(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】タイヤのハンドリング装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B29D 30/06 20060101AFI20220726BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20220726BHJP
【FI】
B29D30/06
G06Q10/08 332
(21)【出願番号】P 2018136692
(22)【出願日】2018-07-20
【審査請求日】2021-05-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】特許業務法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】勝部 充
【審査官】増永 淳司
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-163034(JP,A)
【文献】特開2000-343918(JP,A)
【文献】特開平05-035907(JP,A)
【文献】特開昭51-102866(JP,A)
【文献】特開昭62-184908(JP,A)
【文献】特開平04-148921(JP,A)
【文献】特開平05-290199(JP,A)
【文献】特開平10-185766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/06
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの表面を撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像から文字情報を認識する画像処理部と、
前記文字情報とタイヤの処理情報とが対応付けられた状態で登録されたデータベースを記憶する記憶部と、
前記画像処理部によって認識された前記文字情報に対応する処理情報を前記データベースから取得する情報取得部と、
前記処理情報を所定の処理装置に与える指示部と、を備え
、
前記文字情報が、タイヤの加硫成形金型を識別する情報であり、
前記処理装置が、加硫成形後のタイヤの自動仕分け装置であり、
前記処理情報が、加硫成形金型毎にタイヤの仕分け先を指定する情報である、タイヤのハンドリング装置。
【請求項2】
前記画像処理部は、撮像した画像に含まれる文字列の一部の傾きを検知して文字認識し、認識した文字列の一部が、前記データベースに登録された文字情報の一部と一致する場合に、その文字列の全ての傾きを検知して文字認識する、請求項1に記載のタイヤのハンドリング装置。
【請求項3】
前記撮像部が、回転中のタイヤの周方向の一部を撮像する、請求項
1又は2に記載のタイヤのハンドリング装置。
【請求項4】
タイヤの表面を撮像するステップ、
撮像された画像から文字情報を認識するステップ、
認識された前記文字情報に対応する処理情報をデータベースから取得するステップ、
前記処理情報を所定の処理装置に与えるステップ、を含
み、
前記文字情報が、タイヤの加硫成形金型を識別する情報であり、
前記処理装置が、加硫成形後のタイヤの自動仕分け装置であり、
前記処理情報が、加硫成形金型毎にタイヤの仕分け先を指定する情報である、タイヤのハンドリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの製造工程において使用されるハンドリング装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両に装着されるタイヤは、一般に、インナーライナー、カーカスプライ、ビード、サイドウォール、ベルト、トレッドなどの複数のタイヤ用ゴム部材を成形機に貼り付け、積層させることによりローカバーを成形し、その後、成形されたローカバーを金型内にて加圧、加熱して加硫成形することにより製造されている。
【0003】
以上のような加硫成形工程は、タイヤの最終形状を定める工程であり、タイヤがどの金型で成形されたものであるのかを後から追跡できるようにすることは、製品管理上、重要である。
【0004】
一方、タイヤの加硫成形に使用される金型は、タイヤの側面にモールドナンバーとして記されているため、このモールドナンバーを読み取れば成形に使用した金型を加硫成形後のタイヤから把握することが可能である。また、下記特許文献1には、タイヤの側面に記された文字を読み取るために画像処理を利用し、自動的にタイヤの種類を判別する技術が開示されている。したがって、タイヤの側面に記されたモールドナンバーを引用文献1記載の技術を用いて自動的に読み取れば、タイヤの成形に使用された金型を把握することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、単にタイヤ側面に記載された文字を読み取ってタイヤの種類を判別する技術であるので、モールドナンバーの読み取りに適用するだけでは、その後のタイヤの追跡等の処理を行うことができない。
【0007】
本発明は、タイヤから認識した文字情報に応じて、その後のタイヤの処理を行うことが可能なハンドリング装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係るタイヤのハンドリング装置は、
タイヤの表面を撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像から文字情報を認識する画像処理部と、
前記文字情報とタイヤの処理情報とが対応付けられた状態で登録されたデータベースを記憶する記憶部と、
前記画像処理部によって認識された前記文字情報に対応する処理情報を前記データベースから取得する情報取得部と、
前記処理情報を所定の処理装置に与える指示部と、を備えている。
【0009】
この構成によれば、タイヤの表面に記された文字情報を画像処理により認識し、この文字情報からタイヤの処理情報を取得し、その処理情報を所定の処理装置に与えることによって、タイヤから認識した文字情報に応じたタイヤの処理を行うことが可能となる。したがって、例えば文字情報に応じてタイヤの保管場所を定めるような処理を行うことで、製造後のタイヤの追跡を行うことができる。
【0010】
(2)好ましくは、前記文字情報が、タイヤの加硫成形金型を識別する情報である。
前述したように、タイヤの加硫成形金型は、タイヤを最終形状に成形するものであり、タイヤがどの金型で成形されたものであるのかを後から追跡できるようにすることは、製品管理上、重要である。したがって、タイヤに記された加硫成形金型の識別情報に対応する処理情報を所定の処理装置に与えることによって、当該処理装置において加硫成形金型ごとにタイヤの処理が可能となり、当該処理の後に識別情報によるタイヤの追跡を容易に行うことが可能となる。
【0011】
(3)好ましくは、前記処理装置が、タイヤの自動仕分け装置であり、前記処理情報が、タイヤの仕分けに関する情報である。
このような構成によって、タイヤを文字情報毎に自動的に仕分けることができ、仕分け後に文字情報によるタイヤの追跡を容易に行うことができる。
【0012】
(4)好ましくは、前記撮像部が、回転中のタイヤの周方向の一部を撮像する。
このような構成によって、撮像部による撮像範囲が小さくてもタイヤの全周を撮像することができる。そのため、タイヤの周方向のどの位置に文字情報が記されていても認識することができる。
【0013】
(5)好ましくは、前記撮像部が、前記タイヤの撮像以外の目的でタイヤを回転させる装置に添設されている。
このような構成によって、タイヤの撮像のために専用のタイヤの回転装置を備えなくてもよい。
【0014】
(6)本発明に係るタイヤのハンドリング方法は、
タイヤの表面を撮像するステップ、
撮像された画像から文字情報を認識するステップ、
認識された前記文字情報に対応する処理情報をデータベースから取得するステップ、
前記処理情報を所定の処理装置に与えるステップ、を含む。
【0015】
この構成によれば、タイヤの表面に記された文字情報を画像処理により認識し、この文字情報からタイヤの処理情報を取得し、その処理情報を所定の処理装置に与えることによって、タイヤから認識した文字情報に応じたタイヤの処理を行うことが可能となる。したがって、例えば文字情報に応じてタイヤの保管場所を定めるような処理を行うことで、製造後のタイヤの追跡を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のタイヤのハンドリング装置及び方法によれば、タイヤから認識した文字情報に応じて、その後のタイヤの処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係るタイヤのハンドリング装置を示す概略図である。
【
図2】タイヤの側面における文字認識を説明する図である。
【
図4】タイヤの自動仕分け装置を示す概略的な平面図である。
【
図5】ハンドリング装置の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤのハンドリング装置を示す概略図である。本実施形態のハンドリング装置10は、タイヤTの製造工程においてタイヤTを取り扱うための装置である。ハンドリング装置10は、撮像装置11と、制御装置12と、サーバ13と、を備えている。
撮像装置11は、CCDやCMOS等のイメージセンサを備えたカメラであり、所定の撮像範囲内において白黒画像又はカラー画像を撮像する。本実施形態の撮像装置11は、タイヤTを回転させながら作業を行う潤滑剤塗布装置50に添設されている。この潤滑剤塗布装置50は、駆動ローラ51によってタイヤTを中心軸線O回りに回転させながら、タイヤTのビード部Tbにリム組みに必要な潤滑剤を塗布する装置である。
【0019】
撮像装置11は、潤滑剤塗布装置50上に配置されたタイヤTの一側部の上方に配置され、タイヤTの周方向の一部における側面を撮像範囲としている。
図2には、撮像装置11による撮像範囲Rが2点鎖線で示されている。
【0020】
制御装置12は、CPU等の演算部やメモリ等の記憶部を備えたコンピュータからなり、記憶部に記憶されたプログラムを演算部が実行することによって所定の機能を発揮する。例えば、制御装置12は、前述の撮像装置11の動作を制御する。また、本実施形態の制御装置12の記憶部には、タイヤTに関する各種の情報が記憶されている。例えば、本実施形態の記憶部には、製造工場で使用されるタイヤTの加硫成形金型(以下、単に「金型」ともいう)を識別する識別情報のリストが記憶されている。
【0021】
図3は、制御装置12を機能的に示すブロック図である。
制御装置12は、機能的に、画像処理部17と、情報取得部18と、指示部19とを有している。
画像処理部17は、撮像装置11によって撮像された画像から所定の文字列を認識する。本実施形態の画像処理部17は、前述した金型の識別情報を認識する。この識別情報は、金型毎に付与された固有の符号(モールドナンバー)からなる。例えば、
図2に示すように、タイヤTには、金型の識別情報であるモールドナンバーTaが刻印の形態で記されている。モールドナンバーTaは、数字及びアルファベットからなる複数文字(例えば、6文字)の文字列により構成される。
【0022】
画像処理部17による文字列の認識には、従来公知のパターンマッチングが用いられる。例えば、予め多数の文字パターンが登録された辞書データを制御装置12の記憶部に記憶させておき、撮像された画像内の文字を辞書内の文字パターンと照合し、当該文字パターンと形状が一致するものをその文字として認識する方法を採用することができる。
【0023】
また、タイヤTの側面は円環形状に形成されているので、側面に記された文字列はその円環形状に沿って傾いた状態で配列される。そのため、本実施形態の画像処理部17は、文字列の傾きを検知した上で文字を認識する。例えば、画像処理部17は、
図2(a)に四角形の枠fで囲んで示すように、文字列の最初の数文字(例えば3文字)について傾き(文字の傾斜角度)を検知する。そして、これらの各文字をパターンマッチングにより認識する。そして、認識した数文字を記憶部に記憶されたモールドナンバーTaのリストと照合し、一部が一致するモールドナンバーTaが存在すれば、当該文字列がモールドナンバーTaを示していると判断する。その後、
図2(b)に示すように、当該文字列の全ての文字を、傾きを考慮しつつパターンマッチングにより認識する。
【0024】
なお、タイヤTの側面には、モールドナンバーTa以外にも、タイヤサイズ、製造日、製造工場等を示す各種の文字列が記されている。本実施形態の画像処理部17は、例えば、以下のいずれか1つ又は2以上の処理を行うことによって各種の文字列のなかからモールドナンバーTaを識別することができる。
(a)タイヤTの側面に記された全ての文字列を対象として文字認識を行い、上記の手順によりモールドナンバーTaのリストと照合する。
(b)予めモールドナンバーTaの各文字を構成するフォント情報を辞書データに登録しておき、そのフォント情報に適合する文字列のみを対象として文字認識を行い、モールドナンバーTaのリストと照合する。
(c)タイヤTの側面においてモールドナンバーTaが記された径方向の位置を予め登録しておき、当該位置に配置された文字列のみを対象として文字認識を行い、モールドナンバーTaのリストと照合する。
以上の(b)(c)の方法を採用した場合、文字認識の処理負担を軽減し、短時間で文字認識を行うことができる。
【0025】
図3に示すように、情報取得部18は、画像処理部17によって認識されたモールドナンバーTaをサーバ13に送信し、このモールドナンバーTaに対応する所定の処理情報をサーバ13から取得する。
サーバ13は、CPU等の演算部と、ハードディスクや不揮発性メモリ等の記憶部13aとを備えたコンピュータからなり、記憶部13aに記憶されたプログラムを演算部が実行することによって所定の機能を発揮する。また、記憶部13aには、モールドナンバーTaと所定の処理情報とを対応付けて登録したデータベースDBが記憶されている。
【0026】
本実施形態では、所定の処理情報として、タイヤTの仕分けに関する情報がデータベースDBに登録されている。加硫成形されたタイヤTは、検査等の所定の工程を経た後に自動仕分け装置53に搬送され、この自動仕分け装置53によって複数のラックのいずれかに自動的に仕分けられて収容される。データベースDBに登録されたタイヤTの仕分けに関する情報は、モールドナンバーTaに応じたラックの指定情報であり、同一の金型で成形されたタイヤTが同一のラックに収容されるようにラックを指定する情報となっている。
【0027】
図3に示すように、指示部19は、情報取得部18によって取得されたラック指定情報を自動仕分け装置53に送信する。そして、
図4に示すように、モールドナンバーTaが認識されたタイヤTがコンベア54によって自動仕分け装置53に搬送されると、当該モールドナンバーTaに対応するラック指定情報に基づいて、自動仕分け装置53が、当該タイヤTを複数のラック55a~55cのうち指定されたラックに収容する。したがって、特定の金型で成形されたタイヤTを容易に事後的に追跡することが可能となる。
【0028】
(ハンドリング装置の動作手順)
以上に説明したモールドナンバーTaの認識からラック指定情報の指示までの具体的な手順について、
図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、本実施形態のハンドリング装置10を稼働する前に、潤滑剤塗布装置50を運転させ、タイヤを回転させる(ステップS11)。
【0029】
次いで、制御装置12は、撮像装置11によるタイヤTの撮像を開始する(ステップS12)。
撮像装置11で撮像された画像は制御装置12に送信され、制御装置12が文字の認識を実行する。具体的に、制御装置12は、まず、画像の中からモールドナンバーTaらしき文字列を検索する(ステップS13)。この検索が成功すると、制御装置12は、モールドナンバーTaの位置と角度とを検知する(ステップS14)。そして、制御装置12は、検知した位置と角度を利用してモールドナンバーTaの文字列の画像を文字パターンと照合し、モールドナンバーTaの文字列を認識する(ステップS15)。
【0030】
ステップS13においてモールドナンバーTaの検索が成功しなかった場合は、ステップS20において、制御装置12は、潤滑剤塗布装置50によるタイヤTの回転時間が残っているか否かを判断し、回転時間が残っている場合は、ステップS13に処理を戻し、回転時間が残っていない場合は、撮像装置11による撮像を終了する(ステップS21)。
また、ステップS15においてモールドナンバーTaの文字列が照合されなかった場合も、ステップS20以降の処理を行う。
【0031】
ステップS15において、モールドナンバーTaの認識が成功すると、制御装置12は、撮像装置11による撮像を終了する(ステップS16)。そして、制御装置12は、サーバ13へモールドナンバーTaを送信し、そのモールドナンバーTaに対応付けられたラック指定情報を問い合わせる(ステップS17)。サーバ13からのラック指定情報の取得が成功すると(ステップS18)、制御装置12は、自動仕分け装置53にラック指定情報を送信し、当該タイヤTの収容先のラックを指示する(ステップS19)。
【0032】
ステップS18において、ラック指定情報が取得されなかった場合、ステップS22において、検査員がタイヤTに記されたモールドナンバーTaを確認し、ステップS23において、このモールドナンバーTaに対応付けられたラック指定情報を人為的な操作を経て自動仕分け装置53に入力する。また、ステップS13,S15において、モールドナンバーTaが認識されなかった場合も、同様の処理(ステップS23、S24)が行われる。
【0033】
(本実施形態の作用効果)
本実施形態におけるタイヤTのハンドリング装置10は、タイヤTの表面を撮像する撮像装置11と、撮像装置11により撮像された画像から文字情報を認識する画像処理部17と、文字情報とタイヤTの処理情報とを対応付けて登録したデータベースDBを記憶する記憶部13aと、画像処理部17によって認識された文字情報に対応する処理情報(ラック指定情報)をデータベースDBから取得する情報取得部18と、処理情報を所定の処理装置(自動仕分け装置)53に与える指示部19とを備えている。そのため、タイヤTの表面に記された文字情報に対応する処理情報を所定の処理装置53に与え、文字情報に応じた処理をタイヤTに行うことができる。
【0034】
タイヤTに記された文字情報は、タイヤTの加硫成形金型を識別するモールドナンバーTaである。そのため、このモールドナンバーTaに対応する処理情報を所定の処理装置に与えることができ、これによって、当該処理装置における処理を、タイヤTを成型した金型ごとに行い、処理後にモールドナンバーTaによるタイヤTの追跡を容易に行うことができる。
【0035】
処理装置53は、タイヤTの自動仕分け装置であり、処理情報は、タイヤTの仕分けについての情報である。そのため、タイヤTをモールドナンバーTa毎に自動的に仕分けることができ、仕分け後にモールドナンバーTaによるタイヤTの追跡を容易に行うことができる。
【0036】
撮像装置11は、回転中のタイヤTの周方向の一部を撮像するので、撮像装置11による撮像範囲Rが小さくてもタイヤTの全周を撮像することができる。そのため、タイヤTの周方向のどの位置に文字情報が記されていても認識することができる。
【0037】
撮像装置11は、タイヤTの撮像及び文字情報の認識以外の目的でタイヤTを回転させる装置、具体的には、潤滑剤塗布装置50に添設されている。そのため、タイヤTの撮像及び文字情報の認識のために専用のタイヤTの回転装置を備えなくてもよく、ハンドリング装置10を簡素化することができる。
【0038】
以上、本発明の実施形態が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
例えば、撮像装置11によってタイヤTを撮像する際にタイヤTを回転させる装置は、潤滑剤塗布装置50に限らず、例えばタイヤTのFV(フォースバリエーション)を測定する装置などの他の装置であってもよい。また、ハンドリング装置10が、タイヤTを回転させる専用装置を備えていてもよい。
【0039】
サーバ13のデータベースDBには、ラック指定情報以外に、モールドナンバーTaに対応するタイヤサイズ等の情報が含まれていてもよい。
処理装置は、自動仕分け装置53に限らず、他の装置であってもよい。この場合、処理情報は、処理装置に応じて適宜変更することができる。
【0040】
撮像装置11は、タイヤTの側面全体を撮像するものであってもよい。
データベースDBは、制御装置12の記憶部に記憶されていてもよい。
また、モールドナンバーTaのリストは、サーバ13の記憶部13aに記憶されていてもよい。
ハンドリング装置10は、例えば制御装置12の記憶部に保存されているモールドナンバーTaのリストの編集、追加、消去等を行うための保守装置をさらに備えていてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 :ハンドリング装置
11 :撮像装置(撮像部)
12 :制御装置
13a :記憶部
17 :画像処理部
18 :情報取得部
19 :指示部
50 :潤滑剤塗布装置
53 :自動仕分け装置(処理装置)
DB :データベース