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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】ひき臼型粉砕機
(51)【国際特許分類】
   B02C 2/10 20060101AFI20220725BHJP
【FI】
B02C2/10 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020537510
(86)(22)【出願日】2018-01-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-15
(86)【国際出願番号】 KR2018000127
(87)【国際公開番号】W WO2019135422
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-07-01
(73)【特許権者】
【識別番号】520240889
【氏名又は名称】イム キュウ ユン
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イム キュウ ユン
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106269064(CN,A)
【文献】中国実用新案第201291144(CN,Y)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 1/00- 7/18
B02C 15/00-17/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下面に上向きに凹状の受容溝が形成されたキャップ形状で形成され、前記受容溝の内面には凹凸が設けられた第1粉砕面を備え、かつ、前記第1粉砕面は、円形状の上面部分と、前記上面部分の縁部から曲線でつながって下側に延びる周り部分とを有する形態で形成されて、上面に粉砕対象物が投入される投入ホールが形成された上部粉砕部と、
前記上部粉砕部の前記第1粉砕面に対応する形状で形成され、前記受容溝内に挿入される凹凸が設けられた第2粉砕面を備え、かつ、前記第2粉砕面は、円形状の上面部分と、前記上面部分の縁部から曲線でつながって下側に延びる周り部分とを有する形態で形成される下部粉砕部と
で形成された粉砕組立体であって、
前記下部粉砕部の上面部分に中心部の周辺が低く、外側に行くほど高くなる傾斜勾配が形成され、
前記第1粉砕面および前記第2粉砕面には、溝部と、前記溝部の間に突出した多数個の粉砕突起を含む粉砕突起部により前記凹凸が形成され、
前記第2粉砕面の上面部分には、半径が異なる複数の同心円状の第2溝が形成され、
前記第1粉砕面には、前記第2粉砕面の前記第2溝に対応する位置に前記第2溝内に延びるように長く突出して、前記第1粉砕面の残りの粉砕突起より長い突出片を含み、
前記突出片は、前記上部粉砕部の回転時に前記第2粉砕面の前記第2溝に沿って移動して、前記第2溝内に堆積する粉砕物を掘り出して、前記粉砕物を前記第2粉砕面の前記周り部分に移送させ、
前記下部粉砕部は、下端縁に外側に延びた外側フランジを具備し、前記外側フランジの上面は、前記粉砕物を受容可能に凹状に形成され、下部に前記粉砕物が排出されるようにする排出孔が形成され、
前記下部粉砕部の前記外側フランジの上面に対応する前記上部粉砕部の下面には、前記外側フランジに残留する前記粉砕物を前記排出孔に誘導するスイーピング突起が形成される、前記粉砕組立体と;
前記上部胴体の上部面から中空を通じて挿入され、前記上部粉砕部の中心部を貫通して延長し、下端が前記下部粉砕部に固定される連結軸部材と;
前記上部胴体内に設置されて前記上部粉砕部を弾性支持して加圧して、前記第1粉砕面と前記第2粉砕面との間に前記粉砕対象物が粉砕されるための面圧を提供する圧縮バネと;
前記上部粉砕部が固定され、前記投入ホール内に粉砕対象物が投入され得るようにする投入口が設けられた上部胴体と;
前記下部粉砕部が固定され、前記上部胴体を回転可能に支持する下部胴体と
前記下部粉砕部の下方において前記下部胴体に着脱可能に設置される収納筒であって、前記下部粉砕部の前記外側フランジから前記排出孔を介して落ちる前記粉砕物を収容する前記収納筒と;
を含むことを特徴とするひき臼型粉砕機。
【請求項2】
前記上部胴体には、前記連結軸部材が延びる中空が形成された軸部が形成され、
前記軸部には、中空に沿って前記圧縮バネが設置されるバネ設置溝が形成され、
前記圧縮バネは、前記バネ設置溝内で前記連結軸部材の上端により押圧されることによって下側に加圧され、前記圧縮バネの加圧力は、前記上部粉砕部の上面に伝達されることを特徴とする請求項に記載のひき臼型粉砕機。
【請求項3】
前記上部粉砕部は、前記上部胴体の下面に形成された設置溝部に配置されて、前記設置溝部により上面が支持され、
前記軸部を通じて伝達された前記圧縮バネの加圧力は、前記設置溝部を通じて前記上部粉砕部に伝達されることを特徴とする請求項に記載のひき臼型粉砕機。
【請求項4】
前記連結軸部材は、前記下部粉砕部に締結深さが調節可能に締結され、
前記連結軸部材の上端に調節ノブが備えられて、前記調節ノブの回転によって前記連結軸部材が前記下部粉砕部に締結される深さが変更されることによって、前記バネ設置溝に設置された前記圧縮バネにより前記上部粉砕部に加えられる弾性力が調節されることを特徴とする請求項又はに記載のひき臼型粉砕機。
【請求項5】
前記下部粉砕部の下部に延びた下部中心部にナット溝が形成され、前記ナット溝にナットタイプ部材が挿入固定され、
前記連結軸部材は、前記ナットタイプ部材に締結されることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載のひき臼型粉砕機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ひき臼型粉砕機に関し、より詳細には、小麦や、小豆、豆、緑豆などの穀類と、コーヒー、茶の葉などを碾いて粉砕するためのひき臼型粉砕機に関する。
【背景技術】
【0002】
小麦や、小豆、豆、緑豆などの穀物、コーヒー、茶の葉などを粉砕するために、一般的に粉砕機が使用される。粉砕機の最も伝統的な形態で韓国の伝統粉砕機であるひき臼が公知となっているが、ひき臼は、丸くて、上下がよく合う二つの石、すなわち上石と下石を重ねて、投入口に穀物などを押し込んだ後、上石を回転させると、穀物が粉砕される。
【0003】
穀物を上石の投入口を通じて投入しつつ、上石を回転させると、上石と下石との間の二つの石が重ねている部分で穀物が粉砕され、上石の回転する力により粉砕された穀物が外に送り出され、送り出された粉砕された穀物は、ひき臼が置かれた桶に流れ下ることになる。
【0004】
ひき臼は、上石の重量と上石と下石との間の粉砕面での摩擦力により粉砕対象物がすりつぶされて粉砕されるが、刃方式粉砕に比べて穀物の栄養素を破壊せず、粉砕対象物の固有の味もよく維持されると知られている。
【0005】
ところが、このようなひき臼は、石材からなるので、相当な重さがあり、運搬および使用に多くの力がかかるという短所がある。また、粉砕された穀物が流れ下って下石の外面に付着することになるが、相当な重さがあるので、洗浄に困難があり、特に上石と下石との間の重ねている部分の洗浄が難しいという短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、公知の石材で形成されたひき臼に比べて軽量で形成されて、取り扱いおよび使用が便利ながらも、粉砕対象物を効率的にすりつぶして粉砕可能であり、洗浄が容易で、衛生上、清潔さを維持できるひき臼型粉砕機を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、水気を含有する粉砕対象物を粉砕する湿式粉砕と、乾燥した粉砕対象物を粉砕する乾式粉砕の両方が効率的に行われ得るひき臼型粉砕機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例によるひき臼型粉砕機は、下面に上向きに凹状の受容溝が形成されたキャップ形状で形成され、前記受容溝の内面には凹凸が設けられた第1粉砕面を具備する上部粉砕部と、前記上部粉砕部の前記第1粉砕面に対応する形状で形成され、前記受容溝内に挿入される第2粉砕面を具備する下部粉砕部とで形成された粉砕組立体と;前記上部粉砕部が固定され、前記投入ホール内に粉砕対象物が投入され得るようにする投入口が設けられた上部胴体と;前記下部粉砕部が固定され、前記上部胴体を回転可能に支持する下部胴体と;を含む。
【0009】
前記第1粉砕面は、円形の上面部分と、前記上面部分の縁部から曲線でつながって下側に延びる周り部分を有する形態で形成され、前記第1粉砕面は、前記第1粉砕面に対応する形状で形成され、前記第1粉砕面および前記第2粉砕面には、凹凸が形成されて、前記第1粉砕面と前記第2粉砕面との間に粉砕空間を形成する。ここで、前記下部粉砕部の第2粉砕面は、上面部分に中心部の周辺が低く、外側に行くほど高くなる傾斜勾配が形成され得る。
【0010】
本発明の実施例によれば、前記上部胴体の上部面から中空を通じて挿入され、前記上部粉砕部の中心部を貫通して延長し、下端が前記下部粉砕部に固定される連結軸部材と;前記上部胴体内に設置されて前記上部粉砕部を弾性支持して加圧して、前記第1粉砕面と前記第2粉砕面との間に粉砕対象物が粉砕されるための面圧を提供する圧縮バネと;を含み、前記上部胴体には、前記連結軸部材が延びる中空が形成された軸部が形成され、前記軸部には、中空に沿って前記圧縮バネが設置されるバネ設置溝が形成され、前記圧縮バネは、前記バネ設置溝内で前記連結軸部材の上端により押圧されることによって下側に加圧され、前記圧縮バネの加圧力は、前記上部粉砕部の上面に伝達される。
【0011】
本発明の実施例によれば、前記連結軸部材は、前記下部粉砕部に締結深さが調節可能に締結され、前記連結軸部材の上端に調節ノブが備えられて、前記調節ノブの回転によって前記連結軸部材が前記下部粉砕部に締結される深さが変更されることによって、前記バネ設置溝に設置された前記圧縮バネにより前記上部粉砕部に加えられる弾性力が調節される。
【0012】
本発明によれば、前記第1粉砕面および第2粉砕面には、溝部と、前記溝部の間に突出した多数個の粉砕突起で形成された粉砕突起部により凹凸が形成され、かつ、前記第2粉砕面には、中心部から外側方向に螺旋状を成して延びた複数の第1溝と、前記第2粉砕面の上面部分には、半径が異なる複数の同心円状の第2溝が形成されて、前記第1溝に交差するように形成され、前記第1粉砕面には、前記第2粉砕面の前記第2溝に対応する位置に前記第2溝内に延びるように長く突出して、前記上部粉砕部の回転時に前記第2粉砕面の前記第2溝に沿って回転しつつ、粉砕物を移送させる突出片を含む。
【0013】
本発明の実施例によれば、前記下部粉砕部は、下端縁に外側に延びた外側フランジを具備し、前記外側フランジの上面は、粉砕物が受容可能に凹状に形成され、下部に粉砕物が排出されるようにする排出孔が形成され、前記下部粉砕部の前記外側フランジの上面に対応する前記上部粉砕部の下面には、前記外側フランジに残留する粉砕物を排出孔に誘導するスイーピング突起が形成される。
【発明の効果】
【0014】
前述したような構成の本発明によるひき臼型粉砕機によれば、公知の石材で製造されたひき臼に比べて軽量で製作されて、取り扱いおよび使用が便利である。また、公知の石材で製造されたひき臼のように、上部粉砕部と下部粉砕部との間の粉砕空間で面圧が作用することによって、粉砕対象物がすりつぶされて粉砕されるので、公知のひき臼のように、栄養素破壊の最小化と粉砕対象物の固有の味を維持する効果を有することになる。
【0015】
本発明のひき臼型粉砕機によれば、粉砕対象物の大きさおよび種類によって粉砕面の面圧を調節可能であるので、粉砕対象物をより効率的に碾いて粉砕することができる。
【0016】
本発明によれば、連結軸部材の締結および分解を通じて上部胴体と下部胴体を互いに組立および分離することが可能であるので、組立性に優れ、清掃および洗浄のための分離が容易であるという長所がある。使用後に容易に分解して清掃または洗浄が可能であるので、多様な粉砕対象物を一つのひき臼型粉砕機を用いて粉砕しても、残存粉砕物が新しい粉砕物に混ざるのを防止することができ、清掃または洗浄を通じて残存粉砕物を内部に残せないので、衛生的使用が可能であるという長所がある。
【0017】
本発明によれば、引き出し式収納筒が設置されて、粉砕物を容易に収納することができる。
【0018】
本発明によれば、上部粉砕部および下部粉砕部をセラミック素材を成形して形成することが可能であるので、成形が容易であり、小型で製作することが可能であり、素材の抗菌効果によって衛生的に使用可能である。
【0019】
本発明によれば、従来の石材で製作されたひき臼に比べて軽いので、取り扱いおよび運搬が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の外部形態を示す斜視図である。
図2】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の断面図である。
図3】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の断面図である。
図4】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の上部粉砕部を示す図であって、それぞれ上部粉砕部を上部および下部で見た形態の斜視図である。
図5】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の上部粉砕部を示す図であって、それぞれ上部粉砕部を上部および下部で見た形態の斜視図である。
図6】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の上部粉砕部を示す図であって、それぞれ上部粉砕部の平面図、底面図および側面図である。
図7】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の上部粉砕部を示す図であって、それぞれ上部粉砕部の平面図、底面図および側面図である。
図8】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の上部粉砕部を示す図であって、それぞれ上部粉砕部の平面図、底面図および側面図である。
図9】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の下部粉砕部を示す図であって、それぞれ下部粉砕部を上部および下部で見た形態の斜視図である。
図10】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の下部粉砕部を示す図であって、それぞれ下部粉砕部を上部および下部で見た形態の斜視図である。
図11】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の下部粉砕部を示す図であって、それぞれ下部粉砕部の平面図、底面図および側面図である。
図12】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の下部粉砕部を示す図であって、それぞれ下部粉砕部の平面図、底面図および側面図である。
図13】本発明の実施例によるひき臼型粉砕機の下部粉砕部を示す図であって、それぞれ下部粉砕部の平面図、底面図および側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例によるひき臼型粉砕機について詳細に説明する。
【0022】
図1図3を参照すると、本発明によるひき臼型粉砕機は、上部胴体100と、粉砕組立体200と、下部胴体300とを含む。
【0023】
上部胴体100は、上部面110に開口された投入口120を具備する。投入口120は、粉砕対象物が投入される経路となる。上部胴体100の一側には、上部胴体100を回転させるための取っ手130が備えられる。
【0024】
上部胴体100には、内側に粉砕組立体200の上部を成す上部粉砕部220が設置される設置溝部140が形成される。上部粉砕部220は、設置溝部140の内部に配置されて固定される。上部粉砕部220は、設置溝部140により上面が支持される。
【0025】
粉砕組立体200は、上部粉砕部220と下部粉砕部230を含む。
【0026】
上部粉砕部220は、上部胴体100に固定されて上部胴体100と回転するように設置される。下部粉砕部230は、下部胴体300と結合されて、上部胴体100が回転するとき、下部胴体300とともに回転せずに維持される。
【0027】
下部胴体300は、上部胴体100の下部に位置して上部胴体100を回転可能に支持する。下部胴体300の上面には、下部粉砕部230が固定されて支持される。
【0028】
下部胴体300には、粉砕組立体200で粉砕された粉砕物を収納する収納筒500が着脱可能に設置される。
【0029】
上部胴体100の中心には、縦軸方向に連結軸部材400が貫通して通る軸部210が備えられる、軸部210には、連結軸部材400が貫通して設置され得るように、縦軸方向、すなわち連結軸部材400の長さ方向に沿って中空211が形成される。
【0030】
軸部210に形成された中空211を貫通して連結軸部材400が設置される。連結軸部材400は、上部胴体100の上部面100から軸部210に形成された中空211に沿って設置されるが、上部粉砕部220の中心部を貫通して通りつつ、下部に延び、下端が下部粉砕部230に締結固定される。このために、連結軸部材400の挿入経路となる中空211は、軸部210および上部粉砕部220の中心部を貫通して形成され、下部粉砕部230の中心部まで延びて形成される。
【0031】
連結軸部材400の上端には、連結軸部材400の回転調節を可能に調節ノブ420が備えられる。調節ノブ420は、上部胴体100の上部面110上に位置して、ユーザが手で回せるように形成される。
【0032】
連結軸部材400は、下部粉砕部230に向かって上部粉砕部220を弾性的に加圧することができるように設置される。図2および図3に示されたように、連結軸部材400が通る経路である、軸部210に形成された中空211に沿ってバネ装着溝212が形成される。バネ装着溝212は、中空211より大きい内径で形成されることによって、下端に圧縮バネ410の下端が支持され得る段差部212aが形成されるようにする。バネ装着溝212の内部には、圧縮バネ410が設置され、圧縮バネ410は、バネ設置溝212の下端を成す段差部212aと調節ノブ420との間に介在される。したがって、調節ノブ420を回転させて連結軸部材400を上下方向に調節する場合、圧縮バネ410により上部粉砕部220に加えられる弾性力を調節することができる。
【0033】
連結軸部材400が貫通しつつ、圧縮バネ410により弾性支持されるように設置されるので、連結軸部材400に作用する弾性力は、軸部210を通じて上部粉砕部220の上面を支持する設置溝部140に伝達され、設置溝部140を通じて上部粉砕部220が加圧される。上部粉砕部220の上面を支持する設置溝部140を通じて圧縮バネ410の加圧力が上部粉砕部220に伝達されるので、加圧力が上部粉砕部220に均一に加えられる。
【0034】
本発明の実施例によれば、上部胴体100および下部胴体300は、プラスチック素材を射出成形して製造する。
【0035】
図4図8は、本発明によるひき臼型粉砕機の上部粉砕部を示し、図9図13は、本発明によるひき臼型粉砕機の下部粉砕部を示す。
【0036】
図1図13を参照すると、粉砕組立体200は、粉砕対象物に対する粉砕作業を行う上部粉砕部220および下部粉砕部230を含む。
【0037】
上部粉砕部220および下部粉砕部230は、セラミック素材を射出成形して製作されることが有利である。セラミック素材は、公知のひき臼の素材である石と比較して、軽くて、硬度が高い。また、素材の抗菌効果によって衛生的に使用が可能であるという長所がある。しかしながら、粉砕組立体200は、セラミック素材に限定されず、硬度が高いプラスチックが使用されることもできる。近年、プラスチック関連素材技術の発達に伴い、高硬度のプラスチック素材が開発されるところ、必要に応じてプラスチック素材で上部粉砕部220および下部粉砕部230を射出成形して製作することが可能である。
【0038】
本発明によれば、上部粉砕部220および下部粉砕部230が射出成形方式で製作可能であるので、製作が容易である。
【0039】
本発明によれば、上部粉砕部220は、下部に凸状のキャップ形状と類似した形態で製作され、これを通じて、粉砕面の面積を増大させながらも、軽量で製作することが可能である。
【0040】
上部粉砕部220は、下部に凹状の受容溝224が形成されるが、受容溝224の内面は、円形の上面部分と、円形で形成された上面部分の縁部から曲線でつながって下側に延びる周り部分を具備する形態で形成される。受容溝224は、上面部分の直径が周り部分の高さより大きい形態として外側に拡張されたキャップ形状である。
【0041】
受容溝224の内面は、凹凸が形成されて、第1粉砕面221を形成し、下部粉砕部230の上部である第2粉砕面231を受容する。
【0042】
上部粉砕部220の中心には、連結軸部材400が貫通して通る中空211が形成され、中空211の周辺に上部面に上部胴体100の投入口120と連通する投入ホール222が形成される。
【0043】
上部粉砕部220の前記投入ホール222の回転経路に沿って受容溝224には、上向きに凹状の投入空間部223が形成される。投入空間部223は、上部粉砕部220と下部粉砕部230が互いに組み立てられた状態で下部粉砕部230の上面に対応する粉砕面が形成されず、相対的に広い離隔した空間を形成する。投入空間部223は、粉砕組立体200の内部に粉砕対象物が投入され得るようにし、投入ホール222を通じて投入された粉砕対象物が第1粉砕面221と第2粉砕面231との間に案内される空間を形成する。
【0044】
投入空間部223は、投入ホール222の回転経路に沿って投入ホール222の少なくとも一側に形成されるが、上部粉砕部220の設定回転経路に合わせて投入ホール222の回転方向の後側に形成される。投入空間部223が延びた方向の反対方向に上部粉砕部220が回転することになる場合、粉砕対象物が投入空間部223内に捕集された状態で第1および第2粉砕面221、231の方向に進入が容易になる。
【0045】
下部粉砕部230は、上部粉砕部220の受容溝224に対応する上部を有し、下部粉砕部230の上部には凹凸が形成されて、上部粉砕部220の第1粉砕面221に対応する第2粉砕面231を形成する。下部粉砕部230の上部面は、前記受容溝224に挿入される粉砕面を形成するので、受容溝224に対応する形状を有する。したがって、下部粉砕部230の円形の上面部分と、円形で形成された上面部分の縁部から曲線でつながって下側に延びる周り部分を具備する形態で形成される。
【0046】
第1粉砕面221と第2粉砕面231には、粉砕対象物の粉砕を可能にする凹凸が形成されて、互いに協力して粉砕対象物を粉砕することになる。
【0047】
上部粉砕部220の中心の下面に中空211より大きい直径を有する円筒状の溝である軸溝部225が形成される。前記軸溝部225に対応して下部粉砕部230の上面の中心には、前記軸溝部225に回転可能に挿入される支持軸232が形成される。支持軸232が軸溝部225に挿入されて、上部粉砕部220および下部粉砕部230が互いに組み立てられ、下部粉砕部230に対して上部粉砕部220がより安定的に回転可能に支持され得る。
【0048】
下部粉砕部230は、下面に凹状溝233が形成される。凹状溝233は、下部粉砕部230の中心部を取り囲んで凹状に形成されるが、下部粉砕部230の凹状溝233は、下部粉砕部230の重量を低減することを可能にして、本発明によるひき臼型粉砕機がさらに軽量になりうるようにする機能をすることになる。
【0049】
下部粉砕部230の中心部には、連結軸部材400の下端が固定される軸固定部が形成される。下部粉砕部230の下部中心部234は、下部粉砕部230の下部面の高さに対応するように下方に延び、ナット溝235が形成され、ナット溝235は、支持軸232の中心に形成された中空211と連結される。ナット溝235に図10に示されたナットタイプ部材236が挿入されて、連結軸部材400の下端が締結固定される軸固定部を形成する。ナットタイプ部材236は、周面に係止部が形成され、ナット溝235は、ナットタイプ部材236に対応する形状を有するので、ナットタイプ部材236は、ナット溝235内で回転が防止されることによって固定され得る。
【0050】
軸固定部は、他の方式で形成され得るが、例えば、支持軸223の上部から中空211にナットタイプ部材が挿入されて、連結軸部材400の下端が固定されるようにすることができる。しかしながら、下部粉砕部230の射出安定性、粉砕時に作用する圧力に対する安定性の観点から下部粉砕部230の下部中心部234が下部粉砕部230の下面の高さで形成されて、設置面部310により支持され、下部中心部234の下部側にナット溝235が形成されてナットタイプ部材236が締結される構造がさらに有利である。下部粉砕部230の下面に延びた下部中心部234は、射出成形時に下部粉砕部230の上部面が下方に垂れるのを防止する。
【0051】
第1粉砕面221と第2粉砕面231との間で粉砕対象物および粉砕物が流動しつつ、粉砕対象物の圧縮および粉砕が行われる。第1および第2粉砕面221、231は、それらの間に粉砕対象物の粉砕に適した離隔空間を形成する。離隔空間を形成するために、軸溝部225の深さより支持軸232の長さが若干さらに長く形成される。
【0052】
第1および第2粉砕物221、231の間の粉砕のための空間は、連結軸部材400により調節が可能である。連結軸部材400の下端が下部粉砕部230に締結固定され、上部粉砕部220は、バネ設置溝212に設置された圧縮バネ410の力により下方向に支持される。したがって、調節ノブ214を把持し、連結軸部材400を回転させて、連結軸部材400が下部粉砕部230に締結された締結深さが調節されることによって、バネ設置溝212に設置された圧縮バネ410の圧縮程度が変更され、これを通じて、上部粉砕部220が下方に押圧される加圧力が調節される。
【0053】
上部粉砕部220は、下部粉砕部230に対して固定されるものではなく、弾性的に下方へ押圧する加圧力を受けるので、粒子が大きい粉砕対象物が投入される場合、粉砕のための離隔空間が大きい状態で粉砕が行われ、粒子が相対的に小さい粉砕対象物が投入される場合、粉砕のための離隔空間が狭い状態で粉砕が行われる。ところが、圧縮バネ410により加えられる弾性力が小さい場合に、弾性力が大きい場合に比べて、内部に粉砕対象物が投入されたとき、上部粉砕部220が上部に流動しうる範囲が大きくなる。すなわち、圧縮バネ410により粉砕空間の大きさが調節され、粉砕面に加えられる面圧が調節され得る。
【0054】
上部粉砕部220の第1粉砕面221および下部粉砕部230の第2粉砕面231の凹凸は、粉砕突起部240と溝部250の組合せで形成される。
【0055】
図9および図11に示されたように、下部粉砕部230の第2粉砕面231には支持軸232から外側方向に螺旋状からなる多数の第1溝251が形成される。第1溝251は、第2粉砕面231から上面部分を通って周り部分に向かって螺旋状に延びる。第1溝251は、上面部分には第2溝252と交差し、周り部分に沿って連続する。
【0056】
第2粉砕面231の第1溝251は、溝の間隔が円周方向に広くて狭い形態が繰り返して構成され、第2粉砕面231の外側縁部、すなわち周り部分に行くほど螺旋角度が次第に大きくなる。第1溝251は、第2粉砕面231の外側縁部に向かって螺旋角度が大きくなるほど粉砕性能が向上する。第2粉砕面231に形成された第1溝251の方向は、上部粉砕部220の回転方向に対応する方向に延びて形成される。
【0057】
第2粉砕面231の上面部分には、支持軸232を同心円の中心とする互いに異なる直径の複数の同心円状の第2溝252が形成される。したがって、第2粉砕面231の上面部分では、第1溝251と第2溝252が交差する。
【0058】
支持軸232に近接するように形成された第2溝252は、その幅が外側に形成された他の第2溝252より相対的に広く形成される。第2溝252は、上部粉砕部220の第1粉砕面221に形成された突出片241の回転通路となる。すなわち、後述する上部粉砕部220の突出片241が長く延びて、第2粉砕面231の第2溝252に沿って回転しつつ、第2溝252内部の粉砕物を掘り出す機能をする。
【0059】
第2粉砕面231において溝部250の間には多数の粉砕突起が形成されて、粉砕突起部240を構成する。
【0060】
粉砕突起部240は、溝部250の間に形成される粉砕突起の集合であるから、第1溝251に沿って支持軸232から外側縁部に向かって螺旋状に延びる形態を成す。
【0061】
下部粉砕部230の第2粉砕面231の上面部分は、概して平面形状からなりうる。しかしながら、本発明の実施例のように、支持軸232側が形成された中心側が低く、外側に行くほど高くなる傾斜勾配を有する溝形状で形成されることが有利になりうる。上面部分が傾斜勾配を有する溝形状で形成されることによって、粉砕時に粉砕対象物から出る水分が凹状の上面部分に維持され得るようにする。第2粉砕面231の凹状の上面部分は、水分がある湿式の粉砕対象物を粉砕するとき、粉砕物から出る水分が外部にすぐに排出せず、残留可能にして、粉砕物と水分が混ざった状態で粉砕されるように十分な湿式環境を提供することができるようにする。これにより、水分が粉砕対象物に潤滑機能をするので、粉砕性能が向上する。
【0062】
図5および図7に示されたように、上部粉砕部220の第1粉砕面221には、軸溝部225と投入空間部223を除いた残りの面に粉砕突起部240と溝部250で形成された凹凸が形成される。すなわち、軸溝部225が形成された中心部から螺旋方向に円形部分および周り部分に延びる第1溝部と、中心部を同心円の中心とする半径が異なる複数個の第2溝部により溝部が形成され、溝部間の部分には、粉砕突起が形成されて、粉砕突起部を構成する。
【0063】
本発明によれば、第1粉砕面221は、第2粉砕面231の第2溝252内に延びるように突出した突出片241をさらに含む。すなわち、突出片241は、第1粉砕面221の他の粉砕突起より長く形成されて、第2粉砕面231の粉砕突起の間に位置するように第2溝252内に延びる。突出片241は、粉砕中に第2粉砕溝231の第2溝252に沿って移動しつつ、第2溝252に積まれている粉砕物を第2溝252から掘り出して、その周辺部に移送させる機能をする。これによって、粉砕物が第2粉砕物231の溝内に挟まったり停滞することなく、遠心力を受けて外側に案内され得る。さらに、第2粉砕面の上面部分が凹状の傾斜勾配を有する場合に発生しうる粉砕物の停滞が解消され、湿式粉砕時にも粉砕効率を向上させる。
【0064】
突出片241は、第2粉砕面231の第2溝に対応する位置に形成されて第2溝内に延びる。したがって、突出部241は、第1粉砕面221の上面部分に形成された粉砕突起と比較するとき、軸溝部が形成された中心部を基準として距離が異なる。また、第1粉砕面221に形成された残りの粉砕突起より長く形成される。各突出片241は、第1粉砕面221の縁部に向かって螺旋角度に対応する角度で傾斜するように形成され得る。
【0065】
さらに図2および図3を参照すると、上部胴体100と上部粉砕部220は、結合手段を通じて互いに一体に結合される。そして、上部胴体100は、下部胴体300の外側レール部320に沿って回転可能に配置される。
【0066】
下部胴体300の上部外側には、外側レール部320が形成されて、上部胴体100に形成されたガイド突起150が外側レール部320に沿ってスライド可能であるので、上部粉砕部220と固定された上部胴体100が下部胴体300の上で容易に回転することができる。これとは反対に、下部胴体300にガイド突起が形成され、上部胴体100に外側レール部が形成されることもできる。
【0067】
結合手段は、上部胴体100と上部粉砕部220を嵌着方式で固定可能な嵌着部材でありうるが、分離することなく、堅固に一体に固定可能なねじなどの締結部材からなりうる。
【0068】
図4図12に示されたように、本発明によれば、上部粉砕部220は、縁に外側に延びた外側フランジ260を具備する。
【0069】
外側フランジ260には結合孔261が形成され、結合孔261に対応する上部胴体100の対応面に対応結合孔が形成されて、締結部材を媒介として締結される。
【0070】
また、下部粉砕部230は、下端縁に外側に延びた外側フランジ270を具備する。外側フランジ270には、結合孔271が形成され、下部胴体300の上面に形成される設置面部310に結合孔271に対応する対応結合孔272が形成されて、下部粉砕部230が下部胴体300の上面に締結部材により固定される。
【0071】
本発明によれば、下部粉砕部230の外側フランジ270には、粉砕物が下部に排出可能にする排出孔274が貫通して形成されており、排出孔274を通じて粉砕物がその下部に配置された収納筒500に排出される。排出孔274は、下部粉砕部230の外側フランジ270の周りに沿って多数個が離隔形成されることが好ましい。
【0072】
排出孔274を通じて排出された粉砕物は、下部胴体300の設置面部310に形成された連通孔311を通じて収納筒500に移動する。
【0073】
下部粉砕部230の外側フランジ270の上面は、凹状に形成される。すなわち外側フランジ270の外側縁部がその内側より高く形成される。したがって、上部粉砕部220の下面と下部粉砕部230の外側フランジ270の上面との間は、粉砕物が臨時的に貯蔵されて流動する空間となる。したがって、下部粉砕部230の外側フランジ270の上面に移動した粉砕物は、外部に漏れ出ずに排出孔274を通じて収納筒500に移動することが可能である。
【0074】
下部粉砕部230の外側フランジ270の上面に対応する上部粉砕部220の下面、すなわち上部粉砕部230が外側フランジ260を具備する場合、外側フランジ260の底面となる上部粉砕部220の下面には、スイーピング(sweeping)突起263が形成される。
【0075】
スイーピング突起263は、上部粉砕部220の回転時に下部粉砕部230の外側フランジ270の凹状の上面に移動した粉砕物を押して排出孔274に移動させる機能をすることになる。したがって、下部粉砕部230の外側フランジ270の上面に移動した粉砕物は、排出孔274に迅速に排出され得る。
【0076】
上述したように、連結軸部材400は、上部胴体100を通じて挿入されて、上部粉砕部220と下部粉砕部230の中心部に沿って延びるが、上部粉砕部220を貫通して上部粉砕部220を回転可能に支持し、下部粉砕部230に固定される。
【0077】
連結軸部材400は、上部粉砕部220が圧縮バネ410により加圧されるようにすることによって、上部粉砕部220が軽量で形成されるにも関わらず、十分な面圧を形成して、粉砕対象物が上部粉砕部220と下部粉砕部230との間で粉砕されることをこと可能にする。また、上部粉砕部220が圧縮バネ410により弾性支持されるので、粉砕対象物の粉砕程度に応じて第1粉砕面221と第2粉砕面231との間の離隔空間の大きさおよび提供される加圧力が変更されることによって、大きい粒子状態から小さい粒子状態に次第に粉砕されるようにする。また、調節ノブ420の調節により圧縮バネ410の圧縮量が変更されることによって、提供される加圧力が変更されるので、粉砕対象物の最終粉砕粒度、すなわち粉砕物の大きさを調節することも可能にする。
【0078】
さらに、連結軸部材400の上端調節ノブ420が上部胴体100の外部に突出しているので、ユーザが容易に粉砕物の大きさを調節することができるように構成される。
【0079】
一方、粉砕対象物の粉砕が完了した後、連結軸部材400を分離する場合、上部粉砕部220が上部胴体210に固定された状態で、下部胴体300に固定された下部粉砕部230から分離される。
【0080】
これに伴い、粉砕物が残存する上部粉砕部220および下部粉砕部230の第1および第2粉砕面221、231の清掃および洗浄が手軽に行われ得る。すなわち、連結軸部材400を用いて上部粉砕部220と下部粉砕部230を結合または分離することができて、組立性に優れ、洗浄が容易になる。また、必要に応じてユーザは、上部粉砕部220および下部粉砕部230を上部胴体100および下部胴体300から分離して洗浄および清掃することもできる。
【0081】
本発明によれば、下部胴体300の底面には、吸着板330が備えられる。本発明によるひき臼型粉砕機は、従来の石材からなるひき臼型粉砕機に比べて軽量で形成されることが可能であるので、下部胴体300が堅固に固定されない場合、上部胴体100の回転時に下部胴体300が遊動することができる。しかしながら、下部胴体300の底面に吸着板330を具備する場合、ユーザがひき臼型粉砕機の使用時に下部胴体300を押圧して固定するような苦労を避け、吸着板330を通じて下部胴体300を固定させた状態で上部胴体100を回転させることが可能である。ひき臼型粉砕機を揺れることなく使用可能であるので、使用便宜性が向上する。
【0082】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は、一つの実施例の記載に限定されず、本発明の特許請求範囲の記載を逸脱しない限り、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者による多様な変形実施も、本発明の保護範囲内にあると解されるべきである。
以下の項目は、国際出願時の請求の範囲に記載の要素である。
(項目1)
下面に上向きに凹状の受容溝が形成されたキャップ形状で形成され、前記受容溝の内面には凹凸が設けられた第1粉砕面を備え、かつ、前記第1粉砕面は、円形状の上面部分と、前記上面部分の縁部から曲線でつながって下側に延びる周り部分とを有する形態で形成されて、上面に粉砕対象物が投入される投入ホールが形成された上部粉砕部と、前記上部粉砕部の前記第1粉砕面に対応する形状で形成され、前記受容溝内に挿入される凹凸が設けられた第2粉砕面を含む下部粉砕部とで形成された粉砕組立体と;
前記上部粉砕部が固定され、前記投入ホール内に粉砕対象物が投入され得るようにする投入口が設けられた上部胴体と;
前記下部粉砕部が固定され、前記上部胴体を回転可能に支持する下部胴体と;を含むことを特徴とするひき臼型粉砕機。
(項目2)
前記下部粉砕部の上面部分に中心部の周辺が低く、外側に行くほど高くなる傾斜勾配が形成されることを特徴とする項目1に記載のひき臼型粉砕機。
(項目3)
前記第1粉砕面および第2粉砕面には、溝部と、前記溝部の間に突出した多数個の粉砕突起を含む粉砕突起部により前記凹凸が形成され、かつ、
前記第2粉砕面の上面部分には、半径が異なる複数の同心円状の第2溝が形成され、
前記第1粉砕面には、前記第2粉砕面の前記第2溝に対応する位置に前記第2溝内に延びるように長く突出して、前記上部粉砕部の回転時に前記第2粉砕面の前記第2溝に沿って回転しつつ、粉砕物を移送させる突出片を含むことを特徴とする項目1に記載のひき臼型粉砕機。
(項目4)
前記下部粉砕部は、下端縁に外側に延びた外側フランジを具備し、前記外側フランジの上面は、粉砕物が受容可能に凹状に形成され、下部に粉砕物が排出されるようにする排出孔が形成され、
前記下部粉砕部の前記外側フランジの上面に対応する前記上部粉砕部の下面には、前記外側フランジに残留する粉砕物を前記排出孔に誘導するスイーピング突起が形成されることを特徴とする項目1に記載のひき臼型粉砕機。
(項目5)
前記上部胴体の上部面から中空を通じて挿入され、前記上部粉砕部の中心部を貫通して延長し、下端が前記下部粉砕部に固定される連結軸部材と;
前記上部胴体内に設置されて前記上部粉砕部を弾性支持して加圧して、前記第1粉砕面と前記第2粉砕面との間に粉砕対象物が粉砕されるための面圧を提供する圧縮バネと;を含むことを特徴とする項目1に記載のひき臼型粉砕機。
(項目6)
前記上部胴体には、前記連結軸部材が延びる中空が形成された軸部が形成され、
前記軸部には、中空に沿って前記圧縮バネが設置されるバネ設置溝が形成され、
前記圧縮バネは、前記バネ設置溝内で前記連結軸部材の上端により押圧されることによって下側に加圧され、前記圧縮バネの加圧力は、前記上部粉砕部の上面に伝達されることを特徴とする項目5に記載のひき臼型粉砕機。
(項目7)
前記上部粉砕部は、前記上部胴体の下面に形成された設置溝部に配置されて、前記設置溝部により上面が支持され、
前記軸部を通じて伝達された前記圧縮バネの加圧力は、前記設置溝部を通じて前記上部粉砕部に伝達されることを特徴とする項目6に記載のひき臼型粉砕機。
(項目8)
前記連結軸部材は、前記下部粉砕部に締結深さが調節可能に締結され、
前記連結軸部材の上端に調節ノブが備えられて、前記調節ノブの回転によって前記連結軸部材が前記下部粉砕部に締結される深さが変更されることによって、前記バネ設置溝に設置された前記圧縮バネにより前記上部粉砕部に加えられる弾性力が調節されることを特徴とする項目6に記載のひき臼型粉砕機。
(項目9)
前記下部粉砕部の下部に延びた下部中心部にナット溝が形成され、前記ナット溝にナットタイプ部材が挿入固定され、
前記連結軸部材は、前記ナットタイプ部材に締結されることを特徴とする項目8に記載のひき臼型粉砕機。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13