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特許7110260ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアアプリケーションを備えたスマートハンドヘルド電子デバイス、及び、個人衛生製品から送信されるデータに基づき実行される方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアアプリケーションを備えたスマートハンドヘルド電子デバイス、及び、個人衛生製品から送信されるデータに基づき実行される方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220725BHJP
   G01N 27/00 20060101ALI20220725BHJP
   G01N 27/04 20060101ALI20220725BHJP
【FI】
A61B5/00 N
G01N27/00 H
G01N27/04 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020047415
(22)【出願日】2020-03-18
(62)【分割の表示】P 2016033937の分割
【原出願日】2016-02-25
(65)【公開番号】P2020127728
(43)【公開日】2020-08-27
【審査請求日】2020-03-18
(31)【優先権主張番号】62/121,066
(32)【優先日】2015-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/045,663
(32)【優先日】2016-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ランドール・ブラクストン・ピュー
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・チェスター・ニーリー
【審査官】▲高▼原 悠佑
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-531287(JP,A)
【文献】特開平08-080285(JP,A)
【文献】特開2003-141256(JP,A)
【文献】特開2004-199358(JP,A)
【文献】国際公開第2014/022711(WO,A1)
【文献】国際公開第2000/025660(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0040655(US,A1)
【文献】特表2006-507078(JP,A)
【文献】国際公開第2014/055575(WO,A2)
【文献】特表2003-517584(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0233063(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
A61B 5/14- 5/157
A61F 13/15-13/34
G01N 27/00
G01N 27/04
G16H 10/00-80/00
PubMed
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向長さを有し、前記軸方向長さに沿って配置される複数の湿度センサを含むデジタル要素を有するタンポンから送信される、前記タンポン内の月経液の飽和レベルを示すデータを蓄積し、蓄積された前記データに基づき、インターネットベースの消費者サービスを介して、追加のタンポンを、人による操作なしに自動注文するソフトウェアアプリケーション。
【請求項2】
軸方向長さを有し、前記軸方向長さに沿って配置される複数の湿度センサを含むデジタル要素を有するタンポンから送信される、前記タンポン内の月経液の飽和レベルを示すデータを受信する受信機と、
前記受信機が受信した前記データを蓄積し、蓄積された前記データに基づき、インターネットベースの消費者サービスを介して、追加のタンポンを、人による操作なしに自動注文するソフトウェアアプリケーションと、を備えたスマートハンドヘルド電子デバイス。
【請求項3】
軸方向長さを有し、前記軸方向長さに沿って配置される複数の湿度センサを含むデジタル要素を有するタンポンから送信される、前記タンポン内の月経液の飽和レベルを示すデータを受信することと、
受信した前記データを蓄積することと、
蓄積された前記データに基づき、インターネットベースの消費者サービスを介して、追加のタンポンを、人による操作なしに自動注文することと、を備えた方法。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる2015年2月26日出願の米国特許仮出願第62/121,066号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
これは、パーソナルケア、主に、体液の吸収又は封じ込めのために使用される個人衛生製品、より具体的には、分泌関連データを感知し、かつスマートハンドヘルド電子デバイスを介して、使用者にそのデータを無線通信するために利用され得るデジタル要素を有する個人衛生製品に関する。
【関連技術の考察】
【0003】
個人衛生製品の基本構造は、経時的にあまり変化していない。個人衛生製品の吸収能力の最大化吸収及び予測可能性によって皮膚、衣類、又は外部環境への漏出を防止するための、使用者の要求も変化していない。個人衛生製品は、タンポン、ベッドパッド、使い捨て大人用おむつ、使い捨て大人用ブリーフ、使い捨て生理用ナプキン、粘着性ストリップ及びウィングを有する生理用ナプキン、及びパンティライナーを含む。大半の人は、人生のある時点で、一定期間個人衛生製品を使用する。個人衛生製品は、歴史的に、フリーサイズ手法を伴う。
【0004】
女性は、例えば、一生に推定平均10,000個の個人衛生製品を使用する。女性用衛生製品は、様々な吸収性能力のために設計された異なるサイズ及び形状であるにもかかわらず、月経の変動が過飽和をもたらすため、いずれの製品も流出又は漏れの防止に100パーセント有効ではない。各女性の月経出血量は、月経の間に変動し、ある日は他の日よりも軽いか、又は重い。月経変動のため、不測の出来事又は流出が起こり、その場合、個人衛生製品が過飽和となり、吸収領域の外部に流出する。過飽和の衛生製品の連続使用は、細菌感染又は毒素性ショック症候群などの健康への悪影響をもたらし得る。
【0005】
多くの女性は、個人衛生製品の不在下での予想外の月経の開始又は上で考察した種類の不測の出来事を回避する予測可能性のために、月経周期を手動で追跡又は監視する。月経を手動で監視するのに利用可能な200を超えるスマートデバイスアプリケーションが存在する。使用者は、スマートデバイス、例えばスマートフォン又は他のハンドヘルドデバイス上のアプリケーションにデータを入力し、アプリケーションが、例えば月経開始日、流量パターン、及び月経の長さを予測するデータを生成する。これらのスマートデバイスアプリケーションの多くは、月経が開始及び終了すると予期される場合に警告を発する。しかしながら、全ての利用可能なデバイスは、使用者の主観的及び手動入力に基づくデータに依存しており、大半の女性用衛生製品使用者が有する一時的要求、すなわち、予測可能性及び信頼性を確実に満たさない可能性がある。これらのアプリケーションのいずれも、使用者が個人衛生製品を着用又は使用している間、その個人衛生製品の能動的吸収能力を能動的に監視することができない。
【0006】
個人衛生製品は、例えば、高齢者、負傷者、障害を有する人、及び失禁を伴う人によっても使用される。個人衛生製品は、様々な状況、すなわち、地域社会、自宅、病院、及び介護施設で使用され得る。とりわけ、病院及び介護施設のスタッフは、個人衛生製品を着用する患者又は居住者を常に監視するリソースが限られている。その結果として、患者及び居住者が痛み又は感染症をもたらし得る衛生製品の長期着用の危険にさらされることになる。更に、大半の病院及び介護施設は、動けない人の個人衛生製品の交換を容易にするためのリフトチーム又は機械を装備している。しかしながら、1施設当たり1つのリフトチーム又は機械しか存在しない可能性がある。その結果、個人衛生製品を一人で交換するスタッフ職員は、勤務中に負傷する危険にさらされる。看護者及び介護者の職業は、彼らのシフト中の定期検査の間に個人衛生製品を交換するために患者又は居住者の身体を一人でリフト及び操作するため、勤務中のリフティングに起因する負傷率が最も高い。
【0007】
上の状況における個人衛生製品を監視するための現在の取り組みは、定期検査及び患者の報告に依存している。病院及び介護施設が、適正なリソースで、例えば個人衛生製品の交換により効率的に応答するために、リアルタイムデータ及び情報を有する必要性が存在する。かかる応答は、負傷を減少させ、患者/居住者及びスタッフの両方のための健康上の安全を増加させるであろう。
【0008】
個人衛生製品の使用における予測可能性及び信頼性の必要性に加えて、個人衛生製品は、身体に近接して又は身体の内部のいずれかに位置しており、その結果、手動入力アプリケーションが捕捉できない方法で、分泌のパターン及び生体計測についてのデータを収集することができる。このデータは、社会的困惑を回避するのに有益であり、かつ使用者の健康全般にも有益であり、例えば、医師に正確なデータを提供するか、又は体液分泌の通常のパターンに乱れがある場合に使用者に警告するのに有益である。
【0009】
例えば、月経の問題及び分泌のパターンは、女性が医者にかかる最も一般的な理由のうちの1つである。一般的に、医者の最初の応答は、女性に生理の日、生理の長さ、流量などの記録として「月経日記」をつけることである。通常より長期若しくは短期で続く、又は全く起こらないなどの通常の毎月の周期から逸脱する月経は、潜在的な健康問題を示し得る。例えば、異常に長い月経出血は、子宮又は子宮頸部内のポリープ、子宮筋腫、癌、又は感染症などの不整を示し得る。いくつかの病態、すなわち月経困難症(痛みを伴う生理)、希発月経症(不規則な生理)、無月経症(生理の欠如)、及び月経過多症(重度の生理)は、月経流量データから明らかとなる。
【0010】
個人衛生製品の場所は、体温又はpHなどの内部及び外部生体データを集めることができる。月経は、例えば、生体情報を伴う分泌物も含む。毎月の月経のプロセスは、子宮が子宮内膜を取り除いて、新たな裏層がそれに取って代わるプロセスを伴う。月経液は、子宮内膜組織、膣分泌液、及び頸管粘液を意味する子宮血液から成る。月経液は、エストロゲン及びプロゲステロンなどのホルモン並びに加水分解酵素及びリソソームなどの妊娠に関連した酵素などの情報も含む。
【0011】
在宅医療状況において、例えば、個人は、毎日から毎週の複数回の範囲の在宅医療スタッフによる定期検査を受ける。個人が更なる健康問題を有しており、その問題が検査中に現れない場合、単独の訪問は、警告を捕捉できないか、又は正確に警告を与えられない可能性がある。個人衛生製品から微かに現れ得る有益な生体計測は、医療専門家が電子的に利用可能である場合、患者の健康のより正確な全体論的理解を提供するであろう広範なデータを正確に伝達するであろう。更に、デジタル要素を有する個人衛生製品は、医療専門家又は家族のメンバーのいずれかによる遠隔監視を容易にし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
スマートハンドヘルド電子デバイスとインターフェースで接続することができるデジタル要素と組み合わされた個人衛生製品の適切な組み合わせは、個人衛生製品の消費者の最終的な必要性を満たすであろう。デジタル要素は、生体適合性である必要があり、無線通信を行うことができるアレイから成る。結果的に、製品の吸収性能力及び個々の使用者の体液分泌についてのデータを集め、処理し、かつ使用者のスマートハンドヘルド電子デバイスに通信することができる個人衛生製品を提供する必要性が存在する。個々の使用者が、一度スマートハンドヘルド電子デバイスに通信されたデータとインターフェースで接続することができるという必要性も存在する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に従うデジタル要素を有する個人衛生製品は、上で簡潔に論じられるように、先行技術での制限を克服する。
【0014】
本発明は、デジタル要素を有する個人衛生製品を備えるデバイスを説明する。いくつかの実施形態において、デジタル要素を有する個人衛生製品は、体液と直接接触する個人衛生製品の外部上に位置するデジタル要素を備える。いくつかの実施形態において、デジタル要素を有する個人衛生製品は、個人衛生製品の吸収性コア内に埋め込まれるデジタル要素を備える。いくつかの実施形態において、デジタル要素を有する個人衛生製品は、外部デジタル要素に接続されるデジタル能力を有する個人衛生製品を備える。
【0015】
いくつかの実施形態において、個人衛生製品は、月経又は他の体液分泌物のために使用される女性用衛生製品であり得る。いくつかの実施形態において、衛生製品は、おむつ、パッド、又は体液分泌物を吸収又は封じ込めるために大人によって使用される材料であり得る。
【0016】
いくつかの実施形態において、導電性センサ組立体は、個人衛生製品のコア内に配設される。導体センサ組立体は、1つ又は2つ以上の湿度センサを含むセンサアレイを含み得る。各湿度センサは、抵抗器に連結された感湿スイッチを含み得、そこで、感湿スイッチの抵抗値は、抵抗器の抵抗値より低い。
【0017】
いくつかの実施形態において、個人衛生製品のデジタル要素は、外部デジタル要素に磁気的に接続される衛生製品の吸収性コア内にセンサアレイを備え得る。デジタル要素は、電池、通信回路、及びセンサアレイを備え得る。
【0018】
一態様に従って、デジタル要素は、回路基板及び電池電力源を備え得る。
【0019】
いくつかの実施形態において、個人衛生製品上又はその内部に位置するデジタル要素は、生体適合性材料によって被包された基板上に配設されたセンサアレイ及び電気部品を備え得る。いくつかの実施形態において、デジタル要素は、個人衛生製品上にプリントされ得、基板上に位置するセンサアレイ及び電気部品を備え得る。
【0020】
いくつかの実施形態において、個人衛生用デバイス上又はその内部に位置するデジタル要素は、生体適合性材料によって被包された基板上に位置するセンサアレイ、電気部品、及び無線通信デバイスを備え得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、センサアレイは、電気部品中のプロセッサを介して、無線通信デバイスにデータ又は情報を送信し得る。
【0022】
いくつかの実施形態において、無線通信デバイスは、スマートハンドヘルド電子デバイスと通信し得る。
【0023】
デジタル要素は、衛生製品内に組み込まれ得るか、又は埋め込まれ得、スマートハンドヘルド電子デバイスとインターフェースで接続する能力を有する通信システムを通じて出力情報を生成し得る。
【0024】
人は、スマートハンドヘルド電子デバイスと無線通信するデジタル要素を有する1つの衛生製品を使用し得る。人はまた、2つの衛生製品を同時に使用し得、そこで、1つの衛生製品内のデジタル要素が、スマートハンドヘルド電子デバイスと通信する第2の衛生製品内の通信システムと通信する。デジタル要素は、ある物理的工程、例えば、導電性リボンを外部デジタル要素に接続すること、パッドを広げること、又はアプリケータによってタンポンを押し込むことによって作動され得る。
【0025】
いくつかの実施形態に従って、デジタル要素は、製品内の流体レベルを検出するためにセンサアレイを含むセンサシステムを備え得る。センサシステムはまた、各センサアレイをサンプリングして、液体レベルを計算し、かつ出力制御信号を提供するように構成されるシステム制御装置、及び出力制御信号を受信するように構成される少なくとも1つの作動装置を含む。
【0026】
一態様に従って、デジタル要素は、製品内の流体レベルを検出するために横又は長手方向センサ対を含むセンサシステムを備え得る。センサシステムはまた、各センサアレイをサンプリングして、液体レベルを計算し、かつ出力制御信号を提供するように構成されるシステム制御装置、及び出力制御信号を受信するように構成される少なくとも1つの作動装置を含む。
【0027】
別の態様に従って、デジタル要素は、生体計測、例えば、pHレベル及び体温を検出することができ、かつ出力制御信号を提供するセンサアレイを含むセンサシステム、及び出力制御信号を受信するように構成される少なくとも1つの作動装置を備え得る。
【0028】
別の態様に従って、デジタル要素は、生体計測、例えば、ホルモンレベルを検出することができ、かつ出力制御信号を提供するセンサアレイを含むセンサシステム、及び出力制御信号を受信するように構成される少なくとも1つの作動装置を備え得る。
【0029】
本発明は、スマートハンドヘルド電子デバイス、例えば、スマートフォンとインターフェースで接続することができるデジタル要素を組み込む衛生製品に関する。一態様に従って、電子デバイスは、デジタル要素を有する衛生製品又はデジタル要素を有する衛生製品の組み合わせの各使用から受信されたデータを集め得る。
【0030】
一態様に従って、電子デバイスは、例えば衛生製品内で起こり得る事象、又は生体計測変化に関する警告を使用者に通知し得る事象通知機構を備え得る。別の態様に従って、電子デバイスは、衛生製品内のデジタル要素から通信されたデータを分析及び集計して、使用者のために、例えば、月経流量パターンを反映する報告、概要、チャート、又は視覚的ツールを生成し得る。電子デバイスは、データに基づく衛生製品の購入オプションのためのリンク、例えば、自宅の使用者に配達するために毎週衛生製品を注文する在宅医療プログラムを提供し得る。
【0031】
一態様に従って、アプリケーション又はソフトウェアは、衛生製品の飽和のレベル及び使用者が着用中の製品の吸収性能力に関するデータをデジタル要素から受信し得る。アプリケーション又はソフトウェアは、使用者が漏れ又は流出前に衛生製品を交換することができるように、最大飽和が起こる場合、及び/又は起こるときに、警報又は警告によって使用者に信号伝達し得る。
【0032】
一態様に従って、アプリケーション又はソフトウェアは、予測分析を生成するためにデジタル要素を有する衛生製品の各使用から集められたデータを使用して、流量又は分泌に関する情報を使用者に忠告し得る。かかる実施形態は、例えば、推測開始日及びその日の時間などの彼女の月経周期についての情報を女性に提供し得る。かかる実施形態はまた、例えば、どの吸収性のレベルの衛生製品が、彼女の月経周期における所与の日に推奨されるかについての情報を女性に提供し得る。
【0033】
一態様に従って、電子デバイスは、受精率監視のための体温又は感染症を示すための生体計測などの個人の健康情報を伝達するデジタル要素からデータを受信し得る。かかる実施形態は、例えば、使用者が、外部電子デバイスによって集計されたデータをかかりつけの医師に提示することを可能にし得る。
【0034】
別の態様に従って、アプリケーション又はソフトウェアは、デジタル要素を有する衛生製品の使用から集められたデータを使用して、衛生製品を交換するように施設リソースに警告し、かつ/又は施設リソースを動員し得る。かかる実施形態は、例えば、衛生製品を交換する必要があることを看護ステーション、次いで、リフティングチームに警告し得る。かかる実施形態はまた、例えば、施設が、患者、居住者、又はスタッフの健康を最良に守るのに必要なリソースをより正確に認識することを可能にし得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本発明の上記の及び他の特徴及び利点は、添付の図面に図示されるように、以下のより具体的な本発明の好ましい実施形態の記載から明らかとなるであろう。
図1】本発明に従う製品の吸収性材料内に埋め込まれたデジタル要素を有する個人衛生製品の断面の一実施形態を示す。
図2】本発明に従う製品の吸収性材料内の導電性リボンで個人衛生製品に外部に磁気的に接続されたデジタル要素を有する個人衛生製品の断面の一実施形態を示す。
図3】本発明に従う個人衛生製品の吸収性層内に埋め込まれた基板から成るデジタル要素の一実施形態の上から見下ろした図を示す。
図4】本発明に従う製品の吸収性材料内の導電性リボンに接続される外部基板から成るデジタル要素の一実施形態の上から見下ろした図を示す。
図5】使用者データを検出し、かつ本発明に従うスマートハンドヘルド電子デバイスにそのデータを無線通信するために利用されるデジタル要素を有する個人衛生製品検出経路の図表示を示す。
図6A】本発明に従う使用の前にデジタル要素を作動させる実施形態を示す。
図6B】本発明に従う使用の前にデジタル要素を作動させる実施形態を示す。
図6C】本発明に従う使用の前にデジタル要素を作動させる実施形態を示す。
図7】本発明の一実施形態に従うデジタル要素に連結された個人衛生製品を示す。
図8】本発明の一実施形態に従うセンサアレイを描写する。
図9】本発明に従うセンサ組立体を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
スマートハンドヘルド電子デバイスとインターフェースで接続することができるデジタル要素を有する衛生製品を備えるデバイスが、本出願に開示される。以下の節において、様々な実施形態の詳細な説明が記載される。様々な実施形態の記載は、例示的な実施形態であり、様々な変形及び変更が当業者には明白であり得る。したがって、例示の実施形態は、本出願の範囲を制限するものではない。デジタル要素は、生物の身体内又は身体に隣接した使用のために設計される。
【0037】
用語集
本説明及び以下の特許請求の範囲において、以下の定義が適用される様々な用語が使用され得る。
本明細書で使用される場合、「生体適合性」とは、特定の用途において適切な宿主応答で機能する材料又はデバイスを指す。例えば、生体適合性装置は、生体系に毒性又は有害な影響を及ぼさない。
【0038】
本明細書で使用される場合、「通信システム」は、プロセッサからスマートハンドヘルド電子デバイス内の受信機に情報を伝送及び受信するように構成され得る無線通信デバイスを指し得る。
【0039】
本明細書で使用される場合、「デジタル要素」は、基板上の電子部品を指し得る。
【0040】
本明細書で使用される場合、「スマートハンドヘルドデバイス」は、モバイルオペレーティングシステム上に構築され、かつ高度な処理能力を有するスマートフォン又はタブレットを指し得る。
【0041】
本明細書で使用される場合、「女性用衛生製品」は、タンポン、生理用パッド、パンティライナー、又は月経若しくは体液分泌物を吸収若しくは封じ込めるために使用される他の製品を指すが、これらに限定されない。
【0042】
本明細書で使用される場合、「衛生製品」は、タンポン、ライナー、男性のガード及びシールド、大人用おむつ、並びにブースターパッドを含む、体液分泌物を吸収又は封じ込めるために大人によって使用される任意の吸収性材料又はデバイスを指す。
【0043】
本明細書で使用される場合、「マイクロ流体分析システム」は、流体試料の1つ又は2つ以上の特性を評価するために、流体試料がそこから収集され得、かついくつかの実施形態においては、チャネルを通じて移動するか、又は拡散され得る1つ又は2つ以上の孔(複数可)を含む、低エネルギー消費システムを指し得る。いくつかの実施形態において、マイクロ流体分析システムは、マイクロポンプ及びマイクロバルブなどのマイクロ流体構成要素を含み得る。
【0044】
本明細書で使用される場合、「電力源」は、エネルギーを供給することができるか、又は論理若しくは電気デバイスを通電状態にすることができる任意のデバイス若しくは層を指す。電力源は、電池を含み得る。電池は、アルカリ電池用化学組成物で形成されてもよく、固体電池又は湿電池であってもよい。
【0045】
本明細書で使用される場合、「センサアレイ」とは、センサ又は複数のセンサを意味し、これは、例えば、液体又は水分を検出するために抵抗性又は容量性のものを含み得る。
【0046】
本明細書で使用される場合、「スイッチ」とは、物理的又は電気入力に応答して電流の流量を制御する回路要素を意味する。
【0047】
個人衛生製品
ここで図1を参照すると、デジタル要素105を有する個人衛生製品101の一実施形態の断面が示される。デジタル要素105は、使用者の身体内に挿入されるか、又はそこに対して配置される個人衛生製品の吸収性コア103内に埋め込まれる。いくつかの実施形態において、デジタル要素105は、使用者の身体内に挿入されるか、又はそこに対して配置される個人衛生製品の身体側の外部表面上に位置する。いくつかの実施形態において、デジタル要素105は、例えば、電力、感知、及び通信のために電子部品とともに組み込まれた生体適合性ポリマー又は他の可撓性、生体適合性材料を備える基板を備える。
【0048】
ここで図2を参照すると、外部デジタル要素209を有する個人衛生製品201の断面は、例えば、外部デジタル要素209を有する個人衛生製品201の吸収性コア203の中心を通り抜けるセンサアレイを備えるセンサ組立体205から成る。センサアレイ205は、例えば、リボンの金属化繊維から成り得るか、又は衛生製品内の糸中で利用される導電性インクから成り得る。いくつかの実施形態において、導電性インクは、個人衛生製品201内の基板上にプリントされ得る。センサアレイ205は、個人衛生製品201によって吸収された導電性及びイオン特性体液を感知することができる可能性がある。センサアレイ205は、体液で飽和したときの衛生製品の抵抗変化を捕捉し得る。センサアレイ205は、信号伝送コンジット211を介して外部デジタル要素209に電気的に連結される。いくつかの実施形態において、信号伝送コンジット211は、デジタル要素209に磁気的に接続され得る。例えば、信号伝送コンジット211は、第1の端部上の磁気連結部213を含み得、デジタル要素209は、接合されるときにしっかりとした連結部207を形成する嵌め合い磁気連結部215を含み得る。
【0049】
デジタル要素
図3において、デジタル要素301の一実施形態が示される。いくつかの実施形態において、基板303は、生体適合性ポリマー層305内に包まれるか、又は被包される。いくつかの実施形態において、例えば、作動要素又は電池であり得る電力源307は、基板303に取り付けられる。基板303は、例えば、ポリイミド、セルロールナノフィブリル化繊維、又は他の生体適合性ポリマー若しくはシリコンから成り得る。いくつかの実施形態において、導電性トレース309は、電力源307を全体的に電子部品311、313、315、及び317と電気的に相互接続し得る。
【0050】
いくつかの実施形態において、電子部品は、電力源307に取り付けられた単一のセンサを備えるセンサアレイ311、及びデータ収集することができるプロセッサ315を含み得る。センサ又はセンサアレイは、例えば、光学センサ、酸素測定センサ、電気センサ、化学センサ、機械センサ、MEMセンサ、ナノセンサ、生化学センサ、音響センサ、免疫センサ、純流体センサ、又は「ラボオンチップ」式センサを含み得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、電子部品は、電力源307に取り付けられたセンサアレイ311及びプロセッサ315を含み得る。いくつかの実施形態において、センサアレイ311からデータを収集する第1のプロセッサ315は、例えば、スマートフォン又はタブレットであり得るスマートハンドヘルド電子デバイスと無線通信することができる第2のプロセッサ317と通信する。プロセッサ315及び317は、好ましくは単一のマイクロプロセッサに実装される。
【0052】
いくつかの実施形態において、電子部品は、データを収集する第1のプロセッサ315と通信する電力源307に取り付けられたマイクロ流体分析システム313を含み得る。いくつかの実施形態において、第1のプロセッサ315は、例えば、スマートフォン又はタブレットであり得るスマートハンドヘルド電子デバイスと無線通信することができる第2のプロセッサ317と通信する。
【0053】
いくつかの実施形態において、電子部品は、個人衛生製品の液体吸収能力及び飽和レベルに関するデータを捕捉し得、かつそのデータをプロセッサ315に通信し得るセンサアレイ311を含み得る。いくつかの実施形態において、センサアレイは、個人衛生製品の吸収能力に関するデータを捕捉し得、プロセッサ315に通信し得る。第1のプロセッサ315は、センサアレイ311によって生成された収集されたデータを集計し得、収集されたデータをスマートハンドヘルド電子デバイスに無線通信し得る第2のプロセッサ317に伝送し得る。
【0054】
いくつかの実施形態において、電子部品は、例えば、体温、pHレベル、血中酸素飽和度、血糖値、化学組成、ホルモンレベル、及び身体の動きを含むが、これらに限定されない生体データを捕捉し得るセンサアレイ311を含み得、そのデータをプロセッサ315に通信し得る。第1のプロセッサ315は、マイクロ流体分析システム313によって生成された収集されたデータを集計し得、収集されたデータを、例えば低電力ブルートゥース無線通信又は近距離無線通信によって、スマートハンドヘルド電子デバイスに無線通信し得る第2のプロセッサ317に伝送し得る。
【0055】
いくつかの実施形態において、電子部品は、例えば、有害細菌の存在、ホルモンレベル、子宮頸部及び子宮健康指標、又は任意の癌のマーカーを含むが、これらに限定されない生体計測に関するデータを捕捉し得、そのデータをプロセッサ315に通信するマイクロ流体分析システム313を含み得る。第1のプロセッサ315は、マイクロ流体分析システム313によって生成された収集されたデータを集計し得、そのデータを第1のプロセッサ315に伝送し得、次いで、収集されたデータをスマートハンドヘルド電子デバイスに無線通信し得るプロセッサ317に伝送し得る。
【0056】
ここで図4を参照すると、再利用可能な外部デジタル要素401の一実施形態が示される。デジタル要素は、図2に関連して上に記載されるものなどの磁気的接続部を連結させることによって個人衛生製品内のセンサアレイに取り付けられる。デジタル要素401は、電子部品411を有する基板409から成り得る。基板403は、例えば、ポリイミド、セルロールナノフィブリル化繊維、又は他の生体適合性ポリマーから成り得る。デジタル要素401は、生体適合性材料、例えば、シリコーンで被包され得る。電子部品411は、通信回路405、プロセッサ回路407、及び電力源403から成り得る。通信回路405及びプロセッサ回路407は、例えば、可撓性又は剛性薄プリント回路基板であり得る。通信回路基板405は、例えば、低電力ブルートゥース又は近距離通信によってスマートハンドヘルドデバイスとの無線通信を容易にし得る。通信回路基板405は、例えば、グラフェン又は生体吸収性若しくは生物学的に不活性な導電性インクから成るアンテナを含み得る。プロセッサ回路基板407は、個人衛生製品の使用者の着用によって生成されるデータを処理することができるセンサアレイを含み得る。電力源403は、例えば、電池、燃料電池、又はマイクロ電子部品に電力を供給するのに好適な任意の他の電力源であり得る。かかる好適なデバイスは、リチウム二酸化マンガンコイン電池を含むが、これに限定されない。
【0057】
スマートハンドヘルドデバイス
ここで図5を参照すると、デジタル要素503及びスマートハンドヘルドデバイス505とのインターフェース接続及び使用者501及び/又はインターネットベースの消費者サービス511とのスマートハンドヘルドデバイス505のインターフェース接続の図表示が示される。スマートハンドヘルドデバイス505は、例えば、携帯電話又はタブレットなどのハンドヘルドパーソナル電子デバイスを備え得る。
【0058】
いくつかの実施形態において、デジタル要素503は、受信機507を有するスマートハンドヘルド電子デバイス505と無線通信することができる。いくつかの実施形態において、受信機507は、使用者ベースのデータを、例えば、使用者ベースのデータを定量化することができるソフトウェアアプリケーション509を含み得る外部デバイス内のプロセッサに伝送することができる。次いで、使用者501は、外部電子デバイス505とインターフェースで接続され得、使用者ベースの定量化データを何らかの方法で受信し得る。
【0059】
いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509機能は、例えば、受信された使用者ベースのデータを定量化し、かつ、例えば、使用者501のためのチャート、画面、又は警告の生成を含むが、これらに限定されない使用者501のための定量化データの視覚表示を生成するインターフェースを含み得る。
【0060】
いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、液体吸収能力及び実際の体液吸収に基づく個人衛生製品による吸収のレベルの視覚表示を使用者に提供することができ得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、吸収性及び予想される飽和点の時間枠を使用者に提供することができ得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、個人衛生製品の飽和が差し迫っているか、又は飽和に達した場合、使用者に警告信号を生成し得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、例えば、使用者の体液分泌の速度又は体液分泌の履歴データを含むが、これらに限定されない定量化データの視覚表示を生成し得る。
【0061】
いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、複数の個人衛生製品の使用から経時的に生成されたデータを蓄積することができ得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、図形、チャート、又は他のインターフェースを生成して、履歴データに基づいて、体液分泌のベースラインを示すことができ得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、予想分析を生成し、その情報を使用者に通信することができ得る。かかる情報により、使用者501は、例えば、デジタル要素を有する個人衛生製品が月経周期のために使用される場合、開始日及び終了日を予想することができる。かかる情報により、使用者501は、より重い又はより軽い流量の日又は時間を含む一連の周期を理解することができる。
【0062】
いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、使用者の消費可能な使用速度についての情報を生成し得、例えば、1日当たり、1週間当たり、又は1周期当たり個人衛生製品がいくつ必要であるかを予測する。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、例えば、月経の開始日が特定された場合などを含むが、これに限定されない、個人衛生製品を購入するための注意又は警報を使用者に生成し得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーションは、使用者の体液分泌の履歴データに基づいて、注文数量の推測を使用者に提供し得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509のインターフェースは、使用者501が、直接配達のために追加の個人衛生製品を注文及び購入し得るインターネットベースの消費者サービスへの直接リンクを提供し得る。いくつかの実施形態において、ソフトウェアアプリケーション509は、使用者501への直接配達のために、消費可能な使用速度に基づいて自動直接発注することができ得る。ソフトウェアアプリケーション509は、追加の個人衛生製品の購入を容易にし得る。ソフトウェアアプリケーション509は、使用者をインターネットベースの消費者サービスに接続し得る。
【0063】
タンポン
本発明の一実施形態に従って、デジタル要素を有するタンポンの形態の個人衛生製品701が提供される。図7を参照すると、個人衛生製品701は、信号伝送コンジット706を介して外部デジタル要素709に連結される。個人衛生製品701内に配設されるのは、例えば、個人衛生製品701の吸収性コア703の中心を通り抜ける導電性センサ組立体(図示せず)である。
【0064】
少なくとも1つの実施形態において、図8に示される通り、導電性センサ組立体805は、一般に、例えば抵抗性を測定することによって、月経液の導電性及びイオン特性を感知することができ得る1つ又は2つ以上の湿度センサ807を備える。湿度センサ807は、PET、ポリイミド、セルロールナノフィブリル化繊維、又は他の生体適合性ポリマー若しくはシリコンを含み得る基板上に配設される。いくつかの実施形態において、基板は、可撓性回路基板を備え得る。各湿度センサは、抵抗器812に連結された感湿スイッチ810を含む。感湿スイッチ810は、月経液と湿潤接触するとき、伝導するか、又は「オンになり」、したがって、個人衛生製品の飽和レベルを示す信号を生成するように構成される。
【0065】
図9は、交互嵌合された電極パターン914の形態の感湿スイッチに接続された抵抗器912を含む導電性センサ組立体を示す。交互嵌合された電極914の間及び周りの月経液の塩及び他のイオン成分の存在は、乾燥しているときに交互嵌合された電極914の間に統計学的に有意な導電性がない場合、月経液の存在下で、交互嵌合された電極914の間の導電性を促進する。信号伝送コンジット920は、感湿スイッチによって伝送される信号をデジタル要素に送るために提供される。いくつかの実施形態において、信号伝送コンジット920は、図4に関連して上に記載されるものなどのデジタル要素に接続されたケーブルであり得る。いくつかの実施形態において、伝送コンジット920は、可撓性基板上に堆積した導電性インクを備え得る。抵抗器912は、基板925上に堆積した導電性インクから形成され得る。いくつかの実施形態において、基板925が可撓性回路基板である場合、抵抗器912は、基板上の抵抗器であり得る。
【0066】
月経液の成分は、対象によって大きく異なると考えられる。結果的に、月経液の導電性は、異なるイオン成分並びに他の要因に少なくとも一部起因して、対象によって+50%以上異なり得る。対象間のこの導電性の一貫性のなさは、湿度センサを異なる対象では異なって挙動させ得る。例えば、月経液導電性の違いのため、湿度センサは、第1の対象によって使用される個人衛生製品が飽和していることを示し得、両方の個人衛生製品が同一の量の月経液に曝されたときに、第2の対象によって使用される個人衛生製品が飽和していることを示すことができない可能性がある。対象毎により一貫した結果を提供するために、いくつかの実施形態において、抵抗器812及び感湿スイッチ810の抵抗値は、月経液導電性変動の影響を最小限に抑えるように選択される。結果的に、抵抗器812の抵抗性は、好ましくは、感湿スイッチ810の抵抗性よりかなり大きい。いくつかの実施形態において、抵抗器812は、1kΩ~10kΩの抵抗値を有し得る。しかしながら、これらの抵抗値は、個人衛生製品に特に所望の方式で機能させるように調整され得る。
【0067】
いくつかの実施形態において、導電性センサ組立体805は、タンポンの軸方向長さに沿った様々な点での飽和を検出するようにタンポンの軸方向長さの略全体にわたって延在し得る。いくつかの実施形態において、導電性センサ組立体は、タンポンの完全飽和を示すタンポンに沿った点に位置付けられた単一の湿度センサのみを含み得る。他の実施形態において、湿度センサは、タンポンの軸方向長さに沿った様々な点に、例えば10%、50%、75%、及び90%、位置付けられ得る。
【0068】
動作
ここで図6を参照すると、個人衛生製品内のデジタル要素の作動の図表示が示される。動作中、使用者は、例えば、身体6A内への挿入、身体6Bに対する直接配置、又は下着への接着、及び身体6Cに対する直接配置を含むが、これらに限定されない産業使用にふさわしい方式で個人衛生製品を使用し得る。使用者は、製品の身体近くへの配置又は身体内への挿入前に、アプリケータを通じて製品を広げるか、又は押し込むことによってデジタル要素を作動させ得る(図6A、6B、及び6C)。デジタル要素が作動されたとき、使用者は、個人衛生製品を配置又は挿入し得る。
【0069】
デジタル要素を有する個人衛生製品は、例えば、タンポン、生理用ナプキン、パンティライナー、及びおむつなどの形態であり得る。特定の実施例が、デバイスの実施形態を示すために記載された。これらの実施例は、上記の例示のためであり、いかなる方式でも特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。結果的に、本説明は、当業者には明らかであり得る全ての実施形態を包含することを意図する。
【0070】
最も実用的で好ましいと考えられる実施形態を示し記載したが、記載し示した特定の設計及び方法からの逸脱は、それ自体が当業者に示唆され、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく使用され得ることは明らかである。本発明は、説明及び図示される特定の構造に限定されるものではないが、添付の特許請求の範囲に含まれ得るすべての改変例と一貫性を有するものとして解釈されるべきである。
【0071】
〔実施の態様〕
(1) デジタル要素を有する個人衛生製品であって、
使用者の身体内に挿入して月経液を吸収するのに好適な形態の吸収性コアを含む、軸方向長さを有する個人衛生製品と、
センサ基板上に配設された1つ又は2つ以上の湿度センサを含む、前記吸収性コア内に配設された導電性センサ組立体であって、各湿度センサが、前記個人衛生製品の前記軸方向長さに沿った選択位置に位置しており、各湿度センサが、抵抗器に接続された感湿スイッチを含み、そこで、前記感湿スイッチの抵抗値が前記抵抗器の抵抗値より低く、前記導電性センサ組立体は、前記導電性センサ組立体が前記月経液と湿潤接触するときに、前記個人衛生製品の飽和レベルを示す信号を発生させる、導電性センサ組立体と、
スマートハンドヘルド電子デバイスと無線通信することができる通信回路、プロセッサ、電力源、及び第1の嵌め合いコネクタを有する基板を含む、前記導電性センサ組立体に連結された外部デジタル要素と、
前記導電性センサ組立体から延在し、かつ前記導電性センサ組立体を前記外部デジタル要素に相互接続する信号伝送コンジットと、を備える、デジタル要素を有する個人衛生製品。
(2) 前記導電性センサ組立体が、前記個人衛生製品の前記軸方向長さの実質的に全体にわたって延在する、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(3) 前記1つ又は2つ以上の感湿スイッチが、抵抗器に接続された交互嵌合された電極構造を含む、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(4) 更に、前記信号伝送コンジットが磁気コネクタを含み、前記外部デジタル要素が嵌め合い磁気コネクタを含み、前記外部デジタル要素が前記信号伝送コンジットに磁気的に接続されるようになっている、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(5) 前記抵抗器が1kΩ~10kΩである、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
【0072】
(6) 前記導電性センサ組立体が、前記使用者の生体データを感知することができる、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(7) 前記導電性センサ組立体が、使用者の体液分泌物のpHレベル及び周囲環境を感知することができる、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(8) 前記導電性センサ組立体が、前記使用者の体温を感知することができる、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(9) 前記導電性センサ組立体が、ホルモンレベルを感知することができる、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(10) 前記通信回路が、スマートハンドヘルドデバイスと低電力ブルートゥース無線通信することができる、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
【0073】
(11) 前記通信回路が、スマートハンドヘルドデバイスと近距離無線通信することができる、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(12) 前記スマートハンドヘルドデバイスが、使用者とインターフェースで接続することができるハンドヘルドパーソナル電子デバイスを含む、実施態様10又は11に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(13) 前記スマートハンドヘルドデバイスが、受信機及びソフトウェアアプリケーションを含む、実施態様12に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(14) 前記スマートハンドヘルドデバイスが、前記導電性センサ組立体から受信された使用者ベースの定量化データを信号伝達するか、又は警告することができるソフトウェアアプリケーションを含む、実施態様12に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(15) 前記スマートハンドヘルドデバイスが、インターネットベースの消費者サービスを介して追加の個人衛生製品を直接注文及び購入することができるソフトウェアアプリケーションを含む、実施態様12に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
【0074】
(16) 前記スマートハンドヘルドデバイスが、体液分泌の履歴データに基づいて、注文数量を推測することができるソフトウェアアプリケーションを含む、実施態様12に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(17) 前記スマートハンドヘルドデバイスが、体液分泌の時間及び速度を予測することができるソフトウェアアプリケーションを含む、実施態様12に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(18) 前記信号伝送コンジットがケーブルを含む、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(19) 前記信号伝送コンジットが、可撓性基板上に堆積した導電性インクを含む、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
(20) 前記信号伝送コンジットが、前記デジタル要素に磁気的に連結される、実施態様1に記載のデジタル要素を有する個人衛生製品。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9