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特許7109219ビークルアテンダントのタスク管理システムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-21
(45)【発行日】2022-07-29
(54)【発明の名称】ビークルアテンダントのタスク管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B64D 11/00 20060101AFI20220722BHJP
   B64D 11/04 20060101ALI20220722BHJP
【FI】
B64D11/00
B64D11/04
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018049222
(22)【出願日】2018-03-16
(65)【公開番号】P2019006370
(43)【公開日】2019-01-17
【審査請求日】2021-03-03
(31)【優先権主張番号】15/496,134
(32)【優先日】2017-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】シダー・クロイド
(72)【発明者】
【氏名】エリック・リー・ニックス
【審査官】塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-203971(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0314875(US,A1)
【文献】国際公開第2016/060561(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 11/00
B64D 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークル(104)の1人または複数のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理システム(100)であって、
前記ビークル(104)の内部客室(102)内の1つまたは複数の乗客座席(144)に関連する1つまたは複数の乗客インターフェース(110)であって、前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)に入力される乗客からのサービス要求を示すサービス要求信号を出力するように構成されている、1つまたは複数の乗客インターフェース(110)と、
前記1人または複数のアテンダントによって携行されるように構成される1つまたは複数のアテンダント装置(108)と、
前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)および前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)と通信する管理制御ユニット(114)を含むタスクマネージャ(106)であって、前記管理制御ユニット(114)が、前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)からの前記サービス要求信号を受信し、少なくとも部分的に前記サービス要求信号およびアテンダント作業負荷に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)にタスクを割り当てる、タスクマネージャ(106)と
を備える、タスク管理システム(100)。
【請求項2】
前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)が、手首に装着されるように構成されるスマートウォッチを備える、請求項1に記載のタスク管理システム(100)。
【請求項3】
前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)が、座席(144)に固定された娯楽システムを備える、請求項1または2に記載のタスク管理システム(100)。
【請求項4】
前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)が、前記管理制御ユニット(114)によって割り当てられたタスクを示すように構成されるディスプレイ(124)を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のタスク管理システム(100)。
【請求項5】
前記ビークル(104)の前記内部客室(102)内に調理室設備(112)をさらに備え、前記管理制御ユニット(114)が、前記調理室設備(112)からの調理室信号を受信し、前記調理室信号が、前記調理室設備(112)の作動状況を示し、前記管理制御ユニット(114)が、少なくとも部分的に前記サービス要求信号および前記調理室信号に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に前記タスクを割り当てる、請求項1から4のいずれか一項に記載のタスク管理システム(100)。
【請求項6】
前記タスクマネージャ(106)が、前記管理制御ユニット(114)に接続されたデータベース(118)であって、前記データベース(118)が、1つまたは複数の乗客データまたはアテンダントデータを保存し、前記管理制御ユニット(114)が、少なくとも部分的に前記サービス要求信号と前記乗客データおよび前記アテンダントデータの1つまたは両方とに基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に前記タスクを割り当てる、データベース(118)をさらに備え、
前記管理制御ユニット(114)が、少なくとも部分的に、前記データベース(118)に保存された前記乗客データまたは前記アテンダントデータに基づいて、前記タスクを優先順位付ける、
請求項1から5のいずれか一項に記載のタスク管理システム(100)。
【請求項7】
前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)が、前記1人または複数のアテンダントの少なくとも1つの生体認証パラメータを検出するように構成される生体認証センサを備え、前記管理制御ユニット(114)が、前記生体認証センサから少なくとも1つの生体認証パラメータを示す生体認証信号を受信し、前記管理制御ユニット(114)が、少なくとも部分的に、前記サービス要求信号および前記生体認証信号に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に前記タスクを割り当て、
前記生体認証センサが、心拍数、血圧、移動した歩み、作業時間、または休息時間の1つまたは複数を検出するように構成される、
請求項1から6のいずれか一項に記載のタスク管理システム(100)。
【請求項8】
前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)が、前記管理制御ユニット(114)によって追跡されるように構成される位置センサを備え、前記管理制御ユニット(114)が、少なくとも部分的に前記サービス要求信号および前記内部客室内の前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)の位置に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に前記タスクを割り当てる、請求項1から7のいずれか一項に記載のタスク管理システム(100)。
【請求項9】
ビークル(104)の1人または複数のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理方法であって、
前記ビークル(104)の内部客室(102)内の1つまたは複数の乗客座席(144)に1つまたは複数の乗客インターフェース(110)を関連させるステップと、
前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)に入力される乗客からのサービス要求を示すサービス要求信号を前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)から受信するステップと、
1つまたは複数のアテンダント装置(108)を携行する前記1人または複数のアテンダントに、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)を関連させるステップと、
タスクマネージャ(106)の管理制御ユニット(114)と前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)および前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)とを通信するステップであって、前記通信するステップが、前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)からの前記サービス要求信号を前記管理制御ユニット(114)で受信するステップを含む、ステップと、
少なくとも部分的に前記サービス要求信号およびアテンダント作業負荷に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に、前記管理制御ユニット(114)によってタスクを割り当てるステップと
を含む、タスク管理方法。
【請求項10】
前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)が、手首に装着されるように構成されるスマートウォッチを備え、前記1つまたは複数の乗客インターフェース(110)が、座席(144)に固定された娯楽システムを備える、請求項9に記載のタスク管理方法。
【請求項11】
前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)のディスプレイ上に、前記管理制御ユニット(114)によるタスク割り当てを示すステップをさらに含む、請求項9または10に記載のタスク管理方法。
【請求項12】
前記管理制御ユニット(114)が、前記ビークル(104)の前記内部客室(102)内の調理室設備(112)からの調理室信号を受信するステップであって、前記調理室信号が、前記調理室設備(112)の作動状況を示す、ステップをさらに含み、割り当てるステップが、少なくとも部分的に、前記サービス要求信号および前記調理室信号に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)にタスクを割り当てるステップを含む、請求項9から11のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
【請求項13】
1つまたは複数の乗客データまたはアテンダントデータをデータベース(118)内に保存するステップをさらに含み、割り当てるステップが、少なくとも部分的に、前記サービス要求信号と前記乗客データおよびアテンダントデータの1つまたは両方とに基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に前記タスクを割り当てるステップを含み、
前記割り当てるステップが、少なくとも部分的に、前記データベース(118)に保存された前記乗客データまたは前記アテンダントデータに基づいて、前記タスクを優先順位付けるステップを含む、
請求項9から12のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)の生体認証センサから前記1つまたは複数のアテンダントの少なくとも1つの生体認証パラメータを示す生体認証信号を受信するステップをさらに含み、前記割り当てるステップが、少なくとも部分的に、前記サービス要求信号および前記生体認証信号に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に前記タスクを割り当てるステップを含む、請求項9から13のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
【請求項15】
前記内部客室(102)内の前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)の位置を追跡するステップをさらに含み、前記割り当てるステップが、少なくとも部分的に、前記サービス要求信号および前記内部客室(102)内の前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)の前記位置に基づいて、前記1つまたは複数のアテンダント装置(108)に前記タスクを割り当てるステップを含む、請求項9から14のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、商用航空機のようなビークルの機内に搭乗するアテンダントによって実施されるタスクを管理するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商用航空機は、典型的には、多数のセクションに分割され得る内部客室を含む。操縦席は、一般に、ファーストクラスセクション、ビジネスクラスセクション、およびエコノミーセクションを含むことができる客室から分離されている。客室は、食べ物および飲料貯蔵構造を備えることができる調理室など、フライト要員のための1つまたは複数の作業領域をさらに含むこができる。1つまたは複数の通路が、客室を通過し、各乗客セクションを航空機の1つまたは複数のドアまで1つまたは複数の通路に連結する。
【0003】
フライト中に、乗客はフライトアテンダントからのサービスを要求することができる。例えば、乗客はフライト中に飲料を要求することができる。別の例として、乗客は枕または毛布を要求することができる。さらに別の例として、乗客は読むための新聞または雑誌を要求することができる。サービスを要求するために、乗客は、通常頭上の呼び出しボタンを押す。呼び出しボタンが操作されると、フライトアテンダントの注意を引くために、要求している乗客の座席上方のボタンまたはライトが点灯し、および/またはオーディオ信号が発せられる。
【0004】
しかしながら、照明および/またはオーディオ信号は、他の乗客の邪魔をする可能性がある。一例として、要求している乗客の隣に座っている乗客は、フライト中に眠っている可能性があり、および/または寝ようとしている可能性がある。照らされた呼び出しライトおよび/または発せられたオーディオ信号は、他の乗客を目覚めさせる可能性がある。
【0005】
さらに、通常の飛行中に、多数のフライトアテンダントが乗客の注文に応じている可能性がある。ある一定のフライトアテンダントは、フライト中に他のフライトアテンダントよりも多くの作業を実施する可能性がある。一例として、航空機の客室の特定のセクションには、客室の他のセクションよりも、たまたま、そのセクションに割り当てられたフライトアテンダントにより多くの世話を要求する乗客が含まれる可能性がある。したがって、少なくとも1人のフライトアテンダントが、他のフライトアテンダントよりもフライト中に多くの数のタスクを担当する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
商用航空機のようなビークルの機内に搭乗するアテンダントに効率的にタスクを割り当てるシステムおよび方法が必要とされている。乗客からのサービス要求をアテンダントに直接通知する必要がある。フライトアテンダントの活動を監視するシステムおよび方法の必要性がある。
【0007】
これらの必要性を念頭に置いて、本開示の特定の実施形態は、ビークルの1人または複数のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理システムを提供する。タスク管理システムは、ビークルの内部客室内の1つまたは複数の乗客座席に関連する1つまたは複数の乗客インターフェースを含む。乗客インターフェースが、乗客インターフェースに入力される乗客からのサービス要求を示すサービス要求信号を出力するように構成される。1つまたは複数のアテンダント装置が、アテンダントによって携行されるように構成される。タスクマネージャが、乗客インターフェースおよびアテンダント装置と通信する管理制御ユニットを含む。管理制御ユニットが、乗客インターフェースからサービス要求信号を受信し、サービス要求信号に少なくとも部分的に基づいて、アテンダント装置にタスクを割り当てる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つアテンダント装置が、手首に装着されるように構成されるスマートウォッチを含む。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの乗客インターフェースが、座席に固定された娯楽システムを含む。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つのアテンダント装置が、管理制御ユニットによって割り当てられたタスクを示すように構成されるディスプレイを含む。
【0009】
タスク管理システムは、ビークルの内部客室内の調理室設備をさらに含むことができる。管理制御ユニットは、調理室設備から調理室信号を受信する。調理室信号は、調理室設備の作動状況を示す。管理制御ユニットは、サービス要求信号および調理室信号に少なくとも部分的に基づいて、アテンダント装置にタスクを割り当てることができる。
【0010】
タスクマネージャは、管理制御ユニットに接続されたデータベースをさらに含むことができる。データベースは、乗客データおよび/またはアテンダントデータを保存する。管理制御ユニットは、少なくとも部分的に、乗客データまたはアテンダントデータの1つまたは両方に基づいて、アテンダント装置にタスクを割り当てることができる。少なくとも1つの実施形態では、管理制御ユニットは、少なくとも部分的に、データベースに保存された乗客データまたはアテンダントデータに基づいて、タスクを優先順位付けする。
【0011】
アテンダント装置の少なくとも1つは、アテンダントの少なくとも1つの生体認証パラメータを検出するように構成される生体認証センサを含むことができる。管理制御ユニットは、生体認証センサから生体認証パラメータを示す生体認証信号を受信することができる。管理制御ユニットは、サービス要求信号および生体認証信号に少なくとも部分的に基づいて、アテンダント装置にタスクを割り当てることができる。少なくとも1つの実施形態では、生体認証センサは、心拍数、血圧、移動した歩み、作業時間、または休息時間の1つまたは複数を検出するように構成される。
【0012】
アテンダント装置の少なくとも1つが、管理制御ユニットによって追跡されるように構成される位置センサを含むことができる。管理制御ユニットは、少なくとも部分的に、サービス要求信号および内部客室内のアテンダント装置の位置に基づいて、アテンダント装置にタスクを割り当てることができる。
【0013】
少なくとも1つの実施形態では、管理制御ユニットは、乗客名をタスクに関連させる。
【0014】
管理制御ユニットは、タスク分配および割り当てを運行データに基礎付けることもできる。運行データは、例えば、目的地までの時間、現在の運行状況、予測された乱気流、フライト段階、客室温度、トイレ状況などを含むことができる。
【0015】
本開示の特定の実施形態は、ビークルの1人または複数のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理方法を提供する。タスク管理方法は、ビークルの内部客室内の1つまたは複数の乗客座席に、1つまたは複数の乗客インターフェースを関連させるステップと、乗客インターフェースに入力される乗客からのサービス要求を示すサービス要求信号を乗客インターフェースから受信するステップと、アテンダント装置を携行する1人または複数のアテンダントに1つまたは複数のアテンダント装置を関連させるステップと、タスクマネージャの管理制御ユニットと乗客インターフェースおよびアテンダント装置との間で通信するステップとを含む。通信するステップが、管理制御ユニットで、乗客インターフェースからのサービス要求信号を受信するステップを含む。この方法は、管理制御ユニットによって、サービス要求信号に少なくとも部分的に基づいて、アテンダント装置にタスクを割り当てるステップをさらに含む。
【0016】
本開示の特定の実施形態は、内部客室と、内部客室内のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理システムとを含むビークルを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の一実施形態による、航空機の概略正面斜視図である。
図2A】本開示の一実施形態による、航空機の内部客室の概略上面図である。
図2B】本開示の一実施形態による、航空機の内部客室の概略上面図である。
図3】本開示の一実施形態による、ビークルの内部客室内のタスク管理システムの概略ブロック図である。
図4】本開示の一実施形態による、タスクマネージャの概略ブロック図である。
図5】本開示の一実施形態による、アテンダント装置の概略ブロック図である。
図6】本開示の一実施形態による、アテンダント装置の概略正面斜視図である。
図7】本開示の一実施形態による、乗客インターフェースの概略正面図である。
図8】本開示の一実施形態による、乗客インターフェースの概略正面図である。
図9】本開示の一実施形態による、調理室設備の概略ブロック図である。
図10】本開示の一実施形態による、ビークルの内部客室内のアテンダントの間でタスクを割り当てる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
前述の概要、ならびに特定の実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読めばよりよく理解されるであろう。本明細書で使用されるように、単数形で単語に先行する「a」または「an」が先行する、単数で列挙される要素またはステップは、複数の要素またはステップを必ずしも除外しないと理解されるべきである。さらに、「一実施形態」への言及は、列挙される形態をやはり組み込む追加の実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図しない。さらに、明確にそれではないと述べない限り、特定の特性を有する1つの要素または複数の要素を「含む」または「有する」実施形態は、その特性を持たない追加の要素を含むことができる。
【0019】
本開示の特定の実施形態は、ビークルの機内に搭乗するアテンダントによって携行されるように構成されるアテンダント装置を含むビークルアテンダントタスク管理システムを提供する。アテンダント装置は、アテンダントが装着するスマートウォッチであることができる。任意で、アテンダント装置は、携帯式スマートフォン、タブレットなどのような様々な他のタイプのスマートデバイスであってもよい。タスクマネージャは、各アテンダント装置と通信している。タスクマネージャは、乗客からの要求に基づいて、アテンダント装置を介してアテンダントにタスクを割り当てるタスク管理制御ユニットを含む。
【0020】
乗客は、座席に固定されたビークル娯楽システム、携帯式スマートデバイス(乗客のスマートフォンなど)、呼び出しボタンなどを介して、サービス要求を入力することができる。乗客がアテンダントからのサービスを要求すると(例えば、食べ物注文、飲料注文またはその他の便利な物品)、サービス要求がタスクマネージャによって受信され、タスクマネージャはサービス要求およびアテンダント作業負荷を分析する。タスクマネージャは、サービス要求およびアテンダント作業負荷に基づいて、特定のアテンダントにサービス要求を割り当て、アテンダント装置にサービス要求を送信する。アテンダント装置は、アテンダントにサービス要求を表示する。タスクマネージャは、乗客のサービス要求および現在のアテンダントタスク負荷、生体認証、アテンダント活動、ビークルに載っているアテンダント位置などに基づいて、アテンダントにタスクを分配する。
【0021】
本開示のシステムおよび方法は、アテンダントタスク負荷、アテンダントの生体認証データ、アテンダント休憩スケジュール、安全性、アテンダント年功序列、アテンダント活動、タスク補給業務(例えば、特定の乗客までの距離、調理室設備など)、現在割り当てられているタスクとの類似性、マイレージサービスレベル、乗客の過去の好み、乗客の人脈、ビークル調理室データ(例えば、コーヒーメーカ、飲料冷蔵装置、オーブンなど調理室設備から受信したデータ)、アテンダントに対する乗客要求の個々の分配などの1つまたは複数に基づいて、フライトアテンダントに対する知的で組織化された乗客要求の分配を提供する。
【0022】
図1は、本開示の一実施形態による、航空機10(または航空機アセンブリ)などのビークルの概略正面斜視図である。航空機10は、例えば、2つのターボファンエンジン14を含むことができる推進システム12を含む。任意で、推進システム12は、図示されているよりも多くのエンジン14を含むことができる。エンジン14は、航空機10の翼16によって担持される。他の実施形態では、エンジン14は、胴体18および/または尾翼20によって担持され得る。尾翼20はまた、水平安定板22および垂直安定板24を支持することもできる。
【0023】
航空機10の胴体18は、操縦席、1つまたは複数の作業セクション(例えば、調理室、個人の機内持ち込み手荷物領域など)、1つまたは複数の乗客セクション(例えば、ファーストクラスセクション、ビジネスクラスセクション、エコノミーセクション)、および後方セクションを含む内部客室を画定する。各セクションは、1つまたは複数のクラスディバイダアセンブリを含み得る客室移行領域によって分離され得る。頭上の荷物入れアセンブリは、内部客室全体に配置され得る。
【0024】
アテンダントタスク管理システムは、内部客室内に配置される。アテンダントタスク管理システムは、以下に説明するように、内部客室内の乗客にサービスするアテンダントによって携行される複数のアテンダント装置と通信するタスクマネージャを含む。別法として、航空機の代わりに、本開示の実施形態は、自動車、バス、機関車および列車の車両、船舶、宇宙船などのような様々な他のビークルと共に使用されてもよい。
【0025】
図2Aは、本開示の一実施形態による、航空機の内部客室30の概略上面図である。内部客室30は、航空機10の胴体32内にある(図1に示されている)。例えば、1つまたは複数の胴体壁部材が、内部客室30を画定することができる。内部客室30は、前方セクション33、ファーストクラスセクション34、ビジネスクラスセクション36、前方調理室ステーション38、ビジネスまたは拡張されたエコノミーまたはコーチセクション40、標準的なエコノミーまたはコーチセクション42、および複数の洗面所および調理室ステーションを含むことができる後方セクション44を含む。内部客室30は、図示されているよりも多くの、または少ないセクションおよび区域を含むことができることを理解されたい。例えば、内部客室30は、ファーストクラスセクションを含まない場合があり、図示されているより多くの、または少ない調理室ステーションを含むことができる。各セクションは、通路48の間のクラスディバイダアセンブリを含むことができる客室移行領域46によって分離され得る。
【0026】
図2Aに示すように、内部客室30は、後方セクション44に通じる2つの通路50および52を含む。任意で、内部客室30は、図示されているよりも少ないまたは多い通路を有することができる。例えば、内部客室30は、内部客室30の中心を通って延伸し、後方セクション44に通じる単一の通路を含むことができる。
【0027】
図示されているように、座席の横列53は、内部客室30内にある。横列53は、内部客室を横切って広がり、通路50および52を全体に横切って延伸している。座席セクションの縦列55、57および59は、横列53に対して垂直である。各座席セクションは、1つまたは複数の座席を含むことができる。縦列55、57および59は、通路50および52と略平行に走る。特定のセクションまたは領域は、座席セクションの任意の数の縦列55、57および59を含むことができる。図2Aに示すように、少なくとも1つの領域は、座席セクションの3つの縦列55、57および59を含む。しかし、各領域は3つ以上または3つ以下の縦列を含むことができる。例えば、ファーストクラスセクションまたは領域は、座席セクションの2つの縦列を含むことができる。
【0028】
図2Bは、本開示の一実施形態による、航空機の内部客室80の概略上面図である。内部客室80は、航空機の胴体81内にあることができる。例えば、1つまたは複数の胴体壁部材が、内部客室80を画定することができる。内部客室80は、乗客座席83を有する主客室82を含む複数のセクションまたは領域と、主客室82の後ろにある後方セクション85とを含む。内部客室80は、図示されているより多くの、またはより少ないセクションまたは領域を含むことができることを理解されたい。
【0029】
内部客室80は、後方セクション85に通じる単一の通路84を含むことができる。単一の通路84は、後方セクション85に通じる内部客室80の中心を通って延伸することができる。
【0030】
図3は、本開示の一実施形態による、ビークル104の内部客室102内のタスク管理システム100の概略ブロック図である。内部客室102の例は、図2Aおよび図2Bに関して示され、説明されている。図1に示す航空機10は、ビークル104の一例である。
【0031】
アテンダントタスク管理システム100は、内部客室102内のアテンダントによって携行される複数のアテンダント装置108と通信するタスクマネージャ106を含む。タスク管理システム100は、図示されているものよりも多い、または少ないアテンダント装置108を含むことができる。例えば、単一のアテンダント装置108が、内部客室102内の1人のアテンダントによって携行され得る。別の例として、3つ以上のアテンダント装置108が、内部客室102内の各複数のアテンダントによって携行され得る。タスクマネージャ106は、無線周波数信号、WiFi通信などを介してアテンダント装置108と無線通信する。
【0032】
タスクマネージャ106は、さらに、乗客がタスクマネージャ106によって受信されるサービス要求を入力することを可能にする複数の乗客インターフェース110と通信している。タスク管理システム100は、図示されているものよりも多い、または少ない乗客インターフェース110を含むことができる。一般に、乗客インターフェース110を内部客室102内の各乗客座席に関連させることができる。このように、内部客室102内の特定の座席箇所(例えば、航空機の機内に搭載された座席位置23Aに割り当てられている)に関連する乗客インターフェース110から入力された乗客サービス要求は、タスクマネージャ106によって認識される。タスクマネージャ106は、1つまたは複数の有線接続または無線接続を介して、乗客インターフェース110の各々と通信している。
【0033】
タスクマネージャ106は、内部客室102内の調理室設備112とさらに通信している。調理室設備112は、内部客室102内の調理室ステーション(例えば、図1に示す前方調理室ステーション38)内に配置される。調理室設備112は、乗客にサービスを提供するためにフライトアテンダントによって使用される様々な装置を含む。調理室設備112の例には、コーヒーメーカ、飲料冷蔵装置、オーブンなどが含まれる。タスク管理システム100は、図示されているよりも多い、または少ない調理室設備112を含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、タスク管理システム100は調理室設備を全く含まない可能性がある。タスクマネージャ106は、1つまたは複数の有線接続または無線接続を介して調理室設備112のそれぞれと通信している。
【0034】
作動中、乗客は、乗客インターフェース110を介してサービス要求(例えば、飲料、食べ物、枕、毛布などの要求)を入力する。サービス要求は、サービス要求信号として出力される。タスクマネージャ106は、サービス要求を示すサービス要求信号を受信する。次いで、タスクマネージャ106は、内部客室内のアテンダントにサービス要求を割り当てる。タスクマネージャは、割り当てられたタスクとして、割り当てられたサービス要求をアテンダント装置108に出力する。次いで、アテンダントは、それぞれ自身のアテンダント装置108上に割り当てられたタスクを見て、それに応じて乗客にサービスを提供する。
【0035】
タスクマネージャ106は、調理室設備112から設備信号をさらに受信する。設備信号は、調理室設備の作動状況を示す。例えば、設備信号は、コーヒーポットレベル(例えば、満杯のポットまたは水位が低いポット)、コーヒー温度、飲料冷蔵装置温度、飲料冷蔵装置容量、オーブン温度などを含むことができる。調理室設備112から受信される設備信号に基づいて、タスクマネージャ106は、アテンダントに関するタスクを割り当てたり、あるいは調整したりすることができる。
【0036】
少なくとも1つの実施形態では、タスクマネージャ106は、自動的にタスクを実行するように構成要素に指示する。例えば、タスクマネージャ106は、自動的にタスクを実行するために、様々なタイプの調理室設備112に指示することができる。一例として、乗客は1杯のコーヒーを要求することができる。調理室設備112(コーヒーメーカなど)と通信しているタスクマネージャ106は、コーヒーポットが空であることを検出する。次いで、タスクマネージャ106はコーヒーメーカにコーヒーを淹れるよう指示する。コーヒーメーカは、抽出されたコーヒーが完成すると、タスクマネージャ106に信号を送り返す。次いで、タスクマネージャ106は、要求している乗客にコーヒーを配達する準備が整ったという信号をフライトアテンダントに送信することができる。
【0037】
図4は、本開示の一実施形態による、タスクマネージャ106の概略ブロック図である。タスクマネージャ106は、内部客室102内など、ビークル104に搭載されている。例えば、タスクマネージャ106は、内部客室102内の調理室内のコンピュータワークステーション内に配置され得る。別の例として、タスクマネージャ106は、ビークル104の操縦室内のコンピュータワークステーション内にあってもよい。一般に、タスクマネージャ106は、ビークル104内のどこにでも配置され得る。少なくとも1つの他の実施形態では、タスクマネージャ106は、中央の地上配備監視センタなど、ビークルから遠く離れて配置され得る。
【0038】
タスクマネージャ106は、例えば、1つまたは複数の有線接続または無線接続などを介して、メモリ116、データベース118、および通信装置120に作動可能に接続される管理制御ユニット114を含む。メモリ116は、管理制御ユニット114に対する指示や論理などを保存する。少なくとも1つの実施形態では、メモリ116は、管理制御ユニット114の一部を形成する。
【0039】
データベース118は、乗客、アテンダント、旅行などに関する様々なタイプのデータを保存することができる。例えば、データベース118は、乗客の旅行状況(例えば、マイレージ状況、優先的な乗客ステータスなど)、以前のサービス要求および嗜好(例えば、要求された特定の種類の飲料)などに関連するデータを保存することができる。
【0040】
通信装置120は、タスクマネージャ106とアテンダント装置108(およびさらに任意で乗客インターフェース110および調理室設備112)との間の無線通信を可能にする。通信装置120は、WiFi、無線周波数信号などを介して無線通信を可能にするアンテナ、トランシーバ、WiFiシステムなどであることができ、あるいはそれらを含むことができる。
【0041】
図5は、本開示の一実施形態による、アテンダント装置108の概略ブロック図である。アテンダント装置108は、ビークル104(図3に示す)の内部客室102内のアテンダントによって携行される。アテンダント装置108は、有線接続または無線接続などの装置制御ユニット126に通信可能に接続されるディスプレイ124(タッチスクリーンインターフェースなど)を支持する主ハウジング122を含む。装置制御ユニット126は、有線接続または無線接続などを介して、さらにメモリ128に通信可能に接続される。少なくとも1つの実施形態では、メモリ128は、装置制御ユニット126の一部である。メモリ128は、装置制御ユニット126のための命令、論理などを保存する。
【0042】
装置制御ユニット126は、アテンダント装置108とタスクマネージャ106との間の無線通信を可能にする通信装置130にもやはり通信可能に接続される。通信装置130は、WiFi、無線周波数信号などを介して無線通信を可能にするアンテナ、トランシーバ、WiFiシステムなどであることができ、あるいはそれらを含むことができる。
【0043】
アテンダント装置108は、アテンダント装置108を携行するアテンダントの生体認証パラメータを検出するように構成される1つまたは複数の生体認証センサ132をさらに含む。少なくとも1つの実施形態では、生体認証センサ132は、アテンダント装置108を携行するアテンダントの心拍数を検出する心拍数モニタを含む。別の例として、生体認証センサ132は、アテンダント装置108を携行するアテンダントの血圧を検出する血圧モニタを含む。別の例として、生体認証センサ132は、アテンダント装置を携行するアテンダントが移動した歩みの数を検出するように構成される加速度計を含む。別の例として、生体認証センサ132は、アテンダントが内部客室102内で積極的に働いている時間、および休憩している時間を検出する。
【0044】
図3から図5を参照すると、生体認証センサ132は、アテンダント装置108を携行するアテンダントの1つまたは複数の生体認証パラメータを検出し、アテンダントの関連する生体認証データを生体認証信号の形式でタスクマネージャ106に出力する。タスクマネージャ106の管理制御ユニット114は、生体認証信号を受信し、分析して、アテンダントに割り当てるべき特定のタスクを決定する。例えば、管理制御ユニット114は、受信した生体認証信号に基づいて、どのアテンダントが身体的により良くタスクを実行できるかを決定することができる。特定のアテンダントの生体認証パラメータが特定の所定の閾値を上回っていると管理制御ユニット114が決定する場合、管理制御ユニット114は、そのアテンダントに特定のタスクを割り当てることを控えることができ、代わりにそのタスクをよりリフレッシュしたアテンダントに割り当てることができる。
【0045】
タスクマネージャ106は、タスク信号を介してアテンダント装置108にタスク信号を出力する。アテンダント装置108はタスク信号を受信し、装置制御ユニット126は、ディスプレイ124を介して、割り当てられたタスクをアテンダントに表示する。ディスプレイ124は、順番に実行されるべきタスクを列挙することができる。特定のタスクが完了した後に、アテンダントは、タスクが完了したことを示すためにディスプレイ124を操作することができる(タッチスクリーンインターフェースを介してなど)。完了したタスク信号は、次いでタスクマネージャ106に送信される。管理制御ユニット114は、それに応じて完了されるタスクを更新することができる。
【0046】
アテンダント装置108は、RFID監視、WiFi三角測量など、追跡されるように構成される無線周波数識別(RFID)チップ、アンテナなどの位置センサ134をさらに含むことができる。管理制御ユニット114は、内部客室102内の各アテンダント装置108の位置センサ134の箇所を追跡し、アテンダント装置108を携行するアテンダントの箇所に基づいて完了されるタスクを割り当てることができる。例えば、管理制御ユニット114が乗客のサービス要求を受信すると、管理制御ユニット114は、要求した乗客の箇所を決定し、次いでアテンダント装置108の配置された位置センサ134を介して、内部客室102内のアテンダントの位置を分析する。次いで、管理制御ユニット114は、サービス要求を行った特定の乗客に最も近いアテンダントの箇所に基づいて、特定のサービス要求を完了するためにタスクを割り当てることができる。
【0047】
図6は、本開示の一実施形態による、アテンダント装置108の概略正面斜視図である。アテンダント装置108は、アテンダントが、例えば手首にアテンダント装置108を固定することを可能にするバンド、ストラップ、ブレスレットなどのような固定部材136を含むことができる。このようにして、アテンダント装置108はスマートウォッチを提供することができる。アテンダント装置108を手首に固定することにより、アテンダント装置108を保持するために片方の手を使用する代わりに、アテンダントが作業中に両手を自由にすることができ、ハウジング122に固定されるディスプレイ124を見ることができる。別法として、アテンダント装置108は、スマートフォン、タブレットなどの携帯式装置であってもよい。
【0048】
図7は、本開示の一実施形態による、乗客インターフェース110の概略正面図である。乗客インターフェース110は、ビークルの機内に搭載されたフライト中の娯楽システムのような航空機の機内に搭載された娯楽システムのスクリーン138(タッチスクリーンモニタ、ディスプレイなど)を含むことができる。図示されているように、スクリーン138は、乗客インターフェース110に関連する乗客座席(図7には示されていない)の正面の直前の乗客座席144のヘッドレスト142の後面140に取り付け可能である。少なくとも1つの他の実施形態では、乗客インターフェース110は、直前の乗客座席144の他の部分、乗客座席(図示せず)、航空機内の仕切り壁などに取り付け可能である。
【0049】
図8は、本開示の一実施形態による乗客インターフェース110の概略正面図である。少なくとも1つの実施形態では、乗客インターフェース110は、乗客のスマートデバイス145の一部であってもよい。例えば、スマートデバイス145は、携帯式スマートフォンまたはスマートタブレットの一部であってもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、乗客インターフェース110は、乗客によって装着されるスマートウォッチの一部であってもよい。
【0050】
再び図7を参照すると、乗客インターフェース110は、乗客がサービス要求モード146を介して、サービス要求を入力することを可能にする。サービス要求モード146は、乗客が特定のタイプのサービスを要求できるようにする様々な領域を含むことができる。例えば、飲料要求領域148は、乗客が飲料のためのサービス要求を入力することを可能にする。食べ物要求領域150は、乗客が食べ物のためのサービス要求を入力することを可能にする。快適性要求領域152は、乗客が、枕、毛布、雑誌、新聞紙、タオルなどのような乗客の快適性に関連する様々な物品のサービス要求を入力することを可能にする。
【0051】
図3から図7を参照すると、乗客は、乗客インターフェース110を介して、サービス要求を入力する。管理制御ユニット114は、乗客インターフェース110からサービス要求を示すサービス要求信号を受信する。管理制御ユニット114は、サービス要求信号、ならびにアテンダント装置から受信したアテンダントデータ(例えば、完了すべきタスクの現在の数、既に完了したタスクの数、アテンダントの生体認証データ、サービス要求をした乗客に対するアテンダントの位置など)を含むアテンダント稼働率信号を分析する。管理制御ユニット114は、アテンダント装置108から受信したサービス要求信号およびアテンダントデータに基づいて、アテンダント装置108を携行する特定のアテンダントに、タスク信号の形式で、サービス要求をタスクとして割り当てる。タスク信号が指示される特定のアテンダント装置108は、ディスプレイ124上の特定のタスク(例えば、特定のサービス要求および内部客室102内の関連する乗客箇所)を表示する。次いで、アテンダントは、アテンダント装置108のディスプレイ124上の割り当てられたタスクを見て、乗客のサービス要求を満たすことができる。
【0052】
このように、アテンダントは、中央ワークステーションを見る必要なく、完了すべきタスクを確認することができる。その代わりに、アテンダントは、アテンダントによって携行されるアテンダント装置108を介して、完了すべきタスクを見ることができる。さらに、乗客は、頭上の呼び出しボタンに届かずに、乗客インターフェース110を介して、要求を入力することができる。
【0053】
図9は、本開示の一実施形態による、調理室設備112の概略ブロック図である。調理室設備112は、状況センサ162によって監視され得る作動構造160を含む。状況センサ162は、1つまたは複数の有線接続または無線接続を介して、通信装置164(上述のものなど)と通信する。
【0054】
作動構造160は、特定の形態に基づいて調理室設備112を作動する。例えば、作動構造160は、コーヒーポット用のヒーターであってもよい。別の例として、作動構造160は、飲料冷蔵装置の冷蔵室であってもよい。別の例として、作動構造160は、オーブンの加熱された内部チャンバであってもよい。状況センサ162は、作動構造160の様々なパラメータを監視する。例えば、状況センサ162は、コーヒーポット内のコーヒーの温度センサ、コーヒーポット内のコーヒーのレベルセンサ、冷蔵室の温度を検出する温度計、冷蔵室内の1つまたは複数の飲料、オーブンの加熱された内部チャンバ、加熱された内部チャンバ内の食品などであることができる。状況センサ162は、調理室設備112の検出された調理室データを調理室信号として、通信装置164を介して出力する。
【0055】
図3から図9を参照すると、管理制御ユニット114は、調理室設備112から調理室信号を受信する。管理制御ユニット114は、調理室信号を監視し、アテンダント装置108を携行するアテンダントに割り当てられたタスクを調理室信号に基礎付けることができる。例えば、乗客は、乗客インターフェース110を介して、1杯のコーヒーに対してサービス要求を入力することができる。タスクマネージャ106は、その1杯のコーヒーのサービス要求を示すサービス要求信号を受信する。管理制御ユニット114は、サービス要求信号、ならびに調理室設備112(コーヒーメーカなど)から受信した調理室信号を分析して、ポット内のコーヒーが満杯で所望の温度にあるかどうかを決定する。コーヒーが準備できている場合、次いで管理制御ユニット114は、特定のアテンダント(調理室設備112およびコーヒーを要求した乗客の近傍にいる人など)に、コーヒーについての乗客による要求に関するタスク信号を出力することができる。しかしながら、管理制御ユニット114が、調理室信号を介してコーヒーが準備できていないと決定する場合、管理制御ユニット114は、コーヒーが準備できるまでタスクを割り当てることを遅らせることができる。
【0056】
タスクマネージャは、様々なタイプの調理室設備に関連する様々な調理室信号を同様の方法で監視することができる。上述のコーヒー要求は、単なる例である。調理室信号の他の例には、冷たい飲料、熱い食べ物、冷たい食べ物などに関する情報が含まれる。別法として、タスクマネージャ106は調理室設備と通信していなくてもよい。
【0057】
本明細書で説明するように、タスクマネージャ106は、乗客インターフェース110に入力され、管理制御ユニット114によってサービス要求信号として受信される乗客のサービス要求に基づいて、ビークル104の内部客室102内のアテンダントにタスクを割り当てるように構成される。管理制御ユニット114は、現在受信されているサービス要求信号を割り当てるために、アテンダントに割り当てられた現在のタスクを分析する。管理制御ユニット114は、以下、内部客室102内のアテンダントの相対的作業負荷、アテンダント装置108から受信したアテンダントに関する1つまたは複数の生体認証パラメータを示す生体認証信号、要求している乗客、および/または調理室設備112に対する内部客室102内のアテンダントの位置、および/または調理室設備112から受信した調理室信号の1つまたは複数に基づいて、サービス要求信号を割り当てる。
【0058】
アテンダントは、アテンダント装置108のディスプレイ124上で割り当てられたタスクを見ることができる。タスクの完了後、アテンダントは、タスクが完了したことを示すためにアテンダント装置108を操作することができる。タスクマネージャ106の管理制御ユニット114は、アテンダント装置108から完了したタスク信号を受信し、それに応じてマスタータスクリストを更新する。
【0059】
管理制御ユニット114は、マスタータスクリスト(保留中の乗客サービス要求を含む)を受信する場合、マスタータスクリストを順序付けし、優先順位付けることができる。データベース118は、必要に応じて、管理制御ユニット114が(例えば、マイレージサービスマイル、優先的な乗客の状態の表示などに基づいて)向上した旅行状況を有する乗客のサービス要求を優先付けることができるように、乗客の状態に関する情報を保存する。少なくとも1つの実施形態では、管理制御ユニット114は、作業負荷の稼働率(例えば、特定のアテンダントに現在割り当てられているタスクの数)、内部客室102内のアテンダントの箇所、および/またはアテンダント(受信した生体認証信号に基づいて)の健康状態(例えば、心拍数、血圧、移動した歩み、作業時間および休憩時間などを含む)に基づいて、アテンダントにタスクを分配し、割り当てる。
【0060】
少なくとも1つの実施形態では、管理制御ユニット114は、ビークル104の通路内の往来を最小限に抑えるか、あるいは減らすために、アテンダントの箇所、調理室設備の状態などに基づいて、複数のアテンダントの間でタスクを効率的に分配し、割り当てる。例えば、受信した調理室データに基づいて、管理制御ユニット114は、調理室設備112の特定の1つを起動するタスクを第1のアテンダントに割り当て、第1のアテンダントとは異なる第2のアテンダントに、調理室設備112を最初に起動した後の時点で、調理室設備112から乗客に物品を配達するタスクを割り当てることができる。
【0061】
データベース118は、現在の運行中および/または過去の運行中の乗客のための個人的な好みを保存することができる。特定の種類の飲料、食べ物、快適性および便利な物品などに関する様々な好みが、データベース118内に保存され得る。管理制御ユニット114は、保存された個人的な好みを参照し、保存された個人的な好みに基づいて割り当てられたタスクをカスタマイズし、適合させることができる。
【0062】
少なくとも1つの実施形態では、乗客に関する個人情報(座席割り当てに関連する乗客名など)がデータベース118内に保存され得る。このようにして、管理制御ユニット114は、アテンダント装置108を介してアテンダントに乗客名を表示することができ、その結果、物品が乗客に配達される場合、アテンダントが個人的に乗客に挨拶することができる。このようにして、個人的な挨拶とアテンダントの親しみを感じることによって、乗客の体験が改善され得る。個人情報は、データベース118内に自動的に(発券情報を介してなど)保存されることができ、または乗客インターフェース110を介して乗客によって個別に入力され得る。
【0063】
上述のように、乗客は乗客インターフェース110を介して、サービス要求を入力する。サービス要求は、サービス要求信号としてタスクマネージャ106によって受信される。タスクマネージャ106は、受信したサービス要求信号と、アテンダント装置108から受信した完了タスク信号とに基づいて更新されるマスタータスクリストを形成する。タスクマネージャ106は、アテンダント装置108から受信したアテンダント稼働率信号を分析する。アテンダント稼働率信号は、実行すべき現在保留中のタスクおよび生体認証情報を示す情報を含む。タスクマネージャ106の管理制御ユニット114は、乗客インターフェース110から受信したサービス要求信号とアテンダント装置108から受信したアテンダント稼働率信号とに基づいて、サービス要求に関連するタスクをアテンダント間に分配し、割り当て、タスク信号を各アテンダント装置108に送信する。アテンダント装置108は、アテンダントによって実行される1つまたは複数のタスクを表示する。タスクマネージャ106は、調理室設備112から受信した調理室データを示す調理室信号に基づいて、タスクを分配し、割り当てることもできる。
【0064】
アテンダント稼働率信号は、特定のアテンダントに関する履歴データをさらに含むことができる。任意で、履歴データをデータベース118内に保存することができる。例えば、履歴データは、アテンダントによって以前に実行された特定のタスクの数を含むことができる。
【0065】
管理制御ユニット114は、タスク分配および割り当てを運行データに基礎付けることもできる。運行データは、例えば、目的地までの時間、現在の運行状況、予測された乱気流、フライト段階、客室温度、トイレ状況などを含むことができる。
【0066】
少なくとも1つの実施形態では、管理制御ユニット114は、アテンダントのためのタスクの完了時間を監視することもでき、これはデータベース118内に保存され得る。このようにして、管理制御ユニット114は、特定のアテンダントが他のアテンダントよりも効率的であると決定し、少なくとも部分的にそのような情報にタスク割り当てを基礎付けることができる。
【0067】
本明細書で使用する「コントローラー」、「制御ユニット」、「中央処理装置」、「CPU」、「コンピュータ」などの用語は、マイクロコントローラーを使用するシステムを含む任意のプロセッサベースシステムまたはマイクロプロセッサベースシステム、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途集積回路(ASIC)、論理回路、およびハードウェア、ソフトウェア、または本明細書に記載する機能を実行することができるそれらの組み合わせを含む任意の他の回路またはプロセッサを含むことができる。それらは単なる例示であり、したがって、そのような用語の定義および/または意味を限定することを決して意図しない。例えば、制御ユニット114および126は、上述のように、作動を制御するように構成される1つまたは複数のプロセッサであることができ、またはそれらを含むことができる。
【0068】
制御ユニット114および126のそれぞれは、データを処理するために、1つまたは複数のデータ保存ユニットまたは要素(1つまたは複数のメモリなど)に保存される1組の命令を実行するように構成される。例えば、制御ユニット114および126のそれぞれは、1つまたは複数のメモリを含むことができ、あるいは1つまたは複数のメモリに接続され得る。データ保存ユニットは、所望通りに、または必要に応じて、データまたは他の情報を保存することもできる。データ保存ユニットは、処理機械内の情報供給源または物理的メモリ素子の形式であってもよい。
【0069】
1組の命令は、処理機械としての制御ユニット114および126のそれぞれに、本明細書に記載された主題の様々な例の方法およびプロセスなどの特定の作動を実行するように指示する様々な命令を含むことができる。1組の命令は、ソフトウェアプログラムの形式であってもよい。ソフトウェアは、システムソフトウェアまたはアプリケーションソフトウェアのような様々な形式であってもよい。さらに、ソフトウェアは、別個のプログラムの集合体、より大きなプログラム内のプログラムサブセット、またはプログラムの一部分の形式であってもよい。ソフトウェアには、オブジェクト指向プログラミングの形式でモジュラプログラミングを含むこともできる。処理機械による入力データの処理は、ユーザ命令に応答し、または前処理の結果に応答し、または別の処理機械によって行われた要求に応答することができる。
【0070】
本明細書の例の図は、制御ユニット114および126のような1つまたは複数の制御ユニットまたは処理ユニットを示すことができる。処理ユニットまたは制御ユニットは、本明細書で説明する作動を実行する命令に関連するハードウェア(例えば、コンピュータハードドライブ、ROM、RAMなどのような、有形および非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に保存されたソフトウェア)として実行され得る回路、回路、またはその一部を代表することができることを理解されたい。ハードウェアは、本明細書で説明する機能を実行するために結線接続された状態機械回路を含むことができる。任意で、ハードウェアは、マイクロプロセッサ、プロセッサ、コントローラーなどの1つまたは複数の論理ベースのデバイスを含み、および/またはそれらに接続される電子回路を含むことができる。任意で、制御ユニット114および126のそれぞれは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途集積回路(ASIC)、マイクロプロセッサなどの1つまたは複数のような処理回路を代表することができる。様々な例の回路は、本明細書に記載される機能を実行するための1つまたは複数のアルゴリズムを実行するように構成され得る。1つまたは複数のアルゴリズムは、フローチャートまたは方法において明確に特定されているか否かにかかわらず、本明細書に開示された例の態様を含むことができる。
【0071】
本明細書で使用される場合、「ソフトウェア」および「ファームウェア」という用語は互換的であり、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、および不揮発性RAM(NVRAM)メモリを含むコンピュータによって実行されるためのデータ保存ユニット(例えば、1つまたは複数のメモリ)内に保存される任意のコンピュータプログラムを含む。上記のデータ記憶ユニットのタイプは、例示的なものに過ぎず、したがって、コンピュータプログラムの保存に使用可能なメモリのタイプについて限定するものではない。
【0072】
図10は、本開示の一実施形態による、ビークルの内部客室内のアテンダントの間でタスクを割り当てる方法のフローチャートである。図3から図10を参照すると、方法は200で始まり、200でタスクマネージャ106の管理制御ユニット114は、乗客インターフェース110からサービス要求信号を受信する。サービス要求信号は、乗客インターフェース110に入力されるサービス要求を示す。202で、管理制御ユニット114は、受信したサービス要求信号からマスタータスクリストを形成する。
【0073】
204で、管理制御ユニット114は、アテンダント装置108からアテンダント稼働率信号を受信する。アテンダント稼働率信号は、乗客のサービス要求を実行するためにアテンダント装置108に関連するアテンダントの稼働率を示す。アテンダント稼働率信号は、過去および現在のアテンダント作業負荷、アテンダント健康状態(生体認証信号を介して示された)、内部客室102内のアテンダントの箇所などの1つまたは複数に関連するデータを含む。
【0074】
206で、管理制御ユニット114は、調理室設備112から調理室信号を受信する。調理室信号は、様々なタイプの調理室設備112の現在の作動状況を示す。
【0075】
208で、管理制御ユニット114は、データベース118から乗客および/またはアテンダントに関する履歴データを受信し、あるいはそれらにアクセスする。履歴データは、乗客の好み(以前に要求した飲料、食べ物、快適性物品などのタイプなど)、アテンダント効率データ(前の作業完了時間に基づく)などを含むことができる。
【0076】
ステップ204、206および208は、同時に行われ得る。任意で、ステップ204、206および208は、異なる時間に行われ得る。
【0077】
210で、管理制御ユニット114は、稼働率信号、調理室信号、および/または履歴データの1つまたは複数の分析に基づいて、マスタータスクリストからタスクをアテンダントに割り当てる。
【0078】
212で、管理制御ユニット114は、サービスを提供することが安全であるかどうかを決定する。サービスを提供することが安全でない可能性がある時間の例には、特定の運行段階(フライトの上昇中または降下中など)、乱気流の期間などが含まれる。212で、管理制御ユニット114が、サービスを提供することが安全でないと決定した場合、本方法は214に進み、サービスが中断される。次いで、方法は212に戻る。
さらに、本開示は、以下の付則による実施形態を含む。
付則1.ビークルの1人または複数のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理システムであって、
ビークルの内部客室内の1つまたは複数の乗客座席に関連する1つまたは複数の乗客インターフェースであって、1つまたは複数の乗客インターフェースに入力される乗客からのサービス要求を示すサービス要求信号を出力するように構成されている、1つまたは複数の乗客インターフェースと、
1人または複数のアテンダントによって携行されるように構成される1つまたは複数のアテンダント装置と、
1つまたは複数の乗客インターフェースおよび1つまたは複数のアテンダント装置と通信する管理制御ユニットを含むタスクマネージャであって、管理制御ユニットが、1つまたは複数の乗客インターフェースからのサービス要求信号を受信し、少なくとも部分的に、サービス要求信号に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てる、タスクマネージャと
を備える、タスク管理システム。
付則2.1つまたは複数のアテンダント装置が、手首に装着されるように構成されるスマートウォッチを備える、付則1に記載のタスク管理システム。
付則3.1つまたは複数の乗客インターフェースが、座席に固定された娯楽システムを備える、付則1または2に記載のタスク管理システム。
付則4.1つまたは複数のアテンダント装置が、管理制御ユニットによって割り当てられたタスクを示すように構成されるディスプレイを備える、付則1から3のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則5.ビークルの内部客室内に調理室設備をさらに備え、管理制御ユニットが、調理室設備からの調理室信号を受信し、調理室信号が、調理室設備の作動状況を示し、管理制御ユニットが、少なくとも部分的に、サービス要求信号および調理室信号に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てる、付則1から4のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則6.タスクマネージャが、管理制御ユニットに接続されたデータベースをさらに備え、データベースが、1つまたは複数の乗客データまたはアテンダントデータを保存し、管理制御ユニットが、少なくとも部分的に、サービス要求信号と乗客データおよびアテンダントデータの1つまたは両方とに基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てる、付則1から5のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則7.管理制御ユニットが、少なくとも部分的に、データベースに保存された乗客データまたはアテンダントデータに基づいて、タスクを優先順位付けする、付則1から6のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則8.1つまたは複数のアテンダント装置が、1人または複数のアテンダントの少なくとも1つの生体認証パラメータを検出するように構成される生体認証センサを備え、管理制御ユニットが、生体認証センサから少なくとも1つの生体認証パラメータを示す生体認証信号を受信し、管理制御ユニットが、少なくとも部分的に、サービス要求信号および生体認証信号に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てる、付則1から7のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則9.生体認証センサが、心拍数、血圧、移動した歩み、作業時間、または休息時間の1つまたは複数を検出するように構成される、付則1から8のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則10.1つまたは複数のアテンダント装置が、管理制御ユニットによって追跡されるように構成される位置センサを備え、管理制御ユニットが、少なくとも部分的に、サービス要求信号および内部客室内の1つまたは複数のアテンダント装置の位置に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てる、付則1から9のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則11.管理制御ユニットが、乗客名を前記タスクに関連させる、付則1から10のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則12.管理制御ユニットが、目的地までの時間、現在の運行状況、予測された乱気流、フライト段階、客室温度、またはトイレ状況などの1つまたは複数を含む運行データに、タスク分配および割り当てを基礎付ける、付則1から11のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
付則13.ビークルの1人または複数のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理方法であって、
ビークルの内部客室内の1つまたは複数の乗客座席に1つまたは複数の乗客インターフェースを関連させるステップと、
1つまたは複数の乗客インターフェースに入力される乗客からのサービス要求を示すサービス要求信号を前記1つまたは複数の乗客インターフェースから受信するステップと、
1つまたは複数のアテンダント装置を携行する1人または複数のアテンダントに1つまたは複数のアテンダント装置を関連させるステップと、
タスクマネージャの管理制御ユニットと1つまたは複数の乗客インターフェースおよび1つまたは複数のアテンダント装置とを通信するステップであって、通信するステップが、1つまたは複数の乗客インターフェースからのサービス要求信号を管理制御ユニットで受信するステップを含むステップと、
少なくとも部分的にサービス要求信号に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置に、管理制御ユニットによってタスクを割り当てるステップと
を含む、タスク管理方法。
付則14.1つまたは複数のアテンダント装置が、手首に装着されるように構成されるスマートウォッチを備え、1つまたは複数の乗客インターフェースが、座席に固定された娯楽システムを備える、付則13に記載のタスク管理方法。
付則15.1つまたは複数のアテンダント装置のディスプレイ上に、管理制御ユニットによるタスク割り当てを示すステップをさらに含む、付則13から14のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則16.管理制御ユニットが、ビークルの内部客室内の調理室設備からの調理室信号を受信するステップをさらに含み、調理室信号が、調理室設備の作動状況を示し、割り当てるステップが、少なくとも部分的に、サービス要求信号および調理室信号に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てるステップを含む、付則13から15のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則17.1つまたは複数の乗客データまたはアテンダントデータをデータベース内に保存するステップをさらに含み、割り当てるステップが、少なくとも部分的に、サービス要求信号と乗客データおよびアテンダントデータの1つまたは両方とに基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てるステップを含む、付則13から16のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則18.割り当てるステップが、少なくとも部分的に、データベースに保存された乗客データまたはアテンダントデータに基づいて、タスクを優先順位付けるステップを含む、付則13から17のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則19.1つまたは複数のアテンダント装置の生体認証センサから1つまたは複数のアテンダントの少なくとも1つの生体認証パラメータを示す生体認証信号を受信するステップをさらに含み、割り当てるステップが、少なくとも部分的に、サービス要求信号および生体認証信号に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てるステップを含む、付則13から18のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則20.内部客室内の1つまたは複数のアテンダント装置の位置を追跡するステップをさらに含み、割り当てるステップが、少なくとも部分的に、サービス要求信号および内部客室内の1つまたは複数のアテンダント装置の位置に基づいて、1つまたは複数のアテンダント装置にタスクを割り当てるステップを含む、付則13から19のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則21.乗客名をタスクに関連させるステップをさらに含む、付則13から20のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則22.目的地までの時間、現在の運行状況、予測された乱気流、フライト段階、客室温度、またはトイレ状況の1つまたは複数を含む運行データに、タスク分配および割り当てを基礎付けるステップをさらに含む、付則13から21のいずれか一項に記載のタスク管理方法。
付則23.内部客室と、
内部客室内のアテンダントにタスクを割り当てるように構成されるタスク管理システムであって、
ビークルの内部客室内の乗客座席に関連する乗客インターフェースであって、乗客インターフェースが、乗客インターフェースに入力される乗客からのサービス要求を示すサービス要求信号を出力するように構成され、乗客インターフェースの少なくとも1つが、座席に固定された娯楽システムを含む、乗客インターフェースと、
アテンダントによって携行されるように構成されるアテンダント装置であって、アテンダント装置の少なくとも1つが、手首に装着されるように構成されるスマートウォッチを備え、アテンダント装置の少なくとも1つが、(a)少なくとも1人のアテンダントの少なくとも1つの生体認証パラメータを検出するように構成される生体認証センサと、(b)位置センサとを備える、アテンダント装置と、
ビークルの内部客室内の調理室設備と
を備える、タスク管理システムと、
乗客インターフェースおよびアテンダント装置と通信する管理制御ユニットに接続されたデータベースを含むタスクマネージャであって、データベースが、乗客データまたはアテンダントデータの1つまたは複数を保存し、管理制御ユニットが、調理室設備から調理室信号を受信し、調理室信号が調理室設備の作動状況を示し、管理制御ユニットが、生体認証センサからの少なくとも1つの生体認証パラメータを示す生体認証信号を受信し、管理制御ユニットが、乗客インターフェースからサービス要求信号を受信し、少なくとも部分的に、サービス要求信号、調理室信号、乗客データおよびアテンダントデータの1つまたは両方、ならびに内部客室内のアテンダント装置の位置に基づいて、アテンダント装置にタスクを割り当てる、タスクマネージャと
を備えるビークル。
【0079】
しかしながら、管理制御ユニット114が212でサービスを提供することが安全であると決定した場合、この方法は216に進み、そこでサービスが許可される。218で、管理制御ユニットは、タスクの完了に基づいてマスタータスクリストおよび割り当てられたタスクを更新する。完了したタスク信号は、アテンダント装置108から管理制御ユニット114に送信される。
【0080】
220で、管理制御ユニット114は、移動が完了したか否かを決定する。そうでなければ、方法は200に戻る。しかしながら、移動が220で完了した場合、方法は222で終了する。
【0081】
本明細書で説明されるように、本開示の実施形態は、商用航空機のようなビークルの機内に搭乗するアテンダントにタスクを効率的に割り当てるシステムおよび方法を提供する。このシステムおよび方法は、乗客からのサービス要求をアテンダントに直接通知するように構成される。本開示の実施形態は、フライトアテンダントの活動を監視するシステムおよび方法を提供する。
【0082】
本開示の実施形態を説明するために、頂部、底部、下方、中央、横、水平、垂直、前方などのような様々な空間的用語および方向的用語が使用され得るが、そのような用語は、図面に示される配向に関してのみ使用されることを理解されたい。方向は、上部が下部であり、その逆もまた同様であり、水平が垂直になるように、反転、回転、あるいは変更され得る。
【0083】
本明細書で使用されるように、タスクまたは作動を実行するように「構成」されている構造、制限、または要素は、特に、タスクまたは作動に対応する方法で構造的に形成、構築または適合される。分かりやすくし、疑念を回避する目的で、タスクまたは操作を実行するために単に修正可能な対象物は、本明細書で使用されるタスクまたは作動を実行するように「構成」されていない。
【0084】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではないことを理解されたい。例えば、上記の実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、その範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本開示の様々な実施形態の教示に適合させるために、多くの修正が作製され得る。本明細書に記載される寸法および材料のタイプは、本開示の様々な実施形態のパラメータを定義することを意図しているが、実施形態は決して限定的ではなく、例示的な実施形態である。上記の説明を検討することにより、多くの他の実施形態が当業者には明らかになるであろう。したがって、本開示の様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲と共に決定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、用語「含む(including)」および「から(in which)」は、それぞれの用語「含む(comprising)」および「その(wherein)」の平易な英語の同義語として使用される。さらに、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単にラベルとして使用され、それらの対象物に数値的な要件を課すことを意図しない。さらに、以下の特許請求の範囲の制限は、手段プラス機能形式ではなく、米国特許法112条(f)章に基づいて解釈されることを意図するものではなく、そのような特許請求の範囲の制限は、追加の構造の無効の機能に関する記述の後に続いて「手段」の成句を明示的に使用しない場合に限る。
【0085】
この記述された説明は、最良の形態を含む本開示の様々な実施形態を開示するために例を使用しており、当業者が任意の装置またはシステムを作製および使用し、ならびに任意の組み合わされた方法を実施することを含めて、本開示の様々な実施形態を実施することを可能にする。本開示の様々な実施形態の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に思い当たる他の例を含むことができる。そのような他の例は、例が特許請求の範囲の文言通りの言葉と異ならない構造的要素を有する場合、または例が特許請求の範囲の文言通りの言葉との差異がない均等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲内にあると意図するものである。
【符号の説明】
【0086】
10 航空機
12 推進システム
14 ターボファンエンジン、エンジン
16 翼
18 胴体
20 尾翼
22 水平安定板
24 垂直安定板
30 内部客室
32 胴体
33 前方セクション
34 ファーストクラスセクション
36 ビジネスクラスセクション
38 前方調理室ステーション
40 ビジネスまたは拡張されたエコノミーまたはコーチセクション
42 標準的なエコノミーまたはコーチセクション
44 後方セクション
46 客室移行領域
48 通路
50 通路
52 通路
53 横列
55 縦列
57 縦列
59 縦列
80 内部客室
81 胴体
82 主客室
83 乗客座席
84 単一の通路
85 後方セクション
100 アテンダントタスク管理システム、タスク管理システム
102 内部客室
104 ビークル
106 タスクマネージャ
108 アテンダント装置
110 乗客インターフェース
112 調理室設備
114 管理制御ユニット、制御ユニット
116 メモリ
118 データベース
120 通信装置
122 主ハウジング、ハウジング
124 ディスプレイ
126 装置制御ユニット
128 メモリ
130 通信装置
132 生体認証センサ
134 位置センサ
136 固定部材
138 スクリーン
140 後面
142 ヘッドレスト
144 乗客座席
145 スマートデバイス
146 サービス要求モード
148 飲料要求領域
150 食べ物要求領域
152 快適性要求領域
160 作動構造
162 状況センサ
164 通信装置
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10