IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 全利機械股▲分▼有限公司の特許一覧

<>
  • 特許-繊維製品用の液体塗布装置 図1
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】繊維製品用の液体塗布装置
(51)【国際特許分類】
   B05C 1/12 20060101AFI20220725BHJP
   B05C 9/04 20060101ALI20220725BHJP
   B05C 13/02 20060101ALI20220725BHJP
【FI】
B05C1/12
B05C9/04
B05C13/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021079173
(22)【出願日】2021-05-07
(65)【公開番号】P2022047486
(43)【公開日】2022-03-24
【審査請求日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】109131292
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】506069527
【氏名又は名称】全利機械股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】蔡東義
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開昭50-061439(JP,A)
【文献】特表2003-501288(JP,A)
【文献】特開昭54-122340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C1/00- 3/20
7/00-21/00
B05D1/00- 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維製品用の液体塗布装置であって、
第1の繊維製品の第1の表面上に第1の液体をコーティングするように動作可能である第1の液体塗布ローラーを含む第1の液体塗布デバイスと、
前記第1の液体塗布ローラーに隣接する第2の液体塗布ローラーを含む第2の液体塗布デバイスであって、前記第1の繊維製品は、前記第1の液体塗布ローラーと前記第2の液体塗布ローラーとの間を通過するように移動可能であり、前記第2の液体塗布ローラーは、前記第1の繊維製品の第2の表面上に第2の液体をコーティングするように動作可能であることを特徴とする、第2の液体塗布デバイスと、
前記第2の液体塗布ローラーに隣接する第3の液体塗布ローラーを含む第3の液体塗布デバイスであって、前記第3の液体塗布ローラーは第2の繊維製品の第1の表面上に第3の液体をコーティングするように動作可能である、第3の液体塗布デバイスと、を備え、
前記第1の繊維製品および前記第2の繊維製品は、前記第2の液体塗布ローラーと前記第3の液体塗布ローラーとの間を通過し、前記第2の液体塗布ローラーおよび前記第3の液体塗布ローラーによってプレスされラミネートされ、
前記第1の繊維製品は多層繊維製品であり、前記第2の繊維製品は単層繊維製品であることを特徴とする、
液体塗布装置。
【請求項2】
前記第1の液体塗布デバイスは、第1の液体タンクおよび第1の液体ピックアップローラーを備え、前記第1の液体ピックアップローラーは、前記第1の液体塗布ローラーと前記第1の液体タンクとの間に位置し、前記第2の液体塗布デバイスは、第2の液体タンクおよび第2の液体ピックアップローラーを備え、前記第2の液体ピックアップローラーは、前記第2の液体塗布ローラーと前記第2の液体タンクとの間に位置し、前記第3の液体塗布デバイスは、第3の液体タンクおよび第3の液体ピックアップローラーを備え、前記第3の液体ピックアップローラーは、前記第3の液体塗布ローラーと前記第3の液体タンクとの間に位置することを特徴とする、請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項3】
前記第1の液体ピックアップローラー、前記第2の液体ピックアップローラー、および前記第3の液体ピックアップローラーはそれぞれ、その上に複数の凹状部分を伴って形成された表面を有することを特徴とする、請求項2に記載の液体塗布装置。
【請求項4】
前記第1の液体塗布ローラー、前記第2の液体塗布ローラー、および前記第3の液体塗布ローラーはそれぞれがゴムローラーであることを特徴とする、請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項5】
前記第1の液体、前記第2の液体、および前記第3の液体はそれぞれ、同一の配合を有することを特徴とする、請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項6】
前記第1の繊維製品および前記第2の繊維製品は一緒にラミネートされプレスされて、第3の繊維製品を形成することを特徴とする、請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項7】
前記第1の繊維製品は2層繊維製品であり、前記第3の繊維製品は3層繊維製品であることを特徴とする、請求項6に記載の液体塗布装置。
【請求項8】
前記第2の液体塗布ローラーは、前記第1の液体塗布ローラーと前記第3の液体塗布ローラーとの間に位置することを特徴とする、請求項1に記載の液体塗布装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3層構造である繊維製品上に液体が均一に分配されるように、繊維製品上に少なくとも1つの液体をコーティングするための液体塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレットペーパーは、吸水および洗浄の用途を提供し、日常生活で一般に使用されている。市場で現在利用可能な折り込んだティッシュペーパーは典型的な2層構造を有する。しかしながら最近では、ユーザにとってより快適なので、3層ティッシュペーパーが普及している。
【0003】
更に、いくつかの製造業者は、その上に液体がコーティングされたティッシュペーパーまたは不織布を生産している。その例は、ユーザが物品を拭くまたは洗浄することを可能にするウェットティッシュまたはウェットナプキンである。トイレットペーパーまたは不織布は、様々な液体、例えば水、液体消毒薬、およびアルコールでコーティングされている場合がある。また、ユーザが消毒目的で手をウェットティッシュまたはウェットナプキンで拭く場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、3層以上のプライを有する繊維製品に液体を塗布する際の不均一なコーティングの課題を軽減させることに役立ち、製造効率を改善することにも役立つ、繊維製品用の液体塗布装置を提供する。
【0005】
本発明の目的は、3層構造を有する繊維製品の各単プライの表面上に液体をコーティングして、3層繊維製品において液体の均一な塗布を実現するように動作可能な、繊維製品用の液体塗布装置を提供することである。
【0006】
本発明の目的は、3つの液体塗布デバイスを含む、繊維製品用の液体塗布装置を提供することであり、デバイスのうちの2つは、2層繊維製品の異なる表面に液体を塗布するように動作可能である一方で、残りの1つは、単層繊維製品の表面上に液体を塗布するように動作可能であり、2層繊維製品および単層繊維製品は、続いて積層され接着接合されて3層繊維製品が作製され、その結果、3層繊維製品において液体の塗布が均一になされる。
【0007】
本発明の目的は、3層繊維製品において液体を均一に分配させ、また3層繊維製品に塗布される液体の量の微小な調整を容易にするように、2層繊維製品および単層繊維製品の表面に塗布される液体の量を個別に調整するように動作可能な3つの液体塗布デバイスを含む、繊維製品用の液体塗布装置を提供することである。
【0008】
本発明の目的は、繊維製品に塗布される液体の配合、におい、殺菌効果、および色を変化させるために、それぞれが異なる液体を繊維製品上に塗布するように動作可能な3つの液体塗布デバイスを含む、繊維製品用の液体塗布装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために、本発明は繊維製品用の液体塗布装置を提供し、この装置は、第1の繊維製品の第1の表面上に第1の液体をコーティングするように動作可能である第1の液体塗布ローラーを含む第1の液体塗布デバイスと、第1の液体塗布ローラーに隣接する第2の液体塗布ローラーを含む第2の液体塗布デバイスであって、第1の繊維製品は第1の液体塗布ローラーと第2の液体塗布ローラーとの間を通過するように移動可能であり、第2の液体塗布ローラーは第1の繊維製品の第2の表面上に第2の液体をコーティングするように動作可能である、第2の液体塗布デバイスと、第2の液体塗布ローラーに隣接する第3の液体塗布ローラーを含む第3の液体塗布デバイスであって、前記第3の液体塗布ローラーは第2の繊維製品の第1の表面上に第3の液体をコーティングするように動作可能である、第3の液体塗布デバイスと、を備える。第1の繊維製品および第2の繊維製品は、第2の液体塗布ローラーと第3の液体塗布ローラーとの間を通過し、第2の液体塗布ローラーおよび第3の液体塗布ローラーによってプレスされラミネートされる。第1の繊維製品は多層繊維製品であり、第2の繊維製品は単層繊維製品である。
【0010】
上述した液体塗布装置では、第1の液体塗布デバイスは第1の液体タンクおよび第1の液体ピックアップローラーを備え、第1の液体ピックアップローラーは、第1の液体塗布ローラーと第1の液体タンクとの間に位置し、第2の液体塗布デバイスは、第2の液体タンクおよび第2の液体ピックアップローラーを備え、第2の液体ピックアップローラーは、第2の液体塗布ローラーと第2の液体タンクとの間に位置し、第3の液体塗布デバイスは、第3の液体タンクおよび第3の液体ピックアップローラーを備え、第3の液体ピックアップローラーは、第3の液体塗布ローラーと第3の液体タンクとの間に位置する。
【0011】
好ましくは、第1の液体ピックアップローラー、第2の液体ピックアップローラー、および第3の液体ピックアップローラーはそれぞれが、その上に複数の凹状部分を伴って形成された表面を有する。
【0012】
好ましくは、第1の液体塗布ローラー、第2の液体塗布ローラー、および第3の液体塗布ローラーはそれぞれがゴムローラーである。
【0013】
好ましくは、第1の液体、第2の液体、および第3の液体は、同一の配合を有する。
【0014】
好ましくは、第1の繊維製品および第2の繊維製品は、一緒にラミネートされプレスされて、第3の繊維製品を形成する。
【0015】
好ましくは、第1の繊維製品は2層繊維製品であり、第3の繊維製品は3層繊維製品である。
【0016】
好ましくは、第2の液体塗布ローラーは、第1の液体塗布ローラーと第3の液体塗布ローラーとの間に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態による、繊維製品用の液体塗布装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1を参照する。本発明の一実施形態による、繊維製品用の液体塗布装置を示すために概略図が提供される。図面に示すように、液体塗布装置10は、繊維製品上に少なくとも1つの液体を塗布するように動作可能であり、主に、第1の液体塗布デバイス11、第2の液体塗布デバイス13、および第3の液体塗布デバイス15を備える。第2の液体塗布デバイス13は、第1の液体塗布デバイス11および第3の液体塗布デバイス15のそれぞれに隣接し、第1の液体塗布デバイス11と第3の液体塗布デバイス15とは互いに直接接触していない。
【0019】
第1の液体塗布デバイス11は、第1の液体塗布ローラー111を備え、第2の液体塗布デバイス13は、第2の液体塗布ローラー131を備え、第2の液体塗布ローラー131は、第1の液体塗布ローラー111に隣接している。
第1の繊維製品12は、第1の液体塗布ローラー111と第2の液体塗布ローラー131との間を通過するように移動可能であり、第1の液体塗布ローラー111は、第1の繊維製品12の表面上、例えば第1の表面121上に、第1の液体112を塗布するように動作可能であり、第2の液体塗布ローラー131は、第1の繊維製品12の別の表面上、例えば第2の表面123上に、第2の液体132を塗布するように動作可能である。
【0020】
第3の液体塗布デバイス15は、第3の液体塗布ローラー151を備え、第2の液体塗布ローラー131は、第3の液体塗布ローラー151に隣接し、第3の液体塗布ローラー151は、第2の繊維製品14の表面上に第3の液体152を塗布するように動作可能である。第1の繊維製品12および第2の繊維製品14は、第2の液体塗布ローラー131と第3の液体塗布ローラー151との間を通過するように移動する。第2の液体塗布ローラー131および第3の液体塗布ローラー151は、第1の繊維製品12および第2の繊維製品14をラミネートするように一緒にプレスして、第3の繊維製品16を形成するように動作可能である。
【0021】
第1の液体112、第2の液体132、および第3の液体152は、同一または異なる、配合または組成物の液体であり得る。例えば、第1の液体112、第2の液体132、および第3の液体152はそれぞれが、乳化液、殺菌剤、香水、水、保湿剤、および洗浄剤のうちの1つとして選択できる。
【0022】
本発明の一実施形態では、第1の液体塗布デバイス11は第1の液体タンク113を更に備え、その中に第1の液体112を含有し貯蔵し、第1の液体タンク113に含有される第1の液体112は、第1の液体塗布ローラー111の表面に移転され、その結果、第1の液体塗布ローラー111は第1の液体112を第1の繊維製品12の第1の表面121に塗布する。
【0023】
本発明の好ましい実施形態では、第1の液体塗布デバイス11は、第1の液体ピックアップローラー115を更に備え、第1の液体ピックアップローラー115は、第1の液体タンク113と第1の液体塗布ローラー111との間に位置する。
第1の液体ピックアップローラー115は、第1の液体タンク113と接触するように設定され、その結果、第1の液体ピックアップローラー115が第1の液体タンク113に対して回転し、第1の液体タンク113内に含有される第1の液体112は第1の液体ピックアップローラー115の表面に移転される。更に、第1の液体ピックアップローラー115は、第1の液体塗布ローラー111と接触するように設定され、その結果、第1の液体ピックアップローラー115の表面上の第1の液体112は第1の液体塗布ローラー111に移転される。異なる実施形態では、複数の第1の液体ピックアップローラー115が存在し得る。
【0024】
第1の液体ピックアップローラー115および第1の液体塗布ローラー111はそれぞれが円筒形状であり、第1の液体ピックアップローラー115は本質的に変形可能ではない材料で作製され、第1の液体ピックアップローラー115の表面は複数の凹状部分で形成されている。例えば、第1の液体ピックアップローラー115は、金属メッシュローラーであってもよい。第1の液体ピックアップローラー115の凹状部分は、第1の液体112を受け取り、保持し、したがって移転させてもよい。
第1の液体塗布ローラー111が、第1の繊維製品12の第1の表面121上に第1の液体112を塗布し、コーティングすることを支援するために、第1の液体塗布ローラー111は変形可能な材料で作製される。例えば第1の液体塗布ローラー111はゴムローラーである。
【0025】
第2の液体塗布デバイス13および第3の液体塗布デバイス15はそれぞれ、第1の液体塗布デバイス11の構造と概ね同一であるかまたは類似した構造である。第2の液体塗布デバイス13は、第2の液体塗布ローラー131、第2の液体タンク133、および/または第2の液体ピックアップローラー135を備え、第2の液体ピックアップローラー135は、第2の液体タンク133と第2の液体塗布ローラー131との間に位置し、第2の液体塗布ローラー131は、第1の繊維製品12の第2の表面123上に第2の液体132を塗布するように、したがってコーティングするように動作可能である。
【0026】
第3の液体塗布デバイス15は、第3の液体塗布ローラー151、第3の液体タンク153、および/または第3の液体ピックアップローラー155を備える。第3の液体ピックアップローラー155は、第3の液体タンク153と第3の液体塗布ローラー151との間に位置し、第3の液体塗布ローラー151は、第2の繊維製品14の第1の表面141上に第3の液体152を塗布し、コーティングするように動作可能である。
【0027】
具体的には、第1の繊維製品12は多層繊維製品であり、複数の単層繊維製品のラミネーションを備える。したがって、第1の繊維製品12は1つの単層繊維製品の厚さより大きい厚さを有する。液体が第1の繊維製品12の1つの表面に塗布される場合、液体は、第1の繊維製品12のあらゆる部分に均一に浸透せず、広がらない場合がある。更に、第1の繊維製品12に液体を塗布している間に、液体を第1の繊維製品12の内部へと非常にゆっくりと浸透させるのに時間を要し、これは液体のコーティングを完了させるのに必要な時間を増加させる。
【0028】
このような問題に対して、本発明は、第1の液体塗布デバイス11および第2の液体塗布デバイス13が、第1の液体112および第2の液体132を、第1の繊維製品12の異なる表面上、例えば反対側の表面上に、別々に別個に塗布し、コーティングするように動作可能である構成を提供する。このような表面は上述した第1の表面121および第2の表面123である。第1の液体112および第2の液体132はそれぞれ、そのような異なる表面を通って第1の繊維製品12の内部へと浸透し、その結果、第1の液体112および第2の液体132は第1の繊維製品12のあらゆる部分に均一に広がることができ、液体(第1の液体112および第2の液体132)が、第1の繊維製品12の内部へと浸透するのに必要な時間を短縮できる。
【0029】
第3の液体塗布デバイス15は、第2の繊維製品14の表面上に第3の液体152を塗布し、コーティングするように動作可能であり、第2の繊維製品14は、単層繊維製品である。第2の繊維製品14は、一般に、第1の繊維製品12の厚さよりも小さい厚さを有する。したがって、第3の液体152を第2の繊維製品14の内部へと均一にかつ迅速に浸透させるには、第3の液体塗布デバイス15が1つだけあれば十分である。
【0030】
第3の液体塗布デバイス15は、上述したようにコーティングされた第2の繊維製品14を第2の液体塗布デバイス13に搬送し、その結果、第2の繊維製品14が第1の繊維製品12に積層されラミネートされる。具体的には、第3の液体塗布デバイス15は、第2の繊維製品14の第1の表面141上に第3の液体152を塗布するように、したがってコーティングするように動作可能であり、第2の繊維製品14の第2の表面143は、第1の繊維製品12の第1の表面121と接触し接合するように設定され、その結果、第1の繊維製品12と第2の繊維製品14とが一緒に積層されラミネートされて、第3の繊維製品16が形成される。
【0031】
更に、第2の液体塗布デバイス13の第2の液体塗布ローラー131、および第3の液体塗布デバイス15の第3の液体塗布ローラー151は、積層された第1の繊維製品12および第2の繊維製品14をプレスし、ラミネートするように、互いに隣接して設定される。その結果、第1の繊維製品12および第2の繊維製品14は、一緒に堅く確実に接合されて、第3の繊維製品16が形成され得る。
【0032】
本発明の実施形態では、第1の繊維製品12は2層繊維製品であることができ、第2の繊維製品14は単層繊維製品である。したがって第3の繊維製品16は3層繊維製品である。更に、第1の繊維製品12および第2の繊維製品14は紙(またはパルプ)または不織布で作製され、一方で、第3の繊維製品16はトイレットペーパー、顔用ティッシュ、ウェットティッシュ、顔用メンブレンなどのうちの1つである。
【0033】
第2の液体ピックアップローラー135および第3の液体ピックアップローラー155はそれぞれ、本質的に変形可能ではない材料で作製され、第2の液体ピックアップローラー135および第3の液体ピックアップローラー155はそれぞれ、複数の凹状部分を伴って形成された表面を有してもよい。例えば、第2の液体ピックアップローラー135および第3の液体ピックアップローラー155はそれぞれ、金属メッシュローラーであってもよい。第2の液体塗布ローラー131および第3の液体塗布ローラー151はそれぞれ、変形可能な材料で作製され、例えば第2の液体塗布ローラー131および第3の液体塗布ローラー151はそれぞれ、ゴムローラーである。
【0034】
本発明の実施形態では、第1の繊維製品12は、2つの単層繊維製品を備える2層繊維製品である。第1の液体塗布デバイス11および第2の液体塗布デバイス13はそれぞれ、第1の液体112および第2の液体132を、第1の繊維製品12の2つの単層繊維製品上に塗布してコーティングし、一方で、第3の液体塗布デバイス15は、第3の液体152を単層の第2の繊維製品14の表面上に塗布してコーティングする。換言すれば、第1の液体塗布デバイス11、第2の液体塗布デバイス13、および第3の液体塗布デバイス15はそれぞれ、第1の液体112、第2の液体132、および第3の液体152を、単層繊維製品の各々の表面に塗布しコーティングするように動作可能であり、その結果、上述したように形成された第3の繊維製品16にわたって液体を均一に分配して広げることができる。
【0035】
実用的には、第1の液体塗布デバイス11、第2の液体塗布デバイス13、および第3の液体塗布デバイス15は、これらにより塗布される第1の液体112、第2の液体132、および第3の液体152の量に関して調整可能である。例えば、第1の液体塗布ローラー111、第2の液体塗布ローラー131、および第3の液体塗布ローラー151は、第1の液体112、第2の液体132、および第3の液体152の塗布量を調整するために、その回動速度に関して制御および調整されることができる。
【0036】
具体的には、第1の液体塗布デバイス11は、第2の液体塗布デバイス13および/または第3の液体塗布デバイス15の上流に構成され、第2の液体塗布デバイス13は、第1の液体塗布デバイス11と第3の液体塗布デバイス15との間に位置する。第2の液体塗布ローラー131は、第1の液体塗布ローラー111と第3の液体塗布ローラー151との間に位置する。
【0037】
本発明の実施形態では、最初に第1の液体112が第1の液体塗布デバイス11によって第1の繊維製品12の第1の表面121上に塗布されてコーティングされ、次いで、第2の液体132が第2の液体塗布デバイス13によって第1の繊維製品12の第2の表面123上に塗布されてコーティングされる。
異なる実施形態では、第1の液体塗布デバイス11および第2の液体塗布デバイス13は、第1の液体112および第2の液体132をそれぞれ、第1の繊維製品12の異なる表面に同時に塗布してコーティングするように動作可能である。
【0038】
上記は、本発明の好ましい実施形態を例示するためだけに提供され、本発明の範囲を制限することを意図していない。添付の特許請求の範囲において定められるような本発明の形状、構造、特徴および趣旨に含まれる、等価な変形形態および修正形態が、添付の特許請求の範囲においてのみ定められる本発明の範囲に含まれるとみなされる。
図1