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特許7109322多層構造の冶金的熱処理金属管の水平巻きコイル
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-21
(45)【発行日】2022-07-29
(54)【発明の名称】多層構造の冶金的熱処理金属管の水平巻きコイル
(51)【国際特許分類】
   B21C 47/22 20060101AFI20220722BHJP
   F16L 9/02 20060101ALI20220722BHJP
【FI】
B21C47/22
F16L9/02
【請求項の数】 3
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018175263
(22)【出願日】2018-09-19
(65)【公開番号】P2019056489
(43)【公開日】2019-04-11
【審査請求日】2021-06-11
(31)【優先権主張番号】62/560,741
(32)【優先日】2017-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/114,485
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518335344
【氏名又は名称】インダクトサーム・グループ・オーストラリア・プロプライエタリー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】INDUCTOTHERM GROUP AUSTRALIA PTY.LTD.
【住所又は居所原語表記】62 Bardia Avenue,Seaford,Victoria 3198 Australia
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー・ゴードン・ストーン
【審査官】坂本 薫昭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/129681(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21C 47/22
F16L 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マンドレルなしで、外側直径を有する熱処理金属管の直線状の供給から形成される熱処理金属管の水平巻きコイルの積層体を形成する方法であって、前記積層体が、前記積層体の外側半径と、前記積層体の内側半径と、前記積層体の層内の前記熱処理金属管の隣接した回転の内部中心間の距離に等しい半径方向ピッチ間隔とを有し、
前記熱処理金属管の第一層第二層第三層及び第四層四層グループ繰り返し形成するに当り、
前記熱処理金属管の第一層外側回転部を形成し、前記第一層外側回転部が、第一層の300°の回転を超える外側半径部分と、第一層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第一層移行部分とを有すること、
複数の第一層内側回転部を連続的に形成し、ここでは、第一層の複数の第一層内側回転部うちの最後の一つにおける第一層内側回転部最終半径が、前記内側半径から半径方向ピッチ間隔を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第一層内側回転部うちの各連続した内側の一つの第一層内側回転部の半径が、複数の第一層内側回転部うちの一つ前の内側の第一層内側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で減少し、複数の第一層内側回転部の各々が、第一層の300°の回転を超える第一層内側半径部分と、第一層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第一層内側移行部分とを有すること、
熱処理金属管の第一層から第二層への移行回転を形成し、当該第一層から第二層への移行回転が、第一層から第二層への移行回転の300°の回転を超える内側半径部分と、第一層から第二層への移行回転の60°の回転を超える第一層から第二層への移行部分とを有すること、
複数の第二層外側回転部を連続的に形成し、ここでは、第二層の複数の第二層外側回転部うちの最後の一つにおける第二層外側回転部最終半径が、前記外側半径に等しくなるまで、複数の第二層外側回転部うちの各連続した外側の一つの第二層外側回転部の半径が、複数の第二層外側回転部うちの一つ前の外側の第二層外側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で増大し、複数の第二層外側回転部の各々が、第二層の300°の回転を超える第二層外側半径部分と、第二層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第二層移行部分とを有すること、
熱処理金属管の第二層から第三層への移行回転を形成し、当該第二層から第三層への移行回転が、第二層から第三層への移行回転の300°の回転を超える第二層から第三層への移行回転の外側半径部分と、60°の回転を超える第二層から第三層への移行部分とを有すること、
複数の第三層内側回転部を連続的に形成し、ここでは、第三層の複数の第三層内側回転部うちの最後の一つにおける第三層内側回転部最終半径が、前記内側半径から半径方向ピッチ間隔を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第三層内側回転部うちの各連続した内側の一つの第三層内側回転部の半径が、複数の第三層内側回転部うちの一つ前の内側の第三層内側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で減少し、複数の第三層内側回転部の各々が、第三層の300°の回転を超える第三層内側半径部分と、第三層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第三層側移行部分とを有すること、
熱処理金属管の第三層から第四層への移行回転を形成し、当該第三層から第四層への移行回転が、第三層から第四層への移行回転の300°の回転を超える第三層から第四層への移行回転の内側半径部分と、第三層から第四層への移行回転の60°の回転を超える第三層から第四層への移行部分とを有すること、
複数の第四層外側回転部を連続的に形成し、ここでは、第四層の複数の第四層外側回転部うちの最後の一つにおける第四層外側回転部最終半径が、前記外側半径に等しくなるまで、複数の第四層外側回転部うちの各連続した外側の一つの第四層外側回転部の半径が、複数の第四層外側回転部うちの一つ前の外側の第四層外側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で増大し、複数の第四層外側回転部の各々が、第四層の300°の回転を超える第四層外側半径部分と、第四層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第四層側移行部分とを有すること、ならびに、
前記外側半径での熱処理金属管の360°回転により、熱処理金属管の第一層第二層第三層及び第四層の前記四層グループへの第四層移行を形成すること
を特徴とする方法。
【請求項2】
マンドレルなしで、外側直径を有する熱処理金属管の直線状の供給から形成される熱処理金属管の水平巻きコイルの積層体を形成する方法であって、前記積層体が、前記積層体の外側半径と、前記積層体の内側半径と、前記積層体の層内の前記熱処理金属管の隣接した回転の内部中心間の距離に等しい半径方向ピッチ間隔とを有し、
前記熱処理金属管の第一層第二層第三層及び第四層四層グループ繰り返し形成するに当り、
熱処理金属管の第一層外側回転部を形成し、前記第一層外側回転部が、第一層の300°の回転を超える外側半径部分と、第一層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第一層側移行部分とを有すること、
複数の第一層内側回転部を連続的に形成し、ここでは、第一層の複数の第一層内側回転部うちの最後の一つにおける第一層内側回転部最終半径が、前記内側半径から半径方向ピッチ間隔を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第一層内側回転部うちの各連続した内側の一つの第一層内側回転部の半径が、複数の第一層内側回転部のうち一つ前の内側の第一層内側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で減少し、複数の第一層内側回転部の各々が、第一層の300°の回転を超える第一層内側半径部分と、第一層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第一層内側移行部分とを有すること、
第一層から第二層への移行回転の300°の回転を超える第一層から第二層への移行回転内側半径部分と、第一層から第二層への移行回転の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第一層から第二層への移行部分とを有する熱処理金属管の第一層から第二層への移行回転を形成すること、
60°の回転を超えて、前記内側半径半径方向ピッチ間隔の半分との合計に等しい第二層の第一内側回転部の半径に、第一層から第二層への移行回転部で半径を変化させること、
第二層の300°の回転を超えて、前記内側半径半径方向ピッチ間隔の半分との合計に等しい第二層の第一内側回転部の半径を有する熱処理金属管の第二層の一回を形成するとともに、第二層の60°の回転を超えて、半径方向ピッチ間隔で増大する第二層の第一内側回転部の半径と等しい内側回転部の半径を有する複数の第二層外側回転部第二層の第一外側回転部に、第二層の第一回転移行部で半径を変化させること、
複数の第二層外側回転部を連続的に形成し、ここでは、第二層の複数の第二層外側回転部うちの最後の一つにおける第二層外側回転部最終半径が、前記外側半径から半径方向ピッチ間隔を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第二層外側回転部うちの各連続した外側の一つの第二層外側回転部の半径が、複数の第二層外側回転部うちの一つ前の外側の第二層外側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で増大し、複数の第二層外側回転部の各々が、第二層の300°の回転を超える第二層外側半径部分と、第二層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第二層側移行部分とを有すること、
第二層から第三層への移行回転の300°の回転を超える第二層から第三層への移行回転外側半径部分と、第二層から第三層への移行回転の60°の回転を超える第二層から第三層への移行部分とを有する熱処理金属管の第二層から第三層への移行回転を形成すること、
複数の第三層内側回転部を連続的に形成し、ここでは、第三層の複数の第三層内側回転部うちの最後の一つにおける第三層内側回転部最終半径が、前記内側半径から半径方向ピッチ間隔を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第三層内側回転部うちの各連続した内側の一つの第三層内側回転部の半径が、複数の第三層内側回転部うちの一つ前の内側の第三層内側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で減少し、複数の第三層内側回転部の各々が、第三層の300°の回転を超える第三層内側半径部分と、第三層の60°の回転を超える半径方向ピッチ間隔第三層側移行部分とを有すること、
第三層から第四層への移行回転の300°の回転を超える第三層から第四層への移行の内側半径から半径方向ピッチ間隔の半分を差し引いたものと、第三層から第四層への移行回転の60°の回転を超える第三層から第四層への移行部分とを有する熱処理金属管の第三層から第四層への移行回転を形成すること、
複数の第四層外側回転部を連続的に形成し、ここでは、第四層の複数の第四層外側回転部うちの最後の一つにおける第四層外側回転部最終半径が、前記外側半径から半径方向ピッチ間隔の半分を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第四層外側回転部うちの各連続した外側の一つの第四層外側回転部の半径が、複数の第四層外側回転部うちの一つ前の外側の第四層外側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で増大し、複数の第四層外側回転部の各々が、第四層の300°の回転を超える第四層外側半径部分と、第四層の60°の回転を超える第四層側移行部分とを有すること、ならびに、
前記外側半径での熱処理金属管の360°回転により、第一層第二層第三層及び第四層四層グループへの第四層移行を形成すること
を特徴とする方法。
【請求項3】
マンドレルなしで、外側直径を有する熱処理金属管の直線状の供給から形成される熱処理金属管の水平巻きコイルの積層体を形成する方法であって、前記積層体が、前記積層体の外側半径と、前記積層体の内側半径と、前記積層体の層内の前記熱処理金属管の隣接した回転の内部中心間の距離に等しい半径方向ピッチ間隔とを有し、
前記熱処理金属管の第一層及び第二層二層グループ繰り返し形成するに当り、
熱処理金属管の第一層外側回転部を形成し、前記第一層外側回転部が、第一層の300°の回転を超える外側半径部分と、第一層の60°の回転を超える、前記外側半径から半径方向ピッチ間隔を差し引いたものに等しい第一層移行部分とを有すること、
複数の第一層内側回転部を連続的に形成し、ここでは、第一層の複数の第一層内側回転部うちの最後の一つにおける第一層内側回転部最終半径が、前記内側半径から半径方向ピッチ間隔を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第一層内側回転部うちの各連続した内側の一つの第一層内側回転部の半径が、複数の第一層内側回転部うちの一つ前の内側の第一層内側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で減少し、複数の第一層内側回転部の各々が、第一層の300°の回転を超える第一層内側半径部分と、第一層の60°の回転を超える第一層側移行部分とを有すること、
前記内側半径に熱処理金属管の半径変化させるとともに、熱処理金属管の第一層から第二層への移行回転を形成し、当該第一層から第二層への移行回転が、第一層から第二層への移行回転の300°の回転を超える内側半径部分と、第一層から第二層への移行回転の60°の回転を超える第一層から第二層への移行部分とを有すること、
前記内側半径半径方向ピッチ間隔の半分との合計に、熱処理金属管の半径を変化させるとともに、第二層の300°の回転を超えて、前記内側半径半径方向ピッチ間隔の半分との合計に等しい第二層の第一内側回転部を形成し、半径方向ピッチ間隔で増大する第二層の第一内側回転部の半径に等しい第二層の第二内側回転部の半径に、第二層の60°の回転を超えて第二層の二回転移行部で半径を変化させ
複数の第二層外側回転部を連続的に形成し、ここでは、第二層の複数の第二層外側回転部うちの最後の一つの第二層外側回転部の半径が、前記外側半径から半径方向ピッチ間隔の半分を差し引いたものに等しくなるまで、複数の第二層外側回転部うちの各連続した外側の一つの第二層外側回転部の半径が、複数の第二層外側回転部うちの一つ前の外側の第二層外側回転部の半径から、半径方向ピッチ間隔で増大し、複数の第二層外側回転部の各々が、第二層の300°の回転を超える第二層外側半径部分と、第二層の60°の回転を超える第二層外側移行部分とを有すること、ならびに、
前記外側半径の熱処理金属管の360°回転により、第一層及び第二層二層グループへの第二層移行回転を形成すること
を特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2017年9月20日に出願された米国仮出願第62/560,741号の利益を主張するものであり、その全体を参照によりここに組み込む。
【0002】
本発明は概して、エンドユーザーへ熱処理金属管を輸送するため、長い連続した長さで多層構造に配置されて冶金的に熱処理がなされた金属管に関するものであり、特に、長い連続した長さの金属管から、それよりも短い長さの多数の金属管を引き出して切断する用途に供するものに関する。
【背景技術】
【0003】
冶金的に熱処理がなされた金属管は、多岐にわたる技術的な用途に用いられる。たとえば、アニール(軟質もしくは延性ともいう。)銅管は、空調機や熱ポンプの冷媒配管に広く使用されている。銅管の初期形成における加工硬化は、当該銅を硬化もしくは硬質化させ、エンドユーザーでの使用に向けて再度軟質化させるためのアニールが必要になる。
【0004】
長い連続した長さの冶金的熱処理金属管は、最終熱処理位置で、エンドユーザーに輸送するためのエンドユーザー製品として、異なる多層構造に製造されることがある。たとえば、「レベルワウンドコイル」(LWC)構造が知られている。これは典型的には、金属管がマンドレル(ボビン、スプール、リールその他の成形器具)の周囲で、水平に巻かれたものであり、ここでは、各層における全ての対応する巻き管が、(糸巻のように)互いの上に水平に巻かれるので、「レベルワウンド(連続)コイル」と称される。
【0005】
また、エンドユーザーの多層構造の連続した金属管(ここでは便宜上「配置積層体(lay stack)」と称する。)は、そのエンドユーザー配置積層体が、最終熱処理の前もしくは後のいずれに形成されたものであるかによって区別することができる。ここでは、そのような二つの異なる方法を、熱処理がアニール工程である銅管を例として説明するが、これは他の種類の金属管及び熱処理工程にも使用することができる。
【0006】
アニール銅管のエンドユーザー配置積層体を製造する第一の方法は、バッチ管熱処理方法と称することがあるが、はじめに硬質銅管の配置積層体を製造し、そして、その硬質銅管の配置積層体を、化石燃料炉又は電気要素等の炉内に置いて、適切な(軽度又は軟化)アニール温度で当該硬質銅管を加熱アニールする。バッチアニール配置積層体の銅管はその後、当該バッチアニール銅管をエンドユーザーに輸送するために梱包され、そこで、アニール銅管の配置積層体から、選定された管長さが引き出されて切断される。このアニール工程では、硬質銅管の配置積層体の層(レベルとも称する。)を巻回する方法は、管の同じ層で、又は特定の層の上方側もしくは下方側に隣接する層で隣接する管の巻回部の相互のいかなる付着も最小化すること、ならびに、エンドユーザーによるアニール銅管の配置積層体からの所定の長さのアニール銅管の引出しを容易にすることという二つの目的を達成するように行うことが好ましい。
【0007】
国際特許出願第PCT/JP2016/054163号では、配置積層体構造(ここでは「配列(geometry)」ともいう。)が開示されており、これは、バッチ管熱処理方法に特に適合させることのできるマンドレル又は他の成形器具を用いることなしに、金属管を渦巻き状に巻いてエンドユーザー製品にする渦巻きコイル積層体(すなわち、層からなるもの)として特定されている。この出願の図面で用いられた符号に従えば、金属管(2)からなる多数の渦巻き層(もしくはレベル)(3)は巻回されて渦巻き状になるとともに、コイル積層体の中心軸の延びる方向に積層される。A層渦巻きコイル(3a)の最も内側(5a)は、一つ上の層の渦巻きコイルの最も内側(5b)に繋がるとともに、最も外側(4a)は、一つ下の層の渦巻きコイルの最も外側(4b)に繋がり、また、B層渦巻きコイル(3b)の最も外側(4b)は、一つ上の渦巻きコイルの最も外側(4a)に繋がるとともに、最も内側(5b)は、一つ下の層の渦巻きコイルの最も外側(5a)に繋がる。A層渦巻きコイル(3a)及びB層渦巻きコイル(3b)は交互に繰り返され、各渦巻きコイル(3)の金属管(2)の曲率半径は連続的に変化し、該金属管は、隣接する金属管(2)の隙間が金属管の直径よりも小さくなるように巻かれる。
【0008】
前の段落で述べたように渦巻きコイル積層体を形成した後、渦巻きコイル積層体は、国際特許出願第PCT/JP2016/054163号の段落0045に開示されているように、多数レベルの渦巻き構造(配列)が崩れないように金属バンドで結束され、そして、最終アニール炉でバッチアニールされて、エンドユーザー渦巻きコイル積層体を製造する。
【0009】
アニール銅(もしくは他の金属)管の配置積層体を製造する第二の方法では、アニール銅管の所望のエンドユーザー配置積層体の連続した管の長さに等しい連続した長さの硬質銅管を、アニール加熱装置、たとえば電気インダクタ(誘導コイルともいう。)アニールシステム内で処理して、当該管をアニール加熱する。その後、当業界ではアニール銅管を、特定の多層螺旋構造(もしくは配列)とともに当業界で知られているような受取機構に送るものとして知られているようなコイル積重ね鋳造アームで、直線状のアニール管を螺旋状に巻くというものである。このアニール工程では、アニール金属管の配置積層体の層(もしくはレベル)を巻く方法は、エンドユーザーによる配置積層体からのアニール金属管の容易な引出しを実現することが好ましい。
【0010】
最も一般的には、アニール銅管の最終エンドユーザー配置積層体製品は、「外側半径から内側半径への」巻き層及び「内側半径から外側半径への」巻き層が交互に配置されたアニール管の隣接した水平巻き層からなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】国際公開第2016/129681号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
いずれの方法で製造されたアニール銅管のエンドユーザー(最終製品)配置積層体も、任意で、螺旋巻き構造を維持するため、支持構造にて梱包することができる。しかしながら、多くの例では、最終製品の梱包には、追加の支持構造なしで、連続したアニール銅管(上述した第一の方法では硬質銅管、第二の方法ではアニール銅管)の多層螺旋構造を、パレットのような適切な平坦輸送構造上に配置することと、その後に、アニール銅管の配置積層体の包装(又はそれを含むもの)を、エンドユーザーに輸送するための平坦輸送構造まで収縮させることとが含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一の側面では、本発明は、ここで開示するような、配置積層体の各層での金属管の巻回の形成を容易にするマンドレルもしくは他の成形器具なしで、水平巻きコイル構造もしくは配列にて、エンドユーザー用の熱処理金属管の配置積層体を製造する方法及び、熱処理金属管の巨大な水平巻きコイルの当該構造体である。
【0014】
他の側面では、本発明は、ここで開示するような、アニール金属管の配置積層体から熱処理金属管を引き出すことを容易にするマンドレルもしくは他の成形器具なしの、水平巻きコイル構造もしくは配列の熱処理金属管の配置積層体である。
【0015】
本発明の上記及び他の側面は、この明細書及び添付の特許請求の範囲で説明する。
【0016】
ここで開示する本発明の上述した方法及び水平巻きコイル構造の熱処理金属管の配置積層体は、 熱処理金属管がアニール銅管である特定の場合に有用である。
【0017】
以下に簡潔に述べる添付図面は、本発明の例示的な理解のために示すものであり、この明細書及び添付の特許請求の範囲でさらに説明するような本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の熱処理金属管の配置積層体の水平巻きコイルの一の実施形態の平面図である。
図2(a)】本発明の最終製品の水平巻きコイルの高さを増大させるための、水平巻きコイルの中心軸XLの高さの周囲で連続的に繰り返される熱処理金属管の最も下方側(底部)の四層グループの水平巻きコイル配列を示す、図1のA-A線に沿う水平巻きコイルの部分断面図である。
図2(b)】最終製品の水平巻きコイル配列が、図2(a)に示す金属管の四層グループの四連続からなる図1の水平巻きコイルの水平巻きコイル配列を示す、図1のA-A線に沿う水平巻きコイルの断面図である。
図3】最終製品のエンドユーザー水平巻きコイル配列が、ここで開示する金属管の四層グループの四連続からなる水平の熱処理金属管の配置積層体の水平巻きコイルの他の実施形態の断面図である。
図4】最終製品のエンドユーザー水平巻きコイル配列が、ここで開示する金属管の二層グループの四連続からなる本発明の熱処理金属管の配置積層体の水平巻きコイルの他の実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1図2(a)及び図2(b)に、本発明の水平(もしくは水平の)巻きコイル10の一の実施形態を示し、これは便宜上「HWC」とも称する。
【0020】
本発明の一の実施形態では、HWC10は、直線状の熱処理金属管、たとえばアニール銅管を供給し、電気インダクタ アニールシステムから、当業界で知られている受取コイラー装置にアニール銅管を供給するものとして当業界で知られている鋳造アーム装置へ出ることにより形成することができ、ここでHWC10の構造が形成される。ここでは一般に、直線状の熱処理金属管を供給することは、熱処理金属管の直線状の供給ともいう。鋳造アーム装置は金属管鋳造ヘッドを備え、これは、熱処理管の直線状の供給における割出(indexing)と称され、本発明の下記の実施形態でさらに説明するような受取コイラー装置内へ進入する管の直径を変化させるベンドローラーの位置を制御するため、一以上のローラー及びアクチュエータを有する。
【0021】
本発明の一の実施形態では、HWC10の形成は、HWCの外側半径からさらに、たとえば図1、2(a)及び2(b)の距離Wで外側にあるガス捕獲管ヘッドW1から始まり、鋳造アームのベンドローラーは管に曲げを与えない。ガス捕獲管ヘッドW1は任意で、アニール工程ガスがアニール工程で管の内部に供給され、HWCが形成されるときにガス捕獲管ヘッドで管の内部から除去される。
【0022】
本発明の下記の実施形態では、全ての回転プロセス工程は、本発明の他の実施形態での時計回りもしくは反時計回りの回転のいずれかについて言及するものとする。たとえば、エンドユーザーによる最終製品のHWCの巻き戻しが時計回りである場合は、HWCを形成する全ての回転プロセス工程が反時計回りになり、逆に、エンドユーザーによる最終製品のHWCの巻き戻しが反時計回りである場合は、HWCを形成する全ての回転プロセス工程は反時計回りになる。
【0023】
本発明の一の実施形態では、受取コイラー装置は、本発明のプロセスで形成されるHWCの中心軸XL周囲で、その下方側に沿って、水平に反時計回りもしくは時計回りで回転することができる回転台を含む。実施形態では、回転台が用いられるとき、回転台の回転は、熱処理金属管の直線状の供給の回転プロセスを実行し、また、回転台を下げることは、より下方側と上方側のコイル層との間で、熱処理金属管の直線状の供給を上昇させるプロセスを実行することになる。
【0024】
本発明のいくつかの実施形態では、直線状の連続した管12の供給の巻回(回転)が、回転する回転台上で始まるとき、図1に示すように、ガス捕獲管ヘッドW1からの水平側移動距離Wは、回転台の180°の回転とともに、HWCの第一層L1と同じ層上で管を内側に移動させる。それと同時に、ベンドローラーは管曲げ半径R1へ(内側に)移動し、これは、図2(b)のHWC10の外側配置積層体の半径R1であって、第一層の開始である。外側配置積層体の半径R1は、図示のように、たとえば図2(b)に示すようにHWCの外側の旋回の内部中心に形成されるHWCの中心軸XLからの水平距離の等しい。本発明のいくつかの実施形態では、HWCを形成するプロセス及び、その結果として形成されるHWCは、プロセスガスが用いられない場合に、第一層L1の開始から始まる。
【0025】
次のプロセス工程の回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、(図1に示すように)300°の回転を継続し、それにより、半径R1の第一(外側底部)層L1の回転を形成する。その後、ベンドロールヘッドは、層L1内で(60°の回転を超えて)半径方向内側に割出しを行い、半径(R1-p)の回転の第二(内側)層L1を形成し始め、その際に回転台は、ベンドロールヘッドの一定の位置で300°の回転し、半径(R1-p)の単一の第二層L1の回転を形成し、ここでは、変数pは、たとえば図2(b)に示すように、任意の層の隣接する管の回転間の半径方向ピッチ距離であり、この半径方向ピッチ距離はまた、図2(b)に示すように、任意の層の隣接する管12の回転の内部中心間の距離に等しい。半径方向ピッチ距離及び300°の回転プロセス工程による半径方向内側の割出し(減衰)は、層L1の内側半径(Rx-p)が形成されるまで繰り返される。変数xは、層L1の回転の総数であり、半径R1の第一外側回転から半径Rxの最終内側回転までの回転の半径の各回転は、半径方向ピッチ距離pにより減少し又は減衰し、管の内側巻きの第一層L1で終了する。
【0026】
巻回が層L1の内側半径(Rx-p)に到達するとき、ベンドロールヘッドは、半径Rx、すなわちHWC10の内側半径へ(内側に)(図1に示す60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、層降下距離dで降下(低下)し、これは、この例では、図2(b)に示すように、管12の外側直径に等しく、また、管の直線状の供給を次のより高い高さへ上昇させるプロセス工程に相当し、それにより、第一巻き層L1上で第二巻き層L2の形成を開始する。その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置としつつ、(図1に示すように)300°の回転を継続して、半径Rxの単一の回転を形成し、これは、第一L1層から第二L2層への巻回の移行を意味する。
【0027】
ベンドロールヘッドはその後、外側に(図1に示すように60°の回転を超えて)割出しを行って(増大されて)、層2の半径(Rx+p)の第一(内側)回転を形成し始め、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置としつつ、(図1に示すように)300°の回転して、半径(Rx+p)の単一の回転を形成する。ベンドロールヘッドはその後、外側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(Rx+2p)の第二(外側)回転を形成し始め、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置としながら、300°の回転して、半径(Rx+2p)の単一回転を形成する。半径方向ピッチ距離及び300°の回転プロセスによる半径方向外側の(増大する)割出しは、HWC10の外側半径R1が形成されるまで繰り返され、このことは、第二巻き層L2が管の外側巻きで完了するまで、層2の半径の各回転が、半径方向ピッチ距離により増加(増大)することを意味する。
【0028】
巻き層L2が、HWC10の外側半径R1に到達するとき、ベンドロールヘッドは外側に(図1に示すように60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、層降下距離dで降下(低下)し、これは、第二巻き層L2上への第三巻き層L3の形成を開始するため、管の直線状の供給を次のより高いレベルへ上昇させるプロセス工程に相当する。その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、360°の回転を継続し、半径R1の単一の回転を形成し、これは、HWC10の外側半径であるとともに、第二層L2から第三層L3への移行の巻回である。
【0029】
回転台はその後、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転をし、半径R1の単一の回転を形成する。その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、(図1に示すように)300°の回転をし、(R1-p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、半径方向内側に(図1に示すように60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(R1-p)の第二の回転を形成し始める。そして、前述の割出しと回転プロセス工程は、(Rx-p)半径の内側回転が形成されるまで繰り返され、これはすなわち、各回転にて半径が半径方向ピッチ距離pで減少し、第三層L3が内側巻きで完了することを意味する。
【0030】
巻回が、層L3の内側半径(Rx-p)に到達するとき、ベンドロールヘッドは(内側に)(60°の回転を超えて)割出しを行って半径(Rx-p)となり、その後、回転台は、層降下距離dで降下(低下)し、これは、管の直線状の供給を、次のより高いレベルへ上昇させるプロセス工程に相当するものであり、それにより、第三巻き層L3上に第四巻き層L4の形成を開始する。そして、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転を継続して、半径(Rx-p)の単一の回転し、これは、第三L3層から第四L4層への移行の巻回になる。
【0031】
その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転して、半径(Rx+2p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、外側に(図1に示すように60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(Rx+2p)の第一の回転の形成を開始する。その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転して、半径(Rx+3p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、内側に(図1に示すように60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(Rx+3p)の第二の回転を形成し始める。前述のプロセス工程は、HWC10の外側半径R1が形成されるまで、半径方向ピッチ距離pの整数歩進(integer stepping)で繰り返され、これは、第四巻き層L4が外側巻きで完了するまで、各回転の半径が、整数倍ピッチ半径pで増大することを意味する。
【0032】
巻き層L4が、HWC10の外側半径R1に到達するとき、ベンドロールヘッドは、外側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、層降下距離dで降下(低下)し、これは、管の直線状の供給を、次のより高いレベルへ上昇させるプロセス工程に相当するものであり、それにより、第四巻き層L4上に第五巻き層の形成を開始する。回転台はその後、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、360°の回転を継続して、R1の単一の回転を形成し、これは、第四層L4から層L4上の第五層への移行の巻回である。
【0033】
図2(b)に示すように、第五から第八巻き層グループ4LS2は、第一から第四巻き層を構成する巻き層グループ4LS1と同じ巻き層配列を有する。同様に、巻き層グループ4LS3及び4LS4はそれぞれ、第一から第四巻き層を構成する巻き層グループ4LS1と同じ巻き層配列を有し、本発明のHWCの一の実施形態を形成するプロセスを完了する。
【0034】
本発明の一例では、熱処理金属管の配置積層体の水平巻きコイルは、マンドレルなしで、外側直径を有する熱処理金属管の連続した直線状の供給から形成される。配置積層体は、外側配置積層体の半径R1と、内側配置積層体の半径Rxと、配置積層体の層内の熱処理金属の隣接した回転の内部中心間の距離に等しい半径方向ピッチ距離pとを有するものであり、ここで、変数xは、層内のコイル回転数である。水平巻きコイルは、層1、層2、層3及び層4として特定される反復積層四層グループとして形成される。第一積層体の層1から始まり、管の層1外側回転は、300°の回転を超える外側配置積層体の半径と、60°の回転を超える半径方向ピッチ距離の内層回転移行割出距離とを有する層1外側回転で形成される。複数の連続層1内側回転を形成するに当り、当該複数の層1内側回転の連続した内側の一つのそれぞれの層1内側回転の半径は、複数の層1内側回転の最後の一つの層1内側回転の半径が、内側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離を差し引いたものに等しくなるまで、前の複数の層1内側回転の内側の一つの内側回転の半径からの半径方向ピッチ距離で減少する。複数の層1内側回転の各々は、300°の回転を超える内側回転の半径と、60°の回転を超える半径方向ピッチ距離の層1内側回転移行割出とを有する。複数の層1内側回転の最後の一つを形成した後、300°の回転を超える内側配置積層体の半径を有する管の層1から層2への移行回転、及び、60°の回転を超える層1から層2への移行割出が形成される。複数の層2外側回転を形成するに当り、複数の層2外側回転の各連続した外側の一つの層2外側回転の半径は、当該複数の層2外側回転の最後の一つの外側回転の半径が、外側配置積層体の半径に等しくなるまで、複数の層2外側回転の先行する外側の一つの外側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で増大する。複数の層2外側回転の各々は、300°の回転を超える外側回転の半径と、60°の回転を超える層2回転移行割出とを有する。最後の層2外側回転が形成された後、管の層2から層3への移行回転が、300°の回転を超える外側配置積層体の半径と、60°の回転を超える層2から層3への移行割出とで形成される。層2から層3への移行回転を形成した後、複数の層3内側回転を連続的に形成するに当り、複数の層3内側回転の各連続した内側の一つの層3内側回転の半径は、複数の層3内側回転の最後の一つの内側回転の半径が、内側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離を差し引いたものに等しくなるまで、複数の層3内側回転の先行する内側の一つの内側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で減少する。複数の層3内側回転の各々は、300°の回転を超える内側回転の半径と、60°の回転を超える層3回転移行割出とを有する。最後の層3内側回転を形成した後、300°の回転を超える内側配置積層体の半径の管の層3から層4への移行回転と、60°の回転を超える層3から層4への移行割出とが形成される。層3から層4への移行回転を形成した後、複数の層4外側回転の各連続した外側の一つの層4外側回転の半径を有する複数の層4外側回転は、複数の層4外側回転の最後の一つの外側回転の半径が、外側配置積層体の半径に等しくなるまで、複数の層4外側回転の先行する外側の一つの外側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で増大する。複数の層4外側回転の各々は、300°の回転を超える外側回転の半径と、60°の回転を超える層4回転移行割出とを有する。第一の四層グループの最後の層4外側回転を形成した後、外側配置積層体半径での熱処理金属管の360回転とともに層1、層2、層3及び層4の反復四層グループの他の一つへの層4移行回転により、本発明の水平巻きコイルの一例を形成する。本発明の他の例では、本発明のHWCは、特定の用途に要求されるように、任意の複数の反復四層グループを備える。
【0035】
図3に、本発明のHWC20を備える四層グループ構造の他の実施形態を示す。60°及び300°の回転のプロセス工程への言及は、図1の角度表示である。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態では、連続した管22の巻回が、回転台の回転から始まるとき、ガス捕獲管ヘッドW1からの水平側移動距離Wは、回転台の180°の回転とともに、管をHWC20の第一層L1’上で内側に移動させる。それと同時に、ベンドローラーは、管曲げ半径R1に(内側へ)移動し、図3ではHWC20の外側半径R1であって第一層の開始であり、たとえば図3に示すように、HWCの外側回転の内部中心に形成されるHWCの中心軸XLからの水平距離に等しい。本発明のいくつかの実施形態では、HWCを形成するプロセス及び、形成されたHWCは、プロセスガスが用いられない場合、第一層から始まる。
【0037】
次のプロセス工程における回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径R1の単一の回転を形成する。その後、回転台が、図1に示すように、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(R1-p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、半径方向内側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(R1-p)の第二の回転を形成し始める。そして、前述の割出し及び回転プロセス工程は、内側半径(Rx-p)が形成されるまで繰り返され、ここでは、変数pは、層内の隣接する回転間の半径方向ピッチ距離(これは、管の隣接する回転の内部中心間の距離に等しい。)であり、変数xは、層内の総回転数であり、それにより、第一外側回転の半径R1から最後の内側回転の半径Rxまでの各回転の回転半径が、半径方向ピッチ距離pで減少して、内側巻きの第一層L1’を完了する。
【0038】
巻回が層L1’の内側半径(Rx-p)に到達するとき、ベンドロールヘッドは、HWC20の内側半径である半径Rxに(内側へ)(60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、図示のように、層降下距離で降下(低下)し、これは、管の直線状の供給を、次のより高いレベルへ上昇させるプロセス工程に相当するものであり、それにより、第一巻き層L1’上に第二巻き層L2’の形成を開始する。回転台はその後、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転を継続し、半径Rx半径の単一の回転を形成し、これは、第一層L1’から第二層L2’への移行の巻回である。
【0039】
その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(Rx+0.5・p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは外側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、Rxと半径方向ピッチ距離pの半分との合計(Rx+0.5・p)に等しい半径の第一層L2’の回転を形成し始める。その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(Rx+1.5・p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは外側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、Rxと半径方向ピッチ距離pの1.5との合計(Rx+1.5・p)に等しい半径の層L2’の第二の回転を形成し始める。前述のプロセス工程は、HWC20の外側半径R1が形成されるまで、半径方向ピッチ距離pの整数歩進で繰り返され、これはすなわち、第二巻き層L2’が外側巻きで完了するまで、各回転の半径が、半径方向ピッチ距離pの整数倍で増大することを意味する。
【0040】
巻き層L2’が、HWC20の外側半径R1に到達するとき、ベンドロールヘッドは、外側へ半径R1に(60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、図示のように、層降下距離で降下(低下)し、これは、管の直線状の供給を、次のより高いレベルへ上昇させるプロセス工程に相当するものであり、それにより、第二巻き層L2’上に第三巻き層L3’の形成を開始する。その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、360°の回転を継続して、半径R1の単一の回転を形成し、これは、HWC20の外側半径であって、第二層L2’から第三層L3’への移行の巻回である。
【0041】
その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転し、半径R1の単一の回転を形成する。その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、(R1-p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、半径方向内側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(R1-p)の第二の回転を形成し始める。前述の割出し及び回転プロセス工程はその後、(Rx-p)半径の内側回転が形成されるまで繰り返され、これは、各回転で半径が、半径方向ピッチ距離pで減少するとともに、第三層L3’が内側巻きで完了することを意味する。
【0042】
巻回が層L3’の内側半径(Rx-p)に到達するとき、ベンドロールヘッドは、半径(Rx-p)に(内側へ)(60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、図示のように、層降下距離で降下(低下)し、これは、管の直線状の供給を、次のより高いレベルへ上昇させるプロセス工程に相当するものであり、それにより、第三巻き層L3’上に第四巻き層L4’の形成を開始する。その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転を継続して、半径(Rx-0.5・p)の単一の回転を形成し、これは、第三L3’層から第四L4’層への移行の巻回である。
【0043】
その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(Rx+1.5・p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドが(60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(Rx+1.5・p)の第一の回転を形成し始める。その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(Rx+2.5・p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは内側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(Rx+2.5・p)の第二の回転を形成し始める。前述のプロセス工程は、HWC20の外側半径R1からpの半分を差し引いたもの(R1-0.5・p)が形成されるまで、pの整数歩進で繰り返され、これは、第四巻き層L4’が外側巻きで完了するまで、各回転の半径が、整数倍の半径方向ピッチ距離pで増大することを意味する。
【0044】
巻き層L4’が、HWC20の外側半径R1に到達するとき、ベンドロールヘッドは、外側へ半径R1に(60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、図示のように、層降下距離で降下(低下)し、第四巻き層L4’上に第五巻き層の形成を開始する。その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、360°の回転を継続し、R1の単一の回転を形成し、これは、第四層L4’から当該第四層上の第五層への移行の巻回である。
【0045】
図3に示すように、巻き層グループ4LSS2から形成される第五から第八巻き層は、第一から第四巻き層を構成する巻き層グループ4LSS1と同じ巻き層配列を有する。それと同様に、巻き層グループ4LSS3及び4LSS4はそれぞれ、第一から第四巻き層を構成する巻き層グループ4LSS1と同じ巻き層配列を有する。
【0046】
本発明の一例では、熱処理金属管の配置積層体の水平巻きコイルは、マンドレルなしで、外側直径を有する熱処理金属管の連続した直線状の供給から形成される。配置積層体は、外側配置積層体の半径R1と、内側配置積層体の半径Rxと、配置積層体の層内の熱処理金属の隣接した回転の内部中心間の距離に等しい半径方向ピッチ距離pとを有するものであり、ここで、変数xは、層内のコイル回転数である。水平巻きコイルは、層1、層2、層3及び層4として特定される反復積層四層グループとして形成される。第一積層体の層1から始まり、管の層1外側回転は、300°の回転を超える外側配置積層体の半径と、60°の回転を超える半径方向ピッチ距離の内層回転移行割出距離とを有する層1外側回転で形成される。複数の連続層1内側回転を形成するに当り、複数の層1内側回転の最後の一つの層1内側回転の半径が、内側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離を差し引いたものに等しくなるまで、複数の層1内側回転の各連続した内側の一つの層1内側回転の半径は、複数の層1内側回転の前の内側の一つの内側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で減少する。複数の層1内側回転の各々は、300°の回転を超える内側回転の半径と、半径方向ピッチ距離の60°の回転を超える層1回転移行割出とを有する。複数の層1内側回転の最後の一つを形成した後、300°の回転を超えて内側配置積層体の半径を有する管の層1から層2への移行回転と、60°の回転を超える半径方向ピッチ距離の層1から層2への移行割出とが形成される。層1から層2への移行回転は、内側配置積層体の半径と半径方向ピッチ距離の半分との合計に等しい第一層2内側回転の半径へ、60°の回転を超えて割出しを行う。管の第一層2回転は、300°の回転を超える内側配置積層体の半径と半径方向ピッチ距離の半分との合計に等しい第一層2内側回転の半径と、半径方向ピッチ距離で増大する第一層2内側回転の半径に等しい内側回転の半径を含む複数の層2外側回転の一番目への、60°の回転を超える割出し第一層2回転移行とで形成される。複数の層2外側回転を連続的に形成するに当り、複数の層2外側回転の最後の一つの外側回転の半径が、外側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離を差し引いたものに等しくなるまで、複数の層2外側回転の各連続した外側の一つの層2外側回転の半径は、複数の層2外側回転の先行する外側の一つの外側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で増大する。複数の層2外側回転の各々は、300°の回転を超える外側回転の半径と、60°の回転を超える層2回転移行割出とを有する。複数の層2外側回転の最後の一つが形成された後、管の層2から層3への移行回転は、300°の回転を超える外側配置積層体の半径と、60°の回転を超える層2から層3への移行割出とで形成される。層2から層3への移行回転が形成された後、複数の層3内側回転を連続的に形成するに当り、複数の層3内側回転の最後の一つの内側回転の半径が、内側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離を差し引いたものに等しくなるまで、複数の層3内側回転の各連続した内側の一つの層3内側回転の半径は、複数の層3内側回転の先行する内側の一つの内側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で減少する。複数の層3内側回転の各々は、300°の回転を超える内側回転の半径と、60°の回転を超える層3回転移行割出とを有する。複数の層3内側回転の最後の一つが形成された後、内側配置積層体の半径から300°の回転を超える半径方向ピッチ距離の半分を差し引いた管の層3から層4への移行回転と、60°の回転を超える層3から層4への移行割出とが形成される。層3から層4への移行回転が形成された後、複数の層4外側回転を形成するに当り、複数の層4外側回転の最後の一つの外側回転の半径が、外側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離の半分を差し引いたものに等しくなるまで、複数の層4外側回転の各連続した外側の一つの層4外側回転の半径は、複数の層4外側回転の先行する外側の一つの外側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で増大する。複数の層4外側回転の各々は、300°の回転を超える外側回転の半径と、60°の回転を超える層4回転移行割出とを有する。複数の層4外側回転の最後の一つを形成した後、層4移行回転は、外側配置積層体の半径で熱処理金属管の360回転を有する層1、層2、層3及び層4の反復四層グループに形成される。本発明の他の例では、本発明のHWCは、特定の用途で要求されるような任意の複数の反復四層グループを備える。
【0047】
図4に、本発明のHWC30を備える二層グループ構造の他の実施形態を示す。60°及び300°の回転のプロセス工程への言及は、図1の角度表示についてのものである。
【0048】
本発明の一の実施形態では、管の直線状の供給からの連続した管32の巻回は、回転台の回転から始まり、ガス捕獲管ヘッドW1からの水平側移動距離Wは、回転台の180°回転とともに、HWC30の第一(底部もしくは下側)層L1上で内側に管を移動させる。それと同時に、ベンドローラーは、管曲げ半径R1に(内側に)移動し、これは、HWC30の外側半径であって、第一層L1の開始である。本発明のいくつかの実施形態では、HWCを形成するプロセス及び、形成されたHWCは、プロセスガスが使用されない場合、第一層から始まる。
【0049】
次のプロセス工程での回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転を継続して、半径R1の単一の回転(巻回)を形成する。その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(R1-p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、半径方向内側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、半径(R1-p)の第二の回転を形成し始める。単一の回転を形成するための割出し及び回転の前述のプロセスは、内側半径(Rx-p)が形成されるまで繰り返され、ここで、変数pは、層内の隣接した回転間の半径方向ピッチ距離(これは、管の隣接した回転の内部中心間の距離に等しい。)であり、変数xは、層内の総回転数であり、それにより、半径R1の第一外側回転(もしくは巻回)から半径Rxの最後の内側回転までの各回転の回転半径が、半径方向ピッチ距離pで減少し、内側巻きの第一層L1を完了する。
【0050】
巻回が、層L1の内側半径(Rx-p)に到達するとき、ベンドロールヘッドは、HWC30の内側半径である半径Rxに(内側に)(60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、図示のように、層降下距離で降下(低下)し、これは、管の直線状の供給を次の最も高いレベルへ上昇させるプロセス工程に相当するものであり、それにより、第一巻き層L1上に第二巻き層L2の形成を開始する。回転台はその後、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°の回転を継続して、半径Rx半径の単一の回転を形成し、これは、第一層L1から第一層L1上の第二層L2への移行の巻回である。
【0051】
その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(Rx+0.5・p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、外側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、内側半径と半径方向ピッチ距離の半分との合計(Rx+0.5・p)に等しい半径の第一の回転を形成し始める。その後、回転台が、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、300°回転して、半径(Rx+1.5・p)の単一の回転を形成するとき、ベンドロールヘッドは、外側に(60°の回転を超えて)割出しを行い、第二層L2内で内側半径と半径方向ピッチ距離の1.5倍との合計(Rx+1.5・p)に等しい半径の第二の回転を形成し始める。前述のプロセス工程は、HWC30の外側半径(R1-0.5・p)が形成されるまで、整数歩進(増大)で繰り返され、これはすなわち、第二巻き層L2が外側巻きで完了するまで、各回転の半径が、半径方向ピッチ距離pの整数倍で増加もしくは増大することを意味する。
【0052】
巻き層L2が、HWC30の外側半径R1に到達するとき、ベンドロールヘッドは、外側へ半径R1に(60°の回転を超えて)割出しを行い、その後、回転台は、図示のように、層降下距離で降下(低下)し、これは、管の直線状の供給を次の最も高いレベルに上昇させるプロセス工程に相当するものであり、それにより、第二巻き層L2上に第三巻き層L3の形成を開始する。その後、回転台は、ベンドロールヘッドを一定の位置にしつつ、360°の回転を継続して、R1の単一の回転を形成し、これは、第二層L2から第三層L3への移行の巻回である。
【0053】
図4に示すように、第二から第四巻き(対)層グループ2LS2、SLS3及び2LS4は、第一層L1及び第二巻き層L2を構成するグループ 2LS1内の巻き層と同じ巻き層配列を有する。
【0054】
本発明の一例では、熱処理金属管の配置積層体の水平巻きコイルは、マンドレルなしで、外側直径を有する熱処理金属管の連続した直線状の供給から形成される。配置積層体は、外側配置積層体の半径R1と、内側配置積層体の半径Rxと、配置積層体の層内の熱処理金属の隣接した回転の内部中心間の距離に等しい半径方向ピッチ距離pとを有するものであり、ここで、変数xは、層内のコイル回転数である。水平巻きコイルは、層1及び層2として特定される反復積層二層グループとして形成される。第一積層体の層1から始まり、層1外側回転は、管の層1外側回転300°の回転を超える外側配置積層体の半径と、60°の回転を超える半径方向ピッチ距離の内層回転移行割出距離とを有する層1外側回転で形成される。複数の連続層1内側回転を形成する当り、複数の層1内側回転の最後の一つの層1内側回転の半径が、内側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離を差し引いたものに等しくなるまで、複数の層1内側回転の各連続した内側の一つの層1内側回転の半径は、複数の層1内側回転の前の内側の一つの内側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で減少する。複数の層1内側回転の各々は、300°の回転を超える内側回転の半径と、60°の回転を超える層1内側回転移行割出半径とを有する。管は、内側配置積層体の半径に割出しが行われ、300°の回転を超える内側配置積層体の半径と、60°の回転を超える層1から層2への移行割出とで、管の層1から層2への移行回転を形成する。管は、内側配置積層体の半径と半径方向ピッチ距離との合計に割出しが行われ、300°の回転を超えて、内側配置積層体の半径と半径方向ピッチ距離の半分との合計に等しい第一層2内側回転の半径を形成し、60°の回転を超えて第二層2回転移行と、半径方向ピッチ距離で増大する第一層2内側回転の半径に等しい第二層2内側回転の半径に割出しを行う。複数の層2外側回転を連続的に形成するに当り、複数の層2外側回転の最後の一つの外側回転の半径が、外側配置積層体の半径から半径方向ピッチ距離の半分を差し引いたものに等しくなるまで、複数の層2外側回転の各連続した外側の一つの層2外側回転の半径は、複数の層2外側回転の先行する外側の一つの外側回転の半径から、半径方向ピッチ距離で増大する。複数の層2外側回転の各々は、300°の回転を超える外側回転の半径と、60°の回転を超える層2回転移行割出とを有する。層2移行回転は、外側積層半径で、熱処理金属管の360回転により、層1及び層2の反復二層グループに形成される。本発明の他の例では、本発明のHWCは、特定の用途で要求されるような任意の複数の反復二層グループを備える。
【0055】
それぞれの本発明の実施形態では、コンピュータ・プロセス又は、プログラム可能なロジック・コントローラが、当業者によりプログラム化されることができ、それにより、鋳造アーム装置(ベンドローラーを含む。)及び、受取りボックス装置(回転台を含む。)が、本発明のHWCを形成する上述した方法を実行する。
【0056】
本発明の例では、反復四層(四倍グループ)又は二層(対グループ)パターンの特定の数字を開示したが、他の本発明の実施形態では、開示される反復四層もしくは二層パターンの任意の他の数字を用いることができる。
【0057】
本発明におけるコイル層の開示した四倍グルーピング及び対グルーピングは、外側レベル直径(すなわち、配置積層体の外側半径R1の二倍)が900~1200mmの範囲、内側直径(すなわち、配置積層体の内側半径Rxの二倍)が600~700mmの範囲であって、外側直径が非限定的な範囲で5~16mmである金属管を有する巨大なHWCの形成をサポートするので、HWC及び、本発明のHWCを形成する方法は、巨大なHWCとして設計されることができるHWC製品の形成に優先的に用いられる。
【0058】
本発明の例で、巻き層支持構造が使用されない間、他の本発明の実施形態では、四倍もしくは対グループパターンを維持するため、HWCの形成の間もしくは後に、巻き層支持構造を設けることができる。
【0059】
この明細書で「一例もしくは実施形態」、「例もしくは実施形態」、「一以上の例もしくは実施形態」又は、「異なる例もしくは実施形態」というときは、たとえば、本発明の実施において含まれ得る特定の構成を意味する。ここでの説明では、開示の合理化及び、様々な発明の側面の理解の補助のため、単独の例、実施形態、図もしくはその説明のなかで、様々な構成がグループ化されていることがある。
【0060】
好ましい例及び実施形態の観点から、本発明を説明した。明言したものの他、本発明の範囲内で均等、代替及び改良が可能である。当業者は、この明細書の教示の利益を享受し、本発明の範囲から逸脱することなしに、その改良を行い得る。
図1
図2(a)】
図2(b)】
図3
図4