IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日本総合研究所の特許一覧

特許7112864貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-27
(45)【発行日】2022-08-04
(54)【発明の名称】貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20120101AFI20220728BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018056248
(22)【出願日】2018-03-23
(65)【公開番号】P2019168926
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】三富 恵佑
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-173852(JP,A)
【文献】特開2017-097827(JP,A)
【文献】特開2017-211914(JP,A)
【文献】国際公開第2012/169075(WO,A1)
【文献】特開2003-132222(JP,A)
【文献】特開2003-030449(JP,A)
【文献】特開2016-126499(JP,A)
【文献】特開2017-138921(JP,A)
【文献】特開2004-234239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蓄の目的と、当該目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記目的に対応する貯蓄額の合計を算出する算出部と、
前記貯蓄額の合計が、前記目的に対応付けて前記記憶部に記憶された目標貯蓄額に達したか否かを判定する判定部と、
前記目的と、前記算出部によって算出された貯蓄額の合計と、前記目標貯蓄額と、の情報を含む目的別貯蓄額情報と、前記判定部によって貯蓄額の合計が目標貯蓄額に達したと判定された場合、前記貯蓄額の合計が前記目標貯蓄額に達したことを案内する情報とを、前記目的の貯蓄を行うユーザの端末に対して出力する出力部と、
を備え
前記記憶部は、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額をさらに記憶し、
前記判定部は、前記目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額と、に基づいて、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとに、当該口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したか否かをさらに判定し、
前記出力部は、前記目的の貯蓄に用いられる口座のうちいずれかの口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したと判定された場合、貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達した前記口座を案内する情報を、前記ユーザの端末に対してさらに出力する、
ことを特徴とする貯蓄支援装置。
【請求項2】
前記各口座は、前記目的に対応する仮想口座である、
ことを特徴とする請求項1に記載の貯蓄支援装置。
【請求項3】
前記記憶部は、前記ユーザの口座を特定する情報をさらに記憶し、
前記ユーザと、前記目的と、の情報を含んで前記ユーザが前記目的の貯蓄を行うことを示す目的別貯蓄作成要求を受け付けた場合、前記記憶部を参照して、前記ユーザの口座を特定し、当該ユーザの口座が開設された金融機関に対して、前記ユーザの前記目的に対応する仮想口座を前記ユーザの口座内に作成するように指示する仮想口座作成部をさらに備え、
前記記憶部は、前記目的と、前記仮想口座作成部の指示に基づき作成された仮想口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の貯蓄支援装置。
【請求項4】
前記判定部によって貯蓄額の合計が目標貯蓄額に達したと判定された場合、前記目的の貯蓄に用いられる各口座に貯蓄された金銭を、予め設定された口座に移動させる処理を実行する振込指示部をさらに備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の貯蓄支援装置。
【請求項5】
前記目的の貯蓄に用いられる第1口座の口座別目標貯蓄額を所定額減らす変更要求を受け付けた場合に、前記第1口座の口座別目標貯蓄額を前記所定額減らすとともに、前記第1口座とは異なる口座であって前記目的の貯蓄に用いられる第2口座の口座別目標貯蓄額を前記所定額増やす変更を行う変更部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の貯蓄支援装置。
【請求項6】
コンピュータが、
貯蓄の目的と、当該目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記目的に対応する貯蓄額の合計を算出し、
前記貯蓄額の合計が、前記目的に対応付けて前記記憶部に記憶された目標貯蓄額に達したか否かを判定し、
前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額を前記記憶部にさらに記憶し、
前記目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額と、に基づいて、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとに、当該口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したか否かをさらに判定し、
前記目的と、算出した前記貯蓄額の合計と、前記目標貯蓄額と、の情報を含む目的別貯蓄額情報と、算出した前記貯蓄額の合計が前記目標貯蓄額に達したと判定した場合、前記貯蓄額の合計が前記目標貯蓄額に達したことを案内する情報と、前記目的の貯蓄に用いられる口座のうちいずれかの口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したと判定した場合、貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達した前記口座を案内する情報とを、前記目的の貯蓄を行うユーザの端末に対して出力する、
処理を実行することを特徴とする貯蓄支援方法。
【請求項7】
コンピュータに、
貯蓄の目的と、当該目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記目的に対応する貯蓄額の合計を算出し、
前記貯蓄額の合計が、前記目的に対応付けて前記記憶部に記憶された目標貯蓄額に達したか否かを判定し、
前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額を前記記憶部にさらに記憶し、
前記目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額と、に基づいて、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとに、当該口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したか否かをさらに判定し、
前記目的と、算出した前記貯蓄額の合計と、前記目標貯蓄額と、の情報を含む目的別貯蓄額情報と、算出した前記貯蓄額の合計が前記目標貯蓄額に達したと判定した場合、前記貯蓄額の合計が前記目標貯蓄額に達したことを案内する情報と、前記目的の貯蓄に用いられる口座のうちいずれかの口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したと判定した場合、貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達した前記口座を案内する情報とを、前記目的の貯蓄を行うユーザの端末に対して出力する、
処理を実行させることを特徴とする貯蓄支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金銭の貯蓄を行う貯蓄者を支援する貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば、子供の学費を貯める、住宅を購入するための費用を貯める、あるいは旅費を貯めるといったように、貯蓄者は、様々な貯蓄目的の貯蓄を金融機関に開設された口座(預貯金口座)を用いて行う。また、従来、貯蓄者は、ある貯蓄目的の貯蓄を複数の口座を用いて行うことがある。たとえば、子供の学費をその両親である夫婦が貯める場合に、夫は夫の口座を用いて貯蓄し、妻は妻の口座を用いて貯蓄するといったことがある。また、貯蓄者が一人であっても、当該貯蓄者が、たとえば、それぞれ異なる金融機関に開設された複数の口座を用いて、ある貯蓄目的の貯蓄を行うといったこともある。
【0003】
先行技術としては、貯蓄用口座、生活用口座、遊び用口座といった複数の子口座を親口座に従属して設け、所定の口座管理規則に基づいて、制御部が各口座の入出金を制御し、各口座の貯蓄などの目的に応じた資金移動を行うようにしたものがある(たとえば下記特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-003111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、ある貯蓄目的の貯蓄が複数の口座を用いて行われる場合に、貯蓄者がその貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額を把握するのに手間がかかるという問題がある。たとえば、従来技術では、ある貯蓄目的の貯蓄を複数の貯蓄者が各々の口座を用いて行う場合、その貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額を把握するためには、自分以外の貯蓄者の貯蓄額をいちいち聞かなければならず、手間がかかる。また、たとえば、従来技術では、貯蓄者が一人であったとしても、当該貯蓄者がある貯蓄目的の貯蓄を複数の口座を用いて行っていると、その貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額を把握するためには、各口座にアクセスして、得られた口座ごとの貯蓄額からその貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額を求める必要があり、この場合も手間がかかる。
【0006】
本発明は、ある貯蓄目的の貯蓄が複数の口座を用いて行われる場合に、貯蓄者がその貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額を簡単に把握することを可能にする貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる貯蓄支援装置は、貯蓄の目的と、当該目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記目的に対応する貯蓄額の合計を算出する算出部と、前記目的と、前記算出部によって算出された貯蓄額の合計と、の情報を含む目的別貯蓄額情報を、前記目的の貯蓄を行うユーザの端末に対して出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる貯蓄支援装置は、上記発明において、前記各口座は、前記目的に対応する仮想口座である、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる貯蓄支援装置は、上記発明において、前記記憶部は、前記ユーザの口座を特定する情報をさらに記憶し、前記ユーザと、前記目的と、の情報を含んで前記ユーザが前記目的の貯蓄を行うことを示す目的別貯蓄作成要求を受け付けた場合、前記記憶部を参照して、前記ユーザの口座を特定し、当該ユーザの口座が開設された金融機関に対して、前記ユーザの前記目的に対応する仮想口座を前記ユーザの口座内に作成するように指示する仮想口座作成部をさらに備え、前記記憶部は、前記目的と、前記仮想口座作成部の指示に基づき作成された仮想口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる貯蓄支援装置は、上記発明において、前記記憶部は、前記目的に対応付けて、目標貯蓄額をさらに記憶し、前記出力部は、前記目標貯蓄額の情報をさらに含む前記目的別貯蓄額情報を出力する、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる貯蓄支援装置は、上記発明において、前記貯蓄額の合計が前記目標貯蓄額に達したか否かを判定する判定部をさらに備え、前記出力部は、前記判定部によって貯蓄額の合計が目標貯蓄額に達したと判定された場合、前記貯蓄額の合計が前記目標貯蓄額に達したことを案内する情報を、前記ユーザの端末に対してさらに出力する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる貯蓄支援装置は、上記発明において、前記判定部によって貯蓄額の合計が目標貯蓄額に達したと判定された場合、前記目的の貯蓄に用いられる各口座に貯蓄された金銭を、予め設定された口座に移動させる処理を実行する振込指示部をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる貯蓄支援装置は、上記発明において、前記記憶部は、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額をさらに記憶し、前記判定部は、前記目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額と、に基づいて、前記目的の貯蓄に用いられる口座ごとに、当該口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したか否かをさらに判定し、前記出力部は、前記目的の貯蓄に用いられる口座のうちいずれかの口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したと判定された場合、貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達した前記口座を案内する情報を、前記ユーザの端末に対してさらに出力する、ことを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる貯蓄支援装置は、上記発明において、前記目的の貯蓄に用いられる第1口座の口座別目標貯蓄額を所定額減らす変更要求を受け付けた場合に、前記第1口座の口座別目標貯蓄額を前記所定額減らすとともに、前記第1口座とは異なる口座であって前記目的の貯蓄に用いられる第2口座の口座別目標貯蓄額を前記所定額増やす変更を行う変更部をさらに備える、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる貯蓄支援方法は、コンピュータが、貯蓄の目的と、当該目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記目的に対応する貯蓄額の合計を算出し、前記目的と、算出した前記貯蓄額の合計と、の情報を含む目的別貯蓄額情報を、前記目的の貯蓄を行うユーザの端末に対して出力する、処理を実行することを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる貯蓄支援プログラムは、コンピュータに、貯蓄の目的と、当該目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記目的に対応する貯蓄額の合計を算出し、前記目的と、算出した前記貯蓄額の合計と、の情報を含む目的別貯蓄額情報を、前記目的の貯蓄を行うユーザの端末に対して出力する、処理を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ある貯蓄目的の貯蓄が複数の口座を用いて行われる場合に、貯蓄者がその貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額を簡単に把握することを可能にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバおよび銀行サーバを実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態にかかるユーザ端末を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバによる貯蓄支援方法の一例を示す図である。
図5図5は、実施の形態にかかるユーザ情報DBの記憶内容の一例を示す図である。
図6図6は、実施の形態にかかる目的別貯蓄情報DBの記憶内容の一例を示す図である。
図7図7は、実施の形態にかかる仮想口座情報DBの記憶内容の一例を示す図である。
図8図8は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。
図9図9は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その1)である。
図10図10は、実施の形態にかかる利用登録画面の一例を示す図である。
図11図11は、実施の形態にかかる目的別貯蓄作成画面の一例を示す図である。
図12図12は、実施の形態にかかる目的別貯蓄作成通知画面の一例を示す図である。
図13図13は、実施の形態にかかる目的別貯蓄参加画面の一例を示す図である。
図14図14は、実施の形態にかかる目的別貯蓄参加通知画面の一例を示す図である。
図15図15は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その2)である。
図16図16は、実施の形態にかかる入金時の表示画面の一例を示す図である。
図17図17は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その3)である。
図18図18は、実施の形態にかかる振替時の表示画面の一例を示す図である。
図19図19は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その4)である。
図20図20は、実施の形態にかかる立替申請画面の一例を示す図である。
図21図21は、実施の形態にかかる立替許可/拒否画面の一例を示す図である。
図22図22は、実施の形態にかかる口座別目標貯蓄額画面の一例を示す図である。
図23図23は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバが行う貯蓄支援処理の一例を示すフローチャートである。
図24図24は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバが行う口座別目標貯蓄額変更処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に図面を参照して、本発明にかかる貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
(貯蓄支援システムのシステム構成の一例)
図1は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムのシステム構成の一例を示す図である。図1において、貯蓄支援システム100は、貯蓄支援サーバ110と、ユーザ端末120と、銀行サーバ130と、を含む。
【0021】
貯蓄支援システム100において、貯蓄支援サーバ110、ユーザ端末120および銀行サーバ130は、ネットワーク150を介して通信可能に接続される。ネットワーク150は、たとえばインターネットである。ネットワーク150は、インターネットに限らず、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、Wi-Fi(登録商標)、移動体通信網などであってもよい。
【0022】
貯蓄支援サーバ110は、本発明にかかる貯蓄支援装置の一例であり、たとえば、SNS(Social Networking Service)をユーザに対して提供するSNS運営会社によって管理されるサーバ(コンピュータ)である。SNS運営会社は、たとえば、ユーザどうしでメッセージや画像などをやり取りすることが可能なアプリケーション(以下「SNSアプリ」という)を配布している。
【0023】
ユーザは、たとえば、自身のユーザ端末120にSNSアプリをインストールして所定のSNSの利用登録の手続きを行うことにより、当該SNSアプリを用いて貯蓄支援サーバ110と通信を行うことが可能となる。具体的に、たとえば、貯蓄支援サーバ110は、あるユーザのユーザ端末120からSNSアプリを用いたメッセージを受信すると、当該メッセージの宛先とされた他のユーザのユーザ端末120に対して当該メッセージを送信する。そして、メッセージを受信したユーザ端末120は、自端末にインストールされたSNSアプリを用いて受信したメッセージを表示する。これにより、ユーザは、SNSアプリを用いて、他のユーザにメッセージなどを送信したり、他のユーザから送信されたメッセージなどを受信したり、SNSを利用することが可能となる。貯蓄支援サーバ110が支援する貯蓄者は、たとえばSNSのユーザである。
【0024】
また、貯蓄支援サーバ110は、たとえば記憶部111を有する。記憶部111は、たとえば、各ユーザのユーザ情報や、貯蓄支援サーバ110による貯蓄支援を受けて貯蓄を行うユーザの貯蓄に関する情報などを記憶する。ユーザ情報は、たとえば、ユーザの識別情報(たとえばユーザID)、ユーザの口座を特定する情報(たとえば口座番号)などである。貯蓄に関する情報は、貯蓄の目的である貯蓄目的と、当該貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を含む情報である。具体的に、記憶部111は、たとえば、図5を用いて後述するユーザ情報DB500や、図6を用いて後述する目的別貯蓄情報DB600などを記憶する。
【0025】
貯蓄支援サーバ110は、たとえば、サーバコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータなどによって実現することができる。また、本実施の形態では、記憶部111が貯蓄支援サーバ110に設けられる例を説明するが、記憶部111は貯蓄支援サーバ110の外部に設けられてもよい。この場合、貯蓄支援サーバ110は、たとえばネットワーク150を介して、貯蓄支援サーバ110の外部に設けられた記憶部111にアクセスすることで、記憶部111を参照すればよい。
【0026】
ユーザ端末120は、ユーザが使用する端末(コンピュータ)である。ユーザ端末120は、ユーザの操作を受け付けるための入力デバイス(たとえばタッチパネル)と、各種情報を表示する出力デバイス(たとえば液晶ディスプレイ)と、を備える。また、ユーザ端末120はメモリを備える。そして、ユーザ端末120には、上述したように、たとえばSNSアプリがインストールされる。ユーザ端末120は、たとえば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどによって実現することができる。
【0027】
銀行サーバ130は、入出金、振込、振替などの取引が可能な口座を管理する金融機関(たとえば銀行)によって管理されるサーバ(コンピュータ)である。銀行サーバ130は、当該銀行サーバ130を管理する金融機関に開設された各口座の口座情報を記憶する口座情報DB131を有する。口座情報は、たとえば、口座の名義人、口座の口座番号、口座を利用するための認証に用いられるパスワード(口座パスワード)、口座の貯蓄額(残高)などを示す情報である。
【0028】
また、金融機関は、たとえば、当該金融機関に開設された口座の名義人であるユーザが当該口座に関する各種サービス(たとえば貯蓄額の照会や入金や出金)を、貯蓄支援サーバ110を通じて利用可能とするAPI(Application Programming Interface)を公開している。貯蓄支援サーバ110は、このAPIを用いて銀行サーバ130と通信を行い、たとえば、SNSアプリを介して受け付けたユーザの操作に応じたサービスを利用するための情報を、銀行サーバ130へ送信したり銀行サーバ130から受信したりする。
【0029】
また、金融機関は、たとえば、当該金融機関に開設された各口座(実口座)内に仮想的な口座(以下「仮想口座」という)を設け、仮想口座ごとに貯蓄を管理することが可能な仮想口座サービスを提供していてもよい。このような仮想口座を実現する技術は公知であるため、ここでの詳細な説明は省略する。銀行サーバ130は、サーバコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータなどによって実現することができる。
【0030】
(貯蓄支援サーバ110および銀行サーバ130を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例)
図2は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバおよび銀行サーバを実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2において、貯蓄支援サーバ110および銀行サーバ130を実現するコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)201と、メモリ202と、通信IF(Interface)203と、を備える。CPU201と、メモリ202と、通信IF203と、は、バス210によってそれぞれ接続されている。
【0031】
CPU201は、貯蓄支援サーバ110および銀行サーバ130を実現するコンピュータを実現するコンピュータ全体の制御をつかさどる。メモリ202は、CPU201のワークエリアとして使用される。また、メモリ202は、ブートプログラムなどの各種プログラムやこれらのプログラムが実行される際に用いられる各種データなどを記憶する。たとえば、貯蓄支援サーバ110を実現するコンピュータのメモリ202は、後述するユーザ情報DB500や目的別貯蓄情報DB600などを記憶する。また、たとえば、銀行サーバ130を実現するコンピュータのメモリ202は、後述する仮想口座情報DB700を含む口座情報DB131などを記憶する。
【0032】
メモリ202は、たとえば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)およびHD(Hard Disc)などの各種メモリ装置(回路)によって実現することができる。
【0033】
通信IF203は、ネットワーク150に接続され、貯蓄支援サーバ110および銀行サーバ130を実現するコンピュータの内部と、当該コンピュータの外部とのインターフェイスをつかさどる。具体的には、通信IF203は、貯蓄支援サーバ110および銀行サーバ130を実現するコンピュータと、他のコンピュータとの間におけるデータの入出力を制御する。
【0034】
(ユーザ端末120を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例)
図3は、実施の形態にかかるユーザ端末を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3において、ユーザ端末120を実現するコンピュータは、CPU301と、メモリ302と、出力デバイス303と、入力デバイス304と、通信IF305と、を備える。CPU301と、メモリ302と、出力デバイス303と、入力デバイス304と、通信IF305と、は、バス310によってそれぞれ接続される。
【0035】
CPU301は、ユーザ端末120を実現するコンピュータ全体の制御をつかさどる。メモリ302は、CPU301のワークエリアとして使用される。また、メモリ302は、ブートプログラムや上述したSNSアプリなどの各種プログラムやこれらのプログラムが実行される際に用いられる各種データなどを記憶する。メモリ302は、たとえば、ROM、RAM、HDDおよびHDなどの各種メモリ装置(回路)によって実現することができる。
【0036】
出力デバイス303は、たとえば、文字や画像などを表示する液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイである。また、入力デバイス304は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力を行う。入力デバイス304は、たとえばタッチパネルである。また、ユーザ端末120を実現するコンピュータがパーソナルコンピュータによって実現される場合、入力デバイス304はキーボードやマウスなどであってもよい。タッチパネルなどによって実現される入力デバイス304は、入力デバイス304に対する入力操作に応じた信号をCPU301に対して出力する。
【0037】
通信IF305は、ネットワーク150に接続され、ユーザ端末120を実現するコンピュータの内部と、当該コンピュータの外部とのインターフェイスをつかさどる。具体的には、通信IF305は、ユーザ端末120を実現するコンピュータと、他のコンピュータとの間におけるデータの入出力を制御する。また、通信IF305は、電話回線網に接続され、音声通信に際して用いられてもよい。
【0038】
(貯蓄支援サーバ110による貯蓄支援方法の一例)
つぎに、貯蓄支援サーバ110による貯蓄支援方法の一例について説明する。図4は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバによる貯蓄支援方法の一例を示す図である。図4には、ユーザU1(たとえば父親)およびユーザU2(たとえばユーザU1の子供)が共同して行う貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を支援する場合の貯蓄支援サーバ110による貯蓄支援方法の一例を示した。ユーザU1およびユーザU2は、たとえばSNSのユーザである。
【0039】
図4の例において、ユーザU1は、A銀行に開設された口座410を用いて貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うものとする。ここで、口座410は、たとえば、名義人がユーザU1の口座であり、ユーザU1の貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄用の口座とする。また、貯蓄支援サーバ110には、ユーザU1が口座410を用いて貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うことが、当該貯蓄に先立って登録されているものとする。
【0040】
また、図4の例において、ユーザU2は、ユーザU1と同じ貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄をB銀行に開設された口座420を用いて行うものとする。ここで、口座420は、たとえば、名義人がユーザU2の口座であり、ユーザU2の貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄用の口座とする。また、貯蓄支援サーバ110には、ユーザU2が口座420を用いて、ユーザU1と同じ貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うことが、当該貯蓄に先立って登録されているものとする。
【0041】
図4の例において、ユーザU1は、「母親の誕生日」の貯蓄用と意図した金銭のみを口座410に入金する(図4の(1-1)参照)。口座410への入金は、たとえば、口座410以外の他口座からの振込や振替、あるいはATM(Automated Teller Machine)を用いた現金の預け入れなどによって行うことができる。これにより、口座410には、ユーザU1が貯蓄目的「母親の誕生日」用と意図した金銭のみが貯蓄される。ここで説明する例では、口座410に10000円貯蓄されているものとする。
【0042】
A銀行の銀行サーバ130は、口座410の貯蓄額(すなわち口座410の残高)を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する(図4の(2-1)参照)。A銀行の銀行サーバ130は、たとえば、口座410への入金があったりして口座410の貯蓄額が変動すると、口座410の貯蓄額を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する。また、A銀行の銀行サーバ130は、口座410の貯蓄額の照会要求が貯蓄支援サーバ110からあった場合に、口座410の貯蓄額を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信してもよい。ここで説明する例では、口座410の貯蓄額が10000円であるので、A銀行の銀行サーバ130は、口座410の貯蓄額が10000円であることを示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信している。
【0043】
貯蓄支援サーバ110は、A銀行の銀行サーバ130から受け付けた口座410の貯蓄額を示す貯蓄額情報に基づいて、口座410の貯蓄額を貯蓄目的「母親の誕生日」と対応付けて記憶部111に記憶する(図4の(3-1)参照)。ここで説明する例では、貯蓄支援サーバ110は、口座410の貯蓄額が10000円であることを示す貯蓄額情報を受け付けたので、口座410の貯蓄額「10000円」を貯蓄目的「母親の誕生日」と対応付けて記憶部111に記憶している。
【0044】
同様に、図4の例において、ユーザU2は、「母親の誕生日」の貯蓄用と意図した金銭のみを口座420に入金する(図4の(1-2)参照)。口座420への入金も、たとえば、他口座からの振込や振替、あるいはATMを用いた現金の預け入れなどによって行うことができる。これにより、口座420には、ユーザU2が貯蓄目的「母親の誕生日」用と意図した金銭のみが貯蓄される。ここで説明する例では、口座420に5000円貯蓄されているものとする。
【0045】
また、B銀行の銀行サーバ130は、たとえば、口座420への入金があったりして口座420の貯蓄額が変動すると、口座420の貯蓄額(すなわち口座420の残高)を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する(図4の(2-2)参照)。ここで説明する例では、口座420の貯蓄額が5000円であるので、B銀行の銀行サーバ130は、口座420の貯蓄額が5000円であることを示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信している。
【0046】
貯蓄支援サーバ110は、B銀行の銀行サーバ130から受け付けた口座420の貯蓄額を示す貯蓄額情報に基づいて、口座420の貯蓄額を貯蓄目的「母親の誕生日」と対応付けて記憶部111に記憶する(図4の(3-2)参照)。ここで説明する例では、貯蓄支援サーバ110は、口座420の貯蓄額が5000円であることを示す貯蓄額情報を受け付けたので、口座420の貯蓄額「5000円」を貯蓄目的「母親の誕生日」と対応付けて記憶部111に記憶している。
【0047】
上記(1-1)~(3-2)により、図4に示すように、記憶部111には、口座410の貯蓄額および口座420の貯蓄額が貯蓄目的「母親の誕生日」と対応付けて記憶される。
【0048】
貯蓄支援サーバ110は、記憶部111を参照して、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額の合計を、当該貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額(以下「合計貯蓄額」という)として算出する。図4の例では、口座410の貯蓄額が10000円であり、口座420の貯蓄額が5000円であるので、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額を15000円と算出する。そして、この場合、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」と、当該貯蓄目的の合計貯蓄額「15000円」と、を含む目的別貯蓄額情報をユーザU1およびユーザU2のユーザ端末120へ送信する(図4の(4)参照)。
【0049】
ユーザU1のユーザ端末120は、貯蓄支援サーバ110から上記の目的別貯蓄額情報を受け付けると、たとえば、自端末にインストールされたSNSアプリを介して、当該目的別貯蓄額情報が示す貯蓄目的「母親の誕生日」および合計貯蓄額「15000円」をユーザU1に案内する。同様に、ユーザU2のユーザ端末120は、貯蓄支援サーバ110から上記の目的別貯蓄額情報を受け付けると、たとえば、自端末にインストールされたSNSアプリを介して、当該目的別貯蓄額情報が示す貯蓄目的「母親の誕生日」および合計貯蓄額「15000円」をユーザU2に案内する。
【0050】
これらにより、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄全体の貯蓄額を、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザU1およびユーザU2に簡単に把握させることができる。したがって、ユーザU1およびユーザU2は、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄全体での進捗を把握することができるので、たとえば当該貯蓄目的の貯蓄を完了させる予定の期日までに目標額を貯蓄するといった、当該貯蓄目的の貯蓄の目標を達成することが可能になる。
【0051】
また、図4の例において、たとえば、ユーザU1が口座410を貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄以外の用途にも使いたい、あるいは口座410自体の残高をユーザU2に知られたくない、と思うことがある。このため、図4に示すように、たとえば、口座410内に、貯蓄目的「母親の誕生日」に対応する仮想口座411を設けるようにしてもよい。このようにする場合、A銀行の銀行サーバ130は、図7などを用いて後述するように、たとえば、口座410と対応付けて仮想口座411の情報を記憶する。そして、A銀行の銀行サーバ130は、口座410の残高と、仮想口座411の貯蓄額と、をそれぞれ個別に管理(記憶)する。
【0052】
このようにした場合、貯蓄支援サーバ110には、ユーザU1が仮想口座411を用いて貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うことが登録される。そして、ユーザU1は、貯蓄目的「母親の誕生日」用と意図した金銭のみを仮想口座411に入金する。仮想口座411への入金は、口座410への入金と同様に、たとえば、仮想口座411以外の他口座からの振込や振替(たとえば口座410から振替)、あるいはATMを用いた現金の預け入れなどによって行うことができる。これにより、仮想口座411には、ユーザU1が貯蓄目的「母親の誕生日」用と意図した金銭のみが貯蓄される。そして、A銀行の銀行サーバ130は、たとえば、仮想口座411への入金があったりして仮想口座411の貯蓄額が変動すると、仮想口座411の貯蓄額を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する。
【0053】
同様に、口座420内にも、貯蓄目的「母親の誕生日」に対応する仮想口座421を設けるようにしてもよい。このようにした場合、貯蓄支援サーバ110には、ユーザU2が仮想口座421を用いて貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うことが登録される。
【0054】
このようにした場合、ユーザU2は、貯蓄目的「母親の誕生日」用と意図した金銭のみを仮想口座421に入金する。仮想口座421への入金は、口座420への入金と同様に、たとえば、仮想口座421以外の他口座からの振込や振替(たとえば口座420から振替)、あるいはATMを用いた現金の預け入れなどによって行うことができる。これにより、仮想口座421には、ユーザU2が貯蓄目的「母親の誕生日」用と意図した金銭のみが貯蓄される。そして、B銀行の銀行サーバ130は、たとえば、仮想口座421への入金があったりして仮想口座421の貯蓄額が変動すると、仮想口座421の貯蓄額を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する。そして、このようにした場合、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、仮想口座411および仮想口座421の貯蓄額を貯蓄目的「母親の誕生日」と対応付けて記憶部111に記憶して、記憶部111に記憶された仮想口座411および仮想口座421の貯蓄額から貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額を算出する。
【0055】
このように、仮想口座411および仮想口座421を設けることで、ユーザU1およびユーザU2は、それぞれ口座410,420を貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄以外の用途にも使いつつ、貯蓄支援サーバ110による貯蓄支援を受けることが可能となる。また、このように、仮想口座411および仮想口座421を設けることで、ユーザU1は、口座410自体の残高というユーザU1の個人情報をユーザU2に知られることなく、貯蓄支援サーバ110による貯蓄支援を受けることが可能となる。同様に、ユーザU2は、口座420自体の残高というユーザU2の個人情報をユーザU1に知られることなく、貯蓄支援サーバ110による貯蓄支援を受けることが可能となる。
【0056】
また、以上に説明した例では、口座420をユーザU2の口座とし、ユーザU1およびユーザU2が共同して貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行う例を説明したが、これに限らない。たとえば、口座420も、ユーザU1の口座であってもよい。このようにした場合、たとえば、貯蓄支援サーバ110には、ユーザU1が口座410および口座420を用いて貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うことが登録される。そして、貯蓄支援サーバ110は、以上に説明した例と同様に、口座410および口座420の貯蓄額から貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額を算出し、貯蓄目的「母親の誕生日」とその合計貯蓄額を含む目的別貯蓄額情報をユーザU1のユーザ端末120へ送信すればよい。
【0057】
このようにすれば、口座410,420という複数の口座を用いてユーザU1が貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行う場合であっても、貯蓄支援サーバ110は、その貯蓄全体の貯蓄額をユーザU1に簡単に把握させることができる。また、この場合も、たとえば、口座410の代わりに仮想口座411が用いられ、口座420の代わりに仮想口座421が用いられて、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄が行われるようにしてもよい。
【0058】
また、ある貯蓄目的の貯蓄全体での進捗を把握させやすくする観点から、図4に示すように、貯蓄支援サーバ110は、その貯蓄目的に対応する目標貯蓄額の情報をさらに含む目的別貯蓄額情報をユーザ端末120へ送信するようにしてもよい。このようにする場合、記憶部111には、たとえば、貯蓄目的「母親の誕生日」と対応付けて、当該貯蓄目的の貯蓄の目標貯蓄額が予め記憶されるようにする。この場合の目標貯蓄額は、たとえば、ユーザU1あるいはユーザU2が任意に定めることができ、図4の例では50000円としている。そして、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額を算出した場合は、貯蓄目的「母親の誕生日」に対応する目標貯蓄額の情報をさらに含む目的別貯蓄額情報をユーザU1やユーザU2のユーザ端末120へ送信する。これにより、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄全体の進捗をユーザU1およびユーザU2に一層と把握させやすくすることができる。
【0059】
また、貯蓄目的に対応する目標貯蓄額の情報が記憶部111に記憶されている場合、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の合計貯蓄額と、当該貯蓄目的に対応する目標貯蓄額と、に基づいて、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したか否かを判定してもよい。そして、この判定により合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したと判定した場合、貯蓄支援サーバ110は、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したことを案内する目標達成情報を、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達した貯蓄目的の貯蓄を行うユーザのユーザ端末120へ送信するようにしてもよい。
【0060】
たとえば、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額を算出すると、当該合計貯蓄額が貯蓄目的「母親の誕生日」の目標貯蓄額「50000円」に達したか否かを判定する。そして、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が目標貯蓄額「50000円」に達したと判定した場合、貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したことを案内する目標達成情報をユーザU1およびユーザU2のユーザ端末120へ送信する。これにより、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄の目標を達成したことをユーザU1およびユーザU2に案内することができる。
【0061】
また、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の合計貯蓄額がその貯蓄目的の目標貯蓄額に達したと判定した場合は、当該貯蓄目的の貯蓄によって貯蓄された金銭を、予め設定された口座に移動させる処理を実行してもよい。たとえば、貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が目標貯蓄額「50000円」に達したと判定した場合、貯蓄支援サーバ110は、口座410(あるいは仮想口座411)に貯蓄された金銭を予め設定された口座に移動させるようにA銀行の銀行サーバ130に指示する。同様に、この場合、貯蓄支援サーバ110は、口座420(あるいは仮想口座421)に貯蓄された金銭を予め設定された口座に移動させるようにB銀行の銀行サーバ130に指示する。
【0062】
この場合の移動先の口座は、たとえば、ユーザU1あるいはユーザU2が定めた口座であって、移動先の口座としてユーザU1およびユーザU2の双方の同意を得ている口座である。そして、移動先の口座が、ユーザU1,U2以外の者の口座であるならば、上記の貯蓄目的の貯蓄の達成後に、ユーザU1,U2が当該貯蓄目的の貯蓄によって貯蓄した金銭を当該貯蓄目的以外の用途に使ってしまうことを抑制することができる。また、移動先の口座が、たとえばユーザU1の口座(たとえば口座410)であるならば、上記の貯蓄目的の貯蓄の達成後に、少なくともユーザU2が当該貯蓄目的の貯蓄によってユーザU2が貯蓄した金銭を当該貯蓄目的以外の用途に使ってしまうことを抑制することができる。
【0063】
また、貯蓄支援サーバ110が上記のように貯蓄された金銭を予め設定された口座に移動させる処理を行わないようにした場合は、たとえば、ある貯蓄目的の合計貯蓄額が目標貯蓄額に達した場合に、当該貯蓄目的の貯蓄を行った各ユーザが各々の口座から貯蓄した金銭を出金して、当該金銭を上記貯蓄目的の貯蓄の幹事となるユーザに渡せばよい。
【0064】
また、ある貯蓄目的の貯蓄をより効率よく進ませるため、当該貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座からの出金には、一定の制限を設けてもよい。たとえば、図4の例において、ユーザU1が貯蓄目的「母親の誕生日」に用いる仮想口座411から出金する場合にはユーザU2の同意を必要とし、ユーザU2が貯蓄目的「母親の誕生日」に用いる仮想口座421から出金する場合にはユーザU1の同意を必要としてもよい。
【0065】
このようにする場合、たとえば、A銀行の銀行サーバ130は、ユーザU1による仮想口座411からの出金要求があると、当該出金を留保して、ユーザU1が仮想口座411から出金しようとしていることを貯蓄支援サーバ110へ通知する。貯蓄支援サーバ110は、この通知を受け付けると、ユーザU1が仮想口座411から出金しようとしていることをユーザU2に通知して、当該出金を許可するか否かをユーザU2から受け付ける。そして、貯蓄支援サーバ110は、ユーザU2によって出金が許可された場合、A銀行の銀行サーバ130に仮想口座411からの出金を許可することを通知する。A銀行の銀行サーバ130は、仮想口座411からの出金を許可することの通知を貯蓄支援サーバ110から受け付けたことを条件に、上記の出金要求に基づく仮想口座411からの出金を行うようにすればよい。
【0066】
(記憶部111の記憶内容の具体的な一例)
つぎに、記憶部111の記憶内容の具体的な一例について説明する。図5は、実施の形態にかかるユーザ情報DBの記憶内容の一例を示す図である。記憶部111は、たとえば、図5に示すユーザ情報DB500を記憶する。
【0067】
図5において、ユーザ情報DB500は、たとえば、ユーザIDと、ユーザパスワードと、銀行名と、支店名と、口座番号と、口座パスワードと、の情報を対応付けたユーザ情報(たとえばユーザ情報501)を記憶する。
【0068】
ユーザIDは、ユーザの識別情報である。ユーザIDは、たとえば、SNSの利用登録の際に、当該利用登録を行うユーザが任意に指定することができる。ただし、このようにユーザIDをユーザが指定可能とした場合、たとえば、貯蓄支援サーバ110は、ユーザによって指定されたユーザIDがユーザ情報DB500に登録済みでないかを確認して、当該ユーザIDが登録済みでない場合のみ、当該ユーザIDをユーザ情報DB500に登録する。
【0069】
これにより、ユーザIDをユーザが指定可能としても、貯蓄支援サーバ110は、ユーザ情報DB500においてユーザIDが重複することを防止することができる。また、ユーザIDを、SNSの利用登録を行ったユーザのユーザ端末120の電話番号やメールアドレスとするようにしてもよい。このようにすれば、ユーザ情報DB500においてユーザIDが重複することを防止することができるとともに、ユーザIDによってユーザ端末120を識別することも可能となる。
【0070】
ユーザパスワードは、SNSを利用するため(たとえばSNSアプリのログイン)の認証に用いられるパスワードである。ユーザパスワードは、たとえば、SNSの利用登録の際に、当該利用登録を行うユーザが任意に定めることができる。銀行名は、ユーザの口座が開設された金融機関の名称である。銀行名は、たとえば、SNSの利用登録の際に、当該利用登録を行うユーザが申告した金融機関の名称である。支店名は、ユーザの口座が開設された支店の名称である。支店名は、たとえば、SNSの利用登録の際に、当該利用登録を行うユーザが申告した支店の名称である。
【0071】
口座番号は、ユーザの口座の口座番号である。口座番号は、たとえば、SNSの利用登録の際に、当該利用登録を行うユーザが申告した口座番号である。銀行名、支店名および口座番号の組み合わせにより、各ユーザの口座は一意に識別される。また、口座パスワードは、ユーザの口座を利用するための認証(本人確認)に用いられるパスワードである。口座パスワードは、たとえば、SNSの利用登録の際に、当該利用登録を行うユーザが口座パスワードとして申告したパスワードである。
【0072】
貯蓄支援サーバ110は、ユーザ情報DB500が記憶する各ユーザ情報の銀行名、支店名、口座番号および口座パスワードの情報を用いることにより、各ユーザの口座を特定し、当該口座にアクセスすることができる。また、上述した銀行名の代わりに、金融機関を識別する金融機関コードを用いるようにしてもよい。同様に、上述した支店名の代わりに、支店を識別する支店番号を用いるようにしてもよい。
【0073】
図6は、実施の形態にかかる目的別貯蓄情報DBの記憶内容の一例を示す図である。記憶部111は、たとえば、図6に示す目的別貯蓄情報DB600をさらに記憶する。図6において、目的別貯蓄情報DB600は、たとえば、目的別IDと、目的別パスワードと、目的名と、ユーザIDと、仮想口座IDと、口座別貯蓄額と、合計貯蓄額と、口座別目標貯蓄額と、目標貯蓄額と、貯蓄期間と、振込先口座と、の情報を対応付けた目的別貯蓄情報(たとえば目的別貯蓄情報601)を記憶する。
【0074】
目的別IDは、貯蓄目的を識別する識別情報である。目的別IDは、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄が開始される場合に、当該貯蓄目的の貯蓄に対して貯蓄支援サーバ110が指定する。具体的に、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄を開始する旨の目的別貯蓄作成要求をユーザ端末120から受け付けた場合に、目的別貯蓄情報DB600に登録済みの目的別IDと重複しない任意の文字列を、当該目的別貯蓄作成要求の貯蓄目的の貯蓄の目的別IDとして指定する(図9のステップS906参照)。
【0075】
また、目的別IDは、たとえば、貯蓄を行うユーザによって指定された文字列であってもよい。ただし、目的別IDをユーザが指定可能とした場合、たとえば、貯蓄支援サーバ110は、ユーザによって指定された目的別IDが目的別貯蓄情報DB600に登録済みでないかを確認して、当該目的別IDが登録済みでない場合のみ、当該目的別IDを目的別貯蓄情報DB600に登録する。これにより、目的別IDをユーザが指定可能としても、貯蓄支援サーバ110は、目的別貯蓄情報DB600において目的別IDが重複することを防止することができる。
【0076】
目的別パスワードは、各貯蓄目的の貯蓄に参加するための認証に用いられるパスワードである。目的別パスワードは、たとえば、貯蓄支援サーバ110によって指定された文字列である。たとえば、貯蓄支援サーバ110は、上記の目的別貯蓄作成要求を受け付けた場合に、任意の文字列を、当該目的別貯蓄作成要求の貯蓄目的の貯蓄に参加するための目的別パスワードとして指定する(図9のステップS906参照)。
【0077】
目的名は、各貯蓄目的の貯蓄に付された名称(タイトル)である。目的名は、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄を貯蓄支援サーバ110に登録したユーザ(たとえば上記の目的別貯蓄作成要求を送信したユーザ端末120のユーザ)によって指定される。ユーザIDは、たとえば、ユーザ情報DB500におけるユーザ情報のユーザIDと同様の情報であり、各貯蓄目的の貯蓄を行うユーザを識別する情報である。
【0078】
仮想口座IDは、各貯蓄目的の貯蓄に用いられる仮想口座を識別する識別情報である。仮想口座IDは、たとえば、銀行サーバ130が各貯蓄目的の貯蓄に対応する仮想口座を作成した場合に設定し、貯蓄支援サーバ110へ通知される。口座別貯蓄額は、各貯蓄目的の貯蓄に用いられる仮想口座ごとの貯蓄額である。合計貯蓄額は、各貯蓄目的の合計貯蓄額であり、たとえば、各貯蓄目的の貯蓄に用いられる仮想口座それぞれの貯蓄額の合計である。口座別目標貯蓄額は、各貯蓄目的の貯蓄に用いられる仮想口座ごとの目標とする貯蓄額である。
【0079】
貯蓄期間は、各貯蓄目的の貯蓄が行われる期間を示し、たとえば、各貯蓄目的の貯蓄の開始日から、当該貯蓄目的の貯蓄を完了させる予定の期日(終了予定日)までの期間を示す。振込先口座は、各貯蓄目的の貯蓄が完了した場合に、当該貯蓄目的の貯蓄により貯蓄された金銭の振り込み先の口座を示す。口座別目標貯蓄額、目標貯蓄額、貯蓄期間および振込先口座は、たとえば、これらに対応する貯蓄目的の貯蓄を行うユーザが任意に設定することができる。
【0080】
また、金融機関によって公開される上記APIの利用にAPIキーが必要となる場合、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、APIキーの情報を含む目的別貯蓄情報を目的別貯蓄情報DB600に登録するようにしてもよい。具体的には、たとえば、この場合、貯蓄支援サーバ110は、目的別貯蓄情報を目的別貯蓄情報DB600に登録する際に、当該目的別貯蓄情報に対応するユーザ(たとえば後述する目的別貯蓄作成要求元のユーザ端末120のユーザ)の口座が開設された金融機関の銀行サーバ130からAPIキーの発行を受けて、当該APIキーの情報を含む目的別貯蓄情報を目的別貯蓄情報DB600に登録する。そして、このようにAPIキーの情報を含む目的別貯蓄情報を登録した場合、貯蓄支援サーバ110は、以降に当該目的別貯蓄情報に対応するユーザの口座が開設された金融機関の銀行サーバ130にアクセスする際に、当該目的別貯蓄情報のAPIキーの情報も銀行サーバ130へ送信するようにする。
【0081】
(口座情報DB131の記憶内容の一例)
つぎに、口座情報DB131の記憶内容の一例について説明する。図7は、実施の形態にかかる仮想口座情報DBの記憶内容の一例を示す図である。口座情報DB131は、たとえば、図7に示す仮想口座情報DB700を含んで構成される。図7において、仮想口座情報DB700は、たとえば、口座番号と、口座パスワードと、仮想口座IDと、目的別IDと、貯蓄額と、貯蓄達成フラグと、の情報を対応付けた仮想口座情報を記憶する。
【0082】
ここで、口座番号は、銀行サーバ130を管理する金融機関(の支店)に開設された各口座の口座番号であり、たとえば、ユーザ情報DB500における口座番号と同様の情報である。口座パスワードは、銀行サーバ130を管理する金融機関に開設された各口座を利用するための認証に用いられるパスワードであり、たとえば、ユーザ情報DB500における口座パスワードと同様の情報である。
【0083】
仮想口座IDは、銀行サーバ130を管理する金融機関に開設された各口座に設けられた仮想口座の識別情報であり、たとえば、目的別貯蓄情報DB600における仮想口座IDと同様の情報である。目的別IDは、銀行サーバ130を管理する金融機関に開設された各仮想口座が用いられる貯蓄の貯蓄目的を示し、たとえば、目的別貯蓄情報DB600における目的別IDと同様の情報である。貯蓄額は、銀行サーバ130を管理する金融機関に開設された各仮想口座の現在の貯蓄額であり、たとえば、目的別貯蓄情報DB600における口座別貯蓄額と同様の情報である。貯蓄達成フラグは、銀行サーバ130を管理する銀行に開設された各仮想口座の貯蓄額が当該仮想口座の口座別目標貯蓄額に達したか否かを示すフラグであり、たとえば、「0」の場合は口座別目標貯蓄額に達していないことを示し、「1」は口座別目標貯蓄額に達したことを示す。
【0084】
(貯蓄支援サーバ110の機能的構成)
つぎに、貯蓄支援サーバ110の機能的構成の一例について説明する。図8は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。図8において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、記憶部111と、算出部801と、出力部802と、を有する。
【0085】
記憶部111は、貯蓄目的と、当該貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、を対応付けて記憶する。記憶部111は、たとえば、図6に示した目的別貯蓄情報DB600を記憶する。図6に示した目的別貯蓄情報DB600の場合、記憶部111は、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的(目的名)「母親の誕生日」には、仮想口座ID「○○」により識別される仮想口座の貯蓄額「10000円」と、仮想口座ID「□□」により識別される仮想口座の貯蓄額「5000円」と、を対応付けて記憶している。
【0086】
このように、記憶部111が貯蓄目的に対応付けて当該貯蓄目的に対応する仮想口座の貯蓄額を記憶するようにすることにより、貯蓄支援サーバ110は、ユーザの口座(実口座)自体の残高という当該ユーザの個人情報を他のユーザに漏洩することなく、当該ユーザの貯蓄を支援することが可能となる。また、ユーザが口座を貯蓄以外の用途にも用いることができるようになるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0087】
また、記憶部111は、各ユーザのユーザ情報をさらに記憶する。記憶部111は、たとえば、図5に示したユーザ情報DB500を記憶する。また、記憶部111は、貯蓄支援サーバ110の各機能部が参照可能に設けられて、貯蓄支援サーバ110の各機能部の処理時に適宜参照される。また、記憶部111には、貯蓄支援サーバ110の各機能部の処理結果が記憶されるようにしてもよい。記憶部111は、たとえば、図2に示したメモリ202によって、その機能を実現することができる。
【0088】
算出部801は、記憶部111を参照して、貯蓄目的ごとにその合計貯蓄額を算出する。算出部801は、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額の合計を、当該貯蓄目的の合計貯蓄額として算出する。
【0089】
具体的に、算出部801は、たとえば、記憶部111が図6に示した目的別貯蓄情報DB600を記憶する場合、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額を、仮想口座ID「○○」により識別される仮想口座の貯蓄額「10000円」+仮想口座ID「□□」により識別される仮想口座の貯蓄額「5000円」=「15000円」と算出する。算出部801は、たとえば、図2に示したメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、その機能を実現することができる。
【0090】
出力部802は、貯蓄支援サーバ110の処理結果に基づく情報を、ユーザ端末120や銀行サーバ130へ出力する。出力部802は、たとえば、算出部801によって算出された合計貯蓄額と、当該合計貯蓄額を算出した貯蓄目的と、の情報を含む目的別貯蓄額情報を、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザのユーザ端末120に対して出力する。
【0091】
具体的に、出力部802は、たとえば、上述したように、算出部801によって目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が算出された場合、記憶部111を参照して、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザID「U1」および「U2」のユーザを特定し、ユーザID「U1」および「U2」のユーザのユーザ端末120に対して目的別貯蓄額情報を出力する。出力部802は、たとえば、図2に示したメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、または、通信IF203によって、その機能を実現することができる。
【0092】
これらにより、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的ごとの合計貯蓄額を、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザに簡単に把握させることができる。したがって、貯蓄支援サーバ110は、その貯蓄目的の貯蓄の進捗を効率よくユーザに把握させることができ、たとえば、当該ユーザによる当該貯蓄目的の貯蓄の目標の達成を支援することができる。
【0093】
また、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、受付部803と、更新部804と、をさらに有する。受付部803は、貯蓄支援サーバ110の処理に必要となる各種情報を、ユーザ端末120や銀行サーバ130などから受け付ける。受付部803は、たとえば、SNSの利用登録を行うユーザのユーザ情報を、当該ユーザのユーザ端末120から受け付ける。受付部803は、ユーザ情報を受け付けた場合、受け付けたユーザ情報を更新部804へ渡す。受付部803は、たとえば、図2に示したメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、または、通信IF203によって、その機能を実現することができる。
【0094】
更新部804は、記憶部111の記憶内容を更新する。更新部804は、たとえば、受付部803からユーザ情報を受け付けた場合、受け付けたユーザ情報を記憶部111のユーザ情報DB500に登録する。これにより、ユーザ情報DB500には、SNSの利用登録を行ったユーザのユーザ情報が記憶される。更新部804は、たとえば、図2に示したメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、その機能を実現することができる。
【0095】
また、受付部803は、たとえば、各貯蓄目的の貯蓄に用いられる口座が開設された金融機関の銀行サーバ130から、当該口座の貯蓄額を示す貯蓄額情報を受け付ける。銀行サーバ130は、たとえば、上述したように、各貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額が変動するごとに、当該口座の貯蓄額を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する。そして、受付部803は、このようにして銀行サーバ130から送信された貯蓄額情報を受け付ける。
【0096】
受付部803は、銀行サーバ130から貯蓄額情報を受け付けた場合、受け付けた貯蓄額情報を更新部804へ渡す。この場合、更新部804は、受付部803から受け付けた貯蓄額情報に基づいて、記憶部111の目的別貯蓄情報DB600を更新する。たとえば、受付部803が受け付けた貯蓄額情報が、仮想口座ID「○○」により識別される仮想口座の貯蓄額「10000円」であることを示す情報であったとする。この場合、更新部804は、仮想口座ID「○○」により識別される仮想口座の貯蓄額「10000円」となるように、目的別貯蓄情報DB600を更新する。これにより、目的別貯蓄情報DB600には各貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の直近の貯蓄額が記憶され、貯蓄支援サーバ110によって算出される合計貯蓄額がその際の実際の合計貯蓄額と一致する確度を高めることができる。
【0097】
また、貯蓄支援サーバ110は、仮想口座作成部805aと、仮想口座情報取得部805bとをさらに有してもよい。この場合、受付部803は、たとえば、あるユーザがある貯蓄目的の貯蓄を開始することを示す目的別貯蓄作成要求を、当該ユーザのユーザ端末120から受け付ける。すなわち、目的別貯蓄作成要求は、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄を開始するユーザと、当該貯蓄目的と、の情報を含む。
【0098】
具体的に、ユーザID「U1」のユーザが貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を開始するとする。この場合、ユーザID「U1」と、目的名「母親の誕生日」と、の情報を含む目的別貯蓄作成要求が、ユーザID「U1」のユーザのユーザ端末120から貯蓄支援サーバ110へ送信される。この場合、受付部803は、ユーザID「U1」と、目的名「母親の誕生日」と、の情報を含む目的別貯蓄作成要求を受け付ける。
【0099】
仮想口座作成部805aは、受付部803によって目的別貯蓄作成要求を受け付けた場合、記憶部111を参照して、受け付けた目的別貯蓄作成要求に基づいて、目的別貯蓄作成要求が示すユーザの口座を特定し、当該ユーザの口座が開設された金融機関に対して、当該ユーザの目的別貯蓄作成要求が示す貯蓄目的に対応する仮想口座を、当該ユーザの口座内に作成するように指示するための処理を行う。仮想口座作成部805aは、たとえば、目的別貯蓄作成要求が示すユーザの、当該目的別貯蓄作成要求が示す貯蓄目的に対応する仮想口座を作成するように、当該ユーザの口座が開設された金融機関の銀行サーバ130に指示する仮想口座作成指示を生成する。仮想口座作成部805aは、たとえば、図2に示したメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、その機能を実現することができる。
【0100】
仮想口座作成部805aによって生成された仮想口座作成指示は、たとえば、出力部802によって、指示対象の銀行サーバ130へ出力される。そして、銀行サーバ130は、仮想口座作成指示を受け付けた場合、当該仮想口座作成指示にしたがって仮想口座を作成し、作成した仮想口座を示す情報と、当該仮想口座に対応する貯蓄目的を示す情報と、を貯蓄支援サーバ110へ送信する。仮想口座を示す情報は、たとえば、仮想口座IDを示す情報である。貯蓄目的を示す情報は、たとえば、目的名や目的別IDを示す情報である。
【0101】
銀行サーバ130から送信された仮想口座および貯蓄目的を示す情報は、たとえば、受付部803を介して、仮想口座情報取得部805bへ入力される。そして、仮想口座情報取得部805bは、銀行サーバ130が作成した仮想口座および当該仮想口座に対応する貯蓄目的を示す情報を取得する。そして、仮想口座情報取得部805bは、銀行サーバ130が作成した仮想口座および当該仮想口座に対応する貯蓄目的を示す情報を更新部804へ渡す。仮想口座情報取得部805bは、たとえば、図2に示したメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、その機能を実現することができる。この場合、更新部804は、銀行サーバ130が作成した仮想口座と、当該仮想口座に対応する貯蓄目的と、を対応付けて、記憶部111の目的別貯蓄情報DB600に登録する。たとえば、更新部804は、目的名「母親の誕生日」を含む目的別貯蓄作成要求によって仮想口座ID「○○」の仮想口座が作成された場合、当該目的別貯蓄作成要求を受け付けたことによって発行した目的別ID「ID01」と、目的名「母親の誕生日」と、仮想口座ID「○○」と、を対応付けて、目的別貯蓄情報DB600に登録する。
【0102】
これらにより、ユーザは、ある貯蓄目的の貯蓄の開始に際して、当該貯蓄目的の貯蓄に用いる仮想口座を自身でいちいち作成しなくても済むようになるので、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の貯蓄を行うためのユーザの手間を低減することができる。
【0103】
また、記憶部111は、貯蓄目的に対応付けて、当該貯蓄目的の貯蓄にかかる目標貯蓄額をさらに記憶してもよい。この場合、記憶部111は、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄を行うユーザによって指定された金額を、当該貯蓄目的に対応する目標貯蓄額として記憶する。図6に示した目的別貯蓄情報DB600の場合、記憶部111は、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」には、目標貯蓄額「50000円」を対応付けて記憶している。
【0104】
記憶部111が貯蓄目的に対応付けて目標貯蓄額を記憶する場合、出力部802は、たとえば、貯蓄額の算出に用いられた貯蓄目的に対応する目標貯蓄額の情報をさらに含む目的別貯蓄額情報を出力する。具体的に、出力部802は、たとえば、上述したように、算出部801によって目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が算出された場合、当該貯蓄目的に対応する目標貯蓄額「50000円」の情報をさらに含む目的別貯蓄額情報を出力する。これにより、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の合計貯蓄額と目標貯蓄額とを合わせて、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザに案内することが可能になるので、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザにその貯蓄目的の貯蓄の進捗を一層と把握させやすくすることができる。
【0105】
また、同様に、貯蓄目的ごとの貯蓄の進捗をユーザに一層と把握させやすくする観点から、記憶部111は、貯蓄目的に対応付けて、当該貯蓄目的の貯蓄を完了させる予定の期日を含む貯蓄期間をさらに記憶してもよい。この場合、記憶部111は、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄を行うユーザによって指定された期間を、当該貯蓄目的に対応する貯蓄期間として記憶する。図6に示した目的別貯蓄情報DB600の場合、記憶部111は、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」には、貯蓄期間「2017年12月1日~2018年2月1日」を対応付けて記憶している。この場合、当該貯蓄目的の貯蓄を完了させる予定の期日は「2018年2月1日」ということになる。
【0106】
記憶部111が貯蓄目的に対応付けて貯蓄期間を記憶する場合、出力部802は、たとえば、合計貯蓄額が算出された貯蓄目的に対応する貯蓄期間の情報をさらに含む目的別貯蓄額情報を出力してもよい。具体的に、出力部802は、たとえば、上述したように、算出部801によって目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が算出された場合、当該貯蓄目的に対応する貯蓄期間「2017年12月1日~2018年2月1日(あるいは貯蓄を完了させる予定の期日である2018年2月1日のみでもよい)」の情報をさらに含む目的別貯蓄額情報を出力する。これにより、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の合計貯蓄額と貯蓄期間とを合わせて、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザに案内することが可能になるので、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザにその貯蓄の進捗を一層と把握させやすくすることができる。
【0107】
また、記憶部111が貯蓄目的に対応付けて目標貯蓄額を記憶する場合、貯蓄支援サーバ110は、判定部806をさらに有してもよい。判定部806は、算出部801によって算出された合計貯蓄額が当該合計貯蓄額を算出した貯蓄目的に対応する目標貯蓄額に達したか否かを判定する。具体的に、判定部806は、たとえば、上述したように、算出部801によって目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が算出された場合、当該合計貯蓄額が、当該貯蓄目的に対応する目標貯蓄額「50000円」に達したか否かを判定する。
【0108】
この場合、判定部806は、たとえば、上述したように、算出部801によって目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が「15000円」と算出されていれば、当該貯蓄目的に対応する目標貯蓄額「50000円」に達していないと判定する。一方、判定部806は、たとえば、算出部801によって目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」の合計貯蓄額が「55000円」と算出されていれば、当該貯蓄目的に対応する目標貯蓄額「50000円」に達したと判定する。判定部806は、たとえば、図2に示したメモリ202に記憶されたプログラムをCPU201が実行することによって、その機能を実現することができる。
【0109】
判定部806を有する場合、出力部802は、たとえば、判定部806によって合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したと判定されると、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したことを案内する情報(目標達成情報)を、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザのユーザ端末120に対してさらに出力する。これにより、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の貯蓄が完了したこと、すなわち当該貯蓄目的の貯蓄の目標を達成したことを、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザに案内することが可能になる。
【0110】
また、さらに、記憶部111は、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる口座(たとえば仮想口座)ごとの口座別目標貯蓄額を記憶してもよい。この場合、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の口座別目標貯蓄額の合計が、当該貯蓄目的の貯蓄の目標貯蓄額となるようにする。図6に示した目的別貯蓄情報DB600の場合、記憶部111は、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」に用いられる仮想口座ID「○○」の仮想口座には口座別目標貯蓄額「35000円」を対応付けて記憶している。同様に、記憶部111は、仮想口座ID「□□」の仮想口座には口座別目標貯蓄額「15000円」を対応付けて記憶している。
【0111】
記憶部111が口座別目標貯蓄額を記憶する場合、判定部806は、記憶部111を参照して、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額と、当該口座の口座別目標貯蓄額と、に基づいて、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したか否かを判定してもよい。
【0112】
判定部806は、たとえば、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」に用いられる仮想口座ID「○○」の仮想口座の口座別目標貯蓄額「35000円」であるならば、仮想口座ID「○○」の仮想口座の貯蓄額が「35000円」に達したか否かを判定する。同様に、判定部806は、たとえば、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」に用いられる仮想口座ID「□□」の仮想口座の口座別目標貯蓄額「15000円」であるならば、仮想口座ID「□□」の仮想口座の貯蓄額が「15000円」に達したか否かを判定する。
【0113】
この場合、出力部802は、たとえば、判定部806によってある口座の貯蓄額が当該口座の口座別目標貯蓄額に達したと判定されると、当該口座の貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達したことを案内する情報(口座別目標達成情報)を、当該口座が用いられる貯蓄目的の貯蓄を行うユーザのユーザ端末120に対してさらに出力してもよい。これにより、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる口座のうち貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達した口座を、当該口座が用いられる貯蓄目的の貯蓄を行うユーザに案内することが可能になる。
【0114】
また、貯蓄支援サーバ110は、判定部806を有する場合、振込指示部807をさらに有してもよい。振込指示部807は、判定部806によって貯蓄額の合計が目標貯蓄額に達したと判定された場合、当該貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座に貯蓄された金銭を、予め設定された口座に移動させる処理を実行する。振込指示部807は、たとえば、上記のように、目的別ID「ID01」に対して貯蓄額の合計が目標貯蓄額「50000円」に達したと判定部806によって判定された場合、記憶部111を参照して、仮想口座ID「○○」の仮想口座および仮想口座ID「□□」の仮想口座に貯蓄された金銭を、振込先口座「●●」へ移動させる処理を実行する。
【0115】
具体的には、振込指示部807は、たとえば、出力部802を介して、仮想口座ID「○○」および仮想口座ID「□□」のそれぞれの仮想口座が設けられた金融機関の銀行サーバ130に対して、当該仮想口座に貯蓄された金銭を、当該仮想口座に対応する口座別目標貯蓄額分、振込先口座「●●」へ振り込むように指示する。これにより、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的の貯蓄の達成後に、当該貯蓄の金銭が他の用途に使われてしまうことを抑制することができる。
【0116】
また、上述したように、記憶部111が口座別目標貯蓄額を記憶する場合、受付部803は、たとえば、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる第1口座の口座別目標貯蓄額を所定額減らす変更要求を受け付けてもよい。この場合、受付部803は、変更要求を受け付けると、受け付けた変更要求を更新部804へ渡す。更新部804は、受付部803から変更要求を受け付けると、当該変更要求にしたがって、記憶部111が記憶する上記第1口座の口座別目標貯蓄額を所定額減らし、第1口座の口座別目標貯蓄額を減らした分、上記第2口座の口座別目標貯蓄額を増やす変更を行う。
【0117】
図6に示した目的別貯蓄情報DB600の場合に、目的別ID「ID01」により識別される貯蓄目的「母親の誕生日」に用いられる仮想口座ID「○○」の仮想口座の口座別目標貯蓄額を「35000円」から「30000円」に減らす変更要求を受け付けたとする。この場合、更新部804は、仮想口座ID「○○」の仮想口座の口座別目標貯蓄額を「30000円」に変更するとともに、その分、貯蓄目的「母親の誕生日」に用いられる仮想口座ID「□□」の仮想口座の口座別目標貯蓄額を「15000円」から「20000円」に変更する。これにより、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の貯蓄に用いられる口座ごとの口座別目標貯蓄額を変更しても、当該貯蓄目的の貯蓄の目標貯蓄額を維持することができる。更新部804は、本発明にかかる変更部の一例である。
【0118】
また、この場合、更新部804は、口座別目標貯蓄額を増やすこととなる口座のユーザの承認があったことを条件に、上記の変更を行ってもよい。たとえば、更新部804は、受付部803から変更要求を受け付けると、出力部802を介して、当該変更要求にしたがって変更した場合に口座別目標貯蓄額を増やすこととなる口座のユーザのユーザ端末120へ当該変更要求にしたがった変更を許可するか否かを受け付けるための情報を送信する。そして、更新部804は、当該情報に応じて、口座別目標貯蓄額を増やすこととなる口座のユーザのユーザ端末120から変更を許可する旨の情報を、受付部803を介して受け付けた場合に、上記の変更を行う。このようにすれば、ある貯蓄目的の貯蓄を行うユーザの意に反して、そのユーザの口座に対応する口座別目標貯蓄額が変更されてしまうことを防止することができる。
【0119】
また、更新部804は、たとえば、ある口座の口座別目標貯蓄額を「5000円」減らす場合、当該口座と同じ貯蓄目的の貯蓄に用いられる他の口座が2つあれば、それぞれの他の口座の口座別目標貯蓄額を「2500円」ずつ増やすようにしてもよい。また、更新部804は、たとえば、ある口座の口座別目標貯蓄額を「5000円」減らす場合に、当該口座と同じ貯蓄目的の貯蓄に用いられる他の口座が2つあれば、一方の他の口座の口座別目標貯蓄額を「3000円」増やし、他方の他の口座の口座別目標貯蓄額を「2000円」増やすように変更してもよい。更新部804が目標貯蓄額を維持するために各口座別貯蓄額をどのように変更するかは、たとえば、上記の変更要求を送信するユーザ端末120のユーザや貯蓄支援サーバ110の製造者などが任意に設定することとしてもよい。
【0120】
(貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例-その1)
つぎに、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例について説明する。図9は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その1)である。図9には、図4に示したユーザU1がある貯蓄目的の貯蓄(たとえば貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄)を行うことを貯蓄支援サーバ110に登録し、図4に示したユーザU2が当該貯蓄目的の貯蓄に参加する場合に、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例を示した。
【0121】
また、図9の説明において、ユーザU1が使用するユーザ端末120を「ユーザ端末120-1」とし、ユーザU2が使用するユーザ端末120を「ユーザ端末120-2」とする。そして、図9の説明において、図4に示した口座410(すなわちユーザU1の口座)が開設されたA銀行の銀行サーバ130を「銀行サーバ130-1」とし、図4に示した口座420(すなわちユーザU2の口座)が開設されたB銀行の銀行サーバ130を「銀行サーバ130-2」とする。
【0122】
図9において、ユーザ端末120-1は、ユーザU1のユーザ情報の登録を要求する登録要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS901)。ユーザ端末120-1は、たとえば、自端末にインストールされたSNSアプリの初回起動時に、SNSの利用登録を行わせるための利用登録画面(図10を参照)を表示する。そして、ユーザ端末120-1は、当該利用登録画面によって、ユーザU1のユーザ情報の入力をユーザU1から受け付ける。ステップS901において、ユーザ端末120-1は、たとえば、利用登録画面によって受け付けたユーザU1のユーザ情報を含んで、当該ユーザ情報の登録を要求する登録要求を送信する。貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120-1から上記の登録要求を受け付けると、当該登録要求にしたがってユーザU1のユーザ情報をユーザ情報DB500に登録する(ステップS902)。
【0123】
同様にして、ユーザ端末120-2は、ユーザU2のユーザ情報の登録を要求する登録要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS903)。貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120-2から上記の登録要求を受け付けると、当該登録要求にしたがってユーザU2のユーザ情報をユーザ情報DB500に登録する(ステップS904)。ステップS901~S904の処理により、ユーザU1およびユーザU2のSNSの利用登録が行われることとなる。
【0124】
その後、ユーザ端末120-1は、ある貯蓄目的の貯蓄(たとえば貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄)を開始する旨の操作をユーザU1から受け付けると、その貯蓄目的の貯蓄をユーザU1が開始することを示す目的別貯蓄作成要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS905)。ユーザ端末120-1は、たとえば、ユーザU1から所定の操作があった場合に、ユーザIDや目的名などの入力を受け付ける目的別貯蓄作成画面(図11を参照)を表示することができる。そして、ユーザ端末120-1は、当該目的別貯蓄作成画面によって、ユーザU1のユーザIDや、ユーザU1が開始する貯蓄の目的名などの入力をユーザU1から受け付ける。
【0125】
ステップS905において、ユーザ端末120-1は、たとえば、目的別貯蓄作成画面によって受け付けたユーザIDや目的名などの情報を含んで、その目的名の貯蓄をユーザU1が開始することを示す目的別貯蓄作成要求を送信する。また、ユーザ端末120-1は、目的別貯蓄作成画面によって、ユーザU1が開始する貯蓄の目標貯蓄額、貯蓄期間、振込先口座などの入力も受け付けて、これらの情報も含む目的別貯蓄作成要求を送信してもよい。
【0126】
貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120-1から上記の目的別貯蓄作成要求を受け付けると、ユーザU1が開始する上記の貯蓄を識別する目的別ID(たとえば図6に示した目的別ID「ID01」)および当該貯蓄に参加するための認証に用いられる目的別パスワード(たとえば図6に示した目的別パスワード「pass5」)を発行する(ステップS906)。
【0127】
そして、貯蓄支援サーバ110は、ステップS906で発行した目的別IDに対応する仮想口座をユーザU1の口座410内に作成するように指示する仮想口座作成指示を、銀行サーバ130-1へ送信する(ステップS907)。ステップS907において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、口座410の(すなわちユーザU1に対応する)口座番号および口座パスワードと、ステップS906で発行した目的別IDと、の情報を含む仮想口座作成指示を送信する。
【0128】
銀行サーバ130-1は、貯蓄支援サーバ110から上記の仮想口座作成指示を受け付けると、当該仮想口座作成指示にしたがって、当該仮想口座作成指示が示す目的別IDに対応する仮想口座を口座410内に作成して、作成した仮想口座の仮想口座情報を仮想口座情報DB700に登録する(ステップS908)。ステップS908において、銀行サーバ130-1は、たとえば、貯蓄支援サーバ110から受け付けた上記の仮想口座作成指示の口座番号、口座パスワードおよび目的別IDと、当該仮想口座作成指示にしたがって作成した仮想口座の仮想口座IDと、の情報を対応付けた仮想口座情報を登録する。
【0129】
ステップS908の処理により、たとえば図4に示した仮想口座411が作成され、図7に示した仮想口座ID「○○」の仮想口座情報が仮想口座情報DB700に登録される。ここで、仮想口座ID「○○」は仮想口座411の仮想口座IDである。また、銀行サーバ130-1は、仮想口座情報における貯蓄達成フラグについては当初「0」とする。そして、銀行サーバ130-1は、ステップS908で作成した仮想口座の仮想口座IDを通知する仮想口座通知を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS909)。
【0130】
貯蓄支援サーバ110は、銀行サーバ130-1から上記の仮想口座通知を受け付けると、ユーザU1が開始する上記の貯蓄にかかる目的別貯蓄情報を目的別貯蓄情報DB600に登録する(ステップS910)。ステップS910において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、ステップS905の目的別貯蓄作成要求が示すユーザIDおよび目的名と、ステップS906の目的別IDおよび目的別パスワードと、ステップS909の仮想口座通知が示す仮想口座IDと、を対応付けた目的別貯蓄情報を登録する。
【0131】
また、ステップS905の目的別貯蓄作成要求が目標貯蓄額、貯蓄期間、振込先口座などの情報も含んでいれば、貯蓄支援サーバ110は、これらの情報もさらに対応付けた目的別貯蓄情報を登録する。また、上記のユーザU1の仮想口座作成直後には当該仮想口座の貯蓄額は「0円」であるので、貯蓄支援サーバ110は、ここで登録する目的別貯蓄情報の口座別貯蓄額については当初「0円」とし、現時点で当該目的別貯蓄情報にはその口座別貯蓄額以外の口座別貯蓄額はないから、当該目的別貯蓄情報の貯蓄額も「0円」とする。
【0132】
そして、貯蓄支援サーバ110は、目的別貯蓄情報を登録したことを示す目的別貯蓄作成通知をユーザ端末120-1へ送信する(ステップS911)。目的別貯蓄作成通知は、ステップS910で登録された目的別貯蓄情報の目的別IDや目的別パスワードなどの情報を含む。
【0133】
ユーザ端末120-1は、貯蓄支援サーバ110から上記の目的別貯蓄作成通知を受け付けると、当該目的別貯蓄作成通知が示す目的別IDや目的別パスワードを案内する目的別貯蓄作成通知画面(図12を参照)を表示する(ステップS912)。ユーザU1は、目的別貯蓄作成通知画面に表示された目的別IDや目的別パスワードをユーザU2に教えることにより、下記に説明するように、ユーザU1が開始する上記の貯蓄にユーザU2も参加することが可能になる。
【0134】
ユーザ端末120-2は、ユーザU1が開始した上記の貯蓄(ここでは貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄)を参加する旨の操作をユーザU2から受け付けると、その貯蓄目的の貯蓄にユーザU2が参加することを示す目的別貯蓄参加要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS913)。ユーザ端末120-2は、たとえば、ユーザU2から所定の操作があった場合に、ユーザIDや目的別IDや目的別パスワードなどの入力を受け付ける目的別貯蓄参加画面(図13を参照)を表示することができる。そして、ユーザ端末120-2は、当該目的別貯蓄参加画面によって、ユーザU2のユーザIDや、ユーザU1が開始した上記貯蓄の目的別IDや目的別パスワードなどの入力をユーザU2から受け付ける。
【0135】
ステップS913において、ユーザ端末120-2は、たとえば、目的別貯蓄参加画面よって受け付けたユーザIDや目的別IDや目的別パスワードなどの情報を含んで、その目的別IDの貯蓄をユーザU2が参加することを示す目的別貯蓄参加要求を送信する。
【0136】
貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120-2から上記の目的別貯蓄参加要求を受け付けると、当該目的別貯蓄参加要求の目的別IDに対応する仮想口座をユーザU2の口座420内に作成するように指示する仮想口座作成指示を、銀行サーバ130-2へ送信する(ステップS914)。ステップS914において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、口座420の(すなわちユーザU2に対応する)口座番号および口座パスワードと、ステップS913の目的別貯蓄参加要求の目的別IDと、の情報を含む仮想口座作成指示を送信する。
【0137】
銀行サーバ130-2は、貯蓄支援サーバ110から上記の仮想口座作成指示を受け付けると、銀行サーバ130-1と同様に、当該仮想口座作成指示にしたがって、当該仮想口座作成指示が示す目的別IDに対応する仮想口座を口座420内に作成して、作成した仮想口座の仮想口座情報を仮想口座情報DB700に登録する(ステップS915)。ステップS915の処理により、たとえば図4に示した仮想口座421が作成され、仮想口座421についての仮想口座情報が仮想口座情報DB700に登録される。そして、銀行サーバ130-2は、ステップS915で作成した仮想口座の仮想口座IDを通知する仮想口座通知を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS916)。
【0138】
貯蓄支援サーバ110は、銀行サーバ130-2から上記の仮想口座通知を受け付けると、ユーザU1が開始してユーザU2が参加する上記貯蓄にかかる目的別貯蓄情報を更新する(ステップS917)。ステップS917において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、ステップS913の目的別貯蓄参加要求の目的別IDが「ID01」であった場合、目的別貯蓄情報DB600の目的別ID「ID01」の目的別貯蓄情報に、ステップS913の目的別貯蓄参加要求のユーザID(たとえば図6に示したユーザID「U2」)と、ステップS916の仮想口座通知の仮想口座ID(たとえば図6に示した仮想口座ID「□□」)と、をさらに対応付ける。これにより、目的別ID「ID01」の貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に用いられるユーザU1の仮想口座とユーザU2の仮想口座とが紐付けられる。
【0139】
また、上記のユーザU2の仮想口座作成直後には当該仮想口座の貯蓄額は「0円」であるので、貯蓄支援サーバ110は、ここで追加登録するユーザU2の仮想口座の口座別貯蓄額については当初「0円」とする。また、このとき、更新する目的別貯蓄情報が目標貯蓄額の情報を含む場合、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、当該目的別貯蓄情報の目標貯蓄額を、当該目的別貯蓄情報に対応する仮想口座の数(すなわち仮想口座411と仮想口座421とがある場合は「2」)で案分して得られた額を、各々の仮想口座の口座別目標貯蓄額としてもよい。
【0140】
また、貯蓄支援サーバ110は、ユーザU1が開始した上記の貯蓄にユーザU2が参加した場合、当該貯蓄にユーザU2が参加したことを示す目的別貯蓄参加通知を、ユーザ端末120-1,120-2へ送信してもよい。このようにした場合、ユーザ端末120-1,120-2は、貯蓄支援サーバ110から目的別貯蓄参加通知を受け付けると、たとえば、目的別貯蓄参加通知画面(図13を参照)を表示して、ユーザU1が開始した上記の貯蓄にユーザU2が参加したことを、それぞれユーザU1,U2に案内する。
【0141】
(利用登録画面の一例)
つぎに、上述した利用登録画面の一例について説明する。図10は、実施の形態にかかる利用登録画面の一例を示す図である。図10において、利用登録画面1000には、ユーザID入力ボックス1001と、ユーザパスワード入力ボックス1002と、銀行名入力ボックス1003と、支店名入力ボックス1004と、口座番号入力ボックス1005と、口座パスワード入力ボックス1006と、登録ボタン1007と、が設けられる。
【0142】
ユーザは、たとえば、ユーザID入力ボックス1001をタップした後に、自身が希望するユーザIDをあらわす文字や数字を入力することで、自身が希望するユーザIDをユーザID入力ボックス1001に入力することができる。同様にして、ユーザは、各入力ボックス1002~1006のそれぞれに文字や数字を入力することができる。
【0143】
また、たとえば、銀行名入力ボックス1003がタップされた場合は、予め登録された銀行名の一覧が表示されるようにして、当該一覧からユーザによって選択された銀行名が銀行名入力ボックス1003に入力されるようにしてもよい。同様に、支店名入力ボックス1004がタップされた場合は、予め登録された支店名の一覧が表示されるようにして、当該一覧からユーザによって選択された支店名が支店名入力ボックス1004に入力されるようにしてもよい。
【0144】
また、ユーザは、登録ボタン1007をタップすることにより、各入力ボックス1001~1006に入力した内容のユーザ情報を含む登録要求を、自身のユーザ端末120から貯蓄支援サーバ110へ送信させることができる。図10の例の場合、登録ボタン1007がタップされると、ユーザID「U1」、ユーザパスワード「pass1」、銀行名「A銀行」、支店名「a支店」、口座番号「0123456」、口座パスワード「pass2」のユーザ情報を含む登録要求が貯蓄支援サーバ110に対して送信される。
【0145】
(目的別貯蓄作成画面の一例)
つぎに、上述した目的別貯蓄作成画面の一例について説明する。図11は、実施の形態にかかる目的別貯蓄作成画面の一例を示す図である。図11において、目的別貯蓄作成画面1100には、ユーザID入力ボックス1101と、目的名入力ボックス1102と、目標貯蓄額入力ボックス1103と、貯蓄期間入力ボックス1104と、振込先口座入力ボックス1105と、目的別貯蓄作成ボタン1106と、が設けられている。
【0146】
ユーザは、たとえば、ユーザID入力ボックス1101をタップした後に、自身のユーザIDをあらわす文字や数字を入力することで、自身のユーザIDをユーザID入力ボックス1101に入力することができる。同様にして、ユーザは、たとえば、各入力ボックス1102~1105のそれぞれに文字や数字を入力することができる。
【0147】
また、ユーザは、目的別貯蓄作成ボタン1106をタップすることにより、各入力ボックス1101~1105に入力した情報を含む目的別貯蓄作成要求を貯蓄支援サーバ110に対して送信させることができる。図11の例の場合、目的別貯蓄作成ボタン1106がタップされると、ユーザID「U1」、目的名「母親の誕生日」、目標貯蓄額「50000円」、貯蓄期間「2017年12月1日~2018年2月1日」、振込先口座「●●」の情報を含む目的別貯蓄作成要求が貯蓄支援サーバ110に対して送信される。
【0148】
また、貯蓄支援サーバ110は、受信した目的別貯蓄作成要求に基づく目的別貯蓄情報の登録を行った場合、さらに当該目的別貯蓄情報に対応する電子掲示板を生成することとしてもよい。この電子掲示板には、たとえば、対応する目的別貯蓄情報の目的別IDおよび目的別パスワードを用いたアクセス制限が設定される。これにより、当該目的別IDおよび目的別パスワードを知らないユーザは、当該電子掲示板にアクセスすることができない。一方、当該目的別IDおよび目的別パスワードを知るユーザどうし(同じ貯蓄目的の貯蓄を行うユーザどうし)は、当該電子掲示板によってメッセージをやり取りするなどして会話することができる。後述するトーク画面は、たとえば、この電子掲示板を表示させることにより実現することができる。
【0149】
(目的別貯蓄作成通知画面の一例)
つぎに、上述した目的別貯蓄作成通知画面の一例について説明する。図12は、実施の形態にかかる目的別貯蓄作成通知画面の一例を示す図である。図12に示す目的別貯蓄作成通知画面1200は、図11の例の目的別貯蓄作成要求が貯蓄支援サーバ110へ送信され、目的別ID「ID01」および目的別パスワード「pass5」を示す目的別貯蓄作成通知を貯蓄支援サーバ110から受信したユーザ端末120が表示する目的別貯蓄作成通知画面である。
【0150】
目的別貯蓄作成通知画面1200には、たとえば「下記の目的別貯蓄を作成しました。」といったメッセージが表示される。また、目的別貯蓄作成通知画面1200には、目的別貯蓄案内情報1201が表示される。目的別貯蓄案内情報1201としては、貯蓄支援サーバ110から受信した目的別貯蓄作成通知の目的別ID、目的別パスワード、目的名、目標貯蓄額、貯蓄期間、振込先口座などの情報が表示される。
【0151】
図12の例では、目的別貯蓄案内情報1201として、目的別ID「ID01」、目的別パスワード「pass5」、目的名「母親の誕生日」、目標貯蓄額「50000円」、貯蓄期間「2017年12月1日~2018年2月1日」、振込先口座「●●」が表示されている。これにより、目的別貯蓄案内情報1201が表示されたユーザ端末120のユーザは、当該ユーザ端末120が受信した目的別貯蓄作成通知(すなわち当該ユーザが行う貯蓄目的の貯蓄)についての各種情報を知ることができる。そして、ユーザは、この貯蓄に他のユーザも参加させたい場合は、そのユーザに対して、目的別貯蓄案内情報1201により表示された目的別IDや目的別パスワードを知らせればよい。
【0152】
また、図12に示すように、目的別貯蓄作成通知画面1200には、招待ボタン1202を設けてもよい。この場合、ユーザが招待ボタン1202をタップすると、SNSにおいて当該ユーザのいわゆる「知り合い」として登録されているユーザの一覧が表示され、当該一覧からユーザが選択したユーザに対して、目的別貯蓄案内情報1201が送信されるようにする。このようにすれば、ユーザが「知り合い」として登録されている他のユーザに対して簡単に目的別IDや目的別パスワードを知らせることができる。
【0153】
(目的別貯蓄参加画面の一例)
つぎに、上述した目的別貯蓄参加画面の一例について説明する。図13は、実施の形態にかかる目的別貯蓄参加画面の一例を示す図である。図13において、目的別貯蓄参加画面1300には、ユーザID入力ボックス1301と、目的別ID入力ボックス1302と、目的別パスワード入力ボックス1303と、目的別貯蓄参加ボタン1304と、が設けられる。
【0154】
ユーザは、たとえば、ユーザID入力ボックス1301をタップした後に、自身のユーザIDをあらわす文字や数字を入力することで、自身のユーザIDをユーザID入力ボックス1301に入力することができる。同様にして、ユーザは、各入力ボックス1302,1303のそれぞれに文字や数字を入力することができる。
【0155】
また、ユーザは、目的別貯蓄参加ボタン1304をタップすることにより、各入力ボックス1301~1303に入力した各種情報を含む目的別貯蓄参加要求を、自身のユーザ端末120から貯蓄支援サーバ110へ送信させることができる。図13の例の場合、目的別貯蓄参加ボタン1304がタップされると、ユーザID「U2」、目的別ID「ID01」、目的別パスワード「pass5」の情報を含む目的別貯蓄参加要求が貯蓄支援サーバ110に対して送信される。
【0156】
また、目的別貯蓄参加画面を表示するユーザ端末120が、たとえば、上述したように目的別貯蓄案内情報1201を受信していた場合、目的別ID入力ボックス1302および目的別パスワード入力ボックス1303には、受信した目的別貯蓄案内情報1201の目的別IDおよび目的別パスワードがそれぞれ自動入力されるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザの目的別IDや目的別パスワードを入力する手間を削減でき、当該ユーザが貯蓄に簡単に参加できるようになるので、当該ユーザの貯蓄への参加意欲を高めることができる。
【0157】
(目的別貯蓄参加通知画面の一例)
つぎに、上述した目的別貯蓄参加通知画面の一例について説明する。図14は、実施の形態にかかる目的別貯蓄参加通知画面の一例を示す図である。図14には、図13の例の目的別貯蓄参加ボタン1304がタップされることにより表示される目的別貯蓄参加通知画面の一例を示した。
【0158】
図14において、目的別貯蓄参加通知画面1400は、たとえば、ユーザどうしでメッセージなどをやり取りするためのトーク画面によって実現される。また、図14に示す目的別貯蓄参加通知画面1400は、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応して設けられるトーク画面となっている。
【0159】
目的別貯蓄参加通知画面1400には、参加ユーザ欄1401と、参加銀行欄1402と、が設けられる。参加ユーザ欄1401には、ある貯蓄目的の貯蓄を行うユーザを示す情報が表示される。図14の例の場合、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うユーザがユーザU1とユーザU2とであるので、参加ユーザ欄1401には、「ユーザU1」、「ユーザU2」と表示されている。
【0160】
参加銀行欄1402には、ある貯蓄目的の貯蓄を行うユーザの口座が開設された金融機関を示す情報が表示される。図14の例の場合、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うユーザU1の口座は「A銀行」に開設されており、その貯蓄目的の貯蓄を行うユーザU2の口座は「B銀行」に開設されているので、参加銀行欄1402には、「A銀行」、「B銀行」と表示されている。
【0161】
また、目的別貯蓄参加通知画面1400には、トーク欄1403が設けられる。目的別貯蓄参加通知画面1400のトーク欄1403には、参加情報1403aが表示される。参加情報1403aは、新たなユーザが貯蓄に参加したことを案内する情報である。図14の例の場合、ユーザU2が貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に新たに参加したため、参加情報1403aとして「ユーザU2が参加しました」と表示されている。これにより、ユーザU1は、ユーザU2が貯蓄に参加したことを知ることができる。
【0162】
また、目的別貯蓄参加通知画面1400には、メッセージ入力ボックス1404と、メッセージ送信ボタン1405と、が設けられる。ユーザは、メッセージ入力ボックス1404に所望のメッセージを入力した上で、メッセージ送信ボタン1405をタップすると、メッセージ入力ボックス1404に入力したメッセージを、貯蓄支援サーバ110を介して、参加ユーザ欄1401に表示された各ユーザのユーザ端末120へ送信することができる。
【0163】
たとえば、図14の例において、メッセージ送信ボタン1405がタップされると、メッセージ入力ボックス1404に入力されたメッセージと、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄(たとえば目的別ID「ID01」)と、を含む情報が貯蓄支援サーバ110へ送信される。そして、貯蓄支援サーバ110は、受信した情報を、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザ(参加ユーザ欄1401に表示されたユーザ)のユーザ端末120へ送信する。ユーザ端末120は、貯蓄支援サーバ110から上記情報を受信すると、自端末にインストールされたSNSアプリによって当該情報が示すメッセージを表示する。これにより、同じ貯蓄目的の貯蓄を行うユーザどうしでメッセージのやり取りを行うことができる。
【0164】
具体的に、図14の例の場合、ユーザU2が「参加します」とメッセージ入力ボックス1404に入力した上でメッセージ送信ボタン1405をタップしたため、ユーザU2が「参加します」と発言することを模したメッセージ1403bが、トーク欄1403に表示されている。同様に、図14の例の場合、ユーザU1が「がんばろう」とメッセージ入力ボックス1404に入力した上でメッセージ送信ボタン1405をタップしたため、ユーザU1が「がんばろう」と発言することを模したメッセージ1403cが、トーク欄1403に表示されている。
【0165】
(貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例-その2)
つぎに、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例-その2について説明する。図15は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その2)である。図15には、図4に示したユーザU1がある貯蓄目的(たとえば貯蓄目的「母親の誕生日」)の貯蓄を行っており、図4に示したユーザU1の口座410から所望の金額を当該貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座(たとえば図4に示した仮想口座411)へ振り替える(すなわち当該仮想口座に入金する)場合に、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例を示した。
【0166】
また、図15の説明において、図9の説明と同様に、ユーザU1が使用するユーザ端末120を「ユーザ端末120-1」とし、ユーザU2が使用するユーザ端末120を「ユーザ端末120-2」とする。そして、図15の説明において、図4に示した口座410(すなわちユーザU1の口座)が開設されたA銀行の銀行サーバ130を「銀行サーバ130-1」とする。
【0167】
図15において、ユーザ端末120-1は、ユーザU1からの操作に基づいて、ユーザU1が指定した金額を、上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座へ入金する旨の入金要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1501)。貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120-1から上記の入金要求を受け付けると、ユーザU1が指定した金額を口座410から仮想口座411へ入金するように指示する入金指示を銀行サーバ130-1へ送信する(ステップS1502)。
【0168】
銀行サーバ130-1は、貯蓄支援サーバ110から上記の入金指示を受け付けると、当該入金指示にしたがって、ユーザU1が指定した金額をユーザU1の口座410から上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座へ入金し(ステップS1503)、当該仮想口座の入金後の貯蓄額を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1504)。また、銀行サーバ130-1は、たとえば、入金があったことにより、上記貯蓄目的に対応する仮想口座の貯蓄額が変動すると、当該仮想口座の貯蓄額が入金後の貯蓄額となるように、仮想口座情報DB700の仮想口座情報の更新も行う。
【0169】
貯蓄支援サーバ110は、銀行サーバ130-1から上記の貯蓄額情報を受け付けると、上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座の口座別貯蓄額が入金後の貯蓄額となるように、目的別貯蓄情報DB600の目的別貯蓄情報を更新する(ステップS1505)。そして、貯蓄支援サーバ110は、更新後の目的別貯蓄情報を参照して、上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座の口座別貯蓄額が当該仮想口座に対応する口座別目標貯蓄額に達したか否かを判定する。この判定により当該仮想口座の口座別貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達したと判定した場合のみ、貯蓄支援サーバ110は、当該仮想口座の口座別貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達したことを示す貯蓄達成通知を銀行サーバ130-1へ送信する(ステップS1506)。銀行サーバ130-1は、貯蓄支援サーバ110から上記の貯蓄達成通知を受け付けると、上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座の貯蓄達成フラグを「1」に更新する(ステップS1507)。
【0170】
また、貯蓄支援サーバ110は、ステップS1505において目的別貯蓄情報を更新すると、更新後の目的別貯蓄情報を参照して、上記貯蓄目的に対応する各仮想口座の貯蓄額から当該貯蓄目的の合計貯蓄額を算出する(ステップS1508)。そして、貯蓄支援サーバ110は、上記貯蓄目的と、当該貯蓄目的に対してステップS1508で算出した合計貯蓄額と、の情報を含む目的別貯蓄額情報をユーザ端末120-1,120-2へ送信する(ステップS1509)。
【0171】
また、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、上述したように、上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座の口座別貯蓄額が当該仮想口座の口座別目標貯蓄額に達したと判定していた場合は、この際に、当該仮想口座の口座別貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達したことを示す目的別貯蓄額情報をユーザ端末120-1,120-2へ送信してもよい。
【0172】
ユーザ端末120-1,120-2は、貯蓄支援サーバ110から上記の目的別貯蓄額情報を受け付けると、目的別貯蓄額通知画面(図16を参照)を表示して(ステップS1510)、貯蓄目的や当該貯蓄目的の合計貯蓄額などをユーザU1およびユーザU2に案内する。
【0173】
(入金時の表示画面の一例)
つぎに、入金時の表示画面の一例について説明する。図16は、実施の形態にかかる入金時の表示画面の一例を示す図である。図16において、図14と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。図16に示す入金時の表示画面1600は、たとえば、目的別貯蓄参加通知画面1400と同様に、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応して設けられるトーク画面となっている。
【0174】
たとえば、ユーザU1がメッセージ入力ボックス1404に「1000円入金」と入力した上でメッセージ送信ボタン1405をタップすると、ユーザU1の口座410から貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応するユーザU1の仮想口座(たとえば図4に示した仮想口座411)へ「1000円」入金する旨の入金要求が貯蓄支援サーバ110へ送信される。そして、図16に示すように、トーク欄1403には、ユーザU1が「1000円入金」と発言したことを模したメッセージ1601が表示される。
【0175】
そして、上記の入金要求に基づいて、口座410から上記のユーザU1の仮想口座へ1000円入金されると、トーク欄1403には、A銀行が「1000円入金しました。ユーザU1さんの貯蓄額は11000円になりました。全体の貯蓄額は16000円になりました。」と発言したことを模したメッセージ1602が表示される。
【0176】
(貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例-その3)
つぎに、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例-その3について説明する。図17は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その3)である。図17には、図4に示したユーザU1がある貯蓄目的の貯蓄たとえば貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄)に加えて、他の貯蓄目的の貯蓄(たとえば貯蓄目的「家族旅行」の貯蓄)も行っており、ある貯蓄目的の貯蓄に対応する仮想口座から他の貯蓄目的の貯蓄に対応する仮想口座への所定金額の振り替えを行う場合に、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例を示した。
【0177】
また、図17の説明において、図9の説明と同様に、ユーザU1が使用するユーザ端末120を「ユーザ端末120-1」とし、図4に示した口座410(すなわちユーザU1の口座)が開設されたA銀行の銀行サーバ130を「銀行サーバ130-1」とする。また、ユーザU1の各仮想口座は、たとえば、いずれも口座410内に設けられた仮想口座とする。
【0178】
図17において、ユーザ端末120-1は、ユーザU1からの操作に基づいて、ユーザU1が指定した金額を、ある貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座から、他の貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座への振替を希望する旨の振替要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1701)。
【0179】
貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120-1から上記の振替要求を受け付けると、振替可能なユーザU1の仮想口座(振替可能口座)を特定する(ステップS1702)。ここで、振替可能口座は、たとえば、ユーザU1の仮想口座(すなわちユーザID「U1」と対応付けられた仮想口座)のうち振替元の仮想口座(たとえば仮想口座411)とは異なる仮想口座であって、他の貯蓄目的に対応するユーザU1のすべての仮想口座である。そして、貯蓄支援サーバ110は、特定した振替可能口座を示す振替可能口座通知をユーザ端末120-1へ送信する(ステップS1703)。
【0180】
ユーザ端末120-1は、振替可能口座通知を受け付けると、貯蓄支援サーバ110によって特定された振替可能口座を表示して(ステップS1704)、当該振替可能口座をユーザU1に案内する。そして、ユーザ端末120-1は、ユーザU1によって振替可能口座のうちのいずれかが選択されると、選択された振替可能口座を示す選択口座通知を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1705)。
【0181】
貯蓄支援サーバ110は、選択口座通知を受け付けると、ステップS1701においてユーザが指定した金額を、ステップS1705において選択された振替可能口座へ振り替えるように指示する振替指示を銀行サーバ130-1へ送信する(ステップS1706)。銀行サーバ130-1は、貯蓄支援サーバ110から受け付けた上記の振替指示にしたがって、ユーザU1が指定した金額を選択された振替可能口座へ振り替える(ステップS1707)。そして、銀行サーバ130-1は、振替元の仮想口座および振替先の仮想口座のそれぞれの振替後の貯蓄額を示す貯蓄額情報を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1708)。ステップS1708の処理後は、貯蓄支援サーバ110は、図15のステップS1505以降の処理(ステップS1507の処理は除く)を行えばよい。
【0182】
(振替時の表示画面の一例)
つぎに、振替時の表示画面の一例について説明する。図18は、実施の形態にかかる振替時の表示画面の一例を示す図である。図18において、図14と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。図18に示す振替時の表示画面1800は、たとえば、目的別貯蓄参加通知画面1400と同様に、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応して設けられるトーク画面となっている。
【0183】
たとえば、ユーザU1がメッセージ入力ボックス1404に「1000円振替」と入力してメッセージ送信ボタン1405をタップすると、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応するユーザU1の仮想口座(たとえば図4に示した仮想口座411)から他の貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座へ「1000円」振り替える旨の振替要求が貯蓄支援サーバ110へ送信される。そして、図18に示すように、トーク欄1403には、ユーザU1が「1000円振替」と発言したことを模したメッセージ1801が表示される。
【0184】
そして、上記の振替要求に基づいて振替可能口座が特定され、振替可能口座通知を貯蓄支援サーバ110から受け付けると、特定された振替可能口座を示す振替可能口座情報1802が表示される。図18の例では、振替可能口座として、貯蓄目的「家族旅行」に対応するユーザU1の仮想口座(たとえば図6に示した仮想口座ID「△△」の仮想口座)が特定されている。
【0185】
このため、図18の例では、振替可能口座情報1802には、「家族旅行」および「家族旅行」に対応するチェックボックスと、振替実行ボタン1803と、が表示されている。この場合、たとえば、ユーザU1は、「家族旅行」に対応するチェックボックスをタップすることにより貯蓄目的「家族旅行」に対応するユーザU1の仮想口座を振替先として選択することができる。
【0186】
そして、この場合、たとえば、ユーザU1は、振替実行ボタン1803をタップすることにより、選択した振替先への振替実施要求を貯蓄支援サーバ110へ送信することができる。これらにより、ユーザU1は、たとえば、自身の中で優先順位の高い貯蓄目的「家族旅行」が思うように進捗していない場合に、当該貯蓄に対して、自身の中で優先順位の低い貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄から資金を移すことができる。
【0187】
(貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例-その4)
つぎに、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例-その4について説明する。図19は、実施の形態にかかる貯蓄支援システムの各装置が行う処理の一例を示すシーケンス図(その4)である。図19には、図4に示したユーザU1およびユーザU2が共同してある貯蓄目的の貯蓄(たとえば貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄)を行っており、当該貯蓄に用いる各々の仮想口座に対応する口座別目標貯蓄額を変更する場合に、貯蓄支援システム100の各装置が行う処理の一例を示した。
【0188】
また、図19の説明において、図9の説明と同様に、ユーザU1が使用するユーザ端末120を「ユーザ端末120-1」とし、ユーザU2が使用するユーザ端末120を「ユーザ端末120-2」とする。そして、図19の説明において、図4に示した口座410(すなわちユーザU1の口座)が開設されたA銀行の銀行サーバ130を「銀行サーバ130-1」とし、図4に示した口座420(すなわちユーザU2の口座)が開設されたB銀行の銀行サーバ130を「銀行サーバ130-2」とする。
【0189】
図19において、ユーザ端末120-1は、ユーザU1からの操作に基づいて、上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座の口座別目標貯蓄額の変更を希望する旨の立替要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1901)。
【0190】
貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120-1から上記の立替要求を受け付けると、立替可能な他のユーザ(立替可能ユーザ)を特定する(ステップS1902)。ここで、振替可能口座は、たとえば、上記貯蓄目的の貯蓄を行うユーザであって、ユーザU1以外のすべてのユーザ(ここではユーザU2)である。そして、貯蓄支援サーバ110は、特定した立替可能ユーザを示す立替可能ユーザ通知をユーザ端末120-1へ送信する(ステップS1903)。
【0191】
ユーザ端末120-1は、立替可能ユーザ通知を受け付けると、当該立替可能ユーザ通知が示す立替可能ユーザと、ユーザU1が希望する立替額の入力を受け付ける立替申請画面(図20を参照)を表示する(ステップS1904)。そして、ユーザ端末120-1は、立替申請画面によって、ユーザU1によって立替可能ユーザのうちのいずれかが選択されるとともに、ユーザU1によって立替額の入力があると、ユーザU1によって選択されたユーザおよび入力された立替額を示す立替実施要求を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1905)。
【0192】
図19の例では、ユーザU1によってユーザU2が選択され、ユーザU1によって入力された立替額が5000円であって、ユーザU2および立替額「5000円」を示す立替実施要求が貯蓄支援サーバ110へ送信されたものとする。この場合、貯蓄支援サーバ110は、ユーザU1によって入力された立替額の立替の希望があったことを通知する立替希望通知をユーザ端末120-2へ送信する(ステップS1906)。
【0193】
ユーザ端末120-2は、立替希望通知を受け付けると、ユーザU1によって入力された立替額の立替を許可するか否かを受け付ける立替許可/拒否画面を表示する(ステップS1907)。そして、ユーザ端末120-2は、立替許可を受け付けた場合は立替許可通知を貯蓄支援サーバ110へ送信し、立替拒否を受け付けた場合は立替拒否通知を貯蓄支援サーバ110へ送信する(ステップS1908)。
【0194】
貯蓄支援サーバ110は、立替許可通知を受け付けた場合のみ、上記貯蓄目的に対応するユーザU1の仮想口座の口座別目標貯蓄額をユーザU1によって入力された立替額分減らし、上記貯蓄目的に対応するユーザU2の仮想口座の口座別目標貯蓄額をユーザU1によって入力された立替額分増やすように、目的別貯蓄情報を更新する(ステップS1909)。
【0195】
また、この場合、貯蓄支援サーバ110は、口座別目標貯蓄額を更新すると、たとえば、更新後のそれぞれの口座別目標貯蓄額を示す口座別目標貯蓄額通知をユーザ端末120-1,120-2へ送信してもよい。このようにした場合、ユーザ端末120-1,120-2は、たとえば、口座別目標貯蓄額通知を受け付けると、更新後の口座別目標貯蓄額を示す口座別目標貯蓄額画面(図22を参照)を表示して、更新後の口座別目標貯蓄額をユーザU1,U2にそれぞれ案内する。
【0196】
(立替時の表示画面の一例)
つぎに、立替時の表示画面の一例について説明する。図20は、実施の形態にかかる立替申請画面の一例を示す図である。図20において、図14と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。図20に示す立替申請画面2000は、たとえば、目的別貯蓄参加通知画面1400と同様に、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応して設けられるトーク画面となっている。
【0197】
立替申請画面2000は、貯蓄支援サーバ110によって特定された立替可能ユーザを示すとともに当該立替可能ユーザを選択するためのチェックボックス2001と、立替額の入力を受け付ける立替額入力ボックス2002と、立替申請ボタン2003と、が設けられる。
【0198】
たとえば、ユーザU1は、立替申請画面2000において、チェックボックス2001にチェックして、立替額入力ボックス2002に「5000円」と入力した上で、立替申請ボタン2003をタップすると、ユーザU1によって選択されたユーザがユーザU2であり、ユーザU1によって入力された立替額が5000円であることを示す立替実施要求が貯蓄支援サーバ110へ送信される。この場合、ユーザU2のユーザ端末120(たとえば図18に示したユーザ端末120-2)には、図21に示す立替許可/拒否画面2100が表示される。
【0199】
図21は、実施の形態にかかる立替許可/拒否画面の一例を示す図である。図21において、図14と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。図21に示す立替許可/拒否画面2100は、たとえば、目的別貯蓄参加通知画面1400と同様に、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応して設けられるトーク画面となっている。
【0200】
図21において、立替許可/拒否画面2100には、「ユーザU1さんから5000円の立替願いが届いています。」と表示される。また、立替許可/拒否画面2100には、許可ボタン2101と、拒否ボタン2102と、が設けられる。ユーザU2は、立替を許可する場合は許可ボタン2101をタップすればよい。この場合、ユーザU2のユーザ端末120から貯蓄支援サーバ110へ立替許可通知が送信される。また、ユーザU2は、立替を拒否する場合は拒否ボタン2102をタップすればよい。この場合、ユーザU2のユーザ端末120から貯蓄支援サーバ110へ立替拒否通知が送信される。図21の例において、ユーザU2によって許可ボタン2101がタップされた場合は、つづいて図22に示す口座別目標貯蓄額画面2200が表示される。
【0201】
図22は、実施の形態にかかる口座別目標貯蓄額画面の一例を示す図である。図22において、図14と同様の構成については同一の符号を付して、説明を省略する。図22に示す口座別目標貯蓄額画面2200は、たとえば、目的別貯蓄参加通知画面1400と同様に、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄に対応して設けられるトーク画面となっている。
【0202】
図22において、口座別目標貯蓄額画面2200には、「ユーザU1さんの口座別目標貯蓄額は35000円から30000円になりました。ユーザU2さんの口座別目標貯蓄額は15000円から20000円になりました。」と表示される。これにより、ユーザU1およびユーザU2は、変更後の各々の口座別目標貯蓄額を知ることができる。
【0203】
(貯蓄支援サーバ110が行う処理の他の一例)
つぎに、貯蓄支援サーバ110が行う処理の他の一例について説明する。図23は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバが行う貯蓄支援処理の一例を示すフローチャートである。図23において、貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120から目的別貯蓄作成要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS2301)。
【0204】
目的別貯蓄作成要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS2301:No)、貯蓄支援サーバ110は、ステップS2305の処理へ移行する。目的別貯蓄作成要求を受け付けたと判定した場合(ステップS2301:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、目的別貯蓄作成要求元のユーザ端末120のユーザの口座を特定する(ステップS2302)。ステップS2302において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、ユーザ情報DB500を参照して、受け付けた目的別貯蓄作成要求のユーザIDに対応する銀行名、支店名および口座番号などを取得することにより、目的別貯蓄作成要求元のユーザ端末120のユーザの口座を特定することができる。
【0205】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、ステップS2302の特定結果に基づいて、目的別貯蓄作成要求元のユーザ端末120のユーザの口座が開設された金融機関の銀行サーバ130に仮想口座を作成するように指示する(ステップS2303)。ステップS2303において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、指示する対象の銀行サーバ130に対して、目的別貯蓄作成要求元のユーザ端末120のユーザの口座内に、目的別貯蓄作成要求の貯蓄目的に対応する仮想口座を作成するように指示する仮想口座作成指示を送信する。そして、貯蓄支援サーバ110は、ステップS2303の指示によって作成された仮想口座を目的別貯蓄作成要求の貯蓄目的に対応付けて記憶する(ステップS2304)。
【0206】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120から参加要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS2305)。参加要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS2305:No)、貯蓄支援サーバ110は、ステップS2309の処理へ移行する。参加要求を受け付けたと判定した場合(ステップS2305:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、参加要求元のユーザ端末120のユーザの口座を特定する(ステップS2306)。ステップS2306において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、ユーザ情報DB500を参照して、参加要求のユーザIDに対応する銀行名、支店名および口座番号などを取得することにより、参加要求元のユーザ端末120のユーザの口座を特定することができる。
【0207】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、ステップS2306の特定結果に基づいて、参加要求元のユーザ端末120のユーザの口座が開設された金融機関の銀行サーバ130に仮想口座を作成するように指示する(ステップS2307)。ステップS2307において、貯蓄支援サーバ110は、たとえば、指示する対象の銀行サーバ130に対して、参加要求元のユーザ端末120のユーザの口座内に、参加要求の貯蓄目的に対応する仮想口座を作成するように指示する仮想口座作成指示を送信する。そして、貯蓄支援サーバ110は、ステップS2307の指示によって作成された仮想口座を参加要求の貯蓄目的と対応付けて記憶する(ステップS2308)。
【0208】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、銀行サーバ130から貯蓄額情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS2309)。貯蓄額情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS2309:No)、貯蓄支援サーバ110は、図23に示す処理を終了する。貯蓄額情報を受け付けたと判定した場合(ステップS2309:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、受け付けた貯蓄額情報に基づいて、貯蓄額が変動した仮想口座を特定し(ステップS2310)、目的別貯蓄情報DB600における貯蓄額が変動した仮想口座の口座別貯蓄額を更新する(ステップS2311)。
【0209】
そして、貯蓄支援サーバ110は、上記の貯蓄額が変動した仮想口座と同じ貯蓄目的の貯蓄に用いられる各仮想口座の貯蓄額から当該貯蓄目的の合計貯蓄額を算出し(ステップS2312)、当該貯蓄目的と、当該貯蓄目的に対して算出した合計貯蓄額と、の情報を含む目的別貯蓄額情報をユーザ端末120へ送信する(ステップS2313)。ステップS2313において、貯蓄支援サーバ110が目的別貯蓄額情報を送信するユーザ端末120は、上記の貯蓄額が変動した仮想口座と同じ貯蓄目的の貯蓄に用いられる各仮想口座に対応するユーザのユーザ端末120である。
【0210】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、上記の貯蓄額が変動した仮想口座の貯蓄額が当該仮想口座の口座別目標貯蓄額に達したか否かを判定する(ステップS2314)。仮想口座の貯蓄額が当該仮想口座の口座別目標貯蓄額に達していないと判定した場合(ステップS2314:No)、貯蓄支援サーバ110は、図23の処理を終了する。
【0211】
仮想口座の貯蓄額が当該仮想口座の口座別目標貯蓄額に達したと判定した場合(ステップS2314:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、当該仮想口座の貯蓄額が口座別目標貯蓄額に達したことを案内する情報(口座別目標達成情報)をユーザ端末120へ送信する(ステップS2315)。ステップS2315において、貯蓄支援サーバ110が口座別目標達成情報を送信するユーザ端末120は、上記の貯蓄額が変動した仮想口座と同じ貯蓄目的の貯蓄に用いられる各仮想口座に対応するユーザのユーザ端末120である。
【0212】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、上記の合計貯蓄額の算出に用いた貯蓄目的に対応する目標貯蓄額に達したか否かを判定する(ステップS2316)。合計貯蓄額が目標貯蓄額に達していないと判定した場合(ステップS2316:No)、貯蓄支援サーバ110は、図23の処理を終了する。
【0213】
合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したと判定した場合(ステップS2316:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達したことを案内する情報(目標達成情報)をユーザ端末120へ送信する(ステップS2317)。ステップS2317において、貯蓄支援サーバ110が目標達成情報を送信するユーザ端末120は、上記の貯蓄額が変動した仮想口座と同じ貯蓄目的の貯蓄に用いられる各仮想口座に対応するユーザのユーザ端末120である。
【0214】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、上記の合計貯蓄額の算出に用いた貯蓄目的に対応する振込先口座の設定があるか否かを判定する(ステップS2318)。振込先口座の設定がないと判定した場合(ステップS2318:No)、貯蓄支援サーバ110は、図23に示す処理を終了する。振込先口座の設定があると判定した場合(ステップS2318:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、上記の合計貯蓄額の算出に用いた貯蓄目的に対応する各仮想口座の貯蓄額の振込先口座への振込の実行を各仮想口座が設けられた銀行サーバ130に指示して(ステップS2319)、図23の処理を終了する。
【0215】
また、貯蓄支援サーバ110は、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達して振込先口座への振込を実行する際に、当該振込先口座が開設された銀行の銀行サーバ130へ、所定のメッセージを送信するようにしてもよい。このメッセージは、振込先口座と同様に、貯蓄を行うユーザによって貯蓄支援サーバ110に対して予め設定される。このようにした場合、メッセージを受信した銀行サーバ130は、たとえば、受信したメッセージを振込先口座の名義人の端末へ送信する。具体的な一例を挙げれば、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うユーザは、貯蓄支援サーバ110に対し、振込先口座として母親の口座を設定するとともに、メッセージ「お母さんありがとう。あなたに愛された子供たち:代表恵介」を設定する。このようにした場合、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄の合計貯蓄額が目標貯蓄額に達して母親の口座への振込を実行する際に、メッセージ「お母さんありがとう。あなたに愛された子供たち:代表恵介」を、母親の口座が開設された銀行の銀行サーバ130へ送信する。
【0216】
また、貯蓄支援サーバ110は、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達した場合、貯蓄を行うユーザによって予め設定された他のユーザを、当該貯蓄目的の貯蓄に招待するようにしてもよい。たとえば、貯蓄支援サーバ110は、図12を用いて説明した目的別貯蓄案内情報1201を、予め設定された他のユーザのユーザ端末120に送信することにより、当該ユーザを招待する。具体的な一例を挙げれば、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行うユーザは、貯蓄支援サーバ110に対し、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達した場合に招待するユーザとして母親を設定する。
【0217】
このようにした場合、貯蓄支援サーバ110は、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄の合計貯蓄額が目標貯蓄額に達すると、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄の目的別貯蓄案内情報を母親のユーザ端末120へ送信することにより、母親を招待する。そして、この招待に母親が応じると、母親のユーザ端末120にも図14などを用いて説明したトーク画面1400が表示される。これにより、トーク画面1400を介して、貯蓄目的「母親の誕生日」の貯蓄を行ったユーザ(たとえば子供)と、母親とがメッセージなどのやり取りを行うことができる。
【0218】
また、このようにした場合、貯蓄支援サーバ110は、招待されたユーザ(上記の例では母親)の利便性を高めるため、さらに、合計貯蓄額が目標貯蓄額に達した場合に、SNSにアカウントが登録されている店舗も招待するようにしてもよい。このようにした場合、たとえば、招待されたユーザは、トーク画面1400を介して、当該店舗に注文などを行うことが可能となる。また、このようにした場合、貯蓄された金銭の振込先口座を当該店舗の口座に設定すれば、当該店舗に対する支払いも容易に行うことが可能となる。なお、このようにした場合、貯蓄支援サーバ110は、振込の実行指示をユーザから受け付けたことに応じて、振込先口座への振込を行わせるようにしてもよい。そして、ユーザは、たとえば上記の注文後に振込の実行指示を行うようにしてもよい。
【0219】
また、貯蓄支援サーバ110は、ある貯蓄目的の貯蓄の合計貯蓄額が目標貯蓄額に達して当該貯蓄が完了した場合、たとえば、当該貯蓄目的の貯蓄を行ったユーザと当該貯蓄目的の貯蓄の目的別貯蓄情報との対応付けを解除するなどして、当該貯蓄目的の貯蓄を行ったユーザを当該貯蓄目的の貯蓄から退出させるようにしてもよい。
【0220】
図24は、実施の形態にかかる貯蓄支援サーバが行う口座別目標貯蓄額変更処理の一例を示すフローチャートである。図24において、貯蓄支援サーバ110は、ユーザ端末120から立替要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS2401)。立替要求を受け付けていない場合(ステップS2401:No)、貯蓄支援サーバ110は、図24に示す処理を終了する。立替要求を受け付けた場合(ステップS2401:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、立替可能ユーザを特定し(ステップS2402)、特定した立替可能ユーザを示す立替可能ユーザ通知を立替要求元のユーザ端末120へ送信する(ステップS2403)。
【0221】
つぎに、貯蓄支援サーバ110は、立替実施要求をユーザ端末120から受け付けたか否かを判定する(ステップS2404)。立替実施要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS2404:No)、貯蓄支援サーバ110は、図24に示す処理を終了する。
【0222】
立替実施要求を受け付けたと判定した場合(ステップS2404:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、立替実施要求元のユーザ端末120のユーザによって選択された立替可能ユーザのユーザ端末120に立替許可/拒否情報を送信する(ステップS2405)。そして、貯蓄支援サーバ110は、立替許可/拒否情報送信先のユーザ端末120のユーザによって立替が許可されたか否かを判定する(ステップS2406)。立替が拒否されたと判定した場合(ステップS2406:No)、貯蓄支援サーバ110は、図24に示す処理を終了する。
【0223】
立替が許可されたと判定した場合(ステップS2406:Yes)、貯蓄支援サーバ110は、立替実施要求元のユーザ端末120のユーザの仮想口座に対応する口座別目標貯蓄額を当該ユーザが指定した指定額減らすとともに、立替許可/拒否情報送信先のユーザ端末120のユーザの仮想口座に対応する口座別目標貯蓄額を上記指定額増やすように、目的別貯蓄情報を更新して(ステップS2407)、図24に示す処理を終了する。
【0224】
以上に説明したように、貯蓄支援サーバ110は、同じ貯蓄目的の貯蓄に用いられる各口座の貯蓄額から当該貯蓄目的の貯蓄全体の合計貯蓄額を算出し、当該貯蓄目的と、算出した合計貯蓄額と、の情報を含む目的別貯蓄情報を、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザのユーザ端末120へ送信することができる。これにより、貯蓄支援サーバ110は、当該貯蓄目的の貯蓄全体の合計貯蓄額を、当該貯蓄目的の貯蓄を行うユーザに簡単に把握させることができる。
【0225】
なお、本実施の形態で説明した例では、貯蓄支援サーバ110が銀行サーバ130と別体として設けられた例を説明したが、これに限らない。たとえば、貯蓄支援サーバ110がいずれかの銀行サーバ130と一体として設けられてもよい。このようにした場合、たとえば、当該銀行サーバ130のCPU201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより、あるいは当該銀行サーバ130のメモリ202や通信IF203により、上述した貯蓄支援サーバ110の各機能部の機能を実現することができる。
【0226】
また、本実施の形態で説明した貯蓄支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。本貯蓄支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)-ROM、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本貯蓄支援プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布されてもよい。
【0227】
以上に説明したように、本発明によれば、ある貯蓄目的の貯蓄が複数の口座を用いて行われる場合に、貯蓄者がその貯蓄目的の貯蓄全体の貯蓄額を簡単に把握することを可能にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0228】
以上のように、本発明にかかる貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラムは、金銭の貯蓄を行う貯蓄者を支援する貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラムに有用であり、特に、ある貯蓄目的の貯蓄を複数の口座を用いて行う貯蓄者を支援する貯蓄支援装置、貯蓄支援方法および貯蓄支援プログラムに適している。
【符号の説明】
【0229】
100 貯蓄支援システム
110 貯蓄支援サーバ
111 記憶部
120 ユーザ端末
130 銀行サーバ
131 口座情報DB
150 ネットワーク
410,420 口座
411,421 仮想口座
500 ユーザ情報DB
600 目的別貯蓄情報DB
700 仮想口座情報DB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24