(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-21
(45)【発行日】2022-07-29
(54)【発明の名称】鼻腔内異物除去装置
(51)【国際特許分類】
A61B 17/50 20060101AFI20220722BHJP
A61B 17/24 20060101ALI20220722BHJP
【FI】
A61B17/50
A61B17/24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021085613
(22)【出願日】2021-05-20
【審査請求日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】20-2020-0001716
(32)【優先日】2020-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520404595
【氏名又は名称】イ、サン ホン
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、サン ホン
【審査官】白川 敬寛
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第01658801(US,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2009-0003312(KR,U)
【文献】韓国公開特許第10-2007-0093664(KR,A)
【文献】登録実用新案第3031415(JP,U)
【文献】特開平10-179445(JP,A)
【文献】米国特許第05649942(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/24
A61B 17/50
A47K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鼻腔内に挿入されて鼻腔内の異物を捉えて外部に排出させる鼻腔内異物除去装置であって、
略全長が、所定の大きさの曲率半径(R1)で屈曲した構造を形成し、中央部に使用者の手に把持され得るように平たい構造の取っ手部(111)を形成した本体部(110);
前記本体部(110)の一端部
から所定角度だけ前記曲率半径の
向心方向に折り曲げられるように
連設され、その内側の面に曲面状に凹んだ構造の溝(121)が形成されたチップ(120);および
前記本体部(110)の他端部から所定角度だけ前記曲率半径の
動径方向に折り曲げられるように
連設され、
向心側の面に多数のかき出し突起(131)が突出形成されたスクレイパー(130);を含むことを特徴とする、鼻腔内異物除去装置。
【請求項2】
前記本体部(110)の内部には使用者のスイッチング動作によって光を発光する光発生部材(112)が装着され、
前記本体部(110)の内部にはチップ(120)とスクレイパー(130)に連結され、光発生部材(112)から発生した光をチップ(120)とスクレイパー(130)に伝達するように光伝達特性を有する光伝達部材(113)が装着され、
前記チップ(120)とスクレイパー(130)は、光伝達部材(113)から伝達された光を外部に発散できる透明素材で構成されることを特徴とする、請求項1に記載の鼻腔内異物除去装置。
【請求項3】
前記鼻腔内異物除去装置は、
前記チップ(120)またはスクレイパー(130)に隣接して装着され、チップ(120)またはスクレイパー(130)の前方に位置する事物を撮影し、撮影されたデータを無線通信モジュール(152)を通じて使用者のスマートデバイス(30)に伝送するカメラ部(151);をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の鼻腔内異物除去装置。
【請求項4】
前記鼻腔内異物除去装置は、
前記チップ(120)またはスクレイパー(130)に隣接して装着され、チップ(120)またはスクレイパー(130)前方に位置する液状異物を吸入する吸入ノズル(161);
前記吸入ノズル(161)と連通し、本体部(110)の内側に沿って本体部(110)の中央部に延びた延長配管(162);および
前記本体部(110)の一側に装着され、延長配管(162)と連通するように装着され、外部に液状の異物を排出する排出配管(163);をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の鼻腔内異物除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鼻腔内異物除去装置に関し、さらに詳細には、鼻腔内に存在する異物を容易かつ効果的に除去できる構造を含む鼻腔内異物除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来にも鼻の中の異物を外に取り出すための道具として提案されたものがある。韓国実用新案登録第263462号、韓国実用新案登録第286065号などに開示された器具がそれであるが、これは乳児が風邪やホコリなどによって鼻が詰まったり炎症が発生した場合、鼻の中にある粘液や膿などを排出させる必要によって提案されたものである。
【0003】
従来に開示された道具はいずれも吸入式で構成されており、口または圧縮器や吸入器を使って鼻の中の分泌物および粘液を吸い込んでから除去できるようになっている。しかし、この方式は鼻の中の異物が液性の場合に、それもある程度の効果があるだけである。換言すると、異物である分泌物や粘液が乾いていたり鼻の穴の内壁や鼻毛などについている場合には、このような吸入式の道具はその効用が全くなくなる。
【0004】
そして、前記韓国実用新案登録第286065号には、まず噴霧器で食塩水を噴射して異物をふやかした後、吸入器を使うことが記載されている。
【0005】
しかし、この場合、道具の構成および使用が複雑となり、乾いた異物を完全にふやかすのに多くの時間が必要とされ、最終的には吸入器を使う吸入式であるためその効果が微弱であるなどの問題がある。
【0006】
そこで、本発明者は鼻の中の異物を吸入する方式ではなく、鼻の穴をほじくって鼻の中の異物を外に取り出すための道具であって、コイゲ(鼻かき棒、以下、コイゲと称する)を開発して韓国特許出願第2009-14969号で出願したことがあるが、
図1に開示されたのがそれである。
【0007】
図1を参照すると、前記コイゲ1は1個以上の翼3が一体に備えられる回転本体2と、前記本体2の回転軸線から後方に延びる取っ手部4を含む。前記翼3は回転軸線から外側に延びる面をなして形成するものの、前記面は鼻の穴の内径の形態に対応するように前方に行くほど幅が狭くなる形態となる。そして翼3はゆるやかな曲面をなして形成され、角部分は急な曲面の係止部5をなして形成される。
【0008】
前記本体2の角部分は鼻の穴の内壁に接触することになる。したがって、鼻の穴の中で本体2が回転すると、鼻の穴内の異物が引き離され、引き離された異物は自らの荷重および回転しながら引き出される本体2に付着して外に取り出される。したがって、このコイゲ1を使用すると、鼻から異物を取り出すことが前記した従来の例に比べて非常に容易となる。その異物が粘液であれ、乾いているものであれ、状態にかかわらず、そして鼻の穴の内壁に付着しているものであれ、鼻毛に付着しているものであれ、位置にかかわらず、すべてが引き離される。
【0009】
しかし、これにはいくつかの短所が発生するが、第1に、翼3の角係止部5で鼻の穴内の異物を強制的に引き離す力が一時的に集中されるため、引き離したその場で痛みが大きく発生し、ひいては傷が発生しやすくなる。
【0010】
第2に、引き離された異物が再び近くの部位に付着することになる場合があるため、取り出す際に格別の注意が必要である。第3に、前記翼3を有する本体2が鼻の中で回転することにより鼻毛や必要粘液などが鼻の内壁に付着することになり、したがって外部空気の濾過機能が極度に縮小される。
【0011】
さらに、従来技術に係る道具の場合、鼻の中の奥深いところに存在する異物を安全に除去することができない。
【0012】
したがって、従来技術に係る問題点を解決できる技術が必要であるのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】韓国登録特許公報第10-0909281号(登録日:2009年07月17日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このような目的を達成するための本発明の一側面に係る鼻腔内異物除去装置は、鼻腔内に挿入されて鼻腔内の異物を捉えて外部に排出させる鼻腔内異物除去装置であって、上下方向に所定長さだけ延び、使用者の手に把持され得る構造の本体部;前記本体部の一端部に形成され、一側面に凹んだ構造の溝が形成されたチップ;および前記本体部の他端部に形成され、一側面に多数のかき出し突起が突出形成されたスクレイパー;を含む構成であり得る。
【0016】
本発明の一実施形態において、前記本体部は上下方向の略全長が、所定長さの曲率半径で屈曲した構造を形成することができる。
【0017】
この場合、前記本体部の中央部には平たい構造の取っ手部が所定長さだけ形成され得る。
【0018】
本発明の一実施形態において、前記チップおよびスクレイパーは、本体部の一端部から所定角度だけ前記曲率半径の内側に折り曲げられ、前記折り曲げられた角度は10~30度であり得る。
【0019】
本発明の一実施形態において、前記チップに形成された凹んだ構造の溝は0.5~1.5mm深さで凹入された構造であり、前記スクレイパーに形成されたかき出し突起は1.5~5.5mmの間隔で二つ以上形成され得る。
【0020】
本発明の一実施形態において、前記チップは、前記溝の内側面の周りを囲む円形または楕円形の構造で装着される環状のワイヤー型グリップ部;前記グリップ部と一体型に形成され、本体部の内部に沿って本体部の中央部に延びた延長部;および前記本体部の一側面に本体部の延長方向と平行が方向にスライディング駆動可能なように装着され、スライディング駆動しながら延長部を引っ張ったり押し込む構造の作動ハンドル;を含む構成であり得る。
【0021】
この場合、前記ワイヤー型グリップ部の外部面には、所定高さだけ突出形成された多数の突起が形成され得る。
【0022】
また、前記ワイヤー型グリップ部の内側面には、柔軟な構造で装着された板状部材が装着され得る。
【0023】
本発明の一実施形態において、前記本体部の内部には使用者のスイッチング動作によって光を発光する光発生部材が装着され、前記本体部の内部にはチップとスクレイパーで連結され、光発生部材から発生した光をチップとスクレイパーに伝達するように光伝達特性を有する光伝達部材が装着され、前記チップとスクレイパーは、光伝達部材から伝達された光を外部に発散できる透明素材で構成され得る。
【0024】
本発明の一実施形態において、前記本体部は両側方に延びた長さを変更できる長さ変更構造を含むことができる。
【0025】
本発明の一実施形態において、前記鼻腔内異物除去装置は、前記チップまたはスクレイパーに隣接して装着され、チップまたはスクレイパーの前方に位置する事物を撮影し、撮影されたデータを無線通信モジュールを通じて使用者のスマートデバイスに伝送するカメラ部;をさらに含む構成であり得る。
【0026】
本発明の一実施形態において、前記鼻腔内異物除去装置は、前記チップまたはスクレイパーに隣接して装着され、チップまたはスクレイパーの前方に位置する液状の異物を吸入する吸入ノズル;前記吸入ノズルと連通し、本体部の内側に沿って本体部の中央部に延びた延長配管;および前記本体部の一側に装着され、延長配管と連通するように装着され、外部に液状の異物を排出する排出配管;をさらに含む構成であり得る。
【発明の効果】
【0027】
以上で説明した通り、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、特定構造の本体部、チップおよびスクレイパーを具備することによって、チップを利用して鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去することができ、スクレイパーを利用して鼻腔内残余異物を全体的にかき出してきれいに清掃することができ、その結果、効果的に鼻腔内の異物を除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0028】
また、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、チップの上層部を所定角度だけ折り曲げるとともに、チップに形成された溝を所定深さだけ凹入させた構造で形成することによって、鼻腔内の異物を容易にほじって安定的に運搬できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0029】
また、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、側断面上屈曲した構造を形成し、両側方に延びた長さを変更できる長さ変更構造を具備し、平たい構造の取っ手部を中央部に形成し、チップおよびスクレイパーを本体部の一端部から所定角度だけ内側に折り曲げられるように形成することによって、鼻中隔軟骨と鼻腔などによって形がごつごつしている鼻腔内の進入を円滑に誘導することができるため、鼻腔内異物除去装置を鼻腔内に安全に挿入することができ、鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0030】
また、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、特定構造のワイヤー型グリップ部、延長部、作動ハンドルを具備することによって、鼻腔内に存在する異物の外部周りを捉えて外部に引き出すことができるため、さらに効果的に異物を除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0031】
また、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、特定構造のワイヤー型グリップ部の外周面に所定高さだけ突出形成された多数の突起を形成したり、板状部材を装着することによって、鼻腔内に存在する異物の外部周りを捉えて外部に引き出すことができるため、さらに効果的に異物を除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0032】
また、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、本体部の内部に光発生部材を内蔵し、光発生部材から発生した光をチップとスクレイパーに伝達するように光伝達特性を有する光伝達部材が装着され、チップとスクレイパーを光伝達部材から伝達された光を外部に発散できる透明素材で構成することによって、鼻腔内に挿入された時、チップとスクレイパーを通じて発散される光を利用して鼻腔の内部を明るく照らすことができるため、鏡を利用して鼻腔の内部をよく見るとともに異物を除去することができ、その結果、鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0033】
また、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、チップまたはスクレイパーに隣接してカメラ部を装着することによって、使用者のスマートデバイスを通じて鼻腔内の状態および異物の状態を容易に確認することができ、鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0034】
また、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、チップまたはスクレイパーに隣接して装着されて前方に位置する液状の異物を吸入する吸入ノズル、延長配管および排出配管を具備することによって、鼻腔内に存在する固形の異物だけでなく液状の異物まで効果的に除去することができ、吸入ノズル、延長配管および排出配管の配管内部の液状の流れを逆に作動させて鼻腔の内部に洗浄液を噴射することができるため、鼻腔内の液状の異物の除去だけでなく鼻腔内の洗浄まで容易に遂行できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる.
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図2】本発明の一実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す斜視図である。
【
図3】
図2に図示された鼻腔内異物除去装置を示す正面図である。
【
図4】
図3に図示された鼻腔内異物除去装置の構造を説明するために図示した正面図である。
【
図5】
図3に図示された鼻腔内異物除去装置を示す右側面図である。
【
図6】
図3に図示された鼻腔内異物除去装置を示す左側面図である。
【
図7】本発明のさらに他の実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す右側面図である。
【
図8】本発明のさらに他の実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す部分断面図である。
【
図9】本発明のさらに他の実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す透視図である。
【
図10】本発明に係る鼻腔内異物除去装置を活用する姿を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明することにする。これに先立ち、本明細書および実用新案登録請求の範囲に使われた用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されるべきである。
【0037】
本明細書の全体において、ある部材が他の部材「上に」位置しているとする時、これはある部材が他の部材に接している場合だけでなく、二つの部材の間にさらに他の部材が存在する場合も含む。本明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0038】
図2には本発明の一実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す斜視図が図示されており、
図3には
図2に図示された鼻腔内異物除去装置を示す正面図が図示されており、
図4には
図3に図示された鼻腔内異物除去装置の構造を説明するために図示した正面図が図示されている。また、
図5には
図3に図示された鼻腔内異物除去装置を示す右側面図が図示されており、
図6には
図3に図示された鼻腔内異物除去装置を示す左側面図が図示されている。
特許請求の範囲及び明細書における上下方向とは
図3及び
図4の正面図における上下を指し、曲率半径の内側
(向心方向)とは、
図3及び図4の図上の左方、外側
(動径方向)は右方を指す。
【0039】
これらの図面を参照すると、本実施形態に係る鼻腔内異物除去装置100は、特定構造の本体部110、チップ120およびスクレイパー130を具備することによって、チップ120を利用して鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去することができ、スクレイパー130を利用して鼻腔内残余異物を全体的にかき出してきれいに清掃できるため、その結果、効果的に鼻腔内の異物を除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0040】
以下では、図面を参照して、本実施形態に係る鼻腔内異物除去装置100を構成する各構成について詳細に説明することにする。
【0041】
本実施形態に係る本体部110は、両側方に所定長さだけ延び、使用者の手に把持され得る構造である。
【0042】
好ましくは、本体部110は所定長さの曲率半径を有する側断面上屈曲した構造を形成するすることができる。
【0043】
この時、本体部110の中央部には平たい構造の取っ手部111が所定長さだけ形成され得る。
【0044】
チップ120は本体部110の一端部に形成される構成であって、一側面に凹んだ構造の溝121が形成され得る。
【0045】
スクレイパー130は本体部110の他端部に形成される構成であって、一側面に多数のかき出し突起131が突出形成され得る。
【0046】
図4に図示された通り、本実施形態に係るチップ120およびスクレイパー130は、本体部110の一端部から所定角度だけ内側または外側に折り曲げられ得る。この時、折り曲げられた角度は10~30度であることが好ましい。
【0047】
一方、
図3に図示された通り、チップ120に形成された凹んだ構造の溝121は0.5~1.5mmの深さで凹入された構造であることが好ましい。また、スクレイパー130に形成されたかき出し突起131は1.5~5.5mmの間隔で二つ以上形成され得る。
【0048】
この場合、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、チップ120の上層部を所定角度だけ折り曲げるとともに、チップ120に形成された溝121を所定深さだけ凹入させた構造で形成することによって、鼻腔内の異物を容易にほじって安定的に運搬できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0049】
図7には、本発明のさらに他の実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す右側面図が図示されている。
【0050】
本発明に係る本体部110は両側方に延びた長さを変更できる長さ変更構造114を含むことができる。
【0051】
この場合、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、側断面上屈曲した構造を形成し、両側方に延びた長さを変更できる長さ変更構造114を具備し、平たい構造の取っ手部111を中央部に形成し、チップ120およびスクレイパー130を本体部110の一端部から所定角度だけ内側に折り曲げられるように形成することによって、鼻中隔軟骨と鼻腔などによって形がごつごつしている鼻腔内の進入を円滑に誘導することができるため、鼻腔内異物除去装置を鼻腔内に安全に挿入することができ、鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0052】
図8には、本発明のさらに他の実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す部分断面図が図示されている。
【0053】
図8を参照すると、本実施形態に係る鼻腔内異物除去装置100は、特定構造のワイヤー型グリップ部141、延長部142および作動ハンドル143をさらに含む構成であり得る。
【0054】
ワイヤー型グリップ部141はチップ120の内側面に環状を形成する構成であって、チップ120の内側面に形成された溝121の内側面の周りを囲む円形または楕円形の構造で装着されることが好ましい。
【0055】
ワイヤー型グリップ部141と一体型に形成された延長部142は、本体部110の内部に沿って本体部110の中央部に延長された構造である。
【0056】
作動ハンドル143は、本体部110の一側面に本体部110の延長方向と平行な方向にスライディング駆動可能なように装着される構成であって、スライディング駆動しながら延長部142を引っ張ったり押し込む構造であり得る。
【0057】
場合によって、
図8の(c)に図示された通り、ワイヤー型グリップ部141の外部面には、所定高さだけ突出形成された多数の突起144が形成され得る。
【0058】
また、
図8の(d)に図示された通り、ワイヤー型グリップ部141の内側面には、柔軟な構造で装着された板状部材145が装着され得る。
【0059】
この場合、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、特定構造のワイヤー型グリップ部141、延長部142、作動ハンドル143を具備し、特定構造のワイヤー型グリップ部141の外周面に所定高さだけ突出形成された多数の突起144を形成したり、板状部材145を装着することによって、鼻腔内に存在する異物の外部周りを捉えて外部に引き出すことができるため、さらに効果的に異物を除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0060】
図9には本発明のさらに他の実施形態に係る鼻腔内異物除去装置を示す透視図が図示されており、
図10には本発明に係る鼻腔内異物除去装置を活用する姿を示す模式図が図示されている。
【0061】
これらの図面を参照すると、本実施形態に係る鼻腔内異物除去装置100は、特定役割を遂行する光発生部材112、光伝達部材113およびカメラ部151を含む構成であり得る。
【0062】
具体的には、光発生部材112は本体部110の内部に装着される構成であって、使用者のスイッチング動作によって光を発光することができる。この時、光発生部材112から発生した光をチップ120とスクレイパー130に伝達するように光伝達部材113が装着されることが好ましい。光伝達部材113は、本体部110の内部にはチップ120とスクレイパー130に連結される構成であって、光伝達特性を有する素材であることが好ましい。
【0063】
この時、チップ120とスクレイパー130は、光伝達部材113から伝達された光を外部に発散できる透明素材で構成されることが好ましい。
【0064】
この場合、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、本体部110内部に光発生部材112を内蔵し、光発生部材112から発生した光をチップ120とスクレイパー130に伝達するように光伝達特性を有する光伝達部材113が装着され、チップ120とスクレイパー130を光伝達部材113から伝達された光を外部に発散できる透明素材で構成することによって、鼻腔内に挿入された時、チップ120とスクレイパー130を通じて発散される光を利用して鼻腔の内部を明るく照らすことができるため、鏡を利用して鼻腔の内部をよく見ると共に異物を除去することができ、その結果、鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0065】
一方、チップ120またはスクレイパー130に隣接して装着されるカメラ部151は、チップ120またはスクレイパー130の前方に位置する事物を撮影し、撮影されたデータを無線通信モジュール152を通じて使用者のスマートデバイス20に伝送することができる。
【0066】
この場合、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、チップ120またはスクレイパー130に隣接してカメラ部151を装着することによって、使用者のスマートデバイスを通じて鼻腔内の状態および異物の状態を容易に確認することができ、鼻腔内の奥深いところに存在する異物を容易かつ安全に除去できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0067】
場合によって、本実施形態に係る鼻腔内異物除去装置100は、特定構造および役割を有する吸入ノズル161、延長配管162および排出配管163を含むことができる。
【0068】
具体的には、吸入ノズル161はチップ120またはスクレイパー130に隣接して装着される構成であって、チップ120またはスクレイパー130の前方に位置する液状の異物を吸入することができる。
【0069】
延長配管162は吸入ノズル161と連通する構成であって、本体部110の内側に沿って本体部110の中央部に延びることができる。
【0070】
排出配管163は本体部110の一側に装着される構成であって、延長配管162と連通するように装着されて外部に液状の異物を排出することができる。
【0071】
この場合、本発明の鼻腔内異物除去装置によると、チップ120またはスクレイパー130に隣接して装着されて前方に位置する液状の異物を吸入する吸入ノズル161、延長配管162および排出配管163を具備することによって、鼻腔内に存在する固形の異物だけでなく液状の異物まで効果的に除去することができ、吸入ノズル161、延長配管162および排出配管163の配管内部の液状の流れを逆に作動させて鼻腔の内部に洗浄液を噴射することができるため、鼻腔内の液状の異物の除去だけでなく鼻腔内の洗浄まで容易に遂行できる鼻腔内異物除去装置を提供することができる。
【0072】
以上、本発明の詳細な説明ではそれによる特別な実施形態についてのみ記述した。しかし、本発明は詳細な説明で言及される特別な形態に限定されないものと理解されるべきであり、かえって添付された実用新案登録請求の範囲によって定義される本発明の精神と範囲内にあるすべての変形物と均等物および代替物を含むものと理解されるべきである。
【0073】
すなわち、本発明は前述した特定の実施形態および説明に限定されず、実用新案登録請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば誰でも多様な変形実施が可能であり、そのような変形も本発明の保護範囲内にあることになる。
【符号の説明】
【0074】
10:鼻腔
20:異物
30:スマートデバイス
100:鼻腔内異物除去装置
110:本体部
111:取っ手部
112:光発生部材
113:光伝達部材
114:長さ変更構造
114a:スライディング バー
114b:スライディング レール
120:チップ
121:溝
130:スクレイパー
131:かき出し突起
141:ワイヤー型グリップ部
142:延長部
143:作動ハンドル
144:突起
145:板状部材
151:カメラ部
152:無線通信モジュール
161:吸入ノズル
162:延長配管
163:排出配管