(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】トルクセンサ
(51)【国際特許分類】
G01L 3/10 20060101AFI20220726BHJP
H01L 43/06 20060101ALI20220726BHJP
H01L 43/08 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
G01L3/10 317
H01L43/06 Z
H01L43/08 Z
(21)【出願番号】P 2018230344
(22)【出願日】2018-12-07
【審査請求日】2021-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ ルーベン
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-283891(JP,A)
【文献】特開2016-038201(JP,A)
【文献】特開昭62-095433(JP,A)
【文献】国際公開第2018/123561(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0257625(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 3/10
G01L 5/00
H01L 43/06
H01L 43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1軸部と、前記第1軸部とは軸方向の異なる位置に設けられた第2軸部とを有するシャフトに加えられたトルクを検出するトルクセンサであって、
前記第1軸部の回動に連動して回動し、前記シャフトの周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石を有する第1磁気スケールユニットと、
前記第2軸部の回動に連動して回動し、前記第1多極磁石の磁極のピッチよりも小さい磁極のピッチであって、前記シャフトの周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第2多極磁石を有する第2磁気スケールユニットと、
前記第1多極磁石の外周側に配置する第1磁気センサと、
前記第2多極磁石の外周側に配置する第2磁気センサと、
前記第1磁気センサの検出した第1信号のパルスの次に前記第2磁気センサの検出した第2信号の第1パルスと、前記第1信号のパルスとの間の第1の位相差を演算し、前記第2信号の第1パルスの次に前記第2磁気センサの検出した第2信号の第2パルスと、前記第1信号のパルスとの間の第2の位相差を演算し、前記第2信号の第1パルスから前記第2信号の第2パルスまでの基準期間に対する、前記第1の位相差の比である第1の位相差比を演算し、前記基準期間に対する、前記第2の位相差の比である第2の位相差比を演算し、前記第1の位相差比及び前記第2の位相差比のうち少なくとも1つに基づいて、前記シャフトに加えられたトルクを演算する演算部と、を備える
トルクセンサ。
【請求項2】
前記第1の位相差比に応じた第1トルクと、前記第2の位相差比に応じた第2トルクとの平均値を前記シャフトに加えられたトルクとする、請求項1に記載のトルクセンサ。
【請求項3】
前記第1の位相差比に応じた第1トルクを前記シャフトに加えられたトルクとする、請求項1に記載のトルクセンサ。
【請求項4】
前記第1トルクが使用できない場合、前記第2の位相差比に応じた第2トルクを前記シャフトに加えられたトルクとする、請求項3に記載のトルクセンサ。
【請求項5】
前記シャフトは、ディファレンシャルギアに接続されている請求項1から4のいずれか1項に記載のトルクセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トルクセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石及び第2多極磁石と、複数の磁気センサとを有するトルクセンサが記載されている。
【0003】
特許文献2には、磁気センサにより検出したパルス位相差に基づいて、トルクを検出するトルク検出装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-044683号公報
【文献】特公平8-14515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、トルクの検出精度を高めるためには、周方向に磁極数を増やすことが望ましい。しかしながら、磁極数が多くなると、磁極の体積が相対的に小さくなる。このため、体積が小さい磁極の磁力線は、温度変化による磁気センサと磁石との距離の変化や、磁力自体の低下の影響を受けやすくなる。負荷トルクを受けて、第1多極磁石と第2多極磁石との間に実際に相対角度が生じていても、磁気センサがパルスを検出できなければ、トルクの値に誤差が生じてしまう可能性がある。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、環境変化があっても安定して精度よくトルクを検出するトルクセンサを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、一態様に係るトルクセンサは、第1軸部と、前記第1軸部とは軸方向の異なる位置に設けられた第2軸部とを有するシャフトに加えられたトルクを検出するトルクセンサであって、前記第1軸部の回動に連動して回動し、前記シャフトの周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石を有する第1磁気スケールユニットと、前記第2軸部の回動に連動して回動し、前記第1多極磁石の磁極のピッチよりも小さい磁極のピッチであって、前記シャフトの周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第2多極磁石を有する第2磁気スケールユニットと、前記第1多極磁石の外周側に配置する第1磁気センサと、前記第2多極磁石の外周側に配置する第2磁気センサと、前記第1磁気センサの検出した第1信号のパルスの次に前記第2磁気センサの検出した第2信号の第1パルスと、前記第1信号のパルスとの間の第1の位相差を演算し、前記第2信号の第1パルスの次に前記第2磁気センサの検出した第2信号の第2パルスと、前記第1信号のパルスとの間の第2の位相差を演算し、前記第2信号の第1パルスから前記第2信号の第2パルスまでの基準期間に対する、前記第1の位相差の比である第1の位相差比を演算し、前記基準期間に対する、前記第2の位相差の比である第2の位相差比を演算し、前記第1の位相差比及び前記第2の位相差比のうち少なくとも1つに基づいて、前記シャフトに加えられたトルクを演算する演算部と、を備える。
【0008】
これによれば、第1多極磁石の磁極ピッチよりも第2多極磁石の磁極ピッチが小さいので、トルクの検出精度が向上する。環境変化により第1の位相差比が影響を受けても、第2の位相差比に基づいてトルクを検出できる。その結果、トルクセンサは、環境変化があっても安定してより精度よくトルクを検出することができる。
【0009】
トルクセンサの望ましい態様として、前記第1の位相差比に応じた第1トルクと、前記第2の位相差比に応じた第2トルクとの平均値を前記シャフトに加えられたトルクとする。
【0010】
これにより、第1トルクと第2トルクとの平均に基づいてトルクを検出しているので、第1の位相差比に含まれる環境変化による影響が緩和される。その結果、トルクセンサは、環境変化があっても安定してより精度よくトルクを検出することができる。
【0011】
トルクセンサの望ましい態様として、前記第1の位相差比に応じた第1トルクを前記シャフトに加えられたトルクとする。
【0012】
これにより、検出精度の高い第1トルクをシャフトに加えられたトルクとすることができる。
【0013】
トルクセンサの望ましい態様として、前記第1トルクが使用できない場合、前記第2の位相差比に応じた第2トルクを前記シャフトに加えられたトルクとする。
【0014】
これにより、機能継続ができ、トルクセンサは、安定してトルク検出することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、環境変化があっても安定して精度よくトルクを検出するトルクセンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る相対角度検出装置を模式的に示した断面図である。
【
図2】
図2は、実施形態1に係るトルクセンサの模式図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係るトルクセンサの機能ブロックを示す模式図である。
【
図4A】
図4Aは、負荷トルクがない場合における、第1磁気センサの出力及び第2磁気センサの出力を説明する説明図である。
【
図4B】
図4Bは、負荷トルクがある場合における、第1磁気センサの出力及び第2磁気センサの出力を説明する説明図である。
【
図5】
図5は、実施形態1に係る位相差比を説明するための模式的な説明図である。
【
図6A】
図6Aは、実施形態1に係る位相差比を分類するための治具を説明するための説明図である。
【
図6B】
図6Bは、実施形態1において、第1分類として分類された第1の位相差比と時間との関係を説明する説明図である。
【
図6C】
図6Cは、実施形態1において、第2分類として分類された第2の位相差比と時間との関係を説明する説明図である。
【
図7】
図7は、実施形態1において、予め記憶された第1の位相差比に対する第1トルクの情報を説明するための模式的な説明図である。
【
図8】
図8は、実施形態1において、予め記憶された第2の位相差比に対する第2トルクの情報説明する説明図である。
【
図9】
図9は、実施形態1において、トルクを算出するフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態2において、トルクを算出するフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態2において、第1の位相差比の一部の情報が欠落した例を説明する説明図である。
【
図12】
図12は、実施形態3において、トルクセンサがディファレンシャルギアに接続されたシャフトのトルクを検出する例を模式的に説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0018】
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る相対角度検出装置を模式的に示した断面図である。
図1の断面は、シャフト5の中心軸Axが通る断面の相対角度検出装置10を示している。以下の説明において、軸方向とは、中心軸Axと平行な方向をいう。周方向とは、中心軸Axを中心とした同心円において、同心円に沿う方向である。ラジアル方向とは、中心軸Axに直交する平面において、中心軸Axから離れる方向である。
【0019】
シャフト5は、トーションバー部53と、トーションバー部53を挟んで軸方向の異なる位置に設けられた第1軸部51と、第2軸部52とを有している。言い換えると、シャフト5の中心軸Axに沿って、第1軸部51、トーションバー部53、第2軸部52が順に並んでいる。
【0020】
なお、本実施形態において、トーションバー部53と、第1軸部51と、第2軸部52とが一体であるが、トーションバー部53と、第1軸部51と、第2軸部52とがそれぞれ別部材で構成されていてもよい。
【0021】
シャフト5は、中空のハウジング6に挿入されている。軸受40は、内輪41と、外輪42と、転動体43を有している。内輪41の内周面は、シャフト5の第1軸部51の外周に固定されている。外輪42の外周面は、ハウジング6の内壁に固定されている。
【0022】
トーションバー部53の外周に設けられた溝5Nにより、トーションバー部53の外径は、第1軸部51の外径及び第2軸部52の外径よりも小さい。これにより、シャフト5の中心軸Ax周りに回転の力が加えられると、トーションバー部53で捻れ、第1軸部51と第2軸部52とには、シャフト5の中心軸Ax周りに相対的な角度差が生じる。相対角度検出装置10は、シャフト5の中心軸Ax周りの第1軸部51の角度と、シャフト5の中心軸Ax周りの第2軸部52の角度とを検出する。
【0023】
相対角度検出装置10は、第1多極磁石31と、第2多極磁石32と、第1磁気センサ11と、第2磁気センサ21とを含む。
【0024】
外輪42の内周には、センサハウジング44が固定されている。センサハウジング44は、センサ基板45を支持する。センサ基板45には、第1磁気センサ11及び第2磁気センサ21が電気的に接続されている。
【0025】
内輪41の内周には、第1磁気スケールユニット3Aが固定されている。第1磁気スケールユニット3Aは、第1円筒部33と、第1円筒部33の外周に設けられた第1多極磁石31とを有する。第1円筒部33は、金属材料で形成される。例えば、第1円筒部33は、材料がSPCC(Steel Plate Cold Commercial)であるがこれに限定されない。第1円筒部33は、小径部と、大径部とを有し、第1円筒部33の大径部の外周側に第1多極磁石31が固定されている。第1円筒部33の小径部の外周側が、内輪41の内周と固定されている。
【0026】
第2軸部の外周には、第2磁気スケールユニット3Bが固定されている。第2磁気スケールユニット3Bは、第2円筒部34と、第2円筒部34の外周に設けられた第2多極磁石32とを有する。第2円筒部34は、金属材料で形成される。例えば、第2円筒部34の材料がSPCC(Steel Plate Cold Commercial)であるがこれに限定されない。第2円筒部34は、小径部と、大径部とを有し、第2円筒部34の大径部の外周側に第2多極磁石32が固定されている。第1円筒部33の小径部の内周側が、第2軸部52の外周と固定されている。
【0027】
図2は、実施形態1に係るトルクセンサの模式図である。
図3は、実施形態1に係るトルクセンサの機能ブロックを示す模式図である。
図4Aは、負荷トルクがない場合における、第1磁気センサの出力及び第2磁気センサの出力を説明する説明図である。
図4Bは、負荷トルクがある場合における、第1磁気センサの出力及び第2磁気センサの出力を説明する説明図である。
【0028】
図2に示すように、第1多極磁石31及び第2多極磁石32は、交互に配置されたS極及びN極を外周面に有するリング形状の磁石である。第1多極磁石31及び第2多極磁石32は、交互に配置されたS極及びN極を外周面に有する。第1多極磁石31の磁極数は、例えば、20であり、第2多極磁石32の磁極数は、例えば、40であるがこれに限定されない。第1多極磁石31及び第2多極磁石32には、必要な磁束密度に応じて、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石等が用いられる。
【0029】
図2に示すように、第1多極磁石31におけるS極及びN極のピッチは、第2多極磁石32におけるS極及びN極のピッチとよりも大きい。言い換えると、第1多極磁石31のN極とS極との境界間の距離は、第2多極磁石32のN極とS極との境界間の距離よりも大きい。
【0030】
本実施形態では、第2多極磁石32の磁極数は、第1多極磁石31の磁極数の2倍である。第2多極磁石32の磁極数は、第1多極磁石31の磁極数よりも多ければよく、例えば、第2多極磁石32の磁極数は、第1多極磁石31の磁極数の3倍であってもよい。言い換えると、第2多極磁石32の磁極ピッチは、第1多極磁石31の磁極ピッチよりも小さい。なお、いわゆる磁極対の数は、磁極数の半分になる。
【0031】
第1磁気センサ11及び第2磁気センサ21は、ホール素子と信号処理回路と内蔵する回転角度センサである。なお、第1磁気センサ11及び第2磁気センサ21は、例えば、磁気抵抗効果(MR(Magneto Resistance effect))センサなどの磁気センサ素子でもよい。磁気抵抗効果センサとしては、AMR(Anisotropic Magneto Resistance)素子、GMR(Giant Magneto Resistance)センサ、TMR(Tunnel Magneto Resistance)センサなどを用いることができる。
【0032】
図2に示すように、第1磁気センサ11は、中心軸Axを中心とする半径Rの第1円C1上に配置される。そして、第1磁気センサ11は、第1多極磁石31とラジアル方向に、磁気ギャップを介して対向している。
【0033】
図2に示すように、第2磁気センサ21は、中心軸Axを中心とする半径Rの第2円C2上に配置される。第2磁気センサ21は、第2多極磁石32とラジアル方向に、磁気ギャップを介して対向している。
【0034】
図2に示すように、第1磁気センサ11及び第2磁気センサ21は、上述したセンサ基板45を介して、ECU(Electronic Control Unit)60に電気的に接続されている。ECU60は、第1磁気センサ11からの第1信号P1の情報及び第2磁気センサ21からの第2信号P2の情報に基づいて、上述したシャフト5に加わるトルクを演算する演算部である。
【0035】
第1磁気センサ11からの第1信号P1の情報は、一定の期間T101、T102・・・において、第1多極磁石31のS極及びN極からなる1磁極対を検出した場合に出力されるパルスの情報である。第1磁気センサ11からの第1信号P1は、
図4A及び
図4Bに示す電圧の立ち上がり矢印で示される。
【0036】
第2磁気センサ21からの第2信号P2の情報は、一定の期間T1、T2・・・において、第2多極磁石32のS極及びN極からなる1磁極対を検出した場合に出力されるパルスの情報である。第2磁気センサ21からの第2信号P2は、
図4A及び
図4Bに示す電圧の立ち上がり矢印で示される。なお、本実施形態では、一定の期間T1、T2・・・のそれぞれを基準期間という。基準期間は、一定の期間T101、T102・・・のそれぞれの期間としてもよい。
【0037】
第1信号P1及び第2信号P2に含まれるパルスは、上述した特許文献2に記載の方法で抽出できる。
【0038】
図3に示すECU60は、マイクロコンピュータであり、例えば、CPUと、ROMと、RAMと、内部記憶部と、入力インターフェースと、出力インターフェースと、を含んでいる。CPU、ROM、RAM及び記憶部64は、内部バスで接続されている。ROMには、BIOS等のプログラムが記憶されている。CPUは、演算手段であり、RAMをワークエリアとして使用しながらROMや記憶部64に記憶されているプログラムを実行することにより、
図3に示す位相差演算部61、トルク演算部62、制御部63を含む種々の機能を実現する。
【0039】
あるいは、位相差演算部61、トルク演算部62、制御部63は、それぞれ特定用途向け集積回路(ASIC)として構成され、ECU60は、これら特定用途向け集積回路(ASIC)と、記憶部64のメモリとにより、構成されていてもよい。
【0040】
第1磁気センサ11は、第1多極磁石31の回転に応じた第1信号P1をECU60に伝達する。また、第2磁気センサ21は、第2多極磁石32の回転に応じた第2信号P2をECU60に伝達する。
【0041】
後述するように、位相差演算部61は、第1信号P1と第2信号P2とに基づいて、相対的な位相ずれの第1の位相差比RatioAと、位相ずれの第2の位相差比RatioBとを演算する。
【0042】
後述するように、トルク演算部62は、位相ずれの第1の位相差比RatioAと、位相ずれの第2の位相差比RatioBと、に基づいて、トルクTを演算する。トルク演算部62は、演算したトルクTを制御部63に出力する。制御部63は、得られたトルクTに基づいて、フィードバック制御を実行する。
【0043】
図5は、実施形態1に係る位相差比を説明するための模式的な説明図である。
図6Aは、実施形態1に係る位相ずれの比を分類するための治具を説明するための説明図である。
図6Bは、実施形態1において、第1分類として分類された第1の位相差比と時間との関係を説明する説明図である。
図6Cは、実施形態1において、第2分類として分類された第2の位相差比と時間との関係を説明する説明図である。
図7は、実施形態1において、予め記憶された第1の位相差比に対する第1トルクの情報を説明するための模式的な説明図である。
図8は、実施形態1において、予め記憶された第2の位相差比に対する第2トルクの情報説明する説明図である。
図9は、実施形態1において、トルクを算出するフローチャートである。以下、
図9のフローチャートに沿って、
図1から
図8を参照しながら、詳細なトルクセンサ100の動作について、説明する。
【0044】
[負荷状態]
図3に示す位相差演算部61には、
図9に示すように、第1磁気センサ11からの第1信号P1が入力され(ステップS11)、第2磁気センサ21からの第2信号P2が入力される(ステップS12)。
【0045】
ここで、上述したように、第1多極磁石31が第1軸部51の回動に連動して回動し、第2多極磁石32が第2軸部52の回動に連動して回動する。
図4Aに示すように、シャフト5に負荷トルクが加わっていない無負荷状態では、第1信号P1の第1パルスと、第2信号P2の第1パルスとは、同時に検出される。すなわち、第1軸部51と第2軸部52とは、ねじれておらず、第1多極磁石31と第2多極磁石32とには、位相差が生じていない。
【0046】
これに対して、シャフト5に負荷トルクが加わると、第1軸部51と、第2軸部52との間で、回転差が生じる。これにより、
図4Bに示すように、第1信号P1の第1パルスと、第2信号P2の第1パルスとには、位相差が生じる。
【0047】
位相差演算部61は、第1信号P1の第1パルスの後、1番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t1とする。位相差演算部61は、第1信号P1の第1パルスの後、2番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t2とする。
【0048】
位相差演算部61は、第1信号P1の第2パルスの後、1番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t3とする。位相差演算部61は、第1信号P1の第2パルスの後、2番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t4とする。位相差演算部61は、同様に、位相差t5から位相差t10を演算する。
【0049】
次に、
図8に示すように、位相差演算部61は、期間T1に対する位相差t1の比を位相差比R1として演算する(ステップS13)。位相差演算部61は、期間T2に対する位相差t2の比を位相差比R2として演算する。位相差演算部61は、同様に、位相差比R3、R4、R5、R6、R7、R8、・・・を演算する。以上説明したように、位相差演算部61は、位相差比の演算を処理する(ステップS13)。
【0050】
図6Aに示すように記憶部64に記憶された閾値THに基づいて、位相差比R1からR8は、位相差演算部61により、例えば、閾値TH以下の第1の位相差比と、閾値THを超える第2の位相差比とに分類分けされる(ステップS14)。位相差演算部61は、
図6Bに示すように、第1の位相差比RatioAと時間の情報を記憶部64に記憶する。第1の位相差比RatioAは、第1の位相差比R1、R3、R5、R7として、以下説明する。位相差演算部61は、
図6Cに示すように、第2の位相差比RatioBと時間の情報を記憶部64に記憶する。第2の位相差比RatioBは、第2の位相差比R2、R4、R6、R8として、以下説明する。
【0051】
トルク演算部62は、第1の位相差比R1、R3、R5、R7が0ではない場合(ステップS15、No)、処理をステップS16及びステップS17へ進める。
【0052】
トルク演算部62は、
図7に示すような記憶部64に記憶された第1の位相差比に対する第1トルクの情報に、第1の位相差比R1、R3、R5、R7を与えて、各第1トルク(Torque A)を演算する(ステップS16)。第1の位相差比に対する第1トルクの情報は、ルックアップテーブル、又は第1の位相差比を変数とする第1トルクを求める関数式などである。
【0053】
トルク演算部62は、
図8に示すような記憶部64に記憶された第2の位相差比に対する第2トルクの情報に、第2の位相差比R2、R4、R6、R8を与えて、各第2トルク(Torque B)を演算する(ステップS17)。第2の位相差比に対する第2トルクの情報は、ルックアップテーブル、又は第2の位相差比を変数とする第2トルクを求める関数式などである。
【0054】
トルク演算部62は、ステップS16において求めた第1トルクと、ステップS17において求めた第2トルクとの平均を演算する(ステップS18)。
【0055】
トルク演算部62は、ステップS18で求めた平均トルクをトルクTとして、制御部63へ出力する(ステップS50)。
【0056】
[無負荷状態]
上述した
図4Aに示すように、シャフト5に負荷トルクが加わっていない無負荷状態では、第1信号P1の第1パルスと、第2信号P2の第1パルスとは、同時に検出される。
図3に示す位相差演算部61には、
図9に示すように、第1磁気センサ11からの第1信号P1が入力され(ステップS11)、第2磁気センサ21からの第2信号P2が入力される(ステップS12)。
【0057】
位相差演算部61は、第1信号P1の第1パルスの後、1番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t1とする。無負荷状態では、位相差t1が期間T1になる。したがって、位相差t1は、期間T1の1倍である。位相差演算部61は、第1信号P1の第1パルスの後、2番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t2とする。無負荷状態では、位相差t2が、期間T1と期間T2との和になる。期間T1は、期間T2と同じ時間を有する。したがって、位相差t2は、期間T2の2倍である。
【0058】
位相差演算部61は、第1信号P1の第2パルスの後、1番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t3とする。無負荷状態では、位相差t3が期間T3になる。したがって、位相差t3は、期間T3の1倍である。位相差演算部61は、第1信号P1の第2パルスの後、2番目に検出される第2信号P2のパルスまでの時間を演算し、位相差t4とする。無負荷状態では、位相差t4が、期間T3と期間T4との和になる。期間T3は、期間T4と同じ時間を有する。したがって、位相差t4は、期間T4の2倍である。位相差演算部61は、同様に、位相差t5から位相差t10を演算する。
【0059】
次に、位相差演算部61は、期間T1に対する位相差t1の比を位相差比R1として演算する(ステップS13)。位相差t1が期間T1の1倍であるので、期間T1に対する位相差t1の比である位相差比R1は、1になる。位相差演算部61は、期間T2に対する位相差t2の比を位相差比R2として演算する。位相差t2が期間T2の2倍であるので、期間T2に対する位相差t2の比である位相差比R2は、2になる。位相差演算部61は、同様に、位相差比R3、R4、R5、R6、R7、R8、・・・を演算する。以上説明したように、位相差演算部61は、位相差比の演算を処理する(ステップS13)。
【0060】
図6Aに示すように記憶部64に記憶された閾値THに基づいて、位相差比R1からR8は、位相差演算部61により、例えば、閾値TH以下の第1の位相差比と、閾値THを超える第2の位相差比とに分類分けされる(ステップS14)。位相差演算部61は、
図6Bに示すように、第1の位相差比R1、R3、R5、R7と時間の情報を記憶部64に記憶する。位相差演算部61は、
図6Cに示すように、第2の位相差比R2、R4、R6、R8と時間の情報を記憶部64に記憶する。
【0061】
トルク演算部62は、第1の位相差比R1、R3、R5、R7が1である場合(ステップS15、Yes)、処理をステップS19へ進める。なお、ステップS19に代えて、トルク演算部62は、第2の位相差比R2、R4、R6、R8が2である場合、処理をステップS19へ進めるようにしてもよい。
【0062】
トルク演算部62は、トルクTを0とする(ステップS19)。次に、トルク演算部62は、ステップS19で求めたトルクTを制御部63へ出力する(ステップS50)。
【0063】
以上説明したように、トルクセンサ100は、シャフト5に加えられたトルクTを検出する。シャフト5は、第1軸部51と、第1軸部51とは軸方向の異なる位置に設けられた第2軸部52とを有する。
【0064】
トルクセンサ100は、第1磁気スケールユニット3Aと、第2磁気スケールユニット3Bと、第1磁気センサ11と、第2磁気センサ21と、演算部(コントロールユニット)であるECU60とを備えている。
【0065】
第1磁気スケールユニット3Aは、シャフト5と、第1軸部51の回動に連動して回動し、シャフト5の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石31を有する。第2磁気スケールユニット3Bは、第2軸部52の回動に連動して回動し、第1多極磁石31の磁極のピッチよりも小さい磁極のピッチであって、シャフト5の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第2多極磁石32を有する。
【0066】
第1磁気センサ11は、第1多極磁石31の外周側に配置されており、第2磁気センサ21は、第2多極磁石32の外周側に配置されている。
【0067】
第2多極磁石32は、第1多極磁石31よりも周方向に磁極数が多い。このため、第2磁気センサ21が検出する第2軸部52の回動した角度の検出精度が高くなる。しかしながら、第2多極磁石32の磁極数が多くなると、磁極の体積が相対的に小さくなる。体積が小さい磁極の磁力線は、温度変化による磁気センサと磁石との距離の変化や、磁力自体の低下の影響を受けやすくなる。このため、第2多極磁石32を検出する第2磁気センサ21の第2信号P2の信号強度が低下する可能性がある。
【0068】
これに対して、実施形態1のトルクセンサ100は、環境変化があっても安定して精度よくトルクTを検出する。具体的には、ECU60は、第1磁気センサ11の検出した第1信号P1のパルスの次に、第2磁気センサ21の検出した第2信号P2の第1パルスと、第1信号P1のパルスとの間の第1の位相差t1を演算する。また、ECU60は、第2信号P2の第1パルスの次に第2磁気センサ21の検出した第2信号P2の第2パルスと、第1信号P1のパルスとの間の第2の位相差t2を演算する。
【0069】
ECU60は、第2信号P2の第1パルスから第2信号P2の第2パルスまでの基準期間(例えば、期間T1)に対する、第1の位相差t1の比である第1の位相差比R1を演算する。また、ECU60は、第2信号P2の第1パルスから第2信号P2の第2パルスまでの基準期間(例えば、期間T1)に対する、第2の位相差t2の比である第2の位相差比R2を演算する。
【0070】
ECU60は、第1の位相差比R1及び第2の位相差比R2のうち少なくとも1つに基づいて、シャフト5に加えられたトルクTを演算する。これによれば、第1多極磁石31の磁極ピッチよりも第2多極磁石32の磁極ピッチが小さいので、トルクTの検出精度が向上する。第2の位相差t2は、第1の位相差t1よりも大きくなる。したがって、第2の位相差比R2は、第1の位相差比R1よりも大きくなる。このため、環境変化により第1の位相差比R1が影響を受けても、第2の位相差比R2に基づいてトルクTを検出できる。その結果、トルクセンサ100は、環境変化があっても安定してより精度よくトルクTを検出することができる。
【0071】
実施形態1のトルクセンサ100は、第1の位相差比R1に応じた第1トルクと、第2の位相差比R2に応じた第2トルクとの平均値をシャフト5に加えられたトルクTとする。
【0072】
これにより、第1トルクと第2トルクとの平均に基づいてトルクTを検出しているので、第1の位相差比R1に含まれる環境変化による影響が緩和される。その結果、トルクセンサは、環境変化があっても安定してより精度よくトルクTを検出することができる。
【0073】
なお、上述したように、第2の位相差比R2は、第1の位相差比R1よりも大きいので、第2の位相差比R2にのみ基づいて、トルクTを検出するようにしても精度よくトルクTを検出できる。
【0074】
(実施形態2)
図10は、実施形態2において、トルクを算出するフローチャートである。
図11は、実施形態2において、第1の位相差比の一部の情報が欠落した例を説明する説明図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素、及び処理ステップには同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0075】
実施形態2において、無負荷状態の処理は、実施形態1と同じであるので、説明を省略する。実施形態2において、負荷状態の処理は、ステップS17の処理まで同じ処理である。ステップS17の処理の結果、
図11に示す第1の位相差比と、
図6Cに示す第2の位相差比とが得られる。
【0076】
実施形態2のステップS16の処理において、
図11に示すように、第1の位相差比R1、R3、R7からは、第1トルクの情報を演算できる。しかしながら、第1の位相差比R5の情報が欠落し、第1の位相差比R5から第1トルクの情報を得ることができない場合について、以下説明する。
【0077】
第1の位相差比R1、R3、R7からは、ステップS16の第1トルクの情報が得られる。そこで、第1トルクの情報が使用できる(OKの)場合(ステップS21、Yes)、第1トルクをトルクTとする(ステップS22)。
【0078】
トルク演算部62は、ステップS21で求めたトルクTを制御部63へ出力する(ステップS50)。なお、第1の位相差比R7からステップS16の第1トルクの情報が得られる場合も、トルク演算部62は、同様に処理する。
【0079】
トルク演算部62は、
図11に示すように、第1の位相差比R1、R3、R7の入力があるが、第1の位相差比R3と、第1の位相差比R7との間に、本来あるべき第1の位相差比R5がない場合、第1の位相差比R5から求められる第1トルクの情報が得られない。そこで、第1トルクの情報が使用できない場合(ステップS21、No)、
図6Cに示す第2の位相差比R6から求めた第2トルクをトルクTとする(ステップS23)。
【0080】
トルク演算部62は、ステップS23で求めたトルクTを制御部63へ出力する(ステップS50)。
【0081】
以上説明したように、第2実施形態のトルクセンサ100は、第1の位相差比R1、R3、R7に応じた第1トルクをシャフト5に加えられたトルクTとする。これにより、検出精度の高い第1トルクをシャフト5に加えられたトルクTとすることができる。
【0082】
また、第2実施形態のトルクセンサ100は、第1の位相差比R5に応じた第1トルクが使用できない場合、第2の位相差比R6に応じた第2トルクをシャフト5に加えられたトルクとする。これにより、機能継続ができ、トルクセンサ100は、安定してトルクTを検出することができる。
【0083】
(実施形態3)
図12は、実施形態3において、トルクセンサがディファレンシャルギアに接続されたシャフトのトルクを検出する例を模式的に説明する断面図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素、及び処理ステップには同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0084】
実施形態3において、シャフト5は、第1軸部51と、第1軸部51とは軸方向の異なる位置に設けられた第2軸部52とを有している。言い換えると、シャフト5の中心軸Axに沿って、第1軸部51、第2軸部52が順に並んでいる。
【0085】
第1軸部51の直径は、第2軸部52の直径よりも小さい。これにより、シャフト5の中心軸Ax周りに回転の力が加えられると、第1軸部51と第2軸部52とには、シャフト5の中心軸Ax周りに相対的な角度差が生じる。相対角度検出装置10は、シャフト5の中心軸Ax周りの第1軸部51の角度と、シャフト5の中心軸Ax周りの第2軸部52の角度とを検出する。
【0086】
軸受40Aは、上述した軸受40と同じ構成を有している。軸受40Aの内輪の内周面は、第1円筒部33Aを介して、シャフト5の第1軸部51の外周に固定されている。
【0087】
軸受40Aの内周には、第1磁気スケールユニット3Aが固定されている。第1磁気スケールユニット3Aは、第1円筒部33Aと、第1円筒部33Aの外周に設けられた第1多極磁石31とを有する。
【0088】
軸受40Aの外輪の外周面は、センサハウジング44Aを介して、ハウジング6Aの内壁に固定されている。センサハウジング44Aは、第1磁気センサ11を支持する。第1円筒部33Aは、第1円筒部33と同じ構成であるので、説明を省略する。
【0089】
軸受40Bは、上述した軸受40と同じ構成を有している。軸受40Bの内輪の内周面は、第2円筒部34Aを介して、シャフト5の第2軸部52の外周に固定されている。
【0090】
軸受40Bの内周には、第2磁気スケールユニット3Bが固定されている。第2磁気スケールユニット3Bは、第2円筒部34Aと、第2円筒部34Aの外周に設けられた第2多極磁石32とを有する。
【0091】
軸受40Bの外輪の外周面は、センサハウジング44Bを介して、ハウジング6Aの内壁に固定されている。センサハウジング44Bは、第2磁気センサ21を支持する。第2円筒部34Aは、第2円筒部34と同じ構成であるので、説明を省略する。
【0092】
実施形態3のシャフト5は、ディファレンシャルギアDGに接続されている。
【0093】
以上説明したように、トルクセンサ101は、シャフト5に加えられたトルクTを検出する。シャフト5は、第1軸部51と、第1軸部51とは軸方向の異なる位置に設けられた第2軸部52とを有する。
【0094】
トルクセンサ101は、第1磁気スケールユニット3Aと、第2磁気スケールユニット3Bと、第1磁気センサ11と、第2磁気センサ21と、
図3に示すコントロールユニットであるECU60とを備えている。
【0095】
図2と同様に、第1磁気スケールユニット3Aは、シャフト5と、第1軸部51の回動に連動して回動し、シャフト5の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石31を有する。第2磁気スケールユニット3Bは、第2軸部52の回動に連動して回動し、第1多極磁石31の磁極のピッチよりも小さい磁極のピッチであって、シャフト5の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第2多極磁石32を有する。
【0096】
第1磁気センサ11は、第1多極磁石31の外周側に配置されており、第2磁気センサ21は、第2多極磁石32の外周側に配置されている。
【0097】
ECU60は、実施形態1又は実施形態2と同様に、トルクTを演算する。実施形態3によれば、トルクセンサ101は、実施形態1のトーションバー部53がなくてもトルクTを検出することができる。
【0098】
以上説明したトルクセンサ100又はトルクセンサ101は、第1磁気センサ11、第1磁気センサ12を備える。第1磁気センサ11が複数あり、第1磁気センサ12が複数ある構成でもよい。これによれば、複数の第1磁気センサ11のいずれか1つが故障しても機能継続できる。あるいは、複数の第2磁気センサ21のいずれかが故障しても機能継続できる。このように、トルクセンサ100又はトルクセンサ101は、冗長化システムを構築してもよい。第1磁気センサは、2つでもよく、3以上であってもよい。第2磁気センサは、2つでもよく、3以上であってもよい。
【符号の説明】
【0099】
3A 第1磁気スケールユニット
3B 第2磁気スケールユニット
5 シャフト
6 ハウジング
10 相対角度検出装置
11 第1磁気センサ
21 第2磁気センサ
31 第1多極磁石
32 第2多極磁石
33、33A 第1円筒部
34、34A 第2円筒部
40、40A、40B 軸受
41 内輪
42 外輪
43 転動体
44 センサハウジング
45 センサ基板
51 第1軸部
52 第2軸部
53 トーションバー部
60 ECU(演算部)
61 位相差演算部
62 トルク演算部
63 制御部
64 記憶部
100、101 トルクセンサ
DG ディファレンシャルギア
Ax 中心軸