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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-26
(45)【発行日】2022-08-03
(54)【発明の名称】自動精算機および自動精算機制御方法
(51)【国際特許分類】
   G07F 17/00 20060101AFI20220727BHJP
   G10L 15/10 20060101ALI20220727BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20220727BHJP
【FI】
G07F17/00 C
G10L15/10 500Z
G06Q50/12
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020567699
(86)(22)【出願日】2019-01-22
(86)【国際出願番号】 JP2019001835
(87)【国際公開番号】W WO2020152773
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2021-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 光雄
(72)【発明者】
【氏名】松井 信博
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-102757(JP,A)
【文献】特開平08-268658(JP,A)
【文献】特開2018-174416(JP,A)
【文献】特開2015-103828(JP,A)
【文献】国際公開第2018/088160(WO,A1)
【文献】特開2018-147230(JP,A)
【文献】特開2018-032165(JP,A)
【文献】特開2017-182143(JP,A)
【文献】特開2017-091514(JP,A)
【文献】特開2016-126734(JP,A)
【文献】特開2002-373217(JP,A)
【文献】特開2011-145997(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 17/00-17/42
G06Q 10/00-99/00
G10L 15/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の音声の入力を受け付けて音声データを取得する音声処理部と、
パスポートを読み取り画像データを取得し、前記画像データから文字情報を取得する読取部と、
画面を表示し、入力を受け付ける表示受付部と、
ルームキーを発行するキー発行部と、
クーポン券を発券する発券部と、
前記音声データに基づき前記音声に対応する言語である音声認識言語を特定し、前記文字情報に含まれる国籍に対応する言語である国籍対応言語を特定し、前記音声認識言語および前記国籍対応言語に基づいて前記表示受付部に表示を行う指示を行い、前記文字情報、前記表示受付部または前記読取部で受け付けた入力のいずれかに基づいて前記キー発行部に前記ルームキーを発行する指示を行い、前記音声認識言語または前記国籍対応言語で複数の観光地それぞれの情報を表示した案内画面の表示を行う指示を前記表示受付部に行い、前記案内画面において表示した情報のうち、前記表示受付部を介して選択された情報に対応する前記観光地のクーポン券を発券する指示を前記発券部に行う制御部とを備える、
自動精算機。
【請求項2】
顧客の音声の入力を受け付けて音声データを取得する音声処理部と、
パスポートを読み取り画像データを取得し、前記画像データから文字情報を取得する読取部と、
画面を表示し、入力を受け付ける表示受付部と、
ルームキーを発行するキー発行部と、
前記音声データに基づき前記音声に対応する言語である音声認識言語を特定し、前記文字情報に含まれる国籍に対応する言語である国籍対応言語を特定し、前記音声認識言語および前記国籍対応言語に基づいて前記表示受付部に表示を行う指示を行い、前記文字情報、前記表示受付部または前記読取部で受け付けた入力のいずれかに基づいて前記キー発行部に前記ルームキーを発行する指示を行う制御部とを備える、自動精算機であって、
前記制御部は、前記表示受付部が前記入力を受け付ける際に所定の時間を経過した場合、前記音声認識言語と前記国籍とに基づいて、前記顧客に対応する係員を選定し、前記音声認識言語と前記国籍と前記自動精算機の識別情報とを前記係員が用いる端末に送信する、
自動精算機。
【請求項3】
前記制御部は、
前記表示受付部で入力として受け付けた予約番号、前記読取部で読み取ったバーコードから読み取った予約番号、前記文字情報に含まれるパスポート番号、国籍、名前、生年月日の少なくともいずれかを含む情報、のいずれかに基づいて前記顧客の予約情報を照合する要求を情報処理装置に送信する、
請求項1または2記載の自動精算機。
【請求項4】
前記自動精算機は、
前記予約情報に基づいて発生する費用の精算処理を行う精算部を備える、
請求項記載の自動精算機。
【請求項5】
前記制御部は、
前記音声認識言語、前記国籍対応言語、前記音声認識言語および前記国籍対応言語、前記音声認識言語または前記国籍対応言語、のいずれかで画面を表示する指示を前記表示受付部に行う、
請求項1または2記載の自動精算機。
【請求項6】
音声処理部と、読取部と、表示受付部と、キー発行部と、発券部と、制御部とを備える自動精算機における自動精算機制御方法であって、
前記音声処理部は、顧客の音声の入力を受け付けて音声データを取得し、
前記読取部は、パスポートを読み取り画像データを取得し、前記画像データから文字情報を取得し、
前記制御部は、前記音声データに基づき前記音声に対応する言語である音声認識言語を特定し、前記文字情報に含まれる国籍に対応する言語である国籍対応言語を特定し、前記音声認識言語および前記国籍対応言語に基づいて前記表示受付部に表示を行う指示を行い、前記文字情報または前記表示受付部または前記読取部で受け付けた入力に基づいて前記キー発行部にルームキーを発行する指示を行い、前記音声認識言語または前記国籍対応言語で複数の観光地それぞれの情報を表示した案内画面の表示を行う指示を前記表示受付部に行い、前記案内画面において表示した情報のうち、前記表示受付部を介して選択された情報に対応する前記観光地のクーポン券を発券する指示を前記発券部に行う
自動精算機制御方法。
【請求項7】
音声処理部と、読取部と、表示受付部と、キー発行部と、制御部とを備える自動精算機における自動精算機制御方法であって、
前記音声処理部は、顧客の音声の入力を受け付けて音声データを取得し、
前記読取部は、パスポートを読み取り画像データを取得し、前記画像データから文字情報を取得し、
前記制御部は、前記音声データに基づき前記音声に対応する言語である音声認識言語を特定し、前記文字情報に含まれる国籍に対応する言語である国籍対応言語を特定し、前記音声認識言語および前記国籍対応言語に基づいて前記表示受付部に表示を行う指示を行い、前記文字情報または前記表示受付部または前記読取部で受け付けた入力に基づいて前記キー発行部にルームキーを発行する指示を行い、前記表示受付部が前記入力を受け付ける際に所定の時間を経過した場合、前記音声認識言語と前記国籍とに基づいて、前記顧客に対応する係員を選定し、前記音声認識言語と前記国籍と前記自動精算機の識別情報とを前記係員が用いる端末に送信する
自動精算機制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動精算機および自動精算機制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な装置において音声認識の技術が用いられてきている。利用者が音声で入力することに対応する装置として、金融機関の現金自動預払機や自動販売機や、スマートフォン等の携帯型コンピュータが知られている。
【0003】
たとえば、音声識別装置を備えた現金自動預払機において、利用者に対する応答を促す音声を日本語だけでなく複数の言語で出力し、どの言語で応答が返ってきたかで利用者が使用する言語を識別する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-53825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術は、現金自動預払機における利用者の音声応答に基づき複数の言語に対応可能ではあるが、その他の条件に応じた対応を行うことは考慮されていなかった。
【0006】
近年、外国人観光客の増加に伴い、ホテルや旅館等の宿泊施設におけるフロントの窓口業務も日本語および英語での対応が行われつつあるが、宿泊客の出身国数の増加に伴い対応すべき言語も多様化している。これに伴い、宿泊施設で用いられる自動精算機も更に多言語化に対応することが望まれている。
【0007】
一側面では、本発明は、多言語化に対応できる自動精算機および自動精算機制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、以下に示すような自動精算機を提供する。自動精算機は、音声処理部と、読取部と、表示受付部と、キー発行部と、制御部とを備える。音声処理部は、顧客の音声入力を受け付けて音声データを取得する。読取部は、パスポートを読み取り画像データを取得し、前記画像データから文字情報を取得する。表示受付部は、画面を表示し、入力を受け付ける。キー発行部は、ルームキーを発行する。制御部は、音声データに基づき音声に対応する言語である音声認識言語を特定し、文字情報に含まれる国籍に対応する言語である国籍対応言語を特定し、音声認識言語および国籍対応言語に基づいて表示受付部に表示を行う指示を行い、文字情報、表示受付部または読取部で受け付けた入力のいずれかに基づいてキー発行部にルームキーを発行する指示を行う。
【発明の効果】
【0009】
一態様によれば、多言語化に対応できる。
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は本発明の例として好ましい実施の形態を表す添付の図面と関連した以下の説明により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態の自動精算機の一例を示す図である。
図2】第2の実施形態の情報処理システムの一例を示す図である。
図3】第2の実施形態の宿泊管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】第2の実施形態の自動精算機のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】第2の実施形態の係員管理情報の一例を示す図である。
図6】第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その1)。
図7】第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その2)。
図8】第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その3)。
図9】第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その4)。
図10】第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その5)。
図11】第2の実施形態の自動精算機の表示画面およびクーポン券の一例を示す図である。
図12】第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その1)。
図13】第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その2)。
図14】第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その3)。
図15】第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その4)。
図16】第2の実施形態の係員通知処理のシーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態の自動精算機について図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の自動精算機の一例を示す図である。
【0012】
自動精算機10は、ホテルや旅館等の宿泊施設を利用する宿泊客(以下、顧客と記載する)が宿泊手続き(チェックイン)を行う際に利用する装置である。自動精算機10は、ホテルや旅館等の宿泊施設だけではなく、空港ロビー、駅や港の待合室、商業ビルやオフィスビル、テーマパーク等の各種施設において設置可能である。
【0013】
自動精算機10は、宿泊施設の予約情報を管理する情報処理装置と情報通信可能であり、顧客の予約情報の照会を情報処理装置に要求し、予約情報を取得することが可能である。予約情報は、顧客の予約番号、宿泊日、精算情報(宿泊料金が支払済みか否かを示す情報)、部屋番号、部屋タイプ等を含む情報である。なお、予約情報のうち、予約番号について、パスポートから読み取った情報(パスポート番号、氏名、生年月日、国籍)を、予約番号の代替情報として用いることも可能である。また、自動精算機10は、カード決済を行う情報処理装置と情報通信可能であり、ネットワークを介して情報処理装置と通信し、カードを用いた精算処理を行うことが可能である。なお、各情報処理装置の図示は省略する。
【0014】
自動精算機10は、読取部11、音声処理部12、表示受付部13、精算部14、キー発行部15、制御部16等を備える。なお、自動精算機10は、クーポン券を発券する発券部も備えるが、図示を省略する。
【0015】
読取部11は、パスポートの画像を読み取る機能を備えており、たとえば、スキャナである。読取部11は、文字認識機能も備えており、パスポートから読み取った画像データに基づき、パスポートの機械読取部分について文字認識を行い、パスポート番号、国籍、氏名、生年月日を文字情報として取得する。読取部11は、予約表に印刷されたバーコードや顧客が所持するスマートフォン等に表示されたバーコードを読み取り、読み取ったバーコードから予約番号を取得する機能も備える。なお、バーコードには2次元バーコードも含む。
【0016】
音声処理部12は、音声の入力および出力を行う機能を備えており、たとえば、マイクおよびスピーカである。音声処理部12は、顧客が発声した音声の入力を受け付け、音声データを取得し、音声データを制御部16に出力する。
【0017】
表示受付部13は、各種の情報を表示し、顧客から入力された指示を受け付けるものである。表示受付部13は、たとえば、自動精算機10の外面に設けられた、ディスプレイおよびタッチパネルである。表示受付部13は、自動精算機10の操作方法を説明する画面や、顧客の宿泊予約情報や、案内画面等を表示する。
【0018】
精算部14は、宿泊施設の宿泊料金の精算を行う機能を備える。たとえば、精算部14は、カード受付部と現金受付部とを含む。カード受付部は、自動精算機10を利用する顧客からカード(ポイントカード、プリペイドカード、クレジットカード等)を受け付け、カードに記録された情報を読み取り、情報処理装置と通信して決済処理を行う。現金受付部は、利用者から現金(紙幣、硬貨)の入金を受け付け、釣銭を排出する機能を備える。
【0019】
キー発行部15は、制御部16からのルームキー発行の指示を受け付け、ルームキーを発行する機能を備える。ルームキーは、顧客が宿泊する部屋の扉の電子ロックの解錠および施錠を行うために用いるカードキーである。
【0020】
制御部16は、自動精算機10全体を制御するものであり、たとえば、プロセッサ等である。制御部16は、記憶部に記憶された自動精算機制御方法を実現するプログラムを実行し、自動精算機10を制御する。また、制御部16は、音声処理部12から取得した音声データに基づき、音声を認識し対応する言語(音声認識言語)を特定する機能を有する。また、制御部16は、表示受付部13を介して操作の入力を受け付け、受け付けた入力情報に基づいて、自動精算機10を制御することができる。
【0021】
なお、自動精算機10は、HDD(Hard Disk Drive)や各種メモリ等の記憶部も備えるが、図示を省略する。また、自動精算機10は、精算金額等をレシートに印刷し、レシートを排出可能なレシート部も備えるが、図示を省略する。
【0022】
ここで、自動精算機10を用いて顧客が宿泊施設のチェックインを行う方法について説明する。自動精算機10を用いる顧客は、外国人であり、宿泊施設における宿泊手続きを行う際にパスポートの提示が必要であるものとする。
【0023】
自動精算機10の表示受付部13は、顧客から音声入力を受け付ける旨の画面を表示する。音声処理部12は、顧客の音声入力を受け付けて音声データを取得し、音声データを制御部16に出力する。
【0024】
表示受付部13は、開いたパスポートを読取部11に載置して読み取らせる指示画面を表示する。読取部11は、パスポートを読み取り画像データを取得し、画像データから文字情報を取得する。読取部11は、文字情報を制御部16に出力する。
【0025】
制御部16は、音声データに基づき音声に対応する言語である音声認識言語を特定する。制御部16は、文字情報に含まれる国籍に対応する言語である国籍対応言語を特定する。自動精算機10は、記憶部に国籍と言語(国籍の国における公用語)とを対応づけた情報(国籍言語対応情報)を予め記憶しており、パスポートから取得した国籍に基づき1以上の言語(国籍対応言語)を特定できる。なお、公用語が複数存在する国の国籍である場合、国籍対応言語として複数の公用語の言語を含む。
【0026】
制御部16は、音声認識言語および国籍対応言語に基づいて表示受付部13に表示を行う指示を行う。たとえば、顧客が、日本語で発声しており、音声認識言語が「日本語」であるものとする。また、顧客が読み取らせたパスポートの国籍が「カナダ」で、国籍対応言語が「英語」および「フランス語」であるものとする。この場合、制御部16は、「日本語」「英語」「フランス語」の3ヶ国語を併記した画面の表示を表示受付部13に指示する。自動精算機10が備える記憶部は、多数の言語の辞書および画面表示文を言語情報として記憶している。制御部16は、予め記憶部に記憶された言語情報に基づいて、音声認識言語や国籍対応言語に対応した画面表示を表示受付部13に指示できる。このように、制御部16は、音声およびパスポートから取得した情報に基づき、複数の言語による顧客対応を可能とする。なお、制御部16は、多言語による画面表示だけでなく、音声認識言語または国籍対応言語のいずれかを選択して画面に表示する指示を行うこともできる。
【0027】
制御部16は、顧客の宿泊の予約情報を照合し、問題がない場合にルームキーを発行するようキー発行部15に指示する。具体的には、制御部16は、パスポートから読み取った文字情報、表示受付部13から受け付けた予約番号、読取部11で読み取ったバーコードから読み取った予約番号のいずれかに基づいて、予約情報の照合を行い、キー発行部15にルームキーを発行する指示を行う。
【0028】
なお、制御部16は、情報処理装置に問い合わせて、入力された予約情報を照合し、精算を行う必要がある場合には、精算処理を行う指示画面を表示受付部13に表示させる。精算部14は、カードまたは現金での宿泊料金を受け付け、精算を行う。制御部16は、精算部14から精算が完了した旨の通知を受けた後、ルームキーを発行する指示を行う。なお、制御部16は、予約情報を照合し、事前に宿泊料金が振込済みであり、精算を行う必要がない場合には、精算処理をせず、ルームキーを発行する指示を行う。
【0029】
こうして、自動精算機10を用いることにより、宿泊施設における顧客対応に必要となる係員の労力や時間を低減できる。また、自動精算機10は、音声入力言語および国籍対応言語に基づき、顧客に対する操作指示や案内を提示する画面を表示受付部13に表示することができる。自動精算機10が複数の言語に対応した画面表示を行うことにより、顧客は、画面表示された指示情報を理解しやすく、宿泊時の手続きや精算処理等をスムーズに行うことができる。
【0030】
このように、自動精算機10は、多言語化に対応することができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態として、自動精算機10を適用した情報処理システムについて図2を用いて説明する。図2は、第2の実施形態の情報処理システムの一例を示す図である。
【0031】
情報処理システム600は、ホテルや旅館等の宿泊施設を利用する顧客がチェックインの手続きを行うシステムを実現する。顧客は、外国から来訪した旅行者であり、宿泊施設の利用に際してパスポートの提示が必要であるものとする。
【0032】
情報処理システム600は、1台以上の自動精算機100(図2ではその内の1台を図示)と各種コンピュータとを含む。
自動精算機100は、ネットワーク610を介して宿泊管理サーバ300と接続している。宿泊管理サーバ300は、ネットワーク610を介して係員端末210、フロント端末400および決済サーバ500と情報通信可能である。
【0033】
自動精算機100は、顧客から音声入力や入力機器を介してチェックインを受け付け、多言語対応の画面を表示し、宿泊料金の精算やルームキーの発行を行う機能を備えた装置である。自動精算機100は、現金および現金以外の支払方法による入金受付機能を備えた装置である。
【0034】
自動精算機100は、顧客操作部120と、カード/レシート部130と、ルームキー処理部140と、テンキー入力部150と、紙幣処理部160と、硬貨処理部170と、パスポート読取部180と、無線通信部190と、音声処理部195とを有する。
【0035】
顧客操作部120は、ディスプレイとタッチパネルを有し、操作の案内と、指示の受け付けとを行う。
カード/レシート部130は、ポイントカード、クレジットカード等のカードを用いる精算において、挿入されたカードの情報を読み取る。また、カード/レシート部130は、精算終了時におけるレシートの印刷および排出を行う。
【0036】
テンキー入力部150は、数字等を入力するボタンを備え、顧客操作部120のタッチパネルと協働して顧客(利用者)の指示を受け付ける。たとえば、テンキー入力部150は、カード等を認証するための暗証番号や、顧客操作部120に表示された選択肢の選択等の入力を受け付けることができる。紙幣処理部160は、入金および出金取引の際に、紙幣の受け渡しを処理する。紙幣処理部160は、紙幣の出入口および付近を撮影可能な手元カメラを備えており、紙幣の入出金の状態を録画できる。なお、手元カメラの図示は省略する。硬貨処理部170は、入金および出金取引の際に、硬貨の受け渡しを処理する。
【0037】
パスポート読取部180は、スキャナの機能を有し、パスポートの全面をスキャンして画像情報を取得する。また、パスポート読取部180は、文字認識の機能を有し、パスポートのOCR部(国際標準化された44桁2行の機械読取部分)の文字認識を行い、旅券番号(Passport No.)、国籍(Nationality)、名前(Name)、生年月日(Date of birth)をテキストデータとして取得する。また、パスポート読取部180は、バーコード(2次元バーコードを含む)を読み取る機能を有する。パスポート読取部180は、予約票や顧客端末200に表示されたバーコードを読取り、宿泊施設における予約状況を識別する予約番号を読み取る機能を有する。
【0038】
無線通信部190は、通信の機能を有し、たとえば、NFC(Near Field Communication)のような非接触型の無線通信機能を備える。自動精算機100は、無線通信部190を介して、顧客端末200等と通信を行う。音声処理部195は、音声の入出力の機能を有し、たとえば、スピーカおよびマイクの機能を備える。
【0039】
顧客端末200は、利用者が用いるコンピュータであり、たとえば、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等である。顧客端末200は、自動精算機100で精算を行うために用いるアプリケーションプログラム(以下、アプリと記載する)を実行する機能を備える。顧客端末200は、各種機器と情報通信を行う機能を備える。
【0040】
係員端末210は、宿泊施設における係員が用いるコンピュータであり、たとえば、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等である。係員端末210は、宿泊管理サーバ300から通知された情報を表示する機能や、宿泊管理サーバ300に情報を送信する機能を備える。
【0041】
宿泊管理サーバ300は、自動精算機100と情報の送受信を行い、精算処理や自動精算機100を用いる顧客の認証処理や、自動精算機100を管理する機能を備えるプログラムが実行されるコンピュータである。また、宿泊管理サーバ300は、自動精算機100から各種情報を受信し、データベースやディスク等の記憶部に記憶する。データベースは、各種情報を記憶する記憶装置であり、宿泊管理サーバ300からアクセス可能になっている。なお、データベースは、図示を省略する。また、宿泊管理サーバ300は、フロント端末400に自動精算機100の使用状況や係員の呼び出しの指示状況を送信する機能や、決済サーバ500に振込処理の指示を送信する機能を備える。
【0042】
フロント端末400は、宿泊施設のフロントにおいて係員が用いるコンピュータであり、宿泊管理サーバ300と情報通信を行う機能を備えるコンピュータである。決済サーバ500は、自動精算機100を介して受け付けた精算処理を実行する機能を備えるコンピュータである。なお、決済サーバ500は、その他の金融機関のサーバと置き換えることも可能である。
【0043】
次に、第2の実施形態の宿泊管理サーバについて図3を用いて説明する。図3は、第2の実施形態の宿泊管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
宿泊管理サーバ300は、制御部310を含む。制御部310は、プロセッサ311、RAM(Random Access Memory)312、HDD313、画像信号処理部314、入力信号処理部315、媒体リーダ316、通信インタフェース317を含む。宿泊管理サーバ300は、プロセッサ311によって装置全体が制御されている。プロセッサ311には、バス318を介してRAM312と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ311は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ311は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。また、プロセッサ311は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
【0044】
RAM312は、宿泊管理サーバ300の主記憶装置として使用される。RAM312には、プロセッサ311に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に記憶される。また、RAM312には、プロセッサ311による処理に必要な各種データが記憶される。
【0045】
バス318に接続されている周辺機器としては、HDD313、画像信号処理部314、入力信号処理部315、媒体リーダ316および通信インタフェース317がある。
HDD313は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD313は、宿泊管理サーバ300の補助記憶装置として使用される。HDD313には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが記憶される。なお、HDD313に限らず、SSD(Solid State Drive)を使用することもできる。なお、補助記憶装置としては、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を使用することもできる。
【0046】
画像信号処理部314は、プロセッサ311からの命令に従って、宿泊管理サーバ300に接続されたディスプレイ314aに画像を出力する。ディスプレイ314aとしては、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ、有機EL(OEL:Organic Electro-Luminescence)ディスプレイ等、任意の種類のディスプレイを用いることができる。
【0047】
入力信号処理部315は、宿泊管理サーバ300に接続された入力デバイス315aから入力信号を取得し、プロセッサ311に出力する。入力デバイス315aとしては、マウス、タッチパネル、タッチパッド、トラックボール、キーボード、リモートコントローラ、ボタンスイッチ等、任意の種類の入力デバイスを用いることができる。また、宿泊管理サーバ300に、複数の種類の入力デバイスが接続されていてもよい。
【0048】
媒体リーダ316は、記録媒体319に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体319として、たとえば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)、半導体メモリ等を使用できる。磁気ディスクには、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDが含まれる。光ディスクには、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)が含まれる。
【0049】
媒体リーダ316は、たとえば、記録媒体319から読み取ったプログラムやデータを、RAM312やHDD313等の他の記録媒体にコピーする。読み取られたプログラムは、たとえば、プロセッサ311によって実行される。なお、記録媒体319は可搬型記録媒体であってもよく、プログラムやデータの配布に用いられることがある。また、記録媒体319やHDD313を、コンピュータ読み取り可能な記録媒体と言うことがある。
【0050】
通信インタフェース317は、ネットワーク610に接続されている。通信インタフェース317は、他のコンピュータ、記憶装置、または通信機器との間でデータの送受信を行う。ネットワーク610は、有線ネットワーク、無線ネットワークを問わない。
【0051】
以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施形態の宿泊管理サーバ300の処理機能を実現することができる。また、第2の実施形態のフロント端末400、決済サーバ500、顧客端末200、係員端末210も、図3に示した宿泊管理サーバ300のハードウェア構成で実現できる。
【0052】
なお、上記の構成は一例であり、構成部の組み合わせは適宜決定できる。たとえば、顧客端末200および係員端末210は、ディスプレイ314aを本体と一体型の液晶パネルとし、入力デバイス315aを本体と一体型のタッチパネルとしてもよい。また、上記構成のうち必要のないものを削除するとしてもよい。
【0053】
宿泊管理サーバ300は、たとえばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施形態の処理機能を実現する。宿泊管理サーバ300に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。たとえば、宿泊管理サーバ300に実行させるプログラムをHDD313に記憶しておくことができる。プロセッサ311は、HDD313内のプログラムの少なくとも一部をRAM312にロードし、プログラムを実行する。また、宿泊管理サーバ300に実行させるプログラムを、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に記憶されたプログラムは、たとえばプロセッサ311からの制御により、HDD313にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ311が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0054】
次に、第2の実施形態の自動精算機について図4を用いて説明する。図4は、第2の実施形態の自動精算機のハードウェア構成の一例を示す図である。
自動精算機100は、制御部110と、ディスプレイ120aと、タッチパネル120bと、カード/レシート処理ユニット130aと、ルームキー処理ユニット140aと、テンキー処理ユニット150aと、紙幣処理ユニット160aと、硬貨処理ユニット170aと、パスポート処理ユニット180a、無線通信処理ユニット190a、音声処理ユニット195aとを有する。
【0055】
制御部110は、プロセッサ111、RAM112、HDD113、通信インタフェース114、表示処理ユニット115、タッチパネル処理ユニット116およびI/O(Input/Output)制御部117を有し、各々がバス118を介して接続されている。
【0056】
プロセッサ111は、自動精算機100の全体動作を制御する。プロセッサ111は、たとえばCPU、MPU等である。プロセッサ111は、カード/レシート処理ユニット130aを介して取得したカード情報(カードブランド名またはカード取り扱い金融機関名、カード番号等)をHDD113等の記憶部に記憶する。また、プロセッサ111は、宿泊管理サーバ300にカードから読み取った情報を送信する。
【0057】
RAM112には、プロセッサ111に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM112には、プロセッサ111による処理に必要な各種データが格納される。
【0058】
HDD113には、OSやアプリケーションプログラムや精算情報等を格納できる。また、HDD113は、SSD等他の記憶装置でも代用可能である。
通信インタフェース114は、外部のネットワーク610に接続され、宿泊管理サーバ300等との間でデータの送受信を行う。また、通信インタフェース114は、宿泊管理サーバ300へ暗証番号や精算情報等を送受信できる。
【0059】
表示処理ユニット115には、ディスプレイ120aが接続される。ディスプレイ120aは、タッチパネル120bとともに顧客操作部120を構成する。表示処理ユニット115は、プロセッサ111の制御の下に、操作案内等の各種情報をディスプレイ120aの画面に表示させる。
【0060】
タッチパネル処理ユニット116には、タッチパネル120bが接続される。タッチパネル120bは、ディスプレイ120aの上層に形成される。タッチパネル処理ユニット116は、顧客の指がタッチパネル120bに接触あるいは接近した画面上の位置を検出し、プロセッサ111に通知する。
【0061】
I/O制御部117には、カード/レシート処理ユニット130a、ルームキー処理ユニット140a、テンキー処理ユニット150a、紙幣処理ユニット160a、硬貨処理ユニット170a、パスポート処理ユニット180a、無線通信処理ユニット190a、音声処理ユニット195aが接続される。I/O制御部117は、プロセッサ111の制御の下に、接続する各部にプロセッサ111からの指示を通知するとともに、各部から取得した情報をバス118経由でプロセッサ111に送る。
【0062】
カード/レシート処理ユニット130aは、カード/レシート部130に設けられ、カードに記録された情報を読み込む。カード/レシート処理ユニット130aは、磁気情報の読取部を備えてもよいし、非接触型IC(Integrated Circuit)カードの読取部を備えてもよいし、その他の読み取り装置を備えてもよい。カード/レシート処理ユニット130aは、精算内容を印刷し、明細票(レシート)として排出することが可能である。
【0063】
ルームキー処理ユニット140aは、ルームキー処理部140に設けられ、カード型のルームキーを発行する機能を備える。ルームキーは、宿泊施設の客室扉に備えられた電子ロックを施錠および解錠を行う機能を備える。ルームキー処理ユニット140aは、宿泊施設の部屋番号、宿泊日時等に応じて、カードキーの設定を行う機能を備える。
【0064】
テンキー処理ユニット150aは、テンキー入力部150に設けられ、顧客が押下したボタンの情報を出力する。顧客が押下したボタンの情報には、暗証番号、精算処理で用いる情報等を含めてもよい。
【0065】
紙幣処理ユニット160aは、紙幣処理部160に設けられ、プロセッサ111の指示に従って紙幣の入出金と、扉の開閉とを制御する。また、紙幣処理ユニット160aは、紙幣処理部160に備えられた手元カメラの撮像の制御も行なう。硬貨処理ユニット170aは、硬貨処理部170に設けられ、プロセッサ111の指示に従って硬貨の入出金と、扉の開閉とを制御する。
【0066】
パスポート処理ユニット180aは、パスポート読取部180に設けられ、パスポートやバーコードの読み取り機能を備える。たとえば、パスポート処理ユニット180aは、顧客がパスポート読取部180にふせて載置したパスポート全面を画像情報として取得できる。また、パスポート処理ユニット180aは、パスポートのOCR部の文字認識を行い、文字情報(パスポート番号、国籍等)を取得できる。また、顧客が、予約確認票として2次元バーコードを表示した顧客端末200の画面を読み取り、2次元バーコードから予約番号を読み取ることができる。
【0067】
無線通信処理ユニット190aは、無線通信部190に設けられ、顧客端末200等の機器と通信を行う機能を有する。たとえば、無線通信処理ユニット190aは、顧客端末200と決済情報の通信を行うことにより、宿泊費用等(宿泊料金、飲食料金、サービス料金、税金等)の発生する費用の精算処理を行うことも可能である。
【0068】
音声処理ユニット195aは、音声処理部195に設けられ、音声の出力および入力を受け付ける機能を有する。また、音声処理ユニット195aは、入力された音声に基づき、顧客が使用する言語を認識する。
【0069】
以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施形態の自動精算機100の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施形態の自動精算機10も、図4に示した自動精算機100のハードウェア構成で実現できる。なお、上記の構成は一例であり、自動精算機100の構成部の組み合わせは適宜決定できる。
【0070】
次に、第2の実施形態の係員管理情報の一例について図5を用いて説明する。図5は、第2の実施形態の係員管理情報の一例を示す図である。
係員管理情報700は、宿泊施設において顧客対応を行う係員を管理する情報である。係員管理情報700は、予めシステム管理者が設定した情報と、自動精算機100および係員端末210から取得した情報とを含む。係員管理情報700は、宿泊管理サーバ300が管理する情報であり、データベースやHDD313等の記憶部に記憶される情報である。
【0071】
係員管理情報700は、係員ID、出勤状態、係員対応言語、ステータス、呼出状況の項目を含む。
係員IDの項目には、係員を識別する識別情報(係員ID)が登録される。出勤状態の項目には、係員の出勤の状態が登録される。たとえば、出勤状態の項目には、係員が出勤している場合「出勤」、退社した場合「退社」、休暇を取得している場合「休暇」等が登録される。宿泊管理サーバ300は、係員端末210から送信された出勤状態を受信し、係員管理情報700に登録する。
【0072】
係員対応言語の項目には、係員IDに対応する係員が顧客に対応可能な言語が登録される。係員対応言語に含まれる各言語(日本語、英語、中国語、韓国語、フランス語、…)の項目には、係員が対応可能である場合に「可」、対応不可である場合に「―」が登録される。係員対応言語の項目は、システム管理者等が予め登録する情報である。
【0073】
ステータスの項目には、係員の状態が登録される。係員が、事務室で待機している場合に「待機中」が登録される。係員が、自動精算機100で顧客に操作説明等の対応中である場合、自動精算機を識別する識別情報(精算機識別情報)が登録される。たとえば、情報処理システム600に含まれる複数台の自動精算機のうち、精算機識別情報が「A」である自動精算機において顧客に対応中である場合に「自動精算機A」が登録される。宿泊管理サーバ300は、係員端末210から係員の状態情報を受信し、係員管理情報700に登録する。また、係員が、フロントで作業中である場合に「フロント」が登録される。宿泊管理サーバ300は、フロント端末400にログインした係員の係員IDをフロント端末400から受信し、係員IDと対応するステータスに「フロント」を登録する。
【0074】
呼出状況の項目には、自動精算機100において顧客の操作中に所定の時間が経過(タイムオーバーが発生)し、係員の呼出が行われた時の状況が登録される。呼出状況の項目には、日時、音声認識言語、国籍の項目が含まれる。日時の項目には、自動精算機100においてタイムオーバー発生時の日時が登録される。音声認識言語の項目には、タイムオーバーが発生した自動精算機100において、顧客の音声認識を行った言語が登録される。国籍の項目には、タイムオーバーが発生した自動精算機100においてパスポートから読み取った国籍が登録される。
【0075】
ここで、係員管理情報700に含まれるエントリについて具体的に説明する。たとえば、係員管理情報700には、係員IDが「002」、出勤状態が「出勤」、係員対応言語の「日本語」「英語」「中国語」が「可」、ステータスが「自動精算機A」、呼出状況の「日時」が「2018/12/1 10:00」、「音声認識言語」が「英語」、「国籍」が「中国」という情報が登録される。
【0076】
これは、係員ID「002」の係員について、出勤状態が「出勤」、「日本語」と「英語」と「中国語」について顧客対応が可能(「可」)であることを示す。また、係員ID「002」の係員について、「自動精算機A」において顧客対応中であることを示す。また、「2018年12月1日10時」に「自動精算機A」においてタイムオーバーが発生したことを示す。また、「自動精算機A」において音声認識した言語が「英語」であり、パスポートから読み取った国籍が「中国」であることを示す。
【0077】
このように、係員管理情報700において係員の状態を管理することで、宿泊施設の管理者は、係員の勤務状態や自動精算機100での対応状況を把握することができる。また、宿泊管理サーバ300において、係員管理情報700に含まれるステータスや呼出状況を履歴情報として蓄積することにより、タイムオーバーが発生した顧客に関する情報(日時、音声認識言語、国籍)の分析が可能となる。宿泊施設の経営者や係員は、分析結果に基づいて宿泊施設における顧客対応の向上を図ることができる。また、宿泊施設のシステム管理者等は、分析結果に基づいて、自動精算機100においてデフォルトで顧客操作部120に表示する言語の設定を行うことができる。
【0078】
次に、第2の実施形態の自動精算機100が表示する画面の一例について図6を用いて説明する。図6は、第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その1)。
【0079】
図6(A)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される初期画面800の一例である。初期画面800は、自動精算機100がチェックインを行う顧客に対して顧客操作部120で最初に提示する画面である。初期画面800は、音声要求表示領域801、開始ボタン押下要求表示領域802、開始ボタン表示領域803を含む。
【0080】
音声要求表示領域801は、顧客に対して音声出力を要求する表示を含む領域である。たとえば、音声要求表示領域801は、「こんにちは、応答してみてください」という文言を表示する領域である。
【0081】
開始ボタン押下要求表示領域802は、音声出力を行わない場合にはスタートボタンを押下することを要求する表示を含む領域である。たとえば、開始ボタン押下要求表示領域802は、「または、スタートボタンを押してください」という文言を表示する領域である。
【0082】
開始ボタン表示領域803は、多言語表示の開始ボタンを表示する領域である。開始ボタン表示領域803は、開始を意味する文言を表記したボタンを言語ごとに設ける。これにより、自動精算機100は、顧客が押下したボタンに対応した言語を認識できる。自動精算機100は、顧客から音声を受け付けることができない場合、押下されたボタンに対応する言語を音声認識言語の代替とすることができる。
【0083】
なお、初期画面800は、日本語、英語、韓国語の3ヶ国語の表記であるが、これは一例に過ぎず、その他の言語(フランス語、ドイツ語、中国語、等)であってもよい。初期画面800の表示言語(デフォルト表示言語)は、システム管理者等が、言語の設定を行うことで変更することが可能である。
【0084】
自動精算機100は、初期画面800を表示した顧客操作部120および音声処理部195を介して入力を受け付ける。自動精算機100は、音声処理部195を介して音声入力を受け付けた場合、音声認識により言語(音声認識言語)を特定する。また、自動精算機100は、顧客操作部120を介して開始ボタン表示領域803に表示されたボタンの押下を検知した場合、検知したボタンに表示された言語を認識する。
【0085】
図6(B)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される外国籍確認画面810の一例である。外国籍確認画面810は、顧客が外国籍の者であるか否かを確認する画面である。外国籍確認画面810は、外国籍確認表示領域811、回答ボタン表示領域812を含む。
【0086】
外国籍確認表示領域811は、外国籍であるか否かを確認する表示を含む領域である。
たとえば、外国籍確認表示領域811は、「あなたは日本人ですか?」という文言を表示する領域である。なお、外国籍確認表示領域811に含まれる表示は、自動精算機100を日本国に設置した場合の一例であり、設置した国に応じて表示内容は変更される。たとえば、自動精算機100をアメリカに設置した場合は「あなたはアメリカ人ですか?」という文言に変更し、イギリスに設置した場合は「あなたはイギリス人ですか?」という文言に変更する。
【0087】
回答ボタン表示領域812は、外国籍であるか否かを回答するボタンを表示する領域である。顧客は、外国籍である場合は外国籍である旨のボタンを押下し、外国籍でない場合は外国籍でない旨のボタンを押下する。外国籍である旨のボタンとは、自動精算機100が設置された場所が日本国内であり、外国籍確認表示領域811で表示された内容が「あなたは日本人ですか?」の場合は「いいえ」ボタンである。また、外国籍でない旨のボタンとは、自動精算機100が設置された場所が日本国内であり、外国籍確認表示領域811で表示された内容が「あなたは日本人ですか?」の場合は「はい」ボタンである。
【0088】
なお、外国籍確認表示領域811は、日本語、英語、韓国語、フランス語等の言語のうち、初期画面800を表示した際に取得した音声認識言語に対応した言語を表示する。たとえば、自動精算機100が、音声認識言語としてフランス語を認識した場合、外国籍確認表示領域811にはフランス語表記で外国籍か否かを確認する表示を行う。
【0089】
以下、他の画面の説明においても同様に、表示領域を指し示す吹き出しの中に表示した4つの言語(日本語、英語、韓国語、フランス語)は、画面に表示可能な言語の一例に過ぎず、複数の言語から音声認識言語が選択され表示される。なお、図7(B)以降は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される。なお、自動精算機100において表示される言語は、1つの言語でもよいし、複数の言語であってもよい。
【0090】
次に、第2の実施形態の自動精算機100が表示する画面の一例について図7を用いて説明する。図7は、第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その2)。
【0091】
図7(A)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示されるパスポート読取画面820の一例である。パスポート読取画面820は、外国籍の顧客に対してパスポートの読み取りを促す画面である。パスポート読取画面820は、読取指示表示領域821、読取結果表示領域822を含む。
【0092】
読取指示表示領域821は、顧客に対しパスポートを自動精算機100のパスポート読取部180に載置し、パスポートを読取るよう指示をする文言を表示する領域である。たとえば、読取指示表示領域821は、「パスポートを精算機の読取部で読み取ってください。」という文言が選択された言語で表示される。
【0093】
読取結果表示領域822は、パスポートの読み取り結果を表示する領域である。自動精算機100は、パスポートの画像を取得して文字認識が成功した場合、読取結果表示領域822に読み取りが完了した旨の表示を行う。また、自動精算機100は、パスポートの画像を取得できず文字認識が実行できない場合、読取結果表示領域822に読み取りが失敗し、もう一度パスポートを載置する旨の表示を行う。
【0094】
なお、読取結果表示領域822は、「パスポート読取が完了しました。」という文言が日本語で表示されているが、これは一例に過ぎない。たとえば、自動精算機100は、音声認識言語としてフランス語を認識した場合、読取結果表示領域822にはフランス語で表示する。
【0095】
パスポート読取画面820は、読取指示表示領域821、読取結果表示領域822のみではなく、自動精算機100に対する操作説明の図示も含めることができる。
図7(B)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される予約番号入力画面830の一例である。
【0096】
予約番号入力画面830は、顧客に予約番号の入力を促す画面である。予約番号入力画面830は、入力指示表示領域831、項目表示領域832、入力番号表示領域833、テンキー表示領域834を含む。
【0097】
入力指示表示領域831は、予約番号の入力の指示を表示する領域である。項目表示領域832は、入力する項目名を表示する領域である。入力指示表示領域831と項目表示領域832は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
【0098】
入力番号表示領域833は、テンキー表示領域834で数字ボタンが押下された場合、押下されたボタンに対応する数字が表示される領域である。テンキー表示領域834は、「0」から「9」までの数字ボタンが表示される領域である。自動精算機100は、数字ボタンの押下を検知し、入力番号表示領域833に押下されたボタンに対応する数字を表示するとともに、受け付けた数字を予約番号として認識し、宿泊管理サーバ300に送信する。
【0099】
次に、第2の実施形態の自動精算機100が表示する画面の一例について図8を用いて説明する。図8は、第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その3)。
【0100】
図8(A)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される予約照合中画面840の一例である。予約照合中画面840は、自動精算機100が受け付けた予約番号を宿泊管理サーバ300に送信し、予約番号の照合中に表示される画面である。
【0101】
予約照合中画面840は、状態表示領域841、待機依頼表示領域842を含む。状態表示領域841は、自動精算機100が予約番号確認中の状態であることを表示する領域である。たとえば、状態表示領域841には、「予約番号確認中」という文言が表示される。待機依頼表示領域842は、顧客に対し予約番号の確認が終わるまで待機するよう依頼する旨を表示する領域である。たとえば、待機依頼表示領域842には、「お待ちください」という文言が表示される。
【0102】
なお、状態表示領域841と待機依頼表示領域842は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
図8(B)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される予約情報確認画面850の一例である。予約情報確認画面850は、自動精算機100が受け付けた予約番号に対応する予約情報を確認する画面である。予約情報確認画面850は、予約確認表示領域851、予約情報表示領域852、回答ボタン表示領域853を含む。
【0103】
予約確認表示領域851は、顧客に対し予約情報の確認を促す文言を表示する領域である。たとえば、予約確認表示領域851には「予約内容に問題ありませんか?」という文言や、「契約内容に問題ありませんか?」という文言が表示される。予約情報表示領域852は、入力された予約番号に対応する予約情報を表示する領域である。たとえば、予約情報表示領域852には、宿泊期間(チェックイン、チェックアウトの月日)、部屋番号、部屋タイプ、宿泊料金等が表示される。
【0104】
回答ボタン表示領域853は、予約情報に問題があるか否かを回答するボタンを表示する領域である。顧客は、問題がない場合には「問題なし」のボタンを押下し、問題がある場合には「問題あり(修正画面へ)」のボタンを押下する。なお、自動精算機100は、「問題あり(修正画面へ)」のボタンが押下された場合、修正を受け付ける予約修正画面を顧客操作部120に表示するが、予約修正画面については図示を省略する。
【0105】
なお、予約確認表示領域851、予約情報表示領域852および回答ボタン表示領域853は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
【0106】
次に、第2の実施形態の自動精算機100が表示する画面の一例について図9を用いて説明する。図9は、第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その4)。
【0107】
図9(A)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される前精算画面860の一例である。前精算画面860は、顧客に精算方法を確認する画面である。前精算画面860は、支払方法確認表示領域861、金額表示領域862、選択ボタン表示領域863を含む。
【0108】
支払方法確認表示領域861は、支払方法の確認を表示する領域である。たとえば、支払方法確認表示領域861には、「お支払い方法は?」という文言が表示される。金額表示領域862は、宿泊料金を表示する領域である。選択ボタン表示領域863は、支払方法を選択するボタンを表示する領域である。たとえば、選択ボタン表示領域863は、「現金」ボタン、「クレジット」ボタン等が表示される。なお、これらは支払方法を選択するボタンの一例に過ぎず、他の支払方法(ポイントサービス、優待券、仮想通貨、等)を選択するボタンを表示してもよい。
【0109】
なお、支払方法確認表示領域861は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
図9(B)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される現金受付画面870の一例である。現金受付画面870は、自動精算機100が現金で支払を受け付ける場合、現金の入金を促し、操作を説明する画面である。現金受付画面870は、支払指示表示領域871、入出金表示領域872、入金操作表示領域873を含む。支払指示表示領域871は、顧客に現金の支払指示を表示する領域である。たとえば、支払指示表示領域871には、「お金を入れてください。」という文言が表示される。入出金表示領域872は、宿泊料金として請求する金額と、自動精算機100に入金された金額とを表示する領域である。入金操作表示領域873は、現金を投入する位置や操作の説明図を表示する領域である。
【0110】
なお、支払指示表示領域871および入出金表示領域872は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
次に、第2の実施形態の自動精算機100が表示する画面の一例について図10を用いて説明する。図10は、第2の実施形態の自動精算機の表示画面の一例を示す図である(その5)。
【0111】
図10(A)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示されるキー発行画面880の一例である。キー発行画面880は、顧客に発行したルームキーの受取を促す画面である。キー発行画面880は、キー取得指示表示領域881、部屋番号表示領域882、キー取得表示領域883を含む。キー取得指示表示領域881は、顧客にルームキーの取得を促す表示をする領域である。たとえば、キー取得指示表示領域881には、「ルームキーをお取りください。」という文言が表示される。部屋番号表示領域882は、部屋番号を表示する領域である。キー取得表示領域883は、ルームキーを排出する位置や操作の説明図を表示する領域である。
【0112】
なお、キー取得指示表示領域881は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
図10(B)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される観光サービス画面890の一例である。観光サービス画面890は、自動精算機100を利用する顧客に対して観光情報を提供する画面である。観光サービス画面890は、タイトル表示領域891、選択ボタン表示領域892を含む。タイトル表示領域891は、観光サービス画面890のタイトルを表示する領域である。なお、タイトル表示領域891は、タイトルの表示のみではなく、その他の情報を表示することも可能である。
【0113】
選択ボタン表示領域892は、顧客が観光情報を選択するボタン(観光選択ボタン)を表示する領域である。選択ボタン表示領域892は、観光地や観光サービス等の情報が表示されたボタンを表示する。顧客は、閲覧を希望する情報が表示されたボタンを押下することによって、押下したボタンに対応する情報を表示させることができる。
【0114】
なお、タイトル表示領域891および選択ボタン表示領域892は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
次に、第2の実施形態の自動精算機100が表示する画面および発券するクーポンの一例について図11を用いて説明する。図11は、第2の実施形態の自動精算機の表示画面およびクーポン券の一例を示す図である。
【0115】
図11(A)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される観光詳細画面900の一例である。観光詳細画面900は、観光サービス画面890で選択された観光情報を表示する画面である。自動精算機100は、顧客が選択ボタン表示領域892で押下したボタンに対応する観光情報を観光詳細画面900で表示する。
【0116】
観光詳細画面900は、タイトル表示領域901、観光案内表示領域902、発券ボタン表示領域903を含む。
タイトル表示領域901は、観光詳細画面900のタイトルを表示する領域である。なお、タイトル表示領域901は、タイトルの表示のみではなく、その他の情報を表示することも可能である。
【0117】
観光案内表示領域902は、顧客が選択した観光情報の案内を表示する領域である。たとえば、観光案内表示領域902には、「観光スポット1は、有名な建築物です。…」という文言が表示される。
【0118】
発券ボタン表示領域903は、観光案内表示領域902で提示された観光地や各種情報に対応するクーポン券を発券する発券ボタンを表示する領域である。自動精算機100は、発券ボタンの押下を検知し、クーポン券を発券する。
【0119】
なお、タイトル表示領域901、観光案内表示領域902および発券ボタン表示領域903は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
【0120】
図11(B)は、自動精算機100が発券するクーポン券910の一例である。自動精算機100は、発券ボタン表示領域903で表示した発券ボタンの押下を検知した場合、クーポン券910をカード/レシート部130から発券する。クーポン券910は、観光地への入場券や割引券を示す文字情報を印字したものに限らず、各種の優待券や観光サイトへのアクセス情報(URL(Uniform Resource Locator)、バーコード、二次元バーコード等)を印刷したものも含む。
【0121】
図11(C)は、自動精算機100の顧客操作部120に表示される終了画面920の一例である。終了画面920は、自動精算機100を利用する顧客に対して終了を報知する画面である。終了画面920は、終了メッセージ表示領域921を含む。終了メッセージ表示領域921は、自動精算機100の処理を終了する旨のメッセージを表示する領域である。たとえば、終了メッセージ表示領域921には、「ありがとうございました」という文言が表示される。
【0122】
なお、終了メッセージ表示領域921は、音声認識言語またはパスポートから取得した国籍に基づいて言語が選択されて表示される領域である。
次に、第2の実施形態の自動精算機100において実行するチェックイン受付処理について図12図15を用いて説明する。図12は、第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その1)。図13は、第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その2)。図14は、第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その3)。図15は、第2の実施形態のチェックイン受付処理のフローチャートの一例を示す図である(その4)。
【0123】
チェックイン受付処理は、自動精算機100が、顧客から音声入力やボタン入力を受け付け、パスポートを読み取り、音声入力やパスポートから認識した言語に応じて画面を表示し、ルームキーを発行する処理である。
【0124】
自動精算機100の制御部110(プロセッサ111)は、顧客から音声入力またはボタン入力を受け付け、チェックイン受付処理を実行する。
[ステップS11]制御部110は、初期画面800をディスプレイ120aに表示する。
【0125】
[ステップS12]制御部110は、タッチパネル120bを介して開始ボタン表示領域803に表示された開始ボタンが押下されたか否かを判定する。制御部110は、開始ボタンが押下された場合はステップS15にすすみ、開始ボタンが押下されない場合はステップS13にすすむ。
【0126】
[ステップS13]制御部110は、音声処理ユニット195aを介して音声を受け付けたか否かを判定する。制御部110は、音声を受け付けた場合はステップS14にすすみ、音声を受け付けていない場合はステップS11にすすむ。
【0127】
[ステップS14]制御部110は、ステップS13で受け付けた音声に基づき、音声認識処理を行い、顧客が使用する言語(音声認識言語)を決定する。たとえば、制御部110は、フランス語で「ボンジュール」という音声を受け付けた場合、音声認識言語をフランス語と決定する。
【0128】
[ステップS15]制御部110は、外国籍確認画面810をディスプレイ120aに表示する。
[ステップS16]制御部110は、タッチパネル120bを介して回答ボタン表示領域812に表示された外国籍である旨のボタンが押下されたか否かを判定する。制御部110は、外国籍である旨のボタンが押下された場合はステップS17にすすみ、外国籍でない旨のボタンが押下された場合はステップS21にすすむ。
【0129】
[ステップS17]制御部110は、パスポート読取画面820をディスプレイ120aに表示する。
[ステップS18]制御部110は、パスポート処理ユニット180aを介してパスポートの画像を取得し、パスポートのOCR部の文字認識を行い、パスポートの読み取りが完了したか否かを判定する。制御部110は、パスポートの読み取りが完了した場合はステップS19にすすみ、そうでない場合はステップS17にもどる。
【0130】
[ステップS19]制御部110は、パスポートの画像データと文字認識データを宿泊管理サーバ300に送信する。宿泊管理サーバ300は、制御部110から受信した画像データおよび文字認識データをHDD313等の記憶部に記憶する。
【0131】
[ステップS20]制御部110は、パスポートから取得した文字認識データに基づき、国籍情報を認識する。たとえば、制御部110は、文字認識データの国籍がカナダである場合、国籍をカナダと決定する。
【0132】
[ステップS21]制御部110は、画面表示言語を決定する。制御部110は、音声認識言語と国籍に基づく言語が不一致である場合、音声認識言語を優先して画面表示言語を決定する。
【0133】
なお、自動精算機100は、HDD113等の記憶部に国籍と言語とを対応づけた情報(国籍言語対応情報)を予め記憶しており、パスポートから取得した国籍に基づき1以上の言語を特定できるものとする。たとえば、国籍言語対応情報には、国籍「日本」と言語「日本語」とが対応づけられているものとする。なお、国籍言語対応情報については、図示を省略する。
【0134】
なお、制御部110は、音声認識言語と国籍に基づく言語が不一致である場合、両方の言語を併記した表示を行うことも可能である。たとえば、制御部110は、音声認識言語が「英語」であり、国籍に基づく言語が「日本語」である場合、「英語」と「日本語」の両方の言語で表示することも可能である。
【0135】
また、制御部110は、国籍に基づく言語が2以上ある場合(公用語が2以上ある国の場合)、複数の言語を国籍に基づく言語として表示することも可能である。たとえば、制御部110は、音声認識言語が「日本語」であり、国籍が「カナダ」であり、国籍に基づく言語が「英語、フランス語」である場合、「日本語」、「英語」、「フランス語」の3ヶ国語を併記して表示することも可能である。このようにして、制御部110は、多言語化に対応できる。なお、制御部110は、表示する言語数の増加に伴い各画面の表示領域をスクロール表示に変更できるものとする。
【0136】
[ステップS22]制御部110は、予約番号入力画面830をディスプレイ120aに表示する。制御部110は、入力指示表示領域831に「予約番号を入力してください」という文言とともに「または、スマートフォンの予約アプリでバーコードを表示し、パスポート読取部にかざしてください」という文言を表示できる。
【0137】
なお、制御部110は、パスポートから取得した情報に基づいて宿泊予約の照合を行うことが可能である場合、ステップS22からステップS26の処理を省略できる。
[ステップS23]制御部110は、タッチパネル120bを介して予約番号の入力の受け付けが完了したか否かを判定する。制御部110は、入力の受け付けが完了した場合はステップS27にすすみ、そうでない場合はステップS24にすすむ。
【0138】
なお、制御部110は、予約番号の桁数として予め所定の桁数を記憶部に記憶しており、入力された数字が所定の桁数に達した場合に予約番号の入力の受け付けが完了したと判定する。
【0139】
[ステップS24]制御部110は、パスポート処理ユニット180aを介して顧客端末200に表示されたバーコードを読み取り、バーコードから予約番号の読み取りが完了したか否かを判定する。制御部110は、バーコードから予約番号の読み取りが完了した場合はステップS27にすすみ、そうでない場合はステップS25にすすむ。
【0140】
[ステップS25]制御部110は、タイムオーバーが発生したか否かを判定する。制御部110は、予約番号入力画面830を表示した時点から所定の時間(たとえば、3分間)が経過した場合、タイムオーバーが発生したと判定する。制御部110は、タイムオーバーが発生した場合はステップS26にすすみ、そうでない場合はステップS23にもどる。
【0141】
[ステップS26]制御部110は、顧客対応要求を宿泊管理サーバ300に送信し、ステップS23にもどる。制御部110は、顧客対応要求とともに、音声認識言語、国籍情報および精算機識別情報を送信する。なお、制御部110は、パスポートの読み取りを行っていない場合、国籍情報は送信しない。
【0142】
宿泊管理サーバ300が、制御部110から顧客対応要求を受信し、係員端末210に顧客対応の通知を行う処理については、後で図16を用いて説明する。
[ステップS27]制御部110は、予約照合中画面840をディスプレイ120aに表示し、宿泊管理サーバ300に予約照合要求とともに予約番号を送信する。
【0143】
[ステップS28]制御部110は、宿泊管理サーバ300から予約番号の照合が完了した旨の通知を受信したか否かを判定する。制御部110は、照合が完了した旨の通知を受信した場合はステップS29にすすみ、照合ができない旨の通知を受信した場合はステップS23にもどる。
【0144】
なお、制御部110は、宿泊管理サーバ300から照合ができない旨の通知を受信した場合、ディスプレイ120aに「もう一度、予約番号を入力してください」という文言と予約番号入力画面830とを表示し、ステップS23にもどる。
【0145】
なお、制御部110は、予約番号の照合が完了した旨の通知とともに予約情報も宿泊管理サーバ300から受信する。
[ステップS29]制御部110は、予約情報確認画面850をディスプレイ120aに表示する。制御部110は、宿泊管理サーバ300から受信した予約情報を予約情報表示領域852に表示する。
【0146】
[ステップS30]制御部110は、タッチパネル120bを介して回答ボタン表示領域853に表示された「問題なし」のボタンが押下されたか否かを判定する。制御部110は、「問題なし」のボタンが押下された場合ステップS32にすすむ。制御部110は、「問題あり(修正画面へ)」のボタンが押下された場合、ステップS31にすすむ。
【0147】
[ステップS31]制御部110は、宿泊施設の予約内容の修正を受け付ける。具体的には、制御部110は、予約修正画面をディスプレイ120aに表示し、タッチパネル120bを介して修正内容を受け付け、受け付けた修正内容を宿泊管理サーバ300に送信し、ステップS29にもどる。宿泊管理サーバ300は、制御部110から修正内容を受信し記憶部に記憶する。
【0148】
[ステップS32]制御部110は、前精算画面860をディスプレイ120aに表示する。
なお、制御部110は、顧客が事前に銀行等から宿泊費等の代金を振り込み済みであり、宿泊等の発生する費用の精算を自動精算機100で行う必要がない場合、ステップS32からステップS41の処理を省略できる。
【0149】
[ステップS33]制御部110は、現金払いか否かを判定する。具体的には、制御部110は、タッチパネル120bを介して選択ボタン表示領域863に表示された「現金」ボタンが押下されたか否かを判定する。制御部110は、「現金」ボタンが押下された場合はステップS34にすすみ、「クレジット」ボタンが押下された場合はステップS35にすすむ。
【0150】
[ステップS34]制御部110は、現金受付画面870をディスプレイ120aに表示し、紙幣処理ユニット160aおよび硬貨処理ユニット170aを介して現金を受け付ける。制御部110は、紙幣処理ユニット160aおよび硬貨処理ユニット170aを介して受け付けた現金の金額を入出金表示領域872の入金額として表示する。
【0151】
[ステップS35]制御部110は、カードを受け付ける操作を説明する画面をディスプレイ120aに表示し、カード/レシート処理ユニット130aを介してカードを受け付ける。制御部110は、受け付けたカードの情報を決済サーバ500に送信し、カード決済処理を行う。
【0152】
[ステップS36]制御部110は、ステップS34で入金された現金(入金金額)が請求金額以上であるか否かを判定する。制御部110は、入金金額が請求金額以上である場合はステップS37にすすみ、そうでない場合はステップS34にもどる。
【0153】
[ステップS37]制御部110は、精算処理を行う。具体的には、制御部110は、入金金額から精算金額を減算し、釣銭の金額を算出する。
[ステップS38]制御部110は、釣銭がある場合はステップS39にすすみ、そうでない場合はステップS42にすすむ。
【0154】
[ステップS39]制御部110は、紙幣処理部160に備えられた手元カメラの撮影を開始する。
[ステップS40]制御部110は、紙幣処理ユニット160aおよび硬貨処理ユニット170aを介して釣銭を排出する。
【0155】
[ステップS41]制御部110は、紙幣処理部160に備えられた手元カメラの撮影を停止する。
[ステップS42]制御部110は、カード/レシート処理ユニット130aを介して入出金金額、予約情報等をレシートに印刷し、カード/レシート部130からレシートを排出し、レシートを発行する。
【0156】
なお、制御部110は、決済処理でクレジットを選択し、カードを受け付けた場合、カード/レシート処理ユニット130aを介してカードを排出し、顧客にカードを返却する。
【0157】
[ステップS43]制御部110は、キー発行画面880をディスプレイ120aに表示し、ルームキー処理ユニット140aを介してルームキーを発行する。制御部110は、宿泊管理サーバ300から受信した予約情報に基づき、顧客の宿泊期間(チェックインおよびチェックアウトの年月日)、宿泊する部屋番号に対してカードキーを有効化する設定を行う。
【0158】
[ステップS44]制御部110は、観光サービス画面890をディスプレイ120aに表示する。
[ステップS45]制御部110は、選択ボタン表示領域892に表示された観光選択ボタンの押下を検知したか否かを判定する。制御部110は、観光選択ボタンの押下を検知した場合はステップS46にすすみ、そうでない場合はステップS49にすすむ。
【0159】
[ステップS46]制御部110は、観光詳細画面900をディスプレイ120aに表示する。
[ステップS47]制御部110は、発券ボタン表示領域903に表示された発券ボタンの押下を検知したか否かを判定する。制御部110は、発券ボタンの押下を検知した場合はステップS48にすすみ、そうでない場合はステップS49にすすむ。
【0160】
[ステップS48]制御部110は、カード/レシート処理ユニット130aでクーポン券910を印刷し、カード/レシート部130からクーポン券910を排出してクーポン券910を発券する。
【0161】
[ステップS49]制御部110は、終了画面920をディスプレイ120aに表示し、処理を終了する。
次に、第2の実施形態の情報処理システム600において実行する係員通知処理について図16を用いて説明する。図16は、第2の実施形態の係員通知処理のシーケンスの一例を示す図である。
【0162】
係員通知処理は、宿泊管理サーバ300が自動精算機100から顧客対応要求を受け付け、係員を選定し、係員端末210に通知し、係員管理情報700を更新する処理である。宿泊管理サーバ300の制御部310(プロセッサ311)は、自動精算機100から顧客対応要求を受信し、係員通知処理を実行する。
【0163】
なお、係員端末210が実行する処理は、係員端末210が備える制御部(プロセッサ)が実行する。自動精算機100が実行する処理は、自動精算機100が備える制御部110(プロセッサ111)が実行する。宿泊管理サーバ300が実行する処理は、宿泊管理サーバ300が備える制御部310(プロセッサ311)が実行する。
【0164】
[ステップS51]宿泊管理サーバ300は、顧客対応要求とともに音声認識言語、国籍情報、精算機識別情報を自動精算機100から受信する。
[ステップS52]宿泊管理サーバ300は、受信した音声認識言語および国籍情報と、係員管理情報700に基づき、顧客対応を行う係員を選定する。たとえば、宿泊管理サーバ300は、以下の(条件1)~(条件3)の順に条件に合致する係員を選定する。(条件1)音声認識言語および国籍に基づく言語に対応可能な係員。(条件2)音声認識言語に対応可能な係員。(条件3)国籍に基づく言語に対応可能な係員。宿泊管理サーバ300は、まず(条件1)に合致する係員を選定するが、(条件1)に合致する係員が顧客対応できない場合、(条件2)に合致する係員を選定する。また、宿泊管理サーバ300は、(条件2)に合致する係員が顧客対応できない場合、(条件3)に合致する係員を選定する。
【0165】
[ステップS53]宿泊管理サーバ300は、顧客対応の通知とともに音声認識言語、国籍情報、精算機識別情報を係員端末210に通知する。
ここで、本ステップの処理について説明する。本ステップの処理は、顧客の使用言語と国籍に基づく言語とが1対1で対応しない場合が存在することを考慮したものである。顧客の使用言語と国籍に基づく言語とが1対1で対応しない場合の一例として、以下の(例1)(例2)の場合がある。(例1)顧客が、英語圏からの帰国者であり、顧客が国籍を有する国の母国語ではなく英語を使用する場合。(例2)顧客が、公用語が複数ある国の国籍を有する場合。
【0166】
係員は、係員端末210を用いて顧客に接する前に音声認識言語および国籍情報を把握することで、顧客の対応に必要な準備(顧客の言語に対応した説明書、翻訳ソフトの言語設定等)を行いつつ、顧客対応を行う自動精算機100に向かうことで、サービスの向上を図ることができる。
【0167】
なお、宿泊管理サーバ300は、係員IDと係員端末210の通知先アドレスとを対応づけた管理情報を予め記憶部に記憶しており、選定した係員IDに対応する係員が保持する係員端末210と通信可能であるものとする。
【0168】
[ステップS54]宿泊管理サーバ300は、顧客対応が発生した旨をフロント端末400に通知する。なお、宿泊管理サーバ300は、係員ID、精算機識別情報、音声認識言語、国籍情報をフロント端末400に通知する。フロント端末400は、宿泊管理サーバ300から通知された情報を受信し、表示する。これにより、フロント端末400を使用する係員は、自動精算機100において顧客対応が発生した状況について把握することができる。
【0169】
[ステップS55]係員端末210は、宿泊管理サーバ300から顧客対応とともに音声認識言語、国籍情報、精算機識別情報を受信する。
[ステップS56]係員端末210は、宿泊管理サーバ300から受信した情報を顧客対応画面として係員端末210のディスプレイに表示する。
【0170】
係員は、顧客対応画面を目視し、顧客の音声認識言語および国籍情報、顧客の対応を行う自動精算機100の精算機識別情報を把握する。
[ステップS57]係員端末210は、係員から顧客対応を開始する旨の入力を受け付け、顧客対応を開始する旨の通知を宿泊管理サーバ300に送信する。係員端末210は、タッチパネル等の入力受付部を備えており、ステップS56で表示した顧客対応画面において入力を受け付けるインタフェースを提示し、係員からの入力を受け付けることが可能であるものとする。
【0171】
なお、係員は、係員端末210に表示された精算機識別情報を目視で確認し、顧客の対応を行う自動精算機100に向かい顧客対応を行う。
[ステップS58]宿泊管理サーバ300は、顧客対応を開始する旨の通知を係員端末210から受信する。
【0172】
[ステップS59]宿泊管理サーバ300は、係員管理情報700のステータスと呼出状況を更新する。具体的には、宿泊管理サーバ300は、顧客対応を通知した係員の係員IDに対応するステータスの項目に顧客対応要求の送信元の自動精算機100の精算機識別情報を登録する。また、宿泊管理サーバ300は、顧客対応を通知した係員の係員IDに対応する呼出状況について、ステップS51で顧客対応要求を受信した日時を日時の項目に登録する。また、宿泊管理サーバ300は、顧客対応を通知した係員の係員IDに対応する呼出状況について、ステップS51で受信した音声認識言語および国籍情報を音声認識言語の項目および国籍の項目に登録する。
【0173】
[ステップS60]係員端末210は、顧客対応が完了した旨の入力を受け付け、顧客対応が完了した旨の通知を宿泊管理サーバ300に送信する。
[ステップS61]宿泊管理サーバ300は、顧客対応が完了した旨の通知を係員端末210から受信する。
【0174】
[ステップS62]宿泊管理サーバ300は、顧客対応が完了した旨をフロント端末400に通知し、処理を終了する。フロント端末400は、宿泊管理サーバ300から通知された情報を受信し、表示する。これにより、フロント端末400を使用する係員は、自動精算機100において顧客対応が完了した旨を把握することができる。
【0175】
[ステップS63]宿泊管理サーバ300は、係員管理情報700のステータスと呼出状況を更新し、処理を終了する。具体的には、宿泊管理サーバ300は、顧客対応を通知した係員の係員IDに対応するステータスの項目、日時の項目、音声認識言語の項目および国籍の項目に「―」を登録する。
【0176】
なお、図16において説明した宿泊管理サーバ300の処理は、自動精算機100においても実行可能である。自動精算機100において係員通知処理における宿泊管理サーバ300の処理を実行する場合、係員管理情報700が、自動精算機100からアクセス可能な記憶部(HDD113、ネットワーク610に接続された図示しないデータベース等)に記憶されるものとする。また、自動精算機100において係員通知処理における宿泊管理サーバ300の処理を実行する場合、ステップS51の処理を省略する。
【0177】
このように、自動精算機100および情報処理システム600は、顧客が発声した音声に基づく音声認識言語およびパスポートから読み取った国籍情報に基づいて、顧客対応を行うことができる。
【0178】
近年、外国人観光客の顧客の増加に伴い、顧客の出身国数も増加してきている。これに伴い、宿泊施設において対応すべき言語の種類も増加している。自動精算機100において、各国の辞書や例文等について記憶部に記憶されていても、言語数が多いため全ての言語や国名を顧客操作部120において画面に表示できるとは限らない。このような状況を踏まえ、自動精算機100において、顧客が発声した音声から認識した言語と、パスポートを読み取り取得した国籍に基づく言語に基づいた画面表示を実現することで、顧客に対する利便性の向上を図ることができる。
【0179】
こうして、情報処理システム600および宿泊管理サーバ300は、多言語化に対応することができる。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、自動精算機10,100、顧客端末200、係員端末210、宿泊管理サーバ300、フロント端末400、決済サーバ500が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO等がある。
【0180】
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0181】
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
【0182】
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
上記については単に本発明の原理を示すものである。さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされる。
【符号の説明】
【0183】
10 自動精算機
11 読取部
12 音声処理部
13 表示受付部
14 精算部
15 キー発行部
16 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16