IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社村田製作所の特許一覧

<>
  • 特許-インダクタ 図1
  • 特許-インダクタ 図2
  • 特許-インダクタ 図3
  • 特許-インダクタ 図4
  • 特許-インダクタ 図5
  • 特許-インダクタ 図6
  • 特許-インダクタ 図7
  • 特許-インダクタ 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】インダクタ
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/04 20060101AFI20220726BHJP
   H01F 37/00 20060101ALI20220726BHJP
   H01F 27/255 20060101ALI20220726BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20220726BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
H01F17/04 A
H01F17/04 F
H01F37/00 C
H01F27/255
H01F27/29 H
H01F27/28 K
H01F27/28 152
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019200132
(22)【出願日】2019-11-01
(65)【公開番号】P2021072421
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2021-04-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】盛 建新
【審査官】古河 雅輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-067214(JP,A)
【文献】特開2008-294085(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0079133(KR,A)
【文献】特開2004-048090(JP,A)
【文献】特開2001-244119(JP,A)
【文献】特開2002-043131(JP,A)
【文献】特開2017-069460(JP,A)
【文献】特開平11-251143(JP,A)
【文献】特開2017-216683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 17/00-21/12
H01F 27/24-27/30
H01F 38/42
H01F 30/00-38/12
H01F 38/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体により形成された巻回部、前記巻回部から引き出された1対の引き出し部を有するコイル、及び、磁性粉を含み、前記コイルを内包する磁性部を備え、対向する2つの主面と、2つの主面に隣接する側面を有する素体を備え、
前記素体の前記側面は、第1方向に延在し互いに対向する2つの側面と、第2方向に延在し互いに対向する2つの側面とを有し、
前記巻回部は、
前記素体の前記主面から透視した場合、前記素体の外側から内側へ周回して連続する複数の直線部を備えた第1蛇行部及び第2蛇行部を備えており、かつ
前記素体の前記主面と略平行な平面上に配置されており、
前記第1蛇行部及び前記第2蛇行部は、前記素体の内側で連続しており、
前記第1蛇行部を構成する前記直線部と前記第2蛇行部を構成する前記直線部とは、互いに離隔して配置されており、
前記複数の直線部は、前記第1方向に延在する少なくとも2つの直線部と、前記第2方向に延在する少なくとも2つの直線部とを備えており、
前記第1方向に延在する直線部のうち、隣接しかつ対向する直線部間の第1間隔gapと、前記第1方向に延在する直線部のうち、前記第1方向に延在する一方の側面に最も近い直線部、及び前記第1方向に延在する前記一方の側面の間の第2間隔swとは、gap/4≦sw≦gapの関係を有しており、
前記第2方向に延在する直線部のうち、隣接しかつ対向する直線部間の第3間隔gap’と、前記第2方向に延在する直線部のうち、前記第2方向に延在する一方の側面に最も近い直線部、及び前記第2方向に延在する前記一方の側面の間の第4間隔sw’とは、gap’/4≦sw’≦gap’の関係を有する、インダクタ。
【請求項2】
前記第1間隔gapと前記第3間隔gap’とは等しく、
前記第2間隔swと前記第4間隔sw’とは等しい、請求項に記載のインダクタ。
【請求項3】
前記素体の前記主面から透視した場合の前記巻回部の外形は、略矩形である、請求項1又は2に記載のインダクタ。
【請求項4】
前記巻回部は、4i+3(i≧1)本の前記直線部で構成されており、
前記素体の前記主面から透視した場合の前記巻回部の外形は、略長方形である、請求項1~のいずれか1項に記載のインダクタ。
【請求項5】
前記巻回部は、4j+1(j≧2)本の前記直線部で構成されており、
前記素体の前記主面から透視した場合の前記巻回部の外形は、略正方形である、請求項1~のいずれか1項に記載のインダクタ。
【請求項6】
前記1対の引き出し部の一部は、前記素体の前記主面の一方を構成する実装面に配置されている、請求項1~のいずれか1項に記載のインダクタ。
【請求項7】
前記コイルは、疑似引き出し部を備えている、請求項1~のいずれか1項に記載のインダクタ。
【請求項8】
前記磁性粉は金属磁性粉である、請求項1~のいずれか1項に記載のインダクタ。
【請求項9】
前記導体は金属板である、請求項1~のいずれか1項に記載のインダクタ。
【請求項10】
前記コイルは、巻回パターンを有する基板に前記コイルを構成する導電材料を付与して形成される、請求項1~のいずれか1項に記載のインダクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インダクタは、その使用目的に応じて様々な構成を有する。その中の1つとして、1つの平面上に導体を蛇行させて形成したコイルを有するインダクタがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-134147号
【文献】国際公開第2018/045007号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、DC-DCコンバータの高周波化及び大電流化が可能になっている。それに伴い、従来のインダクタは、低直流抵抗で、インダクタンス値が、例えば、30nH以上100nH以下の小さいものが要求されている。特許文献1や特許文献2に記載されたようなインダクタは、同一平面上に導体が配置されるため、導体同士の交差部がなく、立体的構造のインダクタよりも信頼性が高い。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載されたようなインダクタでは、インダクタンス値、直流抵抗及び、インダクタンス値の低下によって定まる定格電流が導体の寸法や構造に依存するため、小型化が進んだインダクタにおいて、目標のインダクタンス値を確保しつつ、直流抵抗を小さくし、かつインダクタンス値の低下によって定まる定格電流を大きくすることが難しかった。
【0005】
本発明の1態様は、対応できるインダクタンス値の範囲を大きくできると共に、インダクタンス値の低下によって定まる定格電流を大きくでき、直流抵抗の増加を抑制することが可能なインダクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1態様に係るインダクタは、導体により形成された巻回部、巻回部から引き出された1対の引き出し部を有するコイル、及び、磁性粉を含み、コイルを内包する磁性部を備え、対向する2つの主面と、2つの主面に隣接する側面を有する素体を備え、巻回部は、素体の主面から透視した場合、素体の外側から内側へ周回して連続する複数の直線部を備えた第1蛇行部及び第2蛇行部を備えており、第1蛇行部及び第2蛇行部は、素体の内側で連続しており、第1蛇行部を構成する直線部と第2蛇行部を構成する直線部とは、互いに離隔して配置されている。
【0007】
本発明の1態様は、対応できるインダクタンス値の範囲を大きくできると共に、インダクタンス値の低下によって定まる定格電流を大きくでき、直流抵抗の増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態1に係るインダクタを示す斜視図である。
図2図1に示す素体の上面図である。
図3】本発明の実施形態2に係るインダクタの底面斜視図である。
図4】本発明の実施形態3に係るインダクタの底面斜視図である。
図5】本発明の実施形態4に係るインダクタの底面斜視図である。
図6】(a)本発明の変形例1に係るインダクタの素体の上面図と、(b)本発明の変形例2に係るインダクタの素体の上面図とを示す。
図7】本発明の実施形態4に係るコイルを形成する方法を示している。
図8】(a)従来の蛇行型コイルを有するインダクタの素体の上面図と、(b)従来のS字型コイルを有するインダクタの素体の上面図とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及び、それらの用語を含む別の用語)を用いる。それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
後述の実施形態や実施例では、前述と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態や実施例ごとには逐次言及しないものとする。
【0010】
1.実施形態1
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態1に係るインダクタ1の説明を行う。
図1は、本発明の実施形態1に係るインダクタを示す斜視図である。図2は、図1に示す素体の上面図である。
【0011】
実施形態1に係るインダクタ1は、素体2と素体2の表面に形成された1対の外部電極4とを備える。素体2は、コイル8と磁性部6とを含む。
コイル8は、導体を用いて形成した巻回部10と、巻回部10から引き出された1対の引き出し部12とを含む。
磁性部6は磁性紛を含む材料から形成されており、コイル8を埋設している。ただし、引き出し部12の断面は素体2から露出しており、素体2上に形成された外部電極4と電気的に接続している。
【0012】
(素体)
素体2は、外観形状が、第1方向(幅方向)とxと第2方向(奥行き方向)yと第3方向(高さ方向)zとを有する略直方体である。素体2は、インダクタ1を基板に実装する際の実装面2aである第1主面と、実装面2aに対向する第2主面2bと、第1主面と第2の主面に隣接し、幅方向xに延在する第1側面2c及び第3側面2eと、第1主面と第2の主面に隣接し、奥行き方向yに延在する第2側面2d及び第4側面2fとを有する。素体2の寸法は例えば、幅方向xの長さが1.6mm以上13mm以下であり、奥行き方向yの長さが0.8mm以上13mm以下であり、高さ方向zの長さが0.5mm以上13mm以下である。
【0013】
(コイル)
コイル8は、導体を巻回して形成した巻回部10と、巻回部10から引き出された1対の引き出し部12とを含む。巻回部10は、連続する複数の直線部を備える第1蛇行部20及び第2蛇行部30を備えている。第1蛇行部20及び第2蛇行部30では、直線部が素体2の第2主面2bから透視した場合、素体2の外側から内側へ時計回りに連続している。第1蛇行部20と第2蛇行部30は、素体2の内側で互いに連続しており、かつ第1蛇行部20の直線部と第2蛇行部30の直線部が互いに離隔して配置されている。
【0014】
コイル8を形成する導体としては、導体に被覆層が設けられた導線や、線状の金属板等が用いられる。
コイル8を形成する導体として導線を用いる場合の導線の導体は、例えば銅等で形成され、幅が200μm以上500μm以下、厚みが100μm以上700μm以下である。被覆層は、ポリアミドイミド等の絶縁性樹脂で形成され、厚みが例えば、2μm以上10μm以下、好ましくは6μmである。
コイル8を形成する導体として線状の金属板を用いる場合の金属板は、例えば銅等で形成され、幅が200μm以上500μm以下、厚みが100μm以上700μm以下である。また、金属板は、その表面に、第1層のニッケル(Ni)めっきと、第1層上に設けられる第2層のスズ(Sn)めっきを含んで形成されてもよい。
【0015】
(巻回部)
巻回部10は、連続する複数の直線部を備える第1蛇行部20及び第2蛇行部30を備えている。
複数の直線部は、素体2の幅方向x又は奥行き方向yに延在する。巻回部10を形成する導体は、素体2の高さ方向zに重なる領域を有さない。つまり、巻回部10は、素体2の実装面2aと略平行な平面上で導体が巻回されて形成されている。
第1蛇行部20は、素体2の第2主面2bから透視した場合、素体2の外側から内側に向けて順次導体を折り込んで形成されている。導体は、素体2の第2主面2bから透視した場合、素体2の外側から内側に向けて時計回りに渦を巻いている。折り込み箇所間に延在する導体は、直線状に配置され直線部を形成している。
第2蛇行部30は、素体2の内側で第1蛇行部20に繋がっている。第2蛇行部30は、素体2の第2主面2bから透視した場合、素体2の内側から外側に向けて順次導体を折り返して形成されている。導体は、素体2の第2主面2bから透視した場合、素体2の内側から外側に向けて反時計回りに渦を巻いている。これは、素体2の外側から見れば、導体は、素体2の第2主面2bから透視した場合、素体2の外側から内側へ時計回りに渦を巻いているともいえる。折り込み箇所間に延在する導体は、直線状に配置され直線部を形成している。第2蛇行部30の直線部は、第1蛇行部20の直線部と離隔して配置されている。
従って、巻回部10は、素体2の第2主面2bから透視した場合、導体を素体2の外側から内側へ順次時計回りに折り込み、素体2の内側で方向を反転させて、素体2の内側から外側へ順次反時計回りに折り返して形成されている。
このように構成された第1蛇行部20と第2蛇行部30とを有する巻回部10は、素体2の実装面2aと略平行な面上に配置されている。
以下、第1蛇行部20及び第2蛇行部30について詳細を説明する。
【0016】
巻回部10の第1蛇行部20は、第1直線部21~第5直線部25を有する。第1直線部21は、素体2の幅方向xに延在している。第1直線部21は、巻回部10の最も外側に配置され、素体2の第3側面2eの最も近くに配置されている直線部である。第2直線部22は、第1直線部21に繋がっており、奥行き方向yに延在している。第2直線部22は、巻回部10の最も外側に配置されており、素体2の第4側面2fの最も近くに配置されている直線部である。第3直線部23は、第2直線部22に繋がっており、素体2の幅方向xに延在している。第3直線部23は、後述する第2蛇行部30の第1直線部31よりも内側に配置されている。第4直線部24は、第3直線部23に繋がっており、素体2の奥行き方向yに延在している。第4直線部24は、後述する第2蛇行部30の第2直線部32よりも内側に配置されている。第5直線部25は、第4直線部24に繋がっており、素体2の幅方向xに延在している。第5直線部25は、第3直線部23及び後述する第2蛇行部30の第3直線部33よりも内側に配置されている。さらに、第5直線部25は、素体2の第1側面2cと第3側面2eとの中間に配置されており、素体2の第2主面2bから透視した場合、図2に示す様に、中心点O2が素体2の中心点O1と一致するように配置されている。
【0017】
巻回部10の第2蛇行部30は、第1直線部31~第4直線部34を有する。第1直線部31は、素体2の幅方向xに延在している。第1直線部31は、巻回部10の最も外側に配置され、素体2の第1側面2cの最も近くに配置されている直線部である。第2蛇行部30の第1直線部31は、第1蛇行部20の第1直線部21と同じ長さに形成される。第2直線部32は、第1直線部31に繋がっており、素体2の奥行き方向yに延在している。第2直線部32は、巻回部10の最も外側に配置されており、素体2の第2側面2dの最も近くに配置されている直線部である。第2蛇行部30の第2直線部32は、第1蛇行部20の第2直線部22と同じ長さに形成される。第3直線部33は、第2直線部32に繋がっており、素体2の幅方向xに延在している。第3直線部33は、第1蛇行部20の第1直線部21と第1蛇行部20の第5直線部25との間に配置されている。第2蛇行部30の第3直線部33は、第1蛇行部20の第3直線部23と同じ長さに形成される。第4直線部34は、第3直線部33に繋がっており、素体2の奥行き方向yに延在している。第4直線部34は、第1蛇行部20の第2直線部22よりも内側に配置されている。第4直線部34は、第1蛇行部20の第5直線部25に繋がっている。第2蛇行部30の第4直線部34は、第1蛇行部20の第4直線部24と同じ長さに形成される。
【0018】
図2を参照して、このような第1蛇行部20の直線部21~25と第2蛇行部30の直線部31~34との配置を、さらに詳細に説明する。
【0019】
まず、素体2の幅方向xに延在する直線部21、23、25、31、33に注目する。素体2の幅方向xに延在する直線部21、23、25、31、33は、素体2の第3側面2eから順に、第1蛇行部20の第1直線部21、第2蛇行部30の第3直線部33、第1蛇行部20の第5直線部25、第1蛇行部20の第3直線部23、第2蛇行部30の第1直線部31が配置されている。
【0020】
素体2の第3側面2eと第1蛇行部20の第1直線部21との間の第1距離d1、及び、第2蛇行部30の第1直線部31と素体2の第1側面2cとの間の第6距離d6は、同一であり、距離(第2間隔)swである。
第1蛇行部20の第1直線部21と第2蛇行部30の第3直線部33との間の第2距離d2、第2蛇行部30の第3直線部33と第1蛇行部20の第5直線部25との間の第3距離d3、第1蛇行部20の第5直線部25と第1蛇行部20の第3直線部23との間の距離d4、第1蛇行部20の第3直線部23と第2蛇行部30の第1直線部31との間の距離d5は、すべて同一であり、距離(第1間隔)gapである。第2距離d2~第5距離d5は、素体2の幅方向xに延在する直線部21、23、25、31、33のうち、隣接しかつ対向する直線部間の距離とも表される。
【0021】
第1間隔gapと第2間隔swとは、gap/4≦sw≦gapの関係を有しており、望ましくは、gap/4<sw<gapの関係を有し、さらに望ましくは、sw≒gap/2の関係を有する。
【0022】
次に、素体2の奥行き方向yに延在する直線部22、24、32、34に注目する。素体2の奥行き方向yに延在する直線部22、24、32、34は、素体2の第2側面2dから順に、第2蛇行部30の第2直線部32、第1蛇行部20の第4直線部24、第2蛇行部30の第4直線部34、及び第1蛇行部20の第2直線部22が配置されている。
【0023】
素体2の第2側面2dと第2蛇行部30の第2直線部32との間の第7距離d7、及び、第1蛇行部20の第2直線部22と素体2の第4側面2fとの間の第10距離d10は、同一であり、距離(第4間隔)sw’である。
第2蛇行部30の第2直線部32と第1蛇行部20の第4直線部24との間の第8距離d8、第2蛇行部30の第4直線部34と第1蛇行部20の第2直線部22との間の第9距離d9は、同一であり、距離(第3間隔)gap’である。第8距離d8及び第9距離d9は、素体2の奥行き方向yに延在する直線部22、24、32、34のうち、隣接しかつ対向する直線部間の距離とも表される。
【0024】
第3間隔gap’と第4間隔sw’とは、gap’/4≦sw’≦gap’の関係を有しており、望ましくは、gap’/4<sw’<gap’の関係を有し、さらに望ましくは、sw’≒gap’/2の関係を有する。
さらに、第3間隔gap’は上記の第1間隔gapと等しく、第4間隔sw’は上記の第2間隔swと等しい。
従って、直線部は、素体2の第2主面2bから透視した場合、素体2の中心点O1に対して点対称に配置されており、巻回部10の平面視における外形は、略矩形形状である。
【0025】
(引き出し部)
1対の引き出し部12のうち一方の引き出し部12は、第1蛇行部20の第1直線部21に繋がっている。また、他方の引き出し部12は、第2蛇行部30の第1直線部31に繋がっている。1対の引き出し部12はそれぞれ、その一方の断面を素体2の第2側面2d又は第4側面2fに露出させている。
【0026】
(磁性部)
磁性部6は、1対の引き出し部12それぞれの一方の断面を除いて、コイル8を覆っている。
磁性部6は、磁性粉と樹脂の混合物を加圧成型して形成される。混合物における磁性粉の充填率は、例えば、60重量%以上であり、好ましくは80重量%以上である。磁性粉としては、Fe、Fe-Si-Cr、Fe-Ni-Al、Fe-Cr-Al、Fe-Si、Fe-Si-Al、Fe-Ni、Fe-Ni-Mo等の鉄系の金属磁性粉、他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉、表面を改質した金属磁性粉、ナノレベルの微小な金属磁性粉末が用いられる。樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂又は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
【0027】
(外部電極)
1対の外部電極4は、素体2の表面に形成され、互いに離隔して配置されている。一方の外部電極4は、素体2の第2側面2dと、実装面2a、第2主面2b、第1側面2c、及び第3側面2eの一部とにまたがって配置されている。一方の外部電極4は、素体2から露出した一方の引き出し部12の断面を覆っており、その断面を介してコイル8と電気的に接続している。他方の外部電極4は、素体2の第4側面2fと、実装面2a、第2主面2b、第1側面2c及び第3側面2eの一部とにまたがって配置されている。他方の外部電極4は、素体2から露出した他方の引き出し部12の断面を覆っており、その断面を介してコイル8と電気的に接続している。
【0028】
1対の外部電極4は、例えば、金属粒子と樹脂を含有する導電性樹脂により形成される。金属粒子は銀が用いられる。樹脂はエポキシ樹脂が用いられる。また、1対の外部電極4は、金属粒子と樹脂を含有する導電性樹脂上には、ニッケルから形成される第1層と、第1層上に形成され、スズから形成される。
【0029】
このように構成されたインダクタでは、直線部が素体2の中心点O1に対して点対称に配置されており、さらに、gap/4≦sw≦gap(gap’/4≦sw’≦gap’)を満たすように配置されている。そのため、インダクタにおける磁束密度の分布が均一になり、それゆえ、インダクタにおけるエネルギー分布も均一になる。これにより、磁気飽和が抑制され、インダクタンス値の低下によって定まる定格電流を高くしたインダクタを得ることができる。
さらに、一般的に、インダクタンス値を大きくするために、導体を細くすることがあるが、導体を細くすると直流抵抗が増加する。しかしながら、上記のように構成されたインダクタでは、導体を蛇行させて配置させることで導体の長さを十分に確保することができるため、導体を細くすることなく十分なインダクタンス値を得ることができる。これにより、上記のように構成されたインダクタでは、インダクタンス値を大きくできると同時に直流抵抗の増加を抑制できる。
また、上記のように構成されたインダクタでは、第1蛇行部20と第2蛇行部30とが平面視において重なっていない。つまり、素体2内で導体が高さ方向zに重なっていない。これにより、後述する、素体2を形成する際の圧縮工程において、導体同士が接触してショートすることを防止できる。
【0030】
このように構成されたインダクタは、導体により形成された巻回部10、巻回部10から引き出された1対の引き出し部12を有するコイル8、及び、磁性粉を含み、コイル8を内包する磁性部6を備え、対向する2つの主面と、2つの主面に隣接する側面を有する素体2を備え、巻回部10は、素体の主面から透視した場合、素体2の外側から内側へ周回して連続する複数の直線部を備えた第1蛇行部20及び第2蛇行部30を備えており、第1蛇行部20及び第2蛇行部30は、素体2の内側で連続しており、第1蛇行部20を構成する直線部と第2蛇行部30を構成する直線部とは、互いに離隔して配置されている。
【0031】
2.実施形態2
次に、図3を参照して、実施形態2に係るインダクタ101について説明する。図3は、本発明の実施形態2に係るインダクタの底面斜視図である。
本実施形態に係るインダクタ101は、外部電極の構成が実施形態1に係るインダクタ1と異なる。
【0032】
実施形態2に係るインダクタ101は、巻回部110と、巻回部110から引き出された1対の引き出し部112とを含むコイル108と、コイル108を埋設する磁性部6とを含む素体2と、1対の外部電極104とを備える。
巻回部110は、第1直線部21~第5直線部を有する第1蛇行部20と、第1直線部31~第3直線部を有する第2蛇行部30を有する。
1対の引き出し部112はそれぞれ、第1蛇行部20の第1直線部21又は第2蛇行部30の第1直線部31に繋がっており、先端部が素体2から露出した第1領域112aと第2領域112bをさらに有する。
第1領域112aは、引き出し部112の先端部を素体2の第2側面2d(又は第4側面2f)から露出させ、素体2の第2側面2d(又は第4側面2f)上に配置することにより形成され、高さ方向zに延在する。
第2領域112bは、第1領域112aに繋がり、素体2の実装面2a上に配置することにより形成され、幅方向xに延在する。そして、この第1領域112aと第2領域112bは、外部電極104として機能する。この時、コイルを導体に被覆層が設けられた導線で形成した場合、第1領域112aと第2領域112bは、被覆層を除去し、導体を露出させることにより形成される。
【0033】
このように構成されたインダクタ101は、引き出し部112の一部を外部電極104として利用できるため、部品点数を減らすことができる。これにより、製造工程の簡易化及び製造コストの削減ができる。また、実施形態1と異なり、外部電極と引き出し部との間に接触抵抗がないため、インダクタの直流抵抗Rdcを小さくすることができる。
【0034】
3.実施形態3
次に、図4を参照して、実施形態3に係るインダクタ201について説明する。図4は、本発明の実施形態3に係るインダクタの底面斜視図である。
本実施形態に係るインダクタ201は、実施形態2のインダクタ101と類似しており、引き出し部と外部電極の構造とが実施形態2のインダクタ101と異なる。
【0035】
実施形態3に係るインダクタ201は、巻回部210と、巻回部210から引き出された1対の引き出し部212とを含むコイル208と、コイル208を埋設する磁性部6とを含む素体2と、1対の外部電極204とを備える。
巻回部110は、第1直線部21~第5直線部を有する第1蛇行部20と、第1直線部31~第3直線部を有する第2蛇行部30を有する。
1対の引き出し部212はそれぞれ、第1蛇行部20の第1直線部21又は第2蛇行部30の第1直線部31に繋がっており、素体2内において高さ方向zに実装面2aまで延在し、その先端部が素体2の実装面2aから露出した第1領域212aをさらに有する。
第1領域212aは、素体2の実装面2a上に配置され、幅方向xに延在する。
【0036】
このように構成されたインダクタ201は、引き出し部212の一部を外部電極204として利用できるため、部品点数を減らすことができる。これにより、製造工程の簡易化及び製造コストの削減ができる。また、実施形態1と異なり、外部電極と引き出し部との間に接触抵抗がないため、インダクタの直流抵抗Rdcを小さくすることができる。さらに、外部電極が素体の実装面のみに配置されるので、インダクタ201の実装面積を小さくすることができる。
【0037】
4.実施形態4
次に、図5を参照して、実施形態4に係るインダクタ301について説明する。図5は、本発明の実施形態4に係るインダクタの底面斜視図である。
【0038】
実施形態4に係るインダクタ301は、巻回部310と、巻回部310から引き出された1対の引き出し部312とを含むコイル208と、コイル208を埋設する磁性部6とを含む素体2と、1対の外部電極204とを備える。
巻回部110は、第1直線部21~第5直線部を有する第1蛇行部20と、第1直線部31~第3直線部を有する第2蛇行部30を有する。
1対の引き出し部312はそれぞれ、第1蛇行部20の第1直線部21又は第2蛇行部30の第1直線部31に繋がっており、先端部が素体2から露出した第1領域312aと第2領域312bをさらに有する。
第1領域312aは、引き出し部312の先端部を素体2の第2側面2d(又は第4側面2f)から露出させ、素体2の第2側面2d(又は第4側面2f)上に配置することにより形成され、高さ方向zに延在する。
第2領域112bは、第1領域112aに繋がり、素体2の実装面2a上に配置することにより形成され、幅方向xに延在する。そして、この第1領域112aと第2領域112bは、外部電極104として機能する。
【0039】
本実施形態に係るインダクタ301は、さらに、コイル308に1対の疑似引き出し部314を備えている。1対の疑似引き出し部314は、第1蛇行部20の第1直線部21及び第2蛇行部30の第1直線部31において、引き出し部312が配置されている端部とは反対側の端部に配置されている。疑似引き出し部314は、第1蛇行部20の第1直線部21又は第2蛇行部30の第1直線部31に繋がっており、先端部が素体2から露出した第1領域314aと第2領域314bをさらに有する。
【0040】
第1領域314aは、疑似引き出し部314の先端部を素体2の第4側面2f(又は第2側面2d)から露出させ、素体2の第4側面2f(又は第2側面2d)上に配置することにより形成され、高さ方向zに延在する。
第2領域314bは、第1領域312aに繋がり、素体2の実装面2a上に配置することにより形成され、幅方向xに延在する。そして、この第1領域312aと第2領域312bは、擬似外部電極304’として機能する。
【0041】
このように構成されたインダクタ301は、回路基板との間に四本の外部電極によってバランス良く接続されるので、インダクタと回路基板の接合強度を増すことができる。また、このように構成されたインダクタ301は、疑似外部電極を中間タップとして利用すれば、構造を変更せずにインダクタンスを調整することもできる。
【0042】
5.変形例
次に、図6を参照しながら、本発明に係る変形例について説明する。図6(a)は、本発明の変形例1に係るインダクタの素体の上面図であり、(b)は、本発明の変形例2に係るインダクタの素体の上面図である。
上記の実施形態1~4に係る巻回部10、110、210、310は、5つの直線部21~25を有する第1蛇行部20及び4つの直線部31~34を有する第2蛇行部30を備えていた。しかしながら、巻回部10が備える直線部の数は、これに限られるものではない。
【0043】
巻回部は、中心点O1に対して点対称になるように配置された直線部を有する。そのため、直線部の数は、2n+1(n≧3)であればよい。特に、nが奇数のとき、つまり、直線部の数が4i+3(i≧1)のときは、図6(a)に示すように、平面視におけるコイル408の外形は略長方形である。それ故、素体402の平面視形状も略長方形である。また、特に、nが偶数のとき、つまり、直線部の数が4j+1(j≧2)のときは、図6(b)に示すように、平面視におけるコイル508の外形は略正方形になる。それ故、素体502の平面視形状も略正方形である。
【0044】
このように構成されたインダクタにおいてもまた、複数の直線部が点対称に配置されており、それ故インダクタが高いIsatを有する。
【0045】
7.製造方法
次に、本発明に係るインダクタの製造方法を説明する。
本発明に係るインダクタの製造方法は、
(1)コイルを形成する工程と、
(2)コイルを磁性部に埋設して素体を形成する工程と、
(3)外部電極を形成する工程と、
を含む。
【0046】
(1)コイルを形成する工程
コイルを形成する工程としては以下の3つの方法を例示することができる。
1つ目の方法は、コイルを形成する導体として、導体に被覆層が設けられた導線を用いた場合であり、導線の折り曲げを繰り返して、一方の引き出し部、一方の引き出し部に連続する第1蛇行部、第1蛇行部に連続する第2蛇行部、及び第2蛇行部に連続する他方の引き出し部を順次形成する方法である。
【0047】
2つ目の方法は、コイル8を形成する導体とし、線状の金属板を用いた場合である。図7は、実施形態4に係るコイルを形成する方法を示している。
この方法では、まず、1枚の金属板60に多数のコイル308の形状を型抜きする。この型抜きされた各コイル308は、素体が形成される前、又は、素体が形成された後、金属板60から切り離す。このとき、コイル308と金属板60を接続する接続部62を2本の一点鎖線50に沿って切り離し、コイル308に連続する接続部62を折り曲げると、実施形態4に係るコイル308を得ることができる。なお、2本の一点鎖線50の間の距離は、素体の幅方向(又は奥行き方向)の長さよりも長く設定される。この方法によれば、実施形態4に係る引き出し部312及び疑似引き出し部314を同時に形成することができる。
また、1枚の金属板60に多数のコイル308の形状を型抜きする際に、各コイルを接続する接続部62の数を変えることで実施形態1~実施形態3に係るコイルを得ることができる。
【0048】
3つ目の方法は、巻回部の形状である巻回パターンを有するプリント基板を準備し、その巻回パターンに沿って、コイルを構成する導電材料を印刷する方法である。
この方法では、まず、巻回部の巻回パターンを有するプリント基板を準備する。プリント基板の材料としては、磁性紛と樹脂とを混合した材料が用いられる。プリント基板の寸法は、目的のインダクタの寸法と略一致していることが望ましい。次に、巻回パターンにコイルの材料を印刷し、コイルをプリント基板上に積層して形成する。コイルを構成する材料としては例えば、金属粒子と樹脂を含有する導電性樹脂が用いられる。
【0049】
(2)素体を形成する工程
本工程では、成型金型内にコイルと磁性紛とを配置し、例えば1トン/m2の圧力で圧縮して、素体を形成する。巻回パターンを有するプリント基板を用いてコイルを形成した場合は、プリント基板と共にコイルを磁性部に埋設する。磁性紛の材料としては、例えば、Fe、Fe-Si-Cr、Fe-Ni-Al、Fe-Cr-Al、Fe-Si、Fe-Si-Al、Fe-Ni、Fe-Ni-Mo等の鉄系の金属磁性粉、他の組成系の金属磁性粉、アモルファス等の金属磁性粉、表面がガラス等の絶縁体で被覆された金属磁性粉、表面を改質した金属磁性粉、ナノレベルの微小な金属磁性粉末が用いられる。樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂又は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられる。
【0050】
(3)外部電極を形成する工程
外部電極を形成する工程としては以下の2つの方法を例示することができる。
1つ目の方法は、実施形態1に係る外部電極を形成する場合であり、コイルの引き出し部の断面及び引き出し部の断面が露出する素体の側面と、それらに隣接する4つの面の一部に跨って、互いに離隔した1対の外部電極を形成する方法である。1対の外部電極は、素体の前述の位置に導電性ペーストのような流動性を有する導電性樹脂をディップにより塗布し、硬化させることにより形成される。また、1対の外部電極は、導電性樹脂上にめっきを施して形成しても良い。めっきは、導電性樹脂上に形成されるニッケル層とニッケル層上に形成されるスズ層により構成される。
2つ目の方法は、実施形態2から実施形態4に係る外部電極を形成する場合であり、引き出し部を折り曲げ加工することにより外部電極を形成する方法である。
【0051】
8.実施例
図8(a)及び図8(b)を参照して、実施例について説明する。図8(a)は、従来の蛇行型コイルを有するインダクタの素体の上面図を示しており、図8(b)は、従来のS字型コイルを有するインダクタの素体の上面図を示している。
実施形態1に係るインダクタ(実施例1)と、蛇行型コイルを有するインダクタ(比較例1)と、S字型コイルを有するインダクタ(比較例2)とにおいて、インダクタンス値を37nH、54nH、73nH、85nH、100nHとしたときの直流抵抗Rdc及び磁気飽和によってインダクタンス値が初期値よりも30%低下することによって定まる定格電流Isatを測定した。その結果を以下の表1に示す。また、表1には、インダクタンス値毎に設定された、実施例1のインダクタにおける第1間隔gap、第2間隔sw、第3間隔gap’、及び第4間隔sw’もあわせて示す。なお、各インダクタの素体の寸法は、幅方向4.0mm、奥行き方向4.0mm、高さ1.0mmであった。
【0052】
【表1】
【0053】
実施例1のインダクタは、全てのインダクタンス値において比較例のインダクタよりも大きい定格電流値を示した。さらに、実施例1のインダクタは、73nH以上の高いインダクタンス値において、比較例のインダクタよりも小さい直流抵抗値を示し、低いインダクタンス値においても、比較例のインダクタよりもわずかに大きい直流抵抗値を示したにすぎなかった。従って、実施形態1に係るインダクタは、大きい定格電流を有し、直流抵抗の増加を抑制することが実証された。
【0054】
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施形態及び変形例における要素の組合せや順序の変化等は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。例えば、第1蛇行部が、素体2の第2主面から透視した場合、素体の外周から内側に向けて反時計周りに渦を巻き、第2蛇行部が、素体2の第2主面から透視した場合、素体の内側から外側に向けて時計周りに渦を巻いていても良い。また、引き出し部の導体の幅は、巻回部の導体の幅よりも広く形成されていても良い。
【符号の説明】
【0055】
1、101、201、301 インダクタ
2、402、502 素体
2a 実装面
2b 主面
2c 第1側面
2d 第2側面
2e 第3側面
2f 第4側面
4、104、204 外部電極
6 磁性部
8、108、208、308、408、508 コイル
10、110、210、310 巻回部
12、112、212、312 引き出し部
20 第1蛇行部
21 第1蛇行部の第1直線部
22 第1蛇行部の第2直線部
23 第1蛇行部の第3直線部
24 第1蛇行部の第4直線部
25 第1蛇行部の第5直線部
30 第2蛇行部
31 第2蛇行部の第1直線部
32 第2蛇行部の第2直線部
33 第2蛇行部の第3直線部
34 第2蛇行部の第4直線部
112a、212a、312a、314a 第1領域
112b、312b、314b 第2領域
314 疑似引き出し部
60 金属板
62 接続部
O1、O2 中心点
d1~d10 第1距離~第10距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8