特許 7109633 冷却機能付き金型用部品装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B1)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-07-21

(45)【発行日】2022-07-29

(54)【発明の名称】冷却機能付き金型用部品装置

(51)【国際特許分類】

   B21D 37/16 20060101AFI20220722BHJP

   B21D 24/00 20060101ALI20220722BHJP

【ＦＩ】

B21D37/16

B21D24/00 M

【請求項の数】 3

(21)【出願番号】P 2021121097

(22)【出願日】2021-07-22

【審査請求日】2021-12-02

(31)【優先権主張番号】202110504412.9

(32)【優先日】2021-05-10

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(31)【優先権主張番号】202110503794.3

(32)【優先日】2021-05-10

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(73)【特許権者】

【識別番号】521326256

【氏名又は名称】▲張▼洪雷

(74)【代理人】

【識別番号】100130993

【弁理士】

【氏名又は名称】小原 弘揮

(72)【発明者】

【氏名】▲張▼洪雷

【審査官】石田 宏之

(56)【参考文献】

【文献】特開２００２－４６１６２（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開平１０－３２３７２７（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開昭５７－３２９００（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開平１１－７０５２９（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２００５－１４４８９１（ＪＰ，Ａ）

【文献】特許第３４２７５６１（ＪＰ，Ｂ２）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ２１Ｄ ３７／１６

Ｂ２１Ｄ ２４／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

プレス金型本体１を備える冷却機能付き金型用部品装置において、前記プレス金型本体１にガイドポスト２と、ガイドブッシュ３とが設けられており、前記ガイドポスト２の内部にガイドポストの冷却チャンネル９が設けられており、前記ガイドポスト２に頂部ガイドポストのシール溝１０と、底部ガイドポストのシール溝１３とが設けられており、前記ガイドポストの冷却チャンネル９に２つ以上の出入り孔１２が設けられており、前記ガイドブッシュ３の内部にガイドブッシュの冷却チャンネル６と、２つ以上の出入り口７とが設けられており、前記第２の出入り口７とガイドブッシュの冷却チャンネル６とが内外に貫通し、前記ガイドポスト２の頂部に、嵌合連結されるカバー１１が設けられていることを特徴とする、冷却機能付き金型用部品装置。

【請求項2】

前記プレス金型本体１に本体内部の冷却チャンネル４と、本体外部の冷却チャンネル５とが設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の冷却機能付き金型用部品装置。

【請求項3】

前記ガイドブッシュ３が内外二重構造であり、その外層にガイドブッシュ外部のシールリング溝８が設けられており、その内部にガイドブッシュ内部のシールリング溝１４が設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の冷却機能付き金型用部品装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、金型の分野に関し、詳しくは冷却機能付き金型用部品装置に関する。

【背景技術】

【0002】

金型製品の生産製造過程で、高速運転を行う場合、ガイドポストとガイドブッシュとの高速摩擦により、金型の温度が急速に高くなり、摩耗量が増え、位置決め精度が低減された。金型の安定性及び製品の品質に大きく影響し、金型部品の寿命を低下させるだけでなく、さらに生産効率にも影響する。

【0003】

このため、冷却機能付き金型用部品装置を開発することは社会全体の早急に解決すべき課題となっている。

【発明の概要】

【0004】

本発明が解決しようとする課題は、従来技術において、金型製品の生産製造過程で、高速成形を行う場合、ガイドポストとガイドブッシュとの高速摩擦により、金型の温度が急速に高くなり、摩耗量が増え、位置決め精度が低減され、金型の安定性及び製品の品質に大きく影響し、使用の要求を満たすことができないだけでなく、生産効率も低い等の問題があることである。

【0005】

上記課題を解決するために、本発明は以下の技術的手段を提供する。プレス金型本体を備える冷却機能付き金型用部品装置において、前記プレス金型本体にガイドポストと、ガイドブッシュとが設けられており、前記ガイドポストの内部にガイドポストの冷却チャンネルが設けられており、前記ガイドポストに頂部ガイドポストのシール溝と、底部ガイドポストのシール溝とが設けられており、前記ガイドポストの冷却チャンネルに２つ以上の出入り孔が設けられており、前記ガイドポストの頂部に、嵌合連結されるカバーが設けられている冷却機能付き金型用部品装置。前記ガイドブッシュの内部にガイドブッシュの冷却チャンネルと、２つ以上の出入り口とが設けられており、前記出入り口とガイドブッシュの冷却チャンネルとが内外に貫通する。

【0006】

さらに、前記ガイドブッシュが内外二重構造であり、内外の２層にすべてシールリング溝が設けられており、本体の材質以外の物質を加えて密封することができ、前記ガイドブッシュのシールリング溝が２組以上設けられている。

【0007】

さらに、前記プレス金型本体に本体内部の冷却チャンネルと、本体外部の冷却チャンネルとが設けられている。

【0008】

本発明が従来技術に比べたメリットは、本発明に係る冷却機能付き金型用部品装置は、冷却チャンネルを用いて金型を降温させ、金型部品の寿命及び製品の品質を確保し、生産効率を向上したことである。本発明は構造が簡単であり、実用性に優れるので、広く使用することを薦める。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】本発明に係る冷却機能付き金型用部品装置の概略構成図である。

【図2】ガイドブッシュの概略構成図である。

【図3】ガイドブッシュの平面図である。

【図4】ガイドポストの概略構成図である。

【図5】ガイドポストの平面図である。

【発明を実施するための形態】

【0010】

以下に添付図面に基づき本発明をより詳しく説明する。

【0011】

添付図面に基づき、本発明を詳しく説明する。

【0012】

本発明は、具体的に実施する場合、プレス金型本体１を備える冷却機能付き金型用部品装置において、前記プレス金型本体１にガイドポスト２と、ガイドブッシュ３とが設けられており、前記ガイドポスト２の内部にガイドポストの冷却チャンネル９が設けられており、前記ガイドポスト２に頂部ガイドポストのシール溝１０と、底部ガイドポストのシール溝１３とが設けられており、前記ガイドポストの冷却チャンネル９に２つ以上の出入り孔１２が設けられており、前記ガイドブッシュ３の内部にガイドブッシュの冷却チャンネル６と、２つ以上の出入り口７とが設けられており、前記第２の出入り口７とガイドブッシュの冷却チャンネル６とが内外に貫通し、前記ガイドポスト２の頂部に、嵌合連結されるカバー１１が設けられている冷却機能付き金型用部品装置を提供する。

【0013】

本発明の更なる説明として、前記プレス金型本体１に本体内部の冷却チャンネル４と、本体外部の冷却チャンネル５とが設けられている。本体外部の冷却チャンネル５は、ガイドブッシュと、ガイドポストとを直列に接続し降温する目的で設けられる。本体内部の冷却チャンネル４は金型を降温させるためのものである。外部循環冷却機を介して、金型本体、ガイドポスト、及びガイドブッシュを降温させる。

【0014】

本発明の更なる説明として、前記ガイドブッシュ３が内外二重構造であり、その内層と外層にガイドブッシュのシールリング溝が設けられており、本体の材質以外の物質を加えて密封することができ、前記ガイドブッシュのシールリング溝が２組以上設けられている。

【0015】

本発明の更なる説明として、ガイドブッシュの内輪と外輪とが、熱による膨脹収縮により締まり嵌めで嵌合され、密封する役割を果たす第３種の物質を内部に加えて冷却液体又はガスが漏れないことを確保する。

【0016】

本発明の更なる説明として、シールリング溝は、シールリング又はシーラントを入れ、並びに半田を添加して密封する役割を果たすために設けられる。

【0017】

本発明の更なる説明として、カバー１１は固定カバーであっても、または可動カバーであってもよい。

【0018】

本発明の更なる説明として、ガイドポストの冷却チャンネル９がその頂部に設けられ、環状構造として設けられ、他の軸方向の冷却チャンネルに連結される。

【0019】

以上、本発明及びその実施態様を説明したが、この説明は制限性を有せず、添付図面に示すのも本発明の１つの実施態様に過ぎず、実際の構造はこれに限られるものではない。つまり、当業者がその示唆を受け、本発明の創造の旨を逸脱することなく、創造性なしで設計した前記技術的手段と同様な構造方式及び実施例は、すべて本発明の保護範囲に属すべきである。

【符号の説明】

【0020】

１ プレス金型本体
２ ガイドポスト
３ ガイドブッシュ
４ 本体内部の冷却チャンネル
５ 本体外部の冷却チャンネル
６ ガイドブッシュの冷却チャンネル
７ 出入り口
８ ガイドブッシュのシールリング溝
９ ガイドポストの冷却チャンネル
１０ 頂部ガイドポストのシール溝
１１ カバー
１２ 出入り孔
１３ 底部ガイドポストのシール溝
１４ ガイドブッシュ内部のシールリング溝

【要約】      （修正有）

【課題】本発明に係る冷却機能付き金型用部品装置は、冷却チャンネルを用いて金型を降温させ、金型部品の寿命及び製品の品質を確保し、生産効率を向上させる。
【解決手段】プレス金型本体１にガイドポスト２と、ガイドブッシュ３とが設けられており、ガイドポスト２の内部にガイドポスト２の冷却チャンネル４が設けられており、ガイドポスト２に頂部ガイドポストのシール溝と、底部ガイドポストのシール溝とが設けられており、ガイドポスト２の冷却チャンネル４に２つ以上の出入り孔が設けられており、ガイドポスト２の頂部に、嵌合連結されるカバーが設けられている冷却機能付き金型用部品装置を開示している。ガイドブッシュ３の内部にガイドブッシュ３の冷却チャンネル４と、２つ以上の出入り口とが設けられており、出入り口とガイドブッシュ３の冷却チャンネルとが内外に貫通する。
【選択図】図１

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】