口領域に位置が重なる第2ブロックと、を有していて、前記第1ブロックには、複数の第1開口部が設けられ、前記複数の第1開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第1配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第2配置ピッチが均等であり、前記第2ブロックには、複数の第2開口部が設けられ、前記複数の第2開口部は、同形状であって、前記第1開口端縁に沿う方向の第3配置ピッチが均等であって、前記第2開口端縁に沿う方向の第4配置ピッチが均等であり、前記第1配置ピッチ、前記第2配置ピッチ、前記第3配置ピッチおよび前記第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されていることを特徴とする。
【0016】
第3の態様において、前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さとの比率と、前記第1開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さとの比率と、が同等であり、前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第1開口部の長さと隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さとの比率と、前記第2開口端縁に沿う方向における、前記第2開口部の長さと隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さとの比率と、が同等であっても良い。
【0017】
第3の態様において、前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第1メッシュ本体部の長さと、前記第1開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第3メッシュ本体部の長さと、が同等であり、前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第1開口部間の第2メッシュ本体部の長さと、前記第2開口端縁に沿う方向における隣り合う前記第2開口部間の第4メッシュ本体部の長さと、が同等であっても良い。
【0018】
第3の態様において、前記第1開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、前記第1開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、が同等であり、前記第2開口端縁に沿う方向における前記第1開口部の長さと、前記第2開口端縁に沿う方向における前記第2開口部の長さと、が同等であっても良い。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、屈曲部の印刷品質の向上を図ることができる印刷用マスクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に係る第1実施形態の印刷用マスクを含むスクリーン印刷版を概略的に示す平面図である。
【
図2】本発明に係る第1実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図3】本発明に係る第2実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図4】本発明に係る第3実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図5】本発明に係る第4実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図6】本発明に係る第5実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図7】本発明に係る第6実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図8】本発明に係る第7実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図9】本発明に係る第8実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図10】本発明に係る第9実施形態の印刷用マスクを被印刷物側から見た図である。
【
図11】印刷用マスクの製造方法を説明する断面図である。
【
図12】印刷用マスクの製造方法を説明する断面図である。
【
図13】印刷用マスクの製造方法を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[第1実施形態]
本発明に係る第1実施形態の印刷用マスクを
図1および
図2を参照して以下に説明する。なお、以降の実施形態において、図面中の各部の構成の大きさ、間隔、数、その他詳細は、視認と理解の助けのために、実物から大幅に簡略化して表現している。
【0022】
図1は、第1実施形態の印刷用マスク10を含むスクリーン印刷版11を示すものである。スクリーン印刷版11は、金属製で高剛性の四角枠状の版枠材12と、緊張状態で版枠材12に貼り付けられて固定される支持メッシュ13と、支持メッシュ13に支持される金属製の印刷用マスク10とを有している。支持メッシュ13は例えば合成樹脂製の線材を織って形成された織物である。支持メッシュ13を金属製の織物とすることも可能である。印刷用マスク10は、支持メッシュ13によって版枠材12の全周から離れた内側範囲に配置されている。
【0023】
図2に示すように、印刷用マスク10は、メッシュ形成層21と、メッシュ形成層21の被印刷物側に形成される画像形成層22とを有している。言い換えれば、メッシュ形成層21は、画像形成層22のスキージ側に配置される。メッシュ形成層21はメッキにより平面状に形成されるメッシュ形成メッキ膜23を有しており、画像形成層22はメッキにより平面状に形成される画像形成メッキ膜24を有している。メッシュ形成メッキ膜23は、メッシュ形成層21における金属部分であり、画像形成メッキ膜24は、画像形成層22における金属部分である。メッシュ形成メッキ膜23および画像形成メッキ膜24は、互いに厚さ方向に重ねられて密着しており一体化されている。
【0024】
図1に示すように、メッシュ形成層21は、メッシュ状ではない非メッシュ領域31と、非メッシュ領域31の内側に配置されてメッシュ状に形成されたメッシュ領域32とを有している。言い換えれば、メッシュ形成層21は、メッシュ領域32の全周囲が非メッシュ領域31で囲まれている。メッシュ形成層21は、非メッシュ領域31において支持メッシュ13に支持されており、メッシュ領域32は支持メッシュ13から全体的に離れている。
【0025】
図2に示すように、画像形成層22には、被印刷物への印刷パターンに応じた形状の画像形成開口35が設けられている。画像形成開口35は、画像形成メッキ膜24を厚さ方向に貫通しており、印刷パターンを転写した形状となっている。言い換えれば、画像形成層22は、画像形成開口35と、画像形成開口35を囲んで形成する画像形成メッキ膜24とを有している。画像形成開口35は、画像形成層22およびメッシュ形成層21の広がる面方向において、メッシュ形成層21のメッシュ領域32と位置を重ね合わせている。メッシュ領域32は、画像形成層22およびメッシュ形成層21の広がる面方向において、画像形成開口35の内側にある。画像形成開口35は、L字状すなわち垂直状に屈曲する屈曲部36を有している。画像形成開口35は、いずれも屈曲部36の屈曲の内側位置に配置される第1開口端縁41と第2開口端縁42とを有している。第1開口端縁41は、画像形成メッキ膜24で形成されており、直線状である。第2開口端縁42は、画像形成メッキ膜24で形成されており、直線状であって、第1開口端縁41の一端から第1開口端縁41に対して垂直に延出している。
【0026】
加えて、画像形成開口35は、第3開口端縁43と第4開口端縁44と第5開口端縁45と第6開口端縁46とを有している。
【0027】
第3開口端縁43は、画像形成メッキ膜24で形成されており、直線状である。第3開口端縁43は、第1開口端縁41の第2開口端縁42とは反対側の他端から第1開口端縁41に対して垂直に延出している。第3開口端縁43は、第1開口端縁41に対して第2開口端縁42とは反対方向に延出している。第3開口端縁43は、第2開口端縁42と平行である。
【0028】
第4開口端縁44は、画像形成メッキ膜24で形成されており、直線状である。第4開口端縁44は、第2開口端縁42の第1開口端縁41とは反対側の端から第2開口端縁42に対して垂直に延出している。第4開口端縁44は、第2開口端縁42に対して第1開口端縁41とは反対方向に延出している。第4開口端縁44は、第1開口端縁41と平行である。
【0029】
第5開口端縁45は、画像形成メッキ膜24で形成されており、直線状である。第5開口端縁45は、第3開口端縁43の第1開口端縁41とは反対側の端から第3開口端縁43に対して垂直に延出している。第5開口端縁45は、第3開口端縁43に対して第1開口端縁41と同方向に延出している。第5開口端縁45は、第1開口端縁41と平行である。
【0030】
第6開口端縁46は、画像形成メッキ膜24で形成されており、直線状である。第6開口端縁46は、第4開口端縁44の第2開口端縁42とは反対側の端から第4開口端縁44に対して垂直に延出している。第6開口端縁46は、第4開口端縁44に対して第2開口端縁42と同方向に延出している。第6開口端縁46は、第2開口端縁42と平行である。第6開口端縁46の第4開口端縁44とは反対側の端は、第5開口端縁45の第3開口端縁43とは反対側の端となっている。第5開口端縁45および第6開口端縁46は、いずれも屈曲部36の屈曲の外側位置に配置されている。
【0031】
画像形成開口35は、第1開口端縁41、第3開口端縁43および第5開口端縁45を含む第1開口領域61と、第2開口端縁42、第4開口端縁44および第6開口端縁46を含む第2開口領域62と、第5開口端縁45および第6開口端縁46を含む第3開口領域63と、を有している。第1開口領域61および第2開口領域62は、いずれも長方形状である。第3開口領域63は正方形状であって第1開口領域61および第2開口領域62の間にある。なお、第1開口領域61は正方形状であっても良い。第2開口領域62は正方形状であっても良い。第3開口領域63は長方形状であっても良い。すなわち、画像形成開口35は、いずれも正方形状または長方形状からなる三つの第1開口領域61、第2開口領域62および第3開口領域63からなる。
【0032】
第1開口領域61と第3開口領域63との境界となる仮想境界線71は、第2開口端縁42と同一直線上にある。
第2開口領域62と第3開口領域63との境界となる仮想境界線72は、第1開口端縁41と同一直線上にある。
言い換えれば、画像形成開口35を、第1開口端縁41の延長線と第2開口端縁42の延長線とを境界として第1開口領域61と第2開口領域62と第3開口領域63との三つの領域に分けている。
【0033】
メッシュ形成層21のメッシュ領域32は、画像形成層22およびメッシュ形成層21の広がる面方向において、画像形成開口35と位置が重なっている。メッシュ領域32は、画像形成層22およびメッシュ形成層21の広がる面方向において、画像形成開口35の内側に、画像形成開口35から全周にわたって所定のオフセット量離れて配置されている。メッシュ領域32は、画像形成開口35と同様にL字状すなわち垂直状に屈曲する形状をなしている。
【0034】
メッシュ領域32は、画像形成層22およびメッシュ形成層21の広がる面方向において第1開口領域61に位置が重なる第1ブロック81と、この面方向において第2開口領域62と位置が重なる第2ブロック82と、この面方向において第3開口領域63と位置が重なる第3ブロック83とを有している。画像形成開口35の第1開口端縁41、第2開口端縁42、第3開口端縁43、第4開口端縁44、第5開口端縁45および第6開口端縁46と、第1ブロック81、第2ブロック82および第3ブロック83からなるメッシュ領域32との間は、非メッシュ領域31となっている。
【0035】
第3ブロック83は、この面方向において、第1開口領域61、第2開口領域62および第3開口領域63のうち、第3開口領域63のみと位置が重なっている。第3ブロック83は、第5開口端縁45から所定の第1オフセット量離れ、第6開口端縁46から所定の第2オフセット量離れている。ここでは、第1オフセット量と第2オフセット量とは同等になっている。第1オフセット量と第2オフセット量とは同等でなくても良い。
【0036】
第1ブロック81は、この面方向において、第1開口領域61、第2開口領域62および第3開口領域63のうち、第1開口領域61および第3開口領域63のみと位置が重なっている。第1ブロック81は、第5開口端縁45から所定の第1オフセット量離れ、第3開口端縁43から所定の第3オフセット量離れ、第1開口端縁41から所定の第4オフセット量離れている。ここでは、第1オフセット量と第3オフセット量と第4オフセット量とは同等になっている。第1オフセット量と第3オフセット量と第4オフセット量とは同等でなくても良い。第1ブロック81と第3ブロック83との境界となる仮想境界線85は、第3開口領域63にある。
【0037】
第2ブロック82は、この面方向において、第1開口領域61、第2開口領域62および第3開口領域63のうち、第2開口領域62および第3開口領域63のみと位置が重なっている。第2ブロック82は、第6開口端縁46から所定の第2オフセット量離れ、第2開口端縁42から所定の第5オフセット量離れ、第4開口端縁44から所定の第6オフセット量離れている。ここでは、第2オフセット量と第5オフセット量と第6オフセット量とは同等になっている。第2オフセット量と第5オフセット量と第6オフセット量とは同等でなくても良い。第2ブロック82と第3ブロック83との境界となる仮想境界線86は、第3開口領域63にある。
【0038】
ここで、第1ブロック81、第2ブロック82および第3ブロック83を設定する場合は、まず、上記した第1オフセット量、第2オフセット量、第3オフセット量、第4オフセット量、第5オフセット量および第6オフセット量を設定する。そして、第5開口端縁45から第1オフセット量離れ、第6開口端縁46から第2オフセット量離れ、第3開口端縁43から第3オフセット量離れ、第1開口端縁41から第4オフセット量離れ、第2開口端縁42から第5オフセット量離れ、第4開口端縁44から第6オフセット量離れたL字状の範囲を、3つのいずれも四角形状の第1ブロック81、第2ブロック82および第3ブロック83にわける。その際に、第6開口端縁46に沿う方向においては第1ブロック81と一致し、第5開口端縁45に沿う方向においては第2ブロック82と一致する範囲が第3ブロック83となるようにして、第1ブロック81、第2ブロック82および第3ブロック83が設定される。
【0039】
メッシュ領域32の第1ブロック81には、複数の同形状の第1開口部91が設けられている。第1ブロック81にあるすべての第1開口部91は、大きさも含めて同形状であり、メッシュ形成メッキ膜23を厚さ方向に貫通している。第1ブロック81には、メッシュ形成メッキ膜23を厚さ方向に貫通する開口部としては、複数の第1開口部91のみが形成されている。
【0040】
第1開口部91は、第1開口端縁41の延びる方向に長い長方形状であり、メッシュ形成メッキ膜23で形成される4箇所のいずれも直線状の開口縁101~104を有している。なお、長方形状の第1開口部91は、4隅がR形状であっても良い。すべての第1開口部91において、開口縁101,103は、いずれも第1開口端縁41に平行に延びている。すべての第1開口部91において、同一の第1開口部91の開口縁101,103のうちの開口縁103は開口縁101よりも第1開口端縁41側にある。すべての第1開口部91において、開口縁102,104は、いずれも第3開口端縁43に平行に延びている。すべての第1開口部91において、同一の第1開口部91の開口縁102,104のうちの開口縁104は開口縁102よりも第3開口端縁43側にある。開口縁101,103の長さは、開口縁102,104の長さよりも長い。第1開口部91を、第3開口端縁43の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0041】
第1開口部91は、複数箇所(具体的には11箇所)が第1開口端縁41に沿う方向に直線状に並べられ、このような第1開口部91の行が第3開口端縁43に沿う方向に複数列(具体的には6列)設けられている。すべての行において、同じ一行を構成する第1開口部91は、すべて開口縁101を第1開口端縁41に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁103を第1開口端縁41に平行な同一直線上に揃えている。すべての列において、同じ一列を構成する第1開口部91は、すべて開口縁102を第3開口端縁43に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁104を第3開口端縁43に平行な同一直線上に揃えている。
【0042】
メッシュ領域32は、第1開口端縁41に沿う方向において隣り合う第1開口部91と第1開口部91との間が第1メッシュ本体部111となっている。第1メッシュ本体部111は、メッシュ形成メッキ膜23の、第1開口端縁41に沿う方向において隣り合う第1開口部91および第1開口部91の近接する開口縁102,104間の部分である。メッシュ領域32は、第3開口端縁43に沿う方向において隣り合う第1開口部91と第1開口部91との間が第2メッシュ本体部112となっている。第2メッシュ本体部112は、メッシュ形成メッキ膜23の、第3開口端縁43に沿う方向において隣り合う第1開口部91および第1開口部91の近接する開口縁101,103間の部分である。第1メッシュ本体部111の第1開口端縁41に沿う方向の長さ(幅)は、第2メッシュ本体部112の第3開口端縁43に沿う方向の長さ(幅)よりも長い。
【0043】
第1ブロック81には、第3ブロック83とは反対側の端部に第1開口部91が配置され、第3ブロック83側の端部に第1メッシュ本体部111が配置され、第5開口端縁45側の端部に第1開口部91が配置され、第1開口端縁41側の端部に第1開口部91が配置されている。言い換えれば、第1ブロック81には、第3ブロック83とは反対側にある2カ所の角部にそれぞれ第1開口部91が配置され、第3ブロック83側にある2カ所の角部にそれぞれ第1メッシュ本体部111が配置されている。
【0044】
そして、第1ブロック81のすべての第1開口部91は、第1開口端縁41に沿う方向の第1配置ピッチが均等である。ここで、第1配置ピッチは、第1開口端縁41に沿う方向において、一つの第1開口部91の長さと、これに隣り合う一つの第1メッシュ本体部111の長さとを加算した長さである。
【0045】
また、第1ブロック81のすべての第1開口部91は、第3開口端縁43に沿う方向すなわち第2開口端縁42に沿う方向の第2配置ピッチが均等である。ここで、第2配置ピッチは、第3開口端縁43に沿う方向において、第1開口部91の長さと、これに隣り合う第2メッシュ本体部112の長さとを加算した長さである。第2配置ピッチは第1配置ピッチよりも短い。
【0046】
ここで、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91の長さL1と、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111の長さL2との比率(L2/L1)と、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91の長さL3と、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112の長さL4との比率(L4/L3)とは、同等になっている。
【0047】
メッシュ領域32の第2ブロック82には、複数の同形状の第2開口部131が設けられている。第2ブロック82にあるすべての第2開口部131は、大きさも含めて同形状であり、メッシュ形成メッキ膜23を厚さ方向に貫通している。第2ブロック82には、メッシュ形成メッキ膜23を厚さ方向に貫通する開口部としては、複数の第2開口部131のみが形成されている。
【0048】
第2開口部131は、第2開口端縁42の延びる方向に長い長方形状であり、メッシュ形成メッキ膜23で形成される4箇所のいずれも直線状の開口縁141~144を有している。なお、長方形状の第2開口部131は、4隅がR形状であっても良い。すべての第2開口部131において、開口縁141,143は、いずれも第4開口端縁44に平行に延びている。すべての第2開口部131において、同一の第2開口部131の開口縁141,143のうちの開口縁143は開口縁141よりも第4開口端縁44側にある。すべての第2開口部131において、開口縁142,144は、いずれも第2開口端縁42に平行に延びている。すべての第2開口部131において、同一の第2開口部131の開口縁142,144のうちの開口縁144は開口縁142よりも第2開口端縁42側にある。開口縁141,143の長さは、開口縁142,144の長さよりも短い。第2開口部131を、第4開口端縁44の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0049】
第2開口部131は、複数箇所(具体的には6箇所)が第4開口端縁44に沿う方向に直線状に並べられ、このような第2開口部131の行が第2開口端縁42に沿う方向に複数列(具体的には6列)設けられている。すべての行において、同じ一行を構成する第2開口部131は、すべて開口縁141を第4開口端縁44に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁143を第4開口端縁44に平行な同一直線上に揃えている。すべての列において、同じ一列を構成する第2開口部131は、すべて開口縁142を第2開口端縁42に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁144を第2開口端縁42に平行な同一直線上に揃えている。
【0050】
メッシュ領域32は、第4開口端縁44に沿う方向において隣り合う第2開口部131と第2開口部131との間が第3メッシュ本体部151となっている。第3メッシュ本体部151は、メッシュ形成メッキ膜23の、第4開口端縁44に沿う方向において隣り合う第2開口部131および第2開口部131の近接する開口縁142,144間の部分である。メッシュ領域32は、第2開口端縁42に沿う方向において隣り合う第2開口部131と第2開口部131との間が第4メッシュ本体部152となっている。第4メッシュ本体部152は、メッシュ形成メッキ膜23の、第2開口端縁42に沿う方向において隣り合う第2開口部131および第2開口部131の近接する開口縁141,143間の部分である。第3メッシュ本体部151の第4開口端縁44に沿う方向の長さ(幅)は、第4メッシュ本体部152の第2開口端縁42に沿う方向の長さ(幅)よりも短い。
【0051】
第2ブロック82には、第3ブロック83とは反対側の端部に第2開口部131が配置され、第3ブロック83側の端部に第4メッシュ本体部152が配置され、第2開口端縁42側の端部に第2開口部131が配置され、第6開口端縁46側の端部に第2開口部131が配置されている。言い換えれば、第2ブロック82には、第3ブロック83とは反対側にある2カ所の角部にそれぞれ第2開口部131が配置され、第3ブロック83側にある2カ所の角部にそれぞれ第4メッシュ本体部152が配置されている。
【0052】
そして、第2ブロック82のすべての第2開口部131は、第4開口端縁44に沿う方向すなわち第1開口端縁41に沿う方向の第3配置ピッチが均等である。ここで、第3配置ピッチは、第4開口端縁44に沿う方向において、一つの第2開口部131の長さと、これに隣り合う一つの第3メッシュ本体部151の長さとを加算した長さである。
【0053】
また、第2ブロック82のすべての第2開口部131は、第2開口端縁42に沿う方向の第4配置ピッチが均等である。ここで、第4配置ピッチは、第2開口端縁42に沿う方向において、第2開口部131の長さと、これに隣り合う第4メッシュ本体部152の長さとを加算した長さである。第4配置ピッチは第3配置ピッチよりも長い。
【0054】
ここで、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131の長さL5と、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151の長さL6との比率(L6/L5)と、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131の長さL7と、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152の長さL8との比率(L8/L7)とは、同等になっている。また、メッシュ領域32において、比率(L2/L1)と比率(L4/L3)と比率(L6/L5)と比率(L8/L7)とは、すべて同等になっている。
【0055】
メッシュ領域32の第3ブロック83には、複数の同形状の第3開口部171が設けられている。第3ブロック83にあるすべての第3開口部171は、大きさも含めて同形状であり、メッシュ形成メッキ膜23を厚さ方向に貫通している。第3ブロック83には、メッシュ形成メッキ膜23を厚さ方向に貫通する開口部としては、複数の第3開口部171のみが形成されている。
【0056】
第3開口部171は、正方形状であり、メッシュ形成メッキ膜23で形成される4箇所のいずれも直線状の同長さの開口縁181~184を有している。なお、正方形状の第3開口部171は、4隅がR形状であっても良い。すべての第3開口部171において、開口縁181,183は、いずれも第5開口端縁45に平行に延びている。すべての第3開口部171において、同一の第3開口部171の開口縁181,183のうちの開口縁181は開口縁183よりも第5開口端縁45側にある。すべての第3開口部171において、開口縁182,184は、いずれも第6開口端縁46に平行に延びている。すべての第3開口部171において、同一の第3開口部171の開口縁182,184のうちの開口縁182は開口縁184よりも第6開口端縁46側にある。第3開口部171を、第5開口端縁45の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、第6開口端縁46の延びる方向に長い長方形状にすることも可能である。
【0057】
第3開口部171は、複数箇所(具体的には6箇所)が第5開口端縁45に沿う方向に直線状に並べられ、このような第3開口部171の行が第6開口端縁46に沿う方向に複数列(具体的には6列)設けられている。すべての行において、同じ一行を構成する第3開口部171は、すべて開口縁181を第5開口端縁45に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁183を第5開口端縁45に平行な同一直線上に揃えている。すべての列において、同じ一列を構成する第3開口部171は、すべて開口縁182を第6開口端縁46に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁184を第6開口端縁46に平行な同一直線上に揃えている。すべての行において、同じ一行を構成する第3開口部171は、すべて開口縁181を、同じ一行に配置される第1開口部91の開口縁101と第5開口端縁45に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁183を同じ一行に配置される第1開口部91の開口縁103と第5開口端縁45に平行な同一直線上に揃えている。すべての列において、同じ一列を構成する第3開口部171はすべて開口縁182を、同じ一列に配置される第2開口部131の開口縁142と第6開口端縁46に平行な同一直線上に揃えており、すべて開口縁184を、同じ一列に配置される第2開口部131の開口縁144と第6開口端縁46に平行な同一直線上に揃えている。
【0058】
メッシュ領域32は、第5開口端縁45に沿う方向において隣り合う第3開口部171と第3開口部171との間が第5メッシュ本体部191となっている。第5メッシュ本体部191は、メッシュ形成メッキ膜23の、第5開口端縁45に沿う方向において隣り合う第3開口部171および第3開口部171の近接する開口縁182,184間の部分である。メッシュ領域32は、第6開口端縁46に沿う方向において隣り合う第3開口部171と第3開口部171との間が第6メッシュ本体部192となっている。第6メッシュ本体部192は、メッシュ形成メッキ膜23の、第6開口端縁46に沿う方向において隣り合う第3開口部171および第3開口部171の近接する開口縁181,183間の部分である。第5メッシュ本体部191の第5開口端縁45に沿う方向の長さ(幅)は、第6メッシュ本体部192の第6開口端縁46に沿う方向の長さ(幅)と同等である。第5開口端縁45に沿う方向において隣り合う第1開口部91と第3開口部171との間は第1メッシュ本体部111となっている。第6開口端縁46に沿う方向において隣り合う第2開口部131と第3開口部171との間は第4メッシュ本体部152となっている。
【0059】
第3ブロック83には、第1ブロック81とは反対側の端部に第3開口部171が配置され、第1ブロック81側の端部に第3開口部171が配置され、第2ブロック82とは反対側の端部に第3開口部171が配置され、第2ブロック82側の端部に第3開口部171が配置されている。言い換えれば、第3ブロック83には、その4カ所の角部にそれぞれ第1開口部91が配置されている。
【0060】
そして、第3ブロック83のすべての第3開口部171は、第5開口端縁45に沿う方向すなわち第1開口端縁41に沿う方向の第5配置ピッチが均等である。ここで、第5配置ピッチは、第5開口端縁45に沿う方向において、一つの第3開口部171の長さと、これに隣り合う一つの第5メッシュ本体部191の長さとを加算した長さである。
【0061】
また、第3ブロック83のすべての第3開口部171は、第6開口端縁46に沿う方向すなわち第2開口端縁42に沿う方向の第6配置ピッチが均等である。ここで、第6配置ピッチは、第6開口端縁46に沿う方向において、第3開口部171の長さと、これに隣り合う第6メッシュ本体部192の長さとを加算した長さである。第6配置ピッチは第5配置ピッチと同等であり、第2配置ピッチと同等である。第5配置ピッチは第3配置ピッチと同等である。
【0062】
メッシュ領域32には、第1開口端縁41と第2開口端縁42とで形成される角の二等分線X上に、第3ブロック83のすべての第3開口部171のうち、最も第1開口端縁41に近く且つ最も第2開口端縁42に近い第3開口部171が、少なくともその一部が重なるように配置されている。この第3開口部171は、すべての第3開口部171のうち、第1開口端縁41と第2開口端縁42との交点に最も近い。この第3開口部171は、第1開口端縁41および第2開口端縁42から等距離の位置に配置されている。この第3開口部171は、上記した第1~第6オフセット量が同等であることから、二カ所の対角が二等分線X上に配置される。第1~第6オフセット量が同等でない場合、二カ所の対角が二等分線Xに対してずれる場合がある。
【0063】
ここで、第5開口端縁45に沿う方向における第3開口部171の長さL9と、第5開口端縁45に沿う方向における第5メッシュ本体部191の長さL10との比率(L10/L9)と、第6開口端縁46に沿う方向における第3開口部171の長さL11と、第6開口端縁46に沿う方向における第6メッシュ本体部192の長さL12との比率(L12/L11)とは、同等になっている。また、比率(L2/L1)と比率(L4/L3)と比率(L6/L5)と比率(L8/L7)と比率(L10/L9)と比率(L12/L11)とは、メッシュ領域32において、すべて同等になっている。なお、比率(L2/L1)と比率(L6/L5)と比率(L10/L9)とが同等であって、比率(L4/L3)と比率(L8/L7)と比率(L12/L11)とが同等であれば、比率(L2/L1)、比率(L6/L5)および比率(L10/L9)と、比率(L4/L3)、比率(L8/L7)および比率(L12/L11)と、が異なっていても良い。
【0064】
メッシュ形成層21においては、メッシュ領域32の第1開口部91の第1配置ピッチと、第1開口部91の第2配置ピッチと、第2開口部131の第3配置ピッチと、第2開口部131の第4配置ピッチと、第3開口部171の第5配置ピッチと、第3開口部171の第6配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0065】
ここでは、第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチ、第4配置ピッチ、第5配置ピッチおよび第6配置ピッチは、第6配置ピッチと第2配置ピッチとが同等となり、第5配置ピッチと第3配置ピッチとが同等となり、その上で、少なくともいずれか一つの配置ピッチが、残りの少なくともいずれか一つの配置ピッチとは異なっている。具体的には、第1配置ピッチが第2~第6配置ピッチとは異なっている。第2配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第3配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第4配置ピッチが第1~第3,第5,第6配置ピッチとは異なっている。第5配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第6配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。
【0066】
第1実施形態の印刷用マスク10の製造方法について説明する。
【0067】
まず、画像形成開口35に対して、上記のように、第1オフセット量、第2オフセット量、第3オフセット量、第4オフセット量、第5オフセット量および第6オフセット量を設定し、これらから、第1ブロック81、第2ブロック82および第3ブロック83を設定する。そして、第3ブロック83の4つの角部それぞれに第3開口部171を配置し、第1ブロック81の第3ブロック83とは反対側の2つの角部それぞれに第1開口部91を配置し、第1ブロック81の第3ブロック83側の2つの角部それぞれに第1メッシュ本体部111を配置し、第2ブロック82の第3ブロック83とは反対側の2つの角部それぞれに第2開口部131を配置し、第2ブロック82の第3ブロック83側の2つの角部それぞれに第4メッシュ本体部152を配置するようにして、第1開口部91、第2開口部131および第3開口部171の数、形状および配置を設定する。
【0068】
その際に、第1ブロック81の第1開口部91と、第2ブロック82の第2開口部131と、第3ブロック83の第3開口部171とは、第3ブロック83の第3開口部171が最初に設定される。次に、第1ブロック81の第1開口部91と第2ブロック82の第2開口部131とのうちの一方が設定され、次に、残りの一方が設定される。
【0069】
この設定の際に、第1開口端縁41に沿う方向における、第1開口部91の長さと第1メッシュ本体部111の長さとの比率(L2/L1)と、第3開口端縁43に沿う方向における、第1開口部91の長さと第2メッシュ本体部112の長さとの比率(L4/L3)と、第4開口端縁44に沿う方向における、第2開口部131の長さと第3メッシュ本体部151の長さとの比率(L6/L5)と、第2開口端縁42に沿う方向における、第2開口部131の長さと第4メッシュ本体部152の長さとの比率(L8/L7)と、第5開口端縁45に沿う方向における、第3開口部171の長さと第5メッシュ本体部191の長さとの比率(L10/L9)と、第6開口端縁46に沿う方向における、第3開口部171の長さと第6メッシュ本体部192の長さとの比率(L12/L11)とが同等になるように、第1開口部91、第2開口部131および第3開口部171の形状および配置を設定する。
【0070】
そして、このような設定に基づいて、印刷用マスク10が上記背景技術で説明した方法で製造される。
【0071】
以上に述べた第1実施形態の印刷用マスク10は、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91の第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91の第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131の第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131の第4配置ピッチが均等になり、第3開口部171の第5配置ピッチが均等になり、第3開口部171の第6配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチ、第4配置ピッチ、第5配置ピッチおよび第6配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、印刷用マスク10は、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0072】
また、印刷用マスク10は、第1開口端縁41に沿う方向における、第1開口部91の長さと第1メッシュ本体部111の長さとの比率(L2/L1)と、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における、第1開口部91の長さと第2メッシュ本体部112の長さとの比率(L4/L3)と、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における、第2開口部131の長さと第3メッシュ本体部151の長さとの比率(L6/L5)と、第2開口端縁42に沿う方向における、第2開口部131の長さと第4メッシュ本体部152の長さとの比率(L8/L7)と、第5開口端縁45すなわち第1開口端縁41に沿う方向における、第3開口部171の長さと第5メッシュ本体部191の長さとの比率(L10/L9)と、第6開口端縁46すなわち第2開口端縁42に沿う方向における、第3開口部171の長さと第6メッシュ本体部192の長さとの比率(L12/L11)とが同等である。よって、メッシュ領域32において、第1開口部91、第2開口部131および第3開口部171の数が異なっていても、インクペーストの吐出量を揃えることができる。
【0073】
第1実施形態において、第3ブロック83に第3開口部171が一カ所のみあり、第1ブロック81に第1開口部91が第1開口端縁41に沿う方向に一列のみあり、第2ブロック82に第2開口部131が第2開口端縁42に沿う方向に一列のみある場合もある。その場合、複数の第1開口部91の第1配置ピッチが均等になり、複数の第2開口部131の第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定される。また、その場合、第1開口端縁41に沿う方向における、第1開口部91の長さと第1メッシュ本体部111の長さとの比率(L2/L1)と、第2開口端縁42に沿う方向における、第2開口部131の長さと第4メッシュ本体部152の長さとの比率(L8/L7)とが同等となるように設定される。
【0074】
[第2実施形態]
本発明に係る第2実施形態の印刷用マスクを主に
図3を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0075】
第2実施形態の印刷用マスク10Aは、メッシュ形成層21とは一部異なるメッシュ形成層21Aをメッシュ形成層21にかえて有している。メッシュ形成層21Aは、メッシュ領域32とは一部異なるメッシュ領域32Aをメッシュ領域32にかえて有している。よって、印刷用マスク10Aは、メッシュ形成メッキ膜23とは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Aをメッシュ形成メッキ膜23にかえて有している。
【0076】
メッシュ領域32Aには、第1ブロック81に、第1開口部91Aが第1開口部91にかえて形成されている。第1開口部91Aは、開口縁101Aを開口縁101にかえて有しており、開口縁103Aを開口縁103にかえて有している。また、メッシュ領域32Aは、第1ブロック81に、第1メッシュ本体部111Aを第1メッシュ本体部111にかえて有している。
【0077】
また、メッシュ領域32Aには、第2ブロック82に、第2開口部131Aが第2開口部131にかえて形成されている。第2開口部131Aは開口縁142Aを開口縁142にかえて有しており、開口縁144Aを開口縁144にかえて有している。また、メッシュ領域32Aは、第2ブロック82に、第4メッシュ本体部152Aを第4メッシュ本体部152にかえて有している。
【0078】
メッシュ領域32Aにおいて、第1ブロック81には、第3ブロック83とは反対側の端部に第1開口部91Aが配置され、第3ブロック83側の端部に第1メッシュ本体部111Aが配置され、第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Aが配置され、第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Aが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Aにおいて、第1ブロック81には、第3ブロック83とは反対側にある2カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Aが配置され、第3ブロック83側にある2カ所の角部にそれぞれ第1メッシュ本体部111Aが配置されている。
【0079】
メッシュ領域32Aにおいて、第2ブロック82には、第3ブロック83とは反対側の端部に第2開口部131Aが配置され、第3ブロック83側の端部に第4メッシュ本体部152Aが配置され、第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Aが配置され、第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Aが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Aにおいて、第2ブロック82には、第3ブロック83とは反対側にある2カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Aが配置され、第3ブロック83側にある2カ所の角部にそれぞれ第4メッシュ本体部152Aが配置されている。
【0080】
第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Aの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112の長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151の長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Aの長さと、第5開口端縁45に沿う方向における第5メッシュ本体部191の長さと、第6開口端縁46に沿う方向における第6メッシュ本体部192の長さと、が同等となっている。なお、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Aの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151の長さと、第5開口端縁45に沿う方向における第5メッシュ本体部191の長さとが同等であって、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112の長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Aの長さと、第6開口端縁46に沿う方向における第6メッシュ本体部192の長さとが同等であれば、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Aの長さ、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151の長さおよび第5開口端縁45に沿う方向における第5メッシュ本体部191の長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112の長さ、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Aの長さおよび第6開口端縁46に沿う方向における第6メッシュ本体部192の長さと、が異なっていても良い。第5開口端縁45に沿う方向において隣り合う第1開口部91Aと第3開口部171との間は第1メッシュ本体部111Aとなっている。第6開口端縁46に沿う方向において隣り合う第2開口部131Aと第3開口部171との間は第4メッシュ本体部152Aとなっている。
【0081】
そして、第2実施形態の印刷用マスク10Aにおいても、第1実施形態と同様に、メッシュ形成層21Aにおいては、メッシュ領域32Aの第1開口部91Aの第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第1配置ピッチと、第1開口部91Aの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第2配置ピッチと、第2開口部131Aの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第3配置ピッチと、第2開口部131Aの第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第4配置ピッチと、第3開口部171の第5開口端縁45すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第5配置ピッチと、第3開口部171の第6開口端縁46すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第6配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0082】
ここでは、第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチ、第4配置ピッチ、第5配置ピッチおよび第6配置ピッチは、第6配置ピッチと第2配置ピッチとが同等となり、第5配置ピッチと第3配置ピッチとが同等となり、その上で、少なくともいずれか一つの配置ピッチが、残りの少なくともいずれか一つの配置ピッチとは異なっている。具体的には、第1配置ピッチが第2~第6配置ピッチとは異なっている。第2配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第3配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第4配置ピッチが第1~第3,第5,第6配置ピッチとは異なっている。第5配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第6配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。
【0083】
以上に述べた第2実施形態の印刷用マスク10Aは、第1実施形態と同様、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Aの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Aの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Aの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Aの第4配置ピッチが均等になり、第3開口部171の第5配置ピッチが均等になり、第3開口部171の第6配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチ、第4配置ピッチ、第5配置ピッチおよび第6配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第2実施形態の印刷用マスク10Aにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0084】
また、第2実施形態の印刷用マスク10Aは、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Aの長さと、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第2メッシュ本体部112の長さと、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第3メッシュ本体部151の長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Aの長さと、第5開口端縁45すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第5メッシュ本体部191の長さと、第6開口端縁46すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第6メッシュ本体部192の長さとが同等となっている。よって、メッシュ領域32のメッキの厚さを安定させることができる。
【0085】
第2実施形態において、第3ブロック83に第3開口部171が一カ所のみあり、第1ブロック81に第1開口部91Aが第1開口端縁41に沿う方向に一列のみあり、第2ブロック82に第2開口部131Aが第2開口端縁42に沿う方向に一列のみある場合もある。その場合、複数の第1開口部91Aの第1配置ピッチが均等になり、複数の第2開口部131Aの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定される。また、その場合、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Aの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Aとが同等となるように設定される。
【0086】
[第3実施形態]
本発明に係る第3実施形態の印刷用マスクを主に
図4を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0087】
第3実施形態の印刷用マスク10Bは、メッシュ形成層21とは一部異なるメッシュ形成層21Bをメッシュ形成層21にかえて有している。メッシュ形成層21Bは、メッシュ領域32とは一部異なるメッシュ領域32Bをメッシュ領域32にかえて有している。よって、印刷用マスク10Bは、メッシュ形成メッキ膜23とは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Bを、メッシュ形成メッキ膜23にかえて有している。
【0088】
メッシュ領域32Bには、第1ブロック81に、第1開口部91Bが第1開口部91にかえて設けられている。第1開口部91Bは開口縁101Bを開口縁101にかえて有しており、開口縁103Bを開口縁103にかえて有している。また、メッシュ領域32Bには、第1ブロック81に、第1メッシュ本体部111Bが、第1メッシュ本体部111にかえて設けられている。
【0089】
メッシュ領域32Bには、第2ブロック82に、第2開口部131Bが第2開口部131にかえて設けられている。第2開口部131Bは、開口縁142Bを開口縁142にかえて有しており、開口縁144Bを開口縁144にかえて有している。また、メッシュ領域32Bには、第2ブロック82に、第4メッシュ本体部152Bが第4メッシュ本体部152にかえて設けられている。第5開口端縁45に沿う方向において隣り合う第1開口部91Bと第3開口部171との間は第1メッシュ本体部111Bとなっている。第6開口端縁46に沿う方向において隣り合う第2開口部131Bと第3開口部171との間は第4メッシュ本体部152Bとなっている。
【0090】
メッシュ領域32Bにおいて、第1ブロック81には、第3ブロック83とは反対側の端部に第1開口部91Bが配置され、第3ブロック83側の端部に第1メッシュ本体部111Bが配置され、第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Bが配置され、第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Bが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Bにおいて、第1ブロック81には、第3ブロック83とは反対側にある2カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Bが配置され、第3ブロック83側にある2カ所の角部にそれぞれ第1メッシュ本体部111Bが配置されている。
【0091】
メッシュ領域32Bにおいて、第2ブロック82には、第3ブロック83とは反対側の端部に第2開口部131Bが配置され、第3ブロック83側の端部に第4メッシュ本体部152Bが配置され、第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Bが配置され、第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Bが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Bにおいて、第2ブロック82には、第3ブロック83とは反対側にある2カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Bが配置され、第3ブロック83側にある2カ所の角部にそれぞれ第4メッシュ本体部152Bが配置されている。
【0092】
第3実施形態の印刷用マスク10Bは、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Bの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Bの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Bの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Bの長さと、第5開口端縁45に沿う方向における第3開口部171の長さと、第6開口端縁46に沿う方向における第3開口部171の長さとが同等となっている。なお、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Bの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Bの長さと、第5開口端縁45に沿う方向における第3開口部171の長さとが同等であって、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Bの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Bの長さと、第6開口端縁46に沿う方向における第3開口部171の長さとが同等であれば、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Bの長さ、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Bの長さおよび第5開口端縁45に沿う方向における第3開口部171の長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Bの長さ、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Bの長さおよび第6開口端縁46に沿う方向における第3開口部171の長さと、が異なっていても良い。
【0093】
そして、第3実施形態の印刷用マスク10Bは、第1実施形態と同様に、メッシュ形成層21Bにおいては、メッシュ領域32Bの第1開口部91Bの第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第1配置ピッチと、第1開口部91Bの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第2配置ピッチと、第2開口部131Bの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第3配置ピッチと、第2開口部131Bの第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第4配置ピッチと、第3開口部171の第5開口端縁45すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第5配置ピッチと、第3開口部171の第6開口端縁46すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第6配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0094】
ここでは、第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチ、第4配置ピッチ、第5配置ピッチおよび第6配置ピッチは、第6配置ピッチと第2配置ピッチとが同等となり、第5配置ピッチと第3配置ピッチとが同等となり、その上で、少なくともいずれか一つの配置ピッチが、残りの少なくともいずれか一つの配置ピッチとは異なっている。具体的には、第1配置ピッチが第2~第6配置ピッチとは異なっている。第2配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第3配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第4配置ピッチが第1~第3,第5,第6配置ピッチとは異なっている。第5配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。第6配置ピッチが第1,第4配置ピッチとは異なっている。
【0095】
以上に述べた第3実施形態の印刷用マスク10Bは、第1実施形態と同様、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Bの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Bの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Bの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Bの第4配置ピッチが均等になり、第3開口部171の第5配置ピッチが均等になり、第3開口部171の第6配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチ、第4配置ピッチ、第5配置ピッチおよび第6配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第3実施形態の印刷用マスク10Bにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0096】
また、第3実施形態の印刷用マスク10Bは、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Bの長さと、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第1開口部91Bの長さと、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第2開口部131Bの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Bの長さと、第5開口端縁45すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第3開口部171の長さと、第6開口端縁46すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第3開口部171の長さとが同等となっている。印刷用マスク10Bは、メッシュ形成層21Bをメッキにより形成する際に第1開口部91B、第2開口部131Bおよび第3開口部171を硬化した感光性樹脂材料によって埋めた状態でメッキすることになるが、第1開口部91B、第2開口部131Bおよび第3開口部171の大きさが同等であるため、第1開口部91B、第2開口部131Bおよび第3開口部171を埋める感光性樹脂材料を露光により硬化させる際の解像性を安定させることができる。
【0097】
第3実施形態において、第3ブロック83に第3開口部171が一カ所のみあり、第1ブロック81に第1開口部91Bが第1開口端縁41に沿う方向に一列のみあり、第2ブロック82に第2開口部131Bが第2開口端縁42に沿う方向に一列のみある場合もある。その場合、複数の第1開口部91Bの第1配置ピッチが均等になり、複数の第2開口部131Bの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定される。また、その場合、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Bの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Bの長さとが同等となるように設定される。
【0098】
[第4実施形態]
本発明に係る第4実施形態の印刷用マスクを主に
図5を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0099】
図5に示すように、第4実施形態では、画像形成開口35を、第1開口端縁41、第3開口端縁43、第5開口端縁45および第6開口端縁46を含む第1開口領域61Cと、第2開口端縁42、第4開口端縁44および第6開口端縁46を含む第2開口領域62と、に分けている。第1開口領域61Cおよび第2開口領域62は、いずれも長方形状である。第4実施形態においては、第1開口領域61Cおよび第2開口領域62の間の仮想境界線72が、第1開口領域61Cと第2開口領域62との境界となる。言い換えれば、第4実施形態においては、画像形成開口35を、第1開口端縁41の延長線を境界として第1開口領域61Cと第2開口領域62との二つの領域に分けている。なお、第1開口領域61Cは正方形状であっても良い。第2開口領域62は正方形状であっても良い。すなわち、第4実施形態においては、画像形成開口35が、いずれも正方形状または長方形状からなる二つの第1開口領域61Cおよび第2開口領域62からなる。
【0100】
第4実施形態の印刷用マスク10Cは、メッシュ形成層21とは一部異なるメッシュ形成層21Cをメッシュ形成層21にかえて有している。メッシュ形成層21Cは、メッシュ領域32とは一部異なるメッシュ領域32Cをメッシュ領域32にかえて有している。よって、メッシュ形成層21Cは、メッシュ形成メッキ膜23とは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Cを有している。
【0101】
メッシュ形成層21Cのメッシュ領域32Cは、画像形成層22およびメッシュ形成層21Cの広がる面方向において第1開口領域61Cに位置が重なる第1ブロック81Cと、この面方向において第2開口領域62と位置が重なる第2ブロック82Cとを有している。第1ブロック81Cは、この面方向において、第1開口領域61Cおよび第2開口領域62のうち、第1開口領域61Cのみと位置が重なっている。
【0102】
第1ブロック81Cは、第5開口端縁45から所定の第7オフセット量離れ、第6開口端縁46から所定の第8オフセット量離れ、第3開口端縁43から所定の第9オフセット量離れ、第1開口端縁41から所定の第10オフセット量離れている。ここでは、第7オフセット量と第8オフセット量と第9オフセット量と第10オフセット量とは同等になっている。第7オフセット量と第8オフセット量と第9オフセット量と第10オフセット量とは同等でなくても良い。
【0103】
第2ブロック82Cは、この面方向において、第1開口領域61Cおよび第2開口領域62の両方と位置が重なっている。第2ブロック82Cは、第6開口端縁46から所定の第8オフセット量離れ、第2開口端縁42から所定の第11オフセット量離れ、第4開口端縁44から所定の第12オフセット量離れている。ここでは、第8オフセット量と第11オフセット量と第12オフセット量とは同等になっている。第8オフセット量と第11オフセット量と第12オフセット量とは同等でなくても良い。仮想境界線86は、第1ブロック81Cと第2ブロック82Cとの境界となり、第1開口領域61Cにある。
【0104】
ここで、第1ブロック81Cおよび第2ブロック82Cを設定する場合は、まず、上記した第7オフセット量、第8オフセット量、第9オフセット量、第10オフセット量、第11オフセット量および第12オフセット量を設定する。そして、第5開口端縁45から第7オフセット量離れ、第6開口端縁46から第8オフセット量離れ、第3開口端縁43から第9オフセット量離れ、第1開口端縁41から第10オフセット量離れ、第2開口端縁42から第11オフセット量離れ、第4開口端縁44から第12オフセット量離れたL字状の範囲を、2つのいずれも四角形状の第1ブロック81Cおよび第2ブロック82Cにわける。
【0105】
メッシュ領域32Cには、第1ブロック81Cに、第1開口部91Cが第1開口部91にかえて形成されている。第1開口部91Cは、第3開口端縁43に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第1開口部91Cは、4隅がR形状であっても良い。第1開口部91Cは、開口縁101Cを開口縁101にかえて有しており、開口縁102Cを開口縁102にかえて有しており、開口縁103Cを開口縁103にかえて有しており、開口縁104Cを開口縁104にかえて有している。また、メッシュ領域32Cは、第1ブロック81Cに、第1メッシュ本体部111Cを第1メッシュ本体部111にかえて有しており、第2メッシュ本体部112Cを第2メッシュ本体部112にかえて有している。第1開口部91Cを、第5開口端縁45の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0106】
第1ブロック81Cの第3開口端縁43側の端部に第1開口部91Cが配置され、第1ブロック81の第6開口端縁46側の端部に第1開口部91Cが配置され、第1ブロック81Cの第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Cが配置され、第1ブロック81Cの第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Cが配置されている。言い換えれば、第1ブロック81Cには、4カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Cが配置されている。
【0107】
そして、第1ブロック81Cのすべての第1開口部91Cは、第1開口端縁41に沿う方向の第1配置ピッチが均等であり、第3開口端縁43に沿う方向すなわち第2開口端縁42に沿う方向の第2配置ピッチが均等である。第1配置ピッチと第2配置ピッチとは異なっている。
【0108】
よって、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Cの長さLc1と、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Cの長さLc2との比率(Lc2/Lc1)と、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Cの長さLc3と、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Cの長さLc4との比率(Lc4/Lc3)とは、同等になっている。
【0109】
メッシュ領域32Cには、第2ブロック82Cに、第2開口部131Cが第2開口部131にかえて形成されている。第2開口部131Cは、第4開口端縁44に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第2開口部131Cは、4隅がR形状であっても良い。第2開口部131Cは、開口縁141Cを開口縁141にかえて有しており、開口縁142Cを開口縁142にかえて有しており、開口縁143Cを開口縁143にかえて有しており、開口縁144Cを開口縁144にかえて有している。また、メッシュ領域32Cは、第2ブロック82Cに、第3メッシュ本体部151Cを第3メッシュ本体部151にかえて有しており、第4メッシュ本体部152Cを第4メッシュ本体部152にかえて有している。第2開口部131Cを、第2開口端縁42の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0110】
第2ブロック82Cの第4開口端縁44側の端部に第2開口部131Cが配置され、第2ブロック82Cの第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Cが配置され、第2ブロック82Cの第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Cが配置され、第2ブロック82Cの第5開口端縁45側の端部に第4メッシュ本体部152Cが配置されている。言い換えれば、第2ブロック82Cには、第4開口端縁44側にある2カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Cが配置され、第5開口端縁45側にある2カ所の角部にそれぞれ第4メッシュ本体部152Cが配置されている。
【0111】
第2ブロック82Cのすべての第2開口部131Cは、第4開口端縁44に沿う方向すなわち第1開口端縁41に沿う方向の第3配置ピッチが均等であり、第2開口端縁42に沿う方向の第4配置ピッチが均等である。第3配置ピッチは第4配置ピッチよりも長い。
【0112】
ここで、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Cの長さLc5と、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Cの長さLc6との比率(Lc6/Lc5)と、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Cの長さLc7と、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Cの長さLc8との比率(Lc8/Lc7)とは、同等になっている。また、比率(Lc2/Lc1)と比率(Lc4/Lc3)と比率(Lc6/Lc5)と比率(Lc8/Lc7)とは、メッシュ領域32Cにおいて、すべて同等になっている。なお、比率(Lc2/Lc1)と比率(Lc6/Lc5)とが同等であって、比率(Lc4/Lc3)と比率(Lc8/Lc7)とが同等であれば、比率(Lc2/Lc1)および比率(Lc6/Lc5)と、比率(Lc4/Lc3)および比率(Lc8/Lc7)と、が異なっていても良い。
【0113】
メッシュ形成層21Cにおいては、メッシュ領域32Cの第1開口部91Cの第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第1配置ピッチと、第1開口部91Cの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第2配置ピッチと、第2開口部131Cの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第3配置ピッチと、第2開口部131Cの第6開口端縁46すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第4配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0114】
ここで、第1ブロック81Cの第1開口部91C、第1メッシュ本体部111Cおよび第2メッシュ本体部112Cと、第2ブロック82Cの第2開口部131C、第3メッシュ本体部151Cおよび第4メッシュ本体部152Cと、は、第1ブロック81Cの第1開口部91C、第1メッシュ本体部111Cおよび第2メッシュ本体部112Cが先に設定される。次に、第2ブロック82Cの第2開口部131C、第3メッシュ本体部151Cおよび第4メッシュ本体部152Cが設定される。
【0115】
以上に述べた第4実施形態の印刷用マスク10Cは、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Cの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Cの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Cの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Cの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第4実施形態の印刷用マスク10Cにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0116】
また、第4実施形態の印刷用マスク10Cは、第1開口端縁41に沿う方向における、第1開口部91Cの長さと第1メッシュ本体部111Cの長さとの比率(Lc2/Lc1)と、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における、第1開口部91Cの長さと第2メッシュ本体部112Cの長さとの比率(Lc4/Lc3)と、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における、第2開口部131Cの長さと第3メッシュ本体部151Cの長さとの比率(Lc6/Lc5)と、第2開口端縁42に沿う方向における、第2開口部131Cの長さと第4メッシュ本体部152Cの長さとの比率(Lc8/Lc7)とが同等である。よって、メッシュ領域32Cにおいて、第1開口部91Cおよび第2開口部131Cの数が異なっていても、インクペーストの吐出量を揃えることができる。
【0117】
[第5実施形態]
本発明に係る第5実施形態の印刷用マスクを主に
図6を参照して第4実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0118】
第5実施形態の印刷用マスク10Dは、メッシュ形成層21Cとは一部異なるメッシュ形成層21Dをメッシュ形成層21Cにかえて有している。メッシュ形成層21Dは、メッシュ領域32Cとは一部異なるメッシュ領域32Dをメッシュ領域32Cにかえて有している。よって、印刷用マスク10Dは、メッシュ形成メッキ膜23Cとは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Dを、メッシュ形成メッキ膜23Cにかえて有している。
【0119】
メッシュ領域32Dには、第1ブロック81Cに、第1開口部91Dが第1開口部91Cにかえて形成されている。第1開口部91Dは、第3開口端縁43に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第1開口部91Dは、4隅がR形状であっても良い。第1開口部91Dは、開口縁101Dを開口縁101Cにかえて有しており、開口縁102Dを開口縁102Cにかえて有しており、開口縁103Dを開口縁103Cにかえて有しており、開口縁104Dを開口縁104Cにかえて有している。また、メッシュ領域32Dは、第1ブロック81Cに、第1メッシュ本体部111Dを第1メッシュ本体部111Cにかえて有しており、第2メッシュ本体部112Dを第2メッシュ本体部112Cにかえて有している。第1開口部91Dを、第5開口端縁45の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0120】
メッシュ領域32Dには、第2ブロック82Cに、第2開口部131Dが第2開口部131Cにかえて形成されている。第2開口部131Dは、第4開口端縁44に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第2開口部131Dは、4隅がR形状であっても良い。第2開口部131Dは、開口縁141Dを開口縁141Cにかえて有しており、開口縁142Dを開口縁142Cにかえて有しており、開口縁143Dを開口縁143Cにかえて有しており、開口縁144Dを開口縁144Cにかえて有している。また、メッシュ領域32Dは、第2ブロック82Cに、第3メッシュ本体部151Dを第3メッシュ本体部151Cにかえて有しており、第4メッシュ本体部152Dを第4メッシュ本体部152Cにかえて有している。第2開口部131Dを、第2開口端縁42の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0121】
第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Dの長さ(幅)と、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Dの長さ(幅)と、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Dの長さ(幅)と、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Dの長さ(幅)とが同等となっている。なお、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Dの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Dの長さとが同等であって、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Dの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Dの長さとが同等であれば、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Dの長さおよび第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Dの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Dの長さおよび第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Dの長さと、が異なっていても良い。
【0122】
メッシュ領域32Dにおいて、第1ブロック81Cの第3開口端縁43側の端部に第1開口部91Dが配置され、第1ブロック81Cの第6開口端縁46側の端部に第1開口部91Dが配置され、第1ブロック81Cの第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Dが配置され、第1ブロック81Cの第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Dが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Dにおいて、第1ブロック81Cには、4カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Dが配置されている。
【0123】
メッシュ領域32Dにおいて、第2ブロック82Cの第4開口端縁44側の端部に第2開口部131Dが配置され、第2ブロック82の第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Dが配置され、第2ブロック82の第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Dが配置され、第2ブロック82の第5開口端縁45側の端部に第4メッシュ本体部152Dが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Dにおいて、第2ブロック82Cには、第4開口端縁44側にある2カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Dが配置され、第5開口端縁45側にある2カ所の角部にそれぞれ第4メッシュ本体部152Dが配置されている。
【0124】
そして、第5実施形態の印刷用マスク10Dにおいても、第4実施形態と同様に、メッシュ形成層21Dにおいては、メッシュ領域32Dの第1開口部91Dの第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第1配置ピッチと、第1開口部91Dの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第2配置ピッチと、第2開口部131Dの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第3配置ピッチと、第2開口部131Dの第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第4配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0125】
以上に述べた第5実施形態の印刷用マスク10Dは、第4実施形態と同様、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Dの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Dの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Dの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Dの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第5実施形態の印刷用マスク10Dにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0126】
また、第5実施形態の印刷用マスク10Dは、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Dの長さと、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第2メッシュ本体部112Dの長さと、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第3メッシュ本体部151Dの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Dの長さとが同等となっている。よって、メッシュ領域32Dのメッキの厚さを安定させることができる。
【0127】
[第6実施形態]
本発明に係る第6実施形態の印刷用マスクを主に
図7を参照して第4実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0128】
第6実施形態の印刷用マスク10Eは、メッシュ形成層21Cとは一部異なるメッシュ形成層21Eをメッシュ形成層21Cにかえて有している。メッシュ形成層21Eは、メッシュ領域32Cとは一部異なるメッシュ領域32Eをメッシュ領域32Cにかえて有している。よって、印刷用マスク10Eは、メッシュ形成メッキ膜23Cとは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Eを、メッシュ形成メッキ膜23Cにかえて有している。
【0129】
メッシュ領域32Eには、第1ブロック81Cに、第1開口部91Eが第1開口部91Cにかえて形成されている。第1開口部91Eは、正方形状である。なお、正方形状の第1開口部91Eは、4隅がR形状であっても良い。第1開口部91Eは、開口縁101Eを開口縁101Cにかえて有しており、開口縁102Eを開口縁102Cにかえて有しており、開口縁103Eを開口縁103Cにかえて有しており、開口縁104Eを開口縁104Cにかえて有している。また、メッシュ領域32Eは、第1ブロック81Cに、第1メッシュ本体部111Eを第1メッシュ本体部111Cにかえて有しており、第2メッシュ本体部112Eを第2メッシュ本体部112Cにかえて有している。第1開口部91Eを、第5開口端縁45の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、第3開口端縁43の延びる方向に長い長方形状にすることも可能である。
【0130】
メッシュ領域32Eには、第2ブロック82Cに、第2開口部131Eが第2開口部131Cにかえて設けられている。第2開口部131Eは、正方形状である。なお、正方形状の第2開口部131Eは、4隅がR形状であっても良い。第2開口部131Eは、開口縁141Eを開口縁141Cにかえて有しており、開口縁142Eを開口縁142Cにかえて有しており、開口縁143Eを開口縁143Cにかえて有しており、開口縁144Eを開口縁144Cにかえて有している。開口縁141E~144Eは開口縁101E~104Eと同等の長さである。また、メッシュ領域32Eには、第2ブロック82Cに、第3メッシュ本体部151Eが第3メッシュ本体部151Cにかえて設けられており、第4メッシュ本体部152Eが第4メッシュ本体部152Cにかえて設けられている。第2開口部131Eを、第2開口端縁42の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、第4開口端縁44の延びる方向に長い長方形状にすることも可能である。
【0131】
メッシュ領域32Eにおいて、第1ブロック81Cの第3開口端縁43側の端部に第1開口部91Eが配置され、第1ブロック81の第6開口端縁46側の端部に第1開口部91Eが配置され、第1ブロック81Cの第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Eが配置され、第1ブロック81の第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Eが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Eにおいて、第1ブロック81Cには、4カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Eが配置されている。
【0132】
メッシュ領域32Eにおいて、第2ブロック82Cの第4開口端縁44側の端部に第2開口部131Eが配置され、第2ブロック82Cの第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Eが配置され、第2ブロック82Cの第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Eが配置され、第2ブロック82Cの第5開口端縁45側の端部に第4メッシュ本体部152Eが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Eにおいて、第2ブロック82Cには、第4開口端縁44側の2カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Eが配置され、第5開口端縁45側の2カ所の角部にそれぞれ第4メッシュ本体部152Eが配置されている。
【0133】
第6実施形態の印刷用マスク10Eは、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Eの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Eの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Eの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Eの長さとが同等となっている。なお、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Eの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Eの長さとが同等であって、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Eの長さと第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Eの長さとが同等であれば、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Eの長さおよび第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Eの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Eの長さおよび第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Eの長さと、が異なっていても良い。
【0134】
そして、第6実施形態の印刷用マスク10Eは、第4実施形態と同様に、メッシュ形成層21Eにおいては、メッシュ領域32Eの第1開口部91Eの第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第1配置ピッチと、第1開口部91Eの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第2配置ピッチと、第2開口部131Eの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第3配置ピッチと、第2開口部131Eの第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第4配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0135】
以上に述べた第6実施形態の印刷用マスク10Eは、第4実施形態と同様、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Eの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Eの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Eの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Eの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第6実施形態の印刷用マスク10Eにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0136】
また、第6実施形態の印刷用マスク10Eは、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Eの長さと、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第1開口部91Eの長さと、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第2開口部131Eの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Eの長さとが同等となっている。印刷用マスク10Eは、メッシュ形成層21Eをメッキにより形成する際に第1開口部91Eおよび第2開口部131Eを硬化した感光性樹脂材料によって埋めた状態でメッキすることになるが、第1開口部91Eおよび第2開口部131Eの大きさが同等であるため、第1開口部91Eおよび第2開口部131Eを埋める感光性樹脂材料を露光により硬化させる際の解像性を安定させることができる。
【0137】
[第7実施形態]
本発明に係る第7実施形態の印刷用マスクを主に
図8を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0138】
図8に示すように、第7実施形態では、画像形成開口35を、第1開口端縁41、第3開口端縁43および第5開口端縁45を含む第1実施形態と同様の第1開口領域61と、第2開口端縁42、第4開口端縁44、第5開口端縁45および第6開口端縁46を含む第2開口領域62Fと、に分けている。第1開口領域61および第2開口領域62Fは、いずれも長方形状である。第7実施形態においては、仮想境界線71が、第1開口領域61と第2開口領域62Fとの境界となる。言い換えれば、第7実施形態においては、画像形成開口35を、第2開口端縁42の延長線を境界として第1開口領域61と第2開口領域62Fとの二つの領域に分けている。なお、第1開口領域61は正方形状であっても良い。第2開口領域62Fは正方形状であっても良い。すなわち、第7実施形態においては、画像形成開口35が、いずれも正方形状または長方形状からなる二つの第1開口領域61および第2開口領域62Fからなる。
【0139】
第7実施形態の印刷用マスク10Fは、メッシュ形成層21とは一部異なるメッシュ形成層21Fをメッシュ形成層21にかえて有している。メッシュ形成層21Fは、メッシュ領域32とは一部異なるメッシュ領域32Fをメッシュ領域32にかえて有している。よって、メッシュ形成層21Fは、メッシュ形成メッキ膜23とは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Fを有している。
【0140】
メッシュ形成層21Fのメッシュ領域32Fは、画像形成層22およびメッシュ形成層21Fの広がる面方向において第1開口領域61に位置が重なる第1ブロック81Fと、この面方向において第2開口領域62Fと位置が重なる第2ブロック82Fとを有している。
【0141】
第1ブロック81Fは、この面方向において、第1開口領域61および第2開口領域62Fの両方と位置が重なっている。第1ブロック81Fは、第5開口端縁45から所定の第13オフセット量離れ、第3開口端縁43から所定の第14オフセット量離れ、第1開口端縁41から所定の第15オフセット量離れている。ここでは、第13オフセット量と第14オフセット量と第15オフセット量とは同等になっている。第13オフセット量と第14オフセット量と第15オフセット量とは同等でなくても良い。
【0142】
第2ブロック82Fは、この面方向において、第1開口領域61および第2開口領域62Fのうち、第2開口領域62Fのみと位置が重なっている。第2ブロック82Fは、第5開口端縁45から所定の第13オフセット量離れ、第6開口端縁46から所定の第16オフセット量離れ、第2開口端縁42から所定の第17オフセット量離れ、第4開口端縁44から所定の第18オフセット量離れている。ここでは、第13オフセット量と第16オフセット量と第17オフセット量と第18オフセット量とは同等になっている。第13オフセット量と第16オフセット量と第17オフセット量と第18オフセット量とは同等でなくても良い。仮想境界線85は、第1ブロック81Fと第2ブロック82Fとの境界となり、第2開口領域62Fにある。
【0143】
ここで、第1ブロック81Fおよび第2ブロック82Fを設定する場合は、まず、上記した第13オフセット量、第14オフセット量、第15オフセット量、第16オフセット量、第17オフセット量および第18オフセット量を設定する。そして、第5開口端縁45から第13オフセット量離れ、第3開口端縁43から第14オフセット量離れ、第1開口端縁41から第15オフセット量離れ、第6開口端縁46から第16オフセット量離れ、第2開口端縁42から第17オフセット量離れ、第4開口端縁44から第18オフセット量離れたL字状の範囲を、2つのいずれも四角形状の第1ブロック81Fおよび第2ブロック82Fにわける。
【0144】
メッシュ領域32Fには、第1ブロック81Fに、第1開口部91Fが第1開口部91にかえて形成されている。第1開口部91Fは、第3開口端縁43に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第1開口部91Fは、4隅がR形状であっても良い。第1開口部91Fは、開口縁101Fを開口縁101にかえて有しており、開口縁102Fを開口縁102にかえて有しており、開口縁103Fを開口縁103にかえて有しており、開口縁104Fを開口縁104にかえて有している。また、メッシュ領域32Fは、第1ブロック81Fに、第1メッシュ本体部111Fを第1メッシュ本体部111にかえて有しており、第2メッシュ本体部112Fを第2メッシュ本体部112にかえて有している。第1開口部91Fを、第1開口端縁41の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0145】
第1ブロック81Fの第3開口端縁43側の端部に第1開口部91Fが配置され、第1ブロック81Fの第6開口端縁46側の端部に第1メッシュ本体部111Fが配置され、第1ブロック81Fの第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Fが配置され、第1ブロック81Fの第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Fが配置されている。言い換えれば、第1ブロック81Fには、第3開口端縁43側にある2カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Fが配置され、第6開口端縁46側にある2カ所の角部にそれぞれ第1メッシュ本体部111Fが配置されている。
【0146】
そして、第1ブロック81Fのすべての第1開口部91Fは、第1開口端縁41に沿う方向の第1配置ピッチが均等であり、第3開口端縁43に沿う方向すなわち第2開口端縁42に沿う方向の第2配置ピッチが均等である。第1配置ピッチと第2配置ピッチとは異なっている。
【0147】
第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Fの長さLf1と、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Fの長さLf2との比率(Lf2/Lf1)と、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Fの長さLf3と、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Fの長さLf4との比率(Lf4/Lf3)とは、同等になっている。
【0148】
メッシュ領域32Fには、第2ブロック82Fに、第2開口部131Fが第2開口部131にかえて形成されている。第2開口部131Fは、第4開口端縁44に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第2開口部131Fは、4隅がR形状であっても良い。第2開口部131Fは、開口縁141Fを開口縁141にかえて有しており、開口縁142Fを開口縁142にかえて有しており、開口縁143Fを開口縁143にかえて有しており、開口縁144Fを開口縁144にかえて有している。また、メッシュ領域32Fは、第2ブロック82Fに、第3メッシュ本体部151Fを第3メッシュ本体部151にかえて有しており、第4メッシュ本体部152Fを第4メッシュ本体部152にかえて有している。第2開口部131Fを、第6開口端縁46の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0149】
第2ブロック82Fの第4開口端縁44側の端部に第2開口部131Fが配置され、第2ブロック82Fの第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Fが配置され、第2ブロック82Fの第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Fが配置され、第2ブロック82Fの第5開口端縁45側の端部に第2開口部131Fが配置されている。言い換えれば、第2ブロック82Fには、4カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Fが配置されている。
【0150】
そして、第2ブロック82Fのすべての第2開口部131Fは、第4開口端縁44に沿う方向の第3配置ピッチが均等であり、第6開口端縁46に沿う方向すなわち第2開口端縁42に沿う方向の第4配置ピッチが均等である。第3配置ピッチと第4配置ピッチとは異なっている。
【0151】
ここで、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Fの長さLf5と、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Fの長さLf6との比率(Lf6/Lf5)と、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Fの長さLf7と、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Fの長さLf8との比率(Lf8/Lf7)とは、同等になっている。また、比率(Lf2/Lf1)と比率(Lf4/Lf3)と比率(Lf6/Lf5)と比率(Lf8/Lf7)とは、すべて同等になっている。比率(Lf2/Lf1)と比率(Lf6/Lf5)とが同等であって、比率(Lf4/Lf3)と比率(Lf8/Lf7)とが同等であれば、比率(Lf2/Lf1)および比率(Lf6/Lf5)と、比率(Lf4/Lf3)および比率(Lf8/Lf7)と、が異なっていても良い。
【0152】
メッシュ形成層21Fにおいては、メッシュ領域32Fの第1開口部91Fの第1開口端縁41に沿う方向の第1配置ピッチと、第1開口部91Fの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の第2配置ピッチと、第2開口部131Fの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の第3配置ピッチと、第2開口部131Fの第2開口端縁42に沿う方向の第4配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0153】
以上に述べた第7実施形態の印刷用マスク10Fは、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Fの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Fの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Fの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Fの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第7実施形態の印刷用マスク10Fにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0154】
また、第7実施形態の印刷用マスク10Fは、第1開口端縁41に沿う方向における、第1開口部91Fの長さと第1メッシュ本体部111Fの長さとの比率(Lf2/Lf1)と、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における、第1開口部91Fの長さと第2メッシュ本体部112Fの長さとの比率(Lf4/Lf3)と、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における、第2開口部131Fの長さと第3メッシュ本体部151Fの長さとの比率(Lf6/Lf5)と、第2開口端縁42に沿う方向における、第2開口部131Fの長さと第4メッシュ本体部152Fの長さとの比率(Lf8/Lf7)とが同等である。よって、メッシュ領域32Fにおいて、第1開口部91Fおよび第2開口部131Fの数が異なっていても、インクペーストの吐出量を揃えることができる。
【0155】
[第8実施形態]
本発明に係る第8実施形態の印刷用マスクを主に
図9を参照して第7実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0156】
第8実施形態の印刷用マスク10Gは、メッシュ形成層21Fとは一部異なるメッシュ形成層21Gをメッシュ形成層21Fにかえて有している。メッシュ形成層21Gは、メッシュ領域32Fとは一部異なるメッシュ領域32Gをメッシュ領域32Fにかえて有している。よって、印刷用マスク10Gは、メッシュ形成メッキ膜23Fとは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Gを、メッシュ形成メッキ膜23Fにかえて有している。
【0157】
メッシュ領域32Gには、第1ブロック81Fに、第1開口部91Gが、第1開口部91Fにかえて形成されている。第1開口部91Gは、第3開口端縁43に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第1開口部91Gは、4隅がR形状であっても良い。第1開口部91Gは、開口縁101Gを開口縁101Fにかえて有しており、開口縁102Gを開口縁102Fにかえて有しており、開口縁103Gを開口縁103Fにかえて有しており、開口縁104Gを開口縁104Fにかえて有している。また、メッシュ領域32Gは、第1ブロック81Fに、第1メッシュ本体部111Gを第1メッシュ本体部111Fにかえて有しており、第2メッシュ本体部112Gを第2メッシュ本体部112Fにかえて有している。第1開口部91Gを、第1開口端縁41の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0158】
第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Gの長さ(幅)と、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Gの長さ(幅)と、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Gの長さ(幅)と、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Gの長さ(幅)とが同等となっている。なお、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Gの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Gの長さとが同等であって、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Gの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Gの長さとが同等であれば、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Gの長さおよび第4開口端縁44に沿う方向における第3メッシュ本体部151Gの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第2メッシュ本体部112Gの長さおよび第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Gの長さと、が異なっていても良い。
【0159】
メッシュ領域32Gにおいて、第1ブロック81Fの第3開口端縁43側の端部に第1開口部91Gが配置され、第1ブロック81Fの第6開口端縁46側の端部に第1メッシュ本体部111Gが配置され、第1ブロック81Fの第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Gが配置され、第1ブロック81Fの第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Gが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Gにおいて、第1ブロック81Fには、第3開口端縁43側にある2カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Gが配置され、第6開口端縁46側にある2カ所の角部にそれぞれ第1メッシュ本体部111Gが配置されている。
【0160】
メッシュ領域32Gには、第2ブロック82Fに、第2開口部131Gが第2開口部131Fにかえて形成されている。第2開口部131Gは、第4開口端縁44に沿う方向に長い長方形状である。なお、長方形状の第2開口部131Gは、4隅がR形状であっても良い。第2開口部131Gは、開口縁141Gを開口縁141Fにかえて有しており、開口縁142Gを開口縁142Fにかえて有しており、開口縁143Gを開口縁143Fにかえて有しており、開口縁144Gを開口縁144Fにかえて有している。また、メッシュ領域32Gは、第2ブロック82Fに、第3メッシュ本体部151Gを第3メッシュ本体部151Fにかえて有しており、第4メッシュ本体部152Gを第4メッシュ本体部152Fにかえて有している。第2開口部131Gを、第2開口端縁42の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、正方形状にすることも可能である。
【0161】
メッシュ領域32Gにおいて、第2ブロック82Fの第4開口端縁44側の端部に第2開口部131Gが配置され、第2ブロック82Fの第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Gが配置され、第2ブロック82Fの第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Gが配置され、第2ブロック82Fの第5開口端縁45側の端部に第2開口部131Gが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Gにおいて、第2ブロック82Fには、4カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Gが配置されている。
【0162】
そして、第8実施形態の印刷用マスク10Gにおいても、第7実施形態と同様に、メッシュ形成層21Gにおいては、メッシュ領域32Gの第1開口部91Gの第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第1配置ピッチと、第1開口部91Gの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第2配置ピッチと、第2開口部131Gの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第3配置ピッチと、第2開口部131Gの第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第4配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0163】
以上に述べた第8実施形態の印刷用マスク10Gは、第7実施形態と同様、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Gの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Gの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Gの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Gの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第8実施形態の印刷用マスク10Gにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0164】
また、第8実施形態の印刷用マスク10Gは、第1開口端縁41に沿う方向における第1メッシュ本体部111Gの長さと、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第2メッシュ本体部112Gの長さと、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第3メッシュ本体部151Gの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第4メッシュ本体部152Gの長さとが同等となっている。よって、メッシュ領域32Gのメッキの厚さを安定させることができる。
【0165】
[第9実施形態]
本発明に係る第9実施形態の印刷用マスクを主に
図10を参照して第7実施形態との相違部分を中心に説明する。
【0166】
第9実施形態の印刷用マスク10Hは、メッシュ形成層21Fとは一部異なるメッシュ形成層21Hをメッシュ形成層21Fにかえて有している。メッシュ形成層21Hは、メッシュ領域32Fとは一部異なるメッシュ領域32Hをメッシュ領域32Fにかえて有している。よって、印刷用マスク10Hは、メッシュ形成メッキ膜23Fとは一部異なるメッシュ形成メッキ膜23Hを、メッシュ形成メッキ膜23Fにかえて有している。
【0167】
メッシュ領域32Hには、第1ブロック81Fに、正方形状の第1開口部91Hが第1開口部91Fにかえて設けられている。なお、正方形状の第1開口部91Hは、4隅がR形状であっても良い。第1開口部91Hは、開口縁101Hを開口縁101Fにかえて有しており、開口縁102Hを開口縁102Fにかえて有しており、開口縁103Hを開口縁103Fにかえて有しており、開口縁104Hを開口縁104Fにかえて有している。また、メッシュ領域32Hには、第1ブロック81Fに、第1メッシュ本体部111Hが、第1メッシュ本体部111Fにかえて設けられており、第2メッシュ本体部112Hが、第2メッシュ本体部112Fにかえて設けられている。第1開口部91Hを、第1開口端縁41の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、第3開口端縁43の延びる方向に長い長方形状にすることも可能である。
【0168】
メッシュ領域32Hには、第2ブロック82Fに、正方形状の第2開口部131Hが第2開口部131Fにかえて設けられている。なお、正方形状の第2開口部131Hは、4隅がR形状であっても良い。第2開口部131Hは、開口縁141Hを開口縁141Fにかえて有しており、開口縁142Hを開口縁142Fにかえて有しており、開口縁143Hを開口縁143Fにかえて有しており、開口縁144Hを開口縁144Fにかえて有している。また、メッシュ領域32Hには、第2ブロック82Fに、第3メッシュ本体部151Hが、第3メッシュ本体部151Fにかえて設けられており、第4メッシュ本体部152Hが、第4メッシュ本体部152Fにかえて設けられている。第2開口部131Hを、第6開口端縁46の延びる方向に長い長方形状にすることも可能であり、第4開口端縁44の延びる方向に長い長方形状にすることも可能である。
【0169】
第9実施形態の印刷用マスク10Hは、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Hの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Hの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Hの長さと、第6開口端縁46に沿う方向における第2開口部131Hの長さとが同等となっている。なお、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Hの長さと、第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Hの長さとが同等であって、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Hの長さと、第6開口端縁46に沿う方向における第2開口部131Hの長さとが同等であれば、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Hの長さおよび第4開口端縁44に沿う方向における第2開口部131Hの長さと、第3開口端縁43に沿う方向における第1開口部91Hの長さおよび第6開口端縁46に沿う方向における第2開口部131Hの長さと、が異なっていても良い。
【0170】
メッシュ領域32Hにおいて、第1ブロック81Fの第3開口端縁43側の端部に第1開口部91Hが配置され、第1ブロック81の第6開口端縁46側の端部に第1メッシュ本体部111Hが配置され、第1ブロック81の第5開口端縁45側の端部に第1開口部91Hが配置され、第1ブロック81の第1開口端縁41側の端部に第1開口部91Hが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Hにおいて、第1ブロック81Fには、第3開口端縁43側にある2カ所の角部にそれぞれ第1開口部91Hが配置され、第6開口端縁46側にある2カ所の角部にそれぞれ第1メッシュ本体部111Hが配置されている。
【0171】
メッシュ領域32Hにおいて、第2ブロック82Fの第4開口端縁44側の端部に第2開口部131Hが配置され、第2ブロック82Fの第6開口端縁46側の端部に第2開口部131Hが配置され、第2ブロック82Fの第2開口端縁42側の端部に第2開口部131Hが配置され、第2ブロック82Fの第5開口端縁45側の端部に第2開口部131Hが配置されている。言い換えれば、メッシュ領域32Hにおいて、第2ブロック82Fには、4カ所の角部にそれぞれ第2開口部131Hが配置されている。
【0172】
そして、第9実施形態の印刷用マスク10Hは、第7実施形態と同様に、メッシュ形成層21Hにおいては、メッシュ領域32Hの第1開口部91Hの第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第1配置ピッチと、第1開口部91Hの第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第2配置ピッチと、第2開口部131Hの第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向の均等ピッチである第3配置ピッチと、第2開口部131Hの第2開口端縁42に沿う方向の均等ピッチである第4配置ピッチとが、それぞれ個別に設定されている。
【0173】
以上に述べた第9実施形態の印刷用マスク10Hは、第7実施形態と同様、画像形成開口35の屈曲部36において、第1開口部91Hの第1配置ピッチが均等になり、第1開口部91Hの第2配置ピッチが均等になり、第2開口部131Hの第3配置ピッチが均等になり、第2開口部131Hの第4配置ピッチが均等になるようにして、これら第1配置ピッチ、第2配置ピッチ、第3配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。よって、第9実施形態の印刷用マスク10Hにおいても、画像形成開口35の屈曲部36における印刷品質の向上を図ることができる。
【0174】
また、第9実施形態の印刷用マスク10Hは、第1開口端縁41に沿う方向における第1開口部91Hの長さと、第3開口端縁43すなわち第2開口端縁42に沿う方向における第1開口部91Hの長さと、第4開口端縁44すなわち第1開口端縁41に沿う方向における第2開口部131Hの長さと、第2開口端縁42に沿う方向における第2開口部131Hの長さとが同等となっている。印刷用マスク10Hは、メッシュ形成層21Hをメッキにより形成する際に第1開口部91Hおよび第2開口部131Hを硬化した感光性樹脂材料によって埋めた状態でメッキすることになるが、第1開口部91Hおよび第2開口部131Hの大きさが同等であるため、第1開口部91Hおよび第2開口部131Hを埋める感光性樹脂材料を露光により硬化させる際の解像性を安定させることができる。
【0175】
以上の第1~第9実施形態においては、画像形成開口35が一箇所の屈曲部36を有する場合を例にとり説明したが、画像形成開口35が複数箇所の屈曲部36を有する場合にも第1~第9実施形態の構成を適用することができる。すなわち、画像形成開口35が複数箇所の屈曲部36を有する場合、各屈曲部36に対して第1~第9実施形態の構成を適用することができる。
【0176】
また、第1~第9実施形態において、メッキに限らず、エッチングやレーザー加工により形成したメッシュ形成層21,21A~21Hや画像形成層22をメッキなどで貼り合せてもよい。
【0177】
ここで、L字状の画像形成開口35は、縦横それぞれの幅が0.02mm~1.0mm程度である。また、第1開口部91,91A~91H、第2開口部131,131A~131Hおよび第3開口部171は、縦横それぞれの幅が0.01mm~0.2mm程度である。また、第1メッシュ本体部111,111A~111H、第2メッシュ本体部112,112C~112H、第3メッシュ本体部、151,151C~151H、第4メッシュ本体部152,152A,152B,152D~152H、第5メッシュ本体部191および第6メッシュ本体部192は、縦横それぞれの幅が0.01mm~0.1mm程度である。このため、微細な印刷をする場合により効果がある。
【符号の説明】
【0178】
10,10A~10H 印刷用マスク
21,21A~21H メッシュ形成層
22 画像形成層
31 非メッシュ領域
32,32A~32H メッシュ領域
35 画像形成開口
36 屈曲部
41 第1開口端縁
42 第2開口端縁
61,61C 第1開口領域
62,62F 第2開口領域
63 第3開口領域
81,81C,81F 第1ブロック
82,82C,82F 第2ブロック
83 第3ブロック
91,91A~91H 第1開口部
111,111A~111H 第1メッシュ本体部
112,112C~112H 第2メッシュ本体部
131,131A~131H 第2開口部
151,151C~151H 第3メッシュ本体部
152,152A,152B,152D~152H 第4メッシュ本体部
171 第3開口部
191 第5メッシュ本体部
192 第6メッシュ本体部
【要約】
【課題】屈曲部の印刷品質の向上を図ることができる印刷用マスクを提供する。
【解決手段】第1ブロック81に設けられた複数の第1開口部91は、同形状であって、第1開口端縁41に沿う方向の第1配置ピッチが均等であり、第2ブロック82に設けられた複数の第2開口部131は、同形状であって、第2開口端縁42に沿う方向の第4配置ピッチが均等であり、第1配置ピッチおよび第4配置ピッチが、それぞれ個別に設定されている。
【選択図】
図2