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特許7110543着色材含有感光性組成物、カラーフィルタ及び固体撮像素子
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  • 特許-着色材含有感光性組成物、カラーフィルタ及び固体撮像素子 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】着色材含有感光性組成物、カラーフィルタ及び固体撮像素子
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/027 20060101AFI20220726BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20220726BHJP
   G03F 7/004 20060101ALI20220726BHJP
   C08F 2/44 20060101ALI20220726BHJP
   C08F 2/46 20060101ALI20220726BHJP
   C08F 265/06 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
G03F7/027 502
G02B5/20 101
G03F7/004 505
C08F2/44 Z
C08F2/46
C08F265/06
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2016135170
(22)【出願日】2016-07-07
(65)【公開番号】P2018005112
(43)【公開日】2018-01-11
【審査請求日】2019-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】土井 隆二
(72)【発明者】
【氏名】前田 忠俊
(72)【発明者】
【氏名】北澤 一茂
(72)【発明者】
【氏名】岩田 玲子
【審査官】塚田 剛士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-065115(JP,A)
【文献】特開2010-032627(JP,A)
【文献】特開2010-262027(JP,A)
【文献】特開2008-051918(JP,A)
【文献】特許第5408640(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/004 - 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも着色材と分散剤とポリマーと光重合開始剤と光重合性モノマーと光重合性オリゴマーと溶媒とを含む着色材含有感光性組成物であって、
前記光重合性モノマーの分子量が300以上1000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上6個以下であり、
前記光重合性オリゴマーの分子量が1000より大きく3000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上10個以下であり、
前記着色材の濃度は、前記着色材含有感光性組成物が硬化した状態で、50質量%以上60質量%以下の範囲内であり、
前記光重合性オリゴマーは、直鎖状高分子からなり、末端あるいは側鎖にアクリロイル基を有するモノマーを、ポリエステル結合、またはエーテル結合で連結した構成を有していることを特徴とする着色材含有感光性組成物。
【請求項2】
少なくとも着色材と分散剤とポリマーと光重合開始剤と光重合性モノマーと光重合性オリゴマーと溶媒とを含む着色材含有感光性組成物であって、
前記光重合性モノマーの分子量が300以上1000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上6個以下であり、
前記光重合性オリゴマーの分子量が1000より大きく3000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上10個以下であり、
前記着色材の濃度は、前記着色材含有感光性組成物が硬化した状態で、50質量%以上60質量%以下の範囲内であり、
前記ポリマーは、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、または尿素樹脂を含むことを特徴とする着色材含有感光性組成物。
【請求項3】
前記光重合性モノマーと前記光重合性オリゴマーとの二重結合当量比(モノマー/オリゴマー)が0.3以上0.8以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した着色材含有感光性組成物。
【請求項4】
前記光重合性モノマーと前記光重合性オリゴマーの配合質量比(モノマー/オリゴマー)が0.3以上2.0以下であることを特徴とする請求項3に記載した着色材含有感光性組成物。
【請求項5】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載された着色材含有感光性組成物で構成されるカラーフィルタ。
【請求項6】
請求項に記載のカラーフィルタを備える固体撮像素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着色材含有感光性組成物、カラーフィルタ及び固体撮像素子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にCCDやCMOSに代表される固体撮像装置は、二次元的に配列した複数の画素を有する。カラー画像を読み取る固体撮像装置では、入射光を、カラーフィルタの緑色、青色および赤色の各着色層に通過させることによって、緑色、青色および赤色の3色の光へと色分解し、これら着色光の強度を各画素の光電変換素子で検出する。固体撮像装置は、このようにして検出した色情報を含んだ画像信号を出力する。固体撮像装置に用いられるカラーフィルタは、フォトダイオードなどの光電変換部(光電変換素子)が形成された半導体基板上に、平坦化層を介して直接形成されている。従って固体撮像装置用のカラーフィルタをオンチップカラーフィルタと呼ぶことが多い。
【0003】
オンチップカラーフィルタは、一般的なカラーフィルタ作成方法と同様に、フォトリソグラフィ法を利用して形成することができる。着色材を含んだ感光性組成物であるレジスト液を、基板上に塗布、プレベーク、塗膜のパターン露光を順次行い、その後、アルカリ現像液を用いた現像工程にて塗膜の未露光部を除去し、残った塗膜をベークする。これにより、複数のフィルタセグメントからなる着色層を得る。このようにして第1番目の色の着色層を形成し、その後、同様の方法により、第2目および第3番目の色の着色層を順次形成する。
【0004】
ここで、固体撮像装置用カラーフィルタの平面視でのパターン配列の一例を図2に示す。図2では、便宜上6行6列の部分しか示していないが、全体ではn行m列(n、mは任意の自然数)である。このカラーフィルタ配列の例では、四角形状の青色フィルタBの4辺に接するように市松模様状に四角形状の緑色フィルタGが配置されている。また、同様に、四角形状の赤色フィルタRの4辺に接するように市松模様状に四角形状の緑色フィルタGが配置されている。
【0005】
近年、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいては、更なる画像の高精細化に向けて、画素数の拡大、すなわち画素の微細化が求められている。また画素の微細化に伴い、カラーフィルタの薄膜化も必要とされる。これは、カラーフィルタの画素サイズが小さくなっても、膜厚が厚いままであると、解像性が低下し、また、受光素子までの距離が相対的に長くなる傾向があることによる。薄いカラーフィルタであれば、解像度が高く、生産性に優れ、かつ、集光のために設けられるマイクロレンズと受光素子との距離が近くなるのでデバイス特性が向上し得る。
【0006】
さらに、膜厚が薄くなっても分光特性は維持される必要がある。そこで、着色材含有感光性組成物の全固形分中における着色材含有量を増加させる試みがなされている。
しかし、着色材含有量を増加させた感光性組成物を用いて、画素パターンを作成すると、感光性組成物中の着色材を増加させた分、アルカリ現像液に可溶する成分が少なくなる。このため、現像後において、四角形状の画素パターン上部(着色層位置での画素パターン)の角が丸くなってしまうことがある。画素上部の角が丸くなると隣接画素との間に隙間ができてしまう。
【0007】
隣接画素との間に隙間があると、光が画素の上方から垂直に入射した際に、隙間のところで光路が曲げられて、隣接画素に流れ込んでしまい、本来光が入るべき画素の感度は低下する。また、入射した光が隣接画素に流れることで混色が起き、分光感度特性が悪くなり、ノイズが大きく、ざらつきが目立ち、画質劣化といった問題が起こる。また、隣接部の厚みが薄くなり色特性が悪くなる。従って、画素パターン上部の角が丸くならないような、断面形状の矩形性が良好であることが求められている。
【0008】
このため従来から、パターンの断面形状の矩形性を良好にするために様々な対策が行われている。
特許文献1には、特定量の重合禁止剤を含む組成物が開示されている。先に述べたように画素の微細化が求められており、それに伴いカラーフィルタの薄膜化が必要である。そこで感光性組成物中の着色材含有量は増加傾向にあり、感光性組成物中の他の成分は少なくせざるを得ない。添加剤成分が増えると、モノマーやポリマーの量を減らさなくてはいけないため、現像性や解像性が不足することが懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2010-230841号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、現像後における画素パターンの断面形状の矩形性が良好となる着色材含有感光性組成物およびそれを用いたカラーフィルタ、固体撮像素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
課題を解決するために、本発明の一態様の着色材含有感光性組成物は、少なくとも着色材と分散剤とポリマーと光重合開始剤と光重合性モノマーと光重合性オリゴマーと溶媒とを含む着色材含有感光性組成物であって、前記光重合性モノマーの分子量が300以上1000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上6個以下であり、前記光重合性オリゴマーの分子量が1000より大きく3000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上10個以下である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、現像後の画素パターンの断面形状の矩形性が良好となる着色材含有感光性組成物を提供可能となる。この結果、その着色材含有感光性組成物を使用したカラーフィルタや固体撮像素子の精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る固体撮像素子の一例を模式的に示す断面図である。
図2】固体撮像素子用カラーフィルタの平面視での3色(赤、青、緑)の配列の一例を示す図である。
図3】実施例の結果に基づく、二重結合当量と断面矩形値との関係を示す図である。
図4】実施例の結果に基づく、配合重量比と断面矩形値との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る着色材含有感光性組成物、それを用いたカラーフィルタ及び固体撮像素子について詳細に説明する。
本実施形態の感光性組成物は、少なくとも着色材と分散剤と光重合性モノマーと光重合性オリゴマーとポリマーと光重合開始剤と溶剤とを含む。
着色材としては、主に、赤、緑、青を発色するものを使用する。具体的には、緑色着色材としては、緑色顔料または緑色染料あるいはそれらの中間体が使用可能である。緑色顔料としては、たとえば、C.I.ピグメントグリーン7、36、37、58、緑色染料としては、たとえば、C.I.Acidグリーン25、41を、それぞれ単独で、または、混合して使用することができる。
【0015】
青色着色材としては、たとえば、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、6、22、60等の青色顔料や、C.I.Acidブルー41、83、90、113、129等の青色染料を使用することができる。
赤色着色材としては、たとえば、C.I.ピグメントレッド123、155、168、177、180、217、220、254等の赤色顔料や、C.I.Acidレッド37、50、111、114、257、266等の赤色染料を用いることができる。
【0016】
さらに、赤色着色層および緑色着色層には、黄色着色材を添加するあるいは黄色着色層を重ねることができる。黄色着色材としては、たとえば、C.I.ピグメントイエロー138、139、150、185等の黄色顔料や、C.I.Acidイエロー17、49、67、72、127、110等の黄色染料を、それぞれ単独でまたは混合して使用することができる。
【0017】
着色材含有感光性組成物は、硬化させたときに、例えば顔料(含有着色材)の濃度が50質量%以上60質量%以下の範囲内の硬化物となるように当該顔料の添加量を調整する。高精細の個体撮像素子用カラーフィルタはパターンの微細化に伴い膜厚を薄くする必要があり、顔料の濃度が上記の範囲でないと色特性を保つことができないおそれがある。
分散剤としては、顔料を均一に分散できるものならどのようなものを用いてもよい。特に、顔料に吸着する部位と、ポリマーと相溶する部位とを兼ね備えるような分散剤等が好適に用いられる。
【0018】
光重合性モノマーとしては、たとえば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンPO変性(n=1)トリアクリレート、トリメチロールプロパンPO変性(n=2)トリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性(n=1)トリアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性(n=2)トリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、イソシアヌル酸EO変性シトリアクリレート、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0019】
モノマーとしては、例えば、3官能アクリルモノマーを主成分としているものを使用する。モノマーとして、4官能モノマーや5官能モノマーなどの一般的な感光性樹脂に使用されているアクリルモノマーを使用すると、感光性樹脂の感度が過剰に高くなることがある。これにより、下地の形状が、着色層の形状に大きな影響を及ぼす傾向にある。モノマーとして、3官能アクリルモノマーを主成分としているものを使用すると、感光性樹脂の感度が過剰に高くなるのを防止できる。
【0020】
光重合性オリゴマーとしては、末端あるいは側鎖にアクリロイル基を有し、2から3つのモノマーをポリエステル結合、ウレタン結合、エポキシ結合、エーテル結合などで連結した構成を有している。オリゴマーは主に光重合反応により生成されるポリマーの骨格形成を担う。このため、使用するオリゴマーは、星状ないしは枝状よりも直鎖状のオリゴマーが好ましい。
【0021】
ポリマーとしては、たとえば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、活性エネルギー硬化性樹脂、または、それらの2つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、たとえば、ブチラール樹脂、スチレン-マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。中でも透明性の良好なアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
【0022】
熱硬化性樹脂としては、たとえば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
活性エネルギー硬化性樹脂としては、たとえば、水酸基、カルボキシル基及びアミノ基などの反応性置換基を有する線状高分子に、イソシアネート基、アルデヒド基およびエポキシ基などの反応性置換基を有するアクリル化合物もしくはメタクリル化合物または桂皮酸を反応させて、先の線状高分子にアクリロイル基もしくはメタクリロイル基またはスチリル基光架橋性基を導入してなるものを使用することができる。また、スチレン-無水マレイン酸共重合体およびα-オレフィン-無水マレイン酸共重合体などの酸無水物を含む線状高分子を、ヒドロキシアルキルアクリレートおよびヒドロキシアルキルメタクリレートなどの水酸基を有するアクリル化合物またはメタクリル化合物によってハーフエステル化してなるものを使用してもよい。
【0023】
ポリマーは数種類のモノマーやオリゴマーを共重合させて得られる。ポリマーを生成するモノマーおよびオリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、エステルアクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレートなどの各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリルなどが挙げられる。これらは、単独または2種類以上混合して用いることができる。
【0024】
ポリマーは、アルカリ現像液に溶解するように酸性基を有するモノマーを共重合させたものであることが望ましい。酸性基としてはカルボキシル基が主に用いられ、カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、不飽和モノカルボン酸や、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸などの不飽和多価カルボン酸などの分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸が挙げられる。ここで、不飽和モノカルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α‐クロルアクリル酸、ケイ皮酸などが挙げられる。不飽和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸などが挙げられる。不飽和多価カルボン酸は、その酸無水物、具体的には無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などであってもよい。また、不飽和多価カルボン酸は、そのモノ(2‐メタクリロイロキシアルキル)エステルであってもよく、例えば、コハク酸モノ(2‐アクリロイロキシエチル)、コハク酸モノ(2‐メタクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2‐アクリロイロキシエチル)、フタル酸モノ(2‐メタクリロイロキシエチル)などであってもよい。不飽和多価カルボン酸は、その両末端ジカルボキシポリマーのモノ(メタ)アクリレートであってもよく、例えば、ω‐カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、ω‐カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレートなどであってもよい。これらのカルボキシル基含有モノマーは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0025】
感光性組成物中の光重合性モノマーとオリゴマーの二重結合当量比は、式(1)で算出される。
二重結合当量比 = モノマーの二重結合当量 / オリゴマーの二重結合当量
・・・(1)
光重合性モノマーとオリゴマーの二重結合当量比は0.2以上0.8以下の範囲にあることが好ましい。この範囲にあることで、画素上部の断面形状の矩形性が良好なものが得られる。0.2よりも小さいとオリゴマーの二重結合当量が大きくなり、オリゴマーのアクリロイ基が少ないために、光重合が十分に進まず硬化不足により矩形性が低下する。さらに、式(2)で示される光重合性モノマーと光重合性オリゴマーの配合質量比は、0.3以上3.0以下の範囲にあることが好ましい。
配合質量比 = モノマーの配合質量 / オリゴマーの配合質量 ・・・(2)
【0026】
この範囲にあると、モノマーとオリゴマーが効率よく反応し、網目状のポリマーを形成することで十分な架橋強度を得易いため、画素パターンの断面形状の矩形性はより向上する。0.3より小さいとオリゴマーの存在数がモノマーに対し多くなるため、オリゴマー同士の光硬化反応が進行しやすくなる。それにより、ポリマーは緻密な網目のポリマーにはならず、疎密なポリマーとなるため、硬度が低下し、画素の断面形状の矩形性は低下する。また、3.0以上になるとモノマーの存在数が多くなり、モノマー同士の架橋が進みやすくなる。モノマー同士の架橋が優位では、重合反応が進み難く、画素に硬度を与えることは困難と成り、結果として丸みを帯びた放射形状の断面画素パターンとなる。このような形状は先に述べたように分光感度低下、色再現性不良の要因となる。
【0027】
感光性組成物中のオリゴマーは、星型や枝状ではなく、直鎖の主鎖に対し、反応基であるアクリロイ基が側鎖に存在している構造のオリゴマーが好ましい。直鎖状であると、オリゴマー同士がモノマーを介し、連結しやすく、網目状のポリマーが形成されやすいため、少ない反応で十分な硬度が得られやすいからである。星型であると、オリゴマー分子内のアクリロイ基が隣接しやすく、分子内で反応が進行することがあるため、光重合反応で十分な硬度を得るのは困難である。また、枝状に関しても同様である。
【0028】
光重合開始剤としては、たとえば、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、および、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オンなどのアセトフェノン系光重合、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、および、ベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、および、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイドなどのベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサンソン、2-クロルチオキサンソン、2-メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、および2、4-ジイソプロピルチオキサンソンなどのチオキサンソン系光重合開始剤、2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-クロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシーナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル(ピペロニル)-6-トリアジン、及び2,4-トリクロロメチル(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジンなどのトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0029】
溶剤としては、たとえば、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1-メトキシ-2-プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル-nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0030】
また、着色材含有感光性組成物には、必要に応じて添加剤を入れることも行われる。添加剤としては、たとえば、界面活性剤、貯蔵安定剤、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
界面活性剤としては、たとえば、ラウリル硫酸ソーダ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、スチレン-アクリル酸共重合体のアルカリ塩、ステアリン酸ナトリウム、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、および、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、および、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤、アルキル4級アンモニウム塩、および、そのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、および、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、シリコン系界面活性剤、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0031】
貯蔵安定剤としては、たとえば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸およびシュウ酸などの有機酸、そのメチルエーテル、t-ブチルピロカテコール、トリエチルホスフィンおよびトリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩、または、それらの1つ以上を含んだ混合物を使用することができる。
【0032】
次に、本実施形態に係る固体撮像素子用カラーフィルタについて詳細に述べる。
図1は、本実施形態に係る固体撮像素子の構成の一例を模式的に示す断面図である。図1に示されるように、固体撮像素子1は、CCDイメージセンサあるいはCMOSイメージセンサなどの二次元イメージセンサであり、半導体チップ2と、第1の平坦化層3と、カラーフィルタ4と、第2の平坦化層5と、マイクロレンズアレイ6を備えている。半導体チップ2には、複数の光電変換素子21が画素に対応させて設けられる。
【0033】
カラーフィルタ4は、第1の平坦化層3上に設置されており、緑色着色層4Gと、図示しない青色着色層4Bと、赤色着色層4Rとが予め設定した色パターン配列で配置されている。そのパターン配列は、例えば図2に示すように、緑色着色層4Gと青色着色層4Bと赤色着色層4Rとがベイヤ配列のパターンとなっている。この場合、緑色着色層4Gは、平面視で市松模様状の配列パターンを形成している、複数の緑色フィルタセグメントGからなる。青色着色層4Bは、互いから離間すると共に正方格子状の配列パターンを形成している複数の青色フィルタセグメントBからなる。赤色着色層4Rは、互いから離間すると共に正方格子状の配列パターンを形成している複数の赤色フィルタセグメントRからなる。
【0034】
フィルタセグメントG、BおよびRは、面内方向に隣り合っており、ここでは、正方配列を採用している。これらフィルタセグメントG、BおよびRは、それぞれ画素と向き合っている。
フィルタセグメントG、BおよびRの平面視での縦横の寸法の各一辺(矩形の画素の一辺)は、たとえば、0.8μm以上10μm以下の範囲内にあり、本実施形態の着色材含有感光性組成物は、特に、1.0μm以上2.5μm以下の範囲内で用いられる。
【0035】
このように構成された固体撮像素子1におけるカラーフィルタ4は、たとえば、以下の方法により製造される。
まず、半導体チップ2上に第1の平坦化層3を形成する。次に、第1の平坦化層3上に緑色着色層4Gを形成する。すなわち、上述した緑色着色材を含んだ感光性組成物を第1の平坦化層3上に塗布して塗膜を形成し、プレベークにて感光性組成物中の溶剤をある程度乾燥させる。プレベークの前に真空状態に置いて溶剤を乾燥させることも適宜行われる。次いで、フォトマスクを用いてパターン露光し、その後、塗膜を現像し、未露光部の感光性組成物を除去する。さらに、200度以上の温度でベークを行う。これにより、図2に示すような市松模様状の配列パターンからなる緑色着色層4Gを得る。なお、緑色着色層4Gの平面視での形状は、画素の四隅を連結部でブリッジ状にした構造にすることが好ましく行われる。
【0036】
次いで、第1の平坦化層3上に、緑色着色層4Gと同様の方法により、青色着色層4Bおよび赤色着色層4Rを形成する。これにより、本実施形態に係るカラーフィルタ4を得ることができる。尚、青色着色層4Bおよび赤色着色層4Rは、どちらを先に形成してもよい。
現像にはアルカリ性の現像液を用いることが好ましい。アルカリ性現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の無機アルカリ現像液、またはテトラヒドロキシアンモニウム等の有機アルカリ現像液を使用することができる。また、塗膜への濡れ性を高めるために、界面活性剤を現像液に含むことも好ましく行われる。
【0037】
ここで、画素断面形状の矩形性の定量化について説明する。画素断面形状の矩形性の定量化は測長走査型電子顕微鏡を用いて行う。画素パターンの加工後に画素の搭載した基板を断裁し、画素の断面を露出させ、走査型電子顕微鏡で画素断面画像を取得する。基板に密着した画素の辺を底辺とし、対する最も基板から離れた画素の辺を上辺とする。上辺と底辺を垂線で結び測定した画素断面の高さを100%とし、底辺から20%、80%の位置の画素幅をそれぞれW(20)、W(80)とすることで、画素矩形値を以下の式(3)で算出することができる。
画素矩形値 = W(80)÷W(20) ・・・(3)
【0038】
この画素矩形値が1に近づくほど、画素上部の断面形状は矩形性を帯びる。逆に値が1よりも大きくまたは小さくなるほど、断面形状は台形となる。この画素矩形値が0.8以上1.2以下であることが好ましいとされる。より好ましくは0.9以上1.1以下である。
【0039】
本実施形態に係る着色材含有感光性塗膜組成物を、分子量が300以上1000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上6個以下のモノマーと、分子量が1000より大きく3000以下で且つ一分子当たりの官能数が2個以上10個以下の光重合性オリゴマーを用い、好ましくはモノマーとオリゴマーの二重結合当量比を0.2以上にし、さらに好ましいのはモノマーとオリゴマーの質量配合比を0.3以上3.0以下とする。このような着色材含有感光性塗膜組成物を採用することで、断面の画素画像から計測される画素矩形値が0.8以上1.2以下となる断面形状の矩形性良好なパターンを得ることができる。
そのため、固体撮像素子に用いたときに感度の低下や色再現性低下、画質劣化抑制することができる、高感度かつ高精細の固体撮像素子用カラーフィルタを得ることが可能となる。
【実施例
【0040】
以下に本発明に基づく実施例を示すが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限られるものではない。
下記のように、固体撮像素子用カラーフィルタ作製に用いる緑色の着色材含有感光性組成物を調合した。
【0041】
<アクリルワニス1の合成>
反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸シクロヘキシル10部と、メタクリル酸ベンジル40部と、メタクリル酸グリシジル-アクリル酸反応物20部と、アクリル酸30部との混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
【0042】
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の質量平均分子量は約10000、酸価は120KOHmg/gであった。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に、不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して、アクリルワニス溶液を調製し、アクリルワニス1を得た。
【0043】
このアクリルワニス1を用いて、下記のように着色材含有感光性組成物を作製した。
<緑色着色材含有感光性組成物>
下記組成の混合物を均一に攪拌した後、直径1mmのガラスビーズを用いて、サンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過して緑色分散体を作製した。
・緑色顔料:C.I.Pigmennt Green58 6.5質量部
・黄色顔料:C.I.Pigmennt Yellow150 6.5質量部
・分散剤:Disperbyk-2001(ビックケミー社製) 5.0質量部
・アクリルワニス1(固形分20%) 25.0質量部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 57.0質量部
【0044】
その後、下記材料の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.45μmのフィルタで濾過しての緑色感光性組成物(A)を得た。
・上記緑色分散体 52.0質量部
・光重合性モノマー:M-402(東亞合成製) 1.0質量部
・光重合性オリゴマー:EBECRYL6040(ダイセル・オルネクス製)
1.0質量部
・アクリルワニス1(固形分20%) 3.8質量部
・光開始剤:OXE-01(BASF製) 0.3質量部
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 42.0質量部
【0045】
同様にして、緑色感光性組成物(B)~(J)を調合した。このとき、光重合性モノマーおよび光重合性オリゴマーを配合質量比、及び使用したモノマー、オリゴマーを表1に示すように設定した。その他については、緑色感光性組成物(A)と同様の処理条件にて調合した。
各緑色感光性組成物で使用したモノマー及びオリゴマーを表1に示す。
また、各モノマー、オリゴマーの各分子量、官能数を、表2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
<基板作製>
平坦化層を塗布したシリコーンウエハー基板に上記組成で調合した液体状の各緑色感光性組成物(A)~(J)を、それぞれスピンコーターにて800rpmで塗布した。次いで、真空度130Pa、1分間真空乾燥器に投入した後、80℃、2分間ホットプレートで加熱しプレベークを実施した。その後、露光部および未露光部の一片が1.0μmの四角形パターンが市松模様状に配列したマスクを用いて、露光機(キャノン製:FPA-5510iZ)にて露光量3000J/mにて露光を実施した。その後、アルカリ現像液(ADEKA製:OD-260)にて現像を実施し、水洗、乾燥を行い、1.0μm角のパターンおよび1.0μm角で着色材含有感光性組成物の除去されたパターンが配列された各基板を得た。
【0049】
<パターン断面矩形性評価>
画素パターン部分の断面を走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー製:s-4800)にて30000倍で観察し、画像を撮影した。取得した断面形状の高さに対して基板から20%の位置での幅、80%位置での幅を計測し、その比(画素矩形値)を算出した。その結果を表1に示す。
【0050】
また表1に示す結果をもとに、二重結合当量と断面矩形値の関係図および配合質量比と断面矩形値の相関関係を求めた、その関係図を図3及び図4に示す。
図3から分かるように、二重結合当量比が0.3~0.8であると、断面矩形値は0.8以上1.2以下の値を示し、良好であった。
さらに、二重結合当量比が上記範囲内の材料を用いて質量配合比の水準を検討したところ、図4に示すように、質量配合比が0.3~2.0の範囲において断面矩形値が0.9以上1.1以下となり、さらに形状が良化した。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、着色材含有感光性組成物及びそれを用いたカラーフィルタは、CCDやCMOSなどの固体撮像素子を備えた固体撮像装置などに利用できる。
【符号の説明】
【0052】
1:固体撮像素子
2:半導体チップ
3:第1の平坦化層
4:カラーフィルタ
5:第2の平坦化層
6:マイクロレンズアレイ
21:光電変換素子
図1
図2
図3
図4