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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】電子部品モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/00 20060101AFI20220726BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20220726BHJP
   H01L 23/00 20060101ALI20220726BHJP
   H05K 9/00 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
H01L25/00 B
H01L23/28 F
H01L23/00 C
H05K9/00 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018110517
(22)【出願日】2018-06-08
(65)【公開番号】P2019212870
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000237606
【氏名又は名称】加賀FEI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 泰治
【審査官】多賀 和宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-099818(JP,A)
【文献】特開2009-033114(JP,A)
【文献】特開2004-159287(JP,A)
【文献】特開2012-182274(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0128526(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/00
H01L 23/28
H01L 25/00-25/18
H05K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に搭載され、側面、上面および/または下面に設けられた複数の端子を各々有する複数の電子部品と、
前記基板上に前記複数の電子部品を覆うように設けられ、前記複数の電子部品の上方に設けられた上板と前記上板から前記基板側に延伸し前記複数の電子部品を囲む1または複数の側板と、を有し、グランド電位が供給されるシールドと、
を備え、
対応する電子部品の側面および/上面に前記複数の端子の少なくとも1つの端子が設けられた電子部品のうち前記1または複数の側板のうち1つの側板に最も近い電子部品において、前記少なくとも1つの端子のうち前記1つの側板との距離が最も短い端子は前記グランド電位が供給される第1端子であり、前記少なくとも1つの端子のうち前記グランド電位が供給されない第2端子の全ては、前記1つの側板との第2距離が前記1つの側板との距離が最も短い第1端子と前記1つの側板との第1距離より長く、
前記第1距離は、前記1つの側板の下面と前記上板の距離より短い電子部品モジュール。
【請求項2】
対応する電子部品の側面および/上面に前記複数の端子の少なくとも1つの端子が設けられた電子部品のうち前記1つの側板に最も近い方から少なくとも2つの電子部品の各々において、前記少なくとも1つの端子のうち前記1つの側板との距離が最も短い端子は前記第1端子であり、前記第2端子の全ては、前記1つの側板との前記第2距離が前記1つの側板との距離が最も短い第1端子と前記1つの側板との第1距離より長い請求項1に記載の電子部品モジュール。
【請求項3】
対応する電子部品の側面および/上面に前記複数の端子の少なくとも1つの端子が設けられた電子部品のうち前記最も近い電子部品を含む少なくとも2つの電子部品と前記1つの側板との距離が略同じであり、
前記少なくとも2つの電子部品各々において、前記少なくとも1つの端子のうち前記1つの側板との距離が最も短い端子は前記第1端子であり、前記第2端子の全ては、前記1つの側板との第2距離が前記1つの側板との距離が最も短い第1端子と前記1つの側板との第1距離より長い請求項1に記載の電子部品モジュール。
【請求項4】
前記側板の下面は、前記基板より上方に位置し前記基板から離れている請求項1から3のいずれか一項に記載の電子部品モジュール。
【請求項5】
前記複数の電子部品は、コンデンサ、インダクタまたは抵抗のディスクリート部品である請求項1から4のいずれか一項に記載の電子部品モジュール。
【請求項6】
前記複数の電子部品の両端部にそれぞれ前記第1端子および前記第2端子が露出している請求項1から5のいずれか一項に記載の電子部品モジュール。
【請求項7】
前記複数の電子部品は、アンテナに高周波信号を送信するまたは前記アンテナから高周波信号を受信する電子回路に含まれる請求項1から6のいずれか一項に記載の電子部品モジュール。
【請求項8】
前記1つの側板と前記最も近い電子部品とは空隙を介し対向する請求項1から7のいずれか一項に記載の電子部品モジュール。
【請求項9】
前記複数の電子部品を封止するように前記基板上に設けられた絶縁層を備え、
前記シールドは前記絶縁層の表面に設けられている請求項1から7のいずれか一項に記載の電子部品モジュール。
【請求項10】
前記基板上に設けられ前記第1端子を接合するランドを備え、
前記側板は前記ランドの側面に接触する請求項9に記載の電子部品モジュール。
【請求項11】
矩形の基板と、
前記基板上に、前記基板の一側面に沿って並んで配置された複数のグランド用ランドと、
前記複数のグランド用ランド上に設けられた複数の接続部材と、
前記複数の接続部材を介して前記複数のグランド用ランドとそれぞれのグランド用端子が接続される複数の電子部品と、
前記複数の電子部品を覆うように前記基板上に設けられ、側面が切削により形成された封止層と、
前記複数の接続部材およびグランド用端子のうち少なくとも一部が前記封止層から露出した部分と接触し、前記封止層の周囲を覆うシールドと、
を備える電子部品モジュール。
【請求項12】
前記複数の電子部品はチップ部品であり、前記複数の接続部材は半田である請求項11に記載の電子部品モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品モジュールに関し、電子部品を覆うシールドを有する電子部品モジュールである。
【背景技術】
【0002】
電子部品が搭載されたモジュールに、電子部品を覆うように導電性のシールドを設けることが知られている(例えば特許文献1-4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-172176号公報
【文献】特開2009-33114号公報
【文献】特開2013-74289号公報
【文献】特開2015-195398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シールドにより、電子部品からの電磁波の漏洩および/または電子部品への電磁波の干渉を抑制することができる。しかしながら、シールドと電子部品とが接触しないように、シールドと電子部品との間隔を設ける。このため、モジュールが大型化してしまう。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、小型化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、基板と、前記基板上に搭載され、側面、上面および/または下面に設けられた複数の端子を各々有する複数の電子部品と、前記基板上に前記複数の電子部品を覆うように設けられ、前記複数の電子部品の上方に設けられた上板と前記上板から前記基板側に延伸し前記複数の電子部品を囲む1または複数の側板と、を有し、グランド電位が供給されるシールドと、を備え、対応する電子部品の側面および/上面に前記複数の端子の少なくとも1つの端子が設けられた電子部品のうち前記1または複数の側板のうち1つの側板に最も近い電子部品において、前記少なくとも1つの端子のうち前記1つの側板との距離が最も短い端子は前記グランド電位が供給される第1端子であり、前記少なくとも1つの端子のうち前記グランド電位が供給されない第2端子の全ては、前記1つの側板との第2距離が前記1つの側板との距離が最も短い第1端子と前記1つの側板との第1距離より長く、前記第1距離は、前記1つの側板の下面と前記上板の距離より短い電子部品モジュールである。
【0007】
上記構成において、対応する電子部品の側面および/上面に前記複数の端子の少なくとも1つの端子が設けられた電子部品のうち前記1つの側板に最も近い方から少なくとも2つの電子部品の各々において、前記少なくとも1つの端子のうち前記1つの側板との距離が最も短い端子は前記第1端子であり、前記第2端子の全ては、前記1つの側板との前記第2距離が前記1つの側板との距離が最も短い第1端子と前記1つの側板との第1距離より長い構成とすることができる。
【0008】
上記構成において、対応する電子部品の側面および/上面に前記複数の端子の少なくとも1つの端子が設けられた電子部品のうち前記最も近い電子部品を含む少なくとも2つの電子部品と前記1つの側板との距離が略同じであり、前記少なくとも2つの電子部品各々において、前記少なくとも1つの端子のうち前記1つの側板との距離が最も短い端子は前記第1端子であり、前記第2端子の全ては、前記1つの側板との第2距離が前記1つの側板との距離が最も短い第1端子と前記1つの側板との第1距離より長い構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記側板の下面は、前記基板より上方に位置し前記基板から離れている構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記複数の電子部品は、コンデンサ、インダクタまたは抵抗のディスクリート部品である構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記複数の電子部品の両端部にそれぞれ前記第1端子および前記第2端子が露出している構成とすることができる。
【0012】
上記構成において、前記複数の電子部品は、アンテナに高周波信号を送信するまたは前記アンテナから高周波信号を受信する電子回路に含まれる構成とすることができる。
【0013】
上記構成において、前記1つの側板と前記最も近い電子部品とは空隙を介し対向する構成とすることができる。
【0014】
上記構成において、前記複数の電子部品を封止するように前記基板上に設けられた絶縁層を備え、前記シールドは前記絶縁層の表面に設けられている構成とすることができる。
【0015】
上記構成において、前記基板上に設けられ前記第1端子を接合するランドを備え、前記側板は前記ランドの側面に接触する構成とすることができる。
【0016】
本発明は、矩形の基板と、前記基板上に、前記基板の一側面に沿って並んで配置された複数のグランド用ランドと、前記複数のグランド用ランド上に設けられた複数の接続部材と、前記複数の接続部材を介して前記複数のグランド用ランドとそれぞれのグランド用端子が接続される複数の電子部品と、前記複数の電子部品を覆うように前記基板上に設けられ、側面が切削により形成された封止層と、前記複数の接続部材およびグランド用端子のうち少なくとも一部が前記封止層から露出した部分と接触し、前記封止層の周囲を覆うシールドと、を備える電子部品モジュールである。
【0017】
上記構成において、前記複数の電子部品はチップ部品であり、前記複数の接続部材は半田である構成とすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1(a)は、実施例1に係る無線モジュールの平面図、図1(b)および図1(c)は、側面図である。
図2図2は、実施例1に係る無線モジュールのシールドを透過した平面図である。
図3図3は、実施例1に係る無線モジュールのブロック図である。
図4図4(a)から図4(c)は、構造AからCの無線モジュールの断面図である。
図5図5(a)から図5(e)は、構造DからHの無線モジュールの平面図である。
図6図6は、実施例1の変形例1に係る無線モジュールのシールドを透過した平面図である。
図7図7(a)は、実施例2に係る無線モジュールの平面図、図7(b)および図7(c)は、図7(a)のA-A断面図およびB-B断面図である。
図8図8(a)から図8(c)は、実施例2に係る無線モジュールの製造方法を示す断面図(その1)である。
図9図9(a)から図9(c)は、実施例2に係る無線モジュールの製造方法を示す断面図(その2)である。
図10図10(a)および図10(b)は、実施例2の無線モジュールの断面図、図10(c)は平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。以下の実施例では、電子部品モジュールとして無線モジュールについて説明する。
【実施例1】
【0021】
図1(a)は、実施例1に係る無線モジュールの平面図、図1(b)および図1(c)は、側面図である。図2は、実施例1に係る無線モジュールのシールド20を透過した平面図である。図3は、実施例1に係る無線モジュールのブロック図である。図2において、シールド20を破線で示しシールド20の側板22aから22dをハッチングで示している。電子部品14の端子15aおよび15bのうちグランドに接続される端子15aをクロスで示している。
【0022】
図1(a)から図2に示すように、基板10の上面に電子部品14、集積回路16および発振器18が搭載されている。電子部品14、集積回路16および発振器18を覆うようにシールド20が設けられている。基板10の上面にアンテナ12が形成されている。
【0023】
基板10は、例えば絶縁層が積層された多層基板である。絶縁層としては、例えばエポキシ樹脂またはポリイミド樹脂等の樹脂層または焼結セラミック等のセラミック層である。樹脂層には強化用の繊維またはフィラーが含まれていてもよい。基板10の厚さは例えば0.1mmから1mmである。基板10の少なくとも上面には、部品実装用、回路構成のための導電パターンが形成されている。この導電パターンは、電極、配線および/または電極と一体の配線などを含む。アンテナ12は、例えば導電パターンの形成と同時に形成され、銅を主材料としたアンテナパターンである。アンテナ12は、金、銀またはアルミニウムを主材料とする導電層により形成されたアンテナパターンでもよい。アンテナ12の平面形状はミアンダ状または逆F型である。アンテナ12は例えばパッチアンテナまたは積層チップアンテナでもよい。アンテナ12が送受信する電磁波の周波数は、例えば0.8GHzから5GHzである。例えば無線モジュールは、周波数が2.4GHzのBluetooth(登録商標)モジュールである。
【0024】
電子部品14は、コンデンサ、インダクタおよび抵抗等のディスクリート電子部品である。電子部品14は2つの端子15aおよび15bを有する。端子15aおよび端子15bは、棒状の両端部に設けられ、側面および上面が露出している。言い換えれば、電子部品14は、平面形状が長方形の六面体であり、対向する長方形の短辺に端子15aおよび15bが設けられている。端子15aはグランドに接続されグランド電位が供給されるグランド端子である。端子15bはグランド電位が供給されていない端子である。集積回路16は、IC(Integrated Circuit)である。集積回路16は、電子回路が形成されたシリコンベースの半導体基板を含む。集積回路16は、この半導体基板が樹脂封止されたもの、半導体基板のベアチップ、WLP(Wafer Level Package)、またはCSP(Chip Size Package)である。発振器18は、水晶発振器である。集積回路16および発振器18の端子は、下面に設けられており、側面および上面には露出していない。なお、集積回路16がベアチップの場合、集積回路16が基板10にフェースアップ実装されていると、端子は上面に設けられる。集積回路16が基板10にフェースダウン実装されていると、端子は下面に設けられる。また、集積回路16および発振器18は、側面および/または上面がグランド端子(シールド層)で覆われていてもよい。
【0025】
シールド20は、例えばステンレス鋼板、アルニミウム板、洋白板または銅板等の金属板である。シールド20は、側板22aから22d、上板24および下板26を有している。上板24は、電子部品14、集積回路16および発振器18の上方に、平面視において電子部品14、集積回路16および発振器18と重なるように設けられている。側板22aから22dは上板24から基板10側に屈曲して形成されている。基板10の平面形状は矩形であり、側板22aから22dは、矩形の辺に沿って(例えば辺の延伸方向に平行に)設けられている。側板22aから22dは、平面視において電子部品14、集積回路16および発振器18を囲むように設けられている。下板26は、側板22dから外側に屈曲して形成されている。下板26は基板10の上面に設けられたグランド電極(不図示)に接合されている。これにより、シールド20はグランドに電気的に接続され、シールド20にはグランド電位が供給される。
【0026】
図3に示すように、集積回路16は端子T1およびT2に接続されている。端子T1は電源供給端子であり電源電圧が印加されている。端子T1とグランドとの間にコンデンサC1からC3が並列に接続されている。コンデンサC1からC3は電源のバイパスコンデンサである。集積回路16とグランドとの間にコンデンサC4からC10が接続されている。コンデンサC4からC10は、集積回路16内で生成される参照電圧用のバイパスコンデンサである。集積回路16には発振器18が接続されている。発振器18の両端とグランドとの間にコンデンサC11およびC12が接続されている。コンデンサC11およびC12は負荷容量調整用コンデンサである。
【0027】
集積回路16と端子T2との間にフィルタ17aが接続されている。フィルタ17aはC-L-Cπ型フィルタであり、高調波を除去するローパスフィルタである。インダクタL1は端子T2と集積回路16との間に直列に接続されている。コンデンサC13およびC14の一端は各々端子T2と集積回路16との間との経路に接続され、他端は各々グランドに接続されている。端子T3とアンテナ12との間に整合回路17bが接続されている。整合回路17bはC-L-Lπ型回路である。インダクタL2は端子T3とアンテナ12との間に直列に接続されている。コンデンサC15およびインダクタL3の一端は各々端子T3とアンテナとの間の経路に接続され、他端は各々グランドに接続されている。端子T2とT3とは無線モジュールの外で電気的に接続されている。これにより、アンテナ12の特性を独立に測定できる。端子T2とT3とは無線モジュール内で電気的に接続されていてもよい。
【0028】
集積回路16は、発振器18が出力する発振信号を用い、外部回路から入力した送信用のベースバンド信号を送信用の高周波信号にアップコンバートし、送信用の高周波信号を端子T2を介してアンテナ12に出力する。集積回路16は、発振器18が出力する発振信号を用いアンテナ12から端子T2を介して入力した受信用の高周波信号を受信用のベースバンド信号にダウンコンバートし、受信用のベースバンド信号を外部回路に出力する。
【0029】
図2のように、電子部品14のうちコンデンサC1からC14およびインダクタL1はシールド20内に搭載されている。電子部品14のうちコンデンサC15、インダクタL2およびL3はシールド20の外に搭載されている。
【0030】
シールド20は、電子部品14、集積回路16および発振器18から放射される電磁波が外部に漏れることを抑制し、外部の電磁波が電子部品14、集積回路16および発振器18に干渉することを抑制する。シールド20がアンテナ12から放射される電磁波を遮蔽しないように、アンテナ12およびアンテナ12近傍の整合回路17bはシールド20の外に設けられている。
【0031】
図2のように、実施例1では、側板22bの延伸方向に沿って設けられた電子部品14(コンデンサC1、C2、C6からC8)のグランド端子15aは側板22側に設けられている。
【0032】
[構造A-C]
実施例1の効果を説明するため構造AからCについて説明する。図4(a)から図4(c)は、構造AからCの無線モジュールの断面図である。構造AからCは、図2の側板22bとコンデンサC1との断面に相当する。構造AおよびBは比較例に相当し、構造Cは実施例に相当する。
【0033】
図4(a)から図4(c)に示すように、基板10の上面に設けられたランド11上に電子部品14の端子15aおよび15bが半田13により接合されている。ランド11は、例えば基板10の上面に設けられた銅を主材料とする導電パターンにより形成される。半田13は例えば錫銀半田または錫銀銅半田である。端子15aおよび15bは、電子部品14の5面に設けられた外部電極であり、ニッケルまたは銅等を主材料とする金属膜である。電子部品14のうちコンデンサC1からC14は一方の端子15aがグランドに接続され、他方の端子15bはグランド以外の電源線または信号線に接続される。電子部品14を覆うようにシールド20が設けられている。シールド20は、上板24と上板24から基板10側に屈曲する側板22を有する。電子部品14とシールド20との間は大気等の気体が充満した空隙21である。基板10の上面と上板24の下面との距離はD4であり、側板22の下面と上板24との距離はD5である。
【0034】
図4(a)のように、構造Aでは、電子部品14の側板22側の端子はグランド端子ではない端子15bである。電子部品14と側板22との距離D1が短い場合、側板22に衝撃が加わり破線のように側板22が内側に曲がると、端子15bと側板22とが接触する。これにより、端子15bと側板22とが電気的に接触し、無線モジュールが故障してしまう。このような、端子15bと側板22との接触は電子部品14の側面および/または上面に端子15bが設けられたときに生じ易く、集積回路16および発振器18のように、側面および上面に端子が設けられていない場合には生じ難い。
【0035】
図4(b)のように、構造Bでは、電子部品14と側板22との距離D2を比較例1より長くする。これにより、破線のように側板22が曲がっても端子5bと側板22との接触を抑制できる。しかし、距離D2が長くなるため無線モジュールが大型化する。
【0036】
図4(c)のように、構造Cでは、電子部品14の端子15aを側板22側とする。これにより、破線のように側板22が曲がり端子15aと側板22とが接触してもシールド20と端子15aはほぼ同じ電位であり、電子回路としての機能は阻害されない。よって、電子部品14と側板22との距離D1を短くできる。これにより、無線モジュールを小型化できる。
【0037】
[構造D-H]
図5(a)から図5(e)は、構造DからHの無線モジュールの平面図である。構造DからHは、図2の側板22bとコンデンサC1、C2およびC6からC8に相当する。構造EおよびFは比較例に相当し、構造D、GおよびHは実施例に相当する。
【0038】
図5(a)から図5(e)に示すように、側板22から離間して電子部品14aから14eが設けられている。電子部品14aから14eは各々端子15aおよび15bを有している。端子15aはグランド端子である。
【0039】
図5(a)のように、電子部品14aから14eは、端子15aから15bへの方向が側板22の延伸方向と交差する(例えば直交する)方向である。電子部品14aから14eは全て端子15aが側板22側である。側板22と電子部品14aから14eの距離D1は製造誤差および/または外寸交差を許容する程度に略等しい。電子部品14aから14eとの間には他の電子部品は設けられていない。構造Dでは、側板22の一部が内側に湾曲し電子部品14aから14eのいずれかの端子15aと接触してもシールド20と端子15aはほぼ同じ電位であり、電子回路としての機能は阻害されない。よって、距離D1を短くできる。
【0040】
図5(b)のように、構造Eでは、電子部品14cは端子15bが側板22側である。その他の構成は構造Dと同じである。構造Eでは、側板22の一部が内側に湾曲し電子部品14cの端子15bに接触すると、電子回路が故障してしまう。
【0041】
図5(c)のように、構造Fでは、電子部品14bおよび14cは、端子15aから15bへの方向が側板22と略平行である。側板22と電子部品14bとの距離D1は電子部品14a、14dおよび14eと側板22との距離D1と略同じである。その他の構成は構造Dと同じである。構造Fでは、側板22の一部が内側に湾曲し電子部品14bの端子15bに接触すると、電子回路が故障してしまう。
【0042】
図5(d)のように、構造Gでは、電子部品14bおよび14cは、構造Fより内側に位置している。電子部品14bと側板22との距離D2は電子部品14a、14dおよび14eと側板22との距離D1より長い。その他の構成は構造Fと同じである。構造Gでは、側板22の一部が内側に湾曲しても側板22は電子部品14bの端子15bに接触しにくい。よって、電子回路としての機能は阻害されにくい。側板22に最も近いグランド端子以外の端子15bは、電子部品14a、14dおよび14eの端子15aのうち最も側板22から遠い箇所と同程度以上側板22から離れることが好ましい。これにより、側板22が曲がっても側板22が端子15bに接触することを抑制できる。
【0043】
図5(e)のように、構造Hでは、電子部品14aから14eのうち電子部品14aが最も側板22に近い。電子部品14aと側板22との距離はD1である。電子部品14eが次に側板22に近い。電子部品14eと側板22との距離はD2である。電子部品14bから14dと側板22との距離はD3である。距離D3は距離D1およびD2より長い。電子部品14bから14dの側板22側の端子はグランド電位が供給されていない端子15bである。構造Hでは、側板22の一部が内側に湾曲しても側板22は電子部品14bから14dの端子15bに接触しにくい。よって、電子回路としての機能は阻害されにくい。
【0044】
実施例1によれば、シールド20は、複数の電子部品14の上方に設けられた上板24と上板24から基板10側に延伸し複数の電子部品14を囲む1または複数の側板22aから22dと、を有する。1または複数の側板22aから22dのうち1つの側板22bを構造D、GおよびHの側板22とする。このとき、側板22に最も近い電子部品(例えば、構造Dの電子部品14aから14e、構造Gの電子部品14a、14dおよび14e、構造Hの電子部品14a)において、複数の端子のうち側板22との距離(第1距離)が最も短い端子はグランド電位が供給される端子15a(第1端子)である。複数の端子のうちグランド電位が供給されない端子15b(第2端子)の全ては、側板22との距離(第2距離)が第1距離より長い。これにより、側板22が内側に曲がった場合でも、側板22はほぼ同電位の端子15aに接触するため、電子回路の機能は損なわれない。よって、構造D、GおよびHにおける距離D1を短くでき、無線モジュールを小型化できる。
【0045】
また、側板22に最も近い方から少なくとも2つの電子部品(例えば、構造Dの電子部品14aから14e、構造Gの電子部品14a、14dおよび14e、構造Hの電子部品14aおよび14b)の各々において、側板22との距離が最も短い端子は端子15aであり、端子15b全ては、側板22との第2距離が第1距離より長い。これにより、無線モジュールをより小型化できる。
【0046】
複数の電子部品のうち少なくとも2つの電子部品(例えば、構造Dの電子部品14aから14e、構造Gの電子部品14a、14dおよび14e)と側板22との距離D1が製造誤差および/または外寸交差を許容する程度に略同じである。少なくとも2つの電子部品各々において、側板22との距離が最も短い端子は端子15aであり、端子15b全ては、側板22との第2距離が第1距離より長い。これにより、無線モジュールをより小型化できる。
【0047】
対象となる広義の電子部品は、ディスクリート部品の他、集積回路16、発振器18、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、チップフィルタまたはバラン等を含んでもよい。
【0048】
例えば、広義の電子部品が集積回路16および発振器18を含む場合を考える。集積回路16では、下面に端子が設けられ、側面および上面には樹脂等の絶縁体が露出し端子が設けられていないとする。発振器18では、側面および上面を覆うようにシールド用のグランド端子が設けられ、他の端子は下面に設けられているとする。
【0049】
この場合、広義の電子部品の複数の端子は、電子部品の側面、上面および/または下面に設けられていればよい。集積回路16のように、側面および上面が絶縁体の場合は、シールド20が集積回路16に接触しても電子回路が故障し難い。よって、側面および上面に端子の設けられていない集積回路16が側板22に最も近い電子部品であってもよい。発振器18のように、側面および上面がグランド端子で覆われている場合は、シールド20が発振器18に接触しても電子回路に故障が生じ難い。
【0050】
このような広義の電子部品を考えると、対応する電子部品の側面および/上面に複数の端子の少なくとも1つの端子が設けられた電子部品のうち側板22に最も近い電子部品において、側面および/または上面に設けられた端子のうち側板22との第1距離が最も短い端子はグランドが供給される端子であり、側面および/または上面に設けられた端子のうちグランド電位が供給されない端子の全ては、側板22との距離が第1距離より長ければよい。
【0051】
距離D1は、基板10と上板24との距離D4より短いことが好ましい。このような場合、側板22が電子部品に接触しやすくなる。よって、側板22側を端子15aとすることが好ましい。例えば距離D1は0.25mmであり、基板10と上板24との距離は0.7mmである。距離D1は、D4の2/3以下が好ましく、1/2以下がより好ましい。距離D1は側板22の距離D5より短いことが好ましい。小型化のため、距離D1は、0.1mm以上かつ0.5mm以下が好ましく、0.1mm以上かつ0.25mm以下がより好ましく、0.1mm以上かつ0.2mm以下がさらに好ましい。側板22に最も近い端子15bと側板22との距離(図5(d)のD2および図5(e)のD3)はD5より長いことが好ましく、D4より長いことがより好ましい。
【0052】
ディスクリート部品の外形寸法の交差は、例えば集積回路16の外形寸法の交差より大きい。例えば、集積回路16の一例であるWLCSP(Wafer Level Chip Size Package)では、交差は±0.05mmに対しディスクリート部品では交差は±0.1mmである。このため、ディスクリート部品では、側板22と電子部品14との距離を大きくすることになる。例えば、側板22と集積回路16との距離を0.25mmとすると、側板22と電子部品14との距離は0.3mmとなってしまう。これにより無線モジュールが大型化する。そこで、複数の電子部品14が、コンデンサ、インダクタまたは抵抗のディスクリート部品であるときに、側板22に近い端子を端子15aとする。これにより、側板22と電子部品14との距離を例えば0.25mmと短くでき、無線モジュールを小型化できる。
【0053】
複数の電子部品14の両端部にそれぞれ端子15aおよび端子15bが露出している。このとき、端子15bを側板22側とすると、側板22と端子15bは接触しやすい。このため、側板22と端子15bとの距離を大きくすることになり無線モジュールが大型になる。そこで、端子15aを側板22側とする。これにより、無線モジュールを小型化できる。
【0054】
図3のように、複数の電子部品14は、アンテナ12に高周波信号を送信するまたはアンテナ12から高周波信号を受信する電子回路に含まれる。この場合、複数の電子部品14から電磁波が放射されやすく、EMI(Electric Magnetic Interference)が問題となる。よって、シールド20を設けることにより、複数の電子部品14からのEMIを抑制することができる。
【0055】
側板22と電子部品14とは空隙21を介し対向する。この場合、側板22と電子部品14とが接触しやすい。よって、端子15aを側板22側に設けることが好ましい。また、側板22と基板10とは空隙21を介し対向する。この場合、上板24が曲がることにより側板22が電子部品14に接触しやすくなる。よって、端子15aを側板22側に設けることが好ましい。
【0056】
[実施例1の変形例1]
図6は、実施例1の変形例1に係る無線モジュールのシールドを透過した平面図である。図6に示すように、実施例1の変形例1では、側板22aに最も近い電子部品14のうち側板22aに最も近い電子部品(下側の側板22aに対しコンデンサC3、C5およびC10、上側の側板22aに対しコンデンサC9、C13およびC14)のグランド端子15aは側板22側に設けられている。側板22cに最も近い電子部品14のうち側板22cに最も近い電子部品(下側の側板22cに対しコンデンサC4およびC11、上側の側板22cに対しコンデンサC12)のグランド端子15aは側板22側に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
【0057】
実施例1の変形例1のように複数の側板22aから22cにおいて、最も近い電子部品のグランド端子15aは側板側に設けられていることが好ましい。これにより、側板22aから22cと電子部品14との距離を短くでき、無線モジュールを小型化できる。
【実施例2】
【0058】
図7(a)は、実施例2に係る無線モジュールの平面図、図7(b)および図7(c)は、図7(a)のA-A断面図およびB-B断面図である。図7(a)から図7(c)に示すように、電子部品14、集積回路16および発振器18を封止するように基板10上に絶縁層30が設けられている。絶縁層30の表面にシールド20が設けられている。シールド20は、絶縁層30の上面に設けられたシールド20の上面(上板24に相当する)、絶縁層30の側面に設けられたシールド20の側面(側板22に相当する)を有する。基板10内にはグランド電位が供給されたグランド配線32が設けられている。グランド配線32は基板10の側面から露出し、側板22と接触している。これにより、シールド20にグランド電位が供給される。グランド配線32は基板10の上面に設けられていてもよい。
【0059】
絶縁層30は例えば樹脂層であり、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である。シールド20は例えば、金、銀、銅、アルミニウムまたはニッケル等の金属を主材料とする導電層であり、導電性ペースト、メッキ膜またはスパッタ膜などである。
【0060】
図8(a)から図9(c)は、実施例2に係る無線モジュールの製造方法を示す断面図である。図8(a)に示すように、基板10を用意する工程がある。基板10は、例えば集合基板のプリント基板であり、少なくとも表面には、導電パターンが形成されている。この導電パターンは、実装される電子部品14、集積回路16および/または発振器18とともに電子回路を構成する電極および/または配線である。導電パターンの形成と同時にアンテナ12のパターンが形成される。アンテナ12は、部品として用意して実装してもよい。図では、基板10の上面に複数のアンテナ12が形成されている。アンテナ12は、基板10の上面の導電パターンと同時に形成される場合には、例えばめっき法を用いて形成される。導電パターンおよび/またはアンテナ12は、スクリーン印刷などの他の方法で形成されてもよい。アンテナ12は、基板10の下面に形成してもよい。基板10の表面および内部には複数の配線(不図示)が設けられている。配線のうちグランド配線32はグランド電位が供給される配線である。基板10の上面にあるランド等の電極には、複数の電子部品14および集積回路16が搭載される。
【0061】
図8(b)に示すように、基板10の上面に複数のアンテナ12、電子部品14および集積回路16を覆うように絶縁層30を形成する。絶縁層30は、例えば熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である。絶縁層30の形成にはトランスファーモールド法または真空印刷法を用いる。
【0062】
図8(c)に示すように、絶縁層30を貫通する溝34および36を形成する。溝34は、平面視において無線モジュールとなる領域を囲むように形成される。基板10の内部のグランド配線32を露出させる場合には、溝34はグランド配線32に達するように形成する。電子部品14および集積回路16とアンテナ12との間の絶縁層30の少なくとも上部に溝36を形成する。溝34および36の形成には、例えばダイシングブレードまたはレーザ光を用いる。
【0063】
図9(a)に示すように、溝34よび36を埋め込むように絶縁層30の表面にシールド20を形成する。シールド20の形成には、例えば真空印刷法、めっき法およびスパッタリング法を用いる。真空印刷法を用いる場合、銀ペースト等の金属ペーストを印刷する。めっき法またはスパッタリング法を用いる場合、金膜、ニッケル膜または銅膜等の金属膜をシールドとして形成する。シード層をスパッタリング法により形成し、その後めっき膜をめっき法により形成してもよい。
【0064】
図9(b)に示すように、アンテナ12上のシールド20および絶縁層30を除去する。これにより、溝34と36との間に凹部38が形成される。シールド20および絶縁層30の除去には、切削法またはレーザ光を照射する方法により行う。図9(b)では、アンテナ12の上のシールド20および絶縁層30を可能な限り取り除いているが、ダイシングなどの回転ブレードによる切削法では、アンテナ12の直近まで絶縁層30を削ることは難しい。切削法を用いる場合には、凹部38内において、シールド20と絶縁層30の上部の一部とを除去し、絶縁層30の残部はアンテナ12上に残存する。アンテナ12が基板10の下面に設けられている場合には、凹部38内において、シールド20と絶縁層30を全て除去してもよい。
【0065】
図9(c)に示すように、基板10を切断する。切断には、ダイシングブレードを用いたダイシング法またはレーザ光を照射するレーザダイシング法を用いる。これにより、基板10が個片化され、実施例2に係る無線モジュールが製造される。
【0066】
実施例2のように、絶縁層30が複数の電子部品14を封止するように基板10上に設けられ、シールド20は絶縁層30の表面に設けられていてもよい。このように、電子部品14と側板22との間に絶縁層30が設けられていても、シールド20に衝撃が加わるとシールド20と電子部品14とが接触する可能性がある。よって、最も側板22に近い電子部品14のグランド端子15aをシールド20側に設けることが好ましい。これにより無線モジュールを小型化できる。
【0067】
図10(a)および図10(b)は、実施例2の無線モジュールの断面図、図10(c)は平面図である。図10(a)および図10(b)は図7(a)および図10(c)のC-C断面図である。図10(a)から図10(c)に示すように、基板10上にランド11aおよび11bが形成されている。ランド11aおよび11bは各々基板10の一辺に沿って配列されている。端子15aおよび15bは、半田13aおよび13bを介しランド11aおよび11bに接合されている。ランド11aにはグランド電位が供給されている。図10(a)では、シールド20の側板22とランド11aとは離れている。
【0068】
電子部品14は外寸交差が大きいためランド11aおよび11bは端子15aおよび15bの平面形状より大きい。図8(c)において溝34を形成するときに、溝34とランド11aとの合わせ余裕が小さいと、溝34とランド11aとが接触することもありうる。また、溝34と半田13aとが接触すること、または溝34と電子部品14の端子15aまたは15bが接触することある。
【0069】
この場合、図10(b)のように、側板22とランド11aおよび/または半田13aとが接触してしまう。図10(c)の電子部品14fのように、側板22とランド11a、半田13aおよび/または端子15aとが接触することもありうる。実施例2では、ランド11a、半田13aおよび/または端子15aにグランド電位が供給されているため、ランド11a、半田13aおよび/または端子15aと側板22とが接触しても無線モジュールが故障することを抑制できる。このように、基板10上に設けられ端子15aを接合するランド11aを備え、側板22はランド11aの側面に接触していてもよい。これにより、溝34とランド11aとの合わせ余裕を小さくでき、無線モジュールを小型化できる。
【0070】
実施例2によれば、図10(b)および図10(c)のように、複数のランド11a(グランド用ランド)は、矩形の基板10上に、基板10の一側面に沿って並んで配置されている。複数の半田13a(接続部材)は、複数のランド11a上に設けられている。複数の電子部品14(例えばチップ部品)の端子15a(グランド用端子)は、複数の半田13aを介して複数のランド11aとそれぞれ接続される。絶縁層30(封止層)は、複数の電子部品14を覆うように基板10上に設けられ、側面が切削により形成されている。シールド20は、複数のランド11a、複数の半田13aおよび端子15aの少なくとも一部が絶縁層30から露出した部分と接触し、絶縁層30の周囲を覆う。これにより、溝34とランド11aとの合わせ余裕を小さくでき、無線モジュールを小型化できる。また、シールド20にグランド電位を供給できる。
【0071】
実施例1およびその変形例並びに実施例2では、電子部品モジュールとして無線モジュールを例に説明したが、シールドを有する電子部品モジュールであればよい。また、無線モジュールがアンテナ12を有する例を説明したが、アンテナ12は無線モジュールの外部に設けられていてもよい。
【0072】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0073】
10 基板
11、11a、11b ランド
12 アンテナ
13、13a、13b 半田
14、14a-14f 電子部品
15a、15b 端子
16 集積回路
18 発振器
20 シールド
22、22a-22d 側板
24 上板
30 絶縁層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10