(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-26
(45)【発行日】2022-08-03
(54)【発明の名称】医療事務の合理化システム
(51)【国際特許分類】
G16H 40/00 20180101AFI20220727BHJP
【FI】
G16H40/00
(21)【出願番号】P 2022016831
(22)【出願日】2022-02-07
【審査請求日】2022-02-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】715008687
【氏名又は名称】廣田 祐次
(72)【発明者】
【氏名】廣田 祐次
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-218691(JP,A)
【文献】特開2014-157540(JP,A)
【文献】特開2022-002069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 40/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種医療機関にて、QRコードが付加された保険証及びマイナンバーカードを読み込む機器を設定し、保険証番号と電子対照表によってリンクされたマイナンバーを呼び出し、あるいはマイナンバーカードから直接マイナンバーを呼び出し、国所有のAIサーバーがインターネットにて、マイナンバーに電子対照表によってリンクされた、各種医療機関に保管された本人の電子カルテ等の各種医療情報を呼び出すシステムであって、各種医療機関にて診察の度に面談中の様子を患者主体として医師の後ろ姿も入るよう撮影し、該撮影画像が電子カルテ上に自動転送・表示され、各種医療機関より該電子カルテが診療報酬の電子請求書と一緒に該AIサーバーに送られ、該AIサーバーは送られてきた該電子カルテと該診療報酬の電子請求の内容に問題があれば、修正を求め、OKならば振り込みを行うシステムであり、該撮影画像が
当該医療機関の次の受付時に、本人確認に使われる医療事務の合理化システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院・クリニック・診療所等の医療機関が、実際に診察を行わずに、所有者の同意を得たうえでマイナンバーカード(とパスワード)や保険証を借用し、架空のカルテと架空のレセプトを作成し、不正な診療報酬請求を行う行為を撲滅するシステムに関するものであり、また本人確認を確実に行う医療事務の合理化システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
医療機関側が複数(例えば100名程)の患者を巻き込み、患者側にも不正請求の分配金を渡す条件(というよりも本当の診察の時の患者の負担を0か軽減させることを条件にして)で、不正請求の合意を取りつけると、保険証やマイナンバーカード(とパスワード)を借用し、不正な診療報酬の請求が可能になります。
大規模な診療報酬の不正請求があって、摘発された事件の報道が散見されるが、医療機関関係者や医療機関関係者の身内や親族などでの小規模な範囲での不正請求は頻繁に行われている可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実際に診察や治療が行われたのか、あるいは医療機関側と患者側とが合意の下で架空のカルテや架空のレセプトを作成したのかが判断ができず、場合により架空のカルテや架空のレセプトによって、不正な診療報酬が支払われてしまうこと。
障害者・高齢者はマイナンバーカードのパスワードを度忘れする人が多く、またマイナンバーカードを紛失する可能性が高く、さらにマイナンバーカードの紛失時の煩雑な手続きができず、マイナンバーカードを扱い切れない(持たせられない)こと。
【課題を解決するための手段】
【0005】
保険証のQRコード(登録商標)又はマイナンバーカード&パスワードを読み込みことによって、マイナンバーを呼び出し、次にマインバーにリンクされた本人画像&カルテ等各種医療情報を呼び出すシステムを構築し、診察の度に面談中の様子を(患者の正面から、30~45度にて、医師の斜め後ろ姿も映るように)撮影し、該画像が電子カルテ上に表示され、該電子カルテがマイナンバーとリンクすることで、さらに該電子カルテが診療報酬の電子請求書と一緒に、(厚生労働省保険局の)AIサーバーに送られ、該AIサーバーは、内容に問題があれば、修正を求め、OKなら振り込みを行うシステムを構築する。
【発明の効果】
【0006】
診察時の面談状況の撮影、必要があれば手術中での撮影が付加されるが、撮影画像は自動的に電子カルテ上に表示されるので、ほとんど負荷が増えずに、実際に診察が行われた証拠画像付帯のカルテと診療報酬請求とがリンクされ、診療報酬の不正請求が起こりにくいことに加え、診察の受付時では、医療機関スタッフは保険証のQRコードを読み取り、あるいはマイナンバーカードの情報によって、マイナンバーにリンクされた前回の診察時の本人の画像がPC画面上に大写しにされ、受け付けスタッフは本人画像と本人とを比較し、本人確認が正確になる。
受け付け~診察~患者の支払いまでのプロセスの全てがAIサーバーに報告があるので、極めて架空請求を行うことが難しくなっている。(それでも患者と医療機関側とで手の込んだ演技をすれば可能ですが、一般的に考えてまず不可能と言っても過言ではないと考えられる。)
例えば、マイナンバーカード(とパスワード)や保険証を大量に借りてきての不正が行われるようなことはなくなり、すなわち大規模(高額)な不正請求は全くできなくなる。
過去のカルテ上の患者さんの画像は、顔のハリや色艶等の変化等を含め、医師の診断の参考になると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
保険証にはQRコードを付加する。病院等の医療機関では、保険証のQRコード読み取りとマイナンバーカードのリーダー&パスワード入力用のテンキー部を有する、複合機受付機を用意する。
保険証のQRコード又はマイナンバーカード&パスワードを複合受付機で読み込みことによって、マイナンバーを呼び出し、次にマインバーにリンクされた本人画像&カルテ等各種医療情報を呼び出すシステムを構築し、診察の度に面談中の様子を(患者の正面から、30~45度にて、医師の斜め後ろ姿も映るように)撮影し、該画像が電子カルテ上に表示され、該電子カルテがマイナンバーとリンクすることで、さらに該電子カルテが診療報酬の電子請求書と一緒に、(厚生労働省保険局の)AIサーバーに送られ、該AIサーバーは、内容に問題があれば、修正を求め、OKなら振り込みを行うシステムを構築する。
【0009】
図1において、病院等の医療機関の受け付けにて、患者8がQRコード付帯保険証1を保険証&マイナンバーカード複合読み取り機15のQRコード読み取り部2で読み取るか、あるいはマイナンバーカード3を保険証&マイナンバーカード複合読み取り機15のマイナンバーカード差し込み口5に差し込み、パスワード入力テンキー部4にて、パスワードを打ち込むことで、該患者8のマイナンバーに到達し、該マイナンバーにリンクされた該患者の前回の診察時のカルテ上の該患者8本人の画像が、受け付け担当者7の操作する受付用PC6のモニターに呼びだされ、目の前にいる該患者8本人とを照合し、QRコード付帯保険証1が本人(該患者8)のものに相違がないことを確認する。(マイナンバーカードに付帯された顔画像は、化粧をした元気な顔であり、病気やケガ等でのやつれた化粧なしの顔では、むしろ本人確認が難しい場合がある。)
【0010】
尚、保険証にQRコードを付帯する目的は、保険証番号打ち込みの際のわずらわしさや誤うち等の解消の目的であり、パスワードを度忘れしたり、紛失をしやすい高齢者はマイナンバーカード3を扱え切れないので、該マイナンバーカード3の代替として、紛失しても悪用されることはなく、再発行がすぐに可能な QRコード付帯保険証1を併用運用するものです。マイナンバーカード3はマイナンバーに直結をしており、QRコード付帯の保険証1も、マイナンバーとの電子対照表をあらかじめ作成しておけば、該マイナンバーを呼び出すことが可能となる。また、種々の医療機関にて、保険証番号と該マイナンバーとの電子対照表を作成すれば、過去に作成をしていた本人の電子カルテや電子薬歴との照合が可能になり、すなわち複数の医療機関で分散管理をしていた本人の電子カルテや電子薬歴等が、全てマイナンバーによって統合されるようになる。
【0011】
厚生労働省保険局のAIサーバー13は、インターネットにて各種医療機関によって作成された電子対照表のマイナンバーにアクセスをし、該各種医療機関で作成された電子カルテや電子薬歴等を全て呼び出し、該AIサーバー13は該マイナンバーの本人の大まかな病状を大まかに把握し、総合的な見地での診察や投薬の方向性を各種医療機関に提示をすることができる。
すなわち、該厚生労働省保険局のAIサーバー13は、国民一人一人(=マイナンバーごと)の電子カルテや電子薬歴を把握・管理した上で、さらに下記に示す医療事務の自動化の役割を担うものとなる。
【0012】
次に、該患者8と医師9とが向き合う形で、診察のための面談をしている風景を看護師又は医療事務担当者12が、スマートホンあるいはデジカメで、患者の正面から30~45度の角度で撮影し、医師9も斜め後ろ姿が映るようにし、患者中心の診察風景画像11として、自動的に電子カルテ10上の所定の場所に貼り付けられる。(スマートホンで撮影された画像が自動転送されることと同様な既存技術)
この該患者中心の診察風景画像11が該電子カルテ10に組み込まれることによって、該電子カルテ10が架空のものではないとの確認がとれる。
【0013】
医療事務担当者12は、該電子カルテ10を添えて、診療報酬の電子請求書を一件一様で作成し、厚生労働省保険局のAIサーバー13にインターネットで送付し、該AIサーバー13は、該電子請求書の記載に問題がなければ、該医療事務担当者12の医療機関等の医療機関の口座に支払いをする。また、該電子請求書の記載に問題があれば、申請を却下し、修正版の再提出を求める。
【0014】
尚、該AIサーバー13は、インターネットでつながれた社会保険診療報酬支払基金や国保連合会支払基金などの診療報酬支払基金14に対し、医療機関等の医療機関に該電子請求書に基づき支払ったお金を、同様に該電子請求書に基づき請求する。診療報酬支払基金14では、該電子請求書を精査し、問題がなければ、該AIサーバー13所有の口座にお金を振り込むが、もし問題があれば、該AIサーバー13に問題点の指摘をし、該AIサーバー13は該電子請求書を作成した医療機関等の医療機関への差し戻しを行い、修正版の提出を求める。その結果支払い超過があれば、次の診療報酬の請求額から差し引かれ、支払われる。
【産業上の利用可能性】
【0015】
診察時の面談状況の撮影、必要があれば手術中での撮影が付加されるが、撮影画像は自動的に電子カルテ上に表示されるので、ほとんど負荷が増えずに、実際に診察が行われた証拠画像付帯のカルテと診療報酬請求とがリンクされ、診療報酬の不正請求が起こりにくいことに加え、診察の受付時では、医療機関スタッフは保険証のQRコードを読み取り、あるいはマイナンバーカードの情報によって、マイナンバーにリンクされた前回の診察時の本人の画像がPC画面上に大写しにされ、受け付けスタッフは本人画像と本人とを比較し、本人確認が正確になる。
受け付け~診察~患者の支払いまでのプロセスの全てがAIサーバーに報告があるので、極めて架空請求を行うことが難しくなっている。(それでも患者と医療機関側とで手の込んだ演技をすれば可能ですが、一般的に考えてまず不可能と言っても過言ではないと考えられる。)
例えば、マイナンバーカード(とパスワード)や保険証を大量に借りてきての不正が行われるようなことはなくなり、すなわち大規模(高額)な不正請求は全くできなくなる。
【符号の説明】
【0016】
1.QRコード付帯保険証
2.QRコード読み取り部
3.マイナンバーカード
4.パスワード入力テンキー部
5.マイナンバーカード差し込み口
6.受付用PC
7.受付担当者
8.患者
9.医師
10.電子カルテ
11.患者中心の診察風景画像
12.医療事務担当者
13.AIサーバー
14.診療報酬支払基金
15.保険証&マイナンバーカード複合読み取り機
【要約】 (修正有)
【課題】不正な診療報酬請求を行う行為を撲滅し、本人確認を確実に行う医療事務の合理化システムを提供する。
【解決手段】病院等の医療機関は、保険証のQRコード読み取りとマイナンバーカードのリーダー&パスワード入力用のテンキー部を有する、複合機受付機を用意する。保険証のQRコード又はマイナンバーカード&パスワードを複合受付機で読み込みことによって、マイナンバーを呼び出し、次にマインバーにリンクされた本人画像&カルテ等各種医療情報を呼び出すシステムを構築し、診察の度に面談中の様子を(患者の正面から、30~45度にて、医師の斜め後ろ姿も映るように)撮影し、該画像が電子カルテ上に表示され、該電子カルテがマイナンバーとリンクすることで、さらに該電子カルテが診療報酬の電子請求書と一緒に、国所有ののAIサーバー13に送られる。AIサーバーは、内容に問題があれば、修正を求め、OKなら振り込みを行う。
【選択図】
図1