(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/539 20060101AFI20220726BHJP
A61F 13/515 20060101ALI20220726BHJP
A61F 13/51 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
A61F13/539
A61F13/515
A61F13/51
(21)【出願番号】P 2018219166
(22)【出願日】2018-11-22
【審査請求日】2020-12-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】吉田 孝利
(72)【発明者】
【氏名】吉田 英聡
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-176315(JP,A)
【文献】特開2004-089336(JP,A)
【文献】特開2011-024888(JP,A)
【文献】特開2018-023760(JP,A)
【文献】特開2014-193207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/84
A61L15/16-15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収体と、
前記吸収体に対して肌側に位置するトップシートと、
前記吸収体に対して肌とは反対側に位置するバックシートとを備え、
前記吸収体と前記トップシートとの間は、気泡を含有した気泡含有ホットメルト接着剤が塗布され接着された接着部と、前記気泡含有ホットメルト接着剤が塗布されていない非接着部とを備え、
前記接着部は、前記吸収体の外周部に位置して壁部を構成し、
前記壁部の内側に構成される収容部は、
前記吸収体と前記トップシートとの間において、前記壁部を構成する前記気泡含有ホットメルト接着剤の方が嵩高となるように、前記気泡含有ホットメルト接着剤、もしくは、前記気泡を含有しないホットメルト接着剤が塗布され接着された部分と、前記非接着部とを備え、
前記非接着部には、前記気泡含有ホットメルト接着剤及び前記気泡を含有しないホットメルト接着剤の何れもが塗布されていない
吸収性物品。
【請求項2】
吸収体と、
前記吸収体に対して肌側に位置するトップシートと、
前記吸収体に対して肌とは反対側に位置するバックシートとを備える吸収性物品であって、
前記吸収体と前記トップシートとの間は、気泡を含有した気泡含有ホットメルト接着剤が塗布され接着された接着部と、前記気泡含有ホットメルト接着剤が塗布されていない非接着部とを備え、
前記接着部は、ドット形状を有し、かつ、前記吸収性物品を着用した際に肛門と対応する位置を囲むように複数設けられ、
複数の前記接着部は、複数の前記接着部が囲む領域に収容部を構成し、かつ、肛門と対応する位置から前後方向に離れるほど前記ドット形状が小さくなる
吸収性物品。
【請求項3】
前記吸収体と前記バックシートとの間は、前記気泡含有ホットメルト接着剤が塗布され接着された部分と、前記気泡含有ホットメルト接着剤が塗布されていない部分とを備えている
請求項1
または2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
着用者の腹部を覆う前身頃および前記着用者の背部を覆う後身頃のうち、少なくとも一方にウェストギャザーを備え、
前記ウェストギャザーは、少なくとも2枚のシート要素を備え、
前記2枚のシート要素は、前記気泡含有ホットメルト接着剤で接着された部分と、前記気泡含有ホットメルト接着剤が塗布されていない部分とを備えている
請求項1ないし
3のうち何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記気泡含有ホットメルト接着剤は、
前記気泡の含有量が体積比で20%以上50%以下であり、
塗工量が、1.5g/m
2以上10g/m
2以下であり、
ゴム系またはオレフィン系である
請求項1ないし
4のうち何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記接着部の間の前記非接着部が通気路を構成している
請求項1ないし
5のうち何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記トップシートと前記バックシートとの間であって、前記吸収体の外周縁部に沿う位置において、前記吸収体の外周縁部と重なるように塗布された前記気泡含有ホットメルト接着剤をさらに備える
請求項1ないし
6のうち何れか1項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート要素をホットメルト接着剤によって接着した吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品として使い捨ておむつや尿パッドなどが知られている。吸収性物品の中でも使い捨ておむつは、前身頃と、後身頃と、前身頃と後身頃とを繋ぐ吸収性本体とを備えている。使い捨ておむつは、液不透過性のバックシートと、液透過性のトップシートと、トップシートとバックシートの間に配置された吸収体とから構成されている。そして、着用時における吸収体は、トップシートを介して排泄物である尿などの液体を保持するとともに、バックシートは、吸収性物品の外部に液体が漏出することを抑えている。吸収性本体において、吸収体とトップシートとの間や吸収体とバックシートとの間は、ホットメルト接着剤によって固定されている。
【0003】
また、前身頃と後身頃には、ウェストギャザーが構成されている。ウェストギャザーは、2枚のシート要素で糸状の弾性部材を挟み込んで構成されている。ここで2枚のシート要素同士やシート要素に対する弾性部材もホットメルト接着剤によって固定されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、通気性の向上を可能とした吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための吸収性物品は、吸収体と、前記吸収体に対して肌側に位置するトップシートと、前記吸収体に対して肌とは反対側に位置するバックシートとを備え、前記吸収体と前記トップシートとの間は、気泡を含有したホットメルト接着剤が塗布され接着された接着部と、前記ホットメルト接着剤が塗布されていない非接着部とを備えている。
【0007】
上記構成によれば、ホットメルト接着剤は、気泡を含有しているので、嵩高となり、吸収体とトップシートとの間の空隙が大きくすることができる。これにより、吸収体とトップシートとの間の通気性を向上することができる。
【0008】
上記課題を解決するための吸収性物品は、吸収体と、前記吸収体に対して肌側に位置するトップシートと、前記吸収体に対して肌とは反対側に位置するバックシートとを備え、前記吸収体と前記バックシートとの間は、気泡を含有したホットメルト接着剤が塗布され接着された接着部と、前記ホットメルト接着剤が塗布されていない非接着部とを備えている。
【0009】
上記構成によれば、ホットメルト接着剤を用いることで、吸収体とバックシートとが非接触となる。これにより、吸収体とバックシートとの間の通気性を向上することができる。
【0010】
上記課題を解決するための吸収性物品は、着用者の腹部を覆う前身頃および前記着用者の背部を覆う後身頃のうち、少なくとも一方にウェストギャザーを備え、前記ウェストギャザーは、少なくとも2枚のシート要素を備え、前記2枚のシート要素は、気泡を含有したホットメルト接着剤で接着された接着部と、前記ホットメルト接着剤が塗布されていない非接着部とを備えている。
【0011】
上記構成によれば、気泡を含有したホットメルト接着剤で構成された互いに隣接する接着部の間には、上下方向に延び、かつ、胴周り方向に互いに離間した凹凸部が設けられる。ホットメルト接着剤が嵩高なので、凹凸部の間隙が大きくなり、胴周り部での通気性を向上させることができる。
【0012】
上記吸収性物品において、前記ホットメルト接着剤は、前記気泡の含有量が体積比で20%以上50%以下であり、塗工量が、1.5g/m2以上10g/m2以下であり、ゴム系またはオレフィン系であることが好ましい。
【0013】
上記構成によれば、気泡の含有量を体積比で20%以上50%以下とすることで接着力の低下を抑えつつ嵩高とすることができる。また、ホットメルト接着剤の塗工量を1.5g/m2以上とすることで、吸収体とトップシートとを使用に差し支えのない程度に接着することができるとともに、非接着部において吸収体とトップシートとを非接触にすることができる。また、ホットメルト接着剤の塗工量を10g/m2以下とすることで、ホットメルト接着剤が塗布される接着部の面積が広くなり過ぎ、通気性が低下することを抑えることができる。さらに、ホットメルト接着剤をゴム系またはオレフィン系とすることで、汎用性の高いホットメルト接着剤を用いることができる。
【0014】
上記吸収性物品において、前記接着部の間の非接着部が通気路を構成していることが好ましい。
上記構成によれば、ホットメルト接着剤を用いることで、通気路が構成されて、通気性を向上することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、通気性の向上を可能とした吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の吸収性物品を具体化したパンツ型使い捨ておむつの斜視図。
【
図2】本発明の吸収性物品を具体化したパンツ型使い捨ておむつの分解斜視図。
【
図4】吸収体とトップシートおよびバックシートとの間におけるホットメルト接着剤の塗布パターン(オメガ状)を示す平面図。
【
図5】(a)は胴周り部の分解斜視図、(b)は胴周り部における弾性部材が伸長した状態の断面図、(c)は胴周り部における弾性部材が収縮した状態の断面図。
【
図6】胴周り部の変形例であって、胴周り部における弾性部材が収縮した状態の断面図。
【
図7】
図6に示した胴周り部において弾性部材が伸長した状態の断面図。
【
図8】吸収体とトップシートおよぶバックシートとの間におけるホットメルト接着剤の塗布パターンを示す図、(a)は、ストライプ状の塗布パターンを示す図、(b)は、スパイラル状の塗布パターンを示す図、(c)は、ランダムな塗布パターンを示す図。
【
図9】吸収体の外周部に気泡を含有したホットメルト接着剤を塗布し壁部を設けた変形例を示す平面図。
【
図10】(a)は、吸収性本体の肌当接面に凹状の格子パターンを設けた吸収性本体の変形例を示す平面図、(b)は、その要部断面図。
【
図11】肛門の周囲と接触する部分を囲むように、気泡を含有したホットメルト接着剤を塗布した変形例を示す平面図。
【
図12】吸収体の外周縁部に沿う位置に、気泡を含有したホットメルト接着剤を塗布した変形例を示す断面図。
【
図13】吸収体の外周縁部に気泡を含有したホットメルト接着剤を塗布する装置の構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1ないし
図13を参照して本発明における吸収性物品を具体化した一実施形態におけるパンツ型使い捨ておむつについて説明する。
図1に示すように、パンツ型使い捨ておむつ10(以下、単に「おむつ10」という。)は、着用者の腹部形状に追従する形状を有する前身頃10Fと、着用者の背部形状に追従する形状を有する後身頃10Rと、前身頃10Fおよび後身頃10Rを繋ぐ股下部10Cとを備える。
【0018】
前身頃10Fおよび後身頃10Rにおいて、股下部10Cと反対側は、着用者の胴周りの部分を取り囲む胴周り部10Wを構成し、上端に、胴周り開口部10Aを備えている。また、前身頃10Fにおける左右両端部、後身頃10Rにおける左右両端部、および、股下部10Cにおける左右両端部とは、着用者の太股部分を取り囲む形状を有した左右一対の脚周り開口部10Lを構成している。また、前身頃10Fと後身頃10Rの胴周り方向となる横方向の左右両端部は、接合部11となっている。
【0019】
図2は、パンツ型使い捨ておむつの分解斜視図である。前身頃10Fは、第1外装体12Fで構成され、後身頃10Rは、第2外装体12Rで構成されている。以下、単に、第1外装体12Fと第2外装体12Rとをまとめて外装体12ともいう。
【0020】
外装体12は、横方向を長手方向とした形状を有しており、二つ折りにされた外装シート21の間に弾性部材15が挟まれて構成されている。そして、外装体12は、二つ折りされた外装シート21のうち内側に位置する内側シート要素21Aに重ねられるクッションシート要素22を備えている。外装体12には、外装シート21、弾性部材15およびクッションシート要素22によってウェストギャザーが構成されている。外装シート21およびクッションシート要素22は、一例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維からなる不織布であり、また、透液性シートや不透液性シートで構成されている。弾性部材15は、天然ゴム、合成ゴム、ウレタンなどから選ばれる1つ以上の材料により形成された弾性体または伸縮部材であり、糸状、紐状、ネット状、平型形状に形成されている。弾性部材15は、複数本が互いに平行に、横方向に沿って配置されている。
【0021】
第1外装体12Fと第2外装体12Rとは、股下部10Cを構成する吸収性本体16で連結される。吸収性本体16は、上下方向を長手方向とした矩形形状に形成されている。吸収性本体16は、液不透過性を有したバックシート17と、吸収体18と、液透過性を有したトップシート19とを備えている。おむつ10において、トップシート19は、着用者の肌と接する内側に配置され、バックシート17は、外側に配置され、外側から、バックシート17、吸収体18、トップシート19の順に重なっている。さらに、バックシート17の外側には、手触り感を向上させるために、不織布で構成されたカバーシート17Aを配置されている。
【0022】
バックシート17を形成する材料は、例えば、液不透過性を有したポリエチレン樹脂製のフィルムである。バックシート17は、通気性を確保するため、微細孔が多数形成されている。トップシート19を形成する材料は、例えば、織布、不織布、多孔性フィルムなどから選ばれる1以上の材料である。また、トップシート19は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維であって親水化処理が施された繊維から構成される液透過性を有した不織布などが用いられる。
【0023】
吸収体18は、前身頃10F、股下部10C、および、後身頃10Rに跨るように帯形状を有している。吸収体18を形成する材料は、例えば、フラッフパルプ、高吸収性ポリマー(SAP:Superabsorbent polymer)、親水性シートなどの吸収性材料である。そして、吸収体18は、一例として、親水性シートで構成されるコアラップ18Aによって包まれ、バックシート17とトップシート19との間に配置される。
図3に示すように、コアラップ18Aに包まれた吸収体18に対しては、トップシート19とバックシート17がホットメルト接着剤20によって接合される。
【0024】
ホットメルト接着剤20は、気泡を含有している。このようなホットメルト接着剤20は、通常のホットメルト接着剤より気泡を多く含有しており、塗布時に自ずと含有してしまう気泡の量ではなく、それ以上の量の気泡を含有するように構成されている。例えば、このようなホットメルト接着剤20は、例えば発泡性のホットメルト接着剤である。発泡性のホットメルト接着剤は、発泡セル形成剤を含んでおり、溶融状態となるように加熱するときに、発泡セル形成剤が発泡する接着剤である。また、ホットメルト接着剤20は、ポリオレフィン系やゴム系のものが好ましい。
【0025】
図4に示すように、このようなホットメルト接着剤20は、気泡を含有している分、嵩高となる。したがって、ホットメルト接着剤20が塗布された領域である接着部20A以外の非接着部20Bでは、吸収体18とトップシート19との間の厚さ方向の空隙が大きくなり、非接触とすることができる。一例として、ホットメルト接着剤20において、気泡の含有量は、体積比で、20%以上であることが好ましい。これにより、接着力の低下を抑えつつホットメルト接着剤20を嵩高とすることができる。また、気泡の含有量は、体積比で、50%以下であることが好ましい。気泡の含有量が体積比で50%を超える場合は、気泡が含有され過ぎて吸収体18とトップシート19とを接着するための接着力が低下し過ぎてしまうからである。
【0026】
また、ホットメルト接着剤20の塗工量は、1.5g/m2以上であることが好ましい。これにより、吸収体18とトップシート19とをおむつ10の使用に差し支えのない程度に接着することができる。さらに塗工量は、5g/m2以上であることが好ましい。これにより、非接着部20Bにおいて、吸収体18とトップシート19との空隙を、吸収体18とトップシート19とが非接触にできる程度とすることができる。また、ホットメルト接着剤20の塗工量は、10g/m2以下であることが好ましい。これにより、ホットメルト接着剤20が塗布される接着部20Aの面積が広くなり過ぎることに伴う通気性の低下を抑えることができる。
【0027】
ホットメルト接着剤20の塗布パターンは、ホットメルト接着剤20が重なって塗布された重複塗布部を有しないようなパターンであることが好ましい。重複塗布部を有しない塗布パターンとしては、一例として、波形状やオメガ形状のパターンが上下方向に延在するパターンである(
図4は上下方向に延びるオメガ形状のパターンである。)。ホットメルト接着剤20は、気泡を含有することで嵩高であるが、重複塗布部を有しないことで、吸収体18とトップシート19との間の空隙における厚さ方向の間隔を一定にすることができる。換言すると、トップシート19の表面が平坦になり肌に対して低刺激とすることができる。
【0028】
なお、ホットメルト接着剤を吸収体18またはトップシート19に塗布する塗布方法は、ロールを用いた接触式よりもノズルから溶融したホットメルト接着剤20が吐出される非接触式が好ましい。接触式の場合は、ロールが圧接されることでホットメルト接着剤20に含まれる気泡が除去されてしまうおそれがあるからである。
【0029】
以上のように、吸収体18とトップシート19との間の接着に気泡を含有したホットメルト接着剤20を用いている。したがって、非接着部20Bでは空隙が形成されることになる。これにより、通気性を向上することができる。また、気泡を含有したホットメルト接着剤20を使用して実現した吸収体18とトップシート19との高さを、従来の気泡を含有していないホットメルト接着剤で実現しようとすると、その使用量は、気泡を含んでおらず嵩高とならない分、従来の気泡を含有していないホットメルト接着剤を使用した方が多くなってしまう。この点で、ホットメルト接着剤の使用量を削減することができる。
【0030】
以上のように構成された気泡を含有したホットメルト接着剤20は、バックシート17と吸収体18との間の接着にも使用される。この場合にも、気泡の含有量は、トップシート19の場合ときと同様な理由で、体積比で、20%以上であることが好ましく、また、気泡の含有量は、体積比で、50%以下であることが好ましい。さらに、塗布量も、トップシート19の場合ときと同様な理由で、1.5g/m2以上、さらに5g/m2以上であることが好ましい。また、10g/m2以下であることが好ましい。バックシート17と吸収体18との間にホットメルト接着剤20を用いた場合、バックシート17と吸収体18との間にも空隙が形成されることになる。これにより、吸収体18からバックシート17の側に滲出した液体は、バックシート17と吸収体18との間で広がり、吸収体18に吸収される。したがって、液体のトップシート19の側への逆戻りを抑えることができる。また、バックシート17と吸収体18との間に空隙は、通気性の向上にも寄与することができる。
【0031】
そして、以上のように構成された吸収性本体16の上下方向における外装体12と重なる領域の外面が外装体12と接着される被接着部となる。
吸収性本体16には、上下方向に沿う両端部に立体ギャザー14が配置されている。立体ギャザー14は、トップシート19の上下方向に沿う両端部にサイドシート14Sを配置し、サイドシート14Sに第1弾性部材14Eを上下方向に沿って配置して構成されている。立体ギャザー14は、第1弾性部材14Eが収縮した際に、サイドシート14Sが着用者の肌当接方向に向かって立ち上がり、脚回り開口部10Lの周囲に位置する。
【0032】
また、吸収性本体16の側縁部は、レグギャザー13を備えている。レグギャザー13は、カバーシート17Aを折り返して第2弾性部材13Eを挟み込んで固定することによって構成されている。
【0033】
胴周り部10Wは、1枚の外装シート21の内側シート要素21Aと外側シート要素21Bとの間に弾性部材15を挟み込み、シート構造体23Aを構成し、シート構造体23Aに対して、クッションシート要素22が重ねられる。これにより、胴周り部10Wには、フルート部が設けられ、ウェストギャザーが構成される。クッションシート要素22は、着用者の肌と接するシート要素であり、凹凸構造を有さないシート要素である。
【0034】
1枚の外装シート21の内側シート要素21Aと外側シート要素21Bとの間には、弾性部材15が伸長状態で挟み込んで固定される。弾性部材15の固定は、弾性部材自体に接着剤を塗布し、接着剤が塗布された弾性部材を、シート間に挟み込んで固定する。また、一例として、弾性部材を挟み込む何れかまたは両方のシートに接着剤を塗布した後、これらのシート間に伸長状態の弾性部材を挟み込んで固定する。
【0035】
図5(a)および(b)に示すように、弾性部材15が伸長状態のシート構造体23Aにクッションシート要素22を重ねるには、クッションシート要素22または内側シート要素21Aに、ホットメルト接着剤20を、上下方向に延び、かつ、横方向に互いに離間して塗布した接着部24Aを設ける。一例として、接着部24Aは、横方向に等間隔に設けられる。この後、弾性部材15の伸長状態を解除する。なお、この上下方向の接着は、断続的(点線状)に接着してもよい。
【0036】
図5(c)に示すように、すると、内側シート要素21Aと外側シート要素21Bとに弾性部材15が固定されているため、弾性部材15の収縮によって、互いに隣接する接着部24Aの間には、上下方向に延び、かつ、横方向に互いに離間して凹凸部25が設けられフルート部が設けられる。これにより、湿気などの空気は、凹凸部25の間隙24を通って、胴周り開口部10Aの方向へ排出される。
【0037】
以上のようなおむつ10の作用について説明する。おむつ10が装着されると、吸収体18とトップシート19との間は、気泡を含有したホットメルト接着剤20が介在することで、非接着部に空隙が形成され、当該空隙が通気路として機能する。また、吸収体18とバックシート17との間も気泡を含有したホットメルト接着剤20が介在することで、非接着部に空隙が形成され、当該空隙が通気路となるとともに、吸収体18からバックシート17の側に滲出した液体がバックシート17と吸収体18との間で広がり、吸収体18に吸収される。さらに、胴周り部10Wにおいても、気泡を含有したホットメルト接着剤20によってウェストギャザーの通気路となる空隙が大きくなる。このように、おむつ10は、吸収体18とトップシート19との間、吸収体18とバックシート17との間、および、ウェストギャザーにホットメルト接着剤20が使用されることで、全体としての通気性が大幅に向上されている。
【0038】
以上、上記実施形態によれば以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)ホットメルト接着剤20は、気泡を含有しているので、嵩高となり、吸収体18とトップシート19との間の空隙が大きくなり、非接触とすることができる。これにより、吸収体18とトップシート19との間の通気性を向上することができる。
【0039】
(2)ホットメルト接着剤20において、気泡の含有量は、体積比で、20%以上であることが好ましい。これにより、接着力の低下を抑えつつ嵩高とすることができる。
(3)吸収体18とトップシート19との間は、ホットメルト接着剤20用いることで、非接着部20Bにおいて吸収体18とトップシート19とを非接触にすることができる。これにより、非接着部20Bにおいて、吸収体18とトップシート19との間の通気路を確保することができる。
【0040】
(4)ホットメルト接着剤20の塗布パターンは、ホットメルト接着剤20の重複塗布部を有しないようなパターンである。したがって、吸収体18とトップシート19との間隔を一定にすることができる。これにより、トップシート19の表面が平坦になり肌触りが向上する。
【0041】
(5)ホットメルト接着剤20の塗工量は、1.5g/m2以上とすることで、吸収体18とトップシート19とを使用に差し支えのない程度に接着することができるとともに、非接着部20Bにおいて吸収体18とトップシート19とを非接触にすることができる。また、ホットメルト接着剤20の塗工量は、10g/m2以下とすることで、ホットメルト接着剤20が塗布される接着部20Aの面積が広くなり過ぎ、通気性が低下することを抑えることができる。
【0042】
(6)ホットメルト接着剤20は、ゴム系またはオレフィン系にすることで、汎用性の高いホットメルト接着剤を用いることができる。
(7)ホットメルト接着剤20は、バックシート17と吸収体18との間の接着にも使用される。これにより、バックシート17と吸収体18との間に空隙が形成される。したがって、吸収体18からバックシート17の側に滲出した液体は、バックシート17と吸収体18との間で広がり、吸収体18に吸収され、液体のトップシート19の側への逆戻りを抑えることができる。
【0043】
(8)内側シート要素21Aと外側シート要素21Bとに弾性部材15が固定されているため、弾性部材15の収縮によって、互いに隣接する接着部24Aの間には、上下方向に延び、かつ、横方向に互いに離間して凹凸部25が設けられる。ウェストギャザーにもホットメルト接着剤20を用いることで、ホットメルト接着剤20が嵩高なので、非接着部となっている凹凸部25の間隙24が大きくなり、胴周り部10Wでの通気性を向上させることができる。
【0044】
なお、上記実施形態は以下のように適宜変更して実施することもできる。
・
図6および
図7は、ウェストギャザーの変形例である。胴周り部10Wは、1枚の外装シート21の内側シート要素21Aと外側シート要素21Bとの間に弾性部材15を挟み込んで構成する。このように構成されたシート構造体23Aは、クッションシート要素26が重ねられることでフルート部が設けられる。
図7に示すように、クッションシート要素26は、おむつ10の上下方向に凹部と凸部とが延在し、かつ、凹部と凸部がおむつ10の上下方向と直交する横方向に沿って1つずつ交互に並ぶ凹凸部27を予め備えている。そして、内側シート要素21Aの方向に突出した凸部28は、内側シート要素21Aに対して当接され、当接した部分が接着部24Aとなる。内側シート要素21Aと凸部28とは、凸部28の頂部に沿った上下方向に連続した直線状に接着される。凸部28と内側シート要素21Aとの接着は、ホットメルト接着剤20によって行われる。なお、この上下方向の接着は、断続的に接着してもよい。
【0045】
弾性部材15が伸長状態のシート構造体23Aに対して予め凹凸部25を有したクッションシート要素26を重ねるには、クッションシート要素26または内側シート要素21Aの凸部28に接着部24Aを設ける。この後、弾性部材15の伸長状態を解除する。すると、外装シート21の内側シート要素21Aと外側シート要素21Bとの間において伸長状態で固定されている弾性部材15は収縮することによって、凹凸部27は、幅が狭く背高な凹凸となる。あわせて、内側シート要素21Aと外側シート要素21Bも若干波型形状となる。クッションシート要素26が予め凹凸部27を備えることで、着用者のウェスト周長の大小かかわらず、すなわち弾性部材15の伸縮の程度にかかわらず、内側シート要素21Aとクッションシート要素26との間には、おむつ10の上下方向に沿って直線状の間隙24が設けられる。湿気などを含んだ空気は、間隙24を通って胴周り開口部10Aの方向へ排出される。
【0046】
このように、胴周り部10Wは、伸長状態にある弾性部材15が内側シート要素21Aと外側シート要素21Bの間に伸長状態で固定され、クッションシート要素26が予め凹凸部27を有していることから、弾性部材15が最大に伸長しても、凹凸部27が伸びて凹凸が無くなることを防げる。したがって、基準となるウェスト周長に対して大きいウェスト周長を有した着用者がおむつ10を着用した場合であっても、凹凸部27の凹凸が保持され、間隙24が無くなることを抑制できる。これにより、おむつ10は、着用者のウェスト周長に関係なく、間隙24を通じての通気性を確保することができ、また、クッション性が維持され、胴周り部10Wにおけるフィット感を向上させることができる。このように、ウェストギャザーにもホットメルト接着剤20を用いることで、ホットメルト接着剤20が嵩高なので、非接着部となっている凹凸部27の間隙24が大きくなり、胴周り部10Wでの通気性を向上させることができる。
【0047】
・ウェストギャザーの他の変形例としては、クッションシート要素22,26を省略する構成であってもよい。この場合、弾性部材15を二つ折りされた外装シート21(内側シート要素21Aと外側シート要素21B)で挟み込むだけの構成となる。そして、内側シート要素21Aと外側シート要素21Bとは、例えば、上下方向に延び、横方向に離間したパターン(例えば、オメガ状(
図4参照)、ストライプ状(
図8(a)参照)、スパイラル状(
図8(b)参照))でホットメルト接着剤20が塗布される。これにより、嵩高のホットメルト接着剤20によって、ホットメルト接着剤が塗布されていない非接着部において、通気路となる間隙を設けることができる。
【0048】
・ウェストギャザーを構成するために重ねられるシートの枚数は、2枚以上であれば特に限定されるものではない。
・ウェストギャザーは、前身頃および後身頃の少なくとも一方の見頃に設けられていればよい。
【0049】
・吸収体18とトップシート19との間のホットメルト接着剤20の塗布パターンやバックシート17と吸収体18との間のホットメルト接着剤20の塗布パターンは、
図4の例に限定されるものではない、
図8(a)に示すように、ホットメルト接着剤20の塗布パターンは、ストライプ形状であってもよい。この場合、ホットメルト接着剤20が塗布された接着部は等間隔である。なお、ストライプは、等間隔でなくてもよい。また、
図8(b)に示すように、ホットメルト接着剤が重複して塗布された重複塗布部41を有しているスパイラル形状であってもよい。重複塗布部41の部分は、重複塗布部41ではない部分より高くなる。したがって、シート間により間隙が形成されやすくなる。重複塗布部41を有する塗布パターンとしては、その他、各格子が矩形形状や菱形形状を有する格子状パターンなどであってもよい。さらに、
図8(c)に示すように、ホットメルト接着剤20をランダムパターンで塗布したものであってもよい。ランダムパターンの場合は、重複塗布部41を有していてもよいし、有していなくてもよい。
【0050】
・吸収体18とトップシート19との間のホットメルト接着剤20の塗布パターンやバックシート17と吸収体18との間のホットメルト接着剤20の塗布パターンは、途切れなく形成された実線状であってもよいし、間欠的な点線状であってもよい。点線状の場合は、ホットメルト接着剤20の塗布量を減らすことができる。また、互いに隣接する間隙が繋がることになり、さらなる通気性の向上を実現することができる。実線または点線状の塗布パターンは、同じ太さであってもよいし、場所によって太さが異なっていてもよい。
【0051】
・
図4、ならびに、
図8(a)および(b)に示すような塗布パターンは、おむつ10の上下方向に延びていてもよいし、横方向に延びていてもよい。また、上下方向や横方向に対して斜めに延びていてもよい。このような塗布パターンは、吸収体18とトップシート19との間、バックシート17と吸収体18との間、ウェストギャザーの何れにおいても適用可能である。
【0052】
・ウェストギャザーの接着部24Aは、直線状でもよいし、所定幅を有する帯状であってもよい。また、間隙24は、同じ幅であってもよいし、交互に異なる幅であってもよい。
【0053】
・ホットメルト接着剤20を用いた接着構造は、吸収体18とトップシート19との間、バックシート17と吸収体18との間、ウェストギャザーの部分の少なくとも1つで採用されていればよい。これにより、採用された部分通気性の向上を実現することができる。ホットメルト接着剤20を用いた接着構造を採用しない場所では、ヒートシールや超音波シールによって接着するようにしてもよい。
【0054】
・吸収体18は、コアラップ18Aに包まれていなくてもよい。
・おむつ10としては、立体ギャザー14を備えず、レグギャザー13だけの構成としてもよい。
【0055】
・
図9に示すように、吸収性本体16は、トップシート19の外周部にホットメルト接着剤20を塗布するようにしてもよい。具体的には、吸収体18の外周部であって、トップシート19との接着にホットメルト接着剤20を使用する。ホットメルト接着剤20は、気泡を含有していることで、嵩高であり、吸収体18とトップシート19との間であって、吸収体18の外周部に壁部31を構成することができる。壁部31は、ホットメルト接着剤20により構成されることで、撥水性となる。したがって、壁部31は、排泄物などの液体がトップシート19上から吸収体18の外側に漏れることを抑えることができる。特に、排泄物中の固形分(軟便など)が吸収体18の外方に漏れることを防ぐことができる。そして、吸収体18に液体を吸収させることができる。
【0056】
この場合において、吸収体18であって壁部31の内側は、従来の気泡を含有していないホットメルト接着剤を使用することが好ましい。従来の気泡を含有していないホットメルト接着剤は、
図4や
図8のパターンで塗布される。これにより、吸収体18の表面とトップシート19との間に、高低差によって、固形分(軟便など)の収容部を構成することができる。勿論、吸収体18であって壁部31の内側も、ホットメルト接着剤20を使用してもよいが、この場合には、吸収体18であって壁部31の内側での塗布量を外周部より少なくして、壁部31の内側に収容部を構成するようにすればよい。
【0057】
さらに、トップシート19の肌当接面側であって吸収体18の外周部に相当する位置に、ホットメルト接着剤20を塗布し壁部を設けるようにしてもよい。このような構成によっても、トップシート19の表面において、排泄物が吸収体18の外側の領域に漏れることを抑えることができる。
【0058】
・
図10(a)および(b)に示すように、トップシート19の肌当接面には、格子パターンの凹部32が設けられている。凹部32は、吸収体18と共にトップシート19を厚み方向に押圧して圧搾することによって形成される。吸収体18において、凹部32の部分は、吸収材の密度が他の部位よりも高められる。そして、凹部32において、トップシート19は、吸収体18に対して食い込むようにして一体化されている。このような凹部32は、液体を肌当接面に沿って拡散する流路となる。また、凹部32は、着用者とトップシート19との間の空間における通気性を高める通気路となる。
【0059】
ところで、格子パターンの凹部32で囲まれる吸収体18の凸部33は、ホットメルト接着剤20によって、トップシート19と接着されている。ホットメルト接着剤20は、凸部33とトップシート19との接着が上述のような波形状やオメガ形状(
図4参照)のパターンがストライプ形状、スパイラル形状ランダムパターンであってもよいし(
図8参照)、ベタ塗りであってもよい。
【0060】
凹部32は、吸収体18が液体を吸収すると膨潤することで、潰れて行き、順次浅くなって行く。吸収体18が液体を吸収した状態となっても、凸部33は、気泡を含有した嵩高なホットメルト接着剤20でトップシート19と接着されている。したがって、吸収体18とトップシート19との間は、凹部32が潰れたとしても、凹部32の位置には、ホットメルト接着剤20の分だけ空間が確保される。したがって、吸収体18が液体を吸収して凹部32が潰れた状態であっても、液体を吸収体18上に拡散することができ、また、通気性を確保することができる。また、ホットメルト接着剤20は、撥水性である。したがって、凸部33の部分からの液体の逆戻りを抑えることができる。
【0061】
・
図11に示すように、吸収体18とトップシート19であって、着用時、肛門の周囲と接触する部分を囲むように、ホットメルト接着剤20を塗布するようにしてもよい。ここで、ホットメルト接着剤20は、ドット形状を有するように塗布され、肛門に対応する位置34に近い位置では、ドット形状を大きくし、前後方向に離れるほど、ドット形状を小さくしている。ホットメルト接着剤20は、吸収体18の表面から突出する壁部36となり、壁部36の内側には、肛門に対応する位置34を囲む領域に、固形分(軟便など)の収容部が構成される。
【0062】
肛門に対応する位置34に近い位置においては、ドット形状が大きく、固形分(軟便など)を広がりにくくして排泄物を吸収体18に吸収して行くことができる。そして、排泄物の量が減少した肛門に対応する位置34から離れた場所では、ドット形状が小さくなっている。また、肛門に対応する位置34に近い位置に対して左右両側は、レグギャザー13や立体ギャザー14が立ち上がるので横もれしにくいことに加え、前後方向に比べ領域に比べて狭いのでドット形状が小さく形成されている。なお、壁部36としては、肛門に対応する位置34を囲むような環状形状をしていてもよい。
【0063】
・
図12に示すように、吸収性本体16は、トップシート19とバックシート17との間であって、吸収体18の外周縁部に沿う位置に、ホットメルト接着剤20を塗布するようにしてもよい。この際、ホットメルト接着剤20が吸収体18の外周縁部にも重なるように塗布する。これにより、液体が吸収体18の縁部から外方に向かって滲出することを抑えることができる。
【0064】
吸収体18の外周部にホットメルト接着剤20を塗布するには、次のような装置が用いられる。装置は、例えば、カバーシート17A、吸収体18などを搬送する第1搬送機構としての第1搬送ローラ37と、トップシート19を搬送する第2搬送機構としての第2搬送ローラ38と、トップシート19に対してホットメルト接着剤20を供給する供給機構40とを備えている。
【0065】
第1搬送機構の第1搬送ローラ37は、コンベアなどの一部であって、カバーシート17Aに対してバックシート17が接着され、さらに吸収体18が置かれたものを、吸収体18を上側にして搬送する。供給機構40は、トップシート19の裏面であって、吸収体18の外周部に相当する位置にホットメルト接着剤20を塗布する。そして、第2搬送機構の第2搬送ローラ38は、トップシート19を、吸収体18、カバーシート17Aおよびバックシート17との接着位置に向かって搬送する。接着位置では、吸収体18の上に、ホットメルト接着剤20が塗布されたトップシート19が重ね合わされる。接着位置には、一対の圧着ローラ39を備えている。一対の圧着ローラ39は、吸収体18、カバーシート17Aおよびバックシート17に対してカバーシート17Aを圧接し、これらを一体化する。このような工程を経ることによって、吸収体18の外周部に、ホットメルト接着剤20を塗布した吸収性本体16を製造することができる。
【0066】
・使い捨ておむつとしては、テープ型のおむつであってもよい。また、乳幼児用又は介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむつであってもよい。さらに、吸収性物品としては、その他、尿パッド、軽失禁パッド、生理用ナプキンなどであってもよい。
【符号の説明】
【0067】
10A…胴周り開口部、10C…股下部、10F…前身頃、10L…脚周り開口部、10R…後身頃、10W…胴周り部、11…接合部、12…外装体、12F…第1外装体、12R…第2外装体、13…レグギャザー、13E…第2弾性部材、14…立体ギャザー、14E…第1弾性部材、14S…サイドシート、15…弾性部材、16…吸収性本体、17…バックシート、17A…カバーシート、18…吸収体、18A…コアラップ、19…トップシート、20…ホットメルト接着剤、20A…接着部、20B…非接着部、21…外装シート、21A…内側シート要素、21B…外側シート要素、22…クッションシート要素、23A…シート構造体、24…間隙、24A…接着部、25…凹凸部、26…クッションシート要素、27…凹凸部、28…凸部、31…壁部、32…凹部、33…凸部、34…肛門に対応する位置、36…壁部、37…第1搬送ローラ、38…第2搬送ローラ、39…圧着ローラ、40…供給機構、41…重複塗布部。