(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】収容箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/72 20060101AFI20220725BHJP
【FI】
B65D5/72 A
(21)【出願番号】P 2019506064
(86)(22)【出願日】2018-03-14
(86)【国際出願番号】 JP2018009868
(87)【国際公開番号】W WO2018168893
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-03-11
(31)【優先権主張番号】P 2017049413
(32)【優先日】2017-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000222141
【氏名又は名称】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101409
【氏名又は名称】葛西 泰二
(74)【代理人】
【識別番号】100175385
【氏名又は名称】葛西 さやか
(74)【代理人】
【識別番号】100175662
【氏名又は名称】山本 英明
(74)【代理人】
【識別番号】100206195
【氏名又は名称】山本 直樹
(72)【発明者】
【氏名】徳永 大輔
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-184973(JP,A)
【文献】実開昭58-065285(JP,U)
【文献】特開2012-240736(JP,A)
【文献】特開2006-168819(JP,A)
【文献】特開2008-296917(JP,A)
【文献】実開平06-006232(JP,U)
【文献】特開2011-057275(JP,A)
【文献】米国特許第04405066(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定形状に展開されたシート体(11)を、正面部(12)、背面部(13)、平面部(14)、底面部(15)、一方側面部(17)及び他方側面部(16)からなる直方体形状に折り曲げて形成される収容箱(10)であって、
前記正面部は、一方方向から他方方向にかけて切断自在の切り取り線(41)を境界として残存部分(26)と除去部分(27)とに分けられ、
前記除去部分は、前記切り取り線を切断することによって除去することができ、
前記除去部分の一方側縁(47)の少なくとも一部は前記正面部の一方側縁(42)に重なるように配置され、
前記一方側面部の前縁(48)は、前記除去部分の一方側縁の前記一部に対応する位置の少なくとも一部(58、68、78)において、前記正面部の一方側縁の位置から後方に離れて配置される
ことで切欠きが構成され、
前記切欠きの上端は、前記正面部の前記残存部分における一方側縁に接すると共に、前
記一方側面部の一部に覆われるように配置される、収容箱。
【請求項2】
所定形状に展開されたシート体(11)を、正面部(12)、背面部(13)、平面部
(14)、底面部(15)、一方側面部(17)及び他方側面部(16)からなる直方体
形状に折り曲げて形成される収容箱(10)であって、
前記正面部は、一方方向から他方方向にかけて切断自在の切り取り線(41)を境界と
して残存部分(26)と除去部分(27)とに分けられ、
前記除去部分は、前記切り取り線を切断することによって除去することができ、
前記除去部分の一方側縁(47)の少なくとも一部は前記正面部の一方側縁(42)に
重なるように配置され、
前記一方側面部は、外側壁及び内側壁からなる二重構造を含み、
前記一方側面部の外側壁の前縁(48)は、前記除去部分の一方側縁の前記一部に対応
する位置の少なくとも一部(58、68、78)において、前記正面部の一方側縁の位置
から後方に離れて配置されることで切欠きが構成され、
前記一方側面部の内側壁の前縁は、前記正面部の一方側縁と重なるように配置され、
前記切欠きの上端は、前記正面部の前記残存部分における一方側縁に接する、収容箱。
【請求項3】
所定形状に展開されたシート体(11)を、正面部(12)、背面部(13)、平面部(14)、底面部(15)、右側面部(16)及び左側面部(17)からなる直方体形状に折り曲げて形成される収容箱(10)であって、
前記正面部を覆う正面シート(22)と、
前記正面シートの左側縁(42)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面部の一部を覆う左側面後方折り曲げシート(32)と、
前記正面シートの下縁(52)に折り曲げ自在に接続され、前記底面部を覆う底面シート(25)と、
前記底面シートの左側縁(45)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面後方折り曲げシートの外面に固定される左側面上方折り曲げシート(35)と、
前記底面シートの後縁(55)に折り曲げ自在に接続され、前記背面部を覆う背面シート(23)と、
前記背面シートの左側縁(43)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面上方折り曲げシートの内面に固定される左側面前方折り曲げシート(33)と、
前記背面シートの上縁(53)に折り曲げ自在に接続され、前記平面部を覆う平面シート(24)と、
前記平面シートの前縁(54)に折り曲げ自在に接続され、前記正面シートの少なくとも一部を覆う正面下方折り曲げシート(28)と、
前記平面シートの左側縁(44)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面上方折り曲げシートの外面の上部を覆う左側面下方折り曲げシート(34)とを備え、
前記正面下方折り曲げシートは、前記平面シートの前縁に平行に形成された切断自在のミシン目(41)を境界として上方の残存部分(26)と下方の除去部分(27)とに分けられると共に前記除去部分の一部は前記正面シートに固定され、
更に、前記残存部分は前記左側面下方折り曲げシートに接続され、
前記除去部分の左側縁(47)の少なくとも一部は前記正面シートの左側縁に重なるように配置され、
前記左側面上方折り曲げシートの前縁(48)であって前記左側面下方折り曲げシートから露出している特定前縁(58、68、78)は、前記除去部分の左側縁の前記一部に対応する位置の少なくとも一部において、前記正面シートの左側縁の位置から後方に離れて配置される
ことで切欠きが構成され、
前記切欠きの上端は、前記正面下方折り曲げシートの前記残存部分における左側縁に接
すると共に、前記左側面下方折り曲げシートに覆われるように配置される、収容箱。
【請求項4】
所定形状に展開されたシート体(11)を、正面部(12)、背面部(13)、平面部
(14)、底面部(15)、右側面部(16)及び左側面部(17)からなる直方体形状
に折り曲げて形成される収容箱(10)であって、
前記正面部を覆う正面シート(22)と、
前記正面シートの左側縁(42)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面部
の一部を覆う左側面後方折り曲げシート(32)と、
前記正面シートの下縁(52)に折り曲げ自在に接続され、前記底面部を覆う底面シー
ト(25)と、
前記底面シートの左側縁(45)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面後
方折り曲げシートの外面に固定される左側面上方折り曲げシート(35)と、
前記底面シートの後縁(55)に折り曲げ自在に接続され、前記背面部を覆う背面シー
ト(23)と、
前記背面シートの左側縁(43)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面上
方折り曲げシートの内面に固定される左側面前方折り曲げシート(33)と、
前記背面シートの上縁(53)に折り曲げ自在に接続され、前記平面部を覆う平面シー
ト(24)と、
前記平面シートの前縁(54)に折り曲げ自在に接続され、前記正面シートの少なくと
も一部を覆う正面下方折り曲げシート(28)と、
前記平面シートの左側縁(44)に折り曲げ自在に接続され、少なくとも前記左側面上
方折り曲げシートの外面の上部を覆う左側面下方折り曲げシート(34)とを備え、
前記正面下方折り曲げシートは、前記平面シートの前縁に平行に形成された切断自在の
ミシン目(41)を境界として上方の残存部分(26)と下方の除去部分(27)とに分
けられると共に前記除去部分の一部は前記正面シートに固定され、
更に、前記残存部分は前記左側面下方折り曲げシートに接続され、
前記除去部分の左側縁(47)の少なくとも一部は前記正面シートの左側縁に重なるよ
うに配置され、
前記左側面上方折り曲げシートの前縁(48)であって前記左側面下方折り曲げシート
から露出している特定前縁(58、68、78)は、前記除去部分の左側縁の前記一部に
対応する位置の少なくとも一部において、前記正面シートの左側縁の位置から後方に離れ
て配置されることで切欠きが構成され、
前記左側面後方折り曲げシートの前縁は、前記正面シートの左側縁と重なるように配置
され、
前記切欠きの上端は、前記正面下方折り曲げシートの前記残存部分における左側縁に接
する、収容箱。
【請求項8】
前記収容箱を左右反転して構成される、請求項
3から請求項
7のいずれかに記載の収容箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は収容箱に関し、特にアルミホイル等のシート体を巻き取った巻回物等を収容するために用いられる収容箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、箱の一部に設けられたミシン目に沿って、特定部分を切り離すことで、箱を開封するタイプの収容箱が存在している。
【0003】
図7は、日本国特開2015-199507号公報で開示された従来の包装箱の外観形状を示す概略斜視図であり、
図8は、
図7で示した包装箱の展開図であり、
図9は、
図7で示した包装箱の開封工程を示す概略斜視図であり、
図10は、
図7で示した包装箱の使用状態を示す概略斜視図である。
【0004】
図7を参照して、従来の包装箱90は、
図8のように所定形状に展開された紙ブランク等からなるシート体91を、正面部92、背面部93、平面部94、底面部95、右側面部96及び左側面部97からなる直方体形状に折り曲げて形成され、その中には
図10に示すようなアルミホイル等のシート131を巻き取ったものである捲回ロール130を収容するものである。
【0005】
又、
図7~
図10を参照して、懸垂板106の内側には、金属等でできた長手方向に延びる切断刃120が、懸垂板106の先端から切断刃120の先端が突出するように取り付けられている。懸垂板106の内側に取り付けられた切断刃120の先端は、未開封の状態では、開封板107によって覆われる。開封板107の一部は前面板102の下部の一部に接着剤で固定されている。
【0006】
包装箱90の開封に際しては、
図9及び
図10を参照して、開封板107の左側縁147を掴んで、ミシン目121に沿って開封板107を接着固定に抗して切り離す。すると、包装箱90が開封されると共に、切断刃120の先端が露出する。次に、上面板104を背面板103の上縁123を軸にして背面部93の方向に回動し、包装箱90を開く。すると、包装箱90の内側に収容されている捲回ロール130が露出するので、捲回ロール130を回転させてアルミホイル等のシート131を所望の長さ引き出す。その後、上面板104を元の平面部94の位置に戻した上で押し下げることで、懸垂板106がそれに伴って下がり、
図10のように所望の長さに引き出したシート131に切断刃120の先端を当てることで切断が可能となる。このように開封板107を設けることで、開封直前まで切断刃120を露出させずにおくことができると共に、又、開封板107を切り離すことで、容易に包装箱90を開封することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【0008】
上記のような従来の包装箱90では、開封時において開封板107が掴みにくい場合がある。
【0009】
図11は、
図7で示した包装箱の左部分拡大斜視図であり、
図12は、
図11で示したXII-XIIラインの拡大端面図である。
【0010】
これらの図を参照して、上記のような従来の包装箱90において、開封板107の左側縁147は、前面板102の左側縁142に重なるように配置され、又、側面板115の前縁148は、前面板102の左側縁142に整列するように配置されている。そのため、開封板107の左側縁147と側面板115の前縁148とは、ほぼ隣接する位置関係となる。したがって、包装箱90を開封する際に開封板107の左側縁147を掴もうとすると、指をあてがうスペースがほとんどなく、開封板107が掴みにくいものとなっていた。
【0011】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、除去部分(開封板)が掴みやすく開封作業が容易となる収容箱を提供することを目的とする。
【発明の開示】
【0012】
上記の目的を達成するために、この発明の第1の局面における収容箱は、所定形状に展開されたシート体を、正面部、背面部、平面部、底面部、一方側面部及び他方側面部からなる直方体形状に折り曲げて形成される収容箱であって、正面部は、一方方向から他方方向にかけて切断自在の切り取り線を境界として残存部分と除去部分とに分けられ、除去部分は、切り取り線を切断することによって除去することができ、除去部分の一方側縁の少なくとも一部は正面部の一方側縁に重なるように配置され、一方側面部の前縁は、除去部分の一方側縁の一部に対応する位置の少なくとも一部において、正面部の一方側縁の位置から後方に離れて配置されることで切欠きが構成され、切欠きの上端は、正面部の残存部
分における一方側縁に接すると共に、一方側面部の一部に覆われるように配置されるものである。
【0013】
このように構成すると、除去部分の一方側縁の少なくとも一部と一方側面部の前縁との間にスペースが確保される。
この発明の第2の局面における収容箱は、所定形状に展開されたシート体を、正面部、
背面部、平面部、底面部、一方側面部及び他方側面部からなる直方体形状に折り曲げて形
成される収容箱であって、正面部は、一方方向から他方方向にかけて切断自在の切り取り
線を境界として残存部分と除去部分とに分けられ、除去部分は、切り取り線を切断するこ
とによって除去することができ、除去部分の一方側縁の少なくとも一部は正面部の一方側
縁に重なるように配置され、一方側面部は、外側壁及び内側壁からなる二重構造を含み、
一方側面部の外側壁の前縁は、除去部分の一方側縁の一部に対応する位置の少なくとも一
部において、正面部の一方側縁の位置から後方に離れて配置されることで切欠きが構成さ
れ、一方側面部の内側壁の前縁は、正面部の一方側縁と重なるように配置され、切欠きの
上端は、正面部の残存部分における一方側縁に接するものである。
このように構成すると、除去部分の一方側縁の少なくとも一部と一方側面部の前縁との
間にスペースが確保される。
【0014】
この発明の第3の局面における収容箱は、所定形状に展開されたシート体を、正面部、背面部、平面部、底面部、右側面部及び左側面部からなる直方体形状に折り曲げて形成される収容箱であって、正面部を覆う正面シートと、正面シートの左側縁に折り曲げ自在に接続され、少なくとも左側面部の一部を覆う左側面後方折り曲げシートと、正面シートの下縁に折り曲げ自在に接続され、底面部を覆う底面シートと、底面シートの左側縁に折り曲げ自在に接続され、少なくとも左側面後方折り曲げシートの外面に固定される左側面上方折り曲げシートと、底面シートの後縁に折り曲げ自在に接続され、背面部を覆う背面シートと、背面シートの左側縁に折り曲げ自在に接続され、少なくとも左側面上方折り曲げシートの内面に固定される左側面前方折り曲げシートと、背面シートの上縁に折り曲げ自在に接続され、平面部を覆う平面シートと、平面シートの前縁に折り曲げ自在に接続され、正面シートの少なくとも一部を覆う正面下方折り曲げシートと、平面シートの左側縁に折り曲げ自在に接続され、少なくとも左側面上方折り曲げシートの外面の上部を覆う左側面下方折り曲げシートとを備え、正面下方折り曲げシートは、平面シートの前縁に平行に形成された切断自在のミシン目を境界として上方の残存部分と下方の除去部分とに分けられると共に除去部分の一部は正面シートに固定され、更に、残存部分は左側面下方折り曲げシートに接続され、除去部分の左側縁の少なくとも一部は正面シートの左側縁に重なるように配置され、左側面上方折り曲げシートの前縁であって左側面下方折り曲げシートから露出している特定前縁は、除去部分の左側縁の一部に対応する位置の少なくとも一部において、正面シートの左側縁の位置から後方に離れて配置されることで切欠きが構成され
、切欠きの上端は、正面下方折り曲げシートの残存部分における左側縁に接すると共に、
左側面下方折り曲げシートに覆われるように配置されるものである。
【0015】
このように構成すると、除去部分の左側縁の少なくとも一部と特定前縁との間にスペースが確保される。
この発明の第4の局面における収容箱は、所定形状に展開されたシート体を、正面部、
背面部、平面部、底面部、右側面部及び左側面部からなる直方体形状に折り曲げて形成さ
れる収容箱であって、正面部を覆う正面シートと、正面シートの左側縁に折り曲げ自在に
接続され、少なくとも左側面部の一部を覆う左側面後方折り曲げシートと、正面シートの
下縁に折り曲げ自在に接続され、底面部を覆う底面シートと、底面シートの左側縁に折り
曲げ自在に接続され、少なくとも左側面後方折り曲げシートの外面に固定される左側面上
方折り曲げシートと、底面シートの後縁に折り曲げ自在に接続され、背面部を覆う背面シ
ートと、背面シートの左側縁に折り曲げ自在に接続され、少なくとも左側面上方折り曲げ
シートの内面に固定される左側面前方折り曲げシートと、背面シートの上縁に折り曲げ自
在に接続され、平面部を覆う平面シートと、平面シートの前縁に折り曲げ自在に接続され
、正面シートの少なくとも一部を覆う正面下方折り曲げシートと、平面シートの左側縁に
折り曲げ自在に接続され、少なくとも左側面上方折り曲げシートの外面の上部を覆う左側
面下方折り曲げシートとを備え、正面下方折り曲げシートは、平面シートの前縁に平行に
形成された切断自在のミシン目を境界として上方の残存部分と下方の除去部分とに分けら
れると共に除去部分の一部は正面シートに固定され、更に、残存部分は左側面下方折り曲
げシートに接続され、除去部分の左側縁の少なくとも一部は正面シートの左側縁に重なる
ように配置され、左側面上方折り曲げシートの前縁であって左側面下方折り曲げシートか
ら露出している特定前縁は、除去部分の左側縁の一部に対応する位置の少なくとも一部に
おいて、正面シートの左側縁の位置から後方に離れて配置されることで切欠きが構成され
、左側面後方折り曲げシートの前縁は、正面シートの左側縁と重なるように配置され、切
欠きの上端は、正面下方折り曲げシートの残存部分における左側縁に接するものである。
このように構成すると、除去部分の左側縁の少なくとも一部と特定前縁との間にスペー
スが確保される。
【0016】
この発明の第5の局面における収容箱は、第3の局面又は第4の局面における発明の構成において、特定前縁は、底面シートとの接続部において正面シートの左側縁に整列すると共にその上方において正面シートの左側縁の位置から後方に離れるものである。
【0017】
このように構成すると、接続部における左側面上方折り曲げシートの接続強度が確保される。
【0018】
この発明の第6の局面における収容箱は、第5の局面における発明の構成において、特定前縁は、左側面上方折り曲げシートの前縁を半長円形に切り欠くことによって形成されるものである。
【0019】
このように構成すると、除去部分の左側縁と特定前縁との距離が安定する。
【0020】
この発明の第7の局面における収容箱は、第3の局面から第6の局面のいずれかにおける発明の構成において、除去部分は、ミシン目に平行に形成された切断自在の第2のミシン目を境界として上方の除去片と下方の残存片とに分けられると共に残存片の一部は正面シートに固定され、特定前縁は、除去片の左側縁に対応する位置に配置されるものである。
【0021】
このように構成すると、除去片の左側縁と特定前縁との間にスペースが確保される。又、除去片の接着固定等が不要になる。
【0022】
この発明の第8の局面における収容箱は、第3の局面から第7の局面のいずれかにおける発明の構成において、収容箱を左右反転して構成されるものである。
【0023】
このように構成すると、除去部分の右側縁が掴み易くなる。
【0024】
以上説明したように、この発明の第1の局面における収容箱は、除去部分の一方側縁の少なくとも一部と一方側縁部の前縁との間にスペースが確保されるため、除去部分の一方側縁に指を押し付けやすくなり、除去部分の掴みが容易となる。
この発明の第2の局面における収容箱は、除去部分の一方側縁の少なくとも一部と一方
側縁部の前縁との間にスペースが確保されるため、除去部分の一方側縁に指を押し付けや
すくなり、除去部分の掴みが容易となる。
【0025】
この発明の第3の局面における収容箱は、除去部分の左側縁の少なくとも一部と特定前縁との間にスペースが確保されるため、除去部分の左側縁に指を押し付けやすくなり、除去部分の掴みが容易となる。
この発明の第4の局面における収容箱は、除去部分の左側縁の少なくとも一部と特定前
縁との間にスペースが確保されるため、除去部分の左側縁に指を押し付けやすくなり、除
去部分の掴みが容易となる。
【0026】
この発明の第5の局面における収容箱は、第3の局面又は第4の局面における発明の効果に加えて、接続部における左側面上方折り曲げシートの接続強度が確保されるため、組立強度が向上する。
【0027】
この発明の第6の局面における収容箱は、第5の局面における発明の効果に加えて、除去部分の左側縁と特定前縁との距離が安定するため、除去部分の掴みが安定する。
【0028】
この発明の第7の局面における収容箱は、第3の局面から第6の局面のいずれかにおける発明の効果に加えて、除去片の左側縁と特定前縁との間にスペースが確保されるため、除去片の左側縁に指を押し付けやすくなり、除去片の掴みが容易となる。又、除去片の接着固定等が不要になるため、除去片の分離が容易となる。
【0029】
この発明の第8の局面における収容箱は、第3の局面から第7の局面のいずれかにおける発明の効果に加えて、除去部分の右側縁が掴み易くなるため、使用勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】この発明の第1の実施の形態による収容箱の外観形状を示す概略斜視図である。
【
図2】
図1で示した収容箱の表面から見た展開図である。
【
図3】
図1で示した収容箱の左部分拡大斜視図である。
【
図4】
図3で示したIV-IVラインの拡大端面図である。
【
図5】この発明の第2の実施の形態による収容箱の左部分拡大斜視図であって、
図3に対応する図である。
【
図6】この発明の第3の実施の形態による収容箱の外観形状を示す概略斜視図であって、
図1に対応する図である。
【
図7】従来の包装箱の外観形状を示す概略斜視図である。
【
図9】
図7で示した包装箱の開封工程を示す概略斜視図である。
【
図10】
図7で示した包装箱の使用状態を示す概略斜視図である。
【
図11】
図7で示した包装箱の左部分拡大斜視図である。
【
図12】
図11で示したXII-XIIラインの拡大端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、この発明の第1の実施の形態による収容箱の外観形状を示す概略斜視図であり、
図2は、
図1で示した収容箱の表面から見た展開図である。
【0032】
これらの図を参照して、収容箱10は、所定形状に展開された紙ブランク等からなるシート体11を、
図1において矢印の方向から見た面を正面とした、正面部12、背面部13、平面部14、底面部15、右側面部16及び左側面部17からなる直方体形状に折り曲げて形成されるものである。
【0033】
その具体的な構成については、後述するミシン目41及び除去部分27に係る部分以外は左右反転の構成であるため、収容箱10の左部分についてのみ説明する。
【0034】
まず、シート体11は、収容箱10の正面部12を覆う正面シート22を備えている。又、展開時には、正面シート22の左側縁42に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、左側面部17の前方から3分の1程度を覆うように、正面シート22に対して後方に折り曲げられる左側面後方折り曲げシート32を備えている。
【0035】
更に、展開時には、正面シート22の下縁52に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、底面部15を覆うように折り曲げられる底面シート25を備えている。更に、展開時には、底面シート25の左側縁45に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、左側面部17のほぼ全面を覆うように底面シート25に対して上方に折り曲げられ、左側面後方折り曲げシート32の外面に接着剤等で固定される左側面上方折り曲げシート35を備えている。尚、左側面上方折り曲げシート35は、左側面上方折り曲げシート35の前縁48に沿って半長円形の切欠き38が形成されている点で、従来の包装箱90の側面板115とは異なっている。この切欠き38を設けた効果については後述する。
【0036】
更に、シート体11は、展開時には、底面シート25の後縁55に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、背面部13を覆うように折り曲げられる背面シート23を備えている。更に、展開時には、背面シート23の左側縁43に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、左側面部17の後方からほぼ全面を覆うように背面シート23に対して前方に折り曲げられ、左側面上方折り曲げシート35の内面に接着剤等で固定される左側面前方折り曲げシート33を備えている。
【0037】
更に、展開時には、背面シート23の上縁53に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、平面部14を覆うように折り曲げられる平面シート24を備えている。更に、展開時には、平面シート24の前縁54に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、正面シート22の全面を覆うように下方に折り曲げられる正面下方折り曲げシート28を備えている。更に、展開時には、平面シート24の左側縁44に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、左側面上方折り曲げシート35の外面の上半分程度を覆うように下方に折り曲げられる左側面下方折り曲げシート34を備えている。
【0038】
ここで、正面下方折り曲げシート28は、平面シート24の前縁54に平行に形成された切断自在のミシン目41を境界として、上方約5分の2を占める残存部分26と、下方約5分の3を占める除去部分27とに分けられている。組み立て時において、除去部分27の一部は、収容箱10が輸送時等に不用意に開かないようにするために、正面シート22の下部の一部に接着剤で固定されている。尚、この接着力は手で除去部分27を切り離せる程度の強さとなっている。又、正面下方折り曲げシート28については、この実施の形態にあっては、除去部分27が左から右に切り取ることを想定した構造をしているため、図示はしていないが、ミシン目41の形状は除去部分27の右方向への切り取りが容易な形状となっている。
【0039】
更に、残存部分26は、展開時には、残存部分の26の左側縁46に折り曲げ自在に接続されると共に、組み立て時には、左側面下方折り曲げシート34のほぼ全面を覆うように残存部分26に対して後方に折り曲げられる第2の左側面後方折り曲げシート36を備えている。第2の左側面後方折り曲げシート36は、左側面下方折り曲げシート34の内側に接着剤等で固定されている。更に、残存部分26の内側には、金属や紙等でできた長手方向に延びる切断刃40が、残存部分26の先端から切断刃40の先端が突出するように取り付けられている。残存部分26の内側に取り付けられた切断刃40の先端は、未開封の状態では、除去部分27によって覆われている。
【0040】
図3は、
図1で示した収容箱の左部分拡大斜視図であり、
図4は、
図3で示したIV-IVラインの拡大端面図である。
【0041】
図3を参照して、
図2の展開図から明らかなように、除去部分27の左側縁47は正面シート22の左側縁42に重なるように配置される。又、左側面上方折り曲げシート35の前縁48は、底面シート25との接続部56において、正面シート22の左側縁42に整列すると共に、その上方には半長円形の切欠き38が形成され特定前縁58を構成する。そのため、特定前縁58は、正面シート22の左側縁42の位置から後方に離れている。
【0042】
更に、特定前縁58は、左側面下方折り曲げシート34から少なくとも一部が露出していると共に、除去部分27の左側縁47の一部に対応する位置の少なくとも一部に配置される。
【0043】
次に、
図4を併せて参照して、収容箱10の開封に際しては、従来の包装箱90と同様に、除去部分27の左側縁47を掴んで、ミシン目41に沿って除去部分27を接着固定に抗して切り離すことになる。その際に、特定前縁58は、正面シート22の左側縁42の位置から後方に離れているため、除去部分27の左側縁47の一部と特定前縁58との間にスペース59が確保される。そのため、スペース59に指をあてがうことで、除去部分27の左側縁47に指を押し付けやすくなり、除去部分27の掴みが容易となる。
【0044】
又、特定前縁58を半長円形の切欠き38とすることで、正面シート22の左側縁42の位置から後方に離れる距離がほぼ一定となる。したがって、除去部分27の左側縁47と特定前縁58との距離が安定するため、除去部分27の掴み易さが安定する。
【0045】
更に、特定前縁58の下方に位置する左側面上方折り曲げシート35の前縁48は、底面シート25との接続部56において、正面シート22の左側縁42に整列した構成としたことで、接続部56における左側面上方折り曲げシート35の接続強度が確保されるため、収容箱10の組立強度が向上する。
【0046】
尚、このように構成した収容箱10には、図示しないアルミホイル等からなるシートを巻きとった巻回物を収容することができる。
【0047】
又、使用に際しては従来の包装用箱90と同様に、掴み易くなった収容箱10の除去部分27の左側縁47を掴んで、ミシン目41に沿って除去部分27を接着固定に抗して切り離す。すると、収容箱10が開封されると共に、切断刃40の先端が露出する。次に、平面シート24を背面シート23の上縁53を軸に背面部13の方向に回動して収容箱10を開く。すると、収容箱10の内側に収容されている巻回物が露出するので、巻回物からシートを所望の長さ引き出す。その後、平面シート24を元の平面部14の位置に戻した上で押し下げることで、残存部分26がそれに伴って下がり、所望の長さに引き出したシートに切断刃40の先端を当てることで切断が可能となる。
【0048】
このように除去部分27を設けることで、従来の包装箱90と同様に、開封直前まで切断刃40を露出させずにおくことができると共に、又、除去部分27を切り離すことで、容易に収容箱10を開封することができる。
【0049】
図5は、この発明の第2の実施の形態による収容箱の左部分拡大斜視図であって、
図3に対応する図である。
【0050】
この第2の実施の形態では、収容箱10の特定前縁68に係る構成以外は、基本的に第1の実施の形態のものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さず、その相違点を中心に説明する。
【0051】
図を参照して、収容箱10の左側面上方折り曲げシート35の前縁48は、底面シート25との接続部66において、正面シート22の左側縁42の下端と除去部分27の左端47の下端とほぼ隣接している。そして、左側面上方折り曲げシート35の前縁48であって左側面下方折り曲げシート34から少なくとも一部が露出している特定前縁68は、底面シート25との接続部66を基点として、斜め後方上方に向かう直線で切り取られることにより形成されている。これにより、特定前縁68は、上方に向かうにつれて正面シート22の左側縁42の位置から後方に離れる。又、特定前縁68は、左側面下方折り曲げシート34から少なくとも一部が露出している。
【0052】
次に、収容箱10の開封に際しては、第1の実施の形態と同様に、除去部分27の左側縁47を掴んで、ミシン目41に沿って除去部分27を接着固定に抗して切り離すことになる。その際に、特定前縁68は、正面シート22の左側縁42の位置から後方に離れているため、除去部分27の左側縁47の一部と特定前縁68との間にスペース69が確保される。そのため、スペース69に指をあてがうことで、除去部分27の左側縁47に指を押し付けやすくなり、除去部分27の掴みが容易となる。
【0053】
尚、その後の使用に関し、収容箱10に収容したアルミホイル等のシートを切断する工程については、第1の実施の形態と同様である。
【0054】
図6は、この発明の第3の実施の形態による収容箱の外観形状を示す概略斜視図であって、
図1に対応する図である。
【0055】
この第3の実施の形態では、除去部分27及び特定前縁78に係る構成以外は、基本的に第1の実施の形態と同一であるため、ここでの説明は繰り返さず、その相違点を中心に説明する。
【0056】
図を参照して、収容箱10の正面下方折り曲げシート28の除去部分27には、ミシン目41に対して平行な切断自在の第2のミシン目71が設けられている。この第2のミシン目71を境にして、除去部分27は、上方約半分を占める除去片76と下方約半分を占める残存片77とに分けられている。
【0057】
又、組み立て時において、残存片77は、収容箱10が輸送時等に不用意に開かないようにするために、正面シート22の下部の一部に接着剤等で固定されている。これにより、除去片76は、残存部分26と残存片77とに挟まれると共に、正面シート22とは固定されていない帯状の構成となっている。
【0058】
更に、正面下方折り曲げシート28については、この実施の形態にあっては、除去片76が左から右に切り取ることを想定した構造をしているため、図示はしていないが、ミシン目41と同様に、第2のミシン目71の形状は右方向への切り取りが容易な形状となっている。
【0059】
更に、左側面上方折り曲げシート35の前縁48は、底面シート25との接続部56において、正面シート22の左側縁42に整列する。更に、左側面上方折り曲げシート35の前縁48には、除去片76の左側縁73に対応する位置に半長円形に切り欠かれた特定前縁78が配置されている。
【0060】
更に、特定前縁78は、左側面下方折り曲げシート34から少なくとも一部が露出している。
【0061】
次に、収容箱10の開封に際しては、第1の実施の形態と同様に、除去片76の左側縁73を掴んで、ミシン目41及び第2のミシン目71に沿って除去片76を切り離すことになる。その際に、特定前縁78は、正面シート22の左側縁42の位置から後方に離れているため、除去片76の左側縁73と特定前縁78との間にスペース79が確保される。そのため、スペース79に指をあてがうことで、除去片76の左側縁73に指を押し付けやすくなり、除去片76の掴みが容易となる。
【0062】
又、上述したように、除去片76は残存部分26と残存片77とに挟まれており、組み立て時には、残存片77が正面シート22の下方の一部に接着固定される構成であるので、除去片76については接着固定等が不要となる。そのため、収容箱10の開封の際には、除去片76を接着固定に抗することなく切り離すことが可能となり、除去片76の分離が容易となる。
【0063】
更に、特定前縁78を半長円形の切欠きとすることで、正面シート22の左側縁42の位置から後方に離れる距離がほぼ一定となる。したがって、除去片76の左側縁73と特定前縁78との距離が安定するため、除去片76の掴み易さが安定する。
【0064】
更に、特定前縁78の下方に位置する左側面上方折り曲げシート35の前縁48は、底面シート25との接続部56において、正面シート22の左側縁42に整列した構成としたことで、接続部56における左側面上方折り曲げシート35の接続強度が確保されるため、収容箱10の組立強度が向上する。
【0065】
尚、その後の使用に関し、収容箱10に収容したアルミホイル等のシートを切断する工程については、第1の実施の形態と同様である。
【0066】
尚、上記の各実施の形態では、収容箱の左側に特定前縁が設けられる構成であったが、収容箱全体の構成を左右反転させて特定前縁を右側に設ける構成であってもよい。その場合、除去部分又は除去片については、右から左に切り取れるように構成すればよい。
【0067】
又、上記の各実施の形態では、特定前縁や除去部分又は除去片の構成により、収容箱全体は左右非対称の構成であったが、左右対称に構成してもよい。その場合、特定前縁は左右両方に配置されると共に、除去部分又は除去片は左右両側から切り離し可能なように構成すればよい。
【0068】
更に、上記の各実施の形態では、収容箱はアルミホイル等のシート体からなる巻回物を収容するためのものであったが、これに限らず、他の物を収容するための一般的な収容箱としてもよい。その場合、収容するものによっては切断刃を設けないように構成してもよい。
【0069】
更に、上記の各実施の形態では、特定前縁の形状は半長円形に切り欠かれたり、直線で切り取られて構成されるものであり、特定前縁の範囲は、左側面下方折り曲げシートから特定前縁の一部が露出するような位置に設定されるものであったが、これに限らず、特定前縁の形状及び範囲は少なくとも除去部分又は除去片に対応する露出位置に配置されるものであれば、他の形状及び範囲であってもよい。
【0070】
更に、上記の第1及び第3の実施の形態では、特定前縁を形成する切欠きは半長円形であったが、これに限らず、長方形等の他の形状であってもよい。
【0071】
更に、上記の第2の実施の形態では、特定前縁は直線によって切り取られる構成であったが、これに限らず、波線等の他の種類の線によって切り取られるものであってもよい。
【0072】
更に、上記の各実施の形態では、左側面下方折り曲げシートと正面下方折り曲げシートの残存部分とは、第2の左側面後方折り曲げシートを介して固定される構成であったが、これに限らず、別の固定手段によるものであってもよい。
【0073】
更に、上記の各実施の形態では、左側面後方折り曲げシートと左側面前方折り曲げシートがその一部で互いに重なるような長さに設定されていたが、これに限らず、少なくとも左側面上方折り曲げシートの内側に固定されていれば、互いに重ならない長さに設定してもよい。
【0074】
更に、上記の各実施の形態では、左側面上方折り曲げシートの前縁は底面シートとの接続部において正面シートの左側縁に整列する、もしくは、ほぼ隣接する構成であったが、これに限らず、接続部においても正面シートから後方に離れる構成としてもよい。
【0075】
更に、上記の各実施の形態では、収容箱は紙ブランクからなる構成であったが、これに限らず、一定の保形性があり折り曲げ可能なものなら、それ以外の素材であってもよい。例えば、ポリスチレンやポリプロピレン等の合成樹脂を引き延ばしたシート体から構成してもよい。
【0076】
更に、上記の各実施の形態では、収容箱は接着剤で固定される構成であったが、これに限らず、他の方法で固定してもよい。
【0077】
更に、上記の各実施の形態では、収容箱は直方体形状のものの隣接する2面において、除去部分又は除去片に対応する位置の少なくとも一部に特定前縁が設けられる構成であったが、これに限らず、他の多面体であっても、隣接する2面において本願発明を同様に適用できる。
【0078】
更に、上記の各実施の形態では、収容箱は特定のシート体を折り曲げて形成されるものであったが、他の方法で形成されるものであってもよい。
【0079】
更に、上記の各実施の形態では、残存部分と除去部分とを分ける境界が特定のミシン目であったが、一方方向(左方)から他方方向(右方)にかけて切断自在な切り取り線であればよい。
【0080】
したがって、上記の各実施の形態による収容箱は、観点を変えれば、以下のような構成として説明できる。
【0081】
即ち、この発明の第1の局面における収容箱10は、所定形状に展開されたシート体11を、正面部12、背面部13、平面部14、底面部15、一方側面部(左側面部17)及び他方側面部(右側面部16)からなる直方体形状に折り曲げて形成される収容箱10であって、正面部12は、一方方向から他方方向にかけて切断自在の切り取り線(ミシン目41)を境界として残存部分26と除去部分27とに分けられ、除去部分27は、切り取り線(ミシン目41)を切断することによって除去することができ、除去部分27の一方側縁(左側縁47)の少なくとも一部は正面部12の一方側縁(左側縁42)に重なるように配置され、一方側面部(左側面部17)の前縁48は、除去部分27の一方側縁(左側縁47)の一部に対応する位置の少なくとも一部(特定前縁58)において、正面部12の一方側縁(左側縁42)の位置から後方に離れて配置されるものである。
【0082】
このように構成すると、除去部分の一方側縁の少なくとも一部と一方側縁部の前縁との間にスペースが確保されるため、除去部分の一方側縁に指を押し付けやすくなり、除去部分の掴みが容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
以上のように、本発明に係る収容箱は、例えば、アルミホイル等のシート体を巻き取った巻回物等を収容するのに適している。