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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】水栓
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/044 20060101AFI20220726BHJP
   F16K 11/078 20060101ALI20220726BHJP
【FI】
E03C1/044
F16K11/078 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019113991
(22)【出願日】2019-06-19
(65)【公開番号】P2021001438
(43)【公開日】2021-01-07
【審査請求日】2021-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000144072
【氏名又は名称】SANEI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079577
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 全啓
(74)【代理人】
【識別番号】100167966
【弁理士】
【氏名又は名称】扇谷 一
(72)【発明者】
【氏名】藤原 昌憲
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-031670(JP,A)
【文献】特開2015-227672(JP,A)
【文献】特開2004-076861(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/044
F16K 11/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジ被取付部と、カートリッジと、操作ハンドルとを備え、
前記カートリッジ被取付部は、カートリッジを嵌装するカートリッジ押さえで構成され、
前記カートリッジ押さえは、シングルレバー用カートリッジと、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジの高さ寸法と径寸法とのギャップをなくす形状に変換させることができ、
前記操作ハンドルは、カートリッジの上部領域に形成された栓棒に連結されるハンドル取付部と、把持部とを備え、
前記カートリッジは、湯流入孔及び水流入孔が設けられた固定ディスクと、湯流入孔から流入される湯及び水流入孔から流入される水を湯水流出孔に流出させる湯水連通路を有する可動ディスクと、前記固定ディスク及び可動ディスクを収容するカートリッジカバー部と、ディスクガイドとを備え、
前記カートリッジカバー部は、上カバーと下カバーとを備え、
前記上カバーは、その外部にカートリッジ被取付部を取り付けるための上取付部及び胴部と、上方領域に形成された肩部とを備え、
前記可動ディスクは、可動ディスクの回転軸を中心として、前記回転軸と垂直に交わる面上において、第1の方向側及び前記第1の方向とは反対側である第2の方向側へ回動することによって、湯及び水の吐出量を調節するように構成され、
前記栓棒は、回転軸方向に伸びる長手方向を備える棒体であり、前記棒体の上部領域においてデザインが異なる多種多様の操作ハンドルが取り付けられるように形成され、前記棒体の下部領域においてディスクガイドを介して可動ディスクに連結され、前記操作ハンドルを回転操作することにより、前記可動ディスクを回転軸を中心として、前記回転軸と垂直に交わる面上において、回動させるように形成され、
前記カートリッジ被取付部は、栓棒を回転させる空間を備え、その上方に操作ハンドルと対向するように形成された上方領域を備え、
前記操作ハンドルは、栓棒を取り付けられるハンドル取付部の下方領域に、カートリッジ被取付部及び/又はシングルレバー用カートリッジの上方領域に対向する対向面を備え、
前記カートリッジ押さえは、上から順に、ハンドル部材取付領域と、カートリッジ取付領域と、アダプタ取付領域と、水栓本体取付領域とを備え、
前記カートリッジ押さえは、外形が、各種の化粧キャップ、ハンドル部材または水栓本体ボディに取り付けられる構造を備え、且つ、カートリッジ及びアダプタを装填する為の空間を構成する、空洞部を備え、
前記ハンドル部材取付領域は、ハンドル部材を被冠させるに適する、先細形状であり、カートリッジの上カバー及び栓棒の取付領域を空洞部側から貫挿するための貫装穴が設けられ、
前記カートリッジ取付領域は、カートリッジの上カバー及び下カバーを嵌装するように、その内部に、カートリッジの胴部に沿った第1空洞部が形成され、
前記第1空洞部は、カートリッジの外部形状に対応した内壁部分を備え、カートリッジを、内部に密に固定されるように、カートリッジの上部領域に形成された上取付部と連結される、カートリッジ取付部を備え、
前記カートリッジ取付部は、前記カートリッジの肩部と嵌合する段部を備えており、
前記アダプタ取付領域において形成された第2空洞部は、アダプタを装填する、凹み部により構成され、
前記カートリッジ押さえは、水栓本体ボディの内ボディ部を装填するための水栓本体取付穴が設けられ、前記水栓本体取付穴は、水栓本体ボディの内ボディ部の上部に嵌合又は螺合するための、凹みまたは雌ネジが、穴の周壁に形成され、
前記貫装穴、第1空洞部、第2空洞部及び水栓本体取付穴は、上から順に配設されており、
前記アダプタは、カートリッジに取り付けられるアダプタの上部領域に形成されたカートリッジ押さえ取付部に、カートリッジに固定するための固定凹部ないしは嵌合凸部または係合凸部あるいは嵌合凹部または係合凹部を備え、且つ水栓本体ボディに取り付けられるアダプタの下部領域に形成された水栓本体ボディ取付部に、水栓本体ボディに固定するための固定凸部ないしは嵌合凸部または係合凸部あるいは嵌合凹部または係合凹部を備えており、
前記カートリッジ被取付部とカートリッジとは、一体として、カートリッジ被取付部によりサイズが異なる多種多様の水栓本体ボディに連結され、且つ、操作ハンドルは、ハンドル取付部の下方領域とカートリッジ及びカートリッジ被取付部との間に操作ハンドルを回転させるための空間をおいて、カートリッジの栓棒によりデザインが異なる多種多様の操作ハンドルに連結されるように構成されたことを特徴とする、カートリッジを備えた水栓。
【請求項2】
前記湯流入孔及び水流入孔は、前記固定ディスクの前後方向の中心線に対して対称に設けられると共に、
操作ハンドルのハンドル取付部より突き出た把持部が、前記中心線上に位置するときに止水するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の水栓。
【請求項3】
固定ディスクの湯流入孔又は水流入孔と可動ディスクの湯水連通路とは、前記操作ハンドルを、その左右方向の中央位置から、回転軸を中心として、前記回転軸と垂直に交わる面上において、第1の方向である左方向及び第2の方向である右方向に回動することによって繋がり、湯又は水が吐出されるように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の水栓。
【請求項4】
前記空洞部は、カートリッジ取付領域の領域において、カートリッジの上カバー及び下カバーを嵌装するための第1空洞部と、アダプタ取付領域において、アダプタを装填する第2空洞部とを備え、
前記ハンドル部材取付領域は、ハンドル部材を被冠させるに適する、先細形状であり、カートリッジの上カバー及び栓棒の取付領域を第1空洞部側から貫挿するための貫装穴が設けられ、
前記カートリッジ取付領域は、全体として円筒状で、カートリッジの上カバー及び下カバーを嵌装するように、その内部に、カートリッジの胴部に沿った断面円形の第1空洞部が形成され、
前記アダプタ取付領域において形成された第2空洞部は、円盤状のアダプタを嵌合させる、断面円形の凹み部により構成され、
前記貫装穴、第1空洞部、第2空洞部及び水栓本体取付穴は、上から順に配設され、それらは断面円形で、同心円状に形成されている構造を備えた、請求項1ないし3のいずれかに記載のカートリッジを備えた水栓。
【請求項5】
アダプタは、第2空洞部に嵌合されるように形成された略円盤状で、カートリッジの湯流入通路、水流入通路及び湯水流出通路に通じる、湯流入穴、水流入穴及び湯水流出穴が穿設されている、請求項1ないし4のいずれかに記載のカートリッジを備えた水栓。
【請求項6】
操作ハンドルは、操作用レバーハンドルによって構成され、ハンドル取付部と、把持部とを備え、
ハンドル取付部は、栓棒の伸びる方向に伸びる略柱状であり、把持部は、栓棒の伸びる方向と交差する方向にのびる板状又は棒状ないしは凸状であり、
ハンドル取付部は、栓棒取付部と、栓棒取付部を覆う覆い部とを有し、ハンドル取付部の覆い部の下方領域に、カートリッジ被取付部及びカートリッジの上方領域に対向する対向面を備え、
覆い部の下方領域の対向面とカートリッジ被取付部及びカートリッジの上方領域の対向面との間に、ハンドル取付部を回転させる空間を備え、
前記空間は、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドルが動作するための空間である、請求項1ないし5のいずれかに記載のカートリッジを備えた水栓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水栓に関し、特に、例えば、デザインが異なる多種多様の水栓を形成できるカートリッジ互換性を備えた水栓に関する。
【背景技術】
【0002】
近年シングルレバー用カートリッジは、コンパクト化されてきているため、従来のシングルレバー用カートリッジに対応した製品を構成する部品、コンパクト化されたシングルレバー用カートリッジに対応した製品を構成する部品は、それぞれに対応した専用部品を準備する必要がある。又、カートリッジを搭載する仕様、機能別に、サイズ違いのシングルレバー用カートリッジを、ラインナップする必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-1762号公報
【文献】特開2013-7247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の水栓は、各カートリッジそれぞれに、対応した専用部品を準備する必要があることから、多数の部品を保有する必要性がある。しかしながら、水栓は、技術・生産面からの多種の要求と美的造形性などの要素とを合わせたデザインが求められる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、各カートリッジそれぞれに対応した専用部品を準備する必要性をなくし、優れたデザインの水栓を創出することが可能な、水栓を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明にかかる水栓は、カートリッジ被取付部と、カートリッジと、操作ハンドルとを備え、前記カートリッジ被取付部は、カートリッジを嵌装するカートリッジ押さえで構成され、前記カートリッジ押さえは、シングルレバー用カートリッジと、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジの高さ寸法と径寸法とのギャップをなくす形状に変換させることができ、前記操作ハンドルは、カートリッジの上部領域に形成された栓棒に連結されるハンドル取付部と、把持部とを備え、前記カートリッジは、湯流入孔及び水流入孔が設けられた固定ディスクと、湯流入孔から流入される湯及び水流入孔から流入される水を湯水流出孔に流出させる湯水連通路を有する可動ディスクと、前記固定ディスク及び可動ディスクを収容するカートリッジカバー部と、ディスクガイドとを備え、前記カートリッジカバー部は、上カバーと下カバーとを備え、前記上カバーは、その外部にカートリッジ被取付部を取り付けるための上取付部及び胴部と、上方領域に形成された肩部とを備え、
前記可動ディスクは、可動ディスクの回転軸を中心として、前記回転軸と垂直に交わる面上において、第1の方向側及び前記第1の方向とは反対側である第2の方向側へ回動することによって、湯及び水の吐出量を調節するように構成され、
前記栓棒は、回転軸方向に伸びる長手方向を備える棒体であり、前記棒体の上部領域においてデザインが異なる多種多様の操作ハンドルが取り付けられるように形成され、前記棒体の下部領域においてディスクガイドを介して可動ディスクに連結され、前記操作ハンドルを回転操作することにより、前記可動ディスクを回転軸を中心として、前記回転軸と垂直に交わる面上において、回動させるように形成され、前記カートリッジ被取付部は、栓棒を回転させる空間を備え、その上方に操作ハンドルと対向するように形成された上方領域を備え、前記操作ハンドルは、栓棒を取り付けられるハンドル取付部の下方領域に、カートリッジ被取付部及び/又はシングルレバー用カートリッジの上方領域に対向する対向面を備え、前記カートリッジ押さえは、上から順に、ハンドル部材取付領域と、カートリッジ取付領域と、アダプタ取付領域と、水栓本体取付領域とを備え、前記カートリッジ押さえは、外形が、各種の化粧キャップ、ハンドル部材または水栓本体ボディに取り付けられる構造を備え、且つ、カートリッジ及びアダプタを装填する為の空間を構成する、空洞部を備え、前記ハンドル部材取付領域は、ハンドル部材を被冠させるに適する、先細形状であり、カートリッジの上カバー及び栓棒の取付領域を空洞部側から貫挿するための貫装穴が設けられ、前記カートリッジ取付領域は、カートリッジの上カバー及び下カバーを嵌装するように、その内部に、カートリッジの胴部に沿った第1空洞部が形成され、前記第1空洞部は、カートリッジの外部形状に対応した内壁部分を備え、カートリッジを、内部に密に固定されるように、カートリッジの上部領域に形成された上取付部と連結される、カートリッジ取付部を備え、前記カートリッジ取付部は、前記カートリッジの肩部と嵌合する段部を備えており、前記アダプタ取付領域において形成された第2空洞部は、アダプタを装填する、凹み部により構成され、前記カートリッジ押さえは、水栓本体ボディの内ボディ部を装填するための水栓本体取付穴が設けられ、前記水栓本体取付穴は、水栓本体ボディの内ボディ部の上部に嵌合又は螺合するための、凹みまたは雌ネジが、穴の周壁に形成され、前記貫装穴、第1空洞部、第2空洞部及び水栓本体取付穴は、上から順に配設されており、前記アダプタは、カートリッジに取り付けられるアダプタの上部領域に形成されたカートリッジ押さえ取付部に、カートリッジに固定するための固定凹部ないしは嵌合凸部または係合凸部あるいは嵌合凹部または係合凹部を備え、且つ水栓本体ボディに取り付けられるアダプタの下部領域に形成された水栓本体ボディ取付部に、水栓本体ボディに固定するための固定凸部ないしは嵌合凸部または係合凸部あるいは嵌合凹部または係合凹部を備えており、前記カートリッジ被取付部とカートリッジとは、一体として、カートリッジ被取付部によりサイズが異なる多種多様の水栓本体ボディに連結され、且つ、操作ハンドルは、ハンドル取付部の下方領域とカートリッジ及びカートリッジ被取付部との間に操作ハンドルを回転させるための空間をおいて、カートリッジの栓棒によりデザインが異なる多種多様の操作ハンドルに連結されるように構成されたことを特徴とする、カートリッジを備えた水栓である。
この発明にかかる水栓は、前記湯流入孔及び水流入孔が、前記固定ディスクの前後方向の中心線に対して対称に設けられると共に、操作ハンドルのハンドル取付部より突き出た把持部が、前記中心線上に位置するときに止水するように構成されると、なお良い。
この発明にかかる水栓は、固定ディスクの湯流入孔又は水流入孔と可動ディスクの湯水連通路とは、前記操作ハンドルを、その左右方向の中央位置から、回転軸を中心として、前記回転軸と垂直に交わる面上において、第1の方向である左方向及び第2の方向である右方向に回動することによって繋がり、湯又は水が吐出されるように構成されていると、なお良い。
この発明にかかる水栓は、前記空洞部が、カートリッジ取付領域の領域において、カートリッジの上カバー及び下カバーを嵌装するための第1空洞部と、アダプタ取付領域において、アダプタを装填する第2空洞部とを備え、前記ハンドル部材取付領域が、ハンドル部材を被冠させるに適する、先細形状であり、カートリッジの上カバー及び栓棒の取付領域を第1空洞部側から貫挿するための貫装穴が設けられ、前記カートリッジ取付領域が、全体として円筒状で、カートリッジの上カバー及び下カバーを嵌装するように、その内部に、カートリッジの胴部に沿った断面円形の第1空洞部が形成され、前記アダプタ取付領域において形成された第2空洞部が、円盤状のアダプタを嵌合させる、断面円形の凹み部により構成され、前記貫装穴、第1空洞部、第2空洞部及び水栓本体取付穴は、上から順に配設され、それらは断面円形で、同心円状に形成されている構造を備えていると、なお良い。
この発明にかかる水栓は、アダプタが、第2空洞部に嵌合されるように形成された略円盤状で、カートリッジの湯流入通路、水流入通路及び湯水流出通路に通じる、湯流入穴、水流入穴及び湯水流出穴が穿設されていると、なお良い。
この発明にかかる水栓は、操作ハンドルが、操作用レバーハンドルによって構成され、ハンドル取付部と、把持部とを備え、ハンドル取付部が、栓棒の伸びる方向に伸びる略柱状であり、把持部が、栓棒の伸びる方向と交差する方向にのびる板状又は棒状ないしは凸状であり、ハンドル取付部が、栓棒取付部と、栓棒取付部を覆う覆い部とを有し、ハンドル取付部の覆い部の下方領域に、カートリッジ被取付部及びカートリッジの上方領域に対向する対向面を備え、覆い部の下方領域の対向面とカートリッジ被取付部及びカートリッジの上方領域の対向面との間に、ハンドル取付部を回転させる空間を備え、前記空間が、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドルが動作するための空間であると、なお良い。
【発明の効果】
【0006】
本件発明にかかる水栓は、従来のシングルレバー用カートリッジに置き換わり、従来の製品を構成する部品を最大限共用させることが可能となる。
又、本件発明にかかる水栓は、コンパクト化されたシングルレバー用カートリッジを共用することが可能となることから、従来の製品に、そのカートリッジがもつ仕様・機能をもたせることが可能となる。
又、本件発明にかかる水栓は、シングルカートリッジを開閉操作する操作用レバーハンドルを、デザインが異なる多種多様な操作用レバーハンドルに付け替えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本発明の一実施の形態である水栓の断面図解図である。
図1B】操作ハンドルを示す図であり、(A)はその断面図解図であり、(B)はその平面図解図である。
図2A】本発明の一実施の形態である水栓のカートリッジの斜視図解図である。
図2B図2A図示カートリッジの断面図解図である。
図3】カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその縦断面図解図である。
図4】一実施の形態である水栓の操作ハンドル及び水栓本体を示す縦断面図解図である。
図5】サイズが異なるカートリッジを備えた水栓の縦断面図解図である。
図6】カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその縦断面図解図である。
図7】アダプタを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその縦断面図解図である。
図8】本発明の第2の実施の形態である水栓の断面図解図である。
図9】カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその縦断面図解図である。
図10】一実施の形態である水栓の操作ハンドル及び水栓本体を示す縦断面図解図である。
図11】サイズが異なるカートリッジを備えた水栓の縦断面図解図である。
図12】カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその縦断面図解図である。
図13】本発明の第3の実施の形態である水栓の断面図解図である。
図14】カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその縦断面図解図である。
図15】一実施の形態である水栓の操作ハンドル及び水栓本体を示す縦断面図解図である。
図16】サイズが異なるカートリッジを備えた水栓の縦断面図解図である。
図17】カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその縦断面図解図である。
図18】固定ディスクの図解図であり、(A)は平面図解図、(B)は底面図解図、(C)は断面図解図である。
図19】可動ディスクの図解図であり、(A)は平面図解図、(B)は底面図解図、(C)は断面図解図、(D)は断面図解図である。
図20A】上カバーの図解図であり、(A)は平面図解図であり、(B)は正面図解図である。
図20B】上カバーの図解図であり、(C)は、(B)のC-C断面図解図であり、(D)は(C)のD-D断面図解図であり、(E)は(C)のE-E断面図海図であり、(F)は(C)のF-F断面図解図であり、(G)は(C)のG-G断面図解図である。
図21】下カバーの図解図であり、(A)は平面図解図であり、(B)は底面図解図であり、(C)は断面図解図である。
図22】サポートプレートの図解図であり、(A)は平面図解図であり、(B)は底面図解図であり(C)は断面図解図である。
図23】ディスクガイドの図解図であり、(A)は平面図解図であり、(B)は底面図解図であり、(C)はA―A断面図解図であり、(D)はB-B断面図解図である。
図24】第1パッキンを表す図解図であり、(A)は平面図解図であり、(B)はA-A断面図解図である。
図25】第2パッキンを表す図解図であり、(A)は平面図解図であり、(B)はA-A断面図解図である。
図26】動作原理を示す図解図であり、(A)は操作用レバーハンドルが左右方向の中央位置において、可動ディスクの湯水連通路が固定ディスクの湯流入孔及び水流入孔に連通しない状態を示す説明図であり、(B)(C)(D)は、操作用レバーハンドルが左右方向の左側において、湯水連通路が湯流入孔に連通する状態を示す説明図である。
図27】動作原理を示す図解図であり、(A)は操作用レバーハンドルが左右方向の中央位置において、可動ディスクの湯水連通路が固定ディスクの湯流入孔及び水流入孔に連通しない状態を示す説明図であり、(B)(C)(D)は、操作用レバーハンドルが左右方向の右側において、湯水連通路が水流入孔に連通する状態を示す説明図である。
図28図2BのA―A断面図解図であり、(A)は止水状態のときを表す図であり、(B)は湯の最大吐水量の状態のときを表す図であり、(C)は水の最大吐水量の状態のときを表す図である。
図29】は、クリック機構を表す図2BのB-B断面図解図であり、(A)は止水状態のときを表す図であり、(B)及び(C)はディスクガイドが回転している状態のときを表す図であり、(D)は湯の最大吐水量の状態のときを表す図であり、(E)は水の最大吐水量の状態のときを表す図である。
図30】別のクリック機構を表す図であり、(A)は上カバー、ディスクガイド及びクリックリングの断面図解図であり、(B)はディスクガイドの突出部の斜視図解図である。
図31A】水栓本体及び操作ハンドルの多種多様なデザインを示す図解図である。
図31B】水栓本体及び操作ハンドルの多種多様なデザインを示す図解図である。
図31C】水栓本体及び操作ハンドルの多種多様なデザインを示す図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施の形態である水栓について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である水栓の断面図解図である。
図2Aは、本発明の一実施の形態である水栓のカートリッジの斜視図解図である。
図2Bは、図2A図示カートリッジの断面図解図である。
図3は、カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその正面図解図であり、(B)はその平面図解図であり、(C)はその底面図解図であり、(D)はその縦断面図解図である。
図4は、一実施の形態である水栓の操作ハンドル及び水栓本体を示す縦断面図解図である。
図5は、サイズが異なる水栓の縦断面図解図である。
図6はカートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその正面図解図であり、(B)はその平面図解図であり、(C)はその底面図解図であり、(D)はその縦断面図解図である。
図7はアダプタを示す図解図であり、(A)はその平面図解図であり、(B)はその底面図解図であり、(C)はその横断面図解図である。
【0009】
本発明にかかる水栓10は、水栓本体12内にシングルカートリッジ14が装着された、操作ハンドルを構成する操作用レバーハンドル16が単一の水栓であり、操作用レバーハンドル16を回動させることにより、湯水吐水部から吐出される水又は湯の流量を変化させるものである。
【0010】
前記シングルカートリッジ14は、湯流入孔22及び水流入孔24が設けられた固定ディスク20と、該固定ディスク20に摺動可能に重合配置され、湯流入孔22から流入される湯及び水流入孔24から流入される水を湯水流出孔に流出させる湯水連通路42を有する可動ディスク40とを備える。
更に、シングルカートリッジ14は、前記固定ディスク20及び可動ディスク40を収容するカートリッジカバー部100と、ディスクガイド140と、サポートプレート130とを備えている。
【0011】
シングルカートリッジ14は、前記可動ディスク40を操作する操作用レバーハンドル16を、可動ディスク40の回転軸Pを中心として前記回転軸Pに垂直に交わる面上において、第1の方向側及び前記第1の方向とは反対側である第2の方向側へ回動することによって、湯及び水の吐出量を調節するように構成され、前記湯流入孔22及び水流入孔24が、前記固定ディスク20の前後方向の中心線Cに対して同じ角度範囲内に設けられると共に、前記中心線Cの上に操作用レバーハンドル16が位置するときに、止水するように構成されている。
【0012】
前記操作用レバーハンドル16は、カートリッジ14の上部領域に形成された栓棒150に連結されるハンドル取付部16aと、把持部16bとを備えている。
前記栓棒150は、前記回転軸P方向に伸びる長手方向を備える横断面方形の板状体ないしは棒状体であり、板状体ないしは棒体状の上部領域においてデザインが異なる多種多様の操作用レバーハンドル16が取り付けられるように形成され、板状体ないしは棒状体の下部領域において可動ディスク40に連結され、前記操作用レバーハンドル16を回転操作することにより、前記可動ディスク40を回転軸Pを中心として、前記回転軸Pと垂直に交わる面上において、回動させるように形成されている。
ハンドル取付部16aは、前記回転軸P方向に伸びる棒状であり、把持部16bは、前記回転軸Pと交差ないしは直交する方向に伸びる棒状ないしは凸状である。
【0013】
本発明にかかる第1の発明の実施の形態のカートリッジ14を備えた第1水栓1010は、カートリッジ被取付部1100と、カートリッジ14と、操作用レバーハンドル16と、アダプタ1200とを備える。
【0014】
シングルカートリッジ14は、上カバー110と下カバー120とにより構成されたカトリッジカバー部100を備え、前記カーリッジカバー部100は、上カバー110と下カバー120とを備え、前記上カバー110は、その内部に中空部102を備えている。
【0015】
トリッジカバー部100は、上取付部800及び胴部810と、前記胴部810の上部に形成された首部820とを備える。
胴部810の内側の中空部102には、固定ディスク20、可動ディスク40などを備える。
首部820の内側の中空部102には、栓棒150を取り付ける部材などを備える。
胴部810及び首部820は、略円柱状である。
胴部810は、首部820より太く、胴部810の上端の上取付部800には、肩部802が形成されている。
【0016】
前記カートリッジ被取付部1100は、栓棒150を回転させる空間を備え、その上方に操作用レバーハンドル16と対向するように形成された上方領域を備える。
前記操作用レバーハンドル16は、栓棒150を取り付けられるハンドル取付部16aの下方領域に、カートリッジ被取付部1100及び/又はシングルカートリッジ14の上方領域に対向する対向面を備える。
前記空間は、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドル16が動作するための空間である。
【0017】
前記カートリッジ被取付部1100とカートリッジ14とは、一体として、カートリッジ被取付部1100によりサイズが異なる多種多様の水栓本体ボディ1300に連結され、且つ、操作用レバーハンドル16は、ハンドル取付部16aの下方領域とカートリッジ14及びカートリッジ被取付部1100との間に操作用レバーハンドル16を回転させるための空間をおいて、カートリッジ14の栓棒150によりデザインが異なる多種多様の操作用レバーハンドル16に連結されるように構成されたことを特徴とする。
【0018】
前記カートリッジ被取付部1100とカートリッジ14とアダプタ1200とは、一体として、カートリッジ14が水栓本体ボディ1300に連結され、且つ、カートリッジ被取付部1100またはカートリッジ14、前記回転軸P方向に沿って可動ディスク40より離れる上方向に向けて突き出た部位により化粧キャップあるいは操作ハンドルを構成するハンドル部材1400に連結される。
【0019】
ハンドル部材1400は、操作用レバーハンドル16を構成し、ハンドル取付部16aと、把持部16bを構成するハンドル部1416とを備える。
ハンドル取付部16aは、栓棒150の伸びる方向に伸びる略円柱状であり、把持部16bは、栓棒150の伸びる方向と交差する方向にのびる棒状である。
ハンドル取付部16aは、栓棒取付部16cと、栓棒取付部16cを覆う覆い部16dとを有している。ハンドル取付部16aの覆い部16dの下方領域に、カートリッジ被取付部1100及びシングルカートリッジ14の上方領域に対向する対向面を備えている。
覆い部16dの下方領域の対向面とカートリッジ被取付部1100及びシングルカートリッジ14の上方領域の対向面との間に、ハンドル取付部16aを回転させる空間を備える。
前記空間は、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドル16が動作するための空間である。
この実施の形態においては、円筒状の覆い部16dの中空部の中に、栓棒取付部16cが配設されている。
【0020】
前記カートリッジ被取付部1100は、カートリッジ14を嵌装するカートリッジ押さえ1110で構成されている。
カートリッジ押さえ1110は、コンパクト化されたシングルレバー用カートリッジ14と、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジの高さ寸法と径寸法とのギャップをなくす形状とすることで変換させる。
【0021】
カートリッジ押さえ1110は、上から順に、ハンドル部材取付領域1112と、カートリッジ取付領域1114と、アダプタ取付領域1116と、水栓本体取付領域1118とを備える。
前記カートリッジ押さえ1110の外形は、各種の化粧キャップ、ハンドル部材1400または水栓本体ボディ1300に取り付けられる構造を備えている。
【0022】
カートリッジ押さえ1110は、カートリッジ14及びアダプタ1200を装填する為の空間を構成する、空洞部1122を備えている。
【0023】
前記空洞部1122は、カートリッジ14を収容する第1空洞部1124と、アダプタ1200を装填する第2空洞部1126とを備える。
【0024】
ハンドル部材取付領域1112は、ハンドル部材1400を被冠させるに適する、先細形状である。
カートリッジ被取付部1100は、ハンドル部材取付領域1112において、カートリッジ14の上カバー110及び栓棒150の取付領域を第1空洞部1124側から貫挿するための貫装穴1170が設けられている。
【0025】
カートリッジ被取付部1100は、カートリッジ取付領域1114の領域において、カートリッジ14の上カバー110及び下カバー120を嵌装するための第1空洞部1124が、設けられている。
カートリッジ取付領域1114は、全体として円筒状で、その内部に、カートリッジ14の胴部810に沿った断面円形の第1空洞部1124を備える。
【0026】
カートリッジ押さえ1110は、アダプタ取付領域1116において、アダプタ1200を装填するための第2空洞部1126が設けられている。
【0027】
前記第1空洞部1124は、カートリッジ14の外部形状に対応した内壁部分を備え、カートリッジ14を、内部に密に固定されるように構成されている。
前記第1空洞部1124は、カートリッジ14の上部領域に形成された上取付部800と連結される、カートリッジ取付部1128を備える。
前記カートリッジ被取付部1100に取り付けられるカートリッジの上取付部800は、カートリッジ14の上方領域に形成された肩部802を備える。
カートリッジ被取付部1100は、カートリッジ取付領域1114において、カートリッジ取付部1128に、前記カートリッジ14の肩部802と嵌合する段部1130を備えている。
【0028】
アダプタ取付領域1116に形成された第2空洞部1126は、円盤状のアダプタ1200を嵌合させる、断面円形の凹み部により構成されている。
【0029】
カートリッジ押さえ1110は、水栓本体ボディ1300の内ボディ部1320を装填するための水栓本体取付穴1150が設けられている。
水栓本体取付領域1118に形成された水栓本体取付穴1150は、水栓本体ボディ1300の内ボディ部1320の上部に嵌合又は螺合するための、凹みまたは雌ネジ1152が、穴の周壁に形成されている。
【0030】
前記貫装穴1170、第1空洞部1124、第2空洞部1126及び水栓本体取付穴1150は、上から順に配設され、それらは断面円形で、同心円状に形成されている。
【0031】
前記アダプタ1200は、カートリッジ14に取り付けられるアダプタ1200の上部領域に形成されたカートリッジ押さえ取付部1240に、カートリッジ14に固定するための固定凹部1242ないしは嵌合凸部または係合凸部あるいは嵌合凹部または係合凹部を備え、且つ水栓本体ボディ1300に取り付けられるアダプタ1200の下部領域に形成された水栓本体ボディ取付部1230に、水栓本体ボディ1300に固定するための固定凸部1232ないしは嵌合凸部または係合凸部あるいは嵌合凹部または係合凹部とを備えている。
【0032】
この発明の第1の実施の形態に係る、カートリッジを備えた水栓1010は、アダプタ1200の上面が、本体発明に係るコンパクト化されたシングルレバー用カートリッジ14の嵌合形状とし、アダプタ1200の下面は、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジ14の嵌合シール形状とすることで、変換させることができる。
【0033】
アダプタ1200は、略円盤状で、カートリッジの湯流入通路220、水流入通路222及び湯水流出通路224に通じる、湯流入穴1220、水流入穴1222及び湯水流出穴1224が穿設されている。
【0034】
アダプタ1200は、その下部において、水栓本体ボディ1300に取り付けられるための取り付け面を有する水栓本体ボディ取付部1230を備え、その取り付け面より、水栓本体ボディ1300に向けて突き出し設けられた固定凸部1232を有する。
【0035】
水栓本体12を構成する水栓本体ボディ1300は、内ボディ部1320と、内ボディ部1320を覆うカバー部1310とを備える。
内ボディ部1320の上に、アダプタ1200が設置される。
そして、内ボディ部1320の上端部に設けられた雄ネジ1350に、カートリッジ押さえ1110の水栓本体取付穴1150に設けられた雌ネジ1152が、ねじ込まれる。
【0036】
ハンドル部材1400は、キャップ1410と、キャップ1410の下部に形成されたカートリッジ14の栓棒150の取付穴1412と、キャップ1410から手前側に向けて延設されたハンドル部1416とを備えている。
取付穴1412は、キャップ1410の手前側であって、ハンドル部1416の下方に配設され、取付穴1412を形成する筒壁には、カートリッジ押さえ1110を取り付けるためのネジ穴1418が、設けられている。
カートリッジ14の栓棒150を取付穴1412に取り付けるために、ネジ穴1418に、ネジ棒1420が捻じ込まれて、カートリッジ14の栓棒150は、取付穴1412に固定される。
ネジ棒1420は、キャップ1410に穿設されたネジ棒貫挿孔からネジ棒1420が取付穴1412に捻じ込まれる。ネジ棒貫挿孔には、ネジ孔キャップ1422が取り付けられる。
【0037】
〔変換〕
カートリッジ14は、図5及び6に示すように、別の構造のカートリッジ押さえ2110を用いて、第1の実施の形態の第1水栓1010とはサイズが異なる別のタイプの第2水栓2010に適用することができる。
以下、サイズが異なる別のタイプの第2水栓2010について説明する。
【0038】
第2水栓2010は、前記実施の形態のカートリッジ押さえ1110とはサイズが異なる別のタイプのカートリッジ押さえ2110を用いて、カートリッジ14を第2水栓2010を構成する第2ハンドル部材2400および第2水栓本体ボディ2300にも取り付けられるように構成されている。
サイズが異なる別のタイプの第2水栓2010は、ハンドル部材取付領域2112、カートリッジ取付領域2114、及び水栓本体取付領域2118を備える。
サイズが異なる別のタイプの第2水栓2010は、第1の実施の形態のカートリッジ14とはサイズが異なる、例えば湯水混合水栓用のカートリッジ2014を装填されている。
【0039】
カートリッジ押さえ2110は、本件カートリッジ14とは異なる別のサイズの、湯水混合水栓用のカートリッジ2014を装填することができるように、第1の実施の形態の第1空洞部1124の形状とは異なり、カートリッジ収容部である第1空洞部2124の形状は、湯水混合水栓用のカートリッジ2014の外形に沿った内壁を備える。
【0040】
第2水栓2010を構成する、第2ハンドル部材2400及び第2水栓本体ボディ2300は、前記第1の実施の形態の第1水栓1010のハンドル部材1400及び水栓本体ボディ1300と共通である。
【0041】
第1の実施の形態のカートリッジ押さえ1110は、第2空洞部1126に続いて水栓本体ボディ1300の内ボディ部1320に取り付けるための水栓本体取付穴1150が、水栓本体取付領域1118に配設されている。
サイズが異なる別のタイプのカートリッジ押さえ2110は、空洞部2122に続いて、第2水栓本体ボディ2300の内ボディ部2320を取り付けるための水栓本体取付穴2150が、水栓本体取付領域2118に配設されている。
水栓本体取付穴2150を構成する周壁には、雌ネジ2152が形成されている。
第2水栓本体ボディ2300の内ボディ部2320が配設されている。
【0042】
〔第2の実施の形態〕
本発明の別の実施の形態である水栓について説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態である水栓の断面図解図である。
図9は、カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその正面図解図であり、(B)はその平面図解図であり、(C)はその底面図解図であり、(D)はその縦断面図解図である。
図10は、一実施の形態である水栓の操作ハンドル及び水栓本体を示す縦断面図解図である。
【0043】
本発明にかかる第3水栓3010は、水栓本体12内にシングルカートリッジ14が装着された、操作ハンドルを構成する操作用レバーハンドル16が単一の水栓であり、操作用レバーハンドル16を回動させることにより、湯水吐水部から吐出される水又は湯の流量を変化させるものである。
【0044】
前記シングルカートリッジ14は、湯流入孔22及び水流入孔24が設けられた固定ディスク20と、該固定ディスク20に摺動可能に重合配置され、湯流入孔22から流入される湯及び水流入孔24から流入される水を湯水流出孔に流出させる湯水連通路42を有する可動ディスク40とを備える。
シングルカートリッジ14は、前記可動ディスク40を操作する操作用レバーハンドル16を第1の方向側及び前記第1の方向とは反対側である第2の方向側へ回動することによって、湯及び水の吐出量を調節するように構成され、前記湯流入孔22及び水流入孔24が、前記固定ディスク20の前後方向の中心線Cに対して同じ角度範囲内に設けられると共に、前記中心線Cの上に操作用レバーハンドル16が位置するときに、止水するように構成されている。
【0045】
〔第2の実施の形態〕
シングルカートリッジ14は、上カバー110と下カバー120とにより構成された上取付部800及び胴部810と、前記胴部810の上部に形成された首部820とを備える。
胴部810の内側には、固定ディスク20、可動ディスク40などを備える。
首部820の内側には、栓棒150を取り付ける部材などを備える。
胴部810及び首部820は、略円柱状である。
胴部810は、首部820より太く、胴部810の上端の上取付部800には、肩部802が形成されている。
【0046】
前記カートリッジ被取付部1100は、栓棒150を回転させる空間を備え、その上方に操作用レバーハンドル16と対向するように形成された上方領域を備える。
前記操作用レバーハンドル16は、栓棒150を取り付けられるハンドル取付部16aの下方領域に、カートリッジ被取付部3100及び/又はシングルカートリッジ14の上方領域に対向する対向面を備える。
前記空間は、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドル16が動作するための空間である。
【0047】
本発明にかかる第2の発明の実施の形態のカートリッジを備えた第3水栓3010は、
カートリッジ被取付部3100と、カートリッジ14と、アダプタ3200図7及び8中1200)とを備える。
【0048】
前記カートリッジ被取付部3100とカートリッジ14とアダプタ1200とは、一体として、カートリッジ14が水栓本体ボディ3300に連結され、且つ、カートリッジ被取付部3100またはカートリッジ14、前記回転軸P方向に沿って可動ディスク40より離れる上方向に向けて突き出た部位により化粧キャップあるいは操作ハンドルを構成するハンドル部材3400に連結される。
【0049】
ハンドル部材3400は、操作用レバーハンドル16を構成し、ハンドル取付部16aと、把持部16bを構成するハンドル部3416とを備える。
ハンドル取付部16aは、栓棒150の伸びる方向に伸びる略円柱状であり、把持部16bは、栓棒150の伸びる方向と交差する方向にのびる棒状である。
ハンドル取付部16aは、栓棒取付部16cと、栓棒取付部16cを覆う覆い部16dとを有している。ハンドル取付部16aの覆い部16dの下方領域に、カートリッジ被取付部3100及びシングルカートリッジ14の上方領域に対向する対向面を備えている。
覆い部16dの下方領域の対向面とカートリッジ被取付部3100及びシングルカートリッジ14の上方領域の対向面との間に、ハンドル取付部16aを回転させる空間を備える。
前記空間は、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドル16が動作するための空間である。
この実施の形態においては、円筒状の覆い部16dの中空部の中に、栓棒取付部16cが配設されている。
【0050】
前記カートリッジ被取付部3100は、カートリッジ14を嵌装するカートリッジ押さえ3110で構成されている。
カートリッジ押さえ3110は、コンパクト化されたシングルレバー用カートリッジ14と、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジの高さ寸法と径寸法とのギャップをなくす形状とすることで変換させる。
【0051】
カートリッジ押さえ3110は、上から順に、ハンドル部材取付領域3112と、カートリッジ取付領域3114と、アダプタ取付領域3116と、水栓本体取付領域3118とを備える。
前記カートリッジ押さえ3110の外形は、各種の化粧キャップ、ハンドル部材3400または水栓本体ボディ3300に取り付けられる構造を備えている。
【0052】
カートリッジ押さえ3110は、カートリッジ14及びアダプタ3200を装填する為の空間を構成する、空洞部3122を備えている。
【0053】
前記空洞部3122は、カートリッジ14を収容する第1空洞部3124と、アダプタ3200を装填する第2空洞部3126とを備える。
【0054】
ハンドル部材取付領域3112は、ハンドル部材3400を被冠させるに適する、先細形状である。
カートリッジ被取付部3100は、ハンドル部材取付領域3112において、カートリッジ14の上カバー110及び栓棒150の取付領域を第1空洞部3124側から貫挿するための貫装穴3170が設けられている。
【0055】
カートリッジ被取付部3100は、カートリッジ取付領域3114の領域において、カートリッジ14の上カバー110及び下カバー120を嵌装するための第1空洞部3124が、設けられている。
カートリッジ取付領域3114は、全体として円筒状で、その内部に、カートリッジ14の胴部810に沿った断面円形の第1空洞部3124を備える。
【0056】
カートリッジ押さえ3110は、アダプタ取付領域3116において、アダプタ3200を装填するための第2空洞部3126が設けられている。
【0057】
前記第1空洞部3124は、カートリッジ14の外部形状に対応した内壁部分を備え、カートリッジ14を、内部に密に固定されるように構成されている。
前記第1空洞部3124は、カートリッジ14の上部領域に形成された上取付部800と連結される、カートリッジ取付部3128を備える。
前記カートリッジ被取付部に取り付けられるカートリッジの上取付部800は、カートリッジ14の上方領域に形成された肩部802を備える。
カートリッジ被取付部3100は、カートリッジ取付領域3114において、カートリッジ取付部3128に、前記カートリッジ14の肩部802と嵌合する段部3130を備えている。
【0058】
アダプタ取付領域3116に形成された第2空洞部3126は、円盤状のアダプタ3200を嵌合させる、断面円形の凹み部により構成されている。
第2の実施の形態においては、カートリッジ取付領域3114の外側に、水栓本体取付領域3118が形成されている。
カートリッジ押さえ3110の外側のハンドル部材取付領域3112に近い領域に、雄ネジ3152が形成されている。
水栓本体ボディ3300は、カバー部3310をカートリッジ押さえ3110の外側に嵌装させて、ハンドル部材取付領域3112に近い領域に形成された、雄ネジ3152に螺着される。
第2の実施の形態においては、カートリッジ押さえ3110の水栓本体取付領域3118の外側面は、水栓本体ボディ3300の内ボディ部3320のカバー部3310の内側面に沿った形状に形成されている。
カートリッジ押さえ3110は、水栓本体取付部3150の外側面とカバー部3310の内側面を密接して、水栓本体ボディ3300に固定される。
【0059】
前記貫装穴3170、第1空洞部3124及び第2空洞部3126は、上から順に配設され、それらは断面円形で、同心円状に形成されている。
【0060】
第2の実施の形態においては、アダプタ取付領域311は、カートリッジ14の下端部より下方に形成されている。
カートリッジ14の取り付け面と、カートリッジ押さえ3110の下端部とを密接させて、カートリッジ14が、カートリッジ押さえ3110に配設される。
第2の実施の形態においては、アダプタ3200は、水栓本体ボディ3300の内ボディ部3320の上面に配置され、カートリッジ押さえ3110の下面と、水栓本体ボディ3300の内ボディ部3320の上面との間に、挟持されて固定される。
【0061】
この発明の第2の実施の形態に係る、カートリッジを備えた水栓3010は、アダプタ3200の上面が、本体発明に係るコンパクト化されたシングルレバー用カートリッジ14の設合形状とし、アダプタ3200の下面は、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジ3014の接合シール形状とすることで、変換させることができる。
【0062】
アダプタ3200は、略円盤状で、カートリッジの湯流入通路220、水流入通路222及び湯水流出通路224に通じる、湯流入穴3220図7中1220)、水流入穴3222図7中1222)及び湯水流出穴3224図7中1224)が穿設されている。
【0063】
アダプタ3200は、その下部において、水栓本体ボディ3300に取り付けられるための取り付け面を有する水栓本体ボディ取付部3230図7中1230)を備え、その取り付け面より、水栓本体ボディ3300に向けて突き出し設けられた固定凸部3232図7中1232)を有する。
【0064】
水栓本体12を構成する水栓本体ボディ3300は、内ボディ部3320と、内ボディ部3320を覆うカバー部3310とを備える。
内ボディ部3320の上に、アダプタ3200が設置される。
そして、内ボディ部3320の上端部に設けられた雌ネジからなるネジ部3350に、カートリッジ押さえ3110の水栓本体取付部3150の外側に設けられた雄ネジ3152が、ねじ込まれる。
【0065】
ハンドル部材3400は、キャップ3410と、キャップ3410の下部に形成されたカートリッジ14の栓棒150の取付穴3412と、キャップ3410から手前側に向けて延設されたハンドル部3416とを備えている。
取付穴3412は、キャップ3410の手前側であって、ハンドル部3416の下方に配設され、
取付穴3412を形成する筒壁には、カートリッジ押さえ3110を取り付けるためのネジ穴が、設けられている。
カートリッジ14の栓棒150を取付穴3412に取り付けるために、ネジ穴に、ネジ棒3420が捻じ込まれて、カートリッジ14の栓棒150は、取付穴3412に固定される。
ネジ棒3420は、キャップ3410に穿設されたネジ棒貫挿孔からネジ棒3420が取付穴3412に捻じ込まれる。ネジ棒貫挿孔には、ネジ孔キャップ1422が取り付けられる。
【0066】
〔変換〕
カートリッジ14は、図11及び12に示すように、別の構造のカートリッジ押さえ4110を用いて、第1の実施の形態の第1水栓1010とはサイズが異なる別のタイプの第4水栓4010に適用することができる。
以下、サイズが異なる別のタイプの第4水栓4010について説明する。
【0067】
第4水栓4010は、前記実施の形態のカートリッジ押さえ1110とはサイズが異なる別のタイプのカートリッジ押さえ4110を用いて、カートリッジ14を第水栓4010を構成する第2ハンドル部材4400および第2水栓本体ボディ4300にも取り付けられるように構成されている。
サイズが異なる別のタイプの第4水栓4010は、ハンドル部材取付領域4112、カートリッジ取付領域4114、及び水栓本体取付領域4118を備える。
サイズが異なる別のタイプの第水栓4010は、第1の実施の形態のカートリッジ14とはサイズが異なる、例えば湯水混合水栓用のカートリッジ4014を装填されている。
【0068】
カートリッジ押さえ4110は、本件カートリッジ14とは異なる別のサイズの、湯水混合水栓用のカートリッジ2014を装填することができるように、第1の実施の形態の第1空洞部1124の形状とは異なり、カートリッジ収容部である第1空洞部4124の形状は、湯水混合水栓用のカートリッジ4014の外形に沿った内壁を備える。
【0069】
水栓4010を構成する、第2ハンドル部材4400及び第2水栓本体ボディ4300は、前記第1の実施の形態の第1水栓1010のハンドル部材1400及び水栓本体ボディ1300と共通である。
【0070】
第2の実施の形態のカートリッジ押さえ1110は、第2空洞部1126に続いて水栓本体ボディ1300の内ボディ部1320に取り付けるための水栓本体取付穴1150が、水栓本体取付領域1118に配設されている。
サイズが異なる別のタイプのカートリッジ押さえ4110は、空洞部4122に続いて、第2水栓本体ボディ4300の内ボディ部2320を取り付けるための水栓本体取付穴4150が、水栓本体取付領域4118に配設されている。
水栓本体取付穴4150を構成する周壁には、雌ネジ4152が形成されている。
第2水栓本体ボディ4300の内ボディ部4320が配設されている。
【0071】
〔第3の実施の形態〕
図13は、本発明の第3の実施の形態である水栓の断面図解図である。
図14は、カートリッジ押さえを示す図解図であり、(A)はその正面図解図であり、(B)はその平面図解図であり、(C)はその底面図解図であり、(D)はその縦断面図解図である。
図15は、一実施の形態である水栓の操作ハンドル及び水栓本体を示す縦断面図解図である。
【0072】
本発明にかかる第5水栓5010は、水栓本体12内にシングルカートリッジ14が装着された、操作用レバーハンドル16が単一の水栓であり、操作用レバーハンドル16を構成する操作用レバーハンドル16を回動させることにより、湯水吐水部から吐出される水又は湯の流量を変化させるものである。
【0073】
前記シングルカートリッジ14は、湯流入孔22及び水流入孔24が設けられた固定ディスク20と、該固定ディスク20に摺動可能に重合配置され、湯流入孔22から流入される湯及び水流入孔24から流入される水を湯水流出孔に流出させる湯水連通路42を有する可動ディスク40とを備える。
シングルカートリッジ14は、前記可動ディスク40を操作する操作用レバーハンドル16を第1の方向側及び前記第1の方向とは反対側である第2の方向側へ回動することによって、湯及び水の吐出量を調節するように構成され、前記湯流入孔22及び水流入孔24が、前記固定ディスク20の前後方向の中心線Cに対して同じ角度範囲内に設けられると共に、前記中心線Cの上に操作用レバーハンドル16が位置するときに、止水するように構成されている。
【0074】
〔第3の実施の形態〕
シングルカートリッジ14は、上カバー110と下カバー120とにより構成された上取付部800及び胴部810と、前記胴部810の上部に形成された首部820とを備える。
胴部810の内側には、固定ディスク20、可動ディスク40などを備える。
首部820の内側には、栓棒150を取り付ける部材などを備える。
胴部810及び首部820は、略円柱状である。
胴部810は、首部820より太く、胴部810の上端の上取付部800には、肩部802が形成されている。
【0075】
前記カートリッジ被取付部5100は、栓棒150を回転させる空間を備え、その上方に操作用レバーハンドル16と対向するように形成された上方領域を備える。
前記操作用レバーハンドル16は、栓棒150を取り付けられるハンドル取付部16aの下方領域に、カートリッジ被取付部5100及び/又はシングルカートリッジ14の上方領域に対向する対向面を備える。
前記空間は、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドル16が動作するための空間である。
【0076】
本発明にかかる第3の発明の実施の形態のカートリッジを備えた第5水栓5010は、
カートリッジ被取付部5100と、カートリッジ14と、アダプタ5200図7及び13中1200)とを備える。
【0077】
前記カートリッジ被取付部5100とカートリッジ14とアダプタ5200とは、一体として、カートリッジ14が水栓本体ボディ5300に連結され、且つ、カートリッジ被取付部5100またはシングルカートリッジ14、前記回転軸P方向に沿って可動ディスク40より離れる上方向に向けて突き出た部位により化粧キャップあるいは操作ハンドルを構成するハンドル部材5400に連結される。
【0078】
ハンドル部材5400は、操作用レバーハンドル16を構成し、ハンドル取付部16aと、把持部16b構成するハンドル部5416とを備える。
ハンドル取付部16aは、栓棒150の伸びる方向に伸びる略円柱状であり、把持部16bは、栓棒150の伸びる方向と交差する方向にのびる棒状である。
ハンドル取付部16aは、栓棒取付部16cと、栓棒取付部16cを覆う覆い部16dとを有している。ハンドル取付部16aの覆い部16dの下方領域に、カートリッジ被取付部5100及びシングルカートリッジ14の上方領域に対向する対向面を備えている。
覆い部16dの下方領域の対向面とカートリッジ被取付部5100及びシングルカートリッジ14の上方領域の対向面との間に、ハンドル取付部16aを回転させる空間を備える。
前記空間は、前記回転軸P方向に交差ないしは直立する方向に展開する、操作用レバーハンドル16が動作するための空間である。
この実施の形態においては、円筒状の覆い部16dの中空部の中に、栓棒取付部16cが配設されている。
【0079】
前記カートリッジ被取付部5100は、カートリッジ14を嵌装するカートリッジ押さえ5110で構成されている。
カートリッジ押さえ5110は、コンパクト化されたシングルレバー用カートリッジ14と、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジの高さ寸法と径寸法とのギャップをなくす形状とすることで変換させる。
【0080】
カートリッジ押さえ5110は、上から順に、ハンドル部材取付領域5112と、カートリッジ取付領域5114と、アダプタ取付領域5116と、水栓本体取付領域5118とを備える。
前記カートリッジ押さえ5110の外形は、各種の化粧キャップ、ハンドル部材5400または水栓本体ボディ5300に取り付けられる構造を備えている。
【0081】
カートリッジ押さえ5110は、カートリッジ14及びアダプタ5200を装填する為の空間を構成する、空洞部5122を備えている。
【0082】
前記空洞部5122は、カートリッジ14を収容する第1空洞部5124と、アダプタ5200を装填する第2空洞部5126とを備える。
【0083】
ハンドル部材取付領域5112は、ハンドル部材5400を被冠させるに適する、先細形状である。
カートリッジ被取付部5100は、ハンドル部材取付領域5112において、カートリッジ14の上カバー110及び栓棒150の取付領域を第1空洞部5124側から貫挿するための貫装穴5170が設けられている。
【0084】
カートリッジ被取付部5100は、カートリッジ取付領域5114の領域において、カートリッジ14の上カバー110及び下カバー120を嵌装するための第1空洞部5124が、設けられている。
カートリッジ取付領域5114は、全体として円筒状で、その内部に、カートリッジ14の胴部810に沿った断面円形の第1空洞部5124を備える。
【0085】
カートリッジ押さえ5110は、アダプタ取付領域5116において、アダプタ5200を装填するための第2空洞部5126が設けられている。
【0086】
前記第1空洞部5124は、カートリッジ14の外部形状に対応した内壁部分を備え、カートリッジ14を、内部に密に固定されるように構成されている。
前記第1空洞部5124は、カートリッジ14の上部領域に形成された上取付部800と連結される、カートリッジ取付部5128を備える。
前記カートリッジ被取付部に取り付けられるカートリッジの上取付部800は、カートリッジ14の上方領域に形成された肩部802を備える。
カートリッジ被取付部5100は、カートリッジ取付領域5114において、カートリッジ取付部5128に、前記カートリッジ14の肩部802と嵌合する段部5130を備えている。
【0087】
アダプタ取付領域5116に形成された第2空洞部5126は、円盤状のアダプタ5200を嵌合させる、断面円形の凹み部により構成されている。
第3の実施の形態においては、カートリッジ取付領域5114の外側に、水栓本体取付領域5118が形成されている。
カートリッジ押さえ3110の外側のハンドル部材取付領域5112に近い領域に、雄ネジ5152が形成されている。
水栓本体ボディ5300は、カバー部5310をカートリッジ押さえ5110の外側に嵌装させて、ハンドル部材取付領域5112に近い領域に形成された、雄ネジ5152に螺着される。
第3の実施の形態においては、カートリッジ押さえ5110の水栓本体取付領域5118の外側面は、水栓本体ボディ5300の内ボディ部5320のカバー部5310の内側面に沿った形状に形成されている。
カートリッジ押さえ5110は、水栓本体取部5150の外側面とカバー部5310の内側面を密接して、水栓本体ボディ5300に固定される。
【0088】
前記貫装穴5170、第1空洞部5124、第2空洞部5126は、上から順に配設され、それらは断面円形で、同心円状に形成されている。
【0089】
第3の実施の形態においては、アダプタ取付領域511は、カートリッジ14の下端部より下方に形成されている。
カートリッジ14の取り付け面と、カートリッジ押さえ5110の下端部とを密接させて、カートリッジ14が、カートリッジ押さえ5110に配設される。
第3の実施の形態においては、アダプタ5200は、水栓本体ボディ5300の内ボディ部5320の上面に配置され、カートリッジ押さえ5110の下面と、水栓本体ボディ5300の内ボディ部5320の上面との間に、挟持されて固定される。
【0090】
この発明の第5の実施の形態に係る、カートリッジを備えた水栓5010は、アダプタ5200の上面が、本体発明に係るコンパクト化されたシングルレバー用カートリッジ14の嵌合形状とし、アダプタ5200の下面は、サイズが異なる別のタイプのシングルレバー用カートリッジ14の嵌合シール形状とすることで、変換させることができる。
【0091】
アダプタ5200は、略円盤状で、カートリッジの湯流入通路220、水流入通路222及び湯水流出通路224に通じる、湯流入穴5220図7中1220)、水流入穴5222図7中1222)及び湯水流出穴5224図7中1224)が穿設されている。
【0092】
アダプタ5200は、その下部において、水栓本体ボディ5300に取り付けられるための取り付け面を有する水栓本体ボディ取付部5230図7中1230)を備え、その取り付け面より、水栓本体ボディ5300に向けて突き出し設けられた固定凸部5232図7中1232)を有する。
【0093】
水栓本体12を構成する水栓本体ボディ5300は、内ボディ部5320と、内ボディ部5320を覆うカバー部5310とを備える。
内ボディ部5320の上に、アダプタ5200が設置される。
そして、内ボディ部5320の上端部に設けられた雌ネジからなるネジ部5350に、カートリッジ押さえ5110の水栓本体取部5150の外側に設けられた雄ネジ5152が、ねじ込まれる。
【0094】
ハンドル部材5400は、キャップ5410と、キャップ5410の下部に形成されたカートリッジ14の栓棒150の取付穴5412と、キャップ5410から延設されたハンドル部5416とを備えている。
取付穴5412は、キャップ5410の手前側であって、ハンドル部5416の下方に配設され、取付穴5412を形成する筒壁には、カートリッジ押さえ5110を取り付けるためのネジ穴5418が、設けられている。
カートリッジ14の栓棒150を取付穴5412に取り付けるために、ネジ穴5418に、ネジ棒5420が捻じ込まれて、カートリッジ14の栓棒150は、取付穴5412に固定される。
ネジ棒5420は、キャップ5410に穿設されたネジ棒貫挿孔からネジ棒5420が取付穴5412に捻じ込まれる。ネジ棒貫挿孔には、ネジ孔キャップ5422が取り付けられる。
【0095】
〔変換〕
カートリッジ14は、図16及び17に示すように、別の構造のカートリッジ押さえ6110を用いて、第1の実施の形態の第1水栓1010とはサイズが異なる別のタイプの第6水栓6010に適用することができる。
以下、サイズが異なる別のタイプの第6水栓6010について説明する。
【0096】
第6水栓6010は、前記実施の形態のカートリッジ押さえ1110とはサイズが異なる別のタイプのカートリッジ押さえ6110を用いて、カートリッジ14を第水栓6010を構成する第2ハンドル部材400および第2水栓本体ボディ6300にも取り付けられるように構成されている。
サイズが異なる別のタイプの第6水栓6010は、ハンドル部材取付領域6112、カートリッジ取付領域6114、及び水栓本体取付領域6118を備える。
サイズが異なる別のタイプの第水栓6010は、第1の実施の形態のカートリッジ14とはサイズが異なる、例えば湯水混合水栓用のカートリッジ6014を装填されている。
【0097】
カートリッジ押さえ6110は、本件カートリッジ14とは異なる別のサイズの、湯水混合水栓用のカートリッジ6014を装填することができるように、第1の実施の形態の第1空洞部6124の形状とは異なり、カートリッジ収容部である第1空洞部6124の形状は、湯水混合水栓用のカートリッジ6014の外形に沿った内壁を備える。
【0098】
第6水栓6010を構成する、第2ハンドル部材6400及び第2水栓本体ボディ6300は、前記第3の実施の形態の第水栓010のハンドル部材400及び水栓本体ボディ300と共通である。
【0099】
第1の実施の形態のカートリッジ押さえ1110は、第2空洞部1126に続いて水栓本体ボディ1300の内ボディ部1320に取り付けるための水栓本体取付穴1150が、水栓本体取付領域1118に配設されている。
サイズが異なる別のタイプのカートリッジ押さえ6110は、空洞部6122に続いて、第2水栓本体ボディ6300の内ボディ部2320を取り付けるための水栓本体取付穴6150が、水栓本体取付領域6118に配設されている。
水栓本体取付穴6150を構成する周壁には、雌ネジ6152が形成されている。
第2水栓本体ボディ6300の内ボディ部6320が配設されている。
【0100】
〔カートリッジ〕
次に、カートリッジについて、主として、図18~29に基づいて説明する。
前記シングルカートリッジ14は、送水されてきた水及び湯を吐水管(口)に、水と湯とを切り替え且つ水及び湯の流量を調節する水及び湯の切り替え・流量調節手段である。
すなわち、シングルカートリッジ14は、前記可動ディスク40を操作する操作用レバーハンドル16を第1の方向側及び前記第1の方向とは反対側である第2の方向側へ回動することによって、湯及び水の吐出量を調節するように構成され、前記湯流入孔22及び水流入孔24が、前記固定ディスク20の前後方向の中心線Cに対して同じ角度範囲内に設けられると共に、前記中心線Cの上に操作用レバーハンドル16が位置するときに、止水するように構成されている。
【0101】
固定ディスク20は、その上面が平面状であり、その上に配置された可動ディスク40がその上に置いて回転できるように構成されている。
【0102】
可動ディスク40は、平面視円形の円盤状であり、可動ディスク40の回転軸Pを中心として、回転軸P方向に伸びる直線に垂直な面上において、上カバー110の中空部102の中で回転するように、回転対称性を有している。
【0103】
可動ディスク40は、平面視円形の底部44と底部44の外側の縁に沿って形成された環状凸部46とを備え、環状凸部46の上面が平面状であり、前記環状凸部46に設けられた底部44の下面が平面状である。
【0104】
前記固定ディスク20の湯流入孔22及び水流入孔24は、腎臓型の長孔で形成されると共に、前記固定ディスク20の前後方向の中心線Cに対して対称に形成されている。
【0105】
可動ディスク40は、可動ディスク40の回転軸方向に伸びる直線に垂直な面上において、第1の方向に回転したときに固定ディスク20の水流入孔24より湯水連通路42に水が流入し、且つ、第2の方向に回転したときに、固定ディスク20の湯流入孔22より湯水連通路42に湯が流入するように形成され、第1の方向及び第2の方向に回転した角度により、吐水量が決定される。
【0106】
シングルカートリッジ14は、前記操作用レバーハンドル16を、その左右方向の中央位置から、第1の方向である左方向及び第2の方向である右方向に回動することによって、固定ディスク20の湯流入孔22又は水流入孔24と可動ディスク40の湯水連通路42とが繋がり、湯又は水が吐出されるように構成されている。
【0107】
可動ディスク40は、可動ディスクの回転軸P方向に伸びる直線に垂直な面上において固定ディスク20に対して相対回転摺動を行い、第1の方向に回転したときに固定ディスク20の水流入孔24より湯水連通路42に水が流入し、且つ、第2の方向に回転したときに、固定ディスク20の湯流入孔2より湯水連通路42に湯が流入するように形成され、第1の方向及び第2の方向に回転した角度により、吐水量が決定される。
【0108】
水栓10は、操作用レバーハンドル16が止水位置にあることを知らせるクリック機構が設けられている。
【0109】
本発明に係るシングルカートリッジ14の基本的な動作原理は、操作用レバーハンドル16を回転軸Pを中心にして回動させることにより、操作用レバーハンドル16に連結された回転軸を構成する栓棒150を中心に回転し、この回転に伴い可動ディスク40が固定ディスク20に対して相対回転摺動を行い、固定ディスク20に設けられた湯流入22又は水流入24と可動ディスク40に設けられた湯水連通路42との重なる面積の大きさを変化させて、湯水吐水部を構成する吐水管から吐出される水又は湯の流量を変化させるものである。
【0110】
この実施の形態においては、水又は湯の流量が最大流量に到達するまでに、略一定の比例的に増大するように構成されている。
しかし、吐水部から吐出される水又は湯の流量が、流量の微調整を行いやすくするために、操作用レバーハンドル16の操作量に対する流量変化率を変化するように構成してもよい。その場合には、例えば、固定ディスク20の水流入口又は湯流入口の形状を変化させることにより、変更するようにすれば良い。
【0111】
固定ディスク20の湯流入孔22は、前後方向の中心線C(中央線)側の第1の孔縁60と、第1の孔縁60の手前側に続く第2の孔縁62と、固定ディスク20の周縁側の第3の孔縁64と、第1の孔縁60の向こう側と第3の孔縁64の向こう側との間に接続している第4の孔縁66とを含む。
【0112】
固定ディスク20の水流入孔24は、前後方向の中心線C(中央線)側の第1の孔縁70と、第1の孔縁70の手前側に続く第2の孔縁72と、固定ディスク20の周縁側の第3の孔縁74と、第1の孔縁70の向こう側と第3の孔縁74の向こう側との間に接続している第4の孔縁76とを含む。
湯流入孔22の第1の孔縁60と水流入孔24の第1の孔縁70とは、平行である。
湯流入孔22の第2の孔縁62と水流入孔24の第2の孔縁72とは、手前側に向かうに従って間隔が広がるテーパー状である。
湯流入孔22の第3の孔縁64と水流入孔24の第3の孔縁74とは、外側に広がる円弧状である。
湯流入孔22の第4の孔縁66と水流入孔24の第4の孔縁76とは、中央線に向かうに従って手前側に下がる傾斜状である。
【0113】
可動ディスク40の湯水連通路42は、前後方向の中心線C(中央線)側の第1の孔縁80と、第1の孔縁80の右側から手前側に延びる第2の孔縁82と、第1の孔縁80の左側から手前側に延びる第3の孔縁84と、第2の孔縁82の手前側端と第3の孔縁84の手前側端とに接続されている第4の孔縁86と含む。
第1の孔縁80は、向こう側に膨らむ円弧状である。
第2の孔縁82と第3の孔縁84とは、直線状であり、手前側に向かうに従ってその間隔が広がるテーパー状である。
第4の孔縁86は、手前側に膨らむ円弧状である。
【0114】
固定ディスク20の湯水流出孔26は、前後方向の中心線C(中央線)側の第1の孔縁90と、第1の孔縁90の右側から向こう側に延びる第2の孔縁92と、第1の孔縁90の左側から向こう側に延びる第3の孔縁94と、第2の孔縁92の向こう側端と第3の孔縁94の向こう側端とに接続されている第4の孔縁96と含む。
第1の孔縁90は、手前側に膨らむ円弧状である。
第2の孔縁92と第3の孔縁94とは、直線状であり、向こう側に向かうに従ってその間隔が広がるテーパー状である。
第4の孔縁96は、向こう側に膨らむ円弧状である。
【0115】
可動ディスク40の湯水連通路42は、操作用レバーハンドル16が固定ディスク20の前後方向の中心線Cに平行な位置に位置しているときに、前記中心線Cと平行に形成され、固定ディスク20の湯流入孔22及び水流入孔24と重ならないように形成されている。
従って、可動ディスク40は、固定ディスク20の湯流入孔22及び水流入孔24を閉塞している。
この止水状態では、可動ディスク40が回転していないので、可動ディスク40の回転角度は、0°である。
操作用レバーハンドル16を第1の方向である反時計方向に回していくと、栓棒150を介して可動ディスク40が固定ディスク20の摺動面上を回転する。そして、可動ディスク40の湯水連通路42と固定ディスク20の水流入孔24とが繋がる。
また、操作用レバーハンドル16を第2の方向である時計方向に回転していくと、栓棒150を介して可動ディスク40が固定ディスク20の摺動面上を回転する。そして、可動ディスク40の湯水連通路42と固定ディスク20の湯流入孔22とか繋がる。
【0116】
水栓10は、水栓本体12の内に、給湯器に接続されている湯流入通路220と、水道管に接続されている水流入通路222と、湯または水が流出する湯水流出通路224とが設けられている。
水栓本体12の下部には、前記湯流入通路220に連通し、上方へ伸びる吐出管が配設されている。
【0117】
シングルカートリッジ14は、上カバー110と、下カバー120とを連結して、円柱状体のカートリッジカバー部100が形成されている。
上カバー110と下カバー120とは、上カバー110の下端と下カバー120の上端とを合わせて、連結される。
【0118】
上カバー110は、ディスクガイド140、サポートプレート130、可動ディスク40及び固定ディスク20を収容する中空部102を有している。
中空部102は、可動ディスク40の回転軸Pのまわりに任意の角度だけ回転させたとき、もとの図形と一致する性質、いわゆる軸対称性を有し、回転対称性を有している。
ディスクガイド140を収容する中空部102は、平面視円形(横断面円形)であり、回転対称性を有しており、ディスクガイド140の外形に対応して、ベース部142を収容する中空部102の方が突出部144を収容する中空部102よりもその径が長い。
サポートプレート130を収容する中空部102、可動ディスク40を収容する中空部102及び固定ディスク20を収容する中空部102は、平面視円形(横断面円形)であり、サポートプレート130を収容する中空部102は、可動ディスク40を収容する中空部102及び固定ディスク20を収容する中空部102と、ほぼその径が同じである。
【0119】
上カバー110の下端の近傍には、下カバー120を固定するための連結穴116が穿ち設けられ、一方、下カバー120の周縁には上カバー110と固定するための連結突起124が突き出し設けられている。
而して、連結された上カバー110のカートリッジ収容部118と下カバー120のカートリッジ収容部128とが合わさり、円筒状の筒内(中空部102内)に、固定ディスク20及び可動ディスク40が収容される。
【0120】
上カバー110と下カバー120とは、その内部に形成された中空部102の空間(カートリッジ収容部118及びカートリッジ収容部128を含む)内に、固定ディスク20及び可動ディスク40が配設されたシングルカートリッジ14の要部を形成する。
【0121】
シングルカートリッジ14は、可動ディスク40と、可動ディスク40の上に取り付けられるサポートプレート130と、ディスクガイド140と、栓棒150と、固定ディスク20と、固定ディスク20の下方に配設された第1パッキン180と、第2パッキン190とを含む。
【0122】
上カバー110は、可動ディスク40を、上カバー110内において回動自在に取り付けるためのサポートプレート130が配設されている。
【0123】
サポートプレート130の上部にはディスクガイド140が取り付けられており、ディスクガイド140には栓棒150がピン160により回動自在に取り付けられている。
【0124】
前記栓棒150は、前記回転軸方向Pに伸びる長手方向を備える横断面方形の直線状の棒体であり、前記棒体の上部領域においてデザインが異なる多種多様の操作ハンドルたる操作用レバーハンドル16が取り付けられるように形成され、前記棒体の下部領域においてディスクガイド140を介して可動ディスク40に連結され、前記操作ハンドルたる操作用レバーハンドル16を回転操作することにより、前記可動ディスク40を回転軸Pを中心として、前記回転軸Pと垂直に交わる面上において、回動させるように形成されている。
【0125】
栓棒150の上部に、レバー受け170が取り付けられ、レバー受け170を介して操作用レバーハンドル16が取り付けられている。
【0126】
下カバー120は、下方に第2パッキン190が固定され、第2パッキン190の上方に第1パッキン180が固定されている。下カバー120は、第1パッキン180の上方に、固定ディスク20が固定されている。
下カバー120、第1パッキン180、第2パッキン190及び固定ディスク20は、湯流入通路220、水流入通路222及び湯水流出通路224が形成されている。
湯流入通路220を介して湯が固定ディスク20に供給され、水流入通路222を介して水が固定ディスク20に供給される。
【0127】
サポートプレート130は、可動ディスク40と同心円状の円柱状体である。
サポートプレート130は、平面視円形の円盤状であり、上カバー110の中空部102内において、可動ディスク40の回転軸Pを中心として、回転軸P方向に伸びる直線に垂直な面上において、回転することができるように構成されている。
サポートプレート130は、その上面の中心には、栓棒150を取り付けるための平面視方形状の栓棒取付穴132が穿設され、その下面には、中心より円周方向に広がる湯水の転回穴134が配設されている。
【0128】
サポートプレート130は、可動ディスク取付部136の天井面が平面状であり、可動ディスク40の平面状の環状凸部46と面接触するように構成されている。
サポートプレート130は、その下面の周縁近傍において、周方向に、可動ディスク40を取り付けるための可動ディスク取付部136が穿ち設けられている。
【0129】
ディスクガイド140は、サポートプレート130に取り付けられる側に形成されたベース部142と、栓棒150が取り付けられる突出部144とを備える。
ベース部142は円柱状で、突出部144は円柱状であり、ベース部142と突出部144とは同心円状に形成されている。
【0130】
ベース部142は、その下面においてサポートプレート130の上面に取り付けられる。ベース部142及び突出部144は、その中心近傍において、垂直方向に伸びる栓棒取付孔146が貫設されており、栓棒取付孔146には、栓棒150が、貫挿されている。
栓棒150は、突出部144に穿ち設けられたピン取付孔148と栓棒150に穿ち設けられたピン取付穴152とに、ピン160を圧入して、ディスクガイド140に取り付けられている。
【0131】
ディスクガイド140のベース部142は、平面視円形状の円盤状であり、ディスクガイド140の突出部144は、平面視円形の円筒状である。
ディスクガイド140は、上カバー110の中空部102内において、可動ディスク40の回転軸Pを中心として、回転軸P方向に延びる直線に垂直な面上において回転することができるように構成されている。
【0132】
ディスクガイド140のベース部142は、正面側において、上カバー110の内側のベース部142を収容する中空部102に設けられた旋回停止部114(湯側停止部114a、水側停止部114b)に突き当たる旋回停止部142Aが、突き出し設けられている。
【0133】
サポートプレート130は、周縁側において前後2箇所に、可動ディスク取付部136より突き出し設けられた可動ディスク40を固定するための固定凸部138が設けられている。
【0134】
可動ディスク40は、サポートプレート130の可動ディスク40を固定するための固定凸部138が嵌合する固定凹部48が、設けられている。固定凹部48は、前後一対設けられている。
【0135】
サポートプレート130と可動ディスク40とは、Oリング200を介して連結固定されている。この実施の形態においては、サポートプレート130と可動ディスク40とは、可動ディスク40の環状凸部46とサポートプレート130の転回穴134を形成する環状壁部との間にOリング200が挟持され、密に固定されている。
【0136】
サポートプレート130及びディスクガイド140は、円筒状の上カバー110の空洞内に装填され、サポートプレート130とディスクガイド140とは、栓棒150によって連結固定されており、栓棒150の回転により、固定ディスク20の上において一体的に旋回するように構成されている。
【0137】
可動ディスク40は、Oリング200を介在させて、サポートプレート130の可動ディスク取付部136に取り付けられている。
可動ディスク40の湯水連通路42とサポートプレート130の転回穴134との間には、消音アミ202が取り付けられ、水流の音をできるだけ小さくなるように、形成されている。
【0138】
上カバー110は、上端の近傍に、クリックリング210を取り付けるためのクリックリング取付部112が形成されている。そのクリックリング取付部112に、クリック機構を構成する弾力性を有するクリックリング210が嵌装されている。
クリック機構は、操作用レバーハンドル16を前後方向における中心線C上において、停止させて、可動ディスク40を止水位置で停止させるように形成されている。
【0139】
クリックリング210は、弾力性を有する金属片で形成され、その中央付近において、係止凸部212が形成されている。
クリックリング210は、その係止凸部212がディスクガイド140の係止凹部218に嵌合したとき、回転しているディスクガイド140が停止してサポートプレート130及び可動ディスク40が停止するように構成されている。
【0140】
固定ディスク20は、下カバー120のカートリッジ収容部128内に収容される。
固定ディスク20は、正面側において、下カバー120に固定ディスク20を固定するための固定ディスク固定部28が形成されている。
下カバー120は、正面側において、カートリッジ収容部128側に収容された固定ディスク20に向けて突き出し設けられた固定ディスク固定部126を備える。
【0141】
下カバー120のカートリッジ収容部128に収容された固定ディスク20の固定ディスク固定部28と下カバー120の固定ディスク固定部126とが係合されて、固定ディスク20は、下カバー120に固定される。
【0142】
固定ディスク20は、湯流入孔22に続いてその下方に、湯流入通路220が形成されている。
更に、固定ディスク20は、水流入孔24に続いてその下方に、水流入通路222が形成されている。
更に、固定ディスク20は、湯水連通路42に続いてその下方に、湯水流出通路224が形成されている。
【0143】
固定ディスク20の湯流入通路220は、第1パッキン180の湯流入通路220、第2パッキン190の湯流入通路220及び下カバー120の湯流入通路220に連通している。
固定ディスク20の水流入通路222は、第1パッキン180の水流入通路222、第2パッキン190の水流入通路222及び下カバー120の水流入通路222に連通している。
固定ディスク20の湯水流出通路224は、第1パッキン180の湯水流出通路224、第2パッキン190の湯水流出通路224及び下カバー120の湯水流出通路224に連通している。
【0144】
給湯器(図示せず)から給湯された湯は、下カバー120(第1パッキン180及び第2パッキン190を含む)の湯流入通路220を通り、固定ディスク20の湯流入孔22に至り、可動ディスク40の湯水連通路42を通り、湯水流出通路224を通過して吐水管に到達する。
一方、給水管(水道管)から下カバー120(第1パッキン180及び第2パッキン190を含む)の湯流入孔22を通り、固定ディスク20の水流入孔24から可動ディスク40の湯水連通路42を通過して、湯水流出通路224から吐水管に達する。
【0145】
前記実施の形態によれば、操作用レバーハンドル16のレバーを手前側から向こう側に至る中央線Cの位置に停止させることにより、止水状態となり、吐水するときにおいては、第1の方向である右側(反時計方向)に操作用レバーハンドル16を回すことにより、回す角度が増えるにしたがって、吐水される水量が徐々に増量され、また、湯を吐水するときにおいては、操作ハンドルを第2の方向である左側(時計方向)に回すことにより、回す角度が大きくなるに従って徐々に吐水される湯の量が増量される。
従って、水栓を操作する操作者は、誤ることなく、止水、水の吐水、湯の吐水を選択することができ、また、水量を選択することができる。
【0146】
以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
【0147】
本件発明にかかる水栓10は、多種多様なデザインを採択することができ、例えば、図31A、31B及び31Cに示すように、水栓本体12及び操作用レバーハンドル16のデザインを、多種多様なデザインとすることができる。
例えば、操作用レバーハンドル16は、栓棒150側より手前側に伸びる板状突起ないしは棒状突起のレバーを備えていたが、このような板状突起ないしは棒状突起のレバーが延伸されていない例えば円柱状の操作用レバーハンドル16であってもよい。
また、例えば、図31Cに示すように、円柱状のハンドル取付部16aの周囲に、指でハンドルを回しやすくするための上下方向に延びる凸条からなる把持部16bを形成したものでも良い。
また、キャップ1410を栓棒150に取り付ける取付穴1412は、図31Aの(B)に示すように、キャップ1410の把持部16とは反対側の向こう側に形成されても良い。
【0148】
また、前記実施の形態においては、水栓本体12の中心軸(可動ディスクの回転軸P)が垂直方向に伸びるように設置される構造を備えていたが、例えば、図31Bの(B)に示すように、水栓本体12の中心軸(可動ディスクの回転軸P)が水平方向に伸びるような構造としても良い。
また、クリック機構を構成するディスクガイド140の係止凹部218は、図30において示すように、複数の係止凹部(218a、218b、218c、218d、218e、218f、218g)が、突出部144に配設された構成としてもよい。図示例においては、係止凹部218dを中央線Cの位置に形成し、その右側に係止凹部218a、218b及び218dが均等な間隔をおいて配設されるとともにその左側に係止凹部218e、218f及び218gが均等な間隔を置いて配設されている。かかる構成とすることにより、ディスクガイド140の回された角度すなわち開度を示す。
【符号の説明】
【0149】
10 水栓
12 水栓本体
14 シングルカートリッジ
16 操作用レバーハンドル
16a ハンドル取付部
16b 把持部
16c 栓棒取付部
16d 覆い部
20 固定ディスク
22 湯流入孔
60 第1の孔縁
62 第2の孔縁
64 第3の孔縁
66 第4の孔縁
24 水流入孔
70 第1の孔縁
72 第2の孔縁
74 第3の孔縁
76 第4の孔縁
26 湯水流出孔
90 第1の孔縁
92 第2の孔縁
94 第3の孔縁
96 第4の孔縁
28 固定ディスク固定部
40 可動ディスク
42 湯水連通路
80 第1の孔縁
82 第2の孔縁
84 第3の孔縁
86 第4の孔縁
44 底部
46 環状凸部
48 固定凹部
100 カートリッジカバー部
102 中空部
110 上カバー
112 クリックリング取付部
114 旋回停止部
116 連結穴
118 カートリッジ収容部
120 下カバー
124 連結突起
126 固定ディスク固定部
128 カートリッジ収容部
130 サポートプレート
132 栓棒取付穴
134 転回穴
136 可動ディスク取付部
138 固定凸部
140 ディスクガイド
142 ベース部
142A 旋回停止部
144 突出部
146 栓棒取付孔
148 ピン取付孔
150 栓棒
152 ピン取付穴
160 ピン
170 レバー受け
180 第1パッキン
190 第2パッキン
200 Oリング
202 消音アミ
210 クリックリング
212 係止凸部
218 ディスクガイドの係止凹部
220 湯流入通路
222 水流入通路
224 湯水流出通
00 上取付部
802 肩部
810 胴部
820 首部
830 取付凸部

1100、2100、3100、4100、5100、6100 カートリッジ被取付部
1110、2110、3110、4110、5110、6110 カートリッジ押さえ
1112、2112、3112、4112、5112、6112 ハンドル部材取付領域
1114、2114、3114、4114、5114、6114 カートリッジ取付領

1116、3116、5116 アダプタ取付領域
1118、2118、3118、4118、5118、6118 水栓本体取付領域

1122、2122、3122、4122、5122、6122 空洞
1124、2124、3124、4124、5124、6124 第1空洞
1126、126、5126 第2空洞
1128、2128、3128、4128、5128、6128 カートリッジ取付部
1130、2130、3130、5130、6130 段部
1150、2150 水栓本体取付穴
3150、4150、5150、6150 水栓本体取付部
1152、2152 雌ネジ
3152、4152、5152、6152 雄ネジ
1170、2170、3170、4170、5170、6170 貫装穴

1200、3200 アダプタ
1220 湯流入穴
1222 水流入穴
1224 湯水流出穴
1230 水栓本体ボディ取付部
1232 固定凸部
1240 カートリッジ押さえ取付部
1242 固定凹部
1300、2300,3300 水栓本体ボディ
1310、2310、3310、4310、5310、6310 カバー部
1320、2320、3320、4320、5320、6320 内ボディ部
1350、2350、3350、4350、5350、6350 ネジ部

1400 ハンドル部材
1410 キャップ
1412 取付穴
1416 ハンドル部
1418 ネジ穴
1420 ネジ棒
1422 ネジ孔キャッ
010 第1水栓

2010 第2水栓
2014 湯水混合水栓用のカートリッジ
2400 第2ハンドル部材

3010 第3水栓
4010 第4水栓
5010 第5水栓
6010 第6水栓
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31A
図31B
図31C