(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】基板バイアスALD用電気絶縁改善チャックシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
C23C 16/458 20060101AFI20220726BHJP
【FI】
C23C16/458
(21)【出願番号】P 2019540422
(86)(22)【出願日】2018-01-23
(86)【国際出願番号】 US2018014840
(87)【国際公開番号】W WO2018140394
(87)【国際公開日】2018-08-02
【審査請求日】2021-01-12
(32)【優先日】2017-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519303162
【氏名又は名称】ビーコ インストゥルメント インク
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】サーシェン、マイケル ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ベルツフ、アダム
【審査官】山本 一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0141779(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/458
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に導電膜を形成する基板バイアス原子層堆積(ALD)プロセスを実行するためのチャックシステムであって、
前記基板を支持するように構成された導電基板ホルダと、
導電ベースと、
前記導電基板ホルダと前記導電ベースとの間に挟まれ、外縁を有する電気絶縁層と
を備え、
前記電気絶縁層は、前記外縁に形成されて前記外縁の全周にわたる少なくとも1つの縁側切欠部を有し、
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、内部を
有する、
チャックシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲で規定される高さ寸法hを有する、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)の範囲で規定される深さ寸法dを有する、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、アスペクト比AR>=20を有する、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、50<=AR<=100の範囲で規定されるアスペクト比ARを有する、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、矩形断面形状を有する、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項7】
前記電気絶縁層は、0.1インチ(2.5mm)<=TH<=0.5インチ(12.7mm)の範囲で規定される厚さTHを有する、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項8】
前記電気絶縁層は、モノリシックであり、単一の電気絶縁材料から作られる、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、少なくとも1つの分岐を含む、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項10】
前記電気絶縁層は、異なる材料で作られた第1片および第2片から形成され、
前記異なる材料の少なくとも1つは、電気絶縁材料であ
り、
前記電気絶縁材料で作られた片は、前記導電基板ホルダと前記導電ベースとを接続する位置に配設される
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項11】
前記電気絶縁層は、少なくとも第1片、第2片および第3片から形成され、
前記片の少なくとも1つは、電気絶縁材料から作られ
ており、
前記電気絶縁材料で作られた片は、前記導電基板ホルダと前記導電ベースとを接続する位置に配設される
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項12】
前記電気絶縁層は、ガラス、セラミック、プラスチック、熱可塑性樹脂、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド(カプトン)、エポキシ、ポリマーおよびポリカーボネートを含む材料群から選択される少なくとも1つの材料から作られる、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの縁側切欠部は、複数の縁側切欠部を含む、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項14】
不活性ガス源と、
前記不活性ガス源を前記少なくとも1つの縁側切欠部の前記内部に接続するガスラインとをさらに備える、
請求項1に記載のチャックシステム。
【請求項15】
請求項1に記載のチャックシステムと、
内部を有する反応チャンバと
を備え、
前記チャックシステムが、前記反応チャンバ内部に配置される、
原子層堆積(ALD)システム。
【請求項16】
導電膜を堆積させるための基板バイアスALDプロセスを実行するために使用されるチャックシステムのための電気絶縁層であって、
単一の電気絶縁材料から作られるモノリシックディスクと、
縁側切欠部と
を備え、
前記ディスクは、外縁と、0.1インチ(2.5mm)<=TH<=0.5インチ(12.7mm)の範囲で規定される厚さTHとを有し、
前記縁側切欠部は、前記外縁に形成されて前記外縁の全周にわたり、0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲の高さ寸法hおよび0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)の範囲の深さ寸法dを
有する、
電気絶縁層。
【請求項17】
前記縁側切欠部は、複数の分岐を含む、
請求項16に記載の電気絶縁層。
【請求項18】
前記縁側切欠部は、矩形断面形状を有する、
請求項16に記載の電気絶縁層。
【請求項19】
前記単一の絶縁材料は、ガラス、セラミック、プラスチック、熱可塑性樹脂、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド(カプトン)、エポキシ、ポリマーおよびポリカーボネートを含む電気絶縁材料群から選択される電気絶縁材料のうちの1つである、
請求項16に記載の電気絶縁層。
【請求項20】
導電膜を堆積させるための基板バイアス原子層堆積(ALD)プロセスを実行するために使用されるチャックシステムのための電気絶縁層であって、
電気絶縁材料または導電材料のいずれかで作られた上部片と、
電気絶縁材料または導電材料のいずれかで作られた下部片と、
電気絶縁材料で作られると共に前記上部片と前記下部片との間に挟まれて外縁を有する層状構造を規定する中間片と
を備え、
前記中間片は、前記外縁において前記外縁の全周にわたる縁側切欠部を画定するようにサイズ決めされ、
前記縁側切欠部は、0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲の高さ寸法hおよび0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)の範囲の深さ寸法dを
有する、
電気絶縁層。
【請求項21】
前記上部片および前記下部片は、導電材料から作られる、
請求項20に記載の電気絶縁層。
【請求項22】
前記上部片、前記中間片および前記下部片は、電気絶縁材料からそれぞれ作られる、
請求項20に記載の電気絶縁層。
【請求項23】
前記上部片、前記中間片および前記下部片は、同じ電気絶縁材料から作られる、
請求項22に記載の電気絶縁層。
【請求項24】
導電膜を堆積させるための基板バイアス原子層堆積(ALD)プロセスを実行するために使用されるチャックシステムのための電気絶縁層であって、
電気絶縁材料または導電材料のいずれかで作られ外周を有する中央片と、
内縁および外縁を有する電気絶縁材料で作られた環状外側片と
を備え、
前記内縁は、前記中央片の前記外周が前記環状外側片の前記内縁に近接して位置するよう前記中央片を密接に収容するようにサイズ決めされた中央穴を画定し、
前記外縁には、前記外縁の全周にわたる縁側切欠部が形成され、
前記縁側切欠部は、0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲の高さ寸法hおよび0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)の範囲の深さ寸法dを有し、
d/hが、20<=d/h<=100の範囲であることを条件とする、
電気絶縁層。
【請求項25】
前記中央片は、ステンレス鋼またはアルミニウムで作られる、
請求項24に記載の電気絶縁層。
【請求項26】
基板の上面に導電膜を形成するための原子層堆積(ALD)プロセスであって、
ALDシステムの反応チャンバ内でチャックシステム上に前記基板を支持することと、
導電基板ホルダにバイアス電圧を加えることと、
第1前駆体ガスおよび第2前駆体ガスを交互に導入する合間に、パージステップで前記第1前駆体ガスおよび前記第2前駆体ガスを交互に導入して前記基板の上面に前記導電膜を形成することと
を備え、
前記チャックシステムは、前記基板を支持する導電基板ホルダと、導電ベースと、外縁を有して前記導電基板ホルダと前記導電ベースとの間に挟まれた電気絶縁体とを有し、
電気絶縁層は、前記外縁に形成される少なくとも1つの切欠部を有し、
前記少なくとも1つの切欠部は、
内部を有し、
前記導電基板ホルダにバイアス電圧を加えることで、前記基板にバイアス電圧が与えられ、
前記導電膜はまた、前記電気絶縁層の外縁上および前記内部の一部分にのみに堆積して、切欠部内部の中と、前記導電基板ホルダおよび前記導電ベース間とにおいて前記導電膜内にギャップを画定する、
ALDプロセス。
【請求項27】
前記少なくとも1つの切欠部は、複数の切欠部を含む、
請求項26に記載のALDプロセス。
【請求項28】
前記少なくとも1つの切欠部は、0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲の高さ寸法hおよび0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)の範囲の深さ寸法dを有し、
d/hが、20<=d/h<=100の範囲であることを条件とする、
請求項26に記載のALDプロセス。
【請求項29】
前記不活性
ガスが前記電気絶縁層の前記外縁の前記少なくとも1つの切欠部の内部から流出するように、前記少なくとも1つの切欠部の内部に不活性ガスを供給することをさらに備える、
請求項26に記載のALDプロセス。
【請求項30】
単一の電気絶縁材料から単一のモノリシック片として前記電気絶縁層を形成することをさらに備える、
請求項26に記載のALDプロセス。
【請求項31】
少なくとも2つの片から前記電気絶縁層を形成することをさらに備える、
請求項26に記載のALDプロセス。
【請求項32】
3次元(3D)印刷プロセスを使用して電気絶縁層を形成することをさらに備える、
請求項26に記載のALDプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願情報〕
本出願は、2017年1月27日に出願された「CHUCK SYSTEMS AND METHODS WITH ENHANCED ELECTRICAL ISOLATION FOR SUBSTRATE-BIASED ALD」という名称の米国仮特許出願第62/451,377号の優先権の利益を主張する。この米国仮出願の全開示は、参照により本明細書中に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本開示は、原子層堆積(ALD)に関し、特に、基板バイアスALD用電気絶縁改善チャックシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
原子層堆積(ALD)は、複数の別個の化学的および/またはエネルギー環境で基板を連続的に露出させて基板表面上に膜を形成する薄膜堆積技術である。ALDプロセスの概要は、Georgeによる「Atomic Layer Deposition:An Overview」(Chem.Rev.2010,110,111-113頁)(2009年11月20日にウェブ上で公開)と題された論文に示されている。この論文の開示は、参照により本明細書中に組み込まれる。ALDプロセスはまた、米国特許第7,128,787号に記載されており、この米国特許の開示は、参照により本明細書中に組み込まれる。ALDシステムの例は、米国特許出願公開第US2006/0021573号、米国特許第8,202,575号およびPCT公開公報第WO2015/080979号に開示されている。これらの開示は、参照により本明細書中に組み込まれる。
【0004】
典型的なALDプロセスは、反応チャンバ内のチャック上に基板を支持することを伴う。ALDプロセスは、反応チャンバ内を真空に引くことを含み、次に、一例では金属を含有する前駆体ガスを導入することを含む。金属は、基板表面上の既存の化学部分と化学吸着される。次に、パージサイクル(例えば、不活性ガスを伴う)が用いられて、過剰な前駆体ガスおよび反応生成物が除去される。次に、第2前駆体が、反応器に導入され、第1反応体の化学吸着された部分と反応する。第2パージサイクルでは、過剰な第2前駆体ガスおよび反応生成物が除去される。このプロセスが繰り返され、基板表面上で層ごとに膜がゆっくりと構築される。ALDプロセスでは、サブ原子層の厚みを制御することができる。
【0005】
ALDプロセスは非常に共形性が高く(コンフォーマルであり)、膜層が基板表面のトポグラフィに密着することになる。これは半導体製造などの多くの用途において重要な特性であり、基板は、高アスペクト比のトレンチを含むトポグラフィにおいて実質的に変動され得る。
【0006】
ALDプロセスを用いることにより、異なる種類の導電膜を堆積させることができる。所与の導電膜の堆積プロセスは、RF電圧で基板をバイアスすることによって(例えば、堆積速度を増加させることによって)変更することができる。このバイアスは、典型的には、反応チャンバ内で基板を支持する導電基板ホルダを使用し基板ホルダにバイアス電圧を供給することによって実行される。導電基板ホルダは、反応チャンバと共に接地されるチャックの本体から電気的に絶縁される必要がある。これは、電気絶縁層を用いて達成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
残念ながら、導電膜は基板ホルダと電気絶縁層との側面に堆積することができ、導電基板ホルダとチャックの本体との間に短絡が引き起こされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一局面は、基板上に導電膜を形成する基板バイアス原子層堆積(ALD)プロセスを実行するためのチャックシステムである。チャックシステムは、基板を支持するように構成された導電基板ホルダと、導電ベースと、導電基板ホルダと導電ベースとの間に挟まれて外縁を有する電気絶縁層とを含む。電気絶縁層は、外縁に形成されて外縁の全周にわたる少なくとも1つの縁側切欠部を有する。少なくとも1つの縁側切欠部は、内部を有し、基板バイアスALDプロセス中に導電膜が少なくとも1つの縁側切欠部の内部全体をコーティングすることを防止するようにサイズ決めされる。
【0009】
本開示の別の局面は、直前に上述したチャックシステムを含むALDシステムであって、内部を有する反応チャンバをさらに含む。チャックシステムは、反応チャンバ内部に配置される。
【0010】
本開示の別の局面は、導電膜を堆積させるための基板バイアスALDプロセスを実行するために使用されるチャックシステムのための電気絶縁層である。電気絶縁層は、単一の電気絶縁材料から作られるモノリシックディスクを含み、ディスクは、外縁を有し、0.1インチ(2.5mm)<=TH<=0.5インチ(12.7mm)の範囲で規定される厚さTHを有する。電気絶縁層は、外縁に形成されて外縁の全周にわたる切欠部を含み、切欠部は、0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲の高さ寸法hおよび0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)の範囲の深さ寸法dを有する。d/hが、20<=d/h<=100の範囲であることを条件とする(以下で述べるように、本明細書および添付の特許請求の範囲において、比d/hを「アスペクト比」または単に「AR」と呼ぶ。)。
【0011】
本開示の別の局面は、導電膜を堆積させるための基板バイアスALDプロセスを実行するために使用されるチャックシステムのための電気絶縁層である。電気絶縁層は、電気絶縁材料または導電材料のいずれかで作られた上部片と、電気絶縁材料または導電材料のいずれかで作られた下部片と、電気絶縁材料で作られると共に上部片と下部片との間に挟まれて外縁を有する層状構造を規定する中間片とを含む。中間片は、外縁において外縁の全周にわたる縁側切欠部を画定するようにサイズ決めされる。縁側切欠部は、0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲の高さ寸法hおよび0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)の範囲の深さ寸法dを有する。d/hが、20<=d/h<=100の範囲であることを条件とする。
【0012】
さらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明に明記される。また、それらの一部は、詳細な説明の記載内容から当業者にとって明白となるか、詳細な説明、特許請求の範囲、添付図面に記載された実施形態を実施することによって認識されるであろう。上記の概要および下記の詳細な説明に関する記載は、単なる例示であり、特許請求の範囲に記載されている本発明の本質および特徴を理解するための概略または枠組みを提供するものであることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付図面は、さらなる理解を提供するために含まれており、本明細書の一部を構成すると共に本明細書の一部に組み込まれる。図面は、1または複数の実施形態を示しており、詳細な説明と共に種々の実施形態の原理および動作を説明する。このように、本開示は、添付図面と共に以下に示す詳細な説明から、より完全に理解されるであろう。
【
図1】
図1は、基板バイアスALDを実行するために構成された原子層堆積(ALD)システムの一例を示す概略図である。
【
図2A】
図2Aは、本明細書に開示されるチャックシステムの一例を示す上面図である。
【
図3A】
図3Aは、
図2Aおよび
図2Bのチャックシステムで使用される本開示による電気絶縁層の一例を示す上面等角図である。
【
図3B】
図3Bは、縁側切欠部の断面構成の一例を示す電気絶縁層の縁部分の拡大断面図である。
【
図3C】
図3Cは、チャックシステムの縁部分の拡大断面図である。導電ALD膜がどのようにチャックシステムをコーティングするか、基板ホルダおよびチャックベース間の電気絶縁を維持するために絶縁層内の縁側切欠部がどのように作用して導電膜に破断を形成するかが示されている。
【
図4A】
図4Aは、
図3Aと同様であり、複数の縁側切欠部を含む電気絶縁層の実施形態の一例を示す。
【
図4B】
図4Bは、
図3Bと同様であり、複数の縁側切欠部を含む電気絶縁層の実施形態の一例を示す。
【
図5A】
図5Aは、
図3Bと同様であり、電気絶縁層に形成された縁側切欠部の他の構成例を示す。
【
図5B】
図5Bは、
図3Bと同様であり、電気絶縁層に形成された縁側切欠部の他の構成例を示す。
【
図5C】
図5Cは、
図3Bと同様であり、電気絶縁層に形成された縁側切欠部の他の構成例を示す。
【
図5D】
図5Dは、
図3Bと同様であり、電気絶縁層に形成された縁側切欠部の他の構成例を示す。
【
図6】
図6は、層状に配置された3つの片から形成された電気絶縁層の一例を示す側面図である。
【
図7A】
図7Aは、2つの片、すなわち環状外側片および中央片から形成された電気絶縁層の一例を示す上面図であり、これらの片を並べて示している。
【
図7B】
図7Bは、環状外側片と中央片の縁部分との拡大断面図である。
【
図8】
図8は、
図3と同様であり、不活性ガスが縁側切欠部から半径方向外向きに流れることができるように、縁側切欠部が不活性ガス源に接続される実施形態の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以降、本開示の様々な実施形態および添付図面に示される複数の例について詳述する。図面において可能な限り、同一または類似の部分には、同一または類似の参照番号および参照符号が用いられる。図面には決まった縮尺がなく、当業者であれば、図面が本開示の主要な部分を説明するために簡略化されていることに気づくであろう。特に、チャックシステムのスケールは、図示を容易にしてチャックシステムおよび特に電気絶縁層の重要な特徴をより良く示すためにz方向に誇張されている。
【0015】
下記の特許請求の範囲の記載は、発明の詳細な説明に組み込まれると共にその一部を構成する。
【0016】
ALDシステム
【0017】
図1は、本明細書に開示されて以下でより詳細に説明されるように、チャックシステム100を含む原子層堆積(ALD)システム10の一例を示す概略図である。チャックシステム100は、上面42を有する基板40を支持するように構成される。ALDシステム10の一例は、Ultratech,Inc.(Waltham、Massachusetts)から入手可能なFijiシリーズモジュールの高真空プラズマ系ALDシステムの1つである。他のタイプのALDシステム(例えば、非プラズマALDシステム)にもチャックシステム100を使用することができる。チャックシステム100は、ALDシステム10を用いて導電膜50を堆積させるためのALDプロセスを実行する際に基板40にバイアス電圧を供給する電圧源200を含む。導電膜としては、W、TiN、TaN、MoN、NbN、ZnOなどが挙げられる。基板40への電圧バイアスを使用するALDプロセスを、本明細書では「基板バイアスALD」または「電圧バイアスALD」と呼ぶ。
【0018】
ALDシステム10は、z方向に延びる中心軸Alを有する反応チャンバ14を含む。反応チャンバ14は、少なくとも1つの側壁16によって画定されている。反応チャンバ14は、チャンバ内部(「内部」)18を含む。ALDシステム10は、反応チャンバ14に対して動作可能に配置されてプラズマ22を形成するプラズマ源20を含むことができる。
【0019】
ALDシステム10はまた、前駆体ガス62および82を供給する(例えば、導入する)ためにそれぞれ構成された前駆体ガス源60および80を含む。一例では、コントローラ(図示せず)の操作を介して前駆体ガス62および82の導入を管理することができ、または手動で前駆体ガス62および82の導入を実施することもできる。ALDシステム10はまた、内部18をパージするために不活性ガス92(例えば、窒素、アルゴン等)を供給する不活性ガス源90を含む。
【0020】
ALDシステム10はまた、ALDベースの方法を開始すると共に種々のALDステップ中に過剰な前駆体ガス62および82を除去することを補助するために、内部18を排気する真空システム96を含む。
【0021】
チャックシステム
【0022】
図2Aは、本開示によるチャックシステム100の一例を示す上面図であり、
図2Bは、本開示によるチャックシステム100の一例を示す側面図である。チャックシステム100は、z方向に沿って延びる中心軸A2を含む。中心軸A2は、一例として、反応チャンバ14の中心軸Alと同軸である。
【0023】
一例では、チャックシステム100は、上面112と、下面114と、外縁116とを有する基板ホルダ110を含む。基板ホルダ110の上面112は、基板40を支持するように構成される。基板ホルダ110は、導電材料(例えば、銅、ステンレス鋼等)で作られ、電圧源200に電気的に接続される。電圧源200は、基板ホルダ110と、結果として基板40とに電圧信号202を供給する。これによって、接地に対して基板が電気的にバイアスされる。
【0024】
特定の種類のALD反応では、ALDプロセスを向上させる(例えば、堆積速度を増加させる)ための、および/または膜特性の変更(例えば、導電率の変更、膜密度の変更、膜内部応力の変更または膜の超伝導特性の変更)を行うための前駆体ガス中の選択イオンを引き付けるために、基板40の電気バイアスが使用され得る。基板ホルダ110は、100mm、200mm、300mm、またはそれ以上の従来の半導体ウェハサイズを含んだ様々なサイズの基板を動作可能に支持するようにサイズ決めされる。一例では、基板ホルダ110は、約0.25インチ(6.4mm)の厚さを有することができる。
【0025】
チャックシステム100はまた、上面122、下面124および外縁126を有するベース120を含む。ベース120は、一般的に導電材料で作られる。一例では、ベース120は、ALDプロセスに適した初期温度までベースおよび基板40を加熱するためのヒータ130を含む。ベース120および反応チャンバ14は、電気的に接地されている。一例では、ベース120は、0.25インチ(6.4mm)~3インチ(76.2mm)の範囲の厚さを有することができ、基板ホルダ110の直径と実質的に一致する直径を有することができる。銅、ステンレス鋼または同様の導電材料からベース120を作ることができる。
【0026】
チャックシステム100はまた、ベース120と基板ホルダ110との間に挟まれて導電基板ホルダから導電ベースを電気的に絶縁させる働きをする電気絶縁層150を含む。電気絶縁層150は、本体151と、上面152と、下面154と、外縁156とを有する。一例では、電気絶縁層150は、平坦であり、厚さTHおよび直径Dを有し、一例では、厚さTHは、0.1インチ(2.5mm)<=TH<=0.5インチ(12.7mm)と規定される範囲内である。
【0027】
電気絶縁層150を形成するために使用される材料の2つの主な要件は、電気絶縁性であることと、一般的に25℃~500℃の範囲であり得る所与のALDプロセスの最高温度に耐えることができることである。電気絶縁層150の材料の例には、ガラス、セラミック、プラスチック、熱可塑性樹脂、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド(カプトン)、エポキシ、ポリマーおよびポリカーボネートなどの電気絶縁材料が含まれる。一例では、電気絶縁層150は薄いディスク形状である。一例では、電気絶縁層150は、モノリシックである(すなわち、単一材料で作られた単一片として形成される。)。以下に説明する他の例では、電気絶縁層150は、異なる材料で作られた片を含む2つ以上の別個の片から形成される。
【0028】
図3Aは電気絶縁層150の一例を示す上面等角図であり、
図3Bは電気絶縁層の縁部分の拡大断面図である。電気絶縁層150は、外縁156に形成された少なくとも1つの切欠部160(以下、「縁側切欠部」と呼ぶ)を含む。一例では、少なくとも1つの縁側切欠部160は、中心軸A2に向かって半径方向内向きに延びる。一例では、少なくとも1つの縁側切欠部160は、中心軸A2に向かって半径方向内向きの方向成分を有する。以下では、容易化のために、特に明記しない限り、1つの縁側切欠部160について説明する。
【0029】
縁側切欠部160は、
図2Aの破線の円で示され、
図3Aに示されるように、外縁156全周にわたって形成されている。
図3Bの拡大x-z断面図に示されるように、一例では、縁側切欠部160は、矩形断面形状を有することができる。一例では、縁側切欠部160は、切欠部内部167を画定する上壁162、下壁164、および端壁166を有する。縁側切欠部160は、外縁156から半径方向内向きに測定される深さ寸法dを有する。縁側切欠部160はまた、z方向に測定される高さ寸法hを有する。以下で述べるように、他の実施形態では、深さおよび高さ寸法(d,h)は、位置によって変化することができる(すなわち、一定である必要はない。)。このような例では、深さ及び高さ寸法(d,h)は最小寸法と考えることができる。
【0030】
上述のように、ALDプロセスは、非常に共形性が高い(コンフォーマルである)。また、ALDプロセスは、基板上面42以外もコーティングすることになる。したがって、実際には、ALDプロセスは、基板上面42上にALD膜50を堆積させるだけでなく、基板ホルダ110の露出した上面112、基板ホルダの外縁116、絶縁層150の外縁156およびベース120の外縁126をALD膜50でコーティングする。ALD膜50が導電性である場合、ALD膜は、絶縁層150の外縁156を覆って導電基板ホルダ110と導電ベース120との間に電気経路を提供し得る。これによって、電圧バイアスALDへの適用で問題となる短絡が生成される。
【0031】
ALDプロセスは、共形性が高く(コンフォーマルであって)高アスペクト比の対象物を覆うことができる。このため、ALD膜が縁側切欠部の壁162、164および166の全体を覆うことができないように、十分な高アスペクト比AR=d/hを縁側切欠部160が有する必要がある。ALD膜が縁側切欠部の壁162、164および166の全体を覆う場合、上述のように、導電ALD膜は、基板ホルダ110とベース120との間に電気経路を画定し、電気絶縁層150の周りに短絡を生成することができるであろう。したがって、一例では、縁側切欠部160は、短絡が形成されるのを防止するために、所与のALDプロセスに対して十分に大きいアスペクト比AR=d/hを有する。
【0032】
アスペクト比AR=d/hは、単純な矩形の切欠部160に最も適している。より複雑な縁側切欠部は、シミュレーションまたは実験によって経験的に推定することができるアスペクト比AREを利用することができる。
【0033】
図3Cは、
図3Bと同様であり、チャックシステム100上の導電ALD膜50の堆積プロセスにおける縁側切欠部160の効果を示す。導電ALD膜50(またはその変形例)は、基板ホルダ110の露出した上面112、基板ホルダの外縁116、絶縁層150の外縁156およびベース120の外縁126を覆う。導電ALD膜50はまた、縁側切欠部160の内部167(すなわち、内壁162、164および166)を覆うことを試みる。しかし、縁側切欠部160のアスペクト比ARは十分に大きいので、導電ALD膜50は、端壁166に向かって切欠部内部167内で部分的に延びることができるだけである。そして、導電ALD膜50においてギャップ172を画定する切欠部内部の非コーティング部分170が残される。導電ALD膜50内におけるギャップ172は、絶縁層150を通ってまたは通り越して導電支持ホルダ110および導電ベース120間で短絡が発生することを防止する。
【0034】
実験によれば、導電膜50を形成するほとんどのALDプロセスに適したアスペクト比ARはAR>=50である。特定の膜については、AR>=20のアスペクト比が適切である。他の例では、アスペクト比をAR>=100に設定することができる。したがって、様々な実施形態では、アスペクト比は、20<=AR<=100または50<=AR<=100の範囲であり得る。
【0035】
一例では、高さhは0.01インチ(0.25mm)<=h<=0.05インチ(1.27mm)の範囲であり、深さdは0.20インチ(5.1mm)<=d<=6インチ(152.4mm)または0.20インチ(5.1mm)<=d<=4インチ(101.6mm)または0.20インチ(5.1mm)<=d<=1インチ(25.4mm)の範囲である。したがって、一例では、h=0.01インチ(2.5mm)およびd=50h=0.5インチ(12.7mm)である。
【0036】
アスペクト比ARの上限は、電気絶縁層150を介したベース120から基板ホルダ110への熱の伝達に対する縁側切欠部160の影響によって少なくとも部分的に制約され得る。基板40が実質的に均一な温度(例えば、5%の変化の範囲内、またはより好ましくは2%の変化の範囲内、または1%の変化の範囲内)を有することが一般的に好ましい。この温度均一性の要件は縁側切欠部160のサイズおよび形状を大きく制限しないと考えられる。
【0037】
また、縁側切欠部160の深さdが非常に大きい場合に、アスペクト比ARの上限は基板ホルダ110の物理的安定性によって少なくとも部分的に制約され得る。さらに、アスペクト比ARの上限は、上壁および下壁が接触することなく縁側切欠部160を非常に薄く(hを小さく)する技術的能力(すなわち、製造上の制限)によって制限され得る。
【0038】
図4Aおよび
図4Bは、
図3Aおよび
図3Bと同様であり、絶縁層150が複数の縁側切欠部160を含む実施形態の一例を示している(4つの縁側切欠部を例として示している)。複数の縁側切欠部160’を使用することにより、電気絶縁の冗長性が得られる。
【0039】
図5A~
図5Dは、
図3Bと同様であり、電気絶縁層150に形成された縁側切欠部160の他の構成例を示す。
図5Aは、電気絶縁層の半径方向の断面において「T」形状を有する縁側切欠部160の構成の一例を示す。ALD堆積は2つのコーナー168を横切り縁側切欠部160の2つの異なる分岐
161に入らなければならないので、導電ALD膜50が縁側切欠部内に堆積することがより一層困難になる。
図5Bおよび
図5Cは、
図5Aと同様であり、導電ALD膜50が各縁側切欠部の内部167内に深く堆積することをますます困難にする追加の分岐161を画定する追加のコーナー168をそれぞれ含む縁側切欠部160の複雑な構成をそれぞれ示す。
【0040】
図5Dは、湾曲した上下壁162と湾曲した端壁166とを含む縁側切欠部160の一例を示す。
【0041】
一般的に言えば、縁側切欠部160の断面形状は、任意の妥当な構成を有することができる。一例では、電気絶縁層150は、従来の3D印刷技術を使用する3次元(3D)印刷プロセスを使用して形成される。今日の3D印刷技術は、縁側切欠部160のための非常に複雑で迷路状の構成(例えば、複数の分岐161を含む構成)を画定することができる。縁側切欠部160を形成するために従来の切削法が使用される例では、
図3Bの矩形断面形状のような単純な縁側切欠部構成を使用することが好ましい。
【0042】
図6は、3つの別個の片、すなわち上部片182、下部片184および上部片および下部片によって挟まれた中間片183から作られる電気絶縁層150の一例を示す側面図である。一例では、少なくとも中間片183が電気絶縁材料で作られる。中間片183を上部片182および下側部片184よりも小さくする(すなわち、直径を小さくする)ことによって縁側切欠部160を画定することができる。一例では、上部片および下部片が電気的に絶縁である必要はない。例えば、アルミニウムまたはステンレス鋼で上部片および下部片を作ることができる。一例では、積層構造を形成するために、高温に耐える接着剤を使用して、上部片、中間片および下部片が固定される。別の例では、ねじまたは他の締結手段を使用して、上部片、中間片および下部片を固定することができる。
【0043】
図7Aは、2つの主な片、すなわち外周187を有する中央片186と、内縁189を有する環状外側片188とから構成される電気絶縁層150の別の例を示す上面図である。内縁189は中央片186を密接に収容するようにサイズ決めされた中央開口CHを画定し、中央片186の外周187は環状外側片188の内縁189に近接して(例えば、接触して)配置される。
【0044】
環状外側片188は、絶縁材料で作られ、内縁189を含み、また、縁側切欠部160が形成される外縁156を画定する。一例では、中央片186は、アルミニウムまたはステンレス鋼などの導電材料で作られたディスクであり得る。絶縁材料で中央片186を作ることもできる。
図7Bの拡大断面図を参照すると、環状外側片188および中央片186は、例えば接着剤192を介して、片を互いに係合および固定することを容易にする相補的な係合特徴190を含み得る。
【0045】
図8は、
図3と同様であり、縁側切欠部160がガスライン91を介して不活性ガス源90に接続されている電気絶縁層150の実施形態を示している。ガスライン91は、縁側切欠部160内(例えば
端壁166またはその近傍)への不活性ガス92の流入を支持する。反応チャンバ14の内部18が真空であるため、不活性ガス92は、切欠内部167に流入し、次に縁156の縁側切欠部160を出るまで半径方向外向きに流れる。不活性ガス92のこの流れは、ALDガスが縁側切欠部に入りその中の壁に堆積することを実質的に防止する。電気絶縁層150が「ガス加圧された」この実施形態では、縁側切欠部160は、「ガス加圧されていない」実施形態より小さいアスペクト比ARを有することができる。
【0046】
ALDプロセス例
【0047】
本開示の一局面は、
図1に示されるように、ALDシステム10およびチャックシステム100を使用して導電膜50を形成するためのALDプロセスである。ALDプロセスは、反応チャンバ14内でチャックシステム100の基板ホルダ110上に基板40を動作可能に支持し、次に真空に引くことを含む。この方法は、ヒータ130を使用して初期処理温度まで基板40を加熱することを含むことができる。25℃~500℃の範囲を初期温度の例とすることができる。
【0048】
次に、バイアス電圧が、電圧源200からのバイアス電圧信号202を介して基板ホルダ100に加えられる。DC,-100V~+100VまたはRF-AC電圧をバイアス電圧の例とすることができる。RF電圧は、10キロヘルツ~100メガヘルツの周波数範囲を有することができる。RF信号のピーク間電圧は、電力設定(0ワット~300ワット)によって決定され、0ワット~600ワットで変動することができる。バイアス電圧は、ピーク間電圧のちょうど半分以下に設定される。
【0049】
次に、この方法は、第1前駆体ガス62をチャンバ内部18に導入することを含む。第1前駆体ガスは金属Mを含有する。ALDのための金属含有前駆体ガスは、当技術分野で周知であり、金属(例えば、タングステンまたはチタンなど)を含有することができる。第1前駆体ガス中の金属Mは基板上面42に付着する。すなわち、金属Mは、基板表面上の既存の化学部分と化学吸着される。
【0050】
次に、この方法は、パージガス92を使用してチャンバ内部18から第1前駆体ガスをパージすることを含む。次に、この方法は、導電膜50の第1原子層を形成するために基板表面42上の化学吸着金属と反応する第2前駆体ガス82をチャンバ内部に導入することを含む。次に、上記のプロセスが、導電膜を層ごとに形成するために繰り返される。また、このプロセスは、追加の前駆体ガス(すなわち、2つ以上の前駆体ガス)の使用およびパージステップを含むことができる。
【0051】
この方法は、電気絶縁層150の外縁156を含むチャックシステムの外縁上および縁側切欠部160の内部の一部分にのみ堆積する導電膜50を含み、導電膜内にギャップ172(例えば、
図3C参照)を画定する非コーティング部分170を縁側切欠部内に残す。ギャップ172は、ALDプロセスの間、基板ホルダ110およびベース120間の電気絶縁を維持する役割を果たす。
【0052】
一例では、この方法は、前駆体ガス62および82が縁側切欠部に入るのを防止するために、縁側切欠部160から半径方向外向きにパージガス92を流すことを含むことができる。
【0053】
添付の特許請求の範囲に規定される開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される開示の好ましい実施形態に対する様々な修正を行うことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内にある限り、修正および変形を包含する。