(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-21
(45)【発行日】2022-07-29
(54)【発明の名称】被撮影物体の認識方法、装置、携帯端末及びカメラ
(51)【国際特許分類】
H04N 5/232 20060101AFI20220722BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20220722BHJP
G06F 21/36 20130101ALI20220722BHJP
【FI】
H04N5/232
G03B15/00 Q
G06F21/36
H04N5/232 120
(21)【出願番号】P 2018544870
(86)(22)【出願日】2017-02-15
(86)【国際出願番号】 CN2017073582
(87)【国際公開番号】W WO2017143933
(87)【国際公開日】2017-08-31
【審査請求日】2020-02-04
(31)【優先権主張番号】201610109132.7
(32)【優先日】2016-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェンタオ ユー
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジャン
【審査官】吉川 康男
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-280367(JP,A)
【文献】特開2007-157115(JP,A)
【文献】特開2008-283258(JP,A)
【文献】特開平11-339048(JP,A)
【文献】特開2015-173327(JP,A)
【文献】特開2011-039206(JP,A)
【文献】特開2007-258869(JP,A)
【文献】特開2009-187130(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/232
G03B 15/00
G06F 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体にフォーカスすることと、
前記撮影装置が前記被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、前記撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得することと、
前記フォーカス後焦点距離が前記撮影装置のソフトウェアズーム範囲の最大値未満であるかどうかを判定することと、
前記被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかを、前記フォーカス後焦点距離が前記撮影装置の前記ソフトウェアズーム範囲の最大値未満であるかどうかに基づいて判定することとを含む、方法。
【請求項2】
前記被撮影物体の前記物体種別が前記写真であるかどうかを判定することが、
前記撮影装置と前記被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかを前記フォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、前記予め設定された閾値は前記撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離を表すのに用いられるものである、前記判定することと、
前記撮影装置と前記被撮影物体の前記距離が前記予め設定された閾値未満である場合、前記被撮影物体の前記物体種別は前記写真であると判定することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記被撮影物体の前記物体種別が前記写真であるかどうかを判定することが、
前記撮影装置と前記被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかを前記フォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、前記予め設定された閾値は前記撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離である、前記判定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記被撮影物体の前記物体種別が前記写真であるかどうかを判定することが、
前記撮影装置と前記被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、前記撮影命令にしたがって生成された前記被撮影物体の画像データを取得することと、
1つまたは複数の予め取得された改変された写真の特徴が前記画像データに存在するかどうかを検出することと、
前記1つまたは複数の予め取得された改変された写真の特徴が前記画像データに存在する場合、前記被撮影物体の前記物体種別は写真であると判定することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末の前記撮影装置をアクティブ化して前記被撮影物体をフォーカスすることが、
前記撮影命令の受信に応じて、前記端末の前記撮影装置を初期化することと、
前記撮影装置の初期化後、前記端末の前記撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出することと、
前記端末の前記撮影装置が前記オートフォーカスモードをサポートしていることが検出された場合、前記撮影装置が前記被撮影物体に自動的にフォーカスするように前記撮影装置の前記オートフォーカスモードをアクティブ化することとを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記端末の前記撮影装置が前記オートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出することが、
前記撮影装置のフォーカスモードリストを呼び出すことと、
前記オートフォーカスモードの識別情報が前記フォーカスモードリストに存在する場合、前記端末の前記撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていると検出することとを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに
撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置をアクティブ化して、被撮影物体にオートフォーカスする動作と、
前記撮影装置が前記被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、前記撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得する動作と、
前記被撮影物体に関連する光量値を測定する動作と、
前記被撮影物体に関連する前記測定された光量値を、予め取得された改変された写真の反射光量値と比較する動作と、
前記フォーカス後焦点距離が、前記撮影装置のソフトウェアズーム範囲の最大値よりも小さいかどうかを判定する動作と、
前記被撮影物体に関連する前記測定された光量値が前記反射光量値よりも大きい場合、または前記フォーカス後焦点距離が前記撮影装置のソフトウェアズーム範囲の最大値よりも小さい場合に、前記被撮影物体の物体種別が写真であると判定する動作と
を含む動作を実行させる実行可能命令を格納する1つまたは複数のコンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記被撮影物体の前記物体種別が前記写真であると判定する動作は、
前記撮影装置と前記被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかを前記フォーカス後焦点距離に基づいて判定する動作であって、前記予め設定された閾値は前記撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離を表すために使用される、動作と、
前記撮影装置と前記被撮影物体の前記距離が前記予め設定された閾値未満である場合、前記被撮影物体の前記物体種別が前記写真であると判断する動作と
をさらに含む、請求項
7に記載の1つまたは複数のコンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記被撮影物体の前記物体種別が前記写真であると判定する動作は、
前記撮影装置と前記被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、前記撮影命令にしたがって生成された前記被撮影物体の画像データを取得する動作と、
1つまたは複数の予め取得された改変された写真の特徴が前記画像データに存在するかどうかを検出する動作と、
前記1つまたは複数の予め取得された改変された写真の特徴が前記画像データに存在する場合、前記被撮影物体の前記物体種別が前記写真であると判断する動作と
をさらに含む、請求項
7に記載の1つまたは複数のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記端末の前記撮影装置をアクティブ化して前記被撮影物体にオートフォーカスする動作は、
前記撮影命令の受信に応じて、前記端末の前記撮影装置を初期化する動作と、
前記撮影装置の初期化後、前記端末の前記撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出する動作と、
前記端末の前記撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていることが検出された場合、前記撮影装置が前記被撮影物体に自動的にフォーカスするように、前記撮影装置の前記オートフォーカスモードをアクティブ化する動作と、
撮影指示を受けて端末の撮影装置を初期化する動作と
を含む、請求項
7に記載の1つまたは複数のコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記端末の前記撮影装置が前記オートフォーカスモードをサポートするかどうかを検出する動作は、
前記撮影装置のフォーカスモードリストを呼び出す動作と、
前記オートフォーカスモードの識別情報が前記フォーカスモードリストに存在する場合、前記端末の前記撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていることを検出する動作と
を含む、請求項1
0に記載の1つまたは複数のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によってその全体が本明細書に援用される、2016年2月26日出願の「被撮影物体の認識方法、装置、携帯端末及びカメラ」と題された中国特許出願第201610109132.7号の優先権を主張する。
【0002】
本出願は、情報セキュリティの技術分野に関し、詳細には、被撮影物体の認識方法、装置、携帯端末及びカメラに関する。
【背景技術】
【0003】
ビジネスでは、Taobaoのショップ証明書、Alipayの実名証明書及びMybankの実名認証書などといった真の身元認証を提供するためにユーザが用いられることが多い。例えば、証券会社で口座を開設する、銀行のクレジットカード口座を開設するなどは全てユーザが真の身元情報を提供することを必要とし、提供が一般に必要とされる身元情報には、証明が行われるときの主体の場所の写真、身分証明書の写真などが含まれる。本明細書中の「真の身元情報」とは、ドキュメント及び写真が真正であることを意味するだけでなく、これらドキュメントのユーザがこれらドキュメントの主体自身であることも必要とする。
【0004】
例えば、ショップを開くためのTaobaoの証明サービスでは、証明を行うTaobaoのメンバーは、携帯電話を使用してメンバー及びメンバー自身の身分証明書の写真を撮影する必要があり、それらはTaobaoに評価のため送信される。提出プロセスでは、メンバーは、モバイルTaobaoまたはAliのMoney Shieldのモバイルアプリケーションを用いて認証用データを提出する。これらの適用では、メンバーは、携帯電話のカメラのみをその場で使用するように制限され、携帯電話のアルバムから写真をアップロードすることはできない。通常の状況では、この種の制限により、携帯電話の現在の撮影状況を使用しなくてはならず、悪意ある認証を行うメンバーの大多数を排除することができる。しかしながら、それでも以下の状況が起こるであろう。悪意あるユーザが、違法な市場から購入されたまたは不法に収集盗難された別人の写真及び身分証明書の写真を使用し、そして携帯電話のカメラを用いてこれらの写真を改変して、証明プロセスの際Taobaoでショップ開設証明を行う。
【0005】
写真改変という上記の問題を解決するために、生体認証を用いて、改変された写真を識別することが既存技術で提案されており、これには以下の2つの方法が含まれる。第1の方法は指紋照合方法に言及し、すなわち、指紋照合のハードウェア設備を用いて写真に指紋が存在するかどうかを照合し、指紋が存在する場合写真は改変された写真である。第2の方法は動画生体検出方法に言及し、すなわち、頭を振る、頷く、瞬きする、口を開けるなどといった一連の標準アクションをランダムに与え、インテリジェントパターン認識アルゴリズムを用いて、キャプチャされた人間が生身の人間であり写真ではないときを照合するシステムである。
【0006】
上記の2つの方法は、改変された写真を識別するまたは取り除くという効果を達成することはできるが、いずれもそれぞれの欠点を有する。第1の方法の指紋照合方法には、新規のハードウェアを追加する必要がある。第2の方法の動画生体検出方法には、追加のソフトウェアパッケージ及び複雑な顔検出アルゴリズムが必要とされ、アルゴリズムによる識別が失敗する状況が存在する。
【0007】
既存技術における改変された写真を識別する方法の高複雑性を鑑みると、有効な解決策はいまだ提示されていない。
【発明の概要】
【0008】
本出願の実施形態は、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を少なくとも解決するように、被撮影物体を認識する方法、装置、携帯端末及びカメラを提供する。
【0009】
本出願の実施形態の一態様によると、被撮影物体を認識する方法が提供される。方法は、撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置を起動して被撮影物体をオートフォーカスすることと;撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得することと;被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することを含む。
【0010】
本出願の実施形態の別の態様によると、被撮影物体を認識する装置が提供される。装置は、撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置を起動して被撮影物体をオートフォーカスするように構成されたアクティベーションモジュールと;撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得するように構成された取得モジュールと;被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定するように構成された判定モジュールとを含む。
【0011】
本出願の実施形態の別の態様によると、携帯装置もまた提供される。携帯端末は、上述のような被撮影物体を認識する装置を含む。
【0012】
本出願の実施形態の別の態様によると、カメラもまた提供される。カメラは、上述のような被撮影物体を認識する装置を含む。
【0013】
本出願の実施形態では、端末の撮影装置のオートフォーカス機能が使用される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかに関して、撮影装置が焦点を設定した後の焦点距離に基づいて判定がなされる。前述の実施形態によると、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかは、撮影装置によるオートフォーカス後の焦点距離を用いて判定することができる。既存技術における改変された写真を認識する方法と比較すると、撮影装置に基づいて追加のハードウェアは必要ではなく、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を解決する。
【0014】
本明細書中に記載された図面は、本出願のさらなる理解のために提供され、本出願の一部を構成する。本出願の例示的な実施形態及びその記載は本出願を説明するために用いられるものであり、本出願に対する不適切な限定を構成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する方法の原理の概略図である。
【
図2】本出願の実施形態による、端末の撮影装置の内部構造の概略図である。
【
図3】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する方法にしたがったコンピュータ端末の構造ブロック図である。
【
図4】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する方法の流れ図である。
【
図5】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する代替の方法の流れ図である。
【
図6】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する別の代替の方法の流れ図である。
【
図7】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識するさらなる別の代替の方法の流れ図である。
【
図8】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する装置の概略図である。
【
図9】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する代替の装置の概略図である。
【
図10】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する別の代替の装置の概略図である。
【
図11】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識するさらなる別の代替の装置の概略図である。
【
図12】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する第4の代替の装置の概略図である。
【
図13】本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する第5の代替の装置の概略図である。
【
図14】本出願の実施形態による、代替の携帯端末の概略図である。
【
図15】本出願の実施形態による、代替のカメラの概略図である。
【
図16】本出願の実施形態による、コンピュータ端末の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
当業者が本出願の解決策をより良く理解するために、本出願の実施形態の技術的解決策は、本出願の実施形態の図面と併せて明確かつ十分に記載されよう。外見上、記載された実施形態は、本出願の実施形態の一部だけを表し、それら全部を表すものでない。本出願の実施形態に基づいて、当業者によっていかなる創造的な努力をすることなしに取得される全ての他の実施形態は、本出願の保護範囲内に収まるものとする。
【0017】
上述したような本出願の明細書及び特許請求の範囲ならびに図面における「第1の」、「第2の」などの用語は類似の物を区別するのに用いられるものであり、必ずしも具体的な順序または順番を説明するのに用いられるものではないことに留意すべきである。このようにして用いられるデータは適切な場合は交換され得、したがって、本明細書中に記載された本出願の実施形態は、本明細書中に例示されまたは記載された順番以外の順番で実装することができることが理解されるべきである。さらに、「include(含む)」及び「have(有する)」という用語ならびにそれらの任意の変形は、非排他的な包含を網羅することを意図する。例えば、一連のステップまたはユニットを含むプロセス、方法、システム、製品または装置は、明示的にリスト化されたそれらステップまたはユニットに限定される必要はなく、明示的にリスト化されていないまたはプロセス、方法、製品あるいは装置に固有である他のステップまたはユニットを含んでもよい。
【0018】
まず、本出願に関わる関連する原理は、以下のように説明される。
【0019】
光学結像の原理:
図1に示すように、凸レンズを通って、元の物体の像は、元の物体に対して凸レンズの後ろで結像される。
図1の点Fは焦点であり、これは、主光軸に平行な光が凸レンズを通って主光軸に集まる点である。
図1の点Oは光心であり、すなわち凸レンズの中心である。
図1の距離uは、物体から凸レンズの中心までの距離を表すのに用いられる物体距離である。距離fは焦点距離であり、焦点から光心までの距離を表すのに用いられる。距離vは像距離であり、凸レンズによって結像された像から光心までの距離を表すのに用いられる。物体距離、像距離及び焦点距離は、結像式:1/u(物体距離)+1/v(像距離)=1/f(レンズの焦点距離)を満たす。u>2
*f及びf<v<2
*fのとき、カメラの結像関係は満たされる。
【0020】
オートフォーカスモード:携帯電話のカメラは、
図2に示すように、保護フィルム(1)、レンズ群(2)、フォーカス用モータ(3)、赤外線フィルタ(4)、イメージセンサ(5)及びパス接続基板(6)を含み得る。
図2に示すように、端末のカメラの焦点距離は固定であってもよい。鮮明な像を撮るために、携帯電話のカメラは、像距離vを動かして鮮明な像という目的を達成し得る。この種のカメラでは、フォーカスは、フォーカス用モータを介してイメージセンサを前後に移動することによって達成される。通常の状況では、フォーカス用モータが移動することができる距離は、数百マイクロメートルであり、これはカメラがフォーカスすることができる範囲を反映する。イメージセンサは一般に、cmos(相補型金属酸化膜半導体)構成要素、すなわち受光素子である。
【0021】
第1の実施形態
本出願の実施形態によると、被撮影物体を識別する方法の実施形態がさらに提供される。図面の流れ図に示すステップは、コンピュータ実行可能命令セットなどのコンピュータシステムで実行され得ることに留意すべきである。また、論理的順序が流れ図に示されるが、場合によっては、ステップは、本明細書中に例示されたまたは記載されたものとは異なる順序で実行され得る。
【0022】
本出願の第1の実施形態に提供された方法の実施形態は、携帯端末、コンピュータ端末または類似のコンピューティング装置で実行され得る。コンピュータ端末上での実行が例として用いられる。
図3は、本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する方法にしたがったコンピュータ端末の構造ブロック図である。
図3に示すように、コンピュータ端末30は、1つまたは複数の(1つのみを図に示す)プロセッサ302(プロセッサ302は、以下に限定するものではないが、マイクロプロセッサMCUまたはプログラマブルロジックデバイスFPGAなどの処理装置を含み得る)、データを格納するのに用いられるメモリ304、及び通信機能のために用いられる送信
装置306を含み得る。当業者は、
図3に示す構造は単なる例であり、上記の電子装置の構造を限定するものではないことを理解することができる。例えば、コンピュータ端末30はまた、
図3に示すものよりも多いあるいは少ない構成要素を含んでもよく、または、
図3に示すものと異なる構成を有してもよい。
【0023】
メモリ304は、本出願の実施形態の被撮影物体を認識する方法に対応するプログラム命令/モジュールなどのソフトウェアプログラム及びアプリケーションソフトウェアのモジュールを格納するように構成され得る。プロセッサ302は、様々な機能、アプリケーション及びデータ処理、すなわちメモリ304に格納されたソフトウェアプログラム(複数可)及びモジュール(複数可)を実行することによって被撮影物体を認識する上記の方法を実行する。メモリ304は、高速ランダムアクセスメモリを含み得、また、1つあるいは複数の磁気ストレージ装置、フラッシュメモリまたは他の不揮発性ソリッドステートメモリなどの不揮発性メモリも含み得る。いくつかの例では、メモリ304は、さらに、プロセッサ302に対して遠隔配置されたストレージ装置を含み得る。これらのストレージ装置は、ネットワークを介してコンピュータ端末30に接続され得る。そうしたネットワークの例として、以下に限定されるものではないが、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、携帯通信ネットワークおよびそれらの組み合わせが挙げられる。
【0024】
送信装置306は、ネットワークを介してデータを受信または送信するように構成されている。上述のネットワークの具体例として、コンピュータ端末30の通信プロバイダによって提供される無線ネットワークが挙げられ得る。一例では、送信装置306は、インターネットと通信するように基地局を介して他のネットワーク装置に接続することができるネットワークインタフェースコントローラ(NIC)を含む。一例では、送信装置306は、インターネットと無線で通信するように構成された高周波(RF)モジュールであってもよい。
【0025】
上記の動作環境下で、本出願は、
図4に示すような被撮影物体を認識する方法の実施形態を提供する。
図4は、本出願の実施形態による、被撮影物体を認識する方法の流れ図である。
図4に示すように、この実施形態は、以下のステップを含み得る。
【0026】
ステップS402:撮影命令が受信されると、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体にオートフォーカスを行う。
【0027】
ステップS404:撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得する。
【0028】
ステップS406:被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかを焦点距離に基づいて判定する。
【0029】
本出願の実施形態を用いると、端末の撮影装置のオートフォーカス機能が使用される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかに関して、撮影装置が焦点を設定した後の焦点距離に基づいて判定がなされる。前述の実施形態によって、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかは、撮影装置によるオートフォーカス後の焦点距離を用いて判定することができる。既存技術における改変された写真を認識する方法と比較すると、撮影装置に基づいて追加のハードウェアは必要ではなく、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を解決する。これにより、改変された写真の効率的な認識を達成することができる。
【0030】
上記の端末は、例えば携帯端末またはタブレットコンピュータといった、撮影機能付きの携帯端末などのパーソナルコンピュータまたは携帯端末であってもよい。任意選択的に、本出願の解決策は、固定焦点レンズ付きの携帯端末(携帯電話など)によって実装され得る。
【0031】
上述のフォーカスとは、物体ごとの、レンズの後ろで形成される鮮明な像の位置の違いに応じて結像面とレンズの距離を変更する、すなわち、像距離を変更して、結果的な像の鮮明さを変化させることによる動作モードを指す。
【0032】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、端末の撮影装置(携帯電話のカメラなど)はアクティブ化される。撮影装置のオートフォーカス機能を用いると、オートフォーカスアルゴリズムにより、撮影装置のカメラがオートフォーカスモードに入ったときフォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、鮮明な像を撮像しキャプチャするフォーカスという目的が達成される。写真のサイズは生身の人間のサイズよりもかなり小さいので、生身の人間の写真を撮影するときまたは写真を改変するとき、端末上のイメージングフォトのサイズが互いに近い場合、写真と撮影装置のカメラの距離は、生身の人間とカメラの距離よりかなり短い。このことは、結像式すなわち物体距離の違いの存在に反映される。したがって、この距離の違いを用いて、撮影装置の被撮影物体の物体種別が写真であるか生身の人間であるかを判定することができる。
【0033】
任意選択的に、上記の撮影命令は、サーバによって生成され得、または、端末によって生成され得る。例えば、端末によって送信された認証リクエストを受信後、サーバは、端末のユーザの写真を撮影する撮影命令を生成する。任意選択的に、ユーザは、端末上の撮影装置の起動ボタンを動作させることによって撮影装置をアクティブ化して、写真を撮影する。そうした動作は、クリック動作であり得る。
【0034】
ショップを開設するためのTaobaoの認証の業務プロセスが、本出願の上記の実施形態を詳細に説明するために本明細書中以下に例として用いられる。
【0035】
携帯電話のアプリケーション(AliのMoney Shieldなど)は、ユーザに写真を撮影するように促し、ユーザは、撮影ボタンをクリックして起動を行う。携帯電話がオートフォーカス機能をサポートしている状況においては、携帯電話のカメラは、被撮影物体に自動的にフォーカスする。オートフォーカスが成功した後、ユーザはキャプチャボタンをクリックする。携帯電話のカメラは像を収集し、携帯電話端末は、像に対応する画像データを生成する。画像データは、フォーカス後の焦点距離情報及び焦点距離情報に対応する物体距離情報を含む。携帯電話のシステムは、生成された画像データを携帯電話のアプリケーション(AliのMoney Shieldなど)のサーバにネットワークを介して送信する。サーバは、端末によって送信されたデータを用いて、被撮影物体が写真であるか生身の人間であるかを判定し、それによって、ユーザの身元が真正かつ有効であるかどうかを判定する。
【0036】
代替の実装では、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することは、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離を表すために用いられるものであり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定することを含む。撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、被撮影物体の物体種別は写真であると判定される。
【0037】
図5に示すように、この実施形態は以下のステップを含み得る。
【0038】
ステップS501:撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体にオートフォーカスを行う。
【0039】
ステップS502:撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得する。
【0040】
ステップS503:撮影装置と被撮影対象の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかを、フォーカス後焦点距離に基づいて判定する。
【0041】
具体的には、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であると判定された場合、ステップS504が実行される。撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満でないと判定された場合、ステップS505が実行される。
【0042】
上述のような予め設定された閾値とは、撮影装置が被撮影生体物体(生身の人間など)にオートフォーカスを行い撮影装置のカメラの後ろで鮮明な像を結像するとき、撮影装置と被撮影生体物体の間に必要とされる最小距離を指す。
【0043】
ステップS504:被撮影物体の物体種別が写真であると判定する。
【0044】
ステップS505:被撮影対象の物体種別が生身の人間であると判定する。
【0045】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、端末の撮影装置が起動される。撮影装置のオートフォーカス機能を介して、オートフォーカスアルゴリズムにより、撮影装置のカメラがオートフォーカスモードに入ったとき、鮮明な像がキャプチャされるようにフォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、フォーカスという目的が達成される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功すると、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得することができる。焦点距離、物体距離及び像距離は、結像式:1/u(物体距離)+1/v(像距離)=1/f(焦点距離)を満たす。したがって、物体距離は、フォーカス後焦点距離に基づいて導出することができ、被撮影物体は、物体距離を用いて、写真であるまたは生体物体(生身の人間)であると判定することができる。
【0046】
例えば、ユーザが既存の写真を用いて写真を改変するとき、既存の写真のサイズ制限により、写真のいかなるアーチファクトも顕在化させることなく生身の人間の像のサイズに近づけるために、携帯電話のカメラを写真に密着させる必要がある。フォーカス用モータを用いてイメージセンサを駆動して移動し鮮明な写真をキャプチャすることにより、結像式に反映される結果としては、物体距離uが小さくなり、像距離vが大きくなる。10インチの写真が例として用いられる。携帯電話のカメラと写真の距離は、いかなるアーチファクトも顕在化させずに鮮明な像を撮るために、約20cmである。生身の人間の写真が撮影される場合、携帯電話のカメラと生身の人間の距離は約100センチメートルである。フォーカス用モータを用いてイメージセンサを移動することによって、像距離vは小さくなり、鮮明な像が撮られる。上記内容の分析によると、写真を改変する場合と生身の人間の場合の物体距離の違いは約5~10倍であり、これは像距離vに反映され、有意な違いを示す。したがって、写真が改変された写真であるかどうかは、物体距離及び像距離の違いを通して識別することができる。
【0047】
携帯電話のカメラと生身の人間の100cmの距離は、携帯電話の被撮影物体が写真であるかどうかを判定するために、予め設定された閾値として用いられる。具体的には、携帯電話のカメラが被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、フォーカス後焦点距離は、携帯電話のシステムソフトウェアによって取得される。携帯電話と被撮影物体の距離は、結像式と併せて判定され得る(すなわち、上述のような物体距離)。物体距離が100cm未満のとき、被撮影物体は写真であるという判定をなすことができる。物体距離が100cmより大きいとき、被撮影物体は生身の人間として判定することができる。
【0048】
上記の実施形態によると、撮影装置と被撮影物体の距離は、撮影装置のオートフォーカス後の焦点距離及び結像式を用いて取得することができる。距離に基づいて、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかを直接判定することができる。この技術的解決策の原理は簡潔かつ明確であり、そのアルゴリズムは簡潔かつ実装容易である。
【0049】
代替の実装では、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することが、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離であり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定することと;撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、撮影命令にしたがって生成された被撮影物体の画像データを取得することと;予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在するかどうかを検出することと;予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在する場合、撮影物体の物体種別は写真であると判定することとを含む。
【0050】
図6に示すように、この実施形態は以下のステップを含み得る。
【0051】
ステップS601:撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体にオートフォーカスを行う。
【0052】
ステップS602:撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得する。
【0053】
ステップS603:撮影装置と被撮影対象の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定する。
【0054】
具体的には、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であると判定された場合、ステップS604が実行される。撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満でないと判定された場合、ステップS605が実行される。
【0055】
上述のような予め設定された閾値とは、撮影装置が被撮影生体物体(生身の人間など)にオートフォーカスを行い撮影装置のカメラの後ろで鮮明な像を結像するとき、撮影装置と被撮影生体物体の間に必要とされる最小距離を指す。
【0056】
ステップS604:撮影命令にしたがって生成された被撮影対象の画像データを取得する。
【0057】
画像データは、画像のキャプチャ時間、画像の解像度、画像の2次元情報または3次元情報、画像表面の指紋情報及び画像表面の反射光情報を含む。
【0058】
撮影命令にしたがって生成された被撮影対象の画像データの取得後、ステップS606が実行される。
【0059】
ステップS605:被撮影対象の物体種別が生身の人間であると判定する。
【0060】
ステップS606:予め取得された改変された写真の特徴が画像データに存在するかどうかを検出する。
【0061】
具体的には、予め取得された改変された写真の特徴が画像データに存在する場合、ステップS607が実行される。予めキャプチャされた改変された写真の特徴が画像データに存在しない場合、ステップS605が実行される。
【0062】
予め取得された改変された写真の特徴は、画像の解像度、画像の2次元情報、画像表面の指紋情報及び画像表面の反射光情報を含む。
【0063】
ステップS607:被撮影物体の物体種別が写真であると判定する。
【0064】
任意選択的に、改変により撮られた写真と直接収集された生身の人間の写真には解像度の違いが存在し、違いの詳細は、撮影装置のカメラの解像度によって決定付けられる。先立って取得された改変された写真の解像度データが画像データに存在するとき、被撮影物体の物体種別は写真であるという判定がなされる。
【0065】
任意選択的に、反射現象が、改変された写真に存在する。光量値の測定後、測定された光量値は、予め取得された改変された写真の反射光量値と比較される。測定された光量値が反射光量値より大きいとき、被撮影物体の物体種別は写真であると判定される。
【0066】
任意選択的に、画像データが画像の2次元情報を含むとき、被撮影物体の物体種別は、2次元空間で2次元情報によって表すことができる写真であるという判定をすることができる。
【0067】
任意選択的に、画像データが指紋情報を含むとき(指紋情報とは、改変された写真上に残存する接点の指紋情報を指す)、このことは、被撮影物体の物体種別が写真であることを示し得る。
【0068】
上記の実施形態によると、撮影装置によってキャプチャされた画像データに、予め取得された改変された写真の特徴が存在するとき、被撮影物体の物体種別は写真として判定することができる。この解決策は、特徴の比較を必要とするのみで、複雑なアルゴリズムを必要とせず、したがって、簡潔かつ実装容易である。
【0069】
本出願の上記の実施形態では、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することは、フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内にあるかどうかを判定することであって、指定されたズーム範囲は予め設定された閾値に対応するものである、判定することと;フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内にある場合、撮影装置と被撮影物体の距離は予め設定された閾値未満であると判定することとを含む。
【0070】
指定されたズーム範囲とは、鮮明な像が撮影装置のカメラの後ろで結像されるときの、撮影装置と被撮影生体エンティティの距離に対応するオートフォーカス範囲を指す。
【0071】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、ユーザはキャプチャボタンをクリックして、端末(携帯電話など)のカメラを起動させる。携帯電話がオートフォーカス機能をサポートしているとき、携帯電話のカメラはオートフォーカスモードに入り、オートフォーカスアルゴリズムにより、フォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、オートフォーカスという目的を達成する。フォーカス用モータは数百マイクロメートルの範囲で移動することができるので、カメラに対応するオートフォーカス範囲は非常に限定される。携帯電話のソフトウェアによって戻される焦点距離がカメラの指定されたズーム範囲内にある場合、撮影装置と被撮影物体の対応する距離は、予め設定された閾値未満である、すなわち、この時の被撮影物体の物体種別は写真である。
【0072】
例えば、対応する予め設定された閾値は1メートルである。携帯電話のカメラが約1メートルで生身の人間の像を撮るとき、フォーカスの際、この生身の人間の鮮明な像がカメラを通して結像されるように、指定されたズーム範囲の最大値がとられる。上記の原理の説明から把握することができるように、非生体物体の像を撮るには、0~1mの範囲またはもっと小さい範囲にある必要がある。特定の被撮影物体が携帯電話のカメラによってキャプチャされる場合、携帯電話のソフトウェアによって戻されるカメラの焦点距離は、フォーカス成功後、指定されたズーム範囲内にある。この時のカメラと被撮影物体の物体距離は1メートル未満であるという判定をなすことができ、そして被撮影物体は、写真などの非生体物体であると判定される。
【0073】
本出願の上記の実施形態では、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体をオートフォーカスすることは、撮影命令の受信に応じて端末の撮影装置を初期化することと;撮影装置の初期化後、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出することと;端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていることが検出された場合、撮影装置が被撮影物体に自動的にフォーカスするように撮影装置のオートフォーカスモードをアクティブ化することとを含む。
【0074】
さらに、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出することは、撮影装置のフォーカスモードリストを呼び出すことと;オートフォーカスモードの識別情報がフォーカスモードリストに存在する場合、端末の撮影装置はオートフォーカスモードをサポートしていると検出することとを含む。
【0075】
任意選択的に、上記の実施形態の解決策は、Androidシステムによって提供されるソフトウェアアルゴリズムによって実装されて、携帯電話のカメラのオートフォーカスの焦点距離を取得し得る。ソフトウェアアルゴリズムのプロセスは
図7に示され、これは以下のステップを含む。
【0076】
ステップS701:カメラを初期化し、Camera.open()を呼び出す。
【0077】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、携帯電話のアプリケーションは、Camera.open()を呼び出すことによって、携帯電話のカメラを開きカメラを初期化する。
【0078】
ステップS702:カメラの初期化に成功したかどうかを判定する。
【0079】
具体的には、カメラの初期化に成功した場合、ステップS703が実行される。カメラの初期化に失敗した場合、ステップS701に戻され、実行される。
【0080】
ステップS703:携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを判定する。
【0081】
具体的には、判定方法として、Camera.Parameters.Get Supported Focus Modes()を呼び出す。このメソッドは、表1に示すような6つのフォーカスモードの少なくとも1つを含み得るリスト(すなわち上述のようなフォーカスモードリスト)を戻す。
【0082】
【0083】
戻されたフォーカスモードリストが、FOCUS_MODE_AUTOまたはFOCUS_MODE_MACRO(すなわち、上述のオートフォーカスモードの識別情報)を含むとき、このことは、携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしていることを表し、ステップS704が実行される。FOCUS_MODE_AUTO及びFOCUS_MODE_MACRO、これらの2種のモードがフォーカスモードリストに含まれないとき、携帯電話は、オートフォーカスモードをサポートしていない。この場合、本出願の上記の実施形態は実装され得ず、プロセスはステップS701に戻る。
【0084】
ステップS704:撮影装置が被撮影物体に自動的にフォーカスすることができるように、携帯電話のオートフォーカスモードを初期化する。
【0085】
具体的には、携帯電話のオートフォーカスモードが起動されると、まず携帯電話のカメラのフォーカスモードパラメータがFOCUS_MODE_AUTOに設定され、呼び出されるメソッドはCamera.Parameters.Set Focus Mode(FOCUS_MODE_AUTO)となり、次いで、オートフォーカス(cb)が呼び出されて、オートフォーカスを開始する。次いで、コールバック関数cbは登録され、システムは、フォーカスに成功後、このコールバック関数を呼び出す。
【0086】
ステップS705:フォーカスに成功後、システムによってフォーカス後焦点距離を戻す。
【0087】
具体的には、フォーカスに成功すると、システムは、コールバック関数cbを自動的に呼び出し、コールバック関数cbは、フォーカス後焦点距離を判定するためのコア論理アルゴリズムを含む。Androidシステムでは、Camera.get Focus Distaince()と呼ばれるメソッドが提供されて、フォーカス後焦点距離を戻す。実用的応用では、焦点距離の大きさは、基礎をなすカメラハードウェアドライバに依存する。基礎をなすハードウェアがこのインタフェースを提供しない場合、この解決策は失敗する。
【0088】
ステップS706:人物の距離を判定する。
【0089】
具体的には、実際のシナリオでは、携帯電話の固定焦点レンズに関連するソフトウェアは非常に限られた範囲のオートフォーカス能力を有するので、約1メートルの実像が撮られるとき、ソフトウェアのズーム範囲の最大値に既に達している。したがって、ステップS705で戻された焦点距離にしたがって、焦点距離が携帯電話のズーム範囲の最大値未満であると判定される限り、改変と見なすことができる。
【0090】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、ユーザはキャプチャ開始ボタンをクリックして携帯電話アプリケーションで携帯電話のカメラを開き、Camera.open()を呼び出すことによってカメラを初期化する。カメラの初期化に成功すると、電話がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかに関して判定がなされる。判定方法として、Camera.Parameters.Get Supported Focus Modes()を呼び出す。このメソッドは、リスト(すなわち上述のようなフォーカスモードリスト)を戻す。戻されたフォーカスモードリストが、FOCUS_MODE_AUTOまたはFOCUS_MODE_MACRO(すなわち、上述のようなオートフォーカスモードの識別情報)を含むとき、このことは、携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしていることを表す。携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしているとき、携帯電話のオートフォーカスモードはアクティブ化され、携帯電話のカメラのフォーカスモードパラメータはFOCUS_MODE_AUTOとして設定され、呼び出しメソッドはCamera.Parameters.Set Focus Mode(FOCUS_MODE_AUTO)となる。フォーカスに成功すると、システムは自動的にコールバック関数cbを呼び出して、フォーカス後焦点距離を戻す。
【0091】
上記の実施形態では、Androidシステムによって提供される関連ソフトウェアインターフェースを用いてカメラのオートフォーカスの焦点距離を取得して、携帯電話のカメラのフォーカス後焦点距離が戻される。この焦点距離に基づいて、被撮影物体の物体種別を判定することができる。上記の実施形態は、Samsung Galaxy Nexusのハンドセットで検証され、実装に成功している。
【0092】
本出願の解決策は、Androidオペレーティングシステムがインストールされた端末で用いられ得、または、iOS(iPhoneオペレーティングシステムの略、すなわちAppleのiOSオペレーティングシステム)オペレーティングシステムがインストールされた端末で用いられ得、写真を撮影するときに焦点距離を取得するインタフェースを有することに留意すべきである。
【0093】
カメラのオートフォーカスの焦点距離に関する情報は、Androidオペレーティングシステムがインストールされた端末でシステムインタフェースを通して取得することができる。
【0094】
上記の実施形態から把握することができるように、本出願による被撮影物体を認識する方法は、クライアント側に基づく認識方法であり、サービスシステムと結合関係にない。リスク制御のために本出願による被撮影物体を認識する方法にサービスシステムが追加される必要がある場合、改変された写真を検出する機能を行うときは、既存のサービスシステムのプロセスを、本出願による被撮影物体を認識する方法の実装ステップに埋め込み、検出データを解析のためにバックエンドシステムに報告さえすれば足りる。
【0095】
ショップを開設するためのTaobaoの認証のサービスプロセスが、本出願の上記の実施形態を詳細に説明するために一例として用いられる。
【0096】
携帯電話のアプリケーション(AliのMoney Shieldなど)は、ユーザに、人物の写真を撮影するように促し、ユーザは、キャプチャ開始ボタンをクリックする必要がある。ユーザが、携帯電話のアプリケーションで携帯電話のカメラを開くと、Androidシステムのインタフェースは、カメラの初期化を開始する。カメラが初期化に成功した場合、携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかに関して判定がなされる。具体的には、フォーカスモードリストが検索取得され2種のモード(FOCUS_MODE_AUTO及びFOCUS_MODE_MACRO)がフォーカスモードリストに含まれる状況においては、携帯電話はオートフォーカスモードをサポートしているという判定がなされる。携帯電話のオートフォーカスに成功した後、システムは、フォーカス後焦点距離を戻すように設定されたフォーカスのコールバック関数を自動的に呼び出す。ユーザがキャプチャボタンをクリックすると、携帯電話のカメラは像を収集し、携帯電話端末は、像に対応する画像データを生成する。画像データは、フォーカス後焦点距離の情報及び焦点距離の情報に対応する物体距離の情報を含む。携帯電話のシステムは、生成された画像データを携帯電話のアプリケーション(AliのMoney Shieldなど)のサーバにネットワークを介して送信する。サーバは、キャプチャされた物体が写真であるか生身の人間であるかを端末によって送信されたデータに基づいて判定し、それによって、ユーザの身元が真正かつ有効であるかどうかを判定する。
【0097】
上記の実施形態によって、光学結像の原理及び既存の携帯電話のカメラの結像原理に基づいて、フォーカス後焦点距離が導出される。携帯電話のカメラと被撮影物体の距離は、焦点距離に基づいて取得される。この距離を用いて、被撮影物体が非常に近距離にあるかどうか、すなわち、この距離が生身の人間が半身写真を撮影するのに必要な最小距離であるかどうかの最終的な判定を行う。改変された写真を認識する既存の方法と比較して、これらの解決策は、撮影装置に基づいて追加のハードウェアを必要とせず、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、したがって、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、改変された写真の効率的な認識を実現するように既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という課題を解決する。
【0098】
前述の方法の実施形態は全て説明の目的で一連のアクションの組み合わせとして表されることに留意すべきである。しかしながら、特定のステップは本出願にしたがって他の順序でまたは並行して実行され得るので、本出願は記載されたアクションの順序によって制限されないことを当業者は把握するべきである。さらに、当業者はまた、明細書に記載された実施形態は全て好ましい実施形態に属することを理解するべきである。本明細書中に包含されるアクション及びモジュールは、本出願によって必ずしも必要とされるものでなくてもよい。
【0099】
上記の実施形態の記載によって、当業者は、上記の実施形態による方法はソフトウェアに追加して必要な一般のハードウェアプラットフォームを用いて実装することができることを明確に理解することができる。一見、ハードウェアも使用することができるが、多くの場合、前者がより良い実装である。そうした理解に基づいて、本出願の技術的解決策の本質または既存技術に貢献する部分は、ソフトウェア製品の形で具現化され得る。コンピュータソフトウェア製品は、ストレージ媒体(ROM/RAM、磁気ディスク、光学ディスクなどといった)に格納され、端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどであってもよい)に本出願の各実施形態に記載された方法を実行させる命令を含む。
【0100】
第2の実施形態
本出願の実施形態によると、被撮影物体の認識装置の実施形態も提供される。
図8に示すように、認識装置は、アクティベーションモジュール20、取得モジュール40及び判定モジュール60を含む。
【0101】
アクティベーションモジュール20は、撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体をオートフォーカスするように構成されている。
【0102】
取得モジュール40は、撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得するように構成されている。
【0103】
判定モジュール60は、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定するように構成されている。
【0104】
本出願の実施形態を用いると、端末の撮影装置のオートフォーカス機能が使用される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかに関して、撮影装置が焦点を設定した後の焦点距離に基づいて判定がなされる。前述の実施形態によって、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかは、撮影装置によるオートフォーカス後の焦点距離を用いて判定することができる。既存技術における改変された写真を認識する方法と比較すると、撮影装置に基づいて追加のハードウェアは必要ではなく、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を解決する。これにより、改変された写真の効率的な認識を達成することができる。
【0105】
上記の端末は、例えば携帯電話またはタブレットコンピュータといった、撮影機能付きの携帯端末などのパーソナルコンピュータまたは携帯端末であってもよい。任意選択的に、本出願の解決策は、固定焦点レンズ付きの携帯端末(携帯電話など)によって実装され得る。
【0106】
上述のフォーカスとは、物体ごとの、レンズの後ろで形成される鮮明な像の位置の違いに応じて結像面とレンズの距離を変更する、すなわち、像距離を変更して、結果的な像の鮮明さを変化させることによる動作モードを指す。
【0107】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、端末の撮影装置(携帯電話のカメラなど)はアクティブ化される。撮影装置のオートフォーカス機能を用いると、オートフォーカスアルゴリズムにより、撮影装置のカメラがオートフォーカスモードに入ったときフォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、鮮明な像を撮像しキャプチャするフォーカスという目的が達成される。写真のサイズは生身の人間のサイズよりもかなり小さいので、生身の人間の写真を撮影するときまたは写真を改変するとき、端末上のイメージングフォトのサイズが互いに近い場合、写真と撮影装置のカメラの距離は、生身の人間とカメラの距離よりかなり短い。このことは、結像式すなわち物体距離の違いの存在に反映される。したがって、この距離の違いを用いて、撮影装置の被撮影物体の物体種別が写真であるか生身の人間であるかを判定することができる。
【0108】
任意選択的に、上記の撮影命令は、サーバによって生成され得、または、端末によって生成され得る。例えば、端末によって送信された認証リクエストを受信後、サーバは、端末のユーザの写真を撮影する撮影命令を生成する。任意選択的に、ユーザは、端末上の撮影装置の起動ボタンを動作させることによって撮影装置をアクティブ化して、写真を撮影する。そうした動作は、クリック動作であり得る。
【0109】
図9に示すように代替の実装では、判定モジュール60は、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定するように構成された判定サブモジュール601であって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離を表すのに用いられるものであり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定サブモジュール601と;撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、被撮影物体の物体種別が写真であると判定するように構成された第1の判定サブモジュール603とを含む。
【0110】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、端末の撮影装置が起動される。撮影装置のオートフォーカス機能を介して、オートフォーカスアルゴリズムにより、撮影装置のカメラがオートフォーカスモードに入ったとき、鮮明な像がキャプチャされるように、フォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、フォーカスという目的を達成する。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功すると、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得することができる。焦点距離、物体距離及び像距離は、結像式:1/u(物体距離)+1/v(像距離)=1/f(焦点距離)を満たす。したがって、物体距離はフォーカス後焦点距離に基づいて導出することができ、被撮影物体は、物体距離を用いて写真であるまたは生体物体(生身の人間)であると判定することができる。
【0111】
上記の実施形態によると、撮影装置と被撮影物体の距離は、撮影装置のオートフォーカス後の焦点距離及び結像式に基づいて取得することができる。距離に基づいて、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかを直接判定することができる。この技術的解決策の原理は簡潔かつ明確であり、そのアルゴリズムは簡潔かつ実装容易である。
【0112】
図10に示すように代替の実装では、判定モジュール60は、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定するように構成された判定サブモジュール601であって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離であり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定サブモジュール601と;撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、撮影命令にしたがって生成された被撮影物体の画像データを取得するように構成された取得サブモジュール605と;予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在するかどうかを検出するように構成された第1の検出サブモジュール607と;予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在する場合、撮影物体の物体種別が写真であると判定するように構成された第2の判定サブモジュール609とを含む。
【0113】
上記の実施形態によると、撮影装置によってキャプチャされた画像データに、予め取得された改変された写真の特徴が存在するとき、被撮影物体の物体種別は写真として判定することができる。この解決策は、特徴の比較を必要とするのみで、複雑なアルゴリズムを必要とせず、したがって、簡潔かつ実装容易である。
【0114】
図11に示すように、本出願の上記の実施形態では、判定サブモジュール601は、フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内であるかどうかを判定するように構成された焦点距離判定サブモジュール6011であって、指定されたズーム範囲は予め設定された閾値に対応するものである、焦点距離判定サブモジュール6011と;フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内である場合、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であると判定するように構成された第3の判定サブモジュール6013とを含む。
【0115】
指定されたズーム範囲とは、鮮明な像が撮影装置のカメラの後ろで結像されるときの、撮影装置と被撮影生体エンティティの距離に対応するオートフォーカス範囲を指す。
【0116】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、ユーザはキャプチャボタンをクリックして、端末(携帯電話など)のカメラを起動させる。携帯電話がオートフォーカス機能をサポートしているとき、携帯電話のカメラはオートフォーカスモードに入り、オートフォーカスアルゴリズムにより、フォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、オートフォーカスという目的を達成する。フォーカス用モータは数百マイクロメートルの範囲で移動することができるので、カメラに対応するオートフォーカス範囲は非常に限定される。携帯電話のソフトウェアによって戻される焦点距離がカメラの指定されたズーム範囲内にある場合、撮影装置と被撮影物体の対応する距離は予め設定された閾値未満である、すなわち、この時の被撮影物体の物体種別は写真である。
【0117】
図12で示すように、本出願の上記の実装形態では、アクティベーションモジュール20は、撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置を初期化するように構成された初期化サブモジュール201と;撮影装置の初期化後、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出するように構成された第2の検出サブモジュール203と;端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていると検出された場合、撮影装置が被撮影物体に自動的にフォーカスするように、撮影装置のオートフォーカスモードをアクティブ化するように構成されたアクティベーションサブモジュール205とを含む。
【0118】
さらに、
図13に示すように、第2の検出サブモジュール203は、撮影装置のフォーカスモードリストを呼び出すように構成された呼び出しサブモジュール2031と;オートフォーカスモードの識別情報がフォーカスモードリストに存在する場合、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていると検出するように構成された識別情報検出サブモジュール2033とを含む。
【0119】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、ユーザはキャプチャ開始ボタンをクリックして携帯電話のアプリケーションで携帯電話のカメラを開き、Camera.open()を呼び出すことによってカメラを初期化する。カメラの初期化に成功すると、電話がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかに関して判定がなされる。判定方法として、Camera.Parameters.Get Supported Focus Modes()を呼び出す。このメソッドは、リスト(すなわち上述のようなフォーカスモードリスト)を戻す。戻されたフォーカスモードリストが、FOCUS_MODE_AUTOまたはFOCUS_MODE_MACRO(すなわち、上述のようなオートフォーカスモードの識別情報)を含むとき、このことは、携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしていることを表す。携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしているとき、携帯電話のオートフォーカスモードはアクティブ化され、携帯電話のカメラのフォーカスモードパラメータはFOCUS_MODE_AUTOとして設定され、呼び出しメソッドはCamera.Parameters.Set Focus Mode(FOCUS_MODE_AUTO)となる。フォーカスに成功すると、システムは自動的にコールバック関数cbを呼び出して、フォーカス後焦点距離を戻す。
【0120】
ショップを開設するためのTaobaoの認証のサービスプロセスが、本出願の上記の実施形態を詳細に説明するために一例として用いられる。
【0121】
携帯電話のアプリケーション(AliのMoney Shieldなど)は、ユーザに人物の写真を撮影するように促し、ユーザは、キャプチャ開始ボタンをクリックする必要がある。ユーザが、携帯電話のアプリケーションで携帯電話のカメラを開くと、Androidシステムのインタフェースは、カメラの初期化を開始する。カメラが初期化に成功した場合、携帯電話がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかに関して判定がなされる。具体的には、フォーカスモードリストが検索取得され2種のモード(FOCUS_MODE_AUTO及びFOCUS_MODE_MACRO)がフォーカスモードリストに含まれる状況においては、携帯電話はオートフォーカスモードをサポートしているという判定がなされる。携帯電話のオートフォーカスに成功した後、システムは、フォーカス後焦点距離を戻すように設定されたフォーカスのコールバック関数を自動的に呼び出す。ユーザがキャプチャボタンをクリックすると、携帯電話のカメラは像を収集し、携帯電話端末は、像に対応する画像データを生成する。画像データは、フォーカス後焦点距離の情報及び焦点距離の情報に対応する物体距離の情報を含む。携帯電話のシステムは、生成された画像データを携帯電話のアプリケーション(AliのMoney Shieldなど)のサーバにネットワークを介して送信する。サーバは、キャプチャされた物体が写真であるか生身の人間であるかを端末によって送信されたデータに基づいて判定し、それによって、ユーザの身元が真正かつ有効であるかどうかを判定する。
【0122】
上記の実施形態では、Androidシステムによって提供される関連ソフトウェアインターフェースを用いてカメラのオートフォーカスの焦点距離を取得して、携帯電話のカメラのフォーカス後焦点距離が戻される。この焦点距離に基づいて、被撮影物体の物体種別を判定することができる。上記の実施形態は、Samsung Galaxy Nexusのハンドセットで検証され、実装に成功している。
【0123】
本出願の解決策は、Androidオペレーティングシステムがインストールされた端末で用いられ得、または、iOS(iPhoneオペレーティングシステムの略、すなわちAppleのiOSオペレーティングシステム)オペレーティングシステムがインストールされた端末で用いられ得、写真を撮影するとき焦点距離を取得するインタフェースを有することに留意すべきである。
【0124】
カメラのオートフォーカスの焦点距離に関する情報は、Androidオペレーティングシステムがインストールされた端末でシステムインタフェースを介して取得することができる。
【0125】
上記の実施形態によって、光学結像の原理及び既存の携帯電話のカメラの結像原理に基づいて、フォーカス後焦点距離が導出される。携帯電話のカメラと被撮影物体の距離は、焦点距離に基づいて取得される。この距離を用いて、被撮影物体が非常に近距離にあるかどうか、すなわち、この距離が生身の人間が半身写真を撮影するのに必要な最小距離であるかどうかの最終的な判定を行う。改変された写真を認識する既存の方法と比較して、これらの解決策は、撮影装置に基づいて追加のハードウェアを必要とせず、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、したがって、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、改変された写真の効率的な認識を実現するように既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という課題を解決する。
【0126】
第3の実施形態
本出願の実施形態によると、携帯端末の実施形態がさらに提供される。携帯端末は、第2の実施形態の被撮影物体を認識する装置を含む。
【0127】
具体的には、
図14に示すように、携帯端末は、撮影装置50及びプロセッサ70を含む。撮影装置50は、撮影命令の受信に応じてアクティブ化され、被撮影物体に自動的にフォーカスするように構成されている。プロセッサ70は、撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得し、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定するように構成されている。
【0128】
本出願の実施形態を用いると、端末の撮影装置のオートフォーカス機能が使用される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかに関して、撮影装置が焦点を設定した後の焦点距離に基づいて判定がなされる。前述の実施形態によれば、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかは、撮影装置によるオートフォーカス後の焦点距離を用いて判定することができる。既存技術における改変された写真を認識する方法と比較すると、撮影装置に基づいて追加のハードウェアは必要ではなく、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を解決し、改変された写真の高効率な認識を実装する。
【0129】
上述のフォーカスとは、物体ごとの、レンズの後ろで形成される鮮明な像の位置の違いに応じて結像面とレンズの距離を変更する、すなわち、像距離を変更して、結果的な像の鮮明さを変化させることによる動作モードを指す。
【0130】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、端末の撮影装置(携帯電話のカメラなど)はアクティブ化される。撮影装置のオートフォーカス機能を用いると、オートフォーカスアルゴリズムにより、撮影装置のカメラがオートフォーカスモードに入ったときフォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、鮮明な像を撮像しキャプチャするフォーカスという目的が達成される。写真のサイズは生身の人間のサイズよりもかなり小さいので、生身の人間の写真を撮影するときまたは写真を改変するとき、端末上のイメージングフォトのサイズが互いに近い場合、写真と撮影装置のカメラの距離は、生身の人間とカメラの距離よりかなり短い。このことは、結像式すなわち物体距離の違いの存在に反映される。したがって、この距離の違いを用いて、撮影装置の被撮影物体の物体種別が写真であるか生身の人間であるかを判定することができる。
【0131】
第4の実施形態
本出願の実施形態によると、第2の実施形態の撮影対象を認識する装置を含むカメラの実施形態も提供される。
【0132】
具体的には、
図15に示すように、カメラは、カメラ80及びプロセッサ90を含む。カメラ80は、撮影命令の受信に応じてアクティブ化し、被撮影物体に自動的にフォーカスするように構成されている。プロセッサ90は、撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得し、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定するように構成されている。
【0133】
本出願の実施形態を用いると、端末の撮影装置のオートフォーカス機能が使用される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかに関して、撮影装置が焦点を設定した後の焦点距離に基づいて判定がなされる。前述の実施形態によると、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかは、撮影装置によるオートフォーカス後の焦点距離を用いて判定することができる。既存技術における改変された写真を認識する方法と比較すると、撮影装置に基づいて追加のハードウェアは必要ではなく、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を解決し、改変された写真の高効率な認識を実装する。
【0134】
上述のフォーカスとは、物体ごとの、レンズの後ろで形成される鮮明な像の位置の違いに応じて結像面とレンズの距離を変更する、すなわち、像距離を変更して、結果的な像の鮮明さを変化させることによる動作モードを指す。
【0135】
具体的には、ユーザが写真を撮影する必要があるとき、端末の撮影装置(携帯電話のカメラなど)はアクティブ化される。撮影装置のオートフォーカス機能を用いると、オートフォーカスアルゴリズムにより、撮影装置のカメラがオートフォーカスモードに入ったときフォーカス用モータが駆動されてイメージセンサが前後に移動され、鮮明な像を撮像しキャプチャするフォーカスという目的が達成される。写真のサイズは生身の人間のサイズよりもかなり小さいので、生身の人間の写真を撮影するときまたは写真を改変するとき、端末上のイメージングフォトのサイズが互いに近い場合、写真と撮影装置のカメラの距離は、生身の人間とカメラの距離よりかなり短い。このことは、結像式すなわち物体距離の違いの存在に反映される。したがって、この距離の違いを用いて、撮影装置の被撮影物体の物体種別が写真であるか生身の人間であるかを判定することができる。
【0136】
第5の実施形態
本出願の実施形態はコンピュータ端末を提供してもよく、これはコンピュータ端末群の任意のコンピュータ端末装置であってもよい。任意選択的に、本実施形態では、前述のコンピュータ端末はまた、携帯端末などの端末装置で置換されてもよい。
【0137】
任意選択的に、本実施形態では、前述のコンピュータ端末は、コンピュータネットワークの複数のネットワーク装置の少なくとも1つに配置されてもよい。
【0138】
本実施形態では、コンピュータ端末は、被撮影物体を認識する方法で以下のステップ:撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置を起動して被撮影物体をオートフォーカスすること;撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得すること;及び、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することのプログラムコードを実行し得る。
【0139】
任意選択的に、
図16は、本出願の実施形態によるコンピュータ端末の構造ブロック図である。
図16に示すように、コンピュータ端末Aは、1つまたは複数の(図には1つのみ示す)プロセッサ161、メモリ163及び送信装置165を含んでもよい。
【0140】
メモリは、本出願の実施形態の被撮影物体を認識する方法に対応するプログラム命令/モジュールなどのソフトウェアプログラム及びアプリケーションソフトウェアのモジュールを格納するように構成され得る。プロセッサは、様々な機能、アプリケーション及びデータ処理、すなわち、メモリに格納されたソフトウェアプログラム(複数可)及びモジュール(複数可)を実行することによって被撮影物体を認識する上記の方法を実行する。メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、また、1つまたは複数の磁気ストレージ装置、フラッシュメモリあるいは他の不揮発性ソリッドステートメモリなどの不揮発性メモリも含んでもよい。いくつかの例では、メモリは、さらに、プロセッサに対して遠隔配置されたストレージ装置を含んでもよい。これらのストレージ装置は、端末Aにネットワークを介して接続されてもよい。そうしたネットワークの例として、以下に限定されるものではないが、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、携帯通信ネットワーク及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0141】
プロセッサは、メモリに格納された情報及びアプリケーションプログラムを送信装置を介して呼び出すことによって以下のステップ:撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体をオートフォーカスすること;撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得すること;及び、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することを実行することができる。
【0142】
任意選択的に、プロセッサはまた以下のステップ:被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することにおいて、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離を表すために用いられるものであり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定することを含む、判定すること;及び、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、被撮影物体の物体種別は写真であると判定することも実行することができる。
【0143】
任意選択的に、プロセッサはまた以下のステップ:被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することにおいて、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離であり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定することを含む、判定すること;撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、撮影命令にしたがって生成された被撮影物体の画像データを取得すること;予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在するかどうかを検出すること;及び、予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在する場合、撮影物体の物体種別は写真であると判定することも実行することができる。
【0144】
任意選択的に、プロセッサはまた以下のステップ:撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することにおいて、フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内にあるかどうかを判定することであって、指定されたズーム範囲は予め設定された閾値に対応するものである、判定することを含む、判定すること;及び、フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内にある場合、撮影装置と被撮影物体の距離は予め設定された閾値未満であると判定することも実行することができる。
【0145】
任意選択的に、プロセッサはまた以下のステップ:端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体をオートフォーカスすることであって、撮影命令の受信に応じて端末の撮影装置を初期化することを含む、アクティブ化すること;撮影装置の初期化後、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出すること;及び、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていることが検出された場合、撮影装置が被撮影物体に自動的にフォーカスするように撮影装置のオートフォーカスモードをアクティブ化することも実行することができる。
【0146】
任意選択的に、プロセッサはまた以下のステップ:端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出することであって、撮影装置のフォーカスモードリストを呼び出すことを含む、検出すること;及び、オートフォーカスモードの識別情報がフォーカスモードリストに存在する場合、端末の撮影装置はオートフォーカスモードをサポートしていると検出することも実行することができる。
【0147】
本出願の実施形態を用いると、端末の撮影装置のオートフォーカス機能が使用される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかに関して、撮影装置が焦点を設定した後の焦点距離に基づいて判定がなされる。前述の実施形態によって、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかは、撮影装置によるオートフォーカス後の焦点距離を用いて判定することができる。既存技術における改変された写真を認識する方法と比較すると、撮影装置に基づいて追加のハードウェアは必要ではなく、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を解決し、改変された写真の高効率な認識を実装する。
【0148】
当業者は、
図16に示す構造は単なる例示であることを理解することができ、コンピュータ端末はまた、スマートフォン(Android携帯電話、iOS携帯電話などといった)、タブレットコンピュータ、ハンドヘルド型コンピュータ及び携帯インターネット装置(MID)、PAD及び他の端末装置であってもよい。
図16は、上記の電子装置の構造を限定するものではない。例えば、コンピュータ端末Aは、
図16に示すものより多いまたは少ない構成要素(ネットワークインタフェース、表示装置などといった)も含んでもよく、または、
図16に示すものと異なる構成を有してもよい。
【0149】
当業者は、上記の実施形態の各方法の全てのまたは一部のステップは端末装置のプログラムが命令する関連ハードウェアを通して達成することができることを理解することができる。プログラムは、コンピュータ可読ストレージ媒体に格納され得、ストレージ媒体には、フラッシュドライブ、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク、または光学ディスクなどが含まれてもよい。
【0150】
第6の実施形態
本出願の実施形態はまたストレージ媒体も提供する。任意選択的に、本実施形態では、ストレージ媒体は、第1の実施形態で提供される被撮影物体を認識する方法によって実行されるプログラムコードを格納するように構成され得る。
【0151】
任意選択的に、本実施形態では、ストレージ媒体は、コンピュータネットワークのコンピュータ端末群の任意のコンピュータ端末に配置されてもよく、または、携帯端末群の任意の携帯端末に配置されてもよい。
【0152】
任意選択的に、ストレージ媒体は、以下のステップ:撮影命令の受信に応じて、端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体をオートフォーカスすること;撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、撮影装置のフォーカス後焦点距離を取得すること;及び、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することを実行するのに用いられるプログラムコードを格納するように構成されている。
【0153】
任意選択的に、ストレージ媒体はまた、以下のステップ:被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することにおいて、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離を表すために用いられるものであり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定することを含む、判定すること;及び、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、被撮影物体の物体種別は写真であると判定することを実行するのに用いられるプログラムコードを格納するように構成されている。
【0154】
任意選択的に、ストレージ媒体はまた、以下のステップ:被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することにおいて、撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することであって、予め設定された閾値は撮影装置が生体物体をキャプチャするのに必要な最小距離であり、物体種別は生体物体及び写真を含むものである、判定することを含む、判定すること;撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満である場合、撮影命令にしたがって生成された被撮影物体の画像データを取得すること;予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在するかどうかを検出すること;及び、予め取得された改変された写真の特徴(複数可)が画像データに存在する場合、撮影物体の物体種別は写真であると判定することを実行するのに用いられるプログラムコードを格納するように構成されている。
【0155】
任意選択的に、ストレージ媒体はまた、以下のステップ:撮影装置と被撮影物体の距離が予め設定された閾値未満であるかどうかをフォーカス後焦点距離に基づいて判定することにおいて、フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内にあるかどうかを判定することであって、指定されたズーム範囲は予め設定された閾値に対応するものである、判定することを含む、判定すること;及び、フォーカス後焦点距離が撮影装置の指定されたズーム範囲内にある場合、撮影装置と被撮影物体の距離は予め設定された閾値未満であると判定することを実行するのに用いられるプログラムコードを格納するように構成されている。
【0156】
任意選択的に、ストレージ媒体はまた、以下のステップ:端末の撮影装置をアクティブ化して被撮影物体をオートフォーカスすることであって、撮影命令の受信に応じて端末の撮影装置を初期化することを含む、アクティブ化すること;撮影装置の初期化後、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出すること;及び、端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしていることが検出された場合、撮影装置が被撮影物体に自動的にフォーカスするように撮影装置のオートフォーカスモードをアクティブ化することを実行するのに用いられるプログラムコードを格納するように構成されている。
【0157】
任意選択的に、ストレージ媒体はまた、以下のステップ:端末の撮影装置がオートフォーカスモードをサポートしているかどうかを検出することであって、撮影装置のフォーカスモードリストを呼び出すことを含む、検出すること;及び、オートフォーカスモードの識別情報がフォーカスモードリストに存在する場合、端末の撮影装置はオートフォーカスモードをサポートしていると検出することを実行するのに用いられるプログラムコードを格納するように構成されている。
【0158】
本出願の実施形態を用いると、端末の撮影装置のオートフォーカス機能が使用される。撮影装置が被撮影物体にフォーカスすることに成功した後、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかに関して、撮影装置が焦点を設定した後の焦点距離に基づいて判定がなされる。前述の実施形態によると、被撮影物体の物体種別が写真であるかどうかは、撮影装置によるオートフォーカス後の焦点距離を用いて判定することができる。既存技術における改変された写真を認識する方法と比較すると、撮影装置に基づいて追加のハードウェアは必要ではなく、ソフトウェアプロセスは相対的に簡潔であり、改変された写真を認識するプロセスを簡潔にし、既存技術における改変された写真を認識するスキームの高複雑性という技術的課題を解決し、改変された写真の高効率な認識を実装する。
【0159】
本出願の前述の実施形態の連続番号は、単に説明のために意味され、実施形態の属性を表すものではない。
【0160】
本出願の前述の実施形態では、各実施形態の説明はそれぞれに強調点を有する。実施形態で詳細に記載されていない部分は、他の実施形態の関連する記載を参照することができる。
【0161】
本出願によって提供される実施形態では、開示された技術的内容は他のやり方で実装され得ることが理解されるべきである。上述された装置の実施形態は単なる例示である。例えば、ユニットの分割は論理機能の単なる分割であり、実際の実装において他の分割法が存在し得る。例えば、複数のユニットまたは構成要素は、組み合わされあるいは別のシステムに統合されてもよく、または、いくつかの特徴は無視され得、あるいは実装されなくてもよい。さらに、示されまたは論じられた相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインタフェース、ユニットまたはモジュールを介した間接結合または通信接続であってもよく、電気的な形式または他の形式であってもよい。
【0162】
別の構成要素として記載されたユニットは、物理的に分離されてもよくまたはされなくてもよい。ユニットとして表示された構成要素は、物理的なユニットであってもよくまたはなくてもよく、すなわち、1つの場所に配置されてもよくまたは複数のネットワークユニットに分散されてもよい。ユニットの一部または全ては、本実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件にしたがって選択され得る。
【0163】
さらに、本出願の各実施形態の様々な機能ユニットは、単一の処理ユニットに統合されてもよい。代替として、各ユニットは、物理的に単独で存在してもよい。代替として、2つ以上のユニットが単一のユニットに統合されてもよい。上記の統合されたユニットは、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかの形式で実装することができる。
【0164】
ソフトウェア機能ユニットの形で実装されまたはスタンドアロン製品として販売あるいは使用される場合、統合されたユニットは、コンピュータ可読ストレージ媒体に格納され得る。そうした理解に基づくと、本出願の技術的解決策の本質、既存技術に貢献する部分、または技術的解決策の全てあるいは一部は、ストレージ媒体に格納されたソフトウェア製品の形で具現化することができ、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどであってもよい)に本出願の各実施形態に記載された方法のステップの全てまたは一部を実行させる命令を含む。ストレージ媒体には、フラッシュディスク、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リムーバブルハードディスク、磁気ディスク、光学ディスクなどの、プログラムコードを格納可能な様々な種類の媒体が含まれる。
【0165】
上記の説明は、本出願の好ましい実施形態のみを示すものである。当業者は本出願の原理から逸脱することなく多数の改良形及び変更形を作成することができることが指摘されるべきである。これらの改良形及び変更形もまた、本出願の保護範囲として見なされるべきである。