(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】電磁弁
(51)【国際特許分類】
F16K 31/06 20060101AFI20220726BHJP
H01F 7/06 20060101ALI20220726BHJP
H01F 7/16 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
F16K31/06 305D
H01F7/06 C
H01F7/16 E
H01F7/16 R
(21)【出願番号】P 2018143533
(22)【出願日】2018-07-31
【審査請求日】2021-06-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000241267
【氏名又は名称】豊興工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小林 義宜
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 宣尚
【審査官】笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-310328(JP,A)
【文献】特開2005-277306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/06
H01F 7/06
H01F 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルへの通電非通電で弁体を作動して流体を制御する電磁弁において、コイルを巻回した略円筒形状のボビンと、ボビンを収容する略環状の環状孔を有する固定鉄心と、通電により固定鉄心に吸引される可動鉄心と、可動鉄心と連結する弁体とを備え、ボビンは固定鉄心の環状孔の壁面と対向する周面に第1係合部を有すると共に、軸方向一端側に凸部を有し、固定鉄心は環状孔の壁面に第1係合部と係合する第2係合部を有すると共に、環状孔の底面に凸部を挿通する挿通孔を有し、第1係合部と第2係合部を係合して軸方向位置を規制すると共に、凸部を挿通孔に挿通して径方向位置を規制し、ボビンを固定鉄心に位置決め固定し
、ボビンの周面には、凸部側の端部と第1係合部との間に当接部を形成し、環状孔へのボビンの収容で当接部と第2係合部とが当接する位置を当接開始位置とし、当接開始位置から凸部の軸方向端面までの軸方向長さ寸法を、当接開始位置から環状孔の底面までの軸方向長さ寸法よりも大きく設定したことを特徴とする電磁弁。
【請求項2】
前記凸部は軸方向中心に貫通孔を形成し、前記コイルは電源側に接続するリード線と結線し、リード線を前記凸部の貫通孔に挿通したことを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルへの通電により可動鉄心を固定鉄心に吸引し、可動鉄心の移動により弁体を作動して流体を制御する電磁弁に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電磁弁は、コイルを巻回したボビンと、コイルと接続したリード線(端子部)とを被覆樹脂部材により被覆して一体形成している。固定鉄心(ステータ)は環状孔(収容部)と挿通孔(貫通孔)を形成し、コイル及びボビンを環状孔(収容部)へ収容すると共に、リード線を挿通孔(貫通孔)に挿通している。そして、リード線(端子部)をターミナルと溶接で接続し、コネクタキャップを樹脂で成形する。このとき、被覆樹脂部材のコネクタ側をコネクタキャップと溶着して、ボビンをコネクタに一体的に固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、かかる従来の電磁弁では、コネクタキャップの樹脂成形で、被覆樹脂部材のコネクタ側をコネクタキャップと溶着して、ボビンを軸方向に位置決め固定をしているため、ボビンを固定鉄心へ固定することが煩雑であるという問題点があった。
【0005】
本発明の課題は、ボビンを固定鉄心へ簡単に固定し得る電磁弁を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を達成すべく、本発明は次の手段をとった。即ち、
コイルへの通電非通電で弁体を作動して流体を制御する電磁弁において、コイルを巻回した略円筒形状のボビンと、ボビンを収容する略環状の環状孔を有する固定鉄心と、通電により固定鉄心に吸引される可動鉄心と、可動鉄心と連結する弁体とを備え、ボビンは固定鉄心の環状孔の壁面と対向する周面に第1係合部を有すると共に、軸方向一端側に凸部を有し、固定鉄心は環状孔の壁面に第1係合部と係合する第2係合部を有すると共に、環状孔の底面に凸部を挿通する挿通孔を有し、第1係合部と第2係合部を係合して軸方向位置を規制すると共に、凸部を挿通孔に挿通して径方向位置を規制し、ボビンを固定鉄心に位置決め固定し、ボビンの周面には、凸部側の端部と第1係合部との間に当接部を形成し、環状孔へのボビンの収容で当接部と第2係合部とが当接する位置を当接開始位置とし、当接開始位置から凸部の軸方向端面までの軸方向長さ寸法を、当接開始位置から環状孔の底面までの軸方向長さ寸法よりも大きく設定した。
【0007】
この場合、前記凸部は軸方向中心に貫通孔を形成し、前記コイルは電源側に接続するリード線と結線し、リード線を前記凸部の貫通孔に挿通してもよい。
【発明の効果】
【0008】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明は、コイルを巻回した略円筒形状のボビンと、ボビンを収容する略環状の環状孔を有する固定鉄心と、通電により固定鉄心に吸引される可動鉄心と、可動鉄心と連結する弁体とを備え、ボビンは固定鉄心の環状孔の壁面と対向する周面に第1係合部を有すると共に、軸方向一端側に凸部を有し、固定鉄心は環状孔の壁面に第1係合部と係合する第2係合部を有すると共に、環状孔の底面に凸部を挿通する挿通孔を有し、第1係合部と第2係合部を係合して軸方向位置を規制すると共に、凸部を挿通孔に挿通して径方向位置を規制し、ボビンを固定鉄心に位置決め固定した。このため、第1係合部と第2係合部を係合して軸方向の位置決め固定すると共に、凸部を挿通孔に挿通して径方向の位置決め固定することができるから、樹脂成形でボビンを固定鉄心に固定する従来弁に比し、ボビンを固定鉄心へ簡単に固定することができる。また、ボビンの周面には、凸部側の端部と第1係合部との間に当接部を形成し、環状孔へのボビンの収容で当接部と第2係合部とが当接する位置を当接開始位置とし、当接開始位置から凸部の軸方向端面までの軸方向長さ寸法を、当接開始位置から環状孔の底面までの軸方向長さ寸法よりも大きく設定した。このため、凸部を挿通孔に挿通してから第1係合部と第2係合部とを係合することができ、ボビンを径方向に位置決めした状態で軸方向の位置決めを行うことがきるから、ボビンを固定鉄心へより一層簡単に固定することができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、凸部は軸方向中心に貫通孔を形成し、コイルは電源側に接続するリード線と結線し、リード線を凸部の貫通孔に挿通した。このため、凸部はボビンを径方向に位置決め固定をすることに加え、リード線を電源側へ導出するから、リード線を電源側へ導出する挿通孔を固定鉄心に格別に設ける必要がなく、簡易な構成にできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態を示した電磁弁の断面図である。
【
図4】
図2とは異なる状態を示した要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1ないし
図3において、1は略円柱形状の固定鉄心で、弁本体2に螺着している。固定鉄心1は、一側面に略環状の環状孔3を窪み形成すると共に、他側面に収容孔4を窪み形成している。また、固定鉄心1は環状孔3の底面3Aに収容孔4へ連通する2つの挿通孔5A、5Bを貫通形成している。1Aは環状孔3の径方向内方に窪み形成したばね収容孔で、後述するばね部材24を内部に収容している。6は固定鉄心1に外嵌したOリングで、固定鉄心1と弁本体2との間を液密的に密封している。
【0013】
7はコイル8を巻回する略円筒形状のボビンで、弾性変形可能な樹脂材から形成し、軸方向の一端面7Aに2つの凸部9A、9Bを一体形成して突設している。ボビン7は軸方向中心に挿通孔7Bを貫通形成し、凸部9A、9B側に開口端7Cを有する。凸部9A、9Bは軸方向中心に貫通孔10A、10Bを貫通形成している。11A、11Bはリード線で、コイル8の図示しない巻き始め端および巻き終り端と結線し、凸部9A、9Bの貫通孔10A、10Bを挿通し、コネクタ12を介して図示しない電源側に接続している。
【0014】
ボビン7は挿通孔7Bの周面としての内周面13に、第1係合部13Aを環状に窪み形成している。第1係合部13Aは、軸方向両端を漸次縮径するテーパー状に形成している。ボビン7の内周面13には、端部としての開口端7Cと第1係合部13Aとの間に当接部13Bを形成している。当接部13Bは、開口端7Cから軸方向下方へテーパー状に漸次縮径したテーパー面と内周面13との稜部である。固定鉄心1は、環状孔3の内側の壁面3Bに第1係合部13Aと係合する第2係合部14Aを、内側の壁面3Bの径方向外方へ環状に突出形成している。第2係合部14Aは、軸方向両端を漸次縮径するテーパー状に形成している。そして、ボビン7の凸部9A、9Bを固定鉄心1の挿通孔5A、5Bに挿通して径方向位置を規制し、第1係合部13Aと第2係合部14Aを係合して軸方向位置を規制し、ボビン7を固定鉄心1に位置決め固定している。
【0015】
図4において、ボビン7を固定鉄心1に固定する順序は次のとおりである。
(1)ボビン7を凸部9A、9B側から固定鉄心1の環状孔3へ挿通し、凸部9A、9Bを固定鉄心1の挿通孔5A、5Bに挿通して径方向位置を規制する。
(2)ボビン7を軸方向上方へ移動し、ボビン7の当接部13Bが第2係合部14Aの下端に当接する。
(3)さらにボビン7を軸方向上方へ押圧すると、ボビン7が径方向外方へ弾性変形しながら軸方向上方へ移動する。
(4)第1係合部13Aの上端と第2係合部14Aの上端とが当接して第1係合部13Aと第2係合部14Aが係合すると共に、ボビン7の一端面7Aと環状孔3の底面3Aとが当接して、軸方向位置を規制し、
図2に示す如く、ボビン7を固定鉄心1に固定する。
このとき、凸部9A、9Bを挿通孔5A、5Bに挿通してから第1係合部13Aと第2係合部14Aが係合するように、ボビン7の当接部13Bが第2係合部14Aの下端に当接する当接開始位置aから凸部9A、9Bの軸方向端面15(1つは図示せず)までの軸方向長さ寸法Aを、当接開始位置aから環状孔3の底面3Aまでの軸方向長さ寸法Bよりも大きく設定している。
【0016】
環状孔3の内側の壁面3Bは、第2係合部14Aと底面3Aとの間に盗み部14Bを環状に窪み形成している。盗み部14Bは、ボビン7の内周面13と間隙を有している。16A、16Bはボビン7の内周面13と外周面17にそれぞれ設けたOリングで、ボビン7の一端面7Aと軸方向に対向する他端面7Dの近傍に配置している。そして、Oリング16Aは固定鉄心1の環状孔3の内側の壁面3Bに当接すると共に、Oリング16Bは環状孔3の外側の壁面3Cに当接して、ボビン7と固定鉄心1との間を液密的に密封し、固定鉄心1の一側面側からコイル8側への流体漏れを防止している。コネクタ12は、リード線11A、11Bと接続した基部を固定鉄心1の収容孔4へ収容し、複数のボルト部材12Aで固定鉄心1に固定している。
【0017】
18は略円盤状の可動鉄心で、固定鉄心1の一側面側に配置され、コイル8への通電で固定鉄心1に吸引する。18Aは可動鉄心18に形成した貫通孔で、可動鉄心18の径方向へ複数配置している。貫通孔18Aは、可動鉄心18の固定鉄心1と対向する一側面側と、一側面と反対側の他側面側のドレンを流通する。19は略リング状の調整部材で、固定鉄心1の一側面側で固定鉄心1と弁本体2との間に介装し、可動鉄心18のストローク量を調整する。
【0018】
20はスプール状の弁体で、ボルト部材21で可動鉄心18に連結し、軸方向へ摺動する。弁体20およびボルト部材21は、ドレンを流通する貫通孔20A、21Aをそれぞれ軸方向中心に貫通形成し、貫通孔20Aと貫通孔21Aとは連通している。22は略円筒形状のスリーブ部材で、軸方向中心に貫通形成した挿通孔22Aに弁体20を挿通し、弁本体2に螺合した固定部材23で弁本体2に固定している。23Aは固定部材23に形成した貫通孔で、固定部材23の径方向へ複数配置し、ドレンを流通する。ばね部材24は、ばね収容孔1Aの底部と可動鉄心18の一側面との間に介装し、弁体20を軸方向下方に付勢する。
【0019】
25は弁本体2に形成した弁座で、弁体20が着座して流体の供給流路26と排出流路27との間を遮断し、弁体20が離脱して供給流路26と排出流路27との間を連通する。供給流路26から弁体20と弁本体2の摺動隙間をつたって弁体20の一端側に滞留したドレンは、弁体20の貫通孔20A、ボルト部材21の貫通孔21A、可動鉄心18の貫通孔18A、固定部材23の貫通孔23A、スリーブ部材22と弁本体2の隙間を介して排出流路27へと排出される。
【0020】
次に、かかる構成の作動を説明する。
図1は、コイル8の非通電状態を示し、弁体20はばね部材24で付勢されて弁本体2の弁座25に着座し、供給流路26と排出流路27との間を遮断している。
【0021】
この状態で、コイル8を通電すると、可動鉄心18が固定鉄心1に吸引される。そして、弁体20はこの吸引力で弁体20に作用するばね部材24のばね力に抗して軸方向上方に移動し、弁座25から離脱して供給流路26と排出流路27を連通する。
【0022】
この状態で、コイル8を非通電にすると、弁体20はばね部材24のばね力で軸方向下方へ付勢され弁座25に着座し、供給流路26と排出流路27との間を遮断する。
【0023】
かかる作動において、コイル8を巻回した略円筒形状のボビン7と、ボビン7を収容する略環状の環状孔3を有する固定鉄心1と、通電により固定鉄心1に吸引される可動鉄心18と、可動鉄心18と連結する弁体20とを備え、ボビン7は固定鉄心1の環状孔3の内側の壁面3Bと対向する内周面13に第1係合部13Aを有すると共に、軸方向一端側に凸部9A、9Bを有し、固定鉄心1は環状孔3の内側の壁面3Bに第1係合部13Aと係合する第2係合部14Aを有すると共に、環状孔3の底面3Aに凸部9A、9Bを挿通する挿通孔5A、5Bを有し、第1係合部13Aと第2係合部14Aを係合して軸方向位置を規制すると共に、凸部9A、9Bを挿通孔5A、5Bに挿通して径方向位置を規制し、ボビン7を固定鉄心1に位置決め固定した。このため、第1係合部13Aと第2係合部14Aを係合して軸方向の位置決め固定すると共に、凸部9A、9Bを挿通孔5A、5Bに挿通して径方向の位置決め固定することができるから、樹脂成形でボビンを固定鉄心に固定する従来弁に比し、ボビン7を固定鉄心1へ簡単に固定することができる。
【0024】
また、凸部9A、9Bは軸方向中心に貫通孔10A、10Bを形成し、コイル8は電源側に接続するリード線11A、11Bと結線し、リード線11A、11Bを凸部9A、9Bの貫通孔10A、10Bに挿通した。このため、凸部9A、9Bはボビン7を径方向に位置決め固定をすることに加え、リード線11A、11Bを電源側へ導出するから、リード線11A、11Bを電源側へ導出する挿通孔を固定鉄心1に格別に設ける必要がなく、簡易な構成にできる。
【0025】
また、ボビン7の内周面13には、凸部9A、9B側の開口端7Cと第1係合部13Aとの間に当接部13Bを形成し、環状孔3へのボビン7の収容で当接部13Bと第2係合部14Aとが当接する位置を当接開始位置aとし、当接開始位置aから凸部9A、9Bの軸方向端面15までの軸方向長さ寸法Aを、当接開始位置aから環状孔3の底面3Aまでの軸方向長さ寸法Bよりも大きく設定した。このため、凸部9A、9Bを挿通孔5A、5Bに挿通してから第1係合部13Aと第2係合部14Aとを係合することができ、ボビン7を径方向に位置決めした状態で軸方向の位置決めを行うことがきるから、ボビン7を固定鉄心1へより一層簡単に固定することができる。
【0026】
また、第1係合部13Aの軸方向両端と第2係合部14Aの軸方向両端はそれぞれ漸次縮径してテーパー状に形成した。このため、テーパー状の各両端部で第1係合部13Aと第2係合部14Aとの係合をガイドするから、スムーズにボビン7を固定鉄心1へ固定することができる。また、環状孔3の内側の壁面3Bは、第2係合部14Aと底面3Aとの間に盗み部14Bを環状に窪み形成し、ボビン7の内周面13と間隙を有した。このため、第1係合部13Aと第2係合部14Aとが係合する際に、当接部13Bと第1係合部13Aとの間の内周面13は、環状孔3の内側の壁面3Bと当接しないから、第1係合部13Aと第2係合部14Aとを確実に係合することができる。
【0027】
なお、前述の一実施形態では、リード線11A、11Bを挿通したボビン7の凸部9A、9Bを固定鉄心1の挿通孔5A、5Bへ挿通して、固定鉄心1の収容孔4に収容したコネクタ12とリード線11A、11Bとを接続したが、リード線11A、11Bをボビン7の一端面7Aの凸部9A、9Bを突設形成した箇所とは異なる位置から導出し、固定鉄心1の挿通孔5A、5Bとは別に設けた挿通孔から収容孔4側へ挿通してコネクタ12と接続してもよい。また、当接部13Bは開口端7Cから軸方向下方へテーパー状に漸次縮径したテーパー面と内周面13との稜部としたが、テーパー面を形成しないで、開口端7Cを当接部としてもよい。また、第1係合部13Aの軸方向両端と第2係合部14Aの軸方向両端はそれぞれ漸次縮径してテーパー状に形成したが、矩形状に形成したり、第1係合部13Aを球面状に窪み形成し、第2係合部14Aを球面状に突出形成したりしてもよい。また、ボビン7の凸部9A、9Bはボビン7の一端面7Aに一体形成したが、鋼管や硬質チューブ等の円筒部材をボビン7の一端面7Aに接合して凸部9A、9Bを形成してもよい。また、第1係合部13Aはボビン7の挿通孔7Bの内周面13に環状に窪み形成し、第2係合部14Aは固定鉄心1の環状孔3の内側の壁面3Bに環状に突出形成したが、これに限らず、第1係合部13Aを挿通孔7Bの外周面17に形成し、第2係合部14Aを環状孔3の外側の壁面3Cに形成したり、第1係合部13Aを環状に突出形成し、第2係合部14Aを環状に窪み形成したりしてもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0028】
1: 固定鉄心
3:環状孔
3A:底面
3B:壁面
5A、5B:挿通孔
7:ボビン
7C:開口端(端部)
8:コイル
9A、9B:凸部
10A、10B:貫通孔
11A、11B:リード線
13:内周面(周面)
13A:第1係合部
13B:当接部
14A:第2係合部
18:可動鉄心
20:弁体
a:当接開始位置