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<図1>
  • 特許-滑り止めチェア 図1
  • 特許-滑り止めチェア 図2
  • 特許-滑り止めチェア 図3
  • 特許-滑り止めチェア 図4
  • 特許-滑り止めチェア 図5
  • 特許-滑り止めチェア 図6
  • 特許-滑り止めチェア 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-27
(45)【発行日】2022-08-04
(54)【発明の名称】滑り止めチェア
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/00 20060101AFI20220728BHJP
【FI】
A47C7/00 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021063400
(22)【出願日】2021-04-02
【審査請求日】2021-04-02
(73)【特許権者】
【識別番号】507014690
【氏名又は名称】錢立生
(73)【特許権者】
【識別番号】507015066
【氏名又は名称】何建昌
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】錢立生
(72)【発明者】
【氏名】何建昌
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-215334(JP,A)
【文献】特開2007-267823(JP,A)
【文献】特開2016-052373(JP,A)
【文献】実開昭52-096893(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 7/00,9/00
A47B 91/00-91/16
A47K 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置部と、複数の脚部と、複数の当接部と、を含み、これら前記脚部は前記載置部の底部に設置され、各前記当接部は各前記脚部の一側に設けられているチェアと、
各前記脚部に設置され、挿設部材と、滑り止め部と、吸着部材と、力部と、を含み、各前記吸着部材は各前記挿設部材の一側に設置され、各前記挿設部材は各前記吸着部材より高く、各前記滑り止め部は各前記挿設部材の底部に設けられ、各前記力部は各前記吸着部材の上面に設けられ、各前記挿設部材は各前記脚部の底部に組み合わせられ、各前記当接部は、前記載置部に圧力がかけられると、各前記当接部と各前記力部との間の間隔が縮減して、各前記力部に当接する、複数の滑り止めユニットと、を備えていることを特徴とする滑り止めチェア。
【請求項2】
各前記脚部の一側には延伸部をさらに備え、各前記当接部の一側は各前記延伸部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の滑り止めチェア。
【請求項3】
各前記脚部の底部の端縁には複数の嵌合溝が設けられ、各前記挿設部材の内側の底部には複数の位置限定部が設けられ、各前記位置限定部は各前記嵌合溝に対応するように組み合わせられていることを特徴とする請求項1に記載の滑り止めチェア。
【請求項4】
各前記吸着部材は吸盤であり、且つ各前記吸着部材の周縁には作用部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の滑り止めチェア。
【請求項5】
各前記挿設部材の一側には各前記力部に連接されている接合部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の滑り止めチェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滑り止めチェアに関し、より詳しくは、好ましい滑り止め及び固定効果を達成する滑り止めチェアに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なチェアは通常脚部の底部に脚パッドを設置し、滑り止め効果を達成させている。しかしながら、実際の運用では、脚パッドのみでは本当の意味で滑り止め効果は達成できなかった。特に平滑或いは湿潤な地面で使用する場合、脚パッドの滑り止め作用が失われ、チェアを設置された位置に堅固に固定できず、使用が危険になった。
【0003】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
なお、本発明は前記技術的課題に鑑みて開発されたものであり、滑り止めチェアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の滑り止めチェアは、
載置部と、複数の脚部と、複数の当接部と、を含み、これら前記脚部は前記載置部の底部に設置され、各前記当接部は各前記脚部の一側に設けられているチェアと、
各前記脚部に設置され、挿設部材と、滑り止め部と、吸着部材と、力部と、を含み、各前記吸着部材は各前記挿設部材の一側に設置され、各前記挿設部材は各前記吸着部材より高く、各前記滑り止め部は各前記挿設部材の底部に設けられ、各前記力部は各前記吸着部材の上面に設けられ、各前記挿設部材は各前記脚部の底部に組み合わせられ、各前記当接部は予圧間隔により各前記力部に対応している複数の滑り止めユニットと、を備えている。
【0006】
前記本発明滑り止めチェアにおいては、各前記脚部の一側には延伸部をさらに備え、各前記当接部の一側は各前記延伸部に設けられているものが好ましい態様となる。
【0007】
前記本発明滑り止めチェアにおいては、各前記脚部の底部の端縁には複数の嵌合溝が設けられ、各前記挿設部材の内側の底部には複数の位置限定部が設けられ、各前記位置限定部は各前記嵌合溝に対応するように組み合わせられているものが好ましい態様となる。
【0008】
前記本発明滑り止めチェアにおいては、各前記吸着部材は吸盤であり、且つ各前記吸着部材の周縁には作用部が設けられているものが好ましい態様となる。
【0009】
前記本発明滑り止めチェアにおいては、各前記挿設部材の一側には各前記力部に連接されている接合部をさらに備えているものが好ましい態様となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の滑り止めチェアは、チェアが設置面に設置され、且つ吸着部材が設置面に接触している。載置部に座ったり立ったりして圧力をかけると、挿設部材が圧下されて滑り止め部により滑り止めされる以外、同時に予圧間隔が縮減して当接部及び力部が相互に当接し、吸着部材が設置面に堅固に吸着して固定し、チェアの好ましい滑り止め及び固定効果
を達成する。
【0011】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る滑り止めチェアを示す外観斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る滑り止めチェアを示す概略展開図である。
図3】本発明の一実施形態に係る滑り止めユニットの側面を示す概略構成図である。
図4】本発明の一実施形態に係る滑り止めユニットの上面を示す概略構成図である。
図5】本発明の一実施形態に係る滑り止めユニットの底面を示す概略構成図である。
図6】本発明の一実施形態に係る滑り止めユニットの使用状態を示す概略構成図(一)である。
図7】本発明の一実施形態に係る滑り止めユニットの使用状態を示す概略構成図(二)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【0014】
以下、本発明の具体的な実施形態について図1乃至図7に基づき説明する。本発明の滑り止めチェア1はチェア1及び複数の滑り止めユニット2を備えている。
【0015】
前記チェア1は載置部11と、複数の脚部12と、複数の当接部13と、を備え、これら前記脚部12は前記載置部11の底部に設けられ、各前記当接部13は各前記脚部12の一側に設けられている。
【0016】
各前記滑り止めユニット2は各前記脚部12に設置され、各前記滑り止めユニット2は挿設部材21と、滑り止め部22と、吸着部材23と、力部24と、を備えている。各前記吸着部材23は各前記挿設部材21の一側に設置され、各前記挿設部材21は各前記吸着部材23より高い。各前記滑り止め部22は各前記挿設部材21の底部に設けられ、各前記力部24は各前記吸着部材23の上面に設けられ、各前記挿設部材21は各前記脚部12の底部に組み合わせられ、各前記当接部13は予圧間隔aにより各前記力部24に対応している。
【0017】
本発明の滑り止めチェアは運用において、前記チェア1はこれら前記脚部12を設置面3(例えば、地面、タイル面、或いはバスタブ内)に設置し、且つ各前記滑り止めユニット2の前記吸着部材23が前記設置面3に接触する(図6参照)。前記載置部11に座ったり立ったりして圧力をかけると、各前記挿設部材21が圧下され、各前記滑り止め部22が前記設置面3に接触し、各前記滑り止めユニット2の前記滑り止め部22を滑り止めとするほか、前記載置部11に圧力がかけられると、同時に各前記予圧間隔aの距離が縮減し、各前記当接部13及び各前記力部24が相互に当接する。これにより、各前記吸着部材23が各前記当接部13及び各前記力部24の組み合わせにより前記設置面3に堅固に吸着して固定する(図7参照)。よって、前記チェア1が各前記滑り止めユニット2の前記滑り止め部22及び前記吸着部材23により好ましい滑り止め及び固定効果を達成している。
【0018】
本発明の好ましい実施形態では、各前記脚部12の一側には延伸部121をさらに備え、各前記当接部13の一側は各前記延伸部121に設けられている。これにより、各前記延伸部121を各前記当接部13の構造を支持するために用い、各前記当接部13は安定的な圧力を付勢して各前記力部24と相互に当接し、各前記当接部13及び各前記力部24の組み合わせにより前記設置面3に堅固に吸着して固定する。このように、前記チェア1は各前記滑り止めユニット2の前記滑り止め部22及び前記吸着部材23により好ましい滑り止め及び固定効果を達成している。
【0019】
本発明の各前記延伸部121及び各前記当接部13は前記載置部11の底面から各前記脚部12の底部に延伸している。或いは、各前記延伸部121及び各前記当接部13が一部が各前記脚部12に設置されている(図示省略)。これにより、実際の運用コストに対応する。
【0020】
本発明の好ましい実施形態では、各前記脚部12の底部の端縁には複数の嵌合溝122が設けられ、各前記挿設部材21の内側の底部には複数の位置限定部211が設けられ、各前記位置限定部211は各前記嵌合溝122に対応するように組み合わせられている。よって、各前記嵌合溝122及び各前記位置限定部211の組み合わせにより、各前記滑り止めユニット2が各前記挿設部材21により各前記脚部12の底部に堅固に組み合わせられ、運搬途中に脱離しないようにしている。
【0021】
本発明の各前記脚部12はL字形であり、各前記滑り止めユニット2の挿設部材21も対応するようにL字形を呈している。また、需要に応じて各前記脚部12及び各前記挿設部材21を異なる形式で設置してもよい。こうして、実際の運用の需要に対応する。
【0022】
本発明の好ましい実施形態では、各前記吸着部材23は吸盤であり、且つ各前記吸着部材23の周縁に作用部231が設けられている。こうして、前記載置部11に圧力が付勢されると、同時に各前記予圧間隔aの距離が縮減し、各前記当接部13及び各前記力部24が相互に当接し、各前記吸着部材23と前記設置面3との間にあるガスが排出され、各前記吸着部材23及び前記設置面3に真空吸着状態が形成される。これにより、各前記吸着部材23が各前記当接部13及び各前記力部24の組み合わせにより前記設置面3に堅固に吸着して固定し、前記チェア1が各前記滑り止めユニット2の前記滑り止め部22及び前記吸着部材23により好ましい滑り止め及び固定効果を達成している。
【0023】
前記チェア1を移動する場合、各前記吸着部材23の作用部231に力を付勢し、各前記吸着部材23と前記設置面3との間に隙間を形成し、ガスを各前記吸着部材23と前記設置面3との間に進入させ、各前記吸着部材23の真空吸着状態を解除する。こうして、前記チェア1を移動することができる。
【0024】
本発明の好ましい実施形態では、各前記挿設部材21の一側には接合部212をさらに備え、各前記接合部212は各前記力部24に連接されている。よって、各前記吸着部材23が各前記接合部212及び各前記力部24により一体となるように各前記挿設部材21の一側に設置され、各前記滑り止めユニット2の構造の安定性が高まるほか、各前記接合部212により各前記力部24及び各前記吸着部材23を支持させ、各前記予圧間隔aからの所定の距離を維持させ、各前記予圧間隔aが広すぎる或いは狭すぎることがないようにしている。こうすると、各前記当接部13及び各前記力部24が相互に当接し、各前記吸着部材23が前記設置面3に堅固に吸着して固定する。よって、前記チェア1が各前記滑り止めユニット2の前記滑り止め部22及び前記吸着部材23により好ましい滑り止め及び固定効果を達成している。
【0025】
本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施
することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0026】
1 チェア
11 載置部
12 脚部
121 延伸部
122 嵌合溝
13 当接部
2 滑り止めユニット
21 挿設部材
211 位置限定部
212 接合部
22 滑り止め部
23 吸着部材
231 作用部
24 力部
3 設置面
A 予圧間隔
【要約】
【課題】滑り止めチェアを提供する。
【解決手段】チェア及び滑り止めユニットを備えている。チェアは、載置部と、脚部と、当接部とで構成され、脚部は載置部の底部に設けられ、当接部は脚部の一側に設けられている。滑り止めユニットは脚部に設置され、滑り止めユニットは挿設部材と、滑り止め部と、吸着部材と、力部と、を含む。吸着部材は挿設部材の一側に設置され、挿設部材は吸着部材より高く、滑り止め部は挿設部材の底部に設けられ、力部は吸着部材の上面に設けられ、挿設部材は脚部の底部に組み合わせられ、当接部は予圧間隔により力部に対応している。これにより、チェアが設置面に設置され、且つ吸着部材は設置面に接触している。載置部に座ったり立ったりして圧力をかけると、挿設部材が圧下されて滑り止め部により滑り止めされる以外、同時に予圧間隔が縮減して当接部及び力部が相互に当接し、吸着部材が設置面に堅固に吸着して固定し、チェアの好ましい滑り止め及び固定効果を達成する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7