IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社BELLOWLの特許一覧

特許7112145情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
<>
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図1
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図2
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図3
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図4
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図5
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図6
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図7
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図8
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図9
  • 特許-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-26
(45)【発行日】2022-08-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/00 20060101AFI20220727BHJP
   G09B 7/00 20060101ALI20220727BHJP
   G09B 5/08 20060101ALI20220727BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
G09B7/00
G09B5/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022009638
(22)【出願日】2022-01-25
【審査請求日】2022-05-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520460339
【氏名又は名称】株式会社BELLOWL
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】酒井 大河
(72)【発明者】
【氏名】北村 萌
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-288156(JP,A)
【文献】特開平6-301675(JP,A)
【文献】特開2020-140369(JP,A)
【文献】特開2021-43803(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0329874(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00-9/56
G09B 17/00-19/26
G06F 40/00-40/197
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
制御部を備え、
前記制御部は、特定ステップと、送信ステップと、表示制御ステップとを実行するように構成され、
前記特定ステップでは、第1質問の送信と、前記第1質問に対する第1回答の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、文章分類型を特定し、
前記送信ステップでは、前記文章分類型に基づき、複数の第2質問を送信し、
前記第2質問は、第2回答に含まれるキーワードについての説明を求める質問を含み、
前記第2回答は、前記第2質問に対する回答であり、
前記表示制御ステップでは、前記文章分類型に基づき、並び替えられた前記第2回答を含む文字情報を表示させる、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記文章分類型は、前記第2回答を並び替える順序が関連付けられている、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
前記第1質問は、ユーザが作成する文章のテーマ又は前記文章の作成背景に関する質問である、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記文章は、論文と、レポートと、感想文とのうち少なくとも一つである、
情報処理装置。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記表示制御ステップでは、第2質問の送信と、前記第2質問に対する第2回答の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、前記文字情報を表示させる、
情報処理装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記表示制御ステップでは、前記文章分類型に含まれる全ての第2質問に対する回答を受け付けた場合、前記文字情報を表示させる、
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1~請求項6の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記特定ステップでは、特定した文章分類型に対する他のユーザによる第2回答を特定し、
前記表示制御ステップでは、特定した第2回答に関する情報を表示させる、
情報処理装置。
【請求項8】
請求項1~請求項7の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記送信ステップでは、前記第2回答が所定の条件を満たす場合、第3質問を送信し、
前記第3質問は、第2回答に含まれるキーワードについて、さらなる詳細な説明を求める質問である、
情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
請求項1~請求項8の何れか1つに記載の情報処理装置における各ステップを備える、
情報処理方法。
【請求項10】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項8の何れか1つに記載の情報処理装置における各ステップを実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
レポート、論文、感想文等、論述形式の文章には、実験結果を考察するものや、テーマを指定して自身の考えを論述するものまで、様々な種類の形態がある。特許文献1には、文書作成支援装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-062138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、文章作成が不得意な人にとって、与えられた課題について必要な文章構成を含み、十分な分量の内容を記載することは難しいのが現状である。特に、白紙の状態から「起承転結」等の大雑把な型を元に文章を作成する必要があったり、限られた時間の中で多くの課題をこなさなければならない場合、文章作成者の負担が大きい。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、文章作成を支援する技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、制御部を備える。制御部は、特定ステップと、送信ステップと、表示制御ステップとを実行するように構成される。特定ステップでは、第1質問の送信と、第1質問に対する第1回答の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、文章分類型を特定する。送信ステップでは、文章分類型に基づき、複数の第2質問を送信する。第2質問は、第2回答に含まれるキーワードについての説明を求める質問を含む。第2回答は、第2質問に対する回答である。表示制御ステップでは、文章分類型に基づき、並び替えられた第2回答を含む文字情報を表示させる。
【0007】
本開示によれば、文章作成を支援する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1の全体構成を示す図である。
図2】情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置3の機能を示す機能ブロック図である。
図4】情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図5】ユーザ端末2に表示されるGUIの一例を示す図である。
図6】第1質問41の一例を示す図である。
図7】文章分類型6の一例を示す図である。
図8】ユーザ端末2に表示されるGUIの一例を示す図である。
図9】第1回答51及び第2回答52を関連付けたデータベースの一例を示す図である。
図10】ユーザ端末2に表示されるGUIの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成について説明する。図1は、情報処理システム1の全体構成を示す図である。
【0014】
1.1 情報処理システム1
情報処理システム1は、ユーザ端末2と、情報処理装置3とを備え、これらが電気通信回線を通じて通信可能に構成される。これらの構成要素についてさらに説明する。
【0015】
1.2 ユーザ端末2
ユーザ端末2は、レポート、論文、感想文等、論述形式の文章の作成を望むユーザが操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0016】
ユーザ端末2は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素がユーザ端末2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。
【0017】
表示部は、例えば、ユーザ端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。このような表示部は、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、ユーザ端末2の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。ここでは、表示部は、ユーザ端末2の筐体に含まれるものとして説明する。
【0018】
入力部は、ユーザ端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部は、表示部と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部が、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が、命令信号として、通信バスを介して制御部に転送され、制御部が、必要に応じて、所定の制御や演算を実行し得る。
【0019】
通信部、記憶部及び制御部は、情報処理装置3と略同様のハードウェア構成を備える。次に説明する情報処理装置3における通信部31、記憶部32及び制御部33の記載を参照されたい。
【0020】
1.3 情報処理装置3
図2は、情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33を備え、これらの構成要素が情報処理装置3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0021】
(通信部31)
通信部31は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0022】
(記憶部32)
記憶部32は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0023】
(制御部33)
制御部33は、情報処理装置3に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部33は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部(図3参照)として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0024】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。図3は、情報処理装置3の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行されうる。
【0025】
具体的には、情報処理装置3(制御部33)は、各機能部として、受付部331と、送信部332と、特定部333と、文章処理部334と、表示制御部335とを備える。
【0026】
受付部331は、受付ステップを実行可能に構成される。具体的には、受付部331は、通信部31又は記憶部32を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、受付部331は、ユーザ端末2からネットワーク及び通信部31を介して種々の情報を受け付けるように構成される。本実施形態では、受付部331が受け付けた種々の情報は、記憶部32に記憶されるものとして説明する。特に、受付部331は、ユーザ端末2から回答5(例えば、第1回答51、第2回答52等)を受け付ける。
【0027】
送信部332は、送信ステップを実行可能に構成される。具体的には、送信部332は、ネットワーク及び通信部31を介して種々の情報をユーザ端末2に送信する。特に、送信部332は、種々の質問4をユーザ端末2に送信する。特に、送信部332は、質問4(例えば、第1質問41、第2質問42等)をユーザ端末2に送信する。
【0028】
特定部333は、特定ステップを実行可能に構成される。具体的には、特定部333は、第1回答51に基づき、文章分類型6を特定する。詳は後述する。
【0029】
文章処理部334は、文章処理ステップを実行可能に構成される。具体的には、文章処理部334は、ユーザ端末2から送信された回答5と、文章分類型6とに基づき、文章処理を実行する。
【0030】
表示制御部335は、記憶部32に記憶された種々の情報又はこれらを含む画面等を、ユーザ端末2で視認可能な態様で表示させる。具体的には、表示制御部335は、画面、画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、ユーザ端末2の表示部に表示させるように制御する。表示制御部335は、視覚情報をユーザ端末2に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。
【0031】
3.情報処理の詳細
第3節では、アクティビティ図を参照しながら、情報処理装置3により実行される情報処理方法について説明する。下記に示す通り、情報処理方法は、次の各ステップを備える。
【0032】
図4は、情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。なお、以下の処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、その全ての処理を実行しなくてもよい。
【0033】
まず、送信部332は、予め記憶部32に記憶された複数の第1質問41をユーザ端末2に送信する(A101)。その後、ユーザの操作に基づいて、ユーザ端末2は、第1質問41に対する第1回答51をネットワーク及び通信部を介して送信する(A102)。続いて、受付部331は、ネットワーク及び通信部を介して第1回答51を受け付ける。(A103)。第1回答51は、自由記述形式の文章でもよいし、選択肢の選択結果を示す情報でもよい。
【0034】
図5は、ユーザ端末2に表示されるGUIの一例を示す図である。図5に示されるように、表示制御部335は、送信部332によって送信された第1質問41をユーザ端末2に表示させる。具体的には、表示制御部335は、チャット画面上に第1質問41を一つずつ表示させる。そして、受付部331が第1質問41に対する第1回答51を受け付けると、表示制御部335は、次の第1質問41を表示させる。
【0035】
ここで、第1質問41は、例えば、ユーザが作成する文章のテーマ又は文章の作成背景に関する質問4である。文章は、例えば、論文と、レポートと、感想文とのうち少なくとも一つである。例えば、表示制御部335は、「テーマに対して自分の視点を加える必要がある問題ですか?」という第1質問41を表示させる(図5)。このように、送信部332は、ユーザが作成する文章の分類型を特定するとともに、作成する文章のアウトラインとなる文章構成を決定するための第1質問41を送信する。第1質問41の送信及び第1質問41に対する第1回答51の受信は、全ての第1質問41に対する第1回答51を受け付けるまで繰り返される。
【0036】
図6は、第1質問41の一例を示す図である。図6に示されるように、記憶部32は、ユーザ端末2に送信する複数の第1質問41を記憶する。また、第1質問41は、選択肢を含むとともに、枝分かれ質問4を有する。すなわち、送信部332は、ユーザからの第1回答51に応じて、送信する第1質問41を決定可能である。また、特定部333は、第1回答51に応じて、文章のアウトラインとして含める構成を決定する。構成とは、文章に含まれる要素である。例えば、特定部333は、No.1の第1質問41に対する第1回答51が「はい」である場合、"構成a"を文章に含めることを決定する(図6参照)。また例えば、ユーザが作成する文章が読書感想文である旨の第1回答51を受け付けた場合、特定部333は、"構成x"を文章に含めることを決定する。
【0037】
なお、図5の例では、表示制御部335は、予め記憶された第1質問41を順番に表示させる場合の例が示されるが、これに限られない。例えば、表示制御部335は、ユーザに対して回答5を求める全ての質問4をまとめて表示させ、ユーザからの回答5を受け付ける入力フォームを表示させてもよい。表示制御部335は、チャットボットを利用して、前の質問4に対する回答5を受け付けた場合に、次の第1質問41を自動送信表示させてもよい。
【0038】
全ての第1回答51を受け付けると、A104に進む。特定部333は、第1質問41の送信と、第1質問41に対する第1回答51の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、文章分類型6を特定する(A104)。そして、送信部332は、第1回答51及び第1回答51に基づき特定された文章分類型6に基づき、複数の第2質問42を送信する(A105)。図7は、文章分類型6の一例を示す図である。図7に示されるように、文章分類型6は、それぞれ含まれる構成要素が異なり、それぞれ丸印がつけられた構成を含む。例えば、文章分類型6「A」は、"構成a"、"構成b"、"構成c"、"構成d"を含む。"構成"は、さらに複数の細かな要素を含んでもよい。また、各構成には、それぞれ質問4(第2質問42)が紐付けられている。
【0039】
"構成a"は、例えば、文章の導入部分に関する第2質問42を含む。具体的には、"構成a"には、「テーマを選んだ理由」、「テーマに対して論述する観点または筆者の立場」等に関する第2質問42が紐付けられている。また例えば、"構成b"は、政治、経済、歴史等に関する第2質問42が紐付けられている。具体的には、"構成b"は「テーマの定義」、「テーマの概要」、「テーマの歴史的背景」等に関する第2質問42を含む。また例えば、"構成c"には、「実験の目的」、「研究の背景」、「実験方法または調査方法」等に関する第2質問42が含まれる。"構成x"には、「物語の中で最も気になった出来事」、「最も気になった登場人物」、「もし自分がその登場人物だったらどうしますか?」等、読書感想文に係る第2質問42が紐付けられている。このように、文章分類型6に含まれる各構成は、第2質問42が紐付けられており、特定部333は、特定した文章分類型6の構成に含まれる第2質問42をユーザ端末2に送信する。
【0040】
続いて、ユーザ端末2は、ユーザの操作に基づき、第2質問42に対する第2質問42を送信する(A106)。すなわち、第2回答52は、第2質問42に対する回答5である。次いで、受付部331は、ネットワーク及び通信部を介して第1回答51を受け付ける。(A107)。図8は、ユーザ端末2に表示されるGUIの一例を示す図である。図8に示されるように、表示制御部335は、送信された第2質問42をユーザ端末2に表示させる。具体的には、表示制御部335は、チャット画面上に第2質問42を一つずつ表示させる。そして、受付部331が第2質問42に対する第2回答52を受け付けると、表示制御部335は、次の第2質問42を表示させる。
【0041】
ここで、第2質問42は、第2回答52に含まれるキーワードについての説明を求める質問4を含む。例えば、「YYに入る言葉は何ですか?」との第2質問42に対する第2回答52が「ルソーの社会契約論」であった場合、送信部332は、次の第2質問42では、「ルソーの社会契約論」を当てはめた第2回答52として、「"ルソーの社会契約論"の概要を説明してください。」との第2質問42を送信する。すなわち、第2回答52に含まれるキーワードを当てはめ可能な態様の質問4が予め記憶されている。
【0042】
図9は、第1回答51及び第2回答52を関連付けたデータベースの一例を示す図である。図9の例によれば、"構成a1"には、No.1からNo.4までの第2質問42が紐付けられている。そして、各第2質問42に対する第2回答52を受け付けた場合、記憶部32は、第2質問42及び第2回答52を関連付けて記憶する。
【0043】
送信部332が全ての第2回答52を送信するとともに、受付部331が第2回答52を受け付けた場合、A108に進む。文章処理部334は、ユーザ端末2から受け付けた第2回答52を並び替えて、文章にまとめた文字情報7を生成する(A108)。そして、表示制御部335は、文章分類型6に含まれる全ての第2質問42に対する回答5を受け付けた場合、文章分類型6に含まれる全ての第2質問42に対する回答5を受け付けた場合、文字情報7を表示させる。(A109)。図10は、ユーザ端末2に表示されるGUIの一例を示す図である。図10に示されるように、表示制御部335は、文章分類型6に基づき、並び替えられた第2回答52を含む文字情報7を表示させる。なお、本実施例において、文章分類型6には、第2質問42に対応する第2回答52を並び替える順序が関連付けられているものとする。このように、表示制御部335は、第2質問42の送信と、第2質問42に対する第2回答52の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、文字情報7を表示させる。
【0044】
以上をまとめると、本実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置3により実行される。情報処理方法は、情報処理装置3における各ステップを備える。具体的には、情報処理方法は、特定ステップと、送信ステップと、表示制御ステップとを備える。特定ステップでは、第1質問41の送信と、前記第1質問41に対する第1回答51の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、文章分類型6を特定し、送信ステップでは、前記文章分類型6に基づき、複数の第2質問42を送信し、第2質問42は、第2回答52に含まれるキーワードについての説明を求める質問4を含み、第2回答52は、第2質問42に対する回答5であり、表示制御ステップでは、特定された文章分類型6に基づき、並び替えられた第2回答52を含む文字情報7を表示させる。
【0045】
また、別の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、情報処理装置3における各ステップを実行させる。具体的には、プログラムは、コンピュータに、特定ステップと、送信ステップと、表示制御ステップとを実行させる。特定ステップでは、第1質問41の送信と、前記第1質問41に対する第1回答51の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、文章分類型6を特定し、送信ステップでは、前記文章分類型6に基づき、複数の第2質問42を送信し、第2質問42は、第2回答52に含まれるキーワードについての説明を求める質問4を含み、第2回答52は、第2質問42に対する回答5であり、表示制御ステップでは、特定された文章分類型6に基づき、並び替えられた第2回答52を含む文字情報7を表示させる。
【0046】
このような構成により、情報処理装置3は、ユーザが書こうとしている文章のお題に関する質問4を繰り返し、その回答5に基づき、最適な構成を含む文章分類型6を特定する。また、情報処理装置3は、特定した文章分類型6に応じた質問4を繰り返し、ユーザが答えた回答5を繋げた文章(文字情報7)を出力することで、ユーザに対して、文章の作成を支援することができる。
【0047】
特に、文章作成が不得意な学生がレポート課題や論文作成に取り組む場合、与えられた課題について必要な文章構成を含み、十分な分量の内容を記載することは難しいケースが多い中、本構成によれば、ユーザは、書くべき文章の種類に応じて必要な構成要素を満たした文章を作成することが可能となる。
【0048】
4.変形例
第4節では、前述した情報処理システム1の情報処理方法の変形例について説明する。情報処理システム1は、以下の構成を含む態様で提供されてもよい。
【0049】
A103において、受付部331は、ユーザが作成する文章の分量を示す分量情報50を受け付けてもよい。文章の分量とは、具体的には例えば、0,2000,4000,6000,8000,10000,12000,14000,16000,18000,20000,22000,24000,26000,28000,30000,32000,34000,36000,38000,40000文字であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、文字数の代わりに、受付部331は、分量の目安として、原稿用紙の枚数を受け付けてもよい。この場合、例えば、原稿用紙1枚あたり400文字として、文字数に換算する。
【0050】
そして、A109において、表示制御部335は、分量情報50と、第2回答52とに基づき、文字情報7のうち、分量を調整すべき文章を識別可能に表示させてもよい。例えば、分量情報50として受け付けた文字数よりも、第2回答52に含まれる文字数の合計が閾値以上である場合、特定部333は、文字数を調整すべき構成を特定し、その構成に係る第2回答52に相当する箇所を強調表示してもよい。例えば、表示制御部335は、調整すべき箇所の文字色を他の文字と異なる色で示したり太字で示すなどして表示させる。このような構成により、ユーザが予め指定されていた文字数の文章を作成したい場合、文字数の調整を容易に可能とすることができる。
【0051】
また、特定部333は、過去に特定した文章分類型6について、他のユーザによる第2回答52をさらに特定してもよい。また、表示制御部335は、特定された第2回答52に関する情報を表示させてもよい。第2回答に関する情報とは、例えば、他のユーザによる第2回答52の文字数、文章分類型6に対する第2回答52それぞれの文字数の合計に対する、当該第2回答の文字数の割合、過去になされた他のユーザによる第2回答52そのもの等である。なお、記憶部32は、過去になされた他のユーザによる第2回答52と、その第2回答52について出力された文字情報7を予め記憶しているものとする。
【0052】
また、送信部332は、第2回答52が所定の条件を満たす場合、第3質問43をさらに送信してもよい。第3質問43は、第2回答52に含まれるキーワードについて、さらなる詳細な説明を求める質問である。換言すると、第2回答52に所定のキーワードが含まれる場合、特定部333は、そのキーワードに対応する第2質問42を特定する。そして、送信部332は、特定された第3質問43を送信する。例えば、一般的に定義づけが行われる用語「XX」を含む第2回答52を受付部331が受け付けた場合、その単語について「XXとは何か、定義や概要を説明してください」との第2回答52を送信する。これにより、情報処理装置3は、ユーザによる回答5に、予め指定されたキーワードが含まれる場合、文章分類型6に関わらず、ユーザに対して詳細な説明を求めることができる。その結果、ユーザは、内容がより充実した文章を作成することができる。なお、第3質問43を送信する契機となるキーワードは、予めデータベース上に記憶されていているものとする。
[その他]
【0053】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、前記文章分類型は、前記第2回答を並び替える順序が関連付けられている、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記第1質問は、ユーザが作成する文章のテーマ又は前記文章の作成背景に関する質問である、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記文章は、論文と、レポートと、感想文とのうち少なくとも一つである、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記表示制御ステップでは、第2質問の送信と、前記第2質問に対する第2回答の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、前記文字情報を表示させる、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記表示制御ステップでは、前記文章分類型に含まれる全ての第2質問に対する回答を受け付けた場合、前記文字情報を表示させる、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記特定ステップでは、特定した文章分類型に対する他のユーザによる第2回答を特定し、前記表示制御ステップでは、特定した第2回答に関する情報を表示させる、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記送信ステップでは、前記第2回答が所定の条件を満たす場合、第3質問を送信し、前記第3質問は、第2回答に含まれるキーワードについて、さらなる詳細な説明を求める質問である、情報処理装置。
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記情報処理装置における各ステップを備える、情報処理方法。
プログラムであって、コンピュータに、前記情報処理装置における各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0054】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0055】
1 :情報処理システム
2 :ユーザ端末
3 :情報処理装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
331 :受付部
332 :送信部
333 :特定部
334 :文章処理部
335 :表示制御部
4 :質問
41 :第1質問
42 :第2質問
43 :第3質問
5 :回答
50 :分量情報
51 :第1回答
52 :第2回答
6 :文章分類型
7 :文字情報
【要約】
【課題】文章作成を支援する技術を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、制御部を備える。制御部は、特定ステップと、送信ステップと、表示制御ステップとを実行するように構成される。特定ステップでは、第1質問の送信と、第1質問に対する第1回答の受信とを繰り返すことによって得られた結果に基づき、文章分類型を特定する。送信ステップでは、文章分類型に基づき、複数の第2質問を送信する。第2質問は、第2回答に含まれるキーワードについての説明を求める質問を含む。第2回答は、第2質問に対する回答である。表示制御ステップでは、文章分類型に基づき、並び替えられた第2回答を含む文字情報を表示させる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10