(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-27
(45)【発行日】2022-08-04
(54)【発明の名称】解析装置、解析方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220728BHJP
H04L 67/00 20220101ALI20220728BHJP
【FI】
G06Q50/10
H04L67/00
(21)【出願番号】P 2017052677
(22)【出願日】2017-03-17
【審査請求日】2019-03-25
【審判番号】
【審判請求日】2021-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】寺田 幸弘
【合議体】
【審判長】高瀬 勤
【審判官】相崎 裕恒
【審判官】古川 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-28774(JP,A)
【文献】特開2010-39517(JP,A)
【文献】特開2014-182437(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
H04L67/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置が複数のコンテンツのそれぞれにアクセスした履歴を示すアクセスログを取得する取得部と、
前記取得部により取得されたアクセスログに基づいて、特定の地域に関するコンテンツを含む前記複数のコンテンツのそれぞれについて、前記コンテンツへのリンクの提示に対するアクセスのされやすさを示す評価値を導出する導出部と、
前記導出部により導出された前記複数のコンテンツのそれぞれの前記評価値における、前記特定の地域にいるターゲットユーザのアクセスに起因した割合と、前記特定の地域と異なる他の地域にいる他のユーザのアクセスに起因した割合とを集計する集計部と、
を備え、
前記導出部は、前記コンテンツへのリンクが提示される電子ページであって、時間の経過に応じて前記リンクの表示位置が変更される電子ページにおいて、時間の経過による前記リンクの表示位置の変更に依らずに、前記リンクが選択された回数と前記電子ページのインプレッション数とに基づき、前記リンクに対応するコンテンツの前記評価値を導出する、
解析装置。
【請求項2】
前記コンテンツは、前記特定の地域で発生した災害に関する情報を提供するコンテンツである、
請求項1に記載の解析装置。
【請求項3】
前記取得部により取得されたアクセスログに含まれる位置情報であって、前記端末装置が測位した位置情報または前記端末装置が前記コンテンツにアクセスする際に介在した機器の位置情報に基づいて、前記端末装置を利用するユーザの居場所を特定する特定部を更に備え、
前記ターゲットユーザは、前記特定部により特定された居場所が前記特定の地域に合致するユーザである、
請求項1または2に記載の解析装置。
【請求項4】
コンピュータが、
端末装置が複数のコンテンツのそれぞれにアクセスした履歴を示すアクセスログを取得し、
前記取得したアクセスログに基づいて、特定の地域に関するコンテンツを含む前記複数のコンテンツのそれぞれについて、前記コンテンツへのリンクの提示に対するアクセスのされやすさを示す評価値を導出し、
前記複数のコンテンツのそれぞれの前記評価値における、前記特定の地域にいるターゲットユーザのアクセスに起因した割合と、前記特定の地域と異なる他の地域にいる他のユーザのアクセスに起因した割合とを集計
し、
前記コンテンツへのリンクが提示される電子ページであって、時間の経過に応じて前記リンクの表示位置が変更される電子ページにおいて、時間の経過による前記リンクの表示位置の変更に依らずに、前記リンクが選択された回数と前記電子ページのインプレッション数とに基づき、前記リンクに対応するコンテンツの前記評価値を導出する、
解析方法。
【請求項5】
コンピュータに、
端末装置が複数のコンテンツのそれぞれにアクセスした履歴を示すアクセスログを取得すること、
前記取得させたアクセスログに基づいて、特定の地域に関するコンテンツを含む前記複数のコンテンツのそれぞれについて、前記コンテンツへのリンクの提示に対するアクセスのされやすさを示す評価値を導出すること、
前記複数のコンテンツのそれぞれの前記評価値における、前記特定の地域にいるターゲットユーザのアクセスに起因した割合と、前記特定の地域と異なる他の地域にいる他のユーザのアクセスに起因した割合とを集計すること、
前記コンテンツへのリンクが提示される電子ページであって、時間の経過に応じて前記リンクの表示位置が変更される電子ページにおいて、時間の経過による前記リンクの表示位置の変更に依らずに、前記リンクが選択された回数と前記電子ページのインプレッション数とに基づき、前記リンクに対応するコンテンツの前記評価値を導出すること、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解析装置、解析方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ニュース記事に関連付けられた情報源の品質に基づいて、そのニュース記事をランク付けする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、ニュース記事などのコンテンツをターゲットとするユーザに向けて制作した場合に、そのターゲットのユーザに対してコンテンツが効果的に配信されているのかどうかが判断できなかった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ターゲットのユーザに対してコンテンツが効果的に配信されているのかどうかを判断することができる解析装置、解析方法、およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、端末装置がコンテンツにアクセスした履歴を示すアクセスログを取得する取得部と、前記取得部により取得されたアクセスログに基づいて、コンテンツごとに、前記コンテンツへのリンクの提示に対するアクセスのされやすさを示す評価値を導出する導出部と、前記導出部により前記コンテンツごとに導出された評価値を、ターゲットユーザについて集計する集計部と、を備える解析装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ターゲットのユーザに対してコンテンツが効果的に配信されているのかどうかを判断することができる解析装置、解析方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態における解析装置200を含む解析システム1の一例を示す図である。
【
図2】第1実施形態におけるサービス提供装置100の構成の一例を示す図である。
【
図3】リンク元ページが表示された画面の一例を示す図である。
【
図4】時間経過に応じてリンク名TTLの表示位置が変化する様子を模式的に示す図である。
【
図5】アクセスログ情報D1の一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態における解析装置200の構成の一例を示す図である。
【
図7】第1実施形態における解析側制御部210により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】ユーザ毎居場所情報D2の一例を示す図である。
【
図10】リンク先ページの評価値に重みWを付与する方法を説明するための図である。
【
図12】表示装置により画像として表示される集計情報D4の一例を示す図である。
【
図13】第2実施形態における解析装置200の構成の一例を示す図である。
【
図14】アカウント情報D5の一例を示す図である。
【
図15】実施形態のサービス提供装置100および解析装置200、200Aのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を適用した解析装置、解析方法、およびプログラムを、図面を参照して説明する。
【0010】
[概要]
解析装置は、一以上のプロセッサによって実現される。解析装置は、端末装置がコンテンツにアクセスした履歴を示すアクセスログを取得し、取得したアクセスログに基づいて、コンテンツごとに、コンテンツへのリンクの提示に対するアクセスのされやすさを示す評価値を導出する。そして、解析装置は、コンテンツごとに導出した評価値を、少なくともターゲットユーザについて集計し、集計した結果を出力する。これによって、ターゲットユーザに対してコンテンツが効果的に配信されているのかどうかを判断することができる。
【0011】
ターゲットユーザとは、例えば、ある地域に居るユーザであったり、ある年代のユーザであったり、ある業種や職業のユーザであったり、ある興味や関心をもつユーザであったりする。コンテンツは、このようなターゲットユーザに向けて制作される。例えば、ある地域に災害が生じた場合、その地域に居る被災者向けに、その地域での被災状況やライフラインの情報などをまとめた記事がコンテンツとして制作される。以下に説明する第1実施形態では、一例として、ターゲットユーザが、被災地に居るユーザであり、コンテンツが、被災地に居るユーザに向けて制作されたコンテンツであり、被災地で発生した災害に関する情報を提供するコンテンツであるものとして説明する。
【0012】
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、第1実施形態における解析装置200を含む解析システム1の一例を示す図である。第1実施形態における解析システム1は、例えば、一以上の端末装置10と、サービス提供装置100と、解析装置200とを備える。これらの装置は、ネットワークNWを介して接続される。なお、サービス提供装置100は、解析装置200内に集約されていてもよい。
【0013】
図1に示す各装置は、ネットワークNWを介して種々の情報を送受信する。ネットワークNWは、例えば、無線基地局、Wi‐Fiなどのアクセスポイント、DNS(Domain Name System)サーバなどの中継機器、通信回線、プロバイダ、インターネットなどを含む。なお、
図1に示す各装置の全ての組み合わせが相互に通信可能である必要はなく、ネットワークNWは、一部にローカルなネットワークを含んでもよい。
【0014】
端末装置10は、ユーザによって使用される装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置である。
【0015】
端末装置10は、ユーザから所定の操作を受け付けると、ウェブブラウザを介して、サービス提供装置100が提供するウェブサイトにアクセスする。例えば、サービス提供装置100により提供されるウェブサイトは、ニュースサイトや天気予報サイト、SNS(Social Networking Service)サイト、ショッピングサイト、検索サイトなどである。
【0016】
また、端末装置10は、ユーザから所定の操作を受け付けると、予めインストールされたアプリケーションを介してサービス提供装置100と通信を行い、アプリケーション上で表示或いは再生するコンテンツを取得する。コンテンツは、例えば、動画データや、画像データ、音声データ、テキストデータなどである。これによって、端末装置10には、アプリケーションを介して、上述した各種ウェブサイトにより提供されるサービスと同様のサービス(例えばニュース記事など)が提供される。
【0017】
サービス提供装置100は、インターネット上において、上述したニュースサイトやショッピングサイトなどのウェブサイトを提供するウェブサーバ装置であってよいし、アプリケーションが起動された端末装置10と通信を行って、各種情報の受け渡しを行うアプリケーションサーバ装置であってもよい。
【0018】
解析装置200は、例えば、サービス提供装置100により提供されるウェブページまたはアプリ用のページ(以下、電子ページと称する)に対してアクセスした端末装置10のアクセスログに基づいて、ターゲットユーザに向けて制作されたコンテンツが、そのターゲットユーザによって視聴されているかどうかを解析する。
【0019】
[サービス提供装置の構成]
以下、サービス提供装置100および解析装置200の各構成について説明する。
図2は、第1実施形態におけるサービス提供装置100の構成の一例を示す図である。図示のように、サービス提供装置100は、例えば、サービス提供側通信部102と、サービス提供側制御部110と、サービス提供側記憶部130とを備える。
【0020】
サービス提供側通信部102は、例えば、NIC(Network Interface Card)などの通信インターフェースやDMA(Direct Memory Access)コントローラを含む。サービス提供側通信部102は、ネットワークNWを介して、端末装置10または解析装置200などと通信する。
【0021】
サービス提供側制御部110は、例えば、サービス提供部112と、ログ生成部114と、解析依頼部116とを備える。サービス提供側制御部110の構成要素は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサがサービス提供側記憶部130に格納されたプログラムを実行することにより実現される。また、サービス提供側制御部110の構成要素の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0022】
サービス提供側記憶部130は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などにより実現される。サービス提供側記憶部130は、ファームウェアやアプリケーションプログラムなどの各種プログラムの他に、後述するアクセスログ情報D1などを記憶する。
【0023】
サービス提供部112は、例えば、サービス提供装置100がウェブサーバ装置である場合、サービス提供側通信部102により端末装置10からHTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストが受信されると、このリクエストに対応したウェブページとして、HTML形式のテキストデータや、CSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート、テキストデータ、画像データ、動画データ、音声データなどのコンテンツを、HTTPリクエストの送信元である端末装置10に送信する。これを受けて、端末装置10の画面には、ウェブブラウザの機能によりウェブページが描画される。
【0024】
また、サービス提供部112は、例えば、サービス提供装置100がアプリケーションサーバ装置である場合、アプリケーションが起動された端末装置10からサービス提供側通信部102により所定のリクエストが受信されると、このリクエストに応じてテキストデータや画像データ、動画データ、音声データなどのコンテンツを、リクエストの送信元である端末装置10に送信する。端末装置10は、コンテンツを受信すると、例えば、アプリケーションのインストール時に合わせて取得しておいたスタイルシートなどに基づいて、受信したコンテンツを画面上に配置することで、アプリ用のページを描画する。
【0025】
サービス提供部112によりサービスとして提供されるウェブページまたはアプリ用のページ(以下、これらを総称して電子ページと称する)は、上述したターゲットユーザである被災地のユーザに向けた記事(コンテンツの一例)が掲載された電子ページ(以下、リンク先ページと称する)と、この電子ページにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)がハイパーリンクとして掲載された電子ページ(以下、リンク元ページと称する)である。例えば、リンク元ページには、複数のリンク先ページのURLが掲載される。リンク先ページのURLは、「コンテンツへのリンク」の一例である。
【0026】
図3は、リンク元ページが表示された画面の一例を示す図である。図示の例のように、リンク元ページには、複数のリンク先ページのURL(例えばhttp://~)に関連付けられたリンク名TTLが表示されている。例えば、被災状況が時々刻々と変化するのに応じて、ライフラインの復旧状況も変化する。この場合、コンテンツである記事もライフラインの復旧状況などに合わせて随時更新される。更新された記事のURLに関連付けられたリンク名TTLは、最新情報として、例えば、リンク元ページのページ上部に表示される。これによって、更新された記事がリンク元ページにアクセスしたユーザの目に留まりやすくなり、周知させたい最新の情報へのアクセスを促すことができる。一方で、時間が経過して最新でなくなった記事のURLに関連付けられたリンク名TTLは、例えば、ページ下部に表示される。ページ下部とは、例えば、最新情報として表示されたときの表示位置と比べて、よりページの下方側の位置である。
【0027】
図4は、時間経過に応じてリンク名TTLの表示位置が変化する様子を模式的に示す図である。図示のように、例えば、記事が配信されたある時刻t
1において、リンク元ページのページ上部には、最新情報として、情報A、B、Cのそれぞれの記事のURLに関連付けられたリンク名TTLが表示されている。この時刻t
1から更に時間が経過した時刻t
1+1では、リンク元ページのページ上部には、情報X、A、Bのそれぞれの記事のURLに関連付けられたリンク名TTLが表示され、時刻t
1において最新情報としてページ上部に表示されていた情報Cの記事のURLに関連付けられたリンク名TTLは、ページ下部へと表示位置が変更されている。このように、時間の経過に応じてリンク名TTLの表示位置は変更される。
【0028】
ログ生成部114は、サービス提供部112により提供されるリンク先ページにアクセスした端末装置10から、端末装置10の固体識別情報や、上記各種ページにアクセスする前に表示されたログイン画面において入力されたログインID、リファラ情報、アクセス時に端末装置10とサービス提供装置100との間に介在した、Wi‐FiなどのアクセスポイントやDNSサーバなどの中継機器に関する情報などを収集することで、アクセスログ情報D1を生成する。
【0029】
図5は、アクセスログ情報D1の一例を示す図である。図示のように、アクセスログ情報D1は、各ユーザを識別するユーザIDに対して、ログインIDと、リファラ情報と、位置情報とが対応付けられた情報である。例えば、ユーザIDは、端末装置10の固体識別情報などである。ログインIDは、リンク元ページにアクセスする前に事前にIDの認証が求められるログイン画面において入力された固有のIDである。リファラ情報は、リンク先ページにアクセスした端末装置10が、どの電子ページからリンク先ページにアクセスされたのかを特定するための情報であり、例えば、リンク先ページのURLがハイパーリンクとして表示されたページ(上述したリンク元ページを含む)のURLである。位置情報は、例えば、端末装置10がリンク先ページにアクセスしたときに、そのアクセス時の通信経路に介在したアクセスポイントやDNSサーバなどの機器に予め対応付けられた位置情報(例えばこれらの機器に割り当てられたIPアドレスに含まれる位置情報)であってもよいし、GPS(Global Positioning System)などの衛星測位システムを利用して取得された端末装置10の位置情報であってもよい。
【0030】
解析依頼部116は、サービス提供側通信部102を用いて、サービス提供部112によりサービスとして提供される電子ページのうち、ターゲットユーザである被災者に向けたコンテンツが提供される複数のリンク先ページのURLがまとめて掲載されるリンク元ページを解析するために、解析依頼として、リンク先ページのアクセスログ情報D1を解析装置200に送信する。
【0031】
[解析装置の構成]
図6は、第1実施形態における解析装置200の構成の一例を示す図である。図示のように、解析装置200は、例えば、解析側通信部202と、解析側制御部210と、解析側記憶部230とを備える。
【0032】
解析側通信部202は、例えば、NICなどの通信インターフェースやDMAコントローラを含む。解析側通信部202は、例えば、ネットワークNWを介して、サービス提供装置100などと通信する。
【0033】
解析側制御部210は、例えば、取得部212と、特定部214と、評価値導出部216と、集計部218と、出力部220とを備える。解析側制御部210の構成要素は、例えば、CPUやGPUなどのプロセッサが解析側記憶部230に格納されたプログラムを実行することにより実現される。また、解析側制御部210の構成要素の一部または全部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0034】
解析側記憶部230は、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、RAMなどにより実現される。解析側記憶部230は、ファームウェアやアプリケーションプログラムなどの各種プログラムの他に、上述したアクセスログ情報D1、ユーザ毎居場所情報D2、URL毎解析情報D3、集計情報D4などを記憶する。ユーザ毎居場所情報D2、URL毎解析情報D3、および集計情報D4については後述する。
【0035】
以下、フローチャートに即して解析側制御部210の各構成要素について説明する。
図7は、第1実施形態における解析側制御部210により実行される処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの処理は、例えば、サービス提供装置100により解析依頼としてリンク先ページのアクセスログ情報D1が送信される場合に、解析側制御部210によって行われる処理を表している。この処理は、所定の周期で繰り返し行われてよい。
【0036】
まず、取得部212は、解析側通信部202によってサービス提供装置100からアクセスログ情報D1が受信されるまで待機し(S100)、アクセスログ情報D1が受信されると、これを解析側通信部202から取得し、解析側記憶部230に記憶させる。
【0037】
次に、特定部214は、取得部212により取得されたアクセスログ情報D1と、予め取得されたユーザ毎居場所情報D2とに基づいて、ユーザの居場所を特定する(S102)。
【0038】
図8は、ユーザ毎居場所情報D2の一例を示す図である。図示のように、ユーザ毎居場所情報D2は、ユーザごとに、そのユーザが端末装置10を利用して電子ページにアクセスしたときのアクセス時刻と、位置情報とが対応付けられた情報である。「ユーザごと」とは、例えば、端末装置10の固体識別情報ごとであってもよいし、ログインIDごとであってもよい。位置情報は、例えば、アクセス時に通信経路に介在したアクセスポイントやDNSサーバなどの機器に対応付けられた位置情報であってもよいし、衛星測位システムを利用して取得された端末装置10の位置情報であってもよい。
【0039】
例えば、ユーザが自宅に設置された端末装置10を利用して、サービス提供装置100などの外部のサーバが提供する電子ページにアクセスした場合、そのサーバまでの通信経路は、トラフィックなどの状況に応じて適時切り替わる。この場合、ユーザの自宅が「東京」であっても「神奈川」などの位置情報がそのアクセス時刻に対応付けられる可能性がある。そのため、特定部214は、アクセスログ情報D1に含まれるユーザの位置情報と、ユーザ毎居場所情報D2に含まれるユーザの位置情報との双方を考慮して、ある所定期間分の位置情報から、最も取得頻度の高い位置情報(最もアクセスの多かった地域)を、そのユーザの居場所として特定する。
【0040】
次に、評価値導出部216は、取得部212により取得されたアクセスログ情報D1に基づいて、ターゲットユーザである被災者に向けて制作された各記事の評価値を導出する(S104)。評価値は、リンク元ページ上でリンク先ページのURLが提示されたときの、各URLへのアクセスのされやすさの程度を表す。
【0041】
上述したように、一般的には、ページ上部に表示されるURLについては、CTRが高くなる傾向がある。例えば、時事性の高い情報を、最新情報などとしてページトップに表示させるような場合、最新情報欄に掲載されたURLはCTRが高くなる。一方で、このようなURLは、一定時間が経過して情報としての新しさが消失すると、ページ下部に表示位置が移される。この場合、一度はCTRが高かったURLであっても、ページ下部に表示されればCTRが低下する。
【0042】
しかしながら、ページ下部に表示されたURLであってもCTRが高くなる場合がある。例えば、被災地ではライフラインに関する情報の関心が普段よりも高くなる。この場合、ライフラインに関する情報のURLがページ下部に表示された場合であってもCTRが高くなる傾向にある。すなわち、ページ上部に表示され、一時的に注目を浴びることでCTRが高くなったURLが、ページ下部に移されても高いCTRを維持するような場合、そのURL先の情報は、被災地のユーザが真に欲している情報であると判断することができる。
【0043】
従って、本実施形態の評価値導出部216は、ユーザが真に欲している情報を見極めるために、リンク元ページ上でのリンク先ページのURLの表示位置ごとではなく、リンク先ページのURLごとに評価値(CTR)を導出する。
【0044】
例えば、評価値導出部216は、アクセスログ情報D1のリファラ情報を参照し、被災地に居るユーザに向けて制作された各記事が掲載されたリンク先ページへのアクセスのうち、リンク元ページからアクセスされた回数を導出する。そして、評価値導出部216は、各リンク先ページのURLごとに、リンク元ページからのアクセス回数を、リンク元ページのインプレッション数で除算したCTR(Click Through Rate)を、対象とする記事が掲載されたリンク先ページごとの評価値として導出する。この導出結果は、URL毎解析情報D3として解析側記憶部230に記憶される。
【0045】
インプレッションとは、例えば、リンク元ページに対してアクセス(訪問)があり、アクセス要求元(例えばHTTPリクエストの送信元)である端末装置10の画面にリンク元ページが表示されることである。
【0046】
なお、評価値はCTRに限られず、例えば、単にリンク先ページへのアクセス回数であってもよいし、リンク先ページにおいてコンバージョンが発生した回数を、リンク先ページへのアクセス回数で除算したCVR(Conversion Rate)であってもよいし、例示しない任意の評価値であってもよい。
【0047】
図9は、URL毎解析情報D3の一例である。例えば、各リンク先ページのURLに対応するリンク名TTLの表示位置は、上述したようにリンク元ページ上において時間経過に応じて変更される。例えば、あるリンク先ページの「URL_B」のリンク名TTLは、時間経過により表示位置P1からP2に変更されている。この場合、評価値導出部216は、時間経過による表示位置の変更に依らずに、表示位置の変更前後のリンク先ページの「URL_B」を同じものとして扱い、リンク先ページの「URL_B」のCTRを導出する。例えば、リンク先ページの「URL_B」の表示位置がP1であったときのリンク元ページのインプレッション数が500であり、そのリンク元ページからのアクセス回数が40であり、リンク先ページの「URL_B」の表示位置がP1からP2に変更されたときのリンク元ページのインプレッション数が300であり、そのリンク元ページからのアクセス回数が20である場合、評価値導出部216は、表示位置の変更前後のアクセス回数の総和60を、表示位置の変更前後のインプレッション数の総和800で除算した値7.50[%]を、URLが「URL_B」のリンク先ページの評価値として導出する。
【0048】
また、評価値導出部216は、対象とするリンク先ページの評価値に、リンク元ページ上での対象のリンク先ページの表示位置に基づく重みWを付与してもよい。
【0049】
図10は、リンク先ページの評価値に重みWを付与する方法を説明するための図である。例えば、評価値導出部216は、リンク先ページの評価値に付与する重みWを、リンク元ページ上において、そのリンク先ページに対応するリンク名TTLの表示位置がページ上部側であるほど大きくし、リンク名TTLの表示位置がページ下部側であるほど小さくする。また、評価値導出部216は、リンク先ページの評価値に付与する重みWを、リンク元ページ上において、そのリンク先ページに対応するリンク名TTLの表示位置がページ左側であるほど大きくし、リンク名TTLの表示位置がページ右側であるほど小さくしてもよい。これによって、リンク名TTLの表示位置に応じた、リンク先ページのアクセス傾向を考慮して、各リンク先ページの評価値を導出することができる。
【0050】
次に、集計部218は、アクセスログ情報D1およびURL毎解析情報D3を参照し、評価値導出部216により評価値が導出されたリンク先ページごと、すなわち、ターゲットユーザである被災者に向けた記事が掲載されたリンク先ページごとに、その被災地に居場所が合致するユーザと、合致しないユーザとのそれぞれで評価値を集計する(S106)。この集計結果は、集計情報D4として解析側記憶部230に記憶される。
【0051】
図11は、集計情報D4の一例を示す図である。図中「被災地A」は、ターゲットとする地域であり、他の都道府県はターゲットとしない地域である。図示の例のように、集計部218は、URL毎解析情報D3に含まれるリンク先ページのURLごとのCTRを、地域ごとに集計する。例えば、集計部218は、日本列島を9つの地域に分けて、それぞれの地域ごとにリンク先ページのCTRを集計する。このとき、集計部218は、各リンク先ページのCTRの各地域が占める割合をランキング形式で集計してよい。
【0052】
例えば、集計情報D4の第1レコードは、URLが「URL_C」であるリンク先ページのトータルのCTRのうち、そのCTRを占める割合が最も大きい地域が「東京」からのアクセスであり、二番目に割合が大きい地域が「埼玉」からのアクセスであることを表している。また、その第2レコードは、URLが「URL_A」であるリンク先ページのトータルのCTRのうち、そのCTRを占める割合が最も大きい地域が「被災地A」からのアクセスであり、二番目に割合が大きい地域が「東京」からのアクセスであることを表している。この結果から、例えば「URL_C」のリンク先ページと、「URL_A」のリンク先ページとを比較した場合、トータルのCTRは、「URL_C」のリンク先ページの方が高いものの、ターゲットとする被災地からのアクセスは、「URL_A」のリンク先ページの方が高いことがわかる。これにより、例えば、「URL_C」のリンク先ページをリンク元ページから除外したり、「URL_A」のリンク先ページに対応するリンク名TTLの表示位置を、よりアクセスされやすい位置に変更したり、といったような編集の改善策を示すことができる。
【0053】
次に、出力部220は、解析依頼に対する解析結果として、集計部218による集計結果を示す集計情報D4を出力する(S108)。例えば、出力部220は、解析側通信部202を用いて、解析依頼としてリンク先ページのアクセスログ情報D1を送信したサービス提供装置100に対して、集計情報D4を送信する。また、出力部220は、サービス提供装置100に集計情報D4を送信する代わりに、液晶ディスプレイなどの表示装置(不図示)に、集計情報D4を画像として表示させてもよい。
【0054】
サービス提供装置100のサービス提供部112は、サービス提供側通信部102により解析装置200から集計情報D4が受信されると、この集計情報D4を参照して、リンク元ページに掲載するリンク先ページのURLを変更したり、そのリンク先ページのURLに対応するリンク名TTLの表示位置を変更したりする。
【0055】
例えば、サービス提供部112は、集計情報D4において、ターゲットとする被災地のユーザからのCTRが高い(アクセス数が多い)URLのリンク名TTLを、ページ上部などの所定の表示領域で常に表示させる。上述した
図11の例では、「URL_A」や「URL_B」に対応するリンク名TTLを常時表示させてよい。これによって、ユーザが、真に欲している情報をリンク元ページ上で探すことなく、この情報にアクセスすることができる。
【0056】
また、例えば、サービス提供部112は、集計情報D4において、ターゲットとする被災地のユーザからのCTRが他の地域よりも低いリンク先ページ(例えばCTRが47都道府県で24位以下のリンク先ページ)については、被災者向けの記事が記載されたリンク先ページのURLがまとめて掲載されるリンク元ページから除外してもよい。なお、このようなリンク元ページの編集は、デザイナーやプログラマーなどの設計者が行ってもよい。この場合、サービス提供部112は、液晶ディスプレイなどの表示装置(不図示)に、集計情報D4を画像として表示させてもよい。
【0057】
図12は、表示装置により画像として表示される集計情報D4の一例を示す図である。図示の例では、リンク先ページのURLに対応するリンク名TTLごとに、地域ごとのCTRが棒グラフで表されている。また、各棒グラフは、アクセス時に利用された端末装置10の種類として、単一のプロセッサを含むPCと、複数のプロセッサを含むSMP(Symmetric Multiprocessing)形式のPCとのそれぞれで区分けされて表示されている。
【0058】
例えば、棒グラフの長さは、リンク先ページのトータルのCTRの値に比例し、各地域に応じた表示態様(模様)の領域の面積が、その地域のCTRを表している。例えば、九州地方のある県(図中○○県)において地震が発生し、その地震に関するニュース記事へのURLがリンク元ページに掲載された場合、その九州地方からのアクセス数が増え、CTRが他の地方と比べて最も高くなりすい。この場合、棒グラフにおいて各地方に割り当てられた領域のうち、九州地方に割り当てられた領域の面積が最も大きく表示される。これによって、設計者などが、ターゲットとした被災地のユーザ向けに制作されたコンテンツが、その被災地のユーザによって閲覧されているのかどうかを判断することができる。
【0059】
以上説明した第1実施形態によれば、端末装置10がコンテンツ(コンテンツが掲載された電子ページ)にアクセスした履歴を示すアクセスログ情報D1を取得する取得部212と、取得部212により取得されたアクセスログ情報D1に基づいて、コンテンツごとに評価値を導出する評価値導出部216と、評価値導出部216によりコンテンツごとに導出された評価値を、少なくともターゲットユーザである被災者について集計する(更に、ターゲットユーザ以外のユーザについても集計する)集計部218と、を備えることにより、記事毎にどの地域でのCTRが高かったのかを分析することができる。その結果、ターゲットのユーザに対して記事(コンテンツ)が効果的に配信されているのかどうかを判断することができる。
【0060】
また、上述した第1実施形態によれば、ターゲットユーザとした被災者向けに制作されたコンテンツが掲載されたリンク先ページの評価値を地域ごとに集計するため、被災地からのアクセス数と他の地域からのアクセス数とを比較することができる。
【0061】
一般的に、リンク先ページは、必ずしも被災者が閲覧するとは限られず、他の地域に住む人々によっても閲覧され得る。この場合、ターゲットとするユーザ、すなわち被災者がコンテンツを閲覧しているかどうかを見極めるのが困難となる。これに対して、本実施形態では、例えば、コンテンツが掲載されたリンク先ページのCTRを地域ごとに集計するため、被災地と、そうでない地域とのそれぞれのCTRを比較することで、ターゲットユーザである被災地のユーザ(被災者)に対して、被災者向けのコンテンツが効果的に配信されたかどうかを判断することができる。例えば、被災地でない地域でのCTRが大きく、被災地でのCTRが小さければ、そのコンテンツは被災者が関心のない情報であると判断することができ、他のコンテンツに差し替えるなどの手段を講じることができる。
【0062】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、ターゲットユーザを、災害が発生した地域に居るユーザとし、この地域に居るユーザに向けて制作されたコンテンツを、上記地域で発生した災害に関する情報を提供するコンテンツであるものとした。第2実施形態では、ターゲットユーザを、例えば、ある対象に興味または関心のあるユーザとし、そのユーザに向けたコンテンツを、ある対象に関する情報を提供する記事であるものとして説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
【0063】
図13は、第2実施形態における解析装置200の構成の一例を示す図である。図示のように、解析装置200は、例えば、解析側通信部202と、解析側制御部210と、解析側記憶部230Aとを備える。
【0064】
解析側記憶部230Aは、例えば、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、RAMなどにより実現される。解析側記憶部230Aは、ファームウェアやアプリケーションプログラムなどの各種プログラムの他に、アクセスログ情報D1、ユーザ毎居場所情報D2、URL毎解析情報D3、および集計情報D4と、アカウント情報D5とを記憶する。
【0065】
図14は、アカウント情報D5の一例を示す図である。図示のように、アカウント情報D5は、ログインIDに対して、ユーザが興味または関心を持つ対象と、そのユーザの年代と、職業または業種などが対応付けられた情報である。ログインIDに対して対応付けられる各種情報は、例えば、ユーザが、あるサービスのアカウントを登録する際に、ログインIDと共に事前登録した情報である。
【0066】
第2実施形態における評価値導出部216は、アクセスログ情報D1において、ログインIDが対応付けられたユーザIDのうち、アカウント情報D5において、興味または関心が所定の対象にあるログインIDが対応付けられたユーザIDのリファラ情報を参照し、CTRなどの評価値を導出する。例えば、所定の対象がオリンピックである場合、リンク元ページには、オンリンピックに関連した情報(例えば開催日や開催場所、参加国などの情報)が提供されるリンク先ページのURLや、その他の情報が提供されるリンク先ページのURLが掲載される。この場合、評価値導出部216は、ログインIDが「XXXX」と「ZZZZ」のユーザのリファラ情報を参照し、各情報が提供されるリンク先ページごとに評価値を導出する。
【0067】
第2実施形態における集計部218は、アクセスログ情報D1、URL毎解析情報D3、およびアカウント情報D5を参照し、評価値導出部216により評価値が導出されたリンク先ページごと、すなわち、興味関心に応じて内容が異なる各種記事が掲載されたリンク先ページごとに、ある興味または関心を持つユーザと、そうでないユーザとのそれぞれで評価値を集計する。
【0068】
以上説明した第2実施形態によれば、コンテンツ毎にどういった興味または関心を持つユーザの場合にはCTRが高くなるのかを分析することで、ターゲットとしたある興味または関心を持つユーザに対して、その興味関心に応じて制作されたコンテンツが効果的に配信されているのかどうかを判断することができる。
【0069】
なお、第2実施形態では、ターゲットユーザを、ある対象に興味または関心のあるユーザとしたが、これに限られず、例えば、ある年代のユーザやある職種または業種のユーザをターゲットユーザとしてもよい。この場合、コンテンツもこのターゲットユーザに向けて制作されてよい。
【0070】
<ハードウェア構成>
上述した実施形態の解析システム1に含まれる複数の装置のうち、サービス提供装置100および解析装置200は、例えば、
図15に示すようなハードウェア構成により実現される。
図15は、実施形態のサービス提供装置100および解析装置200、200Aのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0071】
サービス提供装置100は、NIC100-1、CPU100-2、RAM100-3、ROM100-4、フラッシュメモリやHDDなどの二次記憶装置100-5、およびドライブ装置100-6が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。ドライブ装置100-6には、光ディスクなどの可搬型記憶媒体が装着される。二次記憶装置100-5、またはドライブ装置100-6に装着された可搬型記憶媒体に格納されたプログラムがDMAコントローラ(不図示)などによってRAM100-3に展開され、CPU100-2によって実行されることでサービス提供側制御部110が実現される。CPU100-2が参照するプログラムは、ネットワークNWを介して他の装置からダウンロードされてもよい。
【0072】
解析装置200、200Aは、NIC200-1、CPU200-2、RAM200-3、ROM200-4、フラッシュメモリやHDDなどの二次記憶装置200-5、およびドライブ装置200-6が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。ドライブ装置200-6には、光ディスクなどの可搬型記憶媒体が装着される。二次記憶装置200-5、またはドライブ装置200-6に装着された可搬型記憶媒体に格納されたプログラムがDMAコントローラ(不図示)などによってRAM200-3に展開され、CPU200-2によって実行されることで、解析側制御部210が実現される。解析側制御部210が参照するプログラムは、ネットワークNWを介して他の装置からダウンロードされてもよい。
【0073】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0074】
1…解析システム、10…端末装置、100…サービス提供装置、102…サービス提供側通信部、110…サービス提供側制御部、112…サービス提供部、114…ログ生成部、116…解析依頼部、130…サービス提供側記憶部、D1…アクセスログ情報、200、200A…解析装置、202…解析側通信部、210…解析側制御部、212…取得部、214…特定部、216…評価値導出部、218…集計部、220…出力部、230、230A…解析側記憶部、D2…ユーザ毎居場所情報、D3…URL毎解析情報、D4…集計情報、D5…アカウント情報、NW…ネットワーク