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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】無線かつ高機能計量装置
(51)【国際特許分類】
   G08C 15/00 20060101AFI20220725BHJP
   G08C 17/00 20060101ALI20220725BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20220725BHJP
【FI】
G08C15/00 B
G08C17/00 Z
H04Q9/00 311J
【請求項の数】 40
(21)【出願番号】P 2020522947
(86)(22)【出願日】2018-10-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-07
(86)【国際出願番号】 US2018056993
(87)【国際公開番号】W WO2019083928
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】62/576,380
(32)【優先日】2017-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513113895
【氏名又は名称】ランディス・ギア イノベーションズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR INNOVATIONS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】キース・トーピー
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン・クリフォード・マシューズ
(72)【発明者】
【氏名】ポール・コリンズ
(72)【発明者】
【氏名】クリス・カルバート
(72)【発明者】
【氏名】マット・カールガード
【審査官】菅藤 政明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0327553(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2001/0038343(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0103546(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C 15/00-19/48
G06Q 50/06
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチデバイスモジュールであって、
前記マルチデバイスモジュールをホスト計量装置に接続させるよう構成された、前記マルチデバイスモジュール内のホスト装置インタフェースであって、
前記ホスト計量装置に情報を送信する、および、前記ホスト計量装置から情報を受信するよう構成された通信インタフェースと、
前記ホスト計量装置から電力を受けるよう構成された電力インタフェースと、
前記マルチデバイスモジュールにある無線通信機を、前記ホスト計量装置にあるアンテナに接続させるよう構成されたアンテナインタフェースと、
を含み、
前記無線通信機は、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークに送信する、および、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を前記無線ネットワークから受信するよう構成されている、
前記ホスト装置インタフェースと、
前記通信インタフェースおよび前記無線通信機と通信するよう接続された、前記マルチデバイスモジュール内の計算装置であって、
前記通信インタフェースを介して、前記ホスト計量装置にある計量装置から資源消費情報を受信することと、
前記資源消費情報を処理して、少なくともある時区間にわたる消費量を示す間隔データを生成し、前記間隔データを前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存することと、
前記間隔データの少なくとも一部を含む間隔データメッセージを生成することと、
前記無線通信機に、前記アンテナインタフェースおよび前記無線ネットワークを介して前記間隔データメッセージを中央システムへ送信させることと、
によって、間隔データ機能を提供するよう構成された前記計算装置と、
複数の端子と、
を含み、
前記計算装置は、
前記無線ネットワークおよび前記無線通信機を介して、前記中央システムから命令を受信することと、
前記計量装置を制御するために、前記計量装置を制御するための指令を提供する制御メッセージを決定するように前記命令を処理することと、
前記通信インタフェースを介して、前記制御メッセージを前記ホスト計量装置に送信し、前記計量装置を制御することと
によって、前記ホスト計量装置の遠隔制御を促進するように構成されており、
前記ホスト装置インタフェースはプリント回路板の第1側に設けられており、前記複数の端子は、前記プリント回路板において前記第1側の反対側に設けられており、
前記計算装置および前記無線通信機は前記プリント回路板の第2側に設けられており、前記第2側は、前記計算装置および前記無線通信機を覆うシールドを含む、マルチデバイスモジュール。
【請求項2】
前記電力インタフェースを介して前記ホスト計量装置から電力を受け、
前記電力から規制電圧を生成し、
前記規制電圧を前記計算装置および前記無線通信機に提供する
よう構成された電源をさらに含む、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項3】
前記計算装置は、さらに、
前記ホスト計量装置によって検出されたイベントの指示を前記通信インタフェースから受信することであって、前記イベントが停電を識別することである、前記受信することと、
前記イベントの前記指示を処理することと、
前記イベントに関する情報を前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存することと、
イベントメッセージを生成することと、
前記無線通信機に、前記無線ネットワークを介して前記イベントメッセージを前記中央システムへ送信させることと、
によって、イベントを記録する機能を提供するよう構成されている、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項4】
前記計算装置は、さらに、
前記無線ネットワークおよび前記無線通信機を介して、遠隔装置から命令を受信し、
前記命令に対する応答を決定するように前記命令を処理し、
前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存された前記間隔データの利用を前記命令が要求するとき、前記メモリをアクセスし、前記間隔データを利用して前記命令に対して前記応答を生成する
よう構成されている、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項5】
前記無線通信機に前記間隔データメッセージを送信させることは、前記マルチデバイスモジュールに記憶されたタイミング情報に基づいて、前記間隔データメッセージを送信させることを含む、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項6】
マルチデバイスモジュールであって、
前記マルチデバイスモジュールをホスト計量装置に接続させるよう構成された、前記マルチデバイスモジュール内のホスト装置インタフェースであって、
前記ホスト計量装置に情報を送信する、および、前記ホスト計量装置から情報を受信するよう構成された通信インタフェースと、
前記ホスト計量装置から電力を受けるよう構成された電力インタフェースと、
前記マルチデバイスモジュールにある無線通信機を、前記ホスト計量装置にあるアンテナに接続させるよう構成されたアンテナインタフェースと、
を含み、
前記無線通信機は、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークに送信するよう構成されており、および、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を前記無線ネットワークから受信するよう構成されている、
前記ホスト装置インタフェースと、
前記通信インタフェースおよび前記無線通信機と通信するよう接続された、前記マルチデバイスモジュール内の第1計算装置であって、
前記通信インタフェースを介して、前記ホスト計量装置にある計量装置から資源消費情報を受信し、
前記無線通信機に、前記アンテナインタフェースおよび前記無線ネットワークを介して間隔データメッセージを中央システムへ送信させ、
前記無線ネットワークおよび前記無線通信機を介して、前記中央システムから命令を受信し、
前記計量装置を制御するために、前記計量装置を制御するための指令を提供する制御メッセージを決定するように前記命令を処理するし、
前記通信インタフェースを介して、前記制御メッセージを前記第1計算装置からホスト計量装置に送信する
よう構成された前記第1計算装置と、
前記第1計算装置と通信するよう接続された第2計算装置であって、
前記第1計算装置から資源消費情報を受信し、
前記資源消費情報を処理して、少なくともある時区間にわたる消費量を示す間隔データを生成し、
前記間隔データを前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存し、
前記間隔データの少なくとも一部を含む間隔データメッセージを生成し、
前記間隔データメッセージを前記第1計算装置に送信する
よう構成された前記第2計算装置と、
複数の端子と、
を含み、
前記ホスト装置インタフェースはプリント回路板の第1側に設けられており、前記複数の端子は、前記プリント回路板において前記第1側の反対側に設けられており、
前記第1計算装置、前記第2計算装置および前記無線通信機は前記プリント回路板の第2側に設けられており、前記第2側は、前記第1計算装置、前記第2計算装置および前記無線通信機を覆うシールドを含む、マルチデバイスモジュール。
【請求項7】
前記第1計算装置はスマート計量アプリケーションを実行するよう構成されており、
前記スマート計量アプリケーションは、(i)現在のエネルギ使用量、(ii)過去のエネルギ使用量、または(iii)環境影響のうちの1つを計算するよう構成されている、請求項6に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項8】
前記第1計算装置は、信号の(i)フィルタリング、(ii)混合、または(iii)増幅のうちの1つまたは複数を行うよう構成されており、当該信号は、(i)前記無線通信機から受信されたもの、または、(ii)前記無線通信機に送信されるものである、請求項6に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項9】
前記通信インタフェースは、電力線通信システムと接続するよう構成されており、
前記第1計算装置は、
前記通信インタフェースおよび前記電力線通信システムから命令を受信し、
前記通信インタフェースを介して、前記命令を前記ホスト計量装置に送信する
ようにさらに構成されている、請求項6に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項10】
前記第2計算装置は、初期の計量アプリケーションをダウンロードして前記初期の計量アプリケーションをインストールするよう構成されている、請求項6に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項11】
前記マルチデバイスモジュールは複数の端子を含むランドグリッドアレイにパッケージされ、前記ホスト装置インタフェースは前記複数の端子と接続する、請求項6に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項12】
マルチデバイスモジュールであって、
前記マルチデバイスモジュールをホスト計量装置に接続させるよう構成された、前記マルチデバイスモジュール内のホスト装置インタフェースであって、
前記ホスト計量装置に情報を送信する、および、前記ホスト計量装置から情報を受信するよう構成された通信インタフェースと、
前記ホスト計量装置から電力を受けるよう構成された電力インタフェースと、
前記マルチデバイスモジュールにある無線通信機を、前記ホスト計量装置にあるアンテナに接続させるよう構成されたアンテナインタフェースと、
を含み、
無線通信機は、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークに送信する、および、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を前記無線ネットワークから受信するよう構成されている、
前記ホスト装置インタフェースと、
前記通信インタフェースおよび前記無線通信機と通信するよう接続された、前記マルチデバイスモジュール内の計算装置であって、
前記通信インタフェースを介して、前記ホスト計量装置にある計量装置から、資源消費量を示すパルスを受信することと、
前記パルスに基づいて、資源消費量の大きさを計算することと、
前記資源消費量の大きさを、前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存することと、
前記資源消費量を含むデータメッセージを生成することと、
前記無線通信機に、前記アンテナインタフェースおよび前記無線ネットワークを介して前記データメッセージを中央システムへ送信させることと、
によって、間隔データ機能を提供するよう構成された前記計算装置と、
複数の端子と、
を含み、
前記計算装置は、
前記無線ネットワークおよび前記無線通信機を介して、前記中央システムから命令を受信することと、
前記計量装置を制御するために、前記計量装置を制御するための指令を提供する制御メッセージを決定するように前記命令を処理することと、
前記通信インタフェースを介して、前記制御メッセージを前記ホスト計量装置に送信し、前記計量装置を制御することと
によって、前記ホスト計量装置の遠隔制御を促進するように構成されており、
前記ホスト装置インタフェースはプリント回路板の第1側に設けられており、前記複数の端子は、前記プリント回路板において前記第1側の反対側に設けられており、
前記計算装置および前記無線通信機は前記プリント回路板の第2側に設けられており、前記第2側は、前記計算装置および前記無線通信機を覆うシールドを含む、マルチデバイスモジュール。
【請求項13】
前記マルチデバイスモジュールは電源をさらに含み、
前記計算装置、前記無線通信機、および前記電源は、前記第1側に設けられた1つの集積回路に集積されており、前記シールドは前記集積回路を覆う、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項14】
マルチデバイスモジュールはディスプレイをさらに含み、前記計算装置はスマート計量アプリケーションを実行するように構成されており、
前記スマート計量アプリケーションは、(i)資源が消費されているか否か、(ii)前記通信インタフェース上で前記ホスト計量装置との通信リンクの状態、または(iii)前記ホスト計量装置が動作可能であるか否かのうちの1つまたは複数を含む情報を決定し、
当該情報を前記ディスプレイに表示させる
ように構成されている、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項15】
前記計算装置はスマート計量アプリケーションを実行するように構成されており、
前記スマート計量アプリケーションは、
前記間隔データに基づいて、(i)現在のエネルギ使用量、(ii)過去のエネルギ使用量、(iii)環境影響、(iv)サービス品質、(v)停止検出、(vi)負荷予測、または(vii)機器障害検出のうちの1つを含む情報を計算し、
前記無線通信機と通信する外部装置に当該情報を送信する
ように構成されている、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項16】
前記計算装置は、(i)前記間隔データのエンコード、(ii)前記間隔データのデコード、(iii)前記間隔データの暗号化、または(iv)前記間隔データの復号化のうちの1つまたは複数を実行するようにさらに構成されている、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項17】
前記計算装置は、
前記資源消費量の大きさに基づいて、(i)現在のエネルギ使用量、(ii)過去のエネルギ使用量、(iii)環境影響、(iv)サービス品質、(v)停止検出、(vi)負荷予測、または(vii)機器障害検出のうちの1つを含む情報を計算し、
前記無線通信機と通信する外部装置に当該情報を送信する
ように構成されている、請求項12に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項18】
前記複数の端子はランドグリッドアレイに集積されている、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項19】
前記計算装置は、スマート計量アプリケーションを実行するように構成されており、
前記スマート計量アプリケーションは、(i)現在のエネルギ使用量、(ii)過去のエネルギ使用量、(iii)環境影響を計算するように構成されている、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項20】
前記計算装置は、信号の(i)フィルタリング、(ii)混合、または(iii)増幅のうちの1つまたは複数を行うよう構成されており、当該信号は、(i)前記無線通信機から受信されたもの、または、(ii)前記無線通信機に送信されるものである、請求項1に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項21】
マルチデバイスモジュールであって、
前記マルチデバイスモジュールをホスト計量装置に接続させるよう構成された、前記マルチデバイスモジュール内のホスト装置インタフェースであって、
前記ホスト計量装置に情報を送信する、および、前記ホスト計量装置から情報を受信するよう構成された通信インタフェースと、
前記ホスト計量装置から電力を受けるよう構成された電力インタフェースと、
前記マルチデバイスモジュールにある無線通信機を、前記ホスト計量装置にあるアンテナに接続させるよう構成されたアンテナインタフェースと、
を含み、
前記無線通信機は、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークに送信する、および、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を前記無線ネットワークから受信するよう構成されている、
前記ホスト装置インタフェースと、
前記通信インタフェースおよび前記無線通信機と通信するよう接続された、前記マルチデバイスモジュール内の計算装置と、
複数の端子と、
を含み、
前記ホスト装置インタフェースはプリント回路板の第1側に設けられており、前記複数の端子は、前記プリント回路板において前記第1側の反対側に設けられており、
前記計算装置および前記無線通信機は前記プリント回路板の第2側に設けられており、前記第2側は、前記計算装置および前記無線通信機を覆うシールドを含む、マルチデバイスモジュール。
【請求項22】
前記電力インタフェースを介して前記ホスト計量装置から電力を受け、
前記電力から規制電圧を生成し、
前記規制電圧を前記計算装置および前記無線通信機に提供する
よう構成された電源をさらに含む、請求項21に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項23】
前記計算装置は、
前記ホスト計量装置によって検出されたイベントの指示を前記通信インタフェースから受信し、前記イベントが停電を識別することであり
前記イベントの前記指示を処理し、
前記イベントに関する情報を前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存し、
イベントメッセージを生成し、
前記無線通信機に、前記無線ネットワークを介して前記イベントメッセージを前記中央システムへ送信させる
ようにさらに構成されている、請求項21に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項24】
前記計算装置は、
前記無線ネットワークおよび前記無線通信機を介して、遠隔装置から命令を受信し、
前記命令に対する応答を決定するように前記命令を処理する
ようにさらに構成されている、請求項21に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項25】
前記計算装置はスマート計量アプリケーションを実行するよう構成されており、
前記スマート計量アプリケーションは、(i)現在のエネルギ使用量、(ii)過去のエネルギ使用量、または(iii)環境影響のうちの1つを計算するよう構成されている、請求項21に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項26】
前記複数の端子はランドグリッドアレイに集積されており、前記ホスト計量装置は前記複数の端子と接続する、請求項21に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項27】
前記計算装置は、信号の(i)フィルタリング、(ii)混合、または(iii)増幅のうちの1つまたは複数を行うよう構成されており、当該信号は、(i)前記無線通信機から受信されたもの、または、(ii)前記無線通信機に送信されるものである、請求項21に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項28】
マルチデバイスモジュールであって、
前記マルチデバイスモジュールをホスト計量装置に接続させるよう構成された、前記マルチデバイスモジュール内のホスト装置インタフェースであって、
前記ホスト計量装置に情報を送信する、および、前記ホスト計量装置から情報を受信するよう構成された通信インタフェースと、
前記ホスト計量装置から電力を受けるよう構成された電力インタフェースと、
前記マルチデバイスモジュールにある無線通信機を、前記ホスト計量装置にあるアンテナに接続させるよう構成されたアンテナインタフェースと、
を含み、
前記無線通信機は、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークに送信する、および、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を前記無線ネットワークから受信するよう構成されている、
前記ホスト装置インタフェースと、
前記通信インタフェースおよび前記無線通信機と通信するよう接続された、前記マルチデバイスモジュール内の計算装置と、
複数の端子と、
を含み、
前記計算装置は、前記通信インタフェースを介して前記ホスト計量装置から受信したデータを処理するように構成されており、当該データは消費データまたはイベントデータを含み、
前記ホスト装置インタフェースはプリント回路板の第1側に設けられており、前記複数の端子は、前記プリント回路板において前記第1側の反対側に設けられており、
前記計算装置および前記無線通信機は前記プリント回路板の第2側に設けられており、前記第2側は、前記計算装置および前記無線通信機を覆うシールドを含む 、マルチデバイスモジュール。
【請求項29】
前記電力インタフェースを介して前記ホスト計量装置から電力を受け、
前記電力から規制電圧を生成し、
前記規制電圧を前記計算装置および前記無線通信機に提供する
よう構成された電源をさらに含む、請求項28に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項30】
前記イベントデータは停電を識別するイベントを含み、
前記計算装置は、
前記ホスト計量装置によって検出されたイベントの指示を、前記通信インタフェースから受信することと、
前記イベントの前記指示を処理することと、
前記イベントに関する情報を前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存することと、
イベントメッセージを生成することと、
前記無線通信機に、前記無線ネットワークを介して前記イベントメッセージを中央システムへ送信させることと、
によって、イベントを記録するようにさらに構成されている、請求項28に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項31】
前記計算装置は、
前記無線ネットワークおよび前記無線通信機を介して、遠隔装置から命令を受信し、
前記命令に対する応答を決定するように前記命令を処理する
ようにさらに構成されている、請求項28に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項32】
前記計算装置はスマート計量アプリケーションを実行するよう構成されており、
前記スマート計量アプリケーションは、(i)現在のエネルギ使用量、(ii)過去のエネルギ使用量、または(iii)環境影響のうちの1つを計算するよう構成されている、請求項28に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項33】
前記計算装置は、信号の(i)フィルタリング、(ii)混合、または(iii)増幅のうちの1つまたは複数を行うよう構成されており、当該信号は、(i)前記無線通信機から受信されたもの、または、(ii)前記無線通信機に送信されるものである、請求項28に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項34】
前記計算装置は、
前記通信インタフェースを介して、前記ホスト計量装置にある計量装置から資源消費情報を受信し、
前記無線通信機に、前記アンテナインタフェースおよび前記無線ネットワークを介して、間隔データメッセージを中央システムへ送信させる
ように構成されている、請求項28に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項35】
マルチデバイスモジュールであって、
前記マルチデバイスモジュールをホスト計量装置に接続させるよう構成された、前記マルチデバイスモジュール内のホスト装置インタフェースであって、
前記ホスト計量装置に情報を送信する、および、前記ホスト計量装置から情報を受信するよう構成された通信インタフェースと、
前記ホスト計量装置から電力を受けるよう構成された電力インタフェースと、
前記マルチデバイスモジュールにある無線通信機を、前記ホスト計量装置にあるアンテナに接続させるよう構成されたアンテナインタフェースと、
を含み、
前記無線通信機は、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークに送信する、および、前記アンテナインタフェースを介して無線信号を前記無線ネットワークから受信するよう構成されている、
前記ホスト装置インタフェースと、
前記通信インタフェースおよび前記無線通信機と通信するよう接続された、前記マルチデバイスモジュール内の計算装置と、
複数の端子と、
を含み、
前記計算装置は、
前記ホスト計量装置によって検出されたイベントの指示を前記通信インタフェースから受信し、前記イベントが停電を識別することであり
前記イベントの前記指示を処理し、
前記イベントに関する情報を前記マルチデバイスモジュールにあるメモリに保存し、
イベントメッセージを生成し、
前記無線通信機に、前記無線ネットワークを介して前記イベントメッセージを前記中央システムへ送信させる
ことによって、イベント監視機能を提供し、
前記ホスト装置インタフェースはプリント回路板の第1側に設けられており、前記複数の端子は、前記プリント回路板において前記第1側の反対側に設けられており、
前記計算装置および前記無線通信機は前記プリント回路板の第2側に設けられており、前記第2側は、前記計算装置および前記無線通信機を覆うシールドを含む、マルチデバイスモジュール。
【請求項36】
前記電力インタフェースを介して前記ホスト計量装置から電力を受け、
前記電力から規制電圧を生成し、
前記規制電圧を前記計算装置および前記無線通信機に提供する
よう構成された電源をさらに含む、請求項35に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項37】
前記計算装置は、
前記通信インタフェースを介して、前記ホスト計量装置にある計量装置から資源消費情報を受信し、
前記無線通信機に、前記アンテナインタフェースおよび前記無線ネットワークを介して、間隔データメッセージを中央システムへ送信させる
ように構成されている、請求項35に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項38】
前記マルチデバイスモジュールはメモリをさらに含み、
前記計算装置は、
前記無線ネットワークおよび前記無線通信機を介して、遠隔装置から命令を受信し、
前記命令に対する応答を決定するように前記命令を処理する
ようにさらに構成されている、請求項35に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項39】
前記計算装置はスマート計量アプリケーションを実行するよう構成されており、
前記スマート計量アプリケーションは、(i)現在のエネルギ使用量、(ii)過去のエネルギ使用量、または(iii)環境影響のうちの1つを計算するよう構成されている、請求項35に記載のマルチデバイスモジュール。
【請求項40】
前記計算装置は、信号の(i)フィルタリング、(ii)混合、または(iii)増幅のうちの1つまたは複数を行うよう構成されており、当該信号は、(i)前記無線通信機から受信されたもの、または、(ii)前記無線通信機に送信されるものである、請求項35に記載のマルチデバイスモジュール。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、2017年10月24日に出願された米国仮出願第62/576380号に基づく優先権を主張する。この出願の内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般的には、計量システムに関し、さらに具体的には、無線かつ高機能処理能力をホスト装置に提供するモジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
計量装置は、電気、水、およびガスなどの資源の消費量を測定するために、企業、家庭、および他の施設に設けられている。一部の計量装置は基本的な計量機能しか提供できないが、通信機能および高機能計量機能を提供する計測装置もある。
【0004】
基本的な機能しか提供しない計量装置に、高度の計量機能および通信機能を与えることが望ましいことがある。1つのオプションとしては、追加の機能を提供するように計量機を再設計することである。しかしながら、このオプションは、コストと時間がかかりかねない、広範囲の設計および試験を必要とする場合がある。よって、基本的な計量システムに高度の機能を持たせるように簡単にアップグレードするために、他の解決策が求められる。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施態様および特徴において、高機能計量システムが開示されている。1つの実施例において、マルチデバイスモジュールは、ホスト装置と接続するよう構成されたホスト装置インタフェースを含む。ホスト装置インタフェースは、ホスト装置に情報(communications)を送信する、および、ホスト装置から情報を受信するよう構成された通信インタフェースを含む。ホスト装置インタフェースは、マルチデバイスモジュールに電力を提供するよう構成された電力インタフェースも含む。ホスト装置インタフェースは、マルチデバイスモジュールにある無線通信機(radio)を、ホスト装置にあるアンテナに接続させるよう構成されたアンテナインタフェースをさらに含む。無線通信機は、アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークに送信するよう構成されている。無線通信機はさらに、アンテナインタフェースを介して無線信号を無線ネットワークから受信するよう構成されている。高機能計量システムは、通信インタフェースおよび無線通信機と通信するよう接続された計算装置も含む。計算装置は高度の計量機能を提供可能である。1つの実施例において、計算装置は、通信インタフェースを介して、ホスト装置にある計量装置から資源消費情報を受信することによって、間隔データ(interval data)機能を提供するよう構成され得る。計算装置は、資源消費情報を処理して間隔データを生成するようにさらに構成され得る。間隔データは、少なくともある時区間にわたる消費を示す。計算装置はさらに、間隔データをマルチデバイスモジュールにあるメモリに保存し、間隔データの少なくとも一部を含む間隔データメッセージを生成し、無線通信機に、無線ネットワークを介して間隔データメッセージを中央システムへ送信させるよう構成され得る。
【0006】
これらの例示的な実施例は、本開示を制限または規制するためではなく、一方、理解を深めるために例示を提供するために説明される。追加的な実施例および更なる説明は以下に提供される。
【0007】
本開示のこれらのおよび他の、特徴、態様、および利点は、添付図面を参照しながら以下の詳細説明を読むことによってよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】例示的な無線かつ高機能計量装置を示すブロック図
図2】無線かつ高機能計量装置の例示的なレイアウトを示す図
図3】無線かつ高機能計量装置を有するホスト装置を示す例示的なブロック図
図4】無線かつ高機能計量装置の例示的なネットワークを示す図
図5】高機能計量装置を用いた、資源測定のための例示的なプロセスを示すフローチャート
図6】高機能計量システムの機能を実行するための例示的な計算システムを表現するブロック図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施態様は、統合された無線かつ高機能計量装置に関する。1つの実施例において、無線かつ高機能計量装置は、無線送受信機または無線通信機と、計算装置とを含む。無線通信機は、無線メッシュネットワークまたは他のネットワークに接続するなどの通信機能を実行することができる。計算装置は、資源消費などの基本情報をホスト装置から受信し、当該情報を用いてスマート計量またはホームオートメーションなどの高度の機能を提供することができる。
【0010】
無線かつ高機能計量装置は、追加的な機能を提供するために、低コストの計量機などのホスト装置に加えられ得る。無線かつ高機能計量装置は、小さなフォームファクタと比較的低いコストの単独型(self-contained)プラグアンドプレイモジュールであってもよい。無線の計量装置の利点としては、拡張機能を提供するために、新たな設計および試験を必要とせずに、ホスト装置への快速かつ簡単なインストールことが挙げられる。その小さいサイズによれば、当該装置を小さなフォームファクタでホスト装置にインストールすることができる。
【0011】
図1は、例示的な無線かつ高機能計量装置を示すブロック図である。無線かつ高機能計量装置100は、ホスト装置インタフェース102と、1つまたは複数の計算装置108a~108nと、送受信機110と、電源106とを含む。無線かつ高機能計量装置100は、ホスト装置インタフェース102を介して計量機などのホスト装置に接続し、追加的な機能をホスト装置に提供してもよい。無線かつ高機能計量装置100は、計算装置108a~108nを送受信機110に接続させるインタフェース120、計算装置108a~108nをホスト装置インタフェース102に接続させるインタフェース121、送受信機110をRF(無線(Radio Frequency))ポート104に接続させるインタフェース122などの様々なインタフェースを含む。これらのインタフェースは別々のインタフェースとして図1に示されているが、他の構成もあり得る。
【0012】
ホスト装置インタフェース102によれば、無線かつ高機能計量装置100とホスト装置と間の接続が容易になる。図1に示されているように、ホスト装置インタフェース102は、ホスト装置からの複数の接続を提供することができ、いくつかの例示において、ホスト装置インタフェース102の通信インタフェースを用いて情報をホスト装置に送信してもよい。ホスト装置インタフェース102は、汎用シリアルバス(USB:universal serial bus)、汎用非同期送受信機(UART:universal asynchronous receiver-transmitter)、シリアル接続などのプロトコル、または、ホスト装置と無線かつ高機能計量装置との間の通信のための他のプロトコルを提供することができる。ホスト装置インタフェース102は、生のメーター出力、もしくはその他の信号などのアナログ接続、または、計量装置から生成されるデジタルパルス、もしくはその他の信号などのデジタル接続を含んでもよい。USB接続を介する接続によれば、ホスト装置インタフェース102は、電力および信号を受信することができる。通信インタフェースを介して、ホスト装置インタフェース102はホスト装置から情報を受信することができ、当該ホスト装置は、電力線通信を介してヘッドエンドシステムと通信するよう構成される。つまり、情報は電力供給線で伝送される。
【0013】
無線かつ高機能計量装置100は1つまたは複数の計算装置108a~108nを有してもよい。1つまたは複数のアプリケーションのためのコード空間(code space)は1つの装置に設けられ、追加的なコード空間はもう1つの装置に設けられ得る。通信スタックは、アプリケーションのためのコード空間と同じ装置に設けられてもよく、異なる装置に設けられてもよい。例示的な高機能計量アプリケーションは、間隔データ(interval data)、タリフィケーション(tariffication)、イベントの記録(event logging)、負荷制御、サービス品質(QOS:quality of service)、停止検出、負荷分散(load disaggregation)、負荷予測、使用分析、分散エネルギ資源管理、負荷スイッチ管理、機器障害検出、およびサーモスタット制御を提供してもよい。他の種類のアプリケーションは、ホスト装置に対する無線通信を含む拡張機能を提供するように支援され得る。
【0014】
ホスト装置インタフェース102は、RFポート104またはアンテナインタフェースを提供してもよく、当該RFポート104またはアンテナインタフェースは、ホスト装置に置かれたアンテナ、または、アンプなどの無線周波サブシステムと接続可能である。RFポート104によれば、例えば、図3に示されたアンテナ308などの外部のアンテナを介して、送受信機110は情報を送信または受信することができる。
【0015】
計算装置108a~108nは、送受信機110を介して、無線かつ高機能計量装置の外部の装置と通信してもよい。送受信機110は、任意の種類の通信プロトコルをサポートしてもよい。通信プロトコルは、IEEE802.15.4などの無線規格、独自の無線プロトコル、またはセルラ規格を含んでもよいが、無線規格には限られない。送受信機110は通信機能を実装する。通信機能の例示として、デジタルメッセージのエンコード、デコード、暗号化、または復号化、および、TDMA、CDMA、FDMAなどの信号の多重化または逆多重化が挙げられる。他の機能の例示は、搬送波信号に乗せられた信号の変調または復調がある。
【0016】
電源106はホスト装置インタフェース102を介してホスト装置から電力を受けることができる。ホスト装置は電池または他の電源によって電力が供給され得る。ホスト装置が電気計量機である場合、ホスト装置は主電源装置であり得る。電源106は規制電力(regulated power)を他の部品(例えば、計算装置108a~108n、または送受信機110)を提供することができる。このように、ホスト装置インタフェース102によれば、ホスト装置からの電力を、ホスト装置インタフェースの無線かつ高機能計量装置の部品に供給することができる。
【0017】
図2は、無線かつ高機能計量装置の例示的なレイアウトを示す図である。図2は例示的な無線かつ計量装置200を示す。無線かつ計量装置200は計算装置108aと送受信機110とを含む。無線かつ高機能計量装置200はフロントエンドモジュール、メモリ、クロック、レギュレータ、および他の部品を有してもよい。図2に示された配置およびレイアウトはマルチデバイスモジュールの一例である。他の配置およびレイアウトがあり得る。
【0018】
1つの実施例において、無線かつ計量装置200は、ランドグリッドアレイ(LGA:land grid array)パッケージを有する、マルチデバイスモジュールまたはマルチチップモジュール(MCM:multi-chip module)を利用してもよい。この実施例において、全ての部品、例えば、計算装置108、送受信機110などはプリント回路基板(PCB:printed circuit board)の一側に設けられている。部品は改ざんを防止するようにカプセル化されてシールドで覆われている。MCMは、そのPCB(図示せず)の反対側または裏側にパッドまたは接続点を有する。無線かつ高機能計量装置200は、システムインパッケージ(SiP:system-in-package)、チップスケールパッケージング(CSP:chip-scale packaging)、積層集積回路、3次元集積回路、ホスト装置にあるコネクタを介するPCB接続などの他の種類のパッケージングを利用することができる。
【0019】
装置のサイズを最小化にするために、無線かつ高機能計量装置は、部品の数を最小化し、小さな部品を使用し、および/または部品のレイアウトを最適化するように設計してもよい。 例えば、無線かつ高機能計量装置200は、無線送受信機と、メモリなどの追加の組み込み機能を有するマイクロコントローラとの両方を含む、単一の集積回路を使用してもよい。1つの例示的な実施例において、無線かつ高機能計量装置のサイズは22mm×23mmである。
【0020】
図3は、ホスト装置と無線かつ高機能計量装置とを含む計量システム300を示す例示的なブロック図である。ホスト装置は、無線かつ高機能計量装置306と、計量装置304と、計量機インタフェース302と、アンテナ308と、電源310とを含む。無線かつ高機能計量装置306は、図1に示された無線かつ高機能計量装置100または図2に示された無線かつ高機能計量装置200のように、無線通信および高機能計量機能を実行することができる装置である。
【0021】
1つの実施例において、無線かつ高機能計量装置306は、ホスト装置インタフェース102などのホスト装置インタフェースを介して、計量装置304、アンテナ308、および電源310などの装置または部品と接続する。無線かつ高機能計量装置306は計量アプリケーション330を含む。後に説明するように、計量アプリケーション330は、高機能計量機能およびネットワーク通信を含む、様々な高度の機能を実行することができる。
【0022】
計量装置304は、水、ガス、電力などの消費を測定することができる。計量装置が電力の消費を測定するとき、計量装置304は、電流および/または電圧を測定してもよく、いくつの限られた分析または計算を行ってもよい。計量装置304は瞬時または累積の電気量などの基本的な計量データを無線かつ高機能計量装置306に送信してもよく、当該瞬時または累積の電気量はKWh、VI、VAなどである。
【0023】
無線かつ高機能計量装置306は、計量装置304から計量データを受信し、当該データを用いて追加的な分析又は計算を行ってもよい。無線かつ高機能計量装置306によって提供された高度の計量機能は、間隔データの判断、タリフィケーション、イベントの記録、負荷制御、サービス品質(QOS)の応用を含んでもよいが、これらに限られていない。QoS分析は、電圧、周波数、波形、位相、またはサービス継続性などのデータを分析することを含んでもよい。無線かつ高機能計量装置306は計量機インタフェース302に対するQoS分析を提供してもよい。無線かつ高機能計量装置306は無線アンテナ308を介して当該データまたは他の情報を他の装置と通信してもよい。
【0024】
計量装置304が接続されて起動されると、無線かつ高機能計量装置306は自動的に無線ネットワークと接続してもよい。高度の計量機能は、事前に設定され得て、需要に応じて無線リンクによって調整され得る。
【0025】
計量機インタフェース302は情報を表示するように利用されるインタフェースである。例えば、計量機インタフェース302は、消費量、料金、および状態情報を最終消費者などのユーザに表示してもよい。計量機インタフェース302は、発光ダイオード(LED)310a~310nを用いて情報を表示してもよく、LED310a~310nのそれぞれが何らかの状態を示してもよい。例えば、1つのLED310a~310nは、計量機が正常に稼働しているか否か、または、計量機がネットワークなどの外部装置と通信しているか否かを示してもよい。計量機インタフェース302はディスプレイ314を含んでもよい。ディスプレイ314は、液晶表示器(LCD:liquid crystal display)、LEDディスプレイ、または任意の他の種類のディスプレイであってもよい。ディスプレイ314は、資源が消費されているか否かなどの計量装置304の状態、または、無線かつ高機能計量装置306が正常に機能しているか否かまたはネットワークと通信している否かなどの無線かつ高機能計量装置306の状態を示してもよい。
【0026】
計量機インタフェース302は1つまたは複数のリレー312a~312nを含んでもよい。リレー312a~312nは外部装置を制御することができる。例えば、リレー312a~312n、120ボルトまたは240ボルトの電圧などを施設に対して資源の接続を可能とする信号を制御することができる。
【0027】
無線かつ高機能計量装置306は情報を計量機インタフェース302と通信することができ、よって、当該情報を無線かつ高機能計量装置306によって実行される分析及び機能に対応付けることが可能である。
【0028】
電源310はホスト装置の部品、および無線かつ高機能計量装置306に対して電力を提供してもよい。1つの実施態様において、電源310は無線かつ高機能計量装置306から省かれる。アンテナ308は無線通信のために無線かつ高機能計量装置によって利用され得る。アンテナ308はホスト装置のPCBに統合されてもよく、外部のアンテナであってもよい。1つの実施態様において、アンテナ308は無線かつ高機能計量装置306から省かれる。
【0029】
無線かつ高機能計量装置306は1つまたは複数の計量アプリケーション330を実行してもよい。1つの態様において、計量アプリケーション330はソフトウェア無線(software defined radio)も実装してもよい。ソフトウェア無線部品は、送受信機110に関して説明した通信機能の少なくとも一部を含んでもよい。ソフトウェア無線機能は、フィルタリング、混合、増幅、またはその他の機能を含んでもよい。
【0030】
図4は、無線かつ高機能計量装置の例示的なネットワーク400を示す図である。ネットワーク400は無線かつ高機能計量装置401a~401eと収集器450とを含む。収集器は、データネットワーク470を介して、ネットワークをヘッドエンドシステム460に接続する。無線かつ高機能計量装置401a~401eのそれぞれは、無線かつ高機能計量装置を有するホスト装置である。代替的に、1つまたは複数の装置は異なる種類の計量装置であってもよい。追加的または代替的な装置もネットワークに接続され得る。計量装置401a~401eは家庭または企業などの消費者の施設の内部に置かれ得る。
【0031】
接続420~426は無線通信リンクを表現する。例えば、図示されたように、無線かつ高機能計量装置401aと401bとは通信リンク424によって接続されている。無線かつ高機能計量装置401aと401cとは通信リンク422によって接続されている。無線かつ高機能計量装置401cと401dとは通信リンク423によって接続されている。無線かつ高機能計量装置401aと401eとは通信リンク420によって接続されている。無線かつ高機能計量装置401aと401cとは通信リンク422によって接続されている。無線かつ高機能計量装置401dと401eとは通信リンク421によって接続されている。ネットワークは無線メッシュネットワークであってもよい。つまり、無線通信リンクは変更可能である。
【0032】
データネットワーク470は収集器450とヘッドエンドシステム460とを接続する。データネットワーク470は任意種類のデータネットワークであってもよく、例えば、有線または無線のデータネットワークであってもよい。無線かつ高機能計量装置401a~401eは、電圧、電力、位相、または、ある時区間にわたるエネルギ消費などのデータを測定し、記録(ロキング)し、収集器450に送信してもよい。
【0033】
以下、無線かつ高機能計量装置によって提供されるいくつかの高度の機能の例示を提供する。
【0034】
<間隔データ>
図5は、間隔データの測量機能のための例示的なプロセスを示すフローチャートである。ブロック501において、方法500は、ホスト装置インタフェースの通信部を介して、ホスト装置にある計量装置から資源消費情報を受信することを含む。例えば、計量装置304は資源消費データを無線かつ高機能計量装置306に提供する。資源消費データは、電圧、電流、電量、位相、またはエネルギ消費データを含む。
【0035】
ブロック502において、方法500は、資源消費情報を処理して、少なくともある時区間にわたる消費を示す間隔データを生成し、間隔データをメモリに保存することを含む。例えば、無線かつ高機能計量装置は、電圧および電流から電力を判断してもよく、または、電力および時間から時間をかけてエネルギ消費を判断してもよい。
【0036】
ブロック503において、方法500は、間隔データの少なくとも一部を含む間隔データメッセージを生成することを含む。間隔データメッセージは、装置識別子またはアカウント番号と、1つまたは複数の間隔にわたって消費された電力などの資源量とを含んでもよい。ブロック504において、方法500は、無線通信機に、無線ネットワークを介して間隔データメッセージをヘッドエンドシステムなどの中央システムへ送信させることを含む。計量アプリケーション330は、送受信機110に、RFポート104およびアンテナを介してメッセージを無線ネットワークへ送信させる。アプリケーションは、ヘッドエンドシステムが間隔データメッセージに対して要求するタイミングに合わせるように、間隔データメッセージを生成するおよび/または送信する。無線ネットワークに接続されたヘッドエンドシステムは、メッセージを受信して、例えば、ユーザに対する請求書を生成することによって適切にメッセージを処理する。無線かつ高機能計量アプリケーションは、ヘッドエンドシステムからの、間隔データの欠落に関する任意の通信に応答する。
【0037】
<イベントの記録>
他の実施例において、計量アプリケーション330はイベントの記録を提供する。例えば、イベントは、ホスト装置または無線かつ高機能計量装置によって生成され得る。イベントは、一時的または継続的な停電を含んでもよい。ホスト装置または無線かつ高機能計量装置はこのようなイベントを検出することができる。無線かつ高機能計量装置はイベントに関する情報をそのメモリに記録してもよい。無線かつ高機能計量装置は、ヘッドエンドシステムに要求される情報またはフィールドを含むイベントメッセージを生成し、ヘッドエンドシステムが要求する任意のタイミングに基づいて、メッセージをヘッドエンドに送信してもよい。
【0038】
<負荷制御>
計量アプリケーション330はホスト装置の外部にある装置を制御してもよく、例えば、空気調和機、ヒーター、またはファンなどを制御してもよい。本態様において、計量アプリケーション330は装置への電力または装置の設定を制御してもよい。
【0039】
<ユーザインタフェース>
計量アプリケーション330は、遠隔ウェブサイトまたはポータルを介してユーザに計量アプリケーション330と対話させることによって、負荷管理などの特定機能のユーザ設定を容認してもよい。例えば、ユーザはポータルにログオンして、特定の消費目標を達成するために、または計量アプリケーション330を設定するために、空気調和機などの機器を停止させる、または機器の設定を調整するように計量アプリケーション330を設定してもよい。
【0040】
無線かつ高機能計量装置306は、計量アプリケーション330を用いて、計量機インタフェース302を介してリアルタイムのエネルギ利用情報をユーザに提供することができる。計量アプリケーション330は、以前のエネルギ消費などの過去のデータを計算装置108a~108nのメモリに保存し、比較という目的のためにこのようなデータをユーザに提供してもよい。また、計量アプリケーション330が、例えば、無線ネットワークに接続した送受信機110を介して、ヘッドシステムに接続可能であるため、計量アプリケーション330は、キロワット毎時(kilowatt/hour)などの適切な適用料金を決定し、精確なコスト情報をユーザに提供することができる。計量アプリケーション330は、平均的な環境影響を判断することもできる。環境影響は、よりよく空気調和機を付けるようになったことなど、資源利用の変化の計算であってもよい。環境影響は、一定の時区間にわたってユーザに利用される電気を生成するために、燃料の一部を燃焼させることによって利用される二酸化炭素の測定であってもよい。
【0041】
<ファームウェア更新>
1つの実施態様において、計量アプリケーション330はヘッドエンドシステムからファームウェア更新を受信してもよい。更新はセキュリティ更新または機能更新を含んでもよい。更新によって、既存の機能を更新させ、または、無線かつ高機能計量装置に追加的な機能を提供させてもよい。
【0042】
<他の高度な機能>
追加的又は代替的な機能があり得る。1つの実施態様において、無線かつ高機能計量装置306は、計量機内にあるダイヤルホイールの回転の指示、例えば、パルス信号を、計量装置304からホスト装置インタフェース102にわたって、受信してもよい。計量アプリケーション330は消費量を決定するためにまたは他の目的のために当該パルス信号を処理してもよい。
【0043】
計量アプリケーション330はローカル生成機能も支援できる。例えば、ソーラーパネルまたは風力タービンなどの発電機が施設に設置されている場合、計量アプリケーション330は、電力が送電網に逆流しているか否かを判断し、節約されたエネルギまたは生成された収入などの情報をユーザに提供することができる。
【0044】
図6は、本開示のいくつかの実施態様に基づいて、高機能計量システムの機能を実行するための例示的な計算システムを表現するブロック図である。計算システム600の一部またはすべての部品は、図1の計算装置108a~108nの1つまたは複数に含まれ得る。例えば、計量アプリケーション330は計算システム600において動作可能である。計算システム600は、1つまたは複数のメモリ装置614と通信するよう接続されている1つまたは複数のプロセッサ602を含む。計算システム600は、図1図5に関して上述した1つまたは複数の動作をプロセッサ602に行わせるプログラムコードを実行する。非一時的なコンピュータ実行可能命令の形式であり得る、計量アプリケーション330のプログラムコードは、メモリ装置614または任意の適したコンピュータ可読媒体に存在し得て、プロセッサ602によって実行され得る。このようなプログラムコードを実行することにより、プロセッサ(複数可)は、計算装置108a~108nに関して本明細書において説明した動作を実行するよう構成され、または動作する。
【0045】
計算システム600は、入力装置から入力を受信するまたは出力装置に出力を提供する、入力/出力(I/O:input/output)インタフェース608を含んでもよい。インタフェース608はインタフェース112を含んでもよい。計算システム600は、インタフェース608を用いて、1つもしくは複数の他の計算装置またはコンピュータ可読データソースと通信可能である。
【0046】
バス606は計算システム600に含まれ得る。バス606は、計算システム600の1つまたは複数の部品と通信するよう接続され、このような部品の間の通信を可能とする。
【0047】
本開示は、その具体的な態様に関して詳細に説明されており、当業者は、前述した内容を理解すれば、このような実施態様の変更例、変形例、および均等物を容易になし得る。例えば、ホスト装置は電力計量機に限られていない。他の種類のホスト装置もあり得て、サーモスタット、負荷スイッチ、家電製品などであってもよい。したがって、本開示は、限定ではなく例示を目的とし、本開示に対するこのような、当業者が容易になし得る修正例、変形例および/または追加例の包含を排除するものではないことが理解されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6