(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】半導体デバイスを製造するためのウェハエッジ・リフトピンの設計
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20220725BHJP
【FI】
H01L21/68 N
(21)【出願番号】P 2019530478
(86)(22)【出願日】2017-12-07
(86)【国際出願番号】 US2017065166
(87)【国際公開番号】W WO2018106952
(87)【国際公開日】2018-06-14
【審査請求日】2020-12-02
(32)【優先日】2016-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508151552
【氏名又は名称】ティーイーエル マニュファクチュアリング アンド エンジニアリング オブ アメリカ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ハンズリク,エドワード ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ムーア,シーン
【審査官】杢 哲次
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-023542(JP,U)
【文献】特開2000-100768(JP,A)
【文献】特開2012-212751(JP,A)
【文献】特開2003-017547(JP,A)
【文献】特開2007-123790(JP,A)
【文献】特開2006-005177(JP,A)
【文献】特開2002-086048(JP,A)
【文献】特開2014-204061(JP,A)
【文献】特開2002-313874(JP,A)
【文献】特開2010-087473(JP,A)
【文献】特開2001-267217(JP,A)
【文献】特開2012-023302(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0182528(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体デバイスを製造するための装置のウェハエッジ・リフトピンであって、当該ウェハエッジ・リフトピンは、
ウェハを支持するための水平方向上向き面と前記ウェハの横方向閉じ込めのための垂直方向傾斜面とを有するノッチ部分を含
み、垂直中心線を有する頂部であって、前記
垂直方向傾斜面は、半径に沿って前記ウェハから離れる方向に水平方向に広がる、頂部と、
該頂部の下の基部であって、前記ノッチ部分を横切る前記頂部の直径よりも大きい直径を有
し、垂直中心線を有する基部と、
該基部の前記直径よりも小さい直径を有
し、垂直中心線を有する底部と、を含
み、
前記頂部及び前記基部の前記垂直中心線は、前記底部の前記垂直中心線から水平方向にずれており、それによって、当該リフトピンが回転する際に、当該リフトピンの回転によって、前記ウェハに対する前記垂直方向傾斜面によって提供される前記横方向閉じ込めの調整が可能になる、
ウェハエッジ・リフトピン。
【請求項2】
前記基部の
前記垂直中心線と前記底部の
前記垂直中心線とが、約0.508mm(0.020インチ)~約0.635mm(0.025インチ)の間で水平方向にずれている、請求項1に記載のウェハエッジ・リフトピン。
【請求項3】
前記ノッチ部分の掃引プロファイルによって、前記ウェハ上のウェハ整列ノッチが前記ノッチ部分の周りに着座するのを防止する、請求項1に記載のウェハエッジ・リフトピン。
【請求項4】
前記垂直方向傾斜面と前記水平方向上向き面との交差部が、90°を超える角度を有する、請求項1に記載のウェハエッジ・リフトピン。
【請求項5】
前記半径は、前記ウェハ上のウェハ整列ノッチが前記ノッチ部分の傾斜の周りに着座するのを防止するように十分に大きい、請求項1に記載のウェハエッジ・リフトピン。
【請求項6】
半導体デバイスを製造するための装置のウェハエッジ・リフトピンであって、当該ウェハエッジ・リフトピンは、
ウェハを支持するための水平方向上向き面と前記ウェハの横方向閉じ込めのための垂直方向傾斜面とを有するノッチ部分を含
み、垂直中心線を有する頂部であって、前記
垂直方向傾斜面は、半径に沿って前記ウェハから離れる方向に水平方向に広がり、前記垂直方向傾斜面と前記水平方向上向き面との交差部が90°を超える角度を有し、前記ノッチ部分の掃引プロファイルによって、前記ウェハ上のウェハ整列ノッチが前記ノッチ部分の周りに着座するのを防止する、頂部と、
該頂部の下の基部であって、前記ノッチ部分を横切る前記頂部の直径よりも大きい直径を有
し、垂直中心線を有する基部と、
該基部の前記直径よりも小さい直径を有する底部
と、を含み、
前記頂部及び前記基部の
前記垂直中心線
は、前記底部の
前記垂直中心線
から水平方向にずれて
おり、それによって、前記リフトピンが回転する際に、該リフトピンの回転によって、前記ウェハに対する前記垂直方向傾斜面によって提供される前記横方向閉じ込めの調整が可能になる、
ウェハエッジ・リフトピン。
【請求項7】
前記基部の
前記垂直中心線と前記底部の
前記垂直中心線とが、約0.508mm(0.020インチ)~約0.635mm(0.025インチ)の間で水平方向にずれている、請求項
6に記載のウェハエッジ・リフトピン。
【請求項8】
前記半径は、前記ウェハ上のウェハ整列ノッチが前記ノッチ部分の傾斜の周りに着座するのを防止するように十分に大きい、請求項
6に記載のウェハエッジ・リフトピン。
【請求項9】
ウェハを用いて半導体デバイスを製造するための装置であって、当該装置は、
前記ウェハが処理される処理チャンバと、
前記ウェハがロードされる
、前記処理チャンバ内のチャックアセンブリと、
前記ウェハを上下動させるための複数の少なくとも3つのウェハエッジ・リフトピンと、を有しており、
前記複数の少なくとも3つのウェハエッジ・リフトピンのそれぞれは、
ウェハを支持するための水平方向上向き面と前記ウェハの横方向閉じ込めのための垂直方向傾斜面とを有するノッチ部分を含
み、垂直中心線を有する頂部であって、前記
垂直方向傾斜面は、半径に沿って
前記ウェハから離れる方向に水平方向に広がる、頂部と、
該頂部の下の基部であって、前記ノッチ部分を横切る前記頂部の直径よりも大きい直径を有
し、垂直中心線を有する基部と、
該基部の直径よりも小さい水平方向の直径を有
し、垂直中心線を有する底部と、を含
み、
前記頂部及び前記基部の前記垂直中心線は、前記底部の前記垂直中心線から水平方向にずれており、それによって、前記リフトピンが回転する際に、該リフトピンの回転によって、前記ウェハに対する前記垂直方向傾斜面によって提供される前記横方向閉じ込めの調整が可能になる、
装置。
【請求項10】
前記複数の少なくとも3つのウェハエッジ・リフトピンを支持するリフトプレートをさらに有する、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
リフトプレートは、該リフトプレートの中心を前記チャックアセンブリの中心と位置合わせするための中心合せ部分を含む、請求項
9に記載の装置。
【請求項12】
前記チャックアセンブリの外縁が、前記ウェハを上下動させるとき、前記複数の少なくとも3つのウェハエッジ・リフトピンが通過するクリアランス・スロットを含む、請求項
9に記載の装置。
【請求項13】
前記基部の
前記垂直中心線と前記底部の
前記垂直中心線とが、約0.508mm(0.020インチ)~約0.635mm(0.025インチ)の間で水平方向にずれている、請求項
9に記載の装置。
【請求項14】
前記ノッチ部分の掃引プロファイルによって、ウェハ整列ノッチが前記ノッチ部分の周りに着座するのを防止する、請求項
9に記載の装置。
【請求項15】
前記垂直方向傾斜面と前記水平方向上向き面との交差部が、90°を超える角度を有する、請求項
9に記載の装置。
【請求項16】
前記半径は、前記ウェハ上のウェハ整列ノッチが前記ノッチ部分の傾斜の周りに着座するのを防止するように十分に大きい、請求項
9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2016年12月7日に出願された米国仮特許出願番号第62/431,175号に関連し、その優先権を主張するものであり、この文献の全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、半導体デバイスを製造するための装置に関し、より具体的には、処理チャンバ内でウェハを上下動させるウェハエッジ・リフトピンに関する。
【背景技術】
【0003】
ウェハエッジ・リフトピンは、半導体産業で、チャックアセンブリから/チャックアセンブリへウェハを持ち上げ/降ろし、エンドエフェクタ(例えばロボットアーム)がウェハを摘む/配置するためのクリアランスを得るために使用される。エッジリフトピンの設計に関する問題は、ウェハリフト機構がウェハを落下させないことを確実にする必要性があり、ウェハの縁部に対するエッジリフトピンの横方向の位置は重要である。ウェハが落下しないようにするために、エッジリフトピンは、チャックアセンブリの縁部に対して1000分の1インチ以内に位置付けされる。関連する処理システム要素(すなわち、リフトプレート、リフトピン、及びチャックアセンブリ)の公差解析は、干渉の可能性を明らかにする。
【発明の概要】
【0004】
半導体デバイスを製造するための装置のウェハエッジ・リフトピンについて説明する。ウェハエッジ・リフトピンは、ウェハを支持するための水平方向上向き面とウェハの横方向閉じ込めのための垂直方向傾斜面とを有するノッチ部分を含む頂部を含み、ノッチ部分は、半径方向に沿ってウェハから離れる方向に水平方向に広がる(swept)。ウェハエッジ・リフトピンは、さらに、頂部の下の基部であって、ノッチ部分を横切って頂部の直径より大きい直径を有する基部と、基部の直径より小さい直径を有する底部と、を含む。
【0005】
ウェハを用いて半導体デバイスを製造するための装置について説明する。この装置は、ウェハが処理される処理チャンバと、ウェハがロードされるチャックアセンブリと、ウェハを上下動させるための複数の少なくとも3つのウェハエッジ・リフトピンとを含む。複数の少なくとも3つのウェハエッジ・リフトピンのそれぞれは、ウェハを支持するための水平方向上向き面とウェハの横方向閉じ込めのための垂直方向傾斜面とを有するノッチ部分を含む頂部であって、ノッチ部分は、半径方向に沿ってウェハから離れる方向に水平方向に広がる、頂部と;頂部の下の基部であって、ノッチ部分を横切る頂部の直径より大きい直径を有する基部と;基部の直径より小さい水平方向の直径を有する底部と;を含む。
【0006】
本発明及びその付随する多くの利点のより完全な理解は、添付の図面と関連して考慮するときに以下の詳細な説明を参照することによってより良く理解されるにつれて容易に得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】本発明の一実施形態によるウェハエッジ・リフトピンの側面図である。
【
図1B】本発明の一実施形態によるウェハエッジ・リフトピンの別の側面図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるリフトプレート及びウェハエッジ・リフトピンを示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、リフトプレートと、ウェハエッジ・リフトピンによって支持されたウェハとを示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態による、チャックアセンブリと、リフトプレートと、ウェハエッジ・リフトピンによってチャックアセンブリの上方に持ち上げられたウェハとを示す図である。
【
図5A】ウェハエッジ・リフトピンによって支持されたウェハの上面図である。
【
図5B】ウェハエッジ・リフトピンによって支持されたウェハの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施形態は、処理システムの処理チャンバ内に位置付けされたウェハを支持するための3つのウェハエッジ・リフトピンシステムについて記載している。各ウェハエッジ・リフトピンの横方向位置は、ウェハ及びチャックアセンブリに対して容易に調整することができ、他の全ての組立作業が完了した後に処理チャンバ内で位置調整を行うことができる。ウェハエッジ・リフトピンシステムは、ウェハの縁部におけるウェハ整列ノッチに対するウェハの位置に関係なくウェハを保持することができる。調整可能なエッジリフトピンシステムは、一般的な機械加工プロセスを用いて容易に製造することができる。
【0009】
図1Aは、本発明の一実施形態によるウェハエッジ・リフトピン10の側面図を示す。一例では、ウェハエッジ・リフトピン10は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK
TM)プラスチックから製造され得る。ウェハエッジ・リフトピン10は、頂部17、円形の基部16、及び円形の底部15を有する。頂部17は、ウェハ(図示せず)を支持するための水平方向上向き面11とウェハを横方向に閉じ込めるための垂直方向傾斜面14とを有するノッチ部分12を有する。垂直方向傾斜面14と水平方向上向き面11との交差部が、90°を超える角度を有する。ノッチ部分12は、ウェハから大きな半径方向に沿って離れる方向に水平方向に広がる(swept)。ノッチ部分12の掃引(swept)プロファイルによって、ウェハエッジ・リフトピン10がその基部16の周りで水平方向に回転されるときに、ウェハエッジ・リフトピン10がウェハ閉じ込め窓を増減させることを可能にする。また、ノッチ部分12の掃引プロファイルは、ウェハの縁部のウェハ整列ノッチがノッチの傾斜の周りに着座するのを防止するように十分に大きい半径を有する。
【0010】
図1Bは、本発明の一実施形態によるウェハエッジ・リフトピン10の一部の別の側面図を示す。頂部17の下の基部16は、ノッチ部分12を横切る頂部17の直径34よりも大きい直径32を有する。また、底部15は、基部16の直径32よりも小さい直径36を有する。一実施形態では、頂部17及び基部16の垂直中心線17aは、底部15の垂直中心線15aと一直線に整列しておらず、オフセット距離19だけ分離されている。一実施形態では、オフセット距離19は、約0.508mm(0.020インチ)~約0.635mm(0.025インチ)の間であり得る。しかしながら、他の例では、オフセット距離19は、約0.635mm(0.025インチ)より大きくても、又は約0.508mm(0.020インチ)より小さくてもよい。一実施形態によれば、頂部17及び基部16の垂直中心線17aと、底部15の垂直中心線15aとが一直線に整列しており、従ってオフセット距離19はゼロである。
【0011】
ウェハエッジ・リフトピン10の剛性を高め、且つ
図2に示されるリフトプレート20に取り付けられたときにウェハエッジ・リフトピン10が直角/垂直であることを確実にするために、基部16の直径32は、ノッチ部分12を横切る頂部17の直径34よりも大きい。ウェハエッジ・リフトピン10は、基部16の下に締り嵌めされた底部15(例えば、ボス機構)を用いてリフトプレート20上の円形の窪み機構(図示せず)に取り付けられる。ウェハエッジ・リフトピン10の底部15をリフトプレート20に固定するために、ねじ(図示せず)が使用され得る。
図1Aを再び参照すると、処理チャンバ内の真空環境における仮想漏れを防止するために、底部15、基部16、及び頂部17のタップ穴(図示せず)の端部に、ウェハエッジ・リフトピン10の側壁21を貫通する小さな通気孔13が穿孔される。基部16は、ウェハエッジ・リフトピン10をリフトプレート20上で容易に回転させることを可能にするレンチ平面18も有する。レンチ平面18は、処理チャンバ内等の意図された機器に設置される間に、横方向ウェハ閉じ込め窓の調整に適応する。動作温度、ウェハ直径、製造及び組立公差の変動を補償するように調整を完了させることができる。オフセット距離19の存在によって、ウェハエッジ・リフトピン10をリフトプレート20上で回転させるときに、横方向ウェハ閉じ込め窓の調整を増大させるのを可能にする。リフトプレート20の中心合せ部分22が、リフトプレート20の中心を
図4で後述するチャックアセンブリ40の中心と整列させるために使用され得る。
【0012】
図3は、本発明の一実施形態による、リフトプレート20と、3つのウェハエッジ・リフトピン10によって支持されるウェハ30とを示す。ウェハ30は、集積回路を製造するための電子機器及び従来のウェハベースの太陽電池のための光発電に使用される、結晶シリコン等の半導体材料の薄いスライスとすることができる。ウェハ30は、ウェハ30内及びウェハ30上に組み込まれたマイクロ電子デバイスのための基板として機能することができ、ウェハ30は、ドーピング又はイオン注入、エッチング、様々な材料の堆積、及びフォトリソグラフィ・パターニング等の多くの微細加工処理ステップを経る。いくつかの例では、ウェハ30は、100mm、200mm、300mm、又は450mmの直径を有し得る。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、ウェハを用いて半導体デバイスを製造するための装置が提供される。この装置は、ウェハが処理される処理チャンバと、ウェハがロードされるチャックアセンブリと、ウェハを上下動させるための複数の少なくとも3つのウェハエッジ・リフトピンとを含む。
【0014】
図4は、本発明の一実施形態による、チャックアセンブリ40と、リフトプレート20と、3つのウェハエッジ・リフトピン10によってチャックアセンブリ40の上方に持ち上げられたウェハ30とを示す。組立て中に、ウェハエッジ・リフトピン10は処理チャンバの外側でリフトプレート20に接続され得る。各ウェハエッジ・リフトピン10の回転位置が適切に行われ、それらウェハエッジ・リフトピン10が、チャックアセンブリ40の外縁のクリアランス・スロット42を確実に通過するのを十分に良好にすることができる。リフトプレート20及びチャックアセンブリ40が設置されると、ウェハエッジ・リフトピン10を持上げ位置/移送位置まで上昇させることができる。この点で、ウェハエッジ・リフトピン10とチャックアセンブリ40との間に所望のクリアランスを達成するために、ウェハエッジ・リフトピン10を回転させることができる。クリアランスは、隙間ゲージを用いて測定され得る。
【0015】
依然として
図4を参照すると、ウェハ30は、ウェハ30の縁部の下面に接触してウェハ30を横方向に閉じ込める3つのウェハエッジ・リフトピン10を含むリフトプレート20を用いて、チャックアセンブリ40から昇降させることができる。ウェハ30の下面に接触するウェハ・エンドエフェクタ又はロボットアーム(図示せず)を使用して、ウェハ30を処理チャンバ内に入れ、ウェハ30を3つのウェハエッジ・リフトピン10上に位置付けすることができる。その後、3つのウェハエッジ・リフトピン10によってウェハ30が支持される際に、ウェハ・エンドエフェクタを処理チャンバから下降及び後退させることができる。次に、3つのウェハエッジ・リフトピン10を用いてウェハ30をチャックアセンブリ40の上に下降させることができる。さらに、ウェハ30を処理した後に、3つのウェハエッジ・リフトピン10を用いてウェハ30がチャックアセンブリ40から持ち上げられると、ウェハ・エンドエフェクタを用いてウェハ30を取り外すことができる。
【0016】
図5A及び
図5Bは、ウェハエッジ・リフトピン10によって支持されたウェハ30の上面図を示す。ウェハエッジ・リフトピン10の設計によって、一貫した横方向閉じ込めクリアランスを維持しながら垂直方向のウェハ支持が可能になる。
図5Aのウェハエッジ・リフトピン10及び
図5Bの回転したウェハエッジ・リフトピン10から分かるように、ウェハ縁部汚染を乱す可能性がある能動的なグリップは、この設計では使用されていない。調整可能な設計は、垂直方向の支持領域を損なうことなく、一貫した横方向閉じ込め窓を維持する(すなわち、ウェハ30は、一方向に揃えられる場合に、ウェハエッジ・リフトピン10から落下しない)。ノッチ部分12の掃引プロファイルがウェハ整列ノッチ38よりも大きいので、調整可能な設計はまた、ウェハ30のウェハ整列ノッチ38の整列とは無関係に機能する。ノッチ部分12の掃引プロファイルは、ウェハ整列ノッチ38がノッチ部分12の傾斜の周りに着座するのを防止するように十分に大きい半径のものである。比較のために、他のいくつかのウェハ縁部支持ピンの設計は、ウェハ整列ノッチの位置に適応するために3対のリフトピンを利用する。
【0017】
マイクロ電子デバイスを製造するために使用されるウェハを支持するためのウェハエッジ・リフトピンの設計を様々な実施形態において開示してきた。本発明の実施形態の前述した説明は、例示及び説明を目的として提示している。網羅的であること、又は本発明を開示した正にその形態に限定することを意図していない。この説明及び以下の特許請求の範囲は、説明目的のみのために使用され、限定として解釈すべきではない用語を含む。当業者は、上記の教示に照らして多くの修正形態及び変形形態が可能であることを理解することができる。当業者であれば、図面に示されている様々な構成要素に対する様々な同等の組合せ及び置換えを認識するであろう。従って、本発明の範囲は、この詳細な説明によって限定されるのではなく、むしろ添付の特許請求の範囲によって限定されることが意図される。