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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-25
(45)【発行日】2022-08-02
(54)【発明の名称】デコレータアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   B41F 17/28 20060101AFI20220726BHJP
   B41F 17/22 20060101ALI20220726BHJP
   B65G 29/02 20060101ALI20220726BHJP
   B65G 47/86 20060101ALN20220726BHJP
【FI】
B41F17/28
B41F17/22
B65G29/02
B65G47/86 H
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020548684
(86)(22)【出願日】2019-03-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 US2019022182
(87)【国際公開番号】W WO2019178310
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】62/642,625
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505257497
【氏名又は名称】ストール マシーナリ カンパニー,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Stolle Machinery Company,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドミニコ,ジェームズ ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】ヤブロンスキー,ウェニエク イー.
(72)【発明者】
【氏名】ディドナート,ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】バーホーベン,レオナルド エー.
【審査官】亀田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-312833(JP,A)
【文献】特開2013-043782(JP,A)
【文献】米国特許第03195451(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41F 17/28
B41F 17/22
B65G 29/02
B65G 47/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デコレータアセンブリ(10)であって、
幾つかのカップ(1)を入れ子の底出し配置で保持するように構成されているカップ保持アセンブリ(20)と、
前記カップ保持アセンブリ(20)からデコレータマンドレルタレットアセンブリ(130)にカップ(1)を移動させるように構成されたカップ移送アセンブリ(30)と、
幾つかのカップ(1)を回転可能に支持するように構成されたデコレータマンドレルタレットアセンブリ(130)と、
を備えており、
前記カップ移送アセンブリ(30)は、幾つかの送りスクリュアセンブリ(40)と移送ディスクアセンブリ(100)とを含んでおり、
各送りスクリュアセンブリ(40)は、カップ(1)を脱入れ子させて、入れ子にされたカップ(1)のスタックから前記移送ディスクアセンブリ(100)に移動させるように構成されており、
各送りスクリュアセンブリ(40)は細長いカップ経路(42)を規定しており、
各カップ経路(42)は、第1の端(44)及び第2の端(46)を有しており、
前記移送ディスクアセンブリ(100)は、略円形の本体(102)と、幾つかのカップ装着アセンブリ(110)とを含んでおり、
前記移送ディスクアセンブリの本体(102)は軸方向面(104)を含んでおり、
前記幾つかのカップ装着アセンブリ(110)は、前記移送ディスクアセンブリの本体の軸方向面(104)に配置され、前記移送ディスクアセンブリの本体(102)周りに周方向に配置されており、
各カップ装着アセンブリ(110)は遠位面(112)を含んでおり、
前記カップ装着アセンブリの遠位面(112)は遠位平面(114)を規定しており、
前記カップ経路の第2の端(46)は、前記カップ装着アセンブリの遠位平面(114)からクリアランス距離だけ離れて配置されているデコレータアセンブリ。
【請求項2】
各送りスクリュアセンブリ(40)は、最小オフセットでカップ(1)を移送位置に配置するように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項3】
各送りスクリュアセンブリ(40)は、カップ(1)を特定の最小オフセットで移送位置に配置するように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項4】
前記カップ移送アセンブリ(30)は、各カップ(1)が前記カップ経路の第2の端(46)に配置されると、各カップ(1)に双方向空気圧を印加するように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項5】
各送りスクリュアセンブリ(40)はブロアアセンブリ(80)を含んでおり、
各ブロアアセンブリ(80)は、各カップ(1)が前記カップ経路の第2の端(46)に配置されると、各カップ(1)に正の空気圧を印加するように構成されており、
前記正の空気圧は、前記移送ディスクアセンブリ(100)に向けて各カップ(1)を押し出すように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項6】
各カップ装着アセンブリ(110)は双方向空気圧アセンブリ(120)を含んでおり、
前記双方向空気圧アセンブリ(120)は、各カップ(1)が前記カップ経路の第2の端(46)に配置されると、各カップの底部外面に負の空気圧を印加するように構成されており、
前記負の空気圧は、前記移送ディスクアセンブリ(100)に向けて前記カップ(1)を押し出すように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項7】
前記デコレータマンドレルタレットアセンブリ(130)は、タレットディスク(132)と、幾つかのマンドレルアセンブリ(140)とを含んでおり、
各マンドレルアセンブリ(140)は、前記タレットディスク(132)に回転可能に結合されており、
前記タレットディスク(132)は、回転軸(136)回りに回転するように構成されており、
前記移送ディスクアセンブリ(100)は、回転軸(106)回りに回転するように構成されており、
各カップ装着アセンブリ(110)は、前記カップ経路の第2の端(46)に隣接して配置される第1の位置と、前記タレットディスク(132)に隣接して配置される第2の位置とから回転し、
各カップ装着アセンブリ(110)が前記タレットディスク(132)に隣接して配置されると、前記双方向空気圧アセンブリ(120)は、各カップの底部外面に正の空気圧を印加するように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項8】
各送りスクリュアセンブリ(40)は、カップが前記カップ経路の第1の端(44)から前記カップ経路の第2の端(46)に移動する際に、そのカップ(1)を実質的に囲むように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項9】
各送りスクリュアセンブリ(40)は、複数の細長い送りスクリュ部材(50)を含んでおり、
前記複数の細長い送りスクリュ部材(50)は互いに隣接して配置されて、それらの長手方向軸は実質的に互いに平行に配置されており、
各送りスクリュ部材(50)は、外面(54)を有する本体(52)を含んでおり、
各送りスクリュ部材の本体の外面(54)は、幾つかの逐次螺旋状円錐部分(56)を規定している、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項10】
前記複数の細長い送りスクリュ部材(50)は、4つの送りスクリュ部材(50A,50B,50C,50D)を含んでおり、
前記4つの送りスクリュ部材(50A,50B,50C,50D)は主軸(68)の周りに配置されており、前記主軸(68)は、前記各送りスクリュ部材の長手方向軸と実質的に平行であり、
前記4つの送りスクリュ部材(50A,50B,50C,50D)は進行カップキャビティ(70)を規定し、
前記進行カップキャビティ(70)は前記幾つかのカップ(1)の外面に対応している、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項11】
各送りスクリュ部材(50A,50B,50C,50D)は、弾力を有する外面(54)を有する、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項12】
前記幾つかの送りスクリュアセンブリ(40)は、第1の送りスクリュアセンブリ(40A)と、第2の送りスクリュアセンブリ(40B)とを含んでおり、
前記幾つかのカップ装着アセンブリ(110)は、カップ装着アセンブリの第1の組(110A)と、カップ装着アセンブリの第2の組(110B)とを含んでおり、
前記カップ装着アセンブリの第1の組(110A)は第1の半径に配置されており、
前記カップ装着アセンブリの第2の組(110B)は第2の半径に配置されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項13】
前記幾つかの送りスクリュアセンブリ(40)は、第1の送りスクリュアセンブリ(40A)と、第2の送りスクリュアセンブリ(40B)とを含んでおり、
前記幾つかのカップ装着アセンブリ(110)は、カップ装着アセンブリの第1の組(110A)と、カップ装着アセンブリの第2の組(110B)とを含んでおり、
前記カップ装着アセンブリ(110A)の第1の組は第1の半径に配置されており、
前記カップ装着アセンブリの第2の組(110B)の各カップ装着アセンブリ(110)は、前記移送ディスクアセンブリの本体(102)に移動可能に結合されており、
前記カップ装着アセンブリの第2の組(110B)の各カップ装着アセンブリ(110)は、第1の半径と第2の半径の間で移動するように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項14】
前記カップ装着アセンブリの第2の組(110B)の各カップ装着アセンブリ(110)は、カムスライドアセンブリ(170)を含んでおり、
各カップ装着アセンブリのカムスライドアセンブリ(170)は、関連するカップ装着アセンブリ(110)を第1の半径と第2の半径の間で移動させるように構成されている、請求項13に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項15】
前記カップ移送アセンブリ(30)は、前記第1の送りスクリュアセンブリ(40A)及び前記第2の送りスクリュアセンブリ(40B)の一方を介してカップ(1)の移動を交互に開始するように構成された送りスクリュアクチュエータ(180)を含む、請求項13に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項16】
前記移送ディスクアセンブリ(100)は、回転軸(106)回りに回転するように構成されており、
前記デコレータマンドレルタレットアセンブリ(130)は、タレットディスク(132)と、幾つかのマンドレルアセンブリ(140)とを含んでおり、
各マンドレルアセンブリ(140)は、前記タレットディスク(132)に移動可能かつ回転可能に結合されており、
前記タレットディスク(132)は、回転軸(136)回りに回転するように構成されており、
各カップ装着アセンブリ(110)は、前記カップ経路の第2の端(46)に隣接して配置される第1の位置と、前記タレットディスク(132)に隣接して配置される第2の位置とから回転し、
各マンドレルアセンブリ(140)は負圧空気圧アセンブリを含んでおり、
各マンドレルアセンブリ(140)の負圧空気圧アセンブリは、各カップ装着アセンブリ(110)が前記第2の位置にあると、カップ(1)の内面に負圧を印加するように構成されている、請求項に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項17】
前記デコレータマンドレルタレットアセンブリ(130)はタレットディスク(132)を含んでおり、
前記タレットディスク(132)は、略一定の回転速度で移動するように構成されている、請求項1に記載のデコレータアセンブリ。
【請求項18】
前記デコレータマンドレルタレットアセンブリ(130)は、障害物がない搬送空間を規定する、請求項1に記載のデコレータアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年3月14日に出願された米国仮特許出願第62/642,625号、発明の名称「DECORATOR ASSEMBLY」の優先権を主張する。
【0002】
開示された概念は概して、プラスチックカップを装飾するためのデコレータ装置に関しており、より具体的には、デコレータマシン用のカップフィーダアセンブリであって、カップがフィーダアセンブリ内でボトムアウト構成で配置され、そして、デコレータマシンの(印刷中にカップマンドレルを支持する)タレットアセンブリが割り出し動作しない、即ち間欠動作で動かない、カップフィーダアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
テーパー状プラスチックカップ用のデコレータアセンブリは、カップ格納アセンブリと、フィーダアセンブリと、デコレータマンドレルタレットアセンブリと、幾つかの印刷アセンブリとを含む。カップ格納アセンブリは、入れ子状配置で複数のカップを保持する。フィーダアセンブリは、連続した入れ子状のカップのスタックからカップを取り出す。入れ子状のカップは、上出し(top leading)(開放端出し)配置でフィーダアセンブリを通過する。即ち、それらカップは、一組の脱入れ子(de-nesting)/フィーダスクリュと係合し、それらスクリュは、カップ格納アセンブリにてスタックから第1のカップを部分的に分離し、デコレータマンドレルタレットアセンブリにてフィーダアセンブリからそのカップを排出する。カップの排出は、方向付けされた断続的な空気のジェットによって支援される。
【0004】
デコレータマンドレルタレットアセンブリは、幾つかの細長いマンドレルアセンブリを含む回転タレット(円盤形状の本体)を含んでいる。ある実施形態では、それらマンドレルアセンブリは、回転タレットの軸方向面から、回転タレットの回転軸に概ね平行な方向に延びている。回転タレットは、「割り出し(indexing)」動作、即ち断続的動作で動く。即ち、マンドレルがフィーダアセンブリと揃うまでタレットは回転して、その後、この位置で停止、即ち「休止(dwell)」する。タレットが停止している間に、カップはフィーダアセンブリから排出されて、マンドレルに配置される。タレットはその後、別のマンドレルがフィーダアセンブリと揃うまで、再度割り出し動作(回転)し、プロセスは繰り返される。周知のように、各マンドレルアセンブリは、マンドレルシャフト周りに配置された回転体を含む。マンドレル本体の外面は、カップの内面に適合するように形成される。更に、マンドレルアセンブリは真空を使用して、カップをマンドレル本体に完全に引き込むことを支援する。このシステムには幾つかの問題点がある。
【0005】
例えば、フィーダアセンブリにおけるカップの分離の間、脱入れ子/フィーダスクリュは、カップが最大の直径を有するカップの上部のみと係合する。つまり、脱入れ子/フィーダスクリュは、カップのロール状リップと、一般的にスタッキングショルダと呼ばれる短い領域と係合する。脱入れ子/フィーダスクリュはカップの一部にしか作用しないことから、カップの向きはフィーダアセンブリ内で変化し得る。即ち、カップの向きが、ネスティング/フィーダスクリュに対してずれてしまうことがある。これは問題である。
【0006】
更に、上述した構成では、フィーダアセンブリの排出端は、回転しているマンドレルから、少なくともカップの高さと同じくらいの距離だけ離間しなければならないことは理解される。即ち、マンドレルがフィーダアセンブリに少なくとも部分的に配置されていることになるであろうということで、カップは、フィーダアセンブリにある間はマンドレルに完全に配置できない。マンドレルもタレットと共に回転しており、その回転によりマンドレルがフィーダアセンブリに衝撃を与えることになるから、この構成はあり得ない。故に、カップがフィーダアセンブリから排出されると(上端が先)、(カップの上端のみに係合する)フィーダアセンブリは、カップがマンドレル上を移動する際のカップの向きを制御しない。カップがフィーダアセンブリにもマンドレルにも接触しないこの期間を、本明細書では、「自由移動」の期間と称する。自由移動期間中にカップが移動する距離は、カップの高さと略等しい。これは問題である。何故なら、自由移動期間中に、カップがマンドレルに対してずれてしまう可能性があるからである。これが起こると、カップがマンドレルに適切に固定されない。これも問題である。
【0007】
更に、タレットが停止している期間中に、カップがフィーダアセンブリとマンドレルの間の距離を移動しない可能性がある。即ち、カップは、回転タレットが動き始めたときに、フィーダアセンブリに不完全に配置されてマンドレルに固定されない可能性がある。これが起こると、カップはフィーダアセンブリとマンドレルの両方に衝撃を与え、何れか一方又は両方を損傷させる可能性がある。更に、静止したフィーダアセンブリと移動するマンドレルタレットアセンブリの間に挟まるとカップが破損して、機械の誤動作やシャットダウンを引き起こす可能性がある。これは問題である。
【0008】
更に、従来技術システムの割り出し機能も問題である。即ち、上述した動作を行うために、システム速度は、毎分約400乃至425カップ(背の高いカップを使用した場合)に制限されている。
【0009】
従って、明らかにされたこれらの問題に対処するデコレータアセンブリの要求がある。
【発明の概要】
【0010】
これらの要求及び他の要求は、カップ保持アセンブリ、カップ移送アセンブリ、及びデコレータマンドレルタレットアセンブリを含むデコレータアセンブリを提供する本発明の少なくとも1つの実施形態によって満たされる。カップ保持アセンブリは、入れ子になった底出し配置で幾つかのカップを保持するように構成されている。カップ移動アセンブリは、カップ保持アセンブリからデコレータマンドレルタレットアセンブリへとカップを移動させるように構成されている。デコレータマンドレルタレットアセンブリは、幾つかのカップを回転可能に支持するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の完全な理解は、添付の図面と併せて読むことで、好ましい実施形態の以下の説明から得られる。
【0012】
図1図1は、本発明のデコレータアセンブリの概要を示す側面図である。
図2図2は、本発明のデコレータアセンブリの概要を示す平面図である。
図3図3は、フィーダアセンブリの概要側面図である。
図4図4は、本発明のフィーダアセンブリの一実施形態の概要を示す端面図である。
図5図5は、フィーダアセンブリの概要を示す側断面図である。
図5A図5Aは、フィーダアセンブリの概要を示す端面図である。
図6図6は、本発明のフィーダアセンブリの概要を示す別の側断面図である。
図7図7は、フィーダアセンブリの概要を示す別の側断面図である。
図8A図8Aは、第1の位置にカップを有するフィーダアセンブリの概要を示す別の側断面図である。
図8B図8Bは、第2の位置にカップを有するフィーダアセンブリの概要を示す別の側断面図である。
図8C図8Cは、第3の位置にカップを有するフィーダアセンブリの概要を示す別の側断面図である。
図9図9は、デコレータアセンブリの概要を示す部分的に破断した側面図である。
図10図10は、本発明の移送ディスクアセンブリの概要を示す平面図である。
図11図11は、移送ディスクアセンブリの概要を示す別の平面図であって、選んだ要素を明確にするために除去している。
図11A図11Aは、カップ装着アセンブリの概要を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書の図面に示されており、以下の詳細な説明に記載される特定の要素は、開示された概念の単なる例示的な実施形態であって、これらは、例示の目的のためだけに非限定的な例として提供されるものである。従って、本明細書に開示されている実施形態に関する特定の寸法、方向、アセンブリ、使用される構成要素の数、実施形態の構成、及びその他の物理的特性は、開示された概念の範囲を限定すると見なされるべきではない。
【0014】
本明細書で用いられる方向のフレーズ、例えば、時計回り、反時計回り、左、右、上、下、上方、下方、及びそれらの派生語は、図面に示される要素の向きに関しており、特許請求の範囲で明示的に記載されない限り、特許請求の範囲を限定しない。
【0015】
本明細書で用いられる単数形は、文脈上明白に他の意味を表さない限り、複数の言及を含む。
【0016】
本明細書では、「[動詞]するように」は、特定の要素又はアセンブリが、特定の動詞を実行するように形作られ、大きさにされ、配置され、結合され、及び/又は構成された構造を有することを意味する。例えば、「移動するように構成された」部材は、他の要素に移動可能に結合されており、その部材を移動させる要素を、或いは、他の要素又はアセンブリに応答して移動するように構成された要素を含んでいる。このように、本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、機能ではなく、構造を記載している。更に、本明細書では、「[動詞]するように構成された」は、特定の要素又はアセンブリが特定の動詞を実行することを意図しており、そのように設計されていることを意味する。故に、特定の動詞を単に実行することができるが、特定の動詞を実行することを意図しておらず、又は、そのように設計されていない要素は、「「動詞」するように構成され」ていない。
【0017】
本明細書では、「関連する」は、要素が、同じアセンブリの一部であり、及び/又は何らかの方法で互いに作動若しくは作用することを意味する。例えば、自動車は、4つのタイヤ及び4つのハブキャップを有する。全ての要素が自動車の一部として結合されている一方、各ハブキャップが特定のタイヤと「関連する」ことは理解される。
【0018】
本明細書では、「結合アセンブリ」は、2つ以上のカップリング又は結合構成要素を含む。カップリング又は結合アセンブリの構成要素は、通常、同じ要素又は他の構成要素の一部ではない。このため、以下の説明では、「結合アセンブリ」の構成要素が同時に説明されないこともある。
【0019】
本明細書では、「カップリング」又は「結合構成要素」は、結合アセンブリの1又は複数の構成要素である。即ち、結合アセンブリは、互いに結合するように構成されている少なくとも2つの構成要素を含んでいる。結合アセンブリの構成要素は互いに適合することが理解される。例えば、結合アセンブリにおいて、一方の結合構成要素がスナップソケットである場合、他方の結合構成要素はスナッププラグであり、又は一方の結合構成要素がボルトである場合、他方の結合構成要素はナットである。
【0020】
本明細書では、2つ以上の部品又は構成要素が「結合される」という表現は、リンクが生じる限りにおいて、それらの部品が、直接的又は間接的に(即ち、1又は複数の中間部品又は構成要素を通して)互いに接合又は動作することを意味する。本明細書では、「直接結合される」は、2つの要素が互いに直接接触していることを意味する。本明細書では、「固定的に結合される」又は「結合される」は、2つの構成要素が、互いに対して一定の向きを維持しながら1つとして動くように結合されることを意味する。故に、2つの要素が結合される場合、それらの要素の全ての部分が結合される。しかしながら、第1の要素の特定の部分が、第2の要素、例えば、第1の車輪に結合している車軸の第1の端部に結合しているという記載は、第1の要素の特定の部分が、その他の部分よりも第2の要素の近くに配置されることを意味する。更に、別の物体に載っており、重力によってのみ適所に保持されている物体は、上の物体が他の方法で実質的に適所に維持されない限り、下の物体に「結合」されない。即ち、例えば、テーブル上の本は結合されていないが、テーブルに接着された本は結合されている。
【0021】
本明細書では、「取外し可能に結合されている」又は「一時的に結合されている」なる言い回しは、ある構成要素が、別の構成要素と、本質的に一時的に結合されていることを意味する。即ち、2つの構成要素は、構成要素同士の接合又は分離が容易であり、且つ構成要素に損傷を与えることのないように結合されている。例えば、限られた数の、容易にアクセス可能なファスナ(即ち、アクセスが困難でないファスナ)によって互いに固定されている2つの構成要素は、「取外し可能に結合されている」が、互いに溶接されており、又はファスナにアクセスするのが困難なように接合されている2つの構成要素は、「取外し可能に結合されて」いない。「ファスナにアクセスするのが困難である」とは、ファスナにアクセスする前に1又は複数の他の構成要素の取外しを必要とする困難であって、「他の構成要素」は、これに限定されないが、ドアのようなアクセス装置ではない。
【0022】
本明細書では、「一時的に配置される」は、第1の要素の結合を解除する、又は第1の要素を操作する必要なく、第1の要素/アセンブリが動かされるように第2の要素又はアセンブリに置かれることを意味する。例えば、単にテーブルの上に置かれている本、即ちそのブックがテーブルに接着又は固定されていない本は、テーブル上に「一時的に配置される」。
【0023】
本明細書では、「動作可能に結合される」とは、各々が第1の位置と第2の位置の間、又は第1の構成と第2の構成の間で移動可能な幾つかの要素又はアセンブリが、第1の要素がある位置/構成から別の位置/構成に移動すると、第2の要素も位置/構成間で移動するように結合されることを意味する。第1の要素は、逆を真とすることなく、他の要素に「動作可能に結合され」てもよいことに留意のこと。
【0024】
本明細書では、「ファスナ」は、2つ以上の要素を結合するように構成された別個の構成要素である。故に、例えば、ボルトは「ファスナ」であるが、さねはぎ(tongue-and-groove)結合は「ファスナ」ではない。即ち、さねはぎ要素は、結合される要素の一部であり、別個の構成要素ではない。
【0025】
本明細書では、「対応する」は、2つの構造的構成要素が互いに類似するような大きさ及び形状にされており、最小量の摩擦で結合され得ることを示している。故に、部材に「対応する」開口は、その部材が最小量の摩擦で開口を通過できるように、部材よりも若干大きい大きさにされる。この定義は、2つの構成要素が、互いに「ぴったり(snugly)」合うようになっている場合は変更される。そのような状況では、構成要素の大きさの差は更に小さくなるので、摩擦の量は増加する。開口を規定する要素及び/又は開口に挿入される構成要素が変形可能又は圧縮可能な材料から作られる場合には、開口は、開口に挿入される構成要素よりも僅かに小さくてもよい。表面、形状、及び線に関して、2つ以上の「対応する」表面、形状、又は線は、概ね同じ大きさ、形状、及び輪郭を有する。
【0026】
本明細書では、移動する要素と関連して使用される場合、「移動経路」又は「経路」は、移動中に要素が通る空間を含む。その結果、移動する要素は、本質的に「移動経路」又は「経路」を有する。更に、「移動経路」又は「経路」は、別の物体に対する特定可能なある構造体の全体としての動きに関連している。例えば、完全に滑らかな道路を仮定すると、自動車の回転する車輪(特定可能な構造体)はほとんど、自動車のボディ(別の物体)に対して移動しない。即ち、ホイールは、全体として、例えば、隣接するフェンダーに対してその位置を変えることはない。従って、回転するホイールは、自動車の車体に対する「移動経路」又は「経路」を有していない。逆に、そのホイールにある空気入口弁(特定可能な構造体)は、自動車の車体に対する「移動経路」又は「経路」を有している。即ち、ホイールが回転して運動している間、空気入口弁は全体として、自動車の車体に対して移動する。
【0027】
本明細書では、2つ以上の部品又は構成要素が互いに「係合する」という表現は、それら要素が、直接に、或いは、1又は複数の中間要素又は構成要素を介して、互いに力を及ぼす又は付勢することを意味する。更に、可動部品に関して本明細書で使用されているように、可動部品は、ある位置から別の位置への移動中に別の要素に「係合」してよく、及び/又は記載された位置に入ると別の要素に「係合」してよい。故に、「要素Aが要素Aの第1の位置に移動すると、要素Aは要素Bと係合する」と「要素Aが要素Aの第1の位置にあると、要素Aは要素Bと係合する」という表現は、等価な記述であって、要素Aが、要素Aの第1の位置に移動する間に要素Bと係合すること、及び/又は、要素Aが、要素Aの第1の位置にある間において要素Bと係合することを意味する。
【0028】
本明細書では、「動作可能に係合する」は、「係合して移動する」ことを意味する。即ち、移動可能又は回転可能な第2の構成要素を移動させるように構成されている第1の構成要素に関して用いられる場合の「動作可能に係合する」は、第1の構成要素が、第2の構成要素を移動させるのに十分な力を加えることを意味する。例えば、ねじ回しは、ねじと接触して配置されてよい。力がねじ回しに加えられなければ、ねじ回しはねじに一時的に「結合されている」だけである。軸方向の力がねじ回しに加えられれば、ねじ回しはねじに対して押し付けられて、ねじと「係合する」。しかしながら、回転力がねじ回しに加えられると、ねじ回しはねじと「動作可能に係合」して、ねじを回転させる。更に、電子部品では、「作動可能に係合する」とは、ある部品が制御信号又は電流によって別の部品を制御することを意味する。
【0029】
本明細書では、用語「一体の」は、単一の部品又はユニットとして作製された構成要素を意味する。つまり、別々に作製されてから1つのユニットとして互いに結合された部品を含む構成要素は、「一体の」構成又は本体ではない。
【0030】
本明細書では、用語「幾つか」は、1又は1よりも大きな整数(即ち複数)を意味するものとする。即ち、例えば、「幾つかの要素」という表現は、1つの要素又は複数の要素を意味する。具体的には、「幾つかの[X]」という表現には、単一の[X]が含まれることに留意のこと。
【0031】
本明細書では、「[x]は、その第1の位置と第2の位置との間で移動する」、又は、「[y]は、[x]をその第1の位置と第2の位置との間で移動させるように構成される」という言い回しにおいて、[x]は、要素又はアセンブリの名前である。更に、[x]が幾つかの位置の間を移動する要素又はアセンブリである場合、代名詞「その」は、[x]、即ち代名詞「その」の前にある、名前の付いた要素又はアセンブリを意味する。
【0032】
本明細書では、円形体又は円柱体の「径方向面/表面」とは、その中心周りに又はその中心を通る高さ線周りに延びる若しくは取り囲む面/表面のことである。本明細書では、円形体又は円柱体の「軸方向面/表面」は、その中心を通る高さ線に対して略垂直に延びる平面内に延びる面である。即ち、一般的に、円柱状のスープ缶の場合、「径方向面/表面」は、略円形の側壁であり、「軸方向面/表面」は、スープ缶の上面及び下面である。更に、本明細書では、「径方向に延びる」とは、径方向線の向きに延びることを意味する。即ち、例えば、「径方向に延びる」線は、円又は円柱の中心から径方向面/表面に向かって延びる。
【0033】
本明細書では、「概ね曲線的」には、複数の湾曲部分を有する要素と、湾曲部分と平面部分との組合せと、互いに相対的に角度をつけて配置されて、それによって曲線を形成する複数の平面部分又はセグメントとが含まれる。
【0034】
本明細書では、「[要素、点又は軸]の周りに配置されている」、「[要素、点、又は軸]の周りに延びる」、又は「[要素、点、又は軸]の周りに[X]度」などの言い回しにおける「周りに」は、囲む、周囲に延びる、又は周囲で測定することを意味する。測定値について又は同様に使用される場合、「約」は、「おおよそ」、即ち当業者によって理解されるように測定値に関連するおおよその範囲内にあることを意味する。
【0035】
本明細書では、「細長い」要素は本質的に、伸長方向に延びる長手方向軸及び/又は長手方向線を含む。
【0036】
本明細書では、「一般的に」は、当業者によって理解されるように修飾されているであろう用語に関連した「一般的な方式で」を意味する。
【0037】
本明細書では、「実質的に」は、当業者によって理解されるように修飾されているであろう用語に関連した「大部分」を意味する。
【0038】
本明細書では、「にて」は、当業者によって理解されるように修飾されている用語に関連して「そこで」及び/又は「その近くで」を意味する。
【0039】
図1及び図2に示すように、デコレータアセンブリ10は、格納部から印刷アセンブリ160にカップ1を移動させるように構成されており、印刷アセンブリ160にて、カップは個々に装飾される。本明細書では、「カップ」とは、上向きに付随しており、且つ外向きにテーパー状にされた側壁を伴った基部を有する引き伸ばされた物体を意味しており、本質的にそれを含む。基部の反対側にある端部は開放している。本体は、実質的に閉じた空間を規定する。本体は外面及び内面を有する。「複数のカップ」は「入れ子」にされてよい。本明細書では、「入れ子」にされるとは、1つのカップ本体が隣接するカップ本体内に実質的に配置されて、本体の上端の最も広い部分が隣接するカップ本体から延出していることを意味する。
【0040】
デコレータアセンブリ10は、例示的な実施形態では、カップ保持アセンブリ20、カップ移送アセンブリ30、マンドレルタレットアセンブリ130、及び印刷アセンブリ160を含んでおり、幾つかの要素は、模式的に示されている。カップ保持アセンブリ20は、入れ子状の底出し配置で幾つかのカップ1を保持するように構成されている。本明細書では、「底出し(bottom leading)」とは、カップ1が、その基部がカップの移動経路の前側にある状態で移動することを意味する。カップ移送アセンブリ30は、カップ保持アセンブリ20からマンドレルタレットアセンブリ130にカップ1を移動させるように構成されている。マンドレルタレットアセンブリ130は、幾つかのカップ1を回転可能に支持するように構成されている。
【0041】
図3に示すように、カップ保持アセンブリ20は、カップ1のスタックを支持するように構成された幾つかのベイ24を規定するフレーム22又は類似の物体を含む。本明細書では、カップ1の「スタック」とは、入れ子になった複数のカップ1を意味する。例示的な実施形態では、2つのベイ24があり、第1のベイ24Aと第2の24Bが間隔を空けて配置されている。即ち、例示的な実施形態では、第1のベイ24A及び第2の24Bは、互いに直に隣接して配置されていない。自動で又は手作業を介して、カップ1がベイ24内に絶えず移動して、カップ1の途切れない供給があることは理解される。カップ保持アセンブリのフレーム22は、カップ1がカップ保持アセンブリ20から出る2つの出口26、つまり、第1の出口26A及び第2の出口26Bを規定する。
【0042】
カップ移送アセンブリ30は、カップ保持アセンブリ20からマンドレルタレットアセンブリ130にカップ1を移動させるように構成されている。例示的な実施形態では、カップ移送アセンブリ30は、図4に示す幾つかの送りスクリュアセンブリ40と、移送ディスクアセンブリ100とを含む。各送りスクリュアセンブリ40は、入れ子になったカップ1のスタックからカップ1を脱入れ子させて、後述する移送ディスクアセンブリ100に移動させるように構成されている。本明細書では、「脱入れ子」とは、入れ子配置にあるカップ1を分離することを意味する。カップ保持アセンブリ20の各ベイ24について、1つの送りスクリュアセンブリ40があることは理解される。従って、例示的な実施形態では、2つの送りスクリュアセンブリ40、つまり、第1の送りスクリュアセンブリ40A及び第2の送りスクリュアセンブリ40Bが存在する。各送りスクリュアセンブリ40は、カップ保持アセンブリのフレームの出口26に配置される。
【0043】
図5乃至8に示すように、各送りスクリュアセンブリ40は、第1の端44及び第2の端46を有する細長いカップ経路42を規定する。動いている間、カップ1は、カップ経路の第1の端(即ち、上流側の端)44からカップ経路の第2の端(即ち、下流側の端)46へと移動する。故に、カップ経路の第1の端44は、カップ移送アセンブリ30に隣接して、又は直に隣接して配置されていることは理解される。更に、カップ経路の第2の端46は、移送ディスクアセンブリ100に隣接して又は直に隣接して配置される。各送りスクリュアセンブリ40は更に、カップ経路の第1の端44からカップ経路の第2の端46にカップ1が移動する際に、カップ1を実質的に囲むように構成されている。本明細書では、「囲む」とは、送りスクリュアセンブリ40と、後述するように送りスクリュ部材とが、線に沿って又は線を形成する複数の点に沿って、カップ1に接触又は係合することを意味する。カップが「囲まれる」と、そのカップ1は自由に移動できない。故に、囲まれたカップ1は、送りスクリュアセンブリ40内にいる間、カップ1の向きの変化を抑える。これによって上述した問題は解決される。更に、物体が経路にわたってある方向に移動すると、例えばカップ1がカップ経路の第1の端44からカップ経路の第2の端46へと移動すると、カップは「上流」から「下流」へと移動する。即ち、本明細書では、「上流」は移動経路の始点に近いことを意味し、「下流」は移動経路の終点に近いことを意味する。
【0044】
即ち、各送りスクリュアセンブリ40は、幾つかの細長い送りスクリュ部材50を含む。送りスクリュ部材50は、送りスクリュアセンブリのハウジング51に回転可能に結合され、それらの長手方向軸回りに回転するように構成されている。即ち、送りスクリュアセンブリ40はモータを含んでおり、例示的な実施形態では、可変速モータ(何れも図示せず)が送りスクリュ部材50に作動的に結合されており、実質的に同じ速度でそれら送りスクリュ部材50を回転させるように構成されている。例示的な実施形態では、送りスクリュ部材50は外面54を有する細長い本体52を含む。後述するように、それら送りスクリュ部材50はカップ経路42を実質的に規定する。故に、送りスクリュ部材本体の各々は、カップ経路の第2の端(即ち、下流側の端)55に対する第1の端部(即ち、上流側の端部)53を有する。送りスクリュ部材本体の外面54は、幾つかの逐次螺旋状円錐部分(sequential helical conical portions)56を規定している。即ち、断面で見ると、図5に示すように、送りスクリュ部材本体の外面54は、上流側の狭い断面積領域58(切頭した円錐部分の頂部)と、下流側の広い断面積領域60とを有する幾つかの部分56を規定している。故に、隣接する逐次螺旋状円錐部分56を仕切る「リッジ(ridge)」62が存在する。即ち、本明細書では、「リッジ」は、隣接する逐次螺旋状円錐部分56の断面積の変化によって規定される。言い換えると、1つの隣接する逐次螺旋状円錐部分56の底部は、最大の断面積で「リッジ」62を規定する。更に、例示的な実施形態では、リッジ62は螺旋状であり、逐次螺旋状円錐部分56は断面で示されているが、三次元では、送りスクリュ部材50が回転すると、逐次螺旋状円錐部分56は互いに一体になることは理解される。言い換えると、リッジ62は概ね連続したリッジ62であって、送りスクリュ部材本体52の長手方向軸線周りで螺旋状の経路に配置されている。
【0045】
この構成では、送りスクリュ部材本体の外面54は、カップ1の形状に概ね対応している。例示的な実施形態では、カップ1の側壁は、単一の角度で外側に概ねテーパー状になっている。従って、このようなカップ1の場合、送りスクリュ部材本体の外面54は実質的に同じテーパーを有する。別の種類のカップ(図示せず)は複数のテーパー及び/又は半径を有する。即ち、カップは頂部で幅広であり、側壁はカップの底部付近の高さに対して一定の角度でテーパー状になっており、カップの底部に近い位置にて側壁の半径がステップダウンされて(即ち、短い距離/高さにわたって半径の減少がある、又は、短い距離/高さに対してテーパーが急激に増加する)、その後、側壁はカップの底部に対して一定の角度でテーパー状になる。カップ側壁の形状に関係なく、送りスクリュ部材本体の外面54は実質的に同じテーパーを有する。更に、送りスクリュ部材本体の外面54上におけるカップ側壁の輪郭は、送りスクリュ部材本体52周りで螺旋状に進む。
【0046】
テーパー状のカップ1と送りスクリュ部材本体の円錐部分56のような2つの略円柱形又は略円錐形の要素の長手方向軸が概ね平行であり、それら要素が互いに接触して配置されるように向けられている場合、接触領域は概して細い線であることは理解される。故に、例示的な実施形態では、送りスクリュ部材本体の外面54は概ね滑らかであって、送りスクリュ部材本体の外面54は、線に沿ってカップ1の側壁に接触するように構成されている。別の実施形態では、図示されていないが、送りスクリュ部材本体の外面54は幾つかの突出部(図示せず)を含み、この構成では、突出部は、破線に沿って又はギザギザの破線に沿ってカップ1の側壁に接触する。即ち、突出部は個々の点でカップ1の側壁に接触するが、点が線分で繋がれているとしたら、全体的な形状は線又はギザギザの線となるであろう。別の実施形態では、図示されていないが、送りスクリュ部材本体の外面54は、幾つかの微小螺旋状リッジ(図示せず)を含む。微小螺旋状リッジは表面の特徴であって、リッジ62ほど目立たない。即ち、微小螺旋状リッジは、送りスクリュ部材本体の外面54の起伏であって、起伏であるにも拘わらず、(リッジ62を除いて)概ね滑らかである。微小リッジは、リッジ62と同様に螺旋状に送りスクリュ部材本体52の周りに延びている。この構成では、微小リッジは、破線状に又はギザギザの破線状にカップ1の側壁に接触する。更に、例示的な実施形態では、各送りスクリュ部材本体の外面54は弾力を有する。
【0047】
更に、例示的な実施形態では、リッジ62の「ピッチ」、従って、隣接する逐次螺旋状円錐部分56の長さは、送りスクリュ部材本体52の長さに沿って変化する。本明細書では、「ピッチ」は、軸に沿った距離にわたってのその軸回りの回転数を意味する。送りスクリュ部材本体の第2の端部55のピッチに対して、送りスクリュ部材本体の第1の端部53のピッチは大きい。即ち、送りスクリュ部材本体の回転数は、第1の端部53では送りスクリュ部材本体の第2の端部55よりも大きく、即ち、リッジ62が第1の端部53周りに(又は部分的に第1の端部53周りに)巻かれる。後述するように、この構成では、送りスクリュ部材50はカップ1を脱入れ子させて分離する。
【0048】
例示的な実施形態では、図5Aに示されているように、複数の送りスクリュ部材50A,50B,50C,50D(4つが示されている)がある。それら送りスクリュ部材50は互いに隣接して配置されており、それらの長手方向軸は互いに対して実質的に平行に配置されている。即ち、それら送りスクリュ部材50は主軸68周りに概ね又は実質的に約90度だけ離れて配置されている。即ち、4つの送りスクリュ部材50A,50B,50C,50Dの長手方向軸は、主軸68から概ね又は実質的に等距離に配置されている。主軸68はまた、カップ経路42の長手方向軸でもある。
【0049】
この構成では、送りスクリュ部材50は進行カップキャビティ70を規定する。即ち、4つの送りスクリュ部材本体の外面54間の空間は、1つの逐次螺旋状円錐部分56にて、概ね又は実質的にカップ1の形状、即ちその外面に対応する。4つの送りスクリュ部材本体の外面54が進行カップキャビティ70を規定するように、送りスクリュ部材50は軸周りに配置されていることは理解されるであろう。即ち、それら送りスクリュ部材50は、それら送りスクリュ部材本体の外面54の対応する部分が主軸68から略同じ距離だけ離間して配置されるように配置されている。例えば、第1の送りスクリュ部材50Aが、送りスクリュ部材本体の第1の端部(即ち、上流側の端部)53から1フィートの位置にて、主軸68に向けられたリッジ62を有する場合、他の送りスクリュ部材50B,50C,50Dも同じように配置される。本明細書では、「進行カップキャビティ」70はカップ1に対応する形状のキャビティを意味し、ここでキャビティは概ね一方向に移動する。
【0050】
図示しない代替的な実施形態では、上述したように、進行するカップキャビティ70を規定する2つの送りスクリュ部材が存在する。2つの送りスクリュ部材は主軸68周りに約180度離れて配置されている。更に、この実施形態では、2つの送りスクリュ部材に隣接して配置された2つの細長いレール(図示せず)がある。即ち、2つのレールは互いに約180度離れており、2つの送りスクリュ部材から約90度離れて配置されている。
【0051】
図8A乃至8Cに示すように、送りスクリュ部材50が回転すると、進行カップキャビティ70は送りスクリュ部材50に沿って下流側に移動する。更に、リッジ62の「ピッチ」が変化するので、進行カップキャビティ70は送りスクリュ部材本体の第1の端部53付近では第1速度で移動し、送りスクリュ部材本体の第2の端部55にて第2の速度に加速する。図示された構成では、第2の速度は第1の速度よりも速い。
【0052】
例示的な実施形態では、図9に示すように、各送りスクリュアセンブリ40は、カップ経路の第2の端部に配置されたブロアアセンブリ80を含む。この構成では、ブロアアセンブリ80は、各カップ1がカップ経路の第2の端部に配置されると各カップ1に正の空気圧を印加するように構成されている。
【0053】
運転中、各送りスクリュアセンブリ40は以下のように動作する。カップ1は、カップ保持アセンブリのフレームの出口26からカップ経路42内へと部分的に延出している。送りスクリュ部材50はカップ1と係合して、カップ保持アセンブリ20からカップ1を取り出す。即ち、カップ1は、進行カップキャビティ70内に概ね配置されるように移動する。送りスクリュ部材50が回転すると、進行カップキャビティ70、ひいてはカップ1は、カップ経路の第2の端(即ち、下流側の端)46に向かって移動する。この移動中、送りスクリュ部材50は、カップ1の向きが制御されるようにカップ1を囲む。進行カップキャビティ70、ひいてはカップ1がカップ経路の第2の端(即ち、下流側の端)46に達すると、送りスクリュアセンブリのブロア80が作動して(又は、連続的に作動して)、正の空気圧がカップ1の内面に印加される。このように、正の空気圧は、移送ディスクアセンブリ100に向かって各カップ1を押し出すように構成されている。言い換えると、送りスクリュアセンブリのブロア80は、カップ経路42に沿って及び/又はカップ経路42を越えて、移送ディスクアセンブリ100に向かってカップ1を吹き動かす。
【0054】
例示的な実施形態では、2つの送りスクリュアセンブリ40、つまり、第1の(又は「偶数」の)送りスクリュアセンブリ40Aと、第2の(又は「奇数」の)送りスクリュアセンブリ40Bとがある。2つの送りスクリュアセンブリ40は、交互に移送ディスクアセンブリ100にカップ1を移動させるように構成されている。移送ディスクアセンブリ100に対する回転速度に起因して、2つの送りスクリュアセンブリ40は、同じ半径で移送ディスクアセンブリ100に配置されるべきではない。即ち、例えば、第1の送りスクリュアセンブリ40Aの主軸68は第1の半径で移送ディスクアセンブリ100を通り、第2の送りスクリュアセンブリ40Bの主軸68は第2の半径で移送ディスクアセンブリ100を通り、第1の半径と第2の半径は異なる。例示的な実施形態では、第1の半径と第2の半径の間のオフセットは、カップ1の最大直径と略同じである。
【0055】
例示的な実施形態では、カップ移送アセンブリ30は送りスクリュアクチュエータ180(模式的に示されている)を含んでおり、送りスクリュアクチュエータ180は、第1の送りスクリュアセンブリ40A及び第2の送りスクリュアセンブリ40Bの一方を通るカップの移動を交互に開始するように構成されている。或いは、送りスクリュ部材50の向き、即ちリッジ62の位置は、カップ1のスタックから離れるカップの移動を引き起こす。
【0056】
移送ディスクアセンブリ100は、各送りスクリュアセンブリ40からカップ1を受け取り、保持して、各カップ1を再配置し、後述するマンドレルタレットアセンブリ130に各カップを移送するように構成されている。図10及び図11に示すように、移送ディスクアセンブリ100は、略円形の本体102と、幾つかのカップ装着アセンブリ110とを含む。移送ディスクアセンブリ本体102は軸方向面104を含む。移送ディスクアセンブリ本体102は回転可能である。モータ又は駆動アセンブリ(何れも図示せず)は移送ディスクアセンブリ本体102に作動的に結合されており、それによって移送ディスクアセンブリ本体102は回転軸106回りに回転する。
【0057】
カップ装着アセンブリ110は、各カップ1を移送ディスクアセンブリ100に一時的に結合するように構成されている。例示的な実施形態では、これはカップ1の底部の外面を吸引することで達成される。即ち、各カップ装着アセンブリ110は、カップ1の底部の外面を吸引するように構成されている。各カップ装着アセンブリ110は、移送ディスクアセンブリ本体の軸方向面104に結合されている。移送ディスクアセンブリ本体の軸方向面104の反対側にある各カップ装着アセンブリ110の表面は、カップ装着アセンブリの遠位面112である。カップ装着アセンブリ110は、移送ディスクアセンブリの本体102について周方向に配置されている。更に、各カップ装着アセンブリ110は、カップ装着アセンブリの遠位面が遠位平面114(以下、「カップ装着アセンブリ遠位平面」114)を規定するように実質的に同じ寸法を有する。
【0058】
各カップ装着アセンブリ110は、例示的な実施形態では、双方向空気圧アセンブリ120(模式的に示されている)を含むか、又は、双方向空気圧アセンブリ120と流体連通して結合されている。本明細書では、カップ装着アセンブリ110が、限定ではないがポート122などの双方向空気圧アセンブリ120の任意の部分を含む場合、双方向空気圧アセンブリ120は、各カップ装着アセンブリ110に「付属している」。双方向空気圧アセンブリ120は、負の(真空)空気圧と正の(吹き出し)空気圧とを選択的に印加するように構成されている。空気圧の性質、即ち、正又は負は、各カップ装着アセンブリ110において個別に切り換えられるように構成されている。故に、幾つかのカップ装着アセンブリ110は負の空気圧に曝され、同時に他のカップ装着アセンブリ110は正の空気圧に曝される。例示的な実施形態では、各カップ装着アセンブリ110は、カップ装着アセンブリの遠位面112に配置されたポート122を含む。
【0059】
双方向空気圧アセンブリ120は、カップ装着アセンブリ110がカップ経路の第2の端46に配置されている又はそれに隣接して配置されていると、負の空気圧を印加するように構成されている。この構成では、負の空気圧は、各カップ1を移送ディスクアセンブリ100に向かって、例示的な実施形態では、カップ装着アセンブリ110に向かって推進するように構成されている。負の空気圧は、移送ディスクアセンブリ本体102が回転すると維持される。このように、負の空気圧、即ち双方向空気圧アセンブリ120は、関連するカップ装着アセンブリ110のカップ1を保持又は維持する。
【0060】
移送ディスクアセンブリ本体102が更に回転すると、各カップ装着アセンブリ110は、マンドレルタレットアセンブリ130にあるマンドレルアセンブリ140に配置され、又はマンドレルアセンブリ140に隣接して配置される。各カップ装着アセンブリ110がマンドレルタレットアセンブリ130にあるマンドレルアセンブリ140に配置される又は隣接して配置されると、双方向空気圧アセンブリ120は、負の空気圧から正の空気圧に切り替わる。故に、各カップ装着アセンブリ110がマンドレルタレットアセンブリ130にあるマンドレルアセンブリ140に配置される又は隣接して配置されると、双方向空気圧アセンブリ120は、カップ装着アセンブリ110から離れるようにマンドレルタレットアセンブリ130に向かって、そしてマンドレルアセンブリ140へとカップ1を吹き出す。各カップ1がカップ経路の第2の端46に配置されると、各カップ1の底部外面に負の空気圧を印加して、移送ディスクアセンブリ本体102が回転すると負の空気圧を維持し、その後、各カップ1がマンドレルタレットアセンブリ130に隣接すると、各カップ1の底部外面に正の空気圧を印加するように、双方向空気圧アセンブリ120は構成される。
【0061】
上述したように、移送ディスクアセンブリ100に対する回転速度のために、2つの送りスクリュアセンブリ40は、移送ディスクアセンブリ100上に同じ半径で配置されるべきではない。故に、カップ装着アセンブリ110もまた、異なる送りスクリュアセンブリ40のカップ経路の第2の端46と揃えられるように、移送ディスクアセンブリ本体102上の2つの異なる半径に配置されなければならない。しかしながら、マンドレルタレットアセンブリ130にある複数のマンドレルアセンブリ140は、2つの異なる半径で配置されない。故に、幾つかのカップ装着アセンブリ110は、移送ディスクアセンブリの本体102上を径方向に動くように構成されている。即ち、例示的な実施形態では、幾つかのカップ装着アセンブリ110は、カップ装着アセンブリの第1の組110Aとカップ装着アセンブリの第2の組110Bとを含む。カップ装着アセンブリの第1の組110Aは、移送ディスクアセンブリ100にて第1の半径に配置される。カップ装着アセンブリ110がマンドレルタレットアセンブリ130に隣接すると、第1の半径にあるカップ装着アセンブリ110は、マンドレルタレットアセンブリ130のマンドレルアセンブリ140に概ね揃えられる。この構成では、カップ装着アセンブリの第1の組110Aは移動する必要がない。カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110は、移送ディスクアセンブリの本体102に移動可能に結合される。カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110は、第1の半径と第2の半径との間で移動するように構成される。この構成では、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110は、第1の半径と第2の半径の間で移動するように構成されている。即ち、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110が第2送りスクリュアセンブリ40Bのカップ経路の第2の端46に配置されると、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110は、第2の半径に配置される。即ち、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110は、第2の送りスクリュアセンブリ40Bのカップ経路の第2の端46に概ね揃えられる。移送ディスクアセンブリの本体102が回転し、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110がマンドレルタレットアセンブリ130に向かって動くと、カップ装着アセンブリの第2の組の110Bの各カップ装着アセンブリ110はまた第1半径に向かって動く。従って、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110がマンドレルタレットアセンブリ130にあると、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110はまた第1の半径にある。
【0062】
例示的な実施形態では、図11Aに示すように、移送ディスクアセンブリ100はカムスライドアセンブリ170を含んでおり、カムスライドアセンブリ170は、上述したように、第1の半径と第2の半径との間でカップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110を移動させるように構成されている。即ち、図12乃至11Bに示すように、移送ディスクアセンブリ100は、上述したように移送ディスクアセンブリ本体102を含む。駆動アセンブリ(図示せず)が移送ディスクアセンブリ本体102に作動的に結合されており、それによって移送ディスクアセンブリ本体102が回転する。例示的な実施形態では、移送ディスクアセンブリ本体102は、幾つかの径方向に延びるスロット172(以下、「径方向スロット」172)を含んでおり、それらは、カムスライドアセンブリ170の一部として本明細書で特定される。例示的な実施形態では、カップ装着アセンブリの第2の組110Bの各カップ装着アセンブリ110に対して1つの径方向に延びるスロット172が存在する。カムスライドアセンブリ170はまた、カムディスク174を含む。カムディスクは、移送ディスクアセンブリ本体102に隣接して配置された本体176を含む。例示的な実施形態では、カムディスク本体176は、移送ディスクアセンブリ本体102に対して据え置かれる。即ち、カムディスク本体176は回転しない。カムディスク本体176は、偏心カムチャネル179を含む幾つかのチャネル178を規定する。即ち、例示的な実施形態では、カムチャネル179は略円形であるが、略円形のカムチャネル179の中心は、カムディスク本体176の中心、即ち回転軸ではない。
【0063】
各カムスライドアセンブリ170はまた、例示的な実施形態では、キャリッジアセンブリ192が移動する経路を規定するベース190を含む。キャリッジアセンブリは、カップ装着アセンブリの第2の組110Bのカップ装着アセンブリ110を支持する。キャリッジアセンブリ192は、ステム196及びベース198を有する細長いカムフォロア194を含む。カムフォロアのステム196は、径方向に延びる1つのスロット172を通って延び、カムフォロアのベース198は、偏心カムチャネル179内に配置されている。この構成では、移送ディスクアセンブリ本体102がカムディスク本体176に対して回転すると、カムフォロアのベース198は偏心カムチャネル179と係合し、これによって、キャリッジアセンブリ192が径方向に延びる経路上で往復運動する。即ち、キャリッジアセンブリ192、ひいては関連するカップ装着アセンブリ110は、径方向に延びる経路上で移送ディスクアセンブリ本体102に対して往復運動する。同時に、移送ディスクアセンブリ本体102が回転して、キャリッジアセンブリ192、ひいては関連するカップ装着アセンブリ110が、偏心した経路上を、即ちカムディスク本体176の回転軸に対してオフセットした円形の経路上を往復することは理解される。
【0064】
マンドレルタレットアセンブリ130は当該分野で知られている。従って、周知のように、マンドレルタレットアセンブリ130は、タレットディスク132と、幾つかのマンドレルアセンブリ140とを含む。タレットディスク132は、回転軸136回りで回転するように構成された略円柱状の本体134を含む。タレットディスク132は軸方向面138を有する。モータ又は駆動アセンブリ(図示せず)がタレットディスク132に作動的に結合されており、タレットディスク132を回転軸136回りに回転するように構成されている。更に、マンドレルタレットアセンブリ130、即ちタレットディスク132は、略一定の速度で回転するように構成されている。即ち、タレットディスク132は、割り出し又は断続的動作をしない。これによって上述した問題が解決される。
【0065】
周知のように、マンドレルアセンブリ140は、細長いマンドレルシャフト(図示せず)と細長いマンドレル本体142とを含む。各マンドレル本体142は関連するマンドレルシャフトに回転可能に配置されており、当該シャフト回りで回転するように構成されている。故に、各マンドレルアセンブリ140は回転軸144を有する。モータ又は駆動アセンブリ(図示せず)は、各マンドレルアセンブリ140に作動的に結合されており、各マンドレル本体142を関連するマンドレルシャフト回りで回転させるように構成されている。各マンドレルアセンブリ140は、タレットディスクの軸方向面138上に配置される。例示的な実施形態では、各マンドレルアセンブリ140は、マンドレルタレットアセンブリの双方向圧力アセンブリ150(模式的に示されている)を含むか、又はそれと流体連通している。既知のように、マンドレルタレットアセンブリの双方向圧力アセンブリ150と流体連通するノズル(図示せず)が各マンドレルアセンブリ140の遠位端又はその付近に配置される。この構成では、各カップ1がマンドレルタレットアセンブリ130へと動くと、そのカップ1に、つまり、図示されているようにそのカップ1の内側底面に負圧が印加される。即ち、真空はカップ1の移動を助けて、そして、関連するマンドレルアセンブリ140でカップ1を維持する。
【0066】
タレットディスク132が回転すると、各マンドレルアセンブリ140、ひいてはそこに配置された各カップ1は、印刷アセンブリ160(模式的に示されている)に隣接する経路に沿って移動する。各カップ1は、印刷アセンブリ160の側を移動すると、装飾される、即ち、インク、塗料、又は別のコーティングがその上に塗布される。カップ1が印刷アセンブリ160で装飾された後、マンドレルタレットアセンブリの双方向圧力アセンブリ150が正圧を加えて、カップ1はマンドレルアセンブリ140から吹き出されて、周知のように更に処理される。
【0067】
デコレータアセンブリ10は、更に以下のように構成されている。送りスクリュアセンブリ40は、カップ装着アセンブリの遠位平面114に隣接しており、カップ装着アセンブリの遠位平面114からクリアランス距離だけ離れて配置されている。本明細書では、「クリアランス距離」は、送りスクリュアセンブリ40、即ちカップ経路の第2の端46とカップ装着アセンブリ遠位平面114との間の間隔がカップ1の高さよりも大きいことを意味する。この構成では、カップ装着アセンブリ110に着座したカップ1は、移送ディスクアセンブリ本体102と共に回転するように構成されており、送りスクリュアセンブリ40に接触できないように構成されている。これによって上述した問題が解決される。
【0068】
更に、各送りスクリュアセンブリ40は、最小オフセット又は特定の最小オフセットを有する移送位置にカップ1を位置決めするように構成されている。本明細書では、カップの「移送位置」は、カップがカップ経路の第2の端46から離れる際のカップの位置である。本明細書では、カップの「オフセット」は、カップ1の底部と、カップ1が向かっている構成物との間の距離を意味する。本明細書では、「最小オフセット」とは、約1/8インチと約5/8インチの間のオフセットを意味する。本明細書では、「特定の最小オフセット」は、約3/8インチのオフセットを意味する。別の例示的な実施形態では、「代替的最小オフセット」があり、これは、本明細書では、約1/8インチと約1/4との間のオフセットを意味する。このような構成は、カップ1が底出し配置に配置されていることから可能である。即ち、カップが上出し配置で配置されていた先行技術では、カップがカップ経路の第2の端に移動して通過すると、カップの開放頂部がマンドレルアセンブリに隣接して配置されていた。故に、カップ底部は、カップ1が移動する構造体から約カップの全高だけ離間していた。この構成では、カップが移送位置からマンドレルに移動する際に、カップは、カップの向きを制御する構造物とほとんど接触していなかった。この距離は、概ねカップの高さであった。各送りスクリュアセンブリ40が、最小オフセット又は特定の最小オフセット(又は代替的最小オフセット)で移送位置にカップ1を配置するように構成されていると、カップ1は、最小オフセット又は特定の最小オフセットに等しい距離だけ離れて、カップの向きを制御する構造物と接触しない。即ち、カップ1は、先に定義されているように、送りスクリュアセンブリ40で「囲まれる」ので、カップ1がそのオフセットを横切る時を除いて、カップ1の向きが制御される。これによって上述した問題が解決される。
【0069】
例示的な実施形態では、各送りスクリュアセンブリの主軸68は、カップ装着アセンブリの遠位平面114に対して概ね垂直である。この構成では、各送りスクリュアセンブリのブロアアセンブリ80は、移送ディスクアセンブリ本体102に向けて各カップを鉛直方向に吹き出すように構成されている。本明細書では、移送ディスクアセンブリ本体102に対して「鉛直方向」のカップ1は、そのカップ底面が移送ディスクアセンブリ本体の軸方向面104と概ね平行であることを意味する。更に、各送りスクリュアセンブリの主軸68は、移送ディスクアセンブリの回転軸106と概ね平行である。
【0070】
移送ディスクアセンブリ100は、マンドレルタレットアセンブリ130に隣接して更に配置されている。この構成では、移送ディスクアセンブリ100の各カップ装着アセンブリ110は、マンドレルアセンブリ140と一点で概ね揃えられる。本明細書では、カップ装着アセンブリ110と関連して使用される場合における「概ね揃えられる」とは、カップ装着アセンブリの遠位平面114に垂直な線が、他の特定された構造体の長手方向軸と概ね同じ領域を占めることを意味する。故に、移送ディスクアセンブリ100がマンドレルタレットアセンブリ130に隣接して、移送ディスクアセンブリ100の回転中に一点に配置される場合、カップ装着アセンブリ遠位平面114に垂直な線は、マンドレルアセンブリ140の長手方向軸と概ね同じ領域を占める。更に、移送ディスクアセンブリ本体の回転軸106は、タレットディスクの回転軸136と概ね平行である。
【0071】
本発明の特定の実施形態について詳細に説明したが、当業者であれば、それらの詳細に対する様々な修正や代替を、本開示の教示全体に鑑み開発することができると認識するであろう。従って、開示される特定の構成は、単に例示であることを意図しており、添付の特許請求の範囲及びその全ての均等物の全範囲を、提供される発明の範囲に関して限定するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図5A
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9
図10
図11
図11A