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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-26
(45)【発行日】2022-08-03
(54)【発明の名称】災害情報システム
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/10 20060101AFI20220727BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20220727BHJP
   H04M 11/04 20060101ALI20220727BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20220727BHJP
【FI】
G08B25/10 D
G08B21/00 U
H04M11/04
G01C21/34
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021077160
(22)【出願日】2021-04-30
(62)【分割の表示】P 2017021696の分割
【原出願日】2017-02-08
(65)【公開番号】P2021121941
(43)【公開日】2021-08-26
【審査請求日】2021-05-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】古閑 希
(72)【発明者】
【氏名】王 亜洗
【審査官】西巻 正臣
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-216989(JP,A)
【文献】特開2011-209163(JP,A)
【文献】特開昭64-029998(JP,A)
【文献】特開2012-234449(JP,A)
【文献】特開2013-105262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C21/00-21/36
23/00-25/00
G08B19/00-31/00
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
災害発生の原因となる事象に関する計測値を計測する計測部に接続された複数のノードと、
前記複数のノードそれぞれが、直接的又は間接的に、いずれかに接続される複数のゲートウェイと、
前記複数のゲートウェイのうち少なくとも1つのゲートウェイが接続される管理サーバと、
車両に乗車しているユーザが保持する携帯端末と、
前記車両に搭載され、前記携帯端末と通信を行うカーナビゲーションシステムと、
を備え、
前記ノードは、当該ノードに接続されたゲートウェイ、及び、他のノードと通信を行う第1の通信部を備え、
前記ゲートウェイは、当該ゲートウェイに接続されたノードと通信を行う第2の通信部と、他のゲートウェイと通信を行う第3の通信部を備え、
前記管理サーバは、当該管理サーバに接続されるゲートウェイと通信を行うと共に、前記携帯端末と通信を行う第4の通信部を備え、
前記ノードの前記第1の通信部は、前記計測部により計測された計測値を示す計測情報を、前記ゲートウェイを介して、前記管理サーバに送信し、
前記管理サーバは、前記複数のノードそれぞれの位置について、前記計測情報に基づいて災害が発生したか否かを判定する制御部を備え、
前記管理サーバの前記第4の通信部は、前記携帯端末からの応答要求を受信すると、前記複数のノードそれぞれの位置における前記災害の発生の有無を表す災害情報を前記携帯端末に送信し、
前記カーナビゲーションシステムは、前記携帯端末から前記災害情報を受信すると、前記災害情報に基づいて、前記災害が発生した位置を通らない経路を探索し、前記探索した経路を前記ユーザに案内
前記管理サーバは、前記計測情報に基づいて前記災害が発生したと判定した場合には、当該管理サーバの前記第4の通信部が前記ゲートウェイを介して、前記計測情報に応じた報知制御指示を、前記災害が発生したと判定された前記ノードに送信すると共に、当該ノードから所定範囲内に位置する他のノードに送信し、
前記災害が発生したと判定された前記ノードは、当該ノードの前記第1の通信部が前記報知制御指示を受信すると、受信した前記報知制御指示に基づいて、報知装置にユーザに対して前記災害の情報を報知させる制御部を備え、
前記他のノードは、当該他のノードの前記第1の通信部が前記報知制御指示を受信すると、受信した前記報知制御指示に基づいて、報知装置にユーザに対して前記災害の情報を報知させる制御部を備える、
災害情報システム。
【請求項2】
前記カーナビゲーションシステムは、前記車両の位置を表す位置情報を取得して前記携帯端末に送信し、
前記管理サーバの前記第4の通信部は、前記携帯端末から前記位置情報を受信したときに、前記位置情報が表す前記車両の位置が、前記災害が発生した位置にある場合、前記災害が発生した位置に前記車両が位置することを示す救難情報を、救急隊員の端末に送信する、
請求項に記載の災害情報システム。
【請求項3】
前記管理サーバの前記第4の通信部は、更に、前記携帯端末からの応答要求を受信すると、前記計測情報を、前記携帯端末に送信する、
請求項1又は2に記載の災害情報システム。
【請求項4】
前記ノード、前記ゲートウェイ及び前記管理サーバの少なくとも1つは、前記災害情報システム及び他のシステムで共用される、請求項1~のいずれか1つに記載の災害情報システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
災害情報システムの一例として、水位計及び雨量計と、水位計により計測された水位及び雨量計により計測された雨量を収集するサーバと、サーバにより水位及び雨量についての情報が提供される携帯端末とを備える河川・砂防情報システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-203126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した河川・砂防情報システムでは、携帯端末とサーバとが、通信を行う際に消費される通信電力が比較的大きいインターネットで接続されている。このため、上述した河川・砂防情報システムでは、ランニングコストが高くなる場合がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ランニングコストを抑制することができる災害情報システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る災害情報システムは、災害発生の原因となる事象に関する計測値を計測する計測部に接続された複数のノードと、前記複数のノードそれぞれが、直接的又は間接的に、いずれかに接続される複数のゲートウェイと、前記複数のゲートウェイのうち少なくとも1つのゲートウェイが接続される管理サーバと、車両に乗車しているユーザが保持する携帯端末と、前記車両に搭載され、前記携帯端末と通信を行うカーナビゲーションシステムと、を備え、前記ノードは、当該ノードに接続されたゲートウェイ、及び、他のノードと通信を行う第1の通信部を備え、前記ゲートウェイは、当該ゲートウェイに接続されたノードと通信を行う第2の通信部と、他のゲートウェイと通信を行う第3の通信部を備え、前記管理サーバは、当該管理サーバに接続されるゲートウェイと通信を行うと共に、前記携帯端末と通信を行う第4の通信部を備え、前記ノードの前記第1の通信部は、前記計測部により計測された計測値を示す計測情報を、前記ゲートウェイを介して、前記管理サーバに送信する。前記管理サーバは、前記複数のノードそれぞれの位置について、前記計測情報に基づいて災害が発生したか否かを判定する制御部を備え、前記管理サーバの前記第4の通信部は、前記携帯端末からの応答要求を受信すると、前記複数のノードそれぞれの位置における前記災害の発生の有無を表す災害情報を前記携帯端末に送信し、前記カーナビゲーションシステムは、前記携帯端末から前記災害情報を受信すると、前記災害情報に基づいて、前記災害が発生した位置を通らない経路を探索し、前記探索した経路を前記ユーザに案内する。前記管理サーバは、前記計測情報に基づいて前記災害が発生したと判定した場合には、当該管理サーバの前記第4の通信部が前記ゲートウェイを介して、前記計測情報に応じた報知制御指示を、前記災害が発生したと判定された前記ノードに送信すると共に、当該ノードから所定範囲内に位置する他のノードに送信する。前記災害が発生したと判定された前記ノードは、当該ノードの前記第1の通信部が前記報知制御指示を受信すると、受信した前記報知制御指示に基づいて、報知装置にユーザに対して前記災害の情報を報知させる制御部を備える。前記他のノードは、当該他のノードの前記第1の通信部が前記報知制御指示を受信すると、受信した前記報知制御指示に基づいて、報知装置にユーザに対して前記災害の情報を報知させる制御部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ランニングコストを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る災害情報システムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る通信ネットワークの一例を説明するための図である。
図3図3は、第1の実施形態に係るノードの構成の一例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態に係るゲートウェイの構成の一例を示す図である。
図5図5は、第1の実施形態に係る管理サーバの構成の一例を示す図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る対応関係テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図7図7は、第1の実施形態に係る災害情報システムの動作の一例の手順を示すシーケンス図である。
図8図8は、第1の実施形態に係る報知制御処理の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、第2の実施形態に係る災害情報システムの構成の一例を示す図である。
図10図10は、第2の実施形態に係る災害情報システムの動作の一例の手順を示すシーケンス図である。
図11図11は、第2の実施形態に係る災害場所情報送信処理の流れを示すフローチャートである。
図12図12は、第2の実施形態に係る災害情報システムの動作の他の例の手順を示すシーケンス図である。
図13図13は、第2の実施形態に係る救難情報送信処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、各実施形態に係る災害情報システムについて図面を参照して説明する。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る災害情報システム1の構成の一例を示す図である。災害情報システム1は、道路の冠水等の災害に関する情報をユーザに報知するシステムである。
【0011】
図1に示すように、第1の実施形態に係る災害情報システム1は、複数の水位計10、複数の雨量計11、複数のノード12、複数の照明装置13、管理サーバ14及び複数の携帯端末15を備える。水位計10、雨量計11及びノード12は、道路上に立てられた街路灯16に設けられている。なお、図1の例では、ノード12の台数が3台、水位計10の個数、雨量計11の個数及び照明装置13の個数がそれぞれ3個、管理サーバ14の台数が1台、及び、携帯端末15の台数が2台である場合が例示されているが、各装置の台数や個数はこれに限られない。
【0012】
水位計10は、水位計が設けられた街路灯16の道路上の所定位置の水位を計測する。水位計10は、計測した水位を示す情報(水位情報)をノード12に送信する。例えば、道路の近傍の河川の堤防が決壊した場合等には、河川から道路に水が流れ込み、道路に水が溜まり、道路の水位が高くなる。そして、水位が所定値以上になると、道路の冠水や土砂災害等の各種の災害が発生する場合がある。したがって、水位は、このような災害の発生の原因となる、道路に水が溜まるという事象に関する計測値である。水位計10は、このような計測値を計測する計測部の一例である。また、水位情報は、計測情報の一例である。
【0013】
雨量計11は、雨量計11が設けられた所定位置の雨量を計測する。雨量計11は、計測した雨量を示す情報(雨量情報)をノード12に送信する。例えば、雨量が所定の警戒雨量以上の場合には、道路の冠水や土砂災害などの各種の災害が発生する場合がある。したがって、雨量は、このような災害の発生の原因となる降雨という事象に関する計測値である。雨量計11は、このような計測値を計測する計測部の一例である。また、雨量情報は、計測情報の一例である。
【0014】
ノード12は、管理サーバ14と通信ネットワーク17及びインターネット回線18を介して接続されており、通信可能である。ノード12は、水位計10及び雨量計11に接続されている。ノード12は、管理サーバ14との間で、水位情報及び雨量情報を送信したり、災害の情報を報知させる指示を受信したりする。例えば、ノード12は、所定時間間隔(例えば、5分間隔)で、水位情報及び雨量情報を管理サーバ14に送信する。ノード12が実行する各種の処理については後述する。
【0015】
照明装置13は、街路灯16が備えるLED(Light Emitting Diode)であり、街路灯16が立てられた位置の周辺の道路上の所定領域を照明する。照明装置13は、ノード12の制御を受けて、点滅したり、特定の色の光(特定の波長の光)を出射することで、災害の発生を報知する。照明装置13は、報知装置の一例である。報知装置は、例えば音を発する警報装置であってもよい。
【0016】
管理サーバ14は、水位計10により送信された水位情報及び雨量計11により送信された雨量情報を収集し、収集した水位情報及び雨量情報や、水位情報及び雨量情報に応じた災害の情報を携帯端末15に提供する。例えば、管理サーバ14は、携帯端末15からの応答要求を受信すると、水位情報や雨量情報等を、携帯端末15に送信する。また、管理サーバ14は、収集した水位情報及び雨量情報に応じた災害の情報を報知させる指示を、ノード12に送信する。管理サーバ14が実行する処理については後述する。
【0017】
携帯端末15は、水位情報及び雨量情報、並びに、災害の情報をユーザが確認するためのものである。例えば、携帯端末15と管理サーバ14とは、インターネット回線18で接続されており、通信可能である。携帯端末15は、ユーザの操作によって、水位情報や雨量情報を応答させる応答要求や、災害の情報を応答させる応答要求を管理サーバ14に送信する。この結果、携帯端末15は、管理サーバ14から応答(送信)された水位情報や雨量情報、災害の情報を受信して表示することで、ユーザに、水位情報や雨量情報、災害の情報を確認させることができる。携帯端末15は、スマートフォンやタブレット端末等により実現される。なお、管理サーバ14が表示装置(図示せず)を備えており、その表示装置に水位情報や雨量情報及び災害の情報を表示させて、ユーザに確認させてもよい。
【0018】
次に、図2を参照して、通信ネットワーク17について説明する。図2は、第1の実施形態に係る通信ネットワーク17の一例を説明するための図である。
【0019】
図2に示すように、通信ネットワーク17では、複数(図2の例では4台)のゲートウェイ(gateway)19のそれぞれに複数(図2の例では3台)のノード12が接続されている。なお、ゲートウェイ19の台数は、4台に限られない。また、1つのゲートウェイ19に接続されるノード12の台数は、3台に限られず、例えば、100台であってもよい。
【0020】
1つのゲートウェイ19、及び、この1つのゲートウェイ19に接続される複数のノード12によってメッシュネットワーク20が形成されている。図2の例では、ノード12が直接的にゲートウェイ19に接続されているが、複数のノード12のうち一部のノード12が他のノード12を介して、間接的に、ゲートウェイ19に接続されていてもよい。すなわち、ノード12は、直接的又は間接的に、複数のゲートウェイ19のいずれかに接続される。
【0021】
1つのメッシュネットワーク20において、一のノード12は、無線PAN(Personal Area Network)により、他のノード12及びゲートウェイ19と通信を行う。無線PANは、伝送可能距離が無線LANよりも短い代わりに低消費電力なネットワークである。第1の実施形態では、一のノード12は、低消費電力で無線通信を行う規格である6LoWPAN(IPv6 over Low power Wireless Personal Area Network)にしたがって、他のノード12及びゲートウェイ19と通信を行う。例えば、一のノード12は、サブギガ帯無線(Sub-GHz帯無線)により、他のノード12及びゲートウェイ19と通信を行う。
【0022】
また、ゲートウェイ19は、無線LANにより、他のゲートウェイ19と接続されており、他のゲートウェイ19と通信可能である。また、図2の例では、複数のゲートウェイ19のうち1つのゲートウェイ19がインターネット回線18に接続されているが、少なくとも1つのゲートウェイ19がインターネット回線18に接続されていればよい。以下の説明では、インターネット回線18に接続されているゲートウェイ19を、「接続ゲートウェイ190」と称する場合がある。インターネット回線18には、管理サーバ14及び携帯端末15も接続されている。したがって、ノード12は、接続ゲートウェイ190を含むゲートウェイ19を介して、管理サーバ14と通信を行うことができる。
【0023】
第1の実施形態に係る災害情報システム1では、ノード12と管理サーバ14とが、低消費電力なネットワークである無線PANを含む通信ネットワーク17で接続されている。すなわち、災害情報システム1は、全体として、低消費電力なシステムとなる。このため、災害情報システム1によれば、消費電力の増大を抑制することができる。この結果、災害情報システム1によれば、ランニングコストを抑制することができる。
【0024】
次に、図3を参照して、第1の実施形態に係るノード12の構成の一例について説明する。図3は、第1の実施形態に係るノード12の構成の一例を示す図である。図3に示すように、ノード12は、記憶部12aと、通信部12bと、制御部12cとを備える。
【0025】
記憶部12aは、例えば、メモリ等の記憶装置により実現される。記憶部12aには、制御部12cにより実行される各種のプログラムが記憶されている。また、記憶部12aには、制御部12cにより各種のプログラムが実行される際に用いられる各種のデータが一時的に記憶される。
【0026】
通信部12bは、例えば、6LoWPANにしたがって無線通信を行うネットワークインタフェースカードにより実現される。通信部12bは、ゲートウェイ19に直接的に接続されている場合には、ゲートウェイ19との間で無線通信を行う。また、通信部12bは、ゲートウェイ19と間接的に接続されている場合には、ゲートウェイ19への中継を行うノード12との間で無線通信を行う。通信部12bは、第1の通信部の一例である。
【0027】
制御部12cは、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実現される。制御部12cは、ノード12全体を制御する。制御部12cは、記憶部12aに記憶された各種のプログラムを読み取り、読み取ったプログラムを実行することで、各種の処理を実行する。制御部12cは、水位計10、雨量計11及び照明装置13に接続されている。
【0028】
次に、図4を参照して、ゲートウェイ19の構成の一例について説明する。図4は、第1の実施形態に係るゲートウェイ19の構成の一例を示す図である。図4に示すように、ゲートウェイ19は、記憶部19aと、通信部19b,19cと、制御部19dとを有する。
【0029】
記憶部19aは、例えば、メモリ等の記憶装置により実現される。記憶部19aには、制御部19dにより実行される各種のプログラムが記憶されている。また、記憶部19aには、制御部19dにより各種のプログラムが実行される際に用いられる各種のデータが一時的に記憶される。
【0030】
通信部19bは、例えば、6LoWPANにしたがって無線通信を行うネットワークインタフェースカードにより実現される。通信部19bは、ノード12との間で無線通信を行う。通信部19bは、第2の通信部の一例である。
【0031】
通信部19cは、例えば、Wifi(登録商標)の規格にしたがって無線通信を行うネットワークインタフェースカードにより実現される。通信部19cは、無線LANにより、他のゲートウェイ19との間で無線通信を行う。通信部19cは、第3の通信部の一例である。
【0032】
制御部19dは、CPU等のプロセッサにより実現される。制御部19dは、ゲートウェイ19全体を制御する。制御部19dは、記憶部19aに記憶された各種のプログラムを読み取り、読み取ったプログラムを実行することで、各種の処理を実行する。
【0033】
なお、複数のゲートウェイ19のうち接続ゲートウェイ190は、上述した構成に加えて、インターネット回線18を介して管理サーバ14との間で通信を行うネットワークインタフェースカードにより実現される通信部(インターネット通信部:図示せず)を備える。
【0034】
次に、図5を参照して、管理サーバ14の構成の一例について説明する。図5は、第1の実施形態に係る管理サーバ14の構成の一例を示す図である。図5に示すように、管理サーバ14は、記憶部14aと、通信部14bと、制御部14cとを有する。
【0035】
記憶部14aは、例えば、メモリ等の記憶装置により実現される。記憶部14aには、制御部14cにより実行される各種のプログラムが記憶されている。また、記憶部14aには、制御部14cにより各種のプログラムが実行される際に用いられる各種のデータが一時的に記憶される。
【0036】
また、第1の実施形態に係る記憶部14aには、地図データ14a_1及び対応関係テーブル14a_2が記憶されている。地図データ14a_1には、複数の街路灯16それぞれについて、街路灯16の位置と、街路灯16の識別子とが対応付けられて登録されている。なお、街路灯16の位置は、例えば、経度と緯度との組み合わせで表される。対応関係テーブル14a_2については後述する。
【0037】
通信部14bは、接続ゲートウェイ190と接続することで、通信ネットワーク17を介してノード12と通信を行う。例えば、通信部14bは、インターネット回線18を介して接続ゲートウェイ190と通信を行うネットワークインタフェースカードにより実現される。通信部14bは、第4の通信部の一例である。
【0038】
制御部14cは、CPU等のプロセッサにより実現される。制御部14cは、管理サーバ14全体を制御する。制御部14cは、記憶部14aに記憶された各種のプログラムを読み取り、読み取ったプログラムを実行することで、各種の処理を実行する。
【0039】
次に、対応関係テーブル14a_2について説明する。対応関係テーブル14a_2には、街路灯16の識別子とノード12の識別子とが対応付けられて登録されている。図6は、第1の実施形態に係る対応関係テーブル14a_2のデータ構造の一例を示す図である。図6に示すように、対応関係テーブル14a_2のレコードは、「街路灯」及び「ノード」の各項目を有する。
【0040】
「街路灯」の項目には、街路灯16の識別子が登録される。例えば、図6に示す対応関係テーブル14a_2の1番目のレコードの「街路灯」の項目には、街路灯16の識別子「A」が登録されている。
【0041】
「ノード」の項目には、「街路灯」の項目に登録された識別子が示す街路灯16に設けられたノード12の識別子が登録される。図6に示す対応関係テーブル14a_2の1番目のレコードの「ノード」の項目には、識別子「A」が示す街路灯16に設けられたノード12の識別子「AA」が登録されている。
【0042】
次に、災害情報システム1の動作の一例の手順について説明する。図7は、第1の実施形態に係る災害情報システム1の動作の一例の手順を示すシーケンス図である。
【0043】
図7に示すように、ノード12の通信部12b(図3参照)は、無線PANにより、ゲートウェイ19に計測情報(水位情報又は雨量情報)を送信する(ステップS101)。
【0044】
ゲートウェイ19の通信部19b(図4参照)が計測情報を受信すると、ゲートウェイ19の通信部19c(図4参照)は、受信した計測情報を、無線LANにより接続ゲートウェイ190に送信する(ステップS102)。
【0045】
接続ゲートウェイ190の通信部19cが計測情報を受信すると、接続ゲートウェイ190の上述したインターネット通信部は、受信した計測情報を、インターネット回線18を介して管理サーバ14に送信する(ステップS103)。
【0046】
管理サーバ14の通信部14b(図5参照)が計測情報を受信すると、管理サーバ14の制御部14c(図5参照)は、報知制御処理を実行する(ステップS104)。
【0047】
ここで、報知制御処理について説明する。図8は、第1の実施形態に係る報知制御処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、管理サーバ14の制御部14c(図5参照)は、対応関係テーブル14a_2(図6参照)を参照して、計測情報に付帯されているノード12の識別子に対応する街路灯16の識別子を取得する(ステップS201)。
【0048】
そして、制御部14cは、計測情報に基づいて、災害が発生しているか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202の具体的な処理の一例について説明する。
【0049】
まず、計測情報が水位情報である場合について説明する。制御部14cは、水位情報が示す水位が、所定の水位以上である場合には、道路の冠水や土砂災害等の災害が発生していると判定する。一方、制御部14cは、水位情報が示す水位が、所定の水位未満である場合には、災害が発生していないと判定する。
【0050】
次に、計測情報が雨量情報である場合について説明する。制御部14cは、雨量情報が示す雨量が、所定の警戒雨量以上である場合には、道路の冠水や土砂災害等の災害が発生していると判定する。一方、制御部14cは、雨量情報が示す雨量が、所定の警戒雨量未満である場合には、災害が発生していないと判定する。
【0051】
災害が発生していないと判定した場合(ステップS202:No)には、制御部14cは、計測情報と、計測情報に付帯されているノード12の識別子と、ステップS201で取得した街路灯16の識別子と、災害が発生していないことを示す情報(災害無し情報)と、街路灯16の位置とを対応付けて、管理サーバ14の記憶部14a(図5参照)に格納する(ステップS203)。ステップS203で記憶部14aに格納された計測情報、ノード12の識別子、街路灯16の識別子、災害無し情報及び街路灯16の位置は、携帯端末15からの要求に応じて携帯端末15に提供される。そして、制御部14cは、報知制御処理を終了する。
【0052】
なお、ステップS203において、計測情報、ノード12の識別子、街路灯16の識別子及び災害無し情報に対応付けられる街路灯16の位置は、次のようにして、制御部14cにより取得される。例えば、制御部14cは、地図データ14a_1を参照して、ステップS201で取得した街路灯16の識別子に対応する街路灯16の位置を取得する。
【0053】
一方、災害が発生していると判定した場合(ステップS202:Yes)には、制御部14cは、計測情報と、計測情報に付帯されているノード12の識別子と、ステップS201で取得した街路灯16の識別子と、災害が発生していることを示す情報(災害有り情報)と、街路灯16の位置とを対応付けて、管理サーバ14の記憶部14aに格納する(ステップS204)。ステップS204で記憶部14aに格納された計測情報、ノード12の識別子、街路灯16の識別子、災害有り情報及び街路灯16の位置は、携帯端末15からの要求に応じて携帯端末15に提供される。
【0054】
なお、ステップS204において、計測情報、ノード12の識別子、街路灯16の識別子及び災害有り情報に対応付けられる街路灯16の位置は、上述したステップS203と同様に制御部14cにより取得される。
【0055】
そして、制御部14cは、地図データ14a_1を参照して、ステップS201で取得した識別子が示す街路灯16の位置から、所定範囲内(例えば、数キロメートルに亘る広い範囲内、又は、河川沿いの道路や地下道等の数百メートルに亘る限定された狭い範囲内等)に位置する他の街路灯16の識別子を取得する(ステップS205)。ここで、街路灯16の位置と、この街路灯16に設けられたノード12の位置とは、略等しい。このため、ステップS205において、制御部14cは、計測情報に付帯されている識別子が示すノード12の位置から、所定範囲内に位置する他のノード12が設けられた街路灯16の識別子を取得していると言える。
【0056】
そして、制御部14cは、対応関係テーブル14a_2を参照して、ステップS205で取得した他の街路灯16の識別子に対応する他のノード12の識別子を取得する(ステップS206)。すなわち、ステップS206において、制御部14cは、計測情報に付帯されている識別子が示すノード12の位置から、所定範囲内に位置する他のノード12の識別子を取得する。
【0057】
そして、制御部14cは、計測情報に付帯された識別子が示すノード12、及び、ステップS206で取得した識別子が示す他のノード12に向けて、災害が発生していることを示す情報を報知させる制御を行う指示(報知制御指示)を送信するように、管理サーバ14の通信部14b(図5参照)を制御し(ステップS207)、報知制御処理を終了する。すなわち、ステップS207では、制御部14cは、計測情報に付帯されている識別子が示すノード12、及び、このノード12から所定範囲内に位置する他のノード12に向けて、報知制御指示を送信するように、通信部14bを制御する。
【0058】
ステップS202において災害が発生していると制御部14cが判定した場合には、ステップS207において、図7に示すように、管理サーバ14の通信部14b(図5参照)は、報知制御指示をインターネット回線18を介して接続ゲートウェイ190に送信する(ステップS105)。
【0059】
そして、接続ゲートウェイ190の上述したインターネット通信部が、報知制御指示を受信すると、接続ゲートウェイ190の通信部19c(図4参照)は、受信した報知制御指示を無線LANによりゲートウェイ19に送信する(ステップS106)。なお、ステップS106において、報知制御指示の送信先のゲートウェイ19は、計測情報に付帯された識別子が示すノード12が直接的又は間接的に接続されたゲートウェイ19、及び、ステップS206で取得された識別子が示す他のノード12が直接的又は間接的に接続されたゲートウェイ19である。図7の例では、計測情報に付帯された識別子が示すノード12が直接的又は間接的に接続されたゲートウェイ19と、ステップS206で取得された識別子が示す他のノード12が直接的又は間接的に接続されたゲートウェイ19とが同一である場合について例示しているが、異なる場合もある。
【0060】
そして、ゲートウェイ19の通信部19cが、報知制御指示を受信すると、ゲートウェイ19の通信部19b(図4参照)は、受信した報知制御指示を、無線PANにより、計測情報に付帯された識別子が示すノード12に送信する(ステップS107)。また、ゲートウェイ19の通信部19bは、受信した報知制御指示を、無線PANにより、ステップS206で取得された識別子が示す他のノード12に送信する(ステップS108)。
【0061】
そして、ノード12の通信部12b(図3参照)が、報知制御指示を受信すると、ノード12の制御部12c(図3参照)が、報知制御指示に基づいて、災害が発生していることを示す情報を報知するように街路灯16の照明装置13を制御する(ステップS109)。例えば、制御部12cは、災害が発生していることを示す情報が報知されるように、照明装置13を点滅させたり、照明装置13から特定の色の光(特定の波長の光)を出射させたりしてもよい。このようにして、制御部12cは、通信部12bが報知制御指示を受信すると、受信した報知制御指示に基づいて、照明装置13に、ユーザに対して災害の情報を報知させる。他のノード12も同様の報知制御を行う(ステップS110)。
【0062】
図7に示す動作では、管理サーバ14の通信部14bは、計測情報を受信すると、接続ゲートウェイ190を含むゲートウェイ19を介して、受信した計測情報に応じた災害の情報を報知させる指示である報知制御指示をノード12に送信する。
【0063】
図7に示す動作によれば、例えば、街路灯16の照明装置13が点滅したり、特定の色の光を発したりしている場合には、道路の通行者に対して、災害が発生していることを報知することができる。この結果、通行者に対して、速やかに、災害が発生している場所から他の場所に避難させることができる。また、照明装置13が点滅したり、特定の色の光を発したりしていることを、その街路灯16から離れた位置から通行人が確認した場合には、その通行人に対して、災害が発生している場所に立ち入らないようにさせることができる。
【0064】
以上、第1の実施形態に係る災害情報システム1について説明した。災害情報システム1によれば、上述したように、ランニングコストを抑制することができる。
【0065】
また、災害情報システム1では、少なくとも1台のゲートウェイ19がインターネット回線18に接続されればよいので、全てのノード12がインターネット回線18に接続される場合と比して、インターネット接続業者へ支払う回線使用料を抑制することができる。
【0066】
ここで、複数の街路灯を管理する管理サーバと、複数の街路灯に設けられた複数のノードと、ノードから送信される街路灯の消費電力等の情報を管理サーバに送信するゲートウェイとを備える街路灯システムがある。災害情報システム1とは異なる他のシステムである街路灯システムの一部と、災害情報システム1の一部とを共用してもよい。例えば、既存の街路灯システムの管理サーバに、災害情報システム1の管理サーバ14の機能を持たせても良い。また、既存の街路灯システムのゲートウェイに、災害情報システム1のゲートウェイ19の機能を持たせても良い。また、既存の街路灯システムのノードに、災害情報システム1のノード12の機能を持たせても良い。すなわち、ノード12、ゲートウェイ19及び管理サーバ14の少なくとも1つは、災害情報システム1及び街路灯システムで共用されてもよい。既存の街路灯システムのノードやゲートウェイ、管理サーバに、災害情報システム1のノード12やゲートウェイ19、管理サーバ14の機能を持たせることで、災害情報システム1を構築する際に、新たにノード12やゲートウェイ19、管理サーバ14を設ける必要がないため、構築コストを抑制することができる。
【0067】
(第2の実施形態)
次に、図9を参照して、第2の実施形態に係る災害情報システム2について説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態に係る災害情報システム1と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する場合がある。図9は、第2の実施形態に係る災害情報システム2の構成の一例を示す図である。
【0068】
第2の実施形態に係る災害情報システム2は、更に、複数の車両21に搭載された複数のカーナビゲーションシステム22を備える点が、第1の実施形態に係る災害情報システム1と異なる。また、第2の実施形態では、例えば、携帯端末15を保持するユーザが、車両21に乗車している。また、携帯端末15とカーナビゲーションシステム22とは、Bluetooth(登録商標)等により、通信可能である。
【0069】
カーナビゲーションシステム22は、運転手が入力装置を操作して、入力装置により目的地の入力が受け付けられると、道路交通システム(図示せず)から取得した道路交通情報を用いて目的地までの経路を探索し、探索の結果得られた経路を示す情報や車両21の現在位置等を表示装置(図示せず)に表示して、運転手の運転を支援する。カーナビゲーションシステム22は、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号(GPS信号)を受信し、受信したGPS信号からカーナビゲーションシステム22の位置を算出する。そして、カーナビゲーションシステム22は、算出した位置を示す情報(位置情報)を携帯端末15に送信する。ここで、カーナビゲーションシステム22は、車両21に搭載されているため、カーナビゲーションシステム22の位置を示す情報は、車両21の位置を示す情報でもある。したがって、位置情報は、車両21の位置を示すこととなる。なお、車両21の位置は、経度と緯度との組み合わせで表される。
【0070】
次に、災害情報システム2の動作の一例の手順について説明する。図10は、第2の実施形態に係る災害情報システム2の動作の一例の手順を示すシーケンス図である。
【0071】
図10に示す第2の実施形態に係るステップS101~S103の処理は、図7に示す第1の実施形態に係るステップS101~S103の処理と同様であるので説明を省略する。
【0072】
管理サーバ14の通信部14b(図5参照)が計測情報を受信すると、管理サーバ14の制御部14c(図5参照)は、災害場所情報送信処理を実行する(ステップS301)。
【0073】
ここで、災害場所情報送信処理について説明する。図11は、第2の実施形態に係る災害場所情報送信処理の流れを示すフローチャートである。図11に示すように、管理サーバ14の制御部14c(図5参照)は、上述したステップS202の処理と同様に、計測情報に基づいて、災害が発生しているか否かを判定する(ステップS401)。
【0074】
災害が発生していないと判定した場合(ステップS401:No)には、制御部14cは、災害場所情報送信処理を終了する。一方、災害が発生していると判定した場合(ステップS401:Yes)には、制御部14cは、対応関係テーブル14a_2(図6参照)を参照して、計測情報に付帯されているノード12の識別子に対応する街路灯16の識別子を取得する(ステップS402)。
【0075】
そして、制御部14cは、地図データ14a_1を参照して、ステップS402で取得した識別子が示す街路灯16の位置を災害場所として特定し、特定した位置を示す情報(災害場所情報)を、カーナビゲーションシステム22に向けて送信するように、管理サーバ14の通信部14b(図5参照)を制御する(ステップS403)。そして、制御部14cは、災害場所情報送信処理を終了する。
【0076】
ステップS401において災害が発生していると制御部14cが判定した場合には、ステップS403において、図10に示すように、管理サーバ14の通信部14b(図5参照)は、災害場所情報をインターネット回線18を介して携帯端末15に送信する(ステップS302)。
【0077】
携帯端末15は、災害場所情報を受信すると、受信した災害場所情報をカーナビゲーションシステム22に送信する(ステップS303)。その後、カーナビゲーションシステム22は、道路交通システム(図示せず)から取得した道路交通情報を用いて目的地までの経路を探索する際に、災害場所情報が示す災害場所を通らないように経路を探索し、探索の結果得られた経路を表示装置に表示して、経路を案内する(ステップS304)。
【0078】
図10に示す動作では、管理サーバ14の通信部14bは、計測情報を受信すると、接続ゲートウェイ190を含むゲートウェイ19を介して、受信した計測情報に応じた災害場所の情報を、携帯端末15に送信する。
【0079】
図10に示す動作によれば、例えば、車両21が通行できないような災害場所を通らないような経路を探索させるための災害場所情報をカーナビゲーションシステム22に送信することができる。この結果、精度の良い経路案内をカーナビゲーションシステム22に行わせることができる。
【0080】
次に、災害情報システム2の動作の他の例の手順について説明する。図12は、第2の実施形態に係る災害情報システム2の動作の他の例の手順を示すシーケンス図である。
【0081】
図12に示すように、カーナビゲーションシステム22は、位置情報を携帯端末15に送信する(ステップS501)。
【0082】
携帯端末15は、位置情報を受信すると、受信した位置情報を、インターネット回線18を介して管理サーバ14に送信する(ステップS502)。
【0083】
管理サーバ14の通信部14b(図5参照)が位置情報を受信すると、管理サーバ14の制御部14c(図5参照)は、救難情報送信処理を実行する(ステップS503)。
【0084】
ここで、救難情報送信処理について説明する。図13は、第2の実施形態に係る救難情報送信処理の流れを示すフローチャートである。図13に示すように、管理サーバ14の制御部14c(図5参照)は、記憶部14aの記憶内容を参照して、位置情報が示す車両21の位置が、災害場所であるか否かを判定する(ステップS601)。ここで、記憶部14aには、上述したように、計測情報、ノード12の識別子、街路灯16の識別子、災害無し情報又は災害有り情報、及び、街路灯16の位置が対応付けられて記憶されている。すなわち、ステップS601では、制御部14cは、車両21の位置から所定範囲内(例えば数10メートル内)の位置にある街路灯16の識別子に災害有り情報が対応付けられているか否かを判定することで、車両21の位置が災害場所であるか否かを判定する。
【0085】
災害場所でない場合(ステップS601:No)には、制御部14cは、救難情報送信処理を終了する。一方、災害場所である場合(ステップS601:Yes)には、制御部14cは、災害場所に位置する車両21に乗車している乗客(被災害対象)を救難させるために、以下の処理を行う。例えば、制御部14cは、災害場所に被災害対象が位置することを示す情報(救難情報)を、救急隊員が保持する携帯端末15に送信するように、管理サーバ14の通信部14b(図5参照)を制御する(ステップS602)。そして、制御部14cは、救難情報送信処理を終了する。
【0086】
制御部14cがステップS602において救難情報を送信するように通信部14bを制御した場合には、図12に示すように、管理サーバ14の通信部14b(図5参照)は、救難情報をインターネット回線18を介して救急隊員の携帯端末15に送信する(ステップS504)。
【0087】
救急隊員の携帯端末15は、救難情報を受信すると、受信した救難情報を携帯端末15の表示装置に表示して、救急隊員に、災害場所に位置する被災害対象を救難させることを促す(ステップS505)。
【0088】
図12に示す動作では、管理サーバ14の通信部14bは、受信した計測情報に応じた災害場所に位置する乗客からの位置情報を受信すると、災害場所に被災害対象が位置することを示す救難情報を、救急隊員の携帯端末15に送信する。
【0089】
図12に示す動作によれば、例えば、災害時において、災害場所に位置する被災害対象の位置を、救難を行う救急隊員に把握させることができる。この結果、救急隊員に、迅速に救難を行わせることができる。
【0090】
以上、各実施形態に係る災害情報システム1,2について説明した。災害情報システム1,2によれば、上述したように、ランニングコストを抑制することができる。
【0091】
なお、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0092】
1,2 災害情報システム、10 水位計、11 雨量計、12 ノード、12a 記憶部、12b 通信部(第1の通信部の一例)、12c 制御部、13 照明装置(報知装置の一例)、14 管理サーバ、14c 制御部、14a_1 地図データ、14a_2 対応関係テーブル、14b 通信部(第4の通信部の一例)、15 携帯端末、16 街路灯、17 通信ネットワーク、18 インターネット回線、19 ゲートウェイ、19b 通信部(第2の通信部の一例)、19c 通信部(第3の通信部の一例)、21 車両、22 カーナビゲーションシステム、190 接続ゲートウェイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13