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特許7112878溶着性ビーズ玩具用装飾玩具及び溶着性ビーズ玩具セット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-27
(45)【発行日】2022-08-04
(54)【発明の名称】溶着性ビーズ玩具用装飾玩具及び溶着性ビーズ玩具セット
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/14 20060101AFI20220728BHJP
   A63H 9/00 20060101ALI20220728BHJP
   A44C 27/00 20060101ALI20220728BHJP
【FI】
A63H33/14
A63H9/00 X
A44C27/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018083883
(22)【出願日】2018-04-25
(65)【公開番号】P2019187775
(43)【公開日】2019-10-31
【審査請求日】2021-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000128234
【氏名又は名称】株式会社エポック社
(74)【代理人】
【識別番号】110002022
【氏名又は名称】弁理士法人コスモ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】境 亮
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3210316(JP,U)
【文献】特開2017-153567(JP,A)
【文献】特開2009-125232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
A44C 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅寸法を溶着性ビーズ玩具の最大寸法と合わせて突起状、溝状又は孔状に形成されて、前記溶着性ビーズ玩具の集合体と係合可能に形成されるビーズ係合部を有し、
前記ビーズ係合部は、高さ寸法を前記溶着性ビーズ玩具の最大寸法と合わせた、正面視円形となる円柱の前記突起状に形成される、
ことを特徴とする溶着性ビーズ玩具用装飾玩具。
【請求項2】
前記ビーズ係合部は、対向して配置される2枚の板状体により前記溝状に形成されて、2枚の前記板状体は、それぞれ高さ寸法が異なるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の溶着性ビーズ玩具用装飾玩具。
【請求項3】
前記ビーズ係合部は、長矩形の前記孔状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の溶着性ビーズ玩具用装飾玩具。
【請求項4】
複数の前記溶着性ビーズ玩具と、
請求項1乃至請求項3の何れか記載の溶着性ビーズ玩具用装飾玩具と、
を備えることを特徴とする溶着性ビーズ玩具セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶着性ビーズ玩具用装飾玩具及び溶着性ビーズ玩具セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、水溶性樹脂で形成された粒状のビーズを用いた溶着性ビーズ玩具が提供されている。特許文献1には、溶着性ビーズ玩具が載置されるよう複数の凹部が形成される保持トレイと、ベーストレイと、保持トレイとベーストレイとの間に差し込むシートを備えるビーズ玩具セットが開示されている。ここで、このシートには、図柄が記載されており、使用者はこの図柄に合わせて溶着性ビーズ玩具を保持トレイに配置することで、種々の形状の溶着性ビーズ玩具の集合体を作成することができる。
【0003】
この溶着性ビーズ玩具は、例えば、ポリビニルアルコールを樹脂に配合して混練して粒状に形成される。そして、複数の溶着性ビーズ玩具を保持トレイに載置した後、霧吹き等により水を溶着性ビーズ玩具に供給して湿潤状態とすることで、溶着性ビーズ玩具は溶融する。その後、所定時間放置して乾燥させると、溶融した樹脂が硬化し、溶着性ビーズ玩具同士が結合する。このようにして、主な使用者である子供は、所望の図柄の溶着性ビーズ玩具の集合体を作成して楽しむことができる。
【0004】
作成した溶着性ビーズ玩具の集合体は、装飾体として利用することもできる。この場合、特許文献2に開示されるように、被装飾体に粘着シートを取り付けて、この粘着シートに溶着性ビーズ玩具の集合体を取り付けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実用新案登録第3131292号公報
【文献】特開昭61-44699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
粘着シートを取り付けた被装飾体に対して、作成した溶着性ビーズ玩具の集合体の取り付け、取り外しを複数回行うと、粘着シートの粘着力が弱まってしまい、数回の使用で遊ぶことが出来なくなってしまうことがある。このため、粘着力を強めることも考えられるが、強い粘着力では小さい子供にとっては取り外しが難しく、楽しく遊ぶことが出来なくなってしまう恐れがある。また、溶着性ビーズ玩具の集合体でパーツを作成し、パーツを組み立てて物体を作成できるが、小さい子供にとっては、大きな物体や複雑な物体を作成するのは難しく、遊び方が限られていた。
【0007】
本発明の目的は、子供が容易に溶着性ビーズ玩具の集合体を着脱することができる溶着性ビーズ玩具用装飾玩具と、この溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を備える溶着性ビーズ玩具セットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一つの態様に係る溶着性ビーズ玩具用装飾玩具は、幅寸法を溶着性ビーズ玩具の最大寸法と合わせて突起状、溝状又は孔状に形成されて、前記溶着性ビーズ玩具の集合体と係合可能に形成されるビーズ係合部を有し、前記ビーズ係合部は、高さ寸法を前記溶着性ビーズ玩具の最大寸法と合わせた、正面視円形となる円柱の前記突起状に形成される、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の一つの態様に係る溶着性ビーズ玩具セットは、複数の前記溶着性ビーズ玩具と、上述の溶着性ビーズ玩具用装飾玩具と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上記の態様によれば、子供が容易に溶着性ビーズ玩具の集合体を着脱することができる溶着性ビーズ玩具用装飾玩具と、この溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を備える溶着性ビーズ玩具セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る、動物を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を示す図であり、(a)は前方側から見た斜視図であり、(b)は後方側から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る溶着性ビーズ玩具用装飾玩具に装着するための溶着性ビーズ玩具の集合体を作成するための溶着性ビーズ玩具の例を示す図であり、(a)は球形の溶着性ビーズ玩具を示し、(b)は多面体形状の溶着性ビーズ玩具を示す。
図3】本発明の実施形態に係る、動物を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具に溶着性ビーズ玩具の集合体を装着した例を示す図であり、(a)はトラをイメージした例を示す図であり、(b)はライオンをイメージした例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る、ティアラを模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を示す図であり、(a)は前方から見た斜視図であり、(b)は後方から見た斜視図である。
図5】本発明の実施形態に係る、ティアラを模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具に溶着性ビーズ玩具の集合体を装着した例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る、フォトフレームである溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を示し、(a)は斜視図であり、(b)は溶着性ビーズ玩具の集合体を装着した例を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る、馬車及び馬車を引く馬を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を示す斜視図である。
図8】本発明の実施形態に係る、馬車及び馬車を引く馬を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具に溶着性ビーズ玩具の集合体を装着した例を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る、建物を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を示す斜視図である。
図10】本発明の実施形態に係る、建物を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具に溶着性ビーズ玩具の集合体を装着した例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、図に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1(a),(b)は動物を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具1Aを示す。装飾玩具1Aは、トラやライオンのような四足歩行の動物を模した形状をしている。装飾玩具1Aは、胴部2A、頭部3A、4本の脚部4Aを備える。胴部2Aは、前後に長く形成される。頭部3Aは、板状に形成されて、胴部2Aの二股状の先端部に差し込まれるようにして胴部2Aに接続される。頭部3Aと胴部2Aとの接続は、図示しないが、胴部2Aに形成される軸部が頭部3Aの軸受に挿入され、頭部3Aは胴部2Aに対して該軸部周りに回動自在に接続される。胴部2Aと頭部3Aの軸接続は、所定の摺動抵抗が付与される。従って、頭部3Aは、任意の回動位置に設定することができる。胴部2Aの前端側面及び後端側面にそれぞれ接続される脚部4Aも同様に胴部2Aと回動自在に軸接続され、任意の回動位置に設定することができる。
【0013】
胴部2A、頭部3A、脚部4Aの両側面には、突起状の複数のビーズ係合部10が設けられる。なお、図1(a),(b)では一方の側面のみ示すが、他方の側面にも同位置に複数のビーズ係合部10が形成される。
【0014】
円柱形とされるビーズ係合部10の直径としての幅寸法W1は、図2(a),(b)に示す溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて形成される。換言すれば、幅寸法W1と最大寸法Dと、は略同一に形成される。ここで、溶着性ビーズ玩具100は、水溶性材料の樹脂により形成されている。具体的には、ポリビニルアルコールを樹脂に配合して混錬して形成されている。また、溶着性ビーズ玩具100を形成する樹脂は、透明材料や透光性を有する材料又は不透明材料を適宜選択して形成することができる。そして、溶着性ビーズ玩具100の最大寸法とは、図2(a)に例示する球形の溶着性ビーズ玩具110では最大寸法Dは直径であり、図2(b)に例示する多面体形状の溶着性ビーズ玩具120では最大寸法Dとは頂部間距離の最大値である。更に、ビーズ係合部10の高さ寸法T1は、溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて形成される。換言すれば、高さ寸法T1と最大寸法Dと、は略同一に形成される。
【0015】
なお、図2(a)に示す球形の溶着性ビーズ玩具110における最大寸法Dと図2(b)に示す多面体形状の溶着性ビーズ玩具120における最大寸法Dは、それぞれ異なって設定されることもある。具体的には、例えば、球形の溶着性ビーズ玩具110における最大寸法Dは、5mmであり、多面体形状の溶着性ビーズ玩具120における最大寸法Dが6mmであることもあり、このときの幅寸法W1や高さ寸法T1は5mm~6mmの範囲で設定されていればよい。すなわち、幅寸法W1や高さ寸法T1(後述の幅寸法W2~W9も同様)は、溶着性ビーズ玩具100(110,120)の最大寸法Dと大凡で合致していればよい。
【0016】
また、図1(a),(b)に示すように、頭部3Aの頭頂部には、頭部3Aの側面についての法線と平行な溝状のビーズ係合部20が形成される。ビーズ係合部20の溝幅寸法である幅寸法W2は、溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて形成される。換言すれば、幅寸法W2と最大寸法Dと、は略同一に形成される。さらにまた、図1(b)に示すように、胴部2Aの後端には、長矩形の孔状に形成されるビーズ係合部30が形成される。長矩形の孔状であるビーズ係合部30における短手方向の寸法とされる幅寸法W3は、溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて形成される。換言すれば、幅寸法W3と最大寸法Dと、は略同一に形成される。
【0017】
突起状、溝状又は孔状に形成されるビーズ係合部10,20,30は、別途作成される溶着性ビーズ玩具100の集合体が係合される。溶着性ビーズ玩具100の集合体は、図2(a)に例示する球形の溶着性ビーズ玩具110や図2(b)に例示する多面体とされる溶着性ビーズ玩具120を複数用いて形成する。溶着性ビーズ玩具100の集合体の作成の概略を説明すると、先ず、溶着性ビーズ玩具100に適合した複数の凹部を備えるトレイに複数の溶着性ビーズ玩具100を任意の形状となるように配置する。そして、トレイ上の複数の溶着性ビーズ玩具100に水を噴霧した後、乾燥・硬化させる。すると、溶着性ビーズ玩具100の集合体を作成することができる。
【0018】
このとき、平面状に形成される溶着性ビーズ玩具100の集合体に、溶着性ビーズ玩具100が一つ分欠けるようにして間欠部11(図3(a),(b)参照)を形成しておけば、該間欠部11に突起状のビーズ係合部10を差し込んで係合させることができる。例えば、図3(a)のトラをイメージした例に示すように、胴部2A、頭部3A、脚部4Aそれぞれに合わせて形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体の間欠部11に胴部2A、頭部3A、脚部4Aそれぞれのビーズ係合部10を挿入して係合させることで、胴部2A,頭部3A、脚部4Aそれぞれに合わせて形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体を装飾玩具1Aに装着することができる。
【0019】
また、溶着性ビーズ玩具100を平面的に配置して動物の尻尾状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体60A1,60A2は、孔状のビーズ係合部30に溶着性ビーズ玩具100の集合体60A1,60A2の一部を挿入するようにして係合させることができる。また、同様に溶着性ビーズ玩具100を平面的に配置してライオンの鬣を模した図3(b)のライオンをイメージした例に示す溶着性ビーズ玩具100の集合体60A3は、溝状のビーズ係合部20に溶着性ビーズ玩具100の集合体60A3の一部を挿入して係合させることができる。
【0020】
次に、図4(a),(b)に、飾り物であるティアラを模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具1Bを示す。装飾玩具1Bは、前面に配置される装飾部2Bであるビーズ係合部21と、装飾部2Bを左右で支持して頭頂部に取付けられるよう円弧状に形成される支持部3Bであるビーズ係合部22と、を備える。
【0021】
ビーズ係合部21(装飾部2B)は、装飾形状を呈して所定の間隔を空けて対向して配置される2枚の板状体21a,21bを備える。2枚の板状体21a,21b間における下方には底板21cが形成される。2枚の板状体21a,21bと底板21cにより、ビーズ係合部21は溝状に形成される。ビーズ係合部21の溝幅である幅寸法W4は、図2(a),(b)に示す溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて最大寸法Dと略同一に形成される。2枚の板状体21a,21bは、それぞれ高さ寸法が異なるように形成される。
【0022】
ビーズ係合部21の板状体21a,21b間には、前側の板状体21bの後面から突出するボスが、後側の板状体21aの前面に該ボスに対応して設けられる孔部に挿入されるようにして補強支持部21dが形成される。これにより、高さの高い板状体21a,21bの支持が補強される。また、板状体21bの前面には、前述と同様の複数の円柱突起状のビーズ係合部10が形成される。
【0023】
ビーズ係合部22(支持部3B)は、内外の板状体22a,22bと、板状体22a,22bとの間の下端に形成される底板22cにより溝状に形成される。外側の板状体22bの前方には、高さの低い山形の装飾が形成されて、当該箇所では内外の板状体22a,22bの高さが異なる。内外の板状体22a,22bは、それぞれビーズ係合部21の板状体21a,21bと連接される。従って、ビーズ係合部22の溝幅(幅寸法)は、前述のビーズ係合部21における溝幅である幅寸法W4と同じとされる。なお、図示しないが、ビーズ係合部21の底板21cの下方は空間が形成されて、板状体21a,21bと底板21cの下面とで溝状に形成される。
【0024】
装飾玩具1Bへの溶着性ビーズ玩具100の集合体の装着の例を図5に示す。前述と同様に、1つ分の溶着性ビーズ玩具100の間欠部11を備えて平面状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体60B1,60B2,60B3は、突起状のビーズ係合部10に該間欠部を差し込んで係合させることにより装飾玩具1Bに装着することができる。また、平面状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体60B4,60B5,60B6は、溝状のビーズ係合部21,22に挿入される。このとき、板状体21a,21b及び板状体22a,22bの高さが異なるように形成されるので、溶着性ビーズ玩具100の集合体60B4,60B5,60B6を倒れないように支持しつつ見栄え良く溶着性ビーズ玩具100の集合体60B4,60B5,60B6を配置することができる。
【0025】
次に、図6(a)に、フォトフレームとされる置物である、溶着性ビーズ玩具用装飾玩具1Cを示す。長矩形枠状の本体部2Cは、中央に写真係止部3Cとして透明板が配置される。本体部2Cの下側後面からは、机等に立てて載置できるように脚部4Cが延設される。本体部2Cの表面には、複数の円柱突起状のビーズ係合部10が設けられる。本体部2Cの四隅の表面には星やハート形状の装飾部2C1が形成される。装飾部2C1では、装飾部2C1の略中央にビーズ係合部10が形成される。前述と同様に、1つ分の溶着性ビーズ玩具100の間欠部11を備えて平面状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体を別途作成して、図6(b)に示すようにビーズ係合部10に間欠部11を差し込んで溶着性ビーズ玩具100の集合体を本体部2Cの表面に装着することができる。
【0026】
次に、図7に、馬車とされる乗り物と馬車を引く馬を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具1Dを示す。装飾玩具1Dは、馬車を引く馬を模した馬部2Dと、馬車部3Dを備える。馬部2Dには、胴体部2D1に前述と同様の複数のビーズ係合部10が形成される。胴体部2D1の複数のビーズ係合部10は、両面対称に配置される。また、馬部2Dの頭部2D2の頭長部にも円柱突起状のビーズ係合部10が形成される。
【0027】
一方、装飾玩具1Dの馬車部3Dは、かご部3D1と、架台部3D2と、4つの車輪部3D3と、を備える。かご部3D1、架台部3D2及び車輪部3D3は、それぞれ円柱突起状の複数のビーズ係合部10を備える。かご部3D1の上面には、溝状のビーズ係合部23が形成される。ビーズ係合部23は、中央2箇所に配置される板状体23aと、板状体23aに対して両側面側に所定の間隔でそれぞれ対称に配置される3つの板状体23bと、板状体23bに対してさらに両側面側に所定の間隔でそれぞれ対称に配置される3つの板状体23cと、が形成される。板状体23aと板状体23bは、かご部3D1の上面において一段高い段上に形成され、板状体23cはその下の段に形成される。そして、板状体23bは、板状体23cが形成される面からの高さが、板状体23cの高さよりも高く形成される。また、板状体23aと板状体23bとで形成される間隔(溝幅である幅寸法W5)及び板状体23bと板状体23cとで形成される間隔(溝幅である幅寸法W6)は、前述と同様に、図2(a),(b)に示す溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて最大寸法Dと略同一に形成される。
【0028】
装飾玩具1Dへの溶着性ビーズ玩具100の集合体の装着の例を図8に示す。前述と同様に、1つ分の溶着性ビーズ玩具100の間欠部11を備えて平面状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体は、突起状のビーズ係合部10と係合して装飾玩具1Dに装着することができる。また、平面状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体は、溝状のビーズ係合部23に挿入して装飾玩具1Dに装着することができる。
【0029】
次に、図9に、建物とされるお城を模した溶着性ビーズ玩具用装飾玩具1Eを示す。装飾玩具1Eの前面や側面、及び、各屋根の頂上部には、複数の円柱突起状のビーズ係合部10が形成される。また、装飾玩具1Eには、板状体を備えて溝状に形成される複数の溝状のビーズ係合部24が形成される。例えば、装飾玩具1Eの上部に形成されるビーズ係合部24aは、前側の板状体24a1と、後側の板状体24a2と、を備える。板状体24a1と板状体24a2は、オフセットして配置される。ビーズ係合部24aは、板状体24a1と板状体24a2、及び、板状体24a1と板状体24a2が設けられる面(底面)とにより、溝状に形成される。板状体24a1と板状体24a2間の間隔(溝幅)は幅寸法W7とされて、前述と同様に、図2(a),(b)に示す溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて最大寸法Dと略同一に形成される。
【0030】
一方、装飾玩具1Eに向かって右側上部に設けられるビーズ係合部24bは、前側の3つの板状体24b1と、装飾玩具1Eにおける建物の独立部分2Eの壁面である前面24b2と、板状体24b1が設けられる面を底面として溝状に形成される。溝幅である幅寸法W8は、同様に図2(a),(b)に示す溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて最大寸法Dと略同一に形成される。また、ビーズ係合部24bの後側にはビーズ係合部24cが形成される。ビーズ係合部24cは、独立部分2Eの窓部に臨む板状体24c1が後側として、独立部分2Eの後面24c2を前側とし、板状体24c1が設けられる窓部の下縁面を底面として溝状に形成される。溝幅である幅寸法W9も同様に図2(a),(b)に示す溶着性ビーズ玩具100の最大寸法Dと合わせて最大寸法Dと略同一に形成される。さらに装飾玩具1Eの側面にも、溝状のビーズ係合部24dが形成される。
【0031】
装飾玩具1Eへの溶着性ビーズ玩具100の集合体の装着の例を図10に示す。前述と同様に、1つ分の溶着性ビーズ玩具100の間欠部11を備えて平面状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体は、突起状のビーズ係合部10と係合して装飾玩具1Eに装着することができる。また、平面状に形成した溶着性ビーズ玩具100の集合体は、溝状のビーズ係合部24に挿入して装飾玩具1Eに装着することができる。
【0032】
以上のような本発明の実施形態によれば、下記の態様の溶着性ビーズ玩具用装飾玩具及び溶着性ビーズ玩具セットを提供することができる。
【0033】
第1の態様に係る溶着性ビーズ玩具用装飾玩具は、幅寸法を溶着性ビーズ玩具の最大寸法と合わせて突起状、溝状又は孔状に形成されて、前記溶着性ビーズ玩具の集合体と係合可能に形成されるビーズ係合部を有する。
【0034】
この構成によれば、溶着性ビーズ玩具用装飾玩具における突起状のビーズ係合部にあっては、間欠部を備える溶着性ビーズ玩具の集合体における該間欠部を容易に差し込むことができる。また、溶着性ビーズ玩具用装飾玩具における溝状や孔状のビーズ係合部にあっては、平面状に形成した溶着性ビーズ玩具の集合体を容易に挿入することができる。従って、小さな子供でも、溶着性ビーズ玩具の集合体を容易に繰り返し着脱することができる溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を提供することができる。
【0035】
第2の態様に係る溶着性ビーズ玩具用装飾玩具は、前記ビーズ係合部は、高さ寸法を前記溶着性ビーズ玩具の最大寸法と合わせた円柱の前記突起状に形成される。
【0036】
この構成によれば、間欠部を備える溶着性ビーズ玩具用装飾玩具の該間欠部に突起状のビーズ係合部が差し込まれても、正面視円形となる円柱突起状のビーズ係合部と球状や多面体形状の溶着性ビーズ玩具は略同一の大きさであるので、溶着性ビーズ玩具を装飾玩具に装着した後の突起状のビーズ係合部を目立たなくすることができる。
【0037】
第3の態様に係る溶着性ビーズ玩具用装飾玩具は、前記ビーズ係合部は、対向して配置される2枚の板状体により前記溝状に形成されて、2枚の前記板状体は、それぞれ高さ寸法が異なるように形成される。
【0038】
この構成によれば、2枚の板状体のうち、例えば前面側の板状体の高さを低くして後面側の板状体の高さを高くすることができるので、溶着性ビーズ玩具の集合体を板状体で隠してしまう領域を低減して溶着性ビーズ玩具の集合体が装着された装飾玩具の見栄えを良くすることができると共に、確実に溶着性ビーズ玩具の集合体を支持することができる。
【0039】
第4の態様に係る溶着性ビーズ玩具用装飾玩具は、前記ビーズ係合部は、長矩形の前記孔状に形成される。
【0040】
この構成によれば、孔状のビーズ係合部に挿入される溶着性ビーズ玩具と該ビーズ係合部との隙間を低減して溶着性ビーズ玩具の集合体が装着された装飾玩具の見栄えを良くすることができる。
【0041】
第5の態様に係る溶着性ビーズ玩具セットは、複数の前記溶着性ビーズ玩具と、第1の態様乃至第4の態様の何れか記載の溶着性ビーズ玩具用装飾玩具と、を備える。
【0042】
この構成によれば、作成した溶着性ビーズ玩具の集合体を取り付けて遊ぶことができる溶着性ビーズ玩具用装飾玩具を備える溶着性ビーズ玩具セットを提供することができる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、溶着性ビーズ玩具の集合体は、平面状に形成した溶着性ビーズ玩具の集合体を積層させて立体的に形成して、この立体的に形成した溶着性ビーズ玩具の集合体をビーズ係合部に装着することもできる。
【符号の説明】
【0044】
1A~1E 溶着性ビーズ玩具用装飾玩具
2A 胴部 2B 装飾部
2C 本体部 2C1 装飾部
2D 馬部 2D1 胴体部
2D2 頭部 2E 独立部分
3A 頭部 3B 支持部
3C 写真係止部 3D 馬車部
3D1 かご部 3D2 架台部
3D3 車輪部 4A 脚部
4C 脚部 10 ビーズ係合部
11 間欠部 20 ビーズ係合部
21 ビーズ係合部 21a 板状体
21b 板状体 21c 底板
21d 補強支持部 22 ビーズ係合部
22a 板状体 22b 板状体
22c 底板 23 ビーズ係合部
23a 板状体 23b 板状体
23c 板状体 24 ビーズ係合部
24a ビーズ係合部 24a1 板状体
24a2 板状体 24b ビーズ係合部
24b1 板状体 24b2 前面
24c ビーズ係合部 24c1 板状体
24c2 後面 24d ビーズ係合部
30 ビーズ係合部
60A1~6 溶着性ビーズ玩具の集合体
100 溶着性ビーズ玩具 110 溶着性ビーズ玩具
120 溶着性ビーズ玩具
D 最大寸法 T1 高さ寸法
W1~W9 幅寸法
図1
図2
図3
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図10