(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-22
(45)【発行日】2022-08-01
(54)【発明の名称】ゴニオトキシンのネオサキシトキシンへの分取スケール変換
(51)【国際特許分類】
C07D 487/14 20060101AFI20220725BHJP
【FI】
C07D487/14
(21)【出願番号】P 2020567588
(86)(22)【出願日】2019-09-23
(86)【国際出願番号】 IB2019058019
(87)【国際公開番号】W WO2020058949
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2020-12-04
(31)【優先権主張番号】PCT/IB2018/057274
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IB
(73)【特許権者】
【識別番号】520470349
【氏名又は名称】ザ コースロン インスティテュート トラスト ボード
【氏名又は名称原語表記】THE CAWTHRON INSTITUTE TRUST BOARD
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】セルウッド、アンドリュー イアン
(72)【発明者】
【氏名】ファン ヒンケル、ルーロフ
(72)【発明者】
【氏名】ウォー、クレイグ アラン
【審査官】松澤 優子
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-521408(JP,A)
【文献】SUZUKI,T. et al.,MARINE AND FRESH-WATER HARMFUL ALGAE PROCEEDINGS OF THE 16th INTERNATIONAL CONFERENCE ON HARMFUL ALGAE,2014年,pp.34-39
【文献】Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2000年,Vol.10,pp.1787-1789
【文献】Toxins,2016年,Vol8, No.11,doi:10.3390/toxins8010011
【文献】天然有機化合物討論会講演要旨集,1999年,Vol.41,pp.403-408
【文献】公益社団法人 日本化学会,化学便覧 応用化学編 第7版,丸善出版株式会社,2014年,pp.548,548
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 487/14
CAplus/REGISTRY(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定量のneoSTXを調製する方法であって、前記方法は、
緩衝反応溶媒中の溶液中で、97.5%(w/w)を超える
一定量のGTX1,4がneoSTXに変換された
変換生成物を提供するのに十分な
温度および時
間にて、一定量
のGTX1,4および一定量の
ジチオトレイトールを接触させるステップ
であって、前記溶液のpHは
7.2~
7.8の範囲である
前記ステップを含む、方法。
【請求項2】
前記変換生成物をシリカ系弱カチオン交換収着剤に適用し、水性の弱酸で溶離して、neoSTXをジチオトレイトールから分離するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記水性の弱酸は、水性の有機酸である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記有機酸は酢酸である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記反応溶媒は、
水性の酢
酸である、請求項1
~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記溶液のpHは、7.4~7.6の範囲である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記一定量のneoSTXは、99.5%(w/w)より大きい純度を有する、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記一定量のneoSTXは、100mgより大きい、請求項5~7のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴニオトキシン1(GTX1)およびゴニオトキシン4(GTX4)の混合物のネオサキシトキシン(neoSTX)への分取スケールでの変換、ならびに医薬品有効成分(API)として使用するためのneoSTXの精製に関する。
【背景技術】
【0002】
Garcia-Altaresの刊行物(2017)(非特許文献1)に記載されているように、海洋微小藻類毒素は天然物の最も多様で洗練されたグループの一つを構成する。その例はサキシトキシン(STX)、その類似体および誘導体などの麻痺性貝毒(PST)である。ゴニオトキシン(GTX)はSTXの硫酸化類似体であり、海洋細菌は還元的脱離を介してGTXをSTXに変換できる。海洋環境におけるSTXの主要な生産者は真核生物の渦鞭毛藻類である。
【0003】
STXはモノテルペノイドインドールアルカロイドであり、還元プリンのC2およびC8の位置においてNH2基により形成される2つのグアニジニウム部分を有する三環式3,4-プロピノペルヒドロプリン系を含有する:
【0004】
【0005】
STXは電位依存性ナトリウムチャネル(VGSC)を遮断するが、また、カルシウムおよびカリウムチャネルに結合する。置換基の性質はサキシトキシン類似体の全体的な毒性に大きく影響する。例えばネオサキシトキシン(neoSTX)におけるようなN1のヒドロキシル化は結合親和性において主要な役割を果たさないが、効力を増加させるようである。
【0006】
先行技術は、局所麻酔薬および鎮痛薬としてのそれらの使用を含めて、PSTの美容的および治療的用途の開示に満ちている。Mezherの刊行物(2018)(非特許文献2)は、米国食品医薬品局(FDA)が、特定の状況における全身性経口オピオイドの必要性に代わる徐放性局所麻酔薬の開発を奨励するためのガイダンス文書の開発を計画していることを明らかにしている。米国FDAが期待していることは、鎮痛薬の長期使用を必要とする患者に安全な代替薬を提供できる、慢性疼痛を治療する新しい非オピオイド薬の開発である。Kohaneら(2000)、Rogriguez-Navarroら(2011)、Templinら(2015)およびWylieら(2012)の刊行物(非特許文献3~6)は、これらの用途におけるneoSTXの使用を開示している。これらの用途の開発および広範な採用を制限するものは、医薬製剤の製造においてPSTの使用を商業的に実行可能にするのに十分な量および十分な純度でのPSTの利用可能性である。
【0007】
以下の刊行物は、ゴニオトキシン1(GTX1)、ゴニオトキシン4(GTX4)またはネオサキシトキシン(neoSTX)の調製を開示する。多くの場合、調製は分析スケールであるか、医薬品有効成分(API)としての調製の使用に必要な量および純度を提供するものではない。
【0008】
Hallらの刊行物(1984)(非特許文献7)は、X線結晶学による3つの置換基の位置および同一性の確認を開示しており、これらの置換基は、親化合物と共に、原始爪甲に見出される12のサキシトキシンのアレイを形成する。
【0009】
Daigoらの刊行物(1985)(非特許文献8)は、カニの標本からのネオサキシトキシン(neoSTX)の抽出および単離を開示している。単離したneoSTXの用量-死亡時間曲線はサキシトキシン(STX)の曲線と明確に区別できるものであった。
【0010】
Laycockらの刊行物(1994)(非特許文献9)は、分析用標準物質として使用するのに十分な量の一般的な麻痺性貝毒(PSP)毒素のいくつかを精製する方法を開示している。PSP毒素を渦鞭毛藻類Alexandrium excavatum、巨大ホタテガイ(Plagopecten magellanicus)肝膵臓およびシアノバクテリアAphanizomenon flos-aquaeから精製した。
【0011】
Ravnらの刊行物(1995)(非特許文献10)は、Alexandrium tamarenseのクローンから麻痺性貝毒を抽出するための最適条件であると主張されているものを開示している。麻痺性貝毒は0.01~1.0Nの濃度範囲の酢酸と塩酸で抽出した。0.03~1.0Nの範囲の塩酸濃度は、C1とC2毒素の量を急激に減少させ、同時にゴニオトキシン2(GTX2)と3(GTX3)の量を増加させた。
【0012】
Tsaiらの刊行物(1997)(非特許文献11)は、カニの標本におけるテトロドトキシンバイオアッセイによる麻痺毒性の検出を開示している。毒素の部分精製と特性評価により、主な毒素が少量のゴニオトキシン(GTX)とネオサキシトキシン(neoSTX)を含むテトロドトキシンであることが実証された。
【0013】
Siuらの刊行物(1997)(非特許文献12)は、Alexandrium catenellaにおける個体群動態および毒素産生に対する環境および栄養因子の影響の検討を開示している。この渦鞭毛藻種の成長のための最適条件が、これらの条件下で成長した種の毒素プロファイルと共に開示されている。HPLCで検出した毒素プロファイルは、降順に、GTX4、GTX3、GTX1、B2、ネオサキシトキシン(neoSTX)及びサキシトキシン(STX)を含むことが判明した。
【0014】
Satoらの刊行物(2000)(非特許文献13)は、GTX1およびGTX4のO-硫酸基のメチレンへの変換によるネオサキシトキシンの生成を開示している。変換はグルタチオンのようなチオールを用いて達成され、変換の中間体が単離された。
【0015】
Parkerらの刊行物(2002)(非特許文献14)は、3つの異なる高バイオマス培養系における有毒渦鞭毛藻Alexandrium minutumの独立栄養増殖の研究を開示し、増殖、生産性および毒素産生を評価している。この生物を、2リットルの三角フラスコ、0.5リットルのガラス通気管、および4リットルの実験室規模の肺胞パネル光バイオリアクターで、曝気および非曝気で増殖させた。曝気に応答してバイオマスおよび生産性の顕著な増加が観察された。週1回の採取で、最大細胞濃度は3.3×105細胞/mL、平均産生量は0.4×104細胞/mL/日、毒素産生量は約20μg/L/日と報告されている。
【0016】
Bakerらの刊行物(2003)(非特許文献15)は、サキシトキシン生産性渦鞭毛藻から単離された細菌株による、ゴニオトキシン4(GTX4)と容易に誤認され得る化合物の産生を開示している。
【0017】
Miaoらの刊行物(2004)(非特許文献16)はAlexandrium minutum Halimの2つの系統からのゴニオトキシン(GTX1、GTX2、GTX3およびGTX4)の単離を開示している。Amtk4と命名されたAlexandrium minutum Halim株は、ゴニオトキシンの調製に適していると主張されている。
【0018】
JiangおよびJiangの刊行物(2008)(非特許文献17)はChlamys nobilisの生殖腺から麻痺性貝毒毒素を抽出するための最適条件の確立を開示している。抽出には0.04~1.0mol/Lの濃度範囲の酢酸および塩酸を使用している。0.25~1.0mol/Lの濃度範囲の塩酸の使用は、毒素C1、C2およびGTX5の有意な減少とそれに伴う毒素GTX2、3の増加を引き起こすことが示された。3種の不安定な毒素の量は抽出に酢酸を用いても変わらなかった。
【0019】
Liuらの刊行物(2010)(非特許文献18)は、実験室でAlexandrium catenellaを産生する毒素の培養を開示している。培養8日以内に0.4×104細胞/mLの最大細胞密度が得られた。粗抽出物を高速液体クロマトグラフ(HPLC)で分析した結果、主な毒性成分はC1/2、GTX4、GTX5およびneoSTXで、それぞれ約0.04550、0.2526、0.3392、0.8275および0.1266μmol/Lの濃度であった。
【0020】
Fossらの刊行物(2012)(非特許文献19)は、繊維状シアノバクテリアLyngbya wolleiからの麻痺性貝毒(PSTs)の抽出方法の比較を開示している。このシアノバクテリアによって産生される特有の毒素の市販の標準物質は存在しないので、抽出された毒素を定量することはできなかった。
【0021】
Liらの刊行物(2013)(非特許文献20)は、赤潮藻類における麻痺性貝毒(PSP)毒素の迅速なスクリーニングおよび同定のための方法を開示している。この方法は、正確な質量データベースと組み合わせた親水性相互作用クロマトグラフィー-高分解能質量分析(HILIC-HR-MS)を利用している。10種の一般的なPSP化合物の検出限界(LOD)は10~80nmol/Lの範囲であった。開発した方法は有害藻類における一般的なPSP毒素の迅速スクリーニングと定性的同定のための有用なツールであると主張されていた。
【0022】
Bernardi Bifらの刊行物(2013)(非特許文献21)は、サキシトキシンを含有する有毒細胞抽出物に対するウニの感受性を開示している。
Poyerらの刊行物(2015)(非特許文献22)は、硫酸化(ゴニオトキシン)および非硫酸化類似体を含むサキシトキシン類似体を特性化および区別するための分析方法の開発を開示している。親水性相互作用液体クロマトグラフィー(HILIC)を用いて硫酸化類似体を分離した。イオン移動度質量分析(IM-MS)をイオン気相確認に基づく新しい次元の分離法として用い、サキシトキシン類似体を区別した。ゴニオトキシンには正および負のイオン化モードを用いた。正イオン化モードを非硫酸化類似体に用いた。3つの相補的技術、HILIC-IM-MSを組み合わせることによりサキシトキシン類似体の分離と同定が可能になり、異性体の識別はHILIC次元で達成され、IM-MS次元では非硫酸化類似体が分離された。
【0023】
Rubioらの刊行物(2015)(非特許文献23)は、イオン対に基づく液体クロマトグラフィー方法を用いてサキシトキシンを精製する方法を開示している。サキシトキシンは塩酸を用いて抽出し、トリクロロ酢酸およびヘキサン/ジエチルエーテル(97/3)で処理した後、硫酸アンモニウムで処理する。サキシトキシンの純粋画分を収集するためにサンプルを半分取HPLCで分析し、これらの画分を固相カチオン交換STX抽出カラムで溶出した。精製されたサキシトキシンは安定で均一であることが報告されており、LC-MS-MSによりその同一性が確認された。デカルバモイルサキシトキシンのネオサキシトキシンなどの類似体は、精製されたサキシトキシンには存在しないことが報告された。
【0024】
Chenらの刊行物(2016)(非特許文献24)は、逆相液体クロマトグラフィー(RPLC)および親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)のシリアルカップリングを高分解能質量分析(HR-MS)と組み合わせて、有害藻類ブルーム(HABs)の藻類における既知の親油性及び親水性毒素の同時スクリーニング及び同定に適用することを開示している。超音波支援抽出(UAE)を用いて親油性及び親水性毒素を同時に抽出した。この刊行物は、既知の海洋藻類毒素の正確な質量リストと組み合わせたHPLC/HILIC-HR-MSが、海洋有害藻類における既知の毒素の異なるクラスのスクリーニングのための強力なツールとして使用できることを示した。
【0025】
Choらの刊行物(2016)(非特許文献25)は、質量分析と組み合わせた親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)を用いた、カラムスイッチングおよび二段階勾配溶出による毒素産生性渦鞭毛藻の粗抽出物の分析を開示している。得られたデータは、サキシトキシン生合成とシャント経路の初期段階が渦鞭毛藻類とシアノバクテリアで同じであるという仮説を支持するものであると、同刊行物は述べている。
【0026】
Beachらの刊行物(2018)(非特許文献26)には、キャピラリー電気泳動(CE)-タンデム質量分析(MS/MS)法を用いた魚介類中の麻痺性貝毒、テトロドトキシンおよびドーモイ酸の高感度なマルチクラス分析が開示されている。5Mギ酸を含む新規の強酸性バックグラウンド電解質を用いて分析物のプロトン化を最大化し、pKa値が異なる他のクラスの小極性分子の同時分析に一般的に適用できると主張されている。
【0027】
KellmannおよびNeilanの刊行物(2007)(特許文献1)は、組換え大腸菌株におけるネオサキシトキシンおよびその類似体の発酵生産を開示している。
Lagos Gonzalesの刊行物(2010、2015a、2015b、および2016)(特許文献2~6)は、連続培養で生産されたシアノバクテリアからのフィコトキシンの精製を開示している。フィコトキシンは主に細菌から分離されるが、培地からも分離できる。開示されたプロセスの一実施形態において、ネオサキシトキシン(neoSTX)およびサキシトキシン(STX)のみが生成されている。開示されたプロセスの別の実施形態において、ゴニオトキシン2(GTX2)およびゴニオトキシン3(GTX3)のみが生成されている。
【0028】
Wangらの刊行物(2010)(特許文献7)は、麻痺性貝毒(PSP)標準溶液の調製を開示している。貝類原料から不純物を除去し、貝肉を採取し、蒸留水と0.1~0.3mol/Lの塩酸水溶液を加え、pHを1.5~5.0に調整し、ホモジナイズしてホモジネートを得、-20℃で30分~24時間予冷し、凍結乾燥してコアサンプルを取得し、粉砕し、ふるいにかけ、-20℃で10分~6時間予冷し、凍結乾燥して標準サンプルを得ることにより、標準溶液は調製されている。調製方法は、原材料コストが低く、調製プロセスが簡単であるという利点があると主張されている。
【0029】
XiongおよびQiuの刊行物(2009)(特許文献8)は、治療効果を改善し、抗腫瘍剤の副作用を低減するためのビグアニドプリン誘導体、それらの塩およびエステルの適用を開示している。ビグアニドプリン誘導体はサキシトキシン類似体である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0030】
【文献】国際公開第WO2017/137606号
【文献】国際公開第WO2010/109386号
【文献】国際公開第WO2010/109387号
【文献】米国特許第8957207号明細書
【文献】米国特許第8952152号明細書
【文献】米国特許第9249150号明細書
【文献】中国特許出願公開第101858833号明細書
【文献】中国特許出願公開第101513408号明細書
【非特許文献】
【0031】
【文献】Garcia-Altares(2017)、Structural diversity of microalgal marine toxins、Comprehensive Analytical Chemistry、78、35-75
【文献】Mezher(2018)、FDA to replace analgesic drug development guidance with new documents、Regulatory Focus News Article(www.raps.org/news-and-articles/news-articles/2018/8/fda-2-replace-analgesic-drug-development-guidance)
【文献】Kohaneら(2000)、The local anesthetic properties and toxicity of saxitoxin homologues for rat sciatic nerve block in vivo、Regional Anesthesia and Pain Medicine、25、1、52-59
【文献】Rogriguez-Navarroら(2011)、Comparison of neosaxitoxin versus bupivacaine via port infiltration for postoperative analgesia following laparoscopic cholecystectomy,a randomized,double-blind trial、Regional Anesthesia and Pain Medicine、36、2、103
【文献】Templinら(2015)、Improved therapeutic index using combinations with bupivacaine,with and without epinephrine、Anesthesiology、123、4、886
【文献】Wylieら(2012)、Respiratory,neuromuscular,and cardiovascular effects of neosaxitoxin in isoflurane-anesthetized sheep、Regional Anesthesia and Pain Medicine、37、2、103
【文献】Hallら(1984)、Dinoflagellate neurotoxins related to saxitoxin:structures of toxins C3 and C4,and confirmation of the structure of neosaxitoxin、Tetrahedron Letters、25(33)、3537-8
【文献】Daigoら(1985)、Isolation and some properties of neosaxitoxin from a xanthid crab Zosimus aeneus、日本水産学会誌、51(2)、309-13
【文献】Laycockら(1994)、Isolation and purification procedures for the preparation of paralytic shellfish poisoning toxin standards、Natural Toxins、2(4)、175-83
【文献】Ravnら(1995)、Standardized extraction method for paralytic shellfish toxins in phytoplankton、Journal of Applied Phycology、7(6)、589-94
【文献】Tsaiら(1997)、Toxicity and toxic components of two xanthid crabs,Atergatis floridus and Demania reynaudi,of Taiwan、Toxicon、35(8)、1327-1335
【文献】Siuら(1997)、Environmental and nutritional factors which regulate population dynamics and toxin production in the dinoflagellate Alexandrium catenella、Hydrobiologia、352、117-140
【文献】Satoら(2000)、Identification of thioether intermediates in the reductive transformation of gonyautoxins into saxitoxins by thiols、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 10,1787-1789
【文献】Parkerら(2002)、Growth of the toxic dinoflagellate Alexandrium minutum(Dinophyceae)using high biomass culture systems、Journal of Applied Phycology、14(5)、313-324
【文献】Baker(2003)、GTX4 imposters:characterization of fluorescent compounds synthesized by Pseudomonas stutzeri SF/PS and Pseudomonas/Alteromonas PTB-1,symbionts of saxitoxin-producing Alexandrium spp.、Toxicon、41(3)、339-347
【文献】Miaoら(2004)、Isolation and purification of gonyautoxins from two strain of Alexandrium minutum Halim、Journal of Chinese Pharmaceutical Sciences、13(2)、103-105
【文献】JiangおよびJiang(2008)、Investigation of extraction method for paralytic shellfish poisoning toxins in shellfish、Fenxi Huaxue、36(11)、1460-1464
【文献】Liuら(2010)、Cultivation of Alexandrium catenella and extraction and detection of paralytic shellfish poisoning toxins、Shuichan Xuebao、34(11)、1783-1788
【文献】Fossら、Investigation of extraction and analysis techniques for Lyngbya wollei derived Paralytic Shellfish Toxins、Toxicon、60(6)、1148-1158
【文献】Liら(2013)、Rapid screening, identification of paralytic shellfish poisoning toxins in red tide algae using hydrophilic interaction chromatography-high resolution mass spectrometry with an accurate-mass database、Fenxi Huaxue、41(7)、979-985
【文献】Bernardi Bifら(2013)、Evaluation of mysids and sea urchins exposed to saxitoxins、Environmental Toxicology and Pharmacology、36(3)、819-825
【文献】Poyerら(2015)、Identification and separation of saxitoxins using hydrophilic interaction liquid chromatography coupled to traveling wave ion mobility-mass spectrometry、Journal of Mass Spectrometry、50(1)、175-181
【文献】Rubioら(2015)、Purification and characterization of saxitoxin from Mytilus chilensis of southern Chile、Toxicon、108、147-153
【文献】Chenら(2016)、Simultaneous screening for lipophilic and hydrophilic toxins in marine harmful algae using a serially coupled reversed-phase and hydrophilic interaction liquid chromatography separation system with high-resolution mass spectrometry、Analytica Chimica Acta、914、117-126
【文献】Choら(2016)、Column switching combined with hydrophilic interaction chromatography-tandem mass spectrometry for the analysis of saxitoxin analogues,and their biosynthetic intermediates in dinoflagellates、Journal of Chromatography A、1474、109-120
【文献】Beachら(2018)、Capillary electrophoresis-tandem mass spectrometry for multiclass analysis of polar marine toxins、Analytical and Bioanalytical Chemistry、410(22)、5405-5420
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
本発明の目的は、医薬製剤の製造に使用するのに十分な量および十分な純度のネオサキシトキシンを調製する方法を提供することである。この目的は、少なくとも有用な選択肢を提供するために、目的の代替において読み取られる。
【課題を解決するための手段】
【0033】
第1の態様において、本発明は、以下のステップ:
1.反応溶媒中の溶液中で、一定量の(a quantity of)GTX1,4および一定量のジチオールを、97.5%(w/w)を超えるGTX1,4がneoSTXに変換された反応生成物を提供するのに十分な時間および温度で接触させるステップと;その後、
2.反応生成物をシリカ系弱カチオン交換収着剤(sorbent)に適用し、水性弱有機酸で溶離して、neoSTXをジチオールから分離し、一定量のneoSTXを得るステップと、
を含み、ここで、溶液のpHは7.4~7.6の範囲である、一定量のneoSTXを調製する方法を提供する。
【0034】
好ましくは、反応溶媒は、緩衝酢酸水溶液(buffered aqueous acetic acid)である。
好ましくは、ジチオールは、ジチオトレイトール(DTT)およびジチオブチルアミン(DTBA)からなる群から選択される。より好ましくは、ジチオールはジチオトレイトール(DTT)である。
【0035】
好ましくは、neoSTXの量は100mgより大きく、純度は99.5%(w/w)より大きい。
好ましくは、一定量のGTX1,4は、少なくとも97.5%(w/w)の純度である。より好ましくは、一定量のGTX1,4は、少なくとも98.75%(w/w)の純度である。より好ましくは、一定量のGTX1,4は、少なくとも99%(w/w)の純度である。
【0036】
好ましくは、一定量のneoSTXを調製する方法は、ほぼ定量的な方法である。
本発明の方法は、以前には得られなかった量および純度(Lagos Gonzales(2010、2015a、2015b、および2016)(特許文献2~6)を参照)のneoSTXのバッチ調製を提供する。
【0037】
本明細書の説明及び特許請求の範囲において、以下の略語、頭字語、語句及び用語は、提供された意味を有する:「バッチ調製(batch preparation)」とは、不連続に調製されたことを意味する;「生合成」とは、生物又は細胞内で調製されたものを意味する;「CAS RN」とは、Chemical Abstracts Service(CAS、オハイオ州コロンバス)登録番号を意味する;「含む(comprising)」とは、「含む(including)」、「含有する(containing)」または「~を特徴とする(characterized by)」を意味し、いかなる追加の要素、成分または工程も排除するものではない;「~からなる(consisting of)」とは、不純物及びその他の付随的なものを除き、特定されていない元素、成分又は工程を除くことを意味する;「本質的に~からなる(consisting essentially of)」とは、物質的限定である元素、成分又は工程を除くことを意味する;「GTX」とは、ゴニオトキシンを意味し;「GTX1」とは、ゴニオトキシン1[CAS RN60748-39-2]を意味し;「GTX4」とは、ゴニオトキシン4[CAS RN64296-26-0]を意味し;「GTX1,4」とは、ゴニオトキシン1およびゴニオトキシン4を含む未確定の混合物(unresolved mixture)(固体として、または溶液中に)を意味し;「GTX2,3」とは、ゴニオトキシン2およびゴニオトキシン3を含む未確定の混合物(固体として、または溶液中に)を意味し;「ほぼ定量的な(near quantitative)」は、97.5%(w/w)を超える基質(例えばGTX1,4)が、生成物(例えばneoSTX)に変換されることを意味し;「neoSTX」は、(3aS,4R,10aS)-2-アミノ-4-[[(アミノカルボニル)オキシ]メチル]-3a,4,5,6,8,9-ヘキサヒドロ-5-ヒドロキシ-6-イミノ-1H,10H-ピロロ[1、2-c]プリン-10,10-ジオール[CAS RN64296-20-4]を意味し;「分取スケール(preparative scale)」とは、100mgを超える、バッチで調製されたものを意味し;そして「半合成」とは、少なくとも部分的に精製された生合成前駆体の化学的変換によって調製されることを意味する。定義された用語のいずれかの同源語(paronym)は、対応する意味を有する。
【0038】
「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は、発明の概要及び特許請求の範囲に定義された事項の要素、特徴もしくは整数に関して、または本発明の代替的な実施形態に関して使用されるが、優先順位を意味することを意図するものではない。試薬の濃度または比が規定される場合、規定される濃度または比は、試薬の初期濃度または比である。値が小数第1位又はそれ以下まで表される場合、標準的な丸め方が適用される。例えば、1.7には1.65000・・・から1.74999・・・までの範囲が含まれる。単離されたneoSTXの純度は、方法3[F.分析]に従って決定される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】ゴニオトキシン(GTX1(◆)およびGTX4(■))の濃度の時間に対するプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下の実施例および添付の図面ページを参照して本発明を以下に説明する。
Laycockらの刊行物(1994)(非特許文献9)は、ホタテガイ(Placopecten magallanicus)の肝膵臓からのGTX1およびGTX4の抽出および精製を開示している。
【0041】
組織(1キログラム)を、1Lの0.1M HCl中で、Polytron(登録商標)組織ホモジナイザー(モデルPT10/35、Brinkman Instruments Canada Ltd、オンタリオ州レックスデール)を用いてホモジナイズした。スラリーを30分間で80℃に加熱し、次いで冷却し、遠心分離(5,000g、20分)して沈殿したタンパク質を除去した。上澄み液をジクロロメタン(各500cc)で2回抽出した。水層を回転蒸発によって200mlに濃縮し、次いで活性炭(Norite,A、500g、BDH Ltd.)およびセライト(500g、Johns-Manville)の混合物のカラム(内径10cm×15cm)に注いだ。カラムを20%エタノールおよび1%酢酸の溶液で洗浄した。1リットルの画分を複数個集め、HPLC-FDによって毒素濃度をモニターした。毒素含有画分を回転蒸発によって濃縮し、凍結乾燥した。
【0042】
この刊行物はさらに、いずれのゴニオトキシンについてもBio-Rex(登録商標)-70の分離が完全ではなかったことを開示している。しかしながら、GTX2を繰り返し除去し、混合物を再平衡化することにより、GTX1およびGTX4の画分を不純にする(contaminating)GTX2およびGTX3の割合は徐々に減少した。
【0043】
Laycockらの刊行物(1995)は、水溶液中に100mMの濃度のジチオトレイトールが、pH8.5でGTX1,4をNeoSTXおよび少量(10%未満)のネオサキシトキシノール(キャピラリー電気泳動によって測定される)に迅速に変換することを開示している。対照的に、分析的スケールとは対照的に、分取スケールで変換を行う場合、還元剤としてジチオトレイトール(DTT)を用いると、最適pHはより低く、7.2~7.8の範囲、より具体的には7.4~7.6であることが以下に決定されている。
【0044】
溶液中では、GTX1およびGTX4は、一対のエピマーとして存在すると考えられており、そのうちのGTX1が熱力学的に最も有利である。エピマー化はC-12でのケト-エノール平衡を介してほとんどの条件下で起こると考えられている。スキームIに従う想定した2段階反応機構の第1段階では、ジチオール(R-SH)のチオール基がケト型(I)の求電子性C-12を攻撃してチオヘミケタール(II)を生成する。チオエーテル(IV)への変換は、脱離基(O-スルフェート)が硫黄原子に対してアンチ配向しているとき、エピスルホニウムイオン中間体(III)を経て起こる(反応性エピマーGTX1のように)。提唱した反応機構の第2段階において、ジチオールのチオール基は、チオエーテル(IV)の硫黄と反応してジスルフィドを形成し、それによって、neoSTX(V)に容易に水和するエノラートを生成する。
【0045】
【0046】
以下の実施例に記載されるGTX1,4のneoSTXへの変換のための最適pHは、約7.5であると決定されており、理論に束縛されることを望まないが、このpHは、(i)ゴニオトキシンエピマー間のエピマー化の最適速度、および(ii)C-12における求電子性および還元剤として使用されるジチオールの脱プロトン化の最適度、の両方を確実にすると考えられる。ジチオトレイトール(DTT)およびジチオブチルアミン(DTBA)のようなジチオールの使用は、グルタチオン(GSH)およびメルカプトエタノール(ME)のようなモノチオールの使用よりも好ましい(Sakamotoら(2000)、Satoら(2000)参照)。ジチオールを使用すると、より高い変換率が得られ、分取スケールでのneoSTXの製造における使用により適したものとなった。
【0047】
過剰のジチオール、リン酸ナトリウム緩衝液および未反応のGTX1,4は、カチオン交換クロマトグラフィーの使用により、neoSTX含有変換生成物から最も便利に除去されることが見出された。シリカ系弱カチオン交換収着剤Sepra(商標)WCXは、DTTを保持しないことが明らかとなっているので、適切な収着剤であると決定された。高分子系弱カチオン交換収着剤Strata-X(商標)CW(Phenomenex)の試験により、この収着剤は分取スケールでの変換生成物からのneoSTXの精製には不適切であることが判明した。この収着剤を用いると、過剰のジチオールはイオン交換と逆相機構の両方によって保持される。過剰のDTTの一部はアセトニトリル/水のような有機溶媒で溶出されるが、さらなる部分は、この収着剤を用いる場合、neoSTXの精製を妨げる1M酢酸で溶出される。
【0048】
A.分析
GTX1,4またはneoSTXのサンプルを200μg/mLの濃度に10mM酢酸で希釈する。次いで、希釈したサンプルを8%アセトニトリル/0.25%酢酸でさらに100倍に希釈して、定量分析のために20mg/mLの濃度で生成物の溶液を得る。多数の参照用麻痺性貝毒(PSTs)を含む混合標準物質も同じ溶媒中で調製した。希釈した生成物の2μLの溶液(20ng/mL)を、温度を40℃に維持したオートサンプラーを用いて、0.6mL/分の流速で溶出する1.7μmのウォーターズ(Waters)のAcquity UPLC BEHアミドのカラム(2.1×100mm)上に、温度を60℃に維持しながら注入する。カラムは、注入後6分間、80%移動相B/20%移動相Cで段階的に溶出し、その後0.50分間、55%移動相B/45%移動相Cで溶出し、その後80%移動相B/20%移動相Cに戻す。溶出液は、ESI-イオン化モードおよびESI+イオン化モードで質量分析モニタリングによってモニターする。
【0049】
B.変換
183mgの量(遊離塩基として)のGTX1,4を全容量(total volume)5mLの希酢酸に溶解し、容量45mLの0.2Mリン酸緩衝液とpH7.5で100mLの丸底フラスコ中で混合する。混合物を氷上に置き、固体炭酸ナトリウムを撹拌しながら添加してpHを6.8~7.5に調整する。pH調整した混合物に1.5gの量のジチオトレイトール(DTT)を加え、反応混合物を含有する丸底フラスコを超音波浴に入れてその溶解を促進した後、50℃の温度に維持された水浴に移す。10μLの量のアリコートを反応混合物から取り出して水浴に移し(T=0)、その後定期的に(15分ごと)に移す。反応混合物から取り出した直後に、アリコートを490μLの容量の80%アセトニトリル0.25%酢酸を添加して50倍に希釈し、(A.分析)に記載のようにLC-MSにより分析して、ほぼリアルタイムで反応の進行をモニターする(
図1)。45分間50℃でインキュベートした後、丸底フラスコを氷スラリーに移して反応混合物を冷却する。これらの条件下で、GTX1,4のneoSTXへのほぼ定量的な変換が100%近い収率で観察された。
【0050】
C.単離
変換生成物を、空のフラッシュカートリッジ(Grace)に充填した39gの量のSepra(商標)WCX上に装填し、250mLの容量の50%(w/w)アセトニトリル、次いで250mLの容量の脱イオン水で前処理する(preconditioned)。変換生成物は、排出液(約200mL)を収集しながら、脱イオン水ですすいで充填されたカートリッジに装填される。変換生成物を4℃で保存する間に形成された結晶の溶解は、最少量の脱イオン水を加えることによって達成される。次いで、装填された充填カートリッジを50mL/分の速度で、合計容量1.5Lで溶出し、次いで、1M酢酸への連続勾配を用いて20分かけて溶出し、205nmおよび254nmでのUV吸光度をモニターしながら、10mLの容量の溶出液を画分として順次収集する。
【0051】
205nmにおけるUV吸収を示す5μLの量の画分を80%アセトニトリル0.25%酢酸中で10万倍に希釈し、LC-MSにより分析した。neoSTXを含むことが確認された画分を合わせ、-70℃で凍結し、凍結乾燥する。乾燥したneoSTXを少量の10mMに溶解し、予め秤量した10mLガラスバイアルに移し、10μLの容量を分析する。上記方法に従って調製したneoSTXのバッチ(CNC00063)の純度および量を表1に示す。
【0052】
【0053】
表1:上記した半合成法に従って調製したneoSTXのバッチ(CNC00063)の仕様。
本発明を実施形態または実施例を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態または実施例に変形および修正を加えることができることを理解されたい。特定の要素、特徴、または整数に既知の均等物が存在する場合、そのような均等物は、本明細書で具体的に言及されているかのように組み込まれる。参照された刊行物に開示され、参照された刊行物から選択された要素、特徴、または整数を含む実施形態または実施例に対する変形および修正は、特に権利放棄されない限り、本発明の範囲内である。本発明によって提供され、詳細な説明で論じられる利点は、本発明のこれらの異なる実施形態において、代替として、または組み合わせて提供され得る。
【0054】
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