(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】モバイル通信ネットワークにおける近接サービスアクセス
(51)【国際特許分類】
H04W 48/14 20090101AFI20220725BHJP
H04W 8/22 20090101ALI20220725BHJP
H04W 48/18 20090101ALI20220725BHJP
H04W 76/14 20180101ALI20220725BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20220725BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20220725BHJP
【FI】
H04W48/14
H04W8/22
H04W48/18
H04W76/14
H04W88/06
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2019521661
(86)(22)【出願日】2016-10-25
(86)【国際出願番号】 EP2016075629
(87)【国際公開番号】W WO2018077381
(87)【国際公開日】2018-05-03
【審査請求日】2019-09-27
【審判番号】
【審判請求日】2021-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】503148270
【氏名又は名称】テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】カタラノ,カルメン
(72)【発明者】
【氏名】ガランテ,マリア・ピア
(72)【発明者】
【氏名】マデラ,マリオ
(72)【発明者】
【氏名】マルキジオ,マルコ
【合議体】
【審判長】中木 努
【審判官】石田 紀之
【審判官】廣川 浩
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-503609(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0073296(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24- 7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークモジュール(31)とユーザ機器(1a、1b)とを含むモバイル通信ネットワーク(1)において近接サービスにアクセスする方法であって、前記ユーザ機器(1a、1b)は前記モバイル通信ネットワークへの接続を提供する第1の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成されるプライマリ無線インターフェース(R1)と、前記第1の無線アクセス技術とは異なる少なくとも1つの第2の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成される少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)とを備え、前記ネットワークモジュール(31)は前記ユーザ機器(1a、1b)が前記近接サービスにアクセスできるようにするために前記ユーザ機器(1a、1b)と通信するように構成され、前記方法は
a)前記ユーザ機器(1a、1b)が、前記近接サービスにアクセスする要求を含む
発見要求メッセージを前記ネットワークモジュール(31)に送信するステップ
であって、前記要求は、前記ユーザ機器(1a、1b)がサポートする無線アクセス技術を示す、ステップと、
b)前記ネットワークモジュール(31)において、前記近接サービスに前記ユーザ機器(1a、1b)が前記プライマリ無線インターフェース(R1)を介してアクセスできるように適合された回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を生成
し、前記回答メッセージ(m21;m22;m23;m24)を前記ユーザ機器(1a、1b)に送信するステップと、
c)
前記ネットワークモジュール(31)又は前記ユーザ機器(1a、1b)に含まれる適合機能において、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を、前記近接サービスに前記ユーザ機器(1a、1b)が前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)を介してアクセスできるように適合された少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)に変換するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記モバイル通信ネットワーク(1)内で前記ユーザ機器(1a、1b)が前記近接サービスに加入するステップと、前記モバイル通信ネットワーク(1)に前記近接サービスにアクセスするための前記少なくとも1つの第2の無線アクセス技術の可用性を示すデータを提供するステップとをさらに含む方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記
発見要求メッセージ
(m1)は、前記少なくとも1つの第2の無線アクセス技術を示すデータをさらに含み、前記方法は、前記ネットワークモジュール(31)において、前記データに基づいて前記ユーザ機器(1a、1b)が前記少なくとも1つの第2の無線インターフェースを介して前記近接サービスにアクセスすることを認可されたかどうかを確認するステップをさらに含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記
発見要求メッセージ
(m1)は、前記近接サービスを提供または前記近接サービスを受信するために、前記ユーザ機器(1a、1b)がどの情報に興味があって通知または監視するかを示す1つまたは複数のサービス識別子をさらに含む、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)は前記プライマリ無線インターフェース(R1)を介して前記近接サービスを提供するために前記ユーザ機器(1a)によって通知されることになる1つまたは複数のサービスコードを含み、前記1つまたは複数のサービスコードは前記1つまたは複数のサービス識別子に対応し、変換する前記ステップは、前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)のそれぞれについて前記少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)のうちのそれぞれ1つに挿入されることになる1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードを生成するように、前記1つまたは複数のサービスコードを適合させるステップを含み、前記1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードは前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)の前記それぞれを介して通知されるように適合される、方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)は前記プライマリ無線インターフェース(R1)を介して前記近接サービスを受信するために前記ユーザ機器(1a)によって監視されることになる1つまたは複数のサービスフィルタを含み、前記1つまたは複数のサービスフィルタは前記1つまたは複数のサービス識別子に対応し、変換する前記ステップは、前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)のそれぞれについて前記少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)のうちのそれぞれ1つに挿入されることになる1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスフィルタを生成するように、前記1つまたは複数のサービスフィルタを適合させるステップを含み、前記1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスフィルタは前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)の前記それぞれを介して前記サービス識別子に関連付けられたセカンダリサービスコードを監視するように適合される、方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の方法であって、変換する前記ステップは前記ユーザ機器(1a、1b)において実施され、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)は適合させる前記ステップについて前記ユーザ機器(1a、1b)によって使用可能な適合情報をさらに含み、前記適合情報は前記1つまたは複数のサービスコードのデータ構造を示す、方法。
【請求項8】
請求項1から7のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記ネットワークモジュール(31)が、前記少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)を前記プライマリ無線インターフェース(R1)によって受信されるように適合された伝送メッセージで前記ユーザ機器(1a、1b)に送信するステップをさらに含む方法。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の方法であって、
- 前記プライマリ無線インターフェース(R1)と前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)とのうちの、前記ユーザ機器(1a、1b)が前記近接サービスにアクセスするための対象の無線インターフェース(RT)を、前記ユーザ機器(1a、1b)に関連付けられたユーザのプロファイルと、前記ユーザ機器(1a、1b)の位置と、前記モバイル通信ネットワーク(1)の実際の負荷条件と、無線リソースの可用性とのうちの少なくとも1つに基づいて決定するステップ
をさらに含み、
変換する前記ステップは、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を前記対象の無線インターフェース(RT)を介して前記ユーザ機器(1a、1b)によって前記近接サービスにアクセスできるように適合されたさらなる回答メッセージ
(mT)に変換するステップを含む、
方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、変換する前記ステップは前記ユーザ機器(1a、1b)において実施され、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)は前記対象の無線インターフェース(RT)を示すデータをさらに含む、方法。
【請求項11】
請求項1から10のうちのいずれか一項に記載の方法であって、前記モバイル通信ネットワーク(1)は3GPP LTEモバイル通信ネットワークであり、前記プライマリ無線インターフェース(R1)はE-UTRA無線インターフェースであり、前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)はWi-Fi無線インターフェースを含み、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)は3GPP発見応答メッセージであり、前記少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)はWi-Fi NAN発行メッセージまたはWi-Fi加入メッセージを含む、方法。
【請求項12】
モバイル通信ネットワーク(1)のためのネットワークモジュール(31)であって、前記ネットワークモジュール(31)はユーザ機器が前記モバイル通信ネットワーク(1)内で近接サービスにアクセスできるようにするために前記ユーザ機器と通信するように構成され、前記ネットワークモジュール(31)は、
- 前記ユーザ機器(1a、1b)から前記近接サービスにアクセスする要求を含む
発見要求メッセージ
(m1)を受信すること
であって、前記要求は、前記ユーザ機器(1a、1b)がサポートする無線アクセス技術を示す、発見要求メッセージ(m1)を受信することと、
- 第1の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成された前記ユーザ機器(1a、1b)のプライマリ無線インターフェース(R1)を介して前記ユーザ機器(1a、1b)が前記近接サービスにアクセスできるように適合された回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を生成することであって、前記第1の無線アクセス技術は前記モバイル通信ネットワークへの接続を提供する、回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を生成することと
、
前記回答メッセージ(m21;m22;m23;m24)を前記ユーザ機器(1a、1b)に送信することと
を行うようにさらに構成され、
前記ネットワークモジュール(31)は、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)に変換するように構成された適合機能(31a)をさらに含み、前記
少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)は、前記近接サービスに、前記ユーザ機器(1a、1b)が、少なくとも1つの第2の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成された前記ユーザ機器(1a、1b)の少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)を介してアクセスできるように適合され、前記少なくとも1つの第2の無線アクセス技術は前記第1の無線アクセス技術とは異なる、ネットワークモジュール(31)。
【請求項13】
請求項12に記載のネットワークモジュール(31)であって、前記要求メッセージは、前記近接サービスを提供または前記近接サービスを受信するために、前記ユーザ機器(1a、1b)がどの情報に興味があって通知または監視するかを示す1つまたは複数のサービス識別子をさらに含み、
前記回答メッセージは前記プライマリ無線インターフェース(R1)を介して前記近接サービスを提供するために前記ユーザ機器(1a)によって通知されることになる1つまたは複数のサービスコードを含み、前記1つまたは複数のサービスコードは前記1つまたは複数のサービス識別子に対応し、前記適合機能(31a)は、前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)のそれぞれについて前記少なくとも1つのさらなる回答メッセージのうちのそれぞれ1つに挿入されることになる1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードを生成するように、前記1つまたは複数のサービスコードを適合させ、前記1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードは前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)の前記それぞれを介して通知されるように適合される、ネットワークモジュール(31)。
【請求項14】
請求項12又は13に記載のネットワークモジュール(31)であって、前記モバイル通信ネットワーク(1)は3GPP LTEモバイル通信ネットワークであり、前記ネットワークモジュール(31)は3GPP ProSe機能を含む、ネットワークモジュール(31)。
【請求項15】
請求項12から14のうちの何れか一項に記載のネットワークモジュール(31)を含むモバイル通信ネットワーク(1)であって、前記モバイル通信ネットワーク(1)は無線発見モジュール(4)をさらに含み、前記無線発見モジュール(4)は、前記プライマリ無線インターフェース(R1)と前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)とのうちの、前記ユーザ機器(1a、1b)が前記近接サービスにアクセスするための対象の無線インターフェースを、前記ユーザ機器(1a、1b)に関連付けられたユーザのプロファイルと、前記ユーザ機器(1a、1b)の位置と、前記モバイル通信ネットワーク(1)の実際の負荷条件と、無線リソースの可用性とのうちの少なくとも1つに基づいて決定するように構成された、モバイル通信ネットワーク(1)。
【請求項16】
モバイル通信ネットワーク(1)のためのユーザ機器(1a、1b)であって、前記ユーザ機器は、前記モバイル通信ネットワーク(1)内で近接サービスにアクセスできるようにするために、前記モバイル通信ネットワーク(1)のネットワークモジュール(31)と通信するように構成され、前記ユーザ機器(1a、1b)は前記モバイル通信ネットワークへの接続を提供する第1の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成されたプライマリ無線インターフェース(R1)と、前記第1の無線アクセス技術とは異なる少なくとも1つの第2の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成された少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)とを含み、前記ユーザ機器(1a、1b)は、
- 前記モバイル通信ネットワーク(1)の前記ネットワークモジュール(31)に前記近接サービスにアクセスする要求を含む
発見要求メッセージ
(m1)を送信すること
であって、前記要求は、前記ユーザ機器(1a、1b)がサポートする無線アクセス技術を示す、発見要求メッセージ(m1)を送信することと、
- 前記ネットワークモジュール(31)から前記プライマリ無線インターフェース(R1)を介して前記ユーザ機器(1a、1b)が前記近接サービスにアクセスできるように適合された回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を受信することと
を行うようにさらに構成され、
前記ユーザ機器(1a、1b)は、前記回答メッセージ
(m21;m22;m23;m24)を少なくとも1つのさらなる回答メッセージ
(m31;mT)に変換するように構成された適合機能(31a)をさらに含み、前記少なくとも1つのさらなる回答メッセージは、前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)を介して前記ユーザ機器(1a、1b)が前記近接サービスにアクセスできるように適合された、ユーザ機器(1a、1b)。
【請求項17】
請求項16に記載のユーザ機器(1a、1b)であって、前記要求メッセージは、前記近接サービスを提供または前記近接サービスを受信するために、前記ユーザ機器(1a、1b)がどの情報に興味があって通知または監視するかを示す1つまたは複数のサービス識別子をさらに含み、
前記回答メッセージは前記プライマリ無線インターフェース(R1)を介して前記近接サービスを提供するために前記ユーザ機器(1a)によって通知されることになる1つまたは複数のサービスコードを含み、前記1つまたは複数のサービスコードは前記1つまたは複数のサービス識別子に対応し、前記適合機能(31a)は、前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)のそれぞれについて前記少なくとも1つのさらなる回答メッセージのうちのそれぞれ1つに挿入されることになる1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードを生成するように、前記1つまたは複数のサービスコードを適合させ、前記1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードは前記少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェース(R2)の前記それぞれを介して通知されるように適合される、ユーザ機器(1a、1b)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信システムおよびネットワークの分野に関する。特に、本発明はモバイル通信ネットワークにおける近接サービスにアクセスするための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
知られているように、モバイル通信ネットワーク、特に、LTE(Long Term Evolution)モバイル通信ネットワークにおいて、近接サービス(ProSE)は、互いに近接する少なくとも2つのユーザ機器(UE)に基づいてネットワーク事業者によって提供され得るサービスである。通信ネットワークは典型的には論理的機能、ProSe機能を備え、これはUEがその近傍にある他のUEを発見する能力を制御し、この情報に基づいて所定のサービスを提供および/または受信する。これらのサービスは事業および商業的なアクティビティ(ショップ、レストラン、など)に関連することがあり、発見手順を使用してモバイル広告をトリガーすることができる。
【0003】
特に、技術仕様書ETSI TS 123 303 v13.4.0(2016-07)、セクション5.3、44~99ページにおける3GPP(第三世代パートナーシッププロジェクト)によって標準化される直接的な発見(direct discovery)は、UEがLTE無線インターフェース、すなわちE-UTRA(エボルブドUMTS地上無線アクセス)無線信号を使用して近傍の別のUEを検出および特定することを可能にする処理である。直接的な発見は、2つの手順:
- 通知することであって、それによって近傍のUEに特定の情報を提供したいと思う加入者のUEが、LTEトラフィックチャネル上でネットワークから(すなわちProSe機能から)そのUEによってE-UTRA無線信号を使用してブロードキャストされることになるビットシーケンス(ProSeアプリケーションコード)を受信する、通知することと、
- 監視すること/報告することであって、それによってUEがLTEトラフィックチャネル上でProSe機能から近傍にあるUEによって送信される所定のProSeアプリケーションコードを監視することを可能にするビットシーケンス(ProSe発見フィルタ)を受信する、監視すること/報告することと
を備えることができる。UEが発見フィルタと一致するProSeアプリケーションコードを受信するとき、UEは一致するProSeアプリケーションコードをネットワークに報告し、ネットワークは一致するProSeアプリケーションコードを送信しているUEに関連付けられたUEに情報(例えば、広告)を提供する。
また、Wi-Fi Neighbor Awareness Networking(NAN)技術はUEが近接サービスにアクセスできるようにすることについて、Wi-Fi(登録商標)技術に基づくデバイスツーデバイス(D2D)発見メカニズムを提供することも知られている。例えば、これらのサービスはソーシャルネットワーキング、モバイル広告、ゲーミング、日付合わせ(dating)などに関連してもよい。この技術は、いわゆる「over-the-top」サービスプロバイダー(例えば、Google、Facebook)がアプリケーションサーバーを使用してIPネットワーク(例えば、インターネット)を介して彼らのユーザに近接サービスを供給することを可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
出願人は現在のところ上述のような異なる無線アクセス技術による近接サービスにアクセスするための発見メカニズムは互いに統合されないということに気付いている。特に、出願人はLTEネットワーク用に展開される発見メカニズムとWi-Fi技術を採用する発見メカニズムは互いに統合されないということに気付いている。
【0005】
したがって、UEにLTE E-UTRA無線インターフェースまたはWi-Fi無線インターフェースのいずれかを使用することによって同一の近接サービスを発見させるために、ネットワークにおける異なるサーバーおよびUE上の異なるアプリケーションが展開されることを必要とする。実際、3GPP ProSe機能はProSe対応UE上の対応する3GPPクライアントと通信して発見の実施を認可することができ、ひいてはE-UTRA無線インターフェースを介して近接サービスにアクセスすることができるが、発見の実施を認可するために同一のUEにインストールされた発見エンジン(すなわち、いわゆるNAN発見エンジン)と通信することはできず、ひいてはWi-Fi無線インターフェースを介して同一の近接サービスにアクセスすることはできない。また、上記のように、LTEを介する近接サービスは所定のビットシーケンスが空中で送信され、これらのシーケンスが近接サービスにアクセスできるようにされた加入者のUEに関連付けられていることが必要である。また、NAN技術は近接サービスに所与のサービスIDを関連付けることを提供する。したがって、通知/監視される同一のサービスについてのネットワーク内で異なるビットシーケンスがUEによって割り当てられることがあり、それぞれの1つはUEによって近接サービスにアクセスするために使用され得るそれぞれの無線アクセス技術(すなわち、上述のシナリオにしたがってLTE E-UTRAおよびWi-Fi)に関連付けられている。この状況により、近接サービスの提供に関して複雑さが著しく増加することになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みて、出願人は上で論じた欠点の少なくとも1つを克服することができるようなモバイル通信ネットワークにおける近接サービスにアクセスする方法を提供するという問題に取り組んできた。特に、出願人は異なる無線アクセス技術に基づく異なる発見メカニズムを統合できるようなモバイル通信ネットワークにおける近接サービスにアクセスする方法を提供するという問題に取り組んできた。
【0007】
以下の説明および特許請求の範囲において、「近接サービスにアクセスする」という表現は手順に関し、その手順にしたがってUEがその近傍の別のUEに近接サービスを提供すること、またはその近傍の別のUEから近接サービスを受信することのいずれかできるようにされる。
【0008】
第1の態様によると、本発明はネットワークモジュールとユーザ機器とを備えるモバイル通信ネットワークにおいて近接サービスにアクセスする方法を提供し、ユーザ機器はモバイル通信ネットワークに接続を提供する第1の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成されるプライマリ無線インターフェースと、第1の無線アクセス技術とは異なる少なくとも1つの第2の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成される少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースとを備え、ネットワークモジュールはユーザ機器が近接サービスにアクセスできるようにするためにユーザ機器と通信するように構成され、方法は
a)ユーザ機器によって近接サービスにアクセスする要求を含む要求メッセージをネットワークモジュールに送信することと、
b)ネットワークモジュールにおいてプライマリ無線インターフェースを介してユーザ機器によって近接サービスにアクセスできるように適合された回答メッセージを生成することと、
c)回答メッセージを、少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースを介してユーザ機器によって近接サービスにアクセスできるように適合された少なくとも1つのさらなる回答メッセージに変換することと、を含む。
好ましくは、方法は、モバイル通信ネットワーク内でユーザ機器によって近接サービスに加入することと、モバイル通信ネットワークに近接サービスにアクセスするための少なくとも1つの第2の無線アクセス技術の可用性を示すデータを提供することと、をさらに備える。
【0009】
好ましくは、要求メッセージは、少なくとも1つの第2の無線アクセス技術を示すデータをさらに備え、方法はネットワークモジュールにおいてデータに基づいてユーザ機器が少なくとも1つの第2の無線インターフェースを介して近接サービスにアクセスすることを認可されたかどうかを確認することをさらに備える。
【0010】
好ましくは、要求メッセージは、近接サービスを提供または近接サービスを受信するためにユーザ機器がどの情報に興味があって通知または監視するかを示す1つまたは複数のサービス識別子をさらに備える。
【0011】
本発明の実施形態によると、回答メッセージはプライマリ無線インターフェースを介して近接サービスを提供するためにユーザ機器によって通知されることになる1つまたは複数のサービスコードを含み、1つまたは複数のサービスコードは1つまたは複数のサービス識別子に対応し、変換することは1つまたは複数のサービスコードを適合して少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースのそれぞれについて少なくとも1つのさらなる回答メッセージのうちのそれぞれ1つに挿入されることになる1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードを生成することを含み、1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスコードは少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースのそれぞれを介して通知されるように適合される。
【0012】
本発明の他の実施形態によると、回答メッセージはプライマリ無線インターフェースを介して近接サービスを受信するためにユーザ機器によって監視されることになる1つまたは複数のサービスフィルタを含み、1つまたは複数のサービスフィルタは1つまたは複数のサービス識別子に対応し、変換することは1つまたは複数のサービスフィルタを適合して少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースのそれぞれについて少なくとも1つのさらなる回答メッセージのうちのそれぞれ1つに挿入されることになる1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスフィルタを生成することを含み、1つまたは複数のそれぞれのセカンダリサービスフィルタは少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースのそれぞれを介してサービス識別子に関連付けられたセカンダリサービスコードを監視するように適合される。
【0013】
本発明の一実施形態によると、変換することはユーザ機器において実施され、回答メッセージは1つまたは複数のサービスコードまたはフィルタを適合することについてユーザ機器によって使用可能な適合情報をさらに含み、適合情報は1つまたは複数のサービスコードのデータ構造を示す。
【0014】
好ましくは、方法は、ネットワークモジュールによって少なくとも1つのさらなる回答メッセージをプライマリ無線インターフェースによって受信されるように適合された伝送メッセージでユーザ機器に送信することをさらに含む。
【0015】
好ましくは、方法は、
- ユーザ機器に関連付けられたユーザのプロファイル、ユーザ機器の位置、モバイル通信ネットワークの実際の負荷条件、無線リソースの可用性のうちの少なくとも1つに基づいて、プライマリ無線インターフェースと少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースのうち、ユーザ機器によって近接サービスにアクセスするための対象の無線インターフェースを決定することをさらに備え、
変換することは回答メッセージを対象の無線インターフェースを介してユーザ機器によって近接サービスにアクセスできるように適合されたさらなる回答メッセージに変換することを含む。
【0016】
本発明の一実施形態によると、変換することはユーザ機器において実施され、回答メッセージは対象の無線インターフェースを示すデータをさらに含む。
好ましくは、モバイル通信ネットワークは3GPP LTEモバイル通信ネットワークであり、プライマリ無線インターフェースはE-UTRA無線インターフェースであり、少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースはWi-Fi無線インターフェースを備え、回答メッセージは3GPP発見応答メッセージであり、少なくとも1つのさらなる回答メッセージはWi-Fi NAN発行メッセージまたはWi-Fi加入メッセージを含む。
【0017】
第2の態様によると、本発明はモバイル通信ネットワークのためのネットワークモジュールを提供し、ネットワークモジュールはユーザ機器がモバイル通信ネットワーク内で近接サービスにアクセスできるようにするためにユーザ機器と通信するように構成され、ネットワークモジュールは
- ユーザ機器から近接サービスにアクセスする要求を含む要求メッセージを受信することと、
- 第1の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成されたユーザ機器のプライマリ無線インターフェースを介してユーザ機器によって近接サービスにアクセスできるように適合された回答メッセージを生成することと、を行うようにさらに構成され、第1の無線アクセス技術はモバイル通信ネットワークへの接続を提供し、
ネットワークモジュールは回答メッセージを第1の無線アクセス技術とは異なる少なくとも1つの第2の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成されたユーザ機器の少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースを介してユーザ機器によって近接サービスにアクセスできるように適合された少なくとも1つのさらなる回答メッセージに変換するように構成された適合機能をさらに備える。
【0018】
好ましくは、モバイル通信ネットワークは3GPP LTEモバイル通信ネットワークであり、ネットワークモジュールは3GPP ProSe機能を備える。
第3の態様によると、本発明は上記で示したネットワークモジュールを備えるモバイル通信ネットワークを提供し、モバイル通信ネットワークはユーザ機器に関連付けられたユーザのプロファイル、ユーザ機器の位置、モバイル通信ネットワークの実際の負荷条件、無線リソースの可用性のうちの少なくとも1つに基づいて、プライマリ無線インターフェースと少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースのうちユーザ機器によって近接サービスにアクセスするための対象の無線インターフェースを決定するように構成された無線発見モジュールをさらに備える。
【0019】
第4の態様によると、本発明はモバイル通信ネットワークのためのユーザ機器を提供し、ユーザ機器は、モバイル通信ネットワーク内で近接サービスにアクセスできるようにされるモバイル通信ネットワークのネットワークモジュールと通信するように構成され、ユーザ機器はモバイル通信ネットワークに接続を提供する第1の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成されたプライマリ無線インターフェースと、第1の無線アクセス技術とは異なる少なくとも1つの第2の無線アクセス技術にしたがって動作するように構成された少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースとを備え、ユーザ機器は、
- モバイル通信ネットワークのネットワークモジュールに近接サービスにアクセスする要求を含む要求メッセージを送信することと、
- ネットワークモジュールからプライマリ無線インターフェースを介してユーザ機器によって近接サービスにアクセスできるように適合された回答メッセージを受信することと、を行うようにさらに構成され、
ユーザ機器は回答メッセージを少なくとも1つのセカンダリ無線インターフェースを介してユーザ機器によって近接サービスにアクセスできるように適合された少なくとも1つのさらなる回答メッセージに変換するように構成された適合機能をさらに備える。
【0020】
本発明は一例としてかつ限定ではなく添付の図面を参照して読むことによって下記の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施の形態によるモバイル通信ネットワークを概略的に示す。
【
図2】本発明の第1の実施形態による方法を図示するフローチャートである。
【
図3】本発明の第2の実施形態による方法を図示するフローチャートである。
【
図4】本発明の第3の実施形態による方法を図示するフローチャートである。
【
図5】本発明の第4の実施形態による方法を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明による方法を実装するように構成されたモバイル通信ネットワーク1を概略的に示す。モバイル通信ネットワークは、好ましくは複数のユーザ機器(UE)1a、1b、無線アクセスネットワーク2、およびコアネットワーク3を含む。例示の目的のため、
図1は無線アクセスネットワーク2に接続される2つのUE1a、1bを示す。
【0023】
モバイル通信ネットワーク1は、好ましくは近接サービスに加入しているネットワークユーザに近接サービスを提供することをサポートするように構成される。
好ましくは、UE1a、1bは近接サービスの要求および関連する手順をサポートすることができるようにされる。特に、それぞれのUEは自身において少なくとも1つの近接サービスアプリケーションを実行する能力を有し、近接サービスアプリケーションは、UEが近傍の他のUEを発見すること、近傍の他のUEによって発見されること、および発見したUEと通信することをできるようにする。
【0024】
好ましくは、UE1a、1bをモバイル通信ネットワーク1の無線アクセスネットワーク2に接続するために使用される無線インターフェースに加えて、それぞれのUE1a、1bは本明細書の以降においてさらに説明されるように近接サービスにアクセスするために他の無線アクセス技術を活用するための複数の他の無線インターフェースをさらに備える。
【0025】
好ましくは、コアネットワーク3は近接サービスの提供と管理に必要とされるネットワーク関連アクションを実施するように、特に近接サービスにアクセスするためのUEの能力を制御するように構成される第1のネットワークモジュール31を備える。ネットワークモジュール31は、好ましくはコアネットワークノードにインストールされる。
【0026】
また、好ましくは、コアネットワーク3はネットワークユーザの情報(ユーザの識別情報およびプロファイル情報など)を含むデータリポジトリを備える第2のネットワークモジュール32(例えば、ネットワークサーバー上にホストされる)を備える。コアネットワーク3はUEの位置情報を提供するように構成される第3のネットワークモジュール33(例えば、ネットワークサーバー上にホストされる)、ならびに例えばネットワーク構成および障害管理に関連するアクティビティを実施することによってモバイル通信ネットワークを管理するように構成された第4のネットワークモジュール34(例えば、ネットワークサーバー上にホストされる)をさらに備える。
【0027】
上記で紹介したネットワークモジュールは第1のネットワークモジュール31に接続される。これらは好ましくはモバイル通信ネットワークのノードまたはサーバーにおいて専用のハードウェア上で実行するように構成されるソフトウェアモジュールとして実装される。
【0028】
例えば、モバイル通信ネットワークは、エボルブドUMTS地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)2およびエボルブドパケットコア(EPC)ネットワーク3を含む、3GPPのLTE(Long Term Evolution)またはLTE-Advanced通信ネットワークであってもよい。E-UTRANはUEをコアネットワークに接続する複数のeNodeBを備える。この例示的なシナリオにおいては、
図1はUE1a、1bをEPC3に接続するeNodeB2を示している。LTEモバイル通信ネットワークのEPCは、ProSe(近接サービス)機能31を備え、本明細書の上記で既に予期されるように、近接サービスの提供と管理に必要とされるネットワーク関連アクションを実施するように、特に近接サービスにアクセスするためのUEの能力を制御するように構成される論理的な機能である。ProSe機能31は、好ましくは
図1に示されるようにUEに接続されたネットワークノードにおいて実装される。また、EPC3はホームサブスクライバサーバー(HSS)32を備え、これはネットワークユーザの情報を管理するように構成される。この情報はサービス加入状態を含むIMSI(International Mobile Subscriber Identiy)およびMSISDN(Mobile Subscriber ISDN Number)または携帯電話番号、ならびにユーザのプロファイル情報などのユーザの識別情報を含む。さらに、EPCはセキュアなユーザプレーン位置プラットフォーム(SLP)33を含み、UEの位置情報を取得および提供するように構成される。最終的に、LTE通信ネットワークは運用支援システム(OSS)34を含み、これはLTE通信ネットワークを管理するように、および例えばLTE通信ネットワークの実際の負荷を示す情報を提供するように構成される。
【0029】
以下の説明において、限定的ではない例示の目的で、上で報告されるようなLTEモバイル通信ネットワークならびにその関連するアーキテクチャおよび手順に参照がなされる。
【0030】
それぞれのUE1a、1bは対応する無線インターフェースを介してモバイル通信ネットワーク1の無線アクセスネットワーク2と通信し、これは本説明においては「UEのプライマリ無線インターフェース」または「第1の無線インターフェースR1」と示される。特に、例示的なLTEモバイル通信ネットワークにおいては、それぞれのUE1a、1bはE-UTRA無線インターフェースを介してE-UTRAN2と通信する。好ましくは、上記のように、UEをモバイル通信ネットワークに接続するために使用される第1の無線インターフェースR1に加えて、UEは近接サービスにアクセスするためのさらなる無線アクセス技術を活用するためのN-1(Nは1に等しいか、1より大きな整数)の数の他の無線インターフェースをさらに備える。これらの無線インターフェースは「第2の無線インターフェースR2」、「第3の無線インターフェースR3」、「第Nの無線インターフェースRN」などと示される。全体的に、それらはまた「UEのセカンダリ無線インターフェース」として示される。さらなる無線アクセス技術は、ライセンスされた、またはライセンスされていない無線周波数帯域(例えば、LTE-Uとしても示されるライセンスされていないLTE無線アクセス)上で稼働するE-UTRA以外の4G/5G無線アクセス技術、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)のうちの、1つまたは複数を含むことができる。また、UEは好ましくはそれぞれサポートされる無線アクセス技術について、関連する無線インターフェースを介して発見手順を実装するために、関連する無線インターフェースに関連付けられた発見エンジンを備える。例えば、UEはWi-Fi無線インターフェースおよびNeighbor Awareness Networking(NAN)技術を実装するためのWi-Fi NAN発見エンジンを備える。
【0031】
既に上で論じたように、モバイル通信ネットワーク内で提供される近接サービスにアクセスしたいUEは、ネットワーク事業者によりこのサービスに加入することになっており、いったん認可されると近傍の他のUEを検出して特定することを目的とする発見手順を実施する。例示的な近接サービスは、ユーザがあるレストランに近づいたときのレストランなどの商業的なアクティビティについてネットワークユーザにモバイル広告を提供することにあってもよい。本発明によれば「通知」UE1aは近傍の他のUEによって使用され得る特定の情報(1つまたは複数の所与のコードを送信することによって)を通知するとき発見手順を実施し、「監視」UE1bは通知UE1aの近傍にある対象の特定の情報(1つまたは複数の所与のコードを検出することによって)を監視するとき発見手順を実施する。
【0032】
LTEモバイル通信ネットワークにおいて、通知UE1aが認可される場合、通知UE1aはE-UTRA無線インターフェースを介してProSe機能31に通知するために発見要求メッセージを送信する。要求が成功すると、UE1aはProSeアプリケーションコードを提供され、次いでProSeアプリケーションコードは通知UE1aによってブロードキャストされる。監視UE1bは、認可される場合、監視UE1bはE-UTRA無線インターフェースを介してProSe機能31に監視するために発見要求メッセージを送信する。要求が成功すると、監視UE1bは監視UE1bが1つまたは複数のProSeアプリケーションコードを監視することを可能にするProSe発見フィルタを提供される。監視UE1bが1つまたは複数のProSeアプリケーションコードがProSe発見フィルタと一致することを検出するとき、ProSe機能31にそのコードを報告する。LTEモバイル通信ネットワーク内での発見手順および他の発見関連手順は、技術仕様書ETSI TS 123 303 v13.4.0(2016-07)、セクション5.3、44~99ページ(ProSe Direct Discovery)の3GPP(第三世代パートナーシッププロジェクト)よって標準化されている。以下の説明において、本発明の方法は、限定的ではなく例示目的でこの手順を参照して説明される。
【0033】
以下の説明において、本発明によるモバイル通信ネットワークにおける近接サービスにアクセスするための方法がさらに詳細に説明される。
初めに、通知UE1aならびに監視UE1bは、考慮されるモバイル通信ネットワーク1内で認可されて発見手順を実施するためにネットワーク事業者により近接サービスに加入している。本発明によれば、通知UE1aまたは監視UE1bのいずれかのUEがネットワーク事業者により近接サービスに加入すると、加入情報のセットがユーザのプロファイル情報のうちの第2のネットワークモジュール32に記憶される。この加入情報は第1のネットワークモジュール31がUE1a、UE1bに本明細書において以降で説明するような近接サービスにアクセスする認可を与えることを可能にする。近接サービスに加入する際、UE1a、UE1bはまたモバイル通信ネットワーク1に、UE1a、UE1bが近接サービスにアクセスするために使用できるさらなる無線アクセス技術(すなわち、モバイル通信ネットワーク無線アクセス技術以外の、UE1a、UE1bによってサポートされる無線アクセス技術)を通信する。このさらなる情報は好ましくはユーザの加入情報の一部として第2のネットワークモジュール32に記憶される。例えば、UE1a、UE1bがWi-Fiインターフェースを有しており、それを介して近接サービスにアクセスすることができる場合、近接サービスに加入する際、そのWi-Fiインターフェースが近接サービスにアクセスするために利用可能なモバイル通信ネットワーク1に通信してもよい。
【0034】
考慮される近接サービスに関連する発見手順を開始する前に、UE1a、UE1bは好ましくはユーザのプロファイルを記憶する第2のネットワークモジュール32との対話を通じて第1のネットワークモジュール31からサービス認可を得る。LTEネットワークにおいて、UEがProSe機能からサービス認可を得る際にしたがう手順は、技術仕様書ETSI TS 123 303 v13.4.0(2016-07)、セクション5.2.1、40~41ページに記載されている。この手順にしたがって、ProSe機能はUEの加入情報をHSSから得て、UEが認可されて発見手順を実施する場合、UEをモバイル通信ネットワークに関する認可情報で事前設定する。
【0035】
また、UE1a、UE1bは第1のネットワークモジュール31との通信をトリガーするために近接サービスアプリケーションを実行するように構成されることになっている。
図2は本発明の第1の実施形態による方法のフローチャートである。本発明のこの第1の実施形態によると、第1のネットワークモジュール31は適合機能31aを備える。適合機能31aは、第1のネットワークモジュール31をホストするモバイル通信ネットワーク1のノードにおける専用のハードウェア上で実行するように構成されるソフトウェアサブモジュールであってよい。
【0036】
例えば、通知UE1aが通知を開始したいとき、通知UE1aは近接サービスアプリケーションを動作させて、通知を開始したいことを示すメッセージm1を第1のネットワークモジュール31送信する(ステップ200)。メッセージm1は通知UE1aによってそのプライマリ無線インターフェースR1を通じて送信される。例えば、上で既に述べたように、UE1aはモバイル広告に興味があって、レストランの近くにある他のUEにおすすめおよびレストランの割引を通知してもよい。メッセージm1は好ましくはUE1aが何に興味があって通知するかの指標(少なくとも1つの所与のサービス識別子によって表現される)、UE識別情報、例えばIMSI、UE1aが通知したいことを示すコマンド、およびメッセージm1の送信をトリガーしたアプリケーションの識別子を含む。サービス識別子は近接サービスに加入する際にネットワーク事業者によってUE1aに提供されてもよい。
【0037】
また、好ましくは、メッセージm1は専用のフィールドにUE1aが近接サービスにアクセスために活用することができるさらなる無線アクセス技術を示すデータを含む。既に上で言及したように、これらのさらなる無線アクセス技術は例えば、LTE-U、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、5Gなどのライセンスされたまたはライセンスされていない無線周波数帯域上で動作するあらゆる無線アクセス技術を含むことができる。
【0038】
この説明を通じて考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワークにおいて、メッセージm1は発見要求メッセージ(技術仕様書ETSI TS 123 303 v13.4.0(2016-07)に、例えば、セクション5.3.3.2、49ページに記載されるように)としてフォーマットされる。発見要求メッセージは以下のフィールドを含む:
- 例えば、広いレベルでの事業カテゴリ、事業サブカテゴリ、事業名およびショップIDなどに関連する複数のラベルを含むデータ構造の形式でUEが何に興味があって通知するかを示すProSEアプリケーションID、
- 例えば、IMSIなどであるUE識別情報、
- 通知コマンド、
- 発見要求メッセージの送信をトリガーしたUEアプリケーションの一意の識別子であるアプリケーションID、
- 要求が新しいかどうかを示す発見エントリID。
また、本発明によれば発見要求メッセージはUE1aによってサポートされるさらなる無線アクセス技術を示すデータを含む追加のフィールドを備える。
【0039】
ステップ201において、第1のネットワークモジュール31はメッセージm1を受信し、好ましくは発見要求が認可されたかどうか確認するため、すなわちUE1aがそのプライマリ無線インターフェースR1を介してモバイル通信ネットワーク1内で近接サービスにアクセスすることを認可されたかどうかを確認するためにメッセージm1を処理する。発見要求が認可されている場合、ステップ202で、第1のネットワークモジュール31は好ましくは第1の回答メッセージm21をUE1a、特に、UE1aのプライマリ無線インターフェースR1に送信する。第1の回答メッセージm21は、好ましくは第1のネットワークモジュール31によって提供されてUE1aを認可し、そのプライマリインターフェースR1を介して発見手順を開始し、またUE1aによって送信されたサービス識別子に関連付けられた少なくとも1つのサービスコードをUE1aに提供し、これはUE1aが通知することになる。サービスコードは、好ましくは第1のネットワークモジュール31によって決定される。
【0040】
この説明を通じて考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワークにおいて、第1の回答メッセージm21は第1のネットワークモジュール31から通知UE1aのE-UTRA無線インターフェースに送信され、第1の回答メッセージm21は発見応答メッセージとしてフォーマットされている。発見応答メッセージは技術仕様書ETSI TS 123 303 v13.4.0(2016-07)、例えば、セクション5.3.3.2、50ページに記載される。発見応答メッセージは1つまたは複数のProSeアプリケーションコードの形式のサービスコードを含み、これは発見要求メッセージに含まれる1つまたは複数のProSeアプリケーションIDに対応する。
【0041】
ステップ203において、UEは第1の回答メッセージm21を受信し、ステップ204において受信したサービスコードを通知することによってプライマリ無線インターフェースR1を介して発見手順を開始することができる。
【0042】
また、第1のネットワークモジュール31は発見要求メッセージm1および第1の回答メッセージm21を適合機能31aに転送する。好ましくは、適合機能31aは専用のフィールドで通知UE1aによってサポートされるさらなる無線アクセス技術を示すデータを検索することによってメッセージm1を処理する(ステップ205)。次いで、適合機能31aは好ましくは、UE1aがこれらのさらなるサポートされる無線アクセス技術を介して近接サービスにアクセスすることを認可されたかどうかを確認するために、第1のネットワークモジュール31と協働する。特に、適合機能31aは好ましくは、ユーザの加入データがUE1aがメッセージm1の専用のフィールドにおいて示される無線アクセス技術をサポートするという指標を含むかどうかを判断するために、第1のネットワークモジュール31と協働して第2のネットワークモジュール32に問い合わせを行う。サービス加入データがUE1aが所与の無線アクセス技術をサポートするという情報を含む場合、UE1aは認可されて対応するセカンダリ無線インターフェースを介して近接サービスにアクセスためにその無線アクセス技術を使用することができる。
【0043】
次いで、好ましくは適合機能31aは第1の回答メッセージm21をある数のさらなる回答メッセージに変換し、この数はUE1aによってサポートされるセカンダリ無線インターフェースの数に等しく、それに対してUE1aは近接サービスにアクセスするために使用することが認可される。それぞれのさらなる回答メッセージは好ましくはUE1aによってサポートされるセカンダリ無線インターフェースR2、R3、・・・、RNに関連付けられた1つのそれぞれの発見エンジンと互換性があり、それに対してUE1aが近接サービスにアクセスするために使用することが認可される。この説明を通じて、「発見エンジンと互換性がある回答メッセージ」という表現は、構造および内容が考慮される発見エンジンによって理解されるように適合されているメッセージに関連する。さらなる回答メッセージの内容は本明細書の以降においてさらに明らかにされる。
【0044】
特に、第1の回答メッセージm21から開始して、UE1aによってサポートされるそれぞれ認可されたセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNについて、適合機能31aは好ましくは、認可されたセカンダリ無線インターフェースに関連付けられた発見エンジンが処理することができる1つの適切な回答メッセージを生成し、認可されたセカンダリ無線インターフェースを介して関連する発見手順を開始する。より特には、UE1aによってサポートされるそれぞれ認可されたセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNについて、適合機能31aは好ましくは、第1の回答メッセージm21の1つまたは複数のフィールドに含まれるサービスコードを適合して、それぞれさらなる回答メッセージで搬送されるように適合されたセカンダリサービスコードを生成する。所与の認可されたセカンダリ無線インターフェースのために生成されたセカンダリサービスコードによって、UE1aの認可されたセカンダリ無線インターフェースに関連付けられた発見エンジンが、関連する発見手順を開始することができ、ひいては考慮される近接サービスの提供のための認可されたセカンダリ無線インターフェースを介して通知されるように適合される。
【0045】
特に、UEが認可されて第2の無線インターフェースR2を使用する場合、適合機能31aは好ましくは第1の回答メッセージm21を、好ましくはUE1aにインストールされた発見エンジンによって処理されるように適合された第2の回答メッセージm31に変換し、第2の無線インターフェースR2を介して発見手順を実施する。
【0046】
例えば、第2の回答メッセージm31はUE1aのWi-Fi NAN発見エンジンによって処理されるように適合されたメッセージであってもよい。第2の回答メッセージm31はWi-Fiアライアンス、2015、45ページによる「Neighbor Awareness Networking Technical Specification」、バージョン1.0に記載の発行方法にしたがってフォーマットされてもよい。この方法では、サービス/アプリケーションは他のWi-Fi NANデバイスのための所与のパラメータで、それを発行することによって、サービスが発見され得るようにする。この場合、第2の回答メッセージm31(本明細書において以下で発行メッセージとも称される)は以下のパラメータを含む:
- サービス/アプリケーションの識別子であるサービス名、
- 発見フレームに含められる<長さ、値>対の並べられたシーケンスである一致フィルタtx、
- 応答するための加入メッセージをフィルタするために使用されるサービス名を超えてさらなる応答条件を特定する<長さ、値>対の並べられたシーケンスである一致フィルタrx、
- この発行方法に対応する加入方法を呼び出したWi-Fi NANデバイスの発見エンジンに伝送されるべき値のシーケンスである、サービス特有情報、
- 以下を含む設定パラメータ
- 発行タイプ(求められた送信、求められていない送信、求められたおよび求められていない両方の送信)
- サービスがごく近傍のみで発見可能かどうかまたは範囲内のあらゆるWi-Fi NANデバイスにとって発見可能かどうかを判断する発見範囲、
- 求められた送信タイプ(ユニキャスト、またはマルチキャスト送信)、
- 求められていない送信の推奨される周期性を表す、通知周期、
- 発行機能のインスタンスが所与の時間間隔で実行されるか、または1回の送信だけかどうかを示す、寿命、
- 発行関連のイベントがいつ生成されるかを決定する、イベント条件、
- 一致フィルタtxが一致フィルタrxに等しいとき0に等しく、一致フィルタtxが一致フィルタrxに等しくないとき1に等しい一致フィルタフラグ。
この場合、例示的なLTEモバイル通信ネットワークを考慮すると、適合機能31aは発見要求メッセージに応答してProSe機能によって提供される1つまたは複数のProSeアプリケーションコードを適合して、これらのコードに対応するデータ文字列の形式でセカンダリサービスコードを生成し、これらのデータ文字列は1つまたは複数の一致フィルタtxフィールドにおける発行メッセージとして搬送されるように適合されている。例えば、ProSeアプリケーションコードはセグメント化されてもよく、それぞれのセグメントがProSeアプリケーションコードに関連付けられたProSeアプリケーションIDのそれぞれのラベルに対応してもよい。この例示的な状況において、次いで適合機能31aは、どのタイプの情報(例えば、広いレベルでの事業カテゴリ、および/または事業サブカテゴリ、および/または事業名、および/またはショップID)がUE1aのWi-Fi無線インターフェースを介して通知されることになるかに基づいて、ProSeアプリケーションコードのどのセグメントが発行メッセージの一致フィルタtxフィールドに入れられることになるかを判断することができる。次いで、それぞれ選択されたセグメントは、それぞれの一致フィルタtxフィールドに挿入されることができる。あるいは、発行メッセージはセカンダリサービスコードを1つまたは複数の専用の追加のフィールドで搬送することができる。
【0047】
ステップ206において、第1のネットワークモジュール31は好ましくはこの第2の回答メッセージm31を、第1のネットワークモジュール31とUE1aを接続するモバイル通信ネットワーク1のリンク上を搬送するように適合された伝送メッセージにカプセル化する。次いで、それは第2の回答メッセージm31(適切な伝送メッセージにカプセル化されたままで)をUE1a、特にUE1aのプライマリ無線インターフェースR1に送信する。次いで、UE1aは伝送メッセージを受信し、第2の回答メッセージ31を検索し(ステップ207)、受信したセカンダリサービスコードを通知することによって第2の無線インターフェースR2を介して発見手順を開始することができる関連する発見エンジンにそれを転送する(ステップ208)。第2の無線インターフェースR2を介する発見手順は、恐らくは第1の無線インターフェースR1を介して開始された発見手順に関して、その代替としてまたは同時に、UE1aによって開始されることができる。
【0048】
上述の同一のアクションが、近接サービスへのアクセスをサポートするUE1aのそれぞれのセカンダリ無線インターフェースについて好ましくは実施され、既に上述のように、それを介してUE1aが近接サービスにアクセスされることを認可される。
図2のフローチャートを参照すると、UE1aが認可されてそのすべてのセカンダリ無線インターフェースを使用する場合、適合機能31aは最終的に適切なセカンダリサービスコードを含む第Nの回答メッセージmN1を生成することができる。第Nの回答メッセージmN1は好ましくはUE1aにインストールされた発見エンジンによって処理されるように適合され、UE1aは第Nの無線インターフェースRNを介して発見手順を実施するように適合される。特に、第Nの回答メッセージmN1は好ましくは第Nの無線インターフェースRNを介して通知されるように適合されるセカンダリサービスコードを含む。ステップ209において、第1のネットワークモジュール31は好ましくは第Nの回答メッセージmN1を適切な伝送メッセージにカプセル化されたままでUE1aに送信し、UE1aはプライマリ無線インターフェースR1を介してそれを受信し(ステップ210)、受信したセカンダリサービスコードを通知することによって第Nの無線インターフェースRNを介して発見手順を開始することができる。
【0049】
図示していない上述の第1の実施形態の変形例によると、既に上述したものに類似するが、メッセージm1を受信すると、第1のネットワークモジュール31は好ましくはUE1aのプライマリ無線インターフェースR1を介して近接サービスにアクセスするための認可を確認し、適合機能31aは好ましくはプライマリネットワークモジュール31と協働して、第2のネットワークモジュール32(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、HSS)において加入情報を確認することによって、UE1aがメッセージm1で示されるそのセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNを介して近接サービスにアクセスするために認可されたかどうかを確認する。さらにこの変形例によると、適合機能31aは第1のネットワークモジュール31と協働して、UE1aの位置情報を取得するために、第3のネットワークモジュール33(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、SLP)に問い合わせを行う。次いで、好ましくは、適合機能31aは、近接サービスにアクセスすることを認可されたすべての無線インターフェースR1、・・・、RNのうち(すなわち、認可されていれば、プライマリ無線インターフェースとセカンダリ無線インターフェースのうち)近接サービスにアクセスするために通知UE1aによって使用される対象の無線インターフェースRTを決定する。この決定は好ましくは第2のネットワークモジュール33から検索されるUE1aの位置情報に基づいて実施される。例えば、適合機能31aは、UE1aが屋内環境(例えば、ショッピングモールなど)に位置する場合では、対象の無線インターフェースRTがWi-Fi無線インターフェースなどのセカンダリ無線インターフェースであること、そうでなければ対象の無線インターフェースRTがプライマリ無線インターフェースR1であることを判断するために事前設定されてもよい。
【0050】
この時点で、適合機能31aは好ましくは対象の無線インターフェースRTと互換性がある1つの回答メッセージを生成し、回答メッセージをUE1aに送信し(恐らくは適切な伝送メッセージで)、次いで受信したコードを通知することによって対象の無線インターフェースRTを介して発見手順を開始することができる(この説明を通じて使用される言い方にしたがうと、受信されたコードは、対象の無線インターフェースRTがプライマリ無線インターフェースR1の場合はサービスコードであり、または対象の無線インターフェースRTがセカンダリ無線インターフェースの場合はセカンダリサービスコードである)。
【0051】
上述の方法は、本発明の第1の実施形態およびその変形例を参照すると、近接サービスにアクセスしたい通知UE1aに参照をして説明してきたが、近接サービスにアクセスしたい監視UE1bによって開始され得る発見手順に対して実質的に同じやり方であてはまるということに注意されたい。この場合、
- 監視UE1bによって第1のネットワークモジュール31に送信されたメッセージm1はUEが何に興味があって監視するかを示し(少なくとも1つの所与のサービス識別子によって表現される)、UE1bが監視したいことを示すコマンドおよびUE1bによって近接サービスにアクセスするためにサポートされるさらなる無線アクセス技術を示すデータを含み、
- UE1bが考慮される近接サービスをプライマリ無線インターフェースR1を介して監視することを認可されている場合、第1の回答メッセージm21は監視UE1bによって送信されたサービス識別子に関連付けられたサービスコードを監視するための少なくとも1つのサービスフィルタを含み、
- UE1bがセカンダリ無線インターフェース、例えば第2の無線インターフェースR2、を介して近接サービスを監視することを認可されている場合、第2の回答メッセージm31は第2の無線インターフェースR2を介して発見手順を実施するために、好ましくはUE1bにインストールされて発見エンジンによって処理されるように適合される。特に、適合機能31aは好ましくは第2の回答メッセージm31において搬送されるように適合されたセカンダリサービスフィルタを生成する。以下の例からより明らかになるように、第2の無線インターフェースR2のために生成されたセカンダリサービスフィルタは第2の無線インターフェースR2を介して監視UE1bによって送信されたサービス識別子に関連付けられたセカンダリサービスコードを監視するように適合される。
この説明において考慮される、例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内で、監視UE1bによって送信されたメッセージm1は技術仕様書ETSI TS 123 303 v13.4.0(2016-07)に、例えば、セクション5.3.3.4、59ページに記載されるような発見要求メッセージとしてフォーマットされる。発見要求メッセージは以下のフィールドを含む:
- 例えば、広いレベルでの事業カテゴリ、事業サブカテゴリ、事業名およびショップIDなどを含むデータ構造の形式でUEが何に興味があって監視するかを示すProSeアプリケーションID、
- 例えば、IMSIなどであるUE識別情報、
- 監視コマンド、
- 発見要求メッセージの送信をトリガーしたUEアプリケーションの一意の識別子であるアプリケーションID、
- これが新しい要求かどうかを示す発見エントリID。
また、本発明によれば発見要求メッセージは監視UE1bによってサポートされるさらなる無線アクセス技術を示すデータを含む追加のフィールドを備える。
【0052】
さらに、第1の回答メッセージm21は技術仕様書ETSI TS 123 303 v13.4.0(2016-07)に、例えば、セクション5.3.3.4、60ページに記載されるような発見応答メッセージとしてフォーマットされてもよい。発見応答メッセージは1つまたは複数のProSe発見フィルタを含む。
【0053】
さらにまた、第2の無線インターフェースR2がWi-Fi無線インターフェースである場合、第2の回答メッセージm31はUE1bのWi-Fi NAN発見エンジンによって処理されるように適合されたメッセージであってもよく、特に、Wi-Fiアライアンス、2015、46および47ページによる「Neighbor Awareness Networking Technical Specification」、バージョン1.0に記載されるような加入方法にしたがってフォーマットされてもよい。この加入方法で、サービス/アプリケーションはWi-Fi NAN発見エンジンに他のWi-Fi NANデバイスからの所与のパラメータを伴うサービスを探索させる。この場合、第2の回答メッセージm31(本明細書において以下で加入メッセージとも称される)は以下のパラメータを含む:
- サービス/アプリケーションの識別子であるサービス名、
- サービス名を含む受信した発行発見メッセージをフィルタするために使用される<長さ、値>対の並べられたシーケンスである一致フィルタrx、
- 発見フレームに含まれる、アクティブな加入が使用されるときサービス名を超えて含まれる<長さ、値>対の並べられたシーケンスである一致フィルタtx、
- サービス名を超えて発行サービスをさらに特定する値のシーケンスである、サービス特有情報、
- 以下を含む設定パラメータ
- 加入タイプ(アクティブ、パッシブ)、
- サービスがごく近傍のみで探索されるかどうかまたは範囲内のあらゆるWi-Fi NANデバイスで探索されるかどうかを判断する発見範囲、
- クエリ送信の推奨される周期性であるクエリ周期、
- 加入機能のインスタンスが所与の時間間隔で実行されるか、または第1の発見結果イベントまでかどうかを示す寿命、
- 一致フィルタtxが一致フィルタrxに等しいとき0に等しく、一致フィルタtxが一致フィルタrxに等しくないとき1に等しい一致フィルタフラグ。
この場合、適合機能31aは発見要求メッセージに応答してProSe機能によって提供される1つまたは複数のProSeアプリケーションコードを適合して、これらのコードに対応するデータ文字列の形式でセカンダリサービスフィルタを生成し、これらのデータ文字列は1つまたは複数の一致フィルタrxフィールドにおける加入メッセージとして搬送されるように適合されている。例えば、それぞれのProSeアプリケーションコードはセグメント化されてもよく、それぞれのセグメントがProSeアプリケーションコードに関連付けられたProSeアプリケーションIDのそれぞれのラベルに対応してもよい。次いで、この例示的な状況において、適合機能31aは、どのタイプの情報(例えば、広いレベルでの事業カテゴリ、および/または事業サブカテゴリ、および/または事業名、および/またはショップID)がUE1bのWi-Fi無線インターフェースを介して監視されることになるかに基づいて、ProSeアプリケーションコードのどのセグメントが加入メッセージの一致フィルタrxフィールドに入れられることになるかを判断することができる。次いで、それぞれ選択されたセグメントは、それぞれの一致フィルタrxフィールドに挿入されることができる。あるいは、加入メッセージはセカンダリサービスフィルタを1つまたは複数の専用の追加のフィールドで搬送することができる。
【0054】
図3は本発明の第2の実施形態による方法のフローチャートである。本発明の第2の実施の形態によると、UE1aは自身にインストールされた適合機能11を備える。適合機能はユーザ機器において専用のハードウェア上で実行するように構成されるソフトウェアモジュールであってもよい。
【0055】
図2のフローチャートを参照して既に上述のように、例えば、通知UE1aが通知を開始したいとき、それはメッセージm1をその第1の無線インターフェースR1を介して第1のネットワークモジュール31に送信する(ステップ300)。このメッセージは
図2のフローチャートを参照して既に上述のようにフォーマットされる。特に、メッセージm1は近接サービスにアクセスするためにモバイルネットワーク無線アクセス技術以外のUE1aによってサポートされる無線アクセス技術を示すデータを含むフィールドを備える。
【0056】
ステップ301において、第1のネットワークモジュール31はメッセージm1を受信し、発見要求が認可されたかどうかを確認するために、それを処理する。
また、第1のネットワークモジュール31は好ましくはUE1aがメッセージm1において示されるさらなる無線アクセス技術を使用するために認可されたかどうかを確認する。確認することは、好ましくは第2のネットワークモジュール32に問い合わせを行うこと、および第1の実施形態を参照して既に上述のように、加入情報を検索することによって実施される。
【0057】
発見要求が認可された場合、ステップ302において、第1のネットワークモジュール31は好ましくはUE1aのプライマリ無線インターフェースR1に回答メッセージm22を送信する。回答メッセージm22は、モバイル通信ネットワーク1によって提供されてUE1aを認可し、認可された無線インターフェースを介して1つまたは複数の発見手順を開始し、またUEによって送信されるサービス識別子に関連付けられた少なくとも1つの通知されることになるサービスコードをUE1aに提供する。また、回答メッセージm22は好ましくは近接サービスにアクセスすることをサポートするUE1aの認可されたセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNを示すデータを含むフィールドを含み、それを介して発見手順が開始することができる。
【0058】
さらに、本発明のこの第2の実施形態によると、回答メッセージm22は好ましくは適合情報を含み、適合情報は、回答メッセージm22を好ましくはUE1aにインストールされた発見エンジンによって処理されるように適合された1つまたは複数のセカンダリ回答メッセージに変換して、本明細書の以降においてより詳細に説明されるように認可されたセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNを介して発見手順を実施するために、適合機能11によって必要とされる情報である。
【0059】
ステップ303において、UE1aは回答メッセージm22を受信して、それを処理する。ステップ304において、UE1aは受信したサービスコードを通知することによってプライマリ無線インターフェースR1を介して発見手順を開始することができる。
【0060】
次いで、UE1aは、好ましくは回答メッセージm22を適合機能11に転送する。この第2の実施形態によると、UE1aにインストールされた適合機能11は、好ましくは回答メッセージm22を処理し、そこから近接サービスにアクセスすることをサポートするUE1aの認可されたセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNを示すデータを検索し、適合情報を検索する。次いでその適合情報に基づいて、適合機能11は回答メッセージm22を認可されたセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNに関連付けられた発見エンジンと互換性があるさらなる回答メッセージに変換する(ステップ305)。換言すれば、適合機能11は好ましくは回答メッセージm22をUE1aの認可されたセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNを介して発見手順をアクティブ化するように適合されたさらなる回答メッセージに変換する。
【0061】
この説明を通じて考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワークにおいて、回答メッセージm22は第1のネットワークモジュール31から通知UE1aのE-UTRA無線インターフェースに送信され、回答メッセージm22はUE1aが通知することになっているProSeアプリケーションコードを含む発見応答メッセージとしてフォーマットされている。認可されたセカンダリ無線インターフェースのうちの1つがUE1aのWi-Fi無線インターフェースである場合、発見応答メッセージはProSeアプリケーションコードのデータ構造を示す適合情報を(例えば、追加のフィールドに)含むように適合され、そのような適合情報によって適合機能11がそれぞれのProSeアプリケーションコードが発行メッセージの1つまたは複数の一致フィルタtxフィールドに挿入されるように適合することが可能となる。この例示的な状況において、次いで適合機能11は、適合情報に基づいて、どのタイプの情報(例えば、広いレベルでの事業カテゴリ、および/または事業サブカテゴリ、および/または事業名、および/またはショップID)がUE1aのWi-Fi無線インターフェースを介して通知されることになるかに基づいて、ProSeアプリケーションコードのどのセグメントが発行メッセージの一致フィルタtxフィールドに入れられることになるかを判断することができる。
【0062】
上述のような回答メッセージm22の処理の後、UE1aは、UE1aにおいて利用可能な、かつそれぞれのさらなる回答メッセージに含まれるセカンダリサービスコードを通知することによって近接サービスにアクセスすることを認可された、それぞれのセカンダリ無線インターフェースを介して発見手順を開始することができる。
図3のフローチャートは、例えば、発見手順がUE1aのそれぞれのセカンダリインターフェースR2、・・・、RNを介して、特にステップ306で第2の無線インターフェースR2を介して、またステップ307で第Nの無線インターフェースRNを介して、開始することを示している。無線インターフェースを介する発見手順のアクティブ化は、あらゆる他の無線インターフェースを介する発見手順のアクティブ化に関して、その代替としてまたは実質的に同時に、実施されてもよい。
【0063】
またこの場合、本発明の第2の実施形態を参照すると上述の方法は、本発明の第1の実施形態を参照して既に上述のように、監視UE1bによって開始され得る発見手順に実質的に同じやり方であてはまるということに注意されたい。
【0064】
図示していない本発明の第2の実施形態の変形例によると、既に上述したものに類似するが、第1のネットワークモジュール31は好ましくはUE1aにプライマリ無線インターフェースR1を介して近接サービスにアクセスするための認可を提供し、それはまた好ましくは第2のネットワークモジュール32において加入情報を確認することによって、UE1aがメッセージm1で示されるセカンダリ無線インターフェースR2、・・・、RNを介して近接サービスにアクセスするために認可されたかどうかを確認する。また、この変形例によると、第1のネットワークモジュール31はまた、UE1aの位置情報を取得するために第3のネットワークモジュール33に問い合わせを行う。次いで、好ましくは、第1のネットワークモジュール31は、近接サービスにアクセスすることを認可された無線インターフェースR1、・・・、RNのうち近接サービスにアクセスするために通知UE1aによって使用されることになる対象の無線インターフェースRTを決定する。既に上述のように、この決定は好ましくは第2のネットワークモジュール33から検索されるUE1aの位置情報に基づいて実施される。この時点で、第1のネットワークモジュール31は好ましくは、本発明の第2の実施形態を参照して既に上述した回答メッセージm22と同一のやり方でフォーマットされた、好ましくはUE1aの対象の無線インターフェースRTを示す追加のデータを含む回答メッセージを生成し、UE1aに送信する。UE1aはプライマリ無線インターフェースR1を介して回答メッセージを受信し、対象の無線インターフェースRTがプライマリ無線インターフェースR1である場合、それはプライマリ無線インターフェースR1を介して発見手順を開始することができる。しかしながら、対象の無線インターフェースRTがセカンダリ無線インターフェースである場合、UE1aは回答メッセージを適合機能11に転送する。適合機能11は好ましくは回答メッセージを対象の無線インターフェースRTに関連付けられた発見エンジンに互換性があるさらなる回答メッセージに変換し、それによってUE1aはセカンダリサービスコードを通知することによって対象の無線インターフェースRTを介して発見手順を開始することができる。
【0065】
図4および
図5は、それぞれ本発明の第3の実施形態および第4の実施形態による方法のフローチャートである。本発明の第3および第4の実施形態によると、第1のネットワークモジュール31をホストするネットワークノードはまた第1のネットワークモジュール31に接続された無線発見制御モジュール4を備える。無線発見制御モジュール4は第1のネットワークモジュール31と通信するモバイル通信ネットワーク1の他のノード上でもホストされ得るため、これは限定的ではないことに注意されたい。無線発見制御モジュール4は好ましくはモバイル通信ネットワーク1のノードにおいて専用のハードウェア上で実行するように構成されるソフトウェアモジュールとして実装される。
【0066】
本発明の第3の実施形態によると、以前の実施形態を参照して既に上述のように、例えば、通知UE1aが通知を開始したいとき、通知UE1aはメッセージm1をそのプライマリ無線インターフェースR1を介して第1のネットワークモジュール31に送信する(ステップ400)。このメッセージは
図2および
図3のフローチャートを参照して既に上述のようにフォーマットされる。特に、メッセージm1は近接サービスにアクセスするためにモバイルネットワーク無線アクセス技術以外のUE1aによってサポートされる無線アクセス技術を示すデータを含むフィールドを含む。
【0067】
ステップ401において、第1のネットワークモジュール31はメッセージm1を受信し、発見要求が認可されたかどうかを確認するために、それを処理する。その間、ステップ402において、第1のネットワークモジュール31は好ましくはメッセージm1を、通知UE1aによってサポートされるさらなる無線アクセス技術を示すデータを検索することによってメッセージm1を処理する適合機能31aに転送する。また、本発明の第1および第2の実施形態を参照して既に上述のように、適合機能31aは好ましくは第1のネットワークモジュール31と協働してUE1aがこれらのさらなる無線アクセス技術を介して近接サービスにアクセスすることを認可されたかどうかを確認する。
【0068】
次いで、第1のネットワークモジュール31は好ましくは無線発見制御モジュール4に要求を送信し、そのような要求はUE1aによってサポートされ、近接サービスにアクセスすることを認可されたすべての無線アクセス技術(すなわち、モバイル通信ネットワークの無線アクセス技術、および/またはさらなる無線アクセス技術のうちの1つまたは複数)についての情報、およびユーザの識別子を含む(ステップ402)。
【0069】
要求を受信すると(ステップ403)、好ましくは無線発見制御モジュール4はユーザ識別子を利用して、第1のネットワークモジュール31を通じて、第2のネットワークモジュール32(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、HSS)から、第3のネットワークモジュール33(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、SLP)、および第4のネットワークモジュール34(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、OSS)から情報を検索する。次いで、検索された情報に基づいて、無線発見制御モジュール4は好ましくは近接サービスにアクセスすることを認可されたUE1aの無線インターフェースのうち、近接サービスにアクセスするために通知UE1aによって使用されることになる対象の無線インターフェースRTを決定する(ステップ404)。対象の無線インターフェースRTを決定することは、第2のネットワークモジュール32から検索されたユーザのプロファイル、および/または第3のネットワークモジュール33から検索されたUE1aの位置、および/または第4のネットワークモジュール34から検索されたモバイル通信ネットワークの実際の負荷条件、および/または第4のネットワークモジュール34から検索された無線リソースの可用性に基づいて、実施されることができる。例えば、通知UE1aが現在ショッピングモール内に位置している場合、無線発見制御モジュール4は、UE1aは便利なことにそのWi-Fi無線インターフェースを使用することができると判断することができる。
【0070】
次いで、無線発見制御モジュール4は好ましくはステップ404で決定された対象の無線インターフェースRTを示す応答を生成し、第1のネットワークモジュール31に送信する。
【0071】
ステップ405、およびステップ406において、第1のネットワークモジュール31は好ましくは、プライマリ無線インターフェースR1と互換性がある第1の回答メッセージを生成し、UE1aに送信する。無線発見制御モジュール4によって決定された対象の無線インターフェースRTがプライマリ無線インターフェースRTである場合、第1のネットワークモジュール31は好ましくは第1の回答メッセージm23に、UE1aによって送信されたサービス識別子に関連付けられるUE1aによって通知されることになる少なくとも1つのサービスコードを挿入する(ステップ405)。ステップ407において、UE1aはそのプライマリ無線インターフェースR1を介して第1の回答メッセージm23を受信し、受信したサービスコードを通知することによってプライマリ無線インターフェースR1を介して発見手順を開始することができる。
【0072】
無線発見制御モジュール4によって決定された対象の無線インターフェースRTがプライマリ無線インターフェースR1ではない場合、第1のネットワークモジュール31は、好ましくはいかなるサービスコードも含まない回答メッセージm23’をUE1aに送信し(ステップ408)、それによってその受信の際(ステップ409)、UE1aはプライマリ無線インターフェースR1を介するいかなる発見手順も開始しなくてもよいと判断することができる。
【0073】
この説明を通じて考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワークにおいて、第1の回答メッセージm23、m23’は第1のネットワークモジュール31から通知UEのE-UTRA無線インターフェースに送信され、第1の回答メッセージm23は発見応答メッセージとしてフォーマットされている。E-UTRA無線インターフェースが無線発見制御モジュール4によって決定された対象の無線インターフェースである場合、発見応答メッセージは、UE1aによって送信されるProSeアプリケーション識別子に関連付けられた少なくとも1つのProSeアプリケーションコードを含み、これはUE1aが通知することになる。
【0074】
対象の無線インターフェースRTがUE1aの認可されたセカンダリ無線インターフェースのうちの1つである場合(例えば、Wi-Fi無線インターフェースであってもよい第2の無線インターフェースR2)、第1の回答メッセージm23’は好ましくは第1の回答メッセージm23’をさらなる回答メッセージmTに変換する適合機能31aに提供される(
図4には示していないステップ)。回答メッセージmTは好ましくはUE1aにインストールされた発見エンジンによって処理されるように適合され、UE1aはそれぞれのセカンダリ無線インターフェースに関連付けられ、対象の無線インターフェースRTであると判断される。特に、適合機能31aは好ましくは第1の回答メッセージm23’の1つまたは複数のフィールドに含まれるサービスコードを適合して、対象の無線インターフェースRTを介する発見手順の間UE1aによって通知されるように適合されたセカンダリサービスコードを生成する。
【0075】
この説明を通じて考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワークにおいて、対象の無線インターフェースRTがUE1aのWi-Fi無線インターフェースである場合、第2の回答メッセージmTはWi-Fi NAN発見エンジンによって処理されるように適合されたメッセージ(すなわち、発行メッセージ)であり、本発明の第1および第2の実施形態を参照して既に上述のように、通知されることになるProSeアプリケーションコード、またはそのセグメントを一致フィルタtxフィールドに含めることができる。
【0076】
ステップ410において、第1のネットワークモジュール31は好ましくはさらなる回答メッセージmTを、第1のネットワークモジュール(31)とUE1aを接続するモバイル通信ネットワーク1のリンク上を搬送されるように適合された伝送メッセージにカプセル化し、伝送メッセージをUE1aに送信する。さらなる回答メッセージmTを受信すると(ステップ411)、UE1aは受信したセカンダリサービスコードを通知することによって対象の無線インターフェースRTを介して発見手順を開始することができる(ステップ412)。
【0077】
またこの場合、本発明の第3の実施形態を参照すると上述の方法は、既に上述のように、監視UE1bによって開始され得る発見手順に実質的に同じやり方であてはまるということに注意されたい。
【0078】
図5は、本発明の第4の実施形態による方法のフローチャートである。
既に上述のように、例えば、通知UE1aが通知を開始したいとき、通知UE1aはメッセージm1をそのプライマリ無線インターフェースR1を介して第1のネットワークモジュール31に送信する(ステップ500)。このメッセージは
図2~
図4のフローチャートを参照して既に上述されている。
【0079】
ステップ501において、第1のネットワークモジュール31はメッセージm1を受信し、発見要求が認可されたかどうかを確認するために、それを処理する。好ましくはその間、第1のネットワークモジュール31は通知UE1aによってサポートされる他の無線アクセス技術を示すデータを検索することによってメッセージm1を処理し、好ましくはUE1aが近接サービスにアクセスするためにこれらの他の無線アクセス技術を使用することを認可されたかどうかを確認する。確認することは、好ましくは第2のネットワークモジュール32に問い合わせを行うこと、および本発明の他の実施形態を参照して既に上述のように、加入情報を検索することによって実施される。
【0080】
次いで、第1のネットワークモジュール31は好ましくは無線発見制御モジュール4に要求を送信し、そのような要求はUE1aによってサポートされ、近接サービスにアクセスすることを認可されたすべての無線アクセス技術についての情報、およびユーザの識別子を含む(ステップ502)。要求を受信すると(ステップ503)、好ましくは無線発見制御モジュール4はユーザ識別子を利用して、第1のネットワークモジュール31を通じて、第2のネットワークモジュール32(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、HSS)から、第3のネットワークモジュール33(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、SPL)から、および第4のネットワークモジュール34(すなわち、この説明において考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内では、OSS)から情報を検索する。次いで、検索された情報に基づいて、無線発見制御モジュール4は好ましくは近接サービスにアクセスすることを認可されたUE1aの無線インターフェースのうち、近接サービスにアクセスするために通知UE1aによって使用されることになる対象の無線インターフェースRTを決定する(ステップ504)。対象の無線インターフェースRTを決定することは、第2のネットワークモジュール32から検索されたユーザのプロファイル、および/または第3のネットワークモジュール33から検索されたUE1aの位置、および/または第4のネットワークモジュール34から検索されたモバイル通信ネットワークの実際の負荷条件、および/または第4のネットワークモジュール34から検索された無線リソースの可用性に基づいて、実施されることができる。
【0081】
無線発見制御モジュール4は好ましくはステップ504で決定されている対象の無線インターフェースRTを示す応答を生成し、第1のネットワークモジュール31に送信する。
【0082】
次いで、第1のネットワークモジュール31は好ましくは回答メッセージm24を生成する。回答メッセージm24はプライマリ無線インターフェースR1と互換性があり、UE1aによって送信されるサービス識別子に関連付けられた少なくとも1つのサービスコードを搬送し、これはUE1aが通知することになる。また、回答メッセージm24は好ましくはステップ504で決定されている対象の無線インターフェースRTを示すデータおよび適合情報を含み、適合情報は回答メッセージm24を好ましくは対象の無線インターフェースRTを介した発見手順を実施するためにUE1aにインストールされた発見エンジンによって処理されるように適合されたさらなる回答メッセージに変換するために適合機能11によって必要とされる情報である。この説明を通じて考慮される例示的なLTEモバイル通信ネットワーク内において、回答メッセージm24は発見応答メッセージとしてフォーマットされ、UE1aによって送信されたProSeアプリケーション識別子に関連付けられた少なくとも1つのProSeアプリケーションコードを含み、これはUE1aが通知することになる。
【0083】
ステップ505において、第1のネットワークモジュール31は好ましくは回答メッセージm24をUE1aに送信し、UE1aはそれを受信し(ステップ506)、それを処理する(ステップ507)。対象の無線インターフェースRTがUEのプライマリ無線インターフェースR1を含む場合、UEは受信したサービスコードを通知することによってプライマリ無線インターフェースR1を介して発見手順を開始することができる(ステップ508)。対象の無線インターフェースRTがプライマリ無線インターフェースR1を含んでいない場合、UEにインストールされた適合機能11は好ましくは回答メッセージm24をUEの対象の無線インターフェースRTに関連付けられた発見エンジンと互換性があるさらなる回答メッセージに変換する(ステップ507)。次いで、UEは、さらなる回答メッセージに含まれるセカンダリサービスコードを通知することによって、対象の無線インターフェースRTを介して発見手順を開始することができる(ステップ508)。
【0084】
またこの場合、本発明の第4の実施形態を参照すると上述の方法は、監視UEによって開始され得る発見手順に実質的に同じやり方であてはまるということに注意されたい。
特に、本発明の第4の実施形態によると、監視UE1bは第1のネットワークモジュール31にUE1bが監視したいというサービス識別子および他のサポートされる無線アクセス技術を示すメッセージm1を送信する。この場合、無線発見制御モジュール4は好ましくは無線インターフェースを決定し、それを介して関連するコード(すなわち、サービスコードまたは監視UE1bによって送信されてメッセージm1において示されるサービス識別子に関連付けられたセカンダリサービスコード)が実際に通知UE1aによって通知される。次いで、無線発見制御モジュール4は好ましくは監視UE1bのサポートされる無線インターフェースを確認する。監視UE1bが通知UE1aによって使用される無線インターフェースに対応する無線インターフェース(すなわち、同一の無線アクセス技術のための無線インターフェース)を備え、近接サービスにアクセスすることを認可されている場合、無線発見制御モジュール4は好ましくは監視UE1bの対象の無線インターフェースRTを通知UE1aによって使用される無線インターフェースに対応する無線インターフェースとして決定する。このようにして、有利には、監視UE1bはコードが実際に送信される無線インターフェースのみを介して監視することを実施することができ、それによってUE1bのバッテリーを節約することが可能となる。
【0085】
最終的に、本発明によると、サービスフィルタと一致するサービスコード(または、セカンダリサービスフィルタと一致するセカンダリサービスコード)を検出する監視UE1bは、一致が検出されていることを第1のネットワークモジュール31に報告する。次いで、第1のネットワークモジュール31は考慮される近接サービスに関連するデータを含むメッセージで監視UE1bに応答することができる(例えば、本日のおすすめやレストランの割引などの監視される商業的なアクティビティに関するデータ)。
【0086】
有利には、本発明による方法によって、異なる無線アクセス技術による近接サービスにアクセスするための手順を統合することが可能となる。このようにして、有利には、モバイルネットワーク事業者は、そのユーザにユーザ機器によってサポートされる無線アクセス技術のうちの任意の1つを活用することによって近接サービスにアクセスする可能性を提案することができる。次いで、ユーザは異なる無線アクセス技術を介して提案された近接サービスに容易にアクセスすることができる。特に、ライセンスされていない周波数帯域上で運用される無線アクセス技術が使用されてもよい。これによってコストを節約し、またライセンスされた周波数帯域のリソースを節約することが可能となり、それは全体的にデータ送信に使用されることができる。
【0087】
また、有利には、本発明によってUEが、UEの位置、モバイル通信ネットワークの実際の負荷条件、無線リソースの可用性などの複数のパラメータに基づいて近接サービスにアクセスするために便利に使用できる無線インターフェースを決定することを可能にし、それによって(遅延や接続切断などを回避することによって)サービスの提供およびユーザサービス体験の改善が可能となる。