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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-21
(45)【発行日】2022-07-29
(54)【発明の名称】ノート
(51)【国際特許分類】
   B42D 15/00 20060101AFI20220722BHJP
   B42D 1/00 20060101ALI20220722BHJP
【FI】
B42D15/00 301C
B42D1/00 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018198003
(22)【出願日】2018-10-20
(65)【公開番号】P2020066125
(43)【公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】596177559
【氏名又は名称】インターマン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上田平 美嗣
【審査官】中澤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平4-173399(JP,A)
【文献】特開2014-91293(JP,A)
【文献】特開2009-39969(JP,A)
【文献】登録実用新案第3049498(JP,U)
【文献】独国特許出願公開第10156761(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 15/00
B42D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の紙の一方の辺を4等分し、他方の辺を2等分または4等分するようにして、前記矩形の紙を八つ折りまたは十六折りにし、折り目によって等分された前記矩形の紙の表裏の各領域の夫々が、文字などを揃えて書く事を助ける為の縦または横に並んだ規則性のあるパターンが印刷された頁となっているノートであって、
前記各頁には、前記矩形の紙の全体における、当該頁の位置を特定できる識別子が印刷されているノート。
【請求項2】
前記識別子は、アルファベット、数字および色の組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載のノート。
【請求項3】
前記識別子は、各頁の一角に印刷されたアイコンであり、このアイコンは高濃度部分を有しており、前記矩形の紙の全体に対する当該頁の位置が、前記アイコンの全体に対する前記高濃度部分の位置として表現されていることを特徴とする請求項1に記載のノート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーが、複数のページに亘って関連性のある事項を容易に且つ効果的に記載できるノートに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にノートとは、複数の紙を金具や糊で束ねた文房具のことをいう。帳面、筆記帳などと呼ばれたりもする。広い意味では、手帳や日記帳もノートの一種と言える。
【0003】
通常、束ねた状態で使うものがノートであり、使用に際して一枚一枚を切りはずして使うメモ帳・便箋・レポート用紙などはノートとは呼ばない。多くの場合、一つの決まった目的のために、相互に関連のある事項を書き留め、纏めて保存するのに使用される。例えば、学習ノート、実験ノートといったものである(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-121848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまでのノートは、束ねられている為、複数のページに亘って関連性のある事項を記載する場合、相互に参照する際にはページを捲ったり戻したりして、面倒であった。また、使い終わったノートに書き込んだ内容をデジタルデータとして保存しておきたいような場合には、各ページ毎にスキャンや撮影を行わねばならず、甚だ手間がかかっていた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、複数のページに亘って関連性のある事項を容易に且つ効果的に記載でき、一覧性が良く、携帯性にも優れるノートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の1つの様相によるノートは、矩形の紙の一方の辺を4等分し、他方の辺を2等分または4等分するようにして、前記矩形の紙を八つ折りまたは十六折りにし、折り目によって等分された前記矩形の紙の表裏の各領域の夫々が、文字などを揃えて書く事を助ける為の縦または横に並んだ規則性のあるパターンが印刷された頁となっているノートであって、前記各頁には、前記矩形の紙の全体における、当該頁の位置を特定できる識別子が印刷されている。
【0008】
また、一つの実施例では、前記識別子は、アルファベット、数字および色の組み合わせからなることを特徴とする。
【0009】
更に、一つの実施例では、前記識別子は、各頁の一角に印刷されたアイコンであり、このアイコンは高濃度部分を有しており、前記矩形の紙の全体に対する当該頁の位置が、前記アイコンの全体に対する前記高濃度部分の位置として表現されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係わるノートによれば、複数のページに亘って関連性のある事項を容易に且つ効果的に記載できる。また、本発明に係わるノートは一覧性が良く、携帯性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施例1に係るノート1を示す斜視図である。
図2図2は、本発明の実施例1に係るノート1の展開図であり、表側に印刷された8の頁が示されている。
図3図3は、本発明の実施例1に係るノート1の展開図であり、裏側に印刷された8の頁が示されている。
図4図4は、本発明の実施例2に係るノート2の展開図であり、表側に印刷された16の頁が示されている。
図5図5は、本発明の実施例2に係るノート2の展開図であり、裏側に印刷された16の頁が示されている。
図6図6は、本発明の実施例3に係るノート3の展開図であり、表側に印刷された8の頁が示されている。
図7図7は、本発明の実施例3に係るノート3の展開図であり、裏側に印刷された8の頁が示されている。
図8図8は、本発明の実施例4に係るノート4の展開図であり、表側に印刷された16の頁が示されている。
図9図9は、本発明の実施例4に係るノート4の展開図であり、裏側に印刷された16の頁が示されている。
図10図10は、本発明の実施例5に係るノート5の展開図であり、表側に印刷された8の頁が示されている。
図11図11は、本発明の実施例5に係るノート5の展開図であり、裏側に印刷された8の頁が示されている。
図12図12は、図6および図7に示された両面で16頁のノートの縦長の頁で用いられている横長のアイコンを表現する図である。
図13図13は、図8および図9に示された両面で32頁のノートの縦長の頁で用いられている縦長のアイコンを表現する図である。
図14図14は、は、図10および図11に示された両面で16頁の横長の頁で用いられている縦長のアイコンを表現する図である。
図15図15は、片面16頁の横長の頁のノートで用いる横長アイコンを表現する図である。
図16図16は、片面8頁の縦長頁のノートで用いられている横長アイコンを表現する図であり、裏面を黒の太い縁取りで区別したアイコンを表現する図である。
図17図17は、片面8頁の縦長頁のノートで用いられている横長アイコンを表現する図であり、裏面を中央に黒丸で区別したアイコンを表現する図である。
図18図18は、片面8頁の縦長頁のノートで用いられている横長アイコンを表現する図であり、識別記号でも頁の位置を識別できるアイコンを表現する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明によるノートの実施例を説明する。なお、図面は白黒となっているが、いくつかの実施例では、色分けが重要となっている。その場合、その都度、色分けの説明を加えるようにする。また、下記ノートの実施例では、完全な展開状態において、A2版の大きさとなっているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、完全な展開状態において、A1版、B2版、B3版といった大きさとしても良い。また、下記実施例では、罫線は横で記載しているが、方眼や、縦書き、等間隔のドット等の文字などを揃えて書く事を助ける為の色々なパターンとしても良い。
【実施例1】
【0013】
図1は、本発明の実施例1に係るノート1を示す斜視図である。このノート1は、A2版の上質紙を八つ折りにしたものである。また、図2および図3は、図1に示したノート1の展開図であり、互いに裏表の関係にある。
【0014】
図2および図3の展開図において、点線が山折り、破線が谷折りを示している。実際の製品では、これらの点線や破線は印刷されていない。図2および図3に示したような完全に開いた状態から、八つ折りの状態にするには、まず、図2で点線d1を山折りにして、細長い二つ折りの状態とする。すなわち、A2版の上質紙の長手方向に沿って折る。次に、この細長い二つ折りの状態の紙を蛇腹に四つに折って、全体として八つ折りの状態にする。すなわち、点線d2、d3、d4を山折りにし、破線b1、b2、b3を谷折りにする。
【0015】
図2および図3に示したように、このノートは、展開した状態で、折り目で区画されている8つの領域(ここでは「頁」と呼ぶ)を備えている。両面では16頁となる。各頁には、罫線が印刷されており、左上に識別記号(識別子)が印刷されている。すなわち、表側上段の左からA-1、A-2、A-3、A-4、表側下段の左からB-1、B-2、B-3、B-4、裏側上段の左からC-1、C-2、C-3、C-4、裏側下段の左からD-1、D-2、D-3、D-4という識別記号が印刷されている。
【0016】
図1に示したようなA-1頁(反対側にA-4頁)が表示された状態(八つ折りに小さく畳まれた状態)で、製品として販売されている。そこから、適宜開いていくと、例えば、A-2頁とA-3頁、あるいはA-1頁、A-2頁とA-3頁といった頁を開いた状態とすることが出来る。
【0017】
図2および図3に示したような山折り、谷折りの折り線は初期状態の畳み方に対応しており、使用するにあたっては、適時、どのような折り方をしても構わない。自由に折って、必要な頁が表にくるようにして使用する。ただ、あれこれ折り方を変えていると、全体のどの頁に記載しているか(どの頁が表となっているか)が分からなくなることがある。しかし、上記の通り、頁毎に識別記号が印刷されていると、この識別記号を参照することで、常に現在の頁の位置を意識しながら記載することができる。
【0018】
使い終わったノートに書き込んだ内容を、後々の確認のため等に保存しておきたいことがある。そのような場合、ノートそのものを保存しておいてもよいが、やはりデジタルデータとしておくと取扱いが格段に便利である。
【0019】
従来のノートでは、頁ごとにスキャンや撮影をして保存しておくことになる。この場合、2頁見開き状態で撮影をしても、16頁では8回、32頁では16回、撮影を繰り返し、その都度、名前をつけて保存することになる。これは甚だ手間がかかり面倒である。本発明のノート1では、スマートフォン用のアプリケーションプログラムが利用して、これを一手間で行う。以下、このアプリケーションプログラムについて説明を行う。
【0020】
近年のスマートフォンには、2000万画素を越えるような解像度を持つカメラを備えたものも多く存在する。このようなカメラで撮影した画像は、拡大しても細部まで鮮明に表示される。従って、ノート1を完全にA2版の状態まで開いて全体を撮影した画像は、拡大することで、細かな書き込みであっても鮮明に視認できる。
【0021】
アプリケーションプログラムを起動した後、ユーザーは、スマートフォンのカメラが、A2版の全体を捉えたタイミングでシャッターを切る。その後、アプリケーションプログラムは、撮影された画像を解析して、各頁の位置を検出する。例えば、図2および図3に示したような点線や破線の領域を特定する。実際の製品では、これらの点線や破線は印刷されていないので、帯状の空白領域(折り線の位置)を特定することになる。空白領域に取り囲まれた領域が、各頁ということになる。または、頁毎に印刷されている識別記号を検出して、識別記号の分布から頁の配置を決定して、各頁の位置を特定することができる。
【0022】
そして、A2版の画像を8等分して、8個のデータ(ファイル)として保存する。その際、予め識別記号を文字認識しておき、どのファイルがどの頁に対応するかを決めておく。そして、例えば、2019年1月1日に保存した場合、A-1頁のファイルであれば、20190101A1.jpgといったファイル名により区別して保存する。従って、A2版の状態まで開いて表裏全体を撮影するだけで、16頁の書き込み内容を、ページ毎のファイルとして保存することが出来る。
【0023】
要約すると、このアプリケーションプログラムは、矩形の紙の一方の辺を4等分し、他方の辺を2等分または4等分するようにして、矩形の紙を八つ折りまたは十六折りにし、折り目によって等分された矩形の紙の表裏の各領域の夫々が、文字などを揃えて書く事を助ける為の縦または横に並んだ規則性のあるパターンが印刷された頁となっているノートであって、各頁には、矩形の紙の全体における、当該頁の位置を特定できる識別子が印刷されているノートの為の、スマートフォンにインストールされて用いられる頁撮影分離アプリケーションプログラムであって、スマートフォンを、矩形の紙の全体を撮影した画像を全体画像として取得する画像取得手段、全体画像を解析して各頁の画像に分離して、夫々分離画像として取得する画像解析分離手段および分離画像を互いに区別する名前を付けて保存する分離画像保存手段として機能させるための頁撮影分離アプリケーションプログラムである。
【0024】
このアプリケーションプログラムで保存した分離画像は、例えば、以下のような順序のいずれかを選択して表示する。一つは、行順に表示するもので、図2の場合では、A-1頁、A-2頁、A-3頁、A-4頁、B-1頁、B-2頁、B-3頁、B-4頁、…D-1頁、D-2頁、D-3頁、D-4頁の順で表示される。もう一つは、列順に表示するもので、図2の場合では、A-1頁、B-1頁、C-1頁、D-1頁、A-2頁、B-2頁、C-2頁、D-2頁、…、C-4頁、D-4頁の順で表示される。
【0025】
または、縦スワイプおよび横スワイプで、表示する頁を縦横に連続的に変えることもできるし、斜めにスワイプを行えば、対角順などに表示することもできる。
【0026】
また、保存先としては、スマートフォンのローカルストレージの他に、オンラインストレージを指定しても良い。例えば、クラウドサービス(EverNoteやOneNote、GoogleDrive)等との連携を行っても良い。
【実施例2】
【0027】
図4および図5は、本発明の実施例2に係るノート2の展開図であり、互いに裏表の関係にある。ここでも、点線が山折り、破線が谷折りを示している。実際の製品では、これらの点線や破線は印刷されていない。実施例1のノート1では、A2版の上質紙を八つ折りにしていたが、実施例2のノート2は、そこから更に二つ折りし、全体で十六折りにしたものである。なお、A2版の上質紙の代わりに、A1版の上質紙を用いても良い。その場合、一頁の大きさが実施例1のノート1と同じとなる。
【0028】
図4および図5に示したように、このノートは、展開した状態で、折り目で区画されている16の頁を備えている。両面では32頁となる。各頁には、罫線が印刷されており、左上に識別記号が印刷されている。すなわち、図4に示したように、表側最上段の左からA-1、A-2、A-3、A-4、表側2段目の左からB-1、B-2、B-3、B-4、表側3段目の左からC-1、C-2、C-3、C-4、表側最下段の左からD-1、D-2、D-3、D-4という識別記号が印刷されている。図5に示したように、裏側でも全く同一の識別記号が印刷されている。
【0029】
図4図5は、点線と破線が入れ替わっていることを除いて、白黒の図面上では同一に見える。しかし、実際には、表側の識別記号は青色で印刷されており、裏側の識別記号は赤色で印刷されている。すなわち、ユーザーは識別記号の色で、表裏を区別することが出来る。
【実施例3】
【0030】
図6および図7は、本発明の実施例3に係るノート3の展開図であり、互いに裏表の関係にある。ここでも、点線が山折り、破線が谷折りを示している。実際の製品では、これらの点線や破線は印刷されていない。実施例3のノート3は、実施例1とほぼ同一であるが、各頁の左上には、識別記号ではなくアイコンが印刷されているという点で異なる。アイコン以外の点では、実施例3は実施例1と同一である。
【0031】
すなわち、図6および図7に示したように、このノートは、展開した状態で、折り目で区画されている8つの頁を備えている。両面では16頁となる。各頁には、罫線が印刷されており、左上にアイコンが印刷されている。図6図7は、点線と破線が入れ替わっていることを除いて、図面上同一に見える。しかし、実際には、表側のアイコンは青色で印刷されており、裏側のアイコンは赤色で印刷されている。すなわち、ユーザーはアイコンの色で、表裏を区別することが出来る。
【0032】
本発明の実施例3で用いるアイコンでは、展開図(A2版上質紙の全体)における各頁の位置を、アイコンに含まれる高濃度部分で表現している。すなわち、展開図の全体に対する当該頁の位置を、アイコン全体に対する高濃度部分の位置に対応させている。例えば、実施例1で識別記号A-1が印刷されている頁は、展開図の全体の左上に位置している。従って、この識別記号A-1が印刷されている頁の左上に印刷された薄い青色(図では薄い灰色)の矩形アイコンの、左上の一部が濃い青色(図では濃い灰色)となっている。
【0033】
詳しく言えば、展開図の全体に対する各頁の配置に対応して、矩形のアイコンを縦に二等分、横に四等分して、全体に八等分に区画し、当該頁の位置に応じて、その一つの区画を高濃度部分(濃い青色)としている。これにより、例えば、識別記号A-1が印刷されている頁のみが見えるように折り畳まれていても、当該頁が全体の左上の角に位置しているということがわかる。
【0034】
したがって、この高濃度部分の位置によってどの頁が上向きになっていても、その頁が16の頁のどれであるかを、アイコンにおける高濃度部分の位置および色によって知ることが出来る。
【実施例4】
【0035】
図8および図9は、本発明の実施例4に係るノート4の展開図であり、互いに裏表の関係にある。ここでも、点線が山折り、破線が谷折りを示している。実際の製品では、これらの点線や破線は印刷されていない。実施例4のノート4は、実施例2とほぼ同一であるが、各頁の左上には、識別記号ではなくアイコンが印刷されているという点で異なる。アイコン以外の点では、実施例4は実施例2と同一である。
【0036】
すなわち、図6および図7に示したように、このノートは、展開した状態で、折り目で区画されている16の頁を備えている。両面では32頁となる。各頁には、罫線が印刷されており、左上にアイコンが印刷されている。図8図9は、点線と破線が入れ替わっていることを除いて、図面上同一に見える。しかし、実際には、表側のアイコンは青色で印刷されており、裏側のアイコンは赤色で印刷されている。すなわち、ユーザーはアイコンの色で、表裏を区別することが出来る。
【0037】
実施例3と同様に、本発明の実施例4で用いるアイコンでは、展開図(A2版上質紙の全体)における各頁の位置を、アイコンに含まれる高濃度部分で表現している。すなわち、展開図の全体に対する当該頁の位置を、アイコン全体に対する高濃度部分の位置に対応させている。詳しく言えば、展開図の全体に対する各頁の配置に対応して、矩形のアイコンを縦に四等分、横に四等分して、全体に16等分に区画し、当該頁の位置に応じて、その一つの区画を高濃度部分(濃い青色)としている。従って、どの頁が上向きになっていても、その頁が32の頁のどれであるかを、アイコンにおける高濃度部分の位置および色によって知ることが出来る。
【実施例5】
【0038】
図10および図11は、本発明の実施例5に係るノート4の展開図であり、互いに裏表の関係にある。ここでも、点線が山折り、破線が谷折りを示している。実際の製品では、これらの点線や破線は印刷されていない。実施例5のノート3は、実施例3とほぼ同一であるが、各頁が横長となっているという点で異なる。各頁を横長の向きとして、左上にアイコンが印刷されている。各頁の向き以外の点では、実施例5は実施例3と同一である。
【0039】
すなわち、図10および図11に示したように、このノートは、展開した状態で、折り目で区画されている8つの頁を備えている。両面では16頁となる。各頁には、罫線が印刷されており、左上に縦長のアイコンが印刷されている。図10および図11は、点線と破線が入れ替わっていることを除いて、図面上同一に見える。しかし、実際には、表側のアイコンは青色で印刷されており、裏側のアイコンは赤色で印刷されている。すなわち、ユーザーはアイコンの色で、表裏を区別することが出来る。
【0040】
やはり、本発明の実施例5で用いるアイコンでは、展開図における各頁の位置を、アイコンに含まれる高濃度部分で表現している。すなわち、展開図の全体に対する当該頁の位置を、アイコン全体に対する高濃度部分の位置に対応させている。この高濃度部分の位置によってどの頁が上向きになっていても、その頁が16の頁のどれであるかを、アイコンにおける高濃度部分の位置および色によって知ることが出来る。
【実施例6】
【0041】
この実施例6では、頁の左上に印刷されて用いるアイコンの幾つかの例を示す。ここでは、アイコンのみを纏めて示すアイコン図を用いる。このアイコン図の書き方を説明するために、上記実施例3、4、5に対応して、図12図13および図14にアイコン図で示す。
【0042】
図12は、図6および図7に示された両面で16頁のノートの縦長の頁で用いられている横長のアイコンを表現している。ここで、上半分は表側に印刷された青色のアイコンであり、図6のアイコンを纏めて示している。また、下半分は裏側に印刷された赤色のアイコンであり、図7のアイコンを纏めて示している。
【0043】
同様に、図13は、図8および図9に示された両面で32頁のノートの縦長の頁で用いられている縦長のアイコンを表現している。ここで、左半分は表側に印刷された青色のアイコンであり、図8のアイコンを纏めて示している。また、右半分は裏側に印刷された赤色のアイコンであり、図9のアイコンを纏めて示している。
【0044】
更に、図14は、図10および図11に示された両面で16頁の横長の頁で用いられている縦長のアイコンを表現している。ここで、左半分は表側に印刷された青色のアイコンであり、図10のアイコンを纏めて示している。また、右半分は裏側に印刷された赤色のアイコンであり、図11のアイコンを纏めて示している。
【0045】
次に、上記実施例以外の例を示す。図15は、横長の頁で用いられている横長のアイコンを表現している。上半分は青色のアイコンであり、表面を示す。また、下半分は赤色のアイコンであり、裏面を示す。これらアイコンは、片面16頁の横長の頁のノートで用いるアイコンである。
【0046】
図16は、片面8頁の縦長頁のノートで用いられている横長アイコンを表現している。ここで、上半分は表側に印刷された青色のアイコンであり、図12で表面を示す上半分と同じである。一方、裏面を示す下半分はカーキ色のアイコンで黒の太い縁取りがなされている。色だけでなく形でも解りやすくすることで、色弱障害の人でも容易に表裏を識別できる。
【0047】
図17も、片面8頁の縦長頁のノートで用いられている横長アイコンを表現している。ここで、上半分は表側に印刷された青色のアイコンであり、図12で表面を示す上半分と同じである。一方、裏面を示す下半分はカーキ色のアイコンで中央に黒丸が置かれている。ここでも、色だけでなく形でも解りやすくすることで、色弱障害の人でも容易に表裏を識別できる。
【0048】
図18も、同様に片面8頁の縦長頁のノートで用いられている横長アイコンを表現している。ここで、上半分は表側に印刷された青色のアイコンであり、図12で表面を示す上半分と同じであるが、図2と同様の識別記号が示されている。一方、裏面を示す下半分はカーキ色のアイコンで、図3と同様の識別記号が示されている。この場合、アイコンの高濃度部分でも頁の位置を識別できるが、識別記号でも頁の位置を確認できるので、より分かりやすくなっている。
【産業上の利用可能性】
【0049】
以上のように、本発明によるノートによれば複数のページに亘って関連性のある事項を容易に且つ効果的に記載できる。また、本発明に係わるノートは一覧性が良く、携帯性にも優れる。
【符号の説明】
【0050】
1、2、3、4、5 ノート
b1、b2、b3 谷折りを示す破線
d1、d2、d3、d4 山折りを示す点線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18