(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-21
(45)【発行日】2022-07-29
(54)【発明の名称】ノズルチェンジャ、システム、および関連の方法
(51)【国際特許分類】
H05K 13/04 20060101AFI20220722BHJP
【FI】
H05K13/04 A
(21)【出願番号】P 2019530695
(86)(22)【出願日】2016-12-27
(86)【国際出願番号】 US2016068636
(87)【国際公開番号】W WO2018125028
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2019-12-12
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】598031475
【氏名又は名称】ユニバーサル インスツルメンツ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSAL INSTRUMENTS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ギースケス コエンラード アレクサンダー
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-277453(JP,A)
【文献】特開昭64-051245(JP,A)
【文献】特開2004-158658(JP,A)
【文献】特開2006-269794(JP,A)
【文献】特開2010-042458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
設置ヘッドであって、前記設置ヘッドはスピンドルアセンブリを含み、前記スピンドルアセンブリは取り付けのために複数のノズルのうちの1つを受容することができるスピンドルを含む、設置ヘッドと、
ノズルチェンジャであって、複数のノズルを保持可能なリボルバを含む、ノズルチェンジャと、
を備え、
前記スピンドルアセンブリの移動に応じて、前記ノズルチェンジャの位置の変更が可能であるように、前記ノズルチェンジャは、前記スピンドルアセンブリが垂直軸線に沿って上方の後退位置に移動されるときに、前記スピンドルに向かって移動するように構成され、
前記スピンドルはスピンドル磁石を含み、前記複数のノズルのうちの少なくとも1つはノズル取り付け用磁性部品を含み、前記スピンドル磁石および前記ノズル取り付け用磁性部品は、前記スピンドル磁石と前記ノズル取り付け用磁性部品との間に磁気吸引をもたらすように構成さ
れ、
複数のノズルを保持可能な前記リボルバは、ノズルホルダ磁石と前記ノズル取り付け用磁性部品との間に磁気吸引をもたらすように構成されたノズルホルダ磁石を含む、
システム。
【請求項2】
さらに、前記ノズルチェンジャの前記位置は、カム機構を使用して変更可能である、請求項1に記載のノズルチェンジャシステム。
【請求項3】
さらに、前記スピンドルアセンブリが垂直軸線上を移動するとき、前記ノズルチェンジャは固定された中心軸線を中心に枢動する、請求項1に記載のノズルチェンジャシステム。
【請求項4】
さらに、前記ノズルチェンジャの前記位置は、前記スピンドルアセンブリの部品からの力によって変更可能である、請求項1に記載のノズルチェンジャシステム。
【請求項5】
複数のノズルを保持可能な前記リボルバは、前記複数のノズルのうちの1つを前記スピンドルに位置合わせするために、回転するように構成される、請求項1に記載のノズルチェンジャシステム。
【請求項6】
前記カム機構は、前記スピンドルアセンブリが垂直軸線に沿って下方の非後退位置にあるときに、前記ノズルチェンジャを前記スピンドルから離れる方向に付勢する、請求項2に記載のノズルチェンジャシステム。
【請求項7】
さらに、前記リボルバは、前記複数のノズルのうちの1つのノズルが前記スピンドルに取り付けられているときに、空のノズルホルダを2つ有する、請求項1に記載のノズルチェンジャシステム。
【請求項8】
方法であって、
設置ヘッドを用意するステップであって、前記設置ヘッドはスピンドルアセンブリを含み、前記スピンドルアセンブリはスピンドルを含み、前記スピンドルはスピンドル磁石を含む、ステップと、
前記スピンドルによって第1ノズルを受容するステップと、
前記スピンドルによって前記第1ノズルを取り付けるステップと、
ノズルチェンジャを用意するステップであって、前記ノズルチェンジャはリボルバを含む、ステップと、
前記リボルバによって複数のノズルを保持するステップであって、前記複数のノズルのうちの少なくとも1つはノズル取り付け用磁性部品を含む、ステップと、
前記スピンドルアセンブリを移動させるステップと、
前記スピンドルアセンブリが垂直軸線に沿って上方の後退位置に移動されるときに、前記ノズルチェンジャを前記スピンドルに向かって移動させるステップと、
前記スピンドル磁石と前記ノズル取り付け用磁性部品との間に磁気吸引をもたらすステップと、
前記第1ノズルを前記スピンドルから取り外すために、前記ノズルチェンジャによって前記第1ノズルを保持するステップと、
前記リボルバによって第2ノズルを保持するステップと、
を含
み、
前記ノズルチェンジャによって前記第1ノズルを保持する前記ステップおよび前記リボルバによって第2ノズルを保持する前記ステップの少なくとも一方は、磁気吸引によって実現される、
方法。
【請求項9】
前記第1ノズルが前記スピンドルから取り外された後に、前記リボルバによって前記第2ノズルを回転させて前記スピンドルの下に位置合わせするステップをさらに含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2ノズルを前記スピンドルの下に位置合わせした後に、前記スピンドルアセンブリを垂直軸線に沿って移動させるステップと、
前記第2ノズルを前記スピンドルの下に位置合わせした後の前記スピンドルアセンブリの前記垂直軸線に沿った移動時に、前記スピンドルによって前記第2ノズルを保持するステップと、
をさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2ノズルを前記スピンドルの下に位置合わせした後の前記スピンドルアセンブリの前記垂直軸線に沿った移動に応じて、前記第2ノズルを前記スピンドルの下に位置合わせした後の前記ノズルチェンジャの位置を変更させるステップをさらに含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記スピンドルによって前記第1ノズルを取り付ける前記ステップは、前記スピンドル磁石と前記第1ノズルとの間の磁気吸引によって実現される、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記ノズルチェンジャによって前記第1ノズルを保持する前記ステップおよび前記リボルバによって第2ノズルを保持する前記ステップの少なくとも一方は、デテント機構によって実現される、請求項
8に記載の方法。
【請求項14】
前記第1ノズルが前記スピンドルに取り付けられているときに、空のノズルホルダを2つ有するリボルバを用意するステップをさらに含む、請求項
8に記載の方法。
【請求項15】
システムであって、
前記システムは、スピンドルアセンブリとノズルチェンジャとを含む設置ヘッドを備え、
前記スピンドルアセンブリは、取り付けのために複数のノズルのうちの1つを受容可能なスピンドルを含み、
前記ノズルチェンジャは、複数のノズルを保持可能なリボルバを含み、
前記スピンドルアセンブリおよび前記ノズルチェンジャは、前記設置ヘッドと共に移動し、
前記ノズルチェンジャは、前記スピンドルアセンブリが垂直軸線に沿って上方の後退位置に移動されるときに、前記スピンドルに向かって移動するように構成されるように、前記ノズルチェンジャおよび前記スピンドルアセンブリは、前記設置ヘッド上で個々に移動可能であり、
前記スピンドルはスピンドル磁石を含み、前記複数のノズルのうちの少なくとも1つはノズル取り付け用磁性部品を含み、前記スピンドル磁石および前記ノズル取り付け用磁性部品は、前記スピンドル磁石と前記ノズル取り付け用磁性部品との間に磁気吸引をもたらすように構成さ
れ、
複数のノズルを保持可能な前記リボルバは、ノズルホルダ磁石と前記ノズル取り付け用磁性部品との間に磁気吸引をもたらすように構成されたノズルホルダ磁石を含む、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書において開示される主題は、全般的には、エレクトロニクス組み立て機械において部品のピックアンドプレースに使用されるノズルに関する。より具体的には、本主題は、ピックアンドプレースエレクトロニクス組み立てシステムの設置ヘッドにおけるノズルの交換に関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまな部品を印刷回路基板上にピックアンドプレースするために、設置ヘッドがエレクトロニクス組み立て機械に使用されている。設置ヘッドは、一般に、スピンドルアセンブリを含み、そこに、電子部品をピックアンドプレースするためのノズルが1つ以上取り付けられ得る。さまざまなサイズまたは形状の電子部品のピックアンドプレースのために、多くの場合、複数の異なるノズルが必要とされている。複数のノズル交換方法が公知であるが、これらはいくつかの欠点を有する。例えば、ノズル交換装置への移動、ノズルの取り外し、および新しいノズルの取り付けが必要であると、かなりの時間を要し得る、ひいては効率を低下させ得る。1つのスピンドルアセンブリ上で複数のノズルを使用すると、スピンドルアセンブリの質量および重量を過度に増やし、設置精度に影響を及ぼす。さらに、間隔の問題が利用可能な代替ノズルの数を制限する。
【0003】
したがって、ノズル交換を可能にするように構成された交換可能ノズル設置ヘッドが当該技術分野において十分に受け入れられるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の実施形態によると、システムは、設置ヘッドであって、設置ヘッドはスピンドルアセンブリを含み、スピンドルアセンブリは、取り付けのために複数のノズルのうちの1つを受容可能なスピンドルを含む、設置ヘッドと、ノズルチェンジャであって、複数のノズルを保持可能なリボルバを含むノズルチェンジャとを備え、スピンドルアセンブリの移動に応じてノズルチェンジャの位置を変更可能である。
【0005】
第2の実施形態によると、方法は、設置ヘッドを用意するステップであって、設置ヘッドはスピンドルアセンブリを含み、スピンドルアセンブリはスピンドルを含む、ステップと、スピンドルによって第1ノズルを受容するステップと、スピンドルによって第1ノズルを取り付けるステップと、ノズルチェンジャを用意するステップであって、ノズルチェンジャはリボルバを含む、ステップと、リボルバによって複数のノズルを保持するステップと、スピンドルアセンブリを移動させるステップと、スピンドルアセンブリの移動に応じてノズルチェンジャの位置を変更するステップ、とを含む。
【0006】
第3の実施形態によると、システムは、スピンドルアセンブリを含む設置ヘッドと、ノズルチェンジャとを備え、スピンドルアセンブリは、取り付けのために複数のノズルのうちの1つを受容することができるスピンドルを含み、ノズルチェンジャは複数のノズルを保持可能なリボルバを含み、スピンドルアセンブリおよびノズルチェンジャは設置ヘッドと共に移動し、ノズルチェンジャおよびスピンドルアセンブリは、設置ヘッド上で別々に移動可能である。
【0007】
以下の図を参照して、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明する。これらの図において、同様の参照符号は同様の部材を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】1つの実施形態による、スピンドルアセンブリおよびスピンドルが非後退位置にあり、第1ノズルがスピンドルに取り付けられている、システムの斜視図を示す。
【
図2】1つの実施形態による、
図1のシステムを含む、設置ヘッドの側面斜視図を示す。
【
図3a】1つの実施形態による、ノズルが取り付けられたスピンドルの側面図を示す。
【
図3b】1つの実施形態による、
図3aのノズルが取り付けられたスピンドルの垂直断面図を示す。
【
図4】1つの実施形態による、ノズルがスピンドルに最早取り付けられていない、
図3aおよび
図3bのスピンドルおよびノズルの垂直断面図を示す。
【
図5】1つの実施形態による、スピンドルの垂直断面図を示す。
【
図6a】別の実施形態による、システム100のノズルチェンジャの一部分の斜視図を示す。
【
図6b】1つの実施形態による、
図6aのノズルチェンジャの一部分の斜視図を示す。
【
図7a】1つの実施形態による、ノズル磁石を含む、
図6aおよび
図6bのノズルチェンジャのリボルバの斜視図を示す。
【
図7b】1つの実施形態による、ノズル磁石をより明確に示すために、複数部分が除去された、
図7aのリボルバの斜視図を示す。
【
図8】1つの実施形態による、スピンドルと、ノズルと、リボルバとを含む、システムの一部分の正面断面図を示す。
【
図9】1つの実施形態による、スピンドルアセンブリが非後退位置にあり、第1ノズルがスピンドルに取り付けられている、
図1のシステムの側面斜視図を示す。
【
図10】1つの実施形態による、スピンドルアセンブリが非後退位置にあり、第1ノズルがスピンドルに取り付けられている、
図1および
図9のシステムの正面斜視図を示す。
【
図11】1つの実施形態による、第2の位置にある、
図1および
図9~
図10のシステムの側面斜視図を示す。
【
図12】1つの実施形態による、第3の位置にある、
図1および
図9~
図11のシステムの側面斜視図を示す。
【
図13】1つの実施形態による、第4の位置にある、
図1および
図9~
図12のシステムの側面切開図を示す。
【
図14】1つの実施形態による、第5の位置にある、
図1および
図9~
図13のシステムの側面切開図を示す。
【
図15】1つの実施形態による、スピンドルアセンブリが十分に後退した位置にあり、第1ノズルがスピンドルに最早接続されておらず、ノズルチェンジャに取り付けられている、
図1および
図9~
図14のシステムの側面切開図を示す。
【
図16】スピンドルアセンブリが十分に後退した位置にあり、第1ノズルがスピンドルに最早接続されておらず、ノズルチェンジャに取り付けられており、第2ノズルをスピンドルの下に位置合わせするために、ノズル交換装置が回転されている、
図1および
図9~
図15のシステムの側面切開図を示す。
【
図17】1つの実施形態による、スピンドルアセンブリが非後退位置にあり、第2ノズルがスピンドルに取り付けられている、
図1および
図9~
図16のシステムの側面切開図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書においては、各図を参照して、制限としてではなく、例示として、開示されるシステムおよび方法の下記の実施形態の詳細な説明を提示する。
【0010】
最初に
図1を参照すると、システム100が示されている。システム100は、スピンドルアセンブリ10とノズルチェンジャ20とを備え得る。スピンドルアセンブリ10は、縦軸(Z)上を、および鉛直回転軸(θ)を中心に、移動可能であり得る。
【0011】
次に
図2を参照すると、1つの実施形態において、システム100は、連続周回軌道を含む水平面(X、Y)において移動可能な設置ヘッド200に取り付けられ得る。図示のように、1つの実施形態において、設置ヘッド200は複数のシステム100を含み得る。
【0012】
図1を再び参照すると、1つの実施形態において、スピンドルアセンブリ10はスピンドル11を備え得る。複数のノズル12のうちの1つがスピンドル11に取り外し可能に取り付けられ得る。
図1および
図7~
図13には、スピンドル11に取り付けられた第1ノズル12aが示されている。さらなる複数の実施形態において、スピンドルアセンブリ10は、モータシステム(図示せず)と装着ヘッド支持リニアベアリング201とをさらに備え得る。
【0013】
ノズルチェンジャ20は、複数のノズルホルダ22を有するリボルバ21と、リボルバ21を回転させることができるサーボモータ33と、カム機構24とを備え得る。1つの実施形態において、リボルバ21は、カム機構24とは反対の側の、ノズルチェンジャ20の端部に位置付けられ得る。1つの実施形態において、ノズルチェンジャ20は、ノズルチェンジャ支持体29に取り付けられ得る。別の実施形態において、ノズルチェンジャ20は、中心軸線28を中心に枢動または回転可能であり得る。中心軸線28は、ノズルチェンジャ20がチェンジャ支持体29に取り付けられる箇所であり得る。ノズルチェンジャ20は、スピンドルアセンブリ10と連係するように設計され得る。1つの実施形態において、ノズルチェンジャ20とカム機構24とは、スピンドルアセンブリ10または設置ヘッド200に搭載され得る、または別様に取り付けられ得る。これらの図、特に
図10、に示されているように、別の実施形態において、ノズルチェンジャ20とカム機構24とは、スピンドルアセンブリ10のほぼ上方に搭載され得る。
【0014】
図1をさらに参照すると、1つの実施形態において、複数のノズルホルダ22は、複数のノズル12のうちの1つ以上を保持するように構成され得る。複数のノズルホルダ22は、磁気吸引、スナップデテント機構、または他の手段など、さまざまな手段によって、複数のノズル12を保持し得る。
【0015】
図1に示されている実施形態において、スピンドルアセンブリ10は非後退位置に示されている。1つの実施形態において、非後退位置は、スピンドルアセンブリ10と、スピンドル11と、複数のノズル12のうちの1つとが電子部品のピックアンドプレースのために使用される位置であり得る。
【0016】
次に
図3aを参照すると、スピンドル11を含むスピンドルアセンブリ10の一部分と複数のノズル12のうちの第1ノズル12aとが示されている。図示のように、第1ノズル12aはスピンドル11に取り付けられ得る。第1ノズル12aは、真空、グリッパ、または他の取り付け手段を使用して電子部品のピックアンドプレースを行えるように設計され得る。1つの実施形態において、複数のノズル12の各々がスピンドル11に取り付け可能であり得るので、スピンドルアセンブリ10にさまざまなサイズおよび形状のさまざまな電子部品のピックアンドプレースを行わせることができる。
【0017】
次に
図3bを参照すると、
図3aのスピンドルアセンブリ10の部分の断面図が示されている。この断面図は、
図3aに示されている軸線A-Aに沿った切開図を示している。図示のように、1つの実施形態において、スピンドルアセンブリ10は、第1ノズル12aをスピンドル11に取り付けるために使用され得るスピンドル磁石13aを備え得る。図示のように、スピンドル磁石13aは、スピンドル11の円周全体の周りに環状に配設され得る。
【0018】
1つの実施形態において、第1ノズル12aは、付着力をもたらすための対応する磁石を有し得る。別の実施形態において、第1ノズル12aは、第1ノズル12aをスピンドル11に取り付けるために、スピンドル磁石13aに引き寄せられる磁性部品をその構造内に含み得る。例えば、1つの実施形態において、第1ノズル12aは、ノズル取り付け部品14を含み得る。ノズル取り付け部品14は磁石でもよいが、代わりに、鉄または他の鉄系材料などの磁性または磁化可能材料でもよい。1つの実施形態において、ノズル取り付け部品14は、鉄製または鋼製ワッシャまたはリングの形態であり得る。別の実施形態においては、真空、グリッパ、保持デテント機構、または当該技術分野において公知の他の手段による取り付けなど、他の取り付け手段が使用され得る。次に
図4を参照すると、スピンドル11および第1ノズル12aの断面図が示されている。第1ノズル12aはスピンドル11に最早取り付けられていない。特に第1ノズル12aに言及した上記説明は、複数のノズル12のうちの何れにも当てはまり得ることを理解されるであろう。
【0019】
図3a、
図3b、および
図4に示されているように、1つの実施形態において、スピンドル11は緩衝用磁石13bを含み得る。緩衝用磁石13bは、スピンドル磁石13aと共に使用され得る。緩衝用磁石13bは、スピンドル11に取り付けられると、ノズル12aにコンプライアンスをもたらす。
図3bおよび
図4に示されているように、1つの実施形態において、緩衝用磁石13bは、スピンドル磁石13aとは逆極性に取り付けられ得る。すなわち、これら磁石は、それぞれの南(S)極が互いに最も近くなるように、またはそれぞれの北(N)極が互いに最も近くなるように、取り付けられ得る。スピンドル磁石13aは、スピンドル11に沿って軸線方向に移動可能であり得る。他方、緩衝用磁石13bはスピンドル11に固定的に取り付けられて不動であり得る。緩衝用磁石13bとスピンドル磁石13aとの間の逆極性は、スピンドル磁石13aが緩衝用磁石13bに近付いたときに、スピンドル磁石13aに反発するように構成され得る。さらに、緩衝用磁石13bは、ノズル12aが動作中にスピンドル11に沿って移動するときに、緩衝用磁石13bに接触したスピンドル磁石13aからの衝撃を柔らげるためのバンパ30を含み得る。
【0020】
図5に示されているように、別の実施形態において、緩衝用磁石13bの代わりに緩衝用部品113が使用され得る。緩衝用部品113は、スピンドル11とノズル12aとの間の如何なる衝撃も吸収可能なOリングまたは他の材料であり得る。
【0021】
1つの実施形態において、緩衝用磁石13bまたは緩衝用部品113の使用は、ノズル12の質量をスピンドル11の質量から切り離し得る。これにより、ピックアンドプレース中に電気部品に対する如何なる衝撃も低減され得る。
【0022】
図5に示されているように、別の実施形態において、スピンドル11はスピンドルオリエンテーション要素11aを有し得る。スピンドルオリエンテーション要素11aは、スピンドルオリエンテーション要素がノズル12に対して特定の位置にない場合に、ノズル12へのスピンドル11の取り付けを防止し得る。スピンドルオリエンテーション要素11aは、対応するノズルオリエンテーション要素(図示せず)に位置合わせされるように構成されたスピンドル11の溝または切削部分として示されている。他の複数の実施形態において、スピンドルオリエンテーション要素11aは突起でもよい。スピンドルオリエンテーション要素11aが溝である場合、ノズルオリエンテーション要素は突起でもよく、またはスピンドルオリエンテーション要素11aが突起である場合、ノズルオリエンテーション要素は溝、チャネル、またはこれらに類するものでよい。スピンドルオリエンテーション要素11aおよび対応するノズルオリエンテーション要素は、スピンドル11とノズル12との精確な位置合わせおよび回転平面(θ)における精確な移動制御を容易にするために役立ち得る。
【0023】
次に
図6a、
図6b、
図7a、および
図7bを参照すると、ノズルチェンジャ20の複数の実施形態、特に、リボルバ21と複数のノズルホルダ22とを含む領域、がより詳細に示されている。1つの実施形態において、複数のノズルホルダ22のうちの1つ以上がリボルバ21の外周に開口部34を備え得る。図示の複数の実施形態において、複数のノズルホルダ22の各々はこれら開口部34のうちの1つを含む。
図6に示されているように、1つの実施形態によると、各開口部34は、スピンドル11の一部分を開口部34に通せるように形成され得る。複数のノズルホルダ22のうちの1つ以上は、複数のノズル12のうちの1つ以上を保持するように設計された保持機構を備え得る。
図7bに最も明確に示されているように、1つの実施形態において、保持機構は、ノズル12のノズル取り付け部品14と連係するように構成されたノズルホルダ磁石23を1つ以上備え得る。特に
図7bを参照すると、ノズルチェンジャ20の一実施形態、特にリボルバ21と複数のノズルホルダ22とを含む領域、が示されている。この図には、ノズルホルダ磁石23のみが、複数のノズル12および開口部34と共に、示されている。これらの図に示されているように、1つ以上のノズルホルダ磁石23は、複数のノズルホルダ22のうちの1つ以上の開口部34の一部分を縁取り得る。別の実施形態においては、スナップデテント機構、他の機械的保持手段、または当該技術分野において公知の他の手段など、複数のノズル12をノズルホルダ22に保持する他の方法が使用され得る。
【0024】
次に
図8を参照すると、スピンドル11と、ノズル12aと、リボルバ21とを含むシステム100の一部分の断面図が示されている。1つの実施形態によると、複数のノズルホルダ22内の複数のノズル12は、リボルバ21にも取り付けられる。図示の実施形態において、ノズル取り付け部品14は、ノズル12aの最上部の円周をほぼ中心に環状に配設される、鉄製または鋼製のワッシャまたはリングの形態であり得る。ノズル取り付け部品14は、スピンドル11が開口部34内を移動するとき、スピンドル磁石13aおよびノズルホルダ磁石23のどちらか一方または両方と磁気的に連係可能であり得る。
【0025】
次に
図9を参照すると、システム100の側面図が示されている。この図には、非後退位置にあるスピンドルアセンブリ10が示されている。
図1および
図9を参照すると、1つの実施形態において、スピンドルアセンブリ10はカムローラ15を含み得る。カムローラ15は、図示のように、スピンドル11のほぼ上方に位置し得る。カムローラ15は、ノズルチェンジャ20のカム機構24と連係するように構成され得る。カム機構24は、カムばね装置25とカムアーム26とを含み得る。1つの実施形態において、カムばね装置25は、ばね定数を有する部品であれば如何なる部品でもよい。1つの実施形態において、カムローラ15は、カムアーム26と直接連係するように設計され得る。
【0026】
図9において分かるように、スピンドルアセンブリ10は、カムローラ15およびカムアーム26と連係せずに、部品のピックアンドプレースのために自由に上昇および下降し得る。1つの実施形態において、カムローラ15とカムアーム26との間の距離は、ノズル交換なしにピックアンドプレースを行うための(Z軸線上の)ストロークを決定し得る。
【0027】
図10は、システム100の正面図を示す。
図1および
図9と同様に、
図10は、スピンドルアセンブリ10と、スピンドル11と、複数のノズル12のうちの1つとが電子部品のピックアンドプレースのために使用される位置など、非後退位置にあるスピンドルアセンブリ10を示す。お分かりのように、この実施形態において、スピンドルアセンブリ10が非後退位置にあるとき、ノズルチェンジャ20はスピンドル11のほぼ上方に位置し得る。さらに、
図9および
図10に示されているように、1つの実施形態において、スピンドルアセンブリ10が非後退位置にあるとき、リボルバ21はスピンドル11の上方の片側に保持され得る。
【0028】
図1および
図9を再び参照すると、1つの実施形態において、ノズルチェンジャ20は中心軸線28を中心に枢動可能であり得る。ただし、スピンドルアセンブリ10が非後退位置にあるとき、カムばね装置25は、ノズルチェンジャ20をスピンドルアセンブリ10から離れる方向に付勢し得る。これにより、カムばね装置25は、中心軸線28を中心としたノズルチェンジャ20の枢動を防止し得る。例えば、スピンドルアセンブリ10が非後退位置にあるとき、リボルバ21がスピンドル11から離れた位置に保持されるように、ノズルチェンジャ20はカムばね装置25によって付勢され得る。これにより、非後退位置での使用中、スピンドルアセンブリ10のピックアンドプレース動作に対するノズルチェンジャ20の干渉が防止され得る。
【0029】
一実施形態において、スピンドルアセンブリ10が(Z軸線上を)上方に後退位置まで移動するときに、カムローラ15がカムアーム26に衝突し得るように、スピンドルアセンブリ10およびノズルチェンジャ20は位置付けられ得る。カムアーム26へのカムローラ15の衝突は、カムばね装置25を変位させて圧縮させ得る。後退位置への上昇中のカムローラ15との接触およびカムばね装置25の圧縮を容易にするために、カムアーム26は湾曲した形状またはデザインを有し得る。カムばね装置25の圧縮により、リボルバ21の変位と中心軸線28を中心としたノズルチェンジャ20の枢動とが引き起こされ得る。1つの実施形態において、スピンドルアセンブリが(Z軸線上を)上方に後退位置に上昇するときのリボルバ21の変位方向は、スピンドルアセンブリ10のスピンドル11に向かい得る。
【0030】
図11~
図15は、後退位置へのスピンドルアセンブリ10の(Z軸線上の)上昇を示す。図示のように、1つの実施形態において、スピンドルアセンブリ10が上方に後退位置へ移動されているとき、カムローラ15とカム機構24との間の連係は、カムばね装置25を圧縮し得る。
図11~
図12から分かるように、スピンドルアセンブリ10が後退位置に向かって上昇すると、カムローラ15はカムアーム26に接触し、カムアーム26を変位させる。カムローラ15との接触によるカムアーム26の変位は、カムばね装置25を圧縮させ得る。カムアーム26へのカムローラ15の接触は、ノズルチェンジャ20を中心軸線28周りに枢動させ得る。ひいては、
図11および
図12に矢印Aで示されているように、リボルバ21をスピンドル11に向けて移動させ得る。
【0031】
次に
図13を参照すると、スピンドルアセンブリ10がさらに(Z軸線に沿って)上方に後退位置に向かって移動すると、カムローラ15によって引き起こされたカムアーム26の変位は、カムばね装置25を最大に圧縮し得るので、中心軸線28を中心としたノズルチェンジャ20のさらなる枢動を引き起こし得ない。その後、カムローラ15はカムアーム26の直線区間26aを移動し続け得るので、スピンドルアセンブリ10をさらに移動させ、スピンドル11をノズルホルダ22の開口部34を通して上昇させることによってノズル12の交換を可能にし得る。カムばね装置25の圧縮とノズルチェンジャ20の回転とは、リボルバ21をスピンドル11にさらに接近させ得る。1つの実施形態において、リボルバ21は、開口部34によってスピンドル11を包囲し得る。1つの実施形態において、リボルバ21の開口部34によるスピンドル11のこの包囲は、複数のノズルホルダ22のうちの1つにおいて起こり得る。1つの実施形態において、スピンドル11は、スピンドル11とノズルホルダ22またはリボルバ21との間の直接接触なしに、複数のノズルホルダ22のうちの1つの開口部34内に移動され得る。
【0032】
図14において、カムローラ15によって引き起こされたカムアーム26の変位がカムばね装置25を最大に圧縮させ、リボルバ21がスピンドル11に向けて十分移動されてスピンドル11が複数のノズルホルダ22のうちの1つに通された後(すなわち、スピンドル11が複数のノズルホルダ22のうちの1つの開口部34内に移動された後)、カムローラ15はカムアーム26の直線区間26aに沿って移動し得る。カムローラ15がカムアーム26の直線区間26aに沿って上昇し続けているとき、カムアーム26の変位に実質的変化は起こり得ない。ノズルチェンジャ20およびリボルバ21は、代わりに、スピンドル11に対してほぼ一定の位置に保持され得る。ノズルチェンジャ20およびリボルバ21の位置はほぼ一定に維持されている一方で、スピンドルアセンブリ10およびスピンドル11は、完全に後退した位置に向かって(Z軸線に沿って)上昇し続け得る。一部の実施形態において、カムばね装置25は、これらの図に示されているように、螺旋またはコイルばねでもよい。ただし、本明細書に記載されている方法のうちの一部または全てにおいて、カムばね装置25は、ノズルチェンジャ20を移動させるように構成された、ばね定数を有するものであれば、他の種類の如何なるばね装置でもよい。別の実施形態において、カム、カムローラ、およびばね機能は、電子的に、およびソフトウェア制御によって、スピンドルアセンブリのZ移動に結合されるサーボモータ駆動装置によって実現され得る。
【0033】
スピンドルアセンブリ10およびスピンドル11が後退位置に近付くに伴い、スピンドル11に取り付けられた第1ノズル12aは、複数のノズルホルダ22のうちの1つに接触し得る。このノズルホルダ22は、以下において第1ノズルホルダ22aと称される。1つの実施形態において、第1ノズルホルダ22aは、スピンドル11およびスピンドルアセンブリ10が後退位置に向かって上昇し続けると、磁気連係、スナップデテント機構、または他の機構によって、第1ノズル12aを保持し、ひいては第1ノズル12aをスピンドル11から取り外すように設計され得る。
【0034】
図15および
図16は、1つの実施形態による、(Z軸線上を)完全に上昇して後退位置まで十分に移動したスピンドルアセンブリ10を示す。
図15に示されているように、第1ノズル12aは第1ノズルホルダ22aによって保持され得る。したがって、第1ノズル12aはスピンドル11から取り外され得る。第1ノズル12aの取り外し後、リボルバ21は回転し得る。リボルバ21の回転は、さまざまな手段によって実現され得る。例えば、1つの実施形態において、リボルバ21の回転は、サーボモータ33によって実現され得る。他の回転手段も使用され得る。リボルバ21の回転後、第2ノズルホルダ22bがスピンドル11のほぼ下方に位置合わせされ得る。
図16に示されているように、1つの実施形態において、第2ノズルホルダ22bは、第2ノズル12bを支持し得る。
【0035】
リボルバ21の回転後、スピンドルアセンブリ10およびスピンドル11は、再び非後退位置に向かって(Z軸線に沿って)下方に移動し得る。カムローラ15がカムアーム26の直線区間26aを下方に移動しているとき、スピンドル11は下方に移動し得るが、ノズルチェンジャ20およびリボルバ21はスピンドル11に対してほぼ一定の位置に保持され得る。したがって、スピンドル11は第2ノズルホルダ22bを通って第2ノズル12bに係合し得る。スピンドル11の力は、第2ノズル12bを第2ノズルホルダ22b内に保持している保持力に打ち勝つために十分であり得る。その後、第2ノズル12bはスピンドル11に取り付けられ得るので、第2ノズル12bはスピンドルアセンブリ10によって電子部品の組み付けに使用され得る。
【0036】
図17に示されているように、スピンドルアセンブリ10およびスピンドル11が非後退位置へ下降し続けているとき、カムばね装置25はノズルチェンジャ20のリボルバ21をスピンドルアセンブリ10およびスピンドル11から強制的に離すようにノズルチェンジャ20を付勢し得るので、電子部品のピックアンドプレースにおける使用中など、スピンドルアセンブリ10が非後退位置にあるとき、ノズルチェンジャ20はスピンドルアセンブリ10、スピンドル11、および第2ノズル12bの邪魔にならない位置に保持され得る。
【0037】
スピンドル磁石13a、ノズル取り付け部品14、および1つ以上のノズルホルダ磁石23に再び言及すると、1つの実施形態において、1つ以上のノズルホルダ磁石23とノズル取り付け部品14との間の引力を、スピンドル磁石13aとノズル取り付け部品14との間の引力よりも大きし得る。これは、「挿入が容易で取り外しが困難な(easy in,hard out)」関係を生じさせうる。この状態においては、複数のノズル12のうちの1つをスピンドル11から取り外すために必要な力は、複数のノズル12のうちの1つを複数のノズルホルダ22のうちの1つに挿入するための力よりも大きい、および/または著しく、または目立って、大きい。これは、複数のノズル12のうちの1つが複数のノズルホルダ22のうちの1つとスピンドル11との両方によって同時に保持されなくなり、ノズル12が落下するという状況を防止し得る。同様に、「挿入が容易で取り外しが困難な」関係において、複数のノズル12のうちの1つを複数のノズルホルダ22のうちの1つから取り外すために必要な力は、スピンドル11を複数のノズル12のうちの1つに挿入するために必要な力、ならびに複数のノズル12のうちの1つをスピンドル11上に保持するために必要な力、よりも著しく大きくなり得る。これは、複数のノズル12のうちの1つがノズルホルダ22に嵌って保持される前に、そのノズルがスピンドル11によって保持されなくなって落下するという状況を防止しうる。「挿入が容易で取り外しが困難な」関係は、ノズル12の保持がスナップデテント機構または他の機構によって実現される実施形態においても使用され得る。
【0038】
一実施形態において、ノズル12aがスピンドル11に取り付けられているとき、リボルバ21の単一のノズルホルダ22が空であり得る(すなわち、ノズル12を保持していない)。これにより、ノズル12aの取り外しは、空の単一のノズルホルダ22によってノズル12aを保持することによって行うことができる。その後、リボルバ21は回転して、複数のノズル12のうちの何れかをスピンドル11への取り付けのために供し得る。
【0039】
別の実施形態において、ノズル12aがスピンドル11に取り付けられているとき、リボルバ21の2つのノズルホルダ22が空であり得る(すなわち、ノズル12を保持していない)。このような実施形態は、リボルバ21以外の場所からのノズル12の選択を可能にし得る。例えば、1つの実施形態において、ノズル12aがスピンドル11に取り付けられているとき、リボルバの2つのノズルホルダ22は空であり得る。上記のように、ノズル12aはスピンドル11から取り外されて、空のノズルホルダ22のうちの1つによって保持され得る。次にリボルバ21は、第2の空のノズルホルダがスピンドル11に位置合わせされるように、回転する。次に、スピンドル11は、別のノズル12がスピンドルに取り付けられていない状態で、後退位置から非後退位置に移動し得る。次に、設置ヘッド200は空のスピンドル11を、ノズルバンク(図示せず)の上方など、別の位置に移動させ得る。そこから追加のノズル12が選択されてスピンドル11によって保持され得る。その後、追加のノズル12はスピンドル11から取り外されてリボルバ21の空のノズルチェンジャ22によって保持され得る、またはノズルバンクに戻され得る。したがって、必要に応じて、複数のノズル12がノズルバンクとリボルバ21との間で交換され得る。
【0040】
さらに本明細書に開示され、
図1~
図17および上の説明に図示および例示されているのは、スピンドル11などのスピンドルを含む、スピンドルアセンブリ10などのスピンドルアセンブリを含む、設置ヘッド200などの設置ヘッドを用意するステップを含む方法である。本方法は、第1ノズル12aなどの第1ノズルをスピンドルによって受容して第1ノズルを取り付けるステップをさらに含み得る。1つの実施形態において、本方法は、リボルバ21を有するノズルチェンジャ20など、リボルバを含むノズルチェンジャを用意するステップと、複数のノズル12などの複数のノズルをリボルバによって保持するステップと、をさらに含み得る。さらに、本方法は、スピンドルアセンブリを移動させ、スピンドルアセンブリの移動に応じて、ノズルチェンジャの位置を変更するステップを含み得る。1つの実施形態において、スピンドルアセンブリの移動に応じてノズルチェンジャの位置を変更するステップは、ノズルチェンジャに取り付けられた、カム機構24などの、カム機構とスピンドルアセンブリとの間の連係によって実現され得る。例えば、スピンドルアセンブリ10は、カム機構に接触してカム機構の変位を引き起こし得る、カムローラ15などのカムローラを含み得る。カム機構の変位は、取り付けられているノズルチェンジャの変位または移動を引き起こし得る。
【0041】
1つの実施形態において、本方法は、第1ノズルがスピンドルに最早取り付けられないように、ノズルチェンジャによって第1ノズルを保持するステップをさらに含み得る。
【0042】
さらに別の実施形態において、本方法は、第2ノズル12bなどの第2ノズルをリボルバによって保持するステップを含み得る。さらに、本方法は、第1ノズルがスピンドルに最早取り付けられていないときに、リボルバによって第2ノズルを回転させてスピンドルの下に位置合わせするステップを含み得る。さらに、1つの実施形態において、本方法は、スピンドルアセンブリの2回目の移動時に、スピンドルアセンブリによる第2ノズルの2回目の移動と保持とを行わせるステップを含み得る。本方法は、スピンドルアセンブリの2回目の移動に応じて、ノズルチェンジャの位置の2回目の変更を行わせるステップをさらに含み得る。
【0043】
さらに別の実施形態において、本方法は、第1ノズルがスピンドルに取り付けられているとき、空のノズルホルダを2つ有するリボルバを用意するステップを含み得る。さらに別の実施形態において、本方法は、スピンドルをノズルバンクなどの別の場所に移動させて、追加のノズル、すなわち、リボルバ上になかったノズル、をスピンドルによって保持するステップを含み得る。さらに、本方法は、リボルバの空のノズルチェンジャによって追加のノズルをスピンドルから取り外して保持する、または追加のノズルをノズルバンクに戻す、ステップを含み得る。すなわち、本方法は、スピンドルおよびノズルチェンジャによって、リボルバとノズルバンクとの間でノズルをやり取りするステップを含み得る。
【0044】
上記のように、1つの実施形態において、取り付けるステップおよび保持するステップのうちの1つ以上が磁気吸引によって実現されうる。スナップデテント機構または他の手段など、他の保持手段も使用され得る。
【0045】
各実施形態の複数の要素が冠詞「a」または「an」のどちらかを付けて紹介されている。これら冠詞は、これら要素が1つ以上存在することを意味することを意図している。用語「を含む(including)」および「を有する(having)」およびこれらの派生形は、列挙されている要素以外の追加の要素が存在し得るように、包含的であることを意図している。接続詞「または(or)」は、少なくとも2つの用語の列挙と共に使用されているとき、何れかの用語または用語の組み合わせを意味することを意図している。用語「第1(first)」および「第2(second)」は、要素を識別するために使用されており、特定の順番を示すためには使用されていない。
【0046】
本発明を限られた数の実施形態のみに関して詳細に説明してきたが、本発明はこのような開示されている実施形態に限定されないことは容易に理解されるものとする。むしろ、本発明は、上に記載されていない、しかし本発明の精神および範囲に見合った、任意の数の変形例、変更例、置換例、または相当する等価構成を組み込むために変更可能である。さらに、本発明のさまざまな実施形態を説明してきたが、本発明の複数の態様は、記載されている実施形態のうちの一部のみを含み得ることを理解されたい。したがって、本発明は、上記説明によっては制限されると見做されるべきではなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるものとする。